JP2017040378A - 乾燥機、乾燥木材および木製品 - Google Patents

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Abstract

【課題】従来からある乾燥機では、乾燥させた木材から放出された水分や水分を含む空気を機外に排出するための除湿器や送風装置を設ける必要がありコストがかかっていた。また、そのような装置を設けたり排気機構を設ける必要性があるため乾燥機内のスペースを木材乾燥のために有効に利用できているとは必ずしも言い難かった。
【解決手段】木製の内壁と、前記内壁から離間して配置される遠赤外線面状ヒーターと、からなる乾燥機などを提案する。
【選択図】図1

Description

本発明は特に木材を乾燥させるための乾燥機や乾燥機を用いて乾燥させた乾燥木材、および当該乾燥木材を用いて加工された木製品などに関する。
木材は乾燥させることによりその強度が高まることが知られており、従来から様々な乾燥方法が用いられてきた。例えば乾燥機内に搬入した木材に対し、ボイラーや高周波発生装置等で機内を高温にする方法や、減圧する方法、遠赤外線を用いることで効率よく乾燥を行う方法などが知られている。特に特許文献1には、天然鉱石を室内に配置し遠赤外線を輻射させる方法により室内に搬入された木材を乾燥させる乾燥室に関する技術が開示されている。
特開2012−122624号公報
しかしながら、これらの従来技術においてはいずれも乾燥させた木材から放出された水分や水分を含む空気を機外に排出するための除湿器や送風装置を設ける必要があり、これらの装置を稼働させるのに多くのエネルギーを必要とすることから、設備を導入する際のみならず稼働する際においても多大なコストがかかっていた。また、そのような装置を設けたり排気機構を設ける必要性があるため乾燥機内のスペースを対象物の乾燥のために有効に利用できているとは必ずしも言い難かった。
以上のような課題を解決するために、本件発明は、木製の内壁と、前記内壁から離間して配置される遠赤外線面状ヒーターと、からなる乾燥機などを提案する。
また、上記のような乾燥機で乾燥した乾燥木材、あるいは当該乾燥木材を加工して作った木製品なども本件発明として提案する。
主に以上のような構成をとる本件発明によって、乾燥機内のスペースを有効に活用し換気も必要なく木材の乾燥を行い、高品質の乾燥木材を得ることが可能になる。
実施形態1の乾燥機の構成の一例を示す平面断面図 発熱部の発熱の具体例を説明するための図 発熱部の発熱の別の具体例を説明するための図 発熱部の発熱の別の具体例を説明するための図 実施例1で用いた実施形態1の乾燥機の外観の一例を示す写真 実施例3の最大応力を計測する実験結果を示す棒グラフ 実施例3の最大応力を計測する別の実験結果を示す棒グラフ 実施例3で用いた木材の採取部分を示した図 実施例3の含水率を計測する実験結果を示す棒グラフ 実施例3の含水率を計測する別の実験結果を示す棒グラフ 実施形態2の乾燥機の内壁周辺の構成の一例を示す斜視図 実施形態2の乾燥機におけるサーモスタットの設置例を示すための図 実施形態3の乾燥機の構成の一例を示す平面断面図 実施形態4の乾燥機の構成の一例を示す側面断面図 実施形態5の乾燥機の構成の一例を示す側面断面図
以下、本発明の各実施形態について図面と共に説明する。実施形態と請求項の相互の関係は、以下のとおりである。まず、実施形態1は、主に請求項1、2、8、9、10などに対応する。実施形態2は、主に請求項3などに対応する。実施形態3は、主に請求項4などに対応する。実施形態4は、主に請求項5、6などに対応する。実施形態5は、主に請求項7などに対応する。なお、本発明はこれらの実施形態に何ら限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲内において、様々な態様で実施し得る。
<<実施形態1>>
<概要>
本実施形態の乾燥機は、木製の内壁を備え、この内壁から離間して遠赤外線面状ヒーターを配置するものである。当該構成を採用することで、給排気設備を稼働させることなく木材乾燥を機能的かつ効率的に実践することが可能になる。
