JP2017041776A - 信号情報取得システムおよび信号情報取得方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】波形データに含まれる所望の信号のパワースペクトルや電力レベルを精度良く推定し、波形データに含まれる無線信号の情報を取得できる信号情報取得システムおよび信号情報取得方法を提供する【解決手段】複数の受信局のうち第1受信局以外の少なくとも1つの第2受信局で受信された参照波形データの自己相関関数から相関成分を抽出して時間周波数変換したパワースペクトルと、第1受信局で受信された観測波形データと第2受信局で受信された前記参照波形データとの相互相関関数から相関成分を抽出して時間周波数変換したクロススペクトルとを用いて、第1受信局で受信された前記観測波形データの受信電力レベルを推定する電力推定部と、電力推定部が推定した推定受信電力レベルに基づいて前記観測波形データに含まれる無線信号の情報を抽出する信号情報抽出部とを備える。【選択図】図1

Description

本発明は、電波環境情報を取得するセンシング技術に関する。
近年、携帯電話や無線LANなどの無線通信システムの発展に伴い、周波数資源の需要が増大している。一方、無線通信で利用する周波数帯域は、既に様々なシステムに稠密に割り当てられており、周波数資源の枯渇問題が深刻化している。そこで、周波数資源を有効利用するために周波数帯域を共用し、コグニティブ無線技術(例えば、非特許文献1参照)を適用する対策が検討されている。コグニティブ無線技術は、例えばセンシングにより電波環境情報を取得し、電波環境を認識することで、時間的・地理的に利用されていない空き周波数を二次的に利用することができる技術である。ここで、空き周波数を適切に利用するためには、センシングによる高精度な電波環境情報の取得が重要である。
従来、センシング技術として電力検出法(例えば、非特許文献2参照)が知られている。電力検出法は、各周波数毎に電力を測定して閾値判定を行うことにより、各周波数に存在する信号の有無を検出し、この結果を電波環境情報として利用していた。しかし、この場合、信号の電力が受信機のノイズフロアよりも十分高い場合は、取得した電波環境情報を有効に利用できるが、ノイズフロアよりも低い電力の信号への適用は難しい。そこで、同一装置内に2つの受信機を搭載して、各受信機でサンプリングした波形データの相互相関関数を計算し、相互相関関数の最大値により閾値判定する方法(例えば、非特許文献3参照)が考えられている。さらに、分散配置した複数の受信局を用い、ある受信局で高い受信電力で受信した信号の波形データを参照波形データとして設定し、位相差をつけた複数の参照波形データと他の受信局で受信した測定対象となる信号の波形データの相互相関関数の最大値を算出して、信号の電力を推定する方法が考えられている(例えば、非特許文献4参照)。図9は、従来技術による信号電力レベルの推定処理の一例を示す。先ず、全受信局により波形データを収集する(ステップS91)。参照波形データを選択する(ステップS92)。参照波形データの信号電力レベルを算出する(ステップS93)。参照波形データと観測波形データの相互相関関数より最大値を抽出する(ステップS94)。観測波形データの信号電力レベルを推定する(ステップS95)。
T. Yucek and H. Arslan, "A survey of spectrum sensing algorithms for cognitive radio applications," IEEE Communications Surveys & Tutorials, Vol.11, No.1, pp.116-130, 2009. D. Cabric, S.M. Mishra, and R.W. Brodersen, "Implementation issues in spectrum sensing for cognitive radios," the Thirty-Eighth Asilomar Conference on Signals, Systems and Computers, Vol.1, pp.772-776, Nov. 2004. M.S.O. Alink et al., "Spectrum Sensing With High Sensitivity and Interferer Robustness Using Cross-Correlation Energy Detection," Proc. IEEE Journal on Emerging and Selected Topics in Circuits and Systems, Vol. 3, No. 4, pp. 566-575, Dec. 2013. 芝他,"ホワイトスペース利用実現に向けた広帯域周波数センシングシステムの提案と性能評価," 信学論, Vol.J97-B, No,12, pp.1224-1233, Dec. 2014.
しかしながら、非特許文献3では、相互相関関数の入力データとなる2つの波形データ内の観測対象信号がほぼ同等の信号電力レベルで受信されるため、両信号電力レベルが低い場合に、相互相関関数の最大値に含まれる雑音の残留相関成分が相対的に大きくなり、誤差が含まれるという問題が生じる。
また、非特許文献4は、相互相関関数の入力データとなる2つの波形データ内の観測対象信号の伝搬特性に相関がない場合は、相互相関関数の値が低く見積もられ、電力レベルの推定値に誤差が含まれるという問題が生じる。なお、伝搬特性の相関に関する誤差の増加は、非特許文献3においても同様に問題となる。
このように、周波数資源を有効活用する電波環境情報を取得するセンシング技術において、相互相関を算出するための信号電力レベルが低い場合、相互相関関数の最大値に含まれる雑音の残留相関成分が相対的に大きくなり、推定値に誤差を含むという問題がある。また、観測対象信号の伝搬特性に相関がない場合、相互相関関数の値が低く見積もられ、波形データに含まれる所望の信号のパワースペクトルや電力レベルを適切に推定し、波形データに含まれる無線信号の情報を取得することが難しいという問題がある。
上記課題に鑑み、相互相関を算出するための信号電力レベルが低い場合や伝搬特性に相関がない場合においても、波形データに含まれる所望の信号のパワースペクトルや電力レベルを精度良く推定し、波形データに含まれる無線信号の情報を取得できる信号情報取得システムおよび信号情報取得方法を提供することを目的とする。
