以下、発明の実施の形態を通じて本発明を説明するが、以下の実施形態は特許請求の範囲にかかる発明を限定するものではない。また、実施形態の中で説明されている特徴の組み合わせの全てが発明の解決手段に必須であるとは限らない。
図1は、本実施形態に係るシステム10を示す。システム10は、サーバ装置160が管理する会員等の各個人の属性データに当該個人が有するテレビ受像機110a等のテレビ識別情報を対応付ける連携処理を行う。そしてシステム10は、各個人が視聴したテレビ番組等のテレビ受像機110で利用されたコンテンツの情報を当該個人の属性データに反映させ、サービス提供に活用する。
システム10は、ネットワーク100に、テレビ受像機110a〜bと、放送局120と、端末130と、店舗端末135a〜bに接続されるサーバ装置140と、サーバ装置150と、サーバ装置160と、サーバ装置170とが接続されたシステムである。
ネットワーク100は、インターネット、広域ネットワーク(WAN)、ローカルエリアネットワーク等の各種ネットワークまたはその組み合わせを含んで構成される。ネットワーク100は、有線ネットワークまたは無線ネットワークの少なくとも一方による接続を各接続ポイントに含んでよい。
複数のテレビ受像機110a〜b(以下「テレビ受像機110」と総称する。)は、サーバ装置160が管理する対象者が使用するいわゆるテレビ(テレビ装置)である。すなわちテレビ受像機110は、テレビ放送を受信してその映像および音声を表示する。一例としてテレビ受像機110は、専らテレビ放送を受信するためのテレビ装置、テレビ放送を受信可能なパーソナルコンピュータおよびノート型コンピュータ等のコンピュータ、並びに、テレビ放送を受信可能な携帯電話およびスマートフォン等の携帯端末である。テレビ受像機110は、テレビ受像機110が提供するコンテンツが利用されると、利用されたコンテンツの利用情報をサーバ装置150へと送信する。例えば、テレビ受像機110は、テレビ放送の番組が視聴されると、視聴した番組の視聴情報を利用情報としてサーバ装置150へと送信する。
1または複数の放送局120は、放送電波を介してテレビ番組(テレビプログラム)を放送する。これに代えて放送局120は、ケーブルテレビ局等であり、有線によりテレビ番組を放送してもよい。
1または複数の端末130a〜b(以下「端末130」と総称する。)は、対象者が使用するパーソナルコンピュータ、ノート型コンピュータ、携帯電話、またはスマートフォン等である。端末130は、対象者のテレビ受像機110を、サーバ装置160が管理する当該対象者の属性データに対応付けるために利用される。
1または複数の店舗端末135a〜b(以下「店舗端末135」と総称する)は、各種の店舗に設けられたコンピュータまたはPOS端末等である。店舗端末135は、対象者が商品またはサービス(以下「商品等」と総称する。)を購入する場合に、対象者の購買データをサーバ装置140へと送信する。店舗端末135は、サーバ装置160からの指示をサーバ装置140経由で受け取って、商品等を購入し、または購入しようとする対象者に対して、当該商品等または他の商品等の購入代金の一部として引き当て可能なポイントを付与し、または利用させることができる。また、店舗端末135は、サーバ装置160からの指示をサーバ装置140経由で受け取って、当該対象者に対して、次回以降に当該商品等または他の商品等を購入する際に割引または付加サービスを受けるために利用可能なクーポンを発行することができる。
1または複数のサーバ装置140は、例えばサーバ・コンピュータ等のコンピュータであり、各店舗に設けられた1または複数の店舗端末135を管理する。サーバ装置140は、複数のコンピュータによる分散システムであってもよい。サーバ装置140は、店舗端末135から受け取った購買データに基づく購買処理(販売処理)を行うと共に、購買データをサーバ装置160へと送信し、対象者の属性データの一部として登録させる。また、サーバ装置140は、サーバ装置160から受け取ったポイントの付与または利用の指示、もしくはクーポン発行の指示を、対象となる店舗端末135へと送信する。
1または複数のサーバ装置150は、例えばサーバ・コンピュータ等のコンピュータであり、一例としてテレビ受像機110の製造元の会社または製造元の関係会社毎に設けられて、テレビ受像機110との間で通信を行う。サーバ装置150は、複数のコンピュータによる分散システムであってもよい。サーバ装置150は、テレビ受像機110から受信した利用情報をサーバ装置160へと送信する。これに代えて、システム10は、サーバ装置150を設置せず、サーバ装置150を介さずにテレビ受像機110からサーバ装置160へと利用情報を送信する構成を採ってもよい。
サーバ装置160は、例えばサーバ・コンピュータ等のコンピュータであり、1または複数の対象者のそれぞれに対応付けて、対象者の属性を示す属性データを管理する。サーバ装置160は、図2に示した各構成または機能、もしくは各構成または機能の一部ずつを複数のコンピュータにより分散して処理する分散システムであってもよい。ここでサーバ装置160は、サーバ装置160のサービスを提供または利用するためにサーバ装置160に登録された対象者、すなわち当該サービスの会員または顧客等の属性データを管理する。このようなサービスの一例としては、オンラインショッピングのサービス、オンラインショッピングおよび店舗での販売を統合してポイントまたはクーポンを付与するサービス、クレジットカードの会員サービス、情報提供サービス、銀行・証券会社のサービス、並びにその他の各種サービスが挙げられる。サーバ装置160は、テレビ受像機110を識別するためのテレビ識別情報を端末130から受け取り、端末130を利用する対象者の属性データに当該テレビ識別情報を対応付ける。この後、当該テレビ受像機110からの利用情報をサーバ装置150経由で受け取ると、サーバ装置160は、当該テレビ受像機110に対応付けられた対象者の属性データに、当該利用情報に含まれる利用データを追加することが可能となる。そして、サーバ装置160は、利用データを含む属性データを利用して、コンテンツを利用した利用者を推定し、当該利用者に対して各種のサービスを提供または申し出ることができる。
1または複数のサーバ装置170は、例えばサーバ・コンピュータ等のコンピュータであり、ネットワーク100に接続されたテレビ受像機110、端末130、およびその他のデバイスに対してウェブページを提供するウェブサイトとして機能する。サーバ装置170は、複数のコンピュータによる分散システムであってもよい。一例としてサーバ装置170は、広告等と共に情報を提供するウェブページを提供する。これに代えてサーバ装置170は、オンラインショッピングのサービス等の各種サービスを提供してもよい。
図2は、本実施形態に係るサーバ装置160の構成の一例を示す。サーバ装置160は、属性情報管理部200と、個人属性記憶部210と、商品属性記憶部213と、コンテンツ属性記憶部216と、表示処理部220と、識別情報取得部230と、識別情報付加部235と、利用情報受信部240と、コンテンツ識別情報追加部245と、購買データ受信部250と、フィードバック処理部260と、発行部270と、属性統計処理部280と、コンテンツ統計処理部283と、地域統計処理部286と、コンテンツ効果算出部290と、レコメンド部293と、利用者推定部296とを備える。
属性情報管理部200は、個人属性記憶部210、商品属性記憶部213およびコンテンツ属性記憶部216を管理し、個人属性記憶部210、商品属性記憶部213およびコンテンツ属性記憶部216へのアクセスを処理する。個人属性記憶部210は、属性記憶部の一例であり、1または複数のテレビ受像機110に対応付けられた1または複数の対象者のそれぞれの属性を示す属性データを格納する個人属性データベースを記憶する。商品属性記憶部213は、1または複数の商品等に対応付けて、商品等の属性を示す属性データを格納する商品属性データベースを記憶する。コンテンツ属性記憶部216は、1または複数のコンテンツに対応付けて、コンテンツの属性を示す属性データを格納するコンテンツ属性データベースを記憶する。
表示処理部220は、テレビ表示処理部およびログイン画面表示処理部の一例であり、対象者のテレビ受像機110に表示するべき画面をテレビ受像機110へと送信することによって当該画面をテレビ受像機110に表示させる。テレビ受像機110がウェブページを表示する機能を有する場合、表示処理部220は、表示するべき画面をウェブページのデータ(例えばHTMLデータ)として、テレビ受像機110へと送信してよい。
表示処理部220は、テレビ受像機110からのアクセスに応じてサーバ装置160が提供するサービスの画面をテレビ受像機110へと送信する。また、当該テレビ受像機110がサーバ装置160内に記憶されたいずれの属性データにも対応付けられていない場合には、表示処理部220は、当該テレビ受像機110をいずれかの属性データに対応付けるための画面をテレビ受像機110により表示させる。属性データにテレビ受像機110を対応付ける連携処理の第1方式においては、表示処理部220は、テレビ受像機110のテレビ識別情報を含む画面をテレビ受像機110上に表示させて、当該テレビ識別情報を端末130により取得させて端末130経由で受け取る。第2方式においては、表示処理部220は、対象者の個人識別情報(ログインID等)を入力させるための画面をテレビ受像機110により表示させて、対象者の個人識別情報とテレビ識別情報とをテレビ受像機110から受け取る。第3方式においては、表示処理部220は、サーバ装置160にログインするためのログイン画面をテレビ受像機110上に表示させて、ログインに伴って個人識別情報とテレビ識別情報とをテレビ受像機110から受け取る。
