JP2017055588A - 電力変換装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】入出力を絶縁しつつ変圧する電力変換装置20の回路規模を抑制しつつ素子保護を強化する。【解決手段】電力変換装置20において、インバータ回路(例えば、フルブリッジ回路で構成される)22は、直流電源10に接続されたリアクトルL1を介して入力される直流電圧を昇圧しつつ交流電圧に変換する。トランスTは、一次側に設けられたインバータ回路22の出力電力を二次側に伝達する。短絡スイッチ21は、リアクトルL1の両端を短絡させる。【選択図】図1

Description

本発明は、入出力を絶縁しつつ変圧する電力変換装置に関する。
絶縁と昇圧を1ステージで行うことができる高効率・低コストなDC−DCコンバータの回路トポロジーとして、絶縁型昇圧コンバータ(isolated boost converter)が知られている。絶縁型昇圧コンバータは一次側において、直流電源とインバータ回路の間にリアクトルを挿入し、インバータ回路に導通期間を設ける。この導通期間にリアクトルにエネルギーが蓄えられ、インバータ回路が相補動作に戻ると、そのエネルギーが放出され、トランスの一次側に昇圧された電圧が伝達される。
二次側に接続された負荷の取り外しや電源オフ等により、無負荷または軽負荷状態に遷移すると出力電流が急激に低下し、サージ電圧が発生する。特に絶縁型昇圧コンバータのような電流型絶縁コンバータにおいては、高周波トランスの漏れインダクタンスや一次側リアクトルに残存していた磁気エネルギーの放出により、スイッチング素子両端に大きなサージ電圧が発生する。これらに起因するサージ電圧の対策として、一次側にスナバ回路を設けることが考えられる(例えば、特許文献1参照)。
しかしながら、負荷の急激な変動(例えば、全負荷のオン/オフ)が短期間に頻繁に発生する場合、スナバ回路だけでは、繰り返し発生するサージ電圧を十分に吸収できない場合がある。サージ電圧を十分に吸収できない場合、インバータ回路を構成するスイッチング素子(例えば、IGBT(Insulated Gate Bipolar Transistor))に耐圧オーバーが発生し、素子に不具合が発生する恐れがある。
ところでDC−DCコンバータでは、起動時に発生する突入電流を抑制する必要がある。突入電流を抑制するために、負荷と並列に接続された二次側のコンデンサをプリチャージ回路でプリチャージする方法が考えられるが(例えば、特許文献2参照)、プリチャージ回路を別途に設ける必要があり、回路面積およびコストが増大する。
米国特許第6452815号明細書 米国特許第6587356号明細書
本発明者は絶縁型昇圧コンバータにおいて、簡単な回路を追加することにより、サージ電圧からの素子保護と起動時の突入電流の抑制に寄与する回路構成を見出すに至った。
本発明はこうした状況に鑑みなされたものであり、その目的は、入出力を絶縁しつつ変圧する電力変換装置であって、回路規模を抑制しつつ素子保護が強化された電力変換装置を提供することにある。
上記課題を解決するために、本発明のある態様の電力変換装置は、直流電源に接続されたリアクトルと、前記リアクトルを介して入力される直流電圧を昇圧しつつ交流電圧に変換するインバータ回路と、一次側に設けられた前記インバータ回路の出力電力を二次側に伝達するトランスと、前記リアクトルの両端を短絡させるための短絡スイッチと、を備える。
なお、以上の構成要素の任意の組み合わせ、本発明の表現を方法、装置、システムなどの間で変換したものもまた、本発明の態様として有効である。
本発明によれば、入出力を絶縁しつつ変圧する電力変換装置であって、回路規模を抑制しつつ素子保護が強化された電力変換装置を実現できる。
