JP2017058677A - 光学部品用遮光性粒子、光学部品用遮光性接着剤及び光学部品 - Google Patents
光学部品用遮光性粒子、光学部品用遮光性接着剤及び光学部品 Download PDFInfo
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Abstract
【課題】光学部品において、部材の接着などに用いられた場合に、正反射光を十分に抑制することができる光学部品用遮光性粒子を提供する。【解決手段】本発明に係る光学部品用遮光性粒子は、光学部品に用いられ、粒子径が1μm以上、100μm以下であり、遮光性粒子を重量基準にて水で5000倍に希釈した希釈液の波長350nmでの吸光度が0.03以上であり、表面に凸部又は凹部を有する。【選択図】図1
Description
本発明は、光学部品に用いられる光学部品用遮光性粒子に関する。また、本発明は、上記光学部品用遮光性粒子を用いた光学部品用遮光性接着剤及び光学部品に関する。
カメラ等の光学材料のモジュールや、レンズの固定に、接着剤が用いられている。
特許文献1には、上記の接着剤の用途に用いられるものではないが、黒色表示媒体用粒子が開示されている。この黒色表示媒体用粒子は、少なくとも一方が透明な2枚の基板間に表示媒体を封入し、表示媒体に電界を付与することによって、表示媒体を移動させて情報を表示する情報表示用パネルに用いる表示媒体を構成する材料である。
本発明者は、上記のような用途において、接着剤層部分において、光学特性が低くなることがあるという課題を見出した。本発明者は、例えば、接着剤層部分において、多くの光が正反射して、残像が生じたり、コントラストが低下したりするという課題を見出した。また、本発明者は、例えば、レンズを固定する際に、接着剤層の収縮が起こることで、レンズの平行を保つことが難しくなり、残像が生じたり、コントラストが低下したりするという課題を見出した。
本発明の目的は、光学部品において、部材の接着などに用いられた場合に、正反射光を十分に抑制することができる光学部品用遮光性粒子を提供することである。
また、本発明の目的は、上記光学部品用遮光性粒子を用いた光学部品用遮光性接着剤及び光学部品を提供することである。
本発明の広い局面によれば、光学部品に用いられ、粒子径が1μm以上、100μm以下であり、遮光性粒子を重量基準にて水で5000倍に希釈した希釈液の波長350nmでの吸光度が0.03以上であり、表面に凸部又は凹部を有する、光学部品用遮光性粒子(以下、遮光性粒子と略記することがある)が提供される。
本発明に係る遮光性粒子のある特定の局面では、前記遮光性粒子は、樹脂粒子、金属酸化物粒子、有機無機ハイブリッド粒子又は遷移金属粒子である基材粒子を備える。
本発明に係る遮光性粒子のある特定の局面では、前記遮光性粒子は、カーボンブラック又はチタンブラックを含む。
本発明に係る遮光性粒子のある特定の局面では、前記遮光性粒子は、基材粒子と、前記基材粒子の粒子径よりも小さい平均粒子径を有する複数の第2の粒子とを備え、複数の前記第2の粒子が、前記基材粒子の表面上に配置されている。
本発明に係る遮光性粒子のある特定の局面では、前記基材粒子が、カーボンブラック又はチタンブラックを含む。
本発明に係る遮光性粒子のある特定の局面では、前記第2の粒子の平均粒子径が50nm以上、500nm以下であり、前記第2の粒子の平均粒子径の前記基材粒子の粒子径に対する比が、0.005以上、0.5以下である。
本発明に係る遮光性粒子のある特定の局面では、10%圧縮したときの圧縮弾性率が4000N/mm2以上である。
本発明に係る遮光性粒子のある特定の局面では、前記遮光性粒子は、光学部品において、部材を接着するために用いられる。
本発明の広い局面によれば、光学部品において、部材を接着するために用いられ、上述した光学部品用遮光性粒子と、バインダーとを含む、光学部品用遮光性接着剤が提供される。
本発明に係る光学部品用遮光性接着剤のある特定の局面では、前記バインダーが光硬化性を有する。
本発明の広い局面によれば、光学部品本体と、前記光学部品本体において、部材を接着している接着剤層とを備え、前記接着剤層の材料が、上述した光学部品用遮光性接着剤である、光学部品が提供される。
本発明に係る光学部品用遮光性粒子は、粒子径が1μm以上、100μm以下であり、遮光性粒子を重量基準にて水で5000倍に希釈した希釈液の波長350nmでの吸光度が0.03以上であり、表面に凸部又は凹部を有するので、光学部品において、部材の接着などに用いられた場合に、正反射光を十分に抑制することができる。
以下、本発明の詳細を説明する。
カメラ等の光学材料のモジュールや、レンズの固定に、接着剤が用いられている。
従来、上記のような用途において、接着剤層部分まで、正反射光を抑える検討は行われていなかった。本発明者は、上記のような用途において、接着剤層部分において、光学特性が低くなることがあるという課題を見出した。本発明者は、例えば、接着剤層部分において、多くの光が正反射して、残像が生じたり、コントラストが低下したりするという課題を見出した。
本発明者は、カメラ等の光学材料のモジュールや、レンズの固定に用いられる接着剤において、正反射光を抑えることを検討した。本発明者の検討の結果、正反射光を抑えるためには、接着剤に特定の遮光性粒子を用いればよいことを見出した。
本発明に係る光学部品用遮光性粒子(以下、遮光性粒子と略記することがある)の粒子径は1μm以上、100μm以下である。本発明に係る遮光性粒子を重量基準にて水で5000倍に希釈した希釈液の波長350nmでの吸光度は0.03以上である。本発明に係る遮光性粒子は、表面に凸部又は凹部を有する。上記遮光性粒子を重量基準にて水で5000倍に希釈した希釈液は、上記遮光性粒子と水とを混合し、遮光性粒子の重量の5000倍の重量とした液(遮光性粒子含有液)である。
