JP2017055716A - 多剤耐性菌スクリーニング用プレート、多剤耐性菌の検出方法、多剤耐性菌検出キットおよび多剤耐性菌スクリーニング用液体培地 - Google Patents

多剤耐性菌スクリーニング用プレート、多剤耐性菌の検出方法、多剤耐性菌検出キットおよび多剤耐性菌スクリーニング用液体培地 Download PDF

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久美子 川村
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Momoko Fujisaki
桃子 藤崎
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Abstract

【課題】簡便かつ迅速な方法で多剤耐性菌を検出すること。
【解決手段】 液体培地を収容するための複数の収容部を備えた多剤耐性菌スクリーニング用プレートを用いて多剤耐性菌の検出を行う。複数の収容部は、カルバペネム系抗菌薬、アミノ配糖体系抗菌薬、およびフルオロキノロン系抗菌薬を含む第1の液体培地を収容する第1の収容部と、カルバペネム系抗菌薬、アミノ配糖体系抗菌薬、およびフルオロキノロン系抗菌薬のうちの2つを含む1、2、または3種類の第2の液体培地を収容する第2の収容部と、カルバペネム系抗菌薬、アミノ配糖体系抗菌薬、およびフルオロキノロン系抗菌薬のうちの1つを含む1、2、または3種類の第3の液体培地を収容する第3の収容部と、から選ばれる。
【選択図】なし

Description

本発明は、多剤耐性菌スクリーニング用プレート、多剤耐性菌の検出方法、多剤耐性菌検出キットおよび多剤耐性菌スクリーニング用液体培地に関する。
抗菌薬の使用に伴い、当該抗菌薬に対して耐性を有する細菌が出現するが、この耐性が単一の系統の抗菌薬に限らず、複数の系統の抗菌薬に対して耐性を有する細菌、すなわち多剤耐性菌が出現して来た。この多剤耐性菌は、カルバペネム系抗菌薬、アミノ配糖体系抗菌薬およびフルオロキノロン系抗菌薬等、異なる系統の抗菌薬に対して耐性を有しており、多剤耐性菌に起因する感染症の治療を困難にしている。
一方、医療機関において、患者が原疾患とは別に、カテーテルやデバイス等を介して新たに罹患した院内感染が重大な問題となって来た。特に、免疫力が低下した患者、未熟児、高齢者等の易感染者は、通常の病原性微生物のみならず、感染力の弱い微生物によっても院内感染を引き起こす可能性がある。それゆえ、この院内感染の原因となる細菌が多剤耐性菌であった場合、その発生を制御することは重要な課題となっている。
そこで、多剤耐性菌の有無を速やかに確認するために、耐性を有する系統の抗菌薬の種類を早急に把握することが重要である。なお、多剤耐性菌には、多剤耐性緑膿菌(MDRP)、多剤耐性アシネトバクター(MDRA)、および薬剤耐性腸内細菌等が知られている。
この多剤耐性菌をスクリーニングする方法として、上記したカルバペネム系抗菌薬、フルオロキノロン系抗菌薬およびアミノ配糖体系抗菌薬を含む寒天培地が提案され、本培地に被験試料を接種し、細菌コロニーの形成の有無を観察する方法(特許文献1)が示されている。
しかし、本培地では、培地に含まれる3系統の抗菌薬全てに耐性を有する場合にコロニーが発現し、3剤耐性菌をスクリーニングする目的では有効であるものの、その他の2剤耐性菌および単剤耐性菌をスクリーニングすることは出来ない。
また、3系統の抗菌薬を含有するディスク試験片を寒天培地表面に置いて、ディスク試験片周囲の細菌コロニーの形成の有無を観察し、多剤耐性菌を検出する方法(特許文献2)が提案されている。
しかし、この場合も、ディスクに含有している3系統の抗菌薬すべてに耐性を有する場合にコロニーが形成され、3剤耐性菌しか検出出来ない。
さらに、抗菌薬を含む培地の作製方法として、特許文献3には、NAC寒天培地の濃度が35.5〜36.0g/L、シプロフロキサシン塩酸塩の濃度が0.016g/L、アミカシンの濃度が0.032g/Lであって沸騰した水溶液を、60℃に冷ましてから、イミペネムを0.016g/Lの濃度で添加し、その後、室温で冷却して寒天を固めることが示されている。
しかしながら、上記のいずれの方法も、寒天培地を用いているため、被験試料や検出対象菌種ごとに対応する数の寒天培地を調製しなければならず、操作が煩雑であった。
また、調製した寒天培地を保存する方法としては冷蔵保存が適しているが、その効力を維持する期間は高々四週間程度であった。さらに、一種類の寒天培地もしくはディスク試験片では観察された多剤耐性菌が、3剤耐性菌であるか、2剤耐性菌であるかまたは単剤耐性菌であるかを区別することはできなかった。
一方、MDRPを代表とする多剤耐性菌感染症に対しては、カルバペネム系抗菌薬、アミノ配糖体系抗菌薬およびフルオロキノロン系抗菌薬による単剤での抗菌薬治療は無効であり、抗菌薬の併用療法が必要となる(非特許文献1)。
そのため、非特許文献2では、MDRP感染症に対して、3剤、2剤および単剤の抗菌薬を組み合わせたプレートを作製し、抗菌薬の組合せによるMIC値の低下の有無を観察して、単剤投与では抗菌薬療法の効果が期待できない抗菌薬の併用効果を判断する方法が示されている。
しかしながら、この方法では多数の被験試料を同時に試験するには煩雑で、多剤耐性菌をスクリーニングする方法には適していない。
特許第5515139号 特開2012-105643 特許第4696251号
化学療法の領域 VOL.23, NO.2, pp.259-264, 2007 日本化学療法学会雑誌 VOL.60, NO.4, pp.469-477, 2012
本発明の一つの目的は、カルバペネム系抗菌薬、アミノ配糖体系抗菌薬、およびフルオロキノロン系抗菌薬を用いて、簡便かつ迅速に多剤耐性菌を検出できる多剤耐性菌スクリーニング用プレート、検出方法、および検出キットを提供することにある。
本発明の別の目的は、カルバペネム系抗菌薬、アミノ配糖体系抗菌薬、およびフルオロキノロン系抗菌薬の複数の組み合わせを用いて、3剤耐性菌、2剤耐性菌、単剤耐性菌および感性菌を区別できる多剤耐性菌スクリーニング用プレート、検出方法、および検出キットを提供することにある。
本発明のまた別の目的は、カルバペネム系抗菌薬、アミノ配糖体系抗菌薬、およびフルオロキノロン系抗菌薬の複数の組み合わせを用いて、長期間安定的に多剤耐性菌を検出できる多剤耐性菌スクリーニング用プレート、検出方法、および検出キットを提供することにある。
本発明は以下の通りである。
(1)液体培地を収容するための複数の収容部を備えた多剤耐性菌スクリーニング用プレートであって、前記複数の収容部が、カルバペネム系抗菌薬、アミノ配糖体系抗菌薬、およびフルオロキノロン系抗菌薬を含む第1の液体培地を収容する第1の収容部と、前記カルバペネム系抗菌薬、前記アミノ配糖体系抗菌薬および前記フルオロキノロン系抗菌薬のうちの2つを含む1、2、または3種類の第2の液体培地を収容する第2の収容部と、前記カルバペネム系抗菌薬、前記アミノ配糖体系抗菌薬および前記フルオロキノロン系抗菌薬のうちの1つを含む1、2、または3種類の第3の液体培地を収容する第3の収容部と、から選ばれる、多剤耐性菌スクリーニング用プレート。
