JP2017054870A - 有機発光素子及び光源装置 - Google Patents

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【課題】高効率な有機発光素子を提供する。【解決手段】上部電極12と、下部電極11と、上部電極と下部電極との間に配置された発光層13とを有する有機発光素子であって、発光層は1種類以上のホスト材料および1種類以上のドーパントを含み、ホスト材料は遅延蛍光材料を含み、ドーパントは蛍光材料を含み、ホスト材料の最高被占軌道をHOMO_H、最低空軌道をLUMO_H、ドーパントの最高被占軌道をHOMO_D、最低空軌道をLUMO_Dとしたとき下記式を満たす有機発光素子。HOMO_H≦HOMO_D≦HOMO_H+0.2eV、LUMO_H−0.2eV≦LUMO_D≦LUMO_H【選択図】図1

Description

本発明は有機発光素子に関する。
有機発光素子はディスプレイや光源用として検討・開発がされている。有機発光素子は電極間に電圧を印加し、電子および正孔が発光層に注入され再結合することによって励起子が生成される。ここで生成される励起子の種類としては一重項励起子と三重項励起子があり、有機発光素子における生成比率は一重項:三重項=1:3とされている。一般の蛍光材料では一重項励起子のみが発光に寄与するため効率が低い。そのため、三重項励起子を発光に寄与させることができる燐光発光材料を用いた有機発光素子の研究が盛んにおこなわれている。また別のアプローチとして、逆系間交差現象を利用し、三重項励起状態から一重項励起状態への逆エネルギー移動を効率的に行える遅延蛍光材料を用い高効率化を目指す研究もおこなわれている。特許文献1ではイリジウムを中心金属とした燐光材料を開示している。また、特許文献2においては遅延蛍光材料が開示されている。
特開2013−142088号公報 特開2014−105209号公報
しかしながら、燐光材料を用いた場合には高電流密度駆動時に三重項-三重項消滅による効率の低下が起こる。また遅延蛍光材料を発光材料として用いる場合には効率的に三重項励起状態から一重項励起状態への逆エネルギー移動を行うために両者のエネルギー差が小さいことが求められる。さらに一重項励起状態からの発光遷移確率を高める必要があるが、この二つを同時に満たす材料の設計は非常に困難である。
本発明は高い発光効率を有する有機発光素子を提供することを目的とする。
本発明に係る有機発光素子は、ホスト材料に遅延蛍光材料を含み、ドーパントに蛍光材料を含み、ホスト材料の最高被占軌道及び最低空軌道と、ドーパントの最高被占軌道及び最低空軌道が所定の条件を満たす。
本発明の構成を採用することで、高い発光効率を有する有機発光素子を提供することができる。
本発明における有機発光素子の一実施の形態における断面図である。 本発明における光源装置の一実施の形態における断面図である。
以下、図面等により本実施形態を詳細に説明する。以下の記載は本実施形態の内容の具体例を示すものであり、本実施形態がこれらの記載に限定されるものではなく、本明細書に開示される技術的思想の範囲内において当業者による様々な変更および修正が可能である。
本実施形態ではホスト材料に遅延蛍光材料を用いる。遅延蛍光材料とは三重項励起状態から一重項励起状態へ逆エネルギー移動が生させることができる材料であり、その機構として、(1)2つの三重項励起状態から1つの一重項励起状態を生成するtriplet−triplet fusion(TTF)機構、(2)熱による三重項励起状態から一重項励起状態へと逆系間交差を利用した熱活性型遅延蛍光(TADF)があげられる。
triplet−triplet fusion(TTF)機構に基づく遅延蛍光ホスト材料としては、アントラセン、テトラセン、ルブレン、ピレン、ペリレン等の縮合多環芳香族、およびその誘導体があげられる。TTFは励起子密度が高いほど発生しやすくなるため、高電流密度(高輝度)において発光効率が向上することが期待される。
TADF材料としては、化合物(1)(2)(3)のような同一分子内にドナー性部位とアクセプタ性部位を併せ持つ構造があげられる。TADFは理想的には三重項励起状態を全て一重項励起状態に逆エネルギー移動させることができ、りん光材料と同程度の高い発光効率が期待でき、かつ、高電流密度領域においても効率低下が起こりにくくなることが期待できる。
