JP2017045417A - 情報処理装置、情報処理方法および情報処理システム - Google Patents

情報処理装置、情報処理方法および情報処理システム Download PDF

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Abstract

【課題】違反の判定処理などを行う場合に、適切な処理を行うことができる情報処理装置、情報処理方法および情報処理システムを提供すること。【解決手段】実施形態にかかる情報処理装置は、移動体の移動履歴に基づいて移動に関する規則に対する移動体の違反を判定する情報処理装置であって、取得部と、判定部と、処理部とを備える。取得部は、移動体が有するセンサからの信号に基づいて検出された移動体の移動状態を示す移動情報を含む移動履歴情報を取得する。判定部は、取得部によって取得された移動履歴情報に含まれる移動情報が、センサの未学習時の信号に基づいて検出された移動情報であるか否かを判定する。処理部は、判定部による判定結果に基づいて移動履歴情報に対する処理を行う。【選択図】図4

Description

本発明は、情報処理装置、情報処理方法および情報処理システムに関する。
従来、たとえば車両などの走行状態を検出するセンサを車載装置に接続し、センサから
の信号に基づいて車両の速度などの走行履歴情報を車載装置に記憶する技術が知られている。
かかる技術において、特許文献1には、センサからの信号に基づいて運行データを生成し、かかる運行データにおいてたとえば時間×速度の値と距離の値が著しく乖離している場合に、運行データをエラーデータとすることが開示されている。
特開2012−32857号公報
車両などの走行状態を検出するセンサは、たとえば、センサの種類や取り付け状態に応じてセンサから出力される信号が変わることから、センサの種類や取り付け状態などを学習する処理が行われることがある。
上述した従来技術では、センサの学習が完了していない未学習の状態の場合、運行データが正確でなくても、著しく乖離していなければ、エラーデータとして検出されない。そのため、かかる技術では、たとえば、運行データに基づいて交通規則などに対する違反を判定する場合、正確でない情報に基づいて違反を判定することとなり、適切な違反判定の処理ができないおそれがある。
本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、違反の判定処理などを行う場合に、適切な処理を行うことができる情報処理装置、情報処理方法および情報処理システムを提供することを目的とする。
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明に係る情報処理装置は、移動体の移動履歴に基づいて移動に関する規則に対する前記移動体の違反を判定する情報処理装置であって、取得部と、判定部と、処理部とを備える。取得部は、前記移動体が有するセンサからの信号に基づいて検出された前記移動体の移動状態を示す移動情報を含む移動履歴情報を取得する。判定部は、前記取得部によって取得された前記移動履歴情報に含まれる前記移動情報が、前記センサの未学習時の信号に基づいて検出された移動情報であるか否かを判定する。処理部は、前記判定部による判定結果に基づいて前記移動履歴情報に対する処理を行う。
本発明によれば、違反の判定処理などを行う場合に、適切な処理を行うことができる。
図1は、本発明の実施形態に係る情報処理方法を示す図である。 図2は、実施形態に係る情報処理システムの概要を示す図である。 図3は、車載装置の構成を示すブロック図である。 図4は、情報処理装置および端末装置の構成を示すブロック図である。 図5は、加速度センサの3軸方向を示す図である。 図6は、走行履歴情報を示す図である。 図7は、ユーザ設定画面を示す図である。 図8は、違反判定の結果を示す図である。 図9は、実施形態に係る情報処理装置が実行する処理手順を示すフローチャートである。
以下、添付図面を参照して、本願の開示する情報処理装置、情報処理方法および情報処理システムを詳細に説明する。なお、本実施形態では、移動体が車両である場合について説明するが、移動体は、バイクや自転車といったものであってもよく、以下に示す実施形態により本発明が限定されるものではない。
<1.情報処理方法>
図1は、本発明の実施形態に係る情報処理方法を示す図である。本実施形態に係る情報処理方法は、たとえば情報処理装置1によって実行される。
図1に示すように、車載装置10には、車両Cの走行状態(移動状態の一例)を検出するセンサ(以下、センサSCと記載する場合がある)が接続される。かかるセンサSCは、たとえば、車速センサSC1や加速度センサSC2である。車速センサSC1は、車両Cの車輪が所定角度回転する毎に出力されるパルス信号を車載装置10へ出力する。加速度センサSC2は、たとえば、3軸加速度センサであり、加速度センサSC2に加わる3軸方向の加速度を車載装置10へ出力する。
車載装置10は、センサSCから出力される信号に基づいて検出された車両Cの走行状態を示す走行情報(移動情報の一例)を含む走行履歴情報(移動履歴情報の一例)を記憶する(ステップS1)。走行情報は、たとえば、車両Cの車速を示す車速情報(第1移動情報の一例)や車両Cに加わる加速度を示す加速度情報(第2移動情報の一例)を含む。
車載装置10は、たとえば、車速センサSC1から出力されるパルス信号(以下、車速パルスと記載する)の単位時間あたりの数から車両Cの速度を検出し、車速情報として記憶する。また、車載装置10は、たとえば、加速度センサSC2から出力される3軸の加速度を示す情報から車両Cに加わる3軸(上下左右前後)の加速度を検出し、加速度情報として記憶する。
車両Cの車輪の1回転あたりに出力する車速パルスの数(以下、定格車速パルス数と記載する)は、車速センサSC1の種類によって異なり、車両Cの車輪の1回転あたりに車両Cが進む距離は車両Cの車輪の直径などによって異なる。また、加速度センサSC2の取り付け状態(たとえば、車両Cへの取り付け位置や取り付け方向)によって、加速度センサSC2によって検出される3軸の加速度と車両Cに加わる3軸の加速度とが異なることがある。
そこで、車載装置10は、車速センサSC1の車速パルスと車両Cの車速との関係や加速度センサSC2で検出される加速度と車両Cの加速度との関係を学習するようにしているが、車載装置10は、センサSCの学習が未学習である状態でセンサSCから出力される信号に基づいて生成した走行情報も走行履歴情報として記憶しており、かかる走行情報が情報処理装置によって取得される(ステップS2)。
