以下、図面を参照しつつ、本発明の一実施形態を説明する。
(パチンコ遊技機1の構成等)
図1は、本実施の形態におけるパチンコ遊技機1の正面図であり、主要部材の配置レイアウトを示す。パチンコ遊技機(遊技機)1は、大別して、遊技盤面を構成する遊技盤(ゲージ盤)2と、遊技盤2を支持固定する遊技機用枠(台枠)3とから構成されている。遊技盤2には、ガイドレールによって囲まれた、ほぼ円形状の遊技領域が形成されている。この遊技領域には、遊技媒体としての遊技球が、所定の打球発射装置から発射されて打ち込まれる。
遊技盤2の所定位置(図1に示す例では、遊技領域の右側方)には、第1特別図柄表示装置4Aと、第2特別図柄表示装置4Bとが設けられている。第1特別図柄表示装置4Aと第2特別図柄表示装置4Bはそれぞれ、例えば7セグメントやドットマトリクスのLED(発光ダイオード)等から構成され、可変表示ゲームの一例となる特図ゲームとして、各々を識別可能な複数種類の特別識別情報である特別図柄(「特図」ともいう)を、変動可能に表示(可変表示)する(つまり、特図の可変表示を実行する)。
例えば、第1特別図柄表示装置4Aと第2特別図柄表示装置4Bはそれぞれ、「0」〜「9」を示す数字や「−」を示す記号等から構成される複数種類の特別図柄を可変表示する。そして、可変表示の終了時には、可変表示結果として確定特別図柄(「大当り」又は「ハズレ」の図柄など)を停止表示することで、可変表示結果を導出表示(単に導出ともいう。)する。
第1特別図柄表示装置4Aや第2特別図柄表示装置4Bにおいて導出表示される可変表示結果や可変表示される特別図柄は、「0」〜「9」を示す数字や「−」を示す記号等から構成されるものに限定されない。例えば7セグメントのLEDにおいて点灯させるものと消灯させるものとの組合せを異ならせた複数種類の点灯パターンが、複数種類の特別図柄として予め設定されていればよい。可変表示中の点灯パターンには、適宜LEDを全て消灯したパターンが含まれてもよい。
なお、以下では、第1特別図柄表示装置4Aにおいて可変表示される特別図柄を「第1特図」ともいい、第2特別図柄表示装置4Bにおいて可変表示される特別図柄を「第2特図」ともいう。また、第1特図の特図ゲームを「第1特図ゲーム」といい、第2特図の特図ゲームを「第2特図ゲーム」ともいう。
遊技盤2における遊技領域の中央付近には、画像表示装置5が設けられている。画像表示装置5は、例えばLCD(液晶表示装置)等から構成され、各種の演出画像を表示する表示領域を形成している。
画像表示装置5の画面上では、第1特図ゲームや第2特図ゲームに対応して、例えば3つといった複数の可変表示部となる飾り図柄表示エリアにて、特別図柄とは異なる識別情報(各々を識別可能な複数種類の装飾識別情報)である飾り図柄が可変表示される。
一例として、画像表示装置5の画面上には、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rが配置されている(なお、これら表示エリアは、可変表示の進行に応じて画面上を移動可能になっている。)。そして、第1特図ゲームと第2特図ゲームとのうち、いずれかが開始されることに対応して、「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにおいて飾り図柄の変動(可変表示)(例えば上下方向のスクロール表示や更新表示)が開始される。その後、特図ゲームにおける可変表示結果(確定特別図柄)が導出表示されるときに、画像表示装置5における「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにて、飾り図柄の可変表示結果(飾り図柄の可変表示の表示結果)となる確定飾り図柄(最終停止図柄)(「大当り」又は「ハズレ」の図柄など)が停止表示される。
このように、画像表示装置5の画面上では、第1特別図柄表示装置4Aにおける第1特図ゲーム、または、第2特別図柄表示装置4Bにおける第2特図ゲームと同期して、各々が識別可能な複数種類の飾り図柄の可変表示を行い、その可変表示の終了時に可変表示結果(確定飾り図柄)を導出表示する。
なお、例えば特別図柄、飾り図柄といった、各種の表示図柄を導出表示するとは、飾り図柄等の識別情報を停止表示(完全停止表示又は完全停止や最終停止表示又は最終停止ともいう)して可変表示を終了させることである(停止表示までが可変表示である。)。これに対して、飾り図柄の可変表示を開始してから可変表示結果となる確定飾り図柄が導出表示されるまでの可変表示中には、飾り図柄の変動速度が「0」となって、飾り図柄が停留して表示され、例えば微少な揺れや伸縮などを生じさせる表示状態となることがある。このような表示状態は、仮停止表示(又は仮停止)ともいい、可変表示における表示結果が確定的に表示されていないものの、スクロール表示や更新表示による飾り図柄の変動が進行していないことを遊技者が認識可能となる。なお、仮停止表示には、微少な揺れや伸縮なども生じさせず、所定時間(例えば1秒間)よりも短い時間だけ、飾り図柄を完全停止表示することなどが含まれてもよい。
画像表示装置5の画面上には、表示エリア5Hが配置されている。表示エリア5Hでは、実行が保留されている特図ゲームの数を特定可能とする表示が行なわれる。実行が保留されている特図ゲームは、未だ開始されていない特図ゲームであり、保留記憶として記憶される。この実施の形態では、特図ゲームを実行するための情報(後述の保留データなど)が記憶されることで、当該情報に対応する特図ゲームが保留記憶として記憶される。このため、特図ゲームの保留数は、特図保留記憶数ともいう。また、表示エリア5Hで表示される特図ゲームの保留数を特定可能な表示のことを保留記憶表示ともいう。
特図ゲームの保留は、例えば、普通入賞球装置6Aが形成する第1始動入賞口や、普通可変入賞球装置6Bが形成する第2始動入賞口に、遊技球が進入(例えば、通過)することによる始動入賞(第1始動入賞口での始動入賞を第1始動入賞といい、第2始動入賞口での始動入賞を第2始動入賞ということもある。)に基づいて発生する。すなわち、特図ゲーム(可変表示ゲーム)を実行するための始動条件(「実行条件」ともいう)は成立したが、先に成立した開始条件に基づく特図ゲームが実行中であることやパチンコ遊技機1が大当り遊技状態に制御されていることなどにより、特図ゲームの開始を許容する開始条件が成立していないときに、成立した始動条件に対応する特図ゲームの保留が行われる。
例えば、第1始動入賞の発生により、第1特図ゲームの始動条件(第1始動条件)が成立したときに、当該第1始動条件の成立に基づく第1特図ゲームを開始するための第1開始条件が成立しなければ、第1特図保留記憶数が1加算(インクリメント)され、第1特図ゲームの実行が保留される。また、第2始動入賞の発生により、第2特図ゲームの始動条件(第2始動条件)が成立したときに、当該第2始動条件の成立に基づく第2特図ゲームを開始するための第2開始条件が成立しなければ、第2特図保留記憶数が1加算(インクリメント)され、第2特図ゲームの実行が保留される。
第1特図ゲームの実行が開始されるときには、第1特図保留記憶数が1減算(デクリメント)され、第2特図ゲームの実行が開始されるときには、第2特図保留記憶数が1減算(デクリメント)される。
第1特図保留記憶数と第2特図保留記憶数とを加算した可変表示の特図保留記憶数は、特に、合計保留記憶数ともいう。単に「特図保留記憶数」というときには、通常、第1特図保留記憶数、第2特図保留記憶数及び合計保留記憶数のいずれも含む概念を指すが、特に、これらの一部(例えば第1特図保留記憶数と第2特図保留記憶数を含む一方で合計保留記憶数は除く概念)を指すこともあるものとする。
この実施の形態では、上記保留記憶表示を、保留されている特図ゲームと同じ個数の画像(本実施の形態では、丸印、四角印などであり、以下、保留表示画像ともいう。)を表示することによって行う。1つの保留表示画像は、保留されている1つの特図ゲームに対応し、保留されている当該特図ゲームを示す。なお、保留表示画像は、通常時例えば白色になっている(当然、黒など任意の色でもよい。)。
第1特図ゲームに対応する保留表示画像(第1保留表示画像ともいう。)は、表示エリア5Hの左側の領域5Haに表示される。領域5Haには、第1保留表示画像の表示位置が複数設定されており、第1保留表示画像は、最も左の表示位置から順に右詰めで表示される。
第2特図ゲームに対応する保留表示画像(第2保留表示画像ともいう。)は、表示エリア5Hの右側の領域5Hbに左詰で表示される。領域5Hbには、第2保留表示画像の表示位置が複数設定されており、第2保留表示画像は、最も左の表示位置から順に左詰めで表示される。
また、この実施の形態では、表示エリア5Hに領域5Hcも設けられている。当該領域5Hcには、現在実行中の特図ゲームないし飾り図柄の可変表示に対応した(示す)アクティブ表示画像が表示される。当該アクティブ表示画像は、対応する特図ゲームなどが保留されているときに表示されていた保留表示画像に対応し、当該特図ゲームの実行時に領域5Hcに移動して表示されるものである。
第1特図ゲーム実行時には、最も右の第1保留表示画像は領域5aから消去され、領域5Hcに移動し、アクティブ表示画像として表示される(なお、アクティブ表示画像の表示態様は第2保留表示画像のものが引き継がれる。つまり、第1保留表示画像は、領域5Hcに移動することで、そのままアクティブ表示画像として表示される。)。このとき、その他の第1保留表示画像がある場合には、当該その他の第1保留表示画像それぞれは、右隣の表示位置にシフトする(表示態様が引き継がれたままシフトする。)。第2特図ゲーム実行時には、最も左の第2保留表示画像は領域5bから消去され、領域5Hcに移動し、アクティブ表示画像として表示される(なお、アクティブ表示画像の表示態様は第2保留表示画像のものが引き継がれる。つまり、第2保留表示画像は、領域5Hcに移動することで、そのままアクティブ表示画像として表示される。)。このとき、その他の第2保留表示画像がある場合には、当該その他の第2保留表示画像それぞれは、左隣の表示位置にシフトする(表示態様が引き継がれたままシフトする。)。
表示エリア5Hとともに、あるいは表示エリア5Hに代えて、特図保留記憶数を表示する表示器を設けるようにしてもよい。図1に示す例では、表示エリア5Hとともに、第1特別図柄表示装置4A及び第2特別図柄表示装置4Bの上部に、特図保留記憶数を特定可能に表示するための第1保留表示器25Aと第2保留表示器25Bとが設けられている。第1保留表示器25Aは、第1特図保留記憶数を特定可能に表示する。第2保留表示器25Bは、第2特図保留記憶数を特定可能に表示する。第1保留表示器25Aと第2保留表示器25Bはそれぞれ、例えば第1特図保留記憶数と第2特図保留記憶数のそれぞれにおける上限値(例えば「4」)に対応した個数(例えば4個)のLEDを含んで構成されている。ここでは、LEDの点灯個数によって、第1特図保留記憶数と第2特図保留記憶数とを表示している。
画像表示装置5の下方には、普通入賞球装置6Aと、普通可変入賞球装置6Bとが設けられている。
普通入賞球装置6Aは、例えば所定の玉受部材によって常に一定の開放状態に保たれる始動領域(第1始動領域)としての第1始動入賞口を形成する。
普通可変入賞球装置6Bは、普通電動役物用のソレノイド81(図2参照)によって垂直位置となる閉鎖状態と傾動位置となる開放状態とに変化する一対の可動翼片を有する電動チューリップ型役物(普通電動役物)を備え、第2始動入賞口を形成する。
普通可変入賞球装置6Bは、例えば、普通電動役物用のソレノイド81がオフ状態であるときに可動翼片が垂直位置となることにより、第2始動入賞口に遊技球が進入しない閉鎖状態になる(第2始動入賞口が閉鎖状態になるともいう。)。その一方で、普通可変入賞球装置6Bは、普通電動役物用のソレノイド81がオン状態であるときに可動翼片が傾動位置となることにより、第2始動入賞口に遊技球が進入できる開放状態になる(第2始動入賞口が開放状態になるともいう。)。なお、普通可変入賞球装置6Bは、ソレノイド81がオフ状態のときに通常開放状態となり、ソレノイド81がオン状態のときに通常開放状態よりも遊技球が第2始動入賞口に侵入しやすい拡大開放状態となるような構成であってもよい。普通可変入賞球装置6Bは、例えば、第1可変状態と当該第1可変状態よりも遊技球が第2始動入賞口に侵入しやすい第2可変状態とに変化可能であればよい。
普通入賞球装置6Aに形成された第1始動入賞口に進入した遊技球は、例えば第1始動口スイッチ22A(図2参照)によって検出される。普通可変入賞球装置6Bに形成された第2始動入賞口に進入した遊技球は、例えば第2始動口スイッチ22B(図2参照)によって検出される。
第1始動口スイッチ22Aによって遊技球が検出されたことに基づき、所定個数(例えば3個)の遊技球が賞球(景品遊技媒体)として払い出され、第1特図保留記憶数が所定の上限値(例えば「4」)未満であれば、第1始動条件が成立する。第2始動口スイッチ22Bによって遊技球が検出されたことに基づき、所定個数(例えば3個)の遊技球が賞球として払い出され、第2特図保留記憶数が所定の上限値未満であれば、第2始動条件が成立する。
普通入賞球装置6Aと普通可変入賞球装置6Bの下方には、特別可変入賞球装置7が設けられている。特別可変入賞球装置7は、大入賞口扉用となるソレノイド82(図2参照)によって開閉駆動される大入賞口扉を備え、その大入賞口扉によって開放状態と閉鎖状態とに変化する特定領域としての大入賞口を形成する。
一例として、特別可変入賞球装置7では、大入賞口扉用のソレノイド82がオフ状態であるときに大入賞口扉が大入賞口を閉鎖状態として、遊技球が大入賞口に進入(例えば、通過)できなくなる。その一方で、特別可変入賞球装置7では、大入賞口扉用のソレノイド82がオン状態であるときに大入賞口扉が大入賞口を開放状態として、遊技球が大入賞口に進入しやすくなる。このように、特定領域としての大入賞口は、遊技球が進入しやすく遊技者にとって有利な開放状態と、遊技球が進入できず遊技者にとって不利な閉鎖状態とに変化する。なお、遊技球が大入賞口に進入できない閉鎖状態に代えて、あるいは閉鎖状態の他に、遊技球が大入賞口に進入しにくい一部開放状態を設けてもよい。
大入賞口に進入した遊技球は、例えばカウントスイッチ23(図2参照)によって検出される。カウントスイッチ23によって遊技球が検出されたことに基づき、所定個数(例えば14個)の遊技球が賞球として払い出される。こうして、特別可変入賞球装置7において開放状態となった大入賞口に遊技球が進入したときには、例えば第1始動入賞口や第2始動入賞口といった、他の入賞口に遊技球が進入したときよりも多くの賞球が払い出される。したがって、特別可変入賞球装置7において大入賞口が開放状態となれば、その大入賞口に遊技球が進入可能となり、遊技者にとって有利な第1状態となる。その一方で、特別可変入賞球装置7において大入賞口が閉鎖状態となれば、大入賞口に遊技球を進入させて賞球を得ることが不可能または困難になり、第1状態よりも遊技者にとって不利な第2状態となる。
遊技盤2の所定位置(図1に示す例では、遊技領域の左側方)には、普通図柄表示器20が設けられている。一例として、普通図柄表示器20は、第1特別図柄表示装置4Aや第2特別図柄表示装置4Bと同様に7セグメントやドットマトリクスのLED等から構成され、例えば、特別図柄とは異なる複数種類の識別情報である普通図柄(「普図」あるいは「普通図」ともいう)を変動可能に表示(可変表示)し、可変表示終了時に表示結果を導出表示(ここでは、停止表示によって行われる。)する。このような普通図柄の可変表示は、普図ゲーム(「普通図ゲーム」ともいう)と称される。
普通図柄表示器20の上方には、普図保留表示器25Cが設けられている。普図保留表示器25Cは、例えば4個のLEDを含んで構成され、遊技領域に形成された通過ゲート41(所定の部材によって遊技球が通過可能に形成され、遊技球の通過は、ゲートスイッチ21によって検出される。)を通過した有効通過球数としての普図保留記憶数を表示する。
遊技盤2の表面には、上記の構成以外にも、遊技球の流下方向や速度を変化させる風車及び多数の障害釘が設けられている。また、第1始動入賞口、第2始動入賞口及び大入賞口とは異なる入賞口として、例えば所定の玉受部材によって常に一定の開放状態に保たれる単一または複数の一般入賞口が設けられてもよい。この場合には、一般入賞口のいずれかに進入した遊技球が所定の一般入賞球スイッチによって検出されたことに基づき、所定個数(例えば10個)の遊技球が賞球として払い出されればよい。遊技領域の最下方には、いずれの入賞口にも進入しなかった遊技球が取り込まれるアウト口が設けられている。
遊技機用枠3の左右上部位置には、効果音等を再生出力するためのスピーカ8L、8Rが設けられており、さらに遊技領域周辺部には、遊技効果用の遊技効果ランプ9が設けられている。遊技効果ランプ9は、LEDを含んで構成されている。
遊技機用枠3の右下部位置には、遊技媒体としての遊技球を遊技領域に向けて発射するために遊技者等によって操作される打球操作ハンドル(操作ノブ)が設けられている。例えば、打球操作ハンドルは、遊技者等による操作量(回転量)に応じて遊技球の弾発力を調整する。
遊技領域の下方における遊技機用枠3の所定位置には、賞球として払い出された遊技球や所定の球貸機により貸し出された遊技球を、打球発射装置へと供給可能に保持(貯留)する上皿(打球供給皿)が設けられている。遊技機用枠3の下部には、上皿から溢れた余剰球などを、パチンコ遊技機1の外部へと排出可能に保持(貯留)する下皿が設けられている。
下皿を形成する部材には、例えば下皿本体の上面における手前側の所定位置(例えば下皿の中央部分)などに、遊技者が把持して傾倒操作が可能なスティックコントローラ31Aが取り付けられている。スティックコントローラ31Aは、遊技者が把持する操作桿を含み、操作桿の所定位置(例えば遊技者が操作桿を把持したときに操作手の人差し指が掛かる位置など)には、トリガボタンを有する。トリガボタンは、遊技者がスティックコントローラ31Aの操作桿を操作手(例えば左手など)で把持した状態において、所定の操作指(例えば人差し指など)で押引操作することなどにより所定の指示操作ができるように構成されていればよい。操作桿の内部には、トリガボタンに対する押引操作などによる所定の指示操作を検知するトリガセンサが内蔵されていればよい。
スティックコントローラ31Aの下部における下皿の本体内部などには、操作桿に対する傾倒操作を検知する傾倒方向センサユニットを含むコントローラセンサユニット35A(トリガセンサもこれに含まれる。)(図2)が設けられていればよい。例えば、傾倒方向センサユニットは、パチンコ遊技機1と正対する遊技者の側からみて操作桿の中心位置よりも左側で遊技盤2の盤面と平行に配置された2つの透過形フォトセンサ(平行センサ対)と、この遊技者の側からみて操作桿の中心位置よりも右側で遊技盤2の盤面と垂直に配置された2つの透過形フォトセンサ(垂直センサ対)とを組み合わせた4つの透過形フォトセンサを含んで構成されていればよい。コントローラセンサユニット35Aは、スティックコントローラ31Aへの操作に応じた信号を図2の演出制御基板12に出力する。
上皿を形成する部材には、例えば上皿本体の上面における手前側の所定位置(例えばスティックコントローラ31Aの上方)などに、遊技者が押下操作などにより所定の指示操作を可能なプッシュボタン31Bが設けられている。プッシュボタン31Bは、遊技者からの押下操作などによる所定の指示操作を、機械的、電気的、あるいは、電磁的に、検出できるように構成されていればよい。プッシュボタン31Bの設置位置における上皿の本体内部などには、プッシュボタン31Bに対してなされた遊技者の操作行為を機械的、電気的、あるいは、電磁的に検知するプッシュセンサ35B(図2)が設けられていればよい。プッシュセンサ35Bは、プッシュボタン31Bへの操作に応じた信号を図2の演出制御基板12に出力する。
パチンコ遊技機1には、例えば図2に示すような主基板11、演出制御基板12、音声制御基板13、ランプ制御基板14といった、各種の制御基板が搭載されている。また、パチンコ遊技機1には、主基板11と演出制御基板12との間で伝送される各種の制御信号を中継するための中継基板15なども搭載されている。その他にも、パチンコ遊技機1における遊技盤などの背面には、例えば払出制御基板、情報端子基板、発射制御基板、インタフェース基板、タッチセンサ基板、電源基板などといった、各種の基板が配置されている。
主基板11は、メイン側の制御基板であり、パチンコ遊技機1における遊技の進行を制御するための各種回路が搭載されている。主基板11は、主として、特図ゲームにおいて用いる乱数の設定機能、所定位置に配設されたスイッチ等からの信号を受け取る機能、演出制御基板12などからなるサブ側の制御基板に宛てて、指令情報の一例となる制御コマンド(後述の演出制御コマンドなど)を制御信号として出力して送信する機能、ホールの管理コンピュータに対して各種情報を出力する機能などを備えている。また、主基板11は、第1特別図柄表示装置4Aと第2特別図柄表示装置4Bを構成する各LED(例えばセグメントLED)などの点灯/消灯制御を行って第1特図ゲームや第2特図ゲームを制御することや、普通図柄表示器20の点灯/消灯/発色制御などを行って普通図柄表示器20による普図ゲームを制御することといった、所定の表示図柄の可変表示を制御する機能も備えている。また、主基板11は、第1保留表示器25A、第2保留表示器25B、普図保留表示器25Cなどを制御して、各種保留記憶数を表示する機能も備えている。
主基板11には、例えば遊技制御用マイクロコンピュータ100やスイッチ回路110、ソレノイド回路111などが搭載されている。
スイッチ回路110は、遊技球検出用の各種スイッチ(ゲートスイッチ21、始動口スイッチ(第1始動口スイッチ22Aおよび第2始動口スイッチ22B)、カウントスイッチ23)からの検出信号(遊技媒体の通過や進入を検出したこと(スイッチがオンになったこと)を示す検出信号)を取り込んで遊技制御用マイクロコンピュータ100に伝送する。なお、各種スイッチは、例えばセンサと称されるものなどのように、遊技媒体としての遊技球を検出できる任意の構成を有するものであればよい。
ソレノイド回路111は、遊技制御用マイクロコンピュータ100からのソレノイド駆動信号(例えば、ソレノイド81やソレノイド82をオン状態にする信号など)を、普通電動役物用のソレノイド81や大入賞口扉用のソレノイド82に伝送する。
演出制御基板12は、主基板11とは独立したサブ側の制御基板であり、中継基板15を介して主基板11から伝送された制御信号を受信して、画像表示装置5、スピーカ8L、8R、遊技効果ランプ9といった演出用の電気部品による演出動作を制御するための各種回路が搭載されている。すなわち、演出制御基板12は、画像表示装置5における表示動作や、スピーカ8L、8Rからの音声出力動作、遊技効果ランプ9などにおける点灯/消灯動作を行わせる機能、つまり、演出用の電気部品を制御して所定の演出動作を実行させる機能を備えている。また、演出制御基板12には、スティックコントローラ31Aへの操作をコントローラセンサユニット35Aからの信号に基づいて検出する機能や、プッシュボタン31Bへの操作をプッシュセンサ35Bからの信号に基づいて検出する機能、検出した操作に応じた演出動作を演出用の電機部品に実行させる機能なども備える。
音声制御基板13は、演出制御基板12とは別個に設けられた音声出力制御用の制御基板であり、演出制御基板12からの信号(効果音信号)に基づき、スピーカ8L、8Rから音声(効果音信号が指定する音声)を出力させるための音声信号処理を実行する処理回路などが搭載されている。
ランプ制御基板14は、演出制御基板12とは別個に設けられたランプ出力制御用の制御基板であり、演出制御基板12からの信号(電飾信号)に基づき、遊技効果ランプ9などにおける点灯/消灯駆動(電飾信号が示す駆動内容による点灯/消灯)を行うランプドライバ回路などが搭載されている。
主基板11から演出制御基板12に向けて伝送される制御信号(制御コマンド)は、中継基板15によって中継される。中継基板15を介して主基板11から演出制御基板12に対して伝送される制御コマンドは、例えば電気信号として送信される演出制御コマンドである(詳しくは後述する)。演出制御コマンドはいずれも、例えば2バイト構成であり、1バイト目はMODE(コマンドの分類)を示し、2バイト目はEXT(コマンドの種類)を表す。MODEデータの先頭ビット(ビット7)は必ず「1」となり、EXTデータの先頭ビットは「0」となるように、予め設定されていればよい。
主基板11に搭載された遊技制御用マイクロコンピュータ100は、例えば1チップのマイクロコンピュータであり、遊技制御用のプログラムや固定データ等を記憶するROM(Read Only Memory)101と、遊技制御用のワークエリアを提供するRAM(Random Access Memory)102と、遊技制御用のプログラムを実行して制御動作を行うCPU(Central Processing Unit)103と、CPU103とは独立して乱数値を示す数値データの更新を行う乱数回路104と、I/O(Input/Output port)105とを備えて構成される。
一例として、遊技制御用マイクロコンピュータ100では、CPU103がROM101から読み出したプログラムを実行することにより、パチンコ遊技機1における遊技の進行を制御するための処理(例えば、上記主基板11の機能を実現するための処理など。)が実行される。このときには、CPU103がROM101から固定データを読み出す固定データ読出動作や、CPU103がRAM102に各種の変動データを書き込んで一時記憶させる変動データ書込動作、CPU103がRAM102に一時記憶されている各種の変動データを読み出す変動データ読出動作、CPU103がI/O105を介して遊技制御用マイクロコンピュータ100の外部から各種信号の入力を受け付ける受信動作、CPU103がI/O105を介して遊技制御用マイクロコンピュータ100の外部へと各種信号を出力する送信動作なども行われる。
なお、遊技制御用マイクロコンピュータ100となる1チップのマイクロコンピュータは、少なくともCPU103の他にRAM102が内蔵されていればよく、ROM101や乱数回路104、I/O105などは外付けされてもよい。
遊技制御用マイクロコンピュータ100では、例えば乱数回路104などにより、遊技の進行を制御するために用いられる各種の乱数値を示す数値データが更新可能にカウントされる。遊技の進行を制御するために用いられる乱数は、遊技用乱数ともいう。遊技用乱数は、乱数回路104などのハードウェアによって更新されるものであってもよいし、遊技制御用マイクロコンピュータ100のCPU103が所定のコンピュータプログラムを実行することでソフトウェアによって更新されるものであってもよい。例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ100におけるRAM102の所定領域に設けられたランダムカウンタや、RAM102とは別個の内部レジスタに設けられたランダムカウンタに、所定の乱数値を示す数値データを格納し、CPU103が定期的または不定期的に格納値を更新することで、乱数値の更新が行われるようにしてもよい。
遊技制御用マイクロコンピュータ100が備えるROM101には、ゲーム制御用のプログラムの他にも、遊技の進行を制御するために用いられる各種の選択用データ、テーブルデータなどが格納されている。例えば、ROM101には、CPU103が各種の判定や決定、設定を行うために用意された複数の判定テーブルや決定テーブル、設定テーブルなどを構成するデータが記憶されている。また、ROM101には、CPU103が主基板11から各種の制御コマンドとなる制御信号を送信するために用いられる複数のコマンド送信テーブルを構成するテーブルデータや、変動パターンを複数種類格納する変動パターンテーブルを構成するテーブルデータなどが、記憶されている。
遊技制御用マイクロコンピュータ100が備えるRAM102には、パチンコ遊技機1における遊技の進行などを制御するために用いられる各種データ(各種フラグやカウンタ、タイマなども含む。)が書換可能に一時記憶される。
I/O105は、例えば遊技制御用マイクロコンピュータ100の外部から各種信号が入力される入力ポートと、遊技制御用マイクロコンピュータ100の外部へと各種信号を伝送するための出力ポートとを含んで構成される。
演出制御基板12には、プログラムに従って制御動作を行う演出制御用CPU120と、演出制御用のプログラムや固定データ等を記憶するROM121と、演出制御用CPU120のワークエリアを提供するRAM122と、画像表示装置5における表示動作の制御内容を決定するための処理などを実行する表示制御部123と、演出制御用CPU120とは独立して乱数値を示す数値データの更新を行う乱数回路124と、I/O125とが搭載されている。
一例として、演出制御基板12では、演出制御用CPU120がROM121から読み出した演出制御用のプログラムを実行することにより、演出用の電気部品による演出動作を制御する処理(演出用の電気部品に所定の演出動作を実行させる機能を実現する処理)が実行される。このときには、演出制御用CPU120がROM121から固定データを読み出す固定データ読出動作や、演出制御用CPU120がRAM122に各種の変動データを書き込んで一時記憶させる変動データ書込動作、演出制御用CPU120がRAM122に一時記憶されている各種の変動データを読み出す変動データ読出動作、演出制御用CPU120がI/O125を介して演出制御基板12の外部から各種信号の入力を受け付ける受信動作、演出制御用CPU120がI/O125を介して演出制御基板12の外部へと各種信号を出力する送信動作なども行われる。
演出制御用CPU120、ROM121、RAM122は、演出制御基板12に搭載された1チップの演出制御用マイクロコンピュータに含まれてもよい。
