以下、図面を参照しつつ、本発明の一実施形態を説明する。
(パチンコ遊技機1の構成等)
図1は、本実施の形態におけるパチンコ遊技機1の正面図であり、主要部材の配置レイアウトを示す。パチンコ遊技機(遊技機)1は、大別して、遊技盤面を構成する遊技盤(ゲージ盤)2と、遊技盤2を支持固定する遊技機用枠(台枠)3とから構成されている。遊技盤2には、ガイドレールによって囲まれた、ほぼ円形状の遊技領域が形成されている。この遊技領域には、遊技媒体としての遊技球が、所定の打球発射装置から発射されて打ち込まれる。
遊技盤2の所定位置(図1に示す例では、遊技領域の右側方)には、第1特別図柄表示装置4Aと、第2特別図柄表示装置4Bとが設けられている。第1特別図柄表示装置4Aと第2特別図柄表示装置4Bはそれぞれ、例えば7セグメントやドットマトリクスのLED(発光ダイオード)等から構成され、可変表示ゲームの一例となる特図ゲームとして、各々を識別可能な複数種類の特別識別情報である特別図柄(「特図」ともいう)を、変動可能に表示(可変表示)する(つまり、特図の可変表示を実行する)。
例えば、第1特別図柄表示装置4Aと第2特別図柄表示装置4Bはそれぞれ、「0」〜「9」を示す数字や「−」を示す記号等から構成される複数種類の特別図柄を可変表示する。そして、可変表示の終了時には、可変表示結果として確定特別図柄(「大当り」又は「ハズレ」の図柄など)を停止表示することで、可変表示結果を導出表示(単に導出ともいう。)する。
第1特別図柄表示装置4Aや第2特別図柄表示装置4Bにおいて導出表示される可変表示結果や可変表示される特別図柄は、「0」〜「9」を示す数字や「−」を示す記号等から構成されるものに限定されない。例えば7セグメントのLEDにおいて点灯させるものと消灯させるものとの組合せを異ならせた複数種類の点灯パターンが、複数種類の特別図柄として予め設定されていればよい。可変表示中の点灯パターンには、適宜LEDを全て消灯したパターンが含まれてもよい。
なお、以下では、第1特別図柄表示装置4Aにおいて可変表示される特別図柄を「第1特図」ともいい、第2特別図柄表示装置4Bにおいて可変表示される特別図柄を「第2特図」ともいう。また、第1特図の特図ゲームを「第1特図ゲーム」といい、第2特図の特図ゲームを「第2特図ゲーム」ともいう。
遊技盤2における遊技領域の中央付近には、画像表示装置5が設けられている。画像表示装置5は、例えばLCD(液晶表示装置)等から構成され、各種の演出画像を表示する表示領域を形成している。
画像表示装置5の画面上では、第1特図ゲームや第2特図ゲームに対応して、例えば3つといった複数の可変表示部となる飾り図柄表示エリアにて、特別図柄とは異なる識別情報(各々を識別可能な複数種類の装飾識別情報)である飾り図柄が可変表示される。
一例として、画像表示装置5の画面上には、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rが配置されている(なお、これら表示エリアは、可変表示の進行に応じて画面上を移動可能になっている。)。そして、第1特図ゲームと第2特図ゲームとのうち、いずれかが開始されることに対応して、「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにおいて飾り図柄の変動(可変表示)(例えば上下方向のスクロール表示や更新表示)が開始される。その後、特図ゲームにおける可変表示結果(確定特別図柄)が導出表示されるときに、画像表示装置5における「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにて、飾り図柄の可変表示結果(飾り図柄の可変表示の表示結果)となる確定飾り図柄(最終停止図柄)(「大当り」又は「ハズレ」の図柄など)が停止表示される。
このように、画像表示装置5の画面上では、第1特別図柄表示装置4Aにおける第1特図ゲーム、または、第2特別図柄表示装置4Bにおける第2特図ゲームと同期して、各々が識別可能な複数種類の飾り図柄の可変表示を行い、その可変表示の終了時に可変表示結果(確定飾り図柄)を導出表示する。
なお、例えば特別図柄、飾り図柄といった、各種の表示図柄を導出表示するとは、飾り図柄等の識別情報を停止表示(完全停止表示又は完全停止や最終停止表示又は最終停止ともいう)して可変表示を終了させることである(停止表示までが可変表示である。)。
画像表示装置5の画面上には、表示エリア5Hが配置されている。表示エリア5Hでは、実行が保留されている特図ゲームの数を特定可能とする表示が行なわれる。実行が保留されている特図ゲームは、未だ開始されていない特図ゲームであり、保留記憶として記憶される。この実施の形態では、特図ゲームを実行するための情報(後述の保留データなど)が記憶されることで、当該情報に対応する特図ゲームが保留記憶として記憶される。このため、特図ゲームの保留数は、特図保留記憶数ともいう。また、表示エリア5Hで表示される特図ゲームの保留数を特定可能な表示のことを保留記憶表示ともいう。
特図ゲームの保留は、例えば、普通入賞球装置6Aが形成する第1始動入賞口や、普通可変入賞球装置6Bが形成する第2始動入賞口に、遊技球が進入(例えば、通過)することによる始動入賞(第1始動入賞口での始動入賞を第1始動入賞といい、第2始動入賞口での始動入賞を第2始動入賞ということもある。)に基づいて発生する。すなわち、特図ゲーム(可変表示ゲーム)を実行するための始動条件(「実行条件」ともいう)は成立したが、先に成立した開始条件に基づく特図ゲームが実行中であることやパチンコ遊技機1が大当り遊技状態に制御されていることなどにより、特図ゲームの開始を許容する開始条件が成立していないときに、成立した始動条件に対応する特図ゲームの保留が行われる。
例えば、第1始動入賞の発生により、第1特図ゲームの始動条件(第1始動条件)が成立したときに、当該第1始動条件の成立に基づく第1特図ゲームを開始するための第1開始条件が成立しなければ、第1特図保留記憶数が1加算(インクリメント)され、第1特図ゲームの実行が保留される。また、第2始動入賞の発生により、第2特図ゲームの始動条件(第2始動条件)が成立したときに、当該第2始動条件の成立に基づく第2特図ゲームを開始するための第2開始条件が成立しなければ、第2特図保留記憶数が1加算(インクリメント)され、第2特図ゲームの実行が保留される。
第1特図ゲームの実行が開始されるときには、第1特図保留記憶数が1減算(デクリメント)され、第2特図ゲームの実行が開始されるときには、第2特図保留記憶数が1減算(デクリメント)される。
第1特図保留記憶数と第2特図保留記憶数とを加算した可変表示の特図保留記憶数は、特に、合計保留記憶数ともいう。単に「特図保留記憶数」というときには、通常、第1特図保留記憶数、第2特図保留記憶数及び合計保留記憶数のいずれも含む概念を指すが、特に、これらの一部(例えば第1特図保留記憶数と第2特図保留記憶数を含む一方で合計保留記憶数は除く概念)を指すこともあるものとする。
この実施の形態では、上記保留記憶表示を、保留されている特図ゲームと同じ個数の画像(本実施の形態では、丸印などであり、以下、保留表示画像ともいう。)を表示することによって行う。1つの保留表示画像は、保留されている1つの特図ゲームに対応し、保留されている当該特図ゲームを示す。
第1特図ゲームに対応する保留表示画像(第1保留表示画像ともいう。)は、表示エリア5Hの左側の領域5Haに表示される。領域5Haには、第1保留表示画像の表示位置が複数設定されており、第1保留表示画像は、最も右の表示位置から順に右詰めで表示される。
第2特図ゲームに対応する保留表示画像(第2保留表示画像ともいう。)は、表示エリア5Hの右側の領域5Hbに左詰で表示される。領域5Hbには、第2保留表示画像の表示位置が複数設定されており、第2保留表示画像は、最も左の表示位置から順に左詰めで表示される。
第1特図ゲーム実行時には、最も右の第1保留表示画像が領域5aから消去される。このとき、その他の第1保留表示画像がある場合には、当該その他の第1保留表示画像それぞれは、右隣の表示位置にシフトする。第2特図ゲーム実行時には、最も左の第2保留表示画像は領域5bから消去される。このとき、その他の第2保留表示画像がある場合には、当該その他の第2保留表示画像それぞれは、左隣の表示位置にシフトする。
表示エリア5Hとともに、あるいは表示エリア5Hに代えて、特図保留記憶数を表示する表示器を設けるようにしてもよい。図1に示す例では、表示エリア5Hとともに、第1特別図柄表示装置4A及び第2特別図柄表示装置4Bの上部に、特図保留記憶数を特定可能に表示するための第1保留表示器25Aと第2保留表示器25Bとが設けられている。第1保留表示器25Aは、第1特図保留記憶数を特定可能に表示する。第2保留表示器25Bは、第2特図保留記憶数を特定可能に表示する。第1保留表示器25Aと第2保留表示器25Bはそれぞれ、例えば第1特図保留記憶数と第2特図保留記憶数のそれぞれにおける上限値(例えば「4」)に対応した個数(例えば4個)のLEDを含んで構成されている。ここでは、LEDの点灯個数によって、第1特図保留記憶数と第2特図保留記憶数とを表示している。
画像表示装置5の下方には、普通入賞球装置6Aと、普通可変入賞球装置6Bとが設けられている。
普通入賞球装置6Aは、例えば所定の玉受部材によって常に一定の開放状態に保たれる始動領域(第1始動領域)としての第1始動入賞口を形成する。
普通可変入賞球装置6Bは、普通電動役物用のソレノイド81(図2参照)によって垂直位置となる閉鎖状態と傾動位置となる開放状態とに変化する一対の可動翼片を有する電動チューリップ型役物(普通電動役物)を備え、第2始動入賞口を形成する。なお、以下では、普通可変入賞球装置6Bを、単に電チュー6Bともいう。
普通可変入賞球装置6Bは、例えば、普通電動役物用のソレノイド81がオフ状態であるときに可動翼片が垂直位置となることにより、当該可動翼片の先端が普通入賞球装置6Aに近接し、第2始動入賞口に遊技球が進入しない閉鎖状態になる(第2始動入賞口が閉鎖状態になるともいう。)。その一方で、普通可変入賞球装置6Bは、普通電動役物用のソレノイド81がオン状態であるときに可動翼片が傾動位置となることにより、第2始動入賞口に遊技球が進入できる開放状態になる(第2始動入賞口が開放状態になるともいう。)。
なお、普通可変入賞球装置6Bは、ソレノイド81がオフ状態のときに通常開放状態となり、ソレノイド81がオン状態のときに通常開放状態よりも遊技球が第2始動入賞口に侵入しやすい拡大開放状態となるような構成であってもよい。普通可変入賞球装置6Bは、例えば、第1可変状態と当該第1可変状態よりも遊技球が第2始動入賞口に進入しやすい第2可変状態とに変化可能であればよい。
普通可変入賞球装置(電チュー)6Bの近傍には、電チュー用ランプ90が配置されている。電チュー用ランプ90は、普通可変入賞球装置6B(電チュー6B)が開放するとき(具体的には、後述の普図当り期間中)に点灯する。
普通入賞球装置6Aに形成された第1始動入賞口に進入した遊技球は、例えば第1始動口スイッチ22A(図2参照)によって検出される。普通可変入賞球装置6Bに形成された第2始動入賞口に進入した遊技球は、例えば第2始動口スイッチ22B(図2参照)によって検出される。
第1始動口スイッチ22Aによって遊技球が検出されたことに基づき、所定個数(例えば3個)の遊技球が賞球(景品遊技媒体)として払い出され、第1特図保留記憶数が所定の上限値(例えば「4」)未満であれば、第1始動条件が成立する。第2始動口スイッチ22Bによって遊技球が検出されたことに基づき、所定個数(例えば3個)の遊技球が賞球として払い出され、第2特図保留記憶数が所定の上限値未満であれば、第2始動条件が成立する。
普通入賞球装置6Aと普通可変入賞球装置6Bの下方には、特別可変入賞球装置7が設けられている。特別可変入賞球装置7は、大入賞口扉用となるソレノイド82(図2参照)によって開閉駆動される大入賞口扉を備え、その大入賞口扉によって開放状態と閉鎖状態とに変化する特定領域としての大入賞口を形成する。
一例として、特別可変入賞球装置7では、大入賞口扉用のソレノイド82がオフ状態であるときに大入賞口扉が大入賞口を閉鎖状態として、遊技球が大入賞口に進入(例えば、通過)できなくなる。その一方で、特別可変入賞球装置7では、大入賞口扉用のソレノイド82がオン状態であるときに大入賞口扉が大入賞口を開放状態として、遊技球が大入賞口に進入しやすくなる。このように、特定領域としての大入賞口は、遊技球が進入しやすく遊技者にとって有利な開放状態と、遊技球が進入できず遊技者にとって不利な閉鎖状態とに変化する。なお、遊技球が大入賞口に進入できない閉鎖状態に代えて、あるいは閉鎖状態の他に、遊技球が大入賞口に進入しにくい一部開放状態を設けてもよい。
大入賞口に進入した遊技球は、例えばカウントスイッチ23(図2参照)によって検出される。カウントスイッチ23によって遊技球が検出されたことに基づき、所定個数(例えば14個)の遊技球が賞球として払い出される。こうして、特別可変入賞球装置7において開放状態となった大入賞口に遊技球が進入したときには、例えば第1始動入賞口や第2始動入賞口といった、他の入賞口に遊技球が進入したときよりも多くの賞球が払い出される。したがって、特別可変入賞球装置7において大入賞口が開放状態となれば、その大入賞口に遊技球が進入可能となり、遊技者にとって有利な第1状態となる。その一方で、特別可変入賞球装置7において大入賞口が閉鎖状態となれば、大入賞口に遊技球を進入させて賞球を得ることが不可能または困難になり、第1状態よりも遊技者にとって不利な第2状態となる。
遊技盤2の所定位置(図1に示す例では、遊技領域の左側方)には、普通図柄表示器20が設けられている。一例として、普通図柄表示器20は、第1特別図柄表示装置4Aや第2特別図柄表示装置4Bと同様に7セグメントやドットマトリクスのLED等から構成され、例えば、特別図柄とは異なる複数種類の識別情報である普通図柄(「普図」あるいは「普通図」ともいう)を変動可能に表示(可変表示)し、可変表示終了時に表示結果を導出表示(ここでは、停止表示によって行われる。)する。このような普通図柄の可変表示は、普図ゲーム(「普通図ゲーム」ともいう)と称される。
普通図柄表示器20の上方には、普図保留表示器25Cが設けられている。普図保留表示器25Cは、例えば4個のLEDを含んで構成され、遊技領域に形成された通過ゲート41(所定の部材によって遊技球が通過可能に形成され、遊技球の通過は、ゲートスイッチ21によって検出される。)を通過した有効通過球数としての普図保留記憶数を表示する。
遊技盤2の表面には、上記の構成以外にも、遊技球の流下方向や速度を変化させる風車及び多数の障害釘が設けられている。また、第1始動入賞口、第2始動入賞口及び大入賞口とは異なる入賞口として、例えば所定の玉受部材によって常に一定の開放状態に保たれる単一または複数の一般入賞口が設けられてもよい。この場合には、一般入賞口のいずれかに進入した遊技球が所定の一般入賞球スイッチによって検出されたことに基づき、所定個数(例えば10個)の遊技球が賞球として払い出されればよい。遊技領域の最下方には、いずれの入賞口にも進入しなかった遊技球が取り込まれるアウト口が設けられている。
遊技機用枠3の左右上部位置には、効果音等を再生出力するためのスピーカ8L、8Rが設けられており、さらに遊技領域周辺部には、遊技効果用の遊技効果ランプ9が設けられている。遊技効果ランプ9は、LEDを含んで構成されている。
遊技機用枠3の右下部位置には、遊技媒体としての遊技球を遊技領域に向けて発射するために遊技者等によって操作される打球操作ハンドル(操作ノブ)が設けられている。例えば、打球操作ハンドルは、遊技者等による操作量(回転量)に応じて遊技球の弾発力を調整する。
遊技領域の下方における遊技機用枠3の所定位置には、賞球として払い出された遊技球や所定の球貸機により貸し出された遊技球を、打球発射装置へと供給可能に保持(貯留)する上皿(打球供給皿)が設けられている。遊技機用枠3の下部には、上皿から溢れた余剰球などを、パチンコ遊技機1の外部へと排出可能に保持(貯留)する下皿が設けられている。
パチンコ遊技機1には、例えば図2に示すような主基板11、演出制御基板12、音声制御基板13、ランプ制御基板14といった、各種の制御基板が搭載されている。また、パチンコ遊技機1には、主基板11と演出制御基板12との間で伝送される各種の制御信号を中継するための中継基板15なども搭載されている。その他にも、パチンコ遊技機1における遊技盤などの背面には、例えば払出制御基板、情報端子基板、発射制御基板、インタフェース基板、タッチセンサ基板、電源基板などといった、各種の基板が配置されている。
主基板11は、メイン側の制御基板であり、パチンコ遊技機1における遊技の進行を制御する機能や遊技の進行に応じて制御信号(演出制御コマンドなど)を送信する機能を有し、当該機能を実現するための各種回路が搭載されている。主基板11は、主として、特図ゲームにおいて用いる乱数の設定機能、所定位置に配設されたスイッチ等からの信号を受け取る機能、演出制御基板12などからなるサブ側の制御基板に宛てて、指令情報の一例となる制御コマンド(後述の演出制御コマンドなど)を制御信号として出力して送信する機能、ホールの管理コンピュータに対して各種情報を出力する機能などを備えている。また、主基板11は、第1特別図柄表示装置4Aと第2特別図柄表示装置4Bを構成する各LED(例えばセグメントLED)などの点灯/消灯制御を行って第1特図ゲームや第2特図ゲームを制御することや、普通図柄表示器20の点灯/消灯/発色制御などを行って普通図柄表示器20による普図ゲームを制御することといった、所定の表示図柄の可変表示を制御する機能も備えている。また、主基板11は、第1保留表示器25A、第2保留表示器25B、普図保留表示器25Cなどを制御して、各種保留記憶数を表示する機能も備えている。また、主基板11は、電チュー6B(普通可変入賞球装置6B)を開放状態にしたり、大入賞口を開放状態にする機能も備える。
主基板11には、例えば後述の遊技制御用マイクロコンピュータ100の他、スイッチ回路110、ソレノイド回路111などが搭載されている。
スイッチ回路110は、遊技球検出用の各種スイッチ(ゲートスイッチ21、始動口スイッチ(第1始動口スイッチ22Aおよび第2始動口スイッチ22B)、カウントスイッチ23)からの検出信号(遊技媒体の通過や進入を検出したこと(スイッチがオンになったこと)を示す検出信号)を取り込んで遊技制御用マイクロコンピュータ100に伝送する。なお、各種スイッチは、例えばセンサと称されるものなどのように、遊技媒体としての遊技球を検出できる任意の構成を有するものであればよい。
ソレノイド回路111は、遊技制御用マイクロコンピュータ100からのソレノイド駆動信号(例えば、ソレノイド81やソレノイド82をオン状態にする信号など)を、普通電動役物用のソレノイド81や大入賞口扉用のソレノイド82に伝送する。
演出制御基板12は、主基板11とは独立したサブ側の制御基板であり、中継基板15を介して主基板11から伝送された制御信号(演出制御コマンドなど)を受信して、画像表示装置5、スピーカ8L、8R、遊技効果ランプ9といった演出用の電気部品による演出動作を制御するための各種回路が搭載されている。すなわち、演出制御基板12は、画像表示装置5における表示動作や、スピーカ8L、8Rからの音声出力動作、遊技効果ランプ9などにおける点灯/消灯動作を行わせる機能、つまり、演出用の電気部品を制御して所定の演出動作を実行させる機能(制御信号(演出制御コマンドなど)に基づいて演出の実行を制御する機能)を備えている。
音声制御基板13は、演出制御基板12とは別個に設けられた音声出力制御用の制御基板であり、演出制御基板12からの信号(効果音信号)に基づき、スピーカ8L、8Rから音声(効果音信号が指定する音声)を出力させるための音声信号処理を実行する処理回路などが搭載されている。
ランプ制御基板14は、演出制御基板12とは別個に設けられたランプ出力制御用の制御基板であり、演出制御基板12からの信号(電飾信号)に基づき、遊技効果ランプ9、電チュー用ランプ90などにおける点灯/消灯駆動(電飾信号が示す駆動内容による点灯/消灯)を行うランプドライバ回路などが搭載されている。
主基板11から演出制御基板12に向けて伝送される制御信号(制御コマンド)は、中継基板15によって中継される。中継基板15を介して主基板11から演出制御基板12に対して伝送される制御コマンドは、例えば電気信号として送信される演出制御コマンドである(詳しくは後述する)。演出制御コマンドはいずれも、例えば2バイト構成であり、1バイト目はMODE(コマンドの分類)を示し、2バイト目はEXT(コマンドの種類)を表す。MODEデータの先頭ビット(ビット7)は必ず「1」となり、EXTデータの先頭ビットは「0」となるように、予め設定されていればよい。
主基板11に搭載された遊技制御用マイクロコンピュータ100は、例えば1チップのマイクロコンピュータであり、遊技制御用のプログラムや固定データ等を記憶するROM(Read Only Memory)101と、遊技制御用のワークエリアを提供するRAM(Random Access Memory)102と、遊技制御用のプログラムを実行して制御動作を行うCPU(Central Processing Unit)103と、CPU103とは独立して乱数値を示す数値データの更新を行う乱数回路104と、I/O(Input/Output port)105とを備えて構成される。
一例として、遊技制御用マイクロコンピュータ100では、CPU103がROM101から読み出したプログラムを実行することにより、パチンコ遊技機1における遊技の進行を制御するための処理(例えば、上記主基板11の機能を実現するための処理など。)が実行される。このときには、CPU103がROM101から固定データを読み出す固定データ読出動作や、CPU103がRAM102に各種の変動データを書き込んで一時記憶させる変動データ書込動作、CPU103がRAM102に一時記憶されている各種の変動データを読み出す変動データ読出動作、CPU103がI/O105を介して遊技制御用マイクロコンピュータ100の外部から各種信号の入力を受け付ける受信動作、CPU103がI/O105を介して遊技制御用マイクロコンピュータ100の外部へと各種信号を出力する送信動作なども行われる。
なお、遊技制御用マイクロコンピュータ100となる1チップのマイクロコンピュータは、少なくともCPU103の他にRAM102が内蔵されていればよく、ROM101や乱数回路104、I/O105などは外付けされてもよい。
遊技制御用マイクロコンピュータ100では、例えば乱数回路104などにより、遊技の進行を制御するために用いられる各種の乱数値を示す数値データが更新可能にカウントされる。遊技の進行を制御するために用いられる乱数は、遊技用乱数ともいう。遊技用乱数は、乱数回路104などのハードウェアによって更新されるものであってもよいし、遊技制御用マイクロコンピュータ100のCPU103が所定のコンピュータプログラムを実行することでソフトウェアによって更新されるものであってもよい。例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ100におけるRAM102の所定領域に設けられたランダムカウンタや、RAM102とは別個の内部レジスタに設けられたランダムカウンタに、所定の乱数値を示す数値データを格納し、CPU103が定期的または不定期的に格納値を更新することで、乱数値の更新が行われるようにしてもよい。
遊技制御用マイクロコンピュータ100が備えるROM101には、ゲーム制御用のプログラムの他にも、遊技の進行を制御するために用いられる各種の選択用データ、テーブルデータなどが格納されている。例えば、ROM101には、CPU103が各種の判定や決定、設定を行うために用意された複数の判定テーブルや決定テーブル、設定テーブルなどを構成するデータが記憶されている。また、ROM101には、CPU103が主基板11から各種の制御コマンドとなる制御信号を送信するために用いられる複数のコマンド送信テーブルを構成するテーブルデータや、変動パターンを複数種類格納する変動パターンテーブルを構成するテーブルデータなどが、記憶されている。
遊技制御用マイクロコンピュータ100が備えるRAM102には、パチンコ遊技機1における遊技の進行などを制御するために用いられる各種データ(各種フラグやカウンタ、タイマなども含む。)が書換可能に一時記憶される。
I/O105は、例えば遊技制御用マイクロコンピュータ100の外部から各種信号が入力される入力ポートと、遊技制御用マイクロコンピュータ100の外部へと各種信号を伝送するための出力ポートとを含んで構成される。
演出制御基板12には、プログラムに従って制御動作を行う演出制御用CPU120と、演出制御用のプログラムや固定データ等を記憶するROM121と、演出制御用CPU120のワークエリアを提供するRAM122と、画像表示装置5における表示動作の制御内容を決定するための処理などを実行する表示制御部123と、演出制御用CPU120とは独立して乱数値を示す数値データの更新を行う乱数回路124と、I/O125とが搭載されている。
一例として、演出制御基板12では、演出制御用CPU120がROM121から読み出した演出制御用のプログラムを実行することにより、演出用の電気部品による演出動作を制御する処理(演出用の電気部品に所定の演出動作を実行させる機能を実現する処理)が実行される。このときには、演出制御用CPU120がROM121から固定データを読み出す固定データ読出動作や、演出制御用CPU120がRAM122に各種の変動データを書き込んで一時記憶させる変動データ書込動作、演出制御用CPU120がRAM122に一時記憶されている各種の変動データを読み出す変動データ読出動作、演出制御用CPU120がI/O125を介して演出制御基板12の外部から各種信号の入力を受け付ける受信動作、演出制御用CPU120がI/O125を介して演出制御基板12の外部へと各種信号を出力する送信動作なども行われる。
演出制御用CPU120、ROM121、RAM122は、演出制御基板12に搭載された1チップの演出制御用マイクロコンピュータに含まれてもよい。
演出制御基板12では、例えば乱数回路124などにより、演出動作を制御するために用いられる各種の乱数値を示す数値データが更新可能にカウントされる。こうした演出動作を制御するために用いられる乱数は、演出用乱数ともいう。演出用乱数は、主基板11で使用される遊技用乱数と同様に、乱数回路124などのハードウェアによって更新されるものであってもよいし、演出制御用CPU120が所定のコンピュータプログラムを実行することでソフトウェアによって更新されるものであってもよい。
図2に示す演出制御基板12に搭載されたROM121には、演出制御用のプログラムの他にも、演出動作を制御するために用いられる各種のデータテーブルなどが格納されている。例えば、ROM121には、演出制御用CPU120が各種の判定や決定、設定を行うために用意された複数の判定テーブルや決定テーブルを構成するテーブルデータ、各種の演出制御パターンを構成するパターンデータなどが記憶されている。
演出制御パターンは、飾り図柄の可変表示やリーチ演出などの各種演出を実行するためのデータの集まりであって、例えば後述のプロセスタイマのタイマ値と比較されるプロセスタイマ判定値などの判定値と、当該判定値に対応付けられた演出制御実行データ(表示制御データ、音声制御データ、点灯データなど)や終了コードなどを含んだプロセスデータから構成されるものであり、前記パターンデータを組み合わせて構成されて後述の使用パターンとして設定される。また、そのまま演出制御パターンとなるパターンデータも記憶されており、当該パターンデータがそのまま使用パターンとなる演出制御パターンとして設定されることもある。
演出制御基板12に搭載されたRAM122には、演出動作を制御するために用いられる各種データ(各種フラグやカウンタ、タイマなども含む。)が記憶される。
演出制御基板12に搭載された表示制御部123は、演出制御用CPU120の制御に基づいて(例えば、演出制御用CPU120からの表示制御指令などに基づき)、画像表示装置5において表示する演出画像の映像信号を出力し、画像表示装置5に演出画像を表示する。一例として、表示制御部123には、VDP(Video Display Processor)、CGROM(Character Generator ROM)、VRAM(Video RAM)などが搭載されていればよい。なお、VDPは、GPU(Graphics Processing Unit)、GCL(Graphics Controller LSI)、あるいは、より一般的にDSP(Digital Signal Processor)と称される画像処理用のマイクロプロセッサであってもよい。CGROMは、例えば書換不能な半導体メモリであってもよいし、フラッシュメモリなどの書換可能な半導体メモリであってもよく、あるいは、磁気メモリ、光学メモリといった、不揮発性記録媒体のいずれかを用いて構成されたものであればよい。
例えば、演出制御用CPU120は、上記の演出制御パターンに含まれる表示制御データなどに従って、画像表示装置5の表示画面内に表示させる演出画像を指定する表示制御指令を表示制御部123に送信する。表示制御部123は、演出制御用CPU120からの表示制御指令に従って、CGROMなど(記憶部)に格納されているデータを用いて、当該表示制御指令によって指定される演出画像を表示するための映像信号を出力する。これによって、演出制御用CPU120の制御(演出制御パターンなどに基づく制御)に従った演出画像の映像信号が出力されたことになり、そして、画像表示装置5に当該演出画像が表示されることになる。
演出制御基板12に搭載されたI/O125は、例えば主基板11などから伝送された演出制御コマンドを取り込むための入力ポートと、演出制御基板12の外部へと各種信号を伝送するための出力ポートとを含んで構成される。例えば、I/O125の出力ポートからは、画像表示装置5へと伝送される映像信号や、音声制御基板13へと伝送される制御信号(効果音信号)、ランプ制御基板14へと伝送される制御信号(電飾信号)などが出力される。
画像表示装置5は、液晶パネルなどからなる表示パネルと、当該表示パネルを駆動するドライバ回路などを備える。演出制御用CPU120の制御に基づいて表示制御部123からI/O125を介して画像表示装置5に供給された映像信号は、前記ドライバ回路に入力される。ドライバ回路は、入力された映像信号に基づいて、表示パネルを駆動し、当該映像信号が表す画像を表示パネルに表示させる。これによって、画像表示装置5には、各種の演出画像が表示されることになる。
上記のような構成によって、演出制御用CPU120は、音声制御基板13を介してスピーカ8L、8Rを制御して音声を出力させたり、ランプ制御基板14を介して遊技効果ランプ9や電チュー用ランプ90を点灯/消灯させたり、表示制御部123を介して画像表示装置5の表示領域に演出画像を表示させたりして、各種の演出を実行する。
(遊技の進行や演出の進行など)
