JP2017056389A - 電解水生成装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】水を電気分解して得られるアルカリ性水の溶存水素濃度を向上させる。
【解決手段】陽極10B及び陰極10Aを備え、水を電気分解することによって、水素が溶存したアルカリ性水を生成する電解槽(電気分解部)1を備える。陽極10B及び陰極10Aには、白金及び白金酸化物を含む材料が用いられており、白金及び白金酸化物のうち、白金酸化物の割合は10%以上25%以下である。
【選択図】図1
【解決手段】陽極10B及び陰極10Aを備え、水を電気分解することによって、水素が溶存したアルカリ性水を生成する電解槽(電気分解部)1を備える。陽極10B及び陰極10Aには、白金及び白金酸化物を含む材料が用いられており、白金及び白金酸化物のうち、白金酸化物の割合は10%以上25%以下である。
【選択図】図1
Description
本発明は、電解水生成装置に関する。
連続的に電解水を取水可能とした電解槽を具備する電解水生成装置が知られている。その一例として、電解槽内を、陽電極を配設して酸性水を生成する陽極室と、陰電極を配設してアルカリ性水を生成する陰極室とに隔膜を介して区画形成し、陽極室及び陰極室に導水管を連通連結して原水を流入させるとともに、各室に連通連結した取水管より酸性水、アルカリ性水をそれぞれ取水可能としたものがある。かかる構成により、水が陽電極及び陰電極間を通過することで連続的に酸性水及びアルカリ性水を取水することができ、特に健康に良いとされるアルカリ性水については飲用に供されることになる。
また、溶存水素が存在する水(水素水)を飲用すると健康に良いとされる報告があることから、溶存水素濃度を高めたアルカリ性水を取水可能な電解水生成装置が望まれている。溶存水素は、強アルカリ性水ほど多く存在するため、より多くの溶存水素量を確保しようとするとpH値が高くなり、飲用に適するpH10未満のアルカリ性水を得ることができなくなる。このため、特許文献1では、生成したアルカリ性水を原水と混和し、pH10未満で溶存水素濃度を高めた水を取水可能な電解水生成装置が提案されている。
電気分解によって得られるアルカリ性水の溶存水素濃度の上限値は、電気分解に使用する電極の特性や電流値に依存する。しかしながら、どのような電極を用いれば溶存水素濃度が向上するかは、知られていない部分がある。
本発明は、水を電気分解して得られるアルカリ性水の溶存水素濃度を向上させる技術を提供することを目的とする。
本発明の一実施形態における電解水生成装置は、陽極及び陰極を備え、水を電気分解することによって、水素が溶存したアルカリ性水を生成する電気分解部を備え、前記陽極及び陰極には、白金及び白金酸化物を含む材料が用いられており、前記白金及び白金酸化物のうち、前記白金酸化物の割合は10%以上25%以下である。
本実施形態の開示によれば、水の電気分解に用いる陽極及び陰極には、白金及び白金酸化物を含む材料が用いられており、白金及び白金酸化物のうち、白金酸化物の割合を10%以上25%以下とすることにより、陽極及び陰極として、白金酸化物の割合が10%未満である材料や、白金酸化物の割合が25%より多い材料を用いる場合と比べて、電気分解によって生成されるアルカリ性水の溶存水素濃度を向上させることができる。
本発明の一実施形態における電解水生成装置は、陽極及び陰極を備え、水を電気分解することによって、水素が溶存したアルカリ性水を生成する電気分解部を備え、前記陽極及び陰極には、白金及び白金酸化物を含む材料が用いられており、前記白金及び白金酸化物のうち、前記白金酸化物の割合は10%以上25%以下である(第1の構成)。
第1の構成によれば、水の電気分解に用いる陽極及び陰極には、白金及び白金酸化物を含む材料が用いられており、白金及び白金酸化物のうち、白金酸化物の割合を10%以上25%以下とすることにより、陽極及び陰極として、白金酸化物の割合が10%未満である材料や、白金酸化物の割合が25%より多い材料を用いる場合と比べて、電気分解によって生成されるアルカリ性水の溶存水素濃度を向上させることができる。
第1の構成において、前記陽極及び陰極には、チタンを白金及び白金酸化物で被覆した材料が用いられている構成としてもよい(第2の構成)。
第1または第2の構成において、前記電気分解部によって生成されるアルカリ性水は、pH10未満であって、かつ、溶存水素濃度が0.35ppm以上である(第3の構成)。
第3の構成によれば、飲用に適したpH10未満のアルカリ性水であって、溶存水素濃度が高いアルカリ性水を生成することができる。
[実施の形態]
以下、図面を参照し、本発明の実施の形態を詳しく説明する。図中同一または相当部分には同一符号を付してその説明は繰り返さない。なお、説明を分かりやすくするために、以下で参照する図面においては、構成が簡略化または模式化して示されたり、一部の構成部材が省略されたりしている。また、各図に示された構成部材間の寸法比は、必ずしも実際の寸法比を示すものではない。
