JP2017057440A - 加工装置及び積層造形装置 - Google Patents

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Naoya Akaishi
直也 赤石
小原 隆
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Abstract

【課題】加工対象の品質が低下することを抑制できる加工装置を提供する。【解決手段】一つの実施形態に係る加工装置は、第1のマスクと、第2のマスクと、照射部と、第1の移動部と、を備える。前記第1のマスクは、加工領域の少なくとも一部を覆い、第2の方向に沿って移動可能である。前記第2のマスクは、前記加工領域の少なくとも一部を覆い、前記第2の方向に沿って移動可能であり、前記第2の方向に前記第1のマスクから離間し、前記第1のマスクとの間に第1の間隔を形成する。前記照射部は、前記第1のマスク及び前記第2のマスクから離間した位置に設けられ、前記第1の間隔を通して前記加工領域にエネルギー線を照射可能であり、前記エネルギー線が照射される位置を変更可能である。前記第1の移動部は、前記エネルギー線が照射される位置の移動に応じて、前記照射部に対し前記第1のマスク及び前記第2のマスクを移動させる。【選択図】図2

Description

本発明の実施形態は、加工装置及び積層造形装置に関する。
加工対象にレーザ光のようなエネルギー線を照射することで、当該加工対象を加工する加工装置が知られる。
特開平11−314189号公報
加工対象にエネルギー線を照射すると、当該エネルギー線を照射された部分から酸化不純物が飛散することがある。当該酸化不純物が加工対象に付着すると、加工対象の品質が低下する可能性がある。
一つの実施形態に係る加工装置は、第1のマスクと、第2のマスクと、照射部と、第1の移動部と、を備える。前記第1のマスクは、第1の方向に向く加工領域の少なくとも一部を覆い、前記第1の方向と交差する第2の方向に沿って移動可能である。前記第2のマスクは、前記加工領域の少なくとも一部を覆い、前記第2の方向に沿って移動可能であり、前記第2の方向に前記第1のマスクから離間し、前記第1のマスクとの間に第1の間隔を形成する。前記照射部は、前記第1のマスク及び前記第2のマスクから離間した位置に設けられ、前記第1の間隔を通して前記加工領域にエネルギー線を照射可能であり、前記エネルギー線が照射される位置を変更可能である。前記第1の移動部は、前記エネルギー線が照射される位置の前記第2の方向に沿った移動に応じて、前記照射部に対し前記第1のマスク及び前記第2のマスクを移動させる。
図1は、第1の実施形態に係る三次元プリンタを概略的に示す断面図である。 図2は、第1の実施形態の保護装置の一部を概略的に示す斜視図である。 図3は、第1の実施形態の保護装置の一部を概略的に示す平面図である。 図4は、第1の実施形態の造形部の一部を概略的に示す断面図である。 図5は、第1の実施形態の保護装置の一部を拡大して概略的に示す斜視図である。 図6は、第1の実施形態の第1及び第2の部材がX軸に沿う方向に移動する造形部を概略的に示す平面図である。 図7は、第1の実施形態の第3及び第4の部材がY軸に沿う方向に移動する造形部を概略的に示す平面図である。 図8は、第2の実施形態に係る第1及び第2の部材がX軸に沿う方向に移動する造形部を概略的に示す平面図である。 図9は、第3の実施形態に係る第1及び第2の部材がX軸に沿う方向に移動する造形部を概略的に示す平面図である。 図10は、第4の実施形態に係る造形部の一部を示す断面図である。 図11は、第5の実施形態に係る保護装置の一部を概略的に示す斜視図である。 図12は、第6の実施形態に係る保護装置の一部を概略的に示す斜視図である。
以下に、第1の実施形態について、図1乃至図7を参照して説明する。なお、本明細書においては基本的に、鉛直上方を上方向、鉛直下方を下方向と定義する。また、実施形態に係る構成要素や、当該要素の説明について、複数の表現を併記することがある。当該構成要素及び説明について、記載されていない他の表現がされることは妨げられない。さらに、複数の表現が記載されない構成要素及び説明について、他の表現がされることは妨げられない。
図1は、第1の実施形態に係る三次元プリンタ10を概略的に示す断面図である。三次元プリンタ10は、加工装置及び積層造形装置の一例である。三次元プリンタ10は、粉末状の材料11から、三次元形状の造形物12を積層造形する装置である。積層造形は、付加造形(Additive Manufacturing,AM)とも称され得る。
各図面に示されるように、本明細書において、X軸、Y軸及びZ軸が定義される。X軸とY軸とZ軸とは、互いに直交する。X軸は、三次元プリンタ10の幅に沿う。Y軸は、三次元プリンタ10の奥行き(長さ)に沿う。Z軸は、三次元プリンタ10の高さに沿う。本実施形態において、材料11の層はZ軸に沿う方向に重ねて形成され、当該材料11の層の表面はX軸及びY軸に沿って形成される。
材料11は、造形物12の材料であり、例えば鉄のような金属の粉体である。なお、材料11はこれに限らず、他の材料であっても良い。さらに、三次元プリンタ10は、複数種類の材料11から造形物12を造形しても良い。
図1に示すように、三次元プリンタ10は、造形部21と、ガス供給部22と、ヒューム回収部23と、制御部24とを有する。造形部21は、例えば、加工部及び加工エリアとも称され得る。ガス供給部22は、供給部の一例である。ヒューム回収部23は、例えば、回収部又は除去部とも称され得る。
造形部21において、材料11から、造形物12が造形される。本実施形態において、造形部21は、処理槽31と、造形槽32と、積層装置33と、光学装置34と、保護装置35とを有する。
処理槽31は、例えば、密封可能な箱状に形成される。処理槽31の内部に、処理室31aが設けられる。処理室31aは、例えば、加工室、チャンバ、及びエリアとも称され得る。処理室31a内に、造形槽32、積層装置33、光学装置34、及び保護装置35が設けられる。
処理槽31は、複数の側壁41と、上壁42と、複数の吸引口43とを有する。複数の側壁41は、例えば、Z軸に沿う方向に延びる四角形の筒状に配置される。上壁42は、複数の側壁41の上方向の端部を接続する。複数の側壁41と上壁42との内側に、処理室31aが形成される。
複数の吸引口43は、例えば、側壁41に設けられ、処理室31aに開口する。なお、吸引口43は、他の場所に設けられても良い。複数の吸引口43は、ヒューム回収部23にそれぞれ接続される。ヒューム回収部23は、吸引口43から、処理室31aの気体を吸引する。図1は、処理室31aの気体の流れを矢印で模式的に示すが、当該気体の流れはこれに限らない。処理室31aは、例えば、空気によって満たされる。なお、処理室31aは、窒素のような不活性ガスによって満たされても良い。
造形槽32において、材料11の層が形成されるとともに、当該材料11の層から、三次元形状の造形物12が造形される。造形槽32において、材料11の層の形成と、材料11の層の固化と、が繰り返し行われることにより、造形槽32の内部で、造形物12が造形される。造形槽32は、載置台45と、昇降装置46とを有する。
載置台45の上に、ベースプレート49が載置固定されるとともに、材料11が堆積される。ベースプレート49の上に、造形物12が造形される。なお、載置台45にベースプレート49を配置することなく、載置台45の上に直接、造形物12が造形されても良い。
載置台45の上に堆積された材料11は、造形領域Rを形成する。造形領域Rは、加工領域の一例であり、例えば、供給領域又は表面とも称され得る。造形領域Rは、粉末状の材料11によって形成され、Z軸に沿う正方向(図1における上方向)に向く実質的に平坦な面である。Z軸に沿う正方向は、第1の方向の一例である。言い換えると、造形領域Rは、積層された材料11の表面であり、X軸及びY軸に沿う平面である。なお、第1の方向は、加工領域に対して垂直な方向のみならず、加工領域に対して斜めに(0°より大きく90°より小さい角度で)交差する方向であっても良い。造形領域Rを形成する材料11は、造形物12の一部を形成する固化された材料11を含む。
昇降装置46は、例えば、油圧昇降機である。昇降装置46は、載置台45を上方向又は下方向に移動可能である。載置台45が移動することで、載置台45の上の材料11、造形物12、及びベースプレート49が上下に移動する。
積層装置33は、造形槽32の載置台45の上に粉末状の材料11を供給し、材料11の層を形成する。本実施形態の積層装置33は、材料槽51と、スキージ52とを有する。
材料槽51は、例えば、X軸に沿う方向において造形槽32に隣接して設けられる。材料槽51は、材料11を収容するとともに、収容された当該材料11を上方向又は下方向に移動可能である。例えば、造形槽32の載置台45が一層分だけ下降すると、材料槽51の材料11が上昇し、材料槽51の上に一層分の材料11が現れる。
スキージ52は、X軸に沿う方向において、材料槽51の上と造形槽32の上との間を移動させられる。スキージ52は、材料槽51の上の材料11を造形槽32に向かって押すことで、造形槽32に材料11を供給する。これにより、造形槽32に材料11の層が形成される。スキージ52が造形槽32に供給された材料11を均すため、造形領域Rは実質的に平坦に形成される。
なお、積層装置33は、例えば、材料槽51を有することなく、スキージ52の内部に収容された材料11を供給しながらスキージ52によって当該材料11を均し、材料11の層を形成しても良い。また、積層装置33は、造形槽32の載置台45の上方向から材料11を落下させることで、材料11の層を形成しても良い。このように、積層装置33は、種々の方法で、造形槽32に材料11の層を形成する。