情報処理装置1は、取得した走行履歴情報のうち、車載装置10によるセンサSCの学習が未学習である状態で記憶された移動情報を判定する(ステップS3)。すなわち、情報処理装置1は、取得した車速情報および加速度情報がそれぞれ未学習状態での情報(以下、未学習走行情報と記載する)であるか学習済み状態での情報(以下、学習済走行情報と記載する)であるかを判定する。なお、センサSCの学習が未学習である状態とは、学習を開始していない状態、学習が完了していない状態、又は学習量が一定量に達していない状態である。また、センサSCの学習が学習済みである状態とは、学習が完了した状態又は学習量が一定量に達した状態である。
情報処理装置1は、ステップS3の判定結果に基づいて、走行履歴情報に対する様々な処理を行う。たとえば、情報処理装置1は、取得した走行履歴情報のうち、未学習走行情報を除いた学習済走行情報に基づいて、車両Cが走行した過去の走行経路での交通に関する規則(移動に関する規則の一例、以下交通規則と記載する)に対する車両Cの違反を判定する(ステップS4)。情報処理装置1は、たとえば、車速情報のうち学習済走行情報に基づいて、車両Cが速度超過による違反をしたか否かを判定する。
そして、情報処理装置1は、たとえば、違反判定の結果を表示部24に表示し、車両Cの運転者や管理者などのユーザに対して違反判定の結果を知らせることができる(ステップS5)。
上述したように、情報処理装置1を備える情報処理方法は、たとえば未学習走行情報を除くことで、適切な違反判定の処理を行うことができる。
なお、情報処理装置1は、たとえば、車速情報および加速度情報のうちユーザが選択した対象についてのみ未学習走行情報と学習済走行情報とに対して異なる処理を行うことができる。たとえば、ユーザから選択された処理対象が車速情報の場合、情報処理装置1は、車速情報についてのみ未学習走行情報と学習済走行情報とに対して異なる処理を行うことができる。
なお、交通規則は、たとえば、速度制限や一時停止などの交通規則であるが、これに限定されない。たとえば、情報処理方法を、タクシーやバス、トラックなどの、商用車両に適用する場合、交通規則に、乗客の安全管理として急加速、急減速および急ハンドルなどを違反とみなす社内規則を含んでもよい。
また、上述したセンサは、車速センサSC1および加速度センサSC2に限定されず、学習を要するセンサであればよい。また、車載装置10に接続されるセンサは、車速センサSC1および加速度センサSC2のうち何れか一方だけであってもよい。
<2.情報処理システム100の概要>
図2は、実施形態に係る情報処理システム100の概要を示す図である。情報処理システム100は、たとえばタクシーやバス、トラックなど、商用車両の運行を管理するシステムに好適である。情報処理システム100は、たとえば複数の車載装置10と、情報処理装置1と端末装置20とを備える。なお、情報処理装置1と端末装置20とは協働して動作することができ、情報処理装置1に端末装置20の機能を含めてもよい。
複数の車載装置10は、たとえば、ドライブレコーダまたはデジタルタコグラフであり、複数の車両Cn(n=1〜N。以下、複数の車両Cnをまとめて車両Cと記載する場合がある)それぞれに搭載される。
情報処理装置1、車載装置10および端末装置20は、たとえば、LAN(Local Area Network)やWAN(Wide Area Network)などを含む通信ネットワークを介して互いに通信可能に接続され、互いに情報を送受信することができる。なお、車載装置10は、たとえば、可搬性のある記憶媒体(たとえば、メモリーカードやUSBメモリ)を介して、端末装置20へ情報を出力することもできる。
以下、車載装置10、情報処理装置1、端末装置20の順に構成および機能について詳細に説明する。
<3.車載装置10の構成>
図3は車載装置10の構成を示すブロック図である。図3に示すように、車載装置10は、制御部12と、記憶部13と、通信部14とを備える。
(3.1.制御部12)
制御部12は、取得部12aと、学習部12bと、変換部12cと、記憶設定部12dとを備える。制御部12は、たとえば、CPU(Central Processing Unit)、RAM(Random Access Memory)およびROM(Read Only Memory)を備えるマイクロコンピュータである。かかるCPUは、たとえば、ROMに予め記憶されたプログラムに従い、演算処理を行うことで、上述した取得部12a、学習部12b、変換部12cおよび記憶設定部12dとして機能する。
(3.1.1.取得部12a)
取得部12aは、車両Cに接続された各種検出器から車両Cの走行状態に関する情報を取得する。本実施形態において、取得部12aは、車速センサSC1、加速度センサSC2、GPS(Global Positioning System)31、カメラ32およびACCスイッチ33から情報を取得する。
車速センサSC1は、車両Cの車輪の回転数や回転角度に応じた数の車速パルスを学習部12bおよび変換部12cへ出力する。なお、車速センサSC1の定格車速パルス数は、車速センサSC1の種類などによって異なり、たとえば、2パルス、4パルス、8パルスなどである。
加速度センサSC2は、上述したようにたとえば3軸方向(X軸方向、Y軸方向およびZ軸方向)への加速度を検出し、検出した加速度を示す信号を学習部12bおよび変換部12cへ出力する。なお、加速度センサSC2は、3軸方向への加速度を検出するものを用いたが、たとえば車両の前後および左右の加速度を検出するために2軸方向への加速度を検出する2軸加速度センサを用いてもよい。
GPSセンサ31は、車両Cの位置(たとえば、緯度経度)および車両Cの速度を検出し、車両Cの位置を示す信号や車両Cの速度を示す信号を出力する。カメラ32は、たとえば、車両C周辺を撮像した画像を取得する。ACCスイッチ33は、車載装置10への電力の供給および停止を切替えるスイッチである。
(3.1.2.学習部12b)
学習部12bは、センサSCの学習を行う。たとえば、学習部12bは、車速センサSC1の学習を行う第1学習機能と、加速度センサSC2の学習を行う第2学習機能を有する。
(3.1.2.1.第1学習機能)
まず、第1学習機能について説明する。学習部12bは、車速センサSC1から出力される車速パルスの数を車速へ変換する係数(以下、速度係数と記載する)を学習によって決定する。