Figure 2017054870
Figure 2017054870
Figure 2017054870
従来の一般的な素子では、発光材料が電子および正孔に対しトラップとして働くようなエネルギー関係になっているため、ホスト材料と発光材料の両方で再結合が生じる。このようなエネルギー関係では、発光材料での再結合で生じた三重項励起状態は発光に寄与せず熱的に失活してしまう。遅延蛍光性ホスト材料使用の効果を最大限発現するためには、ホストでの再結合確率を上げる必要がある。そこで、発光材料がトラップにならないようなエネルギーは位置にすることが必要である。具体的には、ホスト材料および発光材料のHOMO,LUMOをそれぞれHOMO_H(ホスト材料の最高被占軌道),LUMO_H(ホスト材料の最低被占軌道),HOMO_D(ドーパントの最高被占軌道)),LUMO_D(ドーパントの最高被占軌道)とすると以下の関係式を満たす。

HOMO_H ≦ HOMO_D ≦ HOMO_H+0.2eV

LUMO_H−0.2eV ≦ LUMO_D ≦ LUMO_H ・・・式(1)
図1は、本実施形態に係る有機発光素子の断面図である。この有機発光素子は、第一の電極としての上部電極12と、第二の電極としての下部電極11と、有機層13とを有する。図1の下側から基板10、下部電極11、有機層13、上部電極12の順に配置されており、図1の有機発光素子は下部電極11側から発光層3の発光を取り出すボトムエミッション型である。下部電極11は陽極となる透明電極、上部電極12は陰極となる反射電極である。なお、上部電極12が陰極、下部電極11が陽極であれば、上部電極12を透明電極としたトップエミッション型の素子構造でも構わない。基板10および下部電極11、下部電極11および有機層13、有機層13および上部電極12はそれぞれ接していても構わず、各層の間に他の層を介在させてもよい。他の層としては、無機のバッファ層や注入層などが挙げられる。バッファ層としては、酸化バナジウム、酸化モリブデン、酸化タングステン等が挙げられる。
有機層13は発光層3のみの単層構造、あるいは電子注入層9、電子輸送層8、正孔輸送層2及び正孔注入層1のいずれか一層以上を含む多層構造でも構わない。電子注入層9および電子輸送層8、電子輸送層8および発光層3、発光層3および正孔輸送層2、正孔輸送層2および正孔注入層1はそれぞれ接していても構わず、各層の間に上述の他の層を介在させてもよい。図1における有機発光素子に駆動回路および筐体などが備えられることで光源装置となる。
図2は本実施形態における光源装置の一実施の形態における断面図である。図2は上部電極12が存在する側から発光を取り出すトップエミッション型の有機発光素子である。図2では、基板10上に下部電極11、第一のバンク104、第二のバンク105、有機層13、上部電極12、樹脂層106、封止基板107、光取り出し層108が上記の順で配置されている。ボトムエミッション型の有機発光素子の場合、基板10に対して有機層13が存在しない側に光取り出し層108が配置される。
第一のバンク104は順テーパーとなっており、パターンニングされた下部電極11のエッジのカバーの役割を果たす。第二のバンク105は逆テーパーとなっており、隣接する素子の有機層13および上部電極12を分離する役割を持つ。第一のバンク104および第二のバンク105はポリイミド樹脂、アクリル樹脂ノボラック樹脂、フェノール樹脂など各種樹脂を用いることができる。第一のバンク104および第二のバンク105の形成は有機層13を塗布で形成した後、所定のフォトマスクを用いて、現像露光する。第一のバンク104および第二のバンク105の表面には撥水性処理を施す。例えば、第一のバンク104および第二のバンク105の表面にフッ素系ガスのプラズマ処理を行い、第一のバンク104および第二のバンク105の表面をフッ素化することで撥水性処理を行う。
樹脂層106および封止基板107は有機発光素子の劣化の要因となるガスや水分の浸入を防ぐ役割を持つ。光取り出し層108を用いることで、発光層3で発光した光を効率よく取り出せるようになる。