(2)液体培地を収容するための複数の収容部を備えた多剤耐性菌スクリーニング用プレートであって、前記複数の収容部のうちの少なくとも一つが、カルバペネム系抗菌薬、アミノ配糖体系抗菌薬、およびフルオロキノロン系抗菌薬を含む液体培地を収容する、多剤耐性菌スクリーニング用プレート。
(3)前記液体培地が、ミュラーヒントンブイヨン、NACブイヨン培地、BTB培地、ハートインフュジョンブイヨン培地、普通ブイヨン培地、およびトリプトソイブイヨン培地から選択される(1)または(2)に記載の多剤耐性菌スクリーニング用プレート。
(4)カルバペネム系抗菌薬の濃度が1μg/mL以上、アミノ配糖体系抗菌薬の濃度が2μg/m L以上、およびフルオロキノロン系抗菌薬の濃度が0.5μg/mL以上である(3)に記載の多剤耐性菌スクリーニング用プレート。
(5)カルバペネム系抗菌薬がイミペネム、パニペネム、メロペネム、ビアペネム、ドリペネム、テビペネム、およびエルタペネムから選ばれる少なくとも一つである(1)〜(4)のいずれか一項に記載の多剤耐性菌スクリーニング用プレート。
(6)アミノ配糖体系抗菌薬がアミカシン、カナマイシン、ゲンタマイシン、ジベカシン、トブラマイシン、イセパマイシンおよびアルベカシンから選択される少なくとも一つである(1)〜(4)のいずれか一項に記載の多剤耐性菌スクリーニング用プレート。
(7)フルオロキノロン系抗菌薬がシプロフロキサシン、ノルフロキサシン、オフロキサシン、ロメフロキサシン、トスフロキサシン、レボフロキサシン、パズフロキサシン、ガチフロキサシン、プルリフロキサシン、モキシフロキサシン、シタフロキサシン、およびガレノキサシンから選択される少なくとも一つである(1)〜(4)のいずれか一項に記載の多剤耐性菌スクリーニング用プレート。
(8)ミュラーヒントンブイヨンに、1μg/mL以上のイミペネム、8μg/mL以上のアミカシン、および0.5μg/mL以上のシプロフロキサシンを含む第1の液体培地を収容する第1の収容部と、ミュラーヒントンブイヨンに、1μg/mL以上のイミペネム、8μg/mL以上のアミカシン、および0.5μg/mL以上のシプロフロキサシンから選択される2つの抗菌薬を含む1、2、または3種類の第2の液体培地を収容する第2の収容部と、ミュラーヒントンブイヨンに、1μg/mL以上のイミペネム、8μg/mL以上のアミカシン、および0.5μg/mL以上のシプロフロキサシンから選択される1つの抗菌薬を含む1、2、または3種類の第3の液体培地を収容する第3の収容部と、から選ばれる収容部を備えた多剤耐性菌スクリーニング用プレート。
(9)トリプトソイブイヨン培地またはNACブイヨン培地に、1μg/mL以上のイミペネム、8μg/mL以上のアミカシン、および0.5μg/mL以上のシプロフロキサシンを含む第1の液体培地を収容する第1の収容部と、トリプトソイブイヨン培地またはNACブイヨン培地に、1μg/mL以上のイミペネム、8μg/mL以上のアミカシン、および0.5μg/mL以上のシプロフロキサシンから選択される2つの抗菌薬を含む1、2、または3種類の第2の液体培地を収容する第2の収容部と、トリプトソイブイヨン培地またはNACブイヨン培地に、1μg/mL以上のイミペネム、8μg/mL以上のアミカシン、および0.5μg/mL以上のシプロフロキサシンから選択される1つの抗菌薬を含む1、2、または3種類の第3の液体培地を収容する第3の収容部と、から選ばれる収容部を備えた多剤耐性菌スクリーニング用プレート。
(10)ミュラーヒントンブイヨンに、1μg/mL以上のメロペネム、8μg/mL以上のアミカシン、および0.5μg/mL以上のシプロフロキサシンを含む第1の液体培地を収容する第1の収容部と、ミュラーヒントンブイヨンに、1μg/mL以上のメロペネム、8μg/mL以上のアミカシン、および0.5μg/mL以上のシプロフロキサシンから選択される2つの抗菌薬を含む1、2、または3種類の第2の液体培地を収容する第2の収容部と、ミュラーヒントンブイヨンに、1μg/mL以上のメロペネム、8μg/mL以上のアミカシン、および0.5μg/mL以上のシプロフロキサシンから選択される1つの抗菌薬を含む1、2、または3種類の第3の液体培地を収容する第3の収容部と、から選ばれる収容部を備えた多剤耐性菌スクリーニング用プレート。
(11)ミュラーヒントンブイヨンに、1μg/mL以上のイミペネム、8μg/mL以上のアミカシン、および1μg/mL以上のレボフロキサシンを含む第1の液体培地を収容する第1の収容部と、ミュラーヒントンブイヨンに、1μg/mL以上のイミペネム、8μg/mL以上のアミカシン、および1μg/mL以上のレボフロキサシンから選択される2つの抗菌薬を含む1、2、または3種類の第2の液体培地を収容する第2の収容部と、ミュラーヒントンブイヨンに、1μg/mL以上のイミペネム、8μg/mL以上のアミカシン、および1μg/mL以上のレボフロキサシンから選択される1つの抗菌薬を含む1、2、または3種類の第3の液体培地を収容する第3の収容部と、から選ばれる収容部を備えた多剤耐性菌スクリーニング用プレート。
(12)ミュラーヒントンブイヨンに、1μg/mL以上のイミペネム、8μg/mL以上のアミカシン、および2μg/mL以上のノルフロキサシンを含む第1の液体培地を収容する第1の収容部と、ミュラーヒントンブイヨンに、1μg/mL以上のイミペネム、8μg/mL以上のアミカシン、および2μg/mL以上のノルフロキサシンから選択される2つの抗菌薬を含む1、2、または3種類の第2の液体培地を収容する第2の収容部と、ミュラーヒントンブイヨンに、1μg/mL以上のイミペネム、8μg/mL以上のアミカシン、および2μg/mL以上のノルフロキサシンから選択される1つの抗菌薬を含む1、2、または3種類の第3の液体培地を収容する第3の収容部と、から選ばれる収容部を備えた多剤耐性菌スクリーニング用プレート。
(13)ミュラーヒントンブイヨンに、1μg/mL以上のイミペネム、2μg/mL以上のゲンタマイシン、および0.5μg/mL以上のシプロフロキサシンを含む第1の液体培地を収容する第1の収容部と、ミュラーヒントンブイヨンに、1μg/mL以上のイミペネム、2μg/mL以上のゲンタマイシン、および0.5μg/mL以上のシプロフロキサシンから選択される2つの抗菌薬を含む1、2、または3種類の第2の液体培地を収容する第2の収容部と、ミュラーヒントンブイヨンに、1μg/mL以上のイミペネム、2μg/mL以上のゲンタマイシン、および0.5μg/mL以上のシプロフロキサシンから選択される1つの抗菌薬を含む1、2、または3種類の第3の液体培地を収容する第3の収容部と、から選ばれる収容部を備えた多剤耐性菌スクリーニング用プレート。
(14)(1)〜(13)のいずれか一項に記載の多剤耐性菌スクリーニング用プレートを用いた多剤耐性菌の検出方法。
(15)検出する多剤耐性菌が多剤耐性緑膿菌、多剤耐性アシネトバクターおよび薬剤耐性腸内細菌から選択される少なくとも一つである(14)に記載の多剤耐性菌の検出方法。
(16)(1)〜(13)のいずれか一項に記載の多剤耐性菌スクリーニング用プレートを備えた多剤耐性菌検出キット。
(17)カルバペネム系抗菌薬、アミノ配糖体系抗菌薬、およびフルオロキノロン系抗菌薬を含む第1の液体培地、前記カルバペネム系抗菌薬、前記アミノ配糖体系抗菌薬、および前記フルオロキノロン系抗菌薬のうちの2つを含む1、2または3種類の第2の液体培地、および前記カルバペネム系抗菌薬、前記アミノ配糖体系抗菌薬、および前記フルオロキノロン系抗菌薬のうちの1つを含む1、2または3種類の第3の液体培地から選ばれる複数の液体培地と、前記複数の液体培地の各々を収容する収容部を備えた多剤耐性菌スクリーニング用プレートと、を備える多剤耐性菌検出キット。