本発明では、上記の構成が備えられているので、光学部品において、部材の接着などに上記接着剤が用いられた場合に、正反射光を十分に抑制することができる。また、部材の接着以外にも、本発明に係る遮光性粒子は、正反射光を抑制することが求められる用途に適用することができる。本発明に係る遮光性粒子は、光学部品において、光が導かれる位置に好適に用いることができ、光が至る位置に好適に用いることができる。
カメラ等の光学材料のモジュールにおいて、本発明に係る遮光性粒子が接着剤層を形成するために用いられた場合には、接着剤層部分においても、正反射光を抑制することができる結果、コントラストを高めることができ、より一層良好かつ鮮明な画像を撮影することができる。例えば、レンズを固定する接着剤層に本発明に係る遮光性粒子が用いられた場合には、レンズを固定している接着剤層において、正反射光を抑制することができる結果、レンズを介した表示の不良を抑えることができる。
また、本発明者は、例えば、レンズを固定する際に、接着剤層の収縮が起こることで、レンズの平行を保つことが難しくなり、残像が生じたり、コントラストが低下したりするという課題を見出した。
本発明では、上記の構成が備えられているので、遮光性粒子によって接着剤層の厚みを高精度に制御でき、接着信頼性を高めることができる。上記遮光性粒子は、ギャップ制御材としても機能することができる。
ギャップ制御性を効果的に機能させる観点からは、上記遮光性粒子の粒子径は、好ましくは5μm以上であり、好ましくは50μm以下である。
正反射光の抑制及び遮光性を効果的に機能させる観点からは、上記遮光性粒子を用いた上記希釈液の吸光度は、好ましくは0.04以上である。
上記吸光度は、以下のようにして測定することができる。
波長350nmでの吸光度は、遮光性粒子を蒸留水で、重量基準にて5000倍に希釈し、紫外可視近赤外分光光度計等により測定する。
上記希釈液の上記吸光度を上記下限以上にする方法としては、後述する遮光性粒子、基材粒子、第2の粒子、並びに黒色顔料の種類、黒色顔料の含有量、遮光性粒子の表面の凹部又は凸部、及び粒子構造などを調整する方法が挙げられる。
正反射光を抑える観点からは、上記遮光性粒子は、表面に凸部又は凹部を有する。正反射光をより一層抑える観点からは、上記凸部の高さの平均又は上記凹部の深さの平均は、好ましくは100nm以上、より好ましくは300nm以上であり、好ましくは900nm以下、より好ましくは800nm以下である。
本発明に係る遮光性粒子の表面に凹部又は凸部を形成する方法としては、表面に凹部又は凸部が形成されるように基材粒子を得る方法、基材粒子(粗面化処理前)を得た後に、表面をアルカリにより粗面化処理する方法、及び表面に凹部又は凸部が形成されるように基材粒子の表面上に凹部又は凸部となる物質を配置する方法などが挙げられる。
正反射光をより一層抑える観点からは、上記遮光性粒子が、黒色顔料を含むことが好ましく、カーボンブラック、チタンブラック又はアニリンブラックを含むことがより好ましく、カーボンブラック又はチタンブラックを含むことが更に好ましい。この場合には、黒色度が高い接着剤層などを形成することができる。
上記遮光性粒子中に含まれる上記黒色顔料の含有量は好ましくは1重量%以上、より好ましくは3重量%以上であり、好ましくは10重量%以下、より好ましくは7重量%以下である。
正反射光をより一層抑える観点からは、上記遮光性粒子が、基材粒子と、上記基材粒子の粒子径よりも小さい平均粒子径を有する複数の第2の粒子とを備え、複数の上記第2の粒子が、上記基材粒子の表面上に配置されていることが好ましい。上記遮光性粒子は、基材粒子を備え、かつ第2の粒子を備えていなくてもよい。
正反射光をより一層抑える観点からは、上記基材粒子が、黒色顔料を含むことが好ましく、カーボンブラック、チタンブラック又はアニリンブラックを含むことがより好ましく、カーボンブラック又はチタンブラックを含むことが更に好ましい。上記基材粒子中に含まれる上記黒色顔料の含有量は好ましくは1重量%以上、より好ましくは3重量%以上であり、好ましくは10重量%以下、より好ましくは7重量%以下である。正反射光をより一層抑える観点からは、上記第2の粒子が、黒色顔料を含むことが好ましく、カーボンブラック、チタンブラック又はアニリンブラックを含んでもよく、カーボンブラック又はチタンブラックを含んでもよい。上記第2の粒子中に含まれる上記黒色顔料の含有量は好ましくは1重量%以上、より好ましくは3重量%以上であり、好ましくは10重量%以下、より好ましくは7重量%以下である。
上記遮光性粒子、上記基材粒子及び上記第2の粒子に用いられる黒色顔料としては、カーボンブラック、チタンブラック、アニリンブラック及び酸化鉄等が挙げられる。
正反射光をより一層抑える観点からは、上記第2の粒子の平均粒子径は好ましくは50nm以上、500nm以下であり、上記第2の粒子の平均粒子径の上記基材粒子の粒子径に対する比が、0.0005以上(好ましくは0.005以上)、0.5以下であることが好ましい。
上記遮光性粒子の粒子径は、上記遮光性粒子が真球状である場合には直径を意味し、上記遮光性粒子が真球状以外の形状である場合には、その体積相当の真球と仮定した際の直径を意味する。また、遮光性粒子の粒子径は、任意の粒径測定装置により測定することができる。例えば、レーザー光散乱、電気抵抗値変化、撮像後の画像解析などの原理を用いた粒度分布測定装置が利用できる。更に具体的には、複数の遮光性粒子の場合には、遮光性粒子の粒子径の測定方法としては、例えば、粒度分布測定装置(ベックマンコールター社製「Multisizer4」)を用いて、平均粒子径を測定する方法が挙げられる。この方法において、上記遮光性粒子の平均粒子径は、数平均粒子径を示す。基材粒子の粒子径も、上記遮光性粒子の粒子径と同様にして、測定することができる。
