JP2017053221A - 電動圧縮機 - Google Patents

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Abstract

【課題】性能および信頼性の高い電動圧縮機を提供する。【解決手段】主軸受42は、内周摺動面42tを主軸受42の軸方向Gの上下に分割する分割溝81と、内周摺動面42tの分割溝81の上側に軸方向Gに対して傾斜した上側傾斜溝82aと、内周摺動面42tの分割溝81の下側に軸方向Gに対して傾斜した下側傾斜溝82bと、を有し、上側傾斜溝82aと下側傾斜溝82bとは、軸方向Gからの平面視において少なくとも一部が重なるように形成されている。【選択図】図5

Description

本発明は、電動圧縮機に関する。
電動圧縮機は、コンパクトで構造が簡単なことから、冷凍冷蔵庫や空調機等の冷凍空調機器に多く用いられている。このような電動圧縮機では、クランク軸を回転可能に支持する軸受に給油を行うことが必要になる。特許文献1には、クランク軸を支持する軸受(主軸受)の内側の下端から上端に向けてひと続きの傾斜溝(らせん溝)を設けることで、主軸受の全域に給油を行う電動圧縮機が記載されている。
特開2010−255448号公報
しかしながら、特許文献1に記載の電動圧縮機では、ひと続きの傾斜溝を形成する必要があるため、傾斜溝の傾き角度が大きくなり、粘性ポンプ効果が低下し、主軸受全域への給油量不足によるクランク軸と軸受との金属接触によって性能および信頼性が低下する虞があった。
本発明は、前記した従来の課題を解決するものであり、性能および信頼性の高い電動圧縮機を提供することを目的とする。
本発明は、電動機と、前記電動機で回転駆動されるクランク軸および前記クランク軸を支持する軸受を有し、前記クランク軸と前記軸受との摺動面が潤滑油で潤滑される圧縮機構部と、前記電動機および前記圧縮機構部を収容する収容部と、を備え、前記軸受および/または前記クランク軸は、前記摺動面を前記軸受の軸方向の上下に分割する少なくとも一つの分割溝と、前記摺動面の前記分割溝に対して前記軸方向の上下に位置し、前記軸方向に対して傾斜した傾斜溝と、を有し、それぞれの前記傾斜溝は、前記軸方向からの平面視において、少なくとも一部が重なるように形成されていることを特徴とする。
本発明によれば、性能および信頼性の高い電動圧縮機を提供できる。
第1実施形態に係る電動圧縮機の全体構成を示す縦断面図である。 電動圧縮機の主軸受を示す平面図である。 図1のA−A線断面図である。 圧縮機構部の動作説明図であり、(a)は0度の場合、(b)は90度の場合、(c)は180度の場合、(d)は270度の場合である。 第1実施形態に係る主軸受を示し、(a)は図2のB−B線断面図、(b)は内周面の展開図である。 比較例1に係る主軸受を示し、(a)は縦断面図、(b)は内周面の展開図である。 比較例2に係る主軸受を示し、(a)は縦断面図、(b)は内周面の展開図である。 比較例3に係る主軸受を示し、(a)は縦断面図、(b)は内周面の展開図である。 第2実施形態に係る主軸受を示し、(a)は縦断面図、(b)は内周面の展開図である。 第3実施形態に係る主軸受を示し、(a)は縦断面図、(b)は内周面の展開図である。 第4実施形態に係る主軸受を示し、(a)は縦断面図、(b)は内周面の展開図である。 第5実施形態に係る主軸受を示し、(a)は縦断面図、(b)は内周面の展開図である。
以下、本発明を実施するための形態(以下「実施形態」という)について、適宜図面を参照しながら詳細に説明する。なお、各図は、本発明を十分に理解できる程度に、概略的に図示しているに過ぎない。よって、本発明は、以下に示す実施形態に限定されるものではない。また、各図において、共通する構成要素や同様の構成要素については、同一の符号を付し、重複した説明を省略する。また、以下では、密閉型の電動圧縮機として、ロータリ圧縮機を例に挙げて説明するが、ロータリ圧縮機に限定されるものではなく、スクロール圧縮機、レシプロ圧縮機などの電動圧縮機にも適用することができる。
(第1実施形態)
図1は、第1実施形態に係る電動圧縮機の全体構成を示す縦断面図である。なお、図1は、第1実施形態に係る電動圧縮機1の説明に必要な部位のみを簡易的に示している。
図1に示すように、第1実施形態の電動圧縮機1は、密閉容器2(収容部)と、電動機3と、圧縮機構部4と、を備えて構成されている。