光学装置34は、発振素子を有しレーザ光Lを出射する光源(図示せず)と、レーザ光Lを走査するためのガルバノミラーのようなスキャナ(図示せず)と、スキャナにより走査されたレーザ光(ビーム)Lを平らな像面に集光するための集光レンズ(f−θレンズ)(図示せず)と、を含む光学系を有する。
光学装置34は、照射部34aをさらに有する。照射部34aは、例えば、上記集光レンズを、保護ガラスによって覆った部分である。照射部34aは、造形槽32の上方向に位置する。例えば、照射部34aは、上壁42に設けられる。言い換えると、照射部34aは、造形槽32及び積層装置33から独立して設けられ、造形槽32及び積層装置33から離間した位置に設けられる。なお、照射部34aは、上壁42に固定されても良く、上壁42に対して移動可能であっても良く、他の場所に設けられても良い。
光学装置34は、光源が出射したレーザ光Lを、変換レンズによって平行光に変換する。レーザ光Lは、エネルギー線の一例である。光学装置34は、傾斜角度を変更可能なガルバノミラーにレーザ光Lを反射させ、集光レンズによってレーザ光Lを集光させることで、照射部34aからレーザ光Lを所望の位置に照射する。すなわち、照射部34aは、レーザ光Lが照射される位置(加工点)Pを変更可能である。
保護装置35は、造形領域Rを覆い、当該造形領域Rを保護する。保護装置35は、造形槽32の上方向に位置する。すなわち、保護装置35は、造形領域Rの上方向に位置する。保護装置35は、Z軸に沿う方向において、造形領域Rと、光学装置34の照射部34aとの間に位置する。なお、保護装置35は、他の位置にあっても良い。
図2は、第1の実施形態の保護装置35の一部を概略的に示す斜視図である。図3は、第1の実施形態の保護装置35の一部を概略的に示す平面図である。図2及び図3に示すように、保護装置35は、第1のマスク61と、第2のマスク62と、第3のマスク63と、第4のマスク64と、フレーム65と、図3に示す複数の第1の駆動部71、複数の第2の駆動部72、複数の第3の駆動部73、及び複数の第4の駆動部74と、図2に示す複数の昇降部75を有する。図2及び図3において、フレーム65は、二点鎖線で示される。
第1乃至第4のマスク61〜64は、例えば、覆部、保護部、板、又は壁とも称され得る。第1の駆動部71は、第1の移動部、第1の駆動部、及び移動部の一例である。第2の駆動部72は、第1の移動部、第2の駆動部、及び移動部の一例である。第3の駆動部73は、第2の移動部、第3の駆動部、及び移動部の一例である。第4の駆動部74は、第2の移動部、第4の駆動部、及び移動部の一例である。
第1のマスク61は、複数の第1の部材81を有する。第1の部材81は、例えば、覆部、保護部、板、又は壁とも称され得る。第1の部材81はそれぞれ、X軸に沿う方向に延びる板状に形成される。複数の第1の部材81は、Y軸に沿う方向に並べられる。Y軸に沿う方向に並べられた複数の第1の部材81は、板状の第1のマスク61を形成する。
第1の部材81のY軸に沿う方向における長さは、第1の部材81のX軸に沿う方向における長さよりも短い。さらに、第1の部材81のZ軸に沿う方向における長さは、第1の部材81のY軸に沿う方向における長さよりも短い。
図4は、第1の実施形態の造形部21の一部を概略的に示す断面図である。図4に示すように、複数の第1の部材81はそれぞれ、下面81aと、上面81bとを有する。下面81aは、実質的に平坦に形成され、Z軸に沿う負方向(下方向)に向く。下面81aは、第1の部材81が造形領域Rの上方向に位置する場合、造形領域Rに向く。上面81bは、Z軸に沿う方向において下面81aの反対側に位置する。上面81bは、実質的に平坦に形成され、Z軸に沿う正方向(上方向)に向く。
図5は、第1の実施形態の保護装置35の一部を拡大して概略的に示す斜視図である。図5に示すように、複数の第1の部材81はそれぞれ、二つの側面81cと、端面81dとをさらに有する。二つの側面81cはそれぞれ、Y軸に沿う方向における下面81aの両端と上面81bの両端とを接続する。端面81dは、X軸に沿う方向における第1の部材81の一端に位置し、X軸に沿う方向における下面81aの一端と上面81bの一端とを接続する。
第1の部材81の断面(端面81d)は、実質的に台形状に形成される。なお、第1の部材81の断面は、例えば、実質的に平行四辺形状に形成されても良いし、他の形状に形成されても良い。例えば、一つの第1の部材81において、Y軸に沿う方向における下面81a(下辺)の長さは、Y軸に沿う方向における上面81b(上辺)の長さよりも長い。一方、当該第1の部材81と隣り合う他の第1の部材81において、Y軸に沿う方向における下面81aの長さは、Y軸に沿う方向における上面81bの長さよりも短い。このような隣り合う二つの第1の部材81の側面81cは、実質的に平行に延びる。
隣り合う二つの第1の部材81の側面81cの間の隙間は、Z軸に沿う方向と斜めに交差する方向に延びる。隣り合う二つの第1の部材81の側面81cの間の隙間は、互いに離間する二つの第1の部材81の側面81cの間の空間に限らず、互いに接触する二つの第1の部材81の側面81cの接触部分を含む。
第2のマスク62は、複数の第2の部材82を有する。第2の部材82は、例えば、覆部、保護部、板、又は壁とも称され得る。第2の部材82は、第1の部材81と実質的に同一形状を有する。第2の部材82はそれぞれ、X軸に沿う方向に延びる板状に形成される。複数の第2の部材82は、Y軸に沿う方向に並べられる。Y軸に沿う方向に並べられた複数の第2の部材82は、板状の第2のマスク62を形成する。
第2の部材82のY軸に沿う方向における長さは、第2の部材82のX軸に沿う方向における長さよりも短い。さらに、第2の部材82のZ軸に沿う方向における長さは、第2の部材82のY軸に沿う方向における長さよりも短い。
図4に示すように、複数の第2の部材82はそれぞれ、下面82aと、上面82bとを有する。下面82aは、実質的に平坦に形成され、Z軸に沿う負方向(下方向)に向く。下面82aは、第2の部材82が造形領域Rの上方向に位置する場合、造形領域Rに向く。上面82bは、Z軸に沿う方向において下面82aの反対側に位置する。上面82bは、実質的に平坦に形成され、Z軸に沿う正方向(上方向)に向く。
図5に示すように、複数の第2の部材82はそれぞれ、二つの側面82cと、端面82dとをさらに有する。二つの側面82cはそれぞれ、Y軸に沿う方向における下面82aの両端と上面82bの両端とを接続する。端面82dは、X軸に沿う方向における第2の部材82の一端に位置し、X軸に沿う方向における下面82aの一端と上面82bの一端とを接続する。
第2の部材82の断面(端面82d)は、実質的に台形状に形成される。なお、第2の部材82の断面は、例えば、実質的に平行四辺形状に形成されても良いし、他の形状に形成されても良い。例えば、一つの第2の部材82において、Y軸に沿う方向における下面82a(下辺)の長さは、Y軸に沿う方向における上面82b(上辺)の長さよりも長い。一方、当該第2の部材82と隣り合う他の第2の部材82において、Y軸に沿う方向における下面82aの長さは、Y軸に沿う方向における上面82bの長さよりも短い。このような隣り合う二つの第2の部材82の側面82cは、実質的に平行に延びる。
隣り合う二つの第2の部材82の側面82cの間の隙間は、Z軸に沿う方向と斜めに交差する方向に延びる。隣り合う二つの第2の部材82の側面82cの間の隙間は、互いに離間する二つの第2の部材82の側面82cの間の空間に限らず、互いに接触する二つの第2の部材82の側面82cの接触部分を含む。
第2のマスク62の複数の第2の部材82は、対応する第1のマスク61の第1の部材81から、X軸に沿う正方向(図3における右方向)に離間する。このため、Y軸に沿う方向に並べられた第1のマスク61の複数の第1の部材81と、Y軸に沿う方向に並べられた第2のマスク62の複数の第2の部材82と、の間に第1の間隔S1が形成される。第1の間隔S1は、例えば、スリット又は開口とも称され得る。第1の部材81の端面81dと対応する第2の部材82の端面82dとは、第1の間隔S1を介して向かい合う。
X軸に沿う正方向は、第2の方向の一例である。なお、第2の方向は、第1の方向の一例であるZ軸に沿う正方向と直交する方向に限らず、例えば、Z軸に沿う正方向と斜めに交差する方向であっても良い。
複数の第1の部材81の端面81dがX軸に沿う方向において実質的に同一位置に配置されるとともに、複数の第2の部材82の端面82dがX軸に沿う方向において実質的に同一位置に配置される場合、第1の間隔S1は、Y軸に沿う方向に延びる。なお、複数の第1の部材81の端面81dがX軸に沿う方向において互いに異なる位置に配置されても良い。さらに、複数の第2の部材82の端面82dがX軸に沿う方向において異なる位置に配置されても良い。
第3のマスク63は、複数の第3の部材83を有する。第3の部材83は、例えば、覆部、保護部、板、又は壁とも称され得る。第3の部材83は、第1の部材81と実質的に同一形状を有する。第3の部材83はそれぞれ、Y軸に沿う方向に延びる板状に形成される。複数の第3の部材83は、X軸に沿う方向に並べられる。X軸に沿う方向に並べられた複数の第3の部材83は、板状の第3のマスク63を形成する。
第3の部材83のX軸に沿う方向における長さは、第3の部材83のY軸に沿う方向における長さよりも短い。さらに、第3の部材83のZ軸に沿う方向における長さは、第3の部材83のX軸に沿う方向における長さよりも短い。