実施の形態1に係る電力変換装置の構成を説明するための図である。 図1の電力変換装置の基本動作を説明するためのタイムチャートである。 図1の電力変換装置の起動時の動作を説明するためのタイムチャートである。 実施の形態2に係る電力変換装置の構成を説明するための図である。 短絡スイッチの変形例1を示す図である。 短絡スイッチの変形例2を示す図である。
(実施の形態1)
図1は、実施の形態1に係る電力変換装置20の構成を説明するための図である。実施の形態1に係る電力変換装置20は、直流電源10から供給される直流電力をDC−DC変換して直流負荷30に供給する単方向の絶縁型DC−DCコンバータである。直流電源10は例えば、蓄電池、太陽電池、燃料電池などが該当する。
直流電源10と並列に第1平滑コンデンサC1が接続される。第1平滑コンデンサC1には例えば、電解コンデンサが使用される。直流電源10と直列にリアクトルL1が接続される。インバータ回路22はリアクトルL1を介して直流電源10と接続される。インバータ回路22は、リアクトルL1から入力される直流電力を交流電力に変換する。
本実施の形態ではインバータ回路22は、第1スイッチング素子Q11と第2スイッチング素子Q12が直列接続された第1レグと、第3スイッチング素子Q13と第4スイッチング素子Q14が直列接続された第2レグが並列接続されたフルブリッジ回路で構成される。第1レグの中点と第2レグの中点が、高周波トランスTの一次巻線の両端にそれぞれ接続される。
第1スイッチング素子Q11〜第4スイッチング素子Q14には例えば、IGBTを使用できる。第1スイッチング素子Q11のコレクタ端子および第3スイッチング素子Q13のコレクタ端子は、リアクトルL1を介して直流電源10の正極に接続される。第2スイッチング素子Q12のエミッタ端子および第4スイッチング素子Q14のエミッタ端子は、直流電源10の負極に接続される。第1スイッチング素子Q11のエミッタ端子と第2スイッチング素子Q12のコレクタ端子が接続され、第3スイッチング素子Q13のエミッタ端子と第4スイッチング素子Q14のコレクタ端子が接続される。
第1還流ダイオードD11〜第4還流ダイオードD14は、第1スイッチング素子Q11〜第4スイッチング素子Q14にそれぞれ並列に、逆向きに接続される。なお第1スイッチング素子Q11〜第4スイッチング素子Q14にMOSFET(Metal-Oxide-Semiconductor Field-Effect Transistor)を使用する場合、第1還流ダイオードD11〜第4還流ダイオードD14は、ソースからドレイン方向に形成される寄生ダイオードを利用できる。
高周波トランスTは、一次巻線に接続されるインバータ回路22の出力電圧を、一次巻線と二次巻線の巻数比に応じて変換し、二次巻線に接続される整流回路23に出力する。整流回路23は、高周波トランスTを介して入力されるインバータ回路22の出力電力を整流して直流負荷30に供給する。整流回路23は例えば、ダイオードブリッジ回路で構成できる。図1に示す例では、高周波トランスTの二次巻線の一端が、第1整流ダイオードD15のアノード端子と第2整流ダイオードD16のカソード端子間のノードに接続され、二次巻線の他端が、第3整流ダイオードD17のアノード端子と第4整流ダイオードD18のカソード端子間のノードに接続される。
第1整流ダイオードD15のカソード端子および第3整流ダイオードD17のカソード端子が直流負荷30の正極端子に接続され、第2整流ダイオードD16のアノード端子および第4整流ダイオードD18のアノード端子が直流負荷30の負極端子に接続される。直流負荷30と並列に第2平滑コンデンサC3が接続される。第2平滑コンデンサC3には例えば、電解コンデンサが使用される。
電圧検出部24は、直流負荷30に出力される電圧(第2平滑コンデンサC3の両端電圧)を検出して制御部25に出力する。電圧検出部24には例えば、差動増幅器を使用できる。