密閉容器2は、筒体21、蓋体22および底体23によって構成されている。筒体21は、鋼板で構成され、上下が開口した円筒状の筺体である。蓋体22は、皿形状を呈し、筒体21の上部開口を塞ぐようにして嵌合されている。底体23は、皿形状を呈し、筒体21の下部開口を塞ぐように嵌合されている。蓋体22および底体23は、筒体21に溶接されることによって、密閉容器2の内部が密閉された構成になっている。
密閉容器2の底部を構成する底体23の上面(内面)には、冷凍機油(潤滑油、以下、油と称する)を貯留する油溜まり23aが設けられている。冷凍機油は、圧縮機構部4に供給されて、圧縮機構部4の摺動面を潤滑するとともに、圧縮機構部4の隙間をシールする。
電動機3は、圧縮機構部4を駆動させる駆動源であり、密閉容器2の内壁に焼嵌などで固定された固定子31と、圧縮機構部4のクランク軸41の上部を嵌着した回転子32と、を備えて構成されている。
圧縮機構部4は、電動機3の回転子32の回転運動に伴って作動流体(冷媒ガス)を圧縮して、圧縮した作動流体を冷凍空調機器の冷凍サイクルに供給する機構である。また、圧縮機構部4は、クランク軸41、主軸受42、シリンダ43、副軸受44、ローラ45、ベーン46およびコイルばね47を備えて構成されている。
クランク軸41は、シリンダ43の内部でベーン46を駆動させる部材であり、下端側に偏心部41aを備えている。また、クランク軸41は、偏心部41aより上側が主軸受42に嵌入され、偏心部41aより下側が副軸受44に嵌入されることによって、密閉容器2の内部で回転自在に支持されている。
また、クランク軸41には、下端面からクランク軸41(主軸受42、副軸受44)の軸方向Gに沿って中空部41bが形成されている。中空部41bは、主軸受42の下端の高さ位置まで延びて形成されている。また、中空部41b内には、油板48が嵌着されている。この油板48は、薄板をクランク軸41の回転方向にひねった形状を有している。クランク軸41とともに油板48が回転することにより、遠心ポンプ効果によって、密閉容器2の底部53の油溜まり23aの油を吸引し(吸い上げ)、主軸受42、副軸受44および偏心部41aに給油を行うようになっている。
クランク軸41には、主軸受42、副軸受44およびローラ45の内径側に連通する孔(不図示)がそれぞれ形成されており、油板48によって汲み上げられた油が各孔を通り、主軸受42の内径下端、副軸受44の内径上端およびローラ45の内径側に給油されるようになっている。
主軸受42は、略円盤形状を呈する端板42aと、この端板42aの径方向の中心から上方に向けて延びる円筒部42bと、を備え、円筒部42bによってクランク軸41を支持している。端板42aの外周壁面は、密閉容器2の筒体21の内周壁面に溶接などで固定されている。
また、主軸受42の端板42aには、吐出口42f(図2参照)が形成され、吐出口42fを選択的に開放または閉鎖する吐出弁71と、吐出弁71の開度を決定する(開き過ぎを規制する)リテーナ72と、が設けられている。
シリンダ43は、径方向の中心に、軸方向Gに貫通する円柱形状の貫通孔を有している。この貫通孔と主軸受42と副軸受44とによってシリンダ室(貫通孔)43aを構成している。また、シリンダ43は、複数のボルトB(図3参照)によって、主軸受42に締結されている。シリンダ43の上端面は、主軸受42によって閉塞されている。
副軸受44は、シリンダ43の下端面を閉塞する端板44aと、この端板44aの径方向の中心から下方に延びてクランク軸41の下端を支持する円筒部44bと、を備えて構成されている。円筒部44bは、円筒部42bよりも軸方向Gの長さが短く形成されている。また、副軸受44は、ボルト(図示せず)によって、シリンダ43に締結されている。
ローラ45は、円筒状に形成され、シリンダ室43aに配置されている。また、ローラ45の内径側には、クランク軸41の偏心部41aが嵌入され、ローラ45が偏心部41aの外周側において回転自在に構成されている。
ベーン46は、ローラ45の外周面に当接するように配置されている。また、ベーン46は、板形状であり、シリンダ43の内部で径方向に往復運動するように構成されている。
コイルばね47は、シリンダ43内において径方向に延びる横穴43bに配置されている。コイルばね47は、一端がベーン46に当接し、他端が横穴43bに嵌着されることで、ベーン46をローラ45に向けて付勢するようになっている。
また、密閉容器2の外側には、アキュムレータ5と、アキュムレータ5を介して冷凍サイクルから圧縮機構部4に作動流体を導くサクションパイプ5aとが設けられている。アキュムレータ5は、作動流体として機能する冷媒ガスを加圧状態で蓄えておく容器である。サクションパイプ5aは、シリンダ室43aと連通する吸込口43c(図3参照)の端部に接続されている。
