JP2017046298A - アンテナ素子、アレーアンテナ、平面アンテナ及びレーダ装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】構造が複雑にならず、製造が容易な広角指向性アンテナ素子を提供する。【解決手段】誘電体基板31の表面に形成されるアンテナ素子導体33に、誘電体層34を密着又は近接して形成し、アンテナ素子導体33から放射された電磁波を、ほぼ球面波の状態で誘電体層34に入射する構造により、誘電体層34から出射した電磁波は、誘電体層34を設けない場合の電磁波と比べ、広角指向性を有する。【選択図】図4

Description

本発明は、広角指向性を有するアンテナ素子及びレーダ装置に関する。
広角に物標を監視するレーダシステムが、従来から開発されている。広角指向性を有するアンテナ素子について、例えば、特許文献1に開示されている。広角指向性を有するレーダ装置について、例えば、特許文献2に開示されている。
特開2013−110503号公報 特開2007−049691号公報
特許文献1のアンテナ素子の構成を図1及び図2に示す。特許文献1のアンテナ素子1は、本体部11及び誘電体層12から構成される。本体部11は、伝送線路/導波管変換部111及びホーン開口部112から構成される。図1に示していないが、図2に示したように、誘電体層12は、誘電体層開口部121を形成される。
誘電体層12は、レドームの機能を有し、ホーン開口部112を介して、伝送線路/導波管変換部111から隔離されている。誘電体層12の厚さは、レドームでの反射が低減されるように、誘電体層12の内部の環境での電磁波の実効波長λの0.5倍である。
このように、誘電体層12は、電磁波の波源である伝送線路/導波管変換部111から隔離されている。よって、伝送線路/導波管変換部111から放射された電磁波は、ほぼ平面波の状態で、誘電体層12に入射すると考えることができる。
図1においては、誘電体層12は、誘電体層開口部121が形成されない。そして、誘電体層12に入射した電磁波のうち、いずれの箇所に入射した電磁波についても、誘電体層12内部の伝搬距離はほぼ等しく、誘電体層12による位相遅れはほぼ等しい。よって、誘電体層12から出射した電磁波は、広角指向性を有さない。
図2においては、誘電体層12は、誘電体層開口部121が形成される。そして、誘電体層12のうち誘電体層開口部121が形成される箇所に入射した電磁波については、誘電体層12内部の伝搬距離は0であり、誘電体層12による位相遅れは0である。一方で、誘電体層12のうち誘電体層開口部121が形成されない箇所に入射した電磁波については、誘電体層12内部の伝搬距離はより長く、誘電体層12による位相遅れはより多い。よって、誘電体層12から出射した電磁波は、広角指向性を有する。
このように、特許文献1では、アンテナ素子1が、個々のサイズが大きいホーンアンテナであれば、誘電体層開口部121を誘電体層12に形成しても、構造が複雑にならず、製造が容易である。しかし、特許文献1では、アンテナ素子1が、個々のサイズが小さくアレー状や平面状に形成されるパッチアンテナ等であれば、誘電体層開口部121を誘電体層12に形成すれば、構造が複雑になり、製造が容易でない。
特許文献2のレーダ装置の構成を図3に示す。特許文献2のレーダ装置2は、正面方向が互いに異なるアンテナ平面21、22、23から構成される。アンテナ平面21、22、23は、それぞれ、送受信アンテナ211、221、231から構成される。
送受信アンテナ211、221、231は、それぞれ、アンテナの種類を適切に選択されることにより、正面方向を中心としてある程度は広角方向に、電磁波を送信し、監視が可能な範囲に存在する物標での電磁波の反射後に、反射波を受信する。
