JP2017060417A - コンバイン - Google Patents

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JP2017060417A
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梅林 竜司
Ryuji Umebayashi
竜司 梅林
木村 敦
Atsushi Kimura
敦 木村
石橋 俊之
Toshiyuki Ishibashi
俊之 石橋
正貴 生馬
Masaki Ikuma
正貴 生馬
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Abstract

【課題】排出オーガの非作業位置又は作業位置に対応するオーガレスト40の2位置への切換え機構を設けるにあたり、オーガ受け43を切換えた位置で確実にレストフレーム41に固定でき、その固定部品も紛失しないものにする。また、切換え機構の構造を簡略化してコストダウンを図ると共に、オーガ受け43を移動する際の操作力を少なくすることができるコンバインを提供する。
【解決手段】排出オーガ7の中途部を支持するオーガレスト40は、排出オーガ7を下方側から受け止めるオーガ受け43と、オーガ受け43を上動並びに左右動自在に支持するレストフレーム41と、レストフレーム41に対するオーガ受け43の左右動を阻止する規制ピン47を備え、排出オーガ7の作業位置Bと非作業位置Aの収納位置変更に伴うオーガ受け43の左右動に際して、オーガ受け43の上動によって、規制ピン47によるオーガ受け43の規制を解除するように構成する。
【選択図】図4

Description

本発明は、水稲等の作物を刈取って脱穀・選別処理した後、グレンタンクに穀粒を一時的に貯留すると共に、グレンタンクに貯留した穀粒を排出オーガによってコンテナ等に移送するコンバインに係り、詳しくは、排出オーガを収納位置で支持するオーガレストに関する。
一般に、コンバインの一種である汎用コンバインは、走行装置を備える機体に操縦部と脱穀部とグレンタンクを設けると共に、機体の前方に高さ調節可能な掻込リール、刈刃、プラットホームオーガ、及びフィーダからなるヘッダ部(刈取部)を昇降自在に設けている。そして、ヘッダ部は、掻込リールと刈刃によって作物を掻込みながら刈取り、刈取った穀稈はプラットホームオーガとフィーダによって脱穀部に搬送する。
また、脱穀部は、搬送されてきた穀稈を投入する扱室と扱室の下方に設ける選別室とを備え、扱室に設ける扱胴と受網は穀稈から穀粒を脱粒させる。また、受網から漏下した穀粒を含む処理物は、選別室に設ける揺動選別体とファンの選別風によって穀粒と塵埃に選別される。さらに、選別された穀粒はグレンタンクに搬送して貯留し、その後、グレンタンクに貯留した穀粒を排出オーガによってコンテナに向けて移送して機外に排出する。
そして、排出オーガは、グレンタンクの後方に回転自在に支持する縦オーガと縦オーガの先端に上下揺動自在に連接する横オーガを備え、この内、横オーガは、機体上に倒伏してその先端に設けるオーガ出口がヘッダ部上に臨む収納位置から上昇させ、また、そのオーガ出口がコンテナ上に臨む機体後方の排出位置に向けて旋回させ、そこでコンテナに向けて穀粒を排出する。
また、コンテナへの穀粒の排出を終えると横オーガは収納位置に向けて旋回させ、収納位置の上方に至ると下降させ下方に設けるオーガーレストに支持させる。しかし、横オーガはこの収納位置に向けて下降させる際、掻込リールの高さによってはオーガ出口と掻込リールが衝突して両者が破損する虞があった。
即ち、刈取作業中にグレンタンクが満杯になると、取扱い説明書等では禁止されているにもかかわらず、作業を中断して排出オーガを収納位置から上昇させ、また、ヘッダ部を上昇させて、そのままコンテナの場所に移動して穀粒を排出した後、再び排出オーガを収納位置に下降させる場合がある。その場合、作業の中断前はヘッダ部が下降していて掻込リールの高さが低くオーガ出口と干渉していなかった掻込リールが、ヘッダ部の上昇と共に高くなり、これに気付かず排出オーガを下降させた場合に両者が衝突する。
また、長稈のヒエやアワ、キビ等の雑穀を刈取る場合には、掻込リールの高さを高くして精度よく穂先を掻き込んで刈取作業を行う。そのため、これらの作物を刈取る場合には掻込リールとオーガ出口との間隔が元々少なくなっている。そうした中、圃場に障害物等があった場合に、これらの障害物との衝突を回避するために緊急でヘッダ部を上昇させることがある。しかし、その場合には掻込リールがヘッダ部の上昇と共に高くなり、収納位置にある排出オーガに衝突する虞がある。
そこで、排出オーガを収納位置に下降させたり、ヘッダ部を上昇させた際の掻込リールと排出オーガとの衝突を回避するために、排出オーガが掻込リールと平面視でラップする第1収納位置と、ラップしない第2収納位置の2つの収納位置を設定すると共に、排出オーガを収納位置で支持するオーガレストを各収納位置に対応する位置に切換可能に構成し、以って、刈取作業時には排出オーガを第2収納位置に収納することによって、掻込リールの上昇による排出オーガとの接触を回避し、また、路上走行等の非作業時には排出オーガを第1収納位置に収納することによって、排出オーガを機体幅内に納めて走行させることが知られている(特許文献1又は特許文献2参照。)。
特開2012−191898号公報 特開2015−139375号公報