第1の発明は、複数の受信局で受信した波形データに含まれる無線信号の情報を抽出する信号情報取得システムにおいて、複数の受信局のうち第1受信局以外の少なくとも1つの第2受信局で受信された参照波形データの自己相関関数から相関成分を抽出して時間周波数変換したパワースペクトルと、第1受信局で受信された観測波形データと第2受信局で受信された参照波形データとの相互相関関数から相関成分を抽出して時間周波数変換したクロススペクトルとを用いて、第1受信局で受信された観測波形データの受信電力レベルを推定する電力推定部と、電力推定部が推定した推定受信電力レベルに基づいて観測波形データに含まれる無線信号の情報を抽出する信号情報抽出部とを備えることを特徴とする。
第2の発明では、電力推定部は、相互相関関数および自己相関関数の少なくとも一方の相関成分を抽出する際に、所定の閾値を超える第1相関成分、または、絶対値の大きさが予め設定された上位N(Nは正の整数)個分の第2相関成分、の少なくとも一方に該当する相関成分を抽出することを特徴とする。
第3の発明では、電力推定部は、相互相関関数および自己相関関数の少なくとも一方の相関成分の時系列データから予め設定された範囲の相関成分の最大値、または、極値を相関成分として抽出することを特徴とする。
第4の発明では、電力推定部は、相関成分を抽出するための閾値を波形データのデータ長と当該波形データの二乗平均値とに基づいて設定することを特徴とする。
第5の発明では、信号情報抽出部が抽出する無線信号の情報は、受信レベル、信号の有無、信号帯域幅、到来タイミング、フレーム長、伝搬路特性および電波到達エリアの少なくとも1つであることを特徴する。
第6の発明は、複数の受信局で受信した無線信号の波形データを取得する処理と、複数の受信局のうち第1受信局以外の少なくとも1つの第2受信局で受信された参照波形データの自己相関関数から相関成分を抽出して時間周波数変換したパワースペクトルを算出する処理と、第1受信局で受信された観測波形データと第2受信局で受信された参照波形データとの相互相関関数から相関成分を抽出して時間周波数変換したクロススペクトルを算出する処理と、パワースペクトルおよびクロススペクトルを用いて、第1受信局で受信された観測波形データの受信電力レベルを推定する処理と、受信電力レベルに基づいて第1受信局で受信された観測波形データに含まれる無線信号の情報を抽出する処理とを行うことを特徴とする。
第7の発明では、複数の送信局から異なる無線信号を送信し、第1受信局以外に複数の第2受信局が存在する場合、複数の第2受信局毎に受信された参照波形データの自己相関関数から相関成分を抽出して時間周波数変換したパワースペクトルを第2受信局毎に算出する処理と、複数の第2受信局毎に受信された参照波形データと第1受信局で受信された観測波形データとの相互相関関数から相関成分を抽出して時間周波数変換したクロススペクトルを第2受信局毎に算出する処理と、第2受信局毎に算出したパワースペクトルおよびクロススペクトルを用いて、第1受信局で受信された観測波形データの受信電力レベルを第2受信局毎に推定する処理と、第2受信局毎に推定した複数の受信電力レベルに基づいて第1受信局で受信された観測波形データに含まれる複数の無線信号の情報を抽出する処理とを行うことを特徴とする。
第8の発明では、無線信号の情報は、受信レベル、信号の有無、信号帯域幅、到来タイミング、フレーム長、伝搬路特性および電波到達エリアの少なくとも1つであることを特徴する。
本発明に係る信号情報取得システムおよび信号情報取得方法は、伝搬特性の違いにより相互相関関数が時間的に分散した場合においても電力レベル推定性能を向上することができる。さらに、推定したパワースペクトルや電力レベルに基づき信号検出・信号識別や伝搬路推定が可能になる。また、これらの効果をノイズフロア以下となるような低い電力レベルの無線信号に対しても得ることができる。
第1実施形態に係る信号情報取得システムの一例を示す図である。 無線信号の情報を抽出する手順の一例を示す図である。 相互相関関数と自己相関関数の相関成分の一例を示す図である。 相関成分の抽出処理の一例を示す図である。 相関成分の抽出処理の他の例を示す図である。 信号検出処理の一例を示す図である。 第2実施形態に係る信号情報取得システムの一例を示す図である。 信号識別処理の一例を示す図である。 従来の信号電力レベル推定処理の一例を示す図である。
以下、図面を参照して本発明に係る信号情報取得システムおよび信号情報取得方法の実施形態について説明する。
(第1実施形態)
図1は、第1実施形態に係る信号情報取得システム100の一例を示す。
図1において、信号情報取得システム100は、送信局101に対し、分散配置された受信局102iおよび受信局102jと接続された中央局103で構成される。ここで、i,j∈R,R={1,2,…,Nr}(Rは受信局の集合、Nrは正の整数)である。
図1において、送信局101は、波形データを送信信号s(t)に変調して送信する。
受信局102iは、送信局101が送信する送信信号s(t)を伝搬路hi(t)を介して受信する。同様に、受信局102jは、送信局101が送信する送信信号s(t)を伝搬路hj(t)を介して受信する。
中央局103は、複数の受信局102で受信した波形データを集約して、波形データに含まれる無線信号の情報を抽出する。本実施形態では、中央局103は、ノイズフロアの影響により推定値に大きな誤差が含まれるような低い受信信号の受信局102の波形データのパワースペクトルを推定する。そして、中央局103は、推定したパワースペクトルから無線信号の情報を抽出する。ここで、中央局103は、ネットワーク上に配置され、複数の受信局(図1の例では受信局102iおよび受信局102j)からアクセスネットワークおよびアクセス回線を介して、各受信局の波形データを中央局103に伝送する。なお、中央局103は、複数の受信局のうちのいずれかに搭載された一機能であってもよい。
次に、受信局102iおよび受信局102jの構成例について説明する。ここで、受信局102iおよび受信局102jは、同一又は同様の機能を有するので、共通の説明を行う場合は符号末尾のアルファベットを省略して受信局102と表記する。また、受信局102を構成する各ブロックについても同様に表記する。例えば受信回路202iおよび受信回路202jに共通の説明を行う場合は、受信回路202と表記する。
図1において、受信局102は、アンテナ201、受信回路202およびADC(A/D Converter)203を有する。
