JP2017056903A - 無人飛行体の制御システム、制御方法及び制御プログラム - Google Patents

無人飛行体の制御システム、制御方法及び制御プログラム Download PDF

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真一 窪田
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Abstract

【課題】制御システムが対象車両の車両位置を検知できない場合であっても、車両位置を検知できる位置まで無人飛行体を戻すことができる無人飛行体の制御システム及び制御方法及び制御プログラムの実現。【解決手段】対象車両Cの位置に基づいて飛行する無人飛行体Hの制御システムであって、無人飛行体Hを制御する制御部1と、対象車両Cの車両位置を検知する車両位置検知部3と、対象車両Cが備える車両側通信部22と通信して対象車両Cの車両情報を取得する通信部2と、を備えている。【選択図】図1

Description

本発明は、対象車両の位置に基づいて飛行する無人飛行体の制御システムに関する。
上記のような無人飛行体の制御システムに関して、例えば特許文献1には、対象車両に設けられた認識対象物の画像を画像認識部により認識し、その認識結果に基づいて無人飛行体の飛行を制御する無人飛行体の制御システムに関する技術が開示されている。
具体的には、この特許文献1に記載された無人飛行体の制御システムは、対象車両の天井に設置された認識対象物であるターゲットマークを、無人飛行体に備えた撮像装置で撮像して検知し、撮像した画像上での位置認識に基づいて、無人飛行体がこのターゲットマークの直上にあるよう無人飛行体を制御している。
しかし、例えば無人飛行体が飛行中に突風に煽られた場合等に、意図せず移動してしまう場合がある。また、無人飛行体を対象車両から離れた位置まで飛行させたい場合もある。このように、無人飛行体が、撮像装置でターゲットマークを撮影できない位置まで移動する場合に、上記のような無人飛行体の制御を行うことができない。
特許第5690539号公報
そこで、制御システムが対象車両の車両位置を検知できない場合であっても、車両位置を検知できる位置まで無人飛行体を戻すことができる無人飛行体の制御システム、制御方法及び制御プログラムの実現が望まれる。
上記に鑑みた、対象車両の位置に基づいて飛行する無人飛行体の制御システムの特徴構成は、前記無人飛行体を制御する制御部と、前記対象車両の車両位置を検知する車両位置検知部と、前記対象車両が備える車両側通信部と通信して前記対象車両の車両情報を取得する通信部と、を備え、前記車両情報は、少なくとも前記対象車両の移動を示す車両移動情報を含み、前記制御部は、前記無人飛行体の制御モードとして、前記車両位置検知部で検知した前記車両位置に基づいて前記無人飛行体を制御する第一飛行モードと、前記車両位置検知部による検知ができない場合であって、前記車両位置検知部による検知ができる位置まで前記無人飛行体を戻す場合に、前記通信部で取得した前記車両情報に基づいて前記対象車両の位置を推測して推測位置を求め、前記推測位置に向かうように前記無人飛行体を制御する第二飛行モードと、を備えている点にある。
この特徴構成によれば、車両位置検知部による検知ができない場合であっても、第二飛行モードを実行することにより、通信部で取得した車両情報に基づいて推測した対象車両の推測位置に向かって無人飛行体を飛行させることができる。ここで、車両情報には、少なくとも対象車両の移動を示す車両移動情報が含まれている。そのため、車両位置検知部により対象車両の車両位置を検知することができない状態であっても、対象車両の位置を推測して求めることができる。従って、車両位置検知部による検知ができる位置まで無人飛行体を戻すことができる。
つまり、この無人飛行体の制御システムによれば、車両位置検知部による検知ができなくなった場合にも、車両位置を検知できる位置まで無人飛行体を戻すことができる。
また、上記に鑑みた、無人飛行体の制御システムの技術的特徴は、無人飛行体の制御方法や無人飛行体の制御プログラムにも適用可能であり、そのため、本発明は、そのような方法やプログラムも権利の対象とすることができる。
その場合における、対象車両の位置に基づいて飛行する無人飛行体の制御方法の特徴構成は、前記対象車両の車両位置を検知する車両位置検知ステップと、前記対象車両が備える車両側通信部と通信して前記対象車両の車両情報を取得する通信ステップと、を実行し、前記車両情報は、少なくとも前記対象車両の移動を示す車両移動情報を含み、前記無人飛行体の制御モードとして、前記車両位置検知ステップで検知した前記車両位置に基づいて前記無人飛行体を制御する第一飛行モードと、前記車両位置検知ステップによる検知ができない場合であって、前記車両位置検知ステップによる検知ができる位置まで前記無人飛行体を戻す場合に、前記通信ステップで取得した前記車両情報に基づいて前記対象車両の位置を推測して推測位置を求め、前記推測位置に向かうように前記無人飛行体を制御する第二飛行モードとを選択的に実行する点にある。
また、その場合における、対象車両の位置に基づいて飛行する無人飛行体の制御プログラムの特徴構成は、前記無人飛行体を制御する制御機能と、前記対象車両の車両位置を検知する車両位置検知機能と、前記対象車両が備える車両側通信部と通信して前記対象車両の車両情報を取得する通信機能と、をコンピュータに実現させ、前記車両情報は、少なくとも前記対象車両の移動を示す車両移動情報を含み、前記制御機能は、前記無人飛行体の制御モードとして、前記車両位置検知機能で検知した前記車両位置に基づいて前記無人飛行体を制御する第一飛行モードと、前記車両位置検知機能による検知ができない場合であって、前記車両位置検知機能による検知ができる位置まで前記無人飛行体を戻す場合に、前記通信機能で取得した前記車両情報に基づいて前記対象車両の位置を推測して推測位置を求め、前記推測位置に向かうように前記無人飛行体を制御する第二飛行モードとを選択的に実行する点にある。
当然ながらこの無人飛行体の制御方法及び無人飛行体の制御プログラムも上述した無人飛行体の制御システムに係る作用効果を得ることができる。
実施形態に係る無人飛行体の制御システムと対象車両の車載システムを示す概略構成図 対象車両の車載システムの構成図 無人飛行体の飛行手順(第一飛行モード)を示すフローチャート 無人飛行体の飛行手順(第二飛行モード)を示すフローチャート 無人飛行体の飛行手順(第三飛行モード)を示すフローチャート 第一飛行モードでの無人飛行体Hの動作の具体例を示す図 第一飛行モードでの無人飛行体Hの動作の具体例を示す図 第二飛行モードでの無人飛行体Hの動作の具体例を示す図 第三飛行モードでの無人飛行体Hの動作の具体例を示す図 対象車両に対する無人飛行体の発進・格納動作の一例を説明する図
1.実施形態
無人飛行体Hの制御システムP1の実施形態について図面に基づいて説明する。
まず、図1を用いて無人飛行体H、制御システムP1、対象車両C、車載システムP2の関係を説明する。
無人飛行体Hは、対象車両Cの位置に基づいて無人で飛行する飛行体である。制御システムP1は、無人飛行体Hに備えられ、無人飛行体Hの動作を制御するシステムである。
対象車両Cは、車載システムP2を備えた車両である。そして制御システムP1は、車載システムP2と通信して動作する。
この無人飛行体Hは、例えば対象車両Cが走行する場合に用いる情報を取得するために利用される。この走行する場合に用いる情報の一例は、対象車両Cの周囲の状況や、対象車両Cがこれから走行する走行経路に係る情報である。
制御システムP1を説明するために、先に車載システムP2について概要を説明する。
車載システムP2は、対象車両Cを制御するシステムであり、また対象車両Cの位置に基づいて飛行する無人飛行体Hに動作の指示を送信するシステムである。
図1及び図2に示す車載システムP2は、車両情報取得部6、ナビゲーション装置7、運転操作入力部8、走行機構部9、車両側通信部22、車両側制御部101、表示入力装置102、無人飛行体指示部110、などの機能部を備えている。