前述の通り、掻込リールと排出オーガとの衝突を回避するために、刈取作業中は排出オーガを掻込リールと平面視でラップしない第2収納位置に収納することが望ましい。しかし、排出オーガを第1収納位置又は第2収納位置に設定するためには、排出オーガを収納位置で支持するオーガレストの位置変更(切換え)が必要となり、例えば、特許文献1では、スナップピンをロックピンから抜いた後、ロックピンをオーガレストと支持部材から取外し、次にオーガーレストを移動させた後、ロックピンとスナップピンを取付けて、オーガレストを支持部材に固定しなければならない。
そのため、特許文献1では、スナップピンとロックピンの着脱に手間取ったり、取外したスナップピンやロックピンを誤って落下させた場合にそれらを紛失する虞があり、オーガレストの切換え作業が煩わしいものとなっていた。そこで、係る不具合を解消するために特許文献2では、オーガレストと支持部材とを連結するリンク部材をロックピンに兼用し、このリンク部材の抜き差しによってオーガレストの移動と支持部材に対する固定を行うようにしている。
しかし、係る特許文献1及び特許文献2では、オーガレストを第1収納位置又は第2収納位置に対応する2位置に移動させるために、オーガレストと支持部材とをリンク部材で連結している。そのため、特許文献1及び特許文献2では、リンク部材とその下端を支持する補強部材、或いはリンク部材を支持部材側に付勢するスプリング等を備えなくてはならず、オーガーレストの製作コストが高くなっている。また、オーガレストを移動させる際、リンク部材等によって重量が増したオーガレストを、少なくともリンク部材が支点越えするまで持ち上げなければならず、オーガレストの移動操作に相当な労力を必要とする。
しかも、特許文献2では、オーガレストを移動させる際に、スプリングの付勢力に抗してリンク部材を引き抜きながら、同時にオーガレストを持ち上げなければならない。そのため、片手でオーガレストの移動操作を行うことは困難で、なお且つリンク部材はオーガレストの背面側に設けているから、後方側からリンク部材を操作することになって、操縦部から身を乗り出してもリンク部材を操作することはできない。
従って、オーガレストの切換えを行う場合、特許文献2では、作業者が操縦部から一旦降りて例えば、ハシゴを利用して脱穀部のロータリカバー上に降り立った状態で行うことになる。また、特許文献1でも、オーガレストの前面側に設けるスナップピンと背面側から挿脱するロックピンの配置構成から、特許文献2と同様に操縦部から降りて、ロータリカバー上に降り立った状態で行うことになり、操縦部からオーガレストの切換えを迅速に行うことができないという問題がある。
そこで、本発明は、排出オーガの非作業位置(第1収納位置)又は作業位置(第2収納位置)に対応するオーガレストの2位置への切換え機構を設けるにあたり、オーガ受け(オーガレスト)を切換えた位置で確実にレストフレーム(支持部材)に固定でき、その固定部品も紛失しないものにする。また、切換え機構の構造を簡略化してコストダウンを図る。さらに、オーガ受け(オーガレスト)を移動する際の操作力を少なくし、オーガレストの切換えを操縦部から迅速に行えるものにすることを課題とする。
本発明は、上記課題を解決するため第1に、走行装置を備える機体に操縦部と脱穀部とグレンタンク及び排出オーガを設けると共に、機体の前方に刈取部を昇降自在に設け、また、排出オーガを穀粒を排出するとき以外は刈取部と緩衝しない作業位置、又は機体幅に納まる非作業位置で、その中途部をオーガレストによって支持するコンバインにおいて、前記排出オーガの中途部を支持するオーガレストは、排出オーガを下方側から受け止めるオーガ受けと、オーガ受けを上動並びに左右動自在に支持するレストフレームと、レストフレームに対するオーガ受けの左右動を阻止する規制ピンを備え、前記排出オーガの作業位置と非作業位置の収納位置変更に伴うオーガ受けの左右動に際して、前記オーガ受けの上動によって、前記規制ピンによるオーガ受けの規制を解除するように構成することを特徴とする。
本発明は、第2に、前記オーガレストは、排出オーガの作業位置と非作業位置の収納位置に対応するオーガ受けの左右移動位置を設定する位置決め部材を備えることを特徴とする。
また、本発明は、第3に、前記レストフレームの上部に左右方向となる支持部を設けると共に、前記オーガ受けの下部にレストフレームの支持部に上動並びに左右動自在に外嵌する嵌合部を設け、また、前記レストフレームの支持部に左右方向に隔てて二つの規制孔を設ける一方、前記オーガ受けの嵌合部に規制ピンを下方に向けて突出させて、前記オーガ受けを上動させると、前記規制ピンが左右何れかの規制孔から離脱して、オーガ受けの左右動を許容するように構成することを特徴とする。
さらに、本発明は、第4に、前記レストフレームの支持部に左右方向となる横溝の両端に下方向となる縦溝を形成するスライド孔を設けると共に、オーガ受けの嵌合部に前後方向となる挿通孔を設け、前記位置決め部材を構成する位置決めピンを挿通孔とスライド孔に挿入して、位置決めピンをオーガ受けの嵌合部に回動自在に止着することを特徴とする。
そして、本発明は、第5に、前記レストフレームを操縦部後方の機体中央寄りにその支持部が略左右方向となるように立設すると共に、レストフレームの支持部に左右動自在に支持するオーガ受けの前面側にオーガ受けを上動乃至左右動させる際に使用する取っ手を設ける一方、オーガ受けの背面側に排出オーガの有無、又はオーガ受けの左右方向の位置を検出するセンサーを設けることを特徴とする。