<構成>
図1は、本実施形態の乾燥機の一例を示す図であり、より詳しくは乾燥機の平面断面図である。同図に示されているように、本実施形態の「乾燥機」0100は、木製である「内壁」0101と、「発熱部」0112を有する「遠赤外線面状ヒーター」0102とから構成されており、「扉」0103を介して乾燥対象物を出し入れする。外壁は内壁と異なる材料を用いて構成されてもよいが、内壁と外壁とがともに木製で構成されていることが望ましい。そうすることで、後記のとおり内壁が吸収した水分を外壁を介して外部に放出することができるため、特段の給排気設備を設けることなく乾燥機内の対象物の乾燥処理を長時間にわたって継続して行うことが可能となる。
(内壁)
内壁は木製であり、スギ材やヒノキ材、パイン材など比較的軽量、すなわち比較的密度が低く、断熱性、調湿性および吸湿性の高い木材であればいずれを用いてもよい。内壁のうち少なくとも一部が木製であればよく内壁全てが木製である必要はないが、少なくとも内壁部分の50%以上が木製であることが望ましい。また、同様の理由により内壁とともに支柱や外壁、天井、床なども木製であることが好ましい。木製の内壁は乾燥機内に置かれた木材などの対象物から放出された水分を吸収するため、乾燥機内を特に換気する設備を別途用意する必要がない。また、当該構成を採用することで乾燥機内の急激な湿度低下を起こりにくくすることができるので、乾燥対象物がその表面から急乾燥する事態を避け結果として残留応力の発生を抑制することができる。
なお内壁はもちろん、天井、床、支柱のいずれも換気装置を備えていない。換気装置と、本件発明の内壁との相違は、換気装置が機内の空気の全体を排出し、また、機外からの空気の流入を図るのに対して、本件発明の内壁は湿気のみを排出し、機内の空気は基本的に保たれている。したがって機外の空気の湿度、天候等を気にすることなく乾燥機を運転できる。それゆえに機内の温度を高温に保たなくても乾燥対象物である木材や野菜類、その他の物の乾燥を従来の高温乾燥機と同等以上に実現できる。
なお、内壁とともに本実施形態の乾燥機は、乾燥対象物を搬出入するための扉0103も木製であることが好ましい。この場合の扉は、乾燥対象物を機内に搬入することができる程度の大きさのものであれば、その形状や機構、配置位置は特に問わない。ただし、扉を乾燥機の側面のほぼ一面を解放可能にするようなスライドドアにより実現することにより、乾燥機の開口部を広く取ることが可能になり、乾燥機内に多くの乾燥対象物を搬入あるいは搬出することが可能になる。
また、機内に特段の給排気設備や機内における空気の強制対流設備を設ける必要がないため、木材内の酢酸菌やメタン菌等の嫌気性菌の活動を阻害することがなく、これらの細菌によるセルロース生成やヘミセルロース、リグニンの結合を促進させ、硬くて粘り強い、防腐性、防蟻性、ないしは防虫性に富んだ乾燥木材を提供することをも可能にできる。
(遠赤外線面状ヒーター)
本実施形態の遠赤外線面状ヒーターは、通電することにより遠赤外線を表面の発熱部から輻射する面状形状のヒーターであり、後述する蓄熱板と組み合わせることによりいったん輻射が始まると切電した後も一定時間遠赤外線の輻射を継続する。ヒーターを面状に構成することにより、遠赤外線の輻射面積を広く確保でき、乾燥対象物である木材の硬化変性や異常収縮を生じさせない低温環境下で大量の遠赤外線を暴露することが可能である。なお、後述するとおり、遠赤外線面状ヒーターは乾燥機内に複数枚設けることが可能である。
遠赤外線面状ヒーターの発熱部はどのような構成にて実現するかは適宜決められてよいが、例えば、導電性カーボンチョップドファイバーをその長手方向の目をそろえて非導電性の構造部材中に面内で均質に分散し導電性をもたせ、通電することで発熱するような構成により実現することが考えられる。導電性カーボンチョップドファイバーとは、導電性の炭素繊維を所定の長さ(例えば、5ミリメートル)に分断したものであり、目がそろえられた状態で互いに接触することで電流を流し発熱することが可能である。