図2は、電動圧縮機の主軸受を示す平面図である。なお、図2は、主軸受42から吐出弁71(図1参照)およびリテーナ72(図1参照)を取り外した状態であり、主軸受42を上方から見た状態である。
図2に示すように、主軸受42の端板42aには、円筒部42bの周囲に、ボルト締結用のボルト挿通孔42cが軸方向G(図1参照)に貫通するようにして複数箇所に形成されている。なお、ボルト挿通孔42cの個数は、4つに限定されるものではなく、適宜変更できる。
また、端板42aの外周側には、軸方向G(図1参照)に貫通する長孔42dが複数箇所に形成されている。これらの長孔42dは、圧縮機構部4から密閉容器2内に吐出された油(冷凍機油)を油溜まり23aに戻すための流路である。
また、端板42aには、円筒部42bの近傍に、吐出弁71(図1参照)が取り付けられる凹形状の彫り込み部42eが形成されている。この彫り込み部42eは、平面視において、略長穴形状であり、一端の底面に冷媒ガス(作動流体)が吐出する吐出口42fが形成され、他端の底面に吐出弁71(図1参照)を片持ち状態で固定する(かしめる)固定部(かしめ部)42gが形成されている。
図3は、図1のA−A線断面図である。図3は、図1の主軸受42とシリンダ43との境界部分で切断したときの断面図である。
図3に示すように、シリンダ43は、平面視において、シリンダ室43aが形成される円形部43mと、この円形部43mの一部からサクションパイプ5aの側に延びる延出部43nと、を有する形状である。
また、シリンダ43には、円形部43mと延出部43nとにまたがって径方向に延び、ベーン46が挿通されるスロット溝43dが形成されている。
ベーン46は、シリンダ43のスロット溝43dに嵌め合わされ、偏心部41aの偏心運動に合わせて回転するローラ45の外周上に接触しながら進退運動する。
シリンダ室43aは、作動流体を吸入するための吸入室Q1と、作動流体を圧縮するための圧縮室Q2とが形成されている。圧縮室Q2は、シリンダ室43aの内壁面43sと、ローラ45の外壁面45sと、ベーン46の側面(図示右側の側面)46sと、主軸受42(端板42a)の内壁面42s(図1参照)と、副軸受44(端板44a)の内壁面44s(図1参照)とによって形成されている。
圧縮機構部4では、クランク軸41が電動機3(図1参照)によって矢印R1の方向に回転するように構成されており、偏心部41aの偏心回転とベーン46の往復運動によって、吸入室Q1と圧縮室Q2の容積が変化し、この容積変化によって作動流体が昇圧される。吐出弁71(図1参照)は、密閉容器2の内部のガス圧力Pd1(図1参照)と圧縮室Q2の内部のガス圧力Pd2とがPd2≧Pd1の関係になったときに、吐出口42f(図2参照)を開放する。これにより、吐出弁71は、圧縮室Q2の内部の高圧ガス(作動流体)を密閉容器2の内部に噴出させる。また、吐出弁71は、それ以外のときに、吐出口42fを閉鎖する。これにより、吐出弁71は、密閉容器2の内部の高圧ガス(作動流体)が圧縮室Q2の内部に逆流することを防止する。
カップマフラ73は、吐出弁71およびリテーナ72を覆う皿状に構成され、サイレンサとして機能するようになっている。なお、カップマフラ73には、吐出口42fから吐出された作動流体を密閉容器2内に吐き出すための吐出孔(図示せず)が設けられている。カップマフラ73から密閉容器2内に吐き出された冷媒ガスは、電動機3の隙間や風穴(不図示)を通り、密閉容器2の上部に設けられた吐出パイプ54(図1参照)から密閉容器2の外部(冷凍サイクル)に吐出される。
図4は、圧縮機構部の動作説明図であり、(a)は0度の場合、(b)は90度の場合、(c)は180度の場合、(d)は270度の場合である。
図4(a)は、ベーン46がシリンダ43のスロット溝43d内に最も後退した状態を0度とする。この場合、シリンダ室43aは、全体が吸入空間であり、クランク軸41が主軸受42を押し付ける圧縮負荷の力は働かないようになっている。
図4(b)に示すように、偏心部41aが図4(a)に示す状態から反時計回り方向に90度回転すると、ベーン46がシリンダ43のスロット溝43dから一部がシリンダ室43a内に押し出された状態となり、ベーン46によって吸入室と圧縮室に区画される。この場合の圧縮荷重方向S1は、ベーン46とローラ45の接点P1と、ローラ45とシリンダ43の接点P2と、を結ぶ直線に垂直な方向となる。また、圧縮荷重方向S1に対して180度反対の方向が、反圧縮荷重方向S2となる。