本発明のコンバインによれば、排出オーガの中途部を支持するオーガレストは、排出オーガを下方側から受け止めるオーガ受けと、オーガ受けを上動並びに左右動自在に支持するレストフレームと、レストフレームに対するオーガ受けの左右動を阻止する規制ピンを備え、排出オーガの作業位置と非作業位置の収納位置変更に伴うオーガ受けの左右動に際して、オーガ受けの上動によって、規制ピンによるオーガ受けの規制を解除するように構成するから、オーガ受けの左右動を規制ピンによって阻止して、オーガ受けを排出オーガの作業位置と非作業位置の収納位置に対応する左右移動位置に確実に保持することができる。
即ち、規制ピンはオーガ受けの上動によってレストフレームに対するオーガ受けの左右動の規制を解除し、これを逆に云えば、オーガ受けをその自重に抗して、或いは排出オーガが収納されていれば、排出オーガを含めてこれを持ち上げない限り、規制ピンはオーガ受けの左右動の規制を行うから、オーガ受けの左右動を少なくとも自らの自重によって阻止することができ、それにより、オーガ受けを排出オーガの作業位置と非作業位置の収納位置に対応する左右移動位置に確実に固定しておくことができる。
また、オーガ受けの左右動に際して、オーガ受けの上動によって規制ピンによるオーガ受けの規制が解除されて、格別規制ピンを着脱する訳ではないから、規制ピン等を着脱してオーガ受けの左右動を許容するもののように規制ピン等を紛失する虞がなく、オーガレストの切換え作業をオーガ受けを持ち上げて左右動させるだけで至って簡単に行うことができる。しかも、規制ピンによる規制をオーガ受けの上動によって解除することができるから、余分な部品を必要とせずオーガレストをコスト安価に製作することができる。
また、本発明のコンバインによれば、オーガレストは、排出オーガの作業位置と非作業位置の収納位置に対応するオーガ受けの左右移動位置を設定する位置決め部材を備えるから、オーガ受けを持ち上げて規制ピンによるオーガ受けの規制を解除した状態で、オーガ受けを例えば、位置決め部材によって左右動が阻止される位置まで移動させると、オーガ受けを排出オーガの作業位置と非作業位置の収納位置に対応する左右移動位置に、誤りなく簡単に移動させることができる。
さらに、本発明のコンバインによれば、レストフレームの上部に左右方向となる支持部を設けると共に、オーガ受けの下部にレストフレームの支持部に上動並びに左右動自在に外嵌する嵌合部を設け、また、レストフレームの支持部に左右方向に隔てて二つの規制孔を設ける一方、オーガ受けの嵌合部に規制ピンを下方に向けて突出させて、オーガ受けを上動させると、規制ピンが左右何れかの規制孔から離脱して、オーガ受けの左右動を許容するように構成するから、オーガ受けの上下動によって規制孔に規制ピンを挿脱するだけで、オーガ受けの左右動の阻止と左右動の許容を至って簡単な構造によって行わせることができる。
また、オーガ受けを下動させたオーガ受けの左右動の規制状態では、オーガ受けの嵌合部がレストフレームの支持部に上方から接当して直接、オーガ受けが支持部に支持されると共に、支持部に穿設する規制孔に規制ピンが嵌合しているから、機体の左右傾斜や機体の旋回等に伴って排出オーガが左右方向に振られた際にも、オーガ受けが傾いて規制ピンが規制孔から離脱して不測に左右動することを防止することができる。即ち、オーガ受けが排出オーガによって左右方向に押されると、オーガ受けの嵌合部の左右方向となる端部を支点にして他側が浮き上がろうとする。しかし、この場合、規制ピンの外周は規制孔の周縁部に接当して浮き上がりを阻止するので、オーガ受けは殆んど傾くことが無く、これにより排出オーガを作業位置又は非作業位置に確実に収納しておくことができる。
しかも、本発明のコンバインによれば、レストフレームの支持部に左右方向となる横溝の両端に下方向となる縦溝を形成するスライド孔を設けると共に、オーガ受けの嵌合部に前後方向となる挿通孔を設け、前記位置決め部材を構成する位置決めピンを挿通孔とスライド孔に挿入して、位置決めピンをオーガ受けの嵌合部に回動自在に止着するから、オーガ受けを持ち上げると位置決めピンはスライド孔の縦溝を通って横溝の端部に至り、それと同時に規制ピンによるオーガ受けの左右動の規制は解除されているから、そのままオーガ受けを左右動させると、位置決めピンが横溝の他側の端部に接当するまでオーガ受けを自由に左右動させることができる。また、レストフレームの支持部からオーガ受けの嵌合部が外れて、オーガ受けが不測に落下することはない。
さらに、位置決めピンが横溝の左右端部に接当してオーガ受けのそれ以上の左右動を阻止する位置は、排出オーガの作業位置と非作業位置の収納位置に対応するオーガ受けの左右移動位置となすから、オーガ受けを排出オーガの作業位置と非作業位置の収納位置に対応する左右移動位置に簡単な構造をもって、誤りなく移動させることができる。そして、オーガ受けを左右動させる際に、位置決めピンは横溝の下縁に沿って転がりながらオーガ受けを支持するから、オーガ受けを常時、持ち上げていなくとも軽く支えておくだけで、オーガ受けを労力少なく円滑に左右動させることができる。
即ち、オーガ受けは左右動させる際に、位置決めピンを支点として左右の何れかの方向に傾いて、オーガ受けの嵌合部の傾いた側の端部又は規制ピンの先端が、レストフレームの支持部上面と接当し、ここに摩擦抵抗を生じさせてオーガ受けの左右動の抵抗となる。しかし、オーガ受けの上部側を支えて左右方向の傾きを無くすと、上記接当による摩擦抵抗を無くすことができるので、オーガ受けを労力少なく左右動させることができる。