遊技球を用いた遊技の一例として、パチンコ遊技機1における筐体前面の右下方に設置された打球操作ハンドルが遊技者によって所定操作(例えば回転操作)されたことに基づいて、所定の打球発射装置が備える発射モータなどにより、遊技媒体としての遊技球が遊技領域に向けて発射される。
遊技領域を流下した遊技球が通過ゲート41を通過し、ゲートスイッチ21によって検出されたとき(ゲートスイッチ21がオンになったとき)には、この検出に基づいて、普通図柄表示器20にて普図ゲームを実行するための普図始動条件が成立する。その後、例えば前回の普図ゲームが終了したことといった、普通図柄の可変表示を開始するための普図開始条件が成立したことに基づいて、普通図柄表示器20による普図ゲーム(普通図柄の可変表示)が開始される。
普図ゲームでは、普通図柄の変動(可変表示)を開始させた後、所定時間が経過すると、普通図柄の可変表示結果(普図ゲームの表示結果)となる確定普通図柄を停止表示(導出表示)する。このとき、確定普通図柄として特定の普通図柄(普図当り図柄、例えば「7」など)が停止表示されれば、普通図柄の可変表示結果が「普図当り」となる。その一方、確定普通図柄として普図当り図柄以外の普通図柄(普図ハズレ図柄、例えば「−」など)が停止表示されれば、普通図柄の可変表示結果が「普図ハズレ」となる。
普通図柄の可変表示結果が「普図当り」となったことに対応して、普通可変入賞球装置6B(電チュー6B)の可動翼片が傾動位置となる開放制御(第2始動入賞口が開放状態になる。)が行われ、所定時間が経過すると垂直位置に戻る閉鎖制御(第2始動入賞口が閉鎖状態になる。)が行われる。なお、前記開放制御は、複数回実行されることがある。つまり、1回の「普図当り」に基づいて電チュー6B(第2始動入賞口)が複数回開放されることがある。「普図当り」に基づいて電チューを開放する期間(複数回開放する場合には、最初の開放タイミングから最後の閉鎖タイミングまでの期間)を、「普図当り期間」ということがある。
普通図柄の可変表示結果を、予め定められた特定表示結果としての「普図当り」にするか否かは、普通図柄表示器20による普図ゲームが開始されるときなどに、その可変表示結果を導出表示する以前に決定(事前決定)される。また、普通図柄の可変表示期間(変動時間)も、普図ゲームが開始されるときになど、その可変表示結果を導出表示する以前に決定(事前決定)される。
遊技領域を流下した遊技球が、普通入賞球装置6Aに形成された第1始動入賞口(第1始動領域)に進入すると、第1始動口スイッチ22Aによって遊技球が検出されたこと(第1始動口スイッチ22Aがオンになったこと)などにより第1始動条件が成立する。その後、例えば前回の特図ゲームや大当り遊技状態が終了したことなどにより第1開始条件が成立したことに基づいて、第1特別図柄表示装置4Aによる第1特図を用いた特図ゲーム(第1特図ゲーム)が開始される。
また、遊技球が普通可変入賞球装置6Bに形成された第2始動入賞口(第2始動領域)に進入すると、第2始動口スイッチ22Bによって遊技球が検出されたこと(第2始動口スイッチ22Bがオンになったこと)などにより第2始動条件が成立する。その後、例えば前回の特図ゲームや大当り遊技状態が終了したことなどにより第2開始条件が成立したことに基づいて、第2特別図柄表示装置4Bによる第2特図を用いた特図ゲーム(第2特図ゲーム)が開始される。ただし、普通可変入賞球装置6Bが閉鎖状態であるときには、第2始動入賞口に遊技球が進入不可能である(この実施の形態では、高ベース状態のときに、第2始動入賞口が開放されやすい)。
第1特図ゲームが開始されるときや、第2特図ゲームが開始されるときには、特別図柄の可変表示結果(特図ゲームの表示結果)を、予め定められた特定表示結果としての「大当り」にするか否かが、その可変表示結果を導出表示する以前に決定(事前決定)される。そして、可変表示結果の決定に基づく所定割合で、変動パターン(特図や飾り図柄の可変表示の実行時間や、飾り図柄の可変表示のパターンなどを指定するもの)の決定などが行われる。
こうした可変表示結果や変動パターンの決定に基づいて特図ゲームが開始された後、例えば変動パターンに対応して予め定められた可変表示時間が経過したときには、可変表示結果となる確定特別図柄が導出表示される。
特別図柄の可変表示結果として予め定められた大当り図柄が導出表示されたとき(確定特別図柄が大当り図柄のとき)には、当該可変表示結果が「大当り」(特定表示結果)となり、遊技者にとって有利な特定状態としての大当り遊技状態に制御される。大当り遊技状態に制御されるか否かは、可変表示結果が「大当り」となるか否かに対応しており、その可変表示結果を導出表示する以前に決定(事前決定)される。特別図柄の可変表示結果として、大当り図柄が導出表示されず、ハズレ図柄が導出表示されたとき(確定特別図柄がハズレ図柄のとき)には、当該可変表示結果が「ハズレ」となる。
一例として、「3」、「7」の数字を示す特別図柄を大当り図柄とし、「−」の記号を示す特別図柄をハズレ図柄とする。なお、第1特別図柄表示装置4Aによる特図ゲームにおける大当り図柄やハズレ図柄といった各図柄は、第2特別図柄表示装置4Bによる特図ゲームにおける各図柄とは異なる特別図柄となるようにしてもよいし、双方の特図ゲームにおいて共通の特別図柄が大当り図柄やハズレ図柄となるようにしてもよい。
大当り遊技状態では、大入賞口が開放状態となって特別可変入賞球装置7が遊技者にとって有利な第1状態となる。そして、所定期間(例えば29秒間)あるいは所定個数(例えば9個)の遊技球が大入賞口に進入して入賞球が発生するまでの期間にて、大入賞口を継続して開放状態とするラウンド遊技(単に「ラウンド」ともいう)が実行される。こうしたラウンド遊技の実行期間以外の期間では、大入賞口が閉鎖状態となり、入賞球が発生困難または発生不可能となる。大入賞口に遊技球が進入したときには、カウントスイッチ23により入賞球(大入賞口に進入した遊技球)が検出され、その検出ごとに所定個数(例えば14個)の遊技球が賞球として払い出される。大当り遊技状態におけるラウンド遊技は、所定の上限回数(例えば「15回」)に達するまで繰返し実行される。
特別図柄の可変表示結果が「大当り」となる場合には、大当り種別が「非確変」、「確変」のいずれかとなる場合が含まれている。例えば、特別図柄の可変表示結果として、「3」の数字を示す大当り図柄が導出表示されたときには大当り種別が「非確変」となり、「7」の数字を示す大当り図柄が導出表示されたときには大当り種別が「確変」となる。
なお、大当り種別が「確変」のときの「大当り」を「確変大当り」、大当り種別が「非確変」のときの「大当り」を「非確変大当り」ということがある。また、「確変大当り」に基づく大当り遊技状態を「確変大当り遊技状態」ということがある。また、「非確変大当り」に基づく大当り遊技状態を「非確変大当り遊技状態」ということがある。
大当り遊技状態が終了した後には、可変表示結果が「大当り」となる確率(大当り確率)が通常状態よりも高くなる確変状態に制御されることがある。
また、大当り遊技状態が終了した後には、平均的な可変表示時間(可変表示の期間)が通常状態よりも短くなる時短状態に制御されることがある。
確変状態は、次回の大当り遊技状態が開始されるまで継続するように制御される。時短状態は、所定回数(この実施の形態では、100回)の特図ゲームが実行されたことと、次回の大当り遊技状態が開始されたことのうち、いずれか一方の終了条件が先に成立するまで、継続するように制御される。時短状態や確変状態は、遊技者にとって有利な遊技状態である。
この実施の形態では、確変大当り遊技状態が終了した後の遊技状態は、時短状態及び確変状態になる。非確変大当り遊技状態が終了した後の遊技状態は、確変状態にはならないが、時短状態になる。
なお、時短状態では、通常状態などの時短状態になっていない非時短状態よりも第2始動入賞口に遊技球が進入しやすい有利変化態様で、普通可変入賞球装置6Bを開放状態と閉鎖状態とに変化させる。
例えば、普通図柄表示器20による普図ゲームにおける普通図柄の変動時間(普図の可変表示の期間であり、普図変動時間ともいう。)を通常状態のときよりも短くする制御や、各回の普図ゲームで普通図柄の可変表示結果(普図ゲームの表示結果)が「普図当り」となる確率を通常状態のときよりも向上させる制御、可変表示結果が「普図当り」となったことに基づく普通可変入賞球装置6Bにおける可動翼片の傾動制御を行う傾動制御時間(電チュー開放時間)を通常状態のときよりも長くする制御、その傾動回数(電チュー開放回数)を通常状態のときよりも増加させる制御により、普通可変入賞球装置6Bを有利変化態様で開放状態と閉鎖状態とに変化させればよい。なお、これらの制御のいずれか1つが行われるようにしてもよいし、複数の制御が組み合わせられて行われるようにしてもよい。
上記制御のように、普通可変入賞球装置6Bを有利変化態様で開放状態と閉鎖状態とに変化させる制御は、高開放制御(「時短制御」あるいは「高ベース制御」ともいう)と称される。こうした時短状態に制御されることにより、次に可変表示結果が「大当り」となるまでの所要時間が短縮され、通常状態よりも遊技者にとって有利な特別遊技状態となる。
例えば、「普図当り」となる確率は、非時短状態のときに6/100で、時短状態のときに90/100であり、電チュー開放回数は、非時短状態のときに1回(期間は、5.8秒)で、時短状態のときに3回(期間は、それぞれ1.8秒)であり、普図変動時間は、非時短状態のときに4秒で、時短状態のときに1.5秒である。
なお、通常状態とは、大当り遊技状態等の特定状態や、時短状態や、確変状態等の遊技者にとって有利な状態以外の遊技状態のことであり、普図ゲームにおける可変表示結果が「普図当り」となる確率及び特図ゲームにおける可変表示結果が「大当り」となる確率が、パチンコ遊技機1の初期設定状態(例えばシステムリセットが行われた場合のように、電源投入後に所定の復帰処理を実行しなかったとき)と同一に制御される状態である。
時短状態は、「高ベース状態」、「高ベース」などともいわれ、時短状態でない遊技状態は、「低ベース状態」、「低ベース」、「非時短状態」、「非時短」などともいわれる。確変制御が行われる確変状態は、「高確状態」、「高確」などともいわれ、確変状態でない遊技状態は、「低確状態」、「低確」、「非確変状態」、「非確変」などともいわれる。確変状態及び時短状態になっているときの遊技状態は、「高確高ベース状態」、「高確高ベース」などともいわれる。確変状態となっているが時短状態になっていないときの遊技状態は、「高確低ベース状態」、「高確低ベース」などともいわれる。確変状態となっていないが時短状態になっているときの遊技状態は、「低確高ベース状態」、「低確高ベース」などともいわれる。通常状態は、「低確低ベース状態」、「低確低ベース」などともいわれる。
画像表示装置5に設けられた「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rでは、第1特別図柄表示装置4Aにおける第1特図ゲームと、第2特別図柄表示装置4Bにおける第2特図ゲームとのうち、いずれかの特図ゲームが開始されることに対応して、飾り図柄の可変表示(これも演出の一種である。)が開始される。第1特図ゲームや第2特図ゲームにおいて、特別図柄の可変表示結果(特図ゲームの表示結果)となる確定特別図柄が導出表示されるときには、当該導出表示のタイミングに同期して、画像表示装置5の「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにおいて飾り図柄の可変表示が終了するとともに、可変表示結果となる確定飾り図柄(3つの飾り図柄の組合せ)が導出表示(停止表示)される。
飾り図柄の可変表示が開始されてから終了するまでの期間では、飾り図柄の可変表示態様が所定のリーチ態様となる(リーチが成立する)ことがある。ここで、リーチ態様とは、画像表示装置5の画面上にて停止表示された飾り図柄が後述の大当り組合せの一部を構成しているときに未だ停止表示されていない飾り図柄(「リーチ変動図柄」ともいう)については変動が継続している表示態様、あるいは、全部または一部の飾り図柄が大当り組合せの全部または一部を構成しながら同期して変動している表示態様のことである。
具体的には、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにおける一部(例えば「左」及び「右」の飾り図柄表示エリア5L、5Rなど)では予め定められた大当り組合せを構成する飾り図柄(例えば「7」)が停止表示されているときに未だ停止表示していない残りの飾り図柄表示エリア(例えば「中」の飾り図柄表示エリア5Cなど)では飾り図柄が変動している表示態様、あるいは、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにおける全部または一部で飾り図柄が大当り組合せの全部または一部を構成しながら同期して変動している表示態様である。
また、この実施の形態では、可変表示中に上記リーチ態様となったことに対応してリーチ演出が実行される。リーチ演出は、飾り図柄の表示態様や変動態様を変化させたり、飾り図柄とは別に画像表示装置5の画面上にキャラクタ画像(人物等を模した演出画像)を表示させたり、背景画像の表示態様を変化させたり、飾り図柄とは別に動画像を再生表示させたりすることで、リーチ態様となる以前とは異なる演出動作を行う演出である。
この実施の形態では、リーチ演出として、演出態様がそれぞれ異なるノーマルリーチ、スーパーリーチA(ノーマルリーチから発展する)、及び、スーパーリーチB(ノーマルリーチから発展する)が用意されている。この実施の形態では、各リーチ演出が実行されたときの大当り期待度は、スーパーリーチB、スーパーリーチA、ノーマルリーチ(スーパーリーチに発展しないノーマルリーチ)の順で高い。リーチ演出には、スピーカ8L、8Rによる音声出力動作や、遊技効果ランプ9などにおける点灯動作などによる演出が含まれていてもよい(他の演出についても同じ)。
大当り期待度は、例えば、特別図柄の可変表示結果が「大当り」となる割合であり、ここでは、飾り図柄の可変表示結果が「大当り」となる割合でもある。
また、後で詳述するが、この実施の形態では、始動入賞時における判定(保留された特図ゲームの表示結果(飾り図柄の可変表示の表示結果でもある。)が大当りになるか否かなどの判定であり、以下、先読み判定ともいう。)に基づいて所謂先読み予告が実行される。先読み予告は、先読み判定の対象(ターゲット)となった特図ゲームの大当り期待度を予告する予告演出の一種である。この実施の形態では、先読み予告として、先読み判定の判定結果に基づいてフリーズ演出が実行される。
フリーズ演出は、当該フリーズ演出実行時に表示されている演出画面を停止(フリーズ)させる演出である(図32などを参照)。当該フリーズ演出は、実行開始後(ターゲットの始動入賞直後から開始される。)、ターゲットの可変表示開始時又はターゲットの可変表示のリーチ成立時まで継続される(つまり、いずれかのタイミングまで演出画面の停止状態が継続される)。なお、この実施の形態では、フリーズ演出の実行中(停止画面の表示中)に、小図柄によって飾り図柄の可変表示が実行される。これによって、遊技の進行を分かりやすくしている。また、保留表示画像が増加したり(始動入賞時)、保留表示画像が減少したりもする(特図ゲーム実行時)。
なお、飾り図柄の可変表示中には、上記演出以外にも各種演出が実行される。例えば、普図連動演出(図34)や予告演出(図35)が行われる。
普図連動演出は、画像表示装置5の表示画面の中央下部の表示エリア5Xで実行されるものであり、普図ゲームの実行に同期して実行される。普図連動演出は、例えば、普図の変動中(普図変動期間中)に、「○」(丸印)、「×」(バツ印)、「熱」、「激」を可変表示(スクロール表示や更新表示など)し、普図ゲームの可変表示結果を表示するタイミングで、「○」、「×」、「熱」、「激」のいずれかを演出結果(表示結果)として停止表示(導出表示)する。ここで、「○」は、「普図当り」を報知する。「×」は、「普図ハズレ」を報知する。「熱」及び「激」は、実行中の特図ゲームや飾り図柄の可変表示の可変表示結果が「大当り」になる期待度を予告する。
なお、「○」は、普図当り期間中ずっと表示される。後述のように普図連動演出は、時短状態のときには実行されないので、「○」が停止表示されるのは電チュー開放回数が1回のときのみである。つまり、普図当り期間=電チュー6B(第2始動入賞口)の開放期間となっている。このため、この実施の形態では、「○」が停止表示されている間は、ずっと電チュー6Bが開放していることになる(電チュー用ランプ90も電チュー6Bの開放期間中ずっと点灯していることになる)。
予告演出は、実行中の特図ゲームや飾り図柄の可変表示の表示結果が「大当り」になる期待度を予告する演出である。この実施の形態では、「NEXT」を表示する予告演出A、「熱い」を表示する予告演出B、「激熱」を表示する予告演出Cが用意されている(図35参照)。
特別図柄の可変表示結果が「確変大当り」となるときには、画像表示装置5の画面上において、飾り図柄の可変表示結果として、予め定められた大当り組合せとなる確定飾り図柄が導出表示される。一例として、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにおける所定の有効ライン上に同一の飾り図柄(例えば、「7」)が揃って停止表示されることにより、大当り組合せとなる確定飾り図柄が導出表示されればよい。なお、この実施の形態では、「確変大当り」のときには、飾り図柄の可変表示において必ずリーチが成立する。
特別図柄の可変表示結果が「ハズレ」となる場合には、飾り図柄の可変表示態様がリーチ態様とならずに、飾り図柄の可変表示結果として、所定の非リーチ組合せを構成する飾り図柄が停止表示されることにより、非リーチ組合せとなる確定飾り図柄が導出表示されることがある。また、特別図柄の可変表示結果が「ハズレ」となる場合には、飾り図柄の可変表示結果として、飾り図柄の可変表示態様がリーチ態様となった後に、大当り組合せでない所定のリーチ組合せ(「リーチハズレ組合せ」ともいう)を構成する飾り図柄が停止表示されることにより、リーチハズレ組合せとなる確定飾り図柄が導出表示されることもある。
(パチンコ遊技機の主要な動作)
次に、本実施例におけるパチンコ遊技機1の主要な動作(作用)を説明する。パチンコ遊技機1の主な動作としては以下のような動作がある。主基板11は、遊技の進行を制御する。そして、主基板11は、遊技の進行に応じて制御信号の一種である演出制御コマンドを演出制御基板12に送信する。演出制御基板12は、主基板11から送信される演出制御コマンドに基づいて画像表示装置5などを制御する演出制御を実行することで各種演出を行う。このようなことによって、主基板11によって実行される遊技(特図ゲームや普図ゲーム)と、演出制御基板12によって実行される各種演出との同期が取られることになる。以下、パチンコ遊技機1の主要な動作をフローチャートなどを参照して動作を説明するが、各動作(各処理)では、フローチャートに現れていない処理などが適宜行われる場合がある。
(主基板11の主要な動作)
主基板11では、所定の電源基板からの電力供給が開始(電断後の再開も含む。)されると、遊技制御用マイクロコンピュータ100が起動し、CPU103によって例えば遊技制御メイン処理となる所定の処理が実行される。遊技制御メイン処理において、CPU103は、割込み禁止に設定した後、必要な初期設定などを行う。
遊技制御メイン処理を実行したCPU103は、所定期間(例えば2ミリ秒)ごとに供給されるCTCからの割込み要求信号を受信して割込み要求を受け付けると、割込み禁止状態に設定して、例えば、遊技制御用タイマ割込み処理を実行する。
遊技制御用タイマ割込み処理では、CPU103は、スイッチ処理、メイン側エラー処理、情報出力処理、遊技用乱数更新処理、特別図柄プロセス、普通図柄プロセス処理、コマンド制御処理といった、パチンコ遊技機1における遊技の進行などを制御するための処理を実行する。なお、遊技制御用タイマ割込処理の終了時には、割込み許可状態に設定される。これによって、遊技制御用タイマ割込み処理は、タイマ割り込みが発生するごと、つまり、割込み要求信号の供給間隔である所定時間(2ms)ごとに実行されることになる。
スイッチ処理は、スイッチ回路110を介してゲートスイッチ21、第1始動口スイッチ22A、第2始動口スイッチ22B、カウントスイッチ23といった各種スイッチから検出信号が入力されたかを判定することによって、各スイッチがオンとなったか否か(つまり、遊技球の進入又は通過があったか否か)をスイッチごとに判定し、判定結果をRAM102の所定領域に格納する処理である。RAM102の所定領域に格納された判定結果は、後述の特別図柄プロセス処理や普通図柄プロセス処理において使用される。
メイン側エラー処理は、パチンコ遊技機1の異常診断を行い、その診断結果に応じて必要ならば警告を発生可能とする処理である。
情報出力処理は、例えばパチンコ遊技機1の外部に設置されたホール管理用コンピュータに供給される大当り情報、始動情報、確率変動情報などのデータを出力する処理である。
遊技用乱数更新処理は、主基板11の側で用いられる複数種類の遊技用乱数のうち、少なくとも一部をソフトウェアにより更新するための処理である。一例として、主基板11の側で用いられる遊技用乱数には、特図表示結果(特別図柄の可変表示結果)決定用の乱数値MR1と、大当り種別決定用の乱数値MR2と、変動パターン決定用の乱数値MR3と、が含まれていればよい。
特図表示結果決定用の乱数値MR1は、特図ゲームにおける特別図柄などの可変表示結果を「大当り」として大当り遊技状態に制御するか否かの決定に用いられる乱数値であり、「1」〜「65535」のいずれかの値を取り得る。
大当り種別決定用の乱数値MR2は、可変表示結果を「大当り」とする場合に、大当り種別を「確変A」、「確変B」、「突確」のいずれかに決定するために用いられる乱数値であり、「1」〜「100」のいずれかの値を取り得る。
変動パターン決定用の乱数値MR3は、特別図柄や飾り図柄の可変表示における変動パターンを、予め用意された複数の変動パターンのいずれかに決定するために用いられる乱数値であり、「1」〜「100」のいずれかの値を取り得る。
特別図柄プロセス処理では、詳しくは後述するが、RAM102に設けられた特図プロセスフラグの値をパチンコ遊技機1における遊技の進行状況に応じて更新し、特図ゲームにおける特別図柄などの可変表示結果を「大当り」として大当り遊技状態に制御するか否かなどの決定や、大当り種別や変動パターンの決定、当該決定結果に基づく特別図柄表示装置4における表示動作の制御(特図ゲームの実行)、大当り遊技状態の特別可変入賞球装置7における大入賞口の開閉動作設定(ラウンド遊技の実行)などを、所定の手順で行うために、各種の処理が選択されて実行される。また、処理の進行(遊技の進行)に応じて演出制御コマンドの送信設定を行う。タイマ割り込みの発生毎に特別図柄プロセス処理が実行されることによって、可変表示結果や変動パターンの決定、当該決定に基づく特図ゲームの実行、大当り遊技状態などが実現される。
普通図柄プロセス処理では、例えば、通過ゲート41を遊技球が通過した場合(例えば、スイッチ処理においてゲートスイッチ21がオン状態になっていると判定された判定結果がRAM102の所定領域に格納されている場合)に保留数が上限数に達していなければ普図ゲームの保留記憶(例えば、乱数値を抽出してRAM102に記憶させること)を行ったり、保留記憶(RAM102に記憶した乱数値)を用いて普図ゲームの可変表示結果や変動パターン(変動時間などを指定するパターンなど)を決定したり、変動パターンに従って普通図柄表示器20における表示動作(例えばセグメントLEDの点灯、消灯など)を制御して普通図柄の可変表示を実行するとともに普図ゲームの可変表示結果を導出表示したり、可変表示結果が「普図当り」の場合に普通可変入賞球装置6Bを開放状態にする処理を行ったりする。また、処理の進行(遊技の進行)に応じて演出制御コマンドの送信設定を行う。タイマ割り込みの発生毎に普通図柄プロセス処理が実行されることによって、普図ゲームの実行や、普図当りのときの普通可変入賞球装置6Bの所定期間の開放状態などが実現される。
コマンド制御処理は、主基板11から演出制御基板12などのサブ側の制御基板に対して制御コマンドを伝送させる処理である。一例として、特別図柄プロセス処理や普通図柄プロセス処理などでは、制御コマンド(演出制御コマンドなど)の送信設定(例えば、送信する制御コマンドの記憶アドレス値をRAM102に格納する等)が行われ、コマンド制御処理では、送信設定された制御コマンドを、実際に演出制御基板12に対して送信する処理が行われる。この送信する処理では、演出制御INT信号などが用いられ、制御コマンドの送信が行われる。
(特別図柄プロセス処理で送信設定される演出制御コマンド)
次に、特別図柄プロセス処理にて送信設定され、コマンド制御処理にて主基板11から演出制御基板12に送信される演出制御コマンドについて説明する。図3に、主な演出制御コマンドの例を示す。なお、以下の「(H)」は16進数であることを示す。
コマンド81XX(H)は、第1特図ゲームの開始又は第2特図ゲームを開始することと、開始する特図ゲームや当該特図ゲームに対応して実行される飾り図柄の可変表示の変動パターン(特図や飾り図柄の可変表示の実行時間や、飾り図柄の可変表示のパターンを指定するもの)と、を指定(通知)する演出制御コマンド(変動パターン指定コマンド)である。当該コマンドの「XX」(EXTデータ)に、開始する特図ゲームが第1特図ゲームであるか第2特図ゲームであるかと各変動パターン(図12参照。詳しくは後述する。)とに応じた数値が設定される(例えば、第1特図ゲームの開始で変動パターンPA1−1なら「00」、第2特図ゲームの開始で変動パターンPA1−1なら「01」、など)。このような設定により、当該コマンドにおいて変動パターンなどが指定される。変動パターン指定コマンドは、特図ゲームの開始時に送信される。なお、第1特図ゲームの開始や第2特図ゲームの開始を指定するコマンドを当該変動パターン指定コマンドとは別に用意してもよい。この場合、第1特図ゲーム、第2特図ゲーム共通で変動パターンに応じた数値を「XX」に設定してもよい。
コマンド8CXX(H)は、可変表示結果を「大当り」とするか否かおよび大当り種別(つまり、可変表示結果)を指定(通知)する演出制御コマンド(表示結果指定コマンド)である。この実施の形態では、可変表示結果それぞれに対応する表示結果指定コマンドが設定されている。例えば、当該コマンド中の「XX」には、表示結果に対応する数値が設定される(例えば、「ハズレ」なら「00」、「非確変大当り」なら「01」、「確変大当り」なら「02」など)。このような設定により、当該コマンドにおいて大当り種別が指定される。表示結果指定コマンドは、特図ゲームの開始時に送信される。なお、「XX」には、これから開始する特図ゲームが第1特図ゲームであるか第2特図ゲームであるかに応じた数値を設定してもよい(例えば、第1特図ゲームで「ハズレ」なら「00」、第2特図ゲームで「ハズレ」なら「01」、第1特図ゲームで「非確変大当り」なら「02」など)。
コマンド8F00(H)は、特図ゲームの終了(つまり、可変表示結果を導出表示すること)を指定(通知)する演出制御コマンド(図柄確定指定コマンド)である。図柄確定指定コマンドは、飾り図柄の可変表示(変動)を終了するとともに表示結果を導出表示することを指定するものである。図柄確定指定コマンドは、特図ゲームの終了時に送信される。
コマンド95XX(H)は、遊技状態を指定(通知)する演出制御コマンド(遊技状態指定コマンド)である。この実施の形態では、コマンド中の「XX」には、遊技状態に対応する数値が設定される(例えば、非確変状態(通常状態)なら「00」、低確高ベース状態なら「01」など)。遊技状態指定コマンドは、特図ゲーム開始時などに送信される。
コマンドA0XX(H)は、大当り遊技状態の開始(ファンファーレの開始でもある)を指定(通知)する演出制御コマンド(当り開始指定コマンド)である。なお、ファンファーレとは、大当り遊技状態の開始時に実行される演出であり、大当り遊技状態になったことを報知する演出などである。コマンド中の「XX」には、大当り種別に対応する数値(例えば、「非確変」なら「00」、「確変」なら「01」など)が設定される。このような設定により、当該コマンドにおいて大当り種別も指定される。このコマンドは、大当り遊技状態の開始時に送信される。
コマンドA3XX(H)は、大当り遊技状態の終了(エンディングの開始でもある)を指定(通知)する演出制御コマンド(当り終了指定コマンド)である。なお、エンディングとは、大当り遊技状態の終了時に実行される演出であり、大当り遊技状態が終了することを報知する演出などである。コマンド中の「XX」には、大当り種別に対応する数値(例えば、「非確変」なら「00」、「確変」なら「01」など)が設定される。このような設定により、当該コマンドにおいて大当り種別も指定される。このコマンドは、最後のラウンド遊技の終了時に送信される。
コマンドB100(H)は、第1始動入賞口に遊技媒体が進入したことによる第1始動入賞が発生したことを指定(通知)する演出制御コマンド(第1始動入賞指定コマンド)である。コマンドB200(H)は、第2始動入賞口に遊技媒体が進入したことによる第2始動入賞が発生したことを指定(通知)する演出制御コマンド(第2始動入賞指定コマンド)である。第1始動入賞指定コマンドと第2始動入賞指定コマンドとを始動入賞指定コマンドと総称することがある。始動入賞指定コマンドは、始動入賞発生時(始動入賞時)に送信される。
コマンドC000(H)は、第1始動入賞が発生して第1特図保留記憶数が1つ増加することを指定(通知)する演出制御コマンド(第1特図保留記憶数加算指定コマンド)である。コマンドC100(H)は、第2始動入賞が発生して第2特図保留記憶数が1つ増加することを指定(通知)する演出制御コマンド(第2特図保留記憶数加算指定コマンド)である。これらコマンドを特図保留記憶数加算指定コマンドと総称することがある。特図保留記憶数加算指定コマンドは、始動入賞発生時(始動入賞時)に送信される。
コマンドC200(H)は、第1特図ゲームが実行されることで第1特図保留記憶数が1つ減少することを指定(通知)する演出制御コマンド(第1特図保留記憶数減算指定コマンド)である。コマンドC300(H)は、第2特図ゲームが実行されることで第2特図保留記憶数が1つ減少することを指定(通知)する演出制御コマンド(第2特図保留記憶数減算指定コマンド)である。これらコマンドを特図保留記憶数減算指定コマンドと総称することがある。特図保留記憶数減算指定コマンドは、特図ゲーム開始時に送信される。