車載システムP2のこれら機能部は、互いに共通の或いはそれぞれ独立のCPU等の演算処理装置を中核部材として、入力されたデータに対して種々の処理を行うための機能部がハードウェア又はソフトウェア(プログラム)或いはその両方により構成されている。そして、車載システムP2の各機能部は、互いに情報の受け渡しを行うことができるように構成されている。ここで、各機能部がソフトウェア(プログラム)により構成される場合には、当該ソフトウェアは、前記演算処理装置が参照可能なRAMやROM等の記憶手段に記憶される。地図データベース77は、例えば、ハードディスクドライブ、フラッシュメモリ、DVD−ROM、CD−ROM等の記録媒体(記憶手段)をハードウェア構成として備えている。
車両側制御部101は、車載システムP2全体を制御する機能部である。
車両側制御部101は、車両情報取得部6、ナビゲーション装置7、運転操作入力部8、走行機構部9、車両側通信部22、表示入力装置102、無人飛行体指示部110などから取得した情報の演算等を行う。また車両側制御部101は、車両情報取得部6、ナビゲーション装置7、運転操作入力部8、走行機構部9、車両側通信部22、表示入力装置102、無人飛行体指示部110などへ指示を出力する。
無人飛行体指示部110は、車載システムP2から無人飛行体Hの制御システムP1へ指示を出力する機能部である。
無人飛行体指示部110は、車両側制御部101から受けた指示を無人飛行体Hへの指示に変換し、車両側通信部22を経由して、無人飛行体Hの制御システムP1へ送信する。
運転操作入力部8は、運転者の運転操作の設定に係る入力を受け付ける機能部である。
運転操作入力部8は図2に示すように、操舵、すなわちステアリング操作を入力する車両操舵部81、アクセル操作などの走行出力設定を入力する出力指示部82、ブレーキ操作などの制動制御設定を入力する制動部83、方向指示器などの車外表示機器の動作の設定を入力する表示操作部84、などを備えている。
走行機構部9は、走行に係る車両としての中核機構である。
走行機構部9は走行に係る機構として、対象車両の走行方向を定める車両操舵機構91、対象車両に原動力・推進力を与える車両動力機構92、対象車両のいわゆるブレーキ機構である制動機構93、などを備えている。なお、車両動力機構92としては、いわゆるモータなどの回転電機、内燃機関、その他の公知の動力機構を備えることができる。
運転操作入力部8と走行機構部9との関係について補足する。
車両側制御部101は運転操作入力部8の入力に基づいて、走行機構部9へ走行に係る機構の動作を指示して、対象車両Cを走行させる。
表示入力装置102は、表示装置と入力装置とが一体となった装置である。
表示装置としては、例えば、液晶ディスプレイ、プラズマディスプレイ、有機EL(electroluminescence)ディスプレイ、電界放出ディスプレイ、CRT(cathode-ray tube)ディスプレイ等の公知の各種の表示装置を用いることができる。また、入力装置としては、表示装置の表示画面上に配置されたタッチパネルや、表示画面の横に配置された操作スイッチ等がある。図示しないが、表示入力装置102は、音声出力装置としてのスピーカやアンプ等を有して構成される。
ナビゲーション装置7は、車両の運転者に対して目的地検索や目的地までの経路案内等のナビゲーション機能を提供する。また、ナビゲーション装置7は、車両案内情報を取り扱う。
ナビゲーション装置7は、ナビゲーション装置演算部71、自車位置特定部72、案内経路決定部73、GPS(Global Positioning System)受信機74、方位センサ75、距離センサ76、地図データベース77、などを備える。ナビゲーション装置7への入力や、ナビゲーション装置からの出力は、例えば表示入力装置102により行うことができる。
ナビゲーション装置7の車両案内情報は車両の運転者に対する案内のために用いる情報である。
車両案内情報としては、後述するような、目的地情報、案内経路情報、特定位置情報、特定方位情報、道路情報、などが含まれる。
地図データベース77は、所定の区画毎に分けられた地図データが記憶されたデータベースである。地図データベース77は、道路情報として少なくとも道路ネットワークデータ78を備えている。道路ネットワークデータ78としては、例えば、高速道路、国道、県道、一般道、細街路、導入路等のように、道路を複数の種別に区分した際の道路種別の情報や、交差点種別、通行規制、信号の有無、道路の勾配等のデータが含まれる。ここで、交差点種別は、交差点が通常交差点か複数ノード交差点かの種別を表す情報である。地図データベース77に記憶された道路ネットワークデータ78等の地図データは、ナビゲーション装置7で利用するのみならず、車両側制御部101からの要求に応じて、車載システムP2の各機能部で利用することができる。
自車位置特定部72は、対象車両Cの位置を特定する機能部である。
自車位置特定部72は、GPS受信機74、方位センサ75、及び距離センサ76からの出力に基づいて自車位置を特定する演算を行う。
この自車位置を特定する演算を行う場合、自車位置特定部72は、地図データベース77に記憶された道路ネットワークデータ78に基づいて、公知のマップマッチングを行うことにより、自車位置を道路ネットワークデータ78により表される道路上に合わせる処理(自車位置マッチング処理)も行う。
このようにして、自車位置特定部72は、道路ネットワークデータ78上の対象車両Cの位置を特定位置情報として特定し、また、進行方位を特定方位情報として特定する。
案内経路決定部73は、表示入力装置102が、運転者などから目的地などの走行経路に係る目的地情報の入力を受けた場合に、その目的地情報と、地図データベース77の地図データと、自車位置特定部72が特定した特定位置情報や特定方位情報、などに基づいて案内経路を決定し、案内経路情報として特定する。
ナビゲーション装置演算部71は、車両案内情報に基づいて、自車位置表示、出発地から目的地までの経路探索、目的地までの経路案内、目的地検索等のナビゲーション機能を実行するために所定のアプリケーションプログラムに従って動作する演算処理部である。
このナビゲーション装置演算部71は、例えば、地図画像、経路案内用画面、施設等の検索用画面等のようなナビゲーション機能に必要な各種の画像を表示入力装置102に表示させ、案内音声等を音声出力装置に出力させる。また、ナビゲーション装置演算部71は、表示入力装置102からの入力に従って所定の機能の設定や実行等を行う。
車両情報取得部6は、対象車両Cに係る車両情報を取得する機能部である。
車両情報取得部6は、車両運動情報に係る情報を取得する車両運動情報取得部61、車両の移動に係る車両移動情報を統合する車両移動情報取得部68、対象車両Cに係るその他の各種の一般車両情報を取得する各種センサ部69、などを備えている。
車両運動情報取得部61は、運転操作入力部8で受け付けた入力に係る情報、走行機構部9の実行状態及び実行結果、などを車両運動情報として取得する機能部である。
車両運動情報取得部61は、操舵情報取得部62、車速情報取得部63、加速度情報取得部64、加速情報取得部65、制動情報取得部66、などを備えている。
車両運動情報としては後述するように、操舵情報、車速情報、加速度情報、加速情報、制動情報、などの、対象車両Cの走行に係る動作の情報が含まれる。
操舵情報取得部62は、運転操作入力部8の車両操舵部81、表示操作部84、などの車両の走行の方向に係る入力を操舵情報として取得する。
例えば、操舵情報取得部62は、車両操舵部81としてのステアリングホイールの回転角度、又は、操舵輪(前輪)の直進方向に対する角度などを操舵情報として取得する。表示操作部84で方向指示器の動作が指示された場合には、操舵情報取得部62は、方向指示器の表示方向に向けて、これから操舵する、との操舵情報を取得する。
車速情報取得部63は、走行機構部9の動作結果としての対象車両Cの走行速度もしくは走行速度に対応するパラメータを車速情報として取得する。この車速情報のパラメータとしては例えばパルスセンサによって取得した対象車両Cの車輪の回転角速度や、車両動力機構92の一例である内燃機関やモータの回転数と対象車両Cに搭載された変速装置の速度比などが含まれる。
加速度情報取得部64は、対象車両Cの、加速度を加速度情報として取得する。加速度情報は、たとえば各種センサ部69の一部として加速度センサやジャイロセンサを備えて検知することができるし、車速情報を微分して得ることもできる。