以下、図面を参照し、本発明の実施の形態を詳しく説明する。図中同一または相当部分には同一符号を付してその説明は繰り返さない。なお、説明を分かりやすくするために、以下で参照する図面においては、構成が簡略化または模式化して示されたり、一部の構成部材が省略されたりしている。また、各図に示された構成部材間の寸法比は、必ずしも実際の寸法比を示すものではない。
[第1の実施形態]
まず初めに、第1の実施形態における電解水生成装置100の概要について、図1に示す模式図を参照しながら説明する。
まず初めに、第1の実施形態における電解水生成装置100の概要について、図1に示す模式図を参照しながら説明する。
図1は、第1の実施形態における電解水生成装置100の概略構成を示す模式図である。電解水生成装置100は、電解槽(電気分解部)1と、原水供給路4と、浄水装置5と、流路切換弁6と、取水路7と、排水路8と、原水バイパス流路9とを備える。
pH7程度の中性水である原水は、原水供給路4を介して電解槽1に供給される。原水は、例えば水道水である。原水供給路4には、浄水装置5が設けられている。浄水装置5は、原水中の雑菌、ウイルス、カビ、塵埃等の不純物を取り除いて、原水を浄化する機能を有しており、例えば、活性炭、金属メッシュ、布、ろ紙、中空糸膜等を備えている。
原水供給路4には、流路切換弁6が設けられている。流路切換弁6は、原水供給路4を流れる原水を、原水バイパス流路9と電解槽1とに所定の比率で分配する。流路切換弁6は、流量調整弁としての機能を備えており、弁体の開度を調整することにより、流路を閉止して一方向への流量をゼロとした状態から、流路を全開して一方向へ全て流出する状態まで流量調整が適宜可能である。ここでは、流路切換弁6の弁体の開度として、原水バイパス流路9への流量と電解槽1側への流量との比が4:1となるように設定する。ただし、原水バイパス流路9への流量と電解槽1側への流量との比が4:1に限定されることはない。
電解槽1は、隔膜を介して、第1電極10Aを配設した第1電極室2と、第2電極10Bを配設した第2電極室3に区画されている。第1電極10A及び第2電極10Bのうち、一方を陽極、他方を陰極として電圧を印加することにより、電解槽1内の原水が電気分解される。原水を電気分解すると、陽極側からは酸性水が生成されるとともに、酸素が発生し、陰極側からはアルカリ性水が生成されるとともに、水素が発生する。
第1電極10A及び第2電極10Bは、電解槽1内で対向して配置されている。第1電極10A及び第2電極10Bは、平板、メッシュ状、波形等の形状とすることができる。
本実施形態では、水の電気分解に用いる第1電極10A及び第2電極10Bとして、酸化処理が施された白金を含む電極を用いる。より具体的には、第1電極10A及び第2電極10Bとして、白金(Pt)及び白金酸化物(PtOx)を含み、白金及び白金酸化物のうち、白金酸化物の割合が10%以上25%以下である材料を用いる。酸化処理後の白金に含まれる白金酸化物の割合が10%未満や25%より多くなると、白金酸化物の割合が10%以上25%以下の場合と比べて、水の電気分解によって生成されるアルカリ性水の溶存水素濃度が低くなる。
ここでは、チタンを白金で被覆した白金被覆チタン電極を酸化処理することで得られる酸化白金被覆チタン電極を、第1電極10A及び第2電極10Bとして用いる例について説明する。ただし、ベースとなる金属がチタンに限定されることはない。例えば、白金単体を酸化処理して得られる電極を用いても良いし、白金及びイリジウムからなる白金イリジウム合金を酸化処理して得られる電極を用いても良い。
酸化白金被覆チタン電極は、例えば、以下の方法により生成することができる。まず、ジニトロジアミン白金(Pt(NH3)2・(NO2)2)をPtとして10g/L、硝酸アンモニウム100g/L、亜硝酸ナトリウム10g/L、アンモニア水(純度28%)55mL/Lを、浴温度90〜92℃、電流密度1A/(dm)2(このとき、電流効率10〜20%、めっき速度1μm/10分)で、酸処理したチタン板にめっきし、白金めっきチタン極板を得る。得られた白金めっきチタン極板に酸化処理を施し、所望の酸化状態の白金(酸化白金)を有する酸化白金被覆チタン電極を得る。
酸化処理は、既知の方法、例えば酸素プラズマ処理、熱処理、酸素スパッタ、過酸化水素処理、オゾン処理、UVオゾン処理、UV過酸化水素同時処理等により行うことができる。
酸化の程度は、例えば、XPS(X線光電子分光法)により、白金の4f軌道のピーク強度を測定することによって特定することができる。例えば、アルバックファイ社製のPHI5500MC(X線光電子分光分析装置)を用いて、MgKα線を励起源として用いることにより、白金の酸化程度を測定することができる。
図2は、酸化白金被覆チタン電極のXPSによる分析結果を示す図である。図2において、横軸は結合エネルギー(eV)を表し、縦軸は光電子の強度を表している。光電子の強度は、結合エネルギーが約71eVの白金のピークトップの強度を1に規格化している。ここでは、酸化処理として、紫外線(UV)を照射することによってオゾンを生成して酸化を行うUVオゾン処理を用い、UVオゾン処理の時間を10分、20分、30分とした場合の分析結果を示している。XPSによる分析結果から、UVオゾン処理を10分、20分、30分行ったいずれの場合にも、白金酸化物(PtOx)が含まれていることが分かった。