たとえば、学習部12bは、第1学習機能の学習処理として、車速センサSC1が出力する車速パルスの数とGPSセンサ31から取得する車速を示す信号とに基づいて、たとえば、1車速パルスあたりの走行距離を速度係数(変換するための情報の一例)として決定する学習処理を行う。なお、学習部12bは、たとえば、ACCスイッチ33がオンされる毎に、第1学習機能の学習モードに移行するが、所定期間ごとに第1学習機能の学習モードに移行してもよい。また、入力部(図示せず)への入力操作があった場合に第1学習機能の学習モードに移行してもよい。
学習部12bは、ACCスイッチ33がオンされた後、第1学習機能の学習モードに移行し、その後、たとえば、車両CのGPSセンサ31が取得する車速が一定速度以上(たとえば、35km/h以上)で、定速走行した場合の車速パルスの数に基づいて速度係数を決定し、第1学習を終了する。35km/h以上である場合、車両CのGPSセンサ31が取得する車速が安定して取得できるため、学習精度を高めることができる。
また、学習部12bは、たとえば、3秒間に車速センサSC1から出力される車速パルスの数を7回サンプリングし、7回サンプリングされた車速パルスの数が±2パルスの範囲内である場合に、定速走行していると判定することができる。
(3.1.2.2.第2学習機能)
次に、第2学習機能について説明する。学習部12bは、第2学習機能の学習処理として、加速度センサSC2から出力される3軸方向の加速度を示す信号を3軸方向への加速度の情報へ変換する変換係数または変換式(以下、総称して変換情報と記載する)を学習によって決定する学習処理を実行する。
ここで、図5を参照して学習部12bが行う第2学習機能についてさらに説明しておく。図5は、車載装置10における加速度センサSC2の3軸方向を示す図である。
図5に示すように、車載装置10における加速度センサSC2が検出する3軸方向は、X軸、Y軸、Z軸の3軸である。加速度センサSC2(加速度センサSC2が車載装置10に内蔵される場合、車載装置10)を車両Cに取り付ける場合、加速度センサSC2のX軸方向、Y軸方向、Z軸方向がそれぞれ車両Cの左右方向、前後方向、上下方向になるように加速度センサSC2を車両Cに取り付けることは難しい。そのため、加速度センサSC2の3軸方向と、車両Cの左右方向、前後方向、上下方向とがずれた状態であることが多い。
そこで、学習部12bは、車両Cへ加速度センサSC2を取り付ける際のオフセット作業によってZ軸の方向を決定することができる。たとえば、車両Cが水平な面上に静止している状態で作業者によって車載装置10の入力部(図示せず)からZ軸設定要求を行った場合に、学習部12bは、加速度センサSC2で検出される重力方向、すなわち加速度センサSC2で検出される加速度の方向を車両CのZ軸の方向として特定する。
なお、学習部12bは、静止している車両Cの車輪が接触している水平な路面であるかを判定し、水平な路面である場合に、加速度センサSC2で検出される重力方向を車両Cの上下方向の軸を特定して学習することもできる。
次に、学習部12bは、車速センサSC1からの信号に基づいて検出される車速情報と加速度センサSC2から出力される加速度を示す信号とに基づいて、加速度センサSC2のX軸方向およびY軸方向と車両CのX軸方向およびY軸方向との関係を特定する。
なお、加速度センサSC2の学習を行う場合に、車速センサSC1から車速情報を取得しているが、これに限定されず、たとえば、GPSセンサ31から車速情報を取得してもよい。
たとえば、学習部12bは、加速または減速によって加速度センサSC2によって検出されるX軸方向およびY軸方向の加速度のうち加速度が大きい方の軸(X軸)を車両Cの前後方向の軸(以下、進行軸と記載する場合がある)として仮決定する。
ここで、仮決定した加速度センサSC2のX軸方向は、車両Cの進行軸とは一致していない場合がある。そこで、学習部12bは、車両Cの進行軸と加速度センサSC2のX軸とのなす角θ(以下、ずれ角θと記載する場合がある)を変換情報として求める。
車両Cが前方に走行している状態で加速または減速によって加速度センサSC2で検出される加速度のX軸方向のベクトルとY軸方向のベクトルとを合成した合成ベクトルの向きは、車両Cの進行軸と一致する。学習部12bは、たとえば、合成ベクトルとX軸方向とから、ずれ角θを求めることができる。これにより、学習部12bは、変換情報のうち、車両Cの進行方向の軸と加速度センサSC2のX軸とを一致させるためのずれ角θを求めることができる。
また、学習部12bは、車両Cの進行方向の軸と加速度センサSC2のX軸とを一致させた後、減速によって得られるX軸方向の加速度を示す信号の符号を正(+)にする、加速によって得られる加速度のX軸方向の加速度を示す信号の符号を負(−)にする符号情報を変換情報として求める。
学習部12bは、このように判定した加速度センサSC2の3軸方向と車両Cの3軸方向との関係に基づき変換情報を決定し、加速度センサSC2の第2学習を終了する。
なお、学習部12bは、たとえば、車両Cの車速が10km/h以上80km/h以下の状態において、加速または減速によって加速度センサSC2によって検出される2軸(X軸およびY軸)の加速度が0.1G以上の加速度のうち最も加速度が大きい軸を進行軸として仮決定することができる。
この場合、学習部12bは、車速が10km/h以下や80km/h以上で加速度センサSC2によって検出される加速度については学習しない。これは、検出される加速度が、バックによる低速走行や高速道路を走行している場合があり、特定される軸の正確性が低下するおそれがあるためである。また、学習部12bは、加速および減速が2km/h以下であったり、検出される加速度が0.1G以下であれば、振動などノイズの懸念があるため学習しない。
なお、学習部12bは、新たに加速度センサSC2が取り付けられた場合に、第2学習機能の学習モードに移行して上述した第2学習機能の学習処理を行うが、学習部12bは、第2学習機能の学習モードに移行してたとえば上述した第2学習機能のうちX軸方向とY軸方向の学習処理を行ってもよい。これは、車両Cに取り付けされる加速度センサSC2が、衝撃などでズレが生じる可能性があるためである。また、学習部12bは、入力部(図示せず)への入力操作があった場合に第2学習機能の学習モードに移行してもよい。
学習部12bは、第1学習を終了すると変換部12cに対して学習結果である速度係数を通知し、第2学習を終了すると変換部12cに対して学習結果である変換情報を通知する。また、学習部12bは、学習によって生成した速度係数および変換情報がそれぞれ変換部12cで使用開始される時刻を学習済時刻情報として記憶設定部12dへ出力する。
(3.1.3.変換部12c)