演出制御基板12では、例えば乱数回路124などにより、演出動作を制御するために用いられる各種の乱数値を示す数値データが更新可能にカウントされる。こうした演出動作を制御するために用いられる乱数は、演出用乱数ともいう。演出用乱数は、主基板11で使用される遊技用乱数と同様に、乱数回路124などのハードウェアによって更新されるものであってもよいし、演出制御用CPU120が所定のコンピュータプログラムを実行することでソフトウェアによって更新されるものであってもよい。
図2に示す演出制御基板12に搭載されたROM121には、演出制御用のプログラムの他にも、演出動作を制御するために用いられる各種のデータテーブルなどが格納されている。例えば、ROM121には、演出制御用CPU120が各種の判定や決定、設定を行うために用意された複数の判定テーブルや決定テーブルを構成するテーブルデータ、各種の演出制御パターンを構成するパターンデータなどが記憶されている。
演出制御パターンは、飾り図柄の可変表示やリーチ演出などの各種演出を実行するためのデータの集まりであって、例えばプロセスタイマ判定値などの判定値と対応付けられた演出制御実行データ(表示制御データ、音声制御データ、点灯データなど)や終了コードなどを含んだプロセスデータから構成され、前記パターンデータを組み合わせて構成され、後述の使用パターンとして設定される。また、そのまま演出制御パターンとなるパターンデータも記憶されており、当該パターンデータがそのまま使用パターンとなる演出制御パターンとして設定されることもある。
演出制御基板12に搭載されたRAM122には、演出動作を制御するために用いられる各種データ(各種フラグやカウンタ、タイマなども含む。)が記憶される。
演出制御基板12に搭載された表示制御部123は、演出制御用CPU120の制御に基づいて(例えば、演出制御用CPU120からの表示制御指令などに基づき)、画像表示装置5において表示する演出画像の映像信号を出力し、画像表示装置5に演出画像を表示する。一例として、表示制御部123には、VDP(Video Display Processor)、CGROM(Character Generator ROM)、VRAM(Video RAM)などが搭載されていればよい。なお、VDPは、GPU(Graphics Processing Unit)、GCL(Graphics Controller LSI)、あるいは、より一般的にDSP(Digital Signal Processor)と称される画像処理用のマイクロプロセッサであってもよい。CGROMは、例えば書換不能な半導体メモリであってもよいし、フラッシュメモリなどの書換可能な半導体メモリであってもよく、あるいは、磁気メモリ、光学メモリといった、不揮発性記録媒体のいずれかを用いて構成されたものであればよい。
例えば、演出制御用CPU120は、上記の演出制御パターンに含まれる表示制御データなどに従って、画像表示装置5の表示画面内に表示させる演出画像を指定する表示制御指令を表示制御部123に送信する。表示制御部123は、演出制御用CPU120からの表示制御指令に従って、CGROMなど(記憶部)に格納されているデータを用いて、当該表示制御指令によって指定される演出画像を表示するための映像信号を出力する。これによって、演出制御用CPU120の制御(演出制御パターンなどに基づく制御)に従った演出画像の映像信号が出力されたことになり、そして、画像表示装置5に当該演出画像が表示されることになる。
演出制御基板12に搭載されたI/O125は、例えば主基板11などから伝送された演出制御コマンドを取り込むための入力ポートと、演出制御基板12の外部へと各種信号を伝送するための出力ポートとを含んで構成される。例えば、I/O125の出力ポートからは、画像表示装置5へと伝送される映像信号や、音声制御基板13へと伝送される制御信号(効果音信号)、ランプ制御基板14へと伝送される制御信号(電飾信号)などが出力される。I/O125の入力ポートには、スティックコントローラ31Aへの操作に応じた操作信号がコントローラセンサユニット35Aからから入力され、プッシュボタン31Bへの操作に応じた操作信号がプッシュセンサ35Bから入力される。
画像表示装置5は、液晶パネルなどからなる表示パネルと、当該表示パネルを駆動するドライバ回路などを備える。演出制御用CPU120の制御に基づいて表示制御部123からI/O125を介して画像表示装置5に供給された映像信号は、前記ドライバ回路に入力される。ドライバ回路は、入力された映像信号に基づいて、表示パネルを駆動し、当該映像信号が表す画像を表示パネルに表示させる。これによって、画像表示装置5には、各種の演出画像が表示されることになる。
上記のような構成によって、演出制御用CPU120は、音声制御基板13を介してスピーカ8L、8Rを制御して音声を出力させたり、ランプ制御基板14を介して遊技効果ランプ9を点灯/消灯させたり、表示制御部123を介して画像表示装置5の表示領域に演出画像を表示させたりして、各種の演出(スティックコントローラ31Aやプッシュボタン31Bへの操作に基づいた演出を含む)を実行する。
遊技球を用いた遊技の一例として、パチンコ遊技機1における筐体前面の右下方に設置された打球操作ハンドルが遊技者によって所定操作(例えば回転操作)されたことに基づいて、所定の打球発射装置が備える発射モータなどにより、遊技媒体としての遊技球が遊技領域に向けて発射される。
遊技領域を流下した遊技球が通過ゲート41を通過し、ゲートスイッチ21によって検出されたとき(ゲートスイッチ21がオンになったとき)には、この検出に基づいて、普通図柄表示器20にて普図ゲームを実行するための普図始動条件が成立する。その後、例えば前回の普図ゲームが終了したことといった、普通図柄の可変表示を開始するための普図開始条件が成立したことに基づいて、普通図柄表示器20による普図ゲーム(普通図柄の可変表示)が開始される。
普図ゲームでは、普通図柄の変動(可変表示)を開始させた後、所定時間が経過すると、普通図柄の可変表示結果(普図ゲームの表示結果)となる確定普通図柄を停止表示(導出表示)する。このとき、確定普通図柄として特定の普通図柄(普図当り図柄、例えば「7」など)が停止表示されれば、普通図柄の可変表示結果が「普図当り」となる。その一方、確定普通図柄として普図当り図柄以外の普通図柄(普図ハズレ図柄、例えば「−」など)が停止表示されれば、普通図柄の可変表示結果が「普図ハズレ」となる。
普通図柄の可変表示結果が「普図当り」となったことに対応して、普通可変入賞球装置6Bを構成する電動チューリップの可動翼片が傾動位置となる開放制御(第2始動入賞口が開放状態になる。)が行われ、所定時間が経過すると垂直位置に戻る閉鎖制御(第2始動入賞口が閉鎖状態になる。)が行われる。
普通図柄の可変表示結果を、予め定められた特定表示結果としての「普図当り」にするか否かは、普通図柄表示器20による普図ゲームが開始されるときなどに、その可変表示結果を導出表示する以前に決定(事前決定)される。また、普通図柄の可変表示期間(変動時間)も、普図ゲームが開始されるときになど、その可変表示結果を導出表示する以前に決定(事前決定)される。
遊技領域を流下した遊技球が、普通入賞球装置6Aに形成された第1始動入賞口(第1始動領域)に進入すると、第1始動口スイッチ22Aによって遊技球が検出されたこと(第1始動口スイッチ22Aがオンになったこと)などにより第1始動条件が成立する。その後、例えば前回の特図ゲームや大当り遊技状態が終了したことなどにより第1開始条件が成立したことに基づいて、第1特別図柄表示装置4Aによる第1特図を用いた特図ゲーム(第1特図ゲーム)が開始される。
また、遊技球が普通可変入賞球装置6Bに形成された第2始動入賞口(第2始動領域)に進入すると、第2始動口スイッチ22Bによって遊技球が検出されたこと(第2始動口スイッチ22Bがオンになったこと)などにより第2始動条件が成立する。その後、例えば前回の特図ゲームや大当り遊技状態が終了したことなどにより第2開始条件が成立したことに基づいて、第2特別図柄表示装置4Bによる第2特図を用いた特図ゲーム(第2特図ゲーム)が開始される。ただし、普通可変入賞球装置6Bが閉鎖状態であるときには、第2始動入賞口に遊技球が進入不可能である(この実施の形態では、高ベース状態のときに、第2始動入賞口が開放されやすい)。
第1特図ゲームが開始されるときや、第2特図ゲームが開始されるときには、特別図柄の可変表示結果(特図ゲームの表示結果)を、予め定められた特定表示結果としての「大当り」にするか否かが、その可変表示結果を導出表示する以前に決定(事前決定)される。そして、可変表示結果の決定に基づく所定割合で、変動パターン(特図や飾り図柄の可変表示の実行時間や、飾り図柄の可変表示のパターンなどを指定するもの)の決定などが行われる。
こうした可変表示結果や変動パターンの決定に基づいて特図ゲームが開始された後、例えば変動パターンに対応して予め定められた可変表示時間が経過したときには、可変表示結果となる確定特別図柄が導出表示される。
特別図柄の可変表示結果として予め定められた大当り図柄が導出表示されたとき(確定特別図柄が大当り図柄のとき)には、当該可変表示結果が「大当り」(特定表示結果)となり、遊技者にとって有利な特定状態としての大当り遊技状態に制御される。大当り遊技状態に制御されるか否かは、可変表示結果が「大当り」となるか否かに対応しており、その可変表示結果を導出表示する以前に決定(事前決定)される。特別図柄の可変表示結果として、大当り図柄が導出表示されず、ハズレ図柄が導出表示されたとき(確定特別図柄がハズレ図柄のとき)には、当該可変表示結果が「ハズレ」となる。
一例として、「3」、「7」の数字を示す特別図柄を大当り図柄とし、「−」の記号を示す特別図柄をハズレ図柄とする。なお、第1特別図柄表示装置4Aによる特図ゲームにおける大当り図柄やハズレ図柄といった各図柄は、第2特別図柄表示装置4Bによる特図ゲームにおける各図柄とは異なる特別図柄となるようにしてもよいし、双方の特図ゲームにおいて共通の特別図柄が大当り図柄やハズレ図柄となるようにしてもよい。
大当り遊技状態では、大入賞口が開放状態となって特別可変入賞球装置7が遊技者にとって有利な第1状態となる。そして、所定期間(例えば29秒間、又は、0.5秒間)あるいは所定個数(例えば9個)の遊技球が大入賞口に進入して入賞球が発生するまでの期間にて、大入賞口を継続して開放状態とするラウンド遊技(単に「ラウンド」ともいう)が実行される。こうしたラウンド遊技の実行期間以外の期間では、大入賞口が閉鎖状態となり、入賞球が発生困難または発生不可能となる。大入賞口に遊技球が進入したときには、カウントスイッチ23により入賞球(大入賞口に進入した遊技球)が検出され、その検出ごとに所定個数(例えば14個)の遊技球が賞球として払い出される。大当り遊技状態におけるラウンド遊技は、所定の上限回数(例えば「15」又は「2」)に達するまで繰返し実行される。
特別図柄の可変表示結果が「大当り」となる場合には、大当り種別が「突確」(突然確変)、「確変」のいずれかとなる場合が含まれている。例えば、特別図柄の可変表示結果として、「3」の数字を示す大当り図柄が導出表示されたときには大当り種別が「突確」となり、「7」の数字を示す大当り図柄が導出表示されたときには大当り種別が「確変」となる。
大当り種別が「確変」の場合、大当り遊技状態におけるラウンド遊技として、特別可変入賞球装置7を遊技者にとって有利な第1状態(大入賞口を開放状態)とする上限時間が比較的長い第1時間(例えば29秒など)となる通常開放ラウンドが、15ラウンド(15回)などの所定回数分実行される。
大当り種別が「突確」の場合、大当り遊技状態におけるラウンド遊技として、特別可変入賞球装置7を遊技者にとって有利な第1状態(大入賞口を開放状態)とする上限時間が短い第2時間(例えば0.5秒など)となる短期開放ラウンドが、2ラウンド(2回)などの所定回数分実行される。
なお、大当り種別が「確変」のときの「大当り」を「確変大当り」、大当り種別が「突確」のときの「大当り」を「突確大当り」ということがある。また、「確変大当り」に基づく大当り遊技状態を「確変大当り遊技状態」ということがある。また、「突確大当り」に基づく大当り遊技状態を「突確大当り遊技状態」ということがある。
大当り遊技状態が終了した後には、可変表示結果が「大当り」となる確率(大当り確率)が通常状態よりも高くなる確変状態に制御されることがある。
また、大当り遊技状態が終了した後には、平均的な可変表示時間(可変表示の期間)が通常状態よりも短くなる時短状態に制御されることがある。
確変状態及び時短状態は、所定回数(この実施の形態では、100回)の特図ゲームが実行されたことと、次回の大当り遊技状態が開始されたことのうち、いずれか一方の終了条件が先に成立するまで、継続するように制御される。 時短状態や確変状態は、遊技者にとって有利な遊技状態である。
この実施の形態では、確変大当り遊技状態が終了した後及び突確大当り遊技状態が終了した後の遊技状態は、時短状態及び確変状態になる。この実施の形態では、確変状態のときは必ず時短状態となり、時短状態のときには必ず確変状態となる(時短状態及び確変状態のうちの一方のみの状態になることはない。)。
この実施の形態では、突確大当り遊技状態のラウンド遊技の期間は、0.5秒など極端に短く設定されており、また、突確大当り遊技状態のラウンド数も少ない。このため、突確大当り遊技状態は、実質的に賞球は得られず、すぐに終了してしまう。しかし、突確大当り遊技状態の後、遊技状態が確変状態なるので、遊技者は、突確大当り遊技状態に制御されることがあると、突然確変状態が到来したように感じる。
なお、時短状態では、通常状態などの時短状態になっていない非時短状態よりも第2始動入賞口に遊技球が進入しやすい有利変化態様で、普通可変入賞球装置6Bを開放状態と閉鎖状態とに変化させる。
例えば、普通図柄表示器20による普図ゲームにおける普通図柄の変動時間(普図の可変表示の期間であり、普図変動時間ともいう。)を通常状態のときよりも短くする制御や、各回の普図ゲームで普通図柄の可変表示結果(普図ゲームの表示結果)が「普図当り」となる確率を通常状態のときよりも向上させる制御、可変表示結果が「普図当り」となったことに基づく普通可変入賞球装置6Bにおける可動翼片の傾動制御を行う傾動制御時間を通常状態のときよりも長くする制御、その傾動回数を通常状態のときよりも増加させる制御により、普通可変入賞球装置6Bを有利変化態様で開放状態と閉鎖状態とに変化させればよい。なお、これらの制御のいずれか1つが行われるようにしてもよいし、複数の制御が組み合わせられて行われるようにしてもよい。
上記制御のように、普通可変入賞球装置6Bを有利変化態様で開放状態と閉鎖状態とに変化させる制御は、高開放制御(「時短制御」あるいは「高ベース制御」ともいう)と称される。こうした時短状態に制御されることにより、次に可変表示結果が「大当り」となるまでの所要時間が短縮され、通常状態よりも遊技者にとって有利な特別遊技状態となる。
なお、通常状態とは、大当り遊技状態等の特定状態や、時短状態や、確変状態等の遊技者にとって有利な状態以外の遊技状態のことであり、普図ゲームにおける可変表示結果が「普図当り」となる確率及び特図ゲームにおける可変表示結果が「大当り」となる確率が、パチンコ遊技機1の初期設定状態(例えばシステムリセットが行われた場合のように、電源投入後に所定の復帰処理を実行しなかったとき)と同一に制御される状態である。
時短状態は、「高ベース状態」、「高ベース」などともいわれ、時短状態でない遊技状態は、「低ベース状態」、「低ベース」、「非時短状態」、「非時短」などともいわれる。確変制御が行われる確変状態は、「高確状態」、「高確」などともいわれ、確変状態でない遊技状態は、「低確状態」、「低確」、「非確変状態」、「非確変」などともいわれる。確変状態及び時短状態になっているときの遊技状態は、「高確高ベース状態」、「高確高ベース」などともいわれる。通常状態は、「低確低ベース状態」、「低確低ベース」などともいわれる。
画像表示装置5に設けられた「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rでは、第1特別図柄表示装置4Aにおける第1特図ゲームと、第2特別図柄表示装置4Bにおける第2特図ゲームとのうち、いずれかの特図ゲームが開始されることに対応して、飾り図柄の可変表示(これも演出の一種である。)が開始される。第1特図ゲームや第2特図ゲームにおいて、特別図柄の可変表示結果(特図ゲームの表示結果)となる確定特別図柄が導出表示されるときには、当該導出表示のタイミングに同期して、画像表示装置5の「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにおいて飾り図柄の可変表示が終了するとともに、可変表示結果となる確定飾り図柄(3つの飾り図柄の組合せ)が導出表示(停止表示)される。
飾り図柄の可変表示が開始されてから終了するまでの期間では、飾り図柄の可変表示態様が所定のリーチ態様となる(リーチが成立する)ことがある。ここで、リーチ態様とは、画像表示装置5の画面上にて停止表示された飾り図柄が後述の大当り組合せの一部を構成しているときに未だ停止表示されていない飾り図柄(「リーチ変動図柄」ともいう)については変動が継続している表示態様、あるいは、全部または一部の飾り図柄が大当り組合せの全部または一部を構成しながら同期して変動している表示態様のことである。
具体的には、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにおける一部(例えば「左」及び「右」の飾り図柄表示エリア5L、5Rなど)では予め定められた大当り組合せを構成する飾り図柄(例えば「7」)が停止表示されているときに未だ停止表示していない残りの飾り図柄表示エリア(例えば「中」の飾り図柄表示エリア5Cなど)では飾り図柄が変動している表示態様、あるいは、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにおける全部または一部で飾り図柄が大当り組合せの全部または一部を構成しながら同期して変動している表示態様である。
また、この実施の形態では、可変表示中に上記リーチ態様となったことに対応してリーチ演出が実行される。リーチ演出は、飾り図柄の表示態様や変動態様を変化させたり、飾り図柄とは別に画像表示装置5の画面上にキャラクタ画像(人物等を模した演出画像)を表示させたり、背景画像の表示態様を変化させたり、飾り図柄とは別に動画像を再生表示させたりすることで、リーチ態様となる以前とは異なる演出動作を行う演出である。
この実施の形態では、リーチ演出として、演出態様がそれぞれ異なるノーマルリーチ、スーパーリーチA(ノーマルリーチから発展する)、及び、スーパーリーチB(ノーマルリーチから発展する)が用意されている。この実施の形態では、各リーチ演出が実行されたときの大当り期待度は、スーパーリーチB、スーパーリーチA、ノーマルリーチ(スーパーリーチに発展しないノーマルリーチ)の順で高い。リーチ演出には、スピーカ8L、8Rによる音声出力動作や、遊技効果ランプ9などにおける点灯動作などによる演出が含まれていてもよい(他の演出についても同じ)。
大当り期待度は、例えば、特別図柄の可変表示結果が「大当り」となる割合であり、ここでは、飾り図柄の可変表示結果が「大当り」となる割合でもある。
また、後で詳述するが、この実施の形態では、始動入賞時における判定(保留された特図ゲームの表示結果(飾り図柄の可変表示の表示結果でもある。)が大当りになるか否かなどの判定であり、以下、先読み判定ともいう。)に基づいて所謂先読み予告が実行される。先読み予告は、先読み判定の対象となった特図ゲーム(以下、これらをターゲットともいう。)の大当り期待度を予告する予告演出の一種である。この実施の形態では、先読み予告として、保留表示画像やアクティブ表示画像の表示態様(ここでは、表示色)を先読み判定の判定結果に基づいて変化させる先読み変化演出が用意されている。
なお、飾り図柄の可変表示中には、上記演出以外にも各種演出が実行される。
また、この実施の形態では、実行される演出のモードとして各種の演出モードが用意されており、演出モードに応じて、例えば、保留表示画像やアクティブ表示画像の表示態様(ここでは、先読み変化演出で変化される表示態様以外の表示態様である形状)が異なったり、飾り図柄の態様や背景などが異なったり、演出で登場するキャラクタが異なったりする。演出モードの詳細については後述するが、この実施の形態では、演出モードとして、通常モード、第1移行モード、第1バトルモード、第2バトルモード、第2移行モードが用意されている。なお、通常モード及び第2バトルモードは、それぞれ登場キャラクタに応じた2つの演出モードを有する(キャラクタは、遊技者が選択可能である。)。
特別図柄の可変表示結果が「確変大当り」となるときには、画像表示装置5の画面上において、飾り図柄の可変表示結果として、予め定められた大当り組合せとなる確定飾り図柄が導出表示される。一例として、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにおける所定の有効ライン上に同一の飾り図柄(例えば、「7」)が揃って停止表示されることにより、確変大当り組合せとなる確定飾り図柄が導出表示されればよい。なお、この実施の形態では、「確変大当り」のときには、飾り図柄の可変表示において必ずリーチが成立する。
特別図柄の可変表示結果が「突確大当り」となるときには、画像表示装置5の画面上において、飾り図柄の可変表示結果として、予め定められたチャンス目の組合せとなる確定飾り図柄が導出表示される。チャンス目としては、リーチ時のものと非リーチ時のものとがある。リーチ時のチャンス目は、飾り図柄の可変表示態様がリーチ態様となったあとに導出表示される飾り図柄の組合せであって、上記大当り組合せとは異なる組合せである(「7 5 7」など)。非リーチ時のチャンス目は、飾り図柄の可変表示態様がリーチ態様とならずに導出表示される飾り図柄の組合せである(「7 3 5」など)。なお、この実施の形態では、リーチ時のチャンス目は、ノーマルリーチのときのみ導出表示される(スーパーリーチ時には導出されない。)。
なお、この実施の形態では、大当り遊技状態中にも、各種の演出が適宜行われる。例えば、上記第1バトルモードと第2バトルモードとのいずれかを遊技者が選択する演出などが行われる。
特別図柄の可変表示結果が「ハズレ」となる場合には、飾り図柄の可変表示態様がリーチ態様とならずに、飾り図柄の可変表示結果として、所定の非リーチ組合せを構成する飾り図柄が停止表示されることにより、非リーチ組合せ(上記チャンス目とは異なる組合せ)となる確定飾り図柄が導出表示されることがある。また、特別図柄の可変表示結果が「ハズレ」となる場合には、飾り図柄の可変表示結果として、飾り図柄の可変表示態様がリーチ態様となった後に、大当り組合せでない所定のリーチ組合せ(「リーチハズレ組合せ」ともいう)を構成する飾り図柄が停止表示されることにより、リーチハズレ組合せ(上記チャンス目とは異なる組合せ)となる確定飾り図柄が導出表示されることもある。
(演出制御コマンド)
次に、主基板11から演出制御基板12に送信される演出制御コマンドについて説明する。主基板11は、遊技の進行を制御する。そして、主基板11は、遊技の進行に応じて演出制御コマンドを演出制御基板12に送信する。演出制御基板12は、主基板11から送信される演出制御コマンドに基づいて画像表示装置5などを制御する演出制御を実行することで各種演出を行う。このようなことによって、主基板11によって実行される遊技と、演出制御基板12によって実行される各種演出との同期が取られることになる。以下、図3に、主な演出制御コマンドの例を示す。なお、以下の「(H)」は16進数であることを示す。
コマンド81XX(H)は、第1特図ゲームの開始又は第2特図ゲームを開始することと、開始する特図ゲームや当該特図ゲームに対応して実行される飾り図柄の可変表示の変動パターン(特図や飾り図柄の可変表示の実行時間や、飾り図柄の可変表示のパターンを指定するもの)と、を指定(通知)する演出制御コマンド(変動パターン指定コマンド)である。当該コマンドの「XX」(EXTデータ)に、開始する特図ゲームが第1特図ゲームであるか第2特図ゲームであるかと各変動パターン(図12参照。詳しくは後述する。)とに応じた数値が設定される(例えば、第1特図ゲームの開始で変動パターンPA1−1なら「00」、第2特図ゲームの開始で変動パターンPA1−1なら「01」、など)。このような設定により、当該コマンドにおいて変動パターンなどが指定される。変動パターン指定コマンドは、特図ゲームの開始時に送信される。なお、第1特図ゲームの開始や第2特図ゲームの開始を指定するコマンドを当該変動パターン指定コマンドとは別に用意してもよい。この場合、第1特図ゲーム、第2特図ゲーム共通で変動パターンに応じた数値を「XX」に設定してもよい。
コマンド8CXX(H)は、可変表示結果を「大当り」とするか否かおよび大当り種別(つまり、可変表示結果)を指定(通知)する演出制御コマンド(表示結果指定コマンド)である。この実施の形態では、可変表示結果それぞれに対応する表示結果指定コマンドが設定されている。例えば、当該コマンド中の「XX」には、表示結果に対応する数値が設定される(例えば、「ハズレ」なら「00」、「突確大当り」なら「01」、「確変大当り」なら「02」など)。このような設定により、当該コマンドにおいて大当り種別が指定される。表示結果指定コマンドは、特図ゲームの開始時に送信される。なお、「XX」には、これから開始する特図ゲームが第1特図ゲームであるか第2特図ゲームであるかに応じた数値を設定してもよい(例えば、第1特図ゲームで「ハズレ」なら「00」、第2特図ゲームで「ハズレ」なら「01」、第1特図ゲームで「突確大当り」なら「02」など)。
コマンド8F00(H)は、特図ゲームの終了(つまり、可変表示結果を導出表示すること)を指定(通知)する演出制御コマンド(図柄確定指定コマンド)である。図柄確定指定コマンドは、飾り図柄の可変表示(変動)を終了するとともに表示結果を導出表示することを指定するものである。図柄確定指定コマンドは、特図ゲームの終了時に送信される。
コマンド95XX(H)は、画像表示装置5に表示する演出画面の背景を指定する演出制御コマンド(背景指定コマンド)である。当該背景は、演出モードによって異なり、演出モードは、遊技状態に応じて設定される。このため、当該背景指定コマンドは、遊技状態を指定するものでもあり、この実施の形態では、コマンド中の「XX」には、遊技状態に対応する数値が設定される(例えば、非確変状態(通常状態)なら「00」、確変状態なら「01」など)。このような設定により、当該コマンドにおいて背景(遊技状態)が指定される。背景指定コマンドは、現在の遊技状態を指定するものでもある。背景指定コマンドは、特図ゲーム開始時などに送信される。
コマンドA0XX(H)は、大当り遊技状態の開始(ファンファーレの開始でもある)を指定(通知)する演出制御コマンド(当り開始指定コマンド)である。なお、ファンファーレとは、大当り遊技状態の開始時に実行される演出であり、大当り遊技状態になったことを報知する演出などである。コマンド中の「XX」には、大当り種別に対応する数値(例えば、「突確」なら「00」、「確変」なら「01」など)が設定される。このような設定により、当該コマンドにおいて大当り種別も指定される。このコマンドは、大当り遊技状態の開始時に送信される。
コマンドA1XX(H)は、大当り遊技状態のラウンド遊技が開始したこと、つまり、大入賞口が開放状態になったことを指定(通知)する演出制御コマンド(大入賞口開放中指定コマンド)である。コマンド中の「XX」には、ラウンド数に対応する数値(例えば、1ラウンド目の開放であれば「00」、2ラウンド目の開放であれば「01」など)が設定される。このような設定により、当該コマンドにおいてラウンド数も指定される。大入賞口開放中指定コマンドは、特別可変入賞球装置7によって形成される大入賞口の開放時に送信される。
コマンドA2XX(H)は、大当り遊技状態のラウンド遊技が終了したこと、つまり、大入賞口が閉鎖状態になったことを指定(通知)する演出制御コマンド(大入賞口開放中指定コマンド)である。コマンド中の「XX」には、ラウンド数に対応する数値(例えば、1ラウンド目の終了であれば「00」、2ラウンド目の終了であれば「01」など)が設定される。このような設定により、当該コマンドにおいてラウンド数も指定される。大入賞口開放後指定コマンドは、特別可変入賞球装置7によって形成される大入賞口の閉鎖時に送信される。
コマンドA3XX(H)は、大当り遊技状態の終了(エンディングの開始でもある)を指定(通知)する演出制御コマンド(当り終了指定コマンド)である。なお、エンディングとは、大当り遊技状態の終了時に実行される演出であり、大当り遊技状態が終了することを報知する演出などである。コマンド中の「XX」には、大当り種別に対応する数値(例えば、「突確」なら「00」、「確変」なら「01」など)が設定される。このような設定により、当該コマンドにおいて大当り種別も指定される。このコマンドは、最後のラウンド遊技の終了時に送信される。
コマンドB100(H)は、第1始動入賞口に遊技媒体が進入したことによる第1始動入賞が発生したことを指定(通知)する演出制御コマンド(第1始動入賞指定コマンド)である。コマンドB200(H)は、第2始動入賞口に遊技媒体が進入したことによる第2始動入賞が発生したことを指定(通知)する演出制御コマンド(第2始動入賞指定コマンド)である。第1始動入賞指定コマンドと第2始動入賞指定コマンドとを始動入賞指定コマンドと総称することがある。始動入賞指定コマンドは、始動入賞発生時(始動入賞時)に送信される。
コマンドC000(H)は、第1始動入賞が発生して第1特図保留記憶数が1つ増加することを指定(通知)する演出制御コマンド(第1特図保留記憶数加算指定コマンド)である。コマンドC100(H)は、第2始動入賞が発生して第2特図保留記憶数が1つ増加することを指定(通知)する演出制御コマンド(第2特図保留記憶数加算指定コマンド)である。これらコマンドを特図保留記憶数加算指定コマンドと総称することがある。特図保留記憶数加算指定コマンドは、始動入賞発生時(始動入賞時)に送信される。