制御部25は電力変換装置20全体を制御する。制御部25の構成は、ハードウェア資源とソフトウェア資源の協働、またはハードウェア資源のみにより実現できる。ハードウェア資源としてアナログ素子、マイクロコンピュータ、DSP、ROM、RAM、FPGA、その他のLSIを利用できる。ソフトウェア資源としてファームウェア等のプログラムを利用できる。
制御部25は、電力変換装置20の出力電圧が目標電圧を維持するようインバータ回路22を駆動する。具体的には制御部25は、第1スイッチング素子Q11〜第4スイッチング素子Q14の駆動信号としてPWM信号を生成し、第1スイッチング素子Q11〜第4スイッチング素子Q14のゲート端子に供給する。制御部25はPWM信号のデューティ比を上げることにより電力変換装置20の出力電圧を上げることができ、PWM信号のデューティ比を下げることにより電力変換装置20の出力電圧を下げることができる。制御部25は、電圧検出部24で検出された出力電圧と目標電圧を比較して、検出された出力電圧が目標電圧より低い場合はデューティ比を上げ、検出された出力電圧が目標電圧より高い場合はデューティ比を下げる。
サージ電圧を吸収するために一次側にスナバ回路が設けられる。図1に示す例では、RCDスナバ回路がインバータ回路22の入力側に接続される。具体的には、インバータ回路22の正極入力端子と負極入力端子間に、スナバダイオードD3及びスナバコンデンサC2が直列に接続される。スナバダイオードD3のアノード端子はインバータ回路22の正極入力端子に接続され、スナバダイオードD3のカソード端子はスナバコンデンサC2の一端に接続され、スナバコンデンサC2の他端はインバータ回路22の負極入力端子に接続される。スナバダイオードD3とスナバコンデンサC2間のノードは、抵抗R1を介して直流電源10の正極端子に接続される。抵抗R1はスナバコンデンサC2に蓄積されたエネルギーを消費する。
第1スイッチング素子Q11〜第4スイッチング素子Q14の通常のスイッチング動作で発生するサージ電圧は、スナバコンデンサC2で吸収可能である。しかしながら、直流負荷30が重い状態から軽い状態に急激に変化する場合、サージ電圧をスナバコンデンサC2で吸収しきれない場合が発生する。サージ電圧は主に、高周波トランスTの漏れインダクタンスLに蓄積されているエネルギーと、リアクトルL1に蓄積されているエネルギーに起因して発生する。
直流負荷30が最大負荷で動作している場合、リアクトルL1には定格電流が流れており、大きなエネルギーが蓄積される。その状態から直流負荷30の取り外しや直流負荷30の電源オフにより無負荷状態に遷移するとリアクトルL1から大きな直流電流が流れる。このリアクトルL1からの直流電流と漏れインダクタンスLからの直流電流をスナバコンデンサC2で全て吸収するには、大容量のコンデンサが必要になる。その場合、回路面積およびコストが増大する。
このサージ電圧対策として本実施の形態では、リアクトルL1の両端を短絡させるための短絡スイッチ21を追加する。短絡スイッチ21がオン状態では、リアクトルL1と短絡スイッチ21により形成される閉ループを、リアクトルL1に蓄積された直流電流が還流し、閉ループ上の抵抗成分によりエネルギーが消費される。当該抵抗成分は閉ループ上の各素子および配線に含まれる抵抗成分である。
短絡スイッチ21は、短絡経路上において、リアクトルL1の入力端子から出力端子への電流を阻止し、リアクトルL1の出力端子から入力端子への電流を、制御部25からの駆動信号に応じて導通または非導通する逆阻止型スイッチである。図1に示す例では短絡スイッチ21は、第5整流ダイオードD1と短絡用スイッチング素子Q1の直列回路で形成される。短絡用スイッチング素子Q1と並列に第1内蔵ダイオードD2が接続される。短絡用スイッチング素子Q1にIGBTが使用される場合、IGBTのエミッタからコレクタの方向に第1内蔵ダイオードD2が接続される。短絡用スイッチング素子Q1にMOSFETが使用される場合、第1内蔵ダイオードD2として、ソースからドレイン方向に形成される寄生ダイオードを利用できる。