加速情報取得部65は、対象車両Cがこれから加速するかどうかを示す情報を、加速情報として取得する。本例では、この加速情報は、加速度情報とは別の情報である。加速情報取得部65は、例えば、出力指示部82などの入力の変化として出力指示部82が備えるアクセルペダルの踏み込み量の変化を検知して、踏み込み量が大きくなると、これから加速することを示す情報を加速情報として取得する。その他の例では、加速情報取得部65は、内燃機関のスロットルの開度の情報を取得してもいいし、モータへ供給される電流の情報を取得してもよい。
制動情報取得部66は、対象車両Cの制動動作に係る情報を、制動情報として取得する。
本例では、この制動情報は、加速度情報とは別の情報である。制動情報取得部66は、例えば、制動部83に入力があった場合に、これから減速することを検知する。例えば、制動部83へ入力の変化として制動部83が備えるブレーキペダルの踏み込み量の変化を検知して、踏み込み量が大きくなると、制動情報として、これから制動動作が行われる、すなわち減速することを示す情報を取得する。
車両移動情報取得部68は、車両運動情報取得部61が取得する車両運動情報、ナビゲーション装置7の車両案内情報、などを取得して、車両移動情報として統括して管理する。つまり、車両移動情報は、車両運動情報、及び車両案内情報の少なくとも一方を含む。
次に、制御システムP1について説明する。
制御システムP1は、対象車両Cの位置に基づいて飛行する無人飛行体を制御する制御システムである。この制御システムP1は、無人飛行体Hの動作を制御する。制御システムP1は、車載システムP2と通信することで、車載システムP2と共に動作する。
図1に示すように制御システムP1は、少なくとも、無人飛行体を制御する制御部1と、対象車両Cの車両位置を検知する車両位置検知部3と、対象車両Cが備える車両側通信部22と通信して対象車両Cの車両情報を取得する通信部2と、を備えている。さらに本例では、制御システムP1は、記憶部4、飛行機能部5、などの機能を備えている。
制御システムP1のこれら機能部は、互いに共通の或いはそれぞれ独立のCPU等の演算処理装置を中核部材として、入力されたデータに対して種々の処理を行うための機能部がハードウェア又はソフトウェア(プログラム)或いはその両方により構成されている。そして、制御システムP1の各機能部は、互いに情報の受け渡しを行うことができるように構成されている。ここで、各機能部がソフトウェア(プログラム)により構成される場合には、当該ソフトウェアは、前記演算処理装置が参照可能なRAMやROM等の記憶手段に記憶される。
制御部1は、制御システムP1の全体を制御する機能部である。
制御部1は、通信部2、車両位置検知部3、記憶部4、飛行機能部5、などから取得した情報に基づく演算等を行う。また、制御部1は、通信部2、車両位置検知部3、記憶部4、飛行機能部5、などへ指示を出す。
車両位置検知部3は、対象車両Cの車両位置を検知する機能部である。
本例では、車両位置検知部3は、撮像装置31と画像認識部32とを備えている。
そして、車両位置検知部3は、撮像装置31により撮像された対象車両Cの全体若しくは一部の画像、又は、対象車両Cに設けられた認識対象物の画像を画像認識部32により認識し、その認識結果に基づいて車両位置を検知する。
さらに本例では、車両位置検知部3は、自位置検出部33を備えている。
撮像装置31は、電磁波を検知して画像として撮像する装置である。
電磁波としては、光や電波、放射線が含まれる。このうち光には、可視光が含まれ、さらに赤外線、紫外線をも含む。
本例では、電磁波として可視光を検出して撮像するデジタルカメラを撮像装置31として備えている。この撮像装置31は、無人飛行体Hが飛行する場合に、上空から、地上を撮像することができるように、少なくとも下方を撮像できるように、無人飛行体に設けられる。
画像認識部32は、撮像装置31で撮像した画像を認識し、その認識結果に基づいて認識対象を判別して、車両位置を検知する部位である。本例では画像認識部32は、パターンマッチング等を行い、画像中に含まれる、認識対象物の画像を他の画像部分とは区別して検知し、その検知した認識対象を、対象車両Cとみなして取り扱う。
画像認識部32で認識する認識対象としては、対象車両Cの全体若しくは一部、又は、対象車両Cに設けられた認識対象物が含まれる。具体的には、認識対象としては、例えば、対象車両Cの全体の形状や色彩、対象車両Cの特徴部分、例えば、窓、ルーフ、ボンネット、ヘッドライト、リアライト、ドアミラー等の形状や車両全体の中での位置、或いは、ルーフやボンネット等に描かれた記号や文字等の標章の位置や形状や色彩などが含まれる。これらは、対象車両Cに元々備えられていたものであることが望ましいが、画像認識部32による認識のために設けた専用の認識対象であってもよい。このような専用の認識対象としては、例えば、特定波長の不可視光を発する装置や不可視光を反射するであって特定の標章の形状を表すものなどとすることができる。
自位置検出部33は、画像認識部32の認識結果をもとにして、無人飛行体Hと、対象車両Cとの相対的な位置関係を認識する機能部である。
自位置検出部33は、撮像装置31による撮像方向、画角、撮影倍率等と、撮像装置31で撮像した画像中に含まれる認識対象の位置及び大きさに基づいて、対象車両Cと無人飛行体Hとの相対位置を認識する。
具体的には、自位置検出部33は、撮像装置31による画角や撮影倍率等と、撮像装置31で撮像した画像中に含まれる認識対象の大きさとに基づいて、対象車両Cと無人飛行体Hとの相対距離を演算する。また、自位置検出部33は、撮像装置31による撮像方向や画角等と、撮像装置31で撮像した画像中における認識対象の位置とに基づいて、対象車両Cと無人飛行体Hとの相対方位を演算する。
また、本実施形態では、自位置検出部33は、無人飛行体Hの移動方向、移動速度、移動の軌跡を認識する。この場合、画像認識部32は、撮像装置31により撮像した画像に含まれる静止物を認識する。この場合の静止物としては、例えば、道路上のペイント、信号機や標識、建築物、街路樹等が含まれる。そして、自位置検出部33は、撮像装置31により撮像した画像中における、静止物の位置の変化を検出することで、無人飛行体Hの移動ベクトル(移動方向と移動速度)を検出する。さらに、この移動ベクトルを積分することによって、移動の軌跡を無人飛行体移動軌跡として認識することができる。
そして、自位置検出部33は、対象車両Cに係る認識対象の画像認識結果に基づく対象車両Cとの相対位置の検知ができない場合には、このような無人飛行体移動軌跡情報に基づいて、車両位置検知部3により最後に検知した車両位置との相対位置を推測する。
通信部2は、制御システムP1が車載システムP2と通信するための機能部である。
通信部2は、対象車両Cが備える車両側通信部22と通信して対象車両Cの車両情報を取得する。
通信部2は、車両側通信部22と通信し、対象車両Cの車両情報を取得する。この車両情報には、少なくとも対象車両Cの移動を示す車両移動情報が含まれている。本実施形態では、車両移動情報には、車両運動情報取得部61が取得する車両運動情報と、ナビゲーション装置7が保持している車両案内情報とが含まれる。
車両運動情報は、上記車両運動情報取得部61により取得される各種情報である。この車両運動情報には、対象車両Cの操舵の状態を示す操舵情報と、対象車両Cの走行速度を示す車速情報とが含まれる。さらに、本例では、上記のとおり、車両運動情報には、加速度情報、加速情報、制動情報等も含まれている。
また、車両案内情報は、上記のようなナビゲーション装置7により取り扱われる情報であって、対象車両Cの運転者に対する案内のために用いられる情報である。この車両案内情報には、対象車両Cが備えるナビゲーション装置7により設定されている案内経路を示す案内経路情報と、ナビゲーション装置7により特定されている対象車両Cの位置を示す特定位置情報とが含まれる。さらに、本例では、上記のとおり、車両案内情報には、目的地情報、特定方位情報、道路情報等も含まれている。
また、本実施形態では、通信部2は、車載システムP2から、指示を取得する。
さらに、本実施形態では、通信部2は、車載システムP2からの指示に応じて、車載システムP2へ、予め定められた種類の送信情報を送信する。この送信情報には、例えば、撮像装置31が撮像した画像情報や、無人飛行体Hの位置や飛行経路を示す情報等が含まれる。