コマンドC200(H)は、第1特図ゲームが実行されることで第1特図保留記憶数が1つ減少することを指定(通知)する演出制御コマンド(第1特図保留記憶数減算指定コマンド)である。コマンドC300(H)は、第2特図ゲームが実行されることで第2特図保留記憶数が1つ減少することを指定(通知)する演出制御コマンド(第2特図保留記憶数減算指定コマンド)である。これらコマンドを特図保留記憶数減算指定コマンドと総称することがある。特図保留記憶数減算指定コマンドは、特図ゲーム開始時に送信される。
コマンドC4XX(H)は、始動入賞時の先読み判定の判定結果を指定(通知)する演出制御コマンド(入賞時判定結果指定コマンド)である。詳しくは後述するが、第1始動入賞又は第2始動入賞が発生したときに、大当りにするか否か、大当り種別、変動パターンを決定するために使用される乱数値MR1〜MR3が抽出される。この実施の形態では、当該抽出された乱数値MR1〜MR3に対応する特図ゲームについて、当該特図ゲームの開始条件の成立前に、この抽出された乱数値MR1〜MR3に基づいて、当該特図ゲームについての先読み判定(可変表示結果が「確変大当り」であるか否か、スーパーリーチやリーチの成立の有無など)を行う。当該先読み判定は、後述のステップS211の入賞時乱数値判定処理にて行われる。先読み判定の判定結果(入賞時判定結果ともいう。)が、入賞時判定結果指定コマンド中の「XX」に設定される(図7(B)参照)。このような設定により、当該コマンドにおいて先読み判定の判定結果が指定される。入賞時判定結果指定コマンドは、始動入賞発生時(始動入賞時)に送信される。入賞時判定結果指定コマンドの内容(入賞時判定結果)に応じて、演出制御基板12側で先読み変化演出の実行態様の有無等が決定される。
(パチンコ遊技機の主要な動作)
次に、本実施例におけるパチンコ遊技機1の主要な動作(作用)を説明する。なお、以下では、フローチャートなどを参照して動作を説明するが、各動作(各処理)では、フローチャートに現れていない処理などが適宜行われる場合がある。
主基板11では、所定の電源基板からの電力供給が開始(電断後の再開も含む。)されると、遊技制御用マイクロコンピュータ100が起動し、CPU103によって例えば遊技制御メイン処理となる所定の処理が実行される。遊技制御メイン処理において、CPU103は、割込み禁止に設定した後、必要な初期設定などを行う。
遊技制御メイン処理を実行したCPU103は、所定期間(例えば2ミリ秒)ごとに供給されるCTCからの割込み要求信号を受信して割込み要求を受け付けると、割込み禁止状態に設定して、例えば、遊技制御用タイマ割込み処理を実行する。
遊技制御用タイマ割込み処理では、CPU103は、スイッチ処理、メイン側エラー処理、情報出力処理、遊技用乱数更新処理、特別図柄プロセス、普通図柄プロセス処理、コマンド制御処理といった、パチンコ遊技機1における遊技の進行などを制御するための処理を実行する。なお、遊技制御用タイマ割込処理の終了時には、割込み許可状態に設定される。これによって、遊技制御用タイマ割込み処理は、タイマ割り込みが発生するごと、つまり、割込み要求信号の供給間隔である所定時間(2ms)ごとに実行されることになる。
スイッチ処理は、スイッチ回路110を介してゲートスイッチ21、第1始動口スイッチ22A、第2始動口スイッチ22B、カウントスイッチ23といった各種スイッチから検出信号が入力されたかを判定することによって、各スイッチがオンとなったか否か(つまり、遊技球の進入又は通過があったか否か)をスイッチごとに判定し、判定結果をRAM102の所定領域に格納する処理である。RAM102の所定領域に格納された判定結果は、後述の特別図柄プロセス処理や普通図柄プロセス処理において使用される。
メイン側エラー処理は、パチンコ遊技機1の異常診断を行い、その診断結果に応じて必要ならば警告を発生可能とする処理である。
情報出力処理は、例えばパチンコ遊技機1の外部に設置されたホール管理用コンピュータに供給される大当り情報、始動情報、確率変動情報などのデータを出力する処理である。
遊技用乱数更新処理は、主基板11の側で用いられる複数種類の遊技用乱数のうち、少なくとも一部をソフトウェアにより更新するための処理である。一例として、主基板11の側で用いられる遊技用乱数には、特図表示結果(特別図柄の可変表示結果)決定用の乱数値MR1と、大当り種別決定用の乱数値MR2と、変動パターン決定用の乱数値MR3と、が含まれていればよい。
特図表示結果決定用の乱数値MR1は、特図ゲームにおける特別図柄などの可変表示結果を「大当り」として大当り遊技状態に制御するか否かの決定に用いられる乱数値であり、「1」〜「65535」のいずれかの値を取り得る。
大当り種別決定用の乱数値MR2は、可変表示結果を「大当り」とする場合に、大当り種別を「確変A」、「確変B」、「突確」のいずれかに決定するために用いられる乱数値であり、「1」〜「100」のいずれかの値を取り得る。
変動パターン決定用の乱数値MR3は、特別図柄や飾り図柄の可変表示における変動パターンを、予め用意された複数の変動パターンのいずれかに決定するために用いられる乱数値であり、「1」〜「100」のいずれかの値を取り得る。
特別図柄プロセス処理では、詳しくは後述するが、RAM102に設けられた特図プロセスフラグの値をパチンコ遊技機1における遊技の進行状況に応じて更新し、特図ゲームにおける特別図柄などの可変表示結果を「大当り」として大当り遊技状態に制御するか否かなどの決定や、大当り種別や変動パターンの決定、当該決定結果に基づく特別図柄表示装置4における表示動作の制御(特図ゲームの実行)、大当り遊技状態の特別可変入賞球装置7における大入賞口の開閉動作設定(ラウンド遊技の実行)などを、所定の手順で行うために、各種の処理が選択されて実行される。タイマ割り込みの発生毎に特別図柄プロセス処理が実行されることによって、可変表示結果や変動パターンの決定、当該決定に基づく特図ゲームの実行、大当り遊技状態などが実現される。
普通図柄プロセス処理では、例えば、通過ゲート41を遊技球が通過した場合(例えば、スイッチ処理においてゲートスイッチ21がオン状態になっていると判定された判定結果がRAM102の所定領域に格納されている場合)に保留数が上限数に達していなければ普図ゲームの保留記憶(例えば、乱数値を抽出してRAM102に記憶させること)を行ったり、保留記憶(RAM102に記憶した乱数値)を用いて普図ゲームの可変表示結果や変動パターン(変動時間などを指定するパターンなど)を決定したり、変動パターンに従って普通図柄表示器20における表示動作(例えばセグメントLEDの点灯、消灯など)を制御して普通図柄の可変表示を実行するとともに普図ゲームの可変表示結果を導出表示したり、可変表示結果が「普図当り」の場合に普通可変入賞球装置6Bを開放状態にする処理を行ったりする。タイマ割り込みの発生毎に普通図柄プロセス処理が実行されることによって、普図ゲームの実行や、普図当りのときの普通可変入賞球装置6Bの所定期間の開放状態などが実現される。
コマンド制御処理は、主基板11から演出制御基板12などのサブ側の制御基板に対して制御コマンドを伝送させる処理である。一例として、特別図柄プロセス処理や普通図柄プロセス処理などでは、制御コマンド(演出制御コマンドなど)の送信設定(例えば、送信する制御コマンドの記憶アドレス値をRAM102に格納する等)が行われ、コマンド制御処理では、送信設定された制御コマンドを、実際に演出制御基板12に対して送信する処理が行われる。この送信する処理では、演出制御INT信号などが用いられ、制御コマンドの送信が行われる。
次に、特別図柄プロセス処理について説明する。図4は、特別図柄プロセス処理の一例を示すフローチャートである。この特別図柄プロセス処理において、CPU103は、まず、始動入賞判定処理を実行する(ステップS101)。図5は、ステップS101にて実行される始動入賞判定処理の一例を示すフローチャートである。
始動入賞判定処理を開始すると、CPU103は、まず、普通入賞球装置6Aが形成する第1始動入賞口に対応して設けられた第1始動口スイッチ22Aがオンとなったか否かを判定する(ステップS201)。例えば、スイッチ処理において第1始動口スイッチ22Aがオン状態になっていると判定された判定結果がRAM102の所定領域に格納されている場合などに第1始動口スイッチ22Aがオンとなっていると判定すればよい。第1始動口スイッチ22Aがオンとなっている場合(ステップS201;Yes)、第1特図ゲームの保留記憶数である第1特図保留記憶数が、所定の上限値(ここでは「4」)となっているか否かを判定する(ステップS202)。このとき、CPU103は、RAM102の所定領域に設けられた第1特図保留記憶数カウンタ(第1特図保留記憶数をカウントするカウンタ)の格納値である第1特図保留記憶数カウント値を読み取ることにより、第1特図保留記憶数を特定できればよい。ステップS202にて第1特図保留記憶数が上限値ではないときには(ステップS202;No)、RAM102の所定領域に設けられた始動口バッファの格納値である始動口バッファ値を、「1」に設定する(ステップS203)。
ステップS201にて第1始動口スイッチ22Aがオフであるときや(ステップS201;No)、ステップS202にて第1特図保留記憶数が上限値に達しているときには(ステップS202;Yes)、普通可変入賞球装置6Bが形成する第2始動入賞口に対応して設けられた第2始動口スイッチ22Bがオンとなったか否かを判定する(ステップS204)。例えば、スイッチ処理において第2始動口スイッチ22Bがオン状態になっていると判定された判定結果がRAM102の所定領域に格納されている場合などに第2始動口スイッチ22Bがオンとなっていると判定すればよい。第2始動口スイッチ22Bがオンとなっていると判定した場合(ステップS204;Yes)、第2特図ゲームの保留記憶数である第2特図保留記憶数が、所定の上限値(ここでは「4」)となっているか否かを判定する(ステップS205)。このとき、CPU103は、RAM102の所定領域に設けられた第2特図保留記憶数カウンタ(第2特図保留記憶数をカウントするカウンタ)の格納値である第2特図保留記憶数カウント値を読み取ることにより、第2特図保留記憶数を特定できればよい。ステップS205にて第2特図保留記憶数が上限値ではないときには(ステップS205;No)、始動口バッファ値を「2」に設定する(ステップS206)。第2始動口スイッチ22Bがオンでなかったり(ステップS204;No)、第2特図保留記憶数が上限値ではあったり(ステップS205;Yes)した場合には、始動入賞判定処理を終了する。
ステップS203、S206の処理のいずれかを実行した後には、始動口バッファ値に応じた特図保留記憶数カウント値を1加算するように更新する(ステップS207)。例えば、始動口バッファ値が「1」であるときには第1特図保留記憶数カウント値を1加算する一方で、始動口バッファ値が「2」であるときには第2特図保留記憶数カウント値を1加算する。こうして、第1特図保留記憶数カウント値は、第1始動入賞口に遊技球が進入する第1始動条件が成立したときに、1増加(インクリメント)するように更新される。また、第2特図保留記憶数カウント値は、第2始動入賞口に遊技球が進入する第2始動条件が成立したときに、1増加(インクリメント)するように更新される。このときには、RAM102の所定領域に設けられた合計保留記憶数カウンタの格納値である合計保留記憶数カウント値を、1加算するように更新する(ステップS208)。
ステップS208の処理を実行した後に、CPU103は、始動入賞の発生時に対応した所定の遊技用乱数を抽出する(ステップS209)。一例として、ステップS209の処理では、乱数回路104やRAM102の所定領域に設けられたランダムカウンタ等によって更新される数値データのうちから、特図表示結果決定用の乱数値MR1や大当り種別決定用の乱数値MR2、変動パターン決定用の乱数値MR3を示す数値データが抽出される。こうして抽出された各乱数値を示す数値データが保留データとして、始動口バッファ値に応じた特図保留記憶部(RAM102の所定領域に設けられる。)における空きエントリの先頭にセットされることで記憶される(ステップS210)。
例えば、始動口バッファ値が「1」であるときには、保留データが図6(A)に示すような第1特図保留記憶部にセットされる。一方、始動口バッファ値が「2」であるときには、保留データが図6(B)に示すような第2特図保留記憶部にセットされる。
なお、CPU103は、保留データが第1特図保留記憶部にセットされたときには、第1保留表示器25Aを制御して、1つ加算された第1特図保留記憶数を特定可能な表示を第1保留表示器25Aに行わせる(例えば、LEDの点灯個数を1つ増やす)ようにしてもよい。
なお、CPU103は、保留データが第2特図保留記憶部にセットされたときには、第2保留表示器25Bを制御して、1つ加算された第2特図保留記憶数を特定可能な表示を第2保留表示器25Bに行わせる(例えば、LEDの点灯個数を1つ増やす)ようにしてもよい。
図6(A)に示す第1特図保留記憶部は、普通入賞球装置6Aが形成する第1始動入賞口を遊技球が進入して第1始動入賞が発生したものの、未だ開始されていない第1特図ゲームの保留データを記憶する。一例として、第1特図保留記憶部は、第1始動入賞口への入賞順(遊技球の検出順)に保留番号と関連付けて、その遊技球の進入による第1始動条件の成立に基づいてCPU103が乱数回路104等から抽出した特図表示結果決定用の乱数値MR1や大当り種別決定用の乱数値MR2、変動パターン決定用の乱数値MR3を示す数値データなどを保留データとして、その記憶数が所定の上限値(ここでは「4」)に達するまで記憶する。この実施の形態では、このようにして、未だ開始されていない第1特図ゲーム(ここでは、この第1特図ゲームを実行するための数値データ)が保留記憶として記憶される。
図6(B)に示す第2特図保留記憶部は、普通可変入賞球装置6Bが形成する第2始動入賞口を遊技球が進入して第2始動入賞が発生したものの、未だ開始されていない第2特図ゲームの保留データを記憶する。一例として、第2特図保留記憶部は、第2始動入賞口への入賞順(遊技球の検出順)に保留番号と関連付けて、その遊技球の進入による第2始動条件の成立に基づいてCPU103が乱数回路104等から抽出した特図表示結果決定用の乱数値MR1や大当り種別決定用の乱数値MR2、変動パターン決定用の乱数値MR3を示す数値データなどを保留データとして、その数が所定の上限値(ここでは「4」)に達するまで記憶する。この実施の形態では、このようにして、未だ開始されていない第2特図ゲーム(ここでは、この第2特図ゲームを実行するための数値データ)が保留記憶として記憶される。
その後、CPU103は、保留記憶として記憶された特図ゲーム(保留された特図ゲーム)について入賞時乱数値判定処理(当該特図ゲームについての先読み判定を行う処理)を実行する(ステップS211)。図7(A)は、入賞時乱数値判定処理の一例を示すフローチャートである。
入賞時乱数値判定処理にてCPU103は、まず、始動口バッファ値が「1」であれば(第1特図ゲームが保留された場合)、第1始動入賞指定コマンドの送信設定を行なってから第1特図保留記憶数加算指定コマンドの送信設定を行い、始動口バッファ値が「2」であれば(第2特図ゲームが保留された場合)、第2始動入賞指定コマンドの送信設定を行なってから第2特図保留記憶数加算指定コマンドの送信設定を行う(ステップS401)。
次に、CPU103は、現在が大当り遊技状態であるか否かを判定する(ステップS402)。現在が大当り遊技状態であるか否かは、例えば、後述の特図プロセスフラグの値によって特定できる。ここでは、「4」〜「7」であれば大当り遊技状態中である。特図プロセスフラグの値が「4」〜「7」以外で大当り遊技状態中でない場合(ステップS402;No)、現在が時短状態であるか否か(確変状態であるか否かでもある。)を判定する(ステップS403)。現在が時短状態であるか否かは、時短フラグ(RAM102に設けられ、時短状態中にオン状態になるフラグ)の状態によって特定すればよい(以下、同じ)。
時短フラグがオン状態で現在が時短状態中である場合(ステップS403;Yes)、特図プロセスフラグの値が「4」〜「7」で現在が大当り遊技状態の場合(ステップS402;Yes)、始動口バッファ値が「2」であるかを判定する(ステップS404)。
始動口バッファ値が「2」である場合(ステップS404;Yes)、時短状態中でない場合(ステップS403;No)、CPU103は、今回保留された特図ゲームの表示結果(特別図柄の可変表示結果であり、以下、特図表示結果ともいう。)が「大当り」であるか否かを判定する(ステップS405)。
例えば、今回のステップS209で抽出した乱数値MR1(今回のステップS210で特図保留記憶部に新たに格納された乱数値MR1)に基づいて、後述のステップS239と同様に、第1特図表示結果決定テーブル又は第2特図表示結果決定テーブル(図9参照、特図ゲームの開始条件の成立時に可変表示結果を決定するときに参照するテーブル。詳細は後述)を参照し、当該乱数値MR1に合致する決定値に割り当てられた決定結果(特図表示結果)が「大当り」であるときに今回保留された特図ゲームの表示結果が「大当り」であると判定する。遊技状態が通常状態のときには、第1特図表示結果決定テーブルが参照され、遊技状態が確変状態のときには、第2特図表示結果決定テーブルが参照される。遊技状態が確変状態であるか否かは、RAM102に設けられ確変状態のときにオン状態となる確変フラグに基づいて特定すればよい(以下、同じ)。
今回保留された特図ゲームの特図表示結果が「大当り」であると判定した場合(ステップS405;Yes)、今回保留された特図ゲームに対応する飾り図柄の可変表示の変動パターンがスーパーリーチの実行を指定するものであるかを判定する(ステップS407)。
例えば、まず、ステップS209で抽出した乱数値MR2(今回のステップS210で特図保留記憶部に新たに格納された乱数値MR2)に基づいて、後述のステップS242と同様に、大当り種別決定テーブル(図10参照、特図ゲームの開始条件の成立時に大当り種別を決定するときに参照するテーブル。詳細は後述)を参照し、当該乱数値MR2に合致する決定値に割り当てられた大当り種別を特定する。特定した大当り種別が「突確」のときには、スーパーリーチとはならないので(図13(B)参照、詳しくは後述。)、今回保留された特図ゲームに対応する飾り図柄の可変表示の変動パターンがスーパーリーチの実行を指定するものでないと判定する。
特定した大当り種別が「確変」のときには、ステップS209で抽出した乱数値MR3(今回のステップS210で特図保留記憶部に新たに格納された乱数値MR3)に基づいて、後述のステップS262と同様に、第1大当り用変動パターン決定テーブル(図13(A)参照、特図ゲームの開始条件の成立時に確変大当り時の変動パターンを決定するときに参照するテーブル。詳細は後述)を参照し、当該乱数値MR3に合致する決定値に割り当てられた変動パターンを特定する。特定した変動パターンが「スーパーリーチ」の実行を指定するPB3−3、PB3−4である場合には(図12参照)、今回保留された特図ゲームに対応する飾り図柄の可変表示の変動パターンがスーパーリーチの実行を指定するものであると判定する。特定した変動パターンがPB3−2であれば(図12参照)、スーパーリーチでないと判定する。
ステップS407にて変動パターンがスーパーリーチの実行を指定するものであると判定した場合には(ステップS407;Yes)、「スーパーリーチ大当り」を入賞時判定結果として指定する入賞時判定結果指定コマンドの送信設定を行う(ステップS408)。「スーパーリーチ大当り」の入賞時判定結果(今回保留された特図ゲームの可変表示結果が大当りで、しかも飾り図柄の可変表示でスーパーリーチが実行されるとの判定結果)には、EXTデータとして「03」が設定されているため(図7(B)参照)、当該数値をEXTデータとして設定した入賞時判定結果指定コマンドの送信設定を行う。
ステップS407にて変動パターンがスーパーリーチの実行を指定するものでないと判定した場合には(ステップS407;No)、先読み変化演出の実行を制限するため、「判定無し」を入賞時判定結果として指定する入賞時判定結果指定コマンドの送信設定を行う(ステップS413)。これによって、演出制御基板12側では先読み変化演出の実行が制限されることになる。「判定無し」の入賞時判定結果(始動入賞時の判定を行わず、先読み変化演出の実行を制限する判定結果)には、EXTデータとして「00」が設定されているため(図7(B)参照)、当該数値をEXTデータとして設定した入賞時判定結果指定コマンドの送信設定を行う。
今回保留された特図ゲームの特図表示結果が「大当り」でないと判定した場合(ステップS405;Yes)、今回保留された特図ゲームに対応する飾り図柄の可変表示の変動パターンがスーパーリーチの実行を指定するもの(スーパーリーチハズレの変動パターン)であるかを判定する(ステップS409)。
例えば、ステップS209で抽出した乱数値MR3(今回のステップS210で特図保留記憶部に新たに格納された乱数値MR3)に基づいて、後述のステップS263と同様に、第1ハズレ用変動パターン決定テーブル又は第2ハズレ用変動パターン決定テーブル(図14参照、特図ゲームの開始条件の成立時にハズレ時の変動パターンを決定するときに参照するテーブル。詳細は後述)を参照し、当該乱数値MR3に合致する決定値に割り当てられた変動パターンを特定する。遊技状態が通常状態のときには、第1ハズレ用変動パターン決定テーブルが参照され、遊技状態が確変状態のときには、第2ハズレ用変動パターン決定テーブルが参照される。特定した変動パターンが「スーパーリーチ」の実行を指定するPA3−3、PA3−4である場合には(図12参照)、今回保留された特図ゲームに対応する飾り図柄の可変表示の変動パターンがスーパーリーチハズレの変動パターン(スーパーリーチの実行を指定するハズレの変動パターン)であると判定する。変動パターンがそれ以外のときは、スーパーリーチハズレの変動パターンでないと判定する。
変動パターンがスーパーリーチハズレの変動パターンであると判定した場合(ステップS409;Yes)、「スーパーリーチハズレ」を入賞時判定結果として指定する入賞時判定結果指定コマンドの送信設定を行う(ステップS410)。「スーパーリーチハズレ」の入賞時判定結果(今回保留された特図ゲームの可変表示結果がハズレで、しかも飾り図柄の可変表示でスーパーリーチが実行されるとの判定結果)には、EXTデータとして「02」が設定されているため(図7(B)参照)、当該数値をEXTデータとして設定した入賞時判定結果指定コマンドの送信設定を行う。
変動パターンがスーパーリーチハズレの変動パターンでないと判定した場合(ステップS409;No)、さらに、今回保留された特図ゲームに対応する飾り図柄の可変表示の変動パターンが、非リーチを指定する変動パターン(非リーチハズレの変動パターン)であるかを判定する(ステップS411)。
ステップS411では、例えば、ステップS409で特定した変動パターンが非リーチハズレを指定するPA1−1又はPA2−1であるか場合、変動パターンが非リーチを指定する変動パターンであると判定し、それ以外のときは、非リーチを指定する変動パターンでないと判定する。
変動パターンが非リーチハズレの変動パターンであると判定した場合(ステップS411;Yes)、「非リーチハズレ」を入賞時判定結果として指定する入賞時判定結果指定コマンドの送信設定を行う(ステップS412)。「スーパーリーチハズレ」の入賞時判定結果(今回保留された特図ゲームの可変表示結果がハズレで、しかも飾り図柄の可変表示でリーチが成立しないとの判定結果)には、EXTデータとして「01」が設定されているため(図7(B)参照)、当該数値をEXTデータとして設定した入賞時判定結果指定コマンドの送信設定を行う。
変動パターンが非リーチハズレの変動パターンでないと判定した場合(ステップS411;No)(ノーマルリーチを指定する変動パターンのとき)、上述のステップS413の処理を行う。また、始動口バッファ値が「2」でない場合(ステップS404;No)も、上述のステップS413の処理を行う。時短状態中での第1始動入賞や大当り遊技状態中での第1始動入賞について先読み変化演出の実行を制限することで(判定結果を「判定無し」とすることで)、不適切なタイミングでの先読み変化演出の実行を防止することができる。
ステップS408、S410、S412、S413のあとは、入賞時乱数値判定処理は終了する。入賞時乱数値判定処理では、保留された特図ゲームについての先読み判定(ステップS405、S407、S409、S411)が行われ、先読み判定に応じた入賞時判定結果指定コマンドの送信設定がなされる。
なお、当該処理にて送信設定された各コマンド(始動入賞指定コマンド、特図保留記憶数加算指定コマンド、入賞時判定結果指定コマンド)の1セットは、始動入賞時コマンドとして、このあとのコマンド制御処理にて一括送信される(送信順序は、上記送信設定順であり、始動入賞指定コマンド→特図保留記憶数加算指定コマンド→入賞時判定結果指定コマンドの順である。)。なお、第1始動入賞指定コマンド、第1特図保留記憶数加算指定コマンド、入賞時判定結果指定コマンドのセットを第1始動入賞時コマンドといい、第2始動入賞指定コマンド、第2特図保留記憶数加算指定コマンド、入賞時判定結果指定コマンドのセットを第2始動入賞時コマンドという。
図5に戻り、ステップS211の入賞時乱数値判定処理のあと、CPU103は、始動口バッファ値が「1」であるか「2」であるかを判定する(ステップS212)。このとき、始動口バッファ値が「2」であれば(ステップS212;「2」)、始動口バッファをクリアして、その格納値(始動口バッファ値)を「0」に初期化してから(ステップS213)、始動入賞判定処理を終了する。これに対して、始動口バッファ値が「1」であるときには(ステップS212;「1」)、始動口バッファをクリアして、その格納値(始動口バッファ値)を「0」に初期化してから(ステップS214)、ステップS204の処理に進む。これにより、第1始動口スイッチ22Aと第2始動口スイッチ22Bの双方が同時に有効な遊技球の始動入賞を検出した場合でも、確実に双方の有効な始動入賞の検出に基づく処理を完了できる。
図4に戻り、CPU103は、ステップS101にて始動入賞判定処理を実行した後、RAM102の所定領域に設けられた特図プロセスフラグの値に応じて、ステップS110〜S117の処理のいずれかを選択して実行する。
ステップS110の特別図柄通常処理は、特図プロセスフラグの値が“0”のときに実行される。図8は、特別図柄通常処理として、ステップS110にて実行される処理の一例を示すフローチャートである。
特別図柄通常処理において、CPU103は、まず、第2特図保留記憶数が「0」であるか否かを判定する(ステップS231)。CPU103は、第2特図保留記憶数カウント値が「0」であるか否かを判定すればよい。
ステップS231にて第2特図保留記憶数が「0」以外であるときには(ステップS231;No)、例えば第2特図保留記憶部の先頭領域(例えば保留番号「1」に対応する記憶領域)といった、RAM102の所定領域に記憶されている保留データである、所定の乱数値を示す数値データを読み出す(ステップS232)。これにより、ステップS209の処理で第2始動入賞口における始動入賞(第2始動入賞)の発生に対応して抽出された遊技用乱数が読み出される。このとき読み出された数値データは、例えば変動用乱数バッファなどに格納されて、一時記憶されればよい。
ステップS232の処理に続いて、例えば第2特図保留記憶数カウント値を1減算して更新することなどにより、第2特図保留記憶数を1減算させるように更新するとともに、第2特図保留記憶部における記憶内容をシフトさせる(ステップS233)。例えば、第2特図保留記憶部にて保留番号「1」より下位の記憶領域(保留番号「2」〜「4」に対応する記憶領域)に記憶された保留データを、1エントリずつ上位(保留番号「1」〜「3」に対応する記憶領域)にシフトする。また、ステップS233の処理では、合計保留記憶数を1減算するように更新してもよい。そして、RAM102の所定領域に設けられた変動特図指定バッファの格納値である変動特図指定バッファ値を、「2」に更新する(ステップS234)。
ステップS231にて第2特図保留記憶数が「0」であるときには(ステップS231;Yes)、第1特図保留記憶数が「0」であるか否かを判定する(ステップS235)。CPU103は、第1特図保留記憶数カウント値が「0」であるか否かを判定すればよい。このように、ステップS235の処理は、ステップS231にて第2特図保留記憶数が「0」であると判定されたときに実行されて、第1特図保留記憶数が「0」であるか否かを判定する。これにより、第2特図ゲームは、第1特図ゲームよりも優先して実行が開始されることになる。
ステップS235にて第1特図保留記憶数が「0」以外であるときには(ステップS235;No)、例えば第1特図保留記憶部の先頭領域(例えば保留番号「1」に対応する記憶領域)といった、RAM102の所定領域に記憶されている保留データである、所定の乱数値を示す数値データを読み出す(ステップS236)。これにより、ステップS209の処理で第1始動入賞口における始動入賞(第1始動入賞)の発生に対応して抽出された遊技用乱数(乱数値MR1〜MR3の数値データ)が読み出される。このとき読み出された数値データ(乱数値MR1〜MR3の数値データ)は、例えば変動用乱数バッファなどに格納されて、一時記憶されればよい。
ステップS236の処理に続いて、例えば第1特図保留記憶数カウント値を1減算して更新することなどにより、第1特図保留記憶数を1減算させるように更新するとともに、第1特図保留記憶部における記憶内容をシフトさせる(ステップS237)。例えば、第1特図保留記憶部にて保留番号「1」より下位の記憶領域(保留番号「2」〜「4」に対応する記憶領域)に記憶された保留データを、1エントリずつ上位(保留番号「1」〜「3」に対応する記憶領域)にシフトする。また、ステップS237の処理では、合計保留記憶数を1減算するように更新してもよい。そして、変動特図指定バッファ値を「1」に更新する(ステップS238)。