図1に示す例では、リアクトルL1の入力端子に第5整流ダイオードD1のカソード端子が接続され、第5整流ダイオードD1のアノード端子が短絡用スイッチング素子Q1のエミッタ端子またはソース端子に接続され、短絡用スイッチング素子Q1のコレクタ端子またはドレイン端子がリアクトルL1の出力端子に接続される。なお後述する図4に示すように第5整流ダイオードD1と短絡用スイッチング素子Q1の順番が逆でもよい。
図2は、図1の電力変換装置20の基本動作を説明するためのタイムチャートである。電力変換装置20の通常動作時、制御部25は、第1スイッチング素子Q11および第4スイッチング素子Q14と、第2スイッチング素子Q12および第3スイッチング素子Q13とを相補的に駆動する。その際、第1スイッチング素子Q11〜第4スイッチング素子Q14を全てオン状態に制御してリアクトルL1にエネルギーを蓄える期間Tcを設ける。次に第1スイッチング素子Q11〜第4スイッチング素子Q14が相補動作に戻ると、直流電源10の電圧とリアクトルL1に蓄積された電圧が加算された電圧(昇圧電圧)が、高周波トランスTの一次巻線に印加される。通常動作時、制御部25は短絡用スイッチング素子Q1をオフ状態に制御する。
制御部25は、直流負荷30が所定値を下回ると電力変換装置20を休止状態に制御する。直流負荷30が所定値を下回ったか否かは、電圧検出部24で検出された電圧値が、負荷低下検出用の所定電圧値を超えたか否かにより判定できる。なお直流負荷30への出力電流を検出する電流検出部(不図示)を設け、検出された電流が負荷低下検出用の所定電流値を超えたか否かにより判定してもよい。
休止状態では制御部25は、第1スイッチング素子Q11〜第4スイッチング素子Q14を全てオフ状態に制御し、短絡用スイッチング素子Q1をオン状態に制御する。これによりリアクトルL1が短絡され、リアクトルL1に流れていた電流が短絡スイッチ21に流れ、リアクトルL1に残存していた磁気エネルギーが、リアクトルL1と短絡スイッチ21により形成される閉ループ内で消費される。従って、リアクトルL1から流れる電流に起因するサージ電圧が吸収される。高周波トランスTの漏れインダクタンスから流れる電流に起因するサージ電圧はスナバコンデンサC2で吸収される。従って第1スイッチング素子Q11〜第4スイッチング素子Q14がサージ電圧から保護される。
図3は、図1の電力変換装置20の起動時の動作を説明するためのタイムチャートである。電力変換装置20の起動時において、制御部25短絡用スイッチング素子Q1をオン状態に制御し、第1スイッチング素子Q11〜第4スイッチング素子Q14のデューティ比を第2平滑コンデンサC3の電圧上昇に応じてゼロから徐々に上げていく。第2平滑コンデンサC3の電圧が設定電圧値Vthを超えると制御部25は、短絡用スイッチング素子Q1をターンオフする。
設定電圧値Vthは、直流電源10から第2平滑コンデンサC3への突入電流が抑制される電圧値に設定される。第2平滑コンデンサC3を、一次側から高周波トランスTを介して印加される電圧に近い電圧までプリチャージしておけば、起動時の第2平滑コンデンサC3への突入電流を抑制できる。従って設定電圧値Vthは、直流電源10の電圧に高周波トランスTの巻数比(二次巻線の巻数/一次巻線の巻数)を掛けた電圧値より一定値低い値に設定される。当該一定値はごく小さな値であることが好ましい。
このように第2平滑コンデンサC3の設定電圧値Vthまでのプリチャージが完了するまで短絡用スイッチング素子Q1をオン状態に制御してリアクトルL1を短絡させる。これによりリアクトルL1が無効になり、リアクトルL1とインバータ回路22による昇圧コンバータとしての作用がなくなり、当該昇圧コンバータから突入電流が流れることを防止できる。またインバータ回路22と高周波トランスTによる降圧コンバータとしての作用が発揮され、直流電源10の電圧より低い電圧から第2平滑コンデンサC3を充電できる。以上のように第1スイッチング素子Q11〜第4スイッチング素子Q14のスイッチング動作だけで第2平滑コンデンサC3を緩やかにプリチャージできる(ソフトスタート)。