また、その場合に位置決めピンは、オーガ受けの嵌合部に回動自在に止着しているから、横溝の下縁に沿って少ない摩擦抵抗のもとに転がり、或いは止着部の摩擦抵抗によって転がらなくとも下縁上を滑ってオーガ受けを円滑に左右動させることができる。従って、オーガ受けを常時、持ち上げて左右動させるものに比べて労力を少ないものにすることができる。なお、位置決めピンをオーガ受けの左右方向となる重心線上又はその近傍に設けると、オーガ受けを支えて左右方向の傾きを無くして左右動する際の労力をより少なくすることができる。
また、スライド孔をオーガ受けの嵌合部に設ける一方、位置決めピンの挿通孔をレストフレームの支持部に設けることもできる。しかし、スライド孔をレストフレームの支持部に設けると共に、位置決めピンの挿通孔をオーガ受けの嵌合部に設けると、オーガ受けの嵌合部の左右方向となる長さと共に、レストフレームの支持部の左右方向となる長さを短くすることができる。そのため、オーガ受けは逆の構造にするものより軽くすることができ、オーガ受けを持ち上げたり左右動させる際の労力を少なくすることができる。また、レストフレームの支持部もコンパクトにすることができると共に、軽量化することができる。
そして、本発明のコンバインによれば、レストフレームを操縦部後方の機体中央寄りにその支持部が略左右方向となるように立設すると共に、レストフレームの支持部に左右動自在に支持するオーガ受けの前面側にオーガ受けを上動乃至左右動させる際に使用する取っ手を設ける一方、オーガ受けの背面側に排出オーガの有無、又はオーガ受けの左右方向の位置を検出するセンサーを設けるから、操縦部から多少身を乗り出しながら、又は腕を伸ばした状態で取っ手を持ってオーガ受けを上動乃至左右動させることができ、オーガレストの切換えを操縦部から迅速に行うことができる。また、オーガ受けの背面側にセンサーを設けるから、センサーに手が誤って触れる虞が無くなり、センサーの誤検出を防止することができる。
汎用コンバインの右側面図である。 汎用コンバインの左側面図である。 汎用コンバインの平面図である。 オーガレストの正面図である。 オーガレストの側面図であり、(a)はオーガ受けを下動させた状態を示し、(b)はオーガ受けを上動させた状態を示す。 オーガレストの背面図である。 オーガレストの平面図である。 ワイヤとフックとの位置関係を示す側面図である。
本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。図1乃至図3に示すように汎用コンバインは、左右のクローラ式走行装置1と、走行装置1のトラックフレーム2の上方に設ける四角枠形状の機体フレーム3によって機体を構成し、機体フレーム3に対して左右の走行装置1は、図示しない姿勢制御用の油圧シリンダによって昇降自在に取り付けている。また、機体フレーム3の前進方向左側には作物の脱穀及び選別処理を行う脱穀部4を設け、右側には操縦部5と穀粒を貯留するグレンタンク6と穀粒を機外に排出する排出オーガ7を前後に設けている。
さらに、脱穀部4と操縦部5の前方には、作物を刈取って脱穀部4に搬送するヘッダ部(刈取部)8を設けている。なお、操縦部5の下方からグレンタンク6の前方にかけてエンジン、ラジエータ、エアクリーナ等で構成する原動部9を設け、この内、エンジンは、クローラ式走行装置1、脱穀部4、グレンタンク6、排出オーガ7、ヘッダ部8等を駆動する動力源となる。
ここで、各部の構成を簡単に説明すると、機体の前方側に設けるヘッダ部8は、フィーダハウス10とオーガーフレーム11とリールフレーム12を一体的に連結して構成する。この内、オーガーフレーム11には、鉄板を湾曲させて形成するプラットホーム13を設け、プラットホーム13上には、螺旋14aを有するドラム14bとドラム14bの外周に突出するフィンガー14cを備える左右方向に延びるプラットホームオーガ14を回転駆動可能に軸架している。
また、オーガーフレーム11の前部には、左右のデバイダ15とレシプロ式の刈刃16を設けている。さらに、箱枠状に形成したフィーダハウス10内には、駆動軸に取り付けた後部の駆動スプロケットと前部のドラム間に左右の搬送チェンを巻回すると共に、左右の搬送チェン間に所定間隔を有して複数のスラットを横架したフィーダ17を設けている。
また、リールフレーム12には、掻込リール18を設けており、掻込リール18はリールフレーム12の左右先端部に回転自在に軸支した駆動軸と、この駆動軸と一体回転する側面視多角形状(実施例では6角形状)の左右の回転支持体19とを備えている。さらに、左右の回転支持体19の頂点部には、左右方向に伸延する複数のタイン取付け杆20を回転自在に架設し、各タイン取付け杆20には所定間隔毎にバネ式のタイン21を垂下状に取り付けている。
そして、上記回転支持体19の一方の横外側には、駆動軸の軸芯とは偏倚した軸芯廻りに回転する姿勢保持用回転体22を設け、姿勢保持用回転体22の各頂点に設けた枢支体23とタイン取付け杆20の一側端とをリンクを介して連結することにより、タイン21が回転支持体19の回転にかかわらず常時下方を向くようにその姿勢を保持する。