ステップS234、S238の処理のいずれかを実行した後には、特別図柄の可変表示結果である特図表示結果を、「大当り」と「ハズレ」とのいずれかに決定する(ステップS239)。一例として、ステップS239の処理では、CPU103は、現在が通常状態のとき(確変フラグがオフのとき)には、図9(A)に示す第1特図表示結果決定テーブルを参照し、現在が確変状態のとき(確変フラグがオンのとき)には、図9(B)に示す第2特図表示結果決定テーブルを参照して特図表示結果を決定する。各特図表示結果決定テーブルでは、例えば、図9に示すように、特図表示結果決定用の乱数値MR1と比較される数値(決定値)が、決定結果となる「大当り」又は「ハズレ」に割り当てられていればよい。第1特図表示結果決定テーブル及び第2特図表示結果決定テーブルは、予めROM101に記憶されるなどして用意されている。
ステップS239において、CPU103は、ステップS232又はS236で変動用乱数バッファに一時格納した遊技用乱数に含まれる特図表示結果決定用の乱数値MR1を示す数値データを変動用乱数バッファから読み出し、読み出した乱数値MR1を示す数値データに基づいて、確変状態であるか否かに応じて第1特図表示結果決定テーブル又は第2特図表示結果決定テーブルを参照し、参照する第1又は第2特図表示結果決定テーブルにおいて前記乱数値MR1に合致する決定値に割り当てられた「大当り」又は「ハズレ」を今回の特図表示結果(特別図柄の可変表示結果)として決定すればよい。乱数値MR1が「9000」であるとき、CPU103は、確変状態のときには、第2特図表示結果決定テーブルを参照して特図表示結果を「大当り」にすると決定し、非確変状態のときには、第1特図表示結果決定テーブルを参照して特図表示結果を「ハズレ」にすると決定する。
図9に示すように、確変状態のときには、非確変状態のときよりも高い決定割合で、特図表示結果が「大当り」に決定される。したがって、例えば図4に示すステップS117の大当り終了処理により(詳しくは後述する。)、大当り種別が「確変」であった場合に対応して確変フラグがオン状態にセットされたことなどに基づいて、現在が確変状態であるときには、非確変状態(通常状態)のときよりも、特図表示結果が「大当り」になりやすく、大当り遊技状態になりやすい。つまり、現在が確変状態であるときには、遊技者にとって有利である。
その後、CPU103は、ステップS239の処理により決定された特図表示結果が「大当り」であるか否かを判定する(ステップS240)。特図表示結果が「大当り」に決定された場合には(ステップS240;Yes)、RAM102の所定領域に設けられた大当りフラグをオン状態にセットする(ステップS241)。
その後、大当り種別を複数種類のいずれかに決定する(ステップS242)。一例として、ステップS242の処理では、予めROM101の所定領域に記憶するなどして用意された大当り種別決定テーブル(図10参照)を参照して大当り種別を決定する。大当り種別決定テーブルでは、例えば、図10に示すように、大当り種別決定用の乱数値MR2と比較される数値(決定値)が、決定結果となる「突確」、「確変」に割り当てられていればよい。
CPU103は、ステップS232又はS236で変動用乱数バッファに一時格納した遊技用乱数に含まれる大当り種別決定用の乱数値MR2を示す数値データを変動用乱数バッファから読み出し、変動用乱数バッファから読み出した大当り種別決定用の乱数値MR2を示す数値データに基づいて、使用テーブルに設定された大当り種別決定テーブルを参照し、参照する大当り種別決定テーブルにおいて前記乱数値MR2に合致する決定値に割り当てられた「突確」、「確変」のいずれかを今回の大当り種別として決定すればよい。
ステップS242の処理を実行した後には、前で決定した大当り種別を記憶させる(ステップS243)。CPU103は、RAM102の所定領域に設けられた大当り種別バッファに、大当り種別の決定結果を示す大当り種別バッファ設定値(例えば、「突確」の場合には「0」、「確変」の場合には「1」となる値)を格納することにより、大当り種別を記憶させればよい。
特図表示結果が「大当り」でない場合(ステップS240;No)、ステップS243のあとには、特図ゲームにおける特別図柄の可変表示結果となる確定特別図柄を決定する(ステップS246)。一例として、ステップS240にて特図表示結果が「大当り」ではないと判定された場合(大当りフラグがオフ状態のとき)には、ハズレ図柄として予め定められた特別図柄(例えば、「−」)を確定特別図柄に決定する。一方、ステップS240にて特図表示結果が「大当り」であると判定された場合(大当りフラグがオン状態のとき)には、ステップS242における大当り種別の決定結果に応じて(大当り種別バッファ設定値に応じて)、複数種類の大当り図柄として予め定められた特別図柄のいずれか(例えば、「突確」のときは「3」、「確変」のときは「7」)を確定特別図柄に決定すればよい。
ステップS246の処理を実行した後には、特図プロセスフラグの値を“1”に更新してから(ステップS247)、特別図柄通常処理を終了する。
ステップS235にて第1特図ゲームの保留記憶数が「0」である場合には(ステップS235;Yes)、所定のデモ表示設定を行ってから(ステップS248)、特別図柄通常処理を終了する。このデモ表示設定では、例えば画像表示装置5において所定の演出画像を表示することなどによるデモンストレーション表示(デモ画面表示)の開始を指定する演出制御コマンド(デモ表示開始指定コマンド)が、主基板11から演出制御基板12に対して送信済みであるか否かを判定する。このとき、送信済みであれば、そのままデモ表示設定を終了する。これに対して、未送信であれば、デモ表示開始指定コマンドを送信設定してから、デモ表示設定を終了する。演出制御基板12では、デモ表示開始指定コマンドが送信されてくると、デモ画面表示を行う。
図4のステップS111の変動パターン設定処理は、特図プロセスフラグの値が“1”のときに実行される。図11は、変動パターン設定処理として、ステップS111にて実行される処理の一例を示すフローチャートである。
変動パターン設定処理において、CPU103は、まず、大当りフラグがオンであるか否かを判定する(ステップS261)。そして、大当りフラグがオンである場合には(ステップS261;Yes)、大当り用変動パターン決定テーブル(ROM101の所定領域に予め記憶されている)を参照して大当り時変動パターンを決定する(ステップS262)。大当りフラグがオフである場合には(ステップS261;No)、ハズレ用変動パターン決定テーブル(ROM101の所定領域に予め記憶されている)を参照してハズレ時変動パターンを決定する(ステップS263)。
図12は、本実施形態における変動パターンの具体例を示している。この実施の形態では、ハズレ時変動パターン(可変表示結果が「ハズレ」となるときに選択される変動パターン)として、変動パターンPA1−1、PA2−1、PA3−2〜PA3−4が用意されている。また、確変大当りのときの大当り時変動パターン(可変表示結果が「確変大当り」となるときに選択される変動パターン)として、変動パターンPB3−2〜PB3−4が用意されている。また、突確大当りのときの大当り時変動パターン(可変表示結果が「突確大当り」となるときに選択される変動パターン)として、変動パターンPC1−1、PC3−2が用意されている。
ハズレ時変動パターンのうちの変動パターンPA1−1、PA2−1は、非リーチ(可変表示態様がリーチ態様にならないこと)を指定する非リーチ変動パターンである。変動パターンPA2−1は、特図変動時間が通常(PA1−1)よりも短くなっている時短用(短縮有り)の非リーチ変動パターンである。ハズレ時変動パターンのうちの変動パターンPA3−2は、ノーマルリーチの実行(スーパーリーチへの発展無し)を指定するリーチ変動パターンである。変動パターンPA3−3は、ノーマルリーチの実行からスーパーリーチAに発展させることを指定するリーチ変動パターンである。変動パターンPA3−4は、ノーマルリーチの実行からスーパーリーチBに発展させることを指定するリーチ変動パターンである。
大当り時変動パターンのうちの変動パターンPB3−2は、ノーマルリーチの実行(スーパーリーチへの発展無し)を指定するリーチ変動パターンである。変動パターンPB3−3は、ノーマルリーチの実行からスーパーリーチAに発展させることを指定するリーチ変動パターンである。変動パターンPB3−4は、ノーマルリーチの実行からスーパーリーチBに発展させることを指定するリーチ変動パターンである。変動パターンPC1−1は、非リーチを指定する非リーチ変動パターンであり、変動パターンPC3−2はノーマルリーチの実行(スーパーリーチへの発展無し)を指定するリーチ変動パターンである。
なお、この実施の形態では、上記変動パターンのうち、変動パターンPA1−1とPC1−1とは対応した変動パターンとなっており、変動パターンPA3−2とPB3−2とPC3−2は対応した変動パターンとなっており、それぞれ、可変表示の開始から途中(例えば可変表示結果の導出直前)までは同じ演出が実行可能になっている。これによって、前記途中のタイミングまでは、可変表示結果が「ハズレ」になるか、「突確大当り」、「確変大当り」になるかが分からないようになっている。同様に、変動パターンPA3−3と、変動パターンPB3−3とは、対応した変動パターンとなっており、変動パターンPA3−4と、変動パターンPB3−4とは、対応した変動パターンとなっており、可変表示の開始から途中(例えば可変表示結果の導出直前)までは同じ演出が実行可能になっている。これによって、前記途中のタイミングまでは、可変表示結果が「ハズレ」になるか、「確変大当り」になるかが分からないようになっている。なお、変動パターンからも明らかなように、「突確大当り」のときは、非リーチかノーマルリーチの実行がなされ、スーパーリーチは実行されない(図13も参照)。
ステップS262では、例えば、図13(A)に示す第1大当り用変動パターン決定テーブル(大当り種別バッファ設定値に基づいて特定される大当り種別が「確変」のときに参照)又は図13(B)に示す第2大当り用変動パターン決定テーブル(大当り種別バッファ設定値に基づいて特定される大当り種別が「突確」のときに参照)が参照される。図13(A)に示すように、第1大当り用変動パターン決定テーブルでは、変動パターン決定用の乱数値MR3と比較される数値(決定値)が、決定結果となる確変大当り時の大当り時変動パターンのいずれか(変動パターンPB3−2〜PB3−4のいずれか)に割り当てられていればよい。図13(B)に示すように、第2大当り用変動パターン決定テーブルでは、変動パターン決定用の乱数値MR3と比較される数値(決定値)が、決定結果となる突確大当り時の大当り時変動パターンのいずれか(変動パターンPC1−1又はPC3−2)に割り当てられていればよい。
ステップS262において、CPU103は、変動用乱数バッファから読み出した変動パターン決定用の乱数値MR3を示す数値データに基づいて、大当り種別に応じて第1大当り用変動パターン決定テーブル又は第2大当り用変動パターン決定テーブルを参照し、参照する大当り用変動パターン決定テーブルにおいて前記乱数値MR3に合致する決定値に割り当てられた変動パターンのいずれかを今回の大当り時変動パターンとして決定(選択)すればよい。
なお、図13では、決定値の範囲の代わりに決定割合が記載されている。実際のテーブルでは、図13の決定割合に応じた範囲の決定値が各変動パターンに対して割り当てられていればよい。例えば、図13(A)であれば、変動パターンPB3−2の決定割合は10/100で、変動パターンPB3−3の決定割合は20/100で、変動パターンPB3−4の決定割合は70/100なので、変動パターンPB3−2には乱数値MR3と比較される決定値1〜10(10%の範囲)が割り当てられ、変動パターンPB3−3には乱数値MR3と比較される決定値11〜30(20%の範囲)が割り当てられ、変動パターンPB3−4には乱数値MR3と比較される決定値31〜100(70%の範囲)が割り当てられる。このようなことは、決定割合を記載した他のテーブルや後述の決定例についても同様である。
ステップS263では、現在の遊技状態が通常状態の場合(時短フラグがオフ状態の場合)には、例えば、図14(A)に示す第1ハズレ用変動パターン決定テーブルを参照する。現在の遊技状態が時短状態(この実施の形態では、確変状態のときでもある。)の場合(時短フラグがオン状態の場合)には、例えば、図14(B)に示す第2ハズレ用変動パターン決定テーブルを参照する。
図14に示すように、第1〜第2ハズレ用変動パターン決定テーブルでは、例えば、変動パターン決定用の乱数値MR3と比較される数値(決定値)が、決定結果となるハズレ時変動パターンのいずれか(変動パターンPA1−1、PA3−2〜PA3−4のいずれか、又は、変動パターンPA1−1、PA2−1、PA3−2〜PA3−4のいずれか)に割り当てられていればよい。
ステップS263において、CPU103は、変動用乱数バッファから読み出した変動パターン決定用の乱数値MR3を示す数値データに基づいて、第1又は第2ハズレ用変動パターン決定テーブルのいずれかを参照し、参照する第1又は第2ハズレ用変動パターン決定テーブルにおいて前記乱数値MR3に合致する決定値に割り当てられた変動パターンのいずれかを今回のハズレ時変動パターンとして決定(選択)すればよい。
図14に示すハズレ用変動パターン決定テーブルでは、時短状態のときに特図変動時間の短い変動パターンPA2−1が選択されやすくなっており、時短状態のときには、非時短状態(通常状態)のときよりも平均的な可変表示時間を短縮して、無効な始動入賞の発生を抑制することや、遊技者による遊技球の発射停止(いわゆる「止め打ち」)を低減することができる。また、可変表示の実行頻度を高めることができる。
図13及び図14を参照すると、確変大当り時には、スーパーリーチBを実行する変動パターンPB3−4、スーパーリーチAを実行する変動パターンPB3−3、ノーマルリーチを実行する変動パターン(ノーマルリーチからスーパーリーチに発展しない変動パターン)PB3−2の順に決定割合が高い(図13(A)参照)。一方で、ハズレ時における各変動パターンの決定割合の高低はその逆になっている(PA3−2>PA3−3>PA3−4)。このようなことから、スーパーリーチBが実行されたときが、最も高い割合で可変表示結果が「確変大当り」となる。そして、スーパーリーチA、ノーマルリーチの順で、可変表示結果が「確変大当り」となる割合(所謂大当り期待度)が下がっていく。
ステップS262又はS263を実行した後には、特別図柄の可変表示時間である特図変動時間(変動時間ともいう。)を設定する(ステップS266)。特別図柄の可変表示時間となる特図変動時間は、特図ゲームにおいて特別図柄の変動を開始してから可変表示結果(特図表示結果)となる確定特別図柄が導出表示される(可変表示終了時)までの所要時間である。特図変動時間は、各変動パターンによって指定され(図12参照)、CPU103は、ステップS262又はS263の処理で選択した変動パターンが指定する特図変動時間を設定することにより、特別図柄、飾り図柄の可変表示の可変表示結果が導出されるタイミングを設定できる。特図変動時間の設定は、例えば、特図変動時間に応じたタイマ値を、RAM102の所定領域に設けられた遊技制御プロセスタイマに設定することなどによって行われる。
ステップS266の処理に続いて、第1特別図柄表示装置4Aにおける第1特図ゲームと、第2特別図柄表示装置4Bにおける第2特図ゲームとのうち、開始条件が成立したいずれかの特図ゲームを開始させるように、特別図柄の変動を開始させるための設定を行う(ステップS267)。
一例として、変動特図指定バッファ値が「1」であれば、第1特別図柄表示装置4Aにおける第1特図の表示を更新させる駆動信号を送信する設定を行う。一方、変動特図指定バッファ値が「2」であれば、第2特別図柄表示装置4Bにおける第2特図の表示を更新させる駆動信号を送信する設定を行う。
なお、CPU103は、第1特図ゲームを開始するときには、第1保留表示器25Aを制御して、1つ減算された第1特図保留記憶数を特定可能な表示を第1保留表示器25Aに行わせる(例えば、LEDの点灯個数を1つ減らす)ようにしてもよい。また、CPU103は、第2特図ゲームを開始するときには、第2保留表示器25Bを制御して、1つ減算された第2特図保留記憶数を特定可能な表示を第2保留表示器25Bに行わせる(例えば、LEDの点灯個数を1つ減らす)ようにしてもよい。
その後、特図表示結果や変動パターンの決定結果などを演出制御基板12側に通知するために、特別図柄の変動開始時におけるコマンド(変動開始時コマンド)の送信設定が行われる(ステップS271)。
例えば、変動特図指定バッファ値が「1」である場合、第1特図ゲームに対応する変動開始時コマンドとして、表示結果指定コマンド(今回の可変表示結果を示す指定コマンド)、背景指定コマンド(現在の遊技状態(時短フラグ及び確変フラグによって特定できる。)に応じた数値をEXTデータとして設定したコマンド)、第1特図保留記憶数減算指定コマンド、変動パターン指定コマンド(第1特図ゲームの実行と今回の変動パターンとに応じた数値をEXTデータとして設定したコマンド)を順次送信するための送信設定を行う。
他方、変動特図指定バッファ値が「2」である場合、第2特図ゲームに対応する変動開始時コマンドとして、表示結果指定コマンド(今回の可変表示結果を示す指定コマンド)、背景指定コマンド(現在の遊技状態に応じたコマンド)、第2特図保留記憶数減算指定コマンド、変動パターン指定コマンド(第2特図ゲームの実行と今回の変動パターンとに応じた数値をEXTデータとして設定したコマンド)を順次に送信するための送信設定を行う。
上記各コマンドは、このあとのコマンド制御処理にて1回のタイマ割り込みで順次送信される。
ステップS271の処理を実行した後には、特図プロセスフラグの値を“2”に更新してから(ステップS272)、変動パターン設定処理を終了する。
図4のステップS112の特別図柄変動処理は、特図プロセスフラグの値が“2”のときに実行される。
特別図柄変動処理において、CPU103は、まず、ステップS111で設定した特図変動時間が経過したか否か(特図表示結果を導出するタイミングであるか否か)を判定する。例えば、ステップS111で初期値を設定した遊技制御プロセスタイマのタイマ値を1減算し、減算したタイマ値が「0」になったか否かを判定することで、特図変動時間が経過したか否かを判定すればよい。
遊技制御プロセスタイマのタイマ値(1減算したあとのタイマ値)が0でないときには、特図変動時間が経過していないので、特図ゲームにおける特図の可変表示を実行するための制御(例えば、第1特図又は第2特図の表示を更新(所定時間特別図柄の表示を維持させるための更新を適宜含む。以下同じ。)させる駆動信号を送信する制御)などを行って第1特別図柄表示装置4A又は第2特別図柄表示装置4Bにおいて特別図柄を変動させるための処理を行い、特別図柄変動処理を終了する。
一方で、遊技制御プロセスタイマのタイマ値が0になり、特別図柄の変動を開始してからの経過時間が特図変動時間に達したときには、第1特別図柄表示装置4A又は第2特別図柄表示装置4Bにて特別図柄の変動を停止させる制御を行い、特別図柄の可変表示結果となる確定特別図柄(ステップS110で設定した確定特別図柄)を停止表示(導出表示)させ(確定特別図柄は、所定時間表示し続けるように制御するとよい。)、図柄確定指定コマンドの送信設定を行い、特図プロセスフラグの値を“3”に更新する。
タイマ割り込みの発生毎にステップS112が繰り返し実行されることによって、特別図柄の可変表示や確定特別図柄の導出表示などが実現される。
ステップS113の特別図柄停止処理は、特図プロセスフラグの値が“3”のときに実行される。
特別図柄停止処理において、CPU103は、大当りフラグがオン状態になっているかを判定する。
大当りフラグがオン状態である場合には、時短フラグ、確変フラグをリセットし(オフ状態にし)、RAM102の所定領域に設けられた、時短状態及び確変状態中に実行される可変表示の残り回数をカウントする残回数カウンタのカウント値を「0」にリセットする処理が行われる。そして、ファンファーレ待ち時間(大当り遊技状態におけるファンファーレの開始から終了するまでの待ち時間であり、予め定められた時間である。)に対応するタイマ値を初期値として遊技制御プロセスタイマにセットする。その後、当り開始指定コマンド(コマンド中の「XX」には、大当り種別バッファ設定値に基づいて特定される大当り種別に対応する数値(例えば、「突確」なら「00」、「確変」なら「01」など)が設定される。)を送信する設定を行い、特図プロセスフラグを「4」に更新するなどして特別図柄停止処理を終了する。
大当りフラグがオフ状態である場合(可変表示結果が「ハズレ」の場合)には、時短フラグ及び確変フラグがオン状態であるかを判定し、オン状態である場合には、残回数カウンタのカウント値を「1」減算する。その後、「1」減算したあとのカウント値が「0」であるかを判定し、カウント値が「0」である場合には、時短状態及び確変状態が終了する終了条件が成立したので(つまり、時短状態及び確変状態において実行可能な所定回数の可変表示が実行されたので)、時短状態及び確変状態を終了させるために、時短フラグ及び確変フラグそれぞれをオフ状態とする。時短フラグ及び確変フラグがオフ状態である場合、「1」減算したあとのカウント値が「0」でない場合、又は、時短フラグ及び確変フラグをオフ状態にした場合には、特図プロセスフラグの値を「0」に更新するなどして特別図柄停止処理を終了する。
ステップS114の大当り開放前処理は、特図プロセスフラグの値が“4”のときに実行される。
この大当り開放前処理では、例えば、遊技制御プロセスタイマのタイマ値を1減算する。
減算後のタイマ値が「0」でない場合には、ファンファーレ待ち時間がまだ経過していないことになるので、大当り開放前処理は終了する。
減算後のタイマ値が「0」である場合には、ファンファーレ待ち時間が経過し、ラウンド遊技の開始タイミングになったことになる。この場合には、大当り遊技状態においてラウンド遊技の実行を開始して大入賞口を開放状態とする処理(例えば、ソレノイド駆動信号を大入賞口扉用のソレノイド82に伝送する処理)、大入賞口を開放状態とする期間の上限(大当り種別バッファ設定値に基づいて特定される大当り種別が「確変」のときは29秒、「突確」のときは0.5秒)に対応するタイマ初期値を遊技制御プロセスタイマに設定する処理、RAM102に設けられた、ラウンド遊技をカウントするためのラウンド数カウンタに初期値として1ラウンド目を示す「1」を設定する処理、ラウンド数カウンタのカウント値(ラウンド数であり、ここでは「1」)に対応した数値(ここでは、「00」)をEXTデータとして設定した大入賞口開放中指定コマンドの送信設定などが実行される。大入賞口を開放状態とする処理などが実行されたときには、特図プロセスフラグの値が“5”に更新される。
タイマ割り込みの発生毎にステップS114が繰り返し行われることによって、ラウンド遊技の開始タイミングまでの待機(ファンファーレの終了までの待機)及び大入賞口の開放などが実現される。
ステップS115の大当り開放中処理は、特図プロセスフラグの値が“5”のときに実行される。
この大当り開放中処理には、遊技制御プロセスタイマのタイマ値を1減算する処理や、1減算したあとのタイマ値や、1回のラウンド遊技においてカウントスイッチ23によって検出された遊技球の個数(スイッチ処理においてカウントスイッチ23がオンしたと判定された判定結果がRAM102の所定領域に格納される毎に1カウントするカウンタ(RAM102に設けられる。)などによってカウントされればよい。)などに基づいて、大入賞口を開放状態から閉鎖状態(又は一部開放状態であってもよい。)に戻すタイミングとなったか否かを判定する処理などが含まれる。
1減算したあとのタイマ値が0になった、又は、検出された遊技球の個数(前記カウンタのカウント値)が所定個数(例えば9個)に達したと判定したときには、大入賞口を閉鎖するタイミングになったので、大入賞口を閉鎖状態に戻す処理(例えば、ソレノイド駆動信号を大入賞口扉用のソレノイド82に伝送することを停止してソレノイド82をオフとする処理)や、大入賞口の閉鎖期間(ラウンド遊技のインターバル期間であり、予め設定されている期間)に対応するタイマ値を遊技制御プロセスタイマに設定する処理や、ラウンド数カウンタのカウント値(ラウンド数)に対応した数値(カウント値が「1」なら「00」、「2」なら「01」、「3」なら「02」など)をEXTデータとして設定した大入賞口開放後指定コマンドの送信設定などが実行される。大入賞口を閉鎖状態に戻したときには、特図プロセスフラグの値が“6”に更新され、大当り開放中処理を終了する。
1減算したあとのタイマ値が0になってもなく、検出された遊技球の個数も所定個数に達していない場合には、大入賞口の開放状態に維持する処理(例えば、ソレノイド駆動信号の供給を継続する処理)などを行って、大当り開放中処理を終了する。
タイマ割り込みの発生毎にステップS115が繰り返し行われることによって、大入賞口を開放状態から閉鎖状態に戻すタイミングまで大入賞口の開放状態が維持され、最後に大入賞口が閉鎖される。
ステップS116の大当り開放後処理は、特図プロセスフラグの値が“6”のときに実行される。
この大当り開放後処理では、ラウンド数カウンタのカウント値が大当り種別に応じた上限値(大当り種別バッファ設定値に基づいて特定される大当り種別が「確変」のときは「15」、「突確」のときは「2」)になったか否かを判定する処理や、上限値になっていない場合に遊技制御プロセスタイマのタイマ値を1減じる処理などが行われる。
ラウンド数カウンタのカウント値が上限値に達したと判定された場合には、ラウンド遊技が上限回数に達したことになるので、遊技制御プロセスタイマにエンディング待ち時間(大当り遊技状態におけるエンディングの開始から終了するまでの待ち時間であり、予め定められた時間である。)に対応したタイマ値を遊技制御プロセスタイマに設定する。また、当り終了指定コマンド(コマンド中の「XX」には、大当り種別バッファ設定値に基づいて特定される大当り種別に対応する数値(例えば、「突確」なら「00」、「確変」なら「01」など)が設定される。)を送信する設定を行い、特図プロセスフラグを“7”に更新する処理なども行う。
遊技制御プロセスタイマのタイマ値を1減じる処理を行った場合には、1減じたあとのタイマ値が0であるかを判定し、0でない場合には、ラウンド遊技の開始タイミングでないので、閉鎖状態が維持され、大当り開放後処理は終了する。0である場合には、ラウンド遊技の開始タイミングになったので、大入賞口を開放状態とする処理、大入賞口を開放状態とする期間の上限(ここでは、29秒)に対応するタイマ値を遊技制御プロセスタイマに設定する処理、ラウンド数カウンタのカウント値を1加算する処理、加算後のカウント値(ラウンド数)に対応した数値(カウント値が「2」なら「01」、「3」なら「02」など)をEXTデータとして設定した大入賞口開放中指定コマンドの送信設定などが実行される。大入賞口を開放状態とする処理などが実行されたときには、特図プロセスフラグの値が“5”に更新される。
ステップS114で大入賞口が開放されてからタイマ割り込みの発生ごとにS115、S116が繰り返し実行されることによって、各ラウンド遊技が実現される。
ステップS117の大当り終了処理は、特図プロセスフラグの値が“7”のときに実行される。大当り終了処理では、遊技制御プロセスタイマのタイマ値を1減じる処理などが行われる。
1減じたタイマ値が0でなっていない場合には、エンディングが終了していないので、そのまま大当り終了処理を終了する。
1減じたタイマ値が0になった場合には、エンディングが終了するので、時短フラグ、確変フラグ、残回数カウンタなどの状態を設定する。この実施の形態では、「突確大当り」、「確変大当り」であっても、その後の遊技状態や終了条件は変わらないので、大当り種別に係わらず、確変フラグ及び時短フラグをオン状態とし、残回数カウンタにカウント初期値として「100」を設定する(図10参照)。これによって、大当り種別に係わらず大当り遊技状態のあとの遊技状態は、高確高ベース状態となる。また、当該1回の高確高ベース状態において実行される可変表示の上限回数は100回と設定される。時短フラグ、残回数カウンタ、確変フラグなどの状態を設定した後は、特図プロセスフラグの値を“0”に更新する。
なお、上記一連の処理において、特図プロセスフラグの値を“0”に更新するときは、1回の可変表示等が終了したことになるので、遊技制御プロセスタイマや、大当り種別バッファ設定値、残回数カウンタのカウント値、各種フラグの状態などの各種データ(次の可変表示に持ち越したくないもの)を適宜リセットするとよい。
次に、演出制御基板12における主な動作を説明する。
演出制御基板12では、電源基板等から電源電圧の供給を受けると、演出制御用CPU120が起動して、例えば、所定の演出制御メイン処理を実行する。演出制御メイン処理を開始すると、演出制御用CPU120は、まず、所定の初期化処理を実行して、RAM122のクリアや各種初期値の設定、また演出制御基板12に搭載されたCTC(カウンタ/タイマ回路)のレジスタ設定等を行う。
その後、演出制御用CPU120は、RAM122の所定領域に設けられたタイマ割込みフラグがオンとなっているか否かの判定を行う。タイマ割込みフラグは、演出制御メイン処理とは別に実行されるタイマ割込処理にて、例えばCTCのレジスタ設定などに基づき、所定時間(例えば、画像表示装置5の画像の表示周期に対応した33ms)が経過するごとにオン状態にセットされる。このとき、タイマ割込みフラグがオフであれば、待機する。このため、後述のコマンド解析処理や演出制御プロセス処理などは、タイマ割り込みが発生するごと(33msごと)に実行されることになる。