図4(c)に示すように、偏心部41aが図4(a)に示す状態から反時計回り方向に180度回転すると、ベーン46がシリンダ43のスロット溝43dからシリンダ室43a内に最大に押し出された状態となる。この場合の圧縮荷重方向S3は、ベーン46とローラ45の接点P3と、ローラ45とシリンダ43の接点P4と、を結ぶ直線に垂直な方向となる。また、圧縮荷重方向S3に対して180度反対の方向が、反圧縮荷重方向S4となる。
図4(d)に示すように、偏心部41aが図4(a)に示す状態から反時計回り方向に270度回転すると、ベーン46がシリンダ43のスロット溝43dから一部がシリンダ室43a内に突出するように押し込まれた状態となる。この場合の圧縮荷重方向S5は、ベーン46とローラ45の接点P5と、ローラ45とシリンダ43の接点P6と、を結ぶ直線に垂直な方向となる。また、圧縮荷重方向S5に対して180度反対の方向が、反圧縮荷重方向S6となる。
流体潤滑系では、油膜圧力によってクランク軸41と主軸受42とが接触するのを防いでおり、溝(傾斜溝)が形成されている部分は、クランク軸41と主軸受42との隙間が増加する部分であるため、油膜圧力が逃げやすくなる。このため、圧縮荷重方向S1,S3,S5の対向方向−90度〜90度の範囲に傾斜溝を設けると(圧縮荷重がかかるところに溝があると)、クランク軸41と主軸受42とが接触し易くなる。そこで、本実施形態では、圧縮荷重方向S1,S3,S5の対向方向−90度〜90度の範囲外で構成される反圧縮負荷面に傾斜溝を設けることにより、クランク軸41と主軸受42との接触を防ぐことができ、電動圧縮機1の性能および信頼性を向上できるようにしたものである。
図5は、第1実施形態に係る主軸受を示し、(a)図2のB−B線断面図、(b)は展開図である。なお、図5(b)の横軸に示す角度は、図2に示す角度(0度、90度、180度、270度)に対応しており、反圧縮負荷面の端部を略45度(反圧縮負荷面の全範囲を略135度)とした例である。なお、45度(135度)については、機種や運転状態に応じて変動するものであり、本実施形態に限定されるものではない。
図5(a)に示すように、主軸受42は、内周摺動面42t(摺動面)を軸方向G(図1参照)の上下に分割する分割溝81と、分割溝81より上側に位置し、軸方向Gに対して傾斜した上側傾斜溝(傾斜溝)82aと、分割溝81より下側に位置し、軸方向Gに対して傾斜した下側傾斜溝(傾斜溝)82bと、を有している。
分割溝81は、主軸受42の円筒部42bの高さ方向(軸方向G)の中間に位置し、周方向に沿って全周に形成されている。なお、分割溝81は、上側傾斜溝82aと下側傾斜溝82bとを連通させる油路を形成しているものであれば、必ずしも全周に形成されている必要はない。
上側傾斜溝82aは、分割溝81の上端81aと主軸受42(円筒部42b)の上端42hとを連通させる油路であり、軸方向Gに対して傾斜している。
下側傾斜溝82bは、分割溝81の下端81bと主軸受42(円筒部42b)の下端42iとを連通させる油路であり、軸方向Gに対して傾斜している。
図5(b)に示すように、上側傾斜溝82aと下側傾斜溝82bは、互いに同じ長さで、かつ、互いに平行に形成されている。また、上側傾斜溝82aと下側傾斜溝82bは、軸方向Gから平面視において、互いに重なるように形成されている。すなわち、上側傾斜溝82aは、一端が主軸受42の平面視における270度の位置であり、他端が主軸受42の平面視における45度の位置である。下側傾斜溝82bは、同様に、一端が270度の位置であり、他端が45度の位置である。このように、上側傾斜溝82aと下側傾斜溝82bは、双方とも前記した反圧縮負荷面の範囲内に位置している。
また、上側傾斜溝82aは、クランク軸41の回転方向R1(図3参照)に対して(油の流れ方向R2に対して)上流側に入口、下流側に出口が形成される向きとなるように傾斜している。下側傾斜溝82bは、クランク軸41の回転方向R1(図3参照)に対して(油の流れ方向R2に対して)下流側に出口、上流側に入口が形成される向きとなるように傾斜している。また、上側傾斜溝82aの入口は、下側傾斜溝82bの出口よりも回転方向R1(油の流れ方向R2)に対して上流側に位置している。これにより、下側傾斜溝82bを出た油は、細い実線矢印で示す向きに流れ、分割溝81内を長く(225度)循環した後に上側傾斜溝82aに流れるので、主軸受42の冷却を効果的に行うことができる。
ここで、傾斜溝(上側傾斜溝82a、下側傾斜溝82b)の粘性ポンプ効果について説明する。
傾斜溝の粘性ポンプ効果による給油量は、給油量Q[mm/min]、軸半径R[mm]、軸回転速度N[min−1]、傾斜溝の断面積A[mm]、傾斜溝の回転方向水平に対する角度(以降、傾斜角と称する)θ[度]を用いると、以下の式(1)で表すことができる。