図2に示すように、複数の第3の部材83はそれぞれ、下面83aと、上面83bとを有する。下面83aは、実質的に平坦に形成され、Z軸に沿う負方向(下方向)に向く。下面83aは、第3の部材83が造形領域Rの上方向に位置する場合、造形領域Rに向く。上面83bは、Z軸に沿う方向において下面83aの反対側に位置する。上面83bは、実質的に平坦に形成され、Z軸に沿う正方向(上方向)に向く。
図5に示すように、複数の第3の部材83はそれぞれ、二つの側面83cと、端面83dとをさらに有する。二つの側面83cはそれぞれ、X軸に沿う方向における下面83aの両端と上面83bの両端とを接続する。端面83dは、Y軸に沿う方向における第3の部材83の一端に位置し、Y軸に沿う方向における下面83aの一端と上面83bの一端とを接続する。
第3の部材83の断面(端面83d)は、実質的に台形状に形成される。なお、第3の部材83の断面は、例えば、実質的に平行四辺形状に形成されても良いし、他の形状に形成されても良い。例えば、一つの第3の部材83において、X軸に沿う方向における下面83a(下辺)の長さは、X軸に沿う方向における上面83b(上辺)の長さよりも長い。一方、当該第3の部材83と隣り合う他の第3の部材83において、X軸に沿う方向における下面83aの長さは、X軸に沿う方向における上面83bの長さよりも短い。このような隣り合う二つの第3の部材83の側面83cは、実質的に平行に延びる。
隣り合う二つの第3の部材83の側面83cの間の隙間は、Z軸に沿う方向と斜めに交差する方向に延びる。隣り合う二つの第3の部材83の側面83cの間の隙間は、互いに離間する二つの第3の部材83の側面83cの間の空間に限らず、互いに接触する二つの第3の部材83の側面83cの接触部分を含む。
第4のマスク64は、複数の第4の部材84を有する。第4の部材84は、例えば、覆部、保護部、板、又は壁とも称され得る。第4の部材84は、第1の部材81と実質的に同一形状を有する。第4の部材84はそれぞれ、Y軸に沿う方向に延びる板状に形成される。複数の第4の部材84は、X軸に沿う方向に並べられる。X軸に沿う方向に並べられた複数の第4の部材84は、板状の第4のマスク64を形成する。
第4の部材84のX軸に沿う方向における長さは、第4の部材84のY軸に沿う方向における長さよりも短い。さらに、第4の部材84のZ軸に沿う方向における長さは、第4の部材84のX軸に沿う方向における長さよりも短い。
図4に示すように、複数の第4の部材84はそれぞれ、下面84aと、上面84bとを有する。下面84aは、実質的に平坦に形成され、Z軸に沿う負方向(下方向)に向く。下面84aは、第4の部材84が造形領域Rの上方向に位置する場合、造形領域Rに向く。上面84bは、Z軸に沿う方向において下面84aの反対側に位置する。上面84bは、実質的に平坦に形成され、Z軸に沿う正方向(上方向)に向く。
複数の第4の部材84はそれぞれ、二つの側面84cと、端面84dとをさらに有する。二つの側面84cはそれぞれ、X軸に沿う方向における下面84aの両端と上面84bの両端とを接続する。端面84dは、Y軸に沿う方向における第4の部材84の一端に位置し、Y軸に沿う方向における下面84aの一端と上面84bの一端とを接続する。
第4の部材84の断面(端面84d)は、実質的に台形状に形成される。なお、第4の部材84の断面は、例えば、実質的に平行四辺形状に形成されても良いし、他の形状に形成されても良い。例えば、一つの第4の部材84において、X軸に沿う方向における下面84a(下辺)の長さは、X軸に沿う方向における上面84b(上辺)の長さよりも長い。一方、当該第4の部材84と隣り合う他の第4の部材84において、X軸に沿う方向における下面84aの長さは、X軸に沿う方向における上面84bの長さよりも短い。このような隣り合う二つの第4の部材84の側面84cは、実質的に平行に延びる。
隣り合う二つの第4の部材84の側面84cの間の隙間は、Z軸に沿う方向と斜めに交差する方向に延びる。隣り合う二つの第4の部材84の側面84cの間の隙間は、互いに離間する二つの第4の部材84の側面84cの間の空間に限らず、互いに接触する二つの第4の部材84の側面84cの接触部分を含む。
図3に示すように、第4のマスク64の複数の第4の部材84は、対応する第3のマスク63の第3の部材83から、Y軸に沿う正方向(図3における上方向)に離間する。このため、X軸に沿う方向に並べられた第3のマスク63の複数の第3の部材83と、X軸に沿う方向に並べられた第4のマスク64の複数の第4の部材84と、の間に第2の間隔S2が形成される。第2の間隔S2は、例えば、スリット又は開口とも称され得る。第3の部材83の端面83dと対応する第4の部材84の端面84dとは、第2の間隔S2を介して向かい合う。
Y軸に沿う正方向は、第3の方向及び第4の方向の一例である。なお、第3及び第4の方向はそれぞれ、第1の方向の一例であるZ軸に沿う正方向と直交する方向に限らず、例えば、Z軸に沿う正方向と斜めに交差する方向であっても良い。さらに、第3及び第4の方向はそれぞれ、第2の方向の一例であるX軸に沿う正方向と直交する方向に限らず、例えば、X軸に沿う正方向と斜めに交差する方向であっても良い。
複数の第3の部材83の端面83dがY軸に沿う方向において実質的に同一位置に配置され、複数の第4の部材84の端面84dがY軸に沿う方向において実質的に同一位置に配置される場合、第2の間隔S2は、X軸に沿う方向に延びる。なお、複数の第3の部材83の端面83dがY軸に沿う方向において互いに異なる位置に配置されても良い。さらに、複数の第4の部材84の端面84dがY軸に沿う方向において異なる位置に配置されても良い。
第1のマスク61と第2のマスク62とは、Z軸に沿う方向において、実質的に同一位置に配置される。第3のマスク63と第4のマスク64とは、Z軸に沿う方向において実質的に同一位置に配置されるとともに、第1及び第2のマスク61,62よりも上方向に位置する。第3及び第4のマスク63,64の少なくとも一部は、第1及び第2のマスク61,62の少なくとも一部に上方向から重ねられる。第2の間隔S2の一部は、第1の間隔S1の一部とZ軸に沿う方向に重なる。なお、第3及び第4のマスク63,64が、第1及び第2のマスク61,62よりも下方向に位置しても良い。
第1乃至第4の部材81〜84はそれぞれ、例えば、アルミニウム合金によって作られる。なお、第1乃至第4の部材81〜84はそれぞれ、例えば、マグネシウム合金のような他の金属、繊維強化プラスチック(FRB)のような合成樹脂、又は他の材料によって作られても良い。
図2に示すように、フレーム65は、実質的に四角形の枠状に形成される。フレーム65は、第1の部分65aと、第2の部分65bと、第3の部分65cと、第4の部分65dとを有する。
第1の部分65aは、Y軸に沿う方向に延びる。第1の部分65aは、第1のマスク61の複数の第1の部材81を支持する。例えば、第1の部分65aに設けられX軸に沿う方向に延びたスリットに、複数の第1の部材81が通される。第1の部分65aに支持された複数の第1の部材81はそれぞれ、X軸に沿う方向に移動可能である。
第2の部分65bは、X軸に沿う正方向に第1の部分65aから離間し、Y軸に沿う方向に延びる。第2の部分65bは、第2のマスク62の複数の第2の部材82を支持する。例えば、第2の部分65bに設けられX軸に沿う方向に延びたスリットに、複数の第2の部材82が通される。第2の部分65bに支持された複数の第2の部材82はそれぞれ、X軸に沿う方向に移動可能である。
第3の部分65cは、X軸に沿う方向に延び、第1の部分65aの一方の端部と第2の部分65bの一方の端部とを接続する。第3の部分65cは、第3のマスク63の複数の第3の部材83を支持する。例えば、第3の部分65cに設けられY軸に沿う方向に延びたスリットに、複数の第3の部材83が通される。第3の部分65cに支持された複数の第3の部材83はそれぞれ、Y軸に沿う方向に移動可能である。
第4の部分65dは、Y軸に沿う正方向に第3の部分65cから離間する。第4の部分65dは、X軸に沿う方向に延び、第1の部分65aの他方の端部と第2の部分65bの他方の端部とを接続する。第4の部分65dは、第4のマスク64の複数の第4の部材84を支持する。例えば、第4の部分65dに設けられY軸に沿う方向に延びたスリットに、複数の第4の部材84が通される。第4の部分65dに支持された複数の第4の部材84はそれぞれ、Y軸に沿う方向に移動可能である。
枠状に形成されたフレーム65の内側に、内周口65eが設けられる。内周口65eは、第1乃至第4の部分65a〜65dに囲まれる。内周口65eは、Z軸に沿う方向に延び、フレーム65を貫通する。内周口65eは、造形領域Rに対応する位置に設けられ、造形領域Rを露出させる。
フレーム65に支持される複数の第1の部材81の一部は、内周口65eの内部に位置する。このため、第1のマスク61の複数の第1の部材81は、造形領域Rの少なくとも一部を上方向から覆う。言い換えると、Z軸に沿う方向において、第1の部材81は、造形領域Rの少なくとも一部に重なる。第1の部材81が造形領域Rを覆う面積は、当該第1の部材81がX軸に沿う方向に移動することで変化する。第1の部材81は、移動することで、造形領域Rを覆わない位置に配置されても良い。
フレーム65に支持される複数の第2の部材82の一部は、内周口65eの内部に位置する。このため、第2のマスク62の複数の第2の部材82は、造形領域Rの少なくとも一部を上方向から覆う。言い換えると、Z軸に沿う方向において、第2の部材82は、造形領域Rの少なくとも一部に重なる。第2の部材82が造形領域Rを覆う面積は、当該第2の部材82がX軸に沿う方向に移動することで変化する。第2の部材82は、移動することで、造形領域Rを覆わない位置に配置されても良い。