図3に戻って制御部12の説明を続ける。変換部12cは、たとえば、所定期間(たとえば、1秒毎)に、学習部12bによる学習結果を用いてセンサSCから出力される信号を車速情報および加速度情報へ変換する。具体的には、変換部12cは、たとえば、所定時間あたりの速度パルスの数に学習部12bから取得した速度係数を乗算することで車速に変換する。
また、変換部12cは、加速度センサSC2からの3軸の加速度情報を学習部12bから取得した変換情報を用いて車両Cの3軸方向(前後、左右、上下)の加速度に変換する。たとえば、変換部12cは、加速度センサSC2から出力され加速度を示す信号で特定されるZ軸方向の加速度を車両Cの上下方向の加速度とする。また、変換部12cは、加速度センサSC2から出力され加速度を示す信号で特定されるX軸方向およびY軸方向の加速度を、ずれ角θおよび符号情報に基づき、車両Cの前後方向および左右方向の加速度を示す情報である加速度情報へ変換する。
変換部12cは、変換結果を車速情報および加速度情報として記憶設定部12dへ出力する。なお、変換部12cは、学習部12bによる学習結果が通知されるまでは、初期値の係数(以下、初期速度係数と記載する)をゼロとし、変換される車速を「0」km/hとすることができる。また、変換部12cは、初期速度係数をゼロ以外の平均的な速度係数として初期速度係数に基づいて車速情報へ変換することもできる。
(3.1.4.記憶設定部12d)
記憶設定部12dは、車速情報、加速度情報、車速フラグおよび加速度フラグを関連付けた走行履歴情報13aを生成して、記憶部13に記憶する処理を行う。記憶設定部12dは、学習部12bから通知される学習済時刻情報に基づき、学習部12bによるセンサSCの学習状態に応じた車速フラグおよび加速度フラグを車速情報や加速度情報に関連付ける。
ここで、図6を用いて記憶設定部12dが生成する走行履歴情報13aについて説明する。図6は、記憶設定部12dが生成する走行履歴情報13aを示す図である。なお、図6に示す走行履歴情報13aは一例であり、これに限定されるものではない。
図6に示すように、走行履歴情報13aは、「時刻」、「車速」、「加速度」、「車速フラグ」、「加速度フラグ」といった項目を含む情報である。「時刻」は、車速センサSC1や加速度センサSC2の検出結果に基づいて車速情報を生成した時刻であるが、車両Cの時刻毎の走行状態が把握できるものであれば時刻に限定されない。「車速」は、変換部12cによって変換された車速情報であり、「加速度」は、変換部12cによって変換された加速度情報である。
「車速フラグ」および「加速度フラグ」は、車速センサSC1および加速度センサSC2の学習が未学習であるか否かを示す情報である。フラグ「1」は、未学習であることを示し、フラグ「0」は学習済みであることを示す。図6に示す例においては、車速センサSC1の学習は、時刻T1から時刻T10の時間において未学習である状態を示し、時刻T11以降において学習済みである状態を示す。また、加速度センサSC2の学習は、時刻T1から時刻T11の時間において未学習である状態を示し、たとえば時刻T12以降において学習済みである状態を示す。
なお、図6に示す例では、時刻「T1」〜「T10」において車速が「0」km/hとしている。これは、たとえば、上述したように変換部12cが、初期速度係数をゼロに設定していることを示している。
また、図示していないが、走行履歴情報13aには、営業所や運転者などをそれぞれ識別する識別情報(以下、ユーザ識別情報と記載する)が含まれる。かかるユーザ識別情報により、たとえば情報処理装置1側で走行履歴情報がどの運転者のものであるかやどの事務所のものであるかを容易に判定することができる。
(3.2.記憶部13)
図3に戻って説明を続ける。記憶部13は、たとえばRAM、フラッシュメモリ等の半導体メモリ素子、または、ハードディスク、光ディスク等の記憶装置であり、記憶設定部12dから出力される走行履歴情報13aを記憶する。あるいは、記憶部13を可搬型の記憶媒体(たとえば、メモリカード)とし、端末装置20に記憶部13を接続することもできる。
(3.3.通信部14)
通信部14は、通信ネットワークを介して情報処理装置1に通信可能に接続され、制御部12は、記憶部に記憶された走行履歴情報13aを情報処理装置1へ送信することができる。
<4.情報処理装置1>
次に、図4は、情報処理装置1および端末装置20の構成を示すブロック図である。図4に示すように、情報処理装置1は、記憶部4と、通信部2と、制御部3とを備える。
(4.1.記憶部4)
記憶部4は、たとえばRAM、フラッシュメモリ等の半導体メモリ素子、または、ハードディスク、光ディスク等の記憶装置であり、ユーザ設定情報4a、走行履歴DB4bおよび地図情報4cを記憶する。
ユーザ設定情報4aには、記憶処理の情報、違反判定の情報、未学習の走行情報に関する処理内容を示す情報(以下、処理内容情報と記載する)であり、ユーザごとに異なる処理の内容を設定することができる。なお、ここで、ユーザごととは、たとえば、営業所(管理者)ごとまたは運転者ごとである。
走行履歴DB4bは、車載装置10から取得される走行履歴情報13aを含むデータベースである。また、走行履歴DB4bは、後述する記憶処理部3dや違反判定部3eが出力する処理結果を記憶する。
地図情報4cは、道路網を含む地図情報であり、かかる道路網を分割することによって、道路リンクと交差点などのノードとして表現される。各リンクおよびノードには、対応する道路や交差点に設定された交通規則(速度制限や一時停止など)の情報や社内規則(アイドリング、急加速および急減速など)の情報が関連付けされている。
(4.2.通信部2)
通信部2は、通信ネットワークを介して車載装置10や端末装置20に通信可能に接続され、制御部3は、通信部2を介して車載装置10や端末装置20との間で各種情報の送受信を行うことができる。
(4.3.制御部3)
制御部3は、取得部3aと、判定部3bと、処理部3cとを備える。制御部3は、たとえば、CPU、RAMおよびROMを備えるマイクロコンピュータである。かかるCPUは、たとえば、ROMに予め記憶されたプログラムに従い、演算処理を行うことで、上述した取得部3a、判定部3b、処理部3cとして機能する。
取得部3aは、通信部2を介して車載装置10や端末装置20から走行履歴情報13aや処理内容情報を取得する。取得部3aは、処理内容情報を取得した場合、かかる処理内容情報をユーザ設定情報4aとして記憶部4に記憶する。
取得部3aは、走行履歴情報13aを取得した場合、走行履歴情報13aに含まれるユーザ識別情報に対応するユーザ設定情報4aを記憶部4から読み出し、かかるユーザ設定情報4aによる走行履歴情報13aに対する処理を判別する。