通信部2と車両側通信部22との通信(以下、単に「通信」とする)は、例えば電波を利用した無線通信とすることができる。具体的には、通信部2は、例えば、制御システムP1のアンテナ21と、車載システムP2のアンテナ23とを経由して、車両側通信部22との間で、電波による無線通信を行う。無線通信としては、この他にも、例えば、赤外線等の光通信を用いてもよい。また、無人飛行体Hと対象車両Cとの間をワイヤでつなぎ、有線通信を行う構成としてもよい。
飛行機能部5は、無人飛行体Hの飛行機能を実現するための機能部である。本実施形態では、飛行機能部5は、操舵機構51、動力機構52、動力源53を備えている。また本例では、さらに姿勢制御部54、飛行センサ部55などを備えている。
飛行機能部5は、制御部1からの指示に従って無人飛行体Hが飛行するように各部を動作させる。飛行機能部5は公知の構成を利用できるため以下、簡単に説明を加える。
動力機構52は、推進力・揚力を発生させる機構である。本例では、動力機構52として、電気モータと回転翼を備えている。なお、動力機構52として固定翼を備えていてもよい。
動力源53は、動力機構52にエネルギーを供給する機能部である。本例では、電気モータに電力を供給するための蓄電装置として蓄電池を備えている。
飛行センサ部55は、無人飛行体Hの飛行状態を監視する装置である。本例では、例えば、高度センサ、重力センサ(水平センサ)、加速度センサ、ジャイロセンサを備える。
操舵機構51は、無人飛行体Hの移動方向を制御する機能部である。
例えば、動力機構52が備える複数の回転翼の回転数を個別に制御して移動方向を制御することができる。
姿勢制御部54、無人飛行体Hの姿勢を制御する機構である。本例では、飛行センサ55で検知した飛行状態を基にして、動力機構52の複数の回転翼の回転数を個別に制御して姿勢を制御する。この他にも、姿勢制御部54は、例えば、無人飛行体Hの機体に設けられた方向舵の向きを変更したり、翼の向きを変更したりすることで姿勢制御を行ってもよい。
記憶部4は、制御システムP1が、対象車両Cの位置に基づいて飛行するために必要な情報を記憶する。例えばフラッシュメモリで構成される。
記憶部4は、汎用記憶部41、飛行モード記憶部42、車両移動情報記憶部43、などを含む。
汎用記憶部41は、無人飛行体Hの飛行に係る各種の情報を記憶する。例示すると、汎用記憶部41には、撮像装置31で撮像した画像を保存することができる。また、汎用記憶部41には、自位置検出部33が認識した無人飛行体Hと対象車両Cとの相対的な位置関係、無人飛行体Hの移動方向、移動速度、無人飛行体移動軌跡、などが、無人飛行体移動軌跡情報として、継時的に記憶される。
車両移動情報記憶部43は、通信部2を介して車載システムP2から取得した車両移動情報を記憶する。本実施形態では、車両移動情報記憶部43には、車両移動情報が継時的に記録される。
制御部1は、車両移動情報記憶部43に記憶された車両移動情報を参照しつつ、以下に説明する各種飛行モードを実行する。
飛行モード記憶部42は、制御部1が無人飛行体Hを制御するための制御モードに係る動作プログラムを格納する記憶部である。飛行モード記憶部42は、少なくとも第一飛行モードを実行するためのプログラムと、第二飛行モードを実行するためのプログラムとを格納している。さらに、本実施形態では、飛行モード記憶部42は、第三飛行モードを実行するためのプログラムも格納している。また、飛行モード記憶部42は、その他の飛行を行う飛行モードを実行するプログラムも記憶することができる。制御部1は、飛行モード記憶部42から、必要な各制御モードに係る動作プログラムを読み出して実行する。
推測位置演算部10は、少なくとも車両移動情報を含む車両情報に基づいて対象車両Cの位置を推測して推測位置を求めるための機能部である。
推測位置演算部10は、車両移動情報として、操舵情報と車速情報とを含む車両運動情報、及び、案内経路情報と特定位置情報とを含む車両案内情報の少なくとも一方を用いて推測位置を求める。
後述するように、推測位置演算部10は、例えば、車両運動情報に基づいて、各時点での対象車両Cの移動のベクトルを求め、この移動ベクトルを、通信の継続に従って積分することにより、積分した期間における対象車両Cの移動の軌跡を求める。そして、推測位置演算部10は、第一飛行モードが終了した時点に検知した車両位置に、このように積分して求めた対象車両Cの移動の軌跡を加えることにより、各時点での対象車両Cの推測位置を求める。或いは、推測位置演算部10は、車両案内情報に含まれる特定位置情報に示される対象車両Cの位置を推測位置として求めることもできる。
第一飛行モードは、車両位置検知部3で検知した車両位置に基づいて無人飛行体Hを制御する飛行モードである。そのために、第一飛行モードでは、制御部1は、車両位置検知部3により車両位置が検知できる状態を維持するように無人飛行体Hの飛行を制御する。本実施形態では、車両位置検知部3は、撮像装置31で撮像した画像に含まれる対象車両Cに係る認識対象を画像認識部32により画像認識して車両位置を検知する。従って、制御部1は、第一飛行モードでは、対象車両Cに係る認識対象が撮像装置31により撮像される状態を維持するように、無人飛行体Hを対象車両Cに追従させる。例えば、制御部1は、画像認識部32により認識される認識対象が、撮像装置31で撮像される画像の中央部に設定された領域内に収まるような相対位置関係となるように、対象車両Cに対する無人飛行体Hの相対位置をフィードバック制御等により制御する。
この第一飛行モードには、車両位置検知部3で検知した車両位置に基づいて対象車両Cに追従して飛行し、車載システムP2から指示があれば、車両位置検知部3が車両位置を検知できるエリアの範囲内で移動して飛行を継続するモードも含まれる。
第一飛行モードは、例えば図3のフローチャートに示すようなステップの実行を、制御部1に行わせて実現させるプログラムとして格納されている。
以下、第一飛行モードで実行される各ステップについて、図3〜5を用いて説明する。
まず、制御部1は、車載システムP2からの指示に基づき、或いは、自らの判断で、無人飛行体Hの飛行を開始する(S11)。無人飛行体Hの飛行を開始した後は、制御部1は、まず、第一飛行モードを開始する(S12)。そして、車両位置検知部3が認識対象を検知しているかどうかを判断する(S13)。車両位置検知部3が対象車両Cの認識対象を検知していれば(S13:YES)、制御部1は、その状態を維持するように無人飛行体Hを対象車両Cに追従させる(S14)。認識対象を検知していなければ、制御部1は、第二飛行モードを開始する(図4のS21)。
また、制御部1は、車載システムP2から第三飛行モードの実行指示を受けた場合(S15:YES)、第三飛行モードを開始するステップへ移行する(図5のS31)。
制御部1は、車載システムP2から追従中止命令を受信した場合(S16:YES)、対象車両Cへ戻る(S18)。追従中止命令は、例えば、対象車両Cが目的地についた場合や、無人飛行体Hによる周辺画像の撮影等の必要がなくなった場合等に、車載システムP2から送信される。無人飛行体Hは、対象車両Cへ戻った場合、例えば図10に示すように、対象車両Cが備える格納庫201に格納される。
また、制御部1は、動力源53の残エネルギー量(例えば蓄電池の充電残量)が予め定めた帰還しきい値以下であるか否かを判断し(S17)、帰還しきい値以下である場合は(S17:YES)、対象車両Cへ戻る(S18)。
動力源53の残エネルギー量が帰還しきい値より大きい場合には(S17:NO)、ステップS13に戻る。そして、上記動作を繰り返す。
第一飛行モードについて補足する。
第一飛行モードのステップとして図3に記載はしていないが、第一飛行モードの実行中は、車両位置検知部3により対象車両Cの車両位置を検知できる範囲であれば、対象車両Cの上空の任意の位置を飛行することができる。
第一飛行モードにおいては、無人飛行体Hは第一飛行モード以外の飛行モードと比べて対象車両Cの比較的近傍を飛行するので、例えば通信を電波で行う場合にも、基本的に通信は維持される。
第一飛行モードを実行する場合の無人飛行体Hの動作の具体例について図6及び図7を用いて説明する。
図6は、対象車両Cが、道路L1を、対象車両Cの前進方向である進行方向d1に走行している場合を図示している。
本実施形態では、車両位置検知部3は、撮像装置31で撮像した画像の認識結果に基づいて車両位置を検知するため、制御部1は、第一飛行モードでは、撮像装置31の撮像エリア39内に対象車両Cが収まるような無人飛行体Hと対象車両Cとの位置関係となるように、無人飛行体Hを飛行させる。