また、上記第2の粒子の平均粒子径は、数平均粒子径を示す。
上記遮光性粒子及び上記第2の粒子の粒子径は、以下のようにして測定されてもよい。遮光性粒子をKulzer社製「テクノビット4000」等に添加し、分散させて、遮光性粒子検査用埋め込み樹脂を作製する。その検査用埋め込み樹脂中に分散した遮光性粒子又は第2の粒子の中心付近を通るようにイオンミリング装置(日立ハイテクノロジーズ社製「IM4000」)等を用いて、遮光性粒子又は第2の粒子の断面を切り出す。そして、電界放射型走査型電子顕微鏡(FE−SEM)を用いて、画像倍率5万倍に設定し、20個の遮光性粒子を無作為に選択し、それぞれの遮光性粒子又は第2の粒子を観察する。遮光性粒子又は第2の粒子の粒子径を計測し、それを算術平均して遮光性粒子の平均粒子径又は第2の粒子の平均粒子径とする。
正反射光をより一層抑える観点からは、上記第2の粒子の平均粒子径は、より好ましくは100nm以上であり、より好ましくは400nm以下である。
正反射光をより一層抑える観点からは、上記第2の粒子の平均粒子径の上記基材粒子の粒子径に対する比は、より好ましくは0.001以上であり、より好ましくは0.1以下である。
正反射光をより一層抑える観点からは、上記基材粒子の表面の表面積100%中、上記第2の粒子により覆われている上記基材粒子の表面の表面積の割合は好ましくは60%以上、より好ましくは70%以上、更に好ましくは80%以上である。上記第2の粒子により覆われている上記基材粒子の表面の表面積の割合の上限は特に限定されない。上記第2の粒子により覆われている上記基材粒子の表面の表面積の割合は好ましくは95%以下である。
上記第2の粒子により覆われている上記基材粒子の表面の表面積の割合は、遮光性粒子を電子顕微鏡又は光学顕微鏡にて観察し、第2の粒子がある部分の表面積の遮光性粒子の投影面積に対する百分率を算出することにより求められる。
上記遮光性粒子の割れ及び欠けを抑え、接着剤層などの厚みをより一層良好に制御する観点からは、上記遮光性粒子を10%圧縮したときの圧縮弾性率(10%K値)は、好ましくは4000N/mm2以上、より好ましくは5000N/mm2以上、更に好ましくは5500N/mm2以上であり、好ましくは15000N/mm2以下、より好ましくは10000N/mm2以下である。
上記遮光性粒子における上記圧縮弾性率(10%K値)は、以下のようにして測定できる。
微小圧縮試験機を用いて、円柱(直径100μm、ダイヤモンド製)の平滑圧子端面で、25℃、圧縮速度0.3mN/秒、及び最大試験荷重20mNの条件下で遮光性粒子1個を圧縮する。このときの荷重値(N)及び圧縮変位(mm)を測定する。得られた測定値から、上記圧縮弾性率を下記式により求めることができる。上記微小圧縮試験機として、例えば、フィッシャー社製「フィッシャースコープH−100」等が用いられる。
10%K値(N/mm2)=(3/21/2)・F・S−3/2・R−1/2
F:遮光性粒子が10%圧縮変形したときの荷重値(N)
S:遮光性粒子が10%圧縮変形したときの圧縮変位(mm)
R:遮光性粒子の半径(mm)
F:遮光性粒子が10%圧縮変形したときの荷重値(N)
S:遮光性粒子が10%圧縮変形したときの圧縮変位(mm)
R:遮光性粒子の半径(mm)
以下、図面を参照しつつ、本発明の具体的な実施形態を説明する。
図1は、本発明の第1の実施形態に係る光学部品用遮光性粒子を示す断面図である。
図1に示す遮光性粒子1は、基材粒子11と、基材粒子11の粒子径よりも小さい平均粒子径を有する複数の第2の粒子12とを備える。複数の第2の粒子12が、基材粒子11の表面上に配置されている。本実施形態では、複数の第2の粒子12は、基材粒子11の表面に接触している。複数の第2の粒子12によって、遮光性粒子1は、表面に凸部(第2の粒子の存在部分)又は凹部(第2の粒子の非存在部分)を有する。
図2は、本発明の第2の実施形態に係る光学部品用遮光性粒子を示す断面図である。
図2に示す遮光性粒子1Aは、表面に凹部又は凸部を有する1つの粒子である。遮光性粒子1Aは、第2の粒子を有さない。
以下、本発明の他の詳細を説明する。以下の説明において、「(メタ)アクリル」は「アクリル」と「メタクリル」との一方又は双方を意味し、「(メタ)アクリレート」は「アクリレート」と「メタクリレート」との一方又は双方を意味する。
(遮光性粒子)
上記遮光性粒子、上記基材粒子及び上記第2の粒子としては、樹脂粒子、金属酸化物粒子、有機無機ハイブリッド粒子及び遷移金属粒子等が挙げられる。本発明の効果が良好に発揮され、光学部品用途に遮光性粒子を好適に用いることができることから、上記遮光性粒子、上記基材粒子及び上記第2の粒子は、遷移金属粒子を除く粒子であることが好ましく、樹脂粒子、金属酸化物粒子、有機無機ハイブリッド粒子又は遷移金属粒子であることが好ましく、樹脂粒子、金属酸化物粒子又は有機無機ハイブリッド粒子であることが更に好ましい。上記遮光性粒子、上記基材粒子及び上記第2の粒子は、コアシェル粒子であってもよい。上記基材粒子の材料と上記第2の粒子の材料とは、同じであってもよく、異なっていてもよい。