以上説明したように実施の形態1によれば、絶縁型昇圧コンバータにおいて、リアクトルL1を短絡するための短絡スイッチ21を設けることにより、負荷急変に起因するサージ電圧からインバータ回路22に含まれる第1スイッチング素子Q11〜第4スイッチング素子Q14を保護することができる。第1スイッチング素子Q11〜第4スイッチング素子Q14に耐圧が高いものを使用する必要がないため、回路面積およびコストの増大を抑制できる。
また短絡スイッチ21は起動時にリアクトルL1を無効化するためのスイッチを兼ねる。リアクトルL1を無効化することにより第2平滑コンデンサC3を緩やかにプリチャージでき、ソフトスタートを実現できる。リアクトルL1が有効な状態ではインバータ回路22および高周波トランスTを介して第2平滑コンデンサC3を緩やかにプリチャージすることは困難である。その場合、インバータ回路22および高周波トランスTを通過しない別のプリチャージ回路を別途に設ける必要があり、回路面積およびコストが増大する。
絶縁型昇圧コンバータは、一般的な昇圧チョッパとインバータ回路の組み合わせと比較して素子数を減らすことができる。従って本実施の形態によれば、絶縁作用、昇圧作用を有する電力変換装置であり、回路規模を抑制しつつ素子保護が強化された電力変換装置を実現できる。
(実施の形態2)
図4は、実施の形態2に係る電力変換装置20の構成を説明するための図である。実施の形態2に係る電力変換装置20は、絶縁型双方向DC−ACコンバータである。実施の形態1に係る電力変換装置20と比較して、直流負荷30がDC−ACコンバータ26と系統40に置き換わり、整流回路23がインバータ回路23aに置き換わっている。
二次側のインバータ回路23aは、一次側のインバータ回路22の構成と同じである。即ちインバータ回路23aは、第5スイッチング素子Q21と第6スイッチング素子Q22が直列接続された第1レグと、第7スイッチング素子Q23と第8スイッチング素子Q24が直列接続された第2レグが並列接続されたフルブリッジ回路で構成される。第5スイッチング素子Q21〜第8スイッチング素子Q24にはそれぞれ並列に、第5還流ダイオードD21〜第8還流ダイオードD24が逆向きに接続される。第1レグの中点と第2レグの中点が、高周波トランスTの二次巻線の両端にそれぞれ接続される。
図4では、一次側のスナバ回路をアクティブクランプ回路で構成している。具体的には、インバータ回路22の正極入力端子と負極入力端子間に、クランプ用スイッチング素子Q2及びスナバコンデンサC2が直列に接続される。クランプ用スイッチング素子Q2と並列に第2内蔵ダイオードD4が接続される。クランプ用スイッチング素子Q2にIGBTが使用される場合、IGBTのエミッタからコレクタの方向に第2内蔵ダイオードD4が接続される。クランプ用スイッチング素子Q2にMOSFETが使用される場合、第2内蔵ダイオードD4として、ソースからドレイン方向に形成される寄生ダイオードを利用できる。
クランプ用スイッチング素子Q2のエミッタ端子またはソース端子はインバータ回路22の正極入力端子に接続され、クランプ用スイッチング素子Q2のコレクタ端子またはドレイン端子はスナバコンデンサC2の一端に接続され、スナバコンデンサC2の他端はインバータ回路22の負極入力端子に接続される。制御部25は所定のタイミングでクランプ用スイッチング素子Q2をターンオンして、スナバコンデンサC2に充電されたエネルギーを電源ラインに放電する。図1に示したRCDスナバ回路と比較して、スナバコンデンサC2に吸収したエネルギーを消費せずに回生するため、エネルギーロスを減らすことができる。