アンテナ201は、送信局101が送信した送信信号s(t)や他の局の信号、或いはノイズなどの電波を受信する。
受信回路202は、アンテナ201が受信した電波に対して、帯域制限や電力増幅、周波数変換などの受信処理を行い、受信信号x(t)とする。
ADC203は、受信回路202が出力する受信信号x(t)を所定の周期でサンプリングしてデジタル値に変換した波形データx(nts)を中央局103に出力する。ここで、tsはサンプリング間隔、nは自然数、ntsはサンプリング時点をそれぞれ示す。例えば、受信局102iは、受信回路202iが出力する受信信号xi(nts)を中央局103に出力し、受信局102jは、受信回路202jが出力する受信信号x(nts)を中央局103に出力する。なお、波形データは、受信信号x(t)をADC203でサンプリングした電圧値のデータを示す。
図1において、中央局103は、電力推定部301および信号情報抽出部302を有する。
電力推定部301は、複数の受信局(図1の例では受信局102iおよび受信局102j)で受信した波形データを集約して、ノイズフロアの影響により推定値に大きな誤差が含まれるような電力レベルの低い受信信号の受信局102の波形データ(観測波形データ)のパワースペクトルを推定する。例えば、電力推定部301は、雑音の影響が少なく受信電力が大きい受信局102の波形データ(参照波形データ)との相互相関関数を離散フーリエ変換したクロススペクトルおよび参照波形データの自己相関関数を離散フーリエ変換したパワースペクトルを求めて、観測波形データのパワースペクトルを推定する。ここで、参照波形データxi(nts)および観測波形データxj(nts)は、次式で表される。
Figure 2017041776
Figure 2017041776
上式において、s(nts)は送信信号の波形データ、hi(nts)およびhj(nts)は伝搬路の応答特性、vj(nts)およびvj(nts)は雑音をそれぞれ示す。
信号情報抽出部302は、電力推定部301が推定したパワースペクトルより、受信局102において受信した無線信号の情報を抽出する。例えば、信号情報抽出部302は、信号電力レベルの推定、所望信号(送信信号)の検出/識別などを行う。また、信号情報抽出部302は、検出・識別情報に基づいて信号帯域幅、到来タイミング、フレーム長の抽出などを行う。さらに、信号情報抽出部302は、複数の受信局102で受信した波形データから抽出した無線信号の情報を参照し、それらの受信局102の配置等の情報に基づいて、各受信局102で受信された共通の無線信号の空間的な電波到達エリアの情報を抽出する。
このようにして、中央局103は、使用可能な周波数帯域を判別し、空き周波数を有効利用するための情報を取得することができる。ここで、本実施形態では、電力推定部301と信号情報抽出部302との2つのブロックに分けたが、電力推定部301と信号情報抽出部302とを1つのブロックにまとめて抽出部としてもよい。
図2は、受信局102j(j≠i)の無線信号の情報を抽出する手順の一例を示す。図2において、図1で説明したように、受信局102iおよび受信局102jは、送信局101からの送信信号s(t)を伝搬路hi(t)および伝搬路hj(t)を介して受信信号xi(t)および受信信号xj(t)をそれぞれ受信するものとする。
ステップS1において、中央局103は、受信局102iおよび受信局102jから波形データxi(nts)および波形データxj(nts)を収集する。
ステップS2において、中央局103は、受信局102iおよび受信局102jから収集した波形データxi(nts)および波形データxj(nts)の電力レベルをそれぞれ算出し、受信局102iおよび受信局102jの両方の波形データから算出した電力レベルの中で最も電力レベルの高い波形データを参照波形データとして選択する。ここで、本実施形態では、受信局102iが受信した波形データxi(nts)を参照波形データとし、受信局102jが受信した波形データxj(nts)を観測波形データ として説明する。
ステップS3において、中央局103は、ステップS2で選択した参照波形データの自己相関関数を算出し、相関成分を抽出する。
ステップS4において、中央局103は、ステップS3で抽出した自己相関関数の相関成分を用いてパワースペクトルを算出する。なお、パワースペクトルの算出方法の詳細については後述する。
ステップS5において、中央局103は、参照波形データと観測波形データの相互相関関数を算出し、相関成分を抽出する。
ステップS6において、中央局103は、ステップS5で抽出した相互相関関数の相関成分を用いてクロススペクトルを算出する。なお、クロススペクトルの算出方法の詳細については後述する。
ステップS7において、中央局103は、ステップS4とステップS6とで算出したパワースペクトルとクロススペクトルとを用いて、観測波形データのパワースペクトルを推定する。
ステップS8において、中央局103は、ステップS7で推定したパワースペクトルを用いて観測波形データに含まれる無線信号の情報を抽出する。なお、無線信号の情報を抽出方法の詳細については後述する。
[相関成分の抽出]
図3は、相互相関関数と自己相関関数の相関成分の一例を示す。図3において、横軸は時間τ、縦軸は自己相関関数または相互相関関数の相関成分の絶対値を示す。ここで、相互相関関数rxc,ijおよび自己相関関数rac,iは、それぞれ次の式で表される。
Figure 2017041776
Figure 2017041776
ここで、共通の信号を含む波形データに対する自己相関関数rac,iおよび相互相関関数rxc,ijは、相関が高い相関成分と、無相関に相当する残留相関成分とが混在した時系列データで表される。なお、相関関数を求める際に使用する波形データの有限のデータ長の範囲内で相関成分を抽出する。例えば、波形データの有限のデータ長をサンプリングしたときのサンプル数をNsとして、サンプル数Nsの中から相関が高い相関成分を抽出する。
図3(a)は、相互相関関数rxc,ijの時系列データの一例を示し、サンプル数Nsのデータ長の範囲内に相関が高い相関成分と、無相関に相当する残留相関成分とが混在している。同様に、図3(b)は、自己相関関数rac,iの時系列データの一例を示し、サンプル数Nsのデータ長の範囲内に相関が高い相関成分と、無相関に相当する残留相関成分とが混在している。