発光層3は1種類以上の遅延蛍光性ホスト及び一種類以上の発光ドーパントを含む。発光層3とは、上部電極12、下部電極11、電子輸送層8または正孔輸送層2から注入されてくる電子及び正孔が再結合して発光するものである。発光する部分は発光層の層内であってもよいし、発光層と発光層に隣接する層との界面であってもよい。発光層内のキャリアバランス調整のために遅延蛍光性ホスト材料に加え1種類以上の電子輸送性あるいは正孔輸送性コホスト材料が含まれていてもよい。発光ドーパントは発光色により、赤色ドーパント、緑色ドーパント及び青色ドーパントと呼ぶ。赤色ドーパントの発光色、緑色ドーパントの発光色及び青色ドーパントの発光色は異なる。「発光色が異なる」とは、各ドーパントのPLスペクトルにおいて最大強度を示す波長が異なることを言う。
なお、ホスト材料およびドーパントをそれぞれ2種類含む場合、式(1)においてLUMOには深いほう(値が大きいほう)、HOMOには浅いほう(値が小さいほう)を用いる。
<ホスト>
発光層を構成するホスト材料は1種類でもかまわないが、2種類以上混合してもよい。混合する場合、キャリアバランス調整のため、電子輸送性ホストと正孔輸送性ホストを混合する。正孔輸送性ホストとしては、一般に用いられているものでよく、α―NPD、mCPなどが挙げられる。電子輸送性ホストとしては一般に用いられているものでもよく、たとえば、OXD−7、TPBiなどが挙げられる。ホスト材料を2種類以上混合することで、ホスト、ゲストの組み合わせの自由度が高くなる。
<ドーパント>
青色ドーパントは400nmから500nmの間に室温(25℃)におけるPLスペクトルの最大強度が存在する。青色ドーパントとしては、DPAVBiやDBAVBi、DPVBiなどビフェニル誘導体や、DPAVBなどのスチルベン誘導体、ペリレン誘導体などがあげられる。
緑色ドーパントは500nmから590nmの間に室温におけるPLスペクトルの最大強度が存在する。緑色ドーパントとしては、クマリン誘導体、キナクリドン誘導体、アントラセン誘導体などがあげられる。
赤色ドーパントは590nmから780nmの間に室温におけるPLスペクトルの最大強度が存在する。赤色ドーパントDCM、DCM2などのピラン誘導体などがあげられる。
発光層には発光ドーパントが複数種含まれていてもよい。特に、白色発光させる場合には赤色、緑色および青色ドーパントを含む発光層とすることが好ましい。
<正孔注入層>
正孔注入層1とは発光効率や寿命を改善する目的で使用される。また、特に必須ではないが、陽極の凹凸を緩和する目的で使用される。正孔注入層1を単層もしくは複数層設けてもよい。正孔注入層1としては、PEDOT(ポリ(3、4−エチレンジオキシチオフェン)):PSS(ポリスチレンスルホネート)等の導電性高分子が好ましい。その他にも、ポリピロール系やトリフェニルアミン系のポリマー材料を用いることができる。また、低分子(重量平均分子量10000以下)材料系と組合せてよく用いられる、フタロシアニン類化合物やスターバーストアミン系化合物も適用可能である。
<正孔輸送層>
正孔輸送層2とは正孔を輸送する機能を有する材料からなり、広い意味で正孔注入層、電子阻止層も正孔輸送層に含まれる。正孔輸送層2を単層もしくは複数層設けてもよい。発光層で効率よく発光させるためには、キャリアおよび励起子を発光層内に閉じ込める必要がある。そのため、正孔輸送層材料はLUMOが小さく(浅く)、S1,T1エネルギーが大きいことが好ましい。正孔輸送層2としては、カルバゾール誘導体、スターバーストアミン系化合物やスチルベン誘導体、ヒドラゾン誘導体、チオフェン誘導体などを用いることができる。また、これらの材料に限られるものではなく、これらの材料を2種以上併用しても差し支えない。
<電子輸送層>
電子輸送層8は発光層3に電子を供給する層である。広い意味で電子注入層9、正孔阻止層も電子輸送層8に含まれる。電子輸送層8を単層もしくは複数層設けてもよい。発光層で効率よく発光させるためには、キャリアおよび励起子を発光層内に閉じ込める必要がある。そのため、電子輸送層材料はHOMOが大きく(深く)、S1,T1エネルギーが大きいことが好ましい。この電子輸送層8の材料としては、例えば、ビス(2−メチル−8−キノリノラト)−4−(フェニルフェノラト)アルミニウム(以下、BAlq)や、トリス(8−キノリノラト)アルミニウム(以下、Alq3)、Tris(2、4、6−trimethyl−3−(pyridin−3−yl)phenyl)borane(以下、3TPYMB)、1、4−Bis(triphenylsilyl)benzene(以下、UGH2)、オキサジアゾール誘導体、トリアゾール誘導体、フラーレン誘導体、フェナントロリン誘導体、キノリン誘導体、トリアジン誘導体などを用いることができる。
