JP2017053251A - 風力発電装置および誘雷装置 - Google Patents

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塩田 和則
Kazunori Shioda
和則 塩田
賀浩 谷山
Yoshihiro Taniyama
賀浩 谷山
翔一 田中
Shoichi Tanaka
翔一 田中
麻子 猪亦
Asako Inomata
麻子 猪亦
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Abstract

【課題】風車ブレード本体への落雷を可能な限り少なくできる風力発電装置および誘雷装置を提供する。【解決手段】実施形態の誘雷装置は、風力発電装置の第1の風車ブレードに設置される第1の受雷部に落雷を誘導する誘雷装置であって、第1の放電プラグと点火部とを備える。第1の放電プラグは第1の受雷部またはその近傍の第1の受雷部の設置面よりも低い第1の風車ブレードの位置に配置されており、電圧の印加によりアーク放電する。点火部は第1の放電プラグに電圧を印加して第1の放電プラグにアーク放電させる。【選択図】図1

Description

本発明の実施形態は、風力発電装置および誘雷装置に関する。
風力発電は再生可能エネルギーの中でも大きな発電容量を有し、地球温暖化対策の一つとして注目されている。集合型風力発電所(ウインドファーム)が各地で建設されており、風車ブレード先端地上高が100mを超える大型風力発電システムが主流となりつつある。風車ブレードの破損は落雷被害によるものが最も多く、風車ブレードの耐雷性能向上が喫緊の課題となっている。
風車ブレードが雷撃を受けた場合、発電が停止するだけでなく、風車ブレードの破損個所の修理のため長期の運転停止を余儀なくされる。特に、風況の良い地点は落雷被害を受けやすく、風車の大型化につれて風車ブレードが破損する被害が増加している。送配電線や通信線路への直撃雷、落雷電流から生じる電磁波による誘導雷なども想定されるが、最も深刻な被害をもたらすのは風車ブレードへの直撃雷である。
従来の風車ブレードの雷撃保護装置は、金属導線を介してアースに接続された金属製の受雷部を風車ブレード表面に設け、落雷時には受雷部に着雷させることで、絶縁物を材料とする風車ブレード本体に落雷させないようにしている。
風車ブレードは、軽量化のためガラス樹脂強化プラスチックなどを素材とした空洞構造となっており、金属導線は風車ブレードの空洞内に固定されている。
従来の風車ブレードの雷撃保護装置では、このようにして雷雲から地上に進展してきた雷から風車ブレードを保護しているが、風車ブレードの軽量化のため受雷部を多く設けられず受雷部に落雷しないことも多く、落雷の捕捉率が低いという課題がある。なお受雷部で落雷を捕捉できない場合は風車ブレード本体が雷撃を受けて破損することもある。
そこで、近年では、受雷部での落雷の捕捉率を向上する技術がいくつか提案されている。
特開2007−100658号公報 特開2007−170268号公報 特開2012−031848号公報
しかしながら、いずれの技術も受雷部の形状および配置の改良や受雷部を多数設置するなど、落雷を受け易くする受動的な技術であり、受雷部に積極的に落雷させるような技術ではない。
本発明が解決しようとする課題は、落雷を受雷部に積極的に誘導、つまり誘雷することで、風車ブレード本体への落雷を可能な限り少なくすることができる風力発電装置および誘雷装置を提供することにある。
実施形態の誘雷装置は、風力発電装置の第1の風車ブレードに設置される第1の受雷部に落雷を誘導する誘雷装置であって、第1の放電プラグと点火部とを備える。第1の放電プラグは第1の受雷部またはその近傍の第1の受雷部の設置面よりも低い第1の風車ブレードの位置に配置されており、電圧の印加によりアーク放電する。点火部は第1の放電プラグに電圧を印加して第1の放電プラグにアーク放電させる。
第1実施形態の風力発電装置の概要構成を示す図である。 図1の風力発電装置の風車ブレードに設けられる誘雷装置の配置図である。 図2の誘雷装置の要部拡大図である。 誘雷装置の回路を示す図である。 第2実施形態の風力発電装置を正面から見た図である。 図5の風力発電装置の誘雷装置の回路図である。 第3実施形態の誘雷装置の回路図である。 第4実施形態の誘雷装置の回路図である。 第6実施形態の誘雷装置の要部拡大図である。 第7実施形態の誘雷装置の要部拡大図である。 図10の誘雷装置の回路図である。
以下、図面を参照して、実施形態を詳細に説明する。
(第1実施形態)
