JP2017065492A - 衝突荷重緩和構造体 - Google Patents
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Abstract
【課題】バッテリへ伝達される衝突荷重を確実に減少させる衝突荷重緩和構造体を提供する。
【解決手段】車幅方向に間隔を空けて配置され、前後方向に延びると共に前端部側から後端部側に向かって徐々に互いの間隔が広くなるように形成された一対の車体フレーム1と、一対の車体フレーム1の内側に配置されてバッテリ3を支持するバッテリフレーム12とを備え、バッテリフレーム12は、車幅方向に間隔を空けて配置されて前後方向に延びると共に少なくとも前端部側が一対の車体フレーム1に沿って後方へ向かって互いの間隔が徐々に広くなるように形成された一対の側部フレーム14aを有し、一対の側部フレーム14aの外側面19bは、一対の車体フレーム1の内側面18aに対向してほぼ平行に配置される。
【選択図】 図3
【解決手段】車幅方向に間隔を空けて配置され、前後方向に延びると共に前端部側から後端部側に向かって徐々に互いの間隔が広くなるように形成された一対の車体フレーム1と、一対の車体フレーム1の内側に配置されてバッテリ3を支持するバッテリフレーム12とを備え、バッテリフレーム12は、車幅方向に間隔を空けて配置されて前後方向に延びると共に少なくとも前端部側が一対の車体フレーム1に沿って後方へ向かって互いの間隔が徐々に広くなるように形成された一対の側部フレーム14aを有し、一対の側部フレーム14aの外側面19bは、一対の車体フレーム1の内側面18aに対向してほぼ平行に配置される。
【選択図】 図3
Description
この発明は、衝突荷重緩和構造体に係り、特に、電動自動車を駆動するためのバッテリに伝達される衝突荷重を緩和する衝突荷重緩和構造体に関する。
電気自動車およびハイブリッド自動車などの電動自動車に搭載されるバッテリは、大きな容量を必要とし、その重量も大きなものとなる。このため、電動自動車には、一般的に、バッテリを支持するためのバッテリフレームが設けられており、例えば車室の床下の広いスペースにバッテリフレームを設けて複数のバッテリがまとめて配置されている。ここで、電動自動車が衝突した場合に、外部からの大きな衝突荷重がバッテリに入力することを抑制する技術が求められている。
そこで、バッテリへの衝突荷重の伝達を緩和する衝突荷重緩和構造体として、例えば、特許文献1には、車両前方から入力された荷重を確実に分散させることができる電気自動車のバッテリ支持構造が提案されている。この電気自動車のバッテリ支持構造は、フロア面から下方に突出して車両前後方向に延びると共にバッテリが支持される突出部を設け、この突出部の前端部にフロントサイドフレームの後端部が連結されている。これにより、車両前方からフロントサイドフレームに入力された荷重を突出部を介して車両後方に伝達および分散させることができる。
しかしながら、特許文献1の電気自動車のバッテリ支持構造は、フロントサイドフレームなどの車体フレームが、バッテリを支持する突出部に前側から強固に固定されている。このため、電気自動車の前部が衝突した際に、車体フレームを伝達した衝突荷重が一度に突出部に入力され、バッテリに大きな衝突荷重が入力されるおそれがあった。
この発明は、このような従来の問題点を解消するためになされたもので、バッテリへ伝達される衝突荷重を確実に減少させる衝突荷重緩和構造体を提供することを目的とする。
この発明に係る衝突荷重緩和構造体は、電動自動車を駆動するためのバッテリに伝達される衝突荷重を緩和する衝突荷重緩和構造体であって、車幅方向に間隔を空けて配置され、前後方向に延びると共に前端部側から後端部側に向かって徐々に互いの間隔が広くなるように形成された一対の車体フレームと、一対の車体フレームの内側に配置されてバッテリを支持するバッテリフレームとを備え、バッテリフレームは、車幅方向に間隔を空けて配置されて前後方向に延びると共に少なくとも前端部側が一対の車体フレームに沿って後方へ向かって互いの間隔が徐々に広くなるように形成された一対の側部フレームを有し、一対の側部フレームの外側面は、一対の車体フレームの内側面に対向してほぼ平行に配置されるものである。