識別情報取得部230は、対象者のテレビ受像機110を識別するテレビ識別情報を取得する。ここで識別情報取得部230は、テレビ受像機110のテレビ識別情報および当該テレビ受像機110の使用者の個人識別情報の組を、テレビ受像機110または端末130から取得する。連携処理の第1方式においては、識別情報取得部230は、テレビ受像機110に表示されたテレビ識別情報を含む画面を端末130が撮像することにより端末130が取得したテレビ識別情報と、端末130を使用している対象者の個人識別情報とを端末130から受信する。第2方式においては、識別情報取得部230は、テレビ受像機110に表示させた画面に対して入力された個人識別情報を、テレビ受像機110から受信する。第3方式においては、サーバ装置160へのログイン画面に対してテレビ受像機110に入力された個人識別情報と共に当該テレビ受像機110を識別するテレビ識別情報をテレビ受像機110から受信する。
識別情報付加部235は、識別情報取得部230が取得した個人識別情報およびテレビ識別情報を受け取り、属性情報管理部200を介して個人属性記憶部210内の個人属性データベースを操作して、対象者のテレビ受像機110を識別するテレビ識別情報を対象者の属性データに付加する。これにより、識別情報付加部235は、サーバ装置160が管理する各個人の属性データの中から、テレビ受像機110の使用者である個人の属性データを検索して、当該個人の属性データに当該テレビ受像機110のテレビ識別情報を対応付けることができる。なお、一のテレビ受像機110のテレビ識別情報と、複数の対象者のそれぞれの個人識別情報とを受信した場合には、識別情報付加部235は、複数の対象者のそれぞれについて当該一のテレビ受像機110のテレビ識別情報を付加することができる。
利用情報受信部240は、複数存在するテレビ受像機110のうちあるテレビ受像機110であるコンテンツが利用されたことに応じて当該テレビ受像機110が送信する一の利用情報を、サーバ装置150経由で受信する。ここで利用情報受信部240が受信する利用情報は、当該テレビ受像機110で利用されたコンテンツを識別するためのコンテンツ識別情報および当該テレビ受像機110のテレビ識別情報を含む。なお、本実施形態において、「コンテンツ」とは、テレビ放送の番組、並びにテレビ受像機110で利用可能なテレビ放送以外の各種コンテンツ、すなわち例えばテレビ受像機110で利用可能なビデオ・オンデマンドのサービスで提供されるビデオ等、テレビ受像機110の付加機能として利用可能なインターネットアクセスによって利用されるインターネットページ、およびテレビ受像機110におけるテレビ放送の再生以外の各種機能を含む。また、「コンテンツ」の一種としての「番組」とは、テレビプログラムの本体のみならず、コマーシャル(CM)を含む。また、テレビ受像機110の仕様またはテレビ受像機110の利用者の設定に応じて、テレビ受像機110は、コンテンツの利用中にテレビ受像機110を利用する利用者を撮像した結果(撮像画像、個人識別情報等)を、利用情報受信部240へと送信してもよい。
コンテンツ識別情報追加部245は、利用情報受信部240から利用情報を受け取り、属性情報管理部200を介して個人属性記憶部210内の個人属性データベースを操作して、利用情報に含まれる一のテレビ受像機110のテレビ識別情報が付加された属性データに、受信した利用情報に含まれるコンテンツ識別情報を追加する。これにより、コンテンツ識別情報追加部245は、当該一のテレビ受像機110の使用者が視聴した番組を識別するコンテンツ識別情報を属性データに登録し、視聴した番組の情報を対象者の属性として利用して対象者に各種のサービスを提供することができるようにする。また、コンテンツ識別情報追加部245は、テレビ受像機110の使用者が番組の視聴以外にテレビ受像機110を利用した場合においても、利用されたコンテンツを識別するコンテンツ識別情報を属性データに登録することで、利用したコンテンツの情報を対象者の属性として利用して対象者に各種のサービスを提供することも可能となる。
利用者推定部296は、利用情報受信部240で受信した一の利用情報、および個人属性記憶部210に記憶された複数の対象者のそれぞれの属性データに基づいて、複数の対象者のうち、当該利用情報により識別されたコンテンツを利用した利用者を推定する。利用者推定部296は、各対象者について利用推定データを算出してよい。利用者推定部296の処理は、図14に関連して後述する。
購買データ受信部250は、対象者の個人識別情報および対象者が購入した商品等を識別する商品識別情報を含む購買データをサーバ装置140から受け取り、属性情報管理部200を介して個人属性記憶部210内の個人属性データベースを操作して、当該購買データに含まれる個人識別情報に対応する対象者の属性データに、当該購買データの内容を追加する。これにより、購買データ受信部250は、購買データを対象者の属性として利用して対象者に各種のサービスを提供することができるようにする。
フィードバック処理部260は、属性情報管理部200を介して個人属性記憶部210を操作して、あるコンテンツに対応するコンテンツ識別情報を含む属性データに基づいて、当該コンテンツを利用した対象者に対して当該コンテンツへのフィードバックをリクエストする。フィードバック処理部260の処理は、図8に関連して後述する。
発行部270は、属性情報管理部200を介して個人属性記憶部210を操作して、あるコンテンツに対応するコンテンツ識別情報を含む属性データに基づいて、当該コンテンツを利用した対象者の少なくとも一部に対して、特典を発行する。発行部270の処理は、図9に関連して後述する。
属性統計処理部280は、属性情報管理部200を介して個人属性記憶部210を操作して、一のコンテンツに対応するコンテンツ識別情報を含む属性データに基づいて、当該一のコンテンツを利用した利用者の属性の統計データを算出する。属性統計処理部280の処理は、図10に関連して後述する。
コンテンツ統計処理部283は、個人属性記憶部210に記憶された各属性データに含まれる、対象者の購買データを属性情報管理部200を介して参照し、ある商品またはサービスを購入した対象者が利用したコンテンツの統計データを生成する。コンテンツ統計処理部283の処理は、図11に関連して後述する。
地域統計処理部286は、個人属性記憶部210に記憶された各属性データに含まれる、対象者が居住または滞在する地域の情報を属性情報管理部200を介して参照し、ある地域の情報を含む属性データに基づいて、当該地域で利用されたコンテンツの統計データを生成する。地域統計処理部286の処理は、図12に関連して後述する。
コンテンツ効果算出部290は、個人属性記憶部210に記憶された各属性データに含まれる、対象者の購買データを属性情報管理部200を介して参照し、あるコンテンツを利用した対象者のうち、当該コンテンツに関連する商品またはサービスを購入した対象者の数または割合を算出する。コンテンツ効果算出部290の処理は、図13に関連して後述する。
レコメンド部293は、個人属性記憶部210に記憶された属性データに基づいて、対象者に対して商品等をレコメンドする。レコメンド部293の処理は、図4に関連して後述する。
なお、サーバ装置160は、上述した各部材の一部を備えていない構成を採ってもよい。例えば、テレビ受像機110自体が表示処理部220からのデータを受け取ることなくテレビ識別情報を送信可能である場合、またはテレビ受像機110がサーバ装置150からデータを受け取ってテレビ識別情報を送信可能である場合には、サーバ装置160は、表示処理部220を備えなくてもよい。また、サーバ装置160が属性データとして購買データを収集しない場合には、サーバ装置160は、購買データ受信部250を備えなくてもよい。また、サーバ装置160は、必要とされる機能に応じて、商品属性記憶部213、コンテンツ属性記憶部216、フィードバック処理部260、発行部270、属性統計処理部280、コンテンツ統計処理部283、地域統計処理部286、コンテンツ効果算出部290、およびレコメンド部293のうち、少なくとも1つを備えない構成を採ってもよい。
以上に示したサーバ装置160によれば、サーバ装置160が管理する個人属性データベースにおける各対象者の属性データに当該対象者が使用するテレビ受像機110を識別するテレビ識別情報を付加することにより、各対象者が利用したコンテンツのコンテンツ識別情報を当該対象者自身の属性データに追加していくことができる。これにより、サーバ装置160は、各対象者が視聴した番組の情報及び/又はその他の各対象者が利用したコンテンツの情報を含む属性データに基づいて、利用者を推定して、当該利用者にサービスを提供することができる。
図3は、本実施形態に係る個人属性記憶部210に格納される個人属性データベースを示す。個人属性データベースは、複数の対象者のそれぞれについて、個人を識別する個人識別情報(個人ID)、当該個人が使用するテレビ受像機110を識別するテレビ識別情報(テレビID)、および当該個人が有する1または複数の属性を示す属性データを記憶する。
個人識別情報は、サーバ装置160において個々の対象者個人を識別するための識別子であり、例えばサーバ装置160の会員番号またはログインID等である。これに代えて、個人属性記憶部210は、個人識別情報として、対象者の名前、住所、電話番号、またはこれらの少なくとも1つの組み合わせに基づいて生成された情報を用いてもよい。