また、演出制御基板12の側では、所定時間が経過するごとに発生するタイマ割込みとは別に、主基板11から演出制御コマンドを受信するための割込みが発生する。この割込みは、例えば主基板11からの演出制御INT信号がオン状態となることにより発生する割込みである。
演出制御INT信号がオン状態となることによる割込みが発生すると、演出制御用CPU120は、自動的に割込み禁止に設定するが、自動的に割込み禁止状態にならないCPUを用いている場合には、割込み禁止命令(DI命令)を発行することが望ましい。
演出制御用CPU120は、演出制御INT信号がオン状態となることによる割込みに対応して、例えば所定のコマンド受信割込み処理を実行する。このコマンド受信割込み処理では、I/O125に含まれる入力ポートのうちで、中継基板15を介して主基板11から送信された制御信号を受信する所定の入力ポートより、演出制御コマンドとなる制御信号を取り込む。このとき取り込まれた演出制御コマンドは、例えばRAM122に設けられた演出制御コマンド受信用バッファに格納する。
その後、演出制御用CPU120は、割込み許可に設定してから、コマンド受信割込み処理を終了する。
タイマ割込みフラグがオンである場合には、タイマ割込みフラグをクリアしてオフ状態にするとともに、コマンド解析処理を実行する。コマンド解析処理では、例えば主基板11の遊技制御用マイクロコンピュータ100から送信されて演出制御コマンド受信用バッファに格納されている演出制御コマンドを読み出して解析し、解析結果に対応した設定や制御などを行う。
コマンド解析処理を実行した後には、演出制御プロセス処理を実行する。演出制御プロセス処理では、各種の演出装置を用いた演出動作の制御内容について、主基板11から送信された演出制御コマンド(上記コマンド解析処理で解析されたコマンド)等に応じた判定や決定、設定などが行われる。演出制御プロセス処理に続いて、演出用乱数更新処理を実行する。演出用乱数更新処理では、演出制御に用いる各種の乱数値として、RAM122のランダムカウンタによってカウントされる演出用乱数を示す数値データを、ソフトウェアにより更新する。その後、タイマ割込みフラグがオンとなっているか否かの判定が再度実行される。
次に、コマンド解析処理について説明する。コマンド解析処理では、演出制御コマンド受信用バッファに格納されている受信コマンド(演出制御基板12が受信した演出制御コマンド)を解析し(例えば、MODEデータを確認する)、当該受信コマンドがどの演出制御コマンドであるかを特定し、特定した演出制御コマンドに応じた処理を行う。なお、演出制御コマンド受信用バッファに複数の受信コマンドが格納されているときには、1回のコマンド解析処理において全ての受信コマンドについて受信順に解析や解析結果に応じた処理などを行う。
図15に、コマンド解析処理による解析によって特定された演出制御コマンド(演出制御コマンド名)と、その演出制御コマンドに対応してコマンド解析処理にて行われる処理内容と、の関係を示す。なお、図15における各コマンド受信フラグ、各コマンド格納領域、コマンドバッファは、RAM122の所定領域に設けられる。また、各コマンド受信フラグについて「セット」とは、当該フラグをオン状態にすることである。なお、各コマンド受信フラグの状態や各コマンド格納領域に格納されたコマンドは、適宜のタイミングでリセットや消去されるようにすればよい(フラグの状態やコマンドを確認する必要がないタイミングでリセット又は消去されればよい。)。
また、図15に示すように、コマンド解析処理では、背景指定コマンドの受信時に演出モード値設定処理を行う(詳しくは後述する。)。
図16(A)に示すように、第1始動入賞時コマンドバッファには、バッファ番号となる保留表示番号(第1保留表示番号)が設定されている。第1始動入賞指定コマンド、第1特図保留記憶数加算指定コマンド、及び、入賞時判定結果指定コマンドからなる1セットのコマンド(第1始動入賞時に主基板11から送信させてくる第1始動入賞時コマンド)は、第1保留表示番号「1」〜「4」に対応する格納領域における空き領域の先頭から順番に格納される。
図16(B)に示すように、第2始動入賞時コマンドバッファには、バッファ番号となる保留表示番号(第2保留表示番号)が設定されている。第2始動入賞指定コマンド、第2特図保留記憶数加算指定コマンド、及び、入賞時判定結果指定コマンドからなる1セットのコマンド(第2始動入賞時に主基板11から送信させてくる第2始動入賞時コマンド)は、第2保留表示番号「1」〜「4」に対応する格納領域における空き領域の先頭から順番に格納される。
なお、入賞時判定結果指定コマンドは、第1始動入賞指定コマンド及び第1特図保留記憶数加算指定コマンドとともに送信されてきたときには第1始動入賞時コマンドバッファに格納され、第2始動入賞指定コマンド及び第2特図保留記憶数加算指定コマンドとともに送信されてきたときには第2始動入賞時コマンドバッファに格納される。例えば、入賞時判定結果指定コマンドは、始動入賞時指定コマンド及び特図保留記憶数加算指定コマンドが格納されているが入賞時判定結果指定コマンドは格納されていない保留表示番号に対応する格納領域に格納されればよい。または、新たに格納した始動入賞指定コマンドの格納場所(保留表示番号)を特定可能な情報をRAM122に格納しておき、入賞時判定結果指定コマンドの解析時には、当該情報が特定する保留表示番号に対応させて当該入賞時判定結果指定コマンドを格納するようにしてもよい。また、第1始動入賞発生時の入賞時判定結果指定コマンドとして第1入賞時判定結果指定コマンドを用意し、第2始動入賞発生時の入賞時判定結果指定コマンドとして第2入賞時判定結果指定コマンドを用意し、第1入賞時判定結果指定コマンドは第1始動入賞時コマンドバッファに格納し、第2入賞時判定結果指定コマンドは第2始動入賞時コマンドバッファに格納するようにしてもよい。
なお、第1始動入賞時コマンドバッファに入賞時判定結果指定コマンドを格納したときには、第1入賞時判定結果指定コマンド受信フラグをセットする(オンにする)。第2始動入賞時コマンドバッファに入賞時判定結果指定コマンドを格納したときには、第2入賞時判定結果指定コマンド受信フラグをセットする(オンにする)。1セットの始動入賞時コマンドのうち、入賞時判定結果指定コマンドは最後に送信されてくるので、当該フラグの状態によって、一セットの始動入賞時コマンドの受信及び当該コマンドがどちらの始動入賞時コマンドバッファに格納されたかを把握できる。
第1始動入賞時コマンドは、第1特図ゲームの保留の発生に対応して主基板11から送信されるので、当該第1特図ゲームの保留の発生時(第1始動入賞発生時)には、第1始動入賞時コマンドバッファに格納される1セットの受信コマンド(第1始動入賞時コマンド)が1つ増えることになる。第2始動入賞時コマンドは、第2特図ゲームの保留の発生に対応して主基板11から送信されるので、当該第2特図ゲームの保留の発生に対応して、第2始動入賞時コマンドバッファに格納される1セットの受信コマンド(第2始動入賞時コマンド)が1つ増えることになる。
また、詳しくは後述するが、第1特図ゲームの実行時には、第1保留表示番号「2」〜「4」に対応して記憶されている第1始動入賞時コマンドがそれぞれ上位の番号の第1保留表示番号「1」〜「3」にシフトする(後述のステップS322A参照)。同様にして、第2特図ゲームの実行時には、第2保留表示番号「2」〜「4」に対応して記憶されている第2始動入賞時コマンドがそれぞれ上位の番号の第2保留表示番号「1」〜「3」にシフトする(後述のステップS322A参照)。
上記のようなことにより、第1始動入賞時コマンドバッファの保留表示番号と第1特図保留記憶部の保留番号とで同じ番号に対応して記憶される、第1始動入賞時コマンドと保留データ(及び当該保留データに対応する第1特図ゲーム)とが対応することになり、第1始動入賞時コマンドバッファに格納される第1始動入賞時コマンドの数は、第1特図ゲームの第1特図保留記憶数と同じになる。また、第2始動入賞時コマンドバッファの保留表示番号と第2特図保留記憶部の保留番号とで同じ番号に対応して記憶される、第2始動入賞時コマンドと保留データ(及び当該保留データに対応する第2特図ゲーム)とが対応することになり、第2始動入賞時コマンドバッファに格納される第2始動入賞時コマンドの数は、第2特図ゲームの第2特図保留記憶数と同じになる。
さらに、第1始動入賞時コマンドバッファ及び第2始動入賞時コマンドバッファにおける各保留表示番号は、保留表示画像の各表示位置にも対応する。具体的には、第1始動入賞時コマンドバッファの各保留表示番号は、表示エリア5Hの領域5Haに設けられている第1保留表示画像の各表示位置に対応し、保留表示番号「1」は領域5Haにおける最も右の表示位置に対応し、保留表示番号「2」は領域5Haにおける右から2番目の表示位置に対応し、保留表示番号「3」は領域5Haにおける右から3番目の表示位置に対応し、保留表示番号「4」は領域5Haにおける右から4番目(最も右)の表示位置に対応する。具体的には、第2始動入賞時コマンドバッファの各保留表示番号は、表示エリア5Hの領域5Hbに設けられている第2保留表示画像の各表示位置に対応し、保留表示番号「1」は領域5Hbにおける最も左の表示位置に対応し、保留表示番号「2」は領域5Hbにおける左から2番目の表示位置に対応し、保留表示番号「3」は領域5Hbにおける左から3番目の表示位置に対応し、保留表示番号「4」は領域5Hbにおける左から4番目(最も右)の表示位置に対応する。
さらに、第1始動入賞時コマンドバッファ、第2始動入賞時コマンドバッファそれぞれには、各保留表示番号に対応して、先読み変化演出の実行パターン(図22〜図25参照。詳しくは後述)を格納する格納領域が設けられている。先読み変化演出の実行パターンは、保留表示画像やアクティブ表示画像の表示色の変化パターンなどを示すものである。始動入賞時コマンドバッファに先読み変化演出の実行パターンが格納されている場合、当該実行パターンに対応する保留表示番号に対応する特図ゲーム(飾り図柄の可変表示や保留表示画像など)をターゲットとする先読み変化演出を当該実行パターンにて実行することを示す。先読み変化演出の実行パターンは、可変表示開始時に始動入賞時コマンドとともに上位の保留表示番号にシフトする(後述のステップS322A参照)。詳しくは後述するが、可変表示の実行開始時に先読み変化演出の実行パターンがチェックされて、先読み変化演出の当該可変表示での実行の設定などが行われる。
なお、図16の始動入賞時コマンドバッファにおいて、「0000(H)」は、コマンドが格納されていないことを示し、先読み変化演出実行パターンの欄の「−」は、先読み変化演出の実行パターンが格納されていないこと(当該実行パターンに対応する保留表示番号に対応した特図ゲームをターゲットとする先読み変化演出が実行されないこと)を示す。
ここで、コマンド解析処理内で背景指定コマンドの受信時に実行される演出モード値設定処理を説明する。演出モード値とは、この実施形態において用意された演出モードを指定する値であり、RAM122に記憶されて管理、更新される値である(なお、初期値は「00」である。)。
ここで、図17を参照しながら演出モードについて説明する(必要に応じて図30〜34なども参照)。この実施の形態では、基本的な演出モードとして、通常モード、第1移行モード、第1バトルモード、第2バトルモード、第2移行モードが用意されている。なお、第1バトルモードと第2バトルモードとを総称してバトルモードということがある。または、第1移行モードと第2移行モードとを総称して移行モードということがある。
通常モードは、演出モード値が「00」のときの演出モードである。通常モードは、遊技状態が通常状態のときの演出モードである。ただし、確変状態(及び時短状態)が終了して通常状態に移行したあと(大当り遊技状態のあと確変状態にて100回の可変表示(特図ゲームや飾り図柄の可変表示)が実行されて終了したあと)、1回目(大当り遊技状態のあと101回目)〜15回目(大当り遊技状態のあと115回目)の可変表示が実行されるときの演出モードは、遊技状態が通常状態であっても、通常モードではなく第1移行モードになる(16回目以降から通常モードに戻る。)。
第1移行モードは、演出モード値が「01」のときの演出モードである。上記のように、第1移行モードは、通常状態への移行後、1回目〜15回目の可変表示が実行されるときの演出モードである。当該第1移行モードは、確変状態が終了してしまったことなどを遊技者に認識させるような背景を表示するモードなどであるとよい。
第1バトルモードは、演出モード値が「02」のときの演出モードである。第2バトルモードは、演出モード値が「03」のときの演出モードである。第1バトルモード及び第2バトルモードは、予め定められた味方キャラクタと敵キャラクタとが戦う演出モード(例えば、第1バトルモードと第2バトルモードとで背景や敵キャラクタなどが異なる)などであり、基本的には遊技状態が確変状態のときの演出モードである。演出モードを第1バトルモードと第2バトルモードとのいずれかに制御するかは、遊技者は大当り遊技状態中などにおいて選択できる。なお、通常状態のときに実行された可変表示にて「大当り」が導出表示されて(「大当り」が発生して)大当り遊技状態に制御された後の1回目〜15回目の飾り図柄の可変表示が実行されるときの演出モード(つまり、確変状態に移行した直後の所定期間の演出モード)は、遊技状態が確変状態であっても、第1バトルモードや第2バトルモードではなく第2移行モードになる(16回目以降から第1バトルモード又は第2バトルモードとなる。)。
第2移行モードは、演出モード値が「04」のときの演出モードである。上記のように、第2移行モードは、大当り発生前の通常状態から確変状態移行後、1回目〜15回目の可変表示が実行されるときの演出モードである。当該第2移行モードは、確変状態が開始したことなどを遊技者に認識させるような背景を表示するモードなどであるとよい。
この実施の形態では、通常モードと第2バトルモードとにおいて、遊技者は演出設定の変更(ここでは、登場キャラクタ(味方キャラクタ)の変更)が可能である(その他の演出モードでは変更不可)。ここでは、キャラAとキャラBのいずれかを選択できる。このため、通常モードと第2バトルモードとは、それぞれ、登場キャラクタに応じた複数の演出モードを有し、当該複数の演出モードのうちのいずれかになる。つまり、通常モードとして、キャラAの通常モード(キャラAが選択されて登場する通常モード)とキャラBの通常モード(キャラBが選択されて登場する通常モード)とがあり、第2バトルモードとして、キャラAの第2バトルモード(キャラAが選択されて登場する第2バトルモード)とキャラBの第2バトルモードド(キャラBが選択されて登場する第2バトルモード)とがある。なお、キャラA及びキャラBのいずれかの選択(演出設定の変更)は遊技者がスティックコントローラ31Aなどを操作して行う(後述のステップS553などを参照)。当該操作が行われたとき、演出モードが通常モードと第2バトルモードとのいずれかであれば、登場キャラクタがキャラA又はキャラBに変更され(演出設定の変更が反映され)、変更されたことを示す情報などが画像表示装置5の画面に表示される。当該操作が行われたとき、演出モードが通常モードと第2バトルモードとのいずれでもないときには、当該操作が反映されず、つまり、演出設定の変更は反映されず、当該変更についての情報なども画像表示装置5の画面に表示されない。
図18(A)は、演出モード値設定処理の一例のフローチャートである。当該処理において、演出制御用CPU120は、まず、今回受信した背景指定コマンドが通常状態を指定しているか(EXTデータが通常状態を示す数値で確認すればよい)を判定する(ステップS901)。通常状態を指定している場合(ステップS901;Yes)、RAM122に設けられた演出側確変フラグがオン状態であるかを判定する(ステップS902)。演出側確変フラグは、背景指定コマンドが指定する遊技状態に応じてオンオフが切り替えられるフラグであり、遊技状態が確変状態(時短状態)のとき(確変状態を指定する背景指定コマンドを受信したとき)にオン状態となるものである。ただし、確変状態のときに大当りが発生したときにおける大当り遊技状態中は、遊技状態は通常状態であるが、演出側確変フラグはオン状態のままとなる(背景指定コマンドは、大当り遊技状態開始時には主基板11から送信されず、変動開始時にのみ主基板11から送信されてくるため)。
演出側確変フラグがオン状態であるときには(ステップS902;Yes)、主基板11側で確変状態から通常状態への移行があったことになるので、演出モードを通常モードに移行させる前に第1移行モードに移行させるため演出モード値を「01」に更新する(ステップS903)。その後、第1移行モードに制御する可変表示の回数をカウントするため、第1移行モード変動回数カウンタ(RAM122の所定領域に設けられる。)にカウント初期値として「15」を設定し(ステップS904)、演出側確変フラグをオフ状態とする(ステップS905)。
演出側確変フラグがオフ状態であるときには(ステップS902;No)、遊技状態はすでに通常状態であるので、まず、演出モード値が「01」であるかを判定し(ステップS906A)、「01」である場合には(ステップS906A;Yes)、現在の演出モードが第1移行モードなので、第1移行モードにおいて実行される可変表示の回数をカウントするために、第1移行モード変動回数カウンタのカウント値を1減じ(ステップS906B)、その後、1減じたあとのカウント値が「0」であるかを判定し(ステップS907)、「0」であるときには(ステップS907;Yes)、すでに第1移行モードにおいて15回の可変表示が実行されているので、第1移行モードを終了させ、演出モードを通常モードに戻すので、演出モード値を「00」に更新する(ステップS908)。
演出モード値が「01」でないとき(ステップS906A;No)、カウント値が「0」でないとき(ステップS907;No)、ステップS905、ステップS908のあとは、本処理を終了する。
演出制御用CPU120は、背景指定コマンドが通常状態を指定していない場合(確変状態を指定しているとき)(ステップS901;No)、演出側確変フラグがオフ状態であるかを判定する(ステップS911)。
演出側確変フラグがオフ状態であるときには(ステップS911;Yes)、通常状態から大当り遊技状態を介して確変状態への移行があったことになるので、演出モードを第1バトルモード又は第2バトルモードに移行させる前に第2移行モードに移行させるため演出モード値を「04」に更新する(ステップS912)。その後、第2移行モードに制御する可変表示の回数をカウントするため、第2移行モード変動回数カウンタ(RAM122の所定領域に設けられる。)にカウント初期値として「15」を設定し(ステップS913)、演出側確変フラグをオン状態とする(ステップS914)。
演出側確変フラグがオン状態であるときには(ステップS911;No)、遊技状態はすでに確変状態であるので、まず、演出モード値が「04」であるかを判定し(ステップS915)、「04」である場合には(ステップS915;Yes)、現在の演出モードが第2移行モードなので、第2移行モードにおいて実行される可変表示の回数をカウントするために、第2移行モード変動回数カウンタのカウント値を1減じ(ステップS916)、その後、1減じたあとのカウント値が「0」であるかを判定し(ステップS917)、「0」であるときには(ステップS917;Yes)、すでに第2移行モードにおいて15回の可変表示が実行されているので、第2移行モードを終了させ、演出モードを第1バトルモード又は第2バトルモードに移行させるため、演出モード値をバトルモード値に応じた値(「02」又は「03」)に更新する(ステップS918)。図18(B)に示すように、バトルモード値は、演出モードを第1バトルモードと第2バトルモードとのうちのいずれに移行させるかを特定可能な値(第1バトルモード(演出モード値=「02」)に対応する「00」又は第2バトルモード(演出モード値=「03」)に対応する「01」)を取り、RAM122に記憶されて管理される。バトルモード値は、大当り遊技状態時における遊技者によるバトルモードの選択操作によって更新されることがある(初期値は、「00」)(図28のステップS953などを参照)。このため、ステップS918によって、遊技者が選択したバトルモードへの移行が実現される。なお、ステップS918で演出モード値を更新したときには、バトルモード値を「00」にリセットしてもよい。
演出モード値が「04」でないとき(ステップS915;No)、カウント値が「0」でないとき(ステップS917;No)、ステップS914、ステップS918のあとは、本処理を終了する。
次に演出制御プロセス処理を説明する。図19は、演出制御プロセス処理の一例を示すフローチャートである。図19に示す演出制御プロセス処理では、演出制御用CPU120は、まず、先読み変化演出設定処理(ステップS161)を実行したあと、RAM122の所定領域に設けられた演出プロセスフラグの値(最初は、“0”である。)に応じて、以下のようなステップS170〜S175の処理のいずれかを選択して実行する。
まず、先読み変化演出設定処理を説明する。図20は、先読み変化演出設定処理の一例を示すフローチャートである。
先読み変化演出設定処理では、演出制御用CPU120は、まず、今回新たに始動入賞時コマンドを受信したか否かを判定する(ステップS671)。例えば、第1入賞時判定結果指定コマンド受信フラグ又は第2入賞時判定結果指定コマンド受信フラグがオン状態となっているときには、第1始動入賞時コマンドバッファ又は第2始動入賞時コマンドバッファに新たな一セットの始動入賞時コマンドが格納されているので、新たな始動入賞時コマンドの受信有りと判定する(ステップS671;Yes)。
なお、第1入賞時判定結果指定コマンド受信フラグと第2入賞時判定結果指定コマンド受信フラグとのいずれもがオン状態となっているときには、ここでは、第2始動入賞時コマンドバッファに格納された新たな始動入賞時コマンドについて、つまり、第2始動入賞時コマンドの新たな受信がありと判定して以下の処理を行う。
なお、複数セットの始動入賞時コマンドが始動入賞時コマンドバッファに格納されたときに各セットの始動入賞時コマンドについて以下の処理を行うようにしてもよい。例えば、今回の新たな受信コマンドが第1始動入賞時コマンドバッファ及び第2始動入賞時コマンドバッファに格納された始動入賞時コマンドのうちのどれであるか、当該始動入賞時コマンドの受信順などを特定できる情報をコマンド解析処理のときにRAM122に保持しておき、当該先読み変化演出設定処理では、各セットの始動入賞時コマンド(各保留)について、所定順序(第2特図ゲームが優先かつ保留表示番号順、又は、始動入賞時コマンドの受信順など)に従って以下の処理を行うようにしてもよい。
第1入賞時判定結果指定コマンド受信フラグと第2入賞時判定結果指定コマンド受信フラグとの両者がオフであるなどして、新たな始動入賞時コマンドの受信が無い場合(ステップS671;No)、先読み変化演出を実行することはないので、本処理を終了する。
新たな始動入賞時コマンドの受信がある場合(ステップS671;Yes)、先読み変化演出の実行を制限(ここでは禁止)する条件が成立しているかを判定する(ステップS672A)。例えば、先読み変化演出の実行禁止条件が成立しているかを判定する。当該実行禁止条件は、先読み変化演出の実行を禁止する条件であり、ここでは、当該新たに受信した始動入賞時コマンドに含まれる入賞時判定結果指定コマンドが「判定無し」を判定結果として指定しているとき、ターゲット(当該新たな始動入賞時コマンドに対応する特図ゲーム)前に実行される可変表示において「スーパーリーチ大当り」の入賞時判定結果があるとき(始動入賞時コマンドバッファの内容をチェックし、当該新たに受信した始動入賞時コマンドに対応する保留表示番号よりも前の保留表示番号の各入賞時判定結果指定コマンドや、当該新たに受信した始動入賞時コマンドが第1始動入賞時コマンドのときに第2始動入賞時コマンドバッファに格納された各入賞時判定結果指定コマンドに「スーパーリーチ大当り」の入賞時判定結果を指定しているコマンドがあったときなど)に成立する条件である。なお、当該新たに受信した始動入賞時コマンドに含まれる入賞時判定結果指定コマンドが「判定無し」を判定結果として指定しておらず、ターゲット前に実行されるすべての可変表示についての各入賞時判定結果が「非リーチハズレ」のときにのみ、先読み変化演出を実行可能としてもよい。
先読み変化演出の実行禁止条件が成立していない場合(ステップS672A;No)、先読み変化演出の実行の有無を決定する(ステップS672B)。
ステップS672Bでは、例えば、演出モード値が「00」、「03」のときであって、先読み決定指定値が「00」であるときには、図21(A)の第1実行決定例が示す決定割合で先読み変化演出の実行の有無を決定する(90/100の決定割合で「実行有り」(実行する)と決定する)。
例えば、演出モード値が「00」、「03」のときであって、先読み決定指定値が「01」であるときには、図21(A)の第2実行決定例が示す決定割合で先読み変化演出の実行の有無を決定する(10/100の決定割合で「実行有り」と決定する)。
例えば、演出モード値が「01」、「02」、「04」のときには、図21(C)の第2実行決定例が示す決定割合で先読み変化演出の実行の有無を決定する(70/100の決定割合で「実行有り」と決定する)。
先読み決定指定値は、可変表示中における遊技者による演出設定の変更(キャラA又はキャラBへの変更)に基づいて当該可変表示の終了時に更新される値であって(ステップS575参照)、先読み変化演出に関する決定割合などを指定する値である。先読み決定指定値は、RAM122に記憶されて管理、更新される値である(なお、初期値は「00」である。)。
例えば、ステップS672Bにおいて、演出制御用CPU120は、まず、乱数回路124または演出用ランダムカウンタ等により更新される先読み変化演出の実行決定用の乱数値SR1を示す数値データを抽出する。続いて、当該乱数値SR1に基づいて、ROM121に予め記憶されて用意された実行決定テーブルを参照して先読み変化演出の実行の有無を決定する。例えば、前記の実行決定テーブルとして、第1実行決定例〜第3実行決定例それぞれでの決定に用いられる第1実行決定テーブル〜第3実行決定テーブルが用意されている。各実行決定テーブルでは、例えば、乱数値SR1と比較される数値(決定値)が、所定範囲(図21の各決定割合を実現する範囲)で、決定結果となる「実行有り」、「実行無し」に割り当てられていればよい。演出制御用CPU120は、参照するテーブルにおいて、今回抽出した乱数値SR1に合致する決定値に割り当てられた決定結果が「実行無し」であれば先読み変化演出の実行無しと決定し、「実行有り」であれば先読み変化演出の実行有りと決定する。
図21に示すように、先読み変化演出を実行する決定割合は、演出モード値、つまり、演出モードに応じて異なる。また、演出モードが、キャラAが選択されている通常モードや第2バトルモードのときと(基本的には先読み決定指定値が「00」となっているときである。)、キャラBが選択されている通常モードや第2バトルモードのときと(基本的には先読み決定指定値が「01」となっているときである。)、でも実行有りの決定割合が異なるようになっている。なお、上述のように、キャラの選択(演出設定の変更)のタイミングと先読み決定指定値の更新タイミングとは、ずれるので、キャラAが選択されている演出モード中であっても、その中の所定期間(キャラAに変更されてから可変表示が終了するまでの間)では、図21(B)の第2実行決定例で先読み変化演出の実行の有無が決定され、キャラBが選択されている演出モード中であっても、その中の所定期間(キャラBに変更されてから可変表示が終了するまでの間)では、図21(A)の決定割合で先読み変化演出の実行が決定されることがある(図31などを参照)。図21のように、基本的にはキャラAが選択されているときに先読み変化演出が実行されやすい。
ステップS672Bのあとは、ステップS672Bで先読み変化演出の実行有りと決定したかを判定し(ステップS673)、実行有りと決定している場合には(ステップS673;Yes)、第1始動入賞時コマンドバッファ又は第2始動入賞時コマンドバッファの記憶内容をチェックして当該新たな始動入賞時コマンド(処理対象のコマンド)に対応する保留表示番号を特定し、特定した保留表示番号に応じて、かつ、当該新たな始動入賞時コマンドに含まれる入賞時判定結果指定コマンドが指定する入賞時判定結果に応じて、先読み変化演出の実行パターンを決定(選択)する(ステップS674)。
この実施の形態では、先読み変化演出において、ターゲットとなる保留表示画像やアクティブ表示画像に所定のキャラクタ画像などが作用して(ビームを当てる、接触するなど)、ターゲットの当該画像の表示態様(ここでは、表示色)を変化させることが行われる(図33、図37〜38などを参照)。なお、先読み変化演出では、所定のキャラクタ画像などが作用しても表示態様を変化させないことが行われることがある(例えば、先読み変化演出の実行パターンHP1−1などを参照)。先読み変化演出において行われる、保留表示画像やアクティブ表示画像に所定のキャラクタ画像などが作用する演出を、表示態様の変化の有無に係わらず作用演出ということがある。なお、表示態様が変化しない作用演出をガセの作用演出ということがある。
先読み変化演出の実行パターンは、第1始動入賞時コマンドバッファ又は第2始動入賞時コマンドバッファに格納されるが、対応する始動入賞時コマンド(先読み変化演出の対象(ターゲット)となる特図ゲームに対応した始動入賞時コマンドである。)とともに可変表示実行時に保留表示番号の上位にシフトされる(後述のステップS322A参照)。また、ターゲットの特図ゲームの実行時には、当該実行パターンは、対応する始動入賞時コマンドとともに第1始動入賞時コマンドバッファ又は第2始動入賞時コマンドバッファから削除される(後述のステップS322A参照)。図22〜図25に示す先読み変化演出の実行パターンそれぞれは、どの可変表示(ここでは、シフト先の保留表示番号や実行パターンの削除タイミングなどによって示される。)で作用演出を実行するかや作用演出の態様などを指定することで、先読み変化演出の態様(表示色の変化パターン)を示す。