また、一対の車体フレームは、車室の床下を前後方向に延びる一対のフロアサイドフレームであり、一対の側部フレームの外側面と一対のフロアサイドフレームの内側面は、鉛直線に沿うように配置されることが好ましい。
また、一対の車体フレームとバッテリフレームとを接続する接続部をさらに備え、接続部は、一対の車体フレームが所定の圧力で側方へ押圧されることにより、バッテリフレームに対する一対の車体フレームの接続位置が側方へ変位することが好ましい。
また、バッテリフレームは、一対の側部フレームの前端部の間隔が一対の車体フレームの前端部の間隔より大きくなるように形成されることが好ましい。
この発明によれば、サブフレームの一対の側部フレームの外側面は一対の車体フレームの内側面に対向してほぼ平行に配置されるので、バッテリへ伝達される衝突荷重を確実に減少させる衝突荷重緩和構造体を提供することが可能となる。
以下、この発明の実施の形態を添付図面に基づいて説明する。
実施の形態1
図1に、この発明の実施の形態1に係る衝突荷重緩和構造体を備えた電気自動車の構成を示す。この電気自動車は、車体を支持する車体フレーム1と、車体フレーム1に固定されたバッテリ筐体2と、バッテリ筐体2内に配置された複数のバッテリ3と、バッテリ筐体2の前側に配置されたサブフレーム4と、複数のバッテリ3に図示しない配線を介して電気的に接続された駆動部5とを有する。
実施の形態1
図1に、この発明の実施の形態1に係る衝突荷重緩和構造体を備えた電気自動車の構成を示す。この電気自動車は、車体を支持する車体フレーム1と、車体フレーム1に固定されたバッテリ筐体2と、バッテリ筐体2内に配置された複数のバッテリ3と、バッテリ筐体2の前側に配置されたサブフレーム4と、複数のバッテリ3に図示しない配線を介して電気的に接続された駆動部5とを有する。
車体フレーム1は、バンパフレーム6と、一対のフロントアッパフレーム7と、一対のフロントサイドフレーム8と、一対のフロントピラー9と、一対のサイドシル10と、一対のフロアサイドフレーム11とを有する。
バンパフレーム6は、電気自動車の前部に配置されてバンパBを支持するもので、車幅方向に湾曲して延びるように形成されている。このバンパフレーム6およびバンパBには、電気自動車の前部が衝突した際に、最初に変形して衝突荷重を吸収するクラッシュエリアSが形成されている。
バンパフレーム6は、電気自動車の前部に配置されてバンパBを支持するもので、車幅方向に湾曲して延びるように形成されている。このバンパフレーム6およびバンパBには、電気自動車の前部が衝突した際に、最初に変形して衝突荷重を吸収するクラッシュエリアSが形成されている。
フロントアッパフレーム7は、電気自動車の両側部を前部近傍から後方へ延びるように形成されており、後端部がフロントピラー9に接続されている。
フロントサイドフレーム8は、フロントアッパフレーム7の内側を前後方向に延びるように形成され、前端部がバンパフレーム6に接続されると共に後端部がフロアサイドフレーム11に接続されている。また、フロントサイドフレーム8の後端部は、トルクボックスなどの剛性部材Rを介してサイドシル10にも接続されている。
フロントサイドフレーム8は、フロントアッパフレーム7の内側を前後方向に延びるように形成され、前端部がバンパフレーム6に接続されると共に後端部がフロアサイドフレーム11に接続されている。また、フロントサイドフレーム8の後端部は、トルクボックスなどの剛性部材Rを介してサイドシル10にも接続されている。
フロントピラー9は、電気自動車の両側部を上下方向に延びるように形成されており、その間を接続するようにトーボードTが配置されている。このトーボードTの前側には前室R1が形成されると共にトーボードTの後側には車室R2が形成されている。
サイドシル10は、前端部がフロントピラー9の下端部に接続され、車室R2の床下を電気自動車の両側部に沿って後方へ延びるように形成されている。
フロアサイドフレーム11は、サイドシル10の内側を前後方向に延びるように形成され、前端部がフロントサイドフレーム8に接続されると共に後端部がサイドシル10に接続されている。このため、フロアサイドフレーム11は、前端部側から後端部側に向かって徐々に側方に開くように、すなわち前端部側から後端部側へ向かって一方のフロアサイドフレーム11と他方のフロアサイドフレーム11との間隔が徐々に広くなるように配置されている。