コマンドC4XX(H)は、始動入賞時の先読み判定の判定結果を指定(通知)する演出制御コマンド(入賞時判定結果指定コマンド)である。詳しくは後述するが、第1始動入賞又は第2始動入賞が発生したときに、大当りにするか否か、大当り種別、変動パターンを決定するために使用される乱数値MR1〜MR3が抽出される。この実施の形態では、当該抽出された乱数値MR1〜MR3に対応する特図ゲームについて、当該特図ゲームの開始条件の成立前に、この抽出された乱数値MR1〜MR3の少なくとも1つに基づいて、当該特図ゲームについての先読み判定(可変表示結果の判定、リーチの成立の有無の判定など)を行う。当該先読み判定は、後述のステップS211の入賞時乱数値判定処理にて行われる。先読み判定の判定結果(入賞時判定結果ともいう。)が、入賞時判定結果指定コマンド中の「XX」に設定される(図7(B)参照)。このような設定により、当該コマンドにおいて先読み判定の判定結果が指定される。入賞時判定結果指定コマンドは、始動入賞発生時(始動入賞時)に送信される。入賞時判定結果指定コマンドの内容(入賞時判定結果)に応じて、演出制御基板12側で先読み予告(フリーズ演出)の実行態様の有無等が決定される。
(特別図柄プロセス処理)
図4は、特別図柄プロセス処理の一例を示すフローチャートである。この特別図柄プロセス処理において、CPU103は、まず、始動入賞判定処理を実行する(ステップS101)。図5は、ステップS101にて実行される始動入賞判定処理の一例を示すフローチャートである。
始動入賞判定処理を開始すると、CPU103は、まず、普通入賞球装置6Aが形成する第1始動入賞口に対応して設けられた第1始動口スイッチ22Aがオンとなったか否かを判定する(ステップS201)。例えば、スイッチ処理において第1始動口スイッチ22Aがオン状態になっていると判定された判定結果がRAM102の所定領域に格納されている場合などに第1始動口スイッチ22Aがオンとなっていると判定すればよい。第1始動口スイッチ22Aがオンとなっている場合(ステップS201;Yes)、第1特図ゲームの保留記憶数である第1特図保留記憶数が、所定の上限値(ここでは「4」)となっているか否かを判定する(ステップS202)。このとき、CPU103は、RAM102の所定領域に設けられた第1特図保留記憶数カウンタ(第1特図保留記憶数をカウントするカウンタ)の格納値である第1特図保留記憶数カウント値を読み取ることにより、第1特図保留記憶数を特定できればよい。ステップS202にて第1特図保留記憶数が上限値ではないときには(ステップS202;No)、RAM102の所定領域に設けられた始動口バッファの格納値である始動口バッファ値を、「1」に設定する(ステップS203)。
ステップS201にて第1始動口スイッチ22Aがオフであるときや(ステップS201;No)、ステップS202にて第1特図保留記憶数が上限値に達しているときには(ステップS202;Yes)、普通可変入賞球装置6Bが形成する第2始動入賞口に対応して設けられた第2始動口スイッチ22Bがオンとなったか否かを判定する(ステップS204)。例えば、スイッチ処理において第2始動口スイッチ22Bがオン状態になっていると判定された判定結果がRAM102の所定領域に格納されている場合などに第2始動口スイッチ22Bがオンとなっていると判定すればよい。第2始動口スイッチ22Bがオンとなっていると判定した場合(ステップS204;Yes)、第2特図ゲームの保留記憶数である第2特図保留記憶数が、所定の上限値(ここでは「4」)となっているか否かを判定する(ステップS205)。このとき、CPU103は、RAM102の所定領域に設けられた第2特図保留記憶数カウンタ(第2特図保留記憶数をカウントするカウンタ)の格納値である第2特図保留記憶数カウント値を読み取ることにより、第2特図保留記憶数を特定できればよい。ステップS205にて第2特図保留記憶数が上限値ではないときには(ステップS205;No)、始動口バッファ値を「2」に設定する(ステップS206)。第2始動口スイッチ22Bがオンでなかったり(ステップS204;No)、第2特図保留記憶数が上限値ではあったり(ステップS205;Yes)した場合には、始動入賞判定処理を終了する。
ステップS203、S206の処理のいずれかを実行した後には、始動口バッファ値に応じた特図保留記憶数カウント値を1加算するように更新する(ステップS207)。例えば、始動口バッファ値が「1」であるときには第1特図保留記憶数カウント値を1加算する一方で、始動口バッファ値が「2」であるときには第2特図保留記憶数カウント値を1加算する。こうして、第1特図保留記憶数カウント値は、第1始動入賞口に遊技球が進入する第1始動条件が成立したときに、1増加(インクリメント)するように更新される。また、第2特図保留記憶数カウント値は、第2始動入賞口に遊技球が進入する第2始動条件が成立したときに、1増加(インクリメント)するように更新される。このときには、RAM102の所定領域に設けられた合計保留記憶数カウンタの格納値である合計保留記憶数カウント値を、1加算するように更新する(ステップS208)。
ステップS208の処理を実行した後に、CPU103は、始動入賞の発生時に対応した所定の遊技用乱数を抽出する(ステップS209)。一例として、ステップS209の処理では、乱数回路104やRAM102の所定領域に設けられたランダムカウンタ等によって更新される数値データのうちから、特図表示結果決定用の乱数値MR1や大当り種別決定用の乱数値MR2、変動パターン決定用の乱数値MR3を示す数値データが抽出される。こうして抽出された各乱数値を示す数値データが保留データとして、始動口バッファ値に応じた特図保留記憶部(RAM102の所定領域に設けられる。)における空きエントリの先頭にセットされることで記憶される(ステップS210)。
例えば、始動口バッファ値が「1」であるときには、保留データが図6(A)に示すような第1特図保留記憶部にセットされる。一方、始動口バッファ値が「2」であるときには、保留データが図6(B)に示すような第2特図保留記憶部にセットされる。
なお、CPU103は、保留データが第1特図保留記憶部にセットされたときには、第1保留表示器25Aを制御して、1つ加算された第1特図保留記憶数を特定可能な表示を第1保留表示器25Aに行わせる(例えば、LEDの点灯個数を1つ増やす)ようにしてもよい。
なお、CPU103は、保留データが第2特図保留記憶部にセットされたときには、第2保留表示器25Bを制御して、1つ加算された第2特図保留記憶数を特定可能な表示を第2保留表示器25Bに行わせる(例えば、LEDの点灯個数を1つ増やす)ようにしてもよい。
図6(A)に示す第1特図保留記憶部は、普通入賞球装置6Aが形成する第1始動入賞口を遊技球が進入して第1始動入賞が発生したものの、未だ開始されていない第1特図ゲームの保留データを記憶する。一例として、第1特図保留記憶部は、第1始動入賞口への入賞順(遊技球の検出順)に保留番号と関連付けて、その遊技球の進入による第1始動条件の成立に基づいてCPU103が乱数回路104等から抽出した特図表示結果決定用の乱数値MR1や大当り種別決定用の乱数値MR2、変動パターン決定用の乱数値MR3を示す数値データなどを保留データとして、その記憶数が所定の上限値(ここでは「4」)に達するまで記憶する。この実施の形態では、このようにして、未だ開始されていない第1特図ゲーム(ここでは、この第1特図ゲームを実行するための数値データ)が保留記憶として記憶される。
図6(B)に示す第2特図保留記憶部は、普通可変入賞球装置6Bが形成する第2始動入賞口を遊技球が進入して第2始動入賞が発生したものの、未だ開始されていない第2特図ゲームの保留データを記憶する。一例として、第2特図保留記憶部は、第2始動入賞口への入賞順(遊技球の検出順)に保留番号と関連付けて、その遊技球の進入による第2始動条件の成立に基づいてCPU103が乱数回路104等から抽出した特図表示結果決定用の乱数値MR1や大当り種別決定用の乱数値MR2、変動パターン決定用の乱数値MR3を示す数値データなどを保留データとして、その数が所定の上限値(ここでは「4」)に達するまで記憶する。この実施の形態では、このようにして、未だ開始されていない第2特図ゲーム(ここでは、この第2特図ゲームを実行するための数値データ)が保留記憶として記憶される。
その後、CPU103は、保留記憶として記憶された特図ゲーム(保留された特図ゲーム)について入賞時乱数値判定処理(当該特図ゲームについての先読み判定を行う処理)を実行する(ステップS211)。図7(A)は、入賞時乱数値判定処理の一例を示すフローチャートである。
入賞時乱数値判定処理にてCPU103は、まず、始動口バッファ値が「1」であれば(第1特図ゲームが保留された場合)、第1始動入賞指定コマンドの送信設定を行なってから第1特図保留記憶数加算指定コマンドの送信設定を行い、始動口バッファ値が「2」であれば(第2特図ゲームが保留された場合)、第2始動入賞指定コマンドの送信設定を行なってから第2特図保留記憶数加算指定コマンドの送信設定を行う(ステップS401)。
次に、CPU103は、現在が大当り遊技状態であるか否かを判定する(ステップS402)。現在が大当り遊技状態であるか否かは、例えば、後述の特図プロセスフラグの値によって特定できる。ここでは、「4」〜「7」であれば大当り遊技状態中である。特図プロセスフラグの値が「4」〜「7」以外で大当り遊技状態中でない場合(ステップS402;No)、現在が時短状態であるか否かを判定する(ステップS403)。現在が時短状態であるか否かは、時短フラグ(RAM102に設けられ、時短状態中にオン状態になるフラグ)の状態によって特定すればよい(以下、同じ)。
時短フラグがオン状態で現在が時短状態中である場合(ステップS403;Yes)、特図プロセスフラグの値が「4」〜「7」で現在が大当り遊技状態の場合(ステップS402;Yes)、始動口バッファ値が「2」であるかを判定する(ステップS404)。
始動口バッファ値が「2」である場合(ステップS404;Yes)、時短状態中でない場合(ステップS403;No)、CPU103は、今回保留された特図ゲームの表示結果(特別図柄の可変表示結果であり、以下、特図表示結果ともいう。)が「大当り」であるか否かを判定する(ステップS405)。
例えば、今回のステップS209で抽出した乱数値MR1(今回のステップS210で特図保留記憶部に新たに格納された乱数値MR1)に基づいて、後述のステップS239と同様に、第1特図表示結果決定テーブル又は第2特図表示結果決定テーブル(図9参照、特図ゲームの開始条件の成立時に可変表示結果を決定するときに参照するテーブル。詳細は後述)を参照し、当該乱数値MR1に合致する決定値に割り当てられた決定結果(特図表示結果)が「大当り」であるときに今回保留された特図ゲームの表示結果が「大当り」であると判定する。遊技状態が非確変状態のときには、第1特図表示結果決定テーブルが参照され、遊技状態が確変状態のときには、第2特図表示結果決定テーブルが参照される。遊技状態が確変状態であるか否かは、RAM102に設けられ確変状態のときにオン状態となる確変フラグに基づいて特定すればよい(以下、同じ)。
今回保留された特図ゲームの特図表示結果が「大当り」であると判定した場合(ステップS405;Yes)、「大当り」を入賞時判定結果として指定する入賞時判定結果指定コマンドの送信設定を行う(ステップS407)。「大当り」の入賞時判定結果(今回保留された特図ゲームの可変表示結果が大当りであるとの判定結果)には、EXTデータとして「03」が設定されているため(図7(B)参照)、当該数値をEXTデータとして設定した入賞時判定結果指定コマンドの送信設定を行う。
今回保留された特図ゲームの特図表示結果が「大当り」でないと判定した場合(ステップS405;Yes)、今回保留された特図ゲームに対応する飾り図柄の可変表示の変動パターンがノーマルリーチあるいはスーパーリーチを指定するもの(リーチハズレの変動パターン)であるかを判定する(ステップS409)。
例えば、ステップS209で抽出した乱数値MR3(今回のステップS210で特図保留記憶部に新たに格納された乱数値MR3)に基づいて、後述のステップS263と同様に、第1ハズレ用変動パターン決定テーブル又は第2ハズレ用変動パターン決定テーブル(図14参照、特図ゲームの開始条件の成立時にハズレ時の変動パターンを決定するときに参照するテーブル。詳細は後述)を参照し、当該乱数値MR3に合致する決定値に割り当てられた変動パターンを特定する。遊技状態が非時短状態のときには、第1ハズレ用変動パターン決定テーブルが参照され、遊技状態が時短状態のときには、第2ハズレ用変動パターン決定テーブルが参照される。特定した変動パターンがリーチの実行を指定するPA3−2〜PA3−4である場合には(図12参照、詳しくは後述。)、今回保留された特図ゲームに対応する飾り図柄の可変表示の変動パターンがリーチハズレの変動パターンであると判定する。変動パターンがそれ以外のときは、リーチハズレの変動パターンでないと判定する。
変動パターンがリーチハズレの変動パターンであると判定した場合(ステップS409;Yes)、「リーチハズレ」を入賞時判定結果として指定する入賞時判定結果指定コマンドの送信設定を行う(ステップS410)。「リーチハズレ」の入賞時判定結果(今回保留された特図ゲームの可変表示結果がハズレで、しかも飾り図柄の可変表示でノーマルリーチやスーパーリーチが実行されるとの判定結果)には、EXTデータとして「02」が設定されているため(図7(B)参照)、当該数値をEXTデータとして設定した入賞時判定結果指定コマンドの送信設定を行う。
変動パターンがリーチハズレの変動パターンでないと判定した場合(ステップS409;No)、「非リーチハズレ」を入賞時判定結果として指定する入賞時判定結果指定コマンドの送信設定を行う(ステップS411)。「非リーチハズレ」の入賞時判定結果(今回保留された特図ゲームの可変表示結果がハズレで、しかも飾り図柄の可変表示でノーマルリーチやスーパーリーチが実行されないとの判定結果)には、EXTデータとして「01」が設定されているため(図7(B)参照)、当該数値をEXTデータとして設定した入賞時判定結果指定コマンドの送信設定を行う。
始動口バッファ値が「2」でない場合(ステップS404;No)、先読み予告(フリーズ演出)の実行を制限するため、「判定無し」を入賞時判定結果として指定する入賞時判定結果指定コマンドの送信設定を行う(ステップS413)。これによって、演出制御基板12側では先読み予告の実行が制限されることになる。時短状態中での第1始動入賞や大当り遊技状態中での第1始動入賞について先読み予告の実行を制限することで(判定結果を「判定無し」とすることで)、不適切なタイミングでのフリーズ演出の実行を防止することができる。「判定無し」の入賞時判定結果(始動入賞時の判定を行わず、先読み予告の実行を制限する判定結果)には、EXTデータとして「00」が設定されているため(図7(B)参照)、当該数値をEXTデータとして設定した入賞時判定結果指定コマンドの送信設定を行う。
ステップS407、S410、S411、S413のあとは、入賞時乱数値判定処理は終了する。入賞時乱数値判定処理では、保留された特図ゲームについての先読み判定(ステップS405、S409など)が行われ、先読み判定に応じた入賞時判定結果指定コマンドの送信設定がなされる。
なお、当該処理にて送信設定された各コマンド(始動入賞指定コマンド、特図保留記憶数加算指定コマンド、入賞時判定結果指定コマンド)の1セットは、始動入賞時コマンドとして、このあとのコマンド制御処理にて一括送信される(送信順序は、上記送信設定順であり、始動入賞指定コマンド→特図保留記憶数加算指定コマンド→入賞時判定結果指定コマンドの順である。)。なお、第1始動入賞指定コマンド、第1特図保留記憶数加算指定コマンド、入賞時判定結果指定コマンドのセットを第1始動入賞時コマンドといい、第2始動入賞指定コマンド、第2特図保留記憶数加算指定コマンド、入賞時判定結果指定コマンドのセットを第2始動入賞時コマンドという。
図5に戻り、ステップS211の入賞時乱数値判定処理のあと、CPU103は、始動口バッファ値が「1」であるか「2」であるかを判定する(ステップS212)。このとき、始動口バッファ値が「2」であれば(ステップS212;「2」)、始動口バッファをクリアして、その格納値(始動口バッファ値)を「0」に初期化してから(ステップS213)、始動入賞判定処理を終了する。これに対して、始動口バッファ値が「1」であるときには(ステップS212;「1」)、始動口バッファをクリアして、その格納値(始動口バッファ値)を「0」に初期化してから(ステップS214)、ステップS204の処理に進む。これにより、第1始動口スイッチ22Aと第2始動口スイッチ22Bの双方が同時に有効な遊技球の始動入賞を検出した場合でも、確実に双方の有効な始動入賞の検出に基づく処理を完了できる。
図4に戻り、CPU103は、ステップS101にて始動入賞判定処理を実行した後、RAM102の所定領域に設けられた特図プロセスフラグの値に応じて、ステップS110〜S117の処理のいずれかを選択して実行する。
ステップS110の特別図柄通常処理は、特図プロセスフラグの値が「0」のときに実行される。図8は、特別図柄通常処理として、ステップS110にて実行される処理の一例を示すフローチャートである。
特別図柄通常処理において、CPU103は、まず、第2特図保留記憶数が「0」であるか否かを判定する(ステップS231)。CPU103は、第2特図保留記憶数カウント値が「0」であるか否かを判定すればよい。
ステップS231にて第2特図保留記憶数が「0」以外であるときには(ステップS231;No)、例えば第2特図保留記憶部の先頭領域(例えば保留番号「1」に対応する記憶領域)といった、RAM102の所定領域に記憶されている保留データである、所定の乱数値を示す数値データを読み出す(ステップS232)。これにより、ステップS209の処理で第2始動入賞口における始動入賞(第2始動入賞)の発生に対応して抽出された遊技用乱数が読み出される。このとき読み出された数値データは、例えば変動用乱数バッファなどに格納されて、一時記憶されればよい。
ステップS232の処理に続いて、例えば第2特図保留記憶数カウント値を1減算して更新することなどにより、第2特図保留記憶数を1減算させるように更新するとともに、第2特図保留記憶部における記憶内容をシフトさせる(ステップS233)。例えば、第2特図保留記憶部にて保留番号「1」より下位の記憶領域(保留番号「2」〜「4」に対応する記憶領域)に記憶された保留データを、1エントリずつ上位(保留番号「1」〜「3」に対応する記憶領域)にシフトする。また、ステップS233の処理では、合計保留記憶数を1減算するように更新してもよい。そして、RAM102の所定領域に設けられた変動特図指定バッファの格納値である変動特図指定バッファ値を、「2」に更新する(ステップS234)。
ステップS231にて第2特図保留記憶数が「0」であるときには(ステップS231;Yes)、第1特図保留記憶数が「0」であるか否かを判定する(ステップS235)。CPU103は、第1特図保留記憶数カウント値が「0」であるか否かを判定すればよい。このように、ステップS235の処理は、ステップS231にて第2特図保留記憶数が「0」であると判定されたときに実行されて、第1特図保留記憶数が「0」であるか否かを判定する。これにより、第2特図ゲームは、第1特図ゲームよりも優先して実行が開始されることになる。
ステップS235にて第1特図保留記憶数が「0」以外であるときには(ステップS235;No)、例えば第1特図保留記憶部の先頭領域(例えば保留番号「1」に対応する記憶領域)といった、RAM102の所定領域に記憶されている保留データである、所定の乱数値を示す数値データを読み出す(ステップS236)。これにより、ステップS209の処理で第1始動入賞口における始動入賞(第1始動入賞)の発生に対応して抽出された遊技用乱数(乱数値MR1〜MR3の数値データ)が読み出される。このとき読み出された数値データ(乱数値MR1〜MR3の数値データ)は、例えば変動用乱数バッファなどに格納されて、一時記憶されればよい。
ステップS236の処理に続いて、例えば第1特図保留記憶数カウント値を1減算して更新することなどにより、第1特図保留記憶数を1減算させるように更新するとともに、第1特図保留記憶部における記憶内容をシフトさせる(ステップS237)。例えば、第1特図保留記憶部にて保留番号「1」より下位の記憶領域(保留番号「2」〜「4」に対応する記憶領域)に記憶された保留データを、1エントリずつ上位(保留番号「1」〜「3」に対応する記憶領域)にシフトする。また、ステップS237の処理では、合計保留記憶数を1減算するように更新してもよい。そして、変動特図指定バッファ値を「1」に更新する(ステップS238)。
ステップS234、S238の処理のいずれかを実行した後には、特別図柄の可変表示結果である特図表示結果を、「大当り」と「ハズレ」とのいずれかに決定する(ステップS239)。一例として、ステップS239の処理では、CPU103は、現在が非確変状態のとき(確変フラグがオフのとき)には、図9(A)に示す第1特図表示結果決定テーブルを参照し、現在が確変状態のとき(確変フラグがオンのとき)には、図9(B)に示す第2特図表示結果決定テーブルを参照して特図表示結果を決定する。各特図表示結果決定テーブルでは、例えば、図9に示すように、特図表示結果決定用の乱数値MR1と比較される数値(決定値)が、決定結果となる「大当り」又は「ハズレ」に割り当てられていればよい。第1特図表示結果決定テーブル及び第2特図表示結果決定テーブルは、予めROM101に記憶されるなどして用意されている。
ステップS239において、CPU103は、ステップS232又はS236で変動用乱数バッファに一時格納した遊技用乱数に含まれる特図表示結果決定用の乱数値MR1を示す数値データを変動用乱数バッファから読み出し、読み出した乱数値MR1を示す数値データに基づいて、確変状態であるか否かに応じて第1特図表示結果決定テーブル又は第2特図表示結果決定テーブルを参照し、参照する第1又は第2特図表示結果決定テーブルにおいて前記乱数値MR1に合致する決定値に割り当てられた「大当り」又は「ハズレ」を今回の特図表示結果(特別図柄の可変表示結果)として決定すればよい。乱数値MR1が「9000」であるとき、CPU103は、確変状態のときには、第2特図表示結果決定テーブルを参照して特図表示結果を「大当り」にすると決定し、非確変状態のときには、第1特図表示結果決定テーブルを参照して特図表示結果を「ハズレ」にすると決定する。
図9に示すように、確変状態のときには、非確変状態のときよりも高い決定割合で、特図表示結果が「大当り」に決定される。したがって、例えば図4に示すステップS117の大当り終了処理により(詳しくは後述する。)、大当り種別が「確変」であった場合に対応して確変フラグがオン状態にセットされたことなどに基づいて、現在が確変状態であるときには、非確変状態(通常状態)のときよりも、特図表示結果が「大当り」になりやすく、大当り遊技状態になりやすい。つまり、現在が確変状態であるときには、遊技者にとって有利である。
その後、CPU103は、ステップS239の処理により決定された特図表示結果が「大当り」であるか否かを判定する(ステップS240)。特図表示結果が「大当り」に決定された場合には(ステップS240;Yes)、RAM102の所定領域に設けられた大当りフラグをオン状態にセットする(ステップS241)。
その後、大当り種別を複数種類のいずれかに決定する(ステップS242)。一例として、ステップS242の処理では、予めROM101の所定領域に記憶するなどして用意された大当り種別決定テーブル(図10参照)を参照して大当り種別を決定する。大当り種別決定テーブルでは、例えば、図10に示すように、大当り種別決定用の乱数値MR2と比較される数値(決定値)が、決定結果となる「非確変」、「確変」に割り当てられていればよい。
CPU103は、ステップS232又はS236で変動用乱数バッファに一時格納した遊技用乱数に含まれる大当り種別決定用の乱数値MR2を示す数値データを変動用乱数バッファから読み出し、変動用乱数バッファから読み出した大当り種別決定用の乱数値MR2を示す数値データに基づいて、使用テーブルに設定された大当り種別決定テーブルを参照し、参照する大当り種別決定テーブルにおいて前記乱数値MR2に合致する決定値に割り当てられた「非確変」、「確変」のいずれかを今回の大当り種別として決定すればよい。
ステップS242の処理を実行した後には、前で決定した大当り種別を記憶させる(ステップS243)。CPU103は、RAM102の所定領域に設けられた大当り種別バッファに、大当り種別の決定結果を示す大当り種別バッファ設定値(例えば、「非確変」の場合には「0」、「確変」の場合には「1」となる値)を格納することにより、大当り種別を記憶させればよい。
特図表示結果が「大当り」でない場合(ステップS240;No)、ステップS243のあとには、特図ゲームにおける特別図柄の可変表示結果となる確定特別図柄を決定する(ステップS246)。一例として、ステップS240にて特図表示結果が「大当り」ではないと判定された場合(大当りフラグがオフ状態のとき)には、ハズレ図柄として予め定められた特別図柄(例えば、「−」)を確定特別図柄に決定する。一方、ステップS240にて特図表示結果が「大当り」であると判定された場合(大当りフラグがオン状態のとき)には、ステップS242における大当り種別の決定結果に応じて(大当り種別バッファ設定値に応じて)、複数種類の大当り図柄として予め定められた特別図柄のいずれか(例えば、「非確変」のときは「3」、「確変」のときは「7」)を確定特別図柄に決定すればよい。
ステップS246の処理を実行した後には、特図プロセスフラグの値を「1」に更新してから(ステップS247)、特別図柄通常処理を終了する。
ステップS235にて第1特図ゲームの保留記憶数が「0」である場合には(ステップS235;Yes)、所定のデモ表示設定を行ってから(ステップS248)、特別図柄通常処理を終了する。このデモ表示設定では、例えば画像表示装置5において所定の演出画像を表示することなどによるデモンストレーション表示(デモ画面表示)の開始を指定する演出制御コマンド(デモ表示開始指定コマンド)が、主基板11から演出制御基板12に対して送信済みであるか否かを判定する。このとき、送信済みであれば、そのままデモ表示設定を終了する。これに対して、未送信であれば、デモ表示開始指定コマンドを送信設定してから、デモ表示設定を終了する。演出制御基板12では、デモ表示開始指定コマンドが送信されてくると、デモ画面表示を行う。
図4のステップS111の変動パターン設定処理は、特図プロセスフラグの値が「1」のときに実行される。図11は、変動パターン設定処理として、ステップS111にて実行される処理の一例を示すフローチャートである。
変動パターン設定処理において、CPU103は、まず、大当りフラグがオンであるか否かを判定する(ステップS261)。そして、大当りフラグがオンである場合には(ステップS261;Yes)、大当り用変動パターン決定テーブル(ROM101の所定領域に予め記憶されている)を参照して大当り時変動パターンを決定する(ステップS262)。大当りフラグがオフである場合には(ステップS261;No)、ハズレ用変動パターン決定テーブル(ROM101の所定領域に予め記憶されている)を参照してハズレ時変動パターンを決定する(ステップS263)。
図12は、本実施形態における変動パターンの具体例を示している。この実施の形態では、ハズレ時変動パターン(可変表示結果が「ハズレ」となるときに選択される変動パターン)として、変動パターンPA1−1、PA2−1、PA3−2〜PA3−4が用意されている。また、大当り時変動パターン(可変表示結果が「大当り」となるときに選択される変動パターン)として、変動パターンPB3−2〜PB3−4が用意されている。
ハズレ時変動パターンのうちの変動パターンPA1−1、PA2−1は、非リーチ(可変表示態様がリーチ態様にならないこと)を指定する非リーチ変動パターンである。変動パターンPA2−1は、特図変動時間が通常(PA1−1)よりも短くなっている時短用(短縮有り)の非リーチ変動パターンである。ハズレ時変動パターンのうちの変動パターンPA3−2は、ノーマルリーチの実行(スーパーリーチへの発展無し)を指定するリーチ変動パターンである。変動パターンPA3−3は、ノーマルリーチの実行及びノーマルリーチからスーパーリーチAに発展させることを指定するリーチ変動パターンである。変動パターンPA3−4は、ノーマルリーチの実行及びノーマルリーチからスーパーリーチBに発展させることを指定するリーチ変動パターンである。
大当り時変動パターンのうちの変動パターンPB3−2は、ノーマルリーチの実行(スーパーリーチへの発展無し)を指定するリーチ変動パターンである。変動パターンPB3−3は、ノーマルリーチの実行及びノーマルリーチからスーパーリーチAに発展させることを指定するリーチ変動パターンである。変動パターンPB3−4は、ノーマルリーチの実行及びノーマルリーチからスーパーリーチBに発展させることを指定するリーチ変動パターンである。
なお、この実施の形態では、上記変動パターンのうち、変動パターンPA3−2とPB3−2とは対応した変動パターンとなっており、それぞれ、可変表示の開始から途中(例えば可変表示結果の導出直前)までは同じ演出が実行可能になっている。これによって、前記途中のタイミングまでは、可変表示結果が「ハズレ」になるか、「大当り」になるかが分からないようになっている。同様に、変動パターンPA3−3と、変動パターンPB3−3とは、対応した変動パターンとなっており、変動パターンPA3−4と、変動パターンPB3−4とは、対応した変動パターンとなっており、可変表示の開始から途中(例えば可変表示結果の導出直前)までは同じ演出が実行可能になっている。これによって、前記途中のタイミングまでは、可変表示結果が「ハズレ」になるか、「大当り」になるかが分からないようになっている。
ステップS262では、例えば、図13に示す大当り用変動パターン決定テーブルが参照される。図13に示すように、大当り用変動パターン決定テーブルでは、変動パターン決定用の乱数値MR3と比較される数値(決定値)が、決定結果となる確変大当り時の大当り時変動パターンのいずれか(変動パターンPB3−2〜PB3−4のいずれか)に割り当てられていればよい。
ステップS262において、CPU103は、変動用乱数バッファから読み出した変動パターン決定用の乱数値MR3を示す数値データに基づいて、大当り種別に応じて大当り用変動パターン決定テーブルを参照し、参照する大当り用変動パターン決定テーブルにおいて前記乱数値MR3に合致する決定値に割り当てられた変動パターンのいずれかを今回の大当り時変動パターンとして決定(選択)すればよい。
なお、図13では、決定値の範囲の代わりに決定割合が記載されている。実際のテーブルでは、図13の決定割合に応じた範囲の決定値が各変動パターンに対して割り当てられていればよい。例えば、図13であれば、変動パターンPB3−2の決定割合は10/100で、変動パターンPB3−3の決定割合は20/100で、変動パターンPB3−4の決定割合は70/100なので、変動パターンPB3−2には乱数値MR3と比較される決定値1〜10(10%の範囲)が割り当てられ、変動パターンPB3−3には乱数値MR3と比較される決定値11〜30(20%の範囲)が割り当てられ、変動パターンPB3−4には乱数値MR3と比較される決定値31〜100(70%の範囲)が割り当てられる。このようなことは、決定割合を記載した他のテーブルや後述の決定例についても同様である。