図3は、酸化白金被覆チタン電極に含まれるPt(白金)とPtOx(白金酸化物)との割合を分析した結果を示す図である。白金を酸化処理すると、酸化されていない白金(Pt)と、酸化された白金(PtOx)が含まれるが、図3では、その割合を分析した結果を示している。図3では、UVオゾン処理を10分、20分、30分行った場合の分析結果と、UVオゾン処理を行っていない場合の分析結果を示している。
図3に示すように、UVオゾン処理を10分、20分、30分行った場合のPtOxの割合はそれぞれ、15.3(%)、17.3(%)、17.2(%)である。また、UVオゾン処理を行っていない場合、PtOxの割合は3.9(%)であった。
上述したように、第1電極10A及び第2電極10Bのうちの一方を陽極、他方を陰極とするが、ここでは、第1電極10Aが陰極、第2電極10Bが陽極として説明する。従って、第1電極室2ではアルカリ性水が生成され、第2電極室3では酸性水が生成される。すなわち、第1電極室2はアルカリ性水生成室となり、第2電極室3は酸性水生成室となる。
なお、第1電極10A及び第2電極10Bの極性は反転させることができる。その場合、第1電極室2は酸性水生成室となり、第2電極室3はアルカリ性水生成室となる。
原水供給路4を介して供給される原水のうち、流路切換弁6を介して電解槽1に供給される原水は、第1電極室2と第2電極室3とに所定の比率で分配される。ここでは、第1電極室2への流入量と第2電極室3への流入量との比は4:1とする。従って、生成される酸性水の量は、アルカリ性水に比べて少なくなる。ただし、第1電極室2への流入量と第2電極室3への流入量との比が4:1に限定されることはない。
取水路7は、電気分解によって第1電極室2で生成された水を取水するための流路である。従って、取水路7は、第1電極室2でアルカリ性水が生成された場合には、アルカリ性水を取水可能である。
原水バイパス流路9は、取水路7と連通している。すなわち、第1電極室2で生成されたアルカリ性水は、原水バイパス流路9を介して供給される原水と混合して、取水路7から取水される。
市場からは、溶存水素濃度を高めたアルカリ性水を取水可能な電解水生成装置が望まれている。溶存水素は、pH10を超えると急激に増加するものであり、強アルカリ性水ほど多く存在する。一方、飲用に適したアルカリ性水は、pH10未満とされている。
従って、本実施形態では、電解槽1における電気分解によって、pH10以上の強アルカリ性水を一旦生成し、生成した強アルカリ性水に原水を混合させることによって、pH10未満であって、多量の溶存水素(例えば、350ppb以上の溶存水素)が含まれているアルカリ性水を生成する。
なお、溶存水素濃度は、既知の計測器、例えば東亜ディーケーケー株式会社のポータブル溶存水素計DH−35Aを用いて計測することができる。
排水路8は、第2電極室3で生成された酸性水を排水するための排水路である。本実施形態では、原水供給路4を介して供給される原水のうち、1/5が電解槽1側に流入し、さらにそのうちの1/5が第2電極室3に流入する。従って、第2電極室3に流入する原水は、原水供給路4を介して供給される原水の1/25であり、捨て水の量を抑制して、節水可能となっている。
水の電気分解に用いる電極として、白金を酸化処理した材料、より具体的には、酸化処理後の白金に含まれる白金酸化物の割合が10%以上25%以下である材料を用いることにより、電気分解によって生成されるアルカリ性水の溶存水素濃度を向上させることができるだけでなく、水の電気分解を始めてから、アルカリ性水の溶存水素濃度を向上させるタイミングを早めることができる。
図4は、原水供給路4からの原水の供給を開始して、水の電気分解を開始してからの経過時間と、電気分解によって生成されるアルカリ性水の溶存水素濃度との関係を示す図である。図4では、電気分解に用いる電極として、UVオゾン処理を10分行った酸化白金被覆チタン電極を用いた場合、UVオゾン処理を20分行った酸化白金被覆チタン電極を用いた場合、UVオゾン処理を行っていない白金被覆チタン電極に対してさらに白金をスパッタリングした電極(白金スパッタ電極)を用いた場合、及び、UVオゾン処理を行っていない白金被覆チタン電極を用いた場合の結果を示している。また、図5は、図4に示すデータに基づいて、原水供給路4からの原水の供給を開始して、水の電気分解を開始してからの経過時間(分)を横軸に、電気分解によって生成されるアルカリ性水の溶存水素濃度(ppm)を縦軸にとったグラフである。
なお、図4及び図5において、「初期」とは、原水供給路4から原水を供給し始めて、電気分解を開始した時である。また、原水供給路4から供給される原水の総流量は2.8L/分とした。従って、原水を供給し始めてから17.9分経過した時とは、50L通水した時であり、35.7分経過した時とは、100L通水した時である。