サイドシル10は、前端部がフロントピラー9の下端部に接続され、車室R2の床下を電気自動車の両側部に沿って後方へ延びるように形成されている。
フロアサイドフレーム11は、サイドシル10の内側を前後方向に延びるように形成され、前端部がフロントサイドフレーム8に接続されると共に後端部がサイドシル10に接続されている。このため、フロアサイドフレーム11は、前端部側から後端部側に向かって徐々に側方に開くように、すなわち前端部側から後端部側へ向かって一方のフロアサイドフレーム11と他方のフロアサイドフレーム11との間隔が徐々に広くなるように配置されている。
バッテリ筐体2は、内部に収容された複数のバッテリ3の姿勢を強固に固定するためのもので、複数のバッテリ3をまとめて覆うと共に高い剛性を有するように形成されている。バッテリ筐体2は、車室R2の床下において一対のフロアサイドフレーム11の間に広がるように配置されている。そして、バッテリ筐体2の下部には、枠形状のバッテリフレーム12がバッテリ筐体2の外縁部に沿って設けられており、このバッテリフレーム12によりバッテリ3が下側から支持されている。
バッテリ3は、車外の電源から供給される電力で充電されるもので、バッテリ筐体2内に収容されている。バッテリ3は、駆動部5を駆動させるために大きな容量を有し、その重量も大きくなる。このため、バッテリ3を収容したバッテリ筐体2の重量は、例えば約300kgとなるなど非常に大きなものとなる。
バッテリ3は、車外の電源から供給される電力で充電されるもので、バッテリ筐体2内に収容されている。バッテリ3は、駆動部5を駆動させるために大きな容量を有し、その重量も大きくなる。このため、バッテリ3を収容したバッテリ筐体2の重量は、例えば約300kgとなるなど非常に大きなものとなる。
サブフレーム4は、バンパBの近傍からバッテリフレーム12の前部に向かって前室R1内を後方へ延びるように配置されている。
駆動部5は、バッテリ3から供給される電力により駆動するモータなどから構成され、前室R1内においてタイヤなどに接続されている。
駆動部5は、バッテリ3から供給される電力により駆動するモータなどから構成され、前室R1内においてタイヤなどに接続されている。
次に、バッテリフレーム12とサブフレーム4の構成を詳細に説明する。
図2に示すように、バッテリフレーム12とサブフレーム4は、同一面内に位置するように配置されている。バッテリフレーム12は、電気自動車の両側部側を前後方向に延びる一対の側部フレーム14aと、車幅方向に延びて一対の側部フレーム14aの前端部を接続する前部フレーム14bと、車幅方向に延びて一対の側部フレーム14aの後端部を接続する後部フレーム14cとを有し、フロアサイドフレーム11の内側にほぼ同一面内に位置するように配置される。
図2に示すように、バッテリフレーム12とサブフレーム4は、同一面内に位置するように配置されている。バッテリフレーム12は、電気自動車の両側部側を前後方向に延びる一対の側部フレーム14aと、車幅方向に延びて一対の側部フレーム14aの前端部を接続する前部フレーム14bと、車幅方向に延びて一対の側部フレーム14aの後端部を接続する後部フレーム14cとを有し、フロアサイドフレーム11の内側にほぼ同一面内に位置するように配置される。
一対の側部フレーム14aは、前端部側にフロアサイドフレーム11に沿うように配置された押当部16を有する。この押当部16は、後端部側へ向かって外側に傾斜するように形成、すなわち後端部側へ向かって互いの間隔が徐々に広くなるように形成されたものである。また、一対の側部フレーム14aの後部側は、後方へ向かって真直ぐ平行に延びるように形成されている。さらに、前部フレーム14bがトーボードTに沿って車幅方向に延びると共に後部フレーム14cが車幅方向に延びるように形成されている。
バッテリフレーム12の下側には、一方のフロアサイドフレーム11から他方のフロアサイドフレーム11まで車幅方向に延びる複数の接続部15が配置されている。この接続部15がバッテリフレーム12とフロアサイドフレーム11にそれぞれ接合されることにより、バッテリフレーム12がフロアサイドフレーム11に固定される。