フレーム65に支持される複数の第3の部材83の一部は、内周口65eの内部に位置する。このため、第3のマスク63の複数の第3の部材83は、造形領域Rの少なくとも一部を上方向から覆う。言い換えると、Z軸に沿う方向において、第3の部材83は、造形領域Rの少なくとも一部に重なる。第3の部材83が造形領域Rを覆う面積は、当該第3の部材83がY軸に沿う方向に移動することで変化する。第3の部材83は、移動することで、造形領域Rを覆わない位置に配置されても良い。
フレーム65に支持される複数の第4の部材84の一部は、内周口65eの内部に位置する。このため、第4のマスク64の複数の第4の部材84は、造形領域Rの少なくとも一部を上方向から覆う。言い換えると、Z軸に沿う方向において、第4の部材84は、造形領域Rの少なくとも一部に重なる。第4の部材84が造形領域Rを覆う面積は、当該第4の部材84がY軸に沿う方向に移動することで変化する。第4の部材84は、移動することで、造形領域Rを覆わない位置に配置されても良い。
第1乃至第4のマスク61〜64は、第1の間隔S1と第2の間隔S2とのZ軸に沿う方向に重なる部分によって、開口SOを形成する。第1乃至第4のマスク61〜64は、マスク部材の一例である。間隔SOは、Z軸に沿う方向に延び、造形領域Rの一部を露出させる。
図3に示す複数の第1乃至第4の駆動部71〜74はそれぞれ、例えば、モータ、ギア、及びローラのような種々の部品を有する。なお、第1乃至第4の駆動部71〜74は、アクチュエータ又はエアシリンダのような、対象を移動させることができる他の部品を有しても良い。
複数の第1の駆動部71はそれぞれ、対応する第1の部材81に接続される。第1の駆動部71は、対応する第1の部材81を、照射部34aに対してX軸に沿う方向に移動させる。すなわち、第1の駆動部71は、対応する第1の部材81を、X軸に沿う正方向(図3における右方向)と、X軸に沿う負方向(図3における左方向)とに移動させる。
複数の第2の駆動部72はそれぞれ、対応する第2の部材82に接続される。第2の駆動部72は、対応する第2の部材82を、照射部34aに対してX軸に沿う方向に移動させる。すなわち、第2の駆動部72は、対応する第2の部材82を、X軸に沿う正方向(図3における右方向)と、X軸に沿う負方向(図3における左方向)とに移動させる。なお、第1又は第2の駆動部71,72が、対応する第1の部材81と対応する第2の部材82とを共に移動させても良い。
複数の第3の駆動部73はそれぞれ、対応する第3の部材83に接続される。第3の駆動部73は、対応する第3の部材83を、照射部34aに対してY軸に沿う方向に移動させる。すなわち、第3の駆動部73は、対応する第3の部材83を、Y軸に沿う正方向(図3における上方向)と、Y軸に沿う負方向(図3における下方向)とに移動させる。
複数の第4の駆動部74はそれぞれ、対応する第4の部材84に接続される。第4の駆動部74は、対応する第4の部材84を、照射部34aに対してY軸に沿う方向に移動させる。すなわち、第4の駆動部74は、対応する第4の部材84を、Y軸に沿う正方向(図3における上方向)と、Y軸に沿う負方向(図3における下方向)とに移動させる。なお、第3又は第4の駆動部73,74が、対応する第3の部材83と対応する第4の部材84とを共に移動させても良い。
図1に示すように、複数の昇降部75はそれぞれ、例えば、上壁42とフレーム65に接続される。昇降部75は、フレーム65と、当該フレーム65に支持される第1乃至第4のマスク61〜64とを、造形領域Rに対して、例えばZ軸に沿う方向に移動させる。言い換えると、昇降部75は、第1乃至第4のマスク61〜64と造形領域Rとの間の距離を変化させる。
ガス供給部22は、例えば、窒素ガスGを貯蔵するタンクと、当該タンクの窒素ガスGを送出するポンプとを有する。窒素ガスGは、不活性ガスの一例である。なお、不活性ガスはこれに限らず、例えば、ヘリウム又はアルゴンのような他のガスであっても良い。
ガス供給部22は、例えば、図2に示すホース88を通じてフレーム65に接続される。図4に矢印で示すように、ガス供給部22は、例えばフレーム65に設けられた開口を通じて、第1のマスク61と造形領域Rとの間に窒素ガスGを供給する。さらに、ガス供給部22は、第2のマスク62と造形領域Rとの間にも窒素ガスGを供給する。なお、ガス供給部22は、他の部分を通して窒素ガスGを供給しても良い。
Z軸に沿う方向において、第1のマスク61と造形領域Rとの間の距離Dは、例えば約200μmである。Z軸に沿う方向において、第2のマスク62と造形領域Rとの間の距離も、例えば約200μmである。
図1のヒューム回収部23は、例えば、気体を吸引するポンプと、当該気体中のヒュームを回収するフィルタとを有する。ヒューム回収部23は、上述のように、吸引口43から、処理室31aの気体を吸引する。
ガス供給部22が供給する窒素ガスGの流量は、ヒューム回収部23が吸引口43から吸引する気体の流量よりも少ない。このため、処理槽31の処理室31aの気圧は、例えば、大気圧よりも低い。ガス供給部22の窒素ガスGは、ポンプによる送出に限らず、処理室31aの陰圧により第1のマスク61及び造形領域Rの間と、第2のマスク62及び造形領域Rの間とに供給されても良い。
制御部24は、造形部21、ガス供給部22、及びヒューム回収部23に電気的に接続される。制御部24は、例えば、CPU、ROM、及びRAMのような種々の電子部品を有する。制御部24は、CPUがROM、又は他の記憶装置に格納されたプログラムを読み出し実行することで、造形部21、ガス供給部22、及びヒューム回収部23を制御する。造形部21は、制御部24の制御(プログラム)に基づき、例えば以下に説明されるように造形物12を造形する。
まず、制御部24に、例えば外部のパーソナルコンピュータから、造形物12の三次元形状のデータが入力される。当該三次元形状のデータは、例えばCADのデータであるが、他のデータであっても良い。
制御部24は、造形物12の三次元形状のデータから、複数の断面形状のデータを生成する。例えば、制御部24は、造形物12の三次元形状を所定の厚さ毎に複数の層状に分割し、各層の断面形状のスライスデータを生成する。スライスデータの生成は、制御部24においてではなく、外部のパーソナルコンピュータ内で生成し、制御部24には生成されたスライスデータが入力されるような構成としても良い。
次に、昇降部75が、フレーム65を上方向に移動させる。Z軸に沿う方向において、昇降部75に移動させられたフレーム65と造形領域Rとの間の距離は、スキージ52の高さよりも長い。
次に、造形槽32の載置台45が一層分下降し、材料槽51が材料11を一層分上昇させる。スキージ52は、材料槽51の上の材料11を造形槽32に向かって押すことで、造形領域Rに材料11を供給する。このように、積層装置33は、造形槽32に材料11の層を形成し、新しい造形領域Rを形成する。材料11はスキージ52によって均され、造形領域Rが造形槽32の上方向の端部と実質的に同一平面を形成する。
次に、昇降部75が、フレーム65を下方向に移動させる。フレーム65が下方向に移動させられることで、第1及び第2のマスク61,62は、Z軸に沿う方向において、造形領域Rから僅かに離れた位置に配置される。
造形領域Rは、フレーム65によって囲まれる。さらに、図4に示すように、造形領域Rの一部は、第1のマスク61の複数の第1の部材81と、第2のマスク62の複数の第2の部材82とによって覆われる。造形領域Rは、第1のマスク61と第2のマスク62との間の第1の間隔S1によって露出される。しかし、第1の間隔S1によって露出された造形領域Rの一部は、第3のマスク63の複数の第3の部材83と、第4のマスク64の複数の第4の部材84とによって覆われる。
造形領域Rの、Z軸に沿う方向において第1の間隔S1に重なり且つ第2の間隔S2に重なる部分は、第1及び第2の間隔S1,S2により、照射部34aに対して露出される。すなわち、第1の間隔S1と第2の間隔S2とによって形成される開口SOによって、造形領域Rの一部が、照射部34aに対して露出される。
制御部24は、光学装置34を制御することで、光学装置34のレーザ光Lを、照射部34aから造形領域Rに照射させる。制御部24は、生成した断面形状のスライスデータに基づき、レーザ光Lの照射位置を定める。
上述のように、光学装置34の照射部34aは、レーザ光Lが照射される位置を変更可能である。照射部34aは、保護装置35から独立して設けられ、保護装置35から離間した位置に固定される。すなわち、照射部34aは、レーザ光Lが照射される位置を、保護装置35に対して移動させることが可能であると説明され得る。
照射部34aは、開口SOを通して、造形領域Rの材料11にレーザ光Lを照射する。言い換えると、照射部34aは、第1の間隔S1と第2の間隔S2とを通して、造形領域Rの材料11にレーザ光Lを照射する。さらに別の表現によれば、照射部34aは、造形領域Rの、第1のマスク61と第2のマスク62との間、且つ第3のマスク63と第4のマスク64との間の部分にレーザ光Lを照射する。
ガス供給部22は、第1のマスク61及び造形領域Rの間と、第2のマスク62及び造形領域Rの間とに、窒素ガスGを供給することで窒素ガス雰囲気を形成する。窒素ガス雰囲気中でレーザ光Lを照射されることにより、材料11の層のレーザ光Lを照射された部分11a(加工点Pにおける材料11)は、溶融する。光学装置34は、レーザ光Lを照射することにより、材料11を部分的に溶融し、その後、自然冷却させるなどして溶融した材料11を固める。これにより、材料11の層に、造形物12の一部が形成される。なお、材料11は焼結されても良い。