このように、特許文献2では、アンテナ平面21、22、23のそれぞれの正面方向を中心としてある程度は広角方向の範囲内であり、送受信アンテナ211、221、231のそれぞれの監視が可能な範囲内ならば、レーダ装置2による物標の監視が考慮されている。しかし、特許文献2では、アンテナ平面21、22、23のそれぞれの正面方向から大きく外れた死角方向の範囲内であり、送受信アンテナ211、221、231のそれぞれの監視が不能な範囲内ならば、レーダ装置2による物標の監視が考慮されていない。
そこで、前記課題を解決するために、本発明は、(1)広角指向性を有するアンテナ素子において、構造を複雑にせず製造を容易にすること、及び、(2)広角指向性を有するレーダ装置において、監視が可能な範囲を拡張すること、を目的とする。
上記目的を達成するために、誘電体基板の表面に形成されるアンテナ素子導体に、誘電体層を密着又は近接して形成することにより、アンテナ素子導体から放射された電磁波を、ほぼ球面波の状態で誘電体層に入射させる。すると、誘電体層に0度の入射角で入射した電磁波については、誘電体層内部の伝搬距離はより短く、誘電体層による位相遅れはより少ない。一方で、誘電体層に有限の入射角で入射した電磁波については、誘電体層内部の伝搬距離はより長く、誘電体層による位相遅れはより多い。よって、誘電体層から出射した電磁波は、誘電体層を設けない場合の電磁波と比べ、広角指向性を有する。
具体的には、本発明は、誘電体基板と、前記誘電体基板の一方の表面に形成される地板導体と、前記誘電体基板の他方の表面に形成されるアンテナ素子導体と、前記アンテナ素子導体の表面に形成される誘電体層と、を備えることを特徴とするアンテナ素子である。
この構成によれば、アンテナ素子が、個々のサイズが小さくアレー状や平面状に形成されるパッチアンテナ等であっても、アンテナ素子に広角指向性を持たせるためには、誘電体層をアンテナ素子導体に密着又は近接して形成しさえすればよく、誘電体層開口部を誘電体層に形成しなくてもよく、構造が複雑にならず、製造が容易である。
そして、誘電体層をアンテナ素子導体に密着又は近接して形成する場合には、誘電体層を形成することなく誘電体基板のみを配置する場合より、アンテナ素子導体の周囲の環境での実効誘電率が高くなるため、放射効率を高く維持したうえで、アンテナ素子導体を小型化することができ、アンテナ素子に広角指向性を持たせることができる。
また、本発明は、前記誘電体層の厚さは、前記アンテナ素子導体の周囲の環境での電磁波の実効波長の0.1倍以上であることを特徴とするアンテナ素子である。
この構成によれば、誘電体層内部への入射角に応じて、誘電体層内部の伝搬距離及び誘電体層による位相遅れを変えて、アンテナ素子に広角指向性を持たせるのに十分である。
また、本発明は、前記誘電体層の厚さは、前記アンテナ素子の指向性が正面方向にヌルを生じないように設定されることを特徴とするアンテナ素子である。
この構成によれば、アンテナ素子に広角指向性をある程度持たせたうえで、アンテナ素子の指向性の正面方向のヌルを生じさせないことができる。
また、本発明は、前記誘電体層の厚さは、前記アンテナ素子導体の周囲の環境での電磁波の実効波長の0.2倍以下であることを特徴とするアンテナ素子である。
この構成によれば、アンテナ素子に広角指向性をある程度持たせたうえで、アンテナ素子の指向性の正面方向のヌルを生じさせないのに十分である。
また、本発明は、以上に記載のアンテナ素子が直線状に配置され、単一の前記誘電体基板、単一の前記地板導体及び単一の前記誘電体層が、直線状に配置される複数の前記アンテナ素子導体により共有されることを特徴とするアレーアンテナである。
この構成によれば、構造を複雑にせず製造を容易にしたうえで、そして、放射効率を高く維持したうえで、アレーアンテナに広角指向性を持たせることができる。特に、実施形態で後述する、中央給電進行波型アレーアンテナにおいて、有利な効果を奏する。