バッテリフレーム12の下側には、一方のフロアサイドフレーム11から他方のフロアサイドフレーム11まで車幅方向に延びる複数の接続部15が配置されている。この接続部15がバッテリフレーム12とフロアサイドフレーム11にそれぞれ接合されることにより、バッテリフレーム12がフロアサイドフレーム11に固定される。
サブフレーム4は、電気自動車の衝突により前方への慣性力が生じるバッテリフレーム12を前側から受け止めて支持するものであり、電気自動車の両側部側を前後方向に延びる一対の側部フレーム13aと、一対の側部フレーム13aの前端部を接続する前部フレーム13bと、一対の側部フレーム13aの後端部を接続する後部フレーム13cとを有する。
一対の側部フレーム13aは、前端部から後端部に向かって後方へ真直ぐ平行に延びるように形成されている。ここで、一対の側部フレーム13aは、その延長線上にバッテリフレーム12の一対の側部フレーム14aの前端部が位置するように配置されている。このため、一対の側部フレーム13aの後端部は、一対の側部フレーム14aの前端部に対向配置されることになる。また、前部フレーム13bと後部フレーム13cは、バッテリフレーム12の前部フレーム14bと平行に車幅方向に延びるように形成されている。サブフレーム4は、図示しない連結部を介してフロントサイドフレーム8に連結して固定されている。
一対の側部フレーム13aは、前端部から後端部に向かって後方へ真直ぐ平行に延びるように形成されている。ここで、一対の側部フレーム13aは、その延長線上にバッテリフレーム12の一対の側部フレーム14aの前端部が位置するように配置されている。このため、一対の側部フレーム13aの後端部は、一対の側部フレーム14aの前端部に対向配置されることになる。また、前部フレーム13bと後部フレーム13cは、バッテリフレーム12の前部フレーム14bと平行に車幅方向に延びるように形成されている。サブフレーム4は、図示しない連結部を介してフロントサイドフレーム8に連結して固定されている。
ここで、図3に示すように、フロアサイドフレーム11は、上部が車室R2の床板部17に接合され、矩形状の横断面を有するように形成されている。このため、フロアサイドフレーム11は、内側面18aと外側面18bとが鉛直線に沿って互いに平行に配置されている。
一方、バッテリフレーム12の側部フレーム14aは、矩形状の横断面を有するように形成され、内側面19aと外側面19bとが鉛直線に沿って互いに平行に配置されている。これにより、側部フレーム14aの外側面19bは、フロアサイドフレーム11の内側面18aに対向してほぼ平行に配置されることになる。また、側部フレーム14aの外側面19bは、フロアサイドフレーム11の内側面18aに近接して配置、すなわちほぼ一致する位置に配置されている。
一方、バッテリフレーム12の側部フレーム14aは、矩形状の横断面を有するように形成され、内側面19aと外側面19bとが鉛直線に沿って互いに平行に配置されている。これにより、側部フレーム14aの外側面19bは、フロアサイドフレーム11の内側面18aに対向してほぼ平行に配置されることになる。また、側部フレーム14aの外側面19bは、フロアサイドフレーム11の内側面18aに近接して配置、すなわちほぼ一致する位置に配置されている。
次に、この実施の形態の動作について説明する。
まず、図1に示す電気自動車の前部が衝突体Dに衝突、例えば正面からフルラップ衝突すると、電気自動車の前部に衝突荷重が入力される。衝突初期では、図4に示すように、バンパBのクラッシュエリアSが潰れるように変形される一方で、その他の車体フレーム1はほとんど変形されず、バンパBから入力された衝突荷重はフロントアッパフレーム7、フロントサイドフレーム8およびサブフレーム4を介して後方へと伝達される。
まず、図1に示す電気自動車の前部が衝突体Dに衝突、例えば正面からフルラップ衝突すると、電気自動車の前部に衝突荷重が入力される。衝突初期では、図4に示すように、バンパBのクラッシュエリアSが潰れるように変形される一方で、その他の車体フレーム1はほとんど変形されず、バンパBから入力された衝突荷重はフロントアッパフレーム7、フロントサイドフレーム8およびサブフレーム4を介して後方へと伝達される。