本実施形態に係る信号情報取得システム100では、図3(a)および図3(b)に示した相関が高い相関成分を抽出して、抽出されなかった相関成分をゼロにする。これにより、雑音成分間や信号成分間、信号成分と雑音成分との相関成分などの影響を少なくすることができる。
図4は、ステップS3およびS5で行う相関成分の抽出方法を示す。図4において、横軸は時間τ、縦軸は自己相関関数または相互相関関数の相関成分の絶対値を示す。相関が高い相関成分の抽出方法として、例えば(1)〜(3)の方法を用いる。
(1)所定の閾値Thを設定し、相関成分の絶対値と比較する。比較した結果、閾値Th以上の相関成分を抽出し、閾値Th未満の相関成分をゼロにする。図4(a)の例では、黒丸印が閾値Th以上の抽出される相関成分を示し、白丸印が閾値Th未満の抽出されない相関成分を示す。
(2)相関成分の絶対値の上位N個(Nは正の整数)を抽出する相関成分として選択する。選択していない相関成分はゼロにする。図4(b)の例では、N=5として上位5個の黒丸印の相関成分が抽出される。なお、Nは予め設定された値である。
(3)上述の(1)と(2)の両方の条件を満たし、閾値Th以上、かつ、上位最大N個(Nは正の整数)を抽出する相関成分として選択する。選択されていない相関成分はゼロにする。図4(c)の例では、N=3として閾値Th以上かつ上位3個の黒丸印が抽出される相関成分を示し、白丸印が抽出されない相関成分を示す。
なお、閾値Thは、残留相関成分を基準にして設定する。具体例として、閾値Thは、相関関数を求める際に使用する波形データの有限のデータ長をサンプリングしたときのサンプル数Nsと、その波形データの電力レベル(二乗平均値)に基づいて、以下の式のように定められる。
Figure 2017041776
ここで、Piは、受信局iで受信した波形データ(データ長当たり)の二乗平均値である。また、Marginは、残留相関成分の最大値や分散に基づいて設定しても良い。
図5は、相関成分の他の抽出方法の一例を示す。図5において、横軸は時間τ、縦軸は自己相関関数または相互相関関数の相関成分の絶対値を示し、黒丸印が抽出される相関成分、白丸印が抽出されない相関成分をそれぞれ示す。図4の例では、有限のデータ長の波形データをサンプリングしたサンプル数Nsを対象として相関成分の抽出を行う例を示したが、図5の例では、サンプル数Ns分の時系列データを複数のブロックに分割し、各分割したブロック毎の最大値を相関成分として抽出する。そして、抽出した相関成分以外の相関成分はゼロにする。
図5(a)は、分割するブロックの一例を示し、分割単位としてシンボル長(サンプル数Nb個(Nb<Ns))を想定して時系列データをNb個毎に分割し、各分割したNb個毎の最大値を相関成分として抽出する。
図5(b)の例では、Nb個毎に閾値Th以上の最大値(ピーク)を相関成分として抽出する例を示す。図5(b)の場合は、閾値Th以上であってもピークではない相関成分は抽出されない。
図5(c)の例では、Nb個毎に閾値Th以上、かつ、上位最大N個の最大値(ピーク)を相関成分として抽出する例を示す。ここで、図5(c)の例では、各Nb個内にピークが1つしか含まれないので、図5(b)と同じ相関成分が抽出されている。
ここで、図5に示したように、ブロックに分割して最大値を抽出する代わりに、例えば、時系列データをローパスフィルタ等で平滑化し、隣接する次の時点のサンプルとの増分の符号が正から負に反転した部分(極大値)を相関成分として抽出するようにしてもよい。
次に、ステップS4のパワースペクトルの算出方法について詳しく説明する。ステップS4では、参照波形データの自己相関関数rac,iをフーリエ変換して、パワースペクトルRac,iを求める。Rac,iは以下の式で表される。
Figure 2017041776
ここで、Xi(f)は参照波形データxi(nts)をフーリエ変換したスペクトルを示す。Hi(f)は伝搬路の周波数特性、Ss(f)は送信信号のスペクトル、Sνi(f)は雑音のスペクトルをそれぞれ示す。また、は複素共役を表し、例えば、Xi *(f)とXi(f)、Hi *(f)とHi(f)、Ss*(f)とSs(f)、Sνi * (f) とSνi(f)は、それぞれ複素共役の関係にある。
なお、本実施形態では、図3および図5で説明したように、自己相関関数の時間領域において、高い相関成分を抽出して残りの相関成分をゼロにして除去するので、式(6)は次のように近似できる。
Figure 2017041776
次に、ステップS6のクロススペクトルの算出方法およびステップS7のパワースペクトルの算出方法について詳しく説明する。
ステップS6では、参照波形データと観測波形データの相互相関関数rxc,ijをフーリエ変換して、クロススペクトルRxc,ijを求める。クロススペクトルRxc,ijは以下の式で表される。
Figure 2017041776
ここで、Xi(f)は参照波形データをフーリエ変換したスペクトルである。Xj *(f)は観測波形データをフーリエ変換した複素共役のスペクトルである。Ss(f)は受信局i,jで受信される共通信号のスペクトルを示す。また、式(6)と同様に、相互相関関数の時間領域において、高い相関成分を抽出して残りの相関成分をゼロにして除去するので、式(8)は次のように近似できる。
Figure 2017041776
ステップS7では、Rac,iとRxc,ijを用いて、受信局jの観測波形データのパワースペクトルRESTjを推定する。パワースペクトルRESTjは、Rac,iおよびRxc,ijの近似式を適用すると、以下の式で表される。
Figure 2017041776
このように、受信局jの観測波形データのパワースペクトルRESTjを推定することにより、受信局102jのパワースペクトルRac,jを求めることができる。
次に、ステップS8の無線信号の情報を抽出する方法について詳しく説明する。
ステップS8では、この推定されたパワースペクトルより、信号電力レベルの推定、や所望信号の検出/識別、その検出・識別情報に基づき信号帯域幅、到来タイミング、フレーム長の抽出、受信局jにおいて受信した無線信号の情報を抽出する。さらに、複数の受信局で受信した波形データから抽出した無線信号の情報を参照し、それらの受信局の配置等の情報に基づいて、各受信局で受信された共通の無線信号の空間的な電波到達エリアの情報を抽出する。なお、受信局の配置に関する情報は、予め保持されているものとする。
一例として、信号電力レベルの推定は、所望信号の信号帯域幅Bが既知の場合、以下の式で算出することができる。推定信号電力レベルP^は、周波数毎のパワースペクトルRESTjの信号帯域B内における総和として以下の式で求められる。