なお図1に示した電力変換装置20のスナバ回路をアクティブクランプ回路で構成してもよいし、図4に示す電力変換装置20のスナバ回路をRCDスナバ回路で構成してもよい。またそれぞれにおいて、別のタイプのスナバ回路を使用してもよい。
図4に示す短絡スイッチ21は、図1に示した短絡スイッチ21と比較して第5整流ダイオードD1と短絡用スイッチング素子Q1の順番が逆であるが、作用は同一である。
図4に示す電力変換装置20において、直流電源10から供給される直流電力を交流電力に変換して系統40に逆潮流する場合、制御部25はインバータ回路23aに含まれる第5スイッチング素子Q21〜第8スイッチング素子Q24を全てオフ状態に制御する。これによりインバータ回路23aは、図1に示したダイオードブリッジ回路で構成される整流回路23と同様の回路構成となる。DC−ACコンバータ26と系統40を図1に示した直流負荷30とみなすことにより、図1に示した電力変換装置20の処理の説明が、図4に示す電力変換装置20の処理にそのままあてはまる。なお系統40の代わりに交流負荷をDC−ACコンバータ26の交流側に接続してもよい。
系統40から供給される交流電力を直流電力に変換して直流電源10としての蓄電池に充電する場合、制御部25はインバータ回路23aに含まれる第5スイッチング素子Q21〜第8スイッチング素子Q24を相補的に駆動し、インバータ回路22に含まれる第1スイッチング素子Q11〜第4スイッチング素子Q14を全てオフ状態に制御する。制御部25は短絡用スイッチング素子Q1をオン状態に制御してリアクトルL1をバイパスさせてもよいし、短絡用スイッチング素子Q1をオフ状態に制御してリアクトルL1をフィルタとして使用してもよい。
以上説明したように実施の形態2によれば、双方向の絶縁型昇圧コンバータにおいても、実施の形態1と同様の効果を奏する。なお実施の形態2では絶縁型双方向DC−ACコンバータの例を説明したが、絶縁型双方向DC−DCコンバータであってもよい。この場合、図4のDC−ACコンバータ26及び系統40が直流電源に置き換わる。車載用途では補機バッテリと走行用バッテリが双方向DC−DCコンバータを介して接続される場合があり、実施の形態2の変形例に係る絶縁型双方向DC−DCコンバータは例えば、当該用途に使用することができる。
以上、本発明を実施の形態をもとに説明した。実施の形態は例示であり、それらの各構成要素や各処理プロセスの組み合わせにいろいろな変形例が可能なこと、またそうした変形例も本発明の範囲にあることは当業者に理解されるところである。
上述の実施の形態1、2では短絡スイッチ21として、第5整流ダイオードD1と短絡用スイッチング素子Q1の直列回路を使用する例を説明した。この点、他の構成も可能である。
図5は、短絡スイッチ21の変形例1を示す図である。変形例1は短絡スイッチ21として、逆阻止IGBT(Q1a)を使用する例である。逆阻止IGBT(Q1a)のエミッタ端子がリアクトルL1の入力端子に接続され、コレクタ端子がリアクトルL1の出力端子に接続される。逆阻止IGBT(Q1a)は、逆耐圧保護用の逆阻止直列ダイオードを接続しなくても、逆バイアス電圧に対して十分な耐圧性能を有する素子である。
図6は、短絡スイッチ21の変形例2を示す図である。変形例2では短絡スイッチ21としてリレーRYを使用する例である。スナバ回路にアクティブクランプ回路を使用する場合、RCDスナバ回路を使用した場合のようにリアクトルL1の入力端子側に、抵抗R1を介して放電電流が流入しないため逆阻止型スイッチではなく、リレーRYのような双方向スイッチを使用しても、リアクトルL1の還流電流が影響を受けることはない。
上述の実施の形態1、2ではインバータ回路22としてフルブリッジ回路を使用する例を説明したがプッシュプル回路を使用してもよい。
なお、実施の形態は、以下の項目によって特定されてもよい。
[項目1]