この時、バッテリフレーム12には、前方への慣性力が生じているが、押当部16がフロアサイドフレーム11に押し当てられることにより前方への移動が抑制される。この押当部16は、後方へ向かって外側へ開くように形成されており、フロアサイドフレーム11に広い面積で押し当てられるため、バッテリフレーム12の前方への移動を確実に抑制することができる。
ここで、押当部16が、フロアサイドフレーム11に急激に受け止められると、バッテリフレーム12に大きな衝突荷重が入力されるおそれがある。従来、バッテリフレーム12は、衝突により前方へ移動しないように、例えば前部フレーム14bなどが車体フレーム1に強固に固定されていた。このため、衝突初期から車体フレーム1を介して大きな衝突荷重が一度にバッテリフレーム12に伝達されるおそれがあった。
そこで、図3に示すように、バッテリフレーム12の外側面19bをフロアサイドフレーム11の内側面18aに対向してほぼ平行に配置する。これにより、バッテリフレーム12は、前方への慣性力に従って、フロアサイドフレーム11の内側面18aを外側面19bで均一に側方へ押圧する。このため、図5に示すように、フロアサイドフレーム11を側方へ押し拡げるように変形させることができる。
このフロアサイドフレーム11の変形により、バッテリフレーム12に伝達される衝突荷重が吸収されるため、バッテリフレーム12をフロアサイドフレーム11で受け止める際にバッテリフレーム12に入力される衝突荷重を抑制することができる。
そこで、図3に示すように、バッテリフレーム12の外側面19bをフロアサイドフレーム11の内側面18aに対向してほぼ平行に配置する。これにより、バッテリフレーム12は、前方への慣性力に従って、フロアサイドフレーム11の内側面18aを外側面19bで均一に側方へ押圧する。このため、図5に示すように、フロアサイドフレーム11を側方へ押し拡げるように変形させることができる。
このフロアサイドフレーム11の変形により、バッテリフレーム12に伝達される衝突荷重が吸収されるため、バッテリフレーム12をフロアサイドフレーム11で受け止める際にバッテリフレーム12に入力される衝突荷重を抑制することができる。
この時、押当部16は、フロアサイドフレーム11に沿って長く延びるように形成されている。このため、フロアサイドフレーム11の内側面18aを広い範囲にわたって外側面19bで均一に押圧することができ、フロアサイドフレーム11を側方へ確実に押し拡げることができる。
また、バッテリフレーム12は、車幅方向に延びる接続部15によりフロアサイドフレーム11に固定されているため、バッテリフレーム12が下方への移動に伴って落下することを確実に防止することができる。
また、バッテリフレーム12は、車幅方向に延びる接続部15によりフロアサイドフレーム11に固定されているため、バッテリフレーム12が下方への移動に伴って落下することを確実に防止することができる。
さらに、バッテリフレーム12の前側には、サブフレーム4が配置されている。例えば、バンパBのクラッシュエリアSが完全に変形して衝突初期が終了すると、クラッシュエリアS以外の車体フレーム1が変形することになり、その変形荷重はクラッシュエリアSの変形荷重と比較して大きくなる。このため、バッテリフレーム12に生じる前方への慣性力が上昇し、バッテリフレーム12をフロアサイドフレーム11のみで前側から受け止めることが困難となるおそれがある。
そこで、例えば慣性力に従ってバッテリフレーム12が前方へ移動することにより、サブフレーム4の後部フレーム13cがバッテリフレーム12の前部フレーム14bに当接し、バッテリフレーム12をサブフレーム4で前側から支持することができる。これにより、バッテリフレーム12は、フロアサイドフレーム11とサブフレーム4により前側から支持されるため、バッテリフレーム12の慣性力が上昇した場合でもバッテリフレーム12が前方へ移動するのを確実に抑制することができる。
そこで、例えば慣性力に従ってバッテリフレーム12が前方へ移動することにより、サブフレーム4の後部フレーム13cがバッテリフレーム12の前部フレーム14bに当接し、バッテリフレーム12をサブフレーム4で前側から支持することができる。これにより、バッテリフレーム12は、フロアサイドフレーム11とサブフレーム4により前側から支持されるため、バッテリフレーム12の慣性力が上昇した場合でもバッテリフレーム12が前方へ移動するのを確実に抑制することができる。