テレビ識別情報は、個々のテレビ受像機110を識別するための識別子であり、例えばテレビ受像機110の製造番号、シリアル番号、製造メーカ名、型番、MACアドレス、IPアドレス、設置場所、またはこれらの少なくとも1つの組み合わせに基づいて生成された情報であってよい。
属性データは、対象者が有する各種の属性についての属性値である。属性データは、基本データ、嗜好データ、購買データ、および利用データを含む。
基本データは、対象者の基本情報であり、1または複数の属性として、例えば名前、生年月日、年齢または年代、性別、住所、電話番号、既婚/未婚、自動車の所有有無、および住居の所有有無等の少なくとも1つを含みうる。
嗜好データは、対象者の好みを示す情報であり、1または複数の属性を含む。嗜好データに分類される属性は、例えば、ドライブ、グルメ、旅行、およびスポーツ等の各種の趣味に対する嗜好の有無または嗜好度、各種の商品等に対する嗜好の有無または嗜好度、並びに各種のウェブサイトおよび番組等に対する嗜好の有無または嗜好度等の少なくとも1つであってよい。
基本データおよび嗜好データは、対象者がサーバ装置160のサービスに新規登録し、または登録情報を変更することによって対象者によって設定されてもよい。また、対象者が設定しなかった情報については、サーバ装置160は、対象者の他の属性を用いて推測してもよい。サーバ装置160は、推測した属性については、推測した属性値(例えば既婚の確率が未婚の確率よりも高いと判断した場合には「既婚」)を格納してよく、これに代えて所定の属性値となる確率(例えば既婚の確率が80%)を格納してもよい。
購買データは、複数の対象者のそれぞれについて、購入した商品およびサービスの少なくとも一方を示す購入情報であり、1または複数の属性を含む。購買データに分類される属性は、例えば各商品等の購買の有無または購買量、商品等のジャンル毎の購買の有無または購買量、各商品等の購買時期、並びに各商品等の購買場所等の少なくとも1つであってよい。
利用データは、対象者のテレビ受像機110から受け取ったコンテンツ識別情報を記録した情報であり、1または複数の属性を含む。利用データに分類される属性は、各コンテンツの利用有無、コンテンツのジャンル毎の利用の有無、並びにコンテンツが利用された日付、曜日、時刻及び/又は時間帯等の少なくとも1つであってよい。また、テレビ視聴に関する利用データ(視聴データ)の場合には、コンテンツ識別情報は、個別の番組に対して割り当てられてよく、これに代えて放送局単位で割り当てられてもよい。また、テレビ視聴以外の利用データの場合には、コンテンツ識別情報は、視聴した録画データまたはビデオ、およびインターネットアクセス機能を用いてアクセスしたサイト等の利用したコンテンツの内容を示すものであってよく、これに代えて、ビデオ・オンデマンドの利用有無、およびインターネットの利用有無等の各種の機能の利用有無を示すものであってもよい。ここで、コンテンツ識別情報に対応するコンテンツが特定の日時に対応するものでない場合には、コンテンツ識別情報の一部として日付及び/又は時刻等の利用タイミングを示す情報が付加されてもよい。
図4は、本実施形態に係る商品属性記憶部213に格納される商品属性データベースを示す。商品属性データベースは、複数の商品等のそれぞれについて、商品等を識別する商品識別情報(商品ID)、および当該商品等が有する1または複数の属性を示す属性データを記憶する。
商品識別情報は、サーバ装置160において個々の商品等を識別するための識別子である。商品識別情報は、例えば商品等に割り当てられた商品コードまたは商品等の名称等であってよく、商品等に関する複数種類の情報の組み合わせに基づいて生成された情報を用いてもよい。
属性データは、対象とする商品等が有する各種属性についての属性値である。本実施形態に係る商品等の属性データは、個人属性データベースにおける属性データと同様に、基本データ、嗜好データ、購買データ、および利用データの各フィールドを有する。サーバ装置160は、対象とする商品を好むと予想される個人の属性データが満たすべき1または複数の属性の条件の設定値を受け取って、商品属性データベースに格納してもよい。また、サーバ装置160は、対象とする商品等を購入し、または購入しようとした1または複数の個人の属性データに基づいて、当該商品等の属性データを生成してもよい。例えば、ある商品の購入者の80%が男性であった場合、当該商品の属性データ内の性別に関する属性の属性値を「男性」と設定してもよく、「男性」である確率を80%に設定してもよい。このように、商品の属性データとして、個人の属性データにおける属性と同一または類似の属性を設けることにより、個人の属性データと商品の属性データとの間で類否の比較または類似度の算出が可能となり、商品の属性データにより類似する属性データを有する個人は当該商品に対する嗜好度がより高いと推定することが可能となる。
レコメンド部293は、商品等をレコメンドすべき対象者の特定を受けると、属性情報管理部200を介して個人属性記憶部210から当該対象者の属性データを取得する。ここでレコメンド部293は、対象者がテレビ受像機110または端末130を操作していること、対象者が一の店舗端末135において商品を購入しようとしていること、および/または対象者がサーバ装置170のウェブページにアクセスしたこと等に応じて対象者を決定しうる。
次に、レコメンド部293は、属性情報管理部200を介して各商品等の属性データを取得して、対象者および商品等の間で属性データの類似度を算出する。レコメンド部293は、類似度が基準以上の場合に、当該対象者に当該商品等をレコメンドすることを決定する。この類似度の基準は、例えば類似度の閾値で規定してもよく、類似度が高い順に規定人数といった形態で規定してもよい。
次に、レコメンド部293は、当該対象者に対して決定した商品等をレコメンドする。レコメンド部293は、テレビ受像機110、端末130、及び/又はサーバ装置140から広告を出力させ、サーバ装置170が出力するウェブページに広告を出力させ、並びに/もしくは対象者に対してクーポン等を発行する等によって商品等をレコメンドしてよい。
また、レコメンド部293は、レコメンドすべき商品等の特定を受けたことに応じて、属性情報管理部200を介して個人属性記憶部210および商品属性記憶部213にアクセスし、当該商品等の属性データに対し基準以上の類似度がある属性データを有する対象者をレコメンド先の対象者として決定してもよい。ここで、レコメンド部293は、レコメンド先の対象者が満たすべき属性の条件がある場合には、レコメンド先の対象者を、当該条件により絞り込む。
このようにして、レコメンド部293は、対象者が利用したコンテンツの情報を含む属性データを用いて商品等のレコメンド処理を行うことができる。
図5は、本実施形態に係るコンテンツ属性記憶部216に格納されるコンテンツ属性データベースを示す。コンテンツ属性記憶部216に格納されるコンテンツ属性データベースは、複数のコンテンツのそれぞれについて、コンテンツを識別するコンテンツ識別情報(コンテンツID)、および当該コンテンツが有する1または複数の属性を示す属性データを記憶する。
コンテンツ識別情報は、サーバ装置160において個々のコンテンツを識別するための識別子である。コンテンツ識別情報は、例えばコンテンツに割り当てられたコンテンツコード、コンテンツ名、および/または利用(番組の場合は放送)日時等であってよく、コンテンツに関する複数種類の情報の組み合わせに基づいて生成された情報を用いてもよい。
属性データは、対象とするコンテンツが有する各種属性についての属性値である。本実施形態に係るコンテンツの属性データは、個人属性データベースにおける属性データと同様に、基本データ、嗜好データ、購買データ、および利用データの各フィールドを有する。サーバ装置160は、対象とするコンテンツを好むと予想される個人の属性データが満たすべき1または複数の属性の条件の設定値を受け取って、コンテンツ属性データベースに格納してもよい。また、サーバ装置160は、対象とするコンテンツを利用した1または複数の個人の属性データに基づいて、当該コンテンツの属性データを生成してもよい。例えば、あるコンテンツの利用者の80%が男性であった場合、当該コンテンツの属性データ内の性別に関する属性の属性値を「男性」と設定してもよく、「男性」である確率を80%に設定してもよい。このように、コンテンツの属性データとして、個人の属性データにおける属性と同一または類似の属性を設けることにより、個人の属性データとコンテンツの属性データとの間で類否の比較または類似度の算出が可能となり、コンテンツの属性データにより類似する属性データを有する個人は当該コンテンツに対する嗜好度がより高いと推定することが可能となる。
図6は、本実施形態に係るシステム10におけるテレビ識別情報の登録処理(連携処理)フローを示す。
テレビ受像機110は、使用者からの指示を受けて、テレビ識別情報の表示を要求するアクセスをサーバ装置160へと送信する(ステップS600)。一例として、テレビ受像機110は、テレビ識別情報を表示させるためのウェブページのアクセス要求をサーバ装置160に対して送信する。
サーバ装置160内の表示処理部220は、テレビ受像機110からの要求を受けて、対象者のテレビ受像機110に、当該テレビ受像機110のテレビ識別情報を表示させるための処理を行う(S605)。一例として、表示処理部220は、テレビ識別情報を表示させるウェブページのデータをテレビ受像機110へと返信する。