直流電源(10)に接続されたリアクトル(L1)と、
前記リアクトル(L1)を介して入力される直流電圧を昇圧しつつ交流電圧に変換するインバータ回路(22)と、
一次側に設けられた前記インバータ回路(22)の出力電力を二次側に伝達するトランス(T)と、
前記リアクトル(L1)の両端を短絡させるための短絡スイッチ(21)と、
を備えることを特徴とする電力変換装置(20)。
これによれば、絶縁型昇圧コンバータにおいて、短絡スイッチ(21)を追加することにより、サージ電圧からの素子保護と起動時の突入電流の抑制に寄与する回路構成を実現できる。
[項目2]
前記インバータ回路(22)は、第1スイッチング素子(Q11)と第2スイッチング素子(Q12)が直列に接続された第1レグと、第3スイッチング素子(Q13)と第4スイッチング素子(Q14)が直列に接続された第2レグとが並列に接続されるフルブリッジ回路を含み、
前記電力変換装置(20)は、
前記第1スイッチング素子(Q11)および前記第4スイッチング素子(Q14)と、前記第2スイッチング素子(Q12)および前記第3スイッチング素子(Q13)とを相補的に駆動する制御部(25)をさらに備え、
前記制御部(25)は、前記インバータ回路(22)を動作させる際、前記第1スイッチング素子(Q11)〜前記第4スイッチング素子(Q14)を全てオン状態に制御して前記リアクトル(L1)にエネルギーを蓄える期間を設けることを特徴とする項目1に記載の電力変換装置(20)。
これによれば、リアクトル(L1)とフルブリッジ回路により昇圧しつつ直流電圧を交流電圧に変換してトランス(T)の一次巻線に供給することができる。
[項目3]
前記トランス(T)の二次側に設けられ、前記インバータ回路(22)の出力電力を整流して直流負荷(30)に供給する整流回路(23)をさらに備え、
前記制御部(25)は、前記直流負荷(30)が所定値を下回ると、前記第1スイッチング素子(Q11)〜前記第4スイッチング素子(Q14)を全てオフ状態に制御し、前記短絡スイッチ(21)をオン状態に制御することを特徴とする項目2に記載の電力変換装置(20)。
無負荷または軽負荷時にリアクトル(L1)の両端を短絡させることにより、無負荷または軽負荷に遷移する際に発生するサージ電圧から第1スイッチング素子(Q11)〜第4スイッチング素子(Q14)を保護することができる。
[項目4]
前記直流負荷(30)と並列に設けられるコンデンサ(C3)をさらに備え、
前記制御部(25)は、前記電力変換装置(20)の起動時において、前記短絡スイッチ(21)をオン状態に制御し、前記コンデンサ(C3)の電圧が設定値を超えると前記短絡スイッチ(21)をオフ状態に制御することを特徴とする項目2または3に記載の電力変換装置(20)。
起動時に短絡スイッチ(21)をオン状態に制御することにより、リアクトル(L1)を無効化することができ、ソフトスタートを実現することができる。
[項目5]
前記制御部(25)は、前記電力変換装置(20)の起動時において、前記コンデンサ(C3)の電圧上昇に応じて、前記第1スイッチング素子(Q11)〜前記第4スイッチング素子(Q14)のデューティ比を上げることを特徴とする項目4に記載の電力変換装置(20)。
これによれば、コンデンサ(C3)をプリチャージするためのプリチャージ回路を別途に設けなくても、ソフトスタートを実現することができる。
[項目6]
前記短絡スイッチ(21)は、前記リアクトル(L1)の前記直流電源(10)側の端子から前記インバータ回路(22)側の端子への電流を阻止し、前記インバータ回路(22)側の端子から前記直流電源(10)側の端子への電流を駆動信号に応じて導通または非導通する逆阻止型スイッチであることを特徴とする項目1から5のいずれかに記載の電力変換装置(20)。
これによれば、リアクトル(L1)に残留する直流電流が閉ループを、阻害されることなく還流することができる。