図1は第1実施形態の風力発電装置を示す図である。
図1に示すように、第1実施形態の風力発電装置は、発電用風車1を有している。発電用風車1には、風車ブレード2、風力発電機(図示せず)を収納するナセル3、ナセル3の上面に取り付けられた避雷針4、風車ブレード2及びナセル3を支えるタワー5などが備えられている。ナセル3の内部には発電機、ブレーキなどの他、風車ブレード2の回転角(回転位置)を検出する回転センサ(図示せず)などが設けられている。風車ブレード2はナセル3の水平方向の軸に回転自在に支持されており、風を受けて回転する。
避雷針4はナセル3及びナセル3に収納される発電機を落雷から保護するための装置であり、風車ブレード2を雷撃から保護することを意図して設けたものではない。
図2はこの風力発電装置の風車ブレード2における誘雷装置の配置図、図3は誘雷装置付近の部分拡大断面図(要部拡大図)、図4は誘雷装置の回路図である。
図2乃至図4に示すように、この風力発電装置の誘雷装置は、金属製の受雷部6と引下げ導線7、放電プラグ10、導線12、13などを有する。
受雷部6は風車ブレード2の先端付近または中間部に風車ブレード2の表面に露出して配設されている。また受雷部6は風車ブレード2の表面と同じ高さになるように風車ブレード2の部材層2pに埋設されている。風車ブレード2には絶縁性の部材が用いられている。受雷部6はレセプターとも呼ばれる。
風車ブレード2は外面が翼の形状に加工された部材層2pを有する。部材層2pの内側は空洞9とされており、その空洞9内に引下げ導線7、導線12、13が配線されている。受雷部6は例えばアルミニウムなどで形成した円柱状の金属部材(導電性の部材)の中心部に凹部を設けたもの、つまり断面凹形状のものであり、凹部に放電プラグ10が埋設されている。つまり放電プラグ10は受雷部6自体または受雷部6に隣接した風車ブレード2の位置(図10参照)に受雷部6の表面よりも低く凹設されている。
放電プラグ10は、所定の間隔で配置された電極11a、11bを有する放電電極11を備える。一方の電極11aは高電圧側に接続され、他方の電極11bは地面18に接地されている。
この放電プラグ10では、電極11aへの高電圧の印加により電極11aから電極11bへアーク放電が生じる。なおこの例では受雷部6に放電プラグ10を設けたが、受雷部6の近傍に放電プラグ10を設けてもよい(図9参照)。
すなわち放電プラグ10は、受雷部6またはその近傍の受雷部6の設置面よりも低い風車ブレード2の位置に配置された、高電圧の印加によりアーク放電するものである。
引下げ導線7は受雷部6に接続されている。導線12は放電プラグ10の電極11aに接続されている。電極11aは高圧電圧が印加される側の電極である。導線13は接地されており、放電プラグ10の電極11bに接続されている。
図4に示すように、誘雷装置は点火部20を有する。点火部20は放電プラグ10に高電圧を印加して放電プラグ10にアーク放電させるものである。
点火部20は、放電プラグ10、放電電極11、導線12、13、点火制御部としてのスイッチング装置14、サイリスタ15、定圧電源16、昇圧トランス17などを備える。
スイッチング装置14、サイリスタ15、定圧電源16は、昇圧トランス17の1次側回路17aを形成しており、放電プラグ10、放電電極11、導線12、13は昇圧トランス17の2次側回路17bを形成している。
ここで、導線12が高電圧側であり、導線14は地面18(アース)に接地されている。スイッチング装置14からのスイッチング信号によりサイリスタ15が不通状態から導通状態に変化すると、定圧電源16から放出される電流が昇圧トランス17の1次側回路17aを通電する。
昇圧トランス17の2次側回路17bには、1次側回路17aとの巻線比(1次側回路17aの電圧)に応じた電圧(高圧電圧)が発生する。この場合、放電電極11の気中破壊電圧を超える高電圧が誘導されるため、導線12、13を介して放電電極11に印加される。
放電電極11はアーク放電により空気を電離し、放電プラグ10に対して繰り返し高電圧を印加することにより、受雷部6に電離プラズマを常時形成させることができる。なお風車ブレード2の先端が上方に向いたときに放電プラグ10に高電圧を印加するようスイッチング装置14が点火タイミングを制御してもよい。
風車ブレード2の先端が上方に向いたときとは、例えば垂直方向の軸に対して風車ブレード2の角度が±90°の範囲で通電するものとする。なおこの例のように3枚の風車ブレード2の放電プラグ10への通電タイミングを効率よく切り替える場合は垂直方向の軸に対して風車ブレード2の角度が±30°程度の範囲で順次通電を切り替えるのがよい。