ステップS263では、現在の遊技状態が非時短状態の場合(時短フラグがオフ状態の場合)には、例えば、図14(A)に示す第1ハズレ用変動パターン決定テーブルを参照する。現在の遊技状態が時短状態の場合(時短フラグがオン状態の場合)には、例えば、図14(B)に示す第2ハズレ用変動パターン決定テーブルを参照する。
図14に示すように、第1〜第2ハズレ用変動パターン決定テーブルでは、例えば、変動パターン決定用の乱数値MR3と比較される数値(決定値)が、決定結果となるハズレ時変動パターンのいずれか(変動パターンPA1−1、PA3−2〜PA3−4のいずれか、又は、変動パターンPA1−1、PA2−1、PA3−2〜PA3−4のいずれか)に割り当てられていればよい。
ステップS263において、CPU103は、変動用乱数バッファから読み出した変動パターン決定用の乱数値MR3を示す数値データに基づいて、第1又は第2ハズレ用変動パターン決定テーブルのいずれかを参照し、参照する第1又は第2ハズレ用変動パターン決定テーブルにおいて前記乱数値MR3に合致する決定値に割り当てられた変動パターンのいずれかを今回のハズレ時変動パターンとして決定(選択)すればよい。
図14に示すハズレ用変動パターン決定テーブルでは、時短状態のときに特図変動時間の短い変動パターンPA2−1が選択されやすくなっており、時短状態のときには、非時短状態のときよりも平均的な可変表示時間を短縮して、無効な始動入賞の発生を抑制することや、遊技者による遊技球の発射停止(いわゆる「止め打ち」)を低減することができる。また、可変表示の実行頻度を高めることができる。
図13及び図14を参照すると、確変大当り時には、スーパーリーチBを実行する変動パターンPB3−4、スーパーリーチAを実行する変動パターンPB3−3、ノーマルリーチを実行する変動パターン(ノーマルリーチからスーパーリーチに発展しない変動パターン)PB3−2の順に決定割合が高い(図13参照)。一方で、ハズレ時における各変動パターンの決定割合の高低はその逆になっている(PA3−2>PA3−3>PA3−4)。このようなことから、スーパーリーチBが実行されたときが、最も高い割合で可変表示結果が「大当り」となる。そして、スーパーリーチA、ノーマルリーチの順で、可変表示結果が「大当り」となる割合(所謂大当り期待度)が下がっていく。
ステップS262又はS263を実行した後には、特別図柄の可変表示時間である特図変動時間(変動時間ともいう。)を設定する(ステップS266)。特別図柄の可変表示時間となる特図変動時間は、特図ゲームにおいて特別図柄の変動を開始してから可変表示結果(特図表示結果)となる確定特別図柄が導出表示される(可変表示終了時)までの所要時間である。特図変動時間は、各変動パターンによって指定され(図12参照)、CPU103は、ステップS262又はS263の処理で選択した変動パターンが指定する特図変動時間を設定することにより、特別図柄、飾り図柄の可変表示の可変表示結果が導出されるタイミングを設定できる。特図変動時間の設定は、例えば、特図変動時間に応じたタイマ値を、RAM102の所定領域に設けられた遊技制御プロセスタイマに設定することなどによって行われる。
ステップS266の処理に続いて、第1特別図柄表示装置4Aにおける第1特図ゲームと、第2特別図柄表示装置4Bにおける第2特図ゲームとのうち、開始条件が成立したいずれかの特図ゲームを開始させるように、特別図柄の変動を開始させるための設定を行う(ステップS267)。
一例として、変動特図指定バッファ値が「1」であれば、第1特別図柄表示装置4Aにおける第1特図の表示を更新させる駆動信号を送信する設定を行う。一方、変動特図指定バッファ値が「2」であれば、第2特別図柄表示装置4Bにおける第2特図の表示を更新させる駆動信号を送信する設定を行う。
なお、CPU103は、第1特図ゲームを開始するときには、第1保留表示器25Aを制御して、1つ減算された第1特図保留記憶数を特定可能な表示を第1保留表示器25Aに行わせる(例えば、LEDの点灯個数を1つ減らす)ようにしてもよい。また、CPU103は、第2特図ゲームを開始するときには、第2保留表示器25Bを制御して、1つ減算された第2特図保留記憶数を特定可能な表示を第2保留表示器25Bに行わせる(例えば、LEDの点灯個数を1つ減らす)ようにしてもよい。
その後、特図表示結果や変動パターンの決定結果などを演出制御基板12側に通知するために、特別図柄の変動開始時におけるコマンド(変動開始時コマンド)の送信設定が行われる(ステップS271)。
例えば、変動特図指定バッファ値が「1」である場合、第1特図ゲームに対応する変動開始時コマンドとして、表示結果指定コマンド(今回の可変表示結果に応じた数値をEXTデータとして設定したコマンド)、遊技状態指定コマンド(現在の遊技状態(時短フラグ及び確変フラグによって特定できる。)に応じた数値をEXTデータとして設定したコマンド)、第1特図保留記憶数減算指定コマンド、変動パターン指定コマンド(第1特図ゲームの実行と今回の変動パターンとに応じた数値をEXTデータとして設定したコマンド)を順次送信するための送信設定を行う。
他方、変動特図指定バッファ値が「2」である場合、第2特図ゲームに対応する変動開始時コマンドとして、表示結果指定コマンド(今回の可変表示結果に応じた数値をEXTデータとして設定したコマンド)、遊技状態指定コマンド(現在の遊技状態に応じたコマンド)、第2特図保留記憶数減算指定コマンド、変動パターン指定コマンド(第2特図ゲームの実行と今回の変動パターンとに応じた数値をEXTデータとして設定したコマンド)を順次に送信するための送信設定を行う。
上記各コマンドは、このあとのコマンド制御処理にて1回のタイマ割り込みで順次送信される。
ステップS271の処理を実行した後には、特図プロセスフラグの値を「2」に更新してから(ステップS272)、変動パターン設定処理を終了する。
図4のステップS112の特別図柄変動処理は、特図プロセスフラグの値が「2」のときに実行される。
特別図柄変動処理において、CPU103は、まず、ステップS111で設定した特図変動時間が経過したか否か(特図表示結果を導出するタイミングであるか否か)を判定する。例えば、ステップS111で初期値を設定した遊技制御プロセスタイマのタイマ値を1減算し、減算したタイマ値が「0」になったか否かを判定することで、特図変動時間が経過したか否かを判定すればよい。
遊技制御プロセスタイマのタイマ値(1減算したあとのタイマ値)が0でないときには、特図変動時間が経過していないので、特図ゲームにおける特図の可変表示を実行するための制御(例えば、第1特図又は第2特図の表示を更新(所定時間特別図柄の表示を維持させるための更新を適宜含む。以下同じ。)させる駆動信号を送信する制御)などを行って第1特別図柄表示装置4A又は第2特別図柄表示装置4Bにおいて特別図柄を変動させるための処理を行い、特別図柄変動処理を終了する。
一方で、遊技制御プロセスタイマのタイマ値が0になり、特別図柄の変動を開始してからの経過時間が特図変動時間に達したときには、第1特別図柄表示装置4A又は第2特別図柄表示装置4Bにて特別図柄の変動を停止させる制御を行い、特別図柄の可変表示結果となる確定特別図柄(ステップS110で設定した確定特別図柄)を停止表示(導出表示)させ、図柄確定指定コマンドの送信設定を行い、特図プロセスフラグの値を「3」に更新する。例えば、第1特別図柄表示装置4A又は第2特別図柄表示装置4Bに所定の駆動信号を供給するなどして、確定特別図柄を表示させるようにすればよい。なお、大当りフラグがオフ状態である場合、遊技制御プロセスタイマに確定特別図柄の表示期間(例えば、後述の当り開始指定コマンド受信待ち時間(例えば、1秒間)に対応する期間)に応じたタイマ値を設定するようにしてもよい。
タイマ割り込みの発生毎にステップS112が繰り返し実行されることによって、特別図柄の可変表示や確定特別図柄の導出表示などが実現される。
ステップS113の特別図柄停止処理は、特図プロセスフラグの値が「3」のときに実行される。
特別図柄停止処理において、CPU103は、大当りフラグがオン状態になっているかを判定する。
大当りフラグがオン状態である場合には、時短フラグ、確変フラグをリセットし(オフ状態にし)、RAM102の所定領域に設けられた、時短状態中に実行される可変表示の残り回数をカウントする残回数カウンタのカウント値を「0」にリセットする処理が行われる。そして、ファンファーレ待ち時間(大当り遊技状態におけるファンファーレの開始から終了するまでの待ち時間であり、予め定められた時間である。)に対応するタイマ値を初期値として遊技制御プロセスタイマにセットする。その後、当り開始指定コマンド(コマンド中の「XX」には、大当り種別バッファ設定値に基づいて特定される大当り種別に対応する数値(例えば、「非確変」なら「00」、「確変」なら「01」など)が設定される。)を送信する設定を行い、特図プロセスフラグを「4」に更新するなどして特別図柄停止処理を終了する。
大当りフラグがオフ状態である場合(可変表示結果が「ハズレ」の場合)には、時短フラグがオン状態であるかを判定し、オン状態である場合には、残回数カウンタのカウント値を1減算する。その後、1減算したあとのカウント値が「0」であるかを判定し、カウント値が0である場合には、時短状態が終了する終了条件が成立したので(つまり、時短状態において実行可能な所定回数の可変表示が実行されたので)、時短状態を終了させるために、時短フラグをオフ状態とする。時短フラグがオフ状態である場合、1減算したあとのカウント値が0でない場合、又は、時短フラグをオフ状態にした場合には、特図プロセスフラグの値を0に更新するなどして特別図柄停止処理を終了する。なお、大当りフラグがオフ状態である場合であって、遊技制御プロセスタイマに当り開始指定コマンド受信待ち時間に対応する期間に応じたタイマ値をステップS112で設定した場合、当該タイマ値を1減じ、0になったときに上記一連の処理を行うようにしてもよい。1減じたあとのタイマ値が0でないときには、確定特別図柄を表示し続ける制御(第1特別図柄表示装置4A又は第2特別図柄表示装置4Bに所定の駆動信号を供給する制御など)などを行って特別図柄停止処理を上記一連の処理を行わず終了してもよい。
確定特別図柄は、次の特図ゲームが開始されるまで表示し続けるようにしてもよいし(大当り時には、大当り遊技状態中において継続表示されてもよい。)、所定時間経過後に表示を終了するようにしてもよい。
ステップS114の大当り開放前処理は、特図プロセスフラグの値が「4」のときに実行される。
この大当り開放前処理では、例えば、遊技制御プロセスタイマのタイマ値を1減算する。減算後のタイマ値が0でない場合には、ファンファーレ待ち時間がまだ経過していないことになるので、大当り開放前処理は終了する。
減算後のタイマ値が0である場合には、ファンファーレ待ち時間が経過し、ラウンド遊技の開始タイミングになったことになる。この場合には、大当り遊技状態においてラウンド遊技の実行を開始して大入賞口を開放状態とする処理(例えば、ソレノイド駆動信号を大入賞口扉用のソレノイド82に伝送する処理)、大入賞口を開放状態とする期間の上限(ここでは29秒)に対応するタイマ初期値を遊技制御プロセスタイマに設定する処理、RAM102に設けられた、ラウンド遊技をカウントするためのラウンド数カウンタに初期値として1ラウンド目を示す「1」を設定する処理などが実行される。大入賞口を開放状態とする処理などが実行されたときには、特図プロセスフラグの値が「5」に更新される。
タイマ割り込みの発生毎にステップS114が繰り返し行われることによって、ラウンド遊技の開始タイミングまでの待機(ファンファーレの終了までの待機)及び大入賞口の開放などが実現される。
ステップS115の大当り開放中処理は、特図プロセスフラグの値が「5」のときに実行される。
この大当り開放中処理には、遊技制御プロセスタイマのタイマ値を1減算する処理や、1減算したあとのタイマ値や、1回のラウンド遊技においてカウントスイッチ23によって検出された遊技球の個数(スイッチ処理においてカウントスイッチ23がオンしたと判定された判定結果がRAM102の所定領域に格納される毎に1カウントするカウンタ(RAM102に設けられる。)などによってカウントされればよい。)などに基づいて、大入賞口を開放状態から閉鎖状態(又は一部開放状態であってもよい。)に戻すタイミングとなったか否かを判定する処理などが含まれる。
1減算したあとのタイマ値が0になった、又は、検出された遊技球の個数(前記カウンタのカウント値)が所定個数(例えば9個)に達したと判定したときには、大入賞口を閉鎖するタイミングになったので、大入賞口を閉鎖状態に戻す処理(例えば、ソレノイド駆動信号を大入賞口扉用のソレノイド82に伝送することを停止してソレノイド82をオフとする処理)や、大入賞口の閉鎖期間(ラウンド遊技のインターバル期間であり、予め設定されている期間)に対応するタイマ値を遊技制御プロセスタイマに設定する処理などが実行される。大入賞口を閉鎖状態に戻したときには、特図プロセスフラグの値が「6」に更新され、大当り開放中処理を終了する。
1減算したあとのタイマ値が0になってもなく、検出された遊技球の個数も所定個数に達していない場合には、大入賞口の開放状態に維持する処理(例えば、ソレノイド駆動信号の供給を継続する処理)などを行って、大当り開放中処理を終了する。
タイマ割り込みの発生毎にステップS115が繰り返し行われることによって、大入賞口を開放状態から閉鎖状態に戻すタイミングまで大入賞口の開放状態が維持され、最後に大入賞口が閉鎖される。
ステップS116の大当り開放後処理は、特図プロセスフラグの値が「6」のときに実行される。
この大当り開放後処理では、ラウンド数カウンタのカウント値が大当り種別に応じた上限値(ここでは「15」)であるか否かを判定する処理や、上限値になっていない場合に遊技制御プロセスタイマのタイマ値を1減じる処理などが行われる。
ラウンド数カウンタのカウント値が上限値に達したと判定された場合には、ラウンド遊技が上限回数に達したことになるので、遊技制御プロセスタイマにエンディング待ち時間(大当り遊技状態におけるエンディングの開始から終了するまでの待ち時間であり、予め定められた時間である。)に対応したタイマ値を遊技制御プロセスタイマに設定する。また、当り終了指定コマンド(コマンド中の「XX」には、大当り種別バッファ設定値に基づいて特定される大当り種別に対応する数値(例えば、「非確変」なら「00」、「確変」なら「01」など)が設定される。)を送信する設定を行い、特図プロセスフラグを「7」に更新する処理なども行う。
遊技制御プロセスタイマのタイマ値を1減じる処理を行った場合には、1減じたあとのタイマ値が「0」であるかを判定し、0でない場合には、ラウンド遊技の開始タイミングでないので、閉鎖状態が維持され、大当り開放後処理は終了する。0である場合には、ラウンド遊技の開始タイミングになったので、大入賞口を開放状態とする処理、大入賞口を開放状態とする期間の上限(ここでは、29秒)に対応するタイマ値を遊技制御プロセスタイマに設定する処理、ラウンド数カウンタのカウント値を1加算する処理などが実行される。大入賞口を開放状態とする処理などが実行されたときには、特図プロセスフラグの値が「5」に更新される。
ステップS114で大入賞口が開放されてからタイマ割り込みの発生ごとにS115、S116が繰り返し実行されることによって、各ラウンド遊技が実現される。
ステップS117の大当り終了処理は、特図プロセスフラグの値が「7」のときに実行される。大当り終了処理では、遊技制御プロセスタイマのタイマ値を1減じる処理などが行われる。1減じたタイマ値が0でなっていない場合には、エンディングが終了していないので、そのまま大当り終了処理を終了する。
1減じたタイマ値が0になった場合には、エンディングが終了するので、時短フラグ、確変フラグ、残回数カウンタなどの状態を設定する。この実施の形態では、大当り種別バッファ設定値に基づいて特定される大当り種別が「確変」のときは、確変フラグ及び時短フラグをオン状態とし、残回数カウンタにカウント初期値として「100」を設定する(図10参照)。一方、大当り種別バッファ設定値に基づいて特定される大当り種別が「非確変」のときは、時短フラグのみをオン状態とし、残回数カウンタにカウント初期値として「100」を設定する(図10参照)。これによって、大当り種別が「確変」のときには、大当り遊技状態後の遊技状態が確変状態及び時短状態になり、大当り種別が「非確変」のときには、大当り遊技状態後の遊技状態が非確変状態及び時短状態になる。時短フラグ、残回数カウンタ、確変フラグなどの状態を設定した後は、特図プロセスフラグの値を「0」に更新する。
なお、上記一連の処理において、特図プロセスフラグの値を「0」に更新するときは、1回の可変表示等が終了したことになるので、遊技制御プロセスタイマや、大当り種別バッファ設定値、残回数カウンタのカウント値、各種フラグの状態などの各種データ(次の可変表示に持ち越したくないもの)を適宜リセットするとよい。
(普通図柄プロセス処理で送信設定される演出制御コマンド)
次に、普通図柄プロセス処理にて送信設定され、コマンド制御処理にて主基板11から演出制御基板12に送信される演出制御コマンドについて説明する。図15に、主な演出制御コマンドの例を示す。なお、以下の「(H)」は16進数であることを示す。
コマンド8D00(H)は、可変表示結果が「普図当り」となる普図ゲームを開始することを指定(通知)する演出制御コマンド(普図当り時変動開始指定コマンド)である。コマンド8D01(H)は、可変表示結果が「普図ハズレ」となる普図ゲームを開始することを指定(通知)する演出制御コマンド(普図ハズレ時変動開始指定コマンド)である。これらコマンドは、普図ゲームの開始時に送信される。
コマンド8D02(H)は、普図ゲーム(普図の可変表示)の表示結果として「普図当り」の確定普通図柄を導出し、普図ゲームを終了させることを指定(通知)する演出制御コマンド(普図当り時変動終了指定コマンド)である。コマンド8D03(H)は、普図ゲーム(普図の可変表示)の表示結果として「普図ハズレ」の確定普通図柄を導出し、普図ゲームを終了させることを指定(通知)する演出制御コマンド(普図ハズレ時変動終了指定コマンド)である。これらコマンドは、普図ゲームの終了時に送信される。
コマンド8D03(H)は、「普図当り」に基づいて電チュー6B(通可変入賞球装置6B、第2始動入賞口)を1回(非時短時)又は3回(時短時)開放させる期間である普図当り期間を終了させることを指定(通知)する演出制御コマンド(普図当り終了指定コマンド)である。当該コマンドは、普図当り期間の終了時(非時短時であれば電チュー6B閉鎖時、時短時であれば、最後の電チュー6Bの閉鎖時)に送信される。
(普通図柄プロセス処理)
次に普通図柄プロセス処理を説明する。図16は、普通図柄プロセス処理の一例を示すフローチャートである。この普通図柄プロセス処理において、CPU103は、まず、ゲート通過判定処理を実行する(ステップS131)。
例えば、ステップS131のゲート通過判定処理では、ゲートスイッチ21からの検出信号に基づき、ゲートスイッチ21がオンであるか否かを判定し、オフであれば、そのままゲート通過判定処理を終了する。
これに対して、ゲートスイッチ21がオンであるときには、例えば普図保留記憶数を示す普図保留記憶数カウント値(例えば、RAM102の所定領域に設けられた普図保留記憶数カウンタによってカウントされる値)が、普図保留上限値として予め定められた値(例えば「4」)となっているか否かを判定する。このとき、普図保留上限値に達していれば、通過ゲートにおける今回の遊技球の通過を無効として、ゲート通過判定処理を終了する。
普図保留上限値に達していない場合には、例えば乱数回路104やRAM102の所定領域(遊技制御カウンタ設定部など)に設けられたランダムカウンタ等によって更新される数値データのうちから、普図表示結果決定用の乱数値MR4を示す数値データを抽出する。このとき抽出した乱数値MR4を示す数値データが、保留データとしてRAM102に設けられた普図保留記憶部における空きエントリの先頭にセットされることで記憶される。ここでは、このようにして未だ実行されていない普図ゲームが保留記憶として記憶される。
普図保留記憶部は、通過ゲート41を遊技球が通過したものの未だ開始されていない普図ゲームの保留データを記憶する。一例として、普図保留記憶部は、通過ゲート41の通過順(遊技球の検出順)に保留番号と関連付けて、その遊技球の通過による普図始動条件の成立に基づいてCPU103が乱数回路104等から抽出した普図表示結果決定用の乱数値MR4を示す数値データを保留データとして、その数が所定の上限値(例えば「4」)に達するまで記憶する。こうして普図保留記憶部に記憶された保留データは、普通図柄を用いた普図ゲームの実行が保留されていることを示し、この普図ゲームにおける可変表示結果(普図表示結果)に基づき「普図当り」に決定されるか否かなどを判定可能にする普図保留記憶情報となる。
普図保留記憶部に保留データを記憶させた場合には、普図保留記憶数カウント値を1加算するように更新してから、ゲート通過判定処理を終了する。従って、普図保留記憶数カウント値(普図保留記憶数)は、普図保留記憶部に記憶された保留データの数を示すものでもある。なお、前記更新のときに、普図保留表示器25Cの、LEDなどの点灯個数を増やし普図保留表示器25Cによって表示される普図保留記憶数を増やすようにするとよい。
ステップS131のゲート通過判定処理を実行した後、CPU103は、RAM102の所定領域に設けられた普図プロセスフラグの値に応じて、ステップS140〜S143の処理のいずれかを選択して実行する。
ステップS140の普通図柄通常処理は、普図プロセスフラグの値が「0」(初期値)のときに実行される。この普通図柄通常処理では、普図保留記憶部に格納された保留データの有無、普図当り期間中であるか否か(例えば、普図プロセスフラグが「3」又は「4」であるか否かなどで判定すればよい。)などに基づいて、普通図柄表示器20による普図ゲームを開始するか否かの判定が行われる。
例えば、普図保留記憶部に格納された保留データがあり、普図当り期間中でない場合など、普図ゲームを開始する開始条件が成立した場合には、普図ゲームにおける普通図柄の可変表示結果である普図表示結果を「普図当り」とするか「普図ハズレ」とするかを決定する普通図柄判定処理を実行してから、普図プロセスフラグの値を「1」に更新する。それ以外の場合には、普通図柄判定処理を実行せずに普通図柄通常処理を終了する。
ステップS140の普通図柄通常処理にて実行される普通図柄判定処理では、普図保留記憶部にて保留番号「1」に対応して記憶されている保留データ(普図保留記憶情報)である普図表示結果決定用の乱数値MR4を示す数値データが、CPU103によって読み出される。このときには、普図保留記憶部において保留番号「1」より下位のエントリ(例えば保留番号「2」〜「4」に対応するエントリ)を、1エントリずつ上位にシフトする。こうして読み出された保留データに基づいて、所定の普図表示結果決定テーブルを参照することにより、普図表示結果を「普図当り」とするか「普図ハズレ」とするかが決定される。また、保留データの読み出しを行うと、普図保留記憶数カウント値を1つ減算する。
この実施の形態では、普図表示結果決定テーブルとして、遊技状態が時短中でない低ベース時に参照される低ベース時普図表示結果決定テーブルと、遊技状態が時短中である高ベース時に参照される高ベース時普図表示結果決定テーブルと、が用意されている。CPU103は、ステップS140において、時短フラグがオフ状態になっているときには、低ベース時普図表示結果決定テーブルを参照し、時短フラグがオン状態になっているときには、高ベース時普図表示結果決定テーブルを参照する。
各普図表示結果決定テーブルでは、普図表示結果決定用の乱数値MR4と比較される数値(決定値)が、決定結果としての「普図当り」と「普図ハズレ」とのそれぞれに、割り当てられていればよい。例えば、低ベース時普図表示結果決定テーブルは、6/100の割合で「普図当り」を選択するように決定値が割り当てられていればよい。高ベース時普図表示結果決定テーブルは、90/100の割合で「普図当り」を選択するように決定値が割り当てられていればよい。
CPU103は、参照する普図表示結果決定テーブルにおいて、乱数値MR4に該当する決定値に割り当てられている「普図当り」又は「普図ハズレ」を普図表示結果として決定(選択)する。普図表示結果が「普図当り」に決定されたときには、例えば、普図当りフラグをオン状態にセットする。
また、普通図柄判定処理では、普図変動時間の設定も行う。普図変動時間の設定は、例えば、RAM102に設けられた普図制御プロセスタイマに普図変動時間(非時短状態時は4秒、時短状態時は1.5秒)に応じたタイマ値を所定値として設定することによって行う。
さらに普通図柄判定処理では、主基板11から演出制御基板12に対して、普図当り時変動開始指定コマンド(普図当りフラグがオンのとき)又は普図ハズレ時変動開始指定コマンド(普図当りフラグがオフのとき)を送信するための送信設定も行う。送信設定されたコマンドは、例えば普通図柄プロセス処理が終了した後、上述のコマンド制御処理が実行されることなどにより、主基板11から演出制御基板12に対して伝送される(他のコマンドも同様。)。
ステップS141の普通図柄変動処理は、普図プロセスフラグの値が「1」のときに実行される。
この普通図柄変動処理では、普図制御プロセスタイマのタイマ値を1減じ、減じた後のタイマ値が0でなければ、普通図柄表示器20において普通図柄を変動させる処理(例えば、普通図柄表示器20に対して普図の表示を更新させる駆動信号などを送信する処理)などが行われる。
減じた後のタイマ値が0になった場合には、普図変動時間が経過したので、普通図柄表示器20にて普通図柄の変動を停止させ、普通図柄の可変表示結果となる確定普通図柄を停止表示(導出表示)させる。確定普通図柄は、普図当りフラグがオンであれば「普図当り」の図柄(例えば、「7」)であり、普図当りフラグがオフであれば「普図ハズレ」の図柄(例えば、「−」)である。確定普通図柄を停止表示させるときには、例えば、普通図柄表示器20に所定の駆動信号を供給するなどして、確定普通図柄を表示させるようにすればよい。また、普図プロセスフラグの値を「2」に更新する。また、このとき、普図当りフラグがオン状態であれば普図当り時変動終了指定コマンドの送信設定を行い、普図当りフラグがオフ状態であれば普図ハズレ時変動終了指定コマンドの送信設定を行う。
なお、普図当りフラグがオフ状態で確定普通図柄を導出表示させるときには、普図制御プロセスタイマに確定普通図柄の表示期間(例えば、1秒間)に応じたタイマ値を設定するとよい。
タイマ割り込みの発生毎にステップS141が繰り返し実行されることによって、普通図柄の可変表示や確定普通図柄の導出表示など、普図ゲームの実行が実現される。
ステップS142の普通図柄停止処理は、普図プロセスフラグの値が「2」のときに実行される。
この普通図柄停止処理では、「普図当り」のとき(普図当りフラグがオン状態のとき)に、ソレノイド81にソレノイド駆動信号を供給して、普通可変入賞球装置6B(電チュー6B)の可動翼片を傾動させ、第2始動入賞口を開放状態に変化させる制御を行う。さらに、普図制御プロセスタイマに、電チュー6B(第2始動入賞口)を開放させる期間(時短フラグがオフで非時短状態のときには、5.8秒、時短フラグがオンで時短状態のときには、1.8秒)に対応するタイマ値を設定する。また、電チュー開放回数をカウントする電チュー開放回数カウンタ(RAM102に設けられる。)に電チュー開放回数をカウント初期値(非時短状態のときには「1」、時短状態のときには「3」)として設定する。その後、普図プロセスフラグの値を「3」に更新する。これによって、普図当りのときの電チュー6Bの開放開始が実現される。
確定普通図柄が「普図ハズレ」である場合(例えば、普図当りフラグがオフ状態の場合)には、普図プロセスフラグの値が「0」に更新される。なお、普図当りフラグがオフ状態である場合であって、普図制御プロセスタイマに確定普通図柄の表示期間に応じたタイマ値を設定した場合(ステップS141参照)、当該タイマ値を1減じ、0になったときに普図プロセスフラグの値を0に更新するようにしてもよい。1減じたあとのタイマ値が0でないときには、確定普通図柄を表示し続ける制御(普通図柄表示器20に所定の駆動信号を供給する制御など)などを行って当該処理を終了してもよい。
確定普通図柄は、次の普図ゲームが開始されるまで表示し続けるようにしてもよいし(普図当り期間中においても継続表示されてもよい。)、所定時間経過後に表示を終了するようにしてもよい。
ステップS143の普通電動役物作動処理は、普図プロセスフラグの値が「3」のときに実行される。
この普通電動役物作動処理では、普図制御プロセスタイマのタイマ値を1減じ、タイマ値が0になっていないときには、ソレノイド駆動信号の供給を継続するなどして、電チュー6Bの開放を継続する処理などを行って当該処理を終了する。
1減じたタイマ値が0になったときには、電チュー6B(第2始動入賞口)を閉鎖させるタイミングになったので、ソレノイド駆動信号の供給を停止させるなどして、電チュー6Bを閉鎖状態にする(可動翼片を垂直位置にする)。また、電チュー開放回数カウンタのカウント値を1減じ、0になったときには、電チュー6Bの開放が全て終了し、普図当り期間が終了したことになるので、普図当りフラグをリセットするとともに、普図当り終了指定コマンドの送信設定を行って、普図プロセスフラグの値を「0」に設定する。
1減算したあとの、電チュー開放回数カウンタのカウント値が0でないときには、普図当り期間が終了していないので、電チュー6Bの閉鎖期間(電チュー開放のインターバルの期間)に応じた値を普図制御プロセスタイマに設定して、普図プロセスフラグの値を「4」に設定する。
ステップS144の普通電動役物閉鎖処理は、普図プロセスフラグの値が「4」のときに実行される。
この処理では、普図制御プロセスタイマのタイマ値を1減じ、タイマ値が0になっていないときには、電チュー6Bの開放タイミングが到来していないので、そのまま当該処理を終了する。1減じたタイマ値が0になったときには、電チュー6Bの開放タイミングが到来したので、ソレノイド81にソレノイド駆動信号を供給して、普通可変入賞球装置6B(電チュー6B)の可動翼片を傾動させ、第2始動入賞口を開放状態に変化させる制御を行う。さらに、普図制御プロセスタイマに、電チュー6B(第2始動入賞口)を開放させる期間(ここでは1.8秒)に対応するタイマ値を設定する。そして、普図プロセスフラグの値を「3」に設定し、当該処理を終了する。
ステップS143やステップS144がタイマ割り込みごとに実行されることで、1回以上の電チュー6Bの開放が実現される(つまり、普図当り期間における電チュー6B(第2始動入賞口)の開放が実現される)。
上記一連の処理に示すように、この実施の形態では、時短状態のときに非時短状態のときよりも、普図変動時間が短く、「普図当り」になりやすく、電チュー6Bの開放頻度が多く、電チュー6Bの開放の合計期間も長くなっている。なお、普図変動時間経過後、所定時間経過後に電チュー6Bの開放を開始するようにしてもよい。