10 直流電源、 20 電力変換装置、 L1 リアクトル、 C1 第1平滑コンデンサ、 21 短絡スイッチ、 D1 第5整流ダイオード、 Q1 短絡用スイッチング素子、 D2 第1内蔵ダイオード、 R1 抵抗、 D3 スナバダイオード、 C2 スナバコンデンサ、 22 インバータ回路、 Q11 第1スイッチング素子、 Q12 第2スイッチング素子、 Q13 第3スイッチング素子、 Q14 第4スイッチング素子、 D11 第1還流ダイオード、 D12 第2還流ダイオード、 D13 第3還流ダイオード、 D14 第4還流ダイオード、 L 漏れインダクタンス、 T 高周波トランス、 23 整流回路、 D15 第1整流ダイオード、 D16 第2整流ダイオード、 D17 第3整流ダイオード、 D18 第4整流ダイオード、 C3 第2平滑コンデンサ、 24 電圧検出部、 25 制御部、 30 直流負荷、 Q2 クランプ用スイッチング素子、 D4 第2内蔵ダイオード、 23a インバータ回路、 Q21 第5スイッチング素子、 Q22 第6スイッチング素子、 Q23 第7スイッチング素子、 Q24 第8スイッチング素子、 D21 第5還流ダイオード、 D22 第6還流ダイオード、 D23 第7還流ダイオード、 D24 第8還流ダイオード、 26 DC−ACコンバータ、 40 系統。

Claims (6)

  1. 直流電源に接続されたリアクトルと、
    前記リアクトルを介して入力される直流電圧を昇圧しつつ交流電圧に変換するインバータ回路と、
    一次側に設けられた前記インバータ回路の出力電力を二次側に伝達するトランスと、
    前記リアクトルの両端を短絡させるための短絡スイッチと、
    を備えることを特徴とする電力変換装置。
  2. 前記インバータ回路は、第1スイッチング素子と第2スイッチング素子が直列に接続された第1レグと、第3スイッチング素子と第4スイッチング素子が直列に接続された第2レグとが並列に接続されるフルブリッジ回路を含み、
    前記電力変換装置は、
    前記第1スイッチング素子および前記第4スイッチング素子と、前記第2スイッチング素子および前記第3スイッチング素子とを相補的に駆動する制御部をさらに備え、
    前記制御部は、前記インバータ回路を動作させる際、前記第1スイッチング素子〜前記第4スイッチング素子を全てオン状態に制御して前記リアクトルにエネルギーを蓄える期間を設けることを特徴とする請求項1に記載の電力変換装置。
  3. 前記トランスの二次側に設けられ、前記インバータ回路の出力電力を整流して直流負荷に供給する整流回路をさらに備え、
    前記制御部は、前記直流負荷が所定値を下回ると、前記第1スイッチング素子〜前記第4スイッチング素子を全てオフ状態に制御し、前記短絡スイッチをオン状態に制御することを特徴とする請求項2に記載の電力変換装置。
  4. 直流負荷と並列に設けられるコンデンサをさらに備え、
    前記制御部は、前記電力変換装置の起動時において、前記短絡スイッチをオン状態に制御し、前記コンデンサの電圧が設定値を超えると前記短絡スイッチをオフ状態に制御することを特徴とする請求項2または3に記載の電力変換装置。
  5. 前記制御部は、前記電力変換装置の起動時において、前記コンデンサの電圧上昇に応じて、前記第1スイッチング素子〜前記第4スイッチング素子のデューティ比を上げることを特徴とする請求項4に記載の電力変換装置。
  6. 前記短絡スイッチは、前記リアクトルの前記直流電源側の端子から前記インバータ回路側の端子への電流を阻止し、前記インバータ回路側の端子から前記直流電源側の端子への電流を駆動信号に応じて導通または非導通する逆阻止型スイッチであることを特徴とする請求項1から5のいずれかに記載の電力変換装置。
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