図4及び図5に示すように、UVオゾン処理を10分行った酸化白金被覆チタン電極を用いた場合、及び、UVオゾン処理を20分行った酸化白金被覆チタン電極を用いた場合には、UVオゾン処理を行っていない白金被覆チタン電極を用いた場合と比べて、初期、17.9分経過時、35.7分経過時のいずれも、生成されたアルカリ性水の溶存水素濃度が高い。特に、電気分解を開始した初期のタイミングでは、UVオゾン処理を行わなかった場合には、アルカリ性水の溶存水素濃度は0.232(ppm)であるが、UVオゾン処理を10分行った場合、及び、UVオゾン処理を20分行った場合はいずれも、0.3(ppm)を超えた。また、UVオゾン処理を20分行った場合には、水の電気分解を開始してからの時間経過とともに、アルカリ性水の溶存水素濃度は上昇し続け、UVオゾン処理を行わなかった場合と比べて、初期、17.9分経過時、35.7分経過時のいずれも、アルカリ性水の溶存水素濃度は10%以上高い数値となった。
上述した電解水生成装置100の具体的な構成について、図6を参照しながら説明する。
図6に示すように、電解水生成装置100の構成は、原水を電気分解する電解槽1を備える電解部と、電解槽1に供給する原水を予め浄化する浄水装置5を備える浄水部と、浄化された原水(浄水)に所定の添加物を添加する添加部とに大きく分けられ、これらが略箱型としたケーシング80内に収納配設されている。
電解槽1は、中央に位置する第1の電極板11と、第1の電極板11を挟み込むように位置する第2の電極板12及び第3の電極板13とを備えている。第1の電極板11、第2の電極板12、及び第3の電極板13は、上述したように、酸化処理が施された白金を含む電極、より具体的には、酸化処理後の白金に含まれる白金酸化物(PtOx)の割合が10%以上25%以下である材料を含む電極を用いる。例えば、第1の電極板11、第2の電極板12、及び第3の電極板13として、上述した酸化白金被覆チタン電極を用いる。
第1の電極板11と第2の電極板12との間、及び、第1の電極板11と第3の電極板13との間には、隔壁14が配設されている。電解槽1には、第1の電極板11、第2の電極板12、第3の電極板13、及び隔壁14により、第1の電解室15、第2の電解室16、第3の電解室17、及び第4の電解室18が区画形成されている。
第2の電極板12と第3の電極板13は、ケーシング80の底部近傍に配設されている機能部19に設けた電源(図示せず)からの供給を受け、陰極又は陽極の同一極の電極板となる一方、第1の電極板11は、第2の電極板12及び第3の電極板13の極性とは逆の極性の電極板となる。
ここでは、第2の電極板12及び第3の電極板13を陰極とし、第1の電極板11を陽極とする。従って、第1の電解室15及び第4の電解室18がアルカリ性水生成室となり、第2の電解室16及び第3の電解室17が酸性水生成室となる。
各電解室15、16、17、18には、水の流入口と流出口が設けられている。第1の電解室15と第4の電解室18の各流出口に連通した流路は互いに合流して、取水路7を形成する。取水路7からは、所望するpHのアルカリ性水を取水することができる。一方、第2の電解室16と第3の電解室17の各流出口に連通した流路は互いに合流して、排水路8を形成する。排水路8を流れる酸性水は、排出口63の近傍に設けられている電磁弁42を介して排水可能である。
第1の電極板11、第2の電極板12、及び第3の電極板13の極性はそれぞれ反転させることができる。極性を反転させると、第2の電極板12及び第3の電極板13は陽極であり、第1の電極板11は陰極となるので、第1の電解室15及び第4の電解室18が酸性水生成室となり、第2の電解室16及び第3の電解室17がアルカリ性水生成室となる。この場合、取水路7からは酸性水が取水され、排水路8からはアルカリ性水が排水される。
第1の電解室15、第2の電解室16、第3の電解室17及び第4の電解室18の流入口には、それぞれ原水供給路4が分岐して接続されている。本実施形態では、原水供給路4から第1の電解室15及び第4の電解室18に流入する流量と、第2の電解室16及び第3の電解室17に流入する流量とが4:1となるように設定されている。ただし、流量の比が4:1に限定されることはない。
原水供給路4は、逆止弁41を介して排水路8と接続されている。逆止弁41は、常時、排水路8から原水供給路4の方向への水の流れを止めるとともに、通水時の水圧がある場合には、原水供給路4から排水路8の方向への水の流れをも止めるためのものである。
電解槽1には、水道管20から水道蛇口21を介して水が供給される。水道蛇口21には、分岐栓22が配設されている。分岐栓22は給水ホース23の一方と接続されており、給水ホース23の他方は、浄水装置5の下浄水カートリッジ51の流入口と接続されている。
浄水装置5は、下浄水カートリッジ51及び上浄水カートリッジ52を備える。下浄水カートリッジ51には、主に活性炭が充填されている。
下浄水カートリッジ51の流出口は、上浄水カートリッジ52の流入口と接続されている。上浄水カートリッジ52は、金属メッシュ、布材、ろ紙等の比較的粗いフィルターを備えるとともに、中空糸膜のような、雑菌等まで除去可能な構成のろ過手段となっている。水道管20から供給される原水(水道水)は、浄水装置5を通過することにより、浄水化される。