本実施形態において、X軸に沿う方向における、加工点Pと第1の部材81の端面81dとの間の距離は、加工点Pと第2の部材82の端面82dとの間の距離と実質的に等しい。さらに、Y軸に沿う方向における、加工点Pと第3の部材83の端面83dとの間の距離は、加工点Pと第4の部材84の端面84dとの間の距離と実質的に等しい。
図6は、第1の実施形態の第1及び第2の部材81,82がX軸に沿う方向に移動する造形部21を概略的に示す平面図である。図6に矢印で示すように、照射部34aは、X軸に沿う方向(主走査方向)に連続的にレーザ光Lを照射する。すなわち、制御部24は、光学装置34のスキャナを制御することで、第1乃至第4のマスク61〜64から離間した位置に固定された照射部34aからレーザ光Lが照射される位置(加工点)Pを、X軸に沿う方向に移動させる。
制御部24は、第1及び第2の駆動部71,72を制御することで、加工点PのX軸に沿う方向における移動に応じて、第1及び第2の部材81,82を、照射部34aに対してX軸に沿う方向に移動させる。言い換えると、第1及び第2のマスク61,62は、加工点PのX軸に沿う方向における移動に応じて、第1の間隔S1が形成された位置をX軸に沿う方向に移動させる。
第1及び第2の駆動部71,72が第1及び第2の部材81,82を移動させる速度は、加工点Pの移動速度と実質的に同一である。本実施形態において、第1及び第2の駆動部71,72は、第1のマスク61の複数の第1の部材81と、第2のマスク62の複数の第2の部材82とをそれぞれ、例えば、2m/s以下で移動させる。なお、加工点Pと第1及び第2の部材81,82の移動速度はこれに限らない。
加工点PがX軸に沿う方向に移動する間、第3のマスク63の複数の第3の部材83と、第4のマスク64の複数の第4の部材84とは、実質的に同一位置に留まる。すなわち、加工点PがX軸に沿う方向に移動する場合、加工点Pが移動する方向と同一方向に延びる第2の間隔S2の位置は変わらない。このため、第1の間隔S1と第2の間隔S2とによって形成される開口SOは、X軸に沿う方向にのみ移動させられる。
図7は、第1の実施形態の第3及び第4の部材83,84がY軸に沿う方向に移動する造形部21を概略的に示す平面図である。図7に矢印で示すように、照射部34aは、X軸に沿う方向における造形領域Rの端部において、Y軸に沿う方向(副走査方向)に連続的にレーザ光Lを照射する。すなわち、制御部24は、光学装置34のスキャナを制御することで、照射部34aからレーザ光Lが照射される位置(加工点)Pを、Y軸に沿う方向に移動させる。
制御部24は、第3及び第4の駆動部73,74を制御することで、加工点PのY軸に沿う方向における移動に応じて、第3及び第4の部材83,84を、照射部34aに対してY軸に沿う方向に移動させる。言い換えると、第3及び第4のマスク63,64は、加工点PのY軸に沿う方向における移動に応じて、第2の間隔S2が形成された位置をY軸に沿う方向に移動させる。
第3及び第4の駆動部73,74が第3及び第4の部材83,84を移動させる速度は、加工点Pの移動速度と実質的に同一である。本実施形態において、第3及び第4の駆動部73,74は、第3のマスク63の複数の第3の部材83と、第4のマスク64の複数の第4の部材84とをそれぞれ、例えば、2m/s以下で移動させる。なお、加工点Pと第3及び第4の部材83,84の移動速度はこれに限らない。
加工点PがY軸に沿う方向に移動する間、第1のマスク61の複数の第1の部材81と、第2のマスク62の複数の第2の部材82とは、実質的に同一位置に留まる。すなわち、加工点PがY軸に沿う方向に移動する場合、加工点Pが移動する方向と同一方向に延びる第1の間隔S1の位置は変わらない。このため、第1の間隔S1と第2の間隔S2とによって形成される開口SOは、Y軸に沿う方向にのみ移動させられる。
加工点PがY軸に沿う方向に所定の距離を移動させられると、照射部34aは、X軸に沿う方向(主走査方向)に加工点Pを移動させる。加工点Pが移動する方向は、加工点PがY軸に沿う方向に移動させられる前に、加工点PがX軸に沿って移動させられた方向(図6における右方向)の反対方向(図6における左方向)である。すなわち、照射部34aは、X軸に沿う方向における造形領域Rの端部において、加工点Pの移動方向を反転させる。
加工点PがY軸に沿う方向に移動させられる距離は、レーザ光Lの直径と大よそ等しい。レーザ光Lの直径は、例えば、約0.2mmである。なお、加工点PがY軸に沿う方向に移動させられる距離と、レーザ光Lの直径とは、これに限らない。
以上のように、光学装置34の照射部34aは、加工点Pを移動させることで、造形領域Rの、各層の断面形状のスライスデータに対応する部分を溶融及び固化させる。これにより、材料11の層に、造形物12の一層分の部分が形成される。
光学装置34が材料11にレーザ光Lを照射し終えると、三次元プリンタ10は、以上の説明と同様に、材料11の層の形成と、材料11の層の溶融とを繰り返す。これにより、三次元プリンタ10は、三次元形状の造形物12を造形する。
図3に示すように、レーザ光Lが造形領域Rの材料11に照射されると、材料11が酸化することにより、スパッタ11bが発生することがある。スパッタ11bは、酸化不純物、酸化物、又は粒子とも称され得る。スパッタ11bは、造形領域Rのレーザ光Lが照射された部分11a(加工点P)から飛散する。
スパッタ11bは、一般的に、加工点Pよりも、加工点Pが移動する方向の反対方向に向かって飛ぶ。例えば、図3に示すように、加工点Pが図3の右方向に移動する場合、スパッタ11bは、加工点Pよりも図3の左方向に飛ぶ傾向にある。
図4に示すように、スパッタ11bは、上方向に移動した後、重力に従って下方向に落ちる。言い換えると、スパッタ11bは、造形領域Rから離れた後、造形領域Rに近づく。造形領域Rの一部が第1乃至第4のマスク61〜64によって覆われるため、落下するスパッタ11bは、第1乃至第4のマスク61〜64のいずれか一つの上に落ちる。言い換えると、スパッタ11bは、第1乃至第4のマスク61〜64のいずれか一つに捕集される。
さらに、レーザ光Lが材料11を溶融又は焼結させると、材料11が蒸発することがある。蒸発した材料11は、凝集することでヒュームを形成する。ヒュームは、例えば窒素ガスGや処理室31aの空気に混合され、上方向に移動する。図1のヒューム回収部23は、処理室31aの内部に存在するヒュームを含む窒素ガスG又は空気を、吸引口43から吸引する。
以上の説明のように、三次元プリンタ10は、材料11から造形物12を造形する。さらに、レーザ光Lが照射された位置の材料11から発生したスパッタ11bは、第1乃至第4のマスク61〜64のいずれか一つに捕集される。
第1の実施形態に係る三次元プリンタ10において、複数の第1及び第2の駆動部71,72は、レーザ光Lが照射される位置(加工点P)のX軸に沿う方向に沿った移動に応じて、照射部34aに対し第1のマスク61及び第2のマスク62を移動させる。すなわち、第1及び第2のマスク61,62が移動させられることで、レーザ光Lが通される第1のマスク61と第2のマスク62との間の第1の間隔S1が、加工点Pに追従する。これにより、第1及び第2のマスク61,62が、常に加工点Pの近傍において造形領域Rを覆うことができる。従って、加工点Pから飛散するスパッタ11bが造形領域Rに付着し、造形物12の品質が低下することが抑制される。さらに、造形物12のスパッタ11bが付着した部分の除去(トリミング)が不要となり、三次元プリンタ10が造形物12を加工する時間を短くできる。
さらに、造形領域Rの全域を覆う一つのマスクでなく、第1のマスク61及び第2のマスク62がそれぞれ、造形領域Rを覆うとともに、複数の第1及び第2の駆動部71,72によって移動させられる。このため、例えば、一つのマスクが造形領域Rの全域を覆う場合に比べ、マスク(第1及び第2のマスク61,62)が軽くなる。従って、複数の第1及び第2の駆動部71,72によるマスク(第1及び第2のマスク61,62)の移動速度を、加工点Pの移動速度に近づけることができ、三次元プリンタ10が造形物12を加工する時間を短くできる。さらに、第1の間隔S1の幅(X軸に沿う方向における長さ)を変更できるため、条件に応じてより確実にスパッタ11bから造形領域Rを保護できる。
第1及び第2のマスク61,62はそれぞれ、X軸に沿う方向に延びるとともにX軸に沿って移動可能である複数の第1及び第2の部材81,82を有する。複数の第1及び第2の駆動部71,72は、対応する第1及び第2の部材81,82をそれぞれ移動させる。すなわち、第1のマスク61が複数の第1の部材81に分割されているとともに、第2のマスク62が複数の第2の部材82に分割されている。そして、複数の第1及び第2の駆動部71,72が、分割されて比較的軽い第1及び第2の部材81,82を個別に移動させる。従って、第1及び第2の部材81,82の移動速度を、加工点Pの移動速度により近づけることができ、三次元プリンタ10が造形物12を加工する時間を短くできる。
複数の第1の部材81は、Y軸に沿う方向に並べられる。隣り合う第1の部材81の間の隙間は、Z軸に沿う正方向と斜めに交差する方向に延びる。これにより、加工点Pから飛散するスパッタ11bが、隣り合う第1の部材81の間の隙間を通過して造形領域Rに付着することが抑制され、造形物12の品質が低下することが抑制される。