なお、リールフレーム12は、オーガーフレーム11の上部に回動自在に枢支した左右の揺動アーム24の先端に後部を回動自在に枢支し、フィーダハウス10に一端を取り付けた前後移動用の電動油圧シリンダ25を伸縮作動させることによって、掻込リール18を揺動アーム24を介してオーガーフレーム11に対して前後に位置調節することができる。また、リールフレーム12の中ほどとオーガーフレーム11との間には、昇降用の油圧シリンダ26を設け、この油圧シリンダ26を伸縮作動させることによって、掻込リール18をオーガーフレーム11に対して上下に高さ調節することができる。
そして、以上のように構成するヘッダ部8は、機体フレーム3の前部に立設した脱穀部4の前部フレームにホルダを介して回動自在に支承すると共に、フィーダハウス10と機体フレーム3との間に設けた昇降用油圧シリンダ27の伸縮作動によって、ヘッダ部8の前部側を下降させた状態と上昇させた状態に姿勢変更することができる。なお、フィーダ17の駆動軸は、上記ヘッダ部8の回動中心と同芯上に設けてあり、ヘッダ部8の掻込リール18、刈刃16、プラットホームオーガ14、及びフィーダ17は、エンジン動力によって駆動される。
従って、ヘッダ部8を下降させて機体を前進させると、圃場の作物が左右のデバイダ15によって刈取対象と非刈取対象とに分草され、その内、刈取対象の作物が掻込リール18によってプラットホーム13内に掻き込まれながら刈刃16で刈取られる。また、プラットホーム13内に掻き込まれた穀稈は、プラットホームオーガ14によってフィーダハウス10の前方に横送りされ、さらに、フィーダハウス10の前方に横送りされた穀稈は、フィンガー14cによってフィーダハウス10に掻き上げられて、搬送チェンに取り付けたスラットに係止されながらフィーダハウス10の下部を通過して、刈取られた穀稈の全体が脱穀部4に投入される。
また、ヘッダ部8の後方に設ける脱穀部4は、ヒンジを介して上方に開閉自在なロータカバー28と、側方に開閉自在なロータサイドカバー29と、着脱自在な脱穀カバー(前カバー30、後カバー31)によって上方及び左側方を覆い、後方は前後に開閉自在な排塵カバー32で覆っている。そして、詳細な説明は省略するが、ロータカバー28、ロータサイドカバー29、及び脱穀カバー30、31で覆った脱穀部4の内部には、フィーダ17によって搬送されてきた穀稈が投入される扱室と、扱室の下側に形成される選別室とを備える。
この内、扱室内には機体の前後方向軸芯周りに回転する扱胴が軸架してあり、扱胴の下方には、前記フィーダ17によって搬送されてきた穀稈を受け入れる入口受板に引き続いて、扱胴の下部周辺を覆うように円弧状の受網が周設されている。そして、扱室に投入された穀稈は扱胴によって機体後方側に揉み解されながら搬送され、また、扱胴の外周上を周回する間に受網に擦り付けられて脱粒処理が行われる。
一方、扱室の下側に形成した選別室には揺動選別体が設けられ、この揺動選別体は、その前後をリンクと駆動リンク等で構成される揺動機構によって前後揺動自在に支持され、前後に揺動することで処理物が比重選別される。また、揺動選別体の下方には、揺動選別体に向かう選別風を発生させる唐箕ファンとターボファンを設けており、これらのファンによって生成された選別風によって処理物は揺動選別体において風選される。そして、揺動選別体から漏下した穀粒は一番螺旋上に落下する。また、二番物は二番螺旋上に落下する。
さらに、揺動選別体の終端まで移送された藁屑等の塵埃は、受網の後端部まで搬送された排藁等と共に、機体後部に設けた排出口33から機外に排出される。なお、一番螺旋によって横送りされた穀粒は、バケットコンベアと上方横螺旋によってグレンタンク6内に揚送されると共に、二番螺旋によって横送りされた二番物は、スラットコンベアと還元横螺旋によって扱室の前部に還元して、再度脱粒処理を行うか、又は還元横螺旋筒の中途に設けた蓋を開いて、二番物を揺動選別体上に再び落下させて、再選別処理を行うことができる。
次に、脱穀部4から穀粒が揚送されるグレンタンク6と、グレンタンク6から穀粒を機外に排出する排出オーガ7について説明すると、先ずグレンタンク6は、略直方体状のタンク本体の底部に左右底板によって谷状の樋部を前後方向に形成する。この樋部にはタンク本体に貯留する穀粒を後方に移送する横螺旋を設ける。また、樋部の後方にはケース34を設けて横螺旋の終端部を軸支すると共に、ケース34に排出オーガ7を回転自在に立設する。
一方、排出オーガ7は、前記ケース34に支持されてオーガ旋回モータ35によって旋回駆動される縦オーガ36と、縦オーガ36の上部に上下方向に揺動自在に連結されて、オーガ昇降シリンダ37により上下方向に昇降駆動される横オーガ38から構成する。なお、縦オーガ36及び横オーガ38は、そのパイプ内に縦螺旋を設けており、排出クラッチを介してエンジンから伝達された動力は、グレンタンク6内に設ける横螺旋から縦螺旋に伝達され、横螺旋と縦螺旋は夫々回転して、グレンタンク7に貯留する穀粒を横オーガ38の先端部に設けるオーガ出口39に向けて移送する。
そして、排出オーガ7は、グレンタンク6に貯留する穀粒を機外に排出するとき以外は、機体上に倒伏させて収納(格納)しており、倒伏状態となした排出オーガ7の中途部、即ち横オーガ38の長手方向の中間部は、操縦部5後方の機体中央寄りに設けるオーガレスト40に載置して支持する。なお、排出オーガ7を機体上に収納している際に、横オーガ38の先端に設けるオーガ出口39等がヘッダ部8の特に掻込リール18の上方に位置していると、ヘッダ部8を上昇させた際に掻込リール18とオーガ出口39等が衝突(接触)する虞がある。また、同様にヘッダ部8を上昇させた状態で排出オーガ7を収納すべく下降させた際にも両者が衝突する虞がある。