<電子注入層>
電子注入層9は陰極から電子輸送層8への電子注入効率を向上させる。具体的には、弗化リチウム、弗化マグネシウム、弗化カルシウム、弗化ストロンチウム、弗化バリウム、酸化マグネシウム、酸化アルミニウムが望ましい。また、もちろんこれらの材料に限られるわけではなく、また、これらの材料を2種以上併用しても差し支えない。
<基板>
基板10として、ガラス基板、金属基板、SiO2、SiNx、Al2O3等の無機材料を形成したプラスチック基板等が挙げられる。金属基板材料としては、ステンレス、42アロイなどの合金が挙げられる。プラスチック基板材料としては、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、ポリメチルメタクリレート、ポリサルフォン、ポリカーボネート、ポリイミド等が挙げられる。
<陽極>
陽極材料としては、透明性と高い仕事関数を有する材料であれば用いることができる。具体的には、ITO、IZOなどの導電性酸化物や、薄いAgなどの仕事関数の大きい金属が挙げられる。電極のパターン形成は、一般的にはガラス等の基板上にホトリソグラフィーなどを用いて行うことができる。
<陰極>
陰極材料は、発光層3からの光を反射するための反射電極である。具体的には、LiFとAlの積層体やMg:Ag合金などが好適に用いられる。また、これらの材料に限定されるものではなく、例えばLiFの代わりとして、Cs化合物、Ba化合物、Ca化合物などを用いることができる。
<成膜法>
本実施形態にかかる有機発光素子は、通常の製造方法を用いて作製することができる。すなわち、真空蒸着法、スパッタ法、電子ビーム蒸着法などの乾式法やスピンコート法、インクジェット法、スリットコート法などの湿式法を用いることができる。
以下に具体的な実施例を示して、本願発明の内容をさらに詳細に説明する。
<有機発光素子1の作製>
実施例として図1に示す構造の有機発光素子1を作製した。正孔輸送層としてTAPC、電子輸送層としてTAZを用いた。この構成を採用することでキャリアを正孔輸送層、電子輸送層でブロックし発光層内に閉じ込めることができる。発光層のトラップ性を低下させた構成であるため、しっかりとキャリアを2つの輸送層でブロックし発光層内に閉じ込めないと効率向上効果が目減りしてしまう。
発光層の構成は、ホストとして化合物(1)、青色発光ドーパントとしてDPVBiを用いた。ホスト材料に対するドーパントの比率は7%とした。
化合物(1)のHOMOは5.9eV、LUMOは2.6eVであり、DPVBiのHOMOは5.9eV、LUMOは2.4eVである。
作製した有機発光素子に電圧を印加すると、良好な青色発光が得られた。
<有機発光素子2の作製>
実施例として図1に示す構造の有機発光素子2を作製した。正孔輸送層、電子輸送層は素子1と同様である。発光層の構成は、ホストとして化合物2、緑色発光ドーパントとしてTPAを用いた。ホスト材料に対するドーパントの比率は5%とした。
化合物(2)のHOMOは5.5eV、LUMOは3.1eVであり、TPAのHOMOは5.5eV、LUMOは3.1eVである。
作製した有機発光素子に電圧を印加すると、良好な緑色発光が得られた。
<有機発光素子3の作製>
比較例として図1に示す構造の有機発光素子3を作製した。正孔輸送層、電子輸送層は素子1と同様である。発光層の構成は、ホストとしてmCP、青色発光ドーパントとしてFIrpicを用いた。ホスト材料に対するドーパントの比率は7%とした。
mCPのHOMOは6.1eV、LUMOは2.4eVであり、FIrpicのHOMOは5.8eV、LUMOは3.1eVである。
作製した有機発光素子に電圧を印加すると、良好な青色発光が得られた。