上記遮光性粒子、上記基材粒子及び上記第2の粒子としては、樹脂粒子、金属酸化物粒子、有機無機ハイブリッド粒子及び遷移金属粒子等が挙げられる。本発明の効果が良好に発揮され、光学部品用途に遮光性粒子を好適に用いることができることから、上記遮光性粒子、上記基材粒子及び上記第2の粒子は、遷移金属粒子を除く粒子であることが好ましく、樹脂粒子、金属酸化物粒子、有機無機ハイブリッド粒子又は遷移金属粒子であることが好ましく、樹脂粒子、金属酸化物粒子又は有機無機ハイブリッド粒子であることが更に好ましい。上記遮光性粒子、上記基材粒子及び上記第2の粒子は、コアシェル粒子であってもよい。上記基材粒子の材料と上記第2の粒子の材料とは、同じであってもよく、異なっていてもよい。
上記遮光性粒子、上記基材粒子及び上記第2の粒子は、樹脂粒子又は有機無機ハイブリッド粒子であることが更に好ましく、樹脂粒子であってもよく、有機無機ハイブリッド粒子であってもよい。これらの好ましい粒子の使用により、表面状態がより一層良好な接着剤層などを形成することができる。
接着剤の塗布時には、遮光性粒子に負荷がかかる。また、部材間に配置された遮光性粒子には、挟み込む力によって負荷がかかることがある。上記遮光性粒子、上記基材粒子及び上記第2の粒子が樹脂粒子又は有機無機ハイブリッド粒子であると、粒子の割れや損傷を抑えることができる。
上記樹脂粒子の材料である樹脂として、種々の有機物が好適に用いられる。上記樹脂粒子の材料である樹脂としては、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリスチレン、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、ポリイソブチレン、ポリブタジエン等のポリオレフィン樹脂;ポリメチルメタクリレート、ポリメチルアクリレート等のアクリル樹脂;ポリアルキレンテレフタレート、ポリカーボネート、ポリアミド、フェノールホルムアルデヒド樹脂、メラミンホルムアルデヒド樹脂、ベンゾグアナミンホルムアルデヒド樹脂、尿素ホルムアルデヒド樹脂、フェノール樹脂、メラミン樹脂、ベンゾグアナミン樹脂、尿素樹脂、エポキシ樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、飽和ポリエステル樹脂、シリコーン樹脂、ポリスルホン、ポリフェニレンオキサイド、ポリアセタール、ポリイミド、ポリアミドイミド、ポリエーテルエーテルケトン、ポリエーテルスルホン、及び、エチレン性不飽和基を有する種々の重合性単量体を1種もしくは2種以上重合させて得られる重合体等が挙げられる。任意の圧縮時の物性を有する樹脂粒子を設計及び合成することができ、かつ粒子の硬度を好適な範囲に容易に制御できるので、上記樹脂粒子の材料である樹脂は、エチレン性不飽和基を複数有する重合性単量体を1種又は2種以上重合させた重合体であることが好ましい。
上記樹脂粒子を、エチレン性不飽和基を有する重合性単量体を重合させて得る場合には、上記エチレン性不飽和基を有する重合性単量体としては、非架橋性の単量体と架橋性の単量体とが挙げられる。
上記非架橋性の単量体としては、例えば、スチレン、α−メチルスチレン等のスチレン系単量体;(メタ)アクリル酸、マレイン酸、無水マレイン酸等のカルボキシル基含有単量体;メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、プロピル(メタ)アクリレート、ブチル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、ラウリル(メタ)アクリレート、セチル(メタ)アクリレート、ステアリル(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレート、イソボルニル(メタ)アクリレート等のアルキル(メタ)アクリレート化合物;2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、グリセロール(メタ)アクリレート、ポリオキシエチレン(メタ)アクリレート、グリシジル(メタ)アクリレート等の酸素原子含有(メタ)アクリレート化合物;(メタ)アクリロニトリル等のニトリル含有単量体;トリフルオロメチル(メタ)アクリレート、ペンタフルオロエチル(メタ)アクリレート、塩化ビニル、フッ化ビニル、クロルスチレン等のハロゲン含有単量体等が挙げられる。
上記架橋性の単量体としては、例えば、テトラメチロールメタンテトラ(メタ)アクリレート、テトラメチロールメタントリ(メタ)アクリレート、テトラメチロールメタンジ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレート、グリセロールトリ(メタ)アクリレート、グリセロールジ(メタ)アクリレート、(ポリ)エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、(ポリ)プロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、(ポリ)テトラメチレングリコールジ(メタ)アクリレート、1,4−ブタンジオールジ(メタ)アクリレート等の多官能(メタ)アクリレート化合物;トリアリル(イソ)シアヌレート、トリアリルトリメリテート、ジビニルベンゼン、ジアリルフタレート、ジアリルアクリルアミド、ジアリルエーテル、γ−(メタ)アクリロキシプロピルトリメトキシシラン、トリメトキシシリルスチレン、ビニルトリメトキシシラン等のシラン含有単量体等が挙げられる。
上記エチレン性不飽和基を有する重合性単量体を、公知の方法により重合させることで、上記樹脂粒子を得ることができる。この方法としては、例えば、ラジカル重合開始剤の存在下で懸濁重合する方法、並びに非架橋の種粒子を用いてラジカル重合開始剤とともに単量体を膨潤させて重合する方法等が挙げられる。