第3及び第4の駆動部73,74は、加工点PのY軸に沿う方向に沿った移動に応じて、照射部34aに対し第3のマスク及び第4のマスク63,64を移動させる。すなわち、第3及び第4のマスク63,64が移動させられることで、レーザ光Lが通される第3のマスク63と第4のマスク64との間の第2の間隔S2が、加工点Pに追従する。第2の間隔S2は、Z軸に沿う方向に、第1のマスク61と第2のマスク62との間の第1の間隔S1に重なる。これにより、第1乃至第4のマスク61〜64が、常に加工点Pを囲み、当該加工点Pの近傍において造形領域Rを覆うことができる。従って、加工点Pから飛散するスパッタ11bが造形領域Rに付着し、造形物12の品質が低下することが抑制される。
第3及び第4のマスク63,64はそれぞれ、Y軸に沿う方向に延びるとともにY軸に沿って移動可能である複数の第3及び第4の部材83,84を有する。第3及び第4の駆動部73,74は、対応する第3及び第4の部材83,84をそれぞれ移動させる。すなわち、第3のマスク63が複数の第3の部材83に分割されているとともに、第4のマスク64が複数の第4の部材84に分割されている。そして、複数の第3及び第4の駆動部73,74が、分割されて比較的軽い第3及び第4の部材83,84を個別に移動させる。従って、第3及び第4の部材83,84の移動速度を、加工点Pの移動速度により近づけることができ、三次元プリンタ10が造形物12を加工する時間を短くできる。
ガス供給部22が、第1のマスク61及び造形領域Rの間と、第2のマスク62及び造形領域Rの間と、に窒素ガスGを供給する。これにより、第1及び第2のマスク61,62と造形領域Rとの間に、窒素ガスGが満たされる。従って、材料11のレーザ光Lが照射された部分の酸化を抑制できる。第1及び第2のマスク61,62と造形領域Rとの間が窒素ガスGで満たされるため、チャンバは、窒素ガスGによって満たされず空気が存在しても良い。従って、例えば、チャンバの内部を窒素ガスGで満たすための時間が省略され、三次元プリンタ10が造形物12を加工する時間を短くできる。
粉末状の材料11は、2m/sより速い速度の風によって移動する可能性がある。本実施形態の複数の第1及び第2の駆動部71,72は、第1のマスク61及び第2のマスク62を、2m/s以下で移動させる。これにより、粉末状の材料11で形成される造形領域Rにおいて、第1及び第2のマスク61,62が移動することにより材料11が移動することが抑制される。
以下に、第2の実施形態について、図8を参照して説明する。なお、以下の複数の実施形態の説明において、既に説明された構成要素と同様の機能を持つ構成要素は、当該既述の構成要素と同じ符号が付され、さらに説明が省略される場合がある。また、同じ符号が付された複数の構成要素は、全ての機能及び性質が共通するとは限らず、各実施形態に応じた異なる機能及び性質を有していても良い。
図8は、第2の実施形態に係る第1及び第2の部材81,82がX軸に沿う方向に移動する造形部21を概略的に示す平面図である。図8に示すように、第2の実施形態において、加工点PがX軸に沿う正方向(図8における右方向)に移動する場合、X軸に沿う方向における、加工点Pと第1の部材81の端面81dとの間の距離は、加工点Pと第2の部材82の端面82dとの間の距離よりも短い。言い換えると、X軸に沿った、X軸に沿う正方向に移動する加工点Pと第1のマスク61との間の距離は、X軸に沿った、X軸に沿う正方向に移動する加工点Pと第2のマスク62との間の距離よりも短い。一方、Y軸に沿う方向における、加工点Pと第3の部材83の端面83dとの間の距離は、加工点Pと第4の部材84の端面84dとの間の距離と実質的に等しい。
加工点PがX軸に沿う負方向(図8における左方向)に移動する場合、X軸に沿う方向における、加工点Pと第1の部材81の端面81dとの間の距離は、加工点Pと第2の部材82の端面82dとの間の距離よりも長い。言い換えると、X軸に沿った、X軸に沿う負方向に移動する加工点Pと第1のマスク61との間の距離は、X軸に沿った、X軸に沿う負方向に移動する加工点Pと第2のマスク62との間の距離よりも長い。一方、Y軸に沿う方向における、加工点Pと第3の部材83の端面83dとの間の距離は、加工点Pと第4の部材84の端面84dとの間の距離と実質的に等しい。
加工点PがY軸に沿う正方向(図8における上方向)に移動する場合、Y軸に沿う方向における、加工点Pと第3の部材83の端面83dとの間の距離は、加工点Pと第4の部材84の端面84dとの間の距離よりも短い。言い換えると、Y軸に沿った、Y軸に沿う正方向に移動する加工点Pと第3のマスク63との間の距離は、Y軸に沿った、Y軸に沿う正方向に移動する加工点Pと第4のマスク64との間の距離よりも短い。一方、X軸に沿う方向における、加工点Pと第1の部材81の端面81dとの間の距離は、加工点Pと第2の部材82の端面82dとの間の距離と実質的に等しい。
加工点PがY軸に沿う負方向(図8における下方向)に移動する場合、Y軸に沿う方向における、加工点Pと第3の部材83の端面83dとの間の距離は、加工点Pと第4の部材84の端面84dとの間の距離よりも長い。言い換えると、Y軸に沿った、Y軸に沿う負方向に移動する加工点Pと第3のマスク63との間の距離は、Y軸に沿った、Y軸に沿う負方向に移動する加工点Pと第4のマスク64との間の距離よりも長い。一方、X軸に沿う方向における、加工点Pと第1の部材81の端面81dとの間の距離は、加工点Pと第2の部材82の端面82dとの間の距離と実質的に等しい。
第2の実施形態の三次元プリンタ10において、スパッタ11bは、レーザ光Lが照射される位置(加工点)Pよりも、当該加工点Pの移動方向(図8における右方向)の反対方向(図8における左方向)に飛散する。本実施形態において、加工点PがX軸に沿う正方向に移動する場合、第1のマスク61と加工点Pとの間の距離は、加工点Pの進行方向に位置する第2のマスク62と、当該加工点Pとの間の距離よりも短い。これにより、スパッタ11bの飛散方向に位置する第1のマスク61によって、スパッタ11bが造形領域Rに付着することをより抑制できる。さらに、第2のマスク62の移動速度が、加工点Pの移動速度より一時的に遅くなった場合に、レーザ光Lが第2のマスク62に照射されることが抑制される。
以下に、第3の実施形態について、図9を参照して説明する。図9は、第3の実施形態に係る第1及び第2の部材81,82がX軸に沿う方向に移動する造形部21を概略的に示す平面図である。
図9に示すように、第3の実施形態において、加工点PがX軸に沿う正方向(図9における右方向)に移動する場合、X軸に沿う方向における、加工点Pと第1の部材81の端面81dとの間の距離は、加工点Pと第2の部材82の端面82dとの間の距離よりも長い。言い換えると、X軸に沿った、X軸に沿う正方向に移動する加工点Pと第1のマスク61との間の距離は、X軸に沿った、X軸に沿う正方向に移動する加工点Pと第2のマスク62との間の距離よりも長い。一方、Y軸に沿う方向における、加工点Pと第3の部材83の端面83dとの間の距離は、加工点Pと第4の部材84の端面84dとの間の距離と実質的に等しい。
加工点PがX軸に沿う負方向(図9における左方向)に移動する場合、X軸に沿う方向における、加工点Pと第1の部材81の端面81dとの間の距離は、加工点Pと第2の部材82の端面82dとの間の距離よりも短い。言い換えると、X軸に沿った、X軸に沿う負方向に移動する加工点Pと第1のマスク61との間の距離は、X軸に沿った、X軸に沿う負方向に移動する加工点Pと第2のマスク62との間の距離よりも短い。一方、Y軸に沿う方向における、加工点Pと第3の部材83の端面83dとの間の距離は、加工点Pと第4の部材84の端面84dとの間の距離と実質的に等しい。
加工点PがY軸に沿う正方向(図9における上方向)に移動する場合、Y軸に沿う方向における、加工点Pと第3の部材83の端面83dとの間の距離は、加工点Pと第4の部材84の端面84dとの間の距離よりも長い。言い換えると、Y軸に沿った、Y軸に沿う正方向に移動する加工点Pと第3のマスク63との間の距離は、Y軸に沿った、Y軸に沿う正方向に移動する加工点Pと第4のマスク64との間の距離よりも長い。一方、X軸に沿う方向における、加工点Pと第1の部材81の端面81dとの間の距離は、加工点Pと第2の部材82の端面82dとの間の距離と実質的に等しい。
加工点PがY軸に沿う負方向(図9における下方向)に移動する場合、Y軸に沿う方向における、加工点Pと第3の部材83の端面83dとの間の距離は、加工点Pと第4の部材84の端面84dとの間の距離よりも短い。言い換えると、Y軸に沿った、Y軸に沿う負方向に移動する加工点Pと第3のマスク63との間の距離は、Y軸に沿った、Y軸に沿う負方向に移動する加工点Pと第4のマスク64との間の距離よりも短い。一方、X軸に沿う方向における、加工点Pと第1の部材81の端面81dとの間の距離は、加工点Pと第2の部材82の端面82dとの間の距離と実質的に等しい。
第3の実施形態の三次元プリンタ10において、レーザ光Lが照射される位置(加工点)Pから、当該加工点Pの移動方向(図9における右方向)の反対方向(図9における左方向)に、レーザ光Lによって溶けて未だ固化していない材料11(溶融材料11c)が延びる。飛散したスパッタ11bが溶融材料11cに付着した場合、スパッタ11bが溶融し、溶融材料11cと一体化することがある。溶融材料11cは、例えば自然冷却によって冷やされることで固化し、固化部分11dを形成する。
本実施形態において、加工点PがX軸に沿う正方向に移動する場合、第1のマスク61と加工点Pとの間の距離は、加工点Pの進行方向に位置する第2のマスク62と、当該加工点Pとの間の距離よりも長い。これにより、溶融材料11cが露出され、当該溶融材料11cによりスパッタ11bを溶かすことができる。一方、固化部分11dは、第1の部材81によって覆われる。このため、スパッタ11bが固化部分11dに付着し、造形物12の品質が低下することが抑制される。