また、本発明は、以上に記載のアンテナ素子が格子状に配置され、単一の前記誘電体基板、単一の前記地板導体及び単一の前記誘電体層が、格子状に配置される複数の前記アンテナ素子導体により共有されることを特徴とする平面アンテナである。
この構成によれば、構造を複雑にせず製造を容易にしたうえで、そして、放射効率を高く維持したうえで、平面アンテナに広角指向性を持たせることができる。特に、実施形態で後述する、中央給電進行波型平面アンテナにおいて、有利な効果を奏する。
また、本発明は、正面方向が互いに異なる複数のアンテナ平面を備えるレーダ装置であって、互いに隣り合う前記アンテナ平面のうちの一の前記アンテナ平面において、かつ、互いに隣り合う前記アンテナ平面の境界の近傍において、以上に記載のアレーアンテナ又は平面アンテナが送信アンテナとして形成され、互いに隣り合う前記アンテナ平面のうちの他の前記アンテナ平面において、以上に記載のアレーアンテナ又は平面アンテナが受信アンテナとして形成され、前記送信アンテナから送信された電磁波が物標での反射後に前記受信アンテナで受信されることが可能であることを特徴とするレーダ装置である。
この構成によれば、互いに隣り合う一のアンテナ平面及び他のアンテナ平面のそれぞれの正面方向から大きく外れた死角方向の範囲内であっても、一のアンテナ平面に形成された送信アンテナ及び他のアンテナ平面に形成された受信アンテナのそれぞれの監視が可能な範囲内ならば、物標はレーダ装置により監視可能である。
そして、送信アンテナに広角指向性を持たせることにより、送信アンテナの素子数を減らすことができ、レーダ装置の低コスト化を図ることができる。さらに、正面方向が互いに異なる複数のアンテナ平面における、送信アンテナ及び受信アンテナの位置及び種類に応じて、様々な用途及び性能を有するレーダ装置を高い自由度で設計することができる。
このように、本発明は、(1)広角指向性を有するアンテナ素子において、構造を複雑にせず製造を容易にすること、及び、(2)広角指向性を有するレーダ装置において、監視が可能な範囲を拡張すること、ができる。
従来技術のアンテナ素子の構成を示す図である。 従来技術のアンテナ素子の構成を示す図である。 従来技術のレーダ装置の構成を示す図である。 本発明のアンテナ素子の構成を示す図である。 本発明のアンテナ素子の指向性を示す図である。 本発明のアンテナ素子の指向性を示す図である。 本発明のアレーアンテナの構成を示す図である。 本発明の平面アンテナの構成を示す図である。 本発明のレーダ装置の構成を示す図である。
添付の図面を参照して本発明の実施形態を説明する。以下に説明する実施形態は本発明の実施の例であり、本発明は以下の実施形態に制限されるものではない。
(アンテナ素子の構成)
本発明のアンテナ素子の構成を図4に示す。本発明のアンテナ素子3は、誘電体基板31、地板導体32、アンテナ素子導体33及び誘電体層34から構成される。地板導体32は、誘電体基板31の一方の表面に形成される。アンテナ素子導体33は、パッチアンテナ素子導体等であり、誘電体基板31の他方の表面に形成される。
誘電体層34は、レドームの機能を有し、アンテナ素子導体33に密着又は近接して形成されている。誘電体層34の厚さは、アンテナ素子3に広角指向性を持たせるように、そして、アンテナ素子3の指向性の正面方向のヌルを生じさせないように、アンテナ素子導体33の周囲の環境での電磁波の実効波長λの0.1倍以上0.2倍以下である。
誘電体層34をアンテナ素子導体33に密着又は近接して形成するために、例えば、誘電体基板31の上記他方の表面及びアンテナ素子導体33の表面に、プリプレグ(接着剤)を塗布した後に、誘電体薄膜基板を搭載すればよい。この場合には、誘電体薄膜基板及びプリプレグ(接着剤)の厚さの合計が、アンテナ素子導体33の周囲の環境での電磁波の実効波長λの0.1倍以上0.2倍以下となればよい。