以下、ユーザ設定情報4aの設定について説明した後、かかるユーザ設定情報4aに基づいて、走行履歴情報13aに対して行われる処理について説明し、最後に、交通規則を違反した否かの判定方法の一例について説明する。
(4.3.1.ユーザ設定情報4aの設定)
図7は、ユーザ設定情報4aを設定するためのユーザ設定画面40の一例を示す図であり、たとえば、情報処理装置1から端末装置20へユーザ設定画面40の情報が通知され、端末装置20にユーザ設定画面40が表示される。
図7に示すユーザ設定画面40では、走行履歴情報13bに対する処理として、「違反判定しない」、「違反判定された情報をDBに取り込まない」、「帳票などに出力する際に除外」、「違反を削除可能に表示する」のいずれかを選択することができる。
たとえば、ユーザは、車載装置10による車速センサSC1の学習が未学習である場合に、未学習車速情報について違反判定をしないようにしたい場合、「違反判定しない」のチェックボックスにチェックをする。
また、ユーザは、違反判定された未学習の走行情報を走行履歴DB4bに取り込みたくない場合、「違反判定された情報をDBに取り込まない」のチェックボックスにチェックをする。また、ユーザは、違反判定する違反の種別を設定する枠42に違反の種別を入力することができる。
また、ユーザは、未学習の走行情報を走行履歴DB4bに取り込み、一覧表として閲覧できるが、違反一覧表や点数評価表などを表示する際や帳票などに出力する際に除外したい場合、「帳票などに出力する際に除外」のチェックボックスにチェックをする。
また、ユーザは、未学習の走行情報を走行履歴DB4bに取り込み、違反表や帳票に削除可能に表示したい場合、「違反を削除可能に表示する」のチェックボックスにチェックをする。
ユーザは、チェックボックスへのチェックなどの選択操作を行った後、設定ボタン41を操作する。これにより、ユーザの選択操作の内容が処理内容情報として車載装置10から情報処理装置1へ送信される。情報処理装置1の取得部3aは、通信部2を介して処理内容情報を取得し、ユーザ設定情報4aとして記憶部4に記憶する。
なお、上述した例では、「未学習走行情報」は、車速センサSC1および加速度センサSC2のいずれかが未学習である場合の走行情報であるが、上述した選択操作は、速度情報と加速度情報とで別々に行うこともできる。すなわち、車速センサSC1に対応する処理と加速度センサSC2に対応する処理とについてそれぞれ処理の内容を選択することもできる。
(4.3.2.走行履歴情報13aに対する処理)
次に、制御部3が行う走行履歴情報13aに対する処理について説明する。制御部3
は、走行履歴情報13aに含まれるユーザ識別情報に対応するユーザ設定情報4aを記憶部4から読み出し、かかるユーザ設定情報4aによる走行履歴情報13aに対する処理を判別する。
ユーザ設定情報4aには、「違反判定しない」、「違反判定された情報をDBに取り込まない」、「帳票などに出力する際に除外」、「違反を削除可能に表示する」のいずれが選択されたかを示す選択操作の情報が含まれる。以下、選択操作に応じた走行履歴情報13aに対する処理をそれぞれ説明する。
(1)選択操作の内容が「違反判定しない」である場合
この場合、制御部3は、取得部3aによって取得された走行履歴情報13aを記憶処理部3dによってそのまま走行履歴DB4bに取り込む。
走行履歴情報13aが走行履歴DB4bに取り込まれた後、違反判定部3eは、たとえば、端末装置20から要求に基づき、走行履歴DB4bに取り込んだ走行履歴情報13a基づいて違反判定を行う。この時、判定部3bは、走行履歴情報13aのうち走行情報が未学習走行情報であるか学習済走行情報であるかを車速フラグや加速度フラグに基づいて判定する。
たとえば、判定部3bは、車速フラグおよび加速度フラグのいずれかが「1」である場合に、未学習走行情報であると判定し、車速フラグおよび加速度フラグのいずれも「0」の場合には、学習済走行情報であると判定する。なお、以下、判定部3bは、同様の判定方法によって走行情報が未学習走行情報であるか学習済走行情報であるか判定するものとする。
違反判定部3eは、走行履歴情報13aのうち未学習走行情報を違反判定の対象から外し、学習済走行情報を含む走行情報に対して違反判定を行う。処理部3cは、違反判定部3eによる違反判定結果を含む違反一覧表や点数評価表および帳票などを端末装置20へ送信する。
これにより、走行履歴情報13aのうち車載装置10によるセンサSCの学習状態が未学習である場合に車載装置10に記憶された走行情報を除外した違反判定結果を除外した情報を提供することができるため、車両Cの運転者を公平に評価することができる。
なお、違反判定としない違反の種別をユーザ設定情報4aとして設定することもできる。この場合、違反判定としない違反のみ除外して端末装置20へ送信することができる。
(2)選択操作の内容が「違反判定された情報をDBに取り込まない」である場合
この場合、制御部3は、まず、取得部3aによって取得された走行履歴情報13aのうち未学習走行情報を判定部3bによって判定する。
違反判定部3eは、走行履歴情報13aのうち判定部3bによって判定された未学習走行情報に基づいて違反判定部3eによる違反判定を行う。この時、対象とする違反の種別は、枠42に入力された種別である。
そして、記憶処理部3dは、走行履歴情報13aのうち判定部3bによって判定された未学習走行情報のうち違反判定部3eによって違反があると判定された未学習走行情報を除いた走行履歴情報13aを走行履歴DB4bに取り込む。
これにより、違反の種別に対応する未学習走行情報以外の他の未学習走行情報は、走行履歴DB4bに取り込まれる。これにより、たとえば走行しているにも関わらず未学習車速情報0km/hであるために、アイドリング違反と判定されたものを除外できる。
(3)選択操作の内容が「帳票などに出力する際に除外」である場合
この場合、制御部3は、取得部3aによって取得された走行履歴情報13aを記憶処理部3dによってそのまま走行履歴DB4bに取り込む。
走行履歴情報13aが走行履歴DB4bに取り込まれた後、違反判定部3eは、たとえば、端末装置20からの要求に基づき、走行履歴DB4bに取り込んだ走行履歴情報13aに基づいて違反判定を行い、違反判定結果を違反判定情報として走行履歴情報13aに関連付けて走行履歴DB4bに記憶する。
また、判定部3bは、違反判定部3eによる違反判定対象となる走行履歴情報13aの走行情報が未学習走行情報であるか学習済走行情報であるかの判定処理を行う。