Q=AπRNcosθ・・・(1)
ここで、傾斜溝の断面積A[mm]および傾斜角θ[度]は傾斜溝の設定時に調整可能であるが、傾斜溝の断面積A[mm]の変更は刃具の形状変更等が必要となるため、多仕様の電動圧縮機に最適な傾斜溝を設けることは困難である。これに対して、傾斜角θ[度]の変更は、刃具を同一としての加工時の角度変更等で対応可能なため、生産性を考慮した場合、給油量の調整は傾斜角θ[度]で行うことが望ましい。
ところで、主軸受42は、回転子32の遠心力によるクランク軸41のたわみを抑制するため、副軸受44に対して軸方向Gに長く、摺動損失が増加し易い。そこで、主軸受42の内周摺動面42tに分割溝81を設けることで、主軸受42の内周摺動面42tの面積を、圧縮負荷に対する軸受信頼性を確保可能な最小面積まで低減でき、摺動損失の低減を図ることが可能になる。
また、主軸受42の下端に給油された油(冷凍機油)は、下側傾斜溝82bの粘性ポンプ効果により、分割溝81まで吸引される。主軸受42の内周摺動面42tに分割溝81を設けることで、吸引された油が分割溝81を通り、分割溝81で油が循環することにより、主軸受42の冷却を行うことができる。冷却後の油は、再度、上側傾斜溝82aの粘性ポンプ効果により、主軸受42の上端まで吸引され、最終的に密閉容器2の内部に放出される。
しかし、主軸受42に分割溝81が形成された構成であっても、以下に示す課題が生じる。その点について、図6ないし図8に示す比較例を参照して説明する。図6は、比較例1に係る主軸受を示し、(a)は縦断面図、(b)は内周面の展開図、図7は、比較例2に係る主軸受を示し、(a)は縦断面図、(b)は内周面の展開図、図8は、比較例3に係る主軸受を示し、(a)は縦断面図、(b)は内周面の展開図である。なお、図6ないし図8では、主軸受100,110,120のみを図示しているが、その他の構成については第1実施形態と同様とする。
図6(a)に示す主軸受100は、分割溝81の上側に設けられる上側傾斜溝101aと、分割溝81の下側に設けられる下側傾斜溝101bと、を備えている。また、図6(b)に示すように、上側傾斜溝101aと下側傾斜溝101bとが軸方向Gの平面視において重ならないように形成されている。換言すると、上側傾斜溝101aと下側傾斜溝101bとは、同一直線上(同一らせん上)に位置している。
比較例1の主軸受100では、下部傾斜溝101bから分割溝81に吐出された油が、分割溝81を循環することなく、上部傾斜溝101aに流れ込む虞がある。このため、分割溝81における油の循環が損なわれ、主軸受42の冷却効果が損なわれることになる。また、上部傾斜溝101aと下部傾斜溝101bを反圧縮負荷面の範囲内に含まれるように形成すると、上部傾斜溝101aおよび下部傾斜溝101bの軸方向Gに直交する面(円周方向)を基準とした傾斜角度θ10が大きくなり、粘性ポンプ効果が低減し、給油量が低下する。
図7(a)に示す主軸受110は、分割溝81の上側に設けられる上側傾斜溝110aと、分割溝81の下側に設けられる下側傾斜溝110bと、を備えている。また、図7(b)に示すように、上側傾斜溝110aと下側傾斜溝110bとが軸方向Gの平面視において重ならないように形成されている。換言すると、上側傾斜溝110aと下側傾斜溝110bとは、同一直線上(同一らせん上)に位置している。
比較例2の主軸受110では、下部傾斜溝110bから分割溝81に吐出された油が、分割溝81を循環することなく、上部傾斜溝110aに流れ込む虞がある。このため、分割溝81による軸受110の冷却効果が損なわれることになる。また、下部傾斜溝110bの傾斜角度θ1を、図6(b)の傾斜角度θ10よりも小さく設定すると、上部傾斜溝110aが反圧縮負荷面の範囲から外れ、クランク軸41と主軸受42とが金属接触する虞が高まる。
図8(a)に示す主軸受120は、図6(a)に示す主軸受100および図7(a)に示す主軸受110よりも軸方向Gに長く形成されたものであり、分割溝81の上側に設けられる上側傾斜溝120aと、分割溝81の下側に設けられる下側傾斜溝120bと、を備えている。また、図8(b)に示すように、上側傾斜溝120aと下側傾斜溝120bとが軸方向Gの平面視において重ならないように形成されている。換言すると、上側傾斜溝120aと下側傾斜溝120bとは、同一直線上(同一らせん上)に位置している。