そのため、排出オーガ7は、掻込リール18と平面視でラップする非作業位置A(第1収納位置)と、ラップしない作業位置B(第2収納位置)の2つの収納位置を設定する。また、排出オーガ7を収納位置で支持するオーガレスト40も、各収納位置に対応する位置に切換可能に構成する。そして、これにより刈取作業時には、排出オーガ7を作業位置に収納して掻込リール18と排出オーガ7との接触を回避し、また、路上走行等の非作業時には、排出オーガ7を非作業位置に収納して排出オーガ7を機体幅内に納めて、安全な路上走行と車庫等において狭いエリアでの駐車を可能にする。
そこで、排出オーガ7の各収納位置に対応する支持位置に切換可能なオーガレスト40の構造について、以下に説明することにする。即ち、図4乃至図7に示すようにオーガレスト40は、脱穀部4と原動部9のカバーフレームの上部を連結するブラケットの上面にレストフレーム41を固定する。このレストフレーム41の上部には、所定の長さで切断した角パイプを溶接して形成した左右方向となる支持部42を設ける。
また、支持部42の上辺には左右方向に所定の間隔を隔てて二つの規制孔42aを穿設し、前後の側辺には左右方向となる横溝42bの両端に下方向となる縦溝42cを一連に形成するスライド孔42dを設ける。一方、排出オーガ7を下方側から受け止めるオーガ受け43は、略V字状の平板の下辺の一部を直角に折り曲げた第1のプレート43aと、略矩形状の平板の上辺を直角に折り曲げると共に下辺を略45度折り曲げた第2のプレート43bと、第1のプレート43aの略V字状の上辺に倣うように平板を略V字状に折り曲げた第3のプレート43cと、矩形となした第4のプレート43dを溶接して本体を構成する。
詳述すると、オーガ受け43は、第1のプレート43aの下部に第2のプレート43bを溶接して角パイプ状の嵌合部44を形成する。また、第1のプレート43aの略V字状の上辺に第3のプレート43cを溶接して受け部45を形成する。なお、第3のプレート43cには、ゴムや樹脂等で形成する緩衝体46を装着し、排出オーガ7を弾性支持して振動音の発生を防止する。さらに、第4のプレート43dは、第1のプレート43aと第2のプレート43bと第3のプレート43cに3辺を溶接して、受け部45と嵌合部44を相互に補強する。さらに、オーガ受け43の嵌合部44には、前後方向となる挿通孔44aを設けており、挿通孔44aはオーガ受け43の左右方向の重心線上に穿設する。
そして、オーガ受け43には規制ピン47を設けており、この規制ピン47は、第2のプレート43bの上辺に取付孔を穿設し、規制ピン47を取付孔に上方から差し込んで下方に突出させた状態で規制ピン47の頭部周辺を第2のプレート43bに溶接して固着する。なお、規制ピン47は受け部45の略中心に設け、ピンの先端側にはテーパを設けている。また、オーガ受け43の前面側には、取っ手48を設けている。この取っ手48は丸棒の両端を折り曲げて、第1のプレート43aの略V字状の谷部に両端を溶接する。
さらに、オーガ受け43には排出オーガ7のパイプに接当して、排出オーガ7の有無、或いはオーガ受け43と排出オーガ7との相対的な位置関係を検出するセンサー49を設けており、このセンサー49はオーガ受け43の背面側に設けている。なお、オーガ受け43の第3のプレート43cに接当して、オーガ受け43の左右方向の位置を検出するセンサー50は、レストフレーム41に固着したブラケット51に取り付けているが、このセンサー50の接触子はオーガ受け43の背面側に設けている。また、第2のプレート43bの折り曲げた下辺には、ワイヤ52の両端に設けるエンド52aをスナップピン53で取り付けており、ワイヤ52のループはオーガ受け43の前面側に略45度上向きに突出させている。
そして、オーガ受け43をレストフレーム41に取り付ける場合、レストフレーム41の支持部42にオーガ受け43の嵌合部44を外嵌して、嵌合部44に設ける挿通孔44aとスライド孔42dにオーガ受け43の位置決め部材を構成する位置決めピン54を挿入する。また、位置決めピン54の端部にワッシャー55を嵌めてスナップピン56で抜け止めする。これによりオーガ受け43は、レストフレーム41の支持部42に対して前後動は不能であるが左右動は許容される。また、オーガ受け43は、その嵌合部44とレストフレーム41の支持部42との間に生ずる上下方向の隙間分だけ上下動を許容される。
但し、オーガ受け43は、位置決めピン54がスライド孔42dの横溝42b内を移動する範囲においてのみ左右動が許容され、また、位置決めピン54を挿入するオーガ受け43の挿通孔44a付近は、位置決めピン54がスライド孔42dの縦溝42c内を移動する範囲においてのみ上下動が許容される。而して、位置決めピン54がスライド孔42dの縦溝42cの下端に位置し、オーガ受け43に設けた規制ピン47がレストフレーム41の支持部42に設けた規制孔42aに嵌った状態では、オーガ受け43の嵌合部44の上辺がレストフレーム41の支持部42の上辺に支持され、オーガ受け43は規制ピン47によって左右動が阻止される。
一方、オーガ受け43を取っ手48をつかんで持ち上げると、位置決めピン54がスライド孔42dの縦溝42cの上端に位置するまでオーガ受け43を上動させることができ、それに伴って規制ピン47は規制孔42aから離脱して、オーガ受け43の左右動が許容される。そして、その状態でオーガ受け43を右方向又は左方向に押すと、位置決めピン54がスライド孔42dの横溝42bの下縁に沿って転がり、オーガ受け43は下端側が支持された状態で左右動させることができる。