上記遮光性粒子、上記基材粒子及び上記第2の粒子が有機無機ハイブリッド粒子である場合に、上記遮光性粒子、上記基材粒子及び上記第2の粒子の材料である無機物としては、シリカ、アルミナ、チタン酸バリウム、ジルコニア及びカーボンブラック等が挙げられる。上記無機物は、金属ではないことが好ましい。上記シリカにより形成された粒子としては特に限定されないが、例えば、加水分解性のアルコキシシリル基を2つ以上持つケイ素化合物を加水分解して架橋重合体粒子を形成した後に、必要に応じて焼成を行うことにより得られる粒子が挙げられる。上記有機無機ハイブリッド粒子としては、例えば、架橋したアルコキシシリルポリマーとアクリル樹脂とにより形成された有機無機ハイブリッド粒子等が挙げられる。
上記有機無機ハイブリッド粒子は、コアと、該コアの表面上に配置されたシェルとを有するコアシェル型の有機無機ハイブリッド粒子であることが好ましい。上記コアが有機コアであることが好ましい。上記シェルが無機シェルであることが好ましい。粒子の割れ及び損傷を抑える観点からは、上記基材粒子は、有機コアと上記有機コアの表面上に配置された無機シェルとを有する有機無機ハイブリッド粒子であることが好ましい。
上記有機コアの材料としては、上述した樹脂粒子を形成するための樹脂等が挙げられる。
上記無機シェルの材料としては、上記遮光性粒子、上記基材粒子及び上記第2の粒子の材料である無機物が挙げられる。上記無機シェルを形成するための材料は、シリカであることが好ましい。上記無機シェルは、上記コアの表面上で、金属アルコキシドをゾルゲル法によりシェル状物とした後、該シェル状物を焼結させることにより形成されていることが好ましい。上記金属アルコキシドはシランアルコキシドであることが好ましい。上記無機シェルはシランアルコキシドにより形成されていることが好ましい。
上記遮光性粒子、上記基材粒子及び上記第2の粒子が遷移金属粒子である場合に、該遷移金属粒子の材料である遷移金属としては、銀、銅、ニッケル、金及びチタン等が挙げられる。但し、上記遮光性粒子、上記基材粒子及び上記第2の粒子は遷移金属粒子ではないことが好ましい。
用途:
上記遮光性粒子は、光学部品に用いられる。上記遮光性粒子は、光学部品において、部材を接着するために好適に用いられる。上記遮光性粒子は、2つの部材間に配置された状態で好適に用いられる。
上記遮光性粒子は、光学部品に用いられる。上記遮光性粒子は、光学部品において、部材を接着するために好適に用いられる。上記遮光性粒子は、2つの部材間に配置された状態で好適に用いられる。
上記光学部品としては、カメラ及び望遠鏡等が挙げられる。上記光学部品は、光学電子部品であることが好ましい。
(光学部品用遮光性接着剤)
本発明に係る光学部品用遮光性接着剤(以下、接着剤と略記することがある)は、上記光学部品用遮光性粒子と、バインダーとを含む。本発明に係る接着剤は、光学部品において、部材を接着するために好適に用いられる。
本発明に係る光学部品用遮光性接着剤(以下、接着剤と略記することがある)は、上記光学部品用遮光性粒子と、バインダーとを含む。本発明に係る接着剤は、光学部品において、部材を接着するために好適に用いられる。
上記バインダーは、上記遮光性粒子を除く成分であり、上記遮光性粒子を分散させるために用いられる。
上記接着剤は、熱硬化性を有していてもよく、光硬化性を有していてもよく、熱硬化性と光硬化性とを有していてもよい。
上記接着剤は、光硬化性を有することが好ましい。この場合には、光学部材に接着剤を適用する場合に、接着剤の硬化時に光学部材に付与される熱量を抑えることができる。このため、光学部材の熱劣化が抑えられる。耐熱性を高める観点からは、上記接着剤は、熱硬化性を有することが好ましい。
上記バインダーは、熱可塑性成分(熱可塑性化合物)又は硬化性成分を含むことが好ましく、硬化性成分を含むことがより好ましい。上記硬化性成分としては、光硬化性成分及び熱硬化性成分が挙げられる。上記光硬化性成分は、光硬化性化合物及び光重合開始剤を含むことが好ましい。上記熱硬化性成分は、熱硬化性化合物及び熱硬化剤を含むことが好ましい。
上記バインダーとしては、例えば、ビニル樹脂、熱可塑性樹脂、硬化性樹脂、熱可塑性ブロック共重合体、エラストマー及び溶剤等が挙げられる。上記バインダーは1種のみが用いられてもよく、2種以上が併用されてもよい。
上記ビニル樹脂としては、例えば、酢酸ビニル樹脂、アクリル樹脂及びスチレン樹脂等が挙げられる。上記熱可塑性樹脂としては、例えば、ポリオレフィン樹脂、エチレン−酢酸ビニル共重合体及びポリアミド樹脂等が挙げられる。上記硬化性樹脂としては、例えば、エポキシ樹脂、ウレタン樹脂、ポリイミド樹脂、不飽和ポリエステル樹脂及びシリコーン樹脂等が挙げられる。なお、上記硬化性樹脂は、常温硬化型樹脂、熱硬化型樹脂、光硬化型樹脂又は湿気硬化型樹脂であってもよい。上記硬化性樹脂は、硬化剤と併用されてもよい。上記熱可塑性ブロック共重合体としては、例えば、スチレン−ブタジエン−スチレンブロック共重合体、スチレン−イソプレン−スチレンブロック共重合体、スチレン−ブタジエン−スチレンブロック共重合体の水素添加物、及びスチレン−イソプレン−スチレンブロック共重合体の水素添加物等が挙げられる。上記エラストマーとしては、例えば、スチレン−ブタジエン共重合ゴム、及びアクリロニトリル−スチレンブロック共重合ゴム等が挙げられる。