この誘雷装置では、風車ブレード2が雷撃を受ける状況では、点火部20のスイッチング装置14をスイッチしサイリスタ15を駆動して放電プラグ10にアーク放電を発生させ、受雷部6に電離プラズマを常時形成することにより落雷を受雷部6に誘導する。
これにより、受雷部6に落雷した電流を、受雷部6から引下げ導線7を通じて地面18に安全に逃がすことができる。つまり受雷部6に落雷した落雷電流は、受雷部6を貫流した後、風車ブレード2の空洞9内の引下げ導線7を通じて地面18へと導かれる。
このようにこの第1実施形態の風力発電装置によれば、風車ブレード2に設けられた受雷部6に放電プラグ10を設け、放電プラグ10のアーク放電により電離プラズマを受雷部6に形成することで、雷雲から地上に進展してきた雷を効果的かつ確実に受雷部6に誘導し、引下げ導線7を経由して落雷電流を地面18に安全に逃がすことが可能となる。
また、図1に示したように、受雷部6の凹部に放電プラグ10を設けることで、放電プラグ10の電極11a、11bが受雷面8よりも低くなり、雷撃により放電プラグ10が損傷する危険性を低減することができる。
(第2実施形態)
次に、図5及び図6を参照して第2実施形態に係わる風力発電装置を説明する。図5は風力発電装置の発電用風車1を正面から見た図、図6は誘雷装置の回路を示す図である。
図5に示すように、この例の風力発電装置の発電用風車1は、水平方向を回転軸として回転するナセル3を軸に120°の間隔で回転自在に設けられた3枚の風車ブレード2a、2b、2cを有する。3枚ある風車ブレード2a、2b、2cには、それぞれ受雷部6a、6b、6cが設けられている。風車ブレード2aを第1の風車ブレード、風車ブレード2bを第2の風車ブレードという。
図6に示すように、各風車ブレード2a、2b、2cにはそれぞれ受雷部6a、6b、6cを設けている。この場合に、各風車ブレード2a、2b、2c毎に誘雷機能を持たせるために、各受雷部6a、6b、6cにはそれぞれ放電プラグ10a、10b、10cを設けている。受雷部6aを第1の受雷部といい、受雷部6bを第2の受雷部という。放電プラグ10aを第1の放電プラグといい、放電プラグ10bを第2の放電プラグという。
このため、この第2実施形態における回路は、昇圧トランス17と放電プラグ10a、10b、10cの間に放電プラグ10a、10b、10cへの印加電圧を分配するための分配器19を設けている。分配器19は複数の風車ブレードそれぞれに設けられている各放電プラグ10a、10b、10cに点火部20からの高電圧を分配する。
この場合、昇圧トランス17の2次側回路17bに繰り返し誘起される高電圧は、導線12および分配器19を通じて受雷部6a、6b、6cにそれぞれ装着されている放電プラグ10a、10b、10cに順次印加される。なお順次印加には分配器19に回路選択用のスイッチなどを設ける必要があるが、スイッチを設けずに放電プラグ10a、10b、10cに電圧を同時に印加してもよい。
このようにこの第2実施形態によれば、複数の風車ブレード2a、2b、2cにそれぞれ装着した受雷部6a、6b、6cに放電プラグ10a、10b、10cを取り付け、昇圧トランス17から分配器19を経由して全ての放電プラグ10a、10b、10cに、それぞれ交番する高電圧を印加することにより、全ての風車ブレード2a、2b、2cへの誘雷効果を有効にすることができる。
(第3実施形態)
次に、図7を参照して第3実施形態に係る風力発電装置を説明する。図7は風力発電装置の誘雷装置の回路を示す図である。なおこの第3実施形態において第1及び第2実施形態と同じ構成には同一の符号を付しその説明は省略する。
図7に示すように、第3実施形態における回路は、スイッチング装置14に対して風車の回転に同期した点火制御を行う制御部30を有する。
この制御部30は水平方向を回転軸として回転する複数の風車ブレード2a、2b、2cそれぞれに放電プラグ10a、10b、10cを設ける場合、先端が他の風車ブレード2b、2cよりも高い位置に達する(上方を向いた)風車ブレード2aの放電プラグ10aに高電圧を印加し、それ以外の風車ブレード2b、2cの放電プラグ10b、10cに高電圧を印加しない点火制御を行う。
すなわちこの制御部30は先端が上方に向いた風車ブレード(図5では風車ブレード2a)の放電プラグ10aに高電圧を印加するよう点火タイミングを制御する。点火タイミングとはスイッチング装置14がサイリスタ15をオンするタイミングである。
一般的な落雷対策は、風車ブレード2a、2b、2cに受雷部6a、6b、6cを装着し、受雷部6a、6b、6cに落雷した電流を、タワー5を通じて地面18に流すようにしている。