ステップS674では、例えば、新たな始動入賞時コマンド(処理対象のコマンド)に対応する保留表示番号が「1」のときであって、演出モード値が「00」、「03」であり、先読み決定指定値が「01」であるときには、図22(A)の第1決定例が示す決定割合で先読み変化演出の実行パターンを決定(選択)する。ここで決定される実行パターンとしては、HP1−1〜HP1−4が用意されており、これらのうちのいずれかが今回の実行パターンとして決定される。
例えば、新たな始動入賞時コマンド(処理対象のコマンド)に対応する保留表示番号が「1」のときであって、演出モード値や先読み決定指定値が第1決定例の値以外の値であるときは、図22(B)の第2決定例が示す決定割合で先読み変化演出の実行パターンを決定(選択)する。ここで決定される実行パターンとしては、HP1−1〜HP1−3が用意されており、これらのうちのいずれかが今回の実行パターンとして決定される。
例えば、新たな始動入賞時コマンド(処理対象のコマンド)に対応する保留表示番号が「2」のときであって、演出モード値が「00」、「03」であり、先読み決定指定値が「01」であるときには、図23(A)の第3決定例が示す決定割合で先読み変化演出の実行パターンを決定(選択)する。ここで決定される実行パターンとしては、HP2−1〜HP2−6が用意されており、これらのうちのいずれかが今回の実行パターンとして決定される。
例えば、新たな始動入賞時コマンド(処理対象のコマンド)に対応する保留表示番号が「2」のときであって、演出モード値や先読み決定指定値が第3決定例の値以外の値であるときは、図23(B)の第4決定例が示す決定割合で先読み変化演出の実行パターンを決定(選択)する。ここで決定される実行パターンとしては、HP2−1〜HP2−5が用意されており、これらのうちのいずれかが今回の実行パターンとして決定される。
例えば、新たな始動入賞時コマンド(処理対象のコマンド)に対応する保留表示番号が「3」のときであって、演出モード値が「00」、「03」であり、先読み決定指定値が「01」であるときには、図24(A)の第5決定例が示す決定割合で先読み変化演出の実行パターンを決定(選択)する。ここで決定される実行パターンとしては、HP3−1〜HP3−9が用意されており、これらのうちのいずれかが今回の実行パターンとして決定される。
例えば、新たな始動入賞時コマンド(処理対象のコマンド)に対応する保留表示番号が「3」のときであって、演出モード値や先読み決定指定値が第5決定例の値以外の値であるときは、図24(B)の第6決定例が示す決定割合で先読み変化演出の実行パターンを決定(選択)する。ここで決定される実行パターンとしては、HP3−1〜HP3−8が用意されており、これらのうちのいずれかが今回の実行パターンとして決定される。
例えば、新たな始動入賞時コマンド(処理対象のコマンド)に対応する保留表示番号が「4」のときであって、演出モード値が「00」、「03」であり、先読み決定指定値が「01」であるときには、図25(A)の第7決定例が示す決定割合で先読み変化演出の実行パターンを決定(選択)する。ここで決定される実行パターンとしては、HP4−1〜HP4−9が用意されており、これらのうちのいずれかが今回の実行パターンとして決定される。
例えば、新たな始動入賞時コマンド(処理対象のコマンド)に対応する保留表示番号が「4」のときであって、演出モード値や先読み決定指定値が第7決定例の値以外の値であるときは、図25(B)の第8決定例が示す決定割合で先読み変化演出の実行パターンを決定(選択)する。ここで決定される実行パターンとしては、HP4−1〜HP4−8が用意されており、これらのうちのいずれかが今回の実行パターンとして決定される。
図22〜図25における「−」は、当該可変表示の実行中に作用演出が実行されない又は実行できないことを示す。また、色が記載されている欄は、当該色での作用演出(変化無しも含む。)を実行すると決定することを示す。保留表示画像やアクティブ表示画像の表示色(作用演出によって変化したあとの表示色を含む。)は、他の作用演出によって変化したり、当該アクティブ表示画像の表示が終了したりするまで維持される。
例えば、先読み変化演出の実行パターンHP1−1(図22)は、当該パターンが第1始動入賞時コマンドバッファ又は第2始動入賞時コマンドバッファから削除されたときに実行される可変表示(特図ゲームや飾り図柄の可変表示)の実行中において(つまり、ターゲットの保留表示画像が領域5Hcに移動してアクティブ表示画像として表示されて実行されるターゲットの可変表示の実行中において)、ガセの作用演出をターゲットであるアクティブ表示画像に対して実行することを指定する。
例えば、先読み変化演出の実行パターンHP2−5は、当該パターンが保留表示番号「1」にシフトしたときに実行される可変表示の実行中において(つまり、ターゲットの保留表示画像が、表示エリア5Hの領域5Ha又は領域5Hbの保留表示番号「1」に対応する位置(最も右又は左の位置)に移動して実行される可変表示の実行中において)、表示色を白から緑に変化させる作用演出をターゲットの保留表示画像(当該実行パターンの格納位置に対応した保留表示画像)に対して実行することを指定し、当該パターンが第1始動入賞時コマンドバッファ又は第2始動入賞時コマンドバッファから削除されたときに実行される可変表示の実行中において、表示色を緑から赤に変化させる作用演出をターゲットであるアクティブ表示画像に対して実行することを指定する。
例えば、先読み変化演出の実行パターンHP3−8は、当該パターンが保留表示番号「2」にシフトしたときに実行される可変表示の実行中において(つまり、ターゲットの保留表示画像が、表示エリア5Hの領域5Ha又は領域5Hbの保留表示番号「2」に対応する位置(右から2番目又は左から2番目の位置)に移動して実行される可変表示の実行中において)、表示色を白から緑に変化させる作用演出をターゲットの保留表示画像(当該実行パターンの格納位置に対応した保留表示画像)に対して実行することを指定し、当該パターンが保留表示番号「1」にシフトしたときに実行される可変表示の実行中において、表示色を緑から赤に変化させる作用演出をターゲットの保留表示画像(当該実行パターンの格納位置に対応した保留表示画像)に対して実行することを指定する(ターゲットの可変表示実行時には作用演出が実行されない。)。
例えば、先読み変化演出の実行パターンHP4−9は、当該パターンが保留表示番号「3」にシフトしたときに実行される可変表示の実行中において(つまり、ターゲットの保留表示画像が、表示エリア5Hの領域5Ha又は領域5Hbの保留表示番号「3」に対応する位置(右から3番目又は左から3番目の位置)に移動して実行される可変表示の実行中において)、表示色を白から緑に変化させる作用演出と表示色を緑から赤に変化させる作用演出とを、ターゲットの保留表示画像(当該実行パターンの格納位置に対応した保留表示画像)に対して順次実行することを指定する(その後の可変表示実行時には作用演出が実行されない。)。
例えば、ステップS674において、演出制御用CPU120は、まず、乱数回路124または演出用ランダムカウンタ等により更新される先読み変化演出の実行パターン決定用の乱数値SR2を示す数値データを抽出する。続いて、当該乱数値SR2に基づいて、ROM121に予め記憶されて用意された実行パターン決定テーブルを参照して先読み変化演出の実行パターンを決定する。例えば、前記の実行パターン決定テーブルとして、第1決定例〜第8決定例それぞれでの決定に用いられる第1決定テーブル〜第8決定テーブルが用意されている。各決定テーブルでは、例えば、乱数値SR2と比較される数値(決定値)が、入賞時判定結果指定コマンドが指定する入賞時判定結果に応じて異なる範囲(図22〜図25の各決定割合を実現する範囲)で、決定結果となる各種実行パターンに割り当てられていればよい。演出制御用CPU120は、参照するテーブルにおいて、今回抽出した乱数値SR2に、当該新たな始動入賞時コマンドに含まれる入賞時判定結果指定コマンドが指定する入賞時判定結果に応じて合致する決定値に割り当てられた先読み変化演出の実行パターンを今回の使用パターンとして決定する。
図22〜図25の決定割合から分かるように、保留表示画像として表示されてからアクティブ表示画像として表示された表示画像の最終的な表示色が、白のままと、緑になったときと、赤になったときと、で実行パターンの決定割合(最終的な表示色が同じ実行パターンが複数ある場合には、各実行パターンの決定割合の合計)は第1決定例〜第8決定例において同じになっている。例えば、最終的に赤になる実行パターンの決定割合は、第1決定例〜第8決定例それぞれにおいて、60/100(入賞時判定結果がスーパーリーチ大当たり時)、10/100(入賞時判定結果がスーパーリーチハズレ時)、5/100(入賞時判定結果が非リーチハズレ時)となっている。最終的に赤になる実行パターンの決定割合は、最終的に緑や白になる実行パターンよりも大当り時に選択されやすく、ハズレ時(スーパーリーチハズレ時、非リーチハズレ時)に選択されにくい。最終的に緑になる実行パターンの決定割合は、最終的に白になる実行パターンよりも大当り時に選択されやすく、ハズレ時に選択されにくい。また、先読み変化演出の実行の決定割合は、入賞時判定結果には依存しない。このようなことからすると、表示色(実質的にアクティブ表示画像の表示色)が最終的に赤になったときが大当り期待度が高く、緑がその次に高く、白のままが最も低い。また、当該大当り期待度は、演出モードによって変化しないようになっている(先読み変化演出の実行割合のみが演出モードに応じて変化する)。
また、この実施の形態では、1回の可変表示において複数回の作用演出(複数回の表示色の変化)が可能な先読み変化演出を実行できるのが、キャラBが選択されて先読み決定指定値が「01」となっているときのみであり、キャラAが選択されて先読み決定指定値が「00」となっているときなどには当該先読み変化演出を実行できない(HP1−4、HP2−6、HP3−9、HP4−9を参照)。
図20に戻り、ステップS674にて先読み変化演出の実行パターンを決定したあとは、決定した当該実行パターンを当該新たな始動入賞時コマンド(処理対象のコマンド)に対応付けて第1始動入賞時コマンドバッファ又は第2始動入賞時コマンドバッファに格納する(ステップS675)。その後、表示制御部123のVDP等に対して所定の表示制御指令を伝送させることなどによって、表示エリア5Hの領域5Haにおける当該新たな始動入賞時コマンドの保留表示番号に対応する表示位置に第1保留表示画像を新たに追加表示させるか(第1始動入賞時コマンドの受信時)、表示エリア5Hの領域5Hbにおける当該新たな始動入賞時コマンドの保留表示番号に対応する表示位置に第2保留表示画像を新たに追加表示させる(第2始動入賞時コマンドの受信時)(ステップS676)。なお、この処理は、始動入賞時コマンドを複数受信している場合には、全てのコマンドについて行うとよい。なお、保留表示画像の追加は、特図保留記憶数加算指定コマンドを受信したときのコマンド解析処理において行ってもよい。
先読み変化演出の実行制限がある場合(ステップS672A;Yes)、先読み変化演出の実行無しの場合(ステップS673;No)、ステップS676のあとは当該処理を終了する。
次にステップS170〜S175の処理を説明する。
ステップS170の可変表示開始待ち処理は、演出プロセスフラグの値が“0”のときに実行される処理である。
この可変表示開始待ち処理では、演出制御用CPU120は、主基板11からの変動パターン指定コマンドを受信したか否かを判定する。なお、当該判定は、例えば、変動パターン指定コマンド格納領域に当該コマンドが格納されているか否かによって判定すればよい。
変動パターン指定コマンドを受信している場合、特図ゲームの開始に同期して飾り図柄の可変表示を開始するため、演出プロセスフラグの値を“1”に更新してから、可変表示開始待ち処理は終了する。変動パターン指定コマンドを受信していない場合、可変表示開始待ち処理はそのまま終了する。なお、変動パターン指定コマンド受信フラグを設け、変動パターン指定コマンドを受信しているときにはコマンド解析処理にて当該フラグをセットし、可変表示開始待ち処理では、当該フラグの状態に基づいて変動パターン指定コマンドの受信の有無を判定するようにしてもよい。
ステップS171の可変表示開始設定処理は、演出プロセスフラグの値が“1”のときに実行される処理である。図26は、可変表示開始設定処理の一例を示すフローチャートである。
可変表示開始設定処理において、演出制御用CPU120は、まず、今回の変動パターン(変動パターン指定コマンド格納領域に格納された変動パターン指定コマンドで指定される。以下同じ)と、今回の可変表示結果(表示結果指定コマンド格納領域に格納された表示結果指定コマンドで指定される。以下同じ)とに最終停止図柄(確定飾り図柄)を決定する(ステップS321)。例えば、変動パターンがPC1−1であれば非リーチのチャンス目を最終停止図柄として決定し、PC3−2であればリーチのチャンス目を最終停止図柄として決定する。また、ハズレのときもリーチか非リーチかに合わせて最終停止図柄を決定する。各最終停止図柄は、乱数値とテーブルとを用いて複数の組合せからランダムに選択するとよい。
第1始動入賞時コマンドバッファ又は第2始動入賞時コマンドバッファの記憶内容をシフトさせるとともに(ステップS322A)、先読み変化演出の実行パターンの有無をチェックする(ステップS322B)。
記憶内容のシフトでは、今回の変動パターン指定コマンドが第1特図ゲームの開始を指定している場合には、第1始動入賞時コマンドバッファの第1保留表示番号「2」〜「4」に対応して記憶されている第1始動入賞時コマンド、先読み変化演出の実行パターンをそれぞれ上位の番号の第1保留表示番号「1」〜「3」にシフトさせる(シフト前の第1保留表示番号「1」に対応した記憶内容は第1始動入賞時コマンドバッファから削除され、RAM122の所定領域に今回の可変表示の終了まで保持される)。今回の変動パターン指定コマンドが第2特図ゲームの開始を指定している場合には、第2始動入賞時コマンドバッファの第2保留表示番号「2」〜「4」に対応して記憶されている第2始動入賞時コマンド、先読み変化演出の実行パターンをそれぞれ上位の番号の第2保留表示番号「1」〜「3」にシフトさせる(シフト前の第2保留表示番号「1」に対応した記憶内容は第2始動入賞時コマンドバッファから削除され、RAM122の所定領域に今回の可変表示の終了まで保持される)。
先読み変化演出の実行パターンの有無のチェックでは、記憶内容をシフトさせた方の始動入賞時コマンドバッファや前記の所定領域に先読み変化演出の実行パターンが格納されているかをチェックすればよい。
記憶内容をシフトさせた方の始動入賞時コマンドバッファや前記の所定領域に先読み変化演出の実行パターンが格納されている場合(ステップS322C;Yes)、格納されている実行パターンが示す内容と当該実行パターンの格納場所(保留表示番号(シフト後の保留表示番号)や前記所定領域)とに基づいて先読み変化演出(具体的には作用演出)の実行設定を行う(ステップS322D)。例えば、実行パターンHP3−7(つまり、始動入賞時コマンドバッファから削除された実行パターンであり、ターゲットに対応する実行パターン)が前記所定領域に格納されていれば、表示色を緑から赤に変化させる作用演出の実行設定を行い、実行パターンHP4−7が保留表示番号「3」にシフトされたのであれば、ターゲットとなる第1保留表示画像(右から3番目に移動する第1保留表示画像であり、第1始動入賞時コマンドバッファの記憶内容をシフトしたとき)又は第2保留表示画像(左から3番目に移動する第2保留表示画像であり、第2始動入賞時コマンドバッファの記憶内容をシフトしたとき)の表示色を白から緑に変化させる作用演出を実行する設定を行う。なお、実行パターンHP3−8が前記所定領域に格納されている場合、作用演出を実行しない設定を行う。このように、ステップS322Dでは、実行パターンの格納場所によっては作用演出の実行設定を行わなくてもよい。なお、複数の実行パターンが格納されているときには、各実行パターンについて作用演出の実行設定を行う。
ステップS322Dのあと、又は、読み変化演出の実行パターンが格納されていない場合(ステップS322C;No)、上記実行設定の結果、今回の変動パターン、最終停止図柄、演出モード値が示す演出モード、キャラ指定値が指定するキャラクタなどで演出(飾り図柄の可変表示や実行設定された作用演出などを含む。)を実行するための演出制御パターンを今回の飾り図柄の可変表示や演出実行に使用する使用パターンとして設定する(ステップS324)。
ステップS334のあとには、演出制御用CPU120は、例えば今回の変動パターンに対応する特図変動時間に応じたタイマ値を、RAM122の所定領域に設けられた演出制御プロセスタイマに初期値として設定する(ステップS326)。
そして、画像表示装置5における飾り図柄の変動を開始させるための設定(演出動作制御の開始設定)を行う(ステップS327)。このときには、例えば使用パターンとして設定された演出制御パターンに含まれる表示制御データに基づいて、表示制御部123のVDP等に対して所定の表示制御指令を伝送させることなどによって、画像表示装置5の表示領域に設けられた「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにて飾り図柄の変動を開始させる。
その後、保留表示画像の表示の更新設定を行う(ステップS328)。例えば、第1特図保留記憶数減算指定コマンドを受信しているとき(第1特図保留記憶数減算指定コマンド受信フラグがオンのとき)には、表示制御部123のVDP等に対して所定の表示制御指令を伝送させることなどによって、表示エリア5Hの左の領域5Haの最も右の第1保留表示画像を領域5Hcに移し(移動した第1保留表示画像は、アクティブ表示画像として表示される。)、他の第1保留表示画像それぞれを右隣の表示位置にシフトさせる(第1保留表示画像が一つのときは、当該第1保留表示画像の領域5cへの移動のみが行われる。)。例えば、第2特図保留記憶数減算指定コマンドを受信しているとき(第2特図保留記憶数減算指定コマンド受信フラグがオンのとき)には、表示制御部123のVDP等に対して所定の表示制御指令を伝送させることなどによって、表示エリア5Hの右の領域5Hbの最も左の第2保留表示画像を領域5Hcに移し(移動した第2保留表示画像は、アクティブ表示画像として表示される。)、他の第2保留表示画像それぞれを左隣の表示位置にシフトさせる(第2保留表示画像が一つのときは、当該第2保留表示画像の消去のみが行われる。)。なお、移動(シフト)した保留表示画像やアクティブ表示画像は、移動前の表示色を維持したまま移動(シフト)する。
その後、演出プロセスフラグの値を“2”に更新してから(ステップS329)、可変表示開始設定処理を終了する。
ステップS172の可変表示中処理は、演出プロセスフラグの値が“2”のときに実行される処理である。図23(A)は、可変表示中処理の一例を示すフローチャートである。
可変表示中処理において、演出制御用CPU120は、まず、例えば演出制御プロセスタイマのタイマ値に基づいて、今回の変動パターンに対応した可変表示時間(特図変動時間)が経過したか否かを判定する(ステップS551)。一例として、ステップS551の処理では、演出制御プロセスタイマのタイマ値を1減じ、1減じたタイマ値と同じ値となるプロセスタイマ判定値に対応付けられた、演出制御パターンに含まれるデータが終了コードであるか否かを判定することによって、特図変動時間が経過したかを判定する。
終了コードでない場合、つまり、特図変動時間が経過していない場合(ステップS551;No)、演出モード値が「00」又は「03」であるかを判定する(ステップS552)。「00」又は「03」である場合(ステップS552;Yes)、演出モードが通常モード又は第2バトルモードであるので、現在が遊技者によるキャラクタの変更操作の受付期間(演出設定の変更のための操作の受付期間)であるかを判定する(ステップS553)。当該期間は、演出制御パターンによって規定されていればよい。変更操作の受付期間は、可変表示の期間の一部の期間であってもよいし、全部の期間であってもよい。
変更操作の受付期間である場合には(ステップS553;Yes)、操作を受け付けることを報知する演出動作制御を行う(ステップS554)。例えば、演出制御用CPU120は、例えば、演出動作制御(使用パターンとして設定されている演出制御パターンに基づいて、表示制御部123のVDP等に対して所定の表示制御指令を伝送させて所定の画像を表示させること、音声制御基板13に対する所定の制御信号(効果音信号)の出力によりスピーカ8L、8Rから音声や効果音を出力させること、ランプ制御基板14に対する所定の制御信号(電飾信号)の出力により遊技効果ランプ9などに点灯/消灯駆動を行なわせること、のうちの少なくともいずれかを行う制御など、他の演出動作制御についても同じ)を行い、操作を受け付けることを報知する演出(例えば、操作を受け付けることを報知する画像(キャラA及びキャラBを操作に応じて強調表示する画面)を画像表示装置5に表示したり、音声で報知したりするなど)を実行する。
その後、キャラクタを変更(選択)する操作があったかを判定し(ステップS555)、操作があった場合(ステップS555;Yes)、操作に応じてキャラ指定値を更新する(ステップS556)。キャラ指定値は、キャラA又はキャラBを指定する値であり、RAM122の所定領域に格納されて、キャラの選択操作があるごとに更新される。図27(B)に示すように「00」(初期値でもある。)がキャラAを指定し、「01」がキャラBを指定する。キャラクタを選択する操作は、例えば、スティックコントローラ31Aによって行われる。例えば、スティックコントローラ31Aが左右方向のいずれかに傾動されるごとにキャラクタは変更される。このため、当該傾動操作を示す信号が演出制御基板12に入力されたときに前記選択操作があったと判定する。キャラ指定値は、現在の値が「00」であるときに当該傾動操作を示す信号が入力されたときに「01」に更新し、現在の値が「01」であるときに当該傾動操作を示す信号が入力されたときに「00」に更新する。このように、ここでは、キャラ指定値は、操作ごとに「00」と「01」とに交互に更新される。
ステップS556のあとは、更新したキャラ指定値に応じて現在の演出態様を変更する制御を行う(ステップS557A)。具体的には、キャラBへの変更があったときには、通常モードや第2バトルモードでの演出において登場するキャラAをキャラBに変更する制御を行う(例えば、演出制御パターンをキャラA用の演出制御パターンに書き換えて表示制御を行うなどする)(図33などを参照)。このとき、キャラBへの変更に伴って、保留表示画像及びアクティブ表示画像の形状を変更する制御も行う(大当り期待度に関係する表示色は維持したまま。)。この制御は、表示制御部123のVDP等に対して所定の表示制御指令を伝送するなどによって行う。具体的には、キャラAへの変更があったときには、通常モードや第2バトルモードでの演出において登場するキャラBをキャラAに変更する制御を行う(例えば、演出制御パターンをキャラB用の演出制御パターンに書き換えて表示制御を行うなどする)(図33などを参照)。このとき、キャラAへの変更に伴って、保留表示画像及びアクティブ表示画像の形状を変更する制御も行う(大当り期待度に関係する表示色は維持したまま。)。この制御は、表示制御部123のVDP等に対して所定の表示制御指令を伝送するなどによって行う。
その後、キャラが変更された(演出設定が変更された)旨を報知する演出動作制御を行う(ステップS557B)。例えば、キャラの変更の旨や変更後のキャラクタの説明等を画像表示装置5に重畳表示する(図33など)。また、スピーカ8L、8Rからの音声出力によって報知を行ってもよい。
なお、この実施の形態では、キャラ指定値は上記操作において変更されるのみであるので、操作受付期間の経過タイミングで選択されているキャラは、その後の可変表示で登場するキャラでもある。なお、キャラ指定値は大当り遊技状態時などに初期値「00」にリセットされてもよい。また、デモ表示したときに初期値をリセットしてもよい。
演出モード値が「00」、「03」でないとき(ステップS552;No)、キャラ変更操作の受付期間でないとき(ステップS553;No)、変更の操作が無かったとき(ステップS555;No)、ステップS557Bのあと、現在が作用演出の実行期間であるかを判定する(ステップS558)。当該期間は、演出制御パターンにて規定されていればよい。当該期間である場合(ステップS558;Yes)、作用演出を実行するための演出動作制御を実行する(ステップS559)。当該演出動作制御がタイマ割り込みごとに繰り返されることで、作用演出の実行が実現する(図33など)。この作用演出によって、ターゲットとなる保留表示画像やアクティブ表示画像の表示色が変化することがある。この場合は、これ以降でも変化後の色を維持するように表示制御を行う。
作用演出の実行期間でない場合(ステップS558;No)、ステップS559のあと、演出制御用CPU120は、現在がリーチ演出実行期間であるかを判定する(ステップS564)。当該実行期間は、演出制御パターンなどによって規定されていればよい。当該実行期間である場合(ステップS564;Yes)、演出制御用CPU120は、例えば、リーチ演出を実行する演出動作制御を行う(ステップS565)。タイマ割り込み毎にステップS565が繰り返し実行されることで、リーチ演出の実行が実現される。リーチ演出の態様は、演出モードに応じて異なるようにしてもよい。
ステップS565のあと、又は、リーチ演出実行期間でない場合(ステップS564;No)、演出制御用CPU120は、現在設定されている演出制御パターンに従ったその他の演出動作制御(例えば、飾り図柄の可変表示やその他の演出を実行するための演出動作制御など)を行う(ステップS566)。ステップS566のあと、可変表示中処理は終了する。
ステップS551の処理で1減じたタイマ値に対応するデータが終了コードであり、特図変動時間が飾り図柄の可変表示(特図ゲームでもある)の開始から経過した場合には(ステップS551;Yes)、図柄確定指定コマンドの受信があったか否か(対応する受信フラグがオンであるか否かなど)を判定する(ステップS571)。このとき、当該コマンドの受信がなければ(ステップS571;No)、可変表示中処理を終了して待機する。なお、可変表示時間が経過した後、図柄確定指定コマンドを受信することなく所定時間が経過した場合には、図柄確定指定コマンドを正常に受信できなかったことに対応して、所定のエラー処理が実行されるようにしてもよい。
図柄確定指定コマンドの受信があった場合には(ステップS571;Yes)、例えば表示制御部123のVDP等に対して所定の表示制御指令を伝送させることといった、飾り図柄の可変表示において可変表示結果となる最終停止図柄を導出表示させる制御を行う(ステップS572)。最終停止図柄は、ステップS171で決定した最終停止図柄である。なお、導出表示の制御内容は例えば演出制御パターンにて規定されていればよいが、例えば最終停止図柄のデータをRAM122に保持しておき、保持したデータに基づいて最終停止図柄を導出表示してもよい。ステップS572のあとには、当り開始指定コマンド受信待ち時間に対応するタイマ値を演出制御プロセスタイマなどに設定する(ステップS573)。
そして、演出モード値が「00」、「03」であるかを判定し(ステップS574)、「00」、「03」のときには、遊技者の操作によってキャラの変更があり得るので、キャラ指定値に応じて先読み決定指定値を更新する(ステップS575)。キャラ指定値が「00」のときは、先読み決定指定値を「00」とし、キャラ指定値が「01」のときは、先読み決定指定値を「01」とする。先読み決定指定値は、選択されているキャラクタ(演出モード)に応じて先読み変化演出の実行決定例(実行の決定割合)を指定するものでもある。ステップS575の処理によって、可変表示中にキャラの変更があったとしても、変更後のキャラ(演出モード)に対応する決定割合が直ちに反映されるのではなく、当該可変表示の終了から変更後のキャラ(演出モード)に対応する決定割合(先読み変化演出の実行割合)が反映される。このように、演出モードの変更(キャラの変更)のタイミングと、変更後の演出モードの決定割合での先読み変化演出の実行の有無の決定開始のタイミングとはずれる。
ステップS575のあと、演出モード値が「00」、「03」でない場合(ステップS574;No)、演出プロセスフラグの値を特図当り待ち処理に対応した値である“3”に更新し(ステップS575)、可変表示中処理を終了する。
タイマ割り込み毎にステップS172が繰り返し実行されることで、飾り図柄の可変表示、作用演出、リーチ演出などの各種演出の実行が実現する。
ステップS173の特図当り待ち処理は、演出プロセスフラグの値が“3”のときに実行される処理である。
特図当り待ち処理において、演出制御用CPU120は、当り開始指定コマンドの受信があったか否か(例えば、当り開始指定コマンド格納領域に当該コマンドが格納されているかによって判定できる。)を判定する。そして、当り開始指定コマンドの受信があったと判定した場合には、大当り中演出(大当り遊技状態中に実行される演出)の実行設定を行う。当該大当り中演出は、大当り遊技状態中に実行される演出のうちファンファーレ開始からエンディングの前までの演出である。大当り中演出の実行設定では、例えば、上記大当り中演出を実行するための演出制御パターンを使用パターンに設定し、使用パターンとして設定した演出制御パターンの実行時間に応じたタイマ初期値を演出制御プロセスタイマに設定する。その後、演出プロセスフラグの値を“4”に更新し、特図当り待ち処理を終了する。