上記溶剤としては、水及び有機溶剤等が挙げられる。容易に除去できることから、有機溶剤が好ましい。上記有機溶剤としては、エタノール等のアルコール溶剤、アセトン、メチルエチルケトン、シクロヘキサノン等のケトン溶剤、トルエン、キシレン、テトラメチルベンゼン等の芳香族炭化水素溶剤、セロソルブ、メチルセロソルブ、ブチルセロソルブ、カルビトール、メチルカルビトール、ブチルカルビトール、プロピレングリコールモノメチルエーテル、ジプロピレングリコールモノメチルエーテル、ジプロピレングリコールジエチルエーテル、トリプロピレングリコールモノメチルエーテル等のグリコールエーテル溶剤、酢酸エチル、酢酸ブチル、乳酸ブチル、セロソルブアセテート、ブチルセロソルブアセテート、カルビトールアセテート、ブチルカルビトールアセテート、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、ジプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、炭酸プロピレン等のエステル溶剤、オクタン、デカン等の脂肪族炭化水素溶剤、並びに石油エーテル、ナフサ等の石油系溶剤等が挙げられる。
正反射光を効果的に抑える観点からは、上記接着剤100重量%中、上記遮光性粒子の含有量は、好ましくは2重量%以上、より好ましくは10重量%以上であり、好ましくは90重量%以下、より好ましくは80重量%以下である。
(光学部品)
本発明に係る光学部品は、光学部品本体と、上記光学部品本体において、部材を接着している接着剤層とを備える。上記接着剤層の材料が、上記接着剤である。上記接着剤層が、上記接着剤により形成されている。
本発明に係る光学部品は、光学部品本体と、上記光学部品本体において、部材を接着している接着剤層とを備える。上記接着剤層の材料が、上記接着剤である。上記接着剤層が、上記接着剤により形成されている。
正反射光を効果的に抑える観点からは、上記接着剤層の厚みは、好ましくは1μm以上、より好ましくは5μm以上であり、好ましくは1000μm以下、より好ましくは500μm以下である。
正反射光を効果的に抑える観点からは、上記接着剤層の厚みの上記遮光性粒子の粒子径に対する比は、好ましくは0.5以上、より好ましくは0.8以上であり、好ましくは1.1以下、より好ましくは1.0以下である。
以下、実施例及び比較例を挙げて、本発明を具体的に説明する。本発明は、以下の実施例のみに限定されない。
(実施例1)
(1)遮光性粒子の作製
ジビニルベンゼン100重量部を均一に混合し、更にカーボンブラック12重量部を添加し、ビーズミルを用いて48時間かけて表面が被覆されたカーボンブラックを均一に分散させて、着色重合性単量体組成物を得た。
(1)遮光性粒子の作製
ジビニルベンゼン100重量部を均一に混合し、更にカーボンブラック12重量部を添加し、ビーズミルを用いて48時間かけて表面が被覆されたカーボンブラックを均一に分散させて、着色重合性単量体組成物を得た。
上記着色重合性単量体組成物に、過酸化ベンゾイル2重量部を均一に混合して、混合液を得た。この混合液を3重量%濃度のポリビニルアルコール水溶液850重量部に入れ、よく撹拌した後、ホモジナイザーで着色重合性単量体液滴の粒径が約3〜10μmの微粒状になるように懸濁させ、懸濁液を得た。
得られた懸濁液を、温度計、撹拌機及び還流冷却器を備えた2リットルのセパラブルフラスコに移し、窒素雰囲気中で撹拌しながら85℃に昇温して加熱し、7時間重合反応を行い、更に90℃に昇温して3時間保ち、重合反応を完結させた。その後、重合反応液を冷却し、生成した粒子をろ過し、充分に水洗し乾燥させて粒子を得た。得られた粒子を分級して、平均粒子径9μmの基材粒子を得た。上記基材粒子100gをイオン交換水5000g、メタノール2300gにp−スチレンスルホン酸ナトリウム11gを溶解させた溶液中に添加して、超音波ホモジナイザーにて分散を行うことで懸濁液を調製した。
懸濁液中にジビニルベンゼン(純度96%)120g及びスチレンモノマー20gを滴下して、85℃で30分撹拌した。その後、2,2’−アゾビス(イソ酪酸)ジメチル8gを添加して85℃で10時間反応を行った。
反応後、水で洗浄を行い、アセトン置換を行って、40℃で24時間以上乾燥することで、平均粒子径が9.38μmである遮光性粒子を得た。
(2)接着剤の調製
硬化性樹脂としてビスフェノールA型エポキシアクリレート(ダイセル・オルネクス社製「エベクリル3700」)70重量部及びビスフェノールF型エポキシ樹脂(三菱化学社製「jER806」)30重量部と、熱ラジカル重合開始剤として高分子アゾ開始剤(和光純薬工業社製「VPE−0201」)7重量部と、熱硬化剤としてセバシン酸ジヒドラジド(大塚化学社製「SDH」)8重量部と、遮光性粒子30重量部と、充填剤としてシリカ(アドマテックス社製「アドマファインSO−C2」)10重量部と、シランカップリング剤として3−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン(信越化学工業社製「KBM−403」)1重量部と、遮光剤としてチタンブラック5重量部(三菱マテリアル社製「13M」)とを配合し、遊星式撹拌装置(シンキー社製「あわとり練太郎」)にて撹拌した後、セラミック3本ロールにて均一に混合させて接着剤を得た。
硬化性樹脂としてビスフェノールA型エポキシアクリレート(ダイセル・オルネクス社製「エベクリル3700」)70重量部及びビスフェノールF型エポキシ樹脂(三菱化学社製「jER806」)30重量部と、熱ラジカル重合開始剤として高分子アゾ開始剤(和光純薬工業社製「VPE−0201」)7重量部と、熱硬化剤としてセバシン酸ジヒドラジド(大塚化学社製「SDH」)8重量部と、遮光性粒子30重量部と、充填剤としてシリカ(アドマテックス社製「アドマファインSO−C2」)10重量部と、シランカップリング剤として3−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン(信越化学工業社製「KBM−403」)1重量部と、遮光剤としてチタンブラック5重量部(三菱マテリアル社製「13M」)とを配合し、遊星式撹拌装置(シンキー社製「あわとり練太郎」)にて撹拌した後、セラミック3本ロールにて均一に混合させて接着剤を得た。