なお発熱部を構成する非導電性の構造部材としては和紙を用いることが好ましい。和紙を構成する紙パルプは導電性カーボンチョップドファイバーよりも柔軟性のある繊維であり、かつ他の構造部材(天然ゴム等)よりも比較的耐熱性が高く、軽量な物質であるからである。
導電性カーボンチョップドファイバーに対しては、いずれの方向からも電流を流すことが可能な構成を採用することが好ましい。導電性カーボンチョップドファイバーは目を揃えて配置しているため、電流を流す方向によって抵抗値を変化させ生じる発熱量を調整することができる。具体的には、導電性カーボンチョップドファイバーの目の方向と平行に電流を流した場合は、目の方向と垂直に電流を流した場合に比べ抵抗値が小さくなり、発熱量は抑制される。このように、導電性カーボンチョップドファイバーの含有率等を変更することなしに多様な抵抗値を設定・変更することができるため、乾燥機内の温度状況に応じて電流を流す方向を変化させることにより温度コントロールをより容易に行うことが可能になる。
本実施形態の乾燥機内の温度は、乾燥機内に設けられた温度センサーを用い遠赤外線面状ヒーターへの通電を制御する通電制御部を設けることにより調整可能である。この温度センサーは、天井中心部分から懸架する態様により配置されることが好ましい。温度センサーなどの付属部品を天井から懸架する構成を採用すれば、乾燥機内の空間に乾燥対象物を無駄なく搬入することができる。
通電制御部は、具体的には乾燥機内の温度が摂氏40度ないし50度、より好ましくは同43度ないし48度の間となるよう遠赤外線面状ヒーターを制御するのが好ましい。従来より行われている高温乾燥では、乾燥機内の温度を摂氏80度から同230度程度まで上げるところ、本実施形態の乾燥機は比較的低温で乾燥を行う点を技術的特徴として備えている。そのため乾燥による木材の細胞内の酵素が熱変性せず、また低活性化せず繊維細胞同士の結合力の低下が抑制されるので、乾燥による内部応力の残留が少なく耐力強度に富んだ堅く割れにくい乾燥木材を提供することが可能になる(遠赤外線を利用した低温乾燥方法の詳細については後に詳しく説明する)。
ここで図2A、2B、2Cを示しながら、本実施形態の乾燥機の遠赤外線面状ヒーターの制御のバリエーションを説明する。同各図はいずれも本実施形態の乾燥機の遠赤外線面状ヒータの発熱部及び発熱させるための端子と、この端子からの電流の流し方について説明している。各図の面状ヒータは乾燥機内に縦置きに設置した面状ヒータを模式的に示すもので、天井側端子0201a、床側端子0201c、機内中央からみて右側端子0201b、同左側端子0201dを想定している。またカーボンチョップドファイバーは天井側から床側に向かってその長手方向がそろうように整列されている。
同図(1)においては左右の端子0201c、0201dには電流を流さず、上下の端子0201a、0201bを用いる。上下の端子間に電流を流すことで低抵抗の方向に電流を流すこととなり相対的に発熱量は中程度、発熱部の全面が発熱するような制御となる。
同図(2)においては電流を左側端子0201dから右側端子0201bに流し、天井側および床側の端子0201a、0201cは利用しない。そうすると高抵抗の方向に電流を流すこととなり相対的に発熱量は高、発熱部の全面が発熱するようになる。
同図(3)においては天井側端子0201aをマイナス極、左右の端子0201b、0201dをプラス極とし、床側の端子0201cは利用しない。そうすると電流は発熱部の天井側半分以上に集中し、抵抗はカーボンチョップドファイバーに対して45度の角度で流れるので中程度の抵抗となる。このような制御は相対的に中程度の発熱を発熱部の天井側半分にて実施したい場合の制御であり、一例としては発熱部の真ん中より下側の加熱対象物はあまり加熱したくなく、上側の部分のみを中程度に加熱したいような場合に実施される。
同図(4)では天井側並びに左側の端子0201a、0201dをプラス極に右側の端子0201bをマイナス極にした場合で前図とほぼ同様であるが、上半分のうち右側よりにより加熱をし、左側は相対的に加熱量を減らしたい場合、つまり、発熱部をその中心から上下左右に四分割した場合には右上の部分に対応する加熱対象物の部分を中心に加熱したい場合の制御となる。