(18)検出する多剤耐性菌が多剤耐性緑膿菌、多剤耐性アシネトバクターおよび薬剤耐性腸内細菌から選択される(16)または(17)に記載の多剤耐性菌検出キット。
本発明の多剤耐性菌スクリーニング用プレート及び検出方法によれば、一つのプレート上で複数の被験試料を簡便かつ迅速に多剤耐性菌を検出することができる。また、本発明の多剤耐性菌スクリーニング用プレート及び検出方法によれば、3剤耐性菌、2剤耐性菌、単剤耐性菌および感性菌を区別することもできる。さらに、本発明の液体培地は長期間安定的に保存できるため、多剤耐性菌を長期間高精度に検出することができる。
抗菌薬としてイミペネム(IPM)、アミカシン(AMK)、およびシプロフロキサシン(CPFX)を用いた場合のプレート上の抗菌薬の配置(μg/mL)を示す。 抗菌薬としてメロペネム(MEPM)、アミカシン(AMK)、およびシプロフロキサシン(CPFX)を用いた場合のプレート上の抗菌薬の配置(μg/mL)を示す。 抗菌薬としてイミペネム(IPM)、アミカシン(AMK)、およびレボフロキサシン(LVFX)を用いた場合のプレート上の抗菌薬の配置(μg/mL)を示す。 抗菌薬としてイミペネム(IPM)、アミカシン(AMK)、およびノルフロキサシン(NFLX)を用いた場合のプレート上の抗菌薬の配置(μg/mL)を示す。 抗菌薬としてイミペネム(IPM)、ゲンタマイシン(GM)、およびシプロフロキサシン(CPFX)を用いた場合のプレート上の抗菌薬の配置(μg/mL)を示す。
本発明を、発明を限定するものではなく例示としての実施形態にて説明する。
本発明は、液体培地を収容するための複数の収容部を備えた多剤耐性菌スクリーニング用プレートであって、複数の収容部が、カルバペネム系抗菌薬、アミノ配糖体系抗菌薬、およびフルオロキノロン系抗菌薬を含む第1の液体培地を収容する第1の収容部と、カルバペネム系抗菌薬、アミノ配糖体系抗菌薬およびフルオロキノロン系抗菌薬のうちの2つを含む1、2、または3種類の第2の液体培地を収容する第2の収容部と、カルバペネム系抗菌薬、アミノ配糖体系抗菌薬およびフルオロキノロン系抗菌薬のうちの1つを含む1、2、または3種類の第3の液体培地を収容する第3の収容部と、から選ばれる収容部を含む、多剤耐性菌スクリーニング用プレートを包含する。
なお、カルバペネム系抗菌薬、アミノ配糖体系抗菌薬、およびフルオロキノロン系抗菌薬を含む第1の液体培地であって、例えばカルバペネム系抗菌薬、アミノ配糖体系抗菌薬、およびフルオロキノロン系抗菌薬を含むが抗菌薬の濃度が異なるいずれの液体培地も、第1の液体培地に包含される。
カルバペネム系抗菌薬、アミノ配糖体系抗菌薬およびフルオロキノロン系抗菌薬のうちの2つを含むが、抗菌薬の濃度が異なるいずれの液体培地も、第2の液体培地に包含される。
カルバペネム系抗菌薬、アミノ配糖体系抗菌薬およびフルオロキノロン系抗菌薬のうちの1つを含むが、抗菌薬の濃度が異なるいずれの液体培地も、第3の液体培地に包含される。
多剤耐性菌スクリーニング用プレートとしては、例えば収容部として複数のウエルを備えたプラスチック製プレートが挙げられ、具体的には24穴プレート、96穴プレート等のマイクロプレートが挙げられるが、ウエルの数は限定されない。また、本発明の多剤耐性菌スクリーニング用プレートは、液体培地を収容した状態で使用時まで冷凍保存することが可能であり、長期安定性を備えている。なお、−70℃で保存した場合、少なくとも6ヶ月間その効力を失うことは無い。
カルバペネム系抗菌薬としては、イミペネム、パニペネム、メロペネム、ビアペネム、ドリペネム、テビペネム、およびエルタペネムから選ばれる少なくとも一つが挙げられる。
アミノ配糖体系抗菌薬としては、アミカシン、カナマイシン、ゲンタマイシン、ジベカシン、トブラマイシン、イセパマイシンおよびアルベカシンから選択される少なくとも一つが挙げられる。
フルオロキノロン系抗菌薬としては、シプロフロキサシン、ノルフロキサシン、オフロキサシン、ロメフロキサシン、トスフロキサシン、レボフロキサシン、パズフロキサシン、ガチフロキサシン、プルリフロキサシン、モキシフロキサシン、シタフロキサシン、およびガレノキサシンから選択される少なくとも一つが挙げられる。
一つの実施形態では、上記多剤耐性菌スクリーニング用プレートにおいて、複数の収容部のうちの少なくとも一つが、カルバペネム系抗菌薬、アミノ配糖体系抗菌薬、およびフルオロキノロン系抗菌薬を含む液体培地を収容する。
別の実施形態では、本発明の多剤耐性菌スクリーニング用プレートにおいて、複数の収容部のうちの第1の収容部が、カルバペネム系抗菌薬、アミノ配糖体系抗菌薬、およびフルオロキノロン系抗菌薬を含む液体培地を収容し、複数の収容部のうちの第2の収容部が、カルバペネム系抗菌薬、アミノ配糖体系抗菌薬、およびフルオロキノロン系抗菌薬のうちの2つを含む1、2、または3種類の液体培地を収容する。特定の実施形態では、上記の第1および第2の収容部が一列に配置される。別の特定の実施形態では、多剤耐性菌スクリーニング用プレートは、第1および第2の収容部に収容されたそれぞれの液体培地の抗菌薬を異なる希釈濃度にした液体培地を収容する収容部をさらに備える。
別の実施形態では、本発明の多剤耐性菌スクリーニング用プレートにおいて、複数の収容部のうちの第1の収容部が、カルバペネム系抗菌薬、アミノ配糖体系抗菌薬、およびフルオロキノロン系抗菌薬を含む液体培地を収容し、複数の収容部のうちの第2の収容部が、カルバペネム系抗菌薬およびアミノ配糖体系抗菌薬を含む液体培地を収容し、複数の収容部のうちの第3の収容部が、アミノ配糖体系抗菌薬およびフルオロキノロン系抗菌薬を含む液体培地を収容し、複数の収容部のうちの第4の収容部が、カルバペネム系抗菌薬およびフルオロキノロン系抗菌薬を含む液体培地を収容する。特定の実施形態では、上記の第1〜第4の収容部が一列に配置される。別の特定の実施形態では、多剤耐性菌スクリーニング用プレートは、第1〜第4の収容部に収容されたそれぞれの液体培地の抗菌薬を異なる希釈濃度にした液体培地を収容する収容部をさらに備える。
別の実施形態では、本発明の多剤耐性菌スクリーニング用プレートにおいて、複数の収容部のうちの第1の収容部が、カルバペネム系抗菌薬、アミノ配糖体系抗菌薬、およびフルオロキノロン系抗菌薬を含む第1の液体培地を収容し、複数の収容部のうちの第2の収容部が、カルバペネム系抗菌薬、アミノ配糖体系抗菌薬、およびフルオロキノロン系抗菌薬のうちの2つを含む1、2、または3種類の第2の液体培地を収容し、複数の収容部のうちの第3の収容部が、カルバペネム系抗菌薬、アミノ配糖体系抗菌薬、およびフルオロキノロン系抗菌薬のうちの1つを含む1、2、または3種類の第3の液体培地を収容する。別の特定の実施形態では、多剤耐性菌スクリーニング用プレートは、第1〜第3の収容部に収容されたそれぞれの液体培地の抗菌薬を異なる希釈濃度にした液体培地を収容する収容部をさらに備える。