ここで、サブフレーム4は、一対の側部フレーム13aの延長線上にバッテリフレーム12の一対の側部フレーム14aの前端部が位置するため、バッテリフレーム12を前側から確実に支持することができる。
また、サブフレーム4は、バッテリフレーム12の前部フレーム14bと平行に後部フレーム13cが配置されるため、バッテリフレーム12に対して幅広い面積で当接することができ、バッテリフレーム12を前側から強固に支持することができる。
さらに、バッテリフレーム12の前側にサブフレーム4を配置するだけでバッテリフレーム12の前方への移動を抑制するため、バッテリフレーム12の前部フレーム14bなどを車体フレーム1に強固に固定する必要がなく、電気自動車を軽量化すると共に組立を簡単化することができる。
また、サブフレーム4は、バッテリフレーム12の前部フレーム14bと平行に後部フレーム13cが配置されるため、バッテリフレーム12に対して幅広い面積で当接することができ、バッテリフレーム12を前側から強固に支持することができる。
さらに、バッテリフレーム12の前側にサブフレーム4を配置するだけでバッテリフレーム12の前方への移動を抑制するため、バッテリフレーム12の前部フレーム14bなどを車体フレーム1に強固に固定する必要がなく、電気自動車を軽量化すると共に組立を簡単化することができる。
なお、サブフレーム4は、バッテリフレーム12より低い剛性を有することが好ましい。これにより、サブフレーム4がバッテリフレーム12を支持する際に、サブフレーム4を優先的に変形させることができ、バッテリフレーム12に入力される衝突荷重を確実に抑制することができる。
本実施の形態によれば、バッテリフレーム12において側部フレーム14aの外側面19bがフロアサイドフレーム11の内側面18aに対向してほぼ平行に配置されるため、前方へ移動するバッテリフレーム12をフロアサイドフレーム11で受け止める際にフロアサイドフレーム11を変形させて衝突荷重を吸収することができ、バッテリ3へ伝達される衝突荷重を確実に減少させることができる。
実施の形態2
実施の形態1において、接続部15は、フロアサイドフレーム11の内側面18aが所定の圧力で側方へ押圧されることにより、バッテリフレーム12に対するフロアサイドフレーム11の接続位置が側方へ変位するように接続することが好ましい。
例えば、図6に示すように、実施の形態1の接続部15に換えて接続部21を配置することができる。この接続部21は、図7に示すように、2つの穴22および23と、この穴22および23を連通する連通路24とがフロアサイドフレーム11側の接続位置に形成されている。2つの穴22および23は、同じ径を有すると共に一方の穴22が他方の穴23に対して車幅方向内側に配置されている。一方の穴22には固定具25が挿入されており、フロアサイドフレーム11に固定されている。連通路24は、固定具25の径より小さな幅で形成されている。このため、固定具25は、通常、一方の穴23内に留められており、フロアサイドフレーム11がバッテリフレーム12により側方へ押圧されて所定の圧力が接続部21に付加された時に、固定具25は連通路24を拡げながら側方へ変位して他方の穴23へ移動する。これにより、連通路24の変形に伴ってバッテリフレーム12に入力される衝突荷重を低減することができる。
実施の形態1において、接続部15は、フロアサイドフレーム11の内側面18aが所定の圧力で側方へ押圧されることにより、バッテリフレーム12に対するフロアサイドフレーム11の接続位置が側方へ変位するように接続することが好ましい。
例えば、図6に示すように、実施の形態1の接続部15に換えて接続部21を配置することができる。この接続部21は、図7に示すように、2つの穴22および23と、この穴22および23を連通する連通路24とがフロアサイドフレーム11側の接続位置に形成されている。2つの穴22および23は、同じ径を有すると共に一方の穴22が他方の穴23に対して車幅方向内側に配置されている。一方の穴22には固定具25が挿入されており、フロアサイドフレーム11に固定されている。連通路24は、固定具25の径より小さな幅で形成されている。このため、固定具25は、通常、一方の穴23内に留められており、フロアサイドフレーム11がバッテリフレーム12により側方へ押圧されて所定の圧力が接続部21に付加された時に、固定具25は連通路24を拡げながら側方へ変位して他方の穴23へ移動する。これにより、連通路24の変形に伴ってバッテリフレーム12に入力される衝突荷重を低減することができる。