図6に示す例では、無人飛行体Hは、地上からおおよそ3〜5m程度の上空を飛行して、対象車両Cの認識対象を検知し(S13)つつ、対象車両Cに追従(S14)している。
図7は、道路L1を、車両の後進方向である進行方向d2に走行しようとしている場合を図示している。そして、本例では、運転者が車両の後方を確認したいとの指示を、車載システムP2が、無人飛行体Hの撮像装置31を用いて車両の後方確認を行う指示を制御システムP1に対して行う。この場合、制御部1は、無人飛行体Hを、車両位置検知部3により対象車両Cの車両位置を検知できる範囲内で車両の後方側に移動させ、車両の後方側の画像を撮像装置31で撮影し、車載システムP2へ送信する。
これにより、車載システムP2は、例えば、無人飛行体Hから受信した画像を表示入力装置102に表示することができる。この画像に障害物X1が写っている場合、運転者は、この障害物X1を認識することができる。
第二飛行モードは、車両位置検知部3による検知ができない場合であって、車両位置検知部3による検知ができる位置まで無人飛行体Hを戻す場合に、通信部2で取得した車両情報に基づいて対象車両Cの位置を推測して推測位置を求め、推測位置に向かうように無人飛行体Hを制御する飛行モードである。対象車両Cの推測位置は、通信部2により取得した車両情報に基づいて推測位置演算部10により演算される。
第二飛行モードは、第一飛行モードが実行可能な場合には、基本的に実行されない。つまり、制御部1は、第一飛行モードの実行中に車両位置検知部3により対象車両Cの車両位置の検知ができなくなった場合に、第二飛行モードに切り替える。また、制御部1は、第二飛行モードの実行中に車両位置検知部3により対象車両Cの車両位置を検知できる状態になった場合に、第一飛行モードに切り替える。このように、第一飛行モードと、第二飛行モードとは選択的に実行される。
第二飛行モードは、例えば図4のフローチャートに示すようなステップの実行を、制御部1に行わせて実現させるプログラムとして格納されている。第一飛行モードを実現させるプログラムと、第二飛行モードを実現させるプログラムとは選択的に実行される。
以下、第二飛行モードで実行される各ステップについて、図3〜5を用いて説明する。
上記のとおり、車両位置検知部3が認識対象を検知しない状態となった場合に、制御部1は、第二飛行モードを開始する(S21)。
制御部1は、第二飛行モードを開始した場合、通信部2を介して車両側通信部22と通信する。
制御部1は、通信部2が車両側通信部22と通信できた場合には(S22:YES)、車載システムP2から対象車両Cの車両情報を受信して取得する(S23)。
対象車両Cの車両情報を受信した場合には、推測位置演算部10が、車両情報に基づいて対象車両Cの位置を推測して推測位置を求める(S24)。一方、通信部2が車両側通信部22と通信できない場合には(S22:NO)、推測位置演算部10は、前回受信した対象車両Cの車両情報に基づいて対象車両Cの位置を推測して推測位置を求める(S28)。通常は、第一飛行モードの実行中も、通信部2は車両側通信部22と通信して車両情報を取得しているので、第二飛行モードを開始してすぐに通信できなくなった場合であっても、推測位置演算部10は、第一飛行モードの実行中に取得した車両情報に基づいて対象車両Cの推測位置を求める。
その後、制御部1は、飛行機能部5を制御し、無人飛行体Hを推測位置に向けて移動させる(S25)。
また、制御部1は、無人飛行体Hを推測位置に向けて移動させている間、車両位置検知部3が対象車両Cの認識対象を検知したかどうかを継続的に判断する(S26)。そして、車両位置検知部3が対象車両Cの認識対象を検知した場合には(S26:YES)、第一飛行モードの開始ステップ(S12)へ移行する。
一方、車両位置検知部3が対象車両Cの認識対象を検知していない場合には(S26:NO)、制御部1は、動力源53の残エネルギー量(例えば蓄電池の充電残量)が予め定めた帰還しきい値以下であるか否かを判断し(S27)、帰還しきい値以下である場合は(S27:YES)、あらかじめ定めた退避位置に向けて移動する(S29)。
動力源53の残エネルギー量が帰還しきい値より大きい場合には(S27:NO)、ステップS22に戻る。そして、上記動作を繰り返す。
なお、通信部2が車両側通信部22と通信できない場合に(S22:NO)、退避位置に向けて移動するステップS29へ移行させることもできる。
退避位置に向けて移動するステップS29について補足する。このステップは、無人飛行体Hが対象車両Cに戻れない場合の、例外処理として行われる。
退避位置とは、例外処理として、対象車両C以外の場所に着陸する場合の、着陸目標となり得る位置である。
たとえば、ステップS29を実行する時に、無人飛行体Hに近い位置にある広場や公共の充電ステーションなどに向けて移動するように定めることができる。もしくは、自宅や、その他特定の場所に向けて移動するように定めることもできる。このような退避位置として、少なくとも、公共の道路上や、民家、その他明らかに人が存在する可能性が高い場所を避けることが望ましい。このような退避位置について、無人飛行体の記憶部4に、退避位置として設定可能な場所を示す情報を退避位置データベースとして予め格納しておくと好適である。制御部1は、この退避位置データベースに基づいて、退避位置を決定することができる。
第二飛行モードを実行する場合の無人飛行体Hの動作の具体例について図8を用いて説明する。
図8は、図6と同様に、対象車両Cが、道路L1を、車両の前進方向である進行方向d1に走行している場合を図示している。但し、本例では、無人飛行体が突風Wに煽られる等により、意図せず車両位置検知部3が認識対象を検知できない位置まで無人飛行体Hが移動してしまった場合を示している。つまり、図8は、撮像装置31の撮像エリア39の外に対象車両Cが位置し、車両位置検知部3が車両位置を検知できない状態を示している。このような状態となった場合、制御部1は、第二飛行モードを実行する(S21)。そして、車両位置検知部3が認識対象を検知できる位置まで戻った場合には、第一飛行モードに復帰する。
なお、図8の例に示すような場合、通常は、通信が途切れるほどに、意図せず無人飛行体Hが移動してしまうことは無いから、基本的に通信は維持されている。
次に、対象車両Cの車両情報に基づいて対象車両Cの推測位置を求めるステップS24について補足する。
上記のとおり、本実施形態では、通信部2を介して受信する車両情報としては、対象車両Cの操舵の状態を示す操舵情報と、対象車両Cの走行速度を示す車速情報と、を含む車両運動情報が含まれる。さらに本実施形態では、車両情報として、対象車両Cが備えるナビゲーション装置7により設定されている案内経路を示す案内経路情報と、ナビゲーション装置7により特定されている対象車両Cの位置を示す特定位置情報と、を含む車両案内情報も含まれる。一例として、本実施形態では、車両運動情報に基づいて推測した対象車両Cの推測位置と、車両案内情報に基づいて推測した対象車両Cの推測位置とが異なる場合には、双方の中間位置を推測位置とする。
なお、通信部2を介して受信する車両情報として、車両運動情報と、車両案内情報との一方のみを用いる構成としてもよい。
推測位置演算部10により、車両運動情報を用いて推測位置を求める方法について一例を説明する。
推測位置演算部10は、車両運動情報に含まれる操舵情報に基づいて、各時点での対象車両Cの進行方向の情報を得ることができる。また、推測位置演算部10は、車両運動情報に含まれる車速情報に基づいて、各時点での対象車両Cの走行速度の情報を得ることができる。つまり、推測位置演算部10は、車両運動情報に基づいて、各時点での対象車両Cの移動のベクトルを求めることができる。
そして、推測位置演算部10は、この移動ベクトルを、通信の継続に従って積分することにより、積分した期間における対象車両Cの移動の軌跡を求めることができる。第一飛行モードが終了した時点に検知した車両位置に、このように積分して求めた対象車両Cの移動の軌跡を加えることにより、各時点での対象車両Cの推測位置を求めることができる。
次に、推測位置演算部10により、車両案内情報を用いて推測位置を求める方法について一例を説明する。