上浄水カートリッジ52の流出口は、流量センサ53の流入口と接続されている。流量センサ53は、流水量を測定するセンサであり、例えば、その中央部にプロペラを備え、プロペラの回転数により流水量を測定する。
流量センサ53の流出口は、水路切換バルブ54の流入口と接続されている。水路切換バルブ54は、流入口1つに対して流出口を2つ持ち、一方の流出口は水路を介して食塩添加筒55と接続されており、他方の流出口は水路を介してカルシウム添加筒56と接続されている。従って、水路切換バルブ54による水路切換えによって、浄水は食塩添加筒55及びカルシウム添加筒56のいずれかに流入する。
食塩添加筒55及びカルシウム添加筒56は、添加部を構成する。食塩添加筒55には、電解槽1で水を強酸性にするための食塩が収容されており、カルシウム添加筒56には、浄水にカルシウムを添加するためのカルシウム剤が収容されている。図6に示すように、食塩添加筒55の流出口に接続されている水路と、カルシウム添加筒56に接続されている水路は合流して、原水供給路4を形成している。
食塩添加筒55の流出口に接続されている水路と、カルシウム添加筒56に接続されている水路との間には、逆止弁57が設けられている。逆止弁57は、カルシウム添加筒56に接続されている水路を流れる水が食塩添加筒55の方向へ流れるのを防ぐために設けられている。
原水供給路4を流れる水は、絞り部61を介して、電解槽1及び原水バイパス流路9に流入する。絞り部61は、原水バイパス流路9側への流量と、電解槽1側への流量とが略4:1となるような構造となっている。
原水バイパス流路9は、電磁開閉弁62を介して、取水路7と連通している。後述する第1〜第3レベルのアルカリ性水生成モードでは、溶存水素を大量に含むpH10以上、好ましくはpH10.5以上の強アルカリ性水を一旦生成し、生成した強アルカリ性水に原水を混合させることによって、pH10未満であって、多量の溶存水素が含まれているアルカリ性水を生成する。
例えば、pH9.5程度のアルカリ性水を生成するための第1レベルのアルカリ性水供給ボタンが操作されると、第1〜第3電極板11〜13への印加電圧を、pH10.5程度のアルカリ性を生成するための強アルカリ性水供給ボタンが操作されたときと同レベル若しくはそれ以上に高くする。これにより、絞り部61で流量が1/5に絞られた浄水が電気分解されて、pH11程度で溶存水素が1500ppb程度の強アルカリ性水が一旦生成される。この強アルカリ性水に、原水バイパス流路9から供給される全供給浄水の4/5にあたる浄水で希釈することにより、pH9.5の第1レベルのアルカリ性水でありながら、大量の溶存水素(例えば、350ppb以上の溶存水素)を含むアルカリ性水を生成することができる。
機能部19は、本実施形態における電解水生成装置100の機能を各種制御する制御回路19aを備えている。制御回路19aは、流量センサ53、第1の電極板11、第2の電極板12、第3の電極板13と電気的に接続されている。流量センサ53は、検出した電気信号を制御回路19aに出力し、制御回路19aは、流量センサ53から受信した電気信号に基づいて、通水量を求める。
制御回路19aは、使用者のパネル操作により与えられた制御信号に基づいて、第1の電極板11、第2の電極板12、及び第3の電極板13に電圧を印加する。なお、使用者が行うパネル操作とは、電解水生成装置100のケーシング80の表面に配設された操作パネル(図示せず)の操作を指す。
操作パネルには、例えば、電源ボタン、ORP表示ボタン、通水量表示ボタン、強アルカリ性水供給ボタン、弱アルカリから強アルカリまでのレベル毎に設けられたアルカリ性水供給ボタン、浄水供給ボタン、酸性水供給ボタン、衛生水(強酸性水)供給ボタン、寿命設定上ボタン、寿命設定下ボタン、リセットボタン等が設けられている。操作パネルにはまた、pH値、ORP値、通水量等の情報を表示する7セグメントLED等の表示部等も設けられている。
本実施形態における電解水生成装置100では、大きく分けて、アルカリ性水を供給するアルカリ性水生成モード、浄水を供給する浄水モード、酸性水を供給する酸性水生成モード、衛生水を供給する衛生水生成モードの4つの生成モードがある。
電源ボタンは、電解水生成装置100を起動させるためのボタンであり、どのような状態であっても有効なボタンである。ただし、電源ボタンの押下時に、排水処理等の処理が途中である場合には、それらの処理が終了してから電源が落ちるようにすることが好ましい。
ORP表示ボタンは、7セグメントLEDに、現在の水のORP(酸化還元電位)を表示させるためのボタンである。通水量表示ボタンは、7セグメントLEDに、現在の水の通水量を表示させるためのボタンである。
アルカリ性水生成モードには、アルカリ性の強い順に、強アルカリ性水生成モード、第1レベルのアルカリ性水生成モード、第2レベルのアルカリ性水生成モード、第3レベルのアルカリ性水生成モードがある。アルカリ性水生成モードでは、電磁弁42が開いた状態で、制御回路19aの制御により、第2の電極板12及び第3の電極板13を陰極とし、第1の電極板11を陽極とする。