Figure 2017041776
図6は、所望信号の検出処理の一例を示す。図6の例では、中央局103は、推定信号電力レベルP^と所定の判定閾値Thdとを比較することで、受信局102jにおける所望信号の検出の有無を判定する。なお、図6において、ステップS1からステップS7までの処理は、図2で説明したステップS1からステップS7までの処理と基本的に同じである。
図6に示した信号検出処理のステップS9からステップS12までの処理は、図2で説明したステップS8で信号情報を抽出する処理の1つとして、所望信号の有無を検出する処理の一例を示す。
ステップS8において、中央局103は、受信局102jの信号電力レベルP^を推定する。
ステップS9において、中央局103は、信号検出の判定閾値Thdを設定する。なお、判定閾値Thdの設定については後述する。
ステップS10において、中央局103は、推定信号電力レベルP^と判定閾値Thdとを比較する。そして、P^>Thdの場合はステップS11に進み、P^≦Thdの場合はステップS12に進む。
ステップS11において、中央局103は、受信局102jにおいて、所望信号(送信信号s(t))の検出有りと判定する(検出)。
ステップS12において、中央局103は、受信局102jにおいて、所望信号の検出無しと判定する(未検出)。
このようにして、本実施形態に係る信号情報取得システム100は、受信局102jにおける所望信号の検出および識別を行うことができる。
[判定閾値Thdの設定]
次に、判定閾値Thdの設定方法について説明する。ここで、本実施形態では、判定閾値Thdを雑音のみの場合に得られる雑音推定レベルに基づいて設定する。この雑音推定レベルは、上述の電力検出法により算出可能なノイズフロアレベルと波形データのサンプル数Nsと相関成分の抽出数pにより計算することができ、判定閾値Thdは以下の式で設定することができる。
Figure 2017041776
ここで、α(f)は、無相関の関係にある参照信号と雑音との残留相関成分である。
次に、式(12)の判定閾値Thdの導出方法について説明する。
先ず、受信局jに信号が到来していない場合のクロススペクトルR'xc,ij(f)は、以下の式で表すことができる。
Figure 2017041776
さらに、Nsサンプルの相互相関関数から、pサンプルの相関成分を抽出した後の受信局jに信号が到来していない場合のクロススペクトルの絶対値二乗の周波数成分は、以下の式で求めることができる。
Figure 2017041776
一方、式(6)で示した参照波形データのパワースペクトルRac,i(f)は、参照信号と雑音成分のみで近似して以下の式で表すことができる。
Figure 2017041776
ここで、式(14)と式(15)とから受信局jに信号が到来していない場合の周波数fのスペクトルは次式のように表される。
Figure 2017041776
そして、受信局jに信号が到来していない場合の推定信号電力レベルは信号帯域幅B内のスペクトルの総和となり、所望信号の未検出率と誤警報率のバランスを考慮したMarginを加えた式(12)で示した判定閾値Thdを算出することができる。ここで、Marginは、計算などに基づいた所定値を設定しても良いし、経験的に得られた未検出率や誤警報率などに基づいて設定しても良い。
このようにして、中央局103は、判定閾値Thdを設定して所望信号の有無を判定することができる。
本実施形態では、受信局102iの参照波形データのパワースペクトルRac,iと、観測波形データと参照波形データのクロススペクトルRxc,ijとを用いて受信局102jの観測波形データのパワースペクトルRESTjを推定した。なお、観測波形データのパワースペクトルは、受信局102jの観測波形データの自己相関関数から求めることもできるが、受信レベルが精度良く算出できる範囲は、受信レベルがノイズフロアレベルよりも十分に高い場合に制限されるので、誤差が大きくなるという問題がある。これに対して、本実施形態で説明した方法では、観測波形データと参照波形データとは、共通の送信信号s(t)と互いに無相関の雑音成分とを含むため、相互相関関数rxc,ijにおいて無相関の時間領域の値を基準に高い相関値の相関成分を抽出してからクロススペクトラムRxc,ijに変換することにより、雑音の影響を軽減することができる。つまり、雑音の影響が少ないRxc,ijとRac,iとを用いて遅延波を考慮しつつノイズフロア近傍より低い推定対象信号の受信レベルの推定が可能となる。
(第2実施形態)
図7は、第2実施形態に係る信号情報取得システム400の一例を示す。
図7において、信号情報取得システム400は、送信局101lおよび送信局101mに対し、受信局102i、受信局102jおよび受信局102kと、中央局103とを有する。ここで、第1実施形態との違いは、第2実施形態では複数の送信局101(図7の例では、送信局101lおよび送信局101m)が存在すること、各送信局101の送信信号を高い受信レベルでそれぞれ受信可能な分散配置された受信局102iおよび受信局102kが存在することである。本実施形態では、複数の送信局101の各送信信号に対応する参照波形データがあり、複数の送信信号が同時に受信されていると想定される受信局102jにおいて各送信信号がどのようなレベルで混入されているかを求める場合について説明する。つまり、受信局102iおよび受信局102kの両方の波形データから算出した電力レベルの中で最も電力レベルの高い波形データを参照波形データとして送信局101毎に選択する。したがって、送信局101lの参照波形データと、送信局101mの参照波形データとがそれぞれ選択される。
図7において、送信局101lは、波形データを送信信号sl(t)に変調して送信する。同様に、送信局101mは、波形データを送信信号sm(t)に変調して送信する。
受信局102iは、送信局101lが送信する送信信号sl(t)を伝搬路hil(t)を介して受信する。
受信局102kは、送信局101kが送信する送信信号sm(t)を伝搬路hkm(t)を介して受信する。
受信局102jは、送信局101lが送信する送信信号sl(t)を伝搬路hjl(t)を介して受信すると共に、送信局101mが送信する送信信号sm(t)を伝搬路hjm(t)を介して受信する。