一方で、当り開始指定コマンドの受信がまだないと判定した場合には、当り開始指定コマンド受信待ち時間が経過したかを判定する。例えば、演出制御プロセスタイマのタイマ値を1減算し、1減算したタイマ値が「0」であるかを判定することで、待ち時間の経過を判定する。1減算後のタイマ値が「0」でない場合、当り開始指定コマンド受信待ち時間は経過していないことになるので、そのまま本処理を終了する。
1減算後のタイマ値が「0」である場合、当り開始指定コマンド受信待ち時間が経過していることになるので、特図ゲームにおける特図表示結果が「ハズレ」であったと判断して、演出プロセスフラグの値を初期値である“0”に更新し、本処理を終了する。
ステップS174の当り中処理は、演出プロセスフラグの値が“4”のときに実行される処理である。
当り中処理において、演出制御用CPU120は、演出制御プロセスタイマのタイマ値を1減じ、使用パターンとして設定された演出制御パターンに基づいて、大当り中演出を実行する演出動作制御を行う。当り中処理においては、大入賞口開放中指定コマンドや大入賞口開放後指定コマンドが主基板11から送信されてくる。ここで、最終ラウンド(当り開始指定コマンド格納領域に格納された当り開始指定コマンドが指定する大当り種別が「確変」なら15ラウンド、「突確」なら2ラウンド)を指定する大入賞口開放中指定コマンドが大入賞口開放中指定コマンド格納領域に格納されたときには、図28(A)の処理を実行する。
図28(A)の処理において演出制御用CPU120は、最終ラウンドを指定する大入賞口開放後指定コマンドを受信したかを判定する(大入賞口開放後指定コマンド格納領域に当該コマンドが格納されたか否かで判定すればよい)(ステップS951)。当該コマンドを受信している場合には(ステップS951;Yes)、本処理を終了する(これ以降、本処理は行わないようにしてもよい。)。当該コマンドを受信していない場合には(ステップS951;No)、バトルモードの選択操作があるかを判定する(ステップS951)。バトルモードを選択する操作は、例えば、スティックコントローラ31Aによって行われる。例えば、スティックコントローラ31Aが左右方向のいずれかに傾動されるごとに選択対象のバトルモードは変更される。このため、当該傾動操作を示す信号が演出制御基板12に入力されたときに前記選択操作があったと判定する。
バトルモードの選択操作があった場合(ステップS952;Yes)、操作に応じたバトルモード値を更新する(ステップS953)。バトルモード値は、現在の値が「00」(図28(B)参照、第1バトルモードに対応。)であるときに当該傾動操作を示す信号が入力されたときに「01」(図28(B)参照、第2バトルモードに対応。)に更新され、現在の値が「01」であるときに当該傾動操作を示す信号が入力されたときに「00」に更新される。このように、ここでは、バトルモード値は、操作ごとに「00」と「01」とに交互に更新される。ステップS953のあと、又は、バトルモードの選択操作がない(ステップS952;No)、最終ラウンドの演出(現在選択されているバトルモードの種類や操作を受け付けている旨の報知など)を実行する演出動作制御を行う(ステップS954)。例えば、ステップS954では、バトルモード値に対応するバトルモードを選択対象とした画面表示(例えば、第1バトルモードと第2バトルモードとを表示し、選択対象の方のバトルモードを強調表示した画面などの表示)を行う演出動作制御が行われる。このような制御がタイマ割り込み毎に行われることで、例えば、強調表示されるバトルモード(選択対象のバトルモード)が、操作が行われるごとに切り替わって表示される。最終ラウンド終了時におけるバトルモード値に対応するバトルモード(操作がされる毎に切り替わって強調表示されたバトルモード)が今回選択されたバトルモードとなる(最初のバトルモード値が「00」であれば、操作が無ければ第1バトルモードが選択される。)。
大入賞口開放後指定コマンドを受信していない場合(ステップS951;No)、ステップS954のあと、本処理は終了する。なお、「突確大当り」のときは、ラウンド遊技が極めて短いため、バトルモードの選択を受け付けるような演出を実行しなくてもよい。また、「突確大当り」のときは、バトルモード値を従前の値のままとしてもよいが(この場合、確変大当りのときに選択されたバトルモードが継続される。)、その後のバトルモードを第1バトルモードに固定するため、「突確大当り」の大当り遊技状態になったときには、バトルモード値を「00」にリセットしてもよい(この実施の形態では、リセットするものとする。)。
当り中処理では、さらに、当り終了指定コマンドを受信したかを判定し(当り終了指定コマンド格納領域に当該コマンドが格納されたか否かで判定すればよい)、当り終了指定コマンドを受信していない場合、各ラウンド遊技が全て終了していないので、演出プロセスフラグの値を更新せずに当り中処理を終了する。また、当り終了指定コマンドを受信した場合には、各ラウンド遊技が全て終了したことになるので、エンディング演出の実行を開始するため、演出プロセスフラグの値をステップS175に対応した値である“5”に更新して当り中処理を終了する。
なお、上記更新時では、エンディングを実行するための演出制御パターンを使用パターンとして設定し、さらに使用パターンとして選択した演出制御パターンの実行時間に応じたタイマ初期値を演出制御プロセスタイマに設定する。エンディングの演出制御パターンは、予め設定されていればよい。
タイマ割り込み毎にステップS174(特に上記演出動作制御)が繰り返し実行されることで、ステップS173で実行設定した大当り中演出の実行が実現する。
ステップS175のエンディング処理は、演出プロセスフラグの値が“5”のときに実行される処理である。
エンディング処理において、演出制御用CPU120は、エンディング実行期間が経過したかを判定する。例えば、演出制御プロセスタイマのタイマ値を1減じ、1減じたタイマ値と同じ値となるプロセスタイマ判定値に対応付けられた、演出制御パターンに含まれるデータが終了コードであるか否かを判定することによって、エンディング期間が経過したかを判定する。
前記演出制御パターンに含まれるデータが終了コードでなく、エンディング実行期間が経過していない場合、使用パターンとして設定された演出制御パターンに基づいて、エンディングの演出動作制御を行い、本処理を終了する。前記演出制御パターンに含まれるデータが終了コードであり、エンディング実行期間が経過した場合、図29の処理を行ってエンディング処理を終了する。
図29の処理では、演出側確変フラグがオン状態であるかを判定し(ステップS931)、オン状態のときには(ステップS931;Yes)、第2移行モードへの移行はないので、演出モード値をバトルモード値に応じた値に設定する(バトルモード値が「00」のときは、演出モード値を「02」に設定し、バトルモード値が「01」のときは、演出モード値を「03」に設定する)(ステップS932)。なお、このとき、バトルモード値を「00」にリセットしてもよい。ステップS932のあと、演出プロセスフラグの値を初期値である“0”に更新し(ステップS933)、本処理を終了する。また、演出側確変フラグがオフ状態のときは、ステップS912などで第2移行モードへの移行を行うため、そのままステップS933の処理を行って本処理を終了する。
タイマ割り込み毎にステップS175が繰り返し実行されることで、当り中処理で実行設定されたエンディングの演出の実行が実現する。
なお、上記一連の処理において、演出プロセスフラグの値を初期値である“0”に更新するときには、1回の可変表示等が終了したことになるので、演出制御プロセスタイマや、各種フラグの状態やカウンタの値などの各種データ(次の可変表示に持ち越したくないもの)を適宜リセットするとよい。
(演出モードの遷移など)
演出モードの遷移の一例などを、図面を参照して説明する。なお、図30などにおける変動とは、特図や飾り図柄の可変表示のことである。
まず、図30(A)を参照して、通常状態において確変大当りが発生したときの演出モードの遷移例を説明する。遊技状態が通常状態(演出モードは通常モード(演出画面は図32(A)参照))のときに「確変大当り」が発生すると大当り遊技状態が開始される。なお、大当り遊技状態の遊技状態は通常状態のままである。また、大当り遊技状態における最終ラウンドでは遊技者による操作(スティックコントローラ31Aへの操作など)によりバトルモードが選択される。大当り遊技状態終了後、遊技状態は確変状態になり、1回目から15回目までの可変表示の演出モードは第2移行モード(演出画面は図32(B))になる。大当り遊技状態終了後、16回目からの可変表示の演出モードは、前記最終ラウンドで選択されたバトルモード(第1バトルモード又は第2バトルモードのいずれか)となる(演出画面は図32(C)及び(D)参照)。当該バトルモード及び確変状態は、大当り遊技状態終了後100回目の可変表示の実行によって終了する。このあとは、遊技状態は通常状態に移行する。また、演出モードは、第1移行モード(演出画面は図32(E)参照)に移行する。第1移行モードは、大当り遊技状態終了後、115回目の可変表示で終了する。第1移行モードの終了後(116回目の可変表示以降)、演出モードは通常モードとなる。なお、「突確大当り」のときの演出モードの遷移も同様でよいが、バトルモードは、選択できず第1バトルモードになるものとする。
次に、図30(B)を参照して、確変状態において確変大当りが発生したときの演出モードの遷移例を説明する。遊技状態が確変状態(演出モードは第1バトルモード又は第2バトルモード)のときに「確変大当り」が発生すると大当り遊技状態が開始される。なお、大当り遊技状態の遊技状態は通常状態になるが、次の可変表示開始時まで背景指定コマンドが送信されてこないので、演出側確変フラグはオン状態のままとなる。また、大当り遊技状態における最終ラウンドでは遊技者による操作(スティックコントローラ31Aへの操作など)によりバトルモードが選択される。大当り遊技状態終了後、遊技状態は確変状態になるが、ここでは大当り前から確変状態であったので第2移行モードへの移行はなく、大当り遊技状態終了後の演出モードは、前記最終ラウンドで選択されたバトルモード(第1バトルモード又は第2バトルモードのいずれか)となる。当該バトルモード及び確変状態は、大当り遊技状態終了後1回目〜100回目の可変表示の実行期間中継続し、それ以降は(101回目以降の可変表示では)、遊技状態は通常状態になる。また、演出モードは、101回目〜115回目の可変表示において第1移行モードになる。第1移行モードは、大当り遊技状態終了後、115回目の可変表示で終了する。第1移行モードの終了後(116回目の可変表示以降)、演出モードは通常モードとなる。なお、「突確大当り」のときの演出モードの遷移も同様でよいが、バトルモードは、選択できず第1バトルモードになるものとする。
次に図31を参照して、通常モードや第2バトルモードで登場キャラクタの変更操作が行われたときの演出モード等について説明する。例えば、キャラAが登場する通常モードや第2バトルモード中に実行される可変表示にて、遊技者が操作(スティックコントローラ31Aへの操作など)によってキャラAをキャラBに変更したとすると、演出画面上では登場キャラクタがキャラBに変更されるとともに、保留表示画像やアクティブ表示画像の形状(大当り期待度に関係する表示色は維持したまま。)もキャラBの演出モード用に変更される(図33参照)。
演出モードにおいて、キャラAのときと、キャラBのときとでは、基本的に先読み変化演出の実行の決定割合が異なる(図21参照)。これは、キャラAのときとキャラBのときとで先読み決定指定値が異なる値となるからであるが、先読み決定指定値はキャラの変更があっても、変更があったときに実行されていた可変表示が終了するまで更新されない(図柄確定コマンドの受信まで、図27のステップS575)。このため、先読み変化演出の実行の決定割合は、キャラの変更があった可変表示終了時に初めて更新されることになる。このようなことは、キャラBからキャラAへの変更があったときも同様である。
なお、1回の可変表示においてキャラの変更が複数回あっても、最後に変更されたキャラに応じた先読み決定指定値が設定されることになる。また、キャラAからキャラBへの変更前に実行が決定された先読み変化演出は、キャラBへの変更があっても実行されることになる。また、保留表示画像において変化した表示色は、アクティブ表示画像にも引き継がれることになる。
(演出画面など)
演出画面を図面を参照して説明する。まず、各演出モードの基本的な画面を図32を参照して説明する。図32(A)〜(E)に示すように、通常モード、第1移行モード、第1バトルモード、第2バトルモード、第2移行モードでは、まず背景が異なる。また、通常モード及び第2バトルモードでは、変更可能な登場キャラクタとしてキャラAやキャラBが表示される(キャラAが表示(選択)されているときはキャラAの演出モードとなり、キャラBが表示(選択)されているときはキャラBの演出モードとなる)。これらキャラは、常時表示されていても、作用演出実行時にのみ表示されてもよい。また、他の演出モードで登場するキャラクタ(常に表示されても、必要に応じて一時表示されてもよい。)は、それぞれの演出モード専用のキャラクタであっても、キャラAとキャラBとのいずれかであってもよい(但し、操作による変更不可。)。図32(B)に示すように第1移行モードでは、確変終了の報知が行われてもよい。図32(C)に示すように第1バトルモードでは、当該モード用のモンスターAを倒す目標を報知してもよい。図32(D)に示すように第2バトルモードでは、当該モード用のモンスターBを倒す目標を報知してもよい。図32(E)に示すように第2移行モードでは、確変開始の報知が行われてもよい。
次に、演出設定の変更として通常モードの可変表示中に登場キャラクタが変更されたときの演出画面等について図33及び34を参照して説明する。通常モードにおいてキャラAが選択された状態で可変表示が開始されたあと(図33(A))、遊技者がキャラAをキャラBに変更する操作を行うと、キャラBがキャラAの替わりに表示されるようになり、さらに、保留表示画像やアクティブ表示画像の形状が丸から四角に変更される(ステップS557A参照)。このようにして、キャラの変更操作があると、演出モードは、直ちにキャラAが登場する通常モードからキャラBが登場する通常モードに変更される(なお、キャラAとキャラBとで背景等を変更してもよい。)(図33(B)。
また、ステップS557Bによって、変更後のキャラ名(キャラB)と、キャラBのときの先読み変化演出の実行割合(図では「先読み頻度」)が小さい(少ない)説明とが表示される(図33(B))。なお、第1移行モードや第2移行モード、第1バトルモードにおいて操作があっても、このような説明は表示されない。先読み変化演出の実行の決定割合は、キャラBへの変更があっても、実行中の可変表示が終了するまで、キャラAのもの(先読み決定指定値=00)が維持される(先読み決定指定値は可変表示終了時のステップS575で初めて反映される)。
ここで、第1始動入賞が発生して第1特図ゲームの新たな保留記憶が発生し、当該保留記憶をターゲットとする先読み変化演出の実行が決定されたとする(決定割合は、キャラAのとき(先読み決定指定値=00)のまま、図21(A)の決定例参照)。このときには、ターゲットとなる第1保留表示画像Tが新たに領域5Haに表示される(図33(C))。その後、可変表示の終了により(図33(D))、先読み決定指定値がキャラBに対応する「01」に更新され(ステップS575)、これ以降キャラBのときの決定割合(先読み決定指定値=01)で先読み変化演出の実行が決定される(図21(B)の決定例参照)。その後、次の可変表示が開始されると、第1保留表示画像は右に1つシフトし、今回実行される可変表示に対応する第1保留表示画像は領域5Hcに移動して表示され、可変表示開始前に決定されていた先読み変化演出(作用演出)が実行される(図33(E))。ここでは、キャラBがターゲットの第1保留表示画像Tにビームをあてて当該画像Tの表示色を緑に変化させている。その後可変表示が終了し(図33(F))、次の可変表示(ターゲットの可変表示)が開始されると、ターゲットの保留表示画像(緑色)は、領域5Hcに移動してアクティブ表示画像として表示される(表示色等はそのまま変化なし)(図33(G))。
その後、キャラBからキャラAへの変更操作があった場合、キャラAの表示が行われ、緑のアクティブ表示画像の形状が丸から四角に変更される(図33(H))(ステップS557A)。このとき、表示色は変更無しであり、大当り期待度は維持される。なお、図33(H)でも、変更後のキャラ名などが表示される(ステップS557B)。
(音量調整など)
また、この実施の形態では、スピーカ8L、8Rから出力される音声の音量を調整可能となっている。この点に関し、パチンコ遊技機1は、音量つまみや音量ボタンなどを含んで構成される音量指定部50を有する。音量指定部50は、遊技者が音量を調整するために操作され、操作内容に応じた信号を演出制御基板12に送信する。音量指定部50は、遊技者が遊技中に操作できる位置などに設定されていればよい。
演出制御用CPU120は、例えば、図35に示す音量調整処理を実行する。当該処理は、タイマ割り込みごとにコマンド制御処理のあとなどに実行される。演出制御用CPU120は、まず、音量調整の操作があったかどうかを音量指定部50からの操作信号に基づいて判定し(ステップS971)、操作有りの場合には、それまでの音量を操作内容に応じた音量に変更する処理を行い(ステップS972)、現在が飾り図柄の可変表示の実行中(変動中)であるか(例えば、演出プロセスフラグが「2」のときが変動中である。)を判定する(ステップS973)。変動中でない場合には(ステップS973;No)、第1態様で音量の調整結果(ステップS972での変更結果)を表示する制御を行い(ステップS974)、変動中である場合には(ステップS973;Yes)、第2態様で音量の調整結果(ステップS972での変更結果)を表示する制御を行う(ステップS975)。例えば、表示制御部123のVDP等に対して所定の表示制御指令を伝送させて調整結果を表示させればよい。
上記第2態様は第1態様よりも視認性が低い態様である。第2態様は、例えば、表示する画像の大きさが第1態様よりも小さいものであればよい。例えば、図36(A)のように、可変表示実行時に音量の調整があったときには、音量の調整結果(「音量+1」など)を第2態様で表示する(小さく表示する)。図36(B)のように、可変表示非実行時に音量の調整があったときには、音量の調整結果(「音量+1」など)を第1態様で表示する(第1態様よりも大きく表示する)。
(先読み変化演出の他の態様)
先読み変化演出(特に作用演出)は、例えば、図37及び図38に示す態様で実行してもよい。例えば、作用演出において、キャラA(キャラBとしてもよい)がターゲットの第1保留表示画像に向けてビームBM1を発射し、ターゲットの第1保留表示画像の中に、ビームBM1と同じ色(ここでは、緑)の領域を発生させて徐々に広げていく(図37(B)、(C)、(D1))。当該作用演出がガセの作用演出の場合は、前記領域が第1保留表示画像のすべてを埋める前に第1保留表示画像が元に戻るが、成功すると、前記領域が第1保留表示画像のすべてを埋めて第1保留表示画像の色がビームBM1と同じ色(緑色)に変化させる。同様にして、赤のビームBM2をターゲットの第1保留表示画像に作用させて当該第1保留表示画像の色を赤にする(図37(F1)、(G1))。アクティブ表示画像についても同様のビームを作用させて、表示色を変化させてもよい(図38)。
(保留表示画像やアクティブ表示画像の表示態様)
キャラAのときと、キャラBのときとでは、保留表示画像やアクティブ表示画像の形状が異なるようになっているが、先読み変化演出によって、共通の形状に変化するようにしてもよい。例えば、図39のように、丸の保留表示画像X1(キャラAの演出モード)では、X2(緑色)、X3(赤色)のように表示色が変化していき、四角の保留表示画像Y1(キャラBの演出モード)では、Y2(緑色)、Y3(赤色)のように表示色が変化していくが、最終段階は演出モードに依存しないで同じ表示態様の画像Z(菱形の画像)が保留表示画像として表示されるようにしてもよい(このような表示態様の変化は、アクティブ表示画像でも同様である。)。あるいは、丸の保留表示画像X1(キャラAの演出モード)からX2等を経ることなく、又は四角の保留表示画像Y1(キャラBの演出モード)からY2等を経ることなく、演出モードに依存しないで同じ表示態様の画像Z(菱形の画像)に変化するようにしてもよい(例えば、先読み変化演出の実行パターンで規定されていればよい。)。
(上記実施形態の作用効果)
上記実施形態等では、通常モードや第2バトルモードにおいて、登場キャラクタをキャラAとキャラBとのうちのいずれかとするかによって(演出モードをキャラAの演出モードとするかキャラBの演出モードとするかによって)、先読み変化演出(特に、保留表示画像やアクティブ表示画像の表示色を変化させる先読み変化演出)の実行割合(頻度)が異なることになる。キャラAとキャラBとで対応する先読み決定指定値が異なり、この値によって先読み変化演出の実行決定割合(図21参照)が異なるためである。なお、先読み変化演出の実行の有無を決定してから、先読み変化演出の実行パターンを決定するので(図20参照)、結局、保留表示画像やアクティブ表示画像の表示色を変化させる先読み変化演出の実行割合も、演出モードをキャラAの演出モードとするかキャラBの演出モードとするかによって異なることになる。ここで、通常モードや第2バトルモードにおける可変表示の実行中に登場キャラクタ(キャラA又はキャラB)が変更されたとき(演出モードの切り替えがなされたとき)、演出画面はすぐに変更後の画面(登場キャラクタや保留表示画像等の形状を変更した画面)に変更されるが、先読み変化演出(特に、保留表示画像やアクティブ表示画像の表示色を変化させる先読み変化演出)の実行決定割合は、当該可変表示の終了時に変更される(図31など参照)。従って、演出モードの切り替え及び先読み変化演出に関する処理負担を軽減できる。仮に、演出モードの切り替え(登場キャラクタの変更)のたびに前記の実行決定割合を変化させたり、先読み変化演出の実行の有無等を決めなおしたりすると処理が複雑になるが、前記実行決定割合を可変表示の終了時に変更するようにすることで処理を簡素にでき、演出に関する処理負担を軽くすることができる。特に、1回の可変表示に演出モードの切り替え(登場キャラクタの変更)を複数回行うと(この実施の形態では、切り替えを複数回行える。)、切り替えのたびに実行決定割合の切り替えなどの処理が必要になり処理負担は大きくなるが、この実施の形態では、切り替えが複数でも前記実行決定割合の切り替え等を行わないので、処理負担を軽減できる。また、可変表示終了時に選択されている演出モード(登場キャラクタ)に応じて、当該可変表示が終了してからの先読み変化演出の実行決定割合を設定するので、演出モードの切り替えごとの先読み変化演出などに関する処理が不要になり、演出に関する処理負担が軽減される。
また、先読み変化演出の実行が決定されると、その後に演出モードの切り替え(キャラAへの切り替えやキャラBへの切り替え)があっても、実行がすでに決定されている先読み変化演出は実行パターンの変更等もなく実行される(図31など参照)ので、演出モードの切り替えによって先読み変化演出の実行についての処理をやり直す等しなくてよく、処理負担を軽減できる。
また、この実施の形態では、演出モードの切り替え(キャラAへの切り替えやキャラBへの切り替え)を遊技者の操作によって行うことができ、遊技者の嗜好にあった遊技を行うことができる。また、図36に示すように、音量調整の結果を表示するときの当該結果の視認性を、可変表示の実行中の方が可変表示の非実行期間のときよりも低くすることで、可変表示等を見やすくすることができ、音量調整の結果の表示による演出効果の低下を抑えることができる。また、この実施の形態では、登場キャラクタの変更操作が反映される演出モード(通常モードや第2バトルモード)と、登場キャラクタの変更操作が反映されない演出モード(通常モードや第2バトルモード)とがあり、変更操作が反映される演出モードでは、変更された登場キャラクタの報知(「キャラAに変更!!」など)が行われ(図33や図34参照)、変更操作が反映されない演出モードでは、前記報知は行われないようになっているので、変更された登場キャラクタの報知が適切に行われる。
また、演出モードの切り替え(キャラAへの切り替えやキャラBへの切り替え)があっても、アクティブ表示画像の表示色は、切り替え前の当該アクティブ表示画像の表示色や当該アクティブ表示画像が保留表示画像として表示されていたときの表示色を引き継ぎ(図31、図34など参照)、大当り期待度も変化しないので(先読み変化演出の実行の有無などの決定をやり直さないため。また、演出モードに応じて表示色の大当り期待度は変化しないため。いずれか一つを満たすように遊技機を構成するようにして、大当り期待度を変化させないようにしてもよい。)、例えば、演出モードの切り替え(キャラAへの切り替えやキャラBへの切り替え)にともなって先読み変化演出の実行の有無などの決定をやり直してアクティブ表示画像を表示することで当該表示色が保留されていたときの保留表示画像の表示色とは全く異なる色(例えば、大当り期待度が下がるなど)となってしまって遊技者が困惑してしまうというような不都合を解消できる。
また、図39に示すように、保留表示画像やアクティブ表示画像について共通の表示態様の画像を用意することで、保留表示画像やアクティブ表示画像の表示態様を多様化できる。なお、キャラAの演出モードとキャラBの演出モードとは背景が異なり、演出モードの切り替え時には当該背景とキャラとが変更されてもよい。このような場合、保留表示画像を変化させている最中であっても、演出モードの変更を行え、当該変更の頻度を向上させることができる(演出モードの切り替えで保留表示画像を変化させるとすると、他の演出で保留表示画像を変化させているときに演出モードの切り替えが制限される恐れがあるが、当該構成ではその恐れがなくなる。)。
また、この実施の形態では、保留表示画像やアクティブ表示画像の表示色を変化させる作用演出として、キャラAを用いた作用演出(以下、作用演出Aともいう。)と、キャラBを用いた作用演出(以下、作用演出Bともいう。)と、が用意されている。また、作用演出B(先読み決定指定値が「01」のとき)を実行するときには、1回の可変表示において保留表示画像の表示色を連続して変化させることが可能である(実行パターンHP1−4、HP2−6など参照)。なお、1回の可変表示において保留表示画像の表示色を連続して変化させる実行パターンHP1−4、HP2−6などは、先読み決定指定値が「01」のときにのみ選択されるので(図22〜図25参照)、作用演出Aでは実行されにくい(操作によってキャラBからキャラAに変更されたときに実行され得る)。作用演出Bにより、1回の可変表示において保留表示画像の表示色を連続して変化させることで、表示色が段階的に変化したことが分かり、先読み変化演出(特にキャラBのときの先読み変化演出)に注目させて、遊技の興趣を向上させることができる。なお、アクティブ表示画像についても、1回の可変表示において表示色を連続して変化させるようにしてもよく(このようなことを指定する先読み変化演出の実行パターンを用意すればよい。)、この場合であっても前記と同様の効果が得られる。
また、この実施の形態では、図37や図38などのように、保留表示画像やアクティブ表示画像の表示色を変化させるときに、保留表示画像やアクティブ表示画像を現在の表示色の領域と、変化後の候補の表示色の領域とに分けて表示して、変化後の候補の表示色の領域が所定の大きさ(表示画像すべての領域を覆う大きさでなくてもよい。)になったときに、保留表示画像やアクティブ表示画像の表示色を当該候補の表示色に変化させるようにする。これによって、変化態様に遊技者が注目し遊技の興趣が向上する。
(上記実施形態等の少なくとも一部を一例とする構成など)
次に、上記実施形態等の少なくとも一部を一例とする構成などについて説明するが、下記の構成は、適宜一部省略してもよいし、一部のみを採用してパチンコ遊技機1を構成してもよい。また、各構成の少なくとも一部を組み合わせてもよい。さらに、各構成の説明は、他の構成に適用してもよい。
(構成1)
(1)可変表示(例えば、飾り図柄の可変表示など)を実行する遊技機(例えば、パチンコ遊技機1など)であって、
未だ開始されていない可変表示(例えば、保留記憶など)について先読み判定を行う先読み判定手段(例えば、ステップS211の処理を行うCPU103など)と、
前記先読み判定の判定結果に基づいて特定演出(例えば、保留表示画像やアクティブ表示画像の表示色を緑や赤に変化させる先読み変化演出など)を実行するか否かを決定する特定演出実行決定手段(例えば、ステップS161の処理を行う演出制御用CPU120など)と、
前記特定演出実行決定手段が前記特定演出を実行すると決定したときに前記特定演出を実行する特定演出実行手段(例えば、ステップS172の処理を行う演出制御用CPU120など)と、
前記特定演出実行決定手段が前記特定演出を実行すると決定する決定割合が異なる複数の演出モード(例えば、キャラAの通常モード、キャラBの通常モードなど)のいずれかに制御可能な演出モード制御手段(例えば、ステップS161、S172の処理を行う演出制御用CPU120など)と、を備え、
前記演出モード制御手段は、可変表示の実行中に現在の演出モードを他の演出モードに切り替え可能であり(例えば、ステップS557Aの処理を行う演出制御用CPU120など)、
前記特定演出実行決定手段は、可変表示の実行中に前記演出モード制御手段による他の演出モードへの切り替えがあったときに、当該実行中の可変表示の終了に関連するタイミングまで、当該切り替え前の演出モードでの決定割合で前記特定演出を実行するか否かを決定する(例えば、ステップS575、S161の処理、図31など参照)、