第1レベル〜第3レベルのアルカリ性水生成モードでは、pH10未満の飲用に適したアルカリ性水が生成される。単に水を電気分解しただけでは、アルカリ性水の溶存水素量は110ppb以下であるが、本実施形態における電解水生成装置100では、白金を酸化した酸化白金被覆チタン電極を用いて、pH10以上、好ましくはpH10.5以上の強アルカリ性水を一旦生成し、生成した強アルカリ性水に原水を混合させる構成とすることにより、飲用に適したpH10未満であり、かつ、溶存水素が少なくとも350ppb以上含まれるアルカリ性水を生成することができる。
強アルカリ性水供給ボタンは、電解水生成装置100に、強アルカリ性水の生成を指示するためのボタンである。強アルカリ性水は、例えば、pH10.5であり、煮物、アク抜き、野菜ゆで等に使用することができる。
第1レベルのアルカリ性水供給ボタンは、電解水生成装置100に、第1レベルのアルカリ性水の生成を指示するためのボタンである。第1レベルのアルカリ性水は、例えば、pH9.5であり、料理、お茶等に使用することができる。第2レベルのアルカリ性水供給ボタンは、電解水生成装置100に、第2レベルのアルカリ性水の生成を指示するためのボタンである。第2レベルのアルカリ性水は、例えば、pH9.0であり、炊飯等に使用することができる。第3レベルのアルカリ性水供給ボタンは、電解水生成装置100に、第3レベルのアルカリ性水の生成を指示するためのボタンである。第3レベルのアルカリ性水は、例えば、pH8.5であり、飲み始めの水等として使用することができる。
浄水供給ボタンは、電解水生成装置100に、イオン水を生成することなく水道水からの水をそのまま通水させることを指示するためのボタンである。浄水モードでは、電磁弁42を閉じた状態で、第1の電極板11、第2の電極板12、及び第3の電極板13のいずれにも電圧を印加しない。なお、電磁弁42を閉じることで、排出口63から水が排出されるのを防ぐことができる。
酸性水供給ボタンは、電解水生成装置100に酸性水の生成を指示するためのボタンである。酸性水は、例えば、pH5.5であり、洗顔、麺ゆで、茶渋とり等に使用することができる。酸性水生成モードでは、アルカリ性水生成モードとは逆で、制御回路19aの制御によって、第2の電極板12及び第3の電極板13を陽極とし、第1の電極板11を陰極とする。これにより、取水路7からは酸性水が取水され、排水路8からはアルカリ性水が排水される。
衛生水供給ボタンは、電解水生成装置100に、衛生水の生成を指示するためのボタンである。衛生水は、例えば、pH2.5である。
寿命設定上ボタンは、上浄水カートリッジ52の種類に応じて寿命が異なるため、上浄水カートリッジ52の寿命を設定するためのボタンである。例えば、上浄水カートリッジ52を、それまで使用してきたカートリッジと異なるカートリッジに交換した場合に、寿命設定上ボタンが押下される。寿命設定下ボタンも、寿命設定上ボタンと同様なボタンであり、下浄水カートリッジ51の寿命を設定するためのボタンである。
電解水生成装置100は、通水量を積算して、積算通水量を計測する機能を有している。リセットボタンは、積算通水量をリセットするためのボタンである。リセットボタンが押下されると、制御回路19aに内在する積算通水量カウンタ(不図示)がクリアされる。なお、リセットボタンは、誤って押下されて積算通水量がリセットされるのを防止するために、2秒長押しで有効となる。リセットボタンは、上浄水カートリッジ52、又は、下浄水カートリッジ51が交換された場合に、使用者によって押下されることを想定している。
強アルカリ性水供給ボタン、第1レベルのアルカリ性水供給ボタン、第2レベルのアルカリ性水供給ボタン、第3レベルのアルカリ性水供給ボタン、浄水供給ボタン、酸性水供給ボタンが使用者によって押下されると、押下されたボタンが点灯して、電解水生成装置100から供給される水の種類を使用者が視認可能となっている。この他、電解槽1内の温度上昇が生じた場合に、使用者に知らせるための温度上昇ランプ等も操作パネル上に配設されている。
[第2の実施形態]
図7は、第2の実施形態における電解水生成装置100Aの概略構成を示す模式図である。図7において、図1に示す構成と同一の構成部分には、同一の符号を付して詳しい説明は省略する。
図7は、第2の実施形態における電解水生成装置100Aの概略構成を示す模式図である。図7において、図1に示す構成と同一の構成部分には、同一の符号を付して詳しい説明は省略する。
本実施形態の構成では、電解槽1の第1電極室2で生成されたアルカリ性水に、第2電極室3で生成された酸性水を混合させるための酸性水分岐流路71が設けられている。酸性水分岐流路71は、排水路8の中途から、流量調整機能を有する流路切換弁70を介して分岐し、取水路7に連通している。