中央局103は、複数の受信局102で受信した波形データを集約して、波形データに含まれる無線信号の情報を抽出する。本実施形態では、中央局103は、ノイズフロアの影響により推定値に大きな誤差が含まれるような低いレベルの信号を受信する受信局102jの波形データのパワースペクトルを推定する。そして、中央局103は、推定したパワースペクトルから受信局102jにおける無線信号の情報を抽出する。ここで、中央局103は、第1実施形態と同様に、ネットワーク上に配置され、複数の受信局(図7の例では受信局102i、受信局102jおよび受信局102k)からアクセスネットワークおよびアクセス回線を介して、各受信局102の波形データを中央局103に伝送する。なお、中央局103は、複数の受信局102のうちのいずれかに搭載された一機能であってもよい。
図7において、受信局102i、受信局102jおよび受信局102kは、図1で説明した受信局102iおよび受信局102jと同一又は同様のブロックを有する。なお、本実施形態においても第1実施形態と同様に、受信局102i、受信局102jおよび受信局102kに共通の説明を行う場合は符号末尾のアルファベットを省略して受信局102と表記する。また、送信局101lおよび送信局101mについても同様に表記する。例えば送信局101lおよび送信局101mに共通の説明を行う場合は、送信局101と表記する。
図7において、各受信局102は、図1と同様に、アンテナ201、受信回路202およびADC203を有する。
受信局102iは、アンテナ201iにより送信局101lが送信した送信信号sl(t)や他の局の信号、或いはノイズなどを含む電波を受信して、受信回路202iにより帯域制限や電力増幅、周波数変換などの受信処理を行い、受信信号xi(t)とする。そして、受信信号xi(t)は、ADC203iにより所定の周期でサンプリングされ、デジタル値に変換された波形データxi(nts) が中央局103に出力される。ここで、tsはサンプリング間隔、nは自然数、ntsはサンプリング時点をそれぞれ示す。
受信局102kは、アンテナ201kにより送信局101mが送信した送信信号sm(t)や他の局の信号、或いはノイズなどの電波を受信して、受信回路202kにより帯域制限や電力増幅、周波数変換などの受信処理を行い、受信信号xk(t)とする。そして、受信信号xk(t)は、ADC203kにより所定の周期でサンプリングされ、デジタル値に変換された波形データxk(nts) が中央局103に出力される。
受信局102jは、アンテナ201jにより送信局101lが送信した送信信号sl(t)および送信局101mが送信した送信信号sm(t)、或いは他の局の信号やノイズなどを含む電波を受信して、受信回路202jにより帯域制限や電力増幅、周波数変換などの受信処理を行い、受信信号xj(t)とする。そして、受信信号xj(t)は、ADC203jにより所定の周期でサンプリングされ、デジタル値に変換された波形データxj(nts)が中央局103に出力される。
図7において、中央局103は、電力推定部301i、電力推定部301k、および信号情報抽出部302を有する。
電力推定部301iは、図1に示した電力推定部301と同様に動作し、複数の受信局(図7の例では受信局102iおよび受信局102j)で受信した波形データを集約して、受信局102jの波形データ(観測波形データ)のパワースペクトルを推定する。例えば、電力推定部301iは、雑音の影響が少なく受信電力が大きい受信局102iの波形データ(参照波形データ)との相互相関関数を離散フーリエ変換したクロススペクトルおよび参照波形データの自己相関関数を離散フーリエ変換したパワースペクトルを求めて、観測波形データのパワースペクトルを推定する。
電力推定部301kは、電力推定部301iと同様に動作するが、受信局102kおよび受信局102jで受信した波形データを集約して、受信局102jの波形データ(観測波形データ)のパワースペクトルを推定する。例えば、電力推定部301kは、雑音の影響が少なく受信電力が大きい受信局102kの波形データ(参照波形データ)との相互相関関数を離散フーリエ変換したクロススペクトルおよび参照波形データの自己相関関数を離散フーリエ変換したパワースペクトルを求めて、観測波形データのパワースペクトルを推定する。
信号情報抽出部302は、図1に示した信号情報抽出部302と同様に動作し、電力推定部301iおよび電力推定部301kが推定したパワースペクトルより、受信局102jにおいて受信した無線信号の情報を抽出する。
ここで、本実施形態では、受信局102iおよび受信局102kの両方の波形データから算出した電力レベルの中で最も電力レベルの高い波形データを参照波形データとして送信局101毎に選択する。つまり、送信局101lの参照波形データと、送信局101mの参照波形データとが選択される。そして、第1実施形態で説明した受信局102jで受信された無線信号のパワースペクトルの推定方法と同様に、中央局103は、各送信局101の送信信号に対応したそれぞれの参照波形データを用いて、受信局102jで受信された観測波形データから各送信局101に対応するそれぞれの無線信号のパワースペクトルを推定する。そして、中央局103は、第1実施形態と同様に推定したパワースペクトルにより、受信局102jにおける各送信局101に対応するそれぞれの無線信号の情報を抽出する。
このようにして、中央局103は、使用可能な周波数帯域を判別し、空き周波数を有効利用するための情報を取得することができる。ここで、図7では、電力推定部301iおよび電力推定部301kと、信号情報抽出部302とを別のブロックに分けたが、電力推定部301iおよび電力推定部301kと信号情報抽出部302とを1つのブロックにまとめて抽出部としてもよい。
図8は、受信局102jにおける無線信号の識別手順の一例を示す。なお、j≠i,j≠kおよびi≠kとする。図8の例では、中央局103は、推定信号電力レベルP^と所定の判定閾値Thdとを比較することで、受信局102jにおける所望信号の有無を判定すると共に、所望信号とは異なる信号の有無についても判定する。
ここで、第2実施形態では、複数の送信局101が存在するので、信号情報取得システム400は、複数の無線信号が重畳された中から情報の抽出を行う必要がある。このため、中央局103は、重畳された複数の無線信号から各無線信号を識別する処理を行う。例えば図7に示す信号情報取得システム400の場合、送信局101lおよび送信局101mが送信する送信信号sl(t)および送信信号sm(t)が重畳された無線信号が受信局102jで受信されるので、中央局103は、送信信号sl(t)および送信信号sm(t)のどの信号を検出したかを判別する必要がある。