より特定の実施形態では、本発明の多剤耐性菌スクリーニング用プレートにおいて、複数の収容部のうちの第1の収容部が、カルバペネム系抗菌薬、アミノ配糖体系抗菌薬、およびフルオロキノロン系抗菌薬を含む液体培地を収容し、複数の収容部のうちの第2の収容部が、カルバペネム系抗菌薬およびアミノ配糖体系抗菌薬を含む液体培地を収容し、複数の収容部のうちの第3の収容部が、アミノ配糖体系抗菌薬およびフルオロキノロン系抗菌薬を含む液体培地を収容し、複数の収容部のうちの第4の収容部が、カルバペネム系抗菌薬およびフルオロキノロン系抗菌薬を含む液体培地を収容し、複数の収容部のうちの第5の収容部が、カルバペネム系抗菌薬を含む液体培地を収容し、複数の収容部のうちの第6の収容部が、アミノ配糖体系抗菌薬を含む液体培地を収容し、複数の収容部のうちの第7の収容部が、フルオロキノロン系抗菌薬を含む液体培地を収容する。特定の実施形態では、上記の第1〜第7の収容部が一列に配置される。別の特定の実施形態では、多剤耐性菌スクリーニング用プレートは、第1〜第7の収容部に収容されたそれぞれの液体培地の抗菌薬を異なる希釈濃度にした液体培地を収容する収容部をさらに備える。
別の実施形態では、本発明の多剤耐性菌スクリーニング用プレートにおいて、複数の収容部のうちの第1の収容部が、カルバペネム系抗菌薬、アミノ配糖体系抗菌薬、およびフルオロキノロン系抗菌薬を含む液体培地を収容し、複数の収容部のうちの第2の収容部が、カルバペネム系抗菌薬およびアミノ配糖体系抗菌薬を含む液体培地を収容し、複数の収容部のうちの第3の収容部が、アミノ配糖体系抗菌薬およびフルオロキノロン系抗菌薬を含む液体培地を収容し、複数の収容部のうちの第4の収容部が、カルバペネム系抗菌薬およびフルオロキノロン系抗菌薬を含む液体培地を収容し、複数の収容部のうちの第5の収容部が、カルバペネム系抗菌薬を含む液体培地を収容し、複数の収容部のうちの第6の収容部が、アミノ配糖体系抗菌薬を含む液体培地を収容し、複数の収容部のうちの第7の収容部が、フルオロキノロン系抗菌薬を含む液体培地を収容し、複数の収容部のうちの第8の収容部が、抗菌薬を含まない液体培地(陽性コントロール)を収容する。特定の実施形態では、上記の第1〜第8の収容部が一列に配置される。別の特定の実施形態では、多剤耐性菌スクリーニング用プレートは、第1〜第8の収容部に収容されたそれぞれの液体培地の抗菌薬を複数の希釈濃度にした液体培地を収容する収容部をさらに備える。
検出される多剤耐性菌は、限定されないが、例えば多剤耐性緑膿菌、多剤耐性アシネトバクター、および薬剤耐性腸内細菌等から選択される少なくとも一つが挙げられる。
液体培地としては、培地中には検出対象菌の栄養源と物質、無機塩類等が含まれる。液体培地のpHは、本発明により検出される検出対象菌が発育するpHであれば特に限定されない。そのような液体培地として、例えばミュラーヒントンブイヨン(pH7.2〜7.4)、NACブイヨン培地(pH7.3〜7.7)、BTB培地(pH7.0〜7.6)、ハートインフュジョンブイヨン培地(pH7.2〜7.6)、普通ブイヨン培地(pH6.8〜7.2)、およびトリプトソイブイヨン培地(pH7.1〜7.5)から選択される少なくとも一つが挙げられる。
調合済みの市販の粉末培地を使用する場合、用意した粉末培地を所定量の精製水に溶解し、オートクレーブ等の滅菌処理を行う。調合済みの粉末培地を使用しない場合には、必要な成分(抗菌薬以外の培地成分)を調合した後、精製水に溶解し、(或いは、成分毎に精製水に添加し、溶解し)、オートクレーブ等の滅菌処理を行う。次に、培地が十分に冷めたのを確認した後、各抗菌薬(例えばイミペネム、アミカシン及びシプロフロキサシン)を添加し、撹拌する。続いて、プレートの収容部に培地を分注する。その後、得られたプレートは室温、冷蔵(例えば2〜10℃)、または冷凍(例えば−4〜−80℃)で保存される。尚、プレートの作製のための全ての操作は原則として無菌環境下で行う。
カルバペネム系抗菌薬は、カルバペネム骨格を有する化合物を指し、例えばイミペネム(IPM)、パニペネム、メロペネム、ビアペネム、ドリペネム、テビペネムおよびエルタペネムから選ばれる少なくとも一つが挙げられる。なお、抗菌薬によって用いられる薬剤濃度は異なるが、カルバペネム系抗菌薬の濃度は1μg/mL以上が好ましい。カルバペネム系抗菌薬の濃度の上限は特に限定されないが、例えば512μg/mL以下であってもよい。
アミノ配糖体系抗菌薬は、アミノ糖を含む配糖体である化合物を指し、例えばアミカシン(AMK)、カナマイシン、ゲンタマイシン、ジベカシン、トブラマイシン、イセパマイシンおよびアルベカシンから選択される少なくとも一つが挙げられる。なお、抗菌薬によって用いられる薬剤濃度は異なるが、アミノ配糖体系抗菌薬の濃度は2μg/mL以上が好ましい。アミノ配糖体系抗菌薬の濃度の上限は特に限定されないが、例えば1024μg/mL以下であってもよい。
フルオロキノロン系抗菌薬は、キノロン骨格を有するキノロン系抗菌薬のうち複素環にフッ素を導入したキノロンである化合物を指し、例えばシプロフロキサシン(CPFX)、ノルフロキサシン、オフロキサシン、ロメフロキサシン、トスフロキサシン、レボフロキサシン、パズフロキサシン、ガチフロキサシン、プルリフロキサシン、モキシフロキサシン、シタフロキサシンおよびガレノキサシンから選択される少なくとも一つが挙げられる。なお、抗菌薬によって用いられる薬剤濃度は異なるが、フルオロキノロン系抗菌薬の濃度は0.5μg/mL以上が好ましい。フルオロキノロン系抗菌薬の濃度の上限は特に限定されないが、例えば512μg/mL以下であってもよい。
一つの実施形態では、カルバペネム系抗菌薬がメロペネムまたはイミペネム、アミノ配糖体系抗菌薬がアミカシンまたはゲンタマイシン、およびフルオロキノロン系抗菌薬がシプロフロキサシン、レボフロキサシン、またはノルフロキサシンである3剤の組み合わせが用いられる。
上記の抗菌薬の各々の濃度は、例えばCLSI(Clinical and Laboratory Standards Institute)のガイドライン(Performance Standards for Antimicrobial Susceptibility Testing(M100)のS(感性:治療効果が期待できる)、I(中間:投与量により治療効果が期待できる、効果の有無の緩衝域)、R(耐性:治療効果が期待できない)の濃度、日本化学療法学会のブレイクポイントおよびその近傍の濃度等、抗菌薬の有効性の判断基準となる濃度の全部もしくはその一部を用いて効率良く決定することができる。
多剤耐性菌をMDRPを例に挙げて示す。MDRPは、カルバペネム系抗菌薬、アミノ配糖体系抗菌薬およびフルオロキノロン系抗菌薬に耐性を示す緑膿菌である。それゆえ、MDRPは本邦で使用可能な抗菌薬のほとんどが無効で、院内感染対策上重要な病原体となっている
感染症の予防及び感染症の患者に対する医療に関する法律でも、代表的なイミペネム、アミカシン、およびシプロフロキサシンの最小発育阻止濃度(MIC)が単剤でイミペネム≧16μg/mL、アミカシン≧32μg/mL、シプロフロキサシン≧4μg/mLのすべてを満たす緑膿菌が3剤耐性菌とされるが、本発明のプレートによれば、3剤耐性菌を検出することができる。また、本発明のプレートによれば、3剤耐性菌、2剤耐性菌、単剤耐性菌および感性菌を区別することもできる。
多剤耐性菌の検出に適したカルバペネム系抗菌薬、アミノ配糖体系抗菌薬およびフルオロキノロン系抗菌薬の濃度は、細菌の種類、培地の種類および抗菌薬の組み合わせによって変更し得る。