テレビ受像機110は、サーバ装置160からテレビ識別情報を表示させる指示を受けて、テレビ受像機110の画面にテレビ識別情報を表示する(S610)。一例としてテレビ受像機110は、表示処理部220から受信したウェブページのデータ内に記述されたスクリプト等を実行し、テレビ受像機110内に格納されたテレビ識別情報を読み出して、テレビ受像機110の画面上に表示する。テレビ受像機110は、表示処理部220からの指示を受けて、テレビ識別情報を含む、バーコードまたは2次元バーコード等のコード画像を表示してよい。ここでテレビ受像機110は、表示処理部220からの指示を受けて、サーバ装置160にログインするためのアクセス先(例えばURL)を示すアクセス情報を対象者のテレビ受像機110a〜bに表示してもよく、当該アクセス情報をコード画像に含めて表示してもよい。
端末130は、対象者の操作に応じてテレビ受像機110の画面に表示されたテレビ識別情報を撮像する(S620)。端末130は、撮像された画面に含まれるコード画像等を認識して、テレビ識別情報を取得する。ここで端末130は、撮像された画面に含まれるコード画像等からアクセス情報を取得してもよい。
端末130は、アクセス情報により指定されるアクセス先であるサーバ装置160へとアクセス要求を送信する(S630)。表示処理部220は、サーバ装置160にログインするためのログイン画面を表示させるべく、ログイン画面のデータを端末130へと返信する(S640)。
端末130は、ログイン画面を表示し、表示したログイン画面に対して対象者が入力したログインIDおよびパスワードを取得してサーバ装置160へと送信する(S650)。また、端末130は、S620で取得したテレビ識別情報もサーバ装置160へと送信する。ここで、サーバ装置160は、当該ログインIDを、対象者の個人識別情報として利用してよい。サーバ装置160において当該ログインIDに対応付けて会員番号等の個人IDを設けている場合には、サーバ装置160は、テレビ受像機110及び/又はサーバ装置150が個人識別情報として用いたログインIDに対応付けられた個人IDを、サーバ装置160における対象者の個人識別情報として利用してもよい。
サーバ装置160内の識別情報取得部230は、対象者のテレビ受像機110に表示させたテレビ識別情報と、ログインIDと、パスワードとを端末130から受信する(S660)。ここで識別情報取得部230は、対象者の端末130からサーバ装置160に対してログインを受けたことに応じて、対象者のテレビ受像機110に表示させたテレビ識別情報を対象者の端末130から取得する。そして、識別情報取得部230は、ログインIDおよびパスワードを用いてサーバ装置160へのログイン処理を行う。
識別情報付加部235は、識別情報取得部230が受信したログインIDおよびテレビ識別情報を受け取って、ログインIDまたはログインIDに対応する個人ID等の対象者の識別情報に対応付けられた属性データに、対象者のテレビ受像機110に表示させたテレビ識別情報を付加する(S670)。
以上の処理により、サーバ装置160は、テレビ受像機110の画面上に表示させたテレビ識別情報を端末130により撮像させ、撮像されたテレビ識別情報を用いて対象者の属性データとテレビ識別情報との対応付けを行うことができる。
以上のS600からS630に代えて、テレビ受像機110は、表示処理部220からウェブページのデータを受けて、または直接に、対象者の個人識別情報を入力させる画面を表示してもよい。この場合、識別情報取得部230は、当該テレビ受像機110に対して入力された対象者の個人識別情報とテレビ識別情報とを取得し、識別情報付加部235は、識別情報取得部230が取得した個人識別情報に対応付けられた属性データに、対象者のテレビ受像機110を識別するテレビ識別情報を付加する。この方式によれば、テレビ受像機110の画面上で直接対象者の個人識別情報を入力することでテレビ受像機110を対象者の属性データに対応付けることができる。
また、S600に代えて、表示処理部220は、対象者のテレビ受像機110に、サーバ装置160にログインするためのログイン画面を表示させてもよい。この場合、識別情報取得部230は、ログイン画面に対してログインの指示を受けたことに応じて、ログイン画面に入力されたログインIDまたはログインIDに対応する個人ID等の対象者の個人識別情報と、対象者のテレビ受像機110のテレビ識別情報を取得する。この方式によれば、端末130を使用することなくテレビ受像機110上でサーバ装置160にログインすることにより、テレビ受像機110を対象者の属性データに対応付けることができる。
また、以上のS500からS560に代えて、テレビ受像機110は、表示処理部220からウェブページのデータを受けてウェブページ上でユーザが指示したことに応じて、または、直接に、当該テレビ受像機110と連携している個人を確認するための連携確認要求をサーバ装置160へと送信してもよい。テレビ受像機110は、当該テレビ受像機110のテレビ識別情報を当該連携確認要求に含める。これを受けて、サーバ装置160は、当該テレビ受像機110と連携している個人を確認してテレビ受像機110へと返信する連携確認処理を行う。具体的には、サーバ装置160は、連携確認要求に含まれるテレビ識別情報が付加された属性データを個人属性記憶部210内の個人属性DBから検索し、検索された属性データに対応する個人を特定するための情報(名前等)を取得してテレビ受像機110へと返信する。テレビ受像機110は、サーバ装置160により検索された、当該テレビ受像機110と連携している個人の情報を表示する。当該テレビ受像機110は、現在の使用者がまだ当該テレビ受像機110と連携していない場合には、当該使用者を当該テレビ受像機110に連携させる連携処理を行うようにサーバ装置160に指示してよい。
図7は、本実施形態に係るシステム10におけるコンテンツ識別情報の追加フローを示す。
あるテレビ受像機110において番組が視聴される等によりコンテンツが利用されると(S700)、テレビ受像機110は、利用されたコンテンツのコンテンツ識別情報と当該テレビ受像機110のテレビ識別情報とを含む利用情報を生成してサーバ装置150へと送信する。このコンテンツ識別情報は、一例として、利用をユニークに識別するコンテンツID(番組の場合には番組ID)等、及び/又はコンテンツの利用日時(番組の場合には番組の放送日時及び/又はチャンネル)を特定する情報等である。これに代えて、システム10は、コンテンツ識別情報として、コンテンツ自体を特定まではしないが、コンテンツの種類及び/又は特性を示す情報を用いてもよい。コンテンツの特性を示す情報としては、一例として、コンテンツのジャンル、番組の場合にはCMか否か、コンテンツまたは番組のスポンサー、コンテンツでプロモーションする商品またはサービス、番組等の映像コンテンツの場合における出演者、およびコンテンツのターゲット層等の各種の特性を示す情報またはこれらの任意の組み合わせであってよい。
サーバ装置150は、テレビ受像機110から利用情報およびテレビ識別情報を受信して(S710)、受信した利用情報およびテレビ識別情報をサーバ装置160へと転送する(S720)。サーバ装置150は、受信した利用情報の内容に変更を加えずにサーバ装置160へと転送してよく、これに代えて利用情報に含まれるコンテンツ識別情報及び/又はテレビ識別情報を変換して、変換後のコンテンツ識別情報及び/又はテレビ識別情報をサーバ装置160へと転送してもよい。
例えば、サーバ装置150は、テレビ受像機110からコンテンツ識別情報の一例である番組識別情報として番組IDを受信し、当該番組IDに対応する番組の放送日時およびチャンネルを特定する情報に変換して、この情報をコンテンツ識別情報の一例である番組識別情報としてサーバ装置160へと送信してもよい。
また、テレビ受像機110からサーバ装置150へと送信されるテレビ識別情報と、サーバ装置150からサーバ装置160へと送信されるテレビ識別情報とは異なる体系のデータであってもよく、この場合にはサーバ装置150においてデータ体系が変換される。例えば、テレビ受像機110からサーバ装置150に対しては製造番号を含むテレビ識別情報を送信し、サーバ装置150において各テレビ受像機110にユニークに付与した番号に変換してサーバ装置160へと送信する形態をとってもよい。
サーバ装置160内の利用情報受信部240は、サーバ装置150経由で転送された利用情報を受信する(S730)。サーバ装置160内のコンテンツ識別情報追加部245は、個人属性記憶部210内の個人属性データベースの中から、受信した利用情報に含まれるテレビ識別情報に対応付けられた属性データの検索を属性情報管理部200に指示し、サーバ装置160内の属性情報管理部200は、個人属性データベースの中から当該属性データを検索する(S740)。
コンテンツ識別情報追加部245は、S740において検索された属性データ内の利用データのフィールドに、受信した利用情報に含まれるコンテンツ識別情報を追加することを指示する(S750)。ここでコンテンツ識別情報追加部245は、受信した利用情報に含まれるコンテンツ識別情報を、個人属性記憶部210内の個人属性データベースに適合する形で変換してから属性データに追加してもよい。例えばコンテンツ識別情報追加部245は、コンテンツ識別情報の一例である番組識別情報として番組IDを受信したことに応じて、放送局120または他の番組表サービスが提供する番組情報等を利用して、当該番組のジャンルおよび当該番組でプロモーションする商品またはサービスを特定し、属性データに追加してもよい。