本実施の形態によれば、フロアサイドフレーム11がバッテリフレーム12に所定の圧力で押圧されることにより接続部21の接続位置が側方へ変位するため、フロアサイドフレーム11を容易に押し拡げて変形させることができる。
実施の形態3
実施の形態1および2において、バッテリフレーム12は、一対の側部フレーム14aの前端部の間隔が一対のフロアサイドフレーム11の前端部の間隔より大きくなるように形成することが好ましい。
例えば、図8に示すように、実施の形態1において、バッテリフレーム12の一対の側部フレーム14aに換えて一対の側部フレーム31を配置することができる。
実施の形態1および2において、バッテリフレーム12は、一対の側部フレーム14aの前端部の間隔が一対のフロアサイドフレーム11の前端部の間隔より大きくなるように形成することが好ましい。
例えば、図8に示すように、実施の形態1において、バッテリフレーム12の一対の側部フレーム14aに換えて一対の側部フレーム31を配置することができる。
一対の側部フレーム31は、前端部の間隔、すなわち前部フレーム14bの長さが一対のフロアサイドフレーム11の前端部の間隔より大きくなるように形成されている。このため、バッテリフレーム12は、側部フレーム31の前端部が一対のフロアサイドフレーム11の前端部より後方に位置するように配置される。
本実施の形態によれば、一対の側部フレーム31の前端部の間隔が一対のフロアサイドフレーム11の前端部の間隔より大きくなるように形成されるため、バッテリフレーム12に大きな慣性力が生じた場合でも、側部フレーム31をフロアサイドフレーム11で確実に受け止めることができ、バッテリフレーム12が慣性力に従って前方へ飛び出すのを防ぐことができる。
なお、上記の実施の形態1〜3では、側部フレーム14aの外側面19bとフロアサイドフレーム11の内側面18aが、鉛直線に沿うように配置されていたが、外側面19bが内側面18aに対向してほぼ平行に配置されていればよく、これに限られるものではない。
例えば、図9に示すように、実施の形態1において、一対のフロアサイドフレーム11に換えて一対のフロアサイドフレーム41を配置すると共に、バッテリフレーム12の一対の側部フレーム14aに換えて一対の側部フレーム42を配置することができる。
例えば、図9に示すように、実施の形態1において、一対のフロアサイドフレーム11に換えて一対のフロアサイドフレーム41を配置すると共に、バッテリフレーム12の一対の側部フレーム14aに換えて一対の側部フレーム42を配置することができる。
フロアサイドフレーム41は、上部から下部に向かって拡幅するように形成され、内側面43aが上縁部から下縁部に向かって内側へ傾斜されると共に外側面43bが鉛直線に沿うように配置されている。
側部フレーム42は、上部から下部に向かって縮幅するように形成され、内側面44aが鉛直線に沿うように配置されると共に外側面44bが上縁部から下縁部に向かって内側へ傾斜するように配置されている。ここで、側部フレーム42の外側面44bは、フロアサイドフレーム41の内側面43aに対向してほぼ平行に配置されている。
これにより、バッテリフレーム12の外側面44bでフロアサイドフレーム41の内側面43aを均一に押圧することができ、フロアサイドフレーム41を確実に変形させることができる。
側部フレーム42は、上部から下部に向かって縮幅するように形成され、内側面44aが鉛直線に沿うように配置されると共に外側面44bが上縁部から下縁部に向かって内側へ傾斜するように配置されている。ここで、側部フレーム42の外側面44bは、フロアサイドフレーム41の内側面43aに対向してほぼ平行に配置されている。
これにより、バッテリフレーム12の外側面44bでフロアサイドフレーム41の内側面43aを均一に押圧することができ、フロアサイドフレーム41を確実に変形させることができる。