推測位置演算部10は、特定位置情報に基づいて、特定位置情報に示される対象車両Cの位置を推測位置として求めることができる。さらに推測位置演算部10は、案内経路情報に基づいて、対象車両Cが走行している経路を推測することができる。本実施形態では、無人飛行体Hの制御システムP1はGPS受信機のような絶対座標位置を検知するための装置を備えていない。従って、推測位置演算部10は、第一飛行モードが終了した時点に検知した車両位置に、当該第一飛行モードが終了した時点の車両位置と各時点の特定位置情報に示される対象車両Cの位置との差分を加えることにより、第一飛行モードが終了した時点の車両位置を基準とする相対的な、各時点での対象車両Cの推測位置を求めることができる。記憶部4に地図データベースが記憶されている場合には、当該地図データベース上での推測位置が存在する道路と、案内経路情報に基づいて対象車両Cが走行していると推測された経路とを比較し、推測位置の推測精度を高めることができる。なお、制御システムP1はGPS受信機のような絶対座標位置を検知するための装置を備えている場合には、制御システムP1が備えるGPS受信機等が取得した無人飛行体Hの座標と、車両案内情報の特定位置情報に示される対象車両Cの位置との差分に基づいて、無人飛行体Hと対象車両Cとの相対位置関係を推測することができる。
なお、推測位置演算部10は、通信部2が車両側通信部22と通信できない時間が長くなった場合であっても、最後に受信した車両情報に基づいて、最後に車両情報を受信した時から対象車両Cの状況が一定のまま推移したと仮定し、最後に受信した時刻からの経過時刻を考慮して推測位置を求める演算を行う。
第三飛行モードは、指定された飛行経路に従って飛行するように無人飛行体Hを制御する飛行モードである。この第三飛行モードは、無人飛行体Hに、第一飛行モードが実行できない、対象車両Cから離れた飛行経路を飛行させる時に実行する。
この飛行経路には、複数の目的地と、目的地に到達する順序の指定とが含まれる。例えば、複数の目的地を定め、それぞれの目的地に到達する順序を定めると、飛行する経路を定めることができる。本例では、飛行経路として、目的地、目的地に到達する順序、飛行する経路のそれぞれ、もしくは組み合わせを含む。なお、目的地は1つであってもよい。
本実施形態では、制御部1は、指定された飛行経路に従って飛行するように無人飛行体Hを制御する第三飛行モードの実行が終了し、車両位置検知部3による検知ができる位置まで無人飛行体Hを戻す場合に、第二飛行モードを実行する。
また、本実施形態では、第三飛行モードでの飛行経路は、車載システムP2からの指令に基づいて決定される。車載システムP2では、例えば、対象車両Cの運転者の指定により、或いは、対象車両Cに対する運転者の操作に基づいて、飛行経路が決定される。具体的には、例えば、表示入力装置102が、運転者からの指示を受け付ける。
第三飛行モードは、例えば図5のフローチャートに示すようなステップの実行を、制御部1に行わせて実現させるプログラムとして格納されている。
以下、第三飛行モード実行される各ステップについて、図3〜5を用いて説明する。
上記のとおり、制御部1は、車載システムP2から第三飛行モードの実行指示を受けた場合に、第三飛行モードを開始する(S31)。本実施形態では、制御部1は、車載システムP2から第三飛行モードの実行指示と共に、画像の撮影等の目的地での動作の指示も受け付ける。 制御部1は、第三飛行モードを開始した場合、制御部1は、無人飛行体Hを飛行経路に従って移動させる(S32)。そして、無人飛行体Hが目的地に着いたかどうかを判断する(S33)。無人飛行体Hが目的地についた場合には、車載システムP2から指示された動作を実施(S36)する。これにより、制御部1は第三飛行モードを終了し、無人飛行体Hを対象車両Cへ戻すため、ステップS21へ移行して第二飛行モードを開始する。
制御部1は、無人飛行体Hが目的地に着くまでの間、第三飛行モードの中止命令を受信したかどうかを継続的に判断する(S34)。第三飛行モードの中止命令を受信した場合には(S34:YES)、無人飛行体Hを対象車両Cへ戻すため、ステップS21へ移行して第二飛行モードを開始する。
第三飛行モードの中止命令を受信していない場合には(S34:NO)、制御部1は、動力源53の残エネルギー量(例えば蓄電池の充電残量)が予め定めた帰還しきい値以下であるか否かを判断し(S35)、帰還しきい値以下である場合は(S35:YES)、無人飛行体Hを対象車両Cへ戻すため、ステップS21へ移行して第二飛行モードを開始する。なお、第三飛行モードにおける帰還しきい値は、第三飛行モードにおける帰還しきい値よりも大きい値に設定すると好適である。すなわち、ここでの帰還しきい値は、第二飛行モードで対象車両Cへ戻るために必要なエネルギーを十分に残した値に設定するとよい。
動力源53の残エネルギー量が帰還しきい値より大きい場合には(S35:NO)、ステップS32に戻る。そして、上記動作を繰り返す。
目的地において指示された動作を実施するステップS36について補足する。
ステップS36で実施する目的地での動作は、車載システムP2から第三飛行モードの実行指示と共に、制御部1が受け付ける。車載システムP2は、例えば表示入力装置102を介して運転者からの指示を受け付けて、その指示を制御システムP1に指示する。このような目的地での動作として、例えば、目的地における交通状況等の詳細画像を撮像装置31により撮像して対象車両Cに戻ってくる動作や、目的地において一定時間待機して画像(映像)を車載システムPCへ送信し続ける動作や、目的地において対象車両Cの到着を待つ動作等が含まれる。
第三飛行モードを実行する場合の無人飛行体Hの動作の具体例について図9を用いて説明する。
図9は、図6と同様に、対象車両Cが、道路L1を、車両の前進方向である進行方向d1に走行している場合を図示している。さらに、本例では、運転者が、車載システムP2を介して無人飛行体Hに、進行方向d1に存在する、道路L1と道路L2との交差点L3の画像を撮像して送信するよう指示した場合を示している。図示の例では、対象車両Cの進行方向d1には、大型車両である車両X2が運転者に対する視界の障害として存在して、対象車両Cの運転者からは、交差点L3の道路状況や交通状況が把握できない。
この場合、無人飛行体Hは、目的地としての交差点L3に向けて移動し(S32)、交差点L3に着いたことを認識すると(S33)、上空からの交差点L3の画像を撮像装置31により撮影して、車載システムP2に送信する。この場合、車載システムP2は、交差点L3の空撮画像を、例えば表示入力装置102に表示することができる。これにより、運転者は、進行方向d1の前方に視界の障害となる車両X2が存在しても、交差点L3の道路状況や交通状況を認識することができる。例えば、道路L2から交差点L3に、車両X3がまさに侵入しようとしている状態なども知ることができる。
そして、目的地において交差点L3の画像の撮影が終了する(S36)と、制御部1は、第三飛行モードを終了して無人飛行体Hを対象車両Cへ戻すため、ステップS21に移行して第二飛行モードを実行する。図9の例では、対象車両Cは撮像装置31の撮像エリア39の範囲外にあるから、第一飛行モードが実行できる位置に移動するまでの間、第二飛行モードが実行される。
次に、対象車両Cに対する無人飛行体Hの発進・格納動作の一例について、図10を用いて説明する。
無人飛行体Hは、飛行しない場合、対象車両Cに格納される。そのため、対象車両Cには、無人飛行体Hの格納庫201が設けられている。本例では、対象車両Cのルーフの後部に、格納庫201への出入り口として開閉扉202が設けられ、当該開閉扉202の下方、ここでは車両後部の荷室の上部に格納庫201が配置されている。
無人飛行体Hの動力源53へのエネルギーの供給は、例えばワイヤレス給電技術を用いることができる。この場合、格納庫201の床下等に給電コイル203を設けることができる。図示しないが、無人飛行体Hには、給電コイル203からの給電を受電する受電コイルを設ける。
図3のステップS11における無人飛行体Hの飛行開始の際には、車両側制御部101は、開閉扉202を開き、無人飛行体Hを格納庫201から発進させる。車両側制御部101は、無人飛行体Hの発進後、開閉扉202を閉じる。
図3のステップS18における、無人飛行体Hが対象車両Cに戻る際には、車両側制御部101は、開閉扉202を開き、無人飛行体Hを格納庫201に導き入れ、格納する。車両側制御部101は、無人飛行体Hの格納後、開閉扉202を閉じる。開閉扉202を閉じた後、車両側制御部101は、給電コイル203により、無人飛行体Hの動力源53への給電を行う。