処理部3cは、走行履歴情報13aのうち判定部3bによって判定された未学習走行情報に対する違反であると判定された場合、すなわち、違反が発生した場合、違反の発生を示す違反情報を違反一覧表や点数評価表などを表示する際や帳票などに出力する際に除外する。
たとえば、処理部3cは、未学習走行情報に基づく違反情報を除外した違反一覧表の情報や点数評価表の情報を生成した場合、端末装置20へ出力する。また、処理部3cは、未学習走行情報に対する違反を除外した帳票の情報を生成した場合、端末装置20へ出力する。
なお、違反一覧の情報は、たとえば、違反内容と違反日時などを列挙する表示情報であり、点数評価表の情報は、たとえば、営業所に属する複数の運転者の点数評価を列挙する表示情報である。運転者に対する点数評価は、例えば、違反が多いほど点数が低くなるように処理部3cによって演算される。点数評価表は、例えば、かかる点数によって順位付けしたランキング表などである。帳票は、たとえば、タクシーの営業日報などである。
なお、処理部3cは、違反判定情報が走行履歴情報13aに記憶されている場合、かかる違反判定結果を用いることができる。
(4)選択操作の内容が「違反を削除可能に表示する」である場合
この場合、制御部3は、上記(3)の処理と同様に、取得部3aによって取得された走行履歴情報13aを記憶処理部3dによってそのまま走行履歴DB4bに取り込む。また、違反判定部3eは、上記(3)の処理と同様の違反判定を行い、判定部3bは、上記(3)の処理と同様の判定処理を行う。
処理部3cは、走行履歴情報13aのうち判定部3bによって判定された未学習走行情報に対して違反である判定された場合、違反一覧表や点数評価表などを表示する際や帳票などに出力する際に未学習走行情報に対する違反を削除可能にする。
たとえば、処理部3cは、未学習走行情報に対する違反を削除可能に表示した違反一覧表の情報や点数評価表の情報を生成した場合、端末装置20へ送信する。処理部3cは、端末装置20から削除要求があった場合、その後に生成する違反一覧表の情報や点数評価表の情報から削除要求に対する違反を除外して端末装置20へ送信する。
(4.3.3.交通規則を違反したか否かの判定方法)
次に、交通規則を違反したか否かの判定方法の一例について説明する。違反判定部3eは、走行履歴情報13aに基づいて、車両Cが走行した過去の走行経路において車両Cが交通規則を違反したか否かを判定する。たとえば、違反判定部3eは、位置情報を含む走行履歴情報13aと地図情報4cとに基づいて違反を判定する。たとえば、違反判定部3eは、車両Cの位置情報に基づく地図上での過去の走行経路と道路リンクおよびノードに含まれる交通規則の情報とに基づいて、違反を判定する。走行経路には、位置情報に対応付けられた車速情報および加速度情報などが含まれる。
ここで、図8を参照して、違反判定部3eが生成する違反判定結果の情報について説明する。図8は、違反判定部3eが生成する違反判定結果の情報を示す図である。図8の例では、違反判定部3eは、未学習走行情報および学習済走行情報について違反を判定する。
図8に示すように、違反判定部3eが出力する違反判定の結果は、「時刻」、「車速」、「加速度」、「車速フラグ」、「加速度フラグ」、「違反規則」、「違反条件」といった項目を含む情報である。なお、「時刻」、「車速」、「加速度」、「車速フラグ」、「加速度フラグ」については図7と説明が重複するため省略する。
「違反規則」は、車両Cが違反した交通規則であり、たとえば図8には、速度超過、一時停止違反、アイドリング違反、急加速、急減速などが示されている。「違反条件」は、違反判定部3eによって交通規則に対する違反を判定するための条件を示す情報である。「違反規則」および「違反条件」は、地図情報4cの道路リンクおよびノードに関連付けされる情報である。
「速度超過」は、車速情報の車速が速度制限以上であれば違反と判定する。「アイドリング違反」は、所定時間継続して車速が「0」km/hの場合に、違反と判定する。「急加速」および「急減速」は、加速度情報の加速度が前後方向へ所定値以上であれば違反と判定する。
なお、図8の例では、時刻T1の車速は、未学習走行情報であるため、車速を「0」に変換している。かかる場合に、車両Cの位置が変化している場合は、アイドリング違反と判定しないようにすることもできるがこれに限定されず、たとえばエンジン回転数を検出することによって違反と判定しないようにしてもよい。
また、処理部3cは、上述したように、取得部3aによって走行履歴情報13aが取得された場合に、取得した走行履歴情報13aの走行情報に基づいて違反判定部3eによって違反することができる。そして、処理部3cは、違反判定部3eによって違反があると判定された場合、かかる違反を車載装置10へ通知することができる。処理部3cは、未学習走行情報に基づいて違反と判定された場合、未学習走行情報に基づく違反は通知しない。これにより、不要な通知が行われないため、ユーザの煩わしさを低減できる。
<5.端末装置>
端末装置20は、図4に示すように、制御部21と、記憶部22と、通信部23と、表示部24とを備える。記憶部22は、たとえばRAM、フラッシュメモリ等の半導体メモリ素子、または、ハードディスク、光ディスク等の記憶装置である。通信部23は、情報処理装置1や車載装置10に相互に通信可能に接続される。
制御部21は、処理部21aと、表示制御部21bとを備える。制御部21は、たとえば、CPU、RAMおよびROMを備えるマイクロコンピュータである。かかるCPUは、たとえば、ROMに予め記憶されたプログラムに従い、演算処理を行うことで、上述した処理部21a、表示制御部21bとして機能する。
処理部21aは、受付部として機能し、たとえば、表示部24にユーザ設定画面40を表示することで、ユーザからの選択操作の内容を受け付け、かかる情報を処理内容情報として通信部23を介して情報処理装置1へ送信することができる。
また、処理部21aは、情報取得部としての機能を有し、車載装置10の通信部14または記憶部13を介して走行履歴情報13aを取得することができる。処理部21aは、車載装置10から走行履歴情報13aを取得すると、走行情報のフラグに基づいて未学習走行情報であるか学習済走行情報であるかを判定する判定部として機能する。かかる判定処理は、情報処理装置1の判定部3bと同様の判定方法によって学習状態の判定を行う。
また、処理部21aは、選択操作の内容に応じて未学習走行情報の違反判定の処理を行う違反判定部として機能する。かかる判定処理は、情報処理装置1の違反判定部3eと同様の判定方法によって違反状態の判定を行う。