なお、図8において、ステップS1からステップS8までの処理は、図2で説明したステップS1からステップS8までの処理と基本的に同じであるが、複数の送信局101から送信される各送信信号のそれぞれのパワースペクトルを推定する点が第1実施形態とは異なる。例えば、受信局102iの自己相関のパワースペクトルRac,iを用いて、送信局101lから送信される送信信号sl(t)に対する受信局102jのパワースペクトルRESTjlを推定する。推定パワースペクトルRESTjlは、式(10)において、送信信号のスペクトルSs(f)をSsl(f)、伝送路の伝達関数Hi(f)およびHj(f)をHil(f)およびHjl(f)とすることで式(17)のように表すことができる。ここで、式(17)では、式(10)と同様に、自己相関関数および相互相関関数の時間領域において、高い相関成分を抽出して残りの相関成分をゼロにして除去することによる近似を適用する。
Figure 2017041776
同様に、受信局102kの自己相関のパワースペクトルRac,kを用いて、送信局101mから送信される送信信号sm(t)に対する受信局102jのパワースペクトルRESTjmを推定する。推定パワースペクトルRESTjmは、式(10)において、送信信号のスペクトルSs(f)をSsm(f)、伝送路の伝達関数Hi(f)およびHj(f)をHim(f)およびHjm(f)とすることで式(18)のように表すことができる。ここで、式(18)では、式(10)と同様に、自己相関関数および相互相関関数の時間領域において、高い相関成分を抽出して残りの相関成分をゼロにして除去することによる近似を適用する。
Figure 2017041776
このようにして、図8のステップS8において、中央局103は、図2で説明したステップS8で信号情報を抽出する処理として、受信局102jの信号電力レベルPjl^およびPjm^を推定する。ここで、図7に示した電力推定部301iは、式(19)により、信号電力レベルPjl^を推定し、電力推定部301kは、式(20)により、信号電力レベルPjm^を推定する。
Figure 2017041776
Figure 2017041776
次に、図8において、ステップS20からステップS26までの処理は、所望信号の有無を判定すると共に、複数の所望信号を識別する処理の一例を示す。
ステップS20において、中央局103は、受信局102jの観測波形データの電力レベルPtotalを測定する。
ステップS21において、中央局103は、信号検出の判定閾値Thcを設定する。なお、判定閾値Thcの設定方法については後述する。
ステップS22において、中央局103は、推定信号電力レベルP^と判定閾値Thcとを比較する。そして、P^>Thcの場合はステップS23に進み、P^≦Thcの場合はステップS24に進む。ここで、送信局101lの送信信号sl(t)の有無を判定する場合は、推定信号電力レベルP^=Pjl^とし、送信局101mの送信信号sm(t)の有無を判定する場合は、推定信号電力レベルP^=Pjm^としてそれぞれ同様の処理を行う。
ステップS23において、中央局103は、受信局102jにおいて、所望信号(例えばsl(t))の検出有りと判定する。
ステップS24において、中央局103は、電力検出法(Energy detection)により信頼性の高い測定結果として所望信号を検出するための閾値ThEDと受信局102jの観測波形データの電力レベルPtotalとを比較する。そして、Ptotal>ThEDの場合はステップS25に進み、Ptotal≦ThEDの場合はステップS26に進む。
ステップS25において、中央局103は、受信局102jにおいて、所望信号とは異なる別の信号(異信号)の検出有りと判定する。例えば、所望信号がsl(t)の場合に送信信号sm(t)が受信されている場合は、sm(t)が異信号として検出される。
ステップS26において、中央局103は、受信局102jにおいて、信号の検出無しと判定する。
このようにして、本実施形態に係る信号情報取得システム400は、受信局102jにおける所望信号の検出および識別を行うことができる。
[判定閾値Thcの設定]
次に、判定閾値Thcの設定方法について説明する。ここで、本実施形態では、複数の無線信号(図7の例では、送信信号sl(t)および送信信号sm(t))が重畳された中から信号情報の抽出を行うため、重畳された複数の無線信号から各無線信号を識別する必要がある。
送信局101lと送信局101mとの2つの送信信号sl(t)および送信信号sm(t)が重畳された場合の信号識別を行うための判定閾値Thcは、所望信号以外の信号kが存在する場合に得られる推定レベルに基づいて設定する。この推定レベルは、電力検出法により算出可能なノイズフロアレベルまたはノイズフロアレベルより大きな信号kを受信した場合の電力レベルと、波形データのサンプル数Nsと相関成分の抽出数pにより計算することができる。この場合、判定閾値Thcは、ノイズフロアレベルまたはノイズフロアレベルより大きな信号kを受信した場合の電力レベルをp/Ns倍した値として、次式のように求められる。ここで、所望信号の未検出率と誤警報率のバランスを考慮したMarginを加えている。
Figure 2017041776
ここで、β(f)は、送信信号slと所望信号以外の信号kおよび雑音との残留相関成分である。
次に、判定閾値Thcの導出方法について説明する。
先ず、受信局102jに送信信号sl(t)が到来していない場合のクロススペクトルR''xc,ij(f)は、以下の式で表すことができる。
Figure 2017041776
さらに、Nsサンプルの相互相関関数から、pサンプルの相関成分を抽出した後の受信局jに送信信号sl(t)が到来していない場合のクロススペクトルの絶対値二乗周波数成分は、以下の式で求めることができる。
Figure 2017041776
一方、送信信号sl(t)の参照波形データのパワースペクトルRac,i(f)は、以下の式で表すことができる。
Figure 2017041776
ここで、参照波形データのパワースペクトルRac,i(f)は、参照信号と雑音成分のみで近似して以下の式で表すことができる。
Figure 2017041776
そして、式(23)に示したクロススペクトルの絶対値二乗周波数成分と、式(25)のパワースペクトルRac,i(f)とを用いて、次式により、判定閾値Thcを設定することができる。
Figure 2017041776