以下に、第4の実施形態について、図10を参照して説明する。図10は、第4の実施形態に係る造形部21の一部を示す断面図である。図10に示すように、第4の実施形態の第1の駆動部71は、複数の磁場生成部91を有する。磁場生成部91は、例えば、電磁石である。
磁場生成部91は、フレーム65に設けられる。例えば、磁場生成部91は、フレーム65に設けられて第1の部材81が挿通されるスリット93、に面するよう設けられる。複数の磁場生成部91は、スリット93が延びる方向(X軸に沿う方向)に並べられる。
複数の第1の部材81にそれぞれ、複数の磁石95が設けられる。磁石95は、例えば永久磁石である。複数の磁石95は、X軸に沿う方向に並べられ、対応する磁場生成部91と対向する。
複数の磁石95は、Z軸に沿う方向において造形領域Rに重ねられない。すなわち、第1の部材81の最大限の部分がフレーム65の内周口65eの中に配置された場合にも、第1の部材81の磁石95が設けられた部分は内周口65eの外に位置する。
複数の磁石95は、一つの磁石95の磁場生成部91に対向する部分が正極となり、当該磁石95と隣り合う他の磁石95の磁場生成部91に対向する部分が負極となるよう並べられる。言い換えると、複数の磁石95は、正極及び負極の向きが交互に異なるように配置される。
複数の磁場生成部91はそれぞれ、第1の部材81に対向する部分を正極又は負極に変更可能である。第1の駆動部71は、磁場生成部91の第1の部材81に対向する部分の正極又は負極を個別に変更することで、第1の部材81をX軸に沿う方向に移動させる。
第2乃至第4の駆動部72〜74もそれぞれ、第1の駆動部71と同じく、複数の磁場生成部91を有する。第2乃至第4の部材81〜84にもそれぞれ、第1の部材81と同じく、複数の磁石95が設けられる。第2乃至第4の駆動部72〜74も、磁場生成部91の第2乃至第4の部材82〜84に対向する部分の正極又は負極を個別に変更することで、第2乃至第4の部材82〜84を移動させる。
第4の実施形態の三次元プリンタ10において、第1の駆動部71は、磁場生成部91の正極又は負極を変更することで、第1の部材81を移動させる。これにより、第1の駆動部71が第1の部材81の位置を制御しやすくなる。
以下に、第5の実施形態について、図11を参照して説明する。図11は、第5の実施形態に係る保護装置35の一部を概略的に示す斜視図である。図11に示すように、第5の実施形態の第1のマスク61は、一つの第1の部材81を有する。同じく、第5の実施形態の第2のマスク62は、一つの第2の部材82を有する。第1の部材81と第2の部材82との間に、第1の間隔S1が設けられる。
第5の実施形態の第3のマスク63は、複数の第3の部材83の代わりに、第1の板材101を有する。第1の板材101は、例えば、覆部、保護部、部材、又は壁とも称され得る。
第1の板材101は、実質的に四角形の板状に形成される。第1の板材101は、端面101aを有する。端面101aは、Y軸に沿う方向における第1の板材101aの端部であり、X軸に沿う方向に延びる。
第5の実施形態の第4のマスク64は、複数の第4の部材84の代わりに、第2の板材102を有する。第2の板材102は、例えば、覆部、保護部、部材、又は壁とも称され得る。
第2の板材102は、実質的に四角形の板状に形成される。第2の板材102は、端面102aを有する。端面102aは、Y軸に沿う方向における第2の板材102aの端部であり、X軸に沿う方向に延びる。
第4のマスク64の第2の板材102は、対応する第3のマスク63の第1の板材101から、Y軸に沿う正方向に離間する。このため、第3のマスク63の第1の板材101と、第4のマスク64の第2の板材102と、の間に第2の間隔S2が形成される。第1の板材101の端面101aと、第2の板材102の端面102aとは、第2の間隔S2を介して向かい合う。
本実施形態における第1乃至第4のマスク61〜64は、Z軸に沿う方向において、実質的に同一位置に配置される。なお、第1乃至第4のマスク61〜64は、Z軸に沿う方向において、異なる位置に配置されても良い。
第3のマスク63の第1の板材101と、第4のマスク64の第2の板材102との間に、第1及び第2の部材81,82が位置する。すなわち、第2の間隔S2に、第1の間隔S1を形成する第1及び第2の部材81,82が配置される。第1及び第2の間隔S1,S2によって、開口SOが形成される。
第5の実施形態のフレーム65は、第3の部分65cと、第4の部分65dと、第1のレール105と、第2のレール106とを有する。第1のレール105は、Y軸に沿う方向に延び、第3の部分65cの一方の端部と第4の部分65dの一方の端部とを接続する。第2のレール106は、第1のレール105からX軸に沿う方向に離間する。第2のレール106は、Y軸に沿う方向に延び、第3の部分65cの他方の端部と第4の部分65dの他方の端部とを接続する。
第5の実施形態の保護装置35は、複数の第1の駆動部71の代わりに、第1の移動装置111を有する。第1の移動装置111は、第1のレール105に接続され、Y軸に沿う方向に移動可能である。
第1の移動装置111は、第1の部材81をX軸に沿う方向に移動可能に支持する。例えば、第1の移動装置111に設けられX軸に沿う方向に延びたスリットに、第1の部材81が通される。
第1の移動装置111は、第1の部材81を、X軸に沿う方向に移動させる。すなわち、第1の移動装置111は、第1の部材81を、X軸に沿う正方向と、X軸に沿う負方向とに移動させる。
第5の実施形態の保護装置35は、複数の第2の駆動部72の代わりに、第2の移動装置112を有する。第2の移動装置112は、第2のレール106に接続され、Y軸に沿う方向に移動可能である。
第2の移動装置112は、第2の部材82をX軸に沿う方向に移動可能に支持する。例えば、第2の移動装置112に設けられX軸に沿う方向に延びたスリットに、第2の部材82が通される。
第2の移動装置112は、第2の部材82を、X軸に沿う方向に移動させる。すなわち、第2の移動装置112は、第2の部材82を、X軸に沿う正方向と、X軸に沿う負方向とに移動させる。
第5の実施形態の保護装置35は、一つの第3の駆動部73と、一つの第4の駆動部74とを有する。第3の駆動部73は、第1の板材101を、Y軸に沿う方向に移動させる。第4の駆動部74は、第2の板材102を、Y軸に沿う方向に移動させる。
第5の実施形態において、加工点PがX軸に沿う方向に移動する場合、第1及び第2の移動装置111,112が、第1及び第2の部材81,82を移動させる。すなわち、加工点PのX軸に沿う方向における移動に応じて、第1及び第2の部材81,82が、照射部34aに対してX軸に沿う方向に移動させられる。言い換えると、第1及び第2のマスク61,62は、加工点PのX軸に沿う方向における移動に応じて、第1の間隔S1が形成された位置をX軸に沿う方向に移動させる。
加工点PがX軸に沿う方向に移動する間、第3のマスク63の第1の板材101と、第4のマスク64の第2の板材102とは、実質的に同一位置に留まる。すなわち、加工点PがX軸に沿う方向に移動する場合、加工点Pが移動する方向と同一方向に延びる第2の間隔S2の位置は変わらない。このため、第1の間隔S1と第2の間隔S2とによって形成される開口SOは、X軸に沿う方向にのみ移動させられる。
加工点PがY軸に沿う方向に移動する場合、第3及び第4の駆動部73,74が、第1及び第2の板材101,102を移動させる。すなわち、加工点PのY軸に沿う方向における移動に応じて、第1及び第2の板材101,102が、照射部34aに対してY軸に沿う方向に移動させられる。言い換えると、第3及び第4のマスク63,64は、加工点PのY軸に沿う方向における移動に応じて、第2の間隔S2が形成された位置をY軸に沿う方向に移動させる。
第1及び第2の板材101,102の移動に応じて、第1及び第2の移動装置111,112は、第1及び第2の部材81,82をY軸に沿う方向に移動させる。しかし、加工点PがY軸に沿う方向に移動する間、第1のマスク61の第1の部材81と、第2のマスク62の第2の部材82とは、X軸に沿う方向において実質的に同一位置に留まる。このため、第1の間隔S1と第2の間隔S2とによって形成される開口SOは、Y軸に沿う方向にのみ移動させられる。
第5の実施形態の三次元プリンタ10において、第1のマスク61は一つの第1の部材81を有し、第2のマスク62は一つの第2の部材82を有し、第3のマスク83は一つの第1の板材101を有し、第4のマスク84は一つの第2の板材102を有する。これにより、第1乃至第4のマスク61〜64を移動させる部品の数を低減できる。
第1及び第2の部材81,82はそれぞれ、第1及び第2の板材101,102よりも軽い。第1及び第2の部材81,82は、加工点Pが主走査方向(X軸に沿う方向)に移動する場合に、移動させられる。第1及び第2の板材101,102は、加工点Pが副走査方向(Y軸に沿う方向)に移動する場合に、移動させられる。一層分の造形領域Rにレーザ光Lが照射される工程において、加工点Pが主走査方向に移動する時間は、加工点Pが副走査方向に移動する時間よりも長い。従って、第1及び第2の部材81,82の移動速度を、加工点Pの移動速度により近づけることができ、三次元プリンタ10が造形物12を加工する時間を短くできる。
以下に、第6の実施形態について、図12を参照して説明する。図12は、第6の実施形態に係る保護装置35の一部を概略的に示す斜視図である。図12に示すように、第6の実施形態の保護装置35は、第1乃至第4のマスク61〜64の代わりに、マスク部材121を有する。マスク部材121は、マスク及びマスク部材の一例である。マスク部材121は、例えば第1の部材81と同じく、X軸に沿う方向に延びる板状に形成される。