同図(5)では天井側、床側の端子0201a、0201cをプラス極に右側の端子0201bをマイナス極に制御した場合で前図に比較して加熱ポイントを少し下に寄せたものである。
同様に同図(6)では、プラス極の端子を天井側0201aと右側0201b、マイナス極の端子を床側0201cとすることで床側の右寄りを加熱ポイントとした。
同図(7)では天井側、左右側の端子0201a、0201b、0201dをプラス極に床側の端子0201cをマイナス極として電流を床側中央に集中させ、その部分の加熱を強化したものである。
同図(8)は天井側、床側、左側の端子0201a、0201c、0201dをプラス極とし、右側端子0201bをマイナス極として右側上下中央部分に電流を集中し加熱を強化したものである。
次に図2Bを示す。同図(9)においては床側端子0201aをプラス極、左右の端子0201b、0201dをマイナス極とし、天井側の端子0201aは利用しない。そうすると電流は発熱部の左右両側に流れるが、このような制御は発熱部の真ん中より上側はあまり加熱したくなく、左右両側を中程度に加熱したいような場合に実施される。
同図(10)は左側の端子0201dをプラス極に、天井側および左側の端子0201a、0201bをマイナス極にした場合であるが、上半分のうち左側よりにより加熱をし、右側は相対的に加熱量を減らしたい場合、つまり、発熱部をその中心から上下左右に四分割した場合には左上の部分に対応する加熱対象物の部分を中心に加熱したい場合の制御となる。また、同図(11)は天井側、床側の端子0201a、0201cをマイナス極に、左側の端子0201dをプラス極に制御した場合で前図に比較して加熱ポイントを少し下に寄せたものである。
同図(12)はプラス極の端子を床側0201c、マイナス極の端子を天井側0201aと左側0201b、とすることで床側の左寄りを加熱ポイントとした。
また、同図(13)は天井側の端子0201aをプラス極とし、床側、左右側の端子0201b、0201c、0201dをマイナス極にとして電流を天井側中央に集中させ、その部分の加熱を強化したものである。
同図(14)は天井側、床側、右側の端子0201a、0201b、0201cをマイナス極とし、左側端子0201dをプラス極として左側上下中央部分に電流を集中し加熱を強化したものである。
同図(15)は床側および左側の端子0201c、0201dをプラス極、天井側および右側の端子0201a、0201bをマイナス極とした。こうすると発熱部の中央部分の加熱量が特に多くなり、左下および右上の部分はさほど加熱されない。これに対し同図(16)は、左右両側の端子0201b、0201dをプラス極、天井側および床側の端子0201a、0201cをマイナス極とした場合であり、これは発熱部の中央に対応する位置以外を加熱したい場合に実施される。
なお、以上のパターンはいずれも、プラス極とマイナス極とをそっくり入れ替えても同様の制御が可能となる。発熱量の多寡について電流の流れる向きは問題とならず、経路が問題となるからである。
さらに図2Cで示すように、「発熱部」0220にて目を揃えて配置された「導電性カーボンチョップドファイバー」0221に対し、各辺に複数の「端子」0202を備えてもよい。このような構成を採用すると、上述した各制御パターンに比べてより柔軟かつ多様な電流の流れを生成することが可能になるため、よりいっそう発熱位置を限定した効率性に富んだ発熱を実現することが可能になる。
このように、導電性カーボンチョップドファイバーに任意の方向から通電し発熱させることを可能とする構成を採用することで、乾燥機内のあるいは対象物の特定の位置だけを温めたいときの発熱量を抑制することができる。また、発熱位置を制御できることにより、例えば、対象物の部分乾燥を可能にしたり、乾燥機内に乾燥態様の異なる複数の対象物をまとめて搬入し、それぞれの特性に応じた遠赤外線低温乾燥を行うことで一度に乾燥を行うことができるなど、効率性の向上にも寄与することができる。