(演出制御基板12における主な動作)
演出制御基板12では、電源基板等から電源電圧の供給を受けると、演出制御用CPU120が起動して、例えば、所定の演出制御メイン処理を実行する。演出制御メイン処理を開始すると、演出制御用CPU120は、まず、所定の初期化処理を実行して、RAM122のクリアや各種初期値の設定、また演出制御基板12に搭載されたCTC(カウンタ/タイマ回路)のレジスタ設定等を行う。
その後、演出制御用CPU120は、RAM122の所定領域に設けられたタイマ割込みフラグがオンとなっているか否かの判定を行う。タイマ割込みフラグは、演出制御メイン処理とは別に実行されるタイマ割込処理にて、例えばCTCのレジスタ設定などに基づき、所定時間(例えば、画像表示装置5の画像の表示周期に対応した33ms)が経過するごとにオン状態にセットされる。このとき、タイマ割込みフラグがオフであれば、待機する。このため、後述のコマンド解析処理や演出制御プロセス処理などは、タイマ割り込みが発生するごと(33msごと)に実行されることになる。
また、演出制御基板12の側では、所定時間が経過するごとに発生するタイマ割込みとは別に、主基板11から演出制御コマンドを受信するための割込みが発生する。この割込みは、例えば主基板11からの演出制御INT信号がオン状態となることにより発生する割込みである。
演出制御INT信号がオン状態となることによる割込みが発生すると、演出制御用CPU120は、自動的に割込み禁止に設定するが、自動的に割込み禁止状態にならないCPUを用いている場合には、割込み禁止命令(DI命令)を発行することが望ましい。
演出制御用CPU120は、演出制御INT信号がオン状態となることによる割込みに対応して、例えば所定のコマンド受信割込み処理を実行する。このコマンド受信割込み処理では、I/O125に含まれる入力ポートのうちで、中継基板15を介して主基板11から送信された制御信号を受信する所定の入力ポートより、演出制御コマンドとなる制御信号を取り込む。このとき取り込まれた演出制御コマンドは、例えばRAM122に設けられた演出制御コマンド受信用バッファに格納する。
その後、演出制御用CPU120は、割込み許可に設定してから、コマンド受信割込み処理を終了する。
タイマ割込みフラグがオンである場合には、タイマ割込みフラグをクリアしてオフ状態にするとともに、コマンド解析処理を実行する。コマンド解析処理では、例えば主基板11の遊技制御用マイクロコンピュータ100から送信されて演出制御コマンド受信用バッファに格納されている演出制御コマンドを読み出して解析し、解析結果に対応した設定や制御などを行う。
コマンド解析処理を実行した後には、演出制御プロセス処理を実行する。演出制御プロセス処理では、各種の演出装置を用いた演出動作の制御内容について、主基板11から送信された演出制御コマンド(上記コマンド解析処理で解析されたコマンド)等に応じた判定や決定、設定などが行われる。演出制御プロセス処理に続いて、演出用乱数更新処理を実行する。演出用乱数更新処理では、演出制御に用いる各種の乱数値として、RAM122のランダムカウンタによってカウントされる演出用乱数を示す数値データを、ソフトウェアにより更新する。その後、タイマ割込みフラグがオンとなっているか否かの判定が再度実行される。
(コマンド解析処理)
次に、コマンド解析処理について説明する。コマンド解析処理では、演出制御コマンド受信用バッファに格納されている受信コマンド(演出制御基板12が受信した演出制御コマンド)を解析し(例えば、MODEデータを確認する)、当該受信コマンドがどの演出制御コマンドであるかを特定し、特定した演出制御コマンドに応じた処理を行う。なお、演出制御コマンド受信用バッファに複数の受信コマンドが格納されているときには、1回のコマンド解析処理において全ての受信コマンドについて受信順に解析や解析結果に応じた処理などを行う。
図17及び図18に、コマンド解析処理による解析によって特定された演出制御コマンド(演出制御コマンド名)と、その演出制御コマンドに対応してコマンド解析処理にて行われる処理内容と、の関係を示す。図17は、特別図柄プロセス処理にて送信設定された演出制御コマンドについての処理内容を示し、図18は、普通図柄プロセス処理にて送信設定された演出制御コマンドについての処理内容を示す。なお、図中における各コマンド受信フラグ、各コマンド格納領域、コマンドバッファは、RAM122の所定領域に設けられる。また、各コマンド受信フラグについて「セット」とは、当該フラグをオン状態にすることである。なお、各コマンド受信フラグの状態や各コマンド格納領域に格納されたコマンドは、適宜のタイミングでリセットや消去されるようにすればよい(それ以降にフラグの状態やコマンドを確認する必要がないタイミングでリセット又は消去されればよい。)。
遊技状態指定コマンドを受信したときには、遊技状態指定コマンドが指定する遊技状態に応じて高確フラグ及び高ベースフラグの状態を制御する(両フラグは、RAM122に設けられる。)。例えば、遊技状態指定コマンドが高確高ベース状態を示すときには、高確フラグ、高ベースフラグの両者をオン状態とし、高確低ベース状態を示すときには、高確フラグをオン状態として、高ベースフラグをオフ状態とする。なお、オンするフラグがすでにオン状態であれば、オン状態を維持すればよい(オフについても同様)。遊技状態指定コマンドが低確高ベース状態を示すときには、高確フラグをオフ状態として、高ベースフラグをオン状態とする。遊技状態指定コマンドが低確低ベース状態(通常状態)を示すときには、高確フラグ及びベースフラグをオフ状態とする。このような制御によって、主基板11側で管理される特図ゲーム実行時の遊技状態と、演出制御基板12側で管理される飾り図柄の可変表示の実行時の遊技状態とを同期させることができる。
図19は、始動入賞時コマンドバッファを示す図である。この実施の形態では、始動入賞時コマンドバッファとして、第1始動入賞時コマンドバッファ(図19(A))、第2始動入賞時コマンドバッファ(図19(B))が用意されている。
第1始動入賞時コマンドバッファには、バッファ番号となる保留表示番号(第1保留表示番号)が設定されている。第1始動入賞指定コマンド、第1特図保留記憶数加算指定コマンド、及び、入賞時判定結果指定コマンドからなる1セットのコマンド(第1始動入賞時に主基板11から送信させてくる第1始動入賞時コマンド)は、第1保留表示番号「1」〜「4」に対応する格納領域における空き領域の先頭から順番に格納される。
第2始動入賞時コマンドバッファには、バッファ番号となる保留表示番号(第2保留表示番号)が設定されている。第2始動入賞指定コマンド、第2特図保留記憶数加算指定コマンド、及び、入賞時判定結果指定コマンドからなる1セットのコマンド(第2始動入賞時に主基板11から送信させてくる第2始動入賞時コマンド)は、第2保留表示番号「1」〜「4」に対応する格納領域における空き領域の先頭から順番に格納される。
なお、入賞時判定結果指定コマンドは、第1始動入賞指定コマンド及び第1特図保留記憶数加算指定コマンドとともに送信されてきたときには第1始動入賞時コマンドバッファに格納され、第2始動入賞指定コマンド及び第2特図保留記憶数加算指定コマンドとともに送信されてきたときには第2始動入賞時コマンドバッファに格納される。例えば、入賞時判定結果指定コマンドは、始動入賞時指定コマンド及び特図保留記憶数加算指定コマンドが格納されているが入賞時判定結果指定コマンドは格納されていない保留表示番号に対応する格納領域に格納されればよい。または、新たに格納した始動入賞指定コマンドの格納場所(保留表示番号)を特定可能な情報をRAM122に格納しておき、入賞時判定結果指定コマンドの解析時には、当該情報が特定する保留表示番号に対応させて当該入賞時判定結果指定コマンドを格納するようにしてもよい。また、第1始動入賞発生時の入賞時判定結果指定コマンドとして第1入賞時判定結果指定コマンドを用意し、第2始動入賞発生時の入賞時判定結果指定コマンドとして第2入賞時判定結果指定コマンドを用意し、第1入賞時判定結果指定コマンドは第1始動入賞時コマンドバッファに格納し、第2入賞時判定結果指定コマンドは第2始動入賞時コマンドバッファに格納するようにしてもよい。
なお、第1始動入賞時コマンドバッファに入賞時判定結果指定コマンドを格納したときには、第1入賞時判定結果指定コマンド受信フラグをセットする(オンにする)。第2始動入賞時コマンドバッファに入賞時判定結果指定コマンドを格納したときには、第2入賞時判定結果指定コマンド受信フラグをセットする(オンにする)。1セットの始動入賞時コマンドのうち、入賞時判定結果指定コマンドは最後に送信されてくるので、当該フラグの状態によって、一セットの始動入賞時コマンドの受信及び当該コマンドがどちらの始動入賞時コマンドバッファに格納されたかを把握できる。
第1始動入賞時コマンドは、第1特図ゲームの保留の発生に対応して主基板11から送信されるので、当該第1特図ゲームの保留の発生時(第1始動入賞発生時)には、第1始動入賞時コマンドバッファに格納される1セットの受信コマンド(第1始動入賞時コマンド)が1つ増えることになる。第2始動入賞時コマンドは、第2特図ゲームの保留の発生に対応して主基板11から送信されるので、当該第2特図ゲームの保留の発生に対応して、第2始動入賞時コマンドバッファに格納される1セットの受信コマンド(第2始動入賞時コマンド)が1つ増えることになる。
また、詳しくは後述するが、第1特図ゲームの実行時には、第1保留表示番号「2」〜「4」に対応して記憶されている第1始動入賞時コマンドがそれぞれ上位の番号の第1保留表示番号「1」〜「3」にシフトする(後述のステップS322参照)。同様にして、第2特図ゲームの実行時には、第2保留表示番号「2」〜「4」に対応して記憶されている第2始動入賞時コマンドがそれぞれ上位の番号の第2保留表示番号「1」〜「3」にシフトする(後述のステップS322参照)。
上記のようなことにより、第1始動入賞時コマンドバッファの保留表示番号と第1特図保留記憶部の保留番号とで同じ番号に対応して記憶される、第1始動入賞時コマンドと保留データ(及び当該保留データに対応する第1特図ゲーム)とが対応することになり、第1始動入賞時コマンドバッファに格納される第1始動入賞時コマンドの数は、第1特図ゲームの第1特図保留記憶数と同じになる。また、第2始動入賞時コマンドバッファの保留表示番号と第2特図保留記憶部の保留番号とで同じ番号に対応して記憶される、第2始動入賞時コマンドと保留データ(及び当該保留データに対応する第2特図ゲーム)とが対応することになり、第2始動入賞時コマンドバッファに格納される第2始動入賞時コマンドの数は、第2特図ゲームの第2特図保留記憶数と同じになる。
さらに、第1始動入賞時コマンドバッファ及び第2始動入賞時コマンドバッファにおける各保留表示番号は、保留表示画像の各表示位置にも対応する。具体的には、第1始動入賞時コマンドバッファの各保留表示番号は、表示エリア5Hの領域5Haに設けられている第1保留表示画像の各表示位置に対応し、保留表示番号「1」は領域5Haにおける最も右の表示位置に対応し、保留表示番号「2」は領域5Haにおける右から2番目の表示位置に対応し、保留表示番号「3」は領域5Haにおける右から3番目の表示位置に対応し、保留表示番号「4」は領域5Haにおける右から4番目(最も右)の表示位置に対応する。具体的には、第2始動入賞時コマンドバッファの各保留表示番号は、表示エリア5Hの領域5Hbに設けられている第2保留表示画像の各表示位置に対応し、保留表示番号「1」は領域5Hbにおける最も左の表示位置に対応し、保留表示番号「2」は領域5Hbにおける左から2番目の表示位置に対応し、保留表示番号「3」は領域5Hbにおける左から3番目の表示位置に対応し、保留表示番号「4」は領域5Hbにおける左から4番目(最も右)の表示位置に対応する。
さらに、第1始動入賞時コマンドバッファ、第2始動入賞時コマンドバッファそれぞれには、各保留表示番号に対応して、フリーズ演出の実行パターン(図27参照。詳しくは後述)を格納する格納領域が設けられている。フリーズ演出の実行パターンは、フリーズ演出の解除タイミングを示す。始動入賞時コマンドバッファにフリーズ演出の実行パターンが格納されている場合、当該実行パターンに対応する保留表示番号に対応する特図ゲーム(飾り図柄の可変表示や保留表示画像など)をターゲットとするフリーズ演出を当該実行パターンにて実行することを示す。フリーズ演出の実行パターンは、可変表示開始時に始動入賞時コマンドとともに上位の保留表示番号にシフトする(後述のステップS322参照)。詳しくは後述するが、可変表示の実行開始時にフリーズ演出の実行パターンがチェックされて、フリーズ演出を解除する演出制御パターンの設定(フリーズ解除演出を実行し、フリーズを解除する演出制御パターンの設定など)などが行われる。
なお、図19の始動入賞時コマンドバッファにおいて、「0000(H)」は、コマンドが格納されていないことを示し、フリーズ演出実行パターンの欄の「−」は、フリーズ演出の実行パターンが格納されていないこと(当該実行パターンに対応する保留表示番号に対応した特図ゲームをターゲットとするフリーズ演出が実行されないこと)を示す。
(演出制御プロセス処理)
図19は、演出制御プロセス処理の一例を示すフローチャートである。図19に示す演出制御プロセス処理では、演出制御用CPU120は、まず、普図連動演出等処理(ステップS161A)、フリーズ演出処理(ステップS162B)を実行したあと、RAM122の所定領域に設けられた演出プロセスフラグの値(最初は、「0」である。)に応じて、以下のようなステップS170〜S175の処理のいずれかを選択して実行する。
まず、普図連動演出等処理を説明する(普図連動演出については図34などを参照)。図21は、普図連動演出等処理の一例を示すフローチャートである。
普図連動演出等処理では、演出制御用CPU120は、まず、普図連動演出実行中フラグがオン状態であるかを判定する(ステップS801)。普図連動演出実行中フラグは、普図連動演出の実行中にオン状態になるフラグであり、RAM122に設けられる。
普図連動演出実行中フラグがオフ状態のときには(ステップS801;No)、普図連動演出が実行されていないため、普図連動演出の実行を設定するなどする普図連動演出設定処理を実行する(ステップS810)。
図22は、普図連動演出設定処理の一例を示すフローチャートである。普図連動演出設定処理において、演出制御用CPU120は、まず、普図当り時変動開始指定コマンド又は普図ハズレ時変動開始指定コマンドを受信しているかを判定する(ステップS850)。なお、当該コマンドを受信しているかは、対応するコマンド受信フラグ(普図当り時変動開始指定コマンド受信フラグ又は普図ハズレ時変動開始指定コマンド受信フラグ)がオン状態になっているかで判定すればよい(他の演出制御コマンドの受信の判定についても同様。)。上記いずれかのコマンドを受信していないときには(ステップS850;No)、当該処理を終了する。
上記いずれかのコマンドを受信しているときには(ステップS850;Yes)、現在が高ベース状態(時短状態)であるかを判定する(ステップS851)。高ベース状態であるか否かは、高ベースフラグによって判定すればよい。高ベース状態のときには(ステップS851;Yes)、当該処理を終了する。これによって、高ベース状態時には、普図連動演出の実行が禁止される(ほとんどが普図当りとなるため)。
高ベース状態でないとき(高ベースフラグがオフのとき)には(ステップS851;No)、現在飾り図柄の可変表示(特図ゲームでもある。)が実行されており、かつ、実行中の飾り図柄の可変表示の残り期間(現在から可変表示結果が導出されるまでの期間)が所定期間(例えば、非時短状態時の普図ゲームにおける普図変動時間「4秒」よりも長くかつ余裕を持たせた「7秒」など)以上であるか否かを判定する(ステップS852A)。残り期間が所定期間未満である場合(ステップS852A;No)、当該処理を終了する。これによって、飾り図柄の可変表示の残り期間が少ないときには、普図連動演出の実行が禁止される(「熱」及び「激」の表示機会を確保するため)。
残り期間が所定期間以上である場合(ステップS852A;Yes)、フリーズ演出実行フラグがオンであるかを判定する(ステップS852B)。フリーズ演出実行フラグは、フリーズ演出が開始してから、フリーズ演出が終了する特図ゲームや飾り図柄の可変表示の終了時までの期間中オンになるフラグであり、RAM122に設けられる。当該フラグがオンのときには(ステップS852;Yes)、当該処理を終了する。これによって、フリーズ演出実行時などには、普図連動演出の実行が禁止される(フリーズ演出実行と普図連動演出とがかぶらないようにするため)。
フリーズ演出実行フラグがオフのときには(ステップS852B;No)、普図連動演出の実行が可能なので、普図連動演出の実行の有無を決定する(ステップS853)。ステップS853では、例えば、図23に示すような決定割合で普図連動演出の実行の有無を決定する。
例えば、ステップS853において、演出制御用CPU120は、まず、乱数回路124または演出用ランダムカウンタ等により更新される普図連動演出の実行決定用の乱数値SR1を示す数値データを抽出する。続いて、当該乱数値SR1に基づいて、ROM121に予め記憶されて用意された普図連動演出の実行決定テーブルを参照して普図連動演出の実行の有無を決定する。例えば、前記の実行決定テーブルとして、第1実行決定テーブル(普図当り時変動開始指定コマンドを受信したときに参照される)と、第2実行決定テーブル(普図ハズレ時変動開始指定コマンドを受信したときに参照される)と、が用意されている。各実行決定テーブルでは、例えば、乱数値SR1と比較される数値(決定値)が、所定範囲(図23の各決定割合を実現する範囲)で、決定結果となる「実行有り」、「実行無し」に割り当てられていればよい。演出制御用CPU120は、参照するテーブルにおいて、今回抽出した乱数値SR1に合致する決定値に割り当てられた決定結果が「実行無し」であれば普図連動演出を実行しないと決定し、「実行有り」であれば普図連動演出を実行すると決定する。
図23の決定例からも分かるように、この実施の形態では、実行される普図ゲームの表示結果が「普図当り」のときに普図連動演出が実行されやすくなっている。つまり、普図連動演出が実行されるときは、実行されないときによりも「普図当り」となる期待度が高いことになる。
ステップS853のあと、普図連動演出を実行すると決定したか否かを判定し(ステップS854)、普図連動演出を実行しないと決定した場合は(ステップS854;No)、当該処理を終了する。一方、普図連動演出を実行すると決定した場合は(ステップS854;Yes)、今回の普図ゲームの表示結果が「普図当り」であるか否かを判定する(ステップS855)。
普図当り時変動開始指定コマンドを受信しており「普図当り」のときには(ステップS855;Yes)、演出パターンA(非時短時の普図変動時間である4秒間、「○」、「×」、「熱」、「激」を可変表示し、演出結果として「○」を非時短時の普図当り期間である5.8秒間停止表示するパターン)での普図連動演出の実行開始を設定する(ステップS856)。ステップS856では、例えば、演出パターンAに対応する演出制御パターンを使用パターンとして設定するとともに、普図連動演出用のプロセスタイマに当該演出パターンAに対応するタイマ値を設定する。さらに、例えば使用パターンとして設定された演出制御パターンに含まれる表示制御データに基づいて、表示制御部123のVDP等に対して所定の表示制御指令を伝送させることなどによって、普図連動演出の表示(「○」、「×」、「熱」、「激」の可変表示)を開始させる。
ステップS856のあとは、普図連動演出実行中フラグをオン状態とし(ステップS857)、本処理を終了する。
普図ハズレ時変動開始指定コマンドを受信しており「普図ハズレ」のときには(ステップS855;Yes)、普図連動演出で表示する表示結果を、普図ハズレを報知する「×」から、特図ゲーム(飾り図柄の可変表示)の大当り期待度(表示結果が「大当り」となる期待度)を予告する特図用の「熱」、「激」に変更するかなどを決定する(ステップS860)。ステップS860では、例えば、図24に示すような決定割合で、表示結果を差し替えない、「熱」に差し替える、「激」に差し替える、のいずれかに決定すればよい。
例えば、ステップS860において、演出制御用CPU120は、まず、乱数回路124または演出用ランダムカウンタ等により更新される差し替え決定用の乱数値SR2を示す数値データを抽出する。続いて、当該乱数値SR2に基づいて、ROM121に予め記憶されて用意された差し替え決定テーブルを参照して差し替えの有無などを決定する。例えば、前記の差し替え決定テーブルとして、第1差し替え決定テーブル(実行中の特図ゲームや飾り図柄の可変表示の表示結果が「大当り」のときに参照される。表示結果は、表示結果指定コマンド格納領域に格納された表示結果指定コマンドで特定すればよい。)と、第2差し替え決定テーブル(実行中の可変表示が「ハズレ」のときに参照される。)と、が用意されている。各決定テーブルでは、例えば、乱数値SR2と比較される数値(決定値)が、所定範囲(図23の各決定割合を実現する範囲)で、決定結果となる「差し替え無し」、「熱」、「激」に割り当てられていればよい。演出制御用CPU120は、参照するテーブルにおいて、今回抽出した乱数値SR2に合致する決定値に割り当てられた決定結果が「差し替え無し」であれば表示結果を差し替えしないと決定し、「熱」であれば、表示結果を「熱」に差し替えると決定し、「激」であれば、表示結果を「激」に差し替えると決定する。
図24の決定例からも分かるように、この実施の形態では、実行中の特図ゲームの表示結果が「大当り」の場合に、「激」への差し替え→「熱」への差し替え、「差し替え無し」の順で決定割合が高く、「ハズレ」の場合はその逆になっている。このため、「激」や「熱」への差し替えがあり、所定演出において「激」や「熱」が表示されたときは、「×」が表示されたときよりも大当り期待度が高く、また、「激」の方が「熱」よりも大当り期待度が高い。
ステップS860のあとは、当該ステップでの決定結果に応じた演出パターンBでの普図連動演出の実行開始を設定する(ステップS861)。演出パターンBは、非時短時の普図変動時間である4秒間、「○」、「×」、「熱」、「激」を可変表示し、演出結果として「×」、「熱」、「激」のうち上記で決定したものを所定期間(例えば1秒間)停止表示するパターンである。ステップS861では、例えば、演出パターンBに対応する演出制御パターンを使用パターンとして設定するとともに、普図連動演出用のプロセスタイマに当該演出パターンBに対応するタイマ値を設定する。さらに、例えば使用パターンとして設定された演出制御パターンに含まれる表示制御データに基づいて、表示制御部123のVDP等に対して所定の表示制御指令を伝送させることなどによって、普図連動演出の表示(「○」、「×」、「熱」、「激」の可変表示)を開始させる。
ステップS861のあとは、普図連動演出実行中フラグをオン状態にし(ステップS862)、当該処理を終了する。
図21に戻り、普図連動演出実行中フラグがオン状態であるときには(ステップS801;Yes)、現在が普図連動演出の終了タイミングであるかを判定する(ステップS802)。例えば、普図連動演出用のプロセスタイマのタイマ値を1減じて、タイマ値が「0」になる、又は、使用パターンに設定された演出制御パターンに含まれる、前記で1減じた後のタイマ値に合致する判定値に対応するデータが終了コードである場合などのときに、現在が普図連動演出の終了タイミングであると判定する。前記以外の場合は終了タイミングでないと判定する。
現在が普図連動演出の終了タイミングでない場合(ステップS802;No)、演出制御用CPU120は、使用パターンとして設定された演出制御パターンのうち、普図連動演出用のプロセスタイマのタイマ値(1減じた後のタイマ値)に合致する判定値に対応するデータに基づいて普図連動演出の演出動作制御を行う(ステップS803)。
ステップS803では、例えば、表示制御部123のVDP等に対して所定の表示制御指令を伝送させて普図連動演出の画像を表示させる。なお、当該演出動作制御では、音声制御基板13に対する所定の制御信号(効果音信号)の出力によりスピーカ8L、8Rから音声や効果音を出力させること、ランプ制御基板14に対する所定の制御信号(電飾信号)の出力により遊技効果ランプ9などに点灯/消灯駆動を行なわせることなどを行ってもよい。また、普図連動演出のうち「○」を演出結果として停止表示する期間中は、ランプ制御基板14に対する所定の制御信号(電飾信号)の出力により電チュー用ランプ90を点灯させる(当該点灯のためのデータも演出制御パターンに含まれる。)。
現在が普図連動演出の終了タイミングである場合(ステップS802;Yes)、普図連動演出を終了させる制御(例えば、表示制御部123のVDP等に対して表示制御指令を出力することで、表示エリア5Xで表示している演出結果を消去させる制御など)を行い(ステップS804)、普図連動演出実行中フラグをオフ状態にする(ステップS805)。
ステップS803、S805、S810のあとは、普図連動演出等処理を終了する。
ここでは、普図連動演出は、開始から終了(表示結果の表示終了)まで、1セットの演出制御パターンによって一括で実行設定されるが(このため、普図当り時変動終了指定コマンドや普図ハズレ時変動終了指定コマンド、普図当り終了指定コマンドは必ずしも必要でない。)、普図連動演出における可変表示の終了(演出結果の表示)は、主基板11からの普図当り時変動終了指定コマンドや普図ハズレ時変動終了指定コマンドに基づいて行ってもよい。例えば、演出制御用CPU120は、普図当り時変動終了指定コマンドを受信したときに、普図連動演出において「,○」を停止表示し(このとき電チュー用ランプ90の点灯を開始してもよい。)、普図ハズレ時変動終了指定コマンドを受信したときに、普図連動演出において「,×」、「熱」、又は、「激」を停止表示する。
また、「○」の表示終了も、主基板11からの普図当り終了指定コマンドに基づいて行ってもよい。演出制御用CPU120は、当該コマンドを受信したときに、「○」の表示を終了するようにしてもよい(このとき電チュー用ランプ90の点灯を開始してもよい。)。なお、他の表示結果についても同様に主基板11からのコマンドに基づいて表示を終了させてもよい(この場合、普図ゲームの表示結果の表示終了時にコマンドを主基板11から送信するようにする。)。
普図連動演出の実行を開始するときに演出制御CPU120が開始指令(表示結果なども指定する指令)を表示制御部123に送信すると、それ以降は表示制御部123で当該普図連動演出の実行の制御を行うようにしてもよい。
次にフリーズ演出処理(ステップS161B)を説明する。図25は、フリーズ演出処理の一例を示すフローチャートである。
フリーズ演出処理にて演出制御用CPU120は、今回新たに始動入賞時コマンドを受信したか否かを判定する(ステップS671)。例えば、第1入賞時判定結果指定コマンド受信フラグ又は第2入賞時判定結果指定コマンド受信フラグがオン状態となっているときには、第1始動入賞時コマンドバッファ又は第2始動入賞時コマンドバッファに新たな一セットの始動入賞時コマンドが格納されているので、新たな始動入賞時コマンドの受信有りと判定する。
なお、第1入賞時判定結果指定コマンド受信フラグと第2入賞時判定結果指定コマンド受信フラグとのいずれもがオン状態となっているときには、ここでは、第2始動入賞時コマンドバッファに格納された新たな始動入賞時コマンドについて、つまり、第2始動入賞時コマンドの新たな受信がありと判定して以下の処理を行う。
なお、複数セットの始動入賞時コマンドが始動入賞時コマンドバッファに格納されたときは、最も新しく格納されたものについて以下の処理を行うようにしてもよいし、それぞれについて以下の処理を行ってもよい。例えば、今回の新たな受信コマンドが第1始動入賞時コマンドバッファ及び第2始動入賞時コマンドバッファに格納された始動入賞時コマンドのうちのどれであるか、当該始動入賞時コマンドの受信順などを特定できる情報をコマンド解析処理のときにRAM122に保持しておき、当該先読み変化演出設定処理では、各セットの始動入賞時コマンド(各保留)について、所定順序(第2特図ゲームが優先かつ保留表示番号順、又は、始動入賞時コマンドの受信順など)に従って以下の処理を行うようにしてもよい。
新たな始動入賞時コマンドの受信が無い場合(ステップS671;No)、フリーズ演出を実行することはないので、本処理を終了する。
新たな始動入賞時コマンドの受信がある場合(ステップS671;Yes)、予告演出B、C実行中フラグ、普図連動演出実行中フラグのいずれかがオンであるかを判定する(ステップS672)。予告演出B、C実行中フラグは、予告演出B又はCの実行中にオンになるフラグで、RAM122に設けられる。
上記2つのフラグのうちのいずれか1つでもオンであれば(ステップS672;Yes)、ステップS680に進む。このように、予告演出C又はB、普図連動演出のうちのいずれかの実行期間中では、フリーズ演出の実行が制限(ここでは、禁止)される。
上記2つのフラグのいずれもがオフであれば(ステップS672;No)、フリーズ演出についての他の実行制限条件が成立しているか(他の実行制限があるか)を判定する(ステップS673)。例えば、現在飾り図柄の可変表示結果の表示中であったり(例えば、RAM122に可変表示結果を表示しているときにオンとなるフラグを設け、このフラグがオンとなっているときなど)、飾り図柄の可変表示が実行されていなかったり(例えば、演出プロセスフラグが「2」以外のときなど)、処理対象の新たな始動入賞時コマンドに含まれる入賞時判定結果指定コマンドが「判定無し」を指定していたり、フリーズ演出実行フラグがオンであったり、したときには、他の実行制限条件が成立している(他の実行制限有り)と判定する。
なお、処理対象の新たな始動入賞時コマンド(ターゲット)よりも前に実行される可変表示に対応する始動入賞時コマンドの入賞時判定結果指定コマンドをチェックして、当該コマンドが判定結果として「大当り」及び「リーチハズレ」のうちの少なくとも「大当り」を指定しているときに、フリーズ演出を実行制限するようにしてもよい(例えば、フリーズ演出実行中に突然大当り遊技状態に移行することを防止したり、ターゲット前の可変表示においてリーチ演出の実行がフリーズ演出によって制限されることを防止したりするため)。
実行制限有りの場合(ステッS673;Yes)、フリーズ演出の実行を制限するためステップS680に進む。
実行制限無しの場合(ステッS673;No)、フリーズ演出の実行の有無を決定する(ステップS674)。ステップS674では、例えば、図26に示すような決定割合で、フリーズ演出の実行の有無を決定すればよい。