(実施例2〜4)
遮光性粒子の粒子径、基材粒子の粒子径及び第2の粒子の平均粒子径を下記の表1に示すように設定したこと以外は、実施例1と同様にして接着剤を得た。
遮光性粒子の粒子径、基材粒子の粒子径及び第2の粒子の平均粒子径を下記の表1に示すように設定したこと以外は、実施例1と同様にして接着剤を得た。
(実施例5)
遮光性粒子を得る際のカーボンブラックの添加量を24重量部に変更したこと、並びに遮光性粒子の粒子径、基材粒子の粒子径及び第2の粒子の平均粒子径を下記の表1に示すように設定したこと以外は、実施例1と同様にして接着剤を得た。
遮光性粒子を得る際のカーボンブラックの添加量を24重量部に変更したこと、並びに遮光性粒子の粒子径、基材粒子の粒子径及び第2の粒子の平均粒子径を下記の表1に示すように設定したこと以外は、実施例1と同様にして接着剤を得た。
(実施例6)
遮光性粒子を得る際のカーボンブラックをチタンブラックに変更したこと、並びに遮光性粒子の粒子径、基材粒子の粒子径及び第2の粒子の平均粒子径を下記の表1に示すように設定したこと以外は、実施例1と同様にして接着剤を得た。
遮光性粒子を得る際のカーボンブラックをチタンブラックに変更したこと、並びに遮光性粒子の粒子径、基材粒子の粒子径及び第2の粒子の平均粒子径を下記の表1に示すように設定したこと以外は、実施例1と同様にして接着剤を得た。
(実施例7)
遮光性粒子を得る際のカーボンブラックをアニリンブラックに変更したこと、並びに遮光性粒子の粒子径、基材粒子の粒子径及び第2の粒子の平均粒子径を下記の表1に示すように設定したこと以外は、実施例1と同様にして接着剤を得た。
遮光性粒子を得る際のカーボンブラックをアニリンブラックに変更したこと、並びに遮光性粒子の粒子径、基材粒子の粒子径及び第2の粒子の平均粒子径を下記の表1に示すように設定したこと以外は、実施例1と同様にして接着剤を得た。
(実施例8)
遮光性粒子を得る際の第2の粒子の原料である、ジビニルベンゼン(純度96%)120g及びスチレンモノマー20g中にカーボンブラック7.37g(モノマーとカーボンブラックとの合計100重量%中5重量%となる量)を添加して反応を行ったこと、並びに遮光性粒子の粒子径、基材粒子の粒子径及び第2の粒子の平均粒子径を下記の表1に示すように設定したこと以外は、実施例1と同様にして接着剤を得た。
遮光性粒子を得る際の第2の粒子の原料である、ジビニルベンゼン(純度96%)120g及びスチレンモノマー20g中にカーボンブラック7.37g(モノマーとカーボンブラックとの合計100重量%中5重量%となる量)を添加して反応を行ったこと、並びに遮光性粒子の粒子径、基材粒子の粒子径及び第2の粒子の平均粒子径を下記の表1に示すように設定したこと以外は、実施例1と同様にして接着剤を得た。
(比較例1)
遮光性粒子を非遮光性粒子(カーボンブラックを添加していない)に変更したこと、並びに非遮光性粒子の粒子径、基材粒子の粒子径及び第2の粒子の平均粒子径を下記の表1に示すように設定したこと以外は、実施例1と同様にして接着剤を得た。
遮光性粒子を非遮光性粒子(カーボンブラックを添加していない)に変更したこと、並びに非遮光性粒子の粒子径、基材粒子の粒子径及び第2の粒子の平均粒子径を下記の表1に示すように設定したこと以外は、実施例1と同様にして接着剤を得た。
(比較例2)
遮光性粒子を得る際のカーボンブラックの添加量を6重量部に変更したこと、並びに遮光性粒子の粒子径、基材粒子の粒子径及び第2の粒子の平均粒子径を下記の表1に示すように設定したこと以外は、実施例1と同様にして接着剤を得た。
遮光性粒子を得る際のカーボンブラックの添加量を6重量部に変更したこと、並びに遮光性粒子の粒子径、基材粒子の粒子径及び第2の粒子の平均粒子径を下記の表1に示すように設定したこと以外は、実施例1と同様にして接着剤を得た。
(比較例3)
遮光性粒子の粒子径、基材粒子の粒子径及び第2の粒子の平均粒子径を下記の表1に示すように設定したこと以外は、実施例1と同様にして接着剤を得た。
遮光性粒子の粒子径、基材粒子の粒子径及び第2の粒子の平均粒子径を下記の表1に示すように設定したこと以外は、実施例1と同様にして接着剤を得た。
(比較例4)
遮光性粒子を添加しなかったこと以外は、実施例1と同様にして接着剤を得た。
遮光性粒子を添加しなかったこと以外は、実施例1と同様にして接着剤を得た。
(評価)
以下の評価を実施した。以下の評価において、比較例1については、遮光性粒子は、非遮光性粒子を意味する。
以下の評価を実施した。以下の評価において、比較例1については、遮光性粒子は、非遮光性粒子を意味する。
(1)粒子径
遮光性粒子を得る途中の基材粒子の粒子径、並びに得られた遮光性粒子の粒子径は以下のようにして測定した。
遮光性粒子を得る途中の基材粒子の粒子径、並びに得られた遮光性粒子の粒子径は以下のようにして測定した。
平均粒子径が約100μm未満の基材粒子及び遮光性粒子については、粒度分布測定装置(ベックマンコールター社製「Multisizer4」)を用いて、約100000個の粒径を測定し、平均粒子径を測定した。平均粒子径が約100μm以上の基材粒子及び遮光性粒子については、遮光性粒子をスライドガラスに散布して、光学電子顕微鏡にて観察し、画面に映った粒子径をノギスで200個測定することで、平均粒子径を測定した。