また、通電する際には一定電圧を加える場合はもちろん、所定時間(例えば1分)間隔で電圧を変えて通電するような制御を行う場合も考えられる。この場合には電圧の変化に応じて乾燥対象物の膨張と伸縮が繰り返されることとなり、木材を乾燥させる際に膨張によって細胞間にたまった水分が収縮に伴い外部に押し出される効果を生じさせることができ、乾燥効率をより高めることができる。
遠赤外線面状ヒーターを加熱する時間は、乾燥対象物の種類や性質、大きさ、量などによって適宜設定されるが、木材を乾燥させる場合には当該木材の含水率が繊維飽和点(例えば含水率30%前後)以下となる時点まで加熱を行うよう設定することが好ましい。
このような構成からなる遠赤外線面状ヒーターの利用により、高温あるいは減圧といった環境で乾燥せず細胞表面の破れが抑制されるため、乾燥後の乾燥木材が再び大気中の水分を吸収することで含水率の再上昇を招くいわゆる「もどり」の現象の発生を防止することができる。
また、低温で乾燥することにより木材中の含水率の偏差が生じにくくなるため、反りや割れが生じにくく外部応力の均等分散可能な乾燥木材を提供することができる。
なお、本実施形態の遠赤外線面状ヒーターは前記木製の内壁から離間して配置される。当該構成を採用することで内壁の表面積をより広く確保することができるため、乾燥対象物から放出される水分を内壁にてより多く吸収し、強制換気を要することなく機外に放出することが可能になる。
内壁からどの程度離間して配置するかは任意であるが、例えば2センチメートルから10センチメートル程度、より好ましくは6センチメートルほど離間して配置していれば本発明の効果をより得ることができる。離間の程度を僅かな距離にとどめることにより、乾燥機内にて乾燥対象物を入れるスペースを十分に確保しておくことができる。
ちなみに、遠赤外線面状ヒーターは一の乾燥機に対して複数枚用いられてもよい。この場合通電制御部は、上記複数枚の遠赤外線面状ヒーターを所定単位枚数ごとに制御する複数枚通電制御手段を備え、温度センサーにて取得した乾燥機内の温度に応じて上記所定枚数ごとに電流の大きさを変更するなどして温度調整を可能にすることが考えられる。複数枚の遠赤外線面状ヒーターごとに柔軟な温度制御を行うことにより、乾燥機内の温度にむらを生じにくくすることができる。
遠赤外線面状ヒーターの乾燥機内における具体的な配置態様は特に限定されないが、例えば吊るし金物等の懸架固定部品を用いて天井から吊るして配置することが考えられる。この場合例えば、天井に乾燥機内を周回するようにレールを配し、上記懸架固定部品をレールを移動可能なように固定して遠赤外線面状ヒーターを回転可能とすることも考えられる。そして遠赤外線面状ヒーターを上記レールに沿って所定速度で回転させる回転制御部をさらに設けることで、限られた枚数の遠赤外線面状ヒーターでも乾燥機内に対してむらなく遠赤外線を輻射することが可能になる。
ちなみに、乾燥対象物を乾燥機内のどこに配置するかどうかは乾燥機の収納能力や乾燥対象物の形状、大きさなどに応じて任意に定められてよい。ただ木材を乾燥対象物とする場合、木材は切断断面又は側面が遠赤外線面状ヒーターに面する向きで配置することが好ましい。当該構成を採用することで、遠赤外線が木材内の細胞に対しより直接的に輻射されるため、細胞からの水分の放出を促し乾燥効率を高めることが可能になる。
以下では、本実施形態の乾燥機を用いた木材の乾燥方法およびその効果について実施例をもとに説明する。
(実施例1)
出願人は、図3で示される外観の本実施形態の乾燥機を用いて木材の乾燥実験を行った。乾燥実験の概要は以下のとおりである。まず、外壁及び内壁をともに杉板10ミリメートル厚、枠体や支柱などの構造部分はパイン30ミリメートル各材とした乾燥機を容積が0.76立方メートルとなるよう作成し、この乾燥機内部に乾燥対象物(試料)として、平均含水率92%のスギの未乾芯材(105ミリメートル)を20本配置して密閉し、発熱部を発熱させ機内温度が摂氏45度を保つよう制御して1週間乾燥(人乾)させた。いっぽう、上記条件と同様の未乾芯材20本を乾燥機外(屋内)にて同一期間天乾(自然乾燥)させ、両試料の含水率の低下の程度と割れの発生度合いについて測定を行った。このとき用いた遠赤外線面状ヒーターは、上記説明した導電性カーボンチョップドファイバーを備えたものと同様であり、試料は乾燥機中央部に平積みにて配置した。その結果が以下に示す[表1]に示されたとおりとなる。