例えば、ステップS674において、演出制御用CPU120は、まず、乱数回路124または演出用ランダムカウンタ等により更新されるフリーズ演出実行決定用の乱数値SR3を示す数値データを抽出する。続いて、当該乱数値SR3に基づいて、ROM121に予め記憶されて用意されたフリーズ演出実行決定テーブルを参照して実行の有無を決定する。例えば、前記の決定テーブルとして、第1〜第3フリーズ演出実行決定テーブルが用意されている。第1フリーズ演出実行決定テーブルは、処理対象の新たな始動入賞時コマンド(ターゲット)に含まれる入賞時判定結果指定コマンドが指定する判定結果が「大当り」のときに参照され、第2フリーズ演出実行決定テーブルは、当該判定結果が「リーチハズレ」のときに参照され、第3フリーズ演出実行決定テーブルは、当該判定結果が「非リーチハズレ」のときに参照される。各決定テーブルでは、例えば、乱数値SR3と比較される数値(決定値)が、所定範囲(図26の各決定割合を実現する範囲)で、決定結果となる「実行無し」、「実行有り」に割り当てられていればよい。演出制御用CPU120は、参照するテーブルにおいて、今回抽出した乱数値SR3に合致する決定値に割り当てられた決定結果が「実行無し」であればフリーズ演出を実行しないと決定し、「実行有り」であればフリーズ演出を実行すると決定する。
図26の決定例からも分かるように、この実施の形態では、「大当り」のときは、「実行有り」が選択されやすく(決定割合が高い)、また、「リーチハズレ」、「非リーチハズレ」のときは、「実行無し」が選択されやすい(決定割合が高い)。このため、フリーズ演出が実行されたときの方が、実行されないときよりも、ターゲットの特図ゲーム(飾り図柄の可変表示)の表示結果が「大当り」になる大当り期待度が高い。
ステップS674のあと、フリーズ演出を実行すると決定したかを判定し(ステップS675)、実行しないと決定した場合には(ステップS675;No)、ステップS680に進み、実行すると決定した場合には(ステップS675;Yes)、実行するフリーズ演出の実行パターン(フリーズ演出の終了時期)を決定する(ステップS676)。ステップS676では、例えば、図27に示すような決定割合で、フリーズ演出の実行パターンを決定すればよい。
例えば、ステップS676において、演出制御用CPU120は、まず、乱数回路124または演出用ランダムカウンタ等により更新されるフリーズ演出実行パターン決定用の乱数値SR4を示す数値データを抽出する。続いて、当該乱数値SR4に基づいて、ROM121に予め記憶されて用意されたフリーズ演出実行パターン決定テーブルを参照して実行パターンを決定する。例えば、前記の決定テーブルとして、第1〜第3フリーズ演出実行パターン決定テーブルが用意されている。第1フリーズ演出実行パターン決定テーブルは、処理対象の新たな始動入賞時コマンド(ターゲット)に含まれる入賞時判定結果指定コマンドが指定する判定結果が「大当り」のときに参照され、第2フリーズ演出実行パターン決定テーブルは、当該判定結果が「リーチハズレ」のときに参照され、第3フリーズ演出実行パターン決定テーブルは、当該判定結果が「非リーチハズレ」のときに参照される。各決定テーブルでは、例えば、乱数値SR4と比較される数値(決定値)が、所定範囲(図27の各決定割合を実現する範囲)で、決定結果となる「FP1−1」、「FP1−2」に割り当てられていればよい。演出制御用CPU120は、参照するテーブルにおいて、今回抽出した乱数値SR4に合致する決定値に割り当てられた決定結果が「FP1−1」であれば実行パターンFP1−1(ターゲットの可変表示開始時にフリーズ演出を終了するパターン、図27参照)でフリーズ演出を実行すると決定し、決定結果が「FP1−2」であれば実行パターンFP1−2(ターゲットの可変表示におけるリーチ成立時にフリーズ演出を終了するパターン、図27参照)でフリーズ演出を実行すると決定する。
図27の決定例からも分かるように、この実施の形態では、「大当り」のときは、「FP1−2」が選択されやすく(決定割合が高い)、また、「リーチハズレ」、「非リーチハズレ」のときは、「FP1−1」が選択されやすい(決定割合が高い)。このため、実行パターンFP1−2でフリーズ演出が実行されたときの方が、FP1−1でフリーズ演出が実行されたときよりも、ターゲットの特図ゲーム(飾り図柄の可変表示)の表示結果が「大当り」になる大当り期待度が高い。このように、この実施の形態では、フリーズ演出の実行期間に応じて大当り期待度が異なるようになっている(実行期間が長い方が、大当り期待度が高い)。なお、「非リーチ」のときは、ターゲットでリーチが成立する可能性が低いので、「FP1−2」は選択されないようになっている。
ステップS676のあとは、フリーズ演出を実行開始する設定を行い(ステップS677)、フリーズ演出実行フラグをオン状態とし(ステップS678)、上記で決定した決定結果(実行パターン)を、今回処理対象の新たな始動入賞時コマンド(ターゲット)に対応付けて第1又は第2始動入賞時コマンドバッファに格納する(ステップS679)。
ステップS677では、例えば、表示制御部123のVDP等に対して所定の表示制御指令を伝送させて現在画像表示装置5に表示されている演出画像(飾り図柄の可変表示や背景などの画像)を停止(フリーズ)させるとともに、現在使用パターンとして設定されている演出制御パターンをフリーズ演出用の演出制御パターンに書き換える(停止画像(フリーズ画像)を表示するとともに小図柄の可変表示などを実行するパターンに書き換えるなど)。この書き換えによって、実行予定の予告演出、リーチ演出などの各種演出の実行はキャンセルされることになる。これ以降、後述のステップS172においてフリーズ演出の実行が継続される。なお、フリーズ演出は、フリーズ演出用の音声出力や遊技効果ランプ9の点灯を含んでもよい。
ステップS679のあと、ステップS680を実行し、表示制御部123のVDP等に対して所定の表示制御指令を伝送させることなどによって、表示エリア5Hの領域5Haにおける当該新たな始動入賞時コマンドの保留表示番号に対応する表示位置に第1保留表示画像を新たに追加表示させるか(第1始動入賞時コマンドの受信時)、表示エリア5Hの領域5Hbにおける当該新たな始動入賞時コマンドの保留表示番号に対応する表示位置に第2保留表示画像を新たに追加表示させる(第2始動入賞時コマンドの受信時)。なお、この処理は、始動入賞時コマンドを複数受信している場合には、全てのコマンドについて行う。なお、保留表示画像の追加は、特図保留記憶数加算指定コマンドを受信したときのコマンド解析処理において行ってもよい。ステップS680のあとは当該処理を終了する。
次にステップS170〜S175の処理を説明する。
ステップS170の可変表示開始待ち処理は、演出プロセスフラグの値が「0」のときに実行される処理である。
この可変表示開始待ち処理では、演出制御用CPU120は、主基板11からの変動パターン指定コマンドを受信したか否かを判定する。なお、当該判定は、例えば、変動パターン指定コマンド格納領域に当該コマンドが格納されているか否かによって判定すればよい。
変動パターン指定コマンドを受信している場合、特図ゲームの開始に同期して飾り図柄の可変表示を開始するため、演出プロセスフラグの値を「1」に更新してから、可変表示開始待ち処理は終了する。変動パターン指定コマンドを受信していない場合、可変表示開始待ち処理はそのまま終了する。なお、変動パターン指定コマンド受信フラグを設け、変動パターン指定コマンドを受信しているときにはコマンド解析処理にて当該フラグをセットし、可変表示開始待ち処理では、当該フラグの状態に基づいて変動パターン指定コマンドの受信の有無を判定するようにしてもよい。
ステップS171の可変表示開始設定処理は、演出プロセスフラグの値が「1」のときに実行される処理である。図28は、可変表示開始設定処理の一例を示すフローチャートである。
可変表示開始設定処理において、演出制御用CPU120は、まず、今回の変動パターン(変動パターン指定コマンド格納領域に格納された変動パターン指定コマンドで指定される。以下同じ)と、今回の可変表示結果(表示結果指定コマンド格納領域に格納された表示結果指定コマンドで指定される。以下同じ。)と、に基づいて、最終停止図柄(確定飾り図柄)を決定する(ステップS321)。例えば、「大当り」のときは、同じ図柄で揃った飾り図柄の組合せを確定飾り図柄として決定する。「ハズレ」のときは変動パターンがリーチか非リーチかに合わせて最終停止図柄を決定する。各最終停止図柄は、乱数値とテーブルとを用いて複数の組合せからランダムに選択するとよい。
第1始動入賞時コマンドバッファ又は第2始動入賞時コマンドバッファの記憶内容をシフトさせる(ステップS322)。
記憶内容のシフトでは、今回の変動パターン指定コマンドが第1特図ゲームの開始を指定している場合には、第1始動入賞時コマンドバッファの第1保留表示番号「2」〜「4」に対応して記憶されている第1始動入賞時コマンド、フリーズ演出の実行パターンをそれぞれ上位の番号の第1保留表示番号「1」〜「3」にシフトさせる(シフト前の第1保留表示番号「1」に対応した記憶内容は第1始動入賞時コマンドバッファから削除され、RAM122の所定領域に今回の可変表示の終了まで保持される)。今回の変動パターン指定コマンドが第2特図ゲームの開始を指定している場合には、第2始動入賞時コマンドバッファの第2保留表示番号「2」〜「4」に対応して記憶されている第2始動入賞時コマンド、フリーズ演出の実行パターンをそれぞれ上位の番号の第2保留表示番号「1」〜「3」にシフトさせる(シフト前の第2保留表示番号「1」に対応した記憶内容は第2始動入賞時コマンドバッファから削除され、RAM122の所定領域に今回の可変表示の終了まで保持される)。
ステップS322のあとは、フリーズ演出実行フラグがオンであるかを判定し(ステップS323)、オンのときには(ステップS323;Yes)、今回実行する可変表示(当該変動)がターゲットであるかを判定する(ステップS324)。例えば、ステップ322でRAM122の所定領域に保持した記憶内容に、フリーズ演出の実行パターンが含まれている場合、当該変動がターゲットであると判定する。
当該変動がターゲットでない場合には(ステップS324;No)、停止中の演出画面において(停止中の演出画面は、ステップS677でのフリーズ演出実行開始時に表示制御部123によりキャプチャされて、表示制御部123で管理されるようにしてもよい。)、今回の変動パターンで小図柄の可変表示を実行し、上記で決定した最終停止図柄を導出する演出制御パターンを今回の使用パターンとして設定する。
当該変動がターゲットである場合には(ステップS324;Yes)、RAM122の所定領域に保持されたフリーズ演出の実行パターンに応じたタイミングでフリーズ演出を終了させることを決定する(ステップS325)。この実施の形態では、フリーズ演出の終了時に、フリーズ解除を報知するフリーズ解除演出を実行するので、前記の決定は、フリーズ演出の実行パターンに応じたタイミングでフリーズ解除演出を実行することを決定することでもある。実行パターンがFP1−1のときは、飾り図柄の可変表示の開始時にフリーズ解除演出を実行すると決定する。また、FP1−2のときは、リーチ成立時にフリーズ解除演出を実行すると決定する。なお、リーチ成立時にフリーズ解除演出を実行すると決定したにも係わらず、今回の変動パターンが非リーチを指定している場合(先読み判定が外れた場合)、飾り図柄の可変表示の開始時又は予め定められた所定タイミングにフリーズ解除演出を実行すると決定するとよい。
フリーズ演出実行フラグがオン状態でないとき(ステップS323;No)、予告演出を実行できるので、予告演出の実行の有無の決定を行う(ステップS326)。ステップS326では、例えば、図29に示すような決定割合で、予告演出の実行の有無を決定すればよい。
例えば、ステップS326において、演出制御用CPU120は、まず、乱数回路124または演出用ランダムカウンタ等により更新される予告演出実行決定用の乱数値SR5を示す数値データを抽出する。続いて、当該乱数値SR5に基づいて、ROM121に予め記憶されて用意された予告演出実行決定テーブルを参照して実行パターンを決定する。例えば、前記の決定テーブルとして、第1予告演出実行決定テーブル(今回の可変表示結果が「大当り」のときに参照される)及び第2予告演出実行決定テーブル(今回の可変表示結果が「ハズレ」のときに参照される)が用意されている。各決定テーブルでは、例えば、乱数値SR5と比較される数値(決定値)が、所定範囲(図29の各決定割合を実現する範囲)で、決定結果となる「実行無し」、「実行有り」に割り当てられていればよい。演出制御用CPU120は、参照するテーブルにおいて、今回抽出した乱数値SR5に合致する決定値に割り当てられた決定結果が「実行無し」であれば予告演出を実行しないと決定し、「実行有り」であれば予告演出を実行すると決定する。
図27の決定例からも分かるように、この実施の形態では、「大当り」のときは、「実行有り」が選択されやすく(決定割合が高い)、また、「ハズレ」のときは、「実行無し」が選択されやすい(決定割合が高い)。このため、予告演出が実行されるときの方が、実行されないときよりも、当該変動(これから実行される可変表示)の大当り期待度が高い。
ステップS326のあとは、予告演出を実行すると決定したかを判定し(ステップS327)、実行すると決定した場合には(ステップS327;Yes)、実行する予告演出の種類を決定する(ステップS328)。ステップS328では、例えば、図30に示すような決定割合で、予告演出の実行の有無を決定すればよい。
例えば、ステップS326において、演出制御用CPU120は、まず、乱数回路124または演出用ランダムカウンタ等により更新される予告演出種類決定用の乱数値SR6を示す数値データを抽出する。続いて、当該乱数値SR6に基づいて、ROM121に予め記憶されて用意された予告演出種類決定テーブルを参照して実行パターンを決定する。例えば、前記の決定テーブルとして、第1予告演出種類決定テーブル(今回の可変表示結果が「大当り」のときに参照される)及び第2予告演出種類決定テーブル(今回の可変表示結果が「ハズレ」のときに参照される)が用意されている。各決定テーブルでは、例えば、乱数値SR6と比較される数値(決定値)が、所定範囲(図30の各決定割合を実現する範囲)で、決定結果となる「予告演出A」から「予告演出C」それぞれに割り当てられていればよい。演出制御用CPU120は、参照するテーブルにおいて、今回抽出した乱数値SR6に合致する決定値に割り当てられた決定結果が「予告演出A」であれば予告演出Aを実行すると決定し、決定結果が「予告演出B」であれば予告演出Bを実行すると決定し、決定結果が「予告演出C」であれば予告演出Cを実行すると決定する。
図30の決定例からも分かるように、この実施の形態では、「大当り」のときは、「予告演出C」、「予告演出B」、「予告演出A」の順で決定割合が高く、また、「ハズレ」のときは、その逆になっている。このため、「予告演出C」、「予告演出B」、「予告演出A」の順で、当該変動(これから実行される可変表示)の大当り期待度が高い(予告演出Cが最も高い)。
予告演出を実行しないとき(ステップS327;No)、ステップS328のあと、ステップS325のあとは、上記の決定結果、今回の変動パターン、ステップS321で決定した最終停止図柄などに対応した飾り図柄の可変表示等用の演出制御パターンを使用パターンとして設定する(ステップS329)。
例えば、ステップS325にて可変表示開始時にフリーズ解除演出を実行すると決定した場合には、可変表示開始直後にフリーズ解除演出を実行し(このときは、変動パターンで指定されるパターンで小図柄の可変表示を行う)、その後は、変動パターンで指定されるパターンで飾り図柄の可変表示やリーチ演出などを実行し(背景表示等も含む。)、最終停止図柄を導出する演出制御パターンを設定する。ステップS325にてリーチ成立時にフリーズ解除演出を実行すると決定した場合には、フリーズ演出を実行し、リーチ成立後にフリーズ解除演出を実行し(フリーズ演出及びフリーズ解除演出の実行時には、変動パターンで指定されるパターンで小図柄の可変表示を行う)、その後は、変動パターンで指定されるパターンで飾り図柄の可変表示やリーチ演出などを実行し(背景表示等も含む。)、最終停止図柄を導出する演出制御パターンを設定する。また、予告演出を実行すると決定した場合には、変動パターンで指定されるパターンで飾り図柄の可変表示やリーチ演出、決定した種類の予告演出などを実行し(背景表示等も含む。)、最終停止図柄を導出する演出制御パターンを設定する。
ステップS329、S330のあとには、演出制御用CPU120は、例えば今回の変動パターンに対応する特図変動時間に応じたタイマ値を、RAM122の所定領域に設けられた演出制御プロセスタイマに初期値として設定する(ステップS331)。
そして、画像表示装置5における飾り図柄の可変表示(変動)を開始させるための設定(演出動作制御の開始設定)を行う(ステップS332)。このときには、例えば使用パターンとして設定された演出制御パターンに含まれる表示制御データに基づいて、表示制御部123のVDP等に対して所定の表示制御指令を伝送させることなどによって、各種演出(飾り図柄や小図柄の可変表示も演出の一種である。)の実行を開始させる。
その後、保留表示画像の表示の更新設定を行う(ステップS333)。例えば、第1特図保留記憶数減算指定コマンドを受信しているときには、表示制御部123のVDP等に対して所定の表示制御指令を伝送させることなどによって、表示エリア5Hの左の領域5Haの最も右の第1保留表示画像を消去し、他の第1保留表示画像それぞれを右隣の表示位置にシフトさせる(第1保留表示画像が一つのときは、当該第1保留表示画像の消去のみが行われる。)。例えば、第2特図保留記憶数減算指定コマンドを受信しているときには、表示制御部123のVDP等に対して所定の表示制御指令を伝送させることなどによって、表示エリア5Hの右の領域5Hbの最も左の第2保留表示画像を消去し、他の第2保留表示画像それぞれを左隣の表示位置にシフトさせる(第2保留表示画像が一つのときは、当該第2保留表示画像の消去のみが行われる。)。
その後、演出プロセスフラグの値を「2」に更新してから(ステップS333)、可変表示開始設定処理を終了する。
ステップS172の可変表示中処理は、演出プロセスフラグの値が「2」のときに実行される処理である。図31は、可変表示中処理の一例を示すフローチャートである。
可変表示中処理において、演出制御用CPU120は、まず、例えば演出制御プロセスタイマのタイマ値に基づいて、今回の変動パターンに対応した可変表示時間(特図変動時間)が経過したか否かを判定する(ステップS551)。一例として、ステップS551の処理では、演出制御プロセスタイマのタイマ値を1減じ、1減じたタイマ値と同じ値となるプロセスタイマ判定値に対応付けられた、演出制御パターンに含まれるデータが終了コードであるか否かを判定することによって、特図変動時間が経過したかを判定する。
終了コードでない場合、つまり、特図変動時間が経過していない場合(ステップS551;No)、フリーズ演出が実行中であるかを判定する(ステップS552)。フリーズ演出が実行中であるかは、例えば、演出制御パターンにて規定されてもよいし(例えば、ステップS551で1減じたタイマ値と同じ値となるプロセスタイマ判定値に対応付けられたデータで規定されていればよい。以下同様)、フリーズ演出を実行している期間中にオンになるフラグを用意し、当該フラグの状態で判定できるようにしてもよい。
フリーズ演出実行中であるときには(ステップS552;Yes)、演出制御用CPU120は、例えば、フリーズ演出を実行するための演出動作制御を行う(小図柄の可変表示を含む。)(ステップS553)。演出動作制御は、ステップS551で1減じたタイマ値と同じ値となるプロセスタイマ判定値に対応付けられた、使用パターンとして設定された演出制御パターンに含まれるデータに基づいて、表示制御部123のVDP等に対して所定の表示制御指令を伝送させて所定の画像を表示させること、音声制御基板13に対する所定の制御信号(効果音信号)の出力によりスピーカ8L、8Rから音声や効果音を出力させること、ランプ制御基板14に対する所定の制御信号(電飾信号)の出力により遊技効果ランプ9などに点灯/消灯駆動を行なわせること、のうちの少なくともいずれか(特に画像を表示させることを少なくとも含む。)を行う制御などである(他の演出動作制御についても同じ)。タイマ割り込み毎にステップS553の処理が実行されることで、フリーズ演出や小図柄の可変表示の実行が実現される。
フリーズ演出が実行中でない場合(ステップS552;No)、ステップS553のあとは、現在がフリーズ解除演出実行期間であるかを判定する(ステップS554)。当該期間は、演出制御パターンによって規定されていればよい。
フリーズ解除演出実行期間中であるときには(ステップS554;Yes)、演出制御用CPU120は、例えば、フリーズ解除演出を実行するための演出動作制御を行う(小図柄の可変表示を含む。)(ステップS555)。タイマ割り込み毎にステップS555の処理が実行されることで、フリーズ解除演出や小図柄の可変表示の実行が実現される。
フリーズ解除演出実行期間中でない場合(ステップS554;No)、ステップS555のあとは、現在が予告演出の実行開始タイミングであるかを判定する(ステップS556)。当該タイミングは、演出制御パターンによって規定されていればよい。
予告演出の実行開始タイミングであるときには(ステップS556;Yes)、演出制御用CPU120は、実行する予告演出が予告演出B又はCであるかを判定し(ステップS557)、予告演出B又はCである場合(ステップS557;Yes)、予告演出B、C実行中フラグをオン状態とする(ステップS558)。
予告演出の実行開始タイミングでないときには(ステップS556;No)、予告演出B又はCでない場合(ステップS557;No)、ステップS558のあとは、現在が予告演出実行期間であるかを判定する(ステップS559)。当該期間は、演出制御パターンにて規定されていればよい。
予告演出実行期間である場合(ステップS559;Yes)、予告演出を実行するための演出動作制御を行う(ステップS560)。タイマ割り込み毎にステップS560の処理が実行されることで、予告演出の実行が実現される。その後、ステップS560で予告演出B又はCの終了時の演出動作制御を行ったかを判定し(演出制御パターンにて規定されていればよい。)(ステップS561)、行った場合(ステップS561;Yes)、予告演出B、C実行中フラグをオフ状態とする(ステップS562)。
予告演出実行期間でない場合(ステップS559;No)、予告演出B又はCの終了でない場合(ステップS561;No)、ステップS562のあとは、現在がリーチ演出実行期間であるかを判定する(ステップS563)。当該期間は、演出制御パターンにて規定されていればよい。
リーチ演出実行期間である場合(ステップS563;Yes)、リーチ演出を実行するための演出動作制御を行う(ステップS564)。タイマ割り込み毎にステップS564の処理が実行されることで、リーチ演出の実行が実現される。
リーチ演出実行期間でない場合(ステップS563;No)、他の演出(飾り図柄の可変表示や背景の表示など)を実行するための演出動作制御を行う(ステップS565)。タイマ割り込み毎にステップS565処理が実行されることで、他の演出(飾り図柄の可変表示など)の実行が実現される。ステップS565のあとは、可変表示中処理が終了する。
なお、例えば、各演出の開始タイミング(又は、1つの演出のうちの所定の区切りのタイミング)において、演出制御用CPU120が表示制御部123に演出開始などの表示制御指令を送信し、その後の演出の実行は表示制御部123で制御されてもよい。また、フリーズ演出やフリーズ解除演出を実行するためのステップS553、S555の処理のあとは、可変表示中処理を終了するようにしてもよい。
ステップS551の処理で1減じたタイマ値と同じプロセスタイマ判定値に対応するデータ(演出制御パターンに含まれるデータ)が終了コードであり、特図変動時間が飾り図柄の可変表示(特図ゲームでもある)の開始から経過した場合には(ステップS551;Yes)、図柄確定指定コマンドの受信があったか否かを判定する(ステップS571)。このとき、当該コマンドの受信がなければ(ステップS571;No)、可変表示中処理を終了して待機する。なお、可変表示時間が経過した後、図柄確定指定コマンドを受信することなく所定時間が経過した場合には、図柄確定指定コマンドを正常に受信できなかったことに対応して、所定のエラー処理が実行されるようにしてもよい。
図柄確定指定コマンドの受信があった場合には(ステップS571;Yes)、例えば表示制御部123のVDP等に対して所定の表示制御指令を伝送させることといった、飾り図柄(フリーズ演出非実行時)又は小図柄(フリーズ演出実行時)の可変表示において可変表示結果となる最終停止図柄を導出表示させる制御を行う(ステップS572)。最終停止図柄は、ステップS171で決定した最終停止図柄である。なお、導出表示の制御内容は例えば演出制御パターンにて規定されていればよいが、例えば最終停止図柄のデータをRAM122に保持しておき、保持したデータに基づいて最終停止図柄を導出表示してもよい。ステップS572のあとには、当り開始指定コマンド受信待ち時間に対応するタイマ値を演出制御プロセスタイマなどに設定する(ステップS573)。最終停止図柄は所定期間表示される。なお、ハズレのときの最終停止図柄は、次の飾り図柄や小図柄の可変表示の開始時(つまり、次の特図ゲーム開始時)まで表示されるようにしてもよい。
そして、今回の可変表示の実行中にフリーズ解除演出を実行したかを判定する(ステップS574)。例えば、現在使用されている演出制御パターンをチェックすることによって当該判定を行ってもよいし、フリーズ解除演出を実行したときにオンとなるフラグを用意して当該フラグを確認することによって当該判定を行ってもよい。
フリーズ解除演出を実行した場合(ステップS574;Yes)、フリーズ演出実行フラグをオフにする(ステップS575)。
ステップS575のあと、フリーズ解除演出を実行していない場合(ステップS574;No)、演出プロセスフラグの値を特図当り待ち処理に対応した値である「3」に更新し(ステップS575)、可変表示中処理を終了する。
タイマ割り込み毎にステップS172が繰り返し実行されることで、飾り図柄の可変表示、予告演出、フリーズ演出、フリーズ解除演出、リーチ演出などの各種演出の実行が実現する。
ステップS173の特図当り待ち処理は、演出プロセスフラグの値が「3」のときに実行される処理である。
特図当り待ち処理において、演出制御用CPU120は、当り開始指定コマンドの受信があったか否か(例えば、当り開始指定コマンド格納領域に当該コマンドが格納されているかによって判定できる。)を判定する。そして、当り開始指定コマンドの受信があったと判定した場合には、大当り中演出(大当り遊技状態中に実行される演出)の実行設定を行う。当該大当り中演出は、大当り遊技状態中に実行される演出のうちファンファーレ開始からエンディングの前までの演出である。大当り中演出の実行設定では、例えば、上記大当り中演出を実行するための演出制御パターンを使用パターンに設定し、使用パターンとして設定した演出制御パターンの実行時間に応じたタイマ初期値を演出制御プロセスタイマに設定する。その後、演出プロセスフラグの値を「4」に更新し、特図当り待ち処理を終了する。
一方で、当り開始指定コマンドの受信がまだないと判定した場合には、当り開始指定コマンド受信待ち時間が経過したかを判定する。例えば、演出制御プロセスタイマのタイマ値を1減算し、1減算したタイマ値が「0」であるかを判定することで、待ち時間の経過を判定する。1減算後のタイマ値が0でない場合、当り開始指定コマンド受信待ち時間は経過していないことになるので、そのまま本処理を終了する。
1減算後のタイマ値が0である場合、当り開始指定コマンド受信待ち時間が経過していることになるので、特図ゲームにおける特図表示結果が「ハズレ」であったと判断して、演出プロセスフラグの値を初期値である「0」に更新し、本処理を終了する。
ステップS174の当り中処理は、演出プロセスフラグの値が「4」のときに実行される処理である。
当り中処理において、演出制御用CPU120は、演出制御プロセスタイマのタイマ値を1減じ、使用パターンとして設定された演出制御パターンに基づいて、大当り中演出を実行する演出動作制御を行う。さらに、当り終了指定コマンドを受信したかを判定し(当り終了指定コマンド格納領域に当該コマンドが格納されたか否かで判定すればよい)、当り終了指定コマンドを受信していない場合、各ラウンド遊技が全て終了していないので、演出プロセスフラグの値を更新せずに当り中処理を終了する。また、当り終了指定コマンドを受信した場合には、各ラウンド遊技が全て終了したことになるので、エンディング演出の実行を開始するため、演出プロセスフラグの値をステップS175に対応した値である「5」に更新して当り中処理を終了する。
なお、上記更新時では、エンディングを実行するための演出制御パターンを使用パターンとして設定し、さらに使用パターンとして選択した演出制御パターンの実行時間に応じたタイマ初期値を演出制御プロセスタイマに設定する。エンディングの演出制御パターンは、予め設定されていればよい。
タイマ割り込み毎にステップS174(特に上記演出動作制御)が繰り返し実行されることで、ステップS173で実行設定した大当り中演出の実行が実現する。
ステップS175のエンディング処理は、演出プロセスフラグの値が「5」のときに実行される処理である。
エンディング処理において、演出制御用CPU120は、エンディング実行期間が経過したかを判定する。例えば、演出制御プロセスタイマのタイマ値を1減じ、1減じたタイマ値と同じ値となるプロセスタイマ判定値に対応付けられた、演出制御パターンに含まれるデータが終了コードであるか否かを判定することによって、エンディング期間が経過したかを判定する。
前記演出制御パターンに含まれるデータが終了コードでなく、エンディング実行期間が経過していない場合、使用パターンとして設定された演出制御パターンに基づいて、エンディングの演出動作制御を行い、本処理を終了する。前記演出制御パターンに含まれるデータが終了コードであり、エンディング実行期間が経過した場合、演出プロセスフラグの値を初期値である「0」に更新し、エンディング処理を終了する。
タイマ割り込み毎にステップS175が繰り返し実行されることで、当り中処理で実行設定されたエンディングの演出の実行が実現する。
なお、上記一連の処理において、演出プロセスフラグの値を初期値である「0」に更新するときには、1回の可変表示等が終了したことになるので、演出制御プロセスタイマや、各種フラグの状態やカウンタの値などの各種データ(次の可変表示に持ち越したくないもの)を適宜リセットするとよい。
(演出画面例)
上記一連の処理によって実行される各種演出の画面例を説明する。
図32は、実行パターンFP1−1を実行パターンとしたフリーズ演出を実行するときの演出画面例である。