このように、誘電体層34は、電磁波の波源であるアンテナ素子導体33に密着又は近接されている。よって、アンテナ素子導体33から放射された電磁波は、ほぼ球面波の状態で、誘電体層34に入射すると考えることができる。
すると、誘電体層34に0度の入射角で入射した電磁波については、誘電体層34内部の伝搬距離はより短く、誘電体層34による位相遅れはより少ない。一方で、誘電体層34に有限の入射角で入射した電磁波については、誘電体層34内部の伝搬距離はより長く、誘電体層34による位相遅れはより多い。よって、誘電体層34から出射した電磁波は、誘電体層34を設けない場合の電磁波と比べ、広角指向性を有する。
本発明のアンテナ素子の指向性を図5及び図6に示す。
図5においては、誘電体層34の有無に応じて、本発明のアンテナ素子の指向性がどのように変化するかを、シミュレーションしている。ここで、地板導体32は、有限と想定している。すると、誘電体層34がある場合(厚さ0.17λ)には、誘電体層34がない場合より、広角指向性がよりよく得られていることが分かる。
図6においては、誘電体層34の厚さに応じて、本発明のアンテナ素子の指向性がどのように変化するかを、シミュレーションしている。ここで、地板導体32は、無限と想定している。すると、0.10λ、0.15λ、0.17λ、0.20λ、0.25λ、0.30λ、と誘電体層34が厚くなるにつれて、広角指向性がよりよく得られていることが分かる。しかし、0.20λ、0.25λ、0.30λ、と誘電体層34が厚くなるにつれて、指向性の正面方向のヌルが生じてしまうことも分かる。
図5に示したように、誘電体層34内部への入射角に応じて、誘電体層34内部の伝搬距離及び誘電体層34による位相遅れを変えて、アンテナ素子3に広角指向性を持たせるためには、誘電体層34の厚さは、0.10λ以上であることが望ましい。
図6に示したように、アンテナ素子3に広角指向性をある程度持たせたうえで、アンテナ素子3の指向性の正面方向のヌルを生じさせないためには、誘電体層34の厚さは、0.20λ以下であることが望ましく、0.17λ程度であることがより望ましい。
このように、アンテナ素子3が、個々のサイズが小さくアレー状や平面状に形成されるパッチアンテナ等であっても、アンテナ素子3に広角指向性を持たせるためには、誘電体層34をアンテナ素子導体33に密着又は近接して形成しさえすればよく、誘電体層開口部を誘電体層34に形成しなくてもよく、構造が複雑にならず、製造が容易である。
そして、誘電体層34をアンテナ素子導体33に密着又は近接して形成する場合には、誘電体層34を形成することなく誘電体基板31のみを配置する場合より、アンテナ素子導体33の周囲の環境での実効誘電率が高くなるため、放射効率を高く維持したうえで、アンテナ素子導体33を小型化することができ、アンテナ素子3に広角指向性を持たせることができる。特に、中央給電進行波型アレーアンテナにおいて、有利な効果を奏する。
(アレーアンテナ及び平面アンテナの構成)
本発明のアレーアンテナの構成を図7に示す。本発明のアレーアンテナ4では、アンテナ素子3が直線状に配置され、単一の誘電体基板31、単一の地板導体32及び単一の誘電体層34が、直線状に配置される複数のアンテナ素子導体33により共有される。図7で説明するアレーアンテナ4は、中央給電進行波型アレーアンテナである。アレーアンテナ4の水平方向を、アレーアンテナ4の延伸方向に垂直な方向と定義する。アレーアンテナ4の垂直方向を、アレーアンテナ4の延伸方向に平行な方向と定義する。
本発明の平面アンテナの構成を図8に示す。本発明の平面アンテナ5では、アンテナ素子3が格子状に配置され、単一の誘電体基板31、単一の地板導体32及び単一の誘電体層34が、格子状に配置される複数のアンテナ素子導体33により共有される。図8で説明する平面アンテナ5は、中央給電進行波型平面アンテナである。平面アンテナ5の水平方向を、アレーアンテナ4の延伸方向に垂直な方向と定義する。平面アンテナ5の垂直方向を、アレーアンテナ4の延伸方向に平行な方向と定義する。