なお、オーガ受け43を左右動させる際にオーガ受け43から手を離すと、オーガ受け43は位置決めピン54を中心としてその上端側が左側又は右側に倒れようとする。そして、オーガ受け43がこのように傾くと、規制ピン47の下端が支持部42の上辺に接当し、或いは嵌合部44の上辺の端部が支持部42の上辺に接当して、オーガ受け43のそれ以上の倒れが阻止され、オーガ受け43は支持部42の上辺で支持される。しかし、この場合、接当部に摩擦抵抗が発生して、オーガ受け43はその場で停止しようとするので、オーガ受け43を円滑に左右動させようとする場合には、オーガ受け43を左右に傾かないように支えておく方が好ましい。
また、オーガ受け43を左右動させて位置決めピン54がスライド孔42dの横溝42bの端部に至ると、オーガ受け43はそれ以上の左右動を阻止され、また、横溝42bの下縁による支持を失って自らの自重によって下動しようとし、位置決めピン54はスライド孔42dの縦溝42cに沿って下動する。その場合、規制ピン47はテーパを付けて先細となしたピン先端が規制孔42aに嵌り、下動するにつれて規制孔42aの中心に向けて規制ピン47は誘導され、終にはオーガ受け43の嵌合部44の上辺がレストフレーム41の支持部42の上辺に接当して支持されるので、オーガ受け43は所定の位置で確実に位置決めされる。
以上、オーガレスト40の構造について説明したが、オーガレスト40を排出オーガ7の各収納位置(非作業位置A、作業位置B)に対応する各支持位置に切換える場合には、排出オーガ7を上昇させて行う必要がある。そして、作業者は通常、各種操作レバー、計器類を備える操縦部5の運転席57に座ってコンバインを操縦するが、オーガレスト40の切換えを行う場合は、運転席57から立ち上がって機体の後方側を向き手を伸ばして、図8に示すように横オーガ38のパイプに設けるフック58からワイヤ52を外す。
なお、ワイヤ52は走行振動等に伴う排出オーガ7のオーガレスト40からの離脱(浮き上がり)を防止するために設けるものであって、路上走行等を行う際にはワイヤ52をフック58に掛けておく。なお、ワイヤ52はオーガ受け43の第2のプレート43bの折り曲げた下辺に取り付けて、そのループがオーガ受け43の前面側に略45度上向きに突出させている。そのため、排出オーガ7を下降させてオーガレスト40に収納支持させる際に、ワイヤ52のループはフック58より前方に位置し、意図してワイヤ52をフック58に掛けない限りフック58には掛からない。
従って、作業時に排出オーガ7を収納位置に下降させる度に、ワイヤ52が誤ってフック58に掛かることはなく、誤ってワイヤ52がフック58に掛かっていることを知らずに排出オーガ7を上昇させようとしても、排出オーガ7を上昇させることができないといったトラブルを防止することができる。なお、ワイヤ52を取り付けるオーガ受け43の嵌合部44は角パイプ状になして下辺を閉じている。そのため、嵌合部44をコ字状となして下側を開放するものよりオーガ受け43を強固に構成することができ、ワイヤ52がフック58に掛かっている状態で、誤って排出オーガ7を上昇させようとしてワイヤ52が引っ張られた場合でも、オーガ受け43は変形しないものにすることができる。
次に、作業者はフック58からワイヤ52が外れていることを確認したうえで例えば、操縦部に設けるオーガ操作リモコン59を操作して排出オーガ7を上昇させる。また、オーガレスト40から排出オーガ7を退避させた後、作業者は操縦部5から腕を伸ばし、或いは若干、操縦部5から身を乗り出しながら取っ手48をつかんで、前述するオーガレスト40の切換え操作を行う。そして、オーガ操作リモコン59を操作して排出オーガ7を下降させ、排出オーガ7をオーガレスト40に収納支持させる。
これにより、規制ピン47はオーガ受け43の自重、及び排出オーガ7の載置荷重によって規制孔42aからの離脱が阻止され、オーガ受け43の左右動の規制を行う。また、機体の左右傾斜や機体の旋回等に伴って排出オーガ7が左右方向に振られて、オーガ受け43が傾こうとする。しかし、この場合、規制ピン47は、その外周が規制孔42aの周縁部に接当して、オーガ受け43の浮き上がりを阻止するので、オーガ受け43は殆んど傾くことが無く、これにより排出オーガ7を非作業位置A又は作業位置Bに確実に収納しておくことができる。
なお、前述した実施形態においては、オーガレスト40を排出オーガ7の各収納位置に対応する支持位置に切換える場合に、作業者が直接、オーガ受け43を持ち上げて行うようにしたが、これに替えてオーガ受け43を排出オーガ7を用いて持ち上げ、また、各収納位置に対応する支持位置に移動させるようにしてもよい。即ち、この場合、フック58にワイヤ52を掛けて、排出オーガ7を若干、上昇させるとワイヤ52を介してオーガ受け43は持ち上げられ、規制ピン47によるオーガ受け43の左右動の規制が解除される。
そこで、排出オーガ7を非作業位置Aから作業位置B、或いは作業位置Bから非作業位置Aに向けて旋回させると、オーガ受け43をワイヤ52を介して各支持位置に移動させることができ、次いで排出オーガ7を下降させると、オーガ受け43は下動して規制ピン47が規制孔42aに嵌入し、オーガレスト40の切換えを完了する。なお、この場合、ワイヤ52のループがオーガ受け43の略中央に臨むようにワイヤ52をオーガ受け43に取り付けると、フック58によってオーガ受け43を吊上げた際に、オーガ受け43がそのままの傾くことなく持ち上げることができるので、オーガ受け43をスムーズに移動させることができる。