処理部21aは、情報送信部としての機能を有し、車載装置10から取得した走行履歴情報13aのうち違反と判定された未学習走行情報を除く走行情報を情報処理装置1へアップロードすることができる。情報処理装置1の制御部3は、端末装置20からこのようにアップロードされた走行履歴情報13aを走行履歴DB4bへ記憶する。このように、端末装置20側が違反判定の処理を行い、送信する情報を絞り込むことで、情報処理装置1の処理負担を軽減することができる。
表示制御部21bは、例えば、情報処理装置1から違反一覧表の情報を取得した場合、違反一覧表の画面を表示部24に表示し、情報処理装置1から点数評価表の情報を取得した場合、点数評価表の画面を表示部24に表示する。また、表示制御部21bは、情報処理装置1から帳票の情報を取得した場合、かかる帳票の情報を表示部24に表示することができる。
なお、表示部24に未学習走行情報に対する違反を削除可能に表示した違反一覧表の情報や点数評価表の情報が表示される場合、処理部21aはユーザが図示しない操作部を介して削除対象を選択すると、通信部23経由で削除要求を行う。
次に、実施形態に係る情報処理装置1が実行する処理手順について、図9を用いて説明する。図9は、実施形態に係る情報処理装置1が実行する処理手順を示すフローチャートである。なお、図9に示す例は、「違反判定された情報をDBに取り込まない」が選択されている場合に行われる処理の一例である。
図9に示すように、取得部3aは、走行履歴情報13aを取得したか否かを判定する(ステップS101)。かかる判定処理において、走行履歴情報13aを取得したと判定した場合(ステップS101,Yes)、取得部3aは、取得先が車載装置10であるか否か、すなわち、取得先が車載装置10であるか端末装置20であるかを判定する(ステップS102)。
かかる判定処理において、取得先が車載装置10であった場合、違反判定部3eは、走行情報に基づく違反を判定する(ステップS103)。また、違反判定部3eは、未学習走行情報に基づく違反があったか否かを判定する(ステップS104)。
かかる判定処理において、違反があった場合(ステップS104,Yes)、記憶処理部3dは、違反に対応する走行情報を除く走行履歴情報13aを走行履歴DBへ記憶する(ステップS105)。
ステップS104の判定処理において、違反がなかった場合(ステップS104,No)、記憶処理部3dは、取得した走行履歴情報13aをそのまま走行履歴DBへ記憶する(ステップS106)。
一方、ステップS102の判定処理において、取得先が端末装置20であった場合(ステップS102,No)、記憶処理部3dは、取得した走行履歴情報13aをそのまま走行履歴DBへ記憶する(ステップS107)。
一方、ステップS101の判定処理において、走行履歴情報13aを取得しなかった場合(ステップS101,No)、ステップS108の処理に移行する。次に、情報処理装置1は、端末装置20から、処理内容情報に基づく情報要求があったか否かを判定する(ステップS108)。
かかる判定処理において、情報要求があった場合(ステップS108,Yes)、要求に応じた情報を送信する(ステップS109)。一方、情報要求がなかった場合(ステップS108,No)、処理を終了する。
なお、上述した実施形態では、情報処理装置1において走行履歴情報13aを記憶する構成を説明したが、走行履歴情報13aは、端末装置20の記憶部22に記憶する構成であってもよい。この場合、情報処理装置1の記憶処理部3dは、車載装置10から取得した走行履歴情報13aを上記処理を行って端末装置20の記憶部22に記憶することができ、また、端末装置20の処理部21aは、車載装置10から取得した走行履歴情報13aを端末装置20の記憶部22に記憶することもできる。
また、上述した例では、情報処理装置1が、制御部3を備える構成としたが、これに限定されず、たとえば、端末装置20が制御部3を備える構成としてもよい。端末装置20は、違反判定情報を、情報処理装置1の走行履歴DBに記憶する。これにより、情報処理装置1の違反判定の処理負担を軽減することができる。かかる場合に、走行履歴情報13aを走行履歴DB4bに記憶することで、走行履歴DB4bをユーザ自身で管理することができる。
また、端末装置20が、記憶部4を備え、情報処理装置1から走行履歴情報13aを取得して、走行履歴DB4bに記憶してもよい。これにより走行履歴DB4bをユーザ自身で管理することができる。
端末装置20が、処理部3cを備えてもよい。かかる場合、端末装置20は、未学習走行情報を学習開始から学習済みまでの時間によって特定し、違反判定を行う。そして、端末装置20は、違反判定情報を情報処理装置1へ送信し、情報処理装置1が走行履歴DB4bへ記憶する。これにより、情報処理装置1の違反判定の処理負担を軽減することができる。
また、端末装置20が、制御部3および記憶部4を備え、情報処理装置1として機能してもよい。これにより、情報処理装置1は、インターネットなどの通信手段を備える必要がなくなり、オフラインの状態でも走行履歴情報13aに対する処理を行うことができる。
上述してきたように、実施形態に係る情報処理装置1は、車両Cの走行履歴に基づいて交通規則に対する車両Cの違反を判定する情報処理装置1であって、取得部3aと、判定部3bと、処理部3cとを備える。取得部3aとは、車両Cが有する1以上のセンサSCからの信号に基づいて検出された車両Cの走行状態を示す走行情報を含む走行履歴情報を車両Cが有する車載装置10から取得する。判定部3bは、取得部3aによって取得された走行履歴情報のうち、車載装置10によるセンサSCの学習が未学習である状態で記憶された走行情報を判定する。処理部3cは、判定部3bによる判定結果に基づいて走行履歴情報に対する処理を行う。
したがって、実施形態に係る情報処理装置1によれば、違反の判定処理などを行う場合に、適切な違反判定の処理を行うことができる。
また、本実施形態では、情報処理装置1と端末装置20とを分けて構成したが、情報処理装置1と端末装置20とを一体とする情報処理装置1の構成であってもよい。
また、本実施形態では、交通規則に対する違反を判定したが、これに限定されず、車両Cのふらつきを検知して安全運転に対する判定を行ってもよい。かかる場合、車両Cのふらつきは、カメラ32の撮像画像に基づいて、車両Cが走行している車線を検出し、車線と車両との距離を算出することでふらつきを評価する。これにより、居眠り運転などの危険運転の判定を行うことができる。
また、本実施形態では、車載装置10がセンサの学習をしているが、これに限定されず、情報処理装置1が学習してもよい。かかる場合、情報処理装置1は、取得した走行情報とGPSセンサ31が取得する位置情報および車速情報とに基づいて車速センサSC1および加速度センサSC2の学習を行ってもよい。