一つの実施形態では、カルバペネム系抗菌薬の濃度が1μg/mL以上、アミノ配糖体系抗菌薬の濃度が2μg/mL以上、およびフルオロキノロン系抗菌薬の濃度が0.5μg/mL以上である。
(I)一つの実施形態では、多剤耐性菌スクリーニング用液体培地は、ミュラーヒントンブイヨンに、1μg/mL以上のイミペネム、8μg/mL以上のアミカシン、および0.5μg/mL以上のシプロフロキサシンを含む第1の液体培地と;ミュラーヒントンブイヨンに、1μg/mL以上のイミペネム、8μg/mL以上のアミカシン、および0.5μg/mL以上のシプロフロキサシンから選択される2つの抗菌薬を含む1、2、または3種類の第2の液体培地と;ミュラーヒントンブイヨンに、1μg/mL以上のイミペネム、8μg/mL以上のアミカシン、および0.5μg/mL以上のシプロフロキサシンから選択される1つの抗菌薬を含む1、2、または3種類の第3の液体培地と;から選択される少なくとも一つを含む。
(II)一つの実施形態では、多剤耐性菌スクリーニング用液体培地は、トリプトソイブイヨン培地またはNACブイヨン培地に、1μg/mL以上のイミペネム、8μg/mL以上のアミカシン、および0.5μg/mL以上のシプロフロキサシンを含む第1の液体培地と;トリプトソイブイヨン培地またはNACブイヨン培地に、1μg/mL以上のイミペネム、8μg/mL以上のアミカシン、および0.5μg/mL以上のシプロフロキサシンから選択される2つの抗菌薬を含む1、2、または3種類の第2の液体培地と;トリプトソイブイヨン培地またはNACブイヨン培地に、1μg/mL以上のイミペネム、8μg/mL以上のアミカシン、および0.5μg/mL以上のシプロフロキサシンから選択される1つの抗菌薬を含む1、2、または3種類の第3の液体培地を収容する第3の収容部と;から選択される少なくとも一つを含む。
(III)一つの実施形態では、多剤耐性菌スクリーニング用液体培地は、ミュラーヒントンブイヨンに、1μg/mL以上のメロペネム、8μg/mL以上のアミカシン、および0.5μg/mL以上のシプロフロキサシンを含む第1の液体培地と;ミュラーヒントンブイヨンに、1μg/mL以上のメロペネム、8μg/mL以上のアミカシン、および0.5μg/mL以上のシプロフロキサシンから選択される2つの抗菌薬を含む1、2、または3種類の第2の液体培地と;ミュラーヒントンブイヨンに、1μg/mL以上のメロペネム、8μg/mL以上のアミカシン、および0.5μg/mL以上のシプロフロキサシンから選択される1つの抗菌薬を含む1、2、または3種類の第3の液体培地と;から選択される少なくとも一つを含む。
(IV)一つの実施形態では、多剤耐性菌スクリーニング用液体培地は、ミュラーヒントンブイヨンに、1μg/mL以上のイミペネム、8μg/mL以上のアミカシン、および1μg/mL以上のレボフロキサシンを含む第1の液体培地と;ミュラーヒントンブイヨンに、1μg/mL以上のイミペネム、8μg/mL以上のアミカシン、および1μg/mL以上のレボフロキサシンから選択される2つの抗菌薬を含む1、2、または3種類の第2の液体培地と;ミュラーヒントンブイヨンに、1μg/mL以上のイミペネム、8μg/mL以上のアミカシン、および1μg/mL以上のレボフロキサシンから選択される1つの抗菌薬を含む1、2、または3種類の第3の液体培地と;から選択される少なくとも一つを含む。
(V)一つの実施形態では、多剤耐性菌スクリーニング用液体培地は、ミュラーヒントンブイヨンに、1μg/mL以上のイミペネム、8μg/mL以上のアミカシン、および2μg/mL以上のノルフロキサシンを含む第1の液体培地と;ミュラーヒントンブイヨンに、1μg/mL以上のイミペネム、8μg/mL以上のアミカシン、および2μg/mL以上のノルフロキサシンから選択される2つの抗菌薬を含む1、2、または3種類の第2の液体培地と;ミュラーヒントンブイヨンに、1μg/mL以上のイミペネム、8μg/mL以上のアミカシン、および2μg/mL以上のノルフロキサシンから選択される1つの抗菌薬を含む1、2、または3種類の第3の液体培地と;から選択される少なくとも一つを含む。
(VI)一つの実施形態では、多剤耐性菌スクリーニング用液体培地は、ミュラーヒントンブイヨンに、1μg/mL以上のイミペネム、2μg/mL以上のゲンタマイシン、および0.5μg/mL以上のシプロフロキサシンを含む第1の液体培地と;ミュラーヒントンブイヨンに、1μg/mL以上のイミペネム、2μg/mL以上のゲンタマイシン、および0.5μg/mL以上のシプロフロキサシンから選択される2つの抗菌薬を含む1、2、または3種類の第2の液体培地と;ミュラーヒントンブイヨンに、1μg/mL以上のイミペネム、2μg/mL以上のゲンタマイシン、および0.5μg/mL以上のシプロフロキサシンから選択される1つの抗菌薬を含む1、2、または3種類の第3の液体培地と;から選択される少なくとも一つを含む。
特定の実施形態では、上記の(I)〜(VI)において、多剤耐性菌スクリーニング用液体培地は、上記の第1の液体培地を含む。別の特定の実施形態では、多剤耐性菌スクリーニング用液体培地は、上記の第1の液体培地と、上記の1、2または3種類の第2の液体培地とを含む。別の特定の実施形態では、多剤耐性菌スクリーニング用液体培地は、上記の第1の液体培地と、上記の1、2または3種類の第3の液体培地とを含む。別の特定の実施形態では、多剤耐性菌スクリーニング用液体培地は、上記の1、2または3種類の第2の液体培地と、上記の1、2または3種類の第3の液体培地とを含む。別の特定の実施形態では、多剤耐性菌スクリーニング用液体培地は、上記の第1の液体培地と、上記の1、2または3種類の第2の液体培地と、上記の1、2、または3種類の第3の液体培地とを含む。
本発明は、上記の多剤耐性菌検出用スクリーニング培地と、かかる多剤耐性菌スクリーニング用液体培地を収容する多剤耐性菌スクリーニング用プレートとを備えた多剤耐性菌検出キットを包含する。
一つの実施形態として、多剤耐性菌検出キットは、カルバペネム系抗菌薬、アミノ配糖体系抗菌薬、およびフルオロキノロン系抗菌薬を含む第1の液体培地、カルバペネム系抗菌薬、アミノ配糖体系抗菌薬、およびフルオロキノロン系抗菌薬のうちの2つを含む1、2または3種類の第2の液体培地、およびカルバペネム系抗菌薬、アミノ配糖体系抗菌薬、およびフルオロキノロン系抗菌薬のうちの1つを含む1、2または3種類の第3の液体培地から選ばれる複数の液体培地と、複数の液体培地の各々を収容する収容部を備えた多剤耐性菌スクリーニング用プレートとを備える。好ましいカルバペネム系抗菌薬、アミノ配糖体系抗菌薬、およびフルオロキノロン系抗菌薬の組み合わせおよび濃度については上述した通りである。
別の実施形態として、多剤耐性菌検出キットは、カルバペネム系抗菌薬、アミノ配糖体系抗菌薬、およびフルオロキノロン系抗菌薬を含む第1の液体培地と、カルバペネム系抗菌薬、アミノ配糖体系抗菌薬およびフルオロキノロン系抗菌薬のうちの2つを含む1、2または3種類の第2の液体培地と、第1の液体培地を収容する第1の収容部と、1、2または3種類の第2の液体培地を収容する第2の収容部とを備えた多剤耐性菌スクリーニング用プレートとを備える。好ましいカルバペネム系抗菌薬、アミノ配糖体系抗菌薬、およびフルオロキノロン系抗菌薬の組み合わせおよび濃度については上述した通りである。