しかし、この場合の受雷部6a、6b、6cは、誘雷性能が低く、落雷時における風車ブレード2a、2b、2cの回転位置によっては受雷部6a、6b、6cに必ずしも着雷するとは限らず、受雷部6a、6b、6cに落雷しないときは風車ブレード2a、2b、2c本体が損傷を受けることになる。
そこで、この第3実施形態では、風車に設けた回転センサに(図示せず)より時々刻々変化する風車の回転角に応じた信号を制御部30が受信し、制御部30が風車の各風車ブレード2a、2b、2cの回転位置を検出して、複数の風車ブレード2a、2b、2cのいずれかが上方を向いたときにスイッチング装置14にサイリスタ15をオンするよう指示(制御)する。
この場合、分配器19には該当する一つの放電プラグ10a、10b、10cだけに電圧を印加するように回路切り替え(選択)用のスイッチを設けておくものとする。このスイッチは制御部30により制御される。
この指示(制御)によりスイッチング装置14がサイリスタ15を駆動することで、上方を向いた例えば図5の風車ブレード2aの放電プラグ10aにアーク放電が発生し、風車ブレード2aに設けられている受雷部6aへ誘雷し受雷部6aに落雷させる。つまり風車ブレード2aが上方を向いたとき、風車ブレード2aの受雷部6aに対する誘雷機能を有効とする。
この第3実施形態によれば、複数の風車ブレード2a、2b、2cの中で上方を向いた風車ブレード2aの受雷部6aに優先的に着雷させるようにすることで、風車ブレード2aは、もとより風車ブレード2b、2cを雷撃から保護することができる。また上方を向いていない他の風車ブレード2b、2cについては電圧を印加しないことで節電効果も得ることができる。
(第4実施形態)
次に、図8を参照して第4実施形態に関わる風力発電装置を説明する。
図8に示すように、第4実施形態における回路は、昇圧トランス17の2次側回路17bにおける導線13と地面18に接地されている引下げ導線7とを接続するように接続導線21が配線されている。
接続導線21は受雷部6と点火部20との間の回路に一端が接続され、他端がアース接地された引下げ導線7に接続されており、受雷部6に落雷した落雷電流を引下げ導線7に導く落雷電流ショートカット用の導線である。
この第4実施形態によれば、万一、受雷部6ではなく放電プラグ10に直撃雷を受けた場合に、落雷電流を導線13、接続導線21および引下げ導線7を通じて地面18に流すので、昇圧トランス17(の1次側回路17a)を落雷電流による損傷から保護することができる。
(第5実施形態)
次に、第5実施形態に関わる風力発電装置を説明する。
第5実施形態は、昇圧トランス17の1次側回路17aと2次側回路17bとの間に高耐圧材または高絶縁材を配設することで、昇圧トランス17自体の絶縁耐力を高め、2次側回路17bを電気的に接地しないことで、受雷部6への誘雷を促進し放電プラグ10への直撃雷を回避する。
この第5実施形態によれば、昇圧トランス17を高耐圧または高絶縁のものにして、昇圧トランス17の1次側回路17aと、放電プラグ10または分配器19に接続される2次側回路17bとの電気的な絶縁性能を高めることで、対落雷性能を向上することができる。
(第6実施形態)
次に、図9を参照して第6実施形態に関わる風力発電装置を説明する。この第6実施形態は第1実施形態(図3)の例の変形例であり、放電プラグ10を、受雷部6自体ではなく、受雷部6に近接した位置に設けている。
具体的には、例えば図9に示すように、風車ブレード2に設けた受雷部6に隣接する部材層2pに凹部2qを設け、その凹部2qに放電プラグ10を埋設している。この場合も受雷面8から少なくとも下がった位置に放電プラグ10の上端部の放電電極11が来るように凹部2qを設けるものとする。
この第6実施形態によれば、風車ブレード2の受雷部6に誘雷可能な場所、例えば受雷部6に近接した位置に放電プラグ10を配設することにより、既に設けられている従来の受雷部6を加工することなく、第1実施形態と同様の誘雷効果を得ることができる。つまり既設風車に放電プラグ10を追設する場合はこの実施形態が有効である。
(第7実施形態)
次に、図10、図11を参照して第7実施形態に関わる風力発電装置を説明する。
図10、図11に示すように、この実施形態では、放電プラグ10には高電圧側の電極11aのみを設けるもとのし、高電圧側の電極11aに対するアース側の電極を受雷部6自体で代用し放電電極11を構成する。つまり放電プラグ10は、高電圧の印加により隣接する受雷部6へアーク放電する電極11aのみを備え、対向する電極を受雷部6が賄う。