なお、上記の説明では、受信局102iを基準にして、受信局102jに送信信号sl(t)が到来していない場合について説明したが、受信局102kを基準にして、受信局102jに送信信号sm(t)が到来していない場合についても同様に判定閾値Thcを設定することができる。
このようにして、本実施形態に係る信号情報取得システム400は、複数の送信局101が存在し、各送信局101の送信信号を高い受信レベルでそれぞれ受信可能な分散配置された複数の受信局102が存在する場合において、複数の送信局101の各送信信号に対応する参照波形データを設定して、各参照波形データとクロススペクトルを用いることにより、複数の送信信号が同時に受信されていると想定される受信局102において各送信信号の検出および識別を行うことができる。
以上、各実施形態で説明したように、本実施形態に係る信号情報取得システムおよび信号情報取得方法は、相互相関を算出するための信号電力レベルが低い場合や伝搬特性に相関がない場合においても、共通の無線信号を受信可能な他の受信局102の波形データとのクロススペクトルを用いて対象とする受信局102の波形データに含まれる所望の信号のパワースペクトルや電力レベルを精度良く推定し、無線信号の情報を取得することができる。特に、相関関数の時間領域において、相関が高い相関成分を抽出して残りの相関成分をゼロにして除去することにより、雑音成分間や信号成分間、信号成分と雑音成分との相関成分などが推定結果に与える影響を少なくすることができるので、精度の高い推定を行うことができる。
100,400・・・信号情報取得システム;101,101l,101m・・・送信局;102,102i,102j,102k・・・受信局;103・・・中央局;201・・・アンテナ;202・・・受信回路;203・・・ADC;301,301i,301k・・・電力推定部;302・・・信号情報抽出部

Claims (8)

  1. 複数の受信局で受信した波形データに含まれる無線信号の情報を抽出する信号情報取得システムにおいて、
    前記複数の受信局のうち第1受信局以外の少なくとも1つの第2受信局で受信された参照波形データの自己相関関数から相関成分を抽出して時間周波数変換したパワースペクトルと、前記第1受信局で受信された観測波形データと前記第2受信局で受信された前記参照波形データとの相互相関関数から相関成分を抽出して時間周波数変換したクロススペクトルとを用いて、前記第1受信局で受信された前記観測波形データの受信電力レベルを推定する電力推定部と、
    前記電力推定部が推定した推定受信電力レベルに基づいて前記観測波形データに含まれる無線信号の情報を抽出する信号情報抽出部と
    を備えることを特徴とする信号情報取得システム。
  2. 請求項1に記載の信号情報取得システムにおいて、
    前記電力推定部は、前記相互相関関数および前記自己相関関数の少なくとも一方の相関成分を抽出する際に、所定の閾値を超える第1相関成分、または、絶対値の大きさが予め設定された上位N(Nは正の整数)個分の第2相関成分、の少なくとも一方に該当する相関成分を抽出する
    ことを特徴とする信号情報取得システム。
  3. 請求項1または請求項2に記載の信号情報取得システムにおいて、
    前記電力推定部は、前記相互相関関数および前記自己相関関数の少なくとも一方の相関成分の時系列データから予め設定された範囲の相関成分の最大値、または、極値を相関成分として抽出する
    ことを特徴とする信号情報取得システム。
  4. 請求項1から請求項3のいずれか一項に記載の信号情報取得システムにおいて、
    前記電力推定部は、前記相関成分を抽出するための閾値を前記波形データのデータ長と当該波形データの二乗平均値とに基づいて設定する
    ことを特徴とする信号情報取得システム。
  5. 請求項1から請求項4のいずれか一項に記載の信号情報取得システムにおいて、
    前記信号情報抽出部が抽出する無線信号の情報は、受信レベル、信号の有無、信号帯域幅、到来タイミング、フレーム長、伝搬路特性および電波到達エリアの少なくとも1つである
    ことを特徴する信号情報取得システム。
  6. 複数の受信局で受信した無線信号の波形データを取得する処理と、
    前記複数の受信局のうち第1受信局以外の少なくとも1つの第2受信局で受信された参照波形データの自己相関関数から相関成分を抽出して時間周波数変換したパワースペクトルを算出する処理と、
    前記第1受信局で受信された観測波形データと前記第2受信局で受信された前記参照波形データとの相互相関関数から相関成分を抽出して時間周波数変換したクロススペクトルを算出する処理と、
    前記パワースペクトルおよび前記クロススペクトルを用いて、前記第1受信局で受信された前記観測波形データの受信電力レベルを推定する処理と、
    前記受信電力レベルに基づいて前記第1受信局で受信された前記観測波形データに含まれる無線信号の情報を抽出する処理と
    を行うことを特徴とする信号情報取得方法。
  7. 請求項6に記載の信号情報取得方法において、
    複数の送信局から異なる無線信号を送信し、前記第1受信局以外に複数の前記第2受信局が存在する場合、
    複数の前記第2受信局毎に受信された参照波形データの自己相関関数から相関成分を抽出して時間周波数変換したパワースペクトルを前記第2受信局毎に算出する処理と、
    複数の前記第2受信局毎に受信された前記参照波形データと前記第1受信局で受信された観測波形データとの相互相関関数から相関成分を抽出して時間周波数変換したクロススペクトルを前記第2受信局毎に算出する処理と、
    前記第2受信局毎に算出した前記パワースペクトルおよび前記クロススペクトルを用いて、前記第1受信局で受信された前記観測波形データの受信電力レベルを前記第2受信局毎に推定する処理と、
    前記第2受信局毎に推定した複数の前記受信電力レベルに基づいて前記第1受信局で受信された前記観測波形データに含まれる複数の無線信号の情報を抽出する処理と
    を行うことを特徴とする信号情報取得方法。
  8. 請求項6または請求項7に記載の信号情報取得方法において、
    前記無線信号の情報は、受信レベル、信号の有無、信号帯域幅、到来タイミング、フレーム長、伝搬路特性および電波到達エリアの少なくとも1つである
    ことを特徴する信号情報取得方法。
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