また、上記の実施の形態1〜3では、本発明の衝突荷重緩和構造体を電気自動車に適用したが、駆動部を電気で駆動させるなど、大きな容量のバッテリを搭載した電動自動車であればよく、電気自動車に限られるものではない。例えば、ハイブリッド自動車に本発明の衝突荷重構造体を適用することもできる。
1 車体フレーム、2 バッテリ筐体、3 バッテリ、4 サブフレーム、5 駆動部、6 バンパフレーム、7 フロントアッパフレーム、8 フロントサイドフレーム、9 フロントピラー、10 サイドシル、11,41 フロアサイドフレーム、12 バッテリフレーム、14a,13a,42 側部フレーム、14b,13b 前部フレーム、14c,13c 後部フレーム、15,21 接続部、16 押当部、17 床板部、18a,19a,43a,44a 内側面、18b,19b,43b,44b 外側面、22,23 穴、24 連通路、25 固定具、B バンパ、S クラッシュエリア、R 剛性部材、T トーボード、R1 前室、R2 車室、D 衝突体。
Claims (4)
- 電動自動車を駆動するためのバッテリに伝達される衝突荷重を緩和する衝突荷重緩和構造体であって、
車幅方向に間隔を空けて配置され、前後方向に延びると共に前端部側から後端部側に向かって徐々に互いの間隔が広くなるように形成された一対の車体フレームと、
前記一対の車体フレームの内側に配置されて前記バッテリを支持するバッテリフレームと
を備え、
前記バッテリフレームは、車幅方向に間隔を空けて配置されて前後方向に延びると共に少なくとも前端部側が前記一対の車体フレームに沿って後方へ向かって互いの間隔が徐々に広くなるように形成された一対の側部フレームを有し、
前記一対の側部フレームの外側面は、前記一対の車体フレームの内側面に対向してほぼ平行に配置される衝突荷重緩和構造体。 - 前記一対の車体フレームは、車室の床下を前後方向に延びる一対のフロアサイドフレームであり、
前記一対の側部フレームの外側面と前記一対のフロアサイドフレームの内側面は、鉛直線に沿うように配置される請求項1に記載の衝突荷重緩和構造体。 - 前記一対の車体フレームと前記バッテリフレームとを接続する接続部をさらに備え、
前記接続部は、前記一対の車体フレームが所定の圧力で側方へ押圧されることにより、前記バッテリフレームに対する前記一対の車体フレームの接続位置が側方へ変位する請求項1または2に記載の衝突荷重緩和構造体。 - 前記バッテリフレームは、前記一対の側部フレームの前端部の間隔が前記一対の車体フレームの前端部の間隔より大きくなるように形成される請求項1〜3のいずれか一項に記載の衝突荷重緩和構造体。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2015193464A JP2017065492A (ja) | 2015-09-30 | 2015-09-30 | 衝突荷重緩和構造体 |
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---|---|
JP2017065492A true JP2017065492A (ja) | 2017-04-06 |
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ID=58491199
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JP2015193464A Pending JP2017065492A (ja) | 2015-09-30 | 2015-09-30 | 衝突荷重緩和構造体 |
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Country | Link |
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JP (1) | JP2017065492A (ja) |
-
2015
- 2015-09-30 JP JP2015193464A patent/JP2017065492A/ja active Pending
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