別の実施形態として、多剤耐性菌検出キットは、カルバペネム系抗菌薬、アミノ配糖体系抗菌薬、およびフルオロキノロン系抗菌薬を含む第1の液体培地と、カルバペネム系抗菌薬、アミノ配糖体系抗菌薬およびフルオロキノロン系抗菌薬のうちの2つを含む1、2または3種類の第2の液体培地と、前記カルバペネム系抗菌薬、前記アミノ配糖体系抗菌薬、および前記フルオロキノロン系抗菌薬のうちの1つを含む1、2または3種類の第3の液体培地と、前記第1の液体培地を収容する第1の収容部と、前記1、2または第3種類の第2の液体培地を収容する第2の収容部と、1、2または3種類の第3の液体培地を収容する第3の収容部とを備えた多剤耐性菌スクリーニング用プレートとを備える。好ましいカルバペネム系抗菌薬、アミノ配糖体系抗菌薬、およびフルオロキノロン系抗菌薬の組み合わせおよび濃度については上述した通りである。
本発明はさらに、本発明の多剤耐性菌スクリーニング用液体培地または多剤耐性菌スクリーニング用プレートを用いた多剤耐性菌の検出方法を包含する。
本発明の検出方法は、本発明の液体培地を用いることによって特徴付けられる。本発明の検出方法の具体的な工程の例を以下に示す。
まず、被験菌の菌懸濁液を調製し、本発明のスクリーニング用培地に被験菌を接種する。
次に、被験菌を接種した培地を被験菌の発育に適した温度条件下(35±2℃)で所定時間(16時間〜24時間)培養する。最後に、培養後の培地を観察し、被験菌の発育の有無を観察する。被験菌が多剤耐性菌の場合、発育が認められる。以上のように、本発明の検出方法は複雑高度な操作を要しない。また、従来の検出方法に比べ、格段に簡便で迅速な検出を可能にする。
本明細書中に引用されているすべての特許出願および文献の開示は、それらの全体が参照により本明細書に組み込まれるものとする。
以下に実施例を挙げて本発明をより具体的に説明するが、本発明はこれらに限定されない。
実施例1 緑膿菌(P. aeruginosa)を用いた多剤耐性菌スクリーニング用プレートの抗菌薬濃度の検討
(1)試験菌株
P. aeruginosa 21株を用いた。内訳は、3剤耐性株14株(No.1−14)、2剤耐性株6株(No.15−20)、感性株1株(No.21)である。
(2)試験方法
図1に示す配置でミュラーヒントンブイヨン(MHB)(栄研化学株式会社)にイミペネム(IPM)とシプロフロキサシン(CPFX)とアミカシン(AMK)を96穴マイクロプレートのウエルに分注し、多剤耐性菌スクリーニング用プレートを作製した。なお、作製した多剤耐性菌スクリーニング用プレートは−70℃で保存し、使用時に融解して用いた。薬剤濃度はP. aeruginosaに対する各薬剤のブレイクポイント濃度(IPM2μg/mL、CPFX1μg/mL、AMK16μg/mL)を中心として2段階希釈を行った。多剤耐性菌スクリーニング用プレートの各ウエルに試験菌株を約5×105CFU/mLとなるように接種し、35℃±2℃で18時間培養後の最小発育阻止濃度(MIC)値の判定を行った。
(3)結果
結果を表1に示す。
IPM4μg/mL+CPFX2μg/mL+AMK32μg/mLの組合せの濃度以上の濃度で、3剤耐性株の14株(No.1−14)の発育阻止が認められた半面、2剤耐性株の6株の中4株(No.15−18)ではIPM2μg/mL+CPFX1μg/mL+AMK16μg/mLの組合せの濃度で、2剤耐性株の中2株(No.19−20)ではIPM1μg/mL+CPFX0.5μg/mL+AMK8μg/mLの組合せの濃度で、および感性の1株ではIPM0.25μg/mL+CPFX 0.12μg/mL+AMK2μg/mLの組合せの濃度で発育阻止が認められた。
すなわち、IPM2μg/mL+CPFX1μg/mL+AMK16μg/mLのウエルで3剤耐性株は発育し、2剤耐性株および感性株は発育しない。このことから、3剤合剤を用いることにより3剤耐性緑膿菌と2剤耐性緑膿菌および感性株とを判別することが可能であった。
また、IPM4μg/mL+CPFX2μg/mLの組合せの濃度以上の濃度で、2剤耐性株の中、AMK感性の5株(No.15−19)の発育阻止が認められた半面、2剤耐性株の中、IPM感性の1株(No.20)および感性の1株ではIPM1μg/mL +CPFX0.5μg/mLで発育阻止が認められた。
すなわち、IPM2μg/mL+CPFX1μg/mL以上のウエルでAMK感性の2剤耐性株は発育し、IPM感性の2剤耐性株および感性株は発育しない。このことから、IPMおよびCPFXの2剤合剤を用いることによりIPMおよびCPFXの2剤耐性緑膿菌とIPM感性の2剤耐性緑膿菌および感性株とを判別することが可能であった。
さらに、CPFX2μg/mL+AMK32μg/mLの組合せの濃度よりも大きい濃度で、2剤耐性株の中、IPM感性の1株(No.20)の発育阻止が認められた半面、2剤耐性株の中、AMK感性の5株(No.15−19)ではCPFX1μg/mL+AMK16μg/mL以下で、および感性の1株ではCPFX0.12μg/mL+AMK2μg/mLで発育阻止が認められた。
すなわち、CPFX1μg/mL+AMK16μg/mLのウエルでIPM感性の2剤耐性株は発育し、AMK感性の2剤耐性株および感性株は発育しない。このことから、AMKおよびCPFXの2剤合剤を用いることによりAMKおよびCPFXの2剤耐性緑膿菌とAMK感性の2剤耐性緑膿菌および感性株とを判別することが可能であった。
このことより、本発明の多剤耐性菌スクリーニング用プレートを用いることにより、3剤耐性株、2剤耐性株、および感性株を判別することが可能であることが確認された。
実施例2 試験用培地の異なる多剤耐性菌スクリーニング用プレートの検討
(1)試験菌株
P. aeruginosa 3剤耐性株10株(表2および表3:No.1−10)と、P. aeruginosa以外の各種耐性菌4株(表4:No.1−4)、CLSI精度管理菌株3株(表4:No.5−7)を用いた。
(2)試験方法
ミュラーヒントンブイヨンのかわりにトリプトソイブイヨン培地(栄研化学株式会社)とNACブイヨン培地(栄研化学株式会社)を用い、図1の薬剤濃度で多剤耐性菌スクリーニング用プレートを作製した。実施例1と同様に、多剤耐性菌スクリーニング用プレートの各ウエルに試験菌株を約5×105CFU/mLとなるよう接種し、35±2℃で18時間培養後の最小発育阻止濃度値の判定を行った。
トリプトソイブイヨン培地は一般的な細菌の培養培地、NACブイヨン培地はP. aeruginosaの選択分離培地である。
(3)結果
結果を表2〜4に示す。
トリプトソイブイヨン培地(表2)では、IPM8〜32μg/mL+CPFX4〜16μg/mL+AMK64〜256μg/mLで3剤耐性株の10株の発育阻止が認められた。また、NACブイヨン培地(表3、4)では、IPM4〜16μg/mL+CPFX2〜8μg/mL+AMK32〜128μg/mLで3剤耐性株の10株の発育阻止が認められた反面、各種耐性菌4株(表4:No.1−4)およびCLSI精度管理菌株3株(表4:No.5−7)の発育はいずれのウエルでも認められなかった。これは、NACブイヨン培地が緑膿菌の選択分離培地であることから、他の菌の発育を抑制したものと考えられる。
このことより、ミュラーヒントンブイヨン以外の培地を基礎培地に用いても本発明の多剤耐性菌スクリーニング用プレートで3剤耐性株の検出が可能であることが確認された。