上述した実施形態では、移動体の種類が車両の場合を例として挙げたが、これに限定されるものではなく、移動体の種類は、たとえばバイクや自転車などでもよい。この場合、情報処理装置は、携帯電話、スマートフォン、タブレット端末などの電子装置から走行履歴情報13aを取得する。したがって、情報処理装置1によれば、移動体がたとえば自転車などであっても、交通規則などに対する違反の判定処理などを行う場合に、適切な処理結果を提供することができる。なお、情報処理装置1は、移動体がバイクや自転車などの場合も、移動体が車両Cである場合の上述した処理と同様の処理を行うことができる。
ここで、情報処理装置1は、取得部3aが、移動体が有する電子装置から移動体の種類を識別する識別情報を取得してもよい。これにより、情報処理装置1は、取得した移動履歴情報がどの移動体によるものかを識別できる。
さらなる効果や変形例は、当業者によって容易に導き出すことができる。このため、本発明のより広範な態様は、以上のように表しかつ記述した特定の詳細および代表的な実施形態に限定されるものではない。したがって、添付の特許請求の範囲およびその均等物によって定義される総括的な発明の概念の精神または範囲から逸脱することなく、様々な変更が可能である。
1 情報処理装置
10 車載装置
3b 判定部
12b 学習部
12c 変換部
SC1 車速センサ
SC2 加速度センサ

Claims (8)

  1. 移動体の移動履歴に基づいて移動に関する規則に対する前記移動体の違反を判定する情報処理装置であって、
    前記移動体が有するセンサからの信号に基づいて検出された前記移動体の移動状態を示す移動情報を含む移動履歴情報を取得する取得部と、
    前記取得部によって取得された前記移動履歴情報に含まれる前記移動情報が、前記センサの未学習時の信号に基づいて検出された移動情報であるか否かを判定する判定部と、
    前記判定部による判定結果に基づいて前記移動履歴情報に対する処理を行う処理部と、 を備えることを特徴とする情報処理装置。
  2. 前記処理部は、
    前記判定部による判定結果に基づいて、前記取得部によって取得された前記移動履歴情報のうち、前記センサの未学習時の信号に基づいて検出された移動情報を除く情報を記憶部へ記憶する記憶処理部と、
    前記記憶部に記憶された前記移動履歴情報に基づいて、前記移動体が移動した過去の移動経路において前記移動体が前記規則を違反したか否かを判定する違反判定部と、
    を備えることを特徴とする請求項1に記載の情報処理装置。
  3. 前記処理部は、
    前記取得部によって取得された前記移動履歴情報に基づいて、前記移動体が移動した過去の移動経路において前記移動体が前記規則を違反したか否かを判定する違反判定部と、
    前記取得部によって取得された前記移動履歴情報のうち、前記判定部によって未学習時の信号に基づいて検出され且つ前記違反判定部によって違反があると判定された移動情報を除く情報を記憶部へ記憶する記憶処理部と、
    を備えることを特徴とする請求項1に記載の情報処理装置。
  4. 前記取得部は、
    前記規則に対する違反のうち前記記憶処理部に取り込まない移動情報に対応する違反の種別を受け付け、
    前記記憶処理部は、
    前記判定部によって未学習時の信号に基づいて検出され且つ前記違反判定部によって違反があると判定された移動情報のうち、前記取得部で受け付けた種別の違反に対応する移動情報以外の情報を前記記憶部へ記憶する
    ことを特徴とする請求項3に記載の情報処理装置。
  5. 前記処理部は、
    前記取得部によって取得された前記移動履歴情報に基づいて、前記移動体が移動した過去の移動経路において前記移動体が前記規則を違反したか否かを判定する違反判定部、
    を備え、
    前記移動体の前記規則に対する違反があると判定された移動情報のうち、前記判定部によって未学習時の信号に基づいて検出された移動情報を出力する場合は、当該違反の発生を示す違反情報を当該移動情報から削除可能に出力する
    ことを特徴とする請求項1に記載の情報処理装置。
  6. 前記移動体は、車両であり、
    前記センサは、
    前記車両の車輪が所定角度回転する毎にパルス信号を出力する車速センサ、及び/又は、前記車両に取り付けられる加速度センサを含み、
    前記移動情報は、
    前記車速センサから出力されるパルス信号の数に基づいて検出される前記車両の速度を示す第1移動情報、及び/又は、前記加速度センサから出力される加速度の情報に基づいて検出される前記車両に加わる加速度を示す第2移動情報であり、
    前記センサの学習は、
    前記車速センサから出力されるパルス信号の数を前記第1移動情報へ変換するための情報を学習によって決定する第1学習、及び/又は、前記加速度センサから出力される前記加速度の情報を前記第2移動情報へ変換するための情報を学習によって決定する第2学習を含む
    ことを特徴とする請求項1〜5のいずれか一つに記載の情報処理装置。
  7. 移動体の移動履歴に基づいて移動に関する規則に対する前記移動体の違反を判定する情報処理方法であって、
    前記移動体が有するセンサからの信号に基づいて検出された前記移動体の移動状態を示す移動情報を含む移動履歴情報を取得する取得工程と、
    前記取得工程によって取得された前記移動履歴情報に含まれる前記移動情報が、前記センサの未学習時の信号に基づいて検出された移動情報であるか否かを判定する判定工程と、
    前記判定工程による判定結果に基づいて前記移動履歴情報に対する処理を行う処理工程と、
    を含むことを特徴とする情報処理方法。
  8. 移動体の移動履歴に基づいて移動に関する規則に対する前記移動体の違反を判定する情報処理システムであって、
    前記移動体が有するセンサからの信号に基づいて検出された前記移動体の移動状態を示す移動情報を含む移動履歴情報を取得する取得手段と、
    前記取得手段によって取得された前記移動履歴情報に含まれる前記移動情報が、前記センサの未学習時の信号に基づいて検出された移動情報であるか否かを判定する判定手段と、
    前記判定手段による判定結果に基づいて前記移動履歴情報に対する処理を行う処理手段と、
    を備えることを特徴とする情報処理システム。
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