テレビ識別情報を検索した結果、複数の対象者が対応付けられている場合には、コンテンツ識別情報追加部245は、利用者推定部296に利用情報を送信し、利用者推定部296は、利用情報に基づいて算出した各対象者の利用推定データを、各対象者の属性データにおいて、当該利用情報に含まれるコンテンツ識別情報と対応付けて追加する(S760)。利用者推定部296は、追加された利用推定データを、事後的に、対応付けられた対象者についての購入情報および/またはアンケートの回答等に基づいて更新してよい(S770)。
以上の処理により、サーバ装置160は、テレビ受像機110においてコンテンツが利用されたことに応じて、当該テレビ受像機110に対応付けられた対象者の属性データに、当該コンテンツのコンテンツ識別情報を追加することができる。
図8は、本実施形態に係るフィードバック処理部260におけるフィードバック処理フローを示す。
フィードバック処理部260は、ある1つまたは複数のコンテンツ(「一のコンテンツ」と示す。)を利用した1または複数の個人からフィードバック、すなわち例えばコンテンツの感想、利用者の年齢、性別、および職業等を含むアンケート等を収集することの指示を受け取る(S800)。例えば、フィードバック処理部260は、放送局120または他の端末からフィードバックを収集することの指示を受け取る。また、サーバ装置160は、当該一のコンテンツを利用した個人がサーバ装置160にログインしたことに応じて当該個人からフィードバックを収集することを指示してもよい。また、サーバ装置170は、当該個人がアクセスしたウェブページにフィードバックのためのリンクを貼り付け、当該個人が当該リンクにアクセスしたことに応じてフィードバック処理部260に対してフィードバックの収集を指示してもよい。
これを受けてフィードバック処理部260は、属性情報管理部200を介して個人属性記憶部210内の個人属性データベースを操作して、当該一のコンテンツに対応するコンテンツ識別情報を含む属性データを検索する(S810)。
次に、フィードバック処理部260は、検索した属性データが対応付けられた対象者の連絡先を属性データから取得して、当該連絡先に対して当該一のコンテンツに対するフィードバックのリクエストを送信し(S820)、フィードバックを受信する(S830)。例えば、フィードバック処理部260は、連絡先として電子メールアドレスを取得して電子メールを用いてフィードバックのリクエストを送信してもよく、連絡先としてテレビ識別情報を取得してテレビ受像機110に対してフィードバックのリクエストを送信してもよい。テレビ受像機110は、受信したリクエストに含まれるコンテンツのアンケートを表示し、当該テレビ受像機110のリモコン等により利用者から当該アンケートに対する回答を入力させてよい。これに代えてフィードバック処理部260は、連絡先として電話番号を取得して電話回線を通してフィードバックを受け付けてもよく、住所を取得してダイレクトメールによってフィードバックを受け付けてもよい。なお、フィードバック処理部260は、以上に例示した複数種類の連絡先の一部が当該個人の属性データ中において欠落している場合に、属性データ中に含まれている連絡先の中から使用する連絡先を選択して当該連絡先に応じた連絡手段でフィードバックをリクエストしてもよい。
なお、当該個人がサーバ装置160にログインしたことに応じてフィードバックを収集する場合、およびサーバ装置170のウェブページ内のリンクを介して当該個人がフィードバックを開始した場合には、属性データから連絡先を取得する処理は不要である。
フィードバックを受信すると、フィードバック処理部260は、フィードバックを放送局120へと送信する(S840)。これに代えて、フィードバック処理部260は、フィードバックを他の機器または団体に送信してもよい。一例として、フィードバック処理部260は、フィードバックを当該一のコンテンツのスポンサー企業へと送信してもよく、フィードバックを集計してウェブページ等により公表し、または当該一のコンテンツを利用した対象者等に送信してもよい。さらに、フィードバック処理部260は、受信したフィードバックを利用者推定部296に送信し、利用推定データを更新させてもよい。
以上のように、サーバ装置160は、利用情報に含まれるテレビ識別情報を用いてあるコンテンツを利用した対象者の属性データにコンテンツ識別情報を格納するので、当該コンテンツを利用した対象者を検索または特定して、フィードバックをリクエストすることができる。
図9は、本実施形態に係る発行部270における特典の発行処理フローを示す。
発行部270は、放送局120またはスポンサー等の企業等から、ポイント及び/又はクーポンの発行対象となる1または複数のコンテンツ(「一のコンテンツ」と示す。)の指定を入力する(S900)。また、発行部270は、放送局120またはスポンサー等の企業から、特典の付与条件を入力する(S910)。この付与条件は、対象者の少なくとも1つの属性に対する条件または属性に関連する条件であってよく、例えば、年齢(年代)、性別、住所、居所、趣味、嗜好、購買履歴、および他のコンテンツの利用等の各種の属性に対する条件またはその組み合わせを含んでよい。例えば、首都圏在住の30代女性を顧客ターゲットとするチョコレートのCMに関して、「首都圏在住の30代女性」を付与条件として設定してもよい。また、例えば、当該コンテンツに関連する商品等の属性データに類似する属性データを有する個人の中から類似度が上位の500名に付与する等の付与条件を設定してもよい。これに代えて、対象者の属性に関連しない付与条件(例えば「ランダムに1000名」)を設定可能としてもよい。
発行部270は、当該一のコンテンツのコンテンツ識別情報を含み、S910において指定された付与条件を満たす属性データを、個人属性記憶部210内の個人属性データベースから検索するよう属性情報管理部200に指示する(S920)。これを受けて、属性情報管理部200は、個人属性データベースを検索する。
発行部270は、特典を発行して、検索された属性データに対応する対象者に付与する(S930)。発行部270は、発行した特典を、属性情報管理部200を介して個人属性記憶部210内の属性データ(例えば基本データ)に記録して、後にテレビ受像機110、端末130、または店舗端末135から利用可能としてもよく、直接テレビ受像機110または端末130に対して特典を送信して、テレビ受像機110または端末130に記録させてもよい。
発行部270は、一のコンテンツを利用した対象者に対して特典を発行可能とすることにより、当該一のコンテンツを利用したまたは当該一のコンテンツを好む利用者に対して、当該一のコンテンツに関連する商品等の購入を動機付けることができる。また、商品等のCMにおいて、「このCMを視聴した人にはもれなく100ポイントが付与されます」等と放送することにより、CMの宣伝効果を高めることも可能となる。
なお、発行部270は、特典としてポイントおよびクーポンの少なくとも一方を発行してよい。これに代えてまたはこれに加えて、発行部270は、キャッシュバック、電子マネー、景品、及び/又は販売促進用のノベルティ等を発行してもよい。
図10は、本実施形態に係る属性統計処理部280における属性統計処理フローを示す。
属性統計処理部280は、ある1つまたは複数のコンテンツ(「一のコンテンツ」と示す。)を利用した人の属性の統計データを生成することの指示を受け取る(S1000)。例えば、属性統計処理部280は、放送局120または他の端末等から当該一のコンテンツの指定を入力する。
これを受けて属性統計処理部280は、属性情報管理部200を介して個人属性記憶部210内の個人属性データベースを操作して、当該一のコンテンツに対応するコンテンツ識別情報を含む属性データを検索する(S1010)。
次に、属性統計処理部280は、検索した属性データに基づいて、当該一のコンテンツを利用した対象者の属性の統計データを生成する(S1020)。例えば、属性統計処理部280は、属性データに含まれる複数の属性の少なくとも1つのそれぞれについて、属性値の統計値(分布、平均、及び/又は分散等)を生成する。このような統計値の分布の一例としては、例えば、当該一のコンテンツを利用した対象者の男女分布、年代別の分布、住所別の分布、各種の嗜好毎の分布、及び/又は利用した他のコンテンツの分布等である。また、当該一のコンテンツを利用した対象者の各属性の平均または中央値をとって、当該一のコンテンツを利用した対象者の代表像となる属性データを生成してもよい。
そして、属性統計処理部280は、生成した統計データを出力し、放送局120または他の端末等の要求元へと送信する(S1030)。
以上のように、サーバ装置160は、属性データに追加されたコンテンツデータを活用して、あるコンテンツを利用した人の統計をとることができる。放送局120及び/又はスポンサー企業は、この統計データを今後のコンテンツ制作に活用し、またはコンテンツを用いて宣伝する商品等を選択してその商品等のCMを挿入することも可能となる。
図11は、本実施形態に係るコンテンツ統計処理部283におけるコンテンツ統計処理フローを示す。
コンテンツ統計処理部283は、ある1つまたは複数の商品等(「一の商品等」と示す。)を購入した対象者が利用したコンテンツの統計データを生成することの指示を入力する(S1100)。例えば、コンテンツ統計処理部283は、放送局120、および商品等の製造・販売会社等から当該指示を受け取る。ここでコンテンツ統計処理部283は、当該一の商品等を購入した購入時期等の絞り込み条件を更に受け取ってもよい。