このようにこの第7実施形態によれば、放電プラグ10を高電圧の電極11aのみを備える1極タイプとし、電極11aに対する電極を受雷部6自体とすることで、2極タイプの放電プラグ10を用いる場合と同様の効果が得られる他、放電プラグ10への配線数を1本に削減することができる。
また、このように放電プラグ10を1極タイプの電極構造とすることにより、アーク放電による電離プラズマが受雷部6にさらに近接して形成される。このため、受雷部6による誘雷効果をさらに向上することができる。
上記いくつかの実施形態によれば、受雷部6、6a、6b、6cに設けた放電プラグ10、10a、10b、10cのアーク放電により空気を電離させ、電離プラズマを受雷部6またはその付近に形成することで雷を誘導して受雷部6に積極的に落雷させることで、落雷を受雷部6、6a、6b、6cに効果的に誘導することができる。
この結果、風車ブレード2、2a、2b、2cの受雷部6、6a、6b、6cでの落雷の雷捕捉率を向上することができる。すなわち、落雷を効果的に受雷部6、6a、6b、6cに誘導することにより受雷部6、6a、6b、6cでの落雷の捕捉率を向上し、風車ブレード2、2a、2b、2c本体への落雷を可能な限り少なくすることができる。
以上、いくつか実施形態を説明したが、これら実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で種々の省略、置き換え、変更が可能である。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
1…発電用風車、2,2a,2b,2c…風車ブレード、2p…部材層、2q…凹部、3…ナセル、4…避雷針、5…タワー、6,6a,6b,6c…受雷部、7…引下げ導線、8…受雷面、9…風車ブレード内部の空洞、10…放電プラグ、11…放電電極、11a,11b…電極、12,13…導線、14…スイッチング装置、15…サイリスタ、16…定圧電源、17…昇圧トランス、18…地面、19…分配器、20…点火部、21…接続導線、30…制御部。

Claims (8)

  1. 風力発電装置の第1の風車ブレードに設置される第1の受雷部に落雷を誘導する誘雷装置であって、
    前記第1受雷部またはその近傍の前記第1受雷部の設置面よりも低い前記第1の風車ブレードの位置に配置され、電圧の印加によりアーク放電する第1の放電プラグと、
    前記第1の放電プラグに電圧を印加して前記放電プラグにアーク放電させる点火部と
    を備える誘雷装置。
  2. 前記風力発電装置が、第2の受雷部を有する第2の風車ブレードを備え、
    前記第2の受雷部またはその近傍の前記第2の受雷部の設置面よりも低い前記第2の風車ブレードの位置に配置され、電圧の印加によりアーク放電する第2の放電プラグと、
    前記点火部からの電圧を前記第1および前記第2の放電プラグへ分配する分配器と
    をさらに具備する請求項1に記載の誘雷装置。
  3. 前記点火部は、
    先端が上方に向いた風車ブレードの前記放電プラグに電圧を印加するよう点火タイミングを制御する制御部を備える請求項1または請求項2のいずれかに記載の誘雷装置。
  4. 前記制御部は、
    先端が上方に向いた風車ブレード以外の風車ブレードの前記放電プラグに電圧を印加しない点火制御を行う請求項3に記載の誘雷装置。
  5. 前記受雷部と前記点火部との間の回路に一端が接続され、他端がアース接地された引下げ導線に接続され、前記受雷部に落雷した落雷電流を前記引下げ導線に導く落雷電流ショートカット用の導線を具備する請求項1乃至請求項4のいずれか1項に記載の誘雷装置。
  6. 前記放電プラグを、前記受雷部に隣接した前記風車ブレードの位置に前記受雷部の表面よりも低く凹設した請求項1乃至請求項5いずれか1項に記載の誘雷装置。
  7. 前記放電プラグは、
    電圧の印加により隣接する前記受雷部へアーク放電する電極を具備する請求項1乃至請求項6いずれか1項に記載の誘雷装置。
  8. 水平方向の軸に回転自在に支持された風車ブレードと、
    前記風車ブレードの表面に露出して設置される受雷部と、
    前記受雷部またはその近傍の前記受雷部の設置面よりも低い前記風車ブレードの位置に配置され、電圧の印加によりアーク放電する放電プラグと、
    前記放電プラグに電圧を印加して前記放電プラグにアーク放電させる点火部と
    を具備する風力発電装置。
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