原水供給路4から供給される原水は、浄水装置5で浄化された後、電解槽1に流入し、電気分解される。電解槽1の第1電極室2で生成されたアルカリ性水は、取水路7に流れる。また、電解槽1の第2電極室3で生成された酸性水の一部(または全部)は、流路切換弁70を介して、酸性水分岐流路71に流入する。酸性水分岐流路71に流入した酸性水は、取水路7を流れるアルカリ性水と混合される。
すなわち、本実施形態の構成では、電解槽1における電気分解によって、pH10以上の強アルカリ性水を一旦生成し、生成した強アルカリ性水に、電気分解によって生成された酸性水を混合することによって、pH10未満であって、多量の溶存水素が含まれているアルカリ性水を生成する。
本実施形態の構成によれば、図1に示す構成では捨て水としていた酸性水を有効利用することができ、著しい節水効果を得ることができる。特に、原水の第1電極室2と第2電極室3とへの分配比率や、第1電極室2及び第2電極室3の容積比、電解槽1に配設した各電極への通電量などを適宜決定することにより、第2電極室3で生成される酸性水の排水路8からの排水量をゼロとすることも可能である。すなわち、第2電極室3で生成される酸性水を全て強アルカリ性水の希釈用として用いることにより、酸性水の捨て水をゼロとして、著しい節水効果を得ることができる。
図8は、第2の実施形態における電解水生成装置100Aの具体的な構成を示す図である。図6に示す構成と同一の構成部分には、同一の符号を付して詳しい説明は省略する。
図8に示す構成では、図6に示す構成と比べて、原水バイパス流路9、絞り部61、及び電磁開閉弁62が省略され、流路切換弁70及び酸性水分岐流路71が追加されている。電解槽1の第2電極室3で生成された酸性水の一部(または全部)は、流路切換弁70を介して、酸性水分岐流路71に流入する。酸性水分岐流路71に流入した酸性水は、取水路7を流れるアルカリ性水と混合される。
制御回路19aは、強アルカリ性水生成モード、第1レベルのアルカリ性水生成モード、第2レベルのアルカリ性水生成モード、第3レベルのアルカリ性水生成モードに応じて、流路切換弁70の弁開度を調整して、酸性水分岐流路71に流入させる酸性水の量を調整する。
[実施例]
図9は、以下で説明する実施例1〜実施例3の構成と、酸化処理を行っていない白金被覆チタン電極を用いた比較例とにおいて、電気分解によって生成されるアルカリ性水に含まれる溶存水素濃度の違い等について示す図である。図9では、溶存水素濃度の他に、電気分解時の電圧である電解電圧、電気分解時に流れる電流である電解電流、電解水生成装置から得られるアルカリ性水のpH、水道管20から供給される原水の総流量、電解水生成装置から得られるアルカリ性水の吐水流量、及び、酸化白金被覆チタン電極に含まれる白金及び白金酸化物のうちの白金酸化物(PtOx)の割合をそれぞれ示している。また、図10は、酸化白金被覆チタン電極に含まれる白金及び白金酸化物のうちの白金酸化物(PtOx)の割合を横軸に、溶存水素濃度を縦軸にとったグラフである。
図9は、以下で説明する実施例1〜実施例3の構成と、酸化処理を行っていない白金被覆チタン電極を用いた比較例とにおいて、電気分解によって生成されるアルカリ性水に含まれる溶存水素濃度の違い等について示す図である。図9では、溶存水素濃度の他に、電気分解時の電圧である電解電圧、電気分解時に流れる電流である電解電流、電解水生成装置から得られるアルカリ性水のpH、水道管20から供給される原水の総流量、電解水生成装置から得られるアルカリ性水の吐水流量、及び、酸化白金被覆チタン電極に含まれる白金及び白金酸化物のうちの白金酸化物(PtOx)の割合をそれぞれ示している。また、図10は、酸化白金被覆チタン電極に含まれる白金及び白金酸化物のうちの白金酸化物(PtOx)の割合を横軸に、溶存水素濃度を縦軸にとったグラフである。
以下で説明する実施例1〜実施例3では、第1の実施形態における電解水生成装置100(図2参照)を用いている。また、アルカリ性水生成モードは、第1レベルのアルカリ性水生成モードとした。
[実施例1]
第1の電極板11、第2の電極板12、及び第3の電極板13として、電極板の両面にUVオゾン処理を10分行った酸化白金被覆チタン電極を用いて、水道管20から供給される原水の総流量を2.6L/分として、水の電気分解を行った。酸化処理後の白金に含まれる白金酸化物(PtOx)の割合は15.3(%)である。この場合、生成されたアルカリ性水のpHは9.84で、溶存水素濃度は0.38(ppm)となった。
第1の電極板11、第2の電極板12、及び第3の電極板13として、電極板の両面にUVオゾン処理を10分行った酸化白金被覆チタン電極を用いて、水道管20から供給される原水の総流量を2.6L/分として、水の電気分解を行った。酸化処理後の白金に含まれる白金酸化物(PtOx)の割合は15.3(%)である。この場合、生成されたアルカリ性水のpHは9.84で、溶存水素濃度は0.38(ppm)となった。
[実施例2]
第1の電極板11、第2の電極板12、及び第3の電極板13として、電極板の両面にUVオゾン処理を20分行った酸化白金被覆チタン電極を用いて、水道管20から供給される原水の総流量を2.6L/分として、水の電気分解を行った。酸化処理後の白金に含まれる白金酸化物(PtOx)の割合は17.3(%)である。この場合、生成されたアルカリ性水のpHは9.68で、溶存水素濃度は0.37(ppm)となった。