共振波型アレーアンテナは、狭帯域特性を有する一方で、進行波型アレーアンテナは、広帯域特性を有するため、広帯域用途では、進行波型アレーアンテナが利用されている。本出願の発明者は、進行波型アレーアンテナについて、以下に示す課題を突き止めた。
つまり、進行波型アレーアンテナの全アンテナ素子が同相で励振されるときには、全アンテナ素子から同相で反射が起きるため、この周波数において反射ロスが大きくなり放射効率が低くなる。一方で、進行波型アレーアンテナの各アンテナ素子が異相で励振されるときには、各アンテナ素子から異相で反射が起きるため、正面方向からチルトした方向に放射が起きるものの、広帯域において反射ロスが小さくなり放射効率が高くなる。
そして、進行波型アレーアンテナが一端において給電されるときには、動作周波数が変化すると、正面方向に対する放射方向の角度が変化する。一方で、進行波型アレーアンテナが中央において給電されるときには、動作周波数が変化しても、正面方向に対する放射方向の角度が変化しない。そこで、進行波型アレーアンテナを広帯域において利用する際に、アレーの中央において給電することを目標とした。
アレーの中央において給電する場合において、アレーの一端において給電する場合と同様に、アレーの垂直方向のサイズ(すなわち、アンテナ素子数)を維持することが必要となる。つまり、アレーの中央において給電する場合において、アレーの一端において給電する場合と比べて、垂直方向の各々のサイズ(すなわち、アンテナ素子数)が半分である二体のアレーを、給電部を挟んで形成することになる。
ここで、進行波型アレーアンテナは、給電部に近いアンテナ素子において、給電電力の一部を放射し、給電部から遠いアンテナ素子において、残りの電力の一部を放射し、アレーの終端の抵抗において、残りの電力を散逸する。よって、アレーの中央において給電する場合において、アレーの一端において給電する場合と比べて、放射効率が低くなる。
アレーの中央において給電する場合において、アレーの一端において給電する場合と同様に、放射効率を高くするために、各アンテナ素子の放射量を増やすことが考えられる、すなわち、各アンテナ素子の幅を広げることが考えられる。しかし、各アンテナ素子の幅が広がれば、アレーの水平方向の指向性が狭くなる。本出願の発明者は、このことが、監視領域を広げたいレーダ等の用途において、問題になると突き止めた。
そこで、図7に示したように、アンテナ素子41として、アンテナ素子3を適用することにより、放射効率を高く維持したうえで、アンテナ素子41を幅方向に小型化することができ、アンテナ素子41に水平方向の広角指向性を持たせることができる。
そして、図7に示したように、伝送線路42の経路上に、スタブ43を配置することにより、アレーアンテナ4の全アンテナ素子41が同相で励振されるときでも、全アンテナ素子41からの同相での反射が起きにくいため、この周波数において反射ロスが小さくなり放射効率が高くなるとともに、正面方向に放射が起こるようになる。
さらに、図7に示したように、伝送線路42の末端部に、終端素子44を配置することにより、アレーアンテナ4は、元々終端抵抗において散逸された電力を、終端素子44において放射するため、放射効率をさらに向上させることができる。
なお、図7に示したように、アレーアンテナ4の中央部に、伝送線路/導波管変換部45を配置することにより、アレーアンテナ4は、中央給電を施される。
また、図8においては、伝送線路/導波管変換部45は、平面アンテナ5の水平方向に千鳥状に配置されている。ここで、変形例としては、伝送線路/導波管変換部45は、平面アンテナ5の水平方向に直線状に配置されてもよい。
(レーダ装置の構成)