フリーズ演出実行前は、図32(A)のように、画像表示装置5の画面中央に「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rが配置され、飾り図柄の可変表示が実行される(図32(A)の下向き矢印参照。なお、他の図においても下向き矢印は可変表示されている飾り図柄や小図柄を示す。)。このとき、星が右から左に移動する背景画像が表示されている。
その後、フリーズ演出が実行されると、図32(B)に示すように、画像表示装置5の表示画面が停止(フリーズ)する。具体的には、飾り図柄の可変表示が一時停止し、さらに、背景の星の動きも停止する。また、他の演出が実行されているときには、当該演出の動きも停止する。停止した画面は、フリーズ演出実行開始のタイミング(停止タイミング)のときの画面である。当該タイミングは、ターゲットの第1保留表示画像の表示開始時、つまり、保留発生時と実質的に同じタイミングであり、このため、遊技者は、保留(始動入賞)の発生によりフリーズ演出が開始されたと認識する。なお、当該停止中には、画面右上の表示エリア5La、5Ca、5Raにて小図柄の可変表示が実行される。当該小図柄の可変表示は、飾り図柄を可変表示させることが出来ない代わりに実行されるものであり、例えば、フリーズ演出の実行が無かったとした場合の飾り図柄の可変表示態様と同じ態様で実行されるものである。また、フリーズ演出実行中であっても、新たな保留が発生したときには、保留表示画像は新たに追加表示される。
フリーズ演出が実行中で演出画面がフリーズしているときには、図32(C)に示すように、特図ゲームでの可変表示結果の導出に同期して小図柄で最終停止図柄が導出表示される。その後、ターゲット前までの保留が消化され(ターゲット前までの保留された特図ゲームが実行されたことをいう。)、ターゲットの可変表示が実行されると、図32(D)に示すように、当該可変表示の開始直後にフリーズ解除演出が実行される。フリーズ解除演出は、フリーズ演出が終了したことを報知する演出であり、例えば、「フリーズ解除!」を表示する演出である。なお、フリーズ解除演出の実行時には、小図柄の可変表示が継続される。また、背景なども停止したままである。
なお、フリーズ演出では、遊技効果ランプ9の点灯態様もフリーズ演出実行開始時に停止するようにしてもよい。また、スピーカ8L、8Rから出力される音声は、例えば、フリーズ演出用のもの(画面が停止したことに関連した音声)とする。フリーズ解除演出でも、例えば、当該演出用の遊技効果ランプ9の点灯態様やスピーカ8L、8Rからの音声出力が用意される。
フリーズ演出解除後は、図32(E)に示すように、変動パターンなどに従った飾り図柄の可変表示の実行が開始され、背景の星の移動が再開され、さらに各種演出も実行可能となる(つまり、停止(フリーズ)が解除される。)。
図33は、実行パターンFP1−2を実行パターンとしたフリーズ演出を実行するときの演出画面例である。
フリーズ演出開始後、ターゲットの変動開始までは、実行パターンFP1−1の例と同様の演出画面になる(図33(A)及び(B))。その後、ターゲットの変動が開始してもフリーズ演出がリーチ成立まで実行される(図33(C))。リーチは、小図柄において成立する。その後、フリーズ解除演出が実行され(図33(D))、フリーズが解除される(図33(E))。なお、すでにリーチが成立しているので、変動パターンに従ったリーチ演出が実行される(図33(E))。
図34は、普図連動演出を実行するときの演出画面例である。飾り図柄の可変表示の実行中などに、普図連動演出は普図ゲームに同期して実行される。普図連動演出は、画像表示装置5の表示画面の中央下部の表示エリア5Xで実行される。普図連動演出開始後、まず、普図の変動が行われる。この変動では、「○」(丸印)、「×」(バツ印)、「熱」、「激」を可変表示(スクロール表示や更新表示など。表示エリア5Xの矢印は、可変表示されていることを示す)する(図34(A))。その後、普図ゲームの可変表示結果を表示するタイミングで、「普図当り」を報知する「○」(図34(B))、「普図ハズレ」を報知する「×」(図34(C))、実行中の当該変動(実行中の可変表示)の大当り期待度がある程度高いことを予告する「熱」(図34(D))、実行中の当該変動の大当り期待度が高いことを予告する「激」(図34(E))のいずれかを演出結果(表示結果)として停止表示する。なお、「熱」や「激」は、普図ハズレを報知するものでもある。また、「○」は、普図当り期間(ここでは、電チュー6Bの開放期間)中ずっと表示される。その他の演出結果は、一定期間(1秒間など)表示される。なお、普図連動演出開始後から所定タイミング(表示結果を表示するタイミングやその前のタイミング)までの期間の普図連動演出の態様(可変表示態様)は、いずれの演出結果を停止表示されるかによらず同じ態様となっており、これによって、停止表示される表示結果を推測できなくしている。
図35は、予告演出を実行するときの演出画面例である。この実施の形態では、リーチ成立前などの適宜のタイミングにおいて、「NEXT」を表示する予告演出A(図35(A))、「熱い」を表示する予告演出B(図35(B))、「激熱」を表示する予告演出C(図35(C)のいずれかが予告演出として実行される。大当り期待度は、予告演出Cが高く、予告演出Bが次に高く、予告演出Cがその次に高い。各予告演出における表示は、予兆がなく突然表示され、その後突然消去される。
なお、飾り図柄の可変表示、小図柄の可変表示、背景画像、リーチ演出の画像、予告演出の画像、普図連動演出の画像、保留表示画像は、それぞれ異なるレイヤー(表示する演出画像以外の部分は透明のレイヤーなど)で重畳表示するようにしてもよい(複数を1つにレイヤーにまとめてもよい。)。特に、普図連動演出、保留表示画像、小図柄の可変表示の表示レイヤーを飾り図柄の可変表示及び背景画像の表示レイヤーと異ならせるとよい。これによって、普図連動演出を飾り図柄の可変表示とは別に制御しやすく、保留表示画像や小図柄の可変表示をフリーズ演出とは別個に制御しやすくなる。
(予告演出とフリーズ演出との関係)
図25のフリーズ演出処理では、予告演出B、予告演出Cのいずれかが実行されているときに(予告演出B、C実行中フラグがオン状態のときに)、フリーズ演出の実行は制限(禁止)される(ステップS672;Yes)。一方で、予告演出Aについてはこのような制限はない。従って、図36のように(ここでは、普図連動演出は実行されないものとする。)、飾り図柄が変動している期間(可変表示結果導出前までの期間など)において、予告演出Aが実行されるときは飾り図柄が変動している期間中においてフリーズ演出の実行は制限されないが(つまりフリーズ演出は実行可能)(図36(A))、予告演出B又はCが実行されるときは飾り図柄が変動している期間のうち予告演出B又はCの実行期間においてフリーズ演出の実行が制限される(それ以外の期間ではフリーズ演出は実行可能)(図36(B))。
(普図連動演出)
普図連動演出は、普図ゲームの実行時(普通図柄の変動時)において実行する、「○」、「×」、「熱」、「激」を可変表示(変動表示)する演出と、普図ゲームの可変表示結果が導出されるタイミングで、「○」、「×」、「熱」、「激」のいずれかを停止表示する演出とから構成されている(図37参照)。なお、「○」は、普図当り期間中にずっと表示され、また、この期間中は電チュー用ランプ90も点灯する(図37(A)参照)。その他の表示結果(普図ハズレ用の「×」、特図用の「熱」又は「激」)は、一定時間表示される(図37(B)参照)。なお、確定普通図柄の停止表示期間と普図連動演出の演出結果の停止表示期間とは、同じでなくてもよい。
(普図連動演出とフリーズ演出との関係)
図25のフリーズ演出処理では、普図連動演出が実行されているときに(普図連動演出実行中フラグがオン状態のときに)、フリーズ演出の実行は制限(禁止)される(ステップS672;Yes)。従って、図38のように(ここでは、予告演出Bなどは実行されないものとする。)、飾り図柄が変動している期間(可変表示結果導出前までの期間など)において、普図連動演出が実行されるときは飾り図柄が変動している期間のうち当該普図連動演出の実行期間においてフリーズ演出の実行が制限される(それ以外の期間ではフリーズ演出は実行可能つまり実行非制限)。
(本実施の形態の効果など)
この実施の形態では、予告演出B又はCの実行中において、フリーズ演出の実行を制限(禁止)する。フリーズ演出は、ターゲットの可変表示よりも前の可変表示における演出を停止させるものであり、当該フリーズ演出にて予告演出B又はCも停止させると、フリーズ演出の対象の可変表示と、予告演出B又はCの対象の可変表示とが異なるために、予告演出B又はCの対象もフリーズ演出の対象の可変表示であると誤認してしまうという問題が生じる。特に、上記フリーズ演出が複数変動にわたって実行されたときには、予告演出BやCを含む演出画面全体を停止(フリーズ)させると、予告演出B又はCが予告する対象の可変表示(予告する大当り期待度を持つ可変表示)が終了したあとも、当該予告演出B又はCが表示されてしまい、当該予告演出B又はCの予告対象の可変表示が何であるか分かりにくくなったり、フリーズ演出が終了するときの可変表示が予告演出B又はCの予告対象であると誤認したりする(フリーズ演出が終了するときの可変表示の大当り期待度が大きいと誤認したりする)などの問題が生じる。この実施の形態では、前記のようにフリーズ演出の実行を禁止することによって、前記のような問題が生じることを防止できる。
同様に、この実施の形態では、普図連動演出の実行中においてもフリーズ演出の実行を禁止する。普図連動演出の報知対象もフリーズ演出の対象とは異なる。具体的には、普図連動演出の対象は、実行中の特図ゲーム(又は飾り図柄の可変表示)や普図ゲームであるが、フリーズ演出の対象はその後に実行される特図ゲーム(又は飾り図柄の可変表示)である点で異なる。このため、ここでも遊技者の誤認が生じる恐れがある。さらに、例えば、フリーズ演出にて普図連動演出も停止させるとしたときには、「○」が表示される期間と、実際の普図当り期間とがずれてしまうことがあるなど、実際の普図ゲームと普図連動演出とが時系列的にずれてしまうことがあり、遊技者の誤認を招くという問題が生じるが、この実施の形態では、普図連動演出の実行中においてもフリーズ演出の実行を禁止するので、このような問題が生じることを防止できる。なお、普図連動演出は、実行中の可変表示の大当り期待度を報知可能であり(「熱」、「激」の表示など)、このような観点からすると、普図連動演出の実行中においてもフリーズ演出の実行を禁止することで、予告演出Bや予告演出Cの実行時にフリーズ演出の実行を制限(禁止)するのと同様の効果も期待できる。
(変形例)
この発明は、上記実施の形態などに限定されず、さらに様々な変形及び応用が可能である。例えばパチンコ遊技機1は、上記実施の形態などで示した全ての技術的特徴を備えるものでなくてもよく、従来技術における少なくとも1つの課題を解決できるように、上記実施の形態で説明した一部の構成を備えたものであってもよい(構成を削除可能である。)。以下では、上記実施形態の変形例を示す。下記の変形例それぞれについて、少なくとも一部を組み合わせても良い。
(変形例1)
上記実施形態では、普図連動演出、予告演出B、予告演出Cの実行時(実行期間)においてフリーズ演出の実行を禁止することで、当該フリーズ演出の実行が制限されている。変形例1は、普図連動演出、予告演出B、予告演出Cの実行時においてフリーズ演出の態様を特殊態様にすること(つまり、特殊態様でのフリーズ演出実行)で、フリーズ演出の実行を制限する。
変形例1は、主にフリーズ演出処理(ステップS161B)の処理内容が上記実施の形態と異なる。図39は、変形例1に係るフリーズ演出処理の一例を示すフローチャートである。なお、図39のフリーズ演出処理と図25のフリーズ演出処理とで、ステップ番号が同じ処理は上記実施形態と変形例1とで共通の処理となるので、説明を省略する。
変形例1のフリーズ演出処理では、演出制御用CPU120は、ステップS676のあと、予告演出B、C実行中フラグ又は普図連動演出実行中フラグのいずれかがオン状態であるかを判定し(ステップS672B)、いずれのフラグもオフ状態である場合(ステップS672B;No)、通常態様でのフリーズ演出の実行を開始するため、フリーズ演出開始設定を行う(ステップS677)。当該処理は、実施形態1のステップS677と同じであるので、説明は省略する。
上記フラグのいずれかがオン状態のときには(スステップS672B;No)、特殊態様でのフリーズ演出の実行を開始するための設定を行う(ステップS672C)。ステップS672Cでは、例えば、表示制御部123のVDP等に対して所定の表示制御指令を伝送させて現在画像表示装置5に表示されている演出画像(飾り図柄の可変表示や背景などの画像)を特殊態様の画像に変化させるとともに、現在使用パターンとして設定されている演出制御パターンを当該特殊態様のフリーズ演出用の演出制御パターンに書き換える。これ以降、ステップS172においてフリーズ演出の実行が継続される。
図40に特殊態様でのフリーズ演出の演出画面例を示す。例えば、特殊態様のときには、「フリーズ中」を表示する真っ暗な所定画面を表示する(図40(A))。このとき、実行中の予告演出B又はC、普図連動演出、飾り図柄の可変表示や、表示されている背景画像は消去される。例えば、前記所定画面のレイヤーを、予告演出B又はC、普図連動演出、飾り図柄の可変表示、背景画像などを表示するレイヤーよりも前面に配置することで、各演出画像を消去すればよい。また、小図柄や保留表示画像を表示するレイヤーは、前記所定画面のレイヤーよりも前面に配置し、これらは見えるようにしてもよい。また、特殊態様のときには、実行中の予告演出B又はCや普図連動演出以外の、飾り図柄の可変表示、背景画像などを停止させるようにしてもよい(つまり、予告演出B又はCや普図連動演出は停止せずに、所定タイミングで消去等される。図40(B))。なお、フリーズ演出中の画像は、真っ暗で何も表示しない画像や特殊背景のみの画像などフリーズ専用の画像などでもよく、また、実行中の予告演出B又はCや普図連動演出を消去するとともに、背景画像を停止させ、飾り図柄を消去した画像など、画像適宜の画像であればよい。
上記のような構成であっても、予告演出B、予告演出C、普図連動演出を停止させずにすむので、上記実施の形態で指摘した遊技者の誤認(演出対象の誤認など)を防止することができる。
(変形例2)
フリーズ演出の実行を制限する態様として、実行割合を非制限時よりも下げるようにしてもよい。例えば、図25において、ステップS672を省略し、ステップS674において、予告演出B、C実行中フラグや普図連動演出実行中フラグがオンになっているときには、前記各フラグがオフになっているときよりも低い決定割合でフリーズ演出を実行すると決定するようにする(例えば、「実行有り」の決定割合を下げたテーブルを用意して参照すればよい。)。
このような構成であれば、少なくともフリーズ演出の実行が禁止されることがあるので、上記実施形態と同様の効果がある程度得られる(フリーズ演出の実行が禁止された場合には、遊技者の誤認を防止できる。)。
(変形例3)
通常、電チュー用ランプ90は点灯しないようにし、図41に示すように、普図連動演出において「普図当り」を報知する「○」が停止表示している期間においてフリーズ演出の実行が開始されたタイミングで、電チュー用ランプ90を点灯させるようにしてもよい(普図当り期間終了時まで点灯は継続される。)。
例えば、普図連動演出実行時におけるフリーズ演出実行制限を行わず、普図連動演出もフリーズ演出によって停止(フリーズ)させるようにしてもよく(「○」がフリーズ演出終了時やフリーズ解除演出終了時まで継続表示されてしまう。)、この場合に、フリーズ演出の実行が開始されたタイミングで、電チュー用ランプ90を点灯させるようにしてもよい(図42(A))。
例えば、普図連動演出実行時にフリーズ演出を実行するときに特殊態様にする実行制限を行い、このような場合、普図連動演出を消去し、フリーズ演出の実行が開始されたタイミングで、電チュー用ランプ90を点灯させるようにしてもよい(図42(B))。
普図連動演出の「○」の停止表示は、普図当り期間を分かり易くしているが、上記図42の場合ではフリーズ演出により「○」の停止表示が継続したり、表示されなかったりして普図当り期間が分かりにくくなる。しかし、上記のように電チュー用ランプ90を点灯させることによって普図当り期間を「○」の表示以外(普図連動演出以外)の手段で報知でき、これによって、普図当り期間を分かりやすくすることができる(普図連動演出以外で電チュー開放を報知できればよい)。なお、このような効果は、電チュー用ランプ90がフリーズ演出の実行の有無に係わらず普図当り期間において点灯するものであっても得られる効果である。なお、普図連動演出は、普図当り期間に表示される「○」の表示のみから構成されるものであってもよい。
電チュー用ランプ90は、普図連動演出の実行時の他、普図連動演出を実行しないときであっても点灯してもよい、また、時短時及び非時短時の両者で点灯してもよい。例えば、演出制御用CPU120は、普図当り時変動終了指定コマンドの受信によって電チュー用ランプ90を点灯させて、普図当り終了指定コマンドの受信によって電チュー用ランプ90を消灯させればよい。
電チュー用ランプ90は、電チュー6B(第2始動入賞口)の開放期間にのみ点灯するものであってもよい(「普図当り」が導出されてから所定期間経過後に電チュー開放してもよい。また時短状態、非時短状態に係わらず、電チュー開放の回数は1回以上であればよい。)。この場合、例えば、主基板11側からは、電チュー6Bの開放や閉鎖を指定するコマンドを送信し、演出制御用CPU120は、当該コマンドの受信に基づいて電チュー用ランプ90を点灯させればよい(非時短時の普図当り期間における電チュー6Bの開放回数を複数回としてもよく。普図連動演出における「○」の表示も電チュー6B(第2始動入賞口)の開放期間にのみ表示されるようにしてもよい。)。これによって、電チュー6B(第2始動入賞口)の開放を分かりやすくすることができる。
普図連動演出は、「普図当り」のときに必ず実行するようなものであってもよい。また、時短状態中にも実行されるものであってもよい。これらによって、普図連動演出の実行機会を増やすことができる。また、普図連動演出で表示される演出結果は、上記実施形態のものに限らず適宜のものであればよい。
(変形例4)
パチンコ遊技機1は、図示しないセンサなどにより異常を検出して報知する機能を備えていてもよい。なお、異常の検出や報知の機能は、公知のものを利用できる。異常の報知は、演出制御基板12の制御のもとで、飾り図柄の可変表示などの演出を実行する画像表示装置5などを用いて行われる。このため、当該異常の報知(エラー報知)は、演出の一部である。このように、飾り図柄の可変表示などの各種演出を実行する装置(画像表示装置5など)で行われる報知等は、演出として捉えることができる。なお、主基板11側で異常が検出される場合には、異常を示す演出制御コマンドが主基板11から演出制御基板12に送信され、演出制御基板12側で異常報知が実行される。異常の検出は、演出制御基板12側でも行われる。
図43に、異常の種類や発生した異常の報知を示す。図43中、「名称」は、発生した異常についての報知の名称である。「発生条件」は、異常の報知の発生条件であり、異常が発生したと判定できる条件などでもある。「表示」は、異常報知画像の内容である。なお、異常報知を行うときには、適宜の異常報知音も出力される。なお、異常報知は、報知対象の異常が解消したとき、所定期間経過後、パチンコ遊技機1のリセットなどの適宜のタイミングで終了する(異常の種類に応じて適宜設定すればよい。)。異常を報知する異常報知画像は、異常の種類に応じて大きく表示されたり、小さく表示されたりする。
賞球異常エラーとは、例えば、払出異常となる賞球の個数(例えば、実際に払い出された賞球個数から本来払い出すべき賞球個数を減じた個数の積算値など)が所定の閾値(ここでは、2000個)以上になったとき(賞球異常の発生時)に行われる賞球異常の報知である。
電波エラーとは、電波異常(所定の電波がパチンコ遊技機1に到達する異常、この場合、不正行為がある可能性がある。)を検出したときに行われる異常の報知である。磁気センサ感知とは、磁気異常(磁石がパチンコ遊技機1の近傍にあるという異常、この場合、不正行為がある可能性がある。)を検出したときに行われる異常の報知である。
SW異常エラーとは、入賞検出用スイッチ(第1始動口スイッチ22Aなど)が検出した遊技媒体の数と、入賞確認用スイッチ(各種入賞口に入賞した遊技球が排出される排出路に設けられる。)が検出した遊技媒体の数と、の差が大きくなったとき(SW異常の発生時)に行われるSW異常の報知である。
不正入賞エラーとは、大入賞口の開放制御を行っていないのに、カウントスイッチ23などが遊技媒体を検出したとき(異常としての不正入賞の発生時)に行われる不正入賞の報知である。RAMクリアとは、パチンコ遊技機1の電源がオンされ、電源オン時(投入時)に初期化用操作手段が操作されて、RAM102がクリアされたときに、当該クリアを報知するものである(当該RAMクリアは、厳密にはエラーではないが、この実施の形態ではエラーとして扱う。)。
ドア開放は、例えば、パチンコ遊技機1の前面ドアが開放されたときに実行される異常(ドア開放異常)の報知である。下皿満タンエラーは、例えば、下皿が満タンになったとき(満タン異常)に行われる異常の報知である。賞球エラー、球切れエラーは、ともに、賞球の払出機構における異常を報知するものである。
なお、上記異常の報知中、特図ゲームや飾り図柄の可変表示の実行は継続されている(遊技の進行は継続されている)。
このような異常を報知する場合、普図連動演出や予告演出B、Cに代えて又は加えて、パチンコ遊技機1で発生した異常を報知する期間において、フリーズ演出の実行を制限してもよい。例えば、演出制御用CPU120は、異常の報知を行う場合に、報知実行中フラグ(RAM122に設けられ、異常の報知中にオン状態になる)の状態をオンにするとともに、図25のステップS672や図39のステップS672Bなどで報知実行中フラグがオンのときにフリーズ演出の実行を制限するようにしてもよい(ステップS672又はステップS672BでYesと判定する。)。これによって、図44に示すように、飾り図柄を変動させているときに、異常報知がある期間においてはフリーズ演出の実行を制限する(他の期間ではフリーズ演出の実行が非制限)。図44では、他のなお、上記のように、フリーズ演出の実行の制限には、実行割合を下げること、特殊態様でのフリーズ演出実行も含む。
なお、図45に示すように異常の報知の態様に応じてフリーズ演出の制限態様を変更してもよい。例えば、図45(A)のように、異常報知画像が大きく表示されているとき(可変表示は小図柄で行われている。)は、フリーズ演出の実行を禁止してもよい。例えば、図45(B)のように、異常報知画像が小さく表示されているときは、異常報知画像以外の演出画像(飾り図柄の可変表示や背景画像の変化)を停止(フリーズ)させてもよい(特殊態様でのフリーズ演出)。異常報知画像は、所定の表示終了条件が成立したときに消去されればよい。なお、上記同様、小図柄の可変表示、保留表示画像の増減は行われる。
フリーズ演出にて異常報知の画像も停止(フリーズ)させたりすると、異常が解消したりして異常報知する必要がない期間にも異常報知の画像が表示されることがあり、遊技者の興趣が低下する恐れがあるが、この変形例では、異常報知の画像は停止しないので、当該恐れの発生を防止することができる。
(変形例5)
フリーズ演出(通常態様、特殊態様の両者を含む。)を実行しようとするタイミング(新たな始動入賞時コマンドを受信して図25などのフリーズ演出処理を実行するタイミング)が、予告演出B、予告演出C、普図連動演出の実行期間(フリーズ演出制限期間ともいう。)の終了間際(終了まで所定時間未満のタイミング)である場合、当該フリーズ演出を当該フリーズ演出制限期間の終了後(予告演出B、予告演出C、又は、普図連動演出の終了後)に実行するようにしてもよい(図46)。例えば、予告演出B、予告演出C、又は、普図連動演出を実行しようとするときに演出実行の残り時間を計測するタイマなどをRAM122に用意し、フリーズ演出を実行すると決定したときに、前記タイマのタイマ値が所定時間に対応するタイマ値以下であるときには、フリーズ演出制限期間の終了間際であるとして、フリーズ演出の実行を待機し、当該タイマ値が0になって予告演出B、予告演出C、又は、普図連動演出が終了したタイミング(フリーズ演出制限期間の終了タイミング)やその後の所定のタイミングで、フリーズ演出を実行するようにしてもよい。なお、フリーズ演出の実行を待機する期間は、保留の発生(ターゲットの保留表示画像の表示)によってフリーズ演出が実行されると遊技者が認識できる程度の期間(保留の発生とフリーズ演出との関連性を認識できる期間など)であることが望ましい。
このような構成によって、フリーズ演出の実行機会を確保でき(特に、フリーズ演出の実行の制限が実行の禁止で、通常態様のフリーズ演出の実行を延期するとき。)、遊技の興趣を向上させることができる。なお、フリーズ演出制限期間は、上記変形例のような異常報知の期間であってもよい。
なお、リーチ演出の実行時にフリーズ演出の実行を制限してもよい。つまり、フリーズ演出制限期間は、リーチ演出の実行期間などであってもよい。この場合にも、フリーズ演出を実行しようとするタイミングがリーチ演出の終了間際(つまり、飾り図柄の可変表示の終了間際であり、終了まで所定時間未満のタイミング)である場合には、当該リーチ演出の終了後にフリーズ演出の実行を開始するようにするとよい。このとき、確定飾り図柄の表示期間が一定期間ある場合には、当該表示期間後にフリーズ演出の実行を開始するようにしてもよい。例えば、次の可変表示の開始時やその後のタイミングからフリーズ演出の実行を開始するようにする(図47)。
確定飾り図柄が導出表示されたところでフリーズ演出が実行されると、確定飾り図柄がフリーズしたまま、ターゲットの可変表示まで(又はターゲットの可変表示のリーチ成立まで)表示が継続されてしまい、遊技者が違和感を覚えるが、上記構成によってこのような違和感の発生を防止できる。
(変形例6)
フリーズ演出の実行時には、当該フリーズ演出のターゲットの保留表示画像を通常とは異なる態様とし、ターゲットを分かりやすくしてもよい。
(変形例7)
フリーズ演出は、各種の実行方法で実現可能である。例えば、フリーズ演出で停止させた停止画像(フリーズ画像)をキャプチャなどで取得し、当該停止画像を表示するレイヤーを、停止対象の演出画像を表示するレイヤー(1枚でも複数枚であってもよい。)よりも前面に配置させることでフリーズ演出を実行してもよい(これによって、停止画像のレイヤーの背後に停止対象の演出画像を表示するレイヤーが隠れるので、演出画面はフリーズして見える。)。そして、このとき、停止対象の演出画像は、フリーズ演出を実行していないときと同じに変化(動作)させてもよい(つまり、フリーズ演出で画面に表示されている裏のレイヤーにおいて演出は通常通り実行されるようにしてもよい)。このような構成によって、フリーズ演出の実行の有無に応じて演出を制御する処理を変更しなくてよいので、処理負担(演出制御基板12の処理負担など)を軽減できる。なお、例えば、フリーズ演出の実行を終了するときには、停止画像のレイヤーを削除すればよい(例えば、停止画像を削除したことで背後のレイヤーが表れて、背後のレイヤーで実行されていた各種演出が視認されるので、演出効果を高めることができる)。
(変形例8)
フリーズ解除演出を行わず、突然フリーズ演出が終了してもよい。
(変形例9)
フリーズ演出の実行の制限は、他の演出の実行期間であってもよい。例えば、全ての予告演出について実行制限してもよいし、リーチ演出などで実行制限を行ってもよい。また、その他、各種予告演出(示唆演出)などにおいて実行制限を行ってもよい。例えば、ステップアップ予告やセリフ予告、停止図柄予告(特殊図柄を停止させて、擬似連を予告したり、大当り期待度を予告したりする演出)などであってもよい。なお、フリーズ演出の実行を制限するときであっても、前記の変形例のように停止画像(フリーズ画像)をキャプチャし、実行の制限の有無に応じて、当該停止画像の表示レイヤーの配置位置を変更することで、フリーズ演出の実行の制限を実現してもよい(例えば、実行を制限するときには、停止画像の表示レイヤーを停止対象の演出の表示レイヤーの背面に配置して見えなくするなど。)。普図連動演出と予告演出とのうちのいずれかの実行時にのみフリーズ演出の実行の制限を行ってもよい。また、普図連動演出と予告演出とのうちのいずれかを実行しないようにしてもよい。
(変形例10)
前記の変形例のように特殊態様でフリーズ演出を実行する場合、フリーズ演出の実行を制限する制限期間経過後に通常態様でのフリーズ演出を実行するようにしてもよい。例えば、特殊態様でのフリーズ演出の実行時に通常態様で実行した場合の停止画像(フリーズ画像)を保持しておき、前記制限期間経過後に停止画像への差し替えを行うことで通常態様でのフリーズ演出を実行するようにしてもよい。
(変形例11)
飾り図柄は移動や回転してもよい。フリーズ演出で停止された飾り図柄は、移動した位置にあったり、点滅したり、半透明になったり、回転したりするなど表示態様が変更されてもよい(飾り図柄が導出表示されたのではなくフリーズしていることを報知するため)。また、フリーズ演出では、保留表示画像を小さく表示したりしてもよい(可変表示の進行やターゲットを分かりにくくしてフリーズの演出効果を高めるため。)。また、フリーズ演出では、小図柄や保留表示画像は表示されないようにしてもよい(可変表示の進行やターゲットを分かりにくくしてフリーズの演出効果を高めるため。)。保留表示画像を表示しない場合、新たな始動入賞があっても、当該始動入賞に対応する保留表示画像を新たに表示しなくてよい。フリーズ演出では、小図柄に代えて又は加えて所謂第4図柄を表示するようにしてもよい。小図柄や第4図柄は、フリーズ演出の実行の有無に係わらず常に表示されてもよい。
(変形例12)
フリーズ演出の実行期間は一定であってもよいが、上記実施の形態のように長い程ターゲットの大当り期待度が高いものであるとよい。このとき、フリーズ演出の経過時間を分かり易くするため、例えば、フリーズ演出で表示されている停止画像に枠などを設けて、当該枠などの色を経過時間に応じて変化させたり、当該停止画像に視覚効果のエフェクトをかけ経過時間に応じてエフェクトの強弱を変更されたりしてもよい。このように、フリーズ演出で表示されている画像の表示態様を変化させて、遊技の興趣を向上させてもよい。また、フリーズ演出は、複数変動にわたって実行されなくてもよい。フリーズ演出の終了タイミング(又はフリーズ解除演出の実行タイミングなど)のバリエーションは、もっと多くても良い。例えば、擬似連のタイミングなどのリーチ前のタイミングを前記終了タイミングなどとしてもよいし、ターゲットの可変表示の実行前に前記終了タイミングが到来してもよい。このようなときであっても、フリーズ演出の期間が長い程(終了タイミングが後になるほど)、ターゲットの大当り期待度が高いものであるとよい。これによって遊技の興趣が向上する。なお、ターゲット前の可変表示にてフリーズ演出が終了してもよく、このような場合に、フリーズ演出が実行される可変表示の回数に応じてターゲットの大当り期待度が異なるようにしてもよい。