さらに、オーガレスト40の切換えを行う際の排出オーガ7の昇降乃至旋回操作は、作業者のオーガ操作リモコン59を用いた手動操作によって行っている。しかし、これを自動化することもできる。その場合、例えば、オーガ操作リモコン59にオーガレスト40の切換えボタンを設け、これを押すと排出オーガ7の制御装置は、先ずオーガ受け43の現在位置をセンサー50で検出し、これから切換えようとする方向(排出オーガ7を旋回させる方向)を決定する。次に、センサー49の検出値を見ながら排出オーガ7を上昇させて、ワイヤ52を介して持ち上げるオーガ受け43が所定量だけ持ち上げられるように制御する。
さらに、排出オーガ7を先に決定した方向に旋回させ、オーガ受け43が新しい切換位置に至ったことをセンサー50の検出値によって判断したら、排出オーガ7の旋回を停止させ、次いで排出オーガ7を下降させる、といった一連の制御を行わせることができる。なお、オーガ操作リモコン59は、排出オーガ7の昇降作動及び旋回作動を指令するボタンの他、排出位置を指定して排出位置まで排出オーガ7を旋回させる自動旋回ボタンを備える。
また、センサー49、50は例えば、機体を走行させる際に排出オーガ7がオーガレスト40に収納されていない場合にこれを警報したり、非作業位置Aに排出オーガ7が収納支持されている場合に掻込リール18が排出オーガ7に衝突する虞がある場合に、掻込リール18やヘッダ部8の上昇を禁止したり、路上走行時に排出オーガ7が作業位置Bで支持されている場合に警報するといった制御に利用される。
以上、本発明の実施形態を説明したが、本発明は、汎用コンバインのみならず、排出オーガが刈取部の上昇によって衝突する虞のある自脱型コンバインでも採用することができる。また、実施形態の位置決めピン54は、スライド孔42dの縦溝42cに位置する際にレストフレーム41に対するオーガ受け43の左右動を阻止し、オーガ受け43の上動によってスライド孔42dの横溝42bに位置し、オーガ受け43の左右動を許容するから、規制ピン47と同様の機能を果たす。
従って、本発明は、位置決めピン54を規制ピンとして捉え、実施形態における規制ピン47を無くすことができる。逆に、円滑なオーガ受け43の左右動等を望まなければ、位置決めピン54を無くすこともでき、本発明は、前記実施形態に限定するものではない。
1 走行装置
3 機体フレーム
4 脱穀部
5 操縦部
6 グレンタンク
7 排出オーガ
8 ヘッダ部(刈取部)
40 オーガレスト
41 レストフレーム
43 オーガ受け
47 規制ピン
54 位置決めピン

Claims (5)

  1. 走行装置を備える機体に操縦部と脱穀部とグレンタンク及び排出オーガを設けると共に、機体の前方に刈取部を昇降自在に設け、また、排出オーガを穀粒を排出するとき以外は刈取部と緩衝しない作業位置、又は機体幅に納まる非作業位置で、その中途部をオーガレストによって支持するコンバインにおいて、前記排出オーガの中途部を支持するオーガレストは、排出オーガを下方側から受け止めるオーガ受けと、オーガ受けを上動並びに左右動自在に支持するレストフレームと、レストフレームに対するオーガ受けの左右動を阻止する規制ピンを備え、前記排出オーガの作業位置と非作業位置の収納位置変更に伴うオーガ受けの左右動に際して、前記オーガ受けの上動によって、前記規制ピンによるオーガ受けの規制を解除するように構成することを特徴とするコンバイン。
  2. 前記オーガレストは、排出オーガの作業位置と非作業位置の収納位置に対応するオーガ受けの左右移動位置を設定する位置決め部材を備えることを特徴とする請求項1に記載のコンバイン。
  3. 前記レストフレームの上部に左右方向となる支持部を設けると共に、前記オーガ受けの下部にレストフレームの支持部に上動並びに左右動自在に外嵌する嵌合部を設け、また、前記レストフレームの支持部に左右方向に隔てて二つの規制孔を設ける一方、前記オーガ受けの嵌合部に規制ピンを下方に向けて突出させて、前記オーガ受けを上動させると、前記規制ピンが左右何れかの規制孔から離脱して、オーガ受けの左右動を許容するように構成することを特徴とする請求項1又は請求項2に記載のコンバイン。
  4. 前記レストフレームの支持部に左右方向となる横溝の両端に下方向となる縦溝を形成するスライド孔を設けると共に、オーガ受けの嵌合部に前後方向となる挿通孔を設け、前記位置決め部材を構成する位置決めピンを挿通孔とスライド孔に挿入して、位置決めピンをオーガ受けの嵌合部に回動自在に止着することを特徴とする請求項2又は請求項3に記載のコンバイン。
  5. 前記レストフレームを操縦部後方の機体中央寄りにその支持部が略左右方向となるように立設すると共に、レストフレームの支持部に左右動自在に支持するオーガ受けの前面側にオーガ受けを上動乃至左右動させる際に使用する取っ手を設ける一方、オーガ受けの背面側に排出オーガの有無、又はオーガ受けの左右方向の位置を検出するセンサーを設けることを特徴とする請求項1乃至請求項4に記載のコンバイン。
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