第6の実施形態のフレーム65は、第5の実施形態のフレーム65と実質的に同一である。さらに、第6の実施形態の保護装置35は、第1乃至第4の駆動部71〜74の代わりに、第1の移動装置111を有する。
第1の移動装置111は、第1のレール105に接続され、Y軸に沿う方向に移動する。第1の移動装置111は、マスク部材121をX軸に沿う方向に移動可能に支持し、当該マスク部材121を移動させる。
マスク部材121は、造形領域Rの少なくとも一部を上方向から覆う。言い換えると、Z軸に沿う方向において、マスク部材121は、造形領域Rの少なくとも一部に重なる。マスク部材121が造形領域Rを覆う面積は、当該マスク部材121がX軸に沿う方向に移動することで変化する。マスク部材121は、移動することで、造形領域Rを覆わない位置に配置されても良い。
マスク部材121に、開口121aが設けられる。開口121aは、Z軸に沿う方向に延び、マスク部材121を貫通する。開口121aは、造形領域Rの一部を、照射部34aに対して露出させる。
第6の実施形態において、加工点PがX軸に沿う方向に移動する場合、第1の移動装置111が、マスク部材121を移動させる。すなわち、加工点PのX軸に沿う方向における移動に応じて、マスク部材121が、照射部34aに対してX軸に沿う方向に移動されられる。言い換えると、マスク部材121は、加工点PのX軸に沿う方向における移動に応じて、開口121aが形成された位置をX軸に沿う方向に移動させる。
加工点PがY軸に沿う方向に移動する場合、第1の移動装置111がY軸に沿う方向に移動することで、マスク部材121がY軸に沿う方向に移動する。すなわち、加工点PのY軸に沿う方向における移動に応じて、マスク部材121が、照射部34aに対してY軸に沿う方向に移動されられる。言い換えると、マスク部材121は、加工点PのY軸に沿う方向における移動に応じて、開口121aが形成された位置をY軸に沿う方向に移動させる。
第6の実施形態の三次元プリンタ10において、保護装置35は、一つのマスク部材121を有する。これにより、造形領域Rを覆う部材(マスク部材121)を移動させる部品の数を低減できるとともに、保護装置35が小型化される。
以上説明した実施形態において、三次元プリンタ10が加工装置の一例である。しかし、加工装置は、例えば、加工対象を切断又は溶接するレーザ加工装置であっても良い。この場合、加工領域は、例えば、レーザ加工装置の加工対象の表面の少なくとも一部によって形成される。
以上説明した少なくとも一つの実施形態によれば、第1の移動部は、エネルギー線が照射される位置の第2の方向に沿った移動に応じて、照射部に対し第1のマスク及び第2のマスクを移動させる。これにより、エネルギー線が照射される位置から飛散するスパッタが加工領域に付着し、加工対象の品質が低下することが抑制される。
本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
10…三次元プリンタ、11…材料、12…造形物、22…ガス供給部、33…積層装置、34…光学装置、34a…照射部、35…保護装置、61…第1のマスク、62…第2のマスク、63…第3のマスク、64…第4のマスク、71…第1の駆動部、72…第2の駆動部、73…第3の駆動部、74…第4の駆動部、81…第1の部材、82…第2の部材、83…第3の部材、84…第4の部材、101…第1の板材、102…第2の板材、111…第1の移動装置、112…第2の移動装置、121…マスク部材、121a…開口、R…造形領域、S1…第1の間隔、S2…第2の間隔、SO…開口、L…レーザ光、P…加工点、G…窒素ガス。

Claims (12)

  1. 第1の方向に向く加工領域の少なくとも一部を覆い、前記第1の方向と交差する第2の方向に沿って移動可能な第1のマスクと、
    前記加工領域の少なくとも一部を覆い、前記第2の方向に沿って移動可能であり、前記第2の方向に前記第1のマスクから離間し、前記第1のマスクとの間に第1の間隔を形成する、第2のマスクと、
    前記第1のマスク及び前記第2のマスクから離間した位置に設けられ、前記第1の間隔を通して前記加工領域にエネルギー線を照射可能であり、前記エネルギー線が照射される位置を変更可能である照射部と、
    前記エネルギー線が照射される位置の前記第2の方向に沿った移動に応じて、前記照射部に対し前記第1のマスク及び前記第2のマスクを移動させる第1の移動部と、
    を具備する加工装置。
  2. 前記第1のマスクは、それぞれ前記第2の方向に延びるとともに前記第2の方向に沿って移動可能である複数の第1の部材を有し、
    前記第2のマスクは、それぞれ前記第2の方向に延びるとともに前記第2の方向に沿って移動可能である複数の第2の部材を有し、
    前記第1の移動部は、前記エネルギー線が照射される位置の前記第2の方向に沿った移動に応じて前記照射部に対し前記複数の第1の部材をそれぞれ移動させる複数の第1の駆動部と、前記エネルギー線が照射される位置の前記第2の方向に沿った移動に応じて前記照射部に対し前記複数の第2の部材をそれぞれ移動させる複数の第2の駆動部と、を有する、
    請求項1の加工装置。
  3. 前記複数の第1の部材は、前記第1の方向と交差し且つ前記第2の方向と交差する第3の方向に並べられ、
    隣り合う前記第1の部材の間の隙間は、前記第1の方向と斜めに交差する方向に延びる、
    請求項2の加工装置。
  4. 前記加工領域の少なくとも一部を覆い、前記第1の方向と交差し且つ前記第2の方向と交差する第4の方向に沿って移動可能な第3のマスクと、
    前記加工領域の少なくとも一部を覆い、前記第4の方向に沿って移動可能であり、前記第4の方向に前記第3のマスクから離間し、前記第1の方向に前記第1の間隔の一部と重なる第2の間隔を前記第3のマスクとの間に形成する、第4のマスクと、
    前記エネルギー線が照射される位置の前記第4の方向に沿った移動に応じて、前記照射部に対し前記第3のマスク及び前記第4のマスクを移動させる第2の移動部と、
    をさらに具備し、
    前記照射部は、前記第1の間隔と前記第2の間隔とを通して前記加工領域にエネルギー線を照射可能である、
    請求項1乃至請求項3のいずれか一つの加工装置。
  5. 前記第3のマスクは、それぞれ前記第4の方向に延びるとともに前記第4の方向に沿って移動可能である複数の第3の部材を有し、
    前記第4のマスクは、それぞれ前記第4の方向に延びるとともに前記第4の方向に沿って移動可能である複数の第4の部材を有し、
    前記第2の移動部は、前記エネルギー線が照射される位置の前記第4の方向に沿った移動に応じて前記照射部に対し前記複数の第3の部材をそれぞれ移動させる複数の第3の駆動部と、前記エネルギー線が照射される位置の前記第4の方向に沿った移動に応じて前記照射部に対し前記複数の第4の部材をそれぞれ移動させる複数の第4の駆動部と、を有する、
    請求項4の加工装置。
  6. 前記第1のマスク及び前記加工領域の間と、前記第2のマスク及び前記加工領域の間と、に不活性ガスを供給する供給部、をさらに具備する請求項1乃至請求項5のいずれか一つの加工装置。
  7. 前記第2の方向に沿った、前記第2の方向に移動する前記エネルギー線が照射される位置と、前記エネルギー線の移動方向後方に位置する前記第1のマスクの端部との間の距離は、前記第2の方向に沿った、前記第2の方向に移動する前記エネルギー線が照射される位置と、前記エネルギー線の移動方向前方に位置する前記第2のマスクの端部との間の距離よりも短い、請求項1乃至請求項6のいずれか一つの加工装置。
  8. 前記第2の方向に沿った、前記第2の方向に移動する前記エネルギー線が照射される位置と、前記エネルギー線の移動方向後方に位置する前記第1のマスクの端部との間の距離は、前記第2の方向に沿った、前記第2の方向に移動する前記エネルギー線が照射される位置と、前記エネルギー線の移動方向前方に位置する前記第2のマスクの端部との間の距離よりも長い、請求項1乃至請求項6のいずれか一つの加工装置。
  9. 前記加工領域は、粉末状の材料によって形成され、
    前記第1の移動部は、前記第1のマスク及び前記第2のマスクを、2m/s以下で移動させる、
    請求項1乃至請求項8のいずれか一つの加工装置。
  10. 第1の方向に向く加工領域を覆い、前記加工領域を露出させる開口が形成され、前記開口が形成された位置を前記第1の方向と交差する第2の方向と、前記第1の方向と交差し且つ前記第2の方向と交差する第3の方向と、の少なくとも一方に移動させるマスクと、
    前記マスクから離間した位置に設けられ、前記開口を通して前記加工領域にエネルギー線を照射可能であり、前記エネルギー線が照射される位置を変更可能である照射部と、
    を具備する加工装置。
  11. 第1の方向に向く加工領域の少なくとも一部を覆い、前記第1の方向に延びる開口を形成する、少なくとも一つのマスク部材と、
    前記マスク部材から離間した位置に設けられ、前記開口を通して前記加工領域にエネルギー線を照射可能であり、前記エネルギー線が照射される位置を変更可能である照射部と、
    前記マスク部材を前記照射部に対して、前記第1の方向と交差する第2の方向と、前記第1の方向と交差し且つ前記第2の方向と交差する第3の方向と、の少なくとも一方に移動させる移動部と、
    を具備する加工装置。
  12. 請求項1乃至請求項11のいずれか一つの加工装置と、
    前記加工領域を形成する粉末状の材料の層を形成する積層装置と、
    を具備する積層造形装置。
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