比較例3の主軸受120では、下部傾斜溝120bから分割溝81に吐出された冷凍機油が、分割溝81を循環することなく、上部傾斜溝120aに流れ込む虞がある。このため、分割溝81による主軸受120の冷却効果が損なわれることになる。また、下部傾斜溝120bの傾斜角度θ10を、図6(b)の傾斜角度θ10と同じに設定すると、上部傾斜溝120aが反圧縮負荷面の範囲から一部が外れ、クランク軸41と主軸受42とが金属接触する虞が高まる。
そこで、第1実施形態の電動圧縮機1は、主軸受42の内周摺動面42tに軸方向Gの上下に分割する分割溝81と、分割溝81の上側に軸方向Gに対して傾斜した上側傾斜溝82aと、分割溝81の下側に軸方向Gに対して傾斜した下側傾斜溝82bと、が備えられている。そして、上側傾斜溝82aと下側傾斜溝82bとが、主軸受42の軸方向Gから平面視した際に、少なくとも一部が重なる(第1実施形態では全部が重なる)構成にしたものである。これによれば、比較例1,2,3に示すように上側傾斜溝100a,110a,120aと下側傾斜溝100b,110b,120bとが同一らせん上(同一直線上)にある場合に比べて、上側傾斜溝82aと下側傾斜溝82bとを反圧縮負荷面内に配置できるので、傾斜角度θ1を低減でき、上側傾斜溝82aと下側傾斜溝82bによる油膜圧力の減少を抑えながら主軸受42への給油量を増加させることができる。
また、主軸受42の内径下端に給油された油は、クランク軸41の回転運動および油の粘性によって、クランク軸41外周の周速に応じた回転速度を有して主軸受42内を流れる。流動の後、下側傾斜溝82bに到達した油は、下側傾斜溝82bの勾配に応じた速度により下側傾斜溝82b内、上側傾斜溝82a内を流れ、主軸受42の全域に給油が行われる。また、上側傾斜溝82aの下端への給油は、前記したように、主軸受42に設けられた分割溝81の貯油によって、主軸受42の内周一周360度の任意の位置から可能となる。さらに、図5(b)のように、下側傾斜溝82bの上端82b1より、上側傾斜溝82aの下端82a1を、クランク軸41の回転方向R1(油の流れ方向)の上流側に設けることで、下側傾斜溝82bの上端82b1から分割溝81に到達した油は、クランク軸41の回転方向R1に合わせて、分割溝81内を流れる経路を長く確保することができ、主軸受42の冷却効果を高めることが可能になる。
このように構成された第1実施形態に係る電動圧縮機1によれば、分割溝81と上側傾斜溝82aと下側傾斜溝82bとを備え、上側傾斜溝82aと下側傾斜溝82bとが軸方向Gからの平面視で重なるように構成した。これによって、主軸受42への給油性および潤滑性が向上し、性能および信頼性を高めることができる。なお、本実施形態では、軸受として主軸受42を例に挙げて説明したが、副軸受44においても同様に、傾斜溝を設けることで、副軸受44の上端から下端に向かって油が傾斜溝内を流れ、給油を行うことができる。また、副軸受44の場合、電動圧縮機1の構成によっては、常に副軸受44全体が密閉容器2の底部の油溜まり23aに浸っているため、傾斜溝による積極的な給油が不要となる。このため、傾斜溝ではなく、油溝を軸方向Gに平行な直線型にしてもよい。
また、第1実施形態では、上側傾斜溝82aおよび下側傾斜溝82bが圧縮機構部4の圧縮負荷に対して、反圧縮負荷面に設けられている(図5(b)参照)。これによれば、クランク軸41と主軸受42との金属接触を防止することができ、摺動損失の低減を図ることができる。
(第2実施形態)
図9は、第2実施形態に係る主軸受を示し、(a)は縦断面図、(b)は内周面の展開図である。なお、第1実施形態と同様の構成については、同一の符号を付して重複した説明を省略する(以降の実施形態についても同様)。また、図9では、主軸受42Aのみを図示しているが、それ以外の構成については第1実施形態と同様とする(以降の実施形態についても同様)。
図9(a)に示すように、主軸受42Aは、軸方向Gの上下に分割する分割溝81cと、分割溝81cの上側に設けられる上側傾斜溝82aと、分割溝81cの下側に設けられる下側傾斜溝82bと、を備えている。また、主軸受42Aは、軸方向Gに垂直な平面で切断したときの、分割溝81の断面積A1(図9(a)参照)が、上側傾斜溝82aの断面積A2(図9(a)参照)および下側傾斜溝82bの断面積A3(図9(a)参照)より大きく形成されている。断面積A1は、主軸受42とクランク軸41との間に形成される円環形状の隙間の断面積を意味している。断面積A2,A3は、主軸受42とクランク軸41との間に形成される凹形状の隙間の断面積を意味している。また、上側傾斜溝82aと下側傾斜溝82bは、図9(b)に示すように、第1実施形態と同様に、軸方向Gからの平面視において、互いに重なるように形成されている。