第1の電極板11、第2の電極板12、及び第3の電極板13として、電極板の両面にUVオゾン処理を20分行った酸化白金被覆チタン電極を用いて、水道管20から供給される原水の総流量を2.6L/分として、水の電気分解を行った。酸化処理後の白金に含まれる白金酸化物(PtOx)の割合は17.3(%)である。この場合、生成されたアルカリ性水のpHは9.68で、溶存水素濃度は0.37(ppm)となった。
[実施例3]
第1の電極板11、第2の電極板12、及び第3の電極板13として、電極板の両面にUVオゾン処理を30分行った酸化白金被覆チタン電極を用いて、水道管20から供給される原水の総流量を2.6L/分として、水の電気分解を行った。酸化処理後の白金に含まれる白金酸化物(PtOx)の割合は17.2(%)である。この場合、生成されたアルカリ性水のpHは9.7で、溶存水素濃度は0.37(ppm)となった。
第1の電極板11、第2の電極板12、及び第3の電極板13として、電極板の両面にUVオゾン処理を30分行った酸化白金被覆チタン電極を用いて、水道管20から供給される原水の総流量を2.6L/分として、水の電気分解を行った。酸化処理後の白金に含まれる白金酸化物(PtOx)の割合は17.2(%)である。この場合、生成されたアルカリ性水のpHは9.7で、溶存水素濃度は0.37(ppm)となった。
[比較例]
第1の電極板11、第2の電極板12、及び第3の電極板13として、電極板にUVオゾン処理を行っていない白金被覆チタン電極を用いて、水道管20から供給される原水の総流量を2.6L/分として、水の電気分解を行った。白金に含まれる白金酸化物(PtOx)の割合は3.9(%)である。この場合、生成されたアルカリ性水のpHは9.56で、溶存水素濃度は0.33(ppm)となった。
第1の電極板11、第2の電極板12、及び第3の電極板13として、電極板にUVオゾン処理を行っていない白金被覆チタン電極を用いて、水道管20から供給される原水の総流量を2.6L/分として、水の電気分解を行った。白金に含まれる白金酸化物(PtOx)の割合は3.9(%)である。この場合、生成されたアルカリ性水のpHは9.56で、溶存水素濃度は0.33(ppm)となった。
図9に示すように、酸化白金被覆チタン電極を用いた実施例1〜実施例3のいずれも、酸化処理を行っていない白金被覆チタン電極を用いた比較例と比べて、生成されたアルカリ性水の溶存水素濃度は増大した。また、生成されたアルカリ性水のpHはいずれも10未満となり、飲用に適している。すなわち、実施例1〜実施例3では、水の電気分解によって生成されるアルカリ性水は、pH10未満であって、かつ、溶存水素濃度が0.35ppm以上である。
また、図10に示すように、水の電気分解に用いる酸化白金被覆チタン電極において、酸化処理後の白金に含まれる白金酸化物(PtOx)の割合が10%以上の場合、特に、15%以上の場合に、生成されたアルカリ性水の溶存水素濃度は高い数値を示すことが分かった。
以上、上述した実施の形態は本発明を実施するための例示に過ぎない。よって、本発明は上述した実施の形態に限定されることなく、その趣旨を逸脱しない範囲内で上述した実施の形態を適宜変形して実施することが可能である。
例えば、上述した実施形態では、電気分解によって、pH10以上の強アルカリ性水を一旦生成し、生成した強アルカリ性水に原水または酸性水を混合させることによって、pH10未満のアルカリ性水を生成した。しかし、電解槽1における電気分解によって、pH10未満のアルカリ性水を生成する構成としてもよい。
上述した実施形態では、家庭用で使用される電解水生成装置について説明したが、本発明による電解水生成装置は、産業用等、家庭用以外の用途にも使用することができる。
1…電解槽、2…第1電極室、3…第2電極室、4…原水供給路、6…流路切換弁、7…取水路、8…排水路、9…原水バイパス流路、10A…第1電極、10B…第2電極、11…第1の電極板、12…第2の電極板、13…第3の電極板、19a…制御回路、70…流路切換弁、71…酸性水分岐流路、100、100A…電解水生成装置
Claims (3)
- 陽極及び陰極を備え、水を電気分解することによって、水素が溶存したアルカリ性水を生成する電気分解部を備え、
前記陽極及び陰極には、白金及び白金酸化物を含む材料が用いられており、前記白金及び白金酸化物のうち、前記白金酸化物の割合は10%以上25%以下である、電解水生成装置。 - 請求項1に記載の電解水生成装置において、
前記陽極及び陰極には、チタンを白金及び白金酸化物で被覆した材料が用いられている、電解水生成装置。 - 請求項1または2に記載の電解水生成装置において、
前記電気分解部によって生成されるアルカリ性水は、pH10未満であって、かつ、溶存水素濃度が0.35ppm以上である、電解水生成装置。
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