本発明のレーダ装置の構成を図9に示す。本発明のレーダ装置6は、正面方向が互いに異なるアンテナ平面61、62、63から構成される。アンテナ平面61は、送信アンテナ611及び受信アンテナ612から構成される。アンテナ平面62は、送信アンテナ621、622及び受信アンテナ623から構成される。アンテナ平面63は、送信アンテナ631及び受信アンテナ632から構成される。
互いに隣り合うアンテナ平面61、62のうちのアンテナ平面62において、かつ、互いに隣り合うアンテナ平面61、62の境界の近傍において、図7又は図8に示したアレーアンテナ4又は平面アンテナ5が、送信アンテナ621として形成される。互いに隣り合うアンテナ平面61、62のうちのアンテナ平面61において、かつ、互いに隣り合うアンテナ平面61、62の境界の近傍において、図7又は図8に示したアレーアンテナ4又は平面アンテナ5が、受信アンテナ612として形成される。
送信アンテナ621は、アンテナ平面62の正面方向を中心として広角方向に、電磁波を送信する。受信アンテナ612は、アンテナ平面61の正面方向を中心として広角方向に、反射波を受信する。互いに隣り合うアンテナ平面61、62のそれぞれの正面方向から大きく外れた死角方向の範囲内であっても、アンテナ平面62に形成された送信アンテナ621及びアンテナ平面61に形成された受信アンテナ612のそれぞれの監視が可能な範囲内ならば、物標Tはレーダ装置6により監視可能である。
互いに隣り合うアンテナ平面62、63のうちのアンテナ平面62において、かつ、互いに隣り合うアンテナ平面62、63の境界の近傍において、図7又は図8に示したアレーアンテナ4又は平面アンテナ5が、送信アンテナ622として形成される。互いに隣り合うアンテナ平面62、63のうちのアンテナ平面63において、かつ、互いに隣り合うアンテナ平面62、63の境界の近傍において、図7又は図8に示したアレーアンテナ4又は平面アンテナ5が、受信アンテナ632として形成される。
送信アンテナ622は、アンテナ平面62の正面方向を中心として広角方向に、電磁波を送信する。受信アンテナ632は、アンテナ平面63の正面方向を中心として広角方向に、反射波を受信する。互いに隣り合うアンテナ平面62、63のそれぞれの正面方向から大きく外れた死角方向の範囲内であっても、アンテナ平面62に形成された送信アンテナ622及びアンテナ平面63に形成された受信アンテナ632のそれぞれの監視が可能な範囲内ならば、物標Tはレーダ装置6により監視可能である。
アンテナ平面61において、かつ、アンテナ平面61、62の境界から離れた位置において、図7又は図8に示したアレーアンテナ4又は平面アンテナ5が、送信アンテナ611として形成される。送信アンテナ611は、アンテナ平面61の正面方向を中心として広角方向に、電磁波を送信し、受信アンテナ612は、アンテナ平面61の正面方向を中心として広角方向に、反射波を受信し、レーダ装置6は、アンテナ平面61の正面方向を中心として広角方向に存在する物標を監視可能である。
アンテナ平面62において、かつ、アンテナ平面61、62、63の境界から離れた位置において、図7又は図8に示したアレーアンテナ4又は平面アンテナ5が、受信アンテナ623として形成される。送信アンテナ621、622は、アンテナ平面62の正面方向を中心として広角方向に、電磁波を送信し、受信アンテナ623は、アンテナ平面62の正面方向を中心として広角方向に、反射波を受信し、レーダ装置6は、アンテナ平面62の正面方向を中心として広角方向に存在する物標を監視可能である。
アンテナ平面63において、かつ、アンテナ平面62、63の境界から離れた位置において、図7又は図8に示したアレーアンテナ4又は平面アンテナ5が、送信アンテナ631として形成される。送信アンテナ631は、アンテナ平面63の正面方向を中心として広角方向に、電磁波を送信し、受信アンテナ632は、アンテナ平面63の正面方向を中心として広角方向に、反射波を受信し、レーダ装置6は、アンテナ平面63の正面方向を中心として広角方向に存在する物標を監視可能である。