比較例である有機発光素子3は、高電流密度駆動時に大幅な効率低下が見られたが、有機発光素子1および2においては、高電流密度駆動時において発光効率の低下が抑制され、高い発光効率を維持した。
<有機発光素子4の作製>
比較例として図1に示す構造の有機発光素子4を作製した。正孔輸送層、電子輸送層は素子1と同様である。発光層の構成は、ホストとして化合物(1)、緑色発光ドーパントとしてTPAを用いた。ホスト材料に対するドーパントの比率は5%とした。
化合物(1)のHOMOは5.9eV、LUMOは2.6eVであり、TPAのHOMOは5.5eV、LUMOは3.1eVである。
作製した有機発光素子に電圧を印加すると、良好な緑色発光が得られた。しかしながら、TPAがトラップとなり、主としてTPAで再結合し発光したため、有機発光素子1および2と比較して発光効率が低下した。
<有機発光素子1〜4の比較>
有機発光素子3、4は「HOMO_H ≦ HOMO_D ≦ HOMO_H+0.2eV」を満たしていないし、「LUMO_H−0.2eV ≦ LUMO_D ≦ LUMO_H」も満たしていない。
2つの有機発光素子はどちらも有機発光素子1、2よりも発光効率が低いが、その理由は異なる。有機発光素子3はりん光発光材料を用いているため、低電流密度駆動時は有機発光素子1、2と同程度の高い効率を示します。しかし、高電流密度駆動時は三重項−三重項消滅により大幅に効率が低下する。一方、有機発光素子4は蛍光発光材料であるTPAを用い、かつ、TPAで再結合しているため、有機発光素子1、2の1/4程度の効率しか出ない。
有機発光素子の発光効率は以下の通りである。
有機発光素子1 発光効率:1(低電流駆動時) 発光効率:1(高電流駆動時)
有機発光素子2 発光効率:1(低電流駆動時) 発光効率:1(高電流駆動時)
有機発光素子3 発光効率:1(低電流駆動時) 発光効率:0.6(高電流駆動時)
有機発光素子4 発光効率:0.2(低電流駆動時)発光効率:0.2(高電流駆動時)
なお、ここではHOMOの条件、またはLUMOのいずれか一方のみ満たす場合の有機発光素子の例は示していない。しかし、HOMOの条件、またはLUMOのいずれか一方のみ満たす場合には、ホスト材料での再結合が難しくなり、本実施形態で期待する効率向上効果が現れない。
Figure 2017054870
1…正孔注入層
2…正孔輸送層
3…発光層
8…電子輸送層
9…電子注入層
10…基板
11…下部電極
12…上部電極
13…有機層
104…第一のバンク
105…第二のバンク
106…樹脂層
107…封止基板
108…光取り出し層

Claims (6)

  1. 上部電極と、
    下部電極と、
    前記上部電極と前記下部電極との間に配置された発光層とを有する有機発光素子であって、
    前記発光層は1種類以上のホスト材料および1種類以上のドーパントを含み、
    前記ホスト材料は遅延蛍光材料を含み、
    前記ドーパントは蛍光材料を含み、
    前記ホスト材料の最高被占軌道をHOMO_H、最低空軌道をLUMO_H、ドーパントの最高被占軌道をHOMO_D、最低空軌道をLUMO_Dとしたとき下記式を満たすことを特徴とする有機発光素子。
    HOMO_H ≦ HOMO_D ≦ HOMO_H+0.2eV
    LUMO_H−0.2eV ≦ LUMO_D ≦ LUMO_H
  2. 請求項1に記載の有機発光素子において、
    前記ホスト材料はTriplet−Triplet fusion型遅延蛍光材料であることを特徴とする有機発光素子。
  3. 請求項1に記載の有機発光素子において、
    前記ホスト材料は熱活性型遅延蛍光材料であることを特徴とする有機発光素子。
  4. 請求項1乃至3のいずれか一項に記載の有機発光素子において、
    前記発光層は2種類以上のホスト材料を含むことを特徴とする有機発光素子。
  5. 請求項1乃至4のいずれか一項に記載の有機発光素子において、
    TAPCで構成する輸送層と、TAZで構成する電子輸送層を含むことを特徴とする有機発光素子。
  6. 請求項1乃至5のいずれか一項に記載の有機発光素子を備える光源装置。
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