これを受けて、コンテンツ統計処理部283は、属性情報管理部200を介して個人属性記憶部210内の個人属性データベースの中から、当該一の商品等の購買データを含む属性データを検索する(S1110)。絞り込み条件が指定されている場合には、コンテンツ統計処理部283は、当該絞り込み条件を満たす当該一の商品等の購買データを含む属性データを検索する。
次に、コンテンツ統計処理部283は、検索した属性データに基づいて、当該一の商品等を購入した対象者が利用したコンテンツの統計データを生成する(S1120)。例えばコンテンツ統計処理部283は、各コンテンツについて、当該一の商品を購入した対象者の何%が当該コンテンツを利用したかについての統計データを生成する。また、コンテンツ統計処理部283は、S1120において検索した属性データに加え、S1120において対象外とされた属性データに更に基づいて、当該一の商品等の購入有無によるコンテンツの利用傾向の相違を示す統計データを生成してもよい。
そして、コンテンツ統計処理部283は、生成した統計データを出力し、要求元へと送信する(S1130)。
以上のように、サーバ装置160は、属性データに追加されたコンテンツデータおよび購買データを活用して、ある商品等を購入した人が利用したコンテンツの統計をとることができる。放送局120および製造・販売会社等は、この統計データを今後のコンテンツ制作に活用し、または商品等のCMを出すべきコンテンツを選択して宣伝効果を高めることも可能となる。
図12は、本実施形態に係る地域統計処理部286における地域統計処理フローを示す。
地域統計処理部286は、ある1つまたは複数の地域(「一の地域」と示す。)において利用されるコンテンツの統計データを生成することの指示を入力する(S1200)。例えば、地域統計処理部286は、放送局120、商品等の製造・販売会社等、および他の端末等から当該指示を受け取る。ここで地域統計処理部286は、当該一の地域における対象者の少なくとも1つの属性を絞り込む絞り込み条件を更に受け取ってもよい。
これを受けて、地域統計処理部286は、属性情報管理部200を介して個人属性記憶部210内の個人属性データベースの中から、当該一の地域を対象者の居住地または滞在地の情報として含む属性データを検索する(S1210)。ここで絞り込み条件が指定されている場合には、地域統計処理部286は、当該絞り込み条件を満たし、かつ当該一の地域の情報を含む属性データを検索する。
次に、地域統計処理部286は、検索した属性データに基づいて、当該一の地域の情報を含む属性データに対応付けられた対象者が利用したコンテンツの統計データを生成する(S1220)。例えば地域統計処理部286は、各コンテンツについて、当該一の地域の情報を含む属性データに対応付けられた対象者の何%が当該コンテンツを利用したかについての統計データを生成する。また、地域統計処理部286は、S1220において検索した属性データに加え、S1220において対象外とされた属性データに更に基づいて、当該一の地域の内外によるコンテンツの利用傾向の相違を示す統計データを生成してもよい。
そして、地域統計処理部286は、生成した統計データを出力し、要求元へと送信する(S1230)。
以上のように、サーバ装置160は、属性データに追加されたコンテンツデータを活用して、ある地域で利用されたコンテンツの統計をとることができる。放送局120および製造・販売会社等は、この統計データを今後のコンテンツ制作に活用し、または商品等のCMを出すべきコンテンツを選択して宣伝効果を高めることも可能となる。
図13は、本実施形態に係るコンテンツ効果算出部290におけるコンテンツ効果算出フローを示す。
コンテンツ効果算出部290は、ある1または複数のコンテンツ(「一のコンテンツ」と示す。)がある1または複数の商品(「一の商品」と示す。)等の販売に及ぼした効果(宣伝効果等)を生成することの指示を受け取る。コンテンツ効果算出部290は、放送局120、商品等の製造・販売会社等、および他の端末等から、当該一のコンテンツの指定および当該一の商品の指定を入力する(S1300、S1310)。ここでコンテンツ効果算出部290は、当該一の商品等を購入した購入時期等の絞り込み条件を更に受け取ってもよい。
これを受けて、コンテンツ効果算出部290は、属性情報管理部200を介して個人属性記憶部210内の個人属性データベースを操作して、当該一のコンテンツに対応するコンテンツ識別情報を含む属性データを検索する(S1320)。更に、コンテンツ効果算出部290は、S1320において検索された属性データの中から、当該一の商品等の購買データを含む属性データを検索する(S1330)。ここで、コンテンツ効果算出部290は、当該一のコンテンツの宣伝効果を推定するために、当該一のコンテンツが利用された後、または当該一のコンテンツが利用されてから指定された期間の経過後に当該一の商品等が購入されたことを示す購買データを含む属性データを検索する。絞り込み条件が指定されている場合には、コンテンツ効果算出部290は、当該絞り込み条件を満たし、かつ当該一の商品等の購買データを含む属性データを検索する。
次に、コンテンツ効果算出部290は、S1330において検索された、当該一のコンテンツを利用した対象者のうち、当該一のコンテンツに関連する商品またはサービスを購入した対象者の属性データに基づいて、当該一のコンテンツの効果を算出する(S1340)。例えばコンテンツ効果算出部290は、当該一のコンテンツを利用した対象者のうち、一のコンテンツに関連する商品またはサービスを購入した対象者の数または割合を算出する。また例えば、コンテンツ効果算出部290は、当該一のコンテンツを利用していない対象者のうち、当該一のコンテンツに関連する商品またはサービスを購入した対象者の数または割合も算出して、当該一のコンテンツの利用有無による商品等の購入割合の相違を算出してもよい。
また、コンテンツ効果算出部290は、S1330において検索した属性データに加え、S1320またはS1330において対象外とされた属性データに更に基づいて、当該一のコンテンツか他のコンテンツか、および当該商品等か否かに応じたコンテンツの効果を生成してもよい。
以上のように、サーバ装置160は、属性データに追加されたコンテンツデータおよび購買データを活用して、あるコンテンツを利用した人がある商品等を購入したか否かの統計等のコンテンツの効果を生成することができる。放送局120および製造・販売会社等は、このコンテンツの効果を今後のコンテンツ制作に活用することも可能となる。
図14は、本実施形態に係る利用者推定部296における利用者推定フローを示す。
利用情報受信部240は、コンテンツを利用中にテレビ受像機110を利用する利用者を撮像した結果を受信してよい。この場合、利用者推定部296は、利用者を撮像した結果に基づいて、当該テレビ受像機110に対応付けられた複数の対象者のうち当該コンテンツを利用した利用者を推定してよい(S1400)。例えば、カメラ等の撮像機能を有するテレビ受像機110は、対象者によりテレビ受像機110の撮像機能が操作されて又はコンテンツが利用されることに応じて自動で、テレビ受像機110の前に位置する利用者を当該撮像機能により撮像する。サーバ装置160内の利用情報受信部240は、撮像データおよび利用情報をテレビ受像機110から受信する。コンテンツ識別情報追加部245は、個人属性記憶部210内の個人属性データベースの中から、受信された利用情報に含まれるテレビ識別情報に対応付けられた対象者を検索する。当該テレビ識別情報に複数の対象者(例えば対象者A,B,C,D)が対応付けられている場合には、利用者推定部296は、当該撮像データに基づいて、受信した利用情報のテレビ識別情報に対応付けられた複数の対象者のうち、利用者を推定する。
一例として、利用者推定部296は、受信した撮像データを画像解析して、撮像データの画像内の対象者の顔等から年齢および性別等の少なくとも一つを分析し、当該分析の結果とテレビ識別情報に対応付けられた複数の対象者の属性データとから利用推定データを算出する。撮像データにおける対象者が男性である可能性が女性である可能性より高いと判断された場合に、利用者推定部296は、複数の対象者のうち、男性と特定または推定されている対象者の利用推定データを、女性と特定または推定されている対象者の利用推定データよりも高くする。例えば、画像解析の結果、「男性」である確率が80%、「女性」である確率が20%である場合、利用者推定部296は、男性の属性データを有する対象者A、Bの利用推定データを0.8、女性の属性データを有する対象者C,Dの利用推定データを0.2として算出する。また、画像分析の結果、年齢が50才であると推定された場合、利用者推定部296は、当該推定年齢に年齢がより近い対象者の利用推定データをより高く算出する。例えば利用者推定部296は、45才の対象者Aの利用推定データを0.8、20才の対象者Bの利用推定データを0.3、40才の対象者Cの利用推定データを0.7,15才の対象者Dの利用推定データを0.2として算出してよい。
また、個人属性記憶部210内の属性データに対象者の撮像データが付加されている場合には、利用者推定部296は、テレビ受像機110から受信した撮像データの画像内の利用者の顔と、当該属性データに付加されている撮像データの画像内の対象者の顔との間の類似度を画像解析により分析して、当該類似度に応じた利用推定データを算出する。例えば、類似度が、対象者Aについて80%、対象者Bについて30%、対象者Cについて70%、対象者Dについて20%の場合、利用者推定部296は、利用推定データを、対象者Aについて0.8、対象者Bについて0.3、対象者Cについて0.7、対象者Dについて0.2として算出してよい。