実施例3 多剤耐性菌スクリーニング用プレートに適用出来る抗菌薬の検討
(1)試験菌株
P. aeruginosa 3剤耐性株5株(No.1−5)を用いた。
(2)試験方法
実施例1の試験方法において、カルバペネム系薬剤としてメロペネム(MEPM)、フルオロキノロン系薬剤としてレボフロキサシン(LVFX)またはノルフロキサシン(NFLX)、アミノ配糖体系抗菌薬としてゲンタマイシン(GM)を選択し、多剤耐性菌スクリーニング用プレートを作製した。抗菌薬の配置はそれぞれ図2〜5に示す通りとした。実施例1と同様に、多剤耐性菌スクリーニング用プレートの各ウエルに試験菌株を約5×105CFU/mLとなるように接種し、35±2℃で18時間培養後のMIC値の判定を行った。
(3)結果
結果を表5−8に示す。
MEPM、LVFXもしくはNFLX、またはGMを用いた場合でも実施例1と同様の結果が確認され、抗菌薬を換えた本発明の多剤耐性菌スクリーニング用プレートで3剤耐性株の検出が可能であることが確認された。
実施例4 アシネトバクター(A.baumannii)を用いた多剤耐性菌スクリーニング用プレートの抗菌薬濃度の検討
(1)試験菌株
A.baumannii 7株を用いた。内訳は、3剤耐性株2株(No.1、2)、2剤耐性株3株(No.3、4、および5)、単剤耐性株2株(No.6、7)である。
(2)試験方法
図1に示す配置でミュラーヒントンブイヨン(MHB)(栄研化学株式会社)にイミペネム(IPM)とシプロフロキサシン(CPFX)とアミカシン(AMK)を96穴マイクロプレートのウエルに分注し、多剤耐性菌スクリーニング用プレートを作製した。なお、作製した多剤耐性菌スクリーニング用プレートは−70℃で保存し、使用時に融解して用いた。薬剤濃度はA.baumanniiに対する各薬剤のブレイクポイント濃度(IPM2μg/mL、CPFX1μg/mL、AMK 16μg/mL)を中心として2段階希釈を行った。多剤耐性菌スクリーニング用プレートの各ウエルに試験菌株を約5×105CFU/mLとなるように接種し、35℃±2℃で22時間培養後の最小発育阻止濃度(MIC)値の判定を行った。
(3)結果
結果を表9に示す。
IPM4μg/mL+CPFX2μg/mL+AMK32μg/mLの組合せの濃度以上の濃度で、3剤耐性株の2株(No.1、2)の発育阻止が認められた半面、2剤耐性株の3株の中2株(No.3、5)ではIPM1μg/mL+CPFX0.5μg/mL+AMK8μg/mLの組合せの濃度で、2剤耐性株の中1株(No.4)ではIPM0.25μg/mL+CPFX0.12μg/mL+AMK2μg/mLの組合せの濃度で、および単剤耐性株の2株ではIPM0.12〜0.25μg/mL+CPFX0.06〜0.12μg/mL+AMK1〜2μg/mLの組合せの濃度で発育阻止が認められた。
すなわち、IPM2μg/mL+CPFX1μg/mL+AMK16μg/mL以上のウエルで3剤耐性株は発育し、2剤耐性株および感性株は発育しない。このことから、3剤合剤を用いることにより3剤耐性アシネトバクターと2剤耐性アシネトバクターおよび単剤耐性アシネトバクターとを判別することが可能であった。
また、IPM4μg/mL+AMK32μg/mLの組合せの濃度で、2剤耐性株の中、CPFX感性株(No.3)の発育阻止が認められた半面、その他の2剤耐性株(No.4、5)および単剤耐性株(No. 6、7)ではIPM0.12〜1μg/mL+AMK1〜8μg/mLで発育阻止が認められた。
すなわち、IPM2μg/mL+AMK16μg/mLのウエルでCPFX感性の2剤耐性株は発育し、その他の2剤耐性株および単剤耐性株は発育しない。このことから、IPMおよびAMKの2剤合剤を用いることによりCPFX感性の2剤耐性アシネトバクターとその他の2剤耐性アシネトバクターおよび単剤耐性アシネトバクターとを判別することが可能であった。
また、IPM4μg/mL+CPFX2μg/mLの組合せの濃度で、2剤耐性株の中、AMK感性株(No.4)の発育阻止が認められた半面、その他の2剤耐性株(No.3、5)および単剤耐性株(No.6、7)ではIPM0.25〜2μg/mL+CPFX0.12〜1μg/mLで発育阻止が認められた。
すなわち、IPM2μg/mL+CPFX1μg/mLのウエルでAMK感性の2剤耐性株は発育し、その他の2剤耐性株および単剤耐性株は発育しない。このことから、IPMおよびCPFXの2剤合剤を用いることによりAMK感性の2剤耐性アシネトバクターとその他の2剤耐性アシネトバクターおよび単剤耐性アシネトバクターとを判別することが可能であった。
さらに、CPFX2μg/mL+AMK32μg/mLの組合せの濃度で、2剤耐性株の中、IPM感性株(No.5)の発育阻止が認められた半面、その他の2剤耐性株(No.3、4)および単剤耐性株(No.6、7)ではCPFX0.06〜0.5μg/mL+AMK1〜8μg/mLで発育阻止が認められた。
すなわち、CPFX1μg/mL+AMK16μg/mLでIPM感性の2剤耐性株は発育し、その他の2剤耐性株および単剤耐性株は発育しない。このことから、CPFXおよびAMKの2剤合剤を用いることによりIPM感性の2剤耐性アシネトバクターとその他の2剤耐性アシネトバクターおよび単剤耐性アシネトバクターとを判別することが可能であった。
このことより、本発明の多剤耐性菌スクリーニング用プレートを用いることにより3剤耐性株、2剤耐性株および感性株を判別することが可能であることが確認された。

Claims (18)

  1. 液体培地を収容するための複数の収容部を備えた多剤耐性菌スクリーニング用プレートであって、前記複数の収容部が、
    カルバペネム系抗菌薬、アミノ配糖体系抗菌薬、およびフルオロキノロン系抗菌薬を含む第1の液体培地を収容する第1の収容部と、
    前記カルバペネム系抗菌薬、前記アミノ配糖体系抗菌薬および前記フルオロキノロン系抗菌薬のうちの2つを含む1、2、または3種類の第2の液体培地を収容する第2の収容部と、
    前記カルバペネム系抗菌薬、前記アミノ配糖体系抗菌薬および前記フルオロキノロン系抗菌薬のうちの1つを含む1、2、または3種類の第3の液体培地を収容する第3の収容部と、
    から選ばれる収容部を含む、多剤耐性菌スクリーニング用プレート。
  2. 液体培地を収容するための複数の収容部を備えた多剤耐性菌スクリーニング用プレートであって、前記複数の収容部のうちの少なくとも一つが、カルバペネム系抗菌薬、アミノ配糖体系抗菌薬、およびフルオロキノロン系抗菌薬を含む液体培地を収容する、
    多剤耐性菌スクリーニング用プレート。
  3. 前記液体培地が、ミュラーヒントンブイヨン、NACブイヨン培地、BTB培地、ハートインフュジョンブイヨン培地、普通ブイヨン培地、およびトリプトソイブイヨン培地から選択される請求項1または2に記載の多剤耐性菌スクリーニング用プレート。
  4. カルバペネム系抗菌薬の濃度が1μg/mL以上、アミノ配糖体系抗菌薬の濃度が2μg/m L以上、およびフルオロキノロン系抗菌薬の濃度が0.5μg/mL以上である請求項3に記載の多剤耐性菌スクリーニング用プレート。
  5. カルバペネム系抗菌薬がイミペネム、パニペネム、メロペネム、ビアペネム、ドリペネム、テビペネム、およびエルタペネムから選ばれる少なくとも一つである請求項1〜4のいずれか一項に記載の多剤耐性菌スクリーニング用プレート。