2.その他の実施形態
次に、無人飛行体の制御システム及び制御方法及び制御プログラムのその他の実施形態について説明する。
(1)上記実施形態においては、車両運動情報を用いて推測位置を求める場合には、推測位置として、各時点での対象車両Cの移動ベクトルの現時点までの積分を用いる例を示したが、これに限るものではない。例えば、推測位置演算部10は、積分位置に対してさらに現在の移動ベクトルを一定時間維持するものと仮定して、特定期間後の未来の分まで積分して、第一飛行モードが終了した時点に検知した車両位置に加えれば、特定期間後の未来の対象車両Cの位置を推測位置として求めることができる。例えば、現時点から無人飛行体Hが対象車両Cまで戻るのに要する時間を特定期間に設定することにより、無人飛行体Hの帰還に要する時間を考慮した対象車両Cの位置の推定を行うことができ、より効率的な第二飛行モードによる飛行を実現するとも可能となる。また、車両案内情報を用いて推測位置を求める場合にも、案内経路情報に基づいて、特定期間後の未来まで対象車両Cが案内経路をそのまま走行すると仮定すれば、特定期間後の未来の対象車両Cの位置を推測位置として求めることができる。
(2)上記実施形態においては、一例として、車両運動情報に基づいて推測した対象車両Cの推測位置と、車両案内情報に基づいて推測した対象車両Cの推測位置とが異なる場合に、双方の中間位置を推測位置とする例を示したが、車両運動情報と車両案内情報との両方を組み合わせて推測位置を求める構成としても好適である。
例えば、推測位置演算部10は、車両案内情報に基づいて推測した対象車両Cの現在の推測位置から、車両運動情報に含まれる対象車両Cの走行速度で、車両案内情報に含まれる案内経路に沿って対象車両Cが移動する仮定して、特定期間後の未来の対象車両Cの推測位置を求めることができる。
(3)上記実施形態においては、車両運動情報として、操舵情報と、車速情報とを用いた例を示したが、さらに加速度情報、加速情報、制動情報などを用いることができる。
また、車両案内情報として、特定位置情報と、案内経路情報とを用いた例を示したが、さらに目的地情報、特定方位情報、道路情報などを用いることができる。
これらの情報を用いることで、推測位置を求める精度を向上させることができる。
(4)上記実施形態においては、無人飛行体Hの自位置検出部33が、車両位置検知部3による検知ができない場合には、無人飛行体移動軌跡情報に基づいて、車両位置検知部3により最後に検知した車両位置との相対位置を認識する例を示したが、自位置検出部33による無人飛行体Hの位置の検知方法はこれに限定されない。例えば、自位置検出部33にGPS受信機等の絶対座標位置を検知するための装置を備え、対象車両Cの位置との相対位置を絶対座標上の相対位置として認識できる構成としても好適である。この場合において、記憶部4に、地図データベースを格納し、公知のマップマッチングを行い、無人飛行体Hの位置の精度を高める構成とするとさらに好適である。
なお、上述した各実施形態で開示された構成は、矛盾が生じない限り、他の実施形態で開示された構成と組み合わせて適用することも可能である。その他の構成に関しても、本明細書において開示された実施形態は全ての点で単なる例示に過ぎない。従って、本開示の趣旨を逸脱しない範囲内で、適宜、種々の改変を行うことが可能である。
3.上記実施形態の概要
以下、上記において説明した無人飛行体の制御システムの概要について説明する。
上記で説明した、対象車両(C)の位置に基づいて飛行する無人飛行体(H)の制御システム(P1)は、無人飛行体(H)を制御する制御部(1)と、対象車両(C)の車両位置を検知する車両位置検知部(3)と、対象車両(C)が備える車両側通信部(22)と通信して対象車両(C)の車両情報を取得する通信部と、を備え、車両情報は、少なくとも前記対象車両(C)の移動を示す車両移動情報を含み、制御部(1)は、無人飛行体(H)の制御モードとして、車両位置検知部(3)で検知した車両位置に基づいて無人飛行体(H)を制御する第一飛行モードと、車両位置検知部(3)による検知ができない場合であって、車両位置検知部(3)による検知ができる位置まで無人飛行体(H)を戻す場合に、通信部で取得した車両情報に基づいて対象車両(C)の位置を推測して推測位置を求め、推測位置に向かうように無人飛行体(H)を制御する第二飛行モードと、を備える。
この特徴構成によれば、車両位置検知部(3)による検知ができない場合であっても、第二飛行モードを実行することにより、通信部(2)で取得した車両情報に基づいて推測した対象車両(C)の推測位置に向かって無人飛行体(H)を飛行させることができる。ここで、車両情報には、少なくとも対象車両(C)の移動を示す車両移動情報が含まれている。そのため、車両位置検知部(3)により対象車両(C)の車両位置を検知することができない状態であっても、対象車両(C)の位置を推測して求めることができる。従って、車両位置検知部(3)による検知ができる位置まで無人飛行体(H)を戻すことができる。
つまり、この無人飛行体(H)の制御システム(P1)によれば、車両位置検知部(3)による検知ができなくなった場合にも、車両位置を検知できる位置まで無人飛行体(H)を戻すことができる。
また、車両移動情報は、対象車両(C)の操舵の状態を示す操舵情報と対象車両(C)の走行速度を示す車速情報とを含む車両運動情報、及び、対象車両(C)が備えるナビゲーション装置(7)により設定されている案内経路を示す案内経路情報とナビゲーション装置(7)により特定されている対象車両(C)の位置を示す特定位置情報とを含む車両案内情報、の少なくとも一方を含んでいる。
この構成によれば、制御部(1)は、車両移動情報が車両運動情報を含む場合には、対象車両(C)の操舵情報と車速情報に基づいて対象車両(C)の走行軌跡を比較的高精度に推測し、それに基づいて対象車両(C)の推測位置を求めることできる。また、車両移動情報が車両案内情報を含む場合には、特定位置情報を基準として案内経路情報に示される案内経路に従って対象車両(C)が走行するという推測に基づいて比較的高精度に対象車両(C)の推測位置を求めることできる。また、車両移動情報がこれらの双方の情報を含む場合には、これらを組み合わせてさらに高精度に対象車両(C)の推測位置を求めることできる。従って、第二飛行モードをより適切に実行することができる。
また、車両位置検知部(3)は、撮像装置(31)と画像認識部(32)とを備え、撮像装置(31)により撮像された対象車両(C)の全体若しくは一部の画像、又は、対象車両(C)に設けられた認識対象物の画像を画像認識部(32)により認識し、その認識結果に基づいて車両位置を検知する。
この構成によれば、撮像装置(31)により撮像された対象車両(C)の画像等に基づいて画像認識処理を行うことにより、比較的高精度に対象車両(C)の車両位置を検知することができる。無人飛行体(H)に撮像装置(31)が搭載されている場合には、画像認識部(32)を追加するだけの比較的簡易な構成の追加により、車両位置検知部(3)を構成することができる。
また、制御部(1)は、第二飛行モードの実行中に車両位置検知部(3)により車両位置を検知できる状態になった場合に、第一飛行モードに切り替える。
上記のとおり、第一飛行モードは、車両位置検知部(3)により検知した対象車両(C)の車両位置に基づく制御であり、第二飛行モードは、通信により取得した車両情報に基づいた対象車両(C)の推測位置に基づく制御である。従って、第一飛行モードは、第二飛行モードに比べて、狭い領域でしか実行できない代わりに対象車両(C)の位置を高い精度で特定することができる。この構成によれば、制御部(1)が第一飛行モードが実行できる状態になった場合には、第二飛行モードよりも優先して第一飛行モードが実行される。すなわち、対象車両(C)の位置を特定する精度が高い方の飛行モードを優先するようにモード切り替えが行われる。これにより、第一飛行モードと第二飛行モードとを適切に使い分け、無人飛行体(H)の飛行を適切に制御することができる。
また、制御部(1)は、第一飛行モードの実行中に車両位置検知部(3)による検知ができなくなった場合に、第二飛行モードに切り替えると好適である。