次に、利用者推定部296は、コンテンツ識別情報により識別されるコンテンツが利用された(番組の場合には番組が放送された)日付および時刻の少なくとも一方に基づいて、一のテレビ識別情報に対応付けられている複数の対象者のうちコンテンツを利用した利用者を推定してよい(S1410)。利用者推定部296は、利用情報受信部240で受信したコンテンツ識別情報から、利用したコンテンツが利用された日付および時刻の少なくとも一方を特定する。また、利用者推定部296は、利用情報を受信した日付および時刻を、コンテンツが利用された日付および時刻として特定してよい。次に、利用者推定部296は、個人属性記憶部210内の対象者の属性データを検索して、特定した日付および/または時刻において、テレビ受像機110を利用した可能性(在宅の可能性等)がより高い属性を有する対象者については、当該属性を有さない対象者よりも利用推定データを高くする。例えば、利用者推定部296は、コンテンツ利用(番組放送等)の時間帯、曜日、および日付の少なくとも一つと、利用者の属性により異なる利用推定データとを対応付けたリストを有してよい。当該リストにおいて、一例として深夜の時間帯のコンテンツ利用について成人男性にはより高い利用推定データが対応付けられている場合に、利用者推定部296は、当該条件を満たす属性データの対象者Aについては利用推定データをより高く算出し、当該条件を満たさない他の対象者については利用推定データをより低く算出してよい。また、利用者推定部296は、当該リストにおいて例えば平日(月曜日〜金曜日)の昼間の時間帯のコンテンツ利用について、専業主婦の属性により高い利用推定データが、会社員の属性により低い利用推定データが対応付けられている場合に、専業主婦である対象者Dについてはより高い利用推定データを、会社員である対象者Aについてはより低い利用推定データを算出してよい。
次に、利用者推定部296は、受信したテレビ識別情報に対応付けられた複数の対象者とは異なる他の対象者の属性データに基づいて、コンテンツと関連する属性値を算出し、算出結果に基づいて、複数の対象者のうちコンテンツと関連する属性値により近い属性を有する対象者をより優先して利用者として推定してよい(S1420)。利用情報受信部240は、受信した利用情報に対応付けられたテレビ受像機110だけではなく、他のテレビ受像機110でコンテンツが利用されたことを特定する他の利用情報を更に受信し、個人属性記憶部210は、当該他のテレビ受像機110に対応付けられた他の対象者の属性データについても当該コンテンツのコンテンツ識別情報を含む状態で更に記憶する。利用者推定部296は、個人属性記憶部210から、当該コンテンツ識別情報が追加された属性データを有する対象者の属性データを取得し、例えば商品等の属性データの算出と同様にして、当該対象者の性別、年齢または年代、および既婚/未婚等の1または複数の属性値から、当該コンテンツと関連する1または複数の属性値を算出してよい。利用者推定部296は、算出した属性値を、属性情報管理部200を介してコンテンツ属性記憶部216内のコンテンツ属性データベースに格納する。これにより、利用者推定部296は、利用情報受信部240で受信した利用情報により特定されるコンテンツを、コンテンツ属性データベース内で検索し、当該コンテンツの属性データと、対象者の属性データとの類否の比較により利用推定データを算出できる。
次に利用者推定部296は、S1400〜S1420等において、撮像データ、放送日時、および嗜好性等の少なくとも一つに基づいて算出した1または複数の利用推定データを合成(例えば、加算、乗算、算術平均、相乗平均等)して、個人属性記憶部210内の各対象者の属性データに、合成した利用推定データとコンテンツ識別情報を対応付けて追加してよい(S1430)。このように追加された利用推定データは、後に、アンケートへの回答および購入情報等の少なくとも一つに基づいて更新してよい。
サーバ装置160が、コンテンツに関するアンケートへの回答を受信した場合には(S1440)、利用者推定部296は、当該アンケートへの回答に更に基づいて、複数の対象者のうち利用者を推定してよい(S1450)。利用者推定部296は、フィードバック処理部260で受信したフィードバックとともにアンケート対象のコンテンツのコンテンツ識別情報を受け取り、アンケート中の利用者の年齢、性別、および職業等についての回答から、一致するまたはより類似する属性を有する対象者の利用推定データをより高く更新してよい(S1460)。例えば、利用者推定部296は、アンケートの回答で示された利用者の年齢に一致するまたはより近い対象者については、アンケート対象のコンテンツの利用推定データをより高く更新し(例えば0.1加算する)、一方、当該回答で示された年齢とは年齢が離れている対象者については、当該コンテンツの利用推定データをより低く更新する(0.1減算する)。
利用者推定部296は、利用情報に含まれるコンテンツ識別情報により識別されるコンテンツに対応する商品およびサービスの少なくとも一方を購入したことを示す購入情報を受け取った場合には、複数の対象者のうち、当該購入情報が属性データに含まれる対象者を利用者として推定してもよい(S1470〜S1490)。例えば、購買データ受信部250が購買データを受信したことに応じて(S1470)、利用者推定部296は、購買データに含まれる個人識別情報に対応付けられた対象者の属性データに含まれるコンテンツ識別情報に基づいて、購買データに含まれる商品識別情報に対応する商品等をプロモーションしたコンテンツがあるか否かを検索する(S1480)。ここで、利用者推定部296は、放送局120、商品等の製造・販売会社、または他の番組表サービスが提供するコンテンツ情報等を利用して、商品等をプロモーションしたコンテンツに対応するコンテンツ識別情報を特定してよい。一例として、当該コンテンツ情報には、コンテンツのコンテンツ識別情報と、当該コンテンツに関連する商品等とを対応付けるリストが含まれてよい。当該リストにおいて、例えば、あるCMのコンテンツ識別情報と当該CMで広告される商品等の商品識別情報とが対応付けられてよく、さらに、ドラマ等のコンテンツ識別情報と、当該ドラマに出てきた商品等の商品識別情報とが対応付けられてもよい。次に、利用者推定部296は、当該コンテンツが属性データに含まれる対象者について、当該コンテンツの利用推定データをより高く更新する(S1490、S1460)。
利用者推定部296は、利用推定データを確定して更新を終了してもよく(S1495)、また、利用者推定部296は、アンケートへの回答または購入データ等の受信時もしくは定期的に利用推定データを更新してよい。
ここで、利用推定データの設定および更新において、利用者推定部296は、以上の利用推定処理に応じて、利用推定データとして点数をスコアリングしてよく、サーバ装置160内の各部は、当該スコアリングされた点数を正規化して算出された利用確率を用いて、各種のサービス処理を行ってもよい。利用者推定部296は、各コンテンツについて、一のテレビ受像機110に対応付けられた複数の対象者の点数の合計で、各対象者の点数を割ることにより利用確率を算出してよい。
以上のように、利用者推定部296は、テレビ受像機110のテレビ識別情報に複数の対象者が対応付けられている場合に、当該テレビ受像機110で利用されたコンテンツについて各対象者の属性データに当該コンテンツの利用推定データを設定できる。
フィードバック処理部260、発行部270、属性統計処理部280、コンテンツ統計処理部283、地域統計処理部286、コンテンツ効果算出部290、およびレコメンド部293の少なくとも一つは、利用推定データまたは利用推定データに応じた利用確率を更に用いて各種の処理を行ってもよい。例えば、ユーザ、商品等をプロモーションする企業、および/または放送局120等が、利用推定データまたは利用確率について閾値を設定し、対象者の属性データ内のコンテンツの利用推定データまたは利用確率が当該閾値を超える場合には当該対象者は当該コンテンツを利用したとして処理を行ってよい。また、一のテレビ受像機110で対応付けられた複数の対象者のうち最も高い利用推定データまたは利用確率を有する対象者が、対応するコンテンツを利用したとして処理を行ってよい。
図15は、本実施形態に係るコンピュータ1900の構成の一例を示す。本実施形態に係るコンピュータ1900は、サーバ装置160として機能する。これに加えて、放送局120内においてネットワーク100と接続されるサーバ・コンピュータ、サーバ装置140、サーバ装置150、及び/又はサーバ装置170は、コンピュータ1900と同様の構成を採ってよい。
本実施形態に係るコンピュータ1900は、ホスト・コントローラ2082により相互に接続されるCPU2000、RAM2020、グラフィック・コントローラ2075、及び表示装置2080を有するCPU周辺部と、入出力コントローラ2084によりホスト・コントローラ2082に接続される通信インターフェイス2030、ハードディスクドライブ2040、及びDVDドライブ2060を有する入出力部と、入出力コントローラ2084に接続されるROM2010、フラッシュメモリ・ドライブ2050、及び入出力チップ2070を有するレガシー入出力部を備える。
ホスト・コントローラ2082は、RAM2020と、高い転送レートでRAM2020をアクセスするCPU2000及びグラフィック・コントローラ2075とを接続する。CPU2000は、ROM2010及びRAM2020に格納されたプログラムに基づいて動作し、各部の制御を行う。グラフィック・コントローラ2075は、CPU2000等がRAM2020内に設けたフレーム・バッファ上に生成する画像データを取得し、表示装置2080上に表示させる。これに代えて、グラフィック・コントローラ2075は、CPU2000等が生成する画像データを格納するフレーム・バッファを、内部に含んでもよい。