このように、送信アンテナ611、621、622、631に広角指向性を持たせることにより、送信アンテナ611、621、622、631の素子数を減らすことができ、レーダ装置6の低コスト化を図ることができる。さらに、正面方向が互いに異なる複数のアンテナ平面61、62、63における、送信アンテナ611、621、622、631及び受信アンテナ612、623、632の位置及び種類に応じて、様々な用途及び性能を有するレーダ装置6を高い自由度で設計することができる。例えば、受信アンテナ612、623、632にデジタルビームフォーミング又はモノパルス測角の機能を持たせることにより、物標の存在のみならず物標の方角を測定可能である。
本発明のアンテナ素子、アレーアンテナ、平面アンテナ及びレーダ装置は、監視領域を広げたいレーダ等の用途において、適用することができる。
1:アンテナ素子
11:本体部
12:誘電体層
111:伝送線路/導波管変換部
112:ホーン開口部
121:誘電体層開口部
2:レーダ装置
21、22、23:アンテナ平面
211、221、231:送受信アンテナ
3:アンテナ素子
31:誘電体基板
32:地板導体
33:アンテナ素子導体
34:誘電体層
4:アレーアンテナ
41:アンテナ素子
42:伝送線路
43:スタブ
44:終端素子
45:伝送線路/導波管変換部
5:平面アンテナ
6:レーダ装置
61、62、63:アンテナ平面
611、621、622、631:送信アンテナ
612、623、632:受信アンテナ
T:物標

Claims (7)

  1. 誘電体基板と、
    前記誘電体基板の一方の表面に形成される地板導体と、
    前記誘電体基板の他方の表面に形成されるアンテナ素子導体と、
    前記アンテナ素子導体の表面に形成される誘電体層と、
    を備えることを特徴とするアンテナ素子。
  2. 前記誘電体層の厚さは、前記アンテナ素子導体の周囲の環境での電磁波の実効波長の0.1倍以上であることを特徴とする、請求項1に記載のアンテナ素子。
  3. 前記誘電体層の厚さは、前記アンテナ素子の指向性が正面方向にヌルを生じないように設定されることを特徴とする、請求項1又は2に記載のアンテナ素子。
  4. 前記誘電体層の厚さは、前記アンテナ素子導体の周囲の環境での電磁波の実効波長の0.2倍以下であることを特徴とする、請求項1から3のいずれかに記載のアンテナ素子。
  5. 請求項1から4のいずれかに記載のアンテナ素子が直線状に配置され、
    単一の前記誘電体基板、単一の前記地板導体及び単一の前記誘電体層が、直線状に配置される複数の前記アンテナ素子導体により共有されることを特徴とするアレーアンテナ。
  6. 請求項1から4のいずれかに記載のアンテナ素子が格子状に配置され、
    単一の前記誘電体基板、単一の前記地板導体及び単一の前記誘電体層が、格子状に配置される複数の前記アンテナ素子導体により共有されることを特徴とする平面アンテナ。
  7. 正面方向が互いに異なる複数のアンテナ平面を備えるレーダ装置であって、
    互いに隣り合う前記アンテナ平面のうちの一の前記アンテナ平面において、かつ、互いに隣り合う前記アンテナ平面の境界の近傍において、請求項5又は請求項6に記載のアレーアンテナ又は平面アンテナが送信アンテナとして形成され、
    互いに隣り合う前記アンテナ平面のうちの他の前記アンテナ平面において、請求項5又は請求項6に記載のアレーアンテナ又は平面アンテナが受信アンテナとして形成され、
    前記送信アンテナから送信された電磁波が物標での反射後に前記受信アンテナで受信されることが可能であることを特徴とするレーダ装置。
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