この構成によれば、例えば突風に煽られた場合等、制御部(1)が第一飛行モードの実行中に車両位置検知部(3)による検知ができなくなった場合であっても、対象車両(C)の推測位置に向かうように無人飛行体(H)を制御する第二飛行モードに切り替えられる。従って、第一飛行モードの実行中に、意図せず第一飛行モードの実行ができない状態になった場合であっても、車両位置検知部(3)による検知ができる位置まで無人飛行体(H)を戻し、第一飛行モードに復帰させることができる。従って、制御部(1)による無人飛行体(H)の制御の安定性を高めることができる。
また、制御部(1)は、指定された飛行経路に従って飛行するように無人飛行体(H)を制御する第三飛行モードの実行が終了し、車両位置検知部(3)による検知ができる位置まで無人飛行体(H)を戻す場合に、第二飛行モードに切り替えると好適である。
この構成によれば、指定された飛行経路に従って飛行するように無人飛行体(H)を制御する第三飛行モードを実行したことにより、無人飛行体(H)が車両位置検知部(3)による検知ができない状態となった場合であっても、第三飛行モードの終了後に第二飛行モードに切り替えられるので、車両位置検知部(3)による検知ができる位置まで無人飛行体(H)を戻し、第一飛行モードに復帰させることができる。従って、制御部(1)による無人飛行体(H)の制御の安定性を高めることができる。
上記で説明した、対象車両(C)の位置に基づいて飛行する無人飛行体(H)の制御システム(P1)で実行する、対象車両(C)の位置に基づいて飛行する無人飛行体(H)の制御方法の特徴構成は、対象車両(C)の車両位置を検知する車両位置検知ステップと、対象車両(C)が備える車両側通信部(22)と通信して対象車両(C)の車両情報を取得する通信ステップと、を実行し、車両情報は、少なくとも対象車両(C)の移動を示す車両移動情報を含み、無人飛行体(H)の制御モードとして、車両位置検知ステップで検知した車両位置に基づいて無人飛行体(H)を制御する第一飛行モードと、車両位置検知ステップによる検知ができない場合であって、車両位置検知ステップによる検知ができる位置まで無人飛行体(H)を戻す場合に、通信ステップで取得した車両情報に基づいて対象車両(C)の位置を推測して推測位置を求め、推測位置に向かうように無人飛行体(H)を制御する第二飛行モードとを選択的に実行する点にある。
また、上記で説明した、対象車両(C)の位置に基づいて飛行する無人飛行体(H)の制御システム(P1)を実現する、対象車両(C)の位置に基づいて飛行する無人飛行体(H)の制御プログラムの特徴構成は、無人飛行体(H)を制御する制御機能と、対象車両(C)の車両位置を検知する車両位置検知機能と、対象車両(C)が備える車両側通信部(22)と通信して対象車両(C)の車両情報を取得する通信機能と、をコンピュータに実現させ、車両情報は、少なくとも対象車両(C)の移動を示す車両移動情報を含み、制御機能は、無人飛行体(H)の制御モードとして、車両位置検知機能で検知した車両位置に基づいて無人飛行体(H)を制御する第一飛行モードと、車両位置検知機能による検知ができない場合であって、車両位置検知機能による検知ができる位置まで無人飛行体(H)を戻す場合に、通信機能で取得した車両情報に基づいて対象車両(C)の位置を推測して推測位置を求め、推測位置に向かうように無人飛行体(H)を制御する第二飛行モードとを選択的に実行する点にある。
当然ながらこの無人飛行体(H)の制御方法及び無人飛行体(H)の制御プログラムも上述した無人飛行体(H)の制御システム(P1)に係る作用効果を得ることができる。
本開示に係る技術は、対象車両の位置に基づいて飛行する無人飛行体の制御システムに利用することができる。
1 :制御部
2 :通信部
3 :車両位置検知部
7 :ナビゲーション装置
22 :車両側通信部
31 :撮像装置
32 :画像認識部
C :対象車両
P1 :制御システム
H :無人飛行体

Claims (8)

  1. 対象車両の位置に基づいて飛行する無人飛行体の制御システムであって、
    前記無人飛行体を制御する制御部と、前記対象車両の車両位置を検知する車両位置検知部と、前記対象車両が備える車両側通信部と通信して前記対象車両の車両情報を取得する通信部と、を備え、
    前記車両情報は、少なくとも前記対象車両の移動を示す車両移動情報を含み、
    前記制御部は、前記無人飛行体の制御モードとして、
    前記車両位置検知部で検知した前記車両位置に基づいて前記無人飛行体を制御する第一飛行モードと、
    前記車両位置検知部による検知ができない場合であって、前記車両位置検知部による検知ができる位置まで前記無人飛行体を戻す場合に、前記通信部で取得した前記車両情報に基づいて前記対象車両の位置を推測して推測位置を求め、前記推測位置に向かうように前記無人飛行体を制御する第二飛行モードと、を備えている無人飛行体の制御システム。
  2. 前記車両移動情報は、
    前記対象車両の操舵の状態を示す操舵情報と前記対象車両の走行速度を示す車速情報とを含む車両運動情報、及び、
    前記対象車両が備えるナビゲーション装置により設定されている案内経路を示す案内経路情報と前記ナビゲーション装置により特定されている前記対象車両の位置を示す特定位置情報とを含む車両案内情報、
    の少なくとも一方を含む請求項1に記載の無人飛行体の制御システム。
  3. 前記車両位置検知部は、撮像装置と画像認識部とを備え、前記撮像装置により撮像された前記対象車両の全体若しくは一部の画像、又は、前記対象車両に設けられた認識対象物の画像を前記画像認識部により認識し、その認識結果に基づいて前記車両位置を検知する請求項1又は2に記載の無人飛行体の制御システム。
  4. 前記制御部は、前記第二飛行モードの実行中に前記車両位置検知部により前記車両位置を検知できる状態になった場合に、前記第一飛行モードに切り替える請求項1から3のいずれか一項に記載の無人飛行体の制御システム。
  5. 前記制御部は、前記第一飛行モードの実行中に前記車両位置検知部による検知ができなくなった場合に、前記第二飛行モードに切り替える請求項1から4のいずれか一項に記載の無人飛行体の制御システム。
  6. 前記制御部は、指定された飛行経路に従って飛行するように前記無人飛行体を制御する第三飛行モードの実行が終了し、前記車両位置検知部による検知ができる位置まで前記無人飛行体を戻す場合に、前記第二飛行モードに切り替える請求項1から5のいずれか一項に記載の無人飛行体の制御システム。
  7. 対象車両の位置に基づいて飛行する無人飛行体の制御方法であって、
    前記対象車両の車両位置を検知する車両位置検知ステップと、前記対象車両が備える車両側通信部と通信して前記対象車両の車両情報を取得する通信ステップと、を実行し、
    前記車両情報は、少なくとも前記対象車両の移動を示す車両移動情報を含み、
    前記無人飛行体の制御モードとして、
    前記車両位置検知ステップで検知した前記車両位置に基づいて前記無人飛行体を制御する第一飛行モードと、
    前記車両位置検知ステップによる検知ができない場合であって、前記車両位置検知ステップによる検知ができる位置まで前記無人飛行体を戻す場合に、前記通信ステップで取得した前記車両情報に基づいて前記対象車両の位置を推測して推測位置を求め、前記推測位置に向かうように前記無人飛行体を制御する第二飛行モードとを選択的に実行する、無人飛行体の制御方法。
  8. 対象車両の位置に基づいて飛行する無人飛行体の制御プログラムであって、
    前記無人飛行体を制御する制御機能と、前記対象車両の車両位置を検知する車両位置検知機能と、前記対象車両が備える車両側通信部と通信して前記対象車両の車両情報を取得する通信機能と、をコンピュータに実現させ、
    前記車両情報は、少なくとも前記対象車両の移動を示す車両移動情報を含み、
    前記制御機能は、前記無人飛行体の制御モードとして、
    前記車両位置検知機能で検知した前記車両位置に基づいて前記無人飛行体を制御する第一飛行モードと、
    前記車両位置検知機能による検知ができない場合であって、前記車両位置検知機能による検知ができる位置まで前記無人飛行体を戻す場合に、前記通信機能で取得した前記車両情報に基づいて前記対象車両の位置を推測して推測位置を求め、前記推測位置に向かうように前記無人飛行体を制御する第二飛行モードとを選択的に実行する、無人飛行体の制御プログラム。
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