(変形例13)
フリーズ演出で停止される画像は、可変表示されている飾り図柄や背景画像であればよく、視認性の低い画像(例えば、ミニキャラでの予告など)は停止されなくてもよい。すなわち、フリーズ演出で停止(フリーズ)される画像は、所定基準よりも視認性のよい画像であればよく、前記所定基準よりも視認性が低い画像は停止されなくてもよい。フリーズ演出で停止される画像は、実行中の特図ゲームの大当り期待度に係わらないもの(可変表示される飾り図柄や背景など)のみであってもよい。また、フリーズ演出の実行や種類(実行期間など)の決定などは、ターゲットの始動入賞時に行い(上記実施の形態参照)、フリーズ演出の実際の実行タイミングは所定期間経過後であったり、ターゲット以降の始動入賞(保留記憶数が上限値に達したあとの始動入賞も含む。)の発生を契機としたもの(例えば、始動入賞毎に抽選でフリーズ演出の実行の有無を決定するなど)であってもよい。
(変形例14)
先読み判定は、ターゲットの可変表示が特定態様になるか否かの判定などであればよい。特定態様は、「大当り」、スーパーリーチの成立(あるいはリーチの成立)などであればよい(先読み判定時、「大当り」になるか、スーパーリーチが実行されるかなどを乱数値などによって判定すればよい。)。「先読み判定」は、可変表示を実行するための情報(上記保留データとして記憶される乱数値など)に基づいて行われるようにするとよい。なお、先読み判定で使用される乱数値のデータと、ターゲットとなる可変表示の開始時に使用される乱数値のデータとは、異なる記憶領域に格納されるものであってもよい。先読み判定は、演出制御基板12側で行っても良い。例えば、始動入賞時の各乱数値を示すコマンドを始動入賞時に主基板11から演出制御基板12に送信し、演出制御基板12において先読み判定を行ってもよい。
(変形例15)
図14の変動パターン決定テーブルなどにおいて、保留記憶数に応じて変動パターンの決定割合を異なるようにしてもよい(例えば、保留記憶数が多い方が、変動時間の短い変動パターンが選択されやすくする。)。このとき、一部の変動パターン(例えば、大当り期待度の高いスーパーリーチ)に割り当てられる決定値(乱数値と比較される値)の範囲は、保留記憶数にかかわらず共通の決定値の範囲を有するように変動パターン決定テーブルを構成するとよい。これによって、例えば、スーパーリーチになるか否かなどの先読み判定の正確性を担保できる。
(変形例16)
識別情報(特図、飾り図柄、普図など)の可変表示(単に可変表示であってもよい。)は、識別情報が点滅することも含む。例えば、特図や普図において、全てのセグメントが消灯したパターンと少なくとも一部のセグメントを点灯させた1つのパターン(例えば、ハズレ図柄)とを交互に繰り返すもの識別情報の可変表示に含まれる(この場合、前記1つのパターン(例えばハズレ図柄)が点滅して見える)。また、飾り図柄や普通図柄についても、点滅させることによって、可変表示を行ってもよい。また、可変表示にて可変表示される識別情報と、可変表示結果としての識別情報とは、異なるものであってもよい。例えば、特図又は普図の可変表示として、横棒一本の表示(「−」)を点滅させる表示を行ない、可変表示結果として、それ以外の表示(「大当り」であれば「7」、「ハズレ」であれば「1」など)を導出表示することも識別情報の可変表示に含まれる。例えば、スクロール表示される飾り図柄以外の飾り図柄が確定飾り図柄となってもよい。なお、1回の可変表示において、当初の所定期間では表示されなかった識別情報が所定期間経過後表示される態様も識別情報の可変表示に含まれる(上記特殊図柄は、最終停止図柄の仮停止時などに初めて登場する飾り図柄であってもよい。)。上記遊技機は、例えば可変表示を行うものであればよい。
(変形例17)
上記実施の形態において「判定無し」の入賞時判定結果指定コマンドを送信する場合、入賞時判定結果指定コマンドを送信しないようにしてもよい。始動入賞時において入賞時判定結果指定コマンドの送信がなくても、演出制御基板12側では、始動入賞指定コマンドや特図保留記憶数加算指定コマンドなどによって保留が増えたことを特定できるので、不都合はない。
(変形例18)
上記実施の形態では、変動開始時に大当り種別を決定することで大当り遊技状態後の遊技状態を「確変状態」にするか否かを決定しているが、変動開始時には大入賞口の開放パターン(ラウンド遊技の態様)のみを決定し、大当り遊技状態中に遊技球が特定領域(例えば、大入賞口内の特定領域)を通過したことに基づいて当該大当り遊技状態後の遊技状態を「確変状態」にするようにしてもよい。
(変形例19)
ステップS161Bでは、遊技状態(高ベースフラグの状態)に応じて先読み予告の対象(ターゲット)を第1特図ゲームの保留と第2特図ゲームの保留とのいずれかに限定してもよい。例えば、高ベース中(高ベースフラグがオンのとき)には、第2特図ゲームの保留のみをターゲットとして先読み予告(フリーズ演出)を行うようにしてもよい。この場合には、例えば、ステップS161Bにおいて第2始動入賞時コマンドバッファの記憶内容に基づいて先読み予告の実行の有無などを決定すればよい。また、先読み予告の対象を低ベース中には第1特図ゲームの保留とし、高ベース中には第2特図ゲームの保留としてもよく、この場合には、低ベース中においてステップS161を実行するときに、第2始動入賞時コマンドバッファに第2始動入賞時コマンドが格納されていれば先読み予告の実行を禁止してもよい。
(変形例20)
上記実施の形態においては、特図変動時間及びリーチ演出の種類や擬似連の有無等の変動態様を示す変動パターンを演出制御基板12に通知するために、変動を開始するときに1つの変動パターンコマンドを送信する例を示したが、2つ乃至それ以上のコマンドにより変動パターンを演出制御基板12に通知する様にしてもよい。具体的には、2つのコマンドにより通知する場合、遊技制御用マイクロコンピュータ100は、1つ目のコマンドでは擬似連の有無、滑り演出の有無等、リーチとなる以前(リーチとならない場合には所謂第2停止の前)の変動時間や変動態様を示すコマンドを送信し、2つ目のコマンドではリーチの種類や再抽選演出の有無等、リーチとなった以降(リーチとならない場合には所謂第2停止の後)の変動時間や変動態様を示すコマンドを送信する様にしてもよい。この場合、演出制御基板12は2つのコマンドの組合せから導かれる変動時間にもとづいて変動表示における演出制御を行うようにすればよい。尚、遊技制御用マイクロコンピュータ100の方では2つのコマンドのそれぞれにより変動時間を通知し、それぞれのタイミングで実行される具体的な変動態様については演出制御基板12の方で選択を行う様にしてもよい。2つのコマンドを送る場合、同一のタイマ割込内で2つのコマンドを送信する様にしてもよく、1つ目のコマンドを送信した後、所定期間が経過してから(例えば次のタイマ割込において)2つ目のコマンドを送信する様にしてもよい。尚、それぞれのコマンドで示される変動態様はこの例に限定されるわけではなく、送信する順序についても適宜変更可能である。このように2つ乃至それ以上のコマンドにより変動パターンを通知する様にすることで、変動パターンコマンドとして記憶しておかなければならないデータ量を削減することができる。
(変形例21)
その他にも、遊技機の装置構成やデータ構成、フローチャートで示した処理、などを実行するための画像表示装置における画像表示動作やスピーカにおける音声出力動作さらには遊技効果ランプや装飾用LEDにおける点灯動作を含めた各種の演出動作などは、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で、任意に変更及び修正が可能である。加えて、本発明の遊技機は、入賞の発生に基づいて所定数の遊技媒体を景品として払い出す払出式遊技機に限定されるものではなく、遊技媒体を封入し入賞の発生に基づいて得点を付与する封入式遊技機にも適用することができる。
本発明を実現するためのプログラム及びデータは、例えばパチンコ遊技機1といった、遊技機に含まれるコンピュータ装置などに対して、着脱自在の記録媒体により配布・提供される形態に限定されるものではなく、予めコンピュータ装置などの有する記憶装置にプリインストールしておくことで配布される形態を採っても構わない。さらに、本発明を実現するためのプログラム及びデータは、通信処理部を設けておくことにより、通信回線等を介して接続されたネットワーク上の、他の機器からダウンロードすることによって配布する形態を採っても構わない。
そして、ゲームの実行形態も、着脱自在の記録媒体を装着することにより実行するものだけではなく、通信回線等を介してダウンロードしたプログラム及びデータを、内部メモリ等に一旦格納することにより実行可能とする形態、通信回線等を介して接続されたネットワーク上における、他の機器側のハードウェア資源を用いて直接実行する形態としてもよい。さらには、他のコンピュータ装置等とネットワークを介してデータの交換を行うことによりゲームを実行するような形態とすることもできる。
(本明細書で開示する構成など)
次に、上記実施形態や変形例等の少なくとも一部を一例とする構成などについて説明するが、下記の構成は、適宜一部省略してもよいし、一部のみを採用してパチンコ遊技機1を構成してもよい。また、各構成の少なくとも一部を組み合わせてもよい。さらに、各構成の説明は、他の構成に適用してもよい。
(構成1)
(1)可変表示(例えば、特図ゲームなど)を実行し、遊技者にとって有利な特定状態(例えば、大当り遊技状態など)に制御する遊技機(例えば、パチンコ遊技機など)であって、
演出(例えば、画像表示装置5での演出)を実行可能な演出実行手段(例えば、各種演出を実行する演出制御基板12など)と、
未だ開始されていない可変表示について先読み判定を行うことが可能な先読み判定手段(例えば、先読み判定を行うCPU103など)と、
前記先読み判定の判定結果にもとづいて、当該先読み判定の判定対象の可変表示よりも前に実行される可変表示の実行中に前記演出実行手段によって実行されている演出の表示態様(例えば、画像表示装置5で実際に視認できる表示態様など)を第1表示態様から第2表示態様に変更する変更演出(例えば、フリーズ演出など)を実行する変更演出実行手段(例えば、フリーズ演出の実行を制限するための処理を行う演出制御基板12など)と、を備え、
前記演出実行手段によって実行される演出には、当該演出の実行時に実行されている可変表示にて所定条件が成立する期待度を示唆する期待度示唆表示(例えば、予告演出B及びCなど)が含まれ、
前記期待度示唆表示が実行されているときに前記変更演出の実行を制限する変更演出制限手段(例えば、図36など)をさらに備える、
ことを特徴とする遊技機。
この構成によれば、遊技の興趣が低下する可能性(例えば、上記のように遊技者に誤認を生じさせることによって、遊技の興趣が低下する可能性)を低減させることができる。
なお、変更演出は、背景を変更するものなどであってもよい(このような場合であっても、変更演出の実行を制限しないと変更演出の対象や期待度示唆表示の対象についての誤認が生じ得る)。変更演出によって変更される表示態様は見た目上のものであればよい(例えば、変形例7のフリーズ演出も変更演出に含まれる)。変更演出は、大当り期待度を示唆するものでなくてもよい。なお、示唆とは、予告なども含む。上述のように、変更演出の実行を制限するとは、変更演出の実行を禁止する(第1表示態様を第2表示態様とは異なる第3表示態様に変更する変更演出も実行しないことも含む。)、実行割合を下げる、演出態様を変更する、などを含む。期待度示唆表示は、予告演出の他、他の演出であってもよい(変形例9参照)。期待度示唆表示は、また同じカテゴリーの演出のうちの一部の種類の演出(例えば、予告演出A〜Cのうち、予告演出B及びC)であってもよいし、全部の種類の演出(例えば、予告演出A〜C)であってもよい。変更演出の対象は、1つの表示手段内に表示された演出画像であるとよい。
(2)前記第1表示態様は、動作している態様であり、前記第2表示態様は、前記第1表示態様を停止させた態様である(例えば、フリーズ演出など)、ようにしてもよい。この構成によれば、遊技の興趣が低下する可能性(例えば、上記のように遊技者に誤認を生じさせることによって、遊技の興趣が低下する可能性)を低減させることができる。なお、第2表示態様(第1表示態様を停止させた態様)は、第1表示態様で表示されている画像のうちの少なくとも一部を停止させたものを含む(変形例13などを参照)。動作している第1表示態様とは、動きのある態様であればよく、演出画面などの少なくとも一部が動く態様であればよい。
(3)前記変更演出実行手段は、前記変更演出の実行が制限されているときに、前記変更演出を実行しない(例えば、フリーズ演出の実行を予告演出BやCの実行時に禁止するなど)、ようにしてもよい。この構成によれば、遊技の興趣が低下する可能性(例えば、上記のように遊技者に誤認を生じさせることによって、遊技の興趣が低下する可能性)を低減させることができる。
(4)前記変更演出実行手段は、前記変更演出の実行が制限されているときに、前記演出実行手段によって実行されている演出の表示態様を前記第1表示態様から前記第2表示態様とは異なる第3表示態様に変更する変更演出(例えば、特殊態様での変更演出など)を実行する(例えば、変形例1など)、ようにしてもよい。この第3表示態様に変更する変更演出は、上記(1)の変更演出を第1の変更演出とした場合には、第2の変更演出となる。言い換えると、前記変更演出実行手段は、前記演出実行手段によって実行されている演出が所定態様の前記期待度示唆表示を含む場合、前記第1の変更演出を実行する代わりに、前記演出実行手段によって実行されている当該演出の表示態様を前記第1表示態様から前記第2表示態様とは異なる第3表示態様に変更する第2の変更演出を実行するであってもよい。この構成によれば、遊技の興趣が低下する可能性(例えば、上記のように遊技者に誤認を生じさせることによって、遊技の興趣が低下する可能性)を低減させることができる。特に第3表示態様は、少なくとも期待度示唆表示を含む表示以外の表示の表示態様を変更させるものであるとよい。
(5)前記変更演出実行手段は、前記変更演出の実行が制限されているときに、前記演出実行手段によって実行されている演出における前記期待度示唆表示以外の表示の表示態様を前記第2表示態様と同じ表示態様に変更する変更演出を実行する(例えば、図40(B)など)、ようにしてもよい。この構成によれば、期待度示唆表示の対象を誤認してしまう恐れを減らしつつ、変更演出の実行頻度を下げないようにすることができ、遊技の興趣が低下する可能性(例えば、上記のように遊技者に誤認を生じさせることによって、遊技の興趣が低下する可能性)を低減させることができる。
(6)前記変更演出実行手段は、前記変更演出の実行が制限されていないとしたときに当該変更演出を実行するタイミングが、前記期待度示唆表示が終了するまでの残り時間が所定時間以内のタイミングであるときには、当該期待度示唆表示の終了後に当該変更演出を実行する(例えば、図46、図47など)、ようにしてもよい。この構成によれば、期待度示唆表示の対象を誤認してしまう恐れを減らしつつ、変更演出の実行頻度を下げないようにすることができ、遊技の興趣が低下する可能性(例えば、上記のように遊技者に誤認を生じさせることによって、遊技の興趣が低下する可能性)を低減させることができる。
(構成2)
(1)可変表示(例えば、特図ゲームなど)を実行し、遊技者にとって有利な特定状態(例えば、大当り遊技状態など)に制御する遊技機(例えば、パチンコ遊技機など)であって、
演出(例えば、画像表示装置5での演出)を実行可能な演出実行手段(例えば、各種演出を実行する演出制御基板12など)と、
未だ開始されていない可変表示について先読み判定を行うことが可能な先読み判定手段(例えば、先読み判定を行うCPU103など)と、
前記先読み判定の判定結果にもとづいて、可変表示の実行中に前記演出実行手段によって実行されている演出の表示態様(例えば、画像表示装置5で実際に視認できる表示態様など)を第1表示態様から第2表示態様に変更する変更演出(例えば、フリーズ演出など)を実行する変更演出実行手段(例えば、フリーズ演出の実行を制限するための処理を行う演出制御基板12など)と、
遊技媒体が進入し易い進入容易状態に変化可能な可変進入装置(例えば、普通可変入賞球装置6B(電チュー6B)など)と、を備え、
前記演出実行手段によって実行される演出には、前記進入容易状態を示唆する表示(例えば、「○」の表示など)を行う所定演出(例えば、普図連動演出など)が含まれ、
前記所定演出が実行されているときに前記変更演出の実行を制限する変更演出制限手段(例えば、図38など)をさらに備える、
ことを特徴とする遊技機。
この構成によれば、遊技の興趣が低下する可能性(例えば、上記のように遊技者に誤認を生じさせることによって、遊技の興趣が低下する可能性)を低減させることができる。
(2)可変表示(例えば、特図ゲームなど)を実行し、遊技者にとって有利な特定状態(例えば、大当り遊技状態など)に制御する遊技機(例えば、パチンコ遊技機など)であって、
演出(例えば、画像表示装置5での演出)を所定の表示手段(例えば、画像表示装置5など)にて実行可能な演出実行手段(例えば、各種演出を実行する演出制御基板12など)と、
未だ開始されていない可変表示について先読み判定を行うことが可能な先読み判定手段(例えば、先読み判定を行うCPU103など)と、
前記先読み判定の判定結果にもとづいて、可変表示の実行中に前記演出実行手段によって実行されている演出の表示態様(例えば、画像表示装置5で実際に視認できる表示態様など)を第1表示態様から第2表示態様に変更する変更演出(例えば、フリーズ演出など)を実行する変更演出実行手段(例えば、フリーズ演出の実行を制限するための処理を行う演出制御基板12など)と、
遊技媒体が進入し易い進入容易状態に変化可能な可変進入装置(例えば、普通可変入賞球装置6B(電チュー6B)など)と、を備え、
前記演出実行手段によって実行される演出には、前記進入容易状態を示唆する表示(例えば、「○」の表示など)を行う所定演出(例えば、普図連動演出など)が含まれ、
少なくとも前記可変進入装置が前記進入容易状態に変化しているときの前記所定演出の実行中に前記変更演出が実行される場合、前記所定の表示手段とは異なる報知手段にて前記進入容易状態に変化していることを報知する報知手段(例えば、電チュー用ランプ90を点灯させる演出制御基板12など、図42参照)をさらに備える、
ことを特徴とする遊技機。
この構成によれば、遊技の興趣が低下する可能性(進入容易状態に変化していることが分からなくなることによる遊技の興趣が低下する可能性)を低減させることができる。なお、この構成においては、フリーズ演出の実行を制限する必要はない。なお、上記報知手段による報知は、進入容易状態に変化していることを報知できるものであればよく、音声出力などによる報知などであってもよい。また、電チュー用ランプ90などは、可変進入装置(例えば、普通可変入賞球装置6B(電チュー6B))近傍になくてもよい。
(3)前記第1表示態様は、動作している態様であり、前記第2表示態様は、前記第1表示態様を停止させた態様である(例えば、フリーズ演出など)、ようにしてもよい。この構成によれば、遊技の興趣が低下する可能性(例えば、上記のように遊技者に誤認を生じさせることによって、遊技の興趣が低下する可能性)を低減させることができる。
(4)前記変更演出実行手段は、前記変更演出の実行が制限されているときに、前記変更演出を実行しない(例えば、フリーズ演出の実行を普図連動演出の実行時に禁止するなど)、ようにしてもよい。この構成によれば、遊技の興趣が低下する可能性(例えば、上記のように遊技者に誤認を生じさせることによって、遊技の興趣が低下する可能性)を低減させることができる。
(5)前記変更演出実行手段は、前記変更演出の実行が制限されていないとしたときに当該変更演出を実行するタイミングが、前記所定演出が終了するまでの残り時間が所定時間以内のタイミングであるときには、当該所定演出の終了後に当該変更演出を実行する(例えば、図46、図47など)、ようにしてもよい。この構成によれば、所定演出による遊技者の誤認が生じる恐れを減らしつつ、変更演出の実行頻度を下げないようにすることができ、遊技の興趣が低下する可能性(例えば、上記のように遊技者に誤認を生じさせることによって、遊技の興趣が低下する可能性)を低減させることができる。
(6)前記変更演出実行手段は、前記変更演出の実行が制限されているときに、前記演出実行手段によって実行されている演出における前記所定演出以外の表示の表示態様を前記第2表示態様と同じ表示態様に変更する変更演出を実行する(例えば、図40(B)など)、ようにしてもよい。この構成によれば、所定演出による遊技者の誤認が生じる恐れを減らしつつ、変更演出の実行頻度を下げないようにすることができ、遊技の興趣が低下する可能性(例えば、上記のように遊技者に誤認を生じさせることによって、遊技の興趣が低下する可能性)を低減させることができる。
(構成3)
(1)可変表示(例えば、特図ゲームなど)を実行し、遊技者にとって有利な特定状態(例えば、大当り遊技状態など)に制御する遊技機(例えば、パチンコ遊技機など)であって、
演出(例えば、画像表示装置5での演出)を実行可能な演出実行手段(例えば、各種演出を実行する演出制御基板12など)と、
前記演出実行手段によって実行されている演出の表示態様(例えば、画像表示装置5で実際に視認できる表示態様など)を第1表示態様から当該第1表示態様を停止させた第2表示態様に変更する変更演出(例えば、フリーズ演出など)を実行する変更演出実行手段(例えば、フリーズ演出の実行を制限するための処理を行う演出制御基板12など)と、
遊技媒体が進入し易い進入容易状態に変化可能な可変進入装置(例えば、普通可変入賞球装置6B(電チュー6B)と、を備え、
前記演出実行手段によって実行される演出には、前記進入容易状態を示唆する表示(例えば、「○」の表示など)を行う所定演出(例えば、普図連動演出など)が含まれ、
前記所定演出が実行されているときに前記変更演出の実行を制限する変更演出制限手段(例えば、図38など)をさらに備える、
ことを特徴とする遊技機。
この構成によれば、遊技の興趣が低下する可能性(例えば、上記のように遊技者に誤認を生じさせることによって、遊技の興趣が低下する可能性)を低減させることができる。
(2)可変表示(例えば、特図ゲームなど)を実行し、遊技者にとって有利な特定状態(例えば、大当り遊技状態など)に制御する遊技機(例えば、パチンコ遊技機など)であって、
演出(例えば、画像表示装置5での演出)を所定の表示手段(例えば、画像表示装置5など)にて実行可能な演出実行手段(例えば、各種演出を実行する演出制御基板12など)と、
前記演出実行手段によって実行されている演出の表示態様(例えば、画像表示装置5で実際に視認できる表示態様など)を第1表示態様から第2表示態様に変更する変更演出(例えば、フリーズ演出など)を実行する変更演出実行手段(例えば、フリーズ演出の実行を制限するための処理を行う演出制御基板12など)と、
遊技媒体が進入し易い進入容易状態に変化可能な可変進入装置(例えば、普通可変入賞球装置6B(電チュー6B)と、を備え、
前記演出実行手段によって実行される演出には、前記進入容易状態を示唆する表示(例えば、「○」の表示など)を行う所定演出(例えば、普図連動演出など)が含まれ、
少なくとも前記可変進入装置が前記進入容易状態に変化しているときの前記所定演出の実行中に前記変更演出が実行される場合、前記所定の表示手段とは異なる報知手段にて前記進入容易状態に変化していることを報知する報知手段(例えば、電チュー用ランプ90を点灯させる演出制御基板12など、図42参照)をさらに備える、
ことを特徴とする遊技機。
この構成によれば、遊技の興趣が低下する可能性(進入容易状態に変化していることが分からなくなることによる遊技の興趣が低下する可能性)を低減させることができる。なお、この構成においては、フリーズ演出の実行を制限する必要はない。
(構成4)
(1)可変表示(例えば、特図ゲームなど)を実行し、遊技者にとって有利な特定状態(例えば、大当り遊技状態など)に制御する遊技機(例えば、パチンコ遊技機など)であって、
演出(例えば、画像表示装置5での演出)を実行可能な演出実行手段(例えば、各種演出を実行する演出制御基板12など)と、
前記演出実行手段によって実行されている演出の表示態様(例えば、画像表示装置5で実際に視認できる表示態様など)を、動作している第1表示態様から当該第1表示態様を停止させた第2表示態様に変更する変更演出(例えば、フリーズ演出など)を実行する変更演出実行手段(例えば、フリーズ演出の実行を制限するための処理を行う演出制御基板12など)と、
前記遊技機における異常を検出する異常検出手段(例えば、変形例4など)と、を備え、
前記演出実行手段によって実行される演出には、前記異常検出手段が検出した異常を表示する異常表示(例えば、異常報知の画像の表示)が含まれ、
前記異常表示が実行されているときに前記変更演出の実行を制限する変更演出制限手段(例えば、変形例4など)をさらに備える、
ことを特徴とする遊技機。
変更演出によって実行中の異常表示も停止させるとすると、当該停止した異常表示によって異常が不必要に長い期間報知されたり、異常が解消したのに異常表示が継続されたりする恐れが生じ、遊技の興趣が低下する可能性がある。上記構成によれば、遊技の興趣が低下する可能性を低減させることができる。
なお、遊技機は、未だ開始されていない可変表示について先読み判定を行うことが可能な先読み判定手段(例えば、先読み判定を行うCPU103など)をさらに備え、前記変更演出実行手段は、前記先読み判定の判定結果にもとづいて、前記変更演出(例えば、フリーズ演出など)を実行する、ようにしてもよい。
(構成5)
(1)各々を識別可能な複数種類の識別情報(例えば、飾り図柄)の可変表示(例えば、可変表示)を行い、表示結果として予め定められた特定表示結果(例えば、大当り図柄)が導出表示されたときに遊技者にとって有利な特定状態(例えば、大当り遊技状態)に制御する遊技機(例えば、パチンコ遊技機1)であって、
未だ開始されていない可変表示について、保留記憶として記憶可能な保留記憶手段と、
可変表示を開始するときに該可変表示の表示結果を前記特定表示結果とするか否かを決定する事前決定手段と、
前記事前決定手段の決定前に、前記保留記憶手段に記憶された保留記憶にもとづく可変表示において前記特定表示結果となるか否かを判定する特定判定手段と、
可変表示を実行中に所定条件が成立したときに、前記特定判定手段による判定結果にもとづいて、実行中の可変表示の変動態様を第1態様(例えば、飾り図柄の通常状態の変動表示)から該第1態様と異なる第2態様(例えば、飾り図柄の非表示状態または停止状態)に変更する表示態様変更手段と、
を備える遊技機。
この特徴によれば、特定判定手段の判定結果に基づいて、現在実行中の可変表示以外のその後の可変表示に関連して、現在実行中の可変表示の変動態様が変更されるので、可変表示の変動態様を変更することによる遊技興趣を向上できる。
(2)前記識別情報とは異なる補助情報(例えば、小図柄)の可変表示を行うことが可能であって、
前記表示態様変更手段により実行中の可変表示の態様が前記第1態様から前記第2態様に変更された場合に、実行されていた可変表示に変えて前記補助情報による可変表示を行うことを特徴としている。
この特徴によれば、補助情報を用いて可変表示が継続していることを遊技者が認識することができる。
(3)前記識別情報とは異なる補助情報(例えば、小図柄)の可変表示を行うことが可能であって、
前記表示態様変更手段により可変表示の変動態様が前記第2態様に変更されたときには、実行されていた可変表示の表示結果に代えて補助情報の可変表示の表示結果を導出表示することを特徴としている。
この特徴によれば、保留記憶にもとづく可変表示の変動の区切りを認識することができる。
(4)可変表示の変動態様が第2態様(例えば、変動をフリーズさせた態様)に変更された後に、複数の変更タイミングうちのいずれかの該変更タイミングで前記第2態様とは異なる第3態様(例えば、フリーズ解除演出やフリーズ解除後の表示態様)で可変表示を行うように変更する第2態様変更手段と、
前記判定結果の対象となる保留記憶(例えば、ターゲット)にもとづく前記表示結果が前記特定表示結果となるときと該特定表示結果とならないときとで異なる割合で前記変更タイミングを決定する変更タイミング決定手段(例えば、フリーズ演出の終了タイミング(フリーズ解除演出の実行タイミング)やフリーズ解除時のタイミングなどで大当り期待度が異なる)と、
を備えることを特徴としている。
この特徴によれば、第2態様の可変表示の変更タイミングに注目させることができ、遊技興趣を向上できる。
(5)前記表示態様変更手段が可変表示の変動態様を前記第1態様から前記第2態様に変更することを制限する制限手段を備えることを特徴としている。
この特徴によれば、可変表示の変動態様が第1態様から第2態様に変更されると遊技興趣が低下してしまう場合に、第2態様への変更を制限することができる。
(6)可変表示の変動態様が第2態様(例えば、変動をフリーズさせた態様)に変更された後に、前記第2態様とは異なる第3態様で可変表示を行うように変更する第3態様変更手段と、
前記第3態様変更手段が前記第3態様で可変表示を行うようにするときに特別演出(例えば、フリーズ解除演出)を実行する特別演出実行手段と、
を備えることを特徴としている。
この特徴によれば、第3態様で可変表示が可能となることを遊技者に認識させることができる。
(7)前記表示態様変更手段は、前記第2態様として実行中の可変表示の変動態様を停止状態に変更することを特徴としている。
この特徴によれば、実行中の可変表示の変動態様が停止されるので、意外性を高めて遊技興趣を向上できる。
(8)前記表示態様変更手段は、前記第2態様として実行中の可変表示の変動態様を非表示状態に変更することを特徴としている。
この特徴によれば、実行中の可変表示の変動態様が非表示とされるので、意外性を高めて遊技興趣を向上できる。
(9)前記制限手段は、特別な演出が実行中(例えば、リーチ成立中)であるときに、前記表示態様変更手段が可変表示の変動態様を前記第1態様から前記第2態様に変更することを制限することを特徴としている。
この特徴によれば、特別な演出が実行中であるときに、可変表示の変動態様が第1態様から第2態様に変更されて遊技興趣が低下してしまうことを防止できる。
(10)前記表示態様変更手段は、保留記憶が前記保留記憶手段に新たに記憶されたときに、実行中の可変表示の変動態様を前記第1態様から該第1態様と異なる第2態様に変更することを特徴としている。
この特徴によれば、可変表示の第2態様への変化が保留記憶手段に新たに記憶された保留記憶と関連があるように見せることができる。
(その他)
なお、本明細書において、演出の実行割合などの各種割合の比較の表現(「高い」、「低い」、「異ならせる」などの表現)は、一方が「0%」の割合であることを含んでもよい。例えば、一方が「0%」の割合で、他方が「100%」の割合又は「100%」未満の割合であることも含む。