このように構成された第2実施形態によれば、下側傾斜溝82bから分割溝81cに到達した油は、一度、分割溝81に貯油されるため、分割溝81cの油による冷却がより効果的に行われ、主軸受42Aへの給油性および潤滑性が向上し、性能および信頼性を高めることができる。
(第3実施形態)
図10は、第3実施形態に係る主軸受を示し、(a)は縦断面図、(b)は内周面の展開図である。
図10(a)に示すように、主軸受42Bは、上側傾斜溝82cと下側傾斜溝82dの溝深さが、分割溝81の溝深さより深く、且つ、上側傾斜溝82cの一部および下側傾斜溝82dの一部がそれぞれ分割溝81内に位置するように(上側傾斜溝82cおよび下側傾斜溝82dが分割溝81の途中まで入り込むように)構成されている。
すなわち、図10(b)に示すように、上側傾斜溝82cの下端82c1は、分割溝81の上側部分と重なる位置まで延び、下側傾斜溝82dの上端82d1は、分割溝81の下側部分と重なる位置まで延びている。また、上側傾斜溝82cと下側傾斜溝82dの溝深さを、分割溝81の溝深さより深く形成することで、分割溝81に上側傾斜溝82cおよび下側傾斜溝82dを形成することができる。
このように構成された第3実施形態によれば、下側傾斜溝82dから分割溝81への油が流出する際の流路の開口(出口)を広く確保できるので油を分割溝81に流出させ易くなり、また分割溝81から上側傾斜溝82cへの油が流入する際の流路の開口(入口)を広く確保できるので油を上側傾斜溝82cに流入させ易くなる。このように、油の流動が容易になり、冷却がより効果的に行われ、主軸受42への給油性および潤滑性が向上し、性能および信頼性を高めることができる。
(第4実施形態)
図11は、第4実施形態に係る主軸受を示し、(a)は縦断面図、(b)は内周面の展開図である。
図11(a)に示すように、主軸受42Cは、上側傾斜溝82e、下側傾斜溝82fおよび分割溝81dの面粗さが、内周摺動面42t(溝が形成されていない面)の面粗さより大きくなるように構成されている。なお、図11(a)、(b)では、面粗さの大きい方を、ドットを付して示している。
図11(b)に示すように、上側傾斜溝82eと下側傾斜溝82fのそれぞれの傾斜角度は第1実施形態と同様であり、また上側傾斜溝82eと下側傾斜溝82fが、軸方向の平面視において全部が重なるように形成されている。
このように構成された第4実施形態によれば、分割溝81d、上側傾斜溝82eおよび下側傾斜溝82fの表面積が粗面化していない場合よりも増加するので、油による冷却がより効果的に行われ、主軸受42への給油性および潤滑性が向上し、性能および信頼性を高めることができる。
(第5実施形態)
図12は、第5実施形態に係る主軸受を示し、(a)は縦断面図、(b)は内周面の展開図である。
図12(a)に示すように、主軸受42Dは、軸方向Gの上下に分割する分割溝81e,81f(少なくとも一つの分割溝)と、分割溝81e,81fに対して軸方向Gの上下に位置する傾斜溝82g,82h,82iと、を有している。また、傾斜溝82g,82h,82iは、軸方向Gに対して傾斜するように形成されている。
図12(b)に示すように、傾斜溝82gは、上端82g1が主軸受42Dの上端と連通し、下端82g2が分割溝81eと連通している。傾斜溝82hは、上端82h1が分割溝81eと連通し、下端82h2が分割溝81fと連通している。傾斜溝82iは、上端82i1が分割溝81fと連通し、下端82i2が主軸受42Dの下端と連通している。
また、傾斜溝82g、傾斜溝82hおよび傾斜溝82iは、図12(b)に示すように、軸方向Gからの平面視において、互いに全部が重なるように形成されている。
このように構成された第5実施形態では、主軸受42Dの内周摺動面42tに軸方向Gの上下に分割する分割溝81e,81fと、分割溝81e,81fの上下に軸方向Gに対して傾斜した傾斜溝82g,82h,82iと、が備えられ、それぞれの傾斜溝82g,82h,82iが、主軸受42の軸方向Gから平面視した際に、全部が重なる構成にしたものである。これによれば、上側傾斜溝100a,110a,120aと下側傾斜溝100b,110b,120bが同一らせん上(同一直線上)にある場合に比べて(図6ないし図8参照)、傾斜溝82g,82h,82iの傾斜角度θ2を第1実施形態より低減できる。このため、主軸受42への給油量をさらに増加させることができ、しかも分割溝81e,81fを備えるため、主軸受42の冷却を効果的に行うことができる。これにより、主軸受42において、油による冷却が効果的に行われるとともに給油性および潤滑性が向上することで、電動圧縮機の性能および信頼性を高めることができる。