  6. アミノ配糖体系抗菌薬がアミカシン、カナマイシン、ゲンタマイシン、ジベカシン、トブラマイシン、イセパマイシンおよびアルベカシンから選択される少なくとも一つである請求項1〜4のいずれか一項に記載の多剤耐性菌スクリーニング用プレート。
  7. フルオロキノロン系抗菌薬がシプロフロキサシン、ノルフロキサシン、オフロキサシン、ロメフロキサシン、トスフロキサシン、レボフロキサシン、パズフロキサシン、ガチフロキサシン、プルリフロキサシン、モキシフロキサシン、シタフロキサシン、およびガレノキサシンから選択される少なくとも一つである請求項1〜4のいずれか一項に記載の多剤耐性菌スクリーニング用プレート。
  8. ミュラーヒントンブイヨンに、1μg/mL以上のイミペネム、8μg/mL以上のアミカシン、および0.5μg/mL以上のシプロフロキサシンを含む第1の液体培地を収容する第1の収容部と、
    ミュラーヒントンブイヨンに、1μg/mL以上のイミペネム、8μg/mL以上のアミカシン、および0.5μg/mL以上のシプロフロキサシンから選択される2つの抗菌薬を含む1、2、または3種類の第2の液体培地を収容する第2の収容部と、
    ミュラーヒントンブイヨンに、1μg/mL以上のイミペネム、8μg/mL以上のアミカシン、および0.5μg/mL以上のシプロフロキサシンから選択される1つの抗菌薬を含む1、2、または3種類の第3の液体培地を収容する第3の収容部と、
    から選ばれる収容部を備えた多剤耐性菌スクリーニング用プレート。
  9. トリプトソイブイヨン培地またはNACブイヨン培地に、1μg/mL以上のイミペネム、8μg/mL以上のアミカシン、および0.5μg/mL以上のシプロフロキサシンを含む第1の液体培地を収容する第1の収容部と、
    トリプトソイブイヨン培地またはNACブイヨン培地に、1μg/mL以上のイミペネム、8μg/mL以上のアミカシン、および0.5μg/mL以上のシプロフロキサシンから選択される2つの抗菌薬を含む1、2、または3種類の第2の液体培地を収容する第2の収容部と、
    トリプトソイブイヨン培地またはNACブイヨン培地に、1μg/mL以上のイミペネム、8μg/mL以上のアミカシン、および0.5μg/mL以上のシプロフロキサシンから選択される1つの抗菌薬を含む1、2、または3種類の第3の液体培地を収容する第3の収容部と、
    から選ばれる収容部を備えた多剤耐性菌スクリーニング用プレート。
  10. ミュラーヒントンブイヨンに、1μg/mL以上のメロペネム、8μg/mL以上のアミカシン、および0.5μg/mL以上のシプロフロキサシンを含む第1の液体培地を収容する第1の収容部と、
    ミュラーヒントンブイヨンに、1μg/mL以上のメロペネム、8μg/mL以上のアミカシン、および0.5μg/mL以上のシプロフロキサシンから選択される2つの抗菌薬を含む1、2、または3種類の第2の液体培地を収容する第2の収容部と、
    ミュラーヒントンブイヨンに、1μg/mL以上のメロペネム、8μg/mL以上のアミカシン、および0.5μg/mL以上のシプロフロキサシンから選択される1つの抗菌薬を含む1、2、または3種類の第3の液体培地を収容する第3の収容部と、
    から選ばれる収容部を備えた多剤耐性菌スクリーニング用プレート。
  11. ミュラーヒントンブイヨンに、1μg/mL以上のイミペネム、8μg/mL以上のアミカシン、および1μg/mL以上のレボフロキサシンを含む第1の液体培地を収容する第1の収容部と、
    ミュラーヒントンブイヨンに、1μg/mL以上のイミペネム、8μg/mL以上のアミカシン、および1μg/mL以上のレボフロキサシンから選択される2つの抗菌薬を含む1、2、または3種類の第2の液体培地を収容する第2の収容部と、
    ミュラーヒントンブイヨンに、1μg/mL以上のイミペネム、8μg/mL以上のアミカシン、および1μg/mL以上のレボフロキサシンから選択される1つの抗菌薬を含む1、2、または3種類の第3の液体培地を収容する第3の収容部と、
    から選ばれる収容部を備えた多剤耐性菌スクリーニング用プレート。
  12. ミュラーヒントンブイヨンに、1μg/mL以上のイミペネム、8μg/mL以上のアミカシン、および2μg/mL以上のノルフロキサシンを含む第1の液体培地を収容する第1の収容部と、
    ミュラーヒントンブイヨンに、1μg/mL以上のイミペネム、8μg/mL以上のアミカシン、および2μg/mL以上のノルフロキサシンから選択される2つの抗菌薬を含む1、2、または3種類の第2の液体培地を収容する第2の収容部と、
    ミュラーヒントンブイヨンに、1μg/mL以上のイミペネム、8μg/mL以上のアミカシン、および2μg/mL以上のノルフロキサシンから選択される1つの抗菌薬を含む1、2、または3種類の第3の液体培地を収容する第3の収容部と、
    から選ばれる収容部を備えた多剤耐性菌スクリーニング用プレート。
  13. ミュラーヒントンブイヨンに、1μg/mL以上のイミペネム、2μg/mL以上のゲンタマイシン、および0.5μg/mL以上のシプロフロキサシンを含む第1の液体培地を収容する第1の収容部と、
    ミュラーヒントンブイヨンに、1μg/mL以上のイミペネム、2μg/mL以上のゲンタマイシン、および0.5μg/mL以上のシプロフロキサシンから選択される2つの抗菌薬を含む1、2、または3種類の第2の液体培地を収容する第2の収容部と、
    ミュラーヒントンブイヨンに、1μg/mL以上のイミペネム、2μg/mL以上のゲンタマイシン、および0.5μg/mL以上のシプロフロキサシンから選択される1つの抗菌薬を含む1、2、または3種類の第3の液体培地を収容する第3の収容部と、
    から選ばれる収容部を備えた多剤耐性菌スクリーニング用プレート。
  14. 請求項1〜13のいずれか一項に記載の多剤耐性菌スクリーニング用プレートを用いた多剤耐性菌の検出方法。
  15. 検出する多剤耐性菌が多剤耐性緑膿菌、多剤耐性アシネトバクターおよび薬剤耐性腸内細菌から選択される少なくとも一つである請求項14に記載の多剤耐性菌の検出方法。
  16. 請求項1〜13のいずれか一項に記載の多剤耐性菌スクリーニング用プレートを備えた多剤耐性菌検出キット。
  17. カルバペネム系抗菌薬、アミノ配糖体系抗菌薬、およびフルオロキノロン系抗菌薬を含む第1の液体培地、
    前記カルバペネム系抗菌薬、前記アミノ配糖体系抗菌薬、および前記フルオロキノロン系抗菌薬のうちの2つを含む1、2または3種類の第2の液体培地、および
    前記カルバペネム系抗菌薬、前記アミノ配糖体系抗菌薬、および前記フルオロキノロン系抗菌薬のうちの1つを含む1、2または3種類の第3の液体培地
    から選ばれる複数の液体培地と、
    前記複数の液体培地の各々を収容する収容部を備えた多剤耐性菌スクリーニング用プレートと、を備える多剤耐性菌検出キット。
  18. 検出する多剤耐性菌が多剤耐性緑膿菌、多剤耐性アシネトバクターおよび薬剤耐性腸内細菌から選択される請求項16または17に記載の多剤耐性菌検出キット。
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