(2)吸光度
得られた遮光性粒子を重量基準にて水で5000倍に希釈した希釈液を得た。得られた希釈液を用いて、分光光度計(日立ハイテク社製「U−4100」)により、波長350nmでの吸光度を測定した。
得られた遮光性粒子を重量基準にて水で5000倍に希釈した希釈液を得た。得られた希釈液を用いて、分光光度計(日立ハイテク社製「U−4100」)により、波長350nmでの吸光度を測定した。
(3)10%K値
得られた遮光性粒子の10%K値を、上述した方法により、25℃にて、フィッシャー社製「フィッシャースコープH−100」を用いて測定した。
得られた遮光性粒子の10%K値を、上述した方法により、25℃にて、フィッシャー社製「フィッシャースコープH−100」を用いて測定した。
(4)正反射光の抑制性(正反射率)
コーニングガラス1737(20mm×50mm×厚さ0.7mm)の中央部に、得られた接着剤を取り、バーコーターで、接着剤に含まれる遮光性粒子の粒子径の1.01〜1.10倍の厚みとなるように塗布した。塗布後の接着剤層を120℃で1時間硬化させることにより、厚みが遮光性粒子の粒子径になるように接着剤層を形成した。
コーニングガラス1737(20mm×50mm×厚さ0.7mm)の中央部に、得られた接着剤を取り、バーコーターで、接着剤に含まれる遮光性粒子の粒子径の1.01〜1.10倍の厚みとなるように塗布した。塗布後の接着剤層を120℃で1時間硬化させることにより、厚みが遮光性粒子の粒子径になるように接着剤層を形成した。
得られた接着剤層において、光を入射角5°で照射し、その正反射率を分光光度計(日立ハイテク社製「U−4100」)を用いて測定し、波長420〜650μmの正反射率を測定した。
(5)接着剤層のギャップ制御性
2つのコーニングガラス1737(20mm×50mm×暑さ0.7mm)の間に、得られた接着剤を配置し、押しつぶすことにより、厚みが接着剤に含まれる遮光性粒子の粒子径になるように接着剤層を形成した。
2つのコーニングガラス1737(20mm×50mm×暑さ0.7mm)の間に、得られた接着剤を配置し、押しつぶすことにより、厚みが接着剤に含まれる遮光性粒子の粒子径になるように接着剤層を形成した。
得られた接着剤層において、得られた接着剤層を挟み込んだコーニングガラスセルの4つの角のコーニングガラスセルの高さを測定した。接着剤層のギャップ制御性を以下の基準で判定した。
[接着剤層のギャップ制御性の判定基準]
○○:セル高さの最小値に対して最大値が1.05倍未満
○:セル高さの最小値に対して最大値が1.05倍以上、1.1倍未満
△:セル高さの最小値に対して最大値が1.1倍以上、1.2倍未満
×:セル高さの最小値に対して最大値が1.2倍以上
○○:セル高さの最小値に対して最大値が1.05倍未満
○:セル高さの最小値に対して最大値が1.05倍以上、1.1倍未満
△:セル高さの最小値に対して最大値が1.1倍以上、1.2倍未満
×:セル高さの最小値に対して最大値が1.2倍以上
詳細及び結果を下記の表1に示す。
なお、実施例1〜8の遮光性粒子では、第2の粒子により覆われている基材粒子の表面の表面積の割合は60%以上、95%以下であった。
1,1A…遮光性粒子
11…基材粒子
12…第2の粒子
11…基材粒子
12…第2の粒子
Claims (11)
- 光学部品に用いられ、
粒子径が1μm以上、100μm以下であり、
遮光性粒子を重量基準にて水で5000倍に希釈した希釈液の波長350nmでの吸光度が0.03以上であり、
表面に凸部又は凹部を有する、光学部品用遮光性粒子。 - 樹脂粒子、金属酸化物粒子、有機無機ハイブリッド粒子又は遷移金属粒子である基材粒子を備える、請求項1に記載の光学部品用遮光性粒子。
- カーボンブラック又はチタンブラックを含む、請求項1又は2に記載の光学部品用遮光性粒子。
- 基材粒子と、
前記基材粒子の粒子径よりも小さい平均粒子径を有する複数の第2の粒子とを備え、
複数の前記第2の粒子が、前記基材粒子の表面上に配置されている、請求項1〜3のいずれか1項に記載の光学部品用遮光性粒子。 - 前記基材粒子が、カーボンブラック又はチタンブラックを含む、請求項4に記載の光学部品用遮光性粒子。
- 前記第2の粒子の平均粒子径が50nm以上、500nm以下であり、
前記第2の粒子の平均粒子径の前記基材粒子の粒子径に対する比が、0.005以上、0.5以下である、請求項4又は5に記載の光学部品用遮光性粒子。 - 10%圧縮したときの圧縮弾性率が4000N/mm2以上である、請求項1〜6のいずれか1項に記載の光学部品用遮光性粒子。
- 光学部品において、部材を接着するために用いられる、請求項1〜7のいずれか1項に記載の光学部品用遮光性粒子。
- 光学部品において、部材を接着するために用いられ、
請求項1〜8のいずれか1項に記載の光学部品用遮光性粒子と、
バインダーとを含む、光学部品用遮光性接着剤。 - 前記バインダーが光硬化性を有する、請求項9に記載の光学部品用遮光性接着剤。
- 光学部品本体と、
前記光学部品本体において、部材を接着している接着剤層とを備え、
前記接着剤層の材料が、請求項9又は10に記載の光学部品用遮光性接着剤である、光学部品。
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2016
- 2016-09-15 JP JP2016180653A patent/JP2017058677A/ja active Pending
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