また、第5実施形態では、傾斜溝82g,82h,82iが反圧縮負荷面内に配置されているので、傾斜溝82g,82h,82iにおける油膜圧力の減少を抑えることができ、電動圧縮機の性能および信頼性を高めることができる。
なお、第5実施形態では、2つの分割溝81e,81fと3つの傾斜溝82g,82h,82iとを備えたものを例に挙げて説明したが、3つ以上の分割溝と、4つ以上の傾斜溝を備えたものであってもよい。
なお、本発明は、前記した実施形態に限定されるものではなく、様々な変形例が含まれる。例えば、前記した実施形態は、本発明を分かり易く説明するために詳細に説明したものであり、必ずしも説明した全ての構成を備えるものに限定されるものではない。また、ある実施形態の構成の一部を他の実施形態の構成に置き換えることが可能であり、また、ある実施形態の構成に他の実施形態の構成を加えることも可能である。また、各実施形態の構成の一部について、他の構成の追加・削除・置換をすることが可能である。
例えば、前記した実施形態では、密閉型の縦型ロータリ圧縮機、且つ、主軸受42とクランク軸41の間の油溝(上側傾斜溝82a,82c,82e、下側傾斜溝82b,82d,82f、傾斜溝82g,82h,82i、分割溝81,81c、81d,81e,81f)を主軸受42側に設けた場合を例として説明した。しかしながら、本発明は、これに限定されることなく、その他、例えば、非密閉型ロータリ圧縮機やスクロール圧縮機、レシプロ圧縮機など、主軸受42とクランク軸41の間の油溝をクランク軸41側に設ける構成であってもよい。また、主軸受42とクランク軸41の間の油溝を主軸受42側とクランク軸41側の双方に設ける構成であってもよい。
1 電動圧縮機
2 密閉容器(収容部)
3 電動機
4 圧縮機構部
5 アキュムレータ
5a サクションパイプ
21 筒体
22 蓋体
23 底体
23a 油溜まり
31 固定子
32 回転子
41 クランク軸
41a 偏心部
41b 中空部
42,42A,42B,42C,42D 主軸受(軸受)
42a 端板
42b 円筒部
42e 彫り込み部
42f 吐出口
42t 内周摺動面(摺動面)
43 シリンダ
43a シリンダ室
44 副軸受
45 ローラ
46 ベーン
47 コイルばね
48 油板
54 吐出パイプ
71 吐出弁
72 リテーナ
73 カップマフラ
81,81c、81d,81e,81f 分割溝
82a,82c,82e 上側傾斜溝(傾斜溝)
82b,82d,82f 下側傾斜溝(傾斜溝)
82g,82h,82i 傾斜溝
G 軸方向
Q1 吸入室
Q2 圧縮室
R1 回転方向
R2 油の流れ方向

Claims (5)

  1. 電動機と、
    前記電動機で回転駆動されるクランク軸および前記クランク軸を支持する軸受を有し、前記クランク軸と前記軸受との摺動面が潤滑油で潤滑される圧縮機構部と、
    前記電動機および前記圧縮機構部を収容する収容部と、を備え、
    前記軸受および/または前記クランク軸は、
    前記摺動面を前記軸受の軸方向の上下に分割する少なくとも一つの分割溝と、
    前記摺動面の前記分割溝に対して前記軸方向の上下に位置し、前記軸方向に対して傾斜した傾斜溝と、を有し、
    それぞれの前記傾斜溝は、前記軸方向からの平面視において、少なくとも一部が重なるように形成されていることを特徴とする電動圧縮機。
  2. 請求項1に記載の電動圧縮機において、
    前記傾斜溝は、前記圧縮機構部の圧縮負荷に対して、反圧縮負荷面に設けられていることを特徴とする電動圧縮機。
  3. 請求項1または請求項2に記載の電動圧縮機において、
    前記分割溝の前記軸方向に垂直な平面による断面積は、前記傾斜溝の前記軸方向に垂直な平面による断面積より大きいことを特徴とする電動圧縮機。
  4. 請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の電動圧縮機において、
    前記傾斜溝の溝深さは、前記分割溝の溝深さより深く、且つ、前記傾斜溝の一部は、前記分割溝内に位置していることを特徴とする電動圧縮機。
  5. 請求項1から請求項4のいずれか1項に記載の電動圧縮機において、
    前記傾斜溝および/または前記分割溝の面粗さは、前記摺動面の面粗さより大きいことを特徴とする電動圧縮機。
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