入出力コントローラ2084は、ホスト・コントローラ2082と、比較的高速な入出力装置である通信インターフェイス2030、ハードディスクドライブ2040、DVDドライブ2060を接続する。通信インターフェイス2030は、有線又は無線によりネットワークを介して他の装置と通信する。また、通信インターフェイスは、通信を行うハードウェアとして機能する。ハードディスクドライブ2040は、コンピュータ1900内のCPU2000が使用するプログラム及びデータを格納する。DVDドライブ2060は、DVD2095からプログラム又はデータを読み取り、RAM2020を介してハードディスクドライブ2040に提供する。
また、入出力コントローラ2084には、ROM2010と、フラッシュメモリ・ドライブ2050、及び入出力チップ2070の比較的低速な入出力装置とが接続される。ROM2010は、コンピュータ1900が起動時に実行するブート・プログラム、及び/又は、コンピュータ1900のハードウェアに依存するプログラム等を格納する。フラッシュメモリ・ドライブ2050は、フラッシュメモリ2090からプログラム又はデータを読み取り、RAM2020を介してハードディスクドライブ2040に提供する。入出力チップ2070は、フラッシュメモリ・ドライブ2050を入出力コントローラ2084へと接続するとともに、例えばパラレル・ポート、シリアル・ポート、キーボード・ポート、マウス・ポート等を介して各種の入出力装置を入出力コントローラ2084へと接続する。
RAM2020を介してハードディスクドライブ2040に提供されるプログラムは、フラッシュメモリ2090、DVD2095、又はICカード等の記録媒体に格納されて利用者によって提供される。プログラムは、記録媒体から読み出され、RAM2020を介してコンピュータ1900内のハードディスクドライブ2040にインストールされ、CPU2000において実行される。
コンピュータ1900にインストールされ、コンピュータ1900をサーバ装置160の少なくとも一部として機能させるプログラムは、属性情報管理モジュール、表示処理モジュール、識別情報取得モジュール、識別情報付加モジュール、利用情報受信モジュール、コンテンツ識別情報追加モジュール、購買データ受信モジュール、フィードバック処理モジュール、発行モジュール、属性統計処理モジュール、コンテンツ統計処理モジュール、地域統計処理モジュール、コンテンツ効果算出モジュール、および、レコメンドモジュールのうち少なくとも1つを備える。これらのプログラム又はモジュールは、CPU2000等に働きかけて、コンピュータ1900を、属性情報管理部200、表示処理部220、識別情報取得部230、識別情報付加部235、利用情報受信部240、コンテンツ識別情報追加部245、購買データ受信部250、フィードバック処理部260、発行部270、属性統計処理部280、コンテンツ統計処理部283、地域統計処理部286、コンテンツ効果算出部290、レコメンド部293、および利用者推定部296としてそれぞれ機能させてよい。
これらのプログラムに記述された情報処理は、コンピュータ1900に読込まれることにより、ソフトウェアと上述した各種のハードウェア資源とが協働した具体的手段であるCPU2000等に働きかけて、コンピュータ1900を、属性情報管理部200、表示処理部220、識別情報取得部230、識別情報付加部235、利用情報受信部240、コンテンツ識別情報追加部245、購買データ受信部250、フィードバック処理部260、発行部270、属性統計処理部280、コンテンツ統計処理部283、地域統計処理部286、コンテンツ効果算出部290、レコメンド部293、および利用者推定部296として機能する。そして、これらの具体的手段によって、本実施形態におけるコンピュータ1900の使用目的に応じた情報の演算又は加工を実現することにより、使用目的に応じた特有のサーバ装置160が構築される。
一例として、コンピュータ1900と外部の装置等との間で通信を行う場合には、CPU2000は、RAM2020上にロードされた通信プログラムを実行し、通信プログラムに記述された処理内容に基づいて、通信インターフェイス2030に対して通信処理を指示する。通信インターフェイス2030は、CPU2000の制御を受けて、RAM2020、ハードディスクドライブ2040、フラッシュメモリ2090、又はDVD2095等の記憶装置上に設けた送信バッファ領域等に記憶された送信データを読み出してネットワークへと送信し、もしくは、ネットワークから受信した受信データを記憶装置上に設けた受信バッファ領域等へと書き込む。このように、通信インターフェイス2030は、DMA(ダイレクト・メモリ・アクセス)方式により記憶装置との間で送受信データを転送してもよく、これに代えて、CPU2000が転送元の記憶装置又は通信インターフェイス2030からデータを読み出し、転送先の通信インターフェイス2030又は記憶装置へとデータを書き込むことにより送受信データを転送してもよい。
また、CPU2000は、ハードディスクドライブ2040、DVDドライブ2060(DVD2095)、フラッシュメモリ・ドライブ2050(フラッシュメモリ2090)等の外部記憶装置に格納されたファイルまたはデータベース等の中から、全部または必要な部分をDMA転送等によりRAM2020へと読み込ませ、RAM2020上のデータに対して各種の処理を行う。そして、CPU2000は、処理を終えたデータを、DMA転送等により外部記憶装置へと書き戻す。このような処理において、RAM2020は、外部記憶装置の内容を一時的に保持するものとみなせるから、本実施形態においてはRAM2020及び外部記憶装置等をメモリ、記憶部、または記憶装置等と総称する。
例えば、サーバ装置160の記憶部は、属性情報管理部200、表示処理部220、識別情報取得部230、識別情報付加部235、利用情報受信部240、コンテンツ識別情報追加部245、購買データ受信部250、フィードバック処理部260、発行部270、属性統計処理部280、コンテンツ統計処理部283、地域統計処理部286、コンテンツ効果算出部290、レコメンド部293、および利用者推定部296から受け取った及び/又はこれらへ提供するデータ、並びに個人属性記憶部210、商品属性記憶部213およびコンテンツ属性記憶部216内のデータベース等を適宜記憶してよい。例えば、記憶部は、識別情報取得部230が識別情報付加部235に供給するテレビ識別情報等を受け取って記憶してよい。また、記憶部は、属性統計処理部280等が生成した統計データ等を記憶してよい。
本実施形態における各種のプログラム、データ、テーブル、データベース等の各種の情報は、このような記憶装置上に格納されて、情報処理の対象となる。なお、CPU2000は、RAM2020の一部をキャッシュメモリに保持し、キャッシュメモリ上で読み書きを行うこともできる。このような形態においても、キャッシュメモリはRAM2020の機能の一部を担うから、本実施形態においては、区別して示す場合を除き、キャッシュメモリもRAM2020、メモリ、及び/又は記憶装置に含まれるものとする。
また、CPU2000は、RAM2020から読み出したデータに対して、プログラムの命令列により指定された、本実施形態中に記載した各種の演算、情報の加工、条件判断、情報の検索・置換等を含む各種の処理を行い、RAM2020へと書き戻す。例えば、CPU2000は、条件判断を行う場合においては、本実施形態において示した各種の変数が、他の変数または定数と比較して、大きい、小さい、以上、以下、等しい等の条件を満たすか否かを判断し、条件が成立した場合(又は不成立であった場合)に、異なる命令列へと分岐し、またはサブルーチンを呼び出す。
また、CPU2000は、記憶装置内のファイルまたはデータベース等に格納された情報を検索することができる。例えば、第1属性の属性値に対し第2属性の属性値がそれぞれ対応付けられた複数のエントリが記憶装置に格納されている場合において、CPU2000は、記憶装置に格納されている複数のエントリの中から第1属性の属性値が指定された条件と一致するエントリを検索し、そのエントリに格納されている第2属性の属性値を読み出すことにより、所定の条件を満たす第1属性に対応付けられた第2属性の属性値を得ることができる。
また、実施形態の説明において複数の要素が列挙された場合には、列挙された要素以外の要素を用いてもよい。例えば、「Xは、A、B及びCを用いてYを実行する」と記載される場合、Xは、A、B及びCに加え、Dを用いてYを実行してもよい。
以上、本発明を実施の形態を用いて説明したが、本発明の技術的範囲は上記実施の形態に記載の範囲には限定されない。上記実施の形態に、多様な変更または改良を加えることが可能であることが当業者に明らかである。その様な変更または改良を加えた形態も本発明の技術的範囲に含まれ得ることが、特許請求の範囲の記載から明らかである。
特許請求の範囲、明細書、および図面中において示した装置、システム、プログラム、および方法における動作、手順、ステップ、および段階等の各処理の実行順序は、特段「より前に」、「先立って」等と明示しておらず、また、前の処理の出力を後の処理で用いるのでない限り、任意の順序で実現しうることに留意すべきである。特許請求の範囲、明細書、および図面中の動作フローに関して、便宜上「まず、」、「次に、」等を用いて説明したとしても、この順で実施することが必須であることを意味するものではない。