ことを特徴とする遊技機。
なお、上記「先読み判定」は、ターゲットの可変表示が特定態様になるか否かの判定などであればよい。特定態様は、「大当り」、スーパーリーチの成立などであればよい(先読み判定時、「大当り」になるか、スーパーリーチが実行されるかなどを乱数値などによって判定すればよい。)。「先読み判定」は、可変表示を実行するための情報(上記保留データとして記憶される乱数値など)に基づいて行われるようにするとよい。なお、先読み判定で使用される乱数値のデータと、ターゲットとなる可変表示の開始時に使用される乱数値のデータとは、異なる記憶領域に格納されるものであってもよい。
上記「特定演出」は、保留表示画像の表示態様(表示色の他、形状などであってもよい。)を変化させる演出の他、先読みチャンス目予告、特殊図柄の導出による先読み予告、背景変化させるゾーン演出など、各種の先読み予告であってもよい。また、「特定演出」は、アクティブ表示画像を変化させる演出のみであってもよい。上記「特定演出実行決定手段」は、実行する特定演出の種類(演出態様)なども決定するものであってもよい。つまり、上記「前記先読み判定の判定結果に基づいて特定演出を実行するか否かを決定する」とは、特定演出の実行の有無と実行する場合の特定演出の種類とを決定することを含む(上記「演出モード」は、前記特定演出の種類の決定割合を異ならせたモードであってもよい。)。上記「特定演出」は、表示色を変化させる先読み変化演出と、表示色を変化させないガセの先読み変化演出とを含んでもよい。
上記「演出モード」の切り替えは、遊技者の操作を契機とするほか、抽選に当選したとき、所定時刻に達したときなどに行われてもよい。「複数の演出モード」は、背景を異ならせたモード、登場キャラクタを異ならせたモード、リーチ演出の態様を異ならせたモードなどであってもよい。なお、「決定割合」が異なるとは、一方が「0割」又は「10割」であってもよい(本明細書の割合について同じ)。
「可変表示の終了に関連するタイミング」とは、可変表示の終了により到来するタイミングであり、図柄確定指定コマンドの受信時の他、次の可変表示の開始時のタイミング(変動パターン指定コマンドの受信時など)などであってもよい。コマンドの取りこぼしなどを考慮し、予め用意した複数の条件(コマンドの受信など)のうちのいずれかの条件が満たされたタイミングを「可変表示の終了に関連するタイミング」としてもよい。
このような構成によれば、処理負担(特に特定演出を実行することを決定する処理の負担など)を軽減できる。
なお、この構成を採用するときには、例えば、特定演出を実行すると決定したあとに、演出モードの切り替えがあったときには、特定演出の実行を中止したり(例えば、第1始動入賞コマンドバッファや第2始動入賞コマンドバッファに格納した先読み変化演出実行パターンを削除したり、特定演出(作用演出)を実行する演出制御パターンを、特定演出を実行しない演出制御パターンに書き換えたりするなど)、切り替え後の演出モードの決定割合で特定演出の実行の有無や特定演出の種類などを決定しなおしたりしてもよい(特定演出の種類(先読み変化演出の実行パターンなど)のみを決定しなおしてもよい。)。さらに、保留表示画像の表示態様をアクティブ表示画像が引き継がなくてもよい。つまり、保留表示画像の表示態様とアクティブ表示画像の表示態様とは別個に管理され、大当り期待度なども別個に管理されるようにしてもよい。さらに、先読み変化演出などを実行して表示態様を変化させたあとに演出モードの切り替えがあったときには、切り替え後の演出モードの決定割合で表示態様などを決定し又は決定しなおし、決定後の表示態様に保留表示画像やアクティブ表示画像の表示態様を変化させてもよい。
(2)遊技機は、遊技者の動作を検出する検出手段(例えば、スティックコントローラ31Aなど)をさらに備え、
前記演出モード制御手段は、前記検出手段が遊技者の動作を検出したときに現在の演出モードを他の演出モードを切り替える(例えば、ステップS555、S557Aの処理など)。
上記「検出手段」は、操作ボタン、十字キーなどの操作手段の他、赤外線センサ、カメラなどの遊技者の動作を検出するものであってもよい。
この構成によれば、演出モードを遊技者の嗜好にあったものとすることができる。
(3)遊技機は、
遊技者により音量調整が可能な音量調整手段(例えば、音量指定部50など)と、
前記音量調整手段による音量調整の結果を表示する音量調整結果表示手段(例えば、音量調整処理を行う演出制御用CPU120など)と、をさらに備え、
前記音量調整結果表示手段は、前記音量調整手段による音量調整の結果を、可変表示の実行中でないときに第1の表示態様(例えば、第1態様など)で表示し、可変表示の実行中に前記第1の表示態様よりも視認性の低い第2の表示態様(例えば、第1態様など)で表示する(例えば、図36など参照)。
「視認性の低い」とは、例えば、表示画像の大きさが小さい、表示画像の透過度が高いなどを含む。
この構成によれば、演出効果の低下を抑えながら音量調整の結果を適切に表示できる。
(4)遊技機は、
遊技者により演出に関する設定(例えば、登場キャラクタなど)を変更可能な設定変更手段(例えば、スティックコントローラ31Aなど)と、
前記設定変更手段による演出に関する設定の変更が反映される第1状態(例えば、第2バトルモードなど)と、前記設定変更手段による演出に関する設定の変更が反映されない第2状態(例えば、第1バトルモードなど)とに制御可能な状態制御手段と、
前記第1状態における可変表示の実行中に演出に関する設定を報知可能である一方、前記第2状態における可変表示の実行中に演出に関する設定を報知しない報知手段(例えば、ステップS172の処理を行う演出制御用CPU120など)と、
をさらに備える。
上記「演出に関する設定」とは、選択キャラクタ、設定演出頻度、表示画面・発光体の輝度、音量、演出モードなどであってもよい。
上記「第1状態」や「第2状態」は、演出モードのほか、遊技状態、大当り遊技状態などであってもよい。
この構成によれば、演出に関する設定について適切な報知を実行できる。特に、演出に関する設定の変更操作はいつでもできるが、第1状態のときに当該変更が反映され、第2状態のときに当該変更が反映されないときに、第1状態のときにのみ演出に関する設定を報知することで、適切な報知ができる(第2状態のときに演出に関する設定を報知してしまうと、反映されない内容が報知されたりして適切な報知ができない。)。特に第2状態が、演出に関する設定の変更のための操作を行えるが、当該変更が反映されない状態であると前記の効果が効果的となる。
なお、「演出に関する設定を報知可能」とは、例えば、設定が変更されたことを遊技者が認識可能な報知などであるとよい(例えば、設定が変更されたことの報知など)。当該「演出に関する設定」が、選択キャラクタなどの画像のときは、「演出に関する設定を報知可能」は、当該画像以外の他の表示(例えば、当該画像の説明(名称など)の表示や当該画像の内容の表示、変更があった旨の表示)や音声やランプの発光態様などの各種演出などによって当該「演出に関する設定」を報知可能であることである。
なお、「設定変更手段」は、特定演出が実行される頻度を変更可能であるように構成されていてもよい。例えば、スティックコントローラ31Aなどへの操作に応じて特定演出の実行割合を変更するようにする。このような構成によれば、遊技者に合った頻度で特定演出を実行することができ、遊技興趣を向上させることができる。
また、遊技者により複数種類のキャラクタ(例えば、キャラAやキャラB)からいずれかを選択可能なキャラクタ選択手段(例えば、スティックコントローラ31Aなど)を備え、演出に関する設定は、キャラクタ選択手段によって選択されたキャラクタに応じて初期設定(例えば、音量の初期設定や演出実行頻度の初期設定など)が異なるように構成されていてもよい。例えば、音量や演出実行頻度を設定変更手段によって変更可能であるが、最初の初期設定をキャラクタに応じて異ならせる。このような構成によれば、演出効果を向上させることができる。
(5)前記演出モード制御手段は、現在の演出モードを他の演出モードに切り替え可能であり(例えば、ステップS557Aの処理を行う演出制御用CPU120など)、
前記特定演出実行手段は、前記特定演出実行決定手段による前記特定演出の実行決定後に前記演出モード制御手段によって他の演出モードに切り替えられた場合に、当該切り替え前に実行が決定されていた前記特定演出を実行する(例えば、ステップS161、S171、S172の処理、図31など参照)。
このような構成によれば、処理負担を軽減できる。なお、先読み変化演出は、作用演出後、保留表示画像などの表示色を白とは異なる色にして表示し続けることを含む。例えば、先読み変化演出を実行して保留表示画像の表示色を変化させたあと、キャラを変更させたとしても、当該表示色が維持されれば、前記「当該切り替え前に実行が決定されていた前記特定演出を実行する」という条件を満たす。また、前記特定演出は、先読み変化演出のうちの作用演出としてもよい。
なお、この構成を採用するときには、上記(1)の構成は不要としてもよい。例えば、演出モードの切り替えがあったときには、すぐに特定演出の実行の有無などの決定割合も切り替え後の演出モードの決定割合に変更するようにしてもよい(例えば、ステップS574やS575を実行する代わりにステップS557Aなどで先読み決定指定値を更新する、又は、先読み決定指定値を不要とし、キャラ指定値によって図21の実行決定例を選択するなど)。さらに、保留表示画像の表示態様をアクティブ表示画像が引き継がなくてもよい。つまり、保留表示画像の表示態様とアクティブ表示画像の表示態様とは別個に管理され、大当り期待度なども別個に管理されるようにしてもよい。さらに、先読み変化演出などを実行して表示態様を変化させたあとに演出モードの切り替えがあったときには、切り替え後の演出モードの決定割合で表示態様などを決定し又は決定しなおし、決定後の表示態様に保留表示画像やアクティブ表示画像の表示態様を変化させてもよい。
(構成2)
(1)可変表示(例えば、飾り図柄の可変表示など)を実行し、遊技者にとって有利な有利状態(例えば、大当り遊技状態など)に制御可能な遊技機(例えば、パチンコ遊技機1など)であって、
未だ開始されていない可変表示に対応する保留表示(例えば、保留表示画像など)を表示する保留表示手段(例えば、画像表示装置5など)と、
可変表示が実行されているときに当該可変表示に対応する対応表示(例えば、アクティブ表示画像など)を表示する対応表示手段(例えば、画像表示装置5など)と、
保留表示及び対応表示の表示態様が異なる複数の演出モード(例えば、キャラAの通常モード、キャラBの通常モードなど)のいずれかに制御可能な演出モード制御手段(例えば、ステップS161、S172の処理を行う演出制御用CPU120など)
と、を備え、
保留表示の表示態様が前記有利状態に制御される期待度が所定の期待度であることを示唆する第1特殊態様とされている場合に、前記演出モードの切り替えがあった後に、当該保留表示に対応する対応表示の表示態様が、前記第1特殊態様で示唆される前記所定の期待度を維持するように、当該第1特殊態様と少なくとも一部の表示態様が共通する第2特殊態様とされる(例えば、図34などを参照)、
ことを特徴とする遊技機。
上記「第2特殊態様」は、前記所定の期待度よりも高い期待度であってもよい。「表示態様が共通する」とは、形状等であってもよい。「表示態様」とは、表示色の他、形状、点灯態様(点滅であるか否かや、点滅の周期など)、明るさなどであってもよい。
上記「前記第1特殊態様で示唆される前記所定の期待度を維持するように」とは、例えば、第2特殊態様の期待度が当該所定の期待度未満にならなければよい(所定の期待度よりも大きくなってもよい。)。例えば、演出モードの切り替えがあったときに、保留表示や対応表示の表示態様を切り替え後の演出モードにした場合、当該切り替え後の演出モードに応じた決定割合で保留表示や対応表示の表示態様を決定し、決定した表示態様で保留表示や対応表示を表示しなおしてもよいが、当該表示態様の大当り期待度は、切り替え前に表示していた表示態様の大当たり期待度未満にならないようにする(表示態様(先読み変化演出の実行パターンなど)を決定するテーブルの決定割合等で調整すればよい。)。
この構成によれば、遊技者の困惑を抑制できる。
なお、この構成を採用するときには、例えば、演出モードの切り替えがあったときには、すぐに特定演出の実行の有無などの決定割合も切り替え後の演出モードの決定割合に変更するようにしてもよい(例えば、ステップS574やS575を実行する代わりにステップS557Aなどで先読み決定指定値を更新する、又は、先読み決定指定値を不要とし、キャラ指定値によって図21の実行決定例を選択するなど)。例えば、特定演出を実行すると決定したあとに、演出モードの切り替えがあったときには、特定演出の実行を中止したり(例えば、第1始動入賞コマンドバッファや第2始動入賞コマンドバッファに格納した先読み変化演出実行パターンを削除したり、特定演出(作用演出)を実行する演出制御パターンを、特定演出を実行しない演出制御パターンに書き換えたりするなど)、切り替え後の演出モードの決定割合で特定演出の実行の有無や特定演出の種類などを決定しなおしたりしてもよい(特定演出の種類(先読み変化演出の実行パターンなど)のみを決定しなおしてもよい。)。さらに、保留表示画像の表示態様をアクティブ表示画像が引き継がなくてもよい。つまり、保留表示画像の表示態様とアクティブ表示画像の表示態様とは別個に管理され、大当り期待度なども別個に管理されるようにしてもよい。
(2)前記第1特殊態様と前記第2特殊態様とでは、前記期待度が同じである(例えば、図21〜図26など参照)。例えば、先読み変化演出の実行の有無や種類(実行パターン)などの決定をやり直さないようにし、かつ、表示色などの表示態様を引き継ぐようにするようにすることで当該構成は実現される。また、演出モードに応じて表示色の大当り期待度を変化しないように先読み変化演出の実行パターンを決定し、表示色などの表示態様を引き継ぐようにするようにすることでも当該構成は実現される。
この構成によれば、遊技者の困惑を抑制できるとともに、表示態様の制御を処理負担を軽減できる(対応表示の表示態様の決定のための再抽選などが不要のため)。
(3)前記第1特殊態様と前記第2特殊態様とは、少なくとも色が共通する(例えば、表示色が同じなど)。なお、保留表示も対応表示も、点滅等の発光態様で表示され、当該発光態様(点滅周期等)が前記第1特殊態様と前記第2特殊態様とで共通としてもよい。
この構成によれば、遊技者の困惑を効果的に抑制できる。
(4)保留表示の表示態様及び対応表示の表示態様は、演出モードによらない共通の態様となることが可能である(例えば、図39など参照)。
この構成によれば、保留表示や対応表示の表示態様を多様化できる。
(5)なお、前記複数の演出モードは、少なくとも演出画像の背景が異なり、前記演出モード制御手段は、前記背景を切り替えることによって、現在の演出モードを他の演出モードに切り替える(例えば、キャラAの通常モードと、キャラBの通常モードとで背景を異ならせるなど)ようにしてもよい。
この構成によれば、演出モードの切り替えが背景の切り替えなので、保留表示や対応表示の表示態様を変化させている最中にも演出モードを切り替え可能であり、演出モードの切り替え頻度を向上させることができる。
(構成3)
(1)可変表示(例えば、飾り図柄の可変表示)を行い、遊技者にとって有利な有利状態(例えば、大当りの遊技状態)に制御可能な遊技機(例えば、パチンコ遊技機1)であって、
可変表示の実行中に、当該可変表示に対応する対応表示(例えば、アクティブ表示画像)を、前記有利状態に制御される期待度に対応した複数の表示態様(例えば、複数の表示色)のいずれかで表示可能な対応表示手段(例えば、アクティブ表示画像の色を先読み変化演出で変化させる演出制御用CPU120)と、
対応表示の表示態様が変化するか否かを報知する特別演出(例えば、キャラAの作用演出)及び特定演出(例えば、キャラBの作用演出)を実行可能な変化演出実行手段(例えば、先読み変化演出を行う演出制御用CPU120)と、を備え、
前記特定演出では、前記特別演出よりも対応表示の表示態様が複数段階で変化する割合が高く(例えば、キャラBの作用演出の実行時に1回の可変表示において複数回作用演出を実行しやすいなど、または、特定演出の方が複数段階で表示態様が変化しやすいように先読み変化演出の実行パターンを調整して実現する。)、
前記特定演出では、対応表示の表示態様が複数段階で変化する場合に、対応表示の段階的な表示態様の変化を連続的に表示可能であること(例えば、実行パターンHP1−4、HP2−6)を特徴とする遊技機。
このような構成によれば、対応表示の段階的な表示態様の変化を連続的に表示することによって、対応表示の表示態様が複数段階で変化したことを遊技者が認識可能となり、表示態様の変化に関する興趣を向上させることができる。特別演出は、対応表示の表示態様が複数段階で変化する割合が0割でも0割より大きくてもよい。
(2)可変表示(例えば、飾り図柄の可変表示)を行い、遊技者にとって有利な有利状態(例えば、大当りの遊技状態)に制御可能な遊技機(例えば、パチンコ遊技機1)であって、
未だ開始されていない可変表示に対応する特定表示(保留表示ともいう。)(例えば、保留表示画像)を、前記有利状態に制御される期待度に対応した複数の表示態様(例えば、複数の表示色)のいずれかで表示可能な特定表示手段(例えば、保留表示画像の色を先読み変化演出で変化させる演出制御用CPU120)と、
特定表示の表示態様が変化するか否かを報知する特別演出(例えば、キャラAの作用演出)及び特定演出(例えば、キャラBの作用演出)を実行可能な変化演出実行手段(例えば、先読み変化演出を行う演出制御用CPU120)と、
を備え、
前記特定演出では、前記特別演出よりも特定表示の表示態様が複数段階で変化する割合が高く(例えば、キャラBの作用演出の実行時に1回の可変表示において複数回作用演出を実行しやすいなど、または、特定演出の方が複数段階で表示態様が変化しやすいように先読み変化演出の実行パターンを調整して実現する。)、
前記特定演出では、特定表示の表示態様が複数段階で変化する場合に、特定表示の段階的な表示態様の変化を連続的に表示可能であること(例えば、実行パターンHP1−4、HP2−6)を特徴とする遊技機。
このような構成によれば、特定表示の段階的な表示態様の変化を連続的に表示することによって、特定表示の表示態様が複数段階で変化したことを遊技者が認識可能となり、表示態様の変化に関する興趣を向上させることができる。特別演出は、特定表示の表示態様が複数段階で変化する割合が0割でも0割より大きくてもよい。
なお、未だ開始されていない可変表示に対応する特定表示の表示態様を変化させる第1変化演出(例えば変化演出B)を実行する第1変化演出実行手段(例えばステップS343の処理を実行する演出制御用CPU120)と、
可変表示の実行中に表示され当該可変表示に対応する対応表示の表示態様を変化させる第2変化演出(例えばアイコン表示変化演出)を実行する第2変化演出実行手段(例えばステップS343の処理を実行する演出制御用CPU120)と、を備えるようにし、
前記第1変化演出が実行された後に表示される特定表示の表示態様は、前記第2変化演出が実行された後に対応表示の表示態様として表示されない第1特殊態様(例えば「秘」の表示など)を含み、
前記第2変化演出が実行された後に表示される対応表示の表示態様は、前記第1変化演出が実行された後に特定表示の表示態様として表示されない第2特殊態様(例えば「チャンス」や「NEXT」、「激熱」の表示など)を含む、ようにしてもよい。
このような構成によれば、第1変化演出と第2変化演出によって、興趣をより向上させることができる。
前記変化演出実行手段は、前記特定演出の実行後に、対応表示又は特定表示の表示態様が変化する割合を低くし、
前記変化演出実行手段は、前記特定演出の実行後に、対応表示又は特定表示を前記有利状態に制御される期待度が高い表示態様に変化させるようにしてもよい。
この構成は、先読み変化演出の実行パターンの決定割合などを調整して実現すればよい。このような構成によれば、遊技者に、特定演出後の対応表示の態様変化をより一層注目させることができる。
前記変化演出実行手段は、前記特定演出の実行が決定されているときに、前記特定演出の実行前の前記特別演出の実行を制限(禁止と実行割合を低下させることとを含む。制限について同じ)してもよい。
このような構成によれば、特定演出における対応表示の態様変化をより強調することができる。
前記特定演出では、特定表示又は対応表示の表示態様が変化するか否かを報知するときに、変化後の候補の表示態様と変化前の表示態様とを領域を分けて視認可能に表示し、変化後の候補の表示態様の領域が変化前の表示態様の領域よりも拡大したこと、又は、変化後の候補の表示態様の領域が特定表示又は対応表示の全領域に至ったことに基づいて、特定表示又は対応表示の表示態様を変化させる(例えば、図37、図38参照)ようにしてもよい。
このような構成によれば、領域変化によって態様変化するか否かを報知するため、遊技者に認識しやすい演出を実現できる。
なお、本明細書において、演出の実行割合などの各種割合の比較の表現(「高い」、「低い」、「異ならせる」などの表現)は、一方が「0%」の割合であることを含んでもよい。例えば、一方が「0%」の割合で、他方が「100%」の割合又は「100%」未満の割合であることも含む。
(変形例)
この発明は、上記実施の形態などに限定されず、さらに様々な変形及び応用が可能である。例えばパチンコ遊技機1は、上記実施の形態などで示した全ての技術的特徴を備えるものでなくてもよく、従来技術における少なくとも1つの課題を解決できるように、上記実施の形態で説明した一部の構成を備えたものであってもよい。以下では、上記実施形態の変形例を示す。下記の変形例それぞれについて、少なくとも一部を組み合わせても良い。
(変形例1)
先読み変化演出は、作用演出無しで保留表示画像やアクティブ表示画像の表示態様を変化させる演出であってもよい。
(変形例2)
遊技者が選択可能な演出モードは3種類以上あってもよい。また、デモ表示中に通常モードなどでの登場キャラクタ(キャラAやキャラB)を選択可能としてもよい。
(変形例3)
図14の変動パターン決定テーブルにおいて、保留記憶数に応じて変動パターンの決定割合を異なるようにしてもよい(例えば、保留記憶数が多い方が、変動時間の短い変動パターンが選択されやすくする。)。このとき、一部の変動パターン(例えば、大当り期待度の高いスーパーリーチ)に割り当てられる決定値(乱数値と比較される値)の範囲は、保留記憶数にかかわらず共通の決定値の範囲を有するように変動パターン決定テーブルを構成するとよい。これによって、例えば、スーパーリーチになるか否かなどの先読み判定の正確性を担保できる。
(変形例4)
識別情報(特図、飾り図柄、普図など)の可変表示(単に可変表示であってもよい。)は、識別情報が点滅することも含む。例えば、特図や普図において、全てのセグメントが消灯したパターンと少なくとも一部のセグメントを点灯させた1つのパターン(例えば、ハズレ図柄)とを交互に繰り返すもの識別情報の可変表示に含まれる(この場合、前記1つのパターン(例えばハズレ図柄)が点滅して見える)。また、飾り図柄や普通図柄についても、点滅させることによって、可変表示を行ってもよい。また、可変表示にて可変表示される識別情報と、可変表示結果としての識別情報とは、異なるものであってもよい。例えば、特図又は普図の可変表示として、横棒一本の表示(「−」)を点滅させる表示を行ない、可変表示結果として、それ以外の表示(「大当り」であれば「7」、「ハズレ」であれば「1」など)を導出表示することも識別情報の可変表示に含まれる。例えば、スクロール表示される飾り図柄以外の飾り図柄が確定飾り図柄となってもよい。なお、1回の可変表示において、当初の所定期間では表示されなかった識別情報が所定期間経過後表示される態様も識別情報の可変表示に含まれる(上記特殊図柄は、最終停止図柄の仮停止時などに初めて登場する飾り図柄であってもよい。)。上記遊技機は、例えば可変表示を行うものであればよい。
(変形例5)
先読み判定は、演出制御基板12側で行っても良い。例えば、始動入賞時の各乱数値を示すコマンドを始動入賞時に主基板11から演出制御基板12に送信し、演出制御基板12において先読み判定を行ってもよい。
(変形例6)
上記実施の形態において「判定無し」の入賞時判定結果指定コマンドを送信する場合、入賞時判定結果指定コマンドを送信しないようにしてもよい。始動入賞時において入賞時判定結果指定コマンドの送信がなくても、演出制御基板12側では、始動入賞指定コマンドや特図保留記憶数加算指定コマンドなどによって保留が増えたことを特定できるので、不都合はない。
(変形例7)
上記実施の形態では、変動開始時に大当り種別を決定することで大当り遊技状態後の遊技状態を「確変状態」にするか否かを決定しているが、変動開始時には大入賞口の開放パターン(ラウンド遊技の態様)のみを決定し、大当り遊技状態中に遊技球が特定領域(例えば、大入賞口内の特定領域)を通過したことに基づいて当該大当り遊技状態後の遊技状態を「確変状態」にするようにしてもよい。
(変形例8)
ステップS161では、遊技状態(高ベースフラグの状態)に応じて先読み予告の対象(ターゲット)を第1特図ゲームの保留と第2特図ゲームの保留とのいずれかに限定してもよい。例えば、高ベース中(高ベースフラグがオンのとき)には、第2特図ゲームの保留のみをターゲットとして先読み予告を行うようにしてもよい。この場合には、例えば、ステップS161において第2始動入賞時コマンドバッファの記憶内容に基づいて先読み予告の実行の有無などを決定すればよい。また、先読み予告の対象を低ベース中には第1特図ゲームの保留とし、高ベース中には第2特図ゲームの保留としてもよく、この場合には、低ベース中においてステップS161を実行するときに、第2始動入賞時コマンドバッファに第2始動入賞時コマンドが格納されていれば先読み予告の実行を禁止してもよい。
(変形例9)
保留表示画像は、通常、白色であり、先読み変化演出によって、白色から赤色や青色に変化するが、先読み変化演出を実行すると決定したときには、ターゲットの保留表示画像やアクティブ表示画像の表示態様を通常とは異なる特殊態様(例えば、点滅等)として、当該表示画像がターゲットであることを遊技者に分かり易く知らせてもよい。
(変形例10)
上記実施の形態においては、変動時間及びリーチ演出の種類や擬似連の有無等の変動態様を示す変動パターンを演出制御基板12に通知するために、変動を開始するときに1つの変動パターンコマンドを送信する例を示したが、2つ乃至それ以上のコマンドにより変動パターンを演出制御基板12に通知する様にしてもよい。具体的には、2つのコマンドにより通知する場合、遊技制御用マイクロコンピュータ100は、1つ目のコマンドでは擬似連の有無、滑り演出の有無等、リーチとなる以前(リーチとならない場合には所謂第2停止の前)の変動時間や変動態様を示すコマンドを送信し、2つ目のコマンドではリーチの種類や再抽選演出の有無等、リーチとなった以降(リーチとならない場合には所謂第2停止の後)の変動時間や変動態様を示すコマンドを送信する様にしてもよい。この場合、演出制御基板12は2つのコマンドの組合せから導かれる変動時間にもとづいて変動表示における演出制御を行うようにすればよい。尚、遊技制御用マイクロコンピュータ100の方では2つのコマンドのそれぞれにより変動時間を通知し、それぞれのタイミングで実行される具体的な変動態様については演出制御基板12の方で選択を行う様にしてもよい。2つのコマンドを送る場合、同一のタイマ割込内で2つのコマンドを送信する様にしてもよく、1つ目のコマンドを送信した後、所定期間が経過してから(例えば次のタイマ割込において)2つ目のコマンドを送信する様にしてもよい。尚、それぞれのコマンドで示される変動態様はこの例に限定されるわけではなく、送信する順序についても適宜変更可能である。このように2つ乃至それ以上のコマンドにより変動パターンを通知する様にすることで、変動パターンコマンドとして記憶しておかなければならないデータ量を削減することができる。
(変形例11)
その他にも、遊技機の装置構成やデータ構成、フローチャートで示した処理、などを実行するための画像表示装置における画像表示動作やスピーカにおける音声出力動作さらには遊技効果ランプや装飾用LEDにおける点灯動作を含めた各種の演出動作などは、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で、任意に変更及び修正が可能である。加えて、本発明の遊技機は、入賞の発生に基づいて所定数の遊技媒体を景品として払い出す払出式遊技機に限定されるものではなく、遊技媒体を封入し入賞の発生に基づいて得点を付与する封入式遊技機にも適用することができる。
本発明を実現するためのプログラム及びデータは、例えばパチンコ遊技機1といった、遊技機に含まれるコンピュータ装置などに対して、着脱自在の記録媒体により配布・提供される形態に限定されるものではなく、予めコンピュータ装置などの有する記憶装置にプリインストールしておくことで配布される形態を採っても構わない。さらに、本発明を実現するためのプログラム及びデータは、通信処理部を設けておくことにより、通信回線等を介して接続されたネットワーク上の、他の機器からダウンロードすることによって配布する形態を採っても構わない。
そして、ゲームの実行形態も、着脱自在の記録媒体を装着することにより実行するものだけではなく、通信回線等を介してダウンロードしたプログラム及びデータを、内部メモリ等に一旦格納することにより実行可能とする形態、通信回線等を介して接続されたネットワーク上における、他の機器側のハードウェア資源を用いて直接実行する形態としてもよい。さらには、他のコンピュータ装置等とネットワークを介してデータの交換を行うことによりゲームを実行するような形態とすることもできる。