[表1]
上記[表1]に示されているように、本実施形態の乾燥機を用いて試料を乾燥させた結果、同一期間自然乾燥させた場合に比べ、重量の減少率が約2.5倍、含水率が1/6、割れの発生率も1/6となり高効率かつ高品質の乾燥木材を得ることに成功した。
(実施例2)
さらに出願人は、本実施形態の乾燥機を用いて別の乾燥実験を行った。本実施例では、上述したスギに加えヒノキの芯持ち角柱材をそれぞれ300ミリメートル×120ミリメートル×120ミリメートルの大きさとしたものを試料とした。そして上記各試料をそれぞれ、高温乾燥(換気送風設備を有する乾燥機内に高温気体を伝導させ乾燥を行う乾燥態様)、自然乾燥(天乾)、そして本実施形態の乾燥機を用いた乾燥である遠赤外線低温乾燥の各態様にて16日間乾燥させ、それらの重量の変化を測定した。高温乾燥は乾燥機機内温度を約80〜100度程度に保持し、遠赤外線低温乾燥は機内温度を約40度に保持する。この測定結果と各試料の含水率の変化をまとめたものが以下に示す[表2]である。
[表2、なお単位はkg]
上記[表2]に示されているように、本実施形態の乾燥機を用いた結果、天乾させた場合に比べて円滑に試料を乾燥させることができ、高温乾燥の場合と比べても全く遜色のない乾燥を実現することができた。さらに高温乾燥のデメリット、すなわち消費電力や設備の面から高コストであること、木精の漏出が著しく反りや割れが生じやすいこと、防腐性が低いことなどを踏まえると、本実施形態の乾燥機を用いて乾燥された乾燥木材は上記いずれのデメリットをも克服しているのであって、本実施形態の乾燥機の優位性が明確になった。
なお[表2]からも明らかなように、本実施形態の乾燥機を用いて乾燥させるのに特に適している試料はスギであった。すなわち、本実施形態の乾燥機で乾燥させた均質な乾燥木材であるスギを加工して、建築物や橋梁、防音壁等の木製品を作れば、防腐性にすぐれ、かつ、再び水分を吸収しづらい耐久性に優れた木製品を提供することができる。
(実施例3)
ここで、本実施形態の乾燥機を用いて乾燥された乾燥木材の強度が優れていることを確認した点につき以下具体的な実験結果をもとに説明する。
試験体として用いたのは20ミリメートル×20ミリメートルの正方形断面を有し、繊維方向と平行な向きに60ミリメートルの長さを有する木材(スギおよびヒノキ)である。これらの木材を、天然乾燥、高温乾燥および本実施形態の乾燥機を用いて乾燥させたのち、繊維に平行な方向に対して圧縮荷重をかけ、乾燥木材が破壊される時点における圧縮荷重を乾燥木材の断面積あたりの圧縮荷重(最大応力)を調べた。その結果を表したのが図4および図5である。同各図はいずれも乾燥方法と最大応力の関係を示した棒グラフであり、同各図の縦軸が最大応力(Maximum stress)を横軸のうち「Naturally」が天然乾燥による乾燥を、「High temperature」が高温乾燥による乾燥を、「Far IR low temperature」が遠赤外線低温乾燥による乾燥であることをそれぞれ表している。ちなみに、図4および図5における「柾目」「追柾目」「板目」とは木材の切出位置に対応しておりそれぞれ図6に示されているように、木材の芯からみて内側から外側に位置する部位に対応する。
図4(a)ないし(c)に示されている数値は、いずれも3回の試験結果の平均値である。樹種や部位に関わらず、本実施形態の乾燥機を用いた遠赤外線低温乾燥方法は、他の2種類の乾燥方法に比べ、いずれの部位にて構成される乾燥木材においても最大応力が高くなっている。より具体的にいえば、スギ材に関しては天然乾燥による乾燥の場合に比べて最大応力は1.30倍ないし1.50倍であり、ヒノキ材に関しても天然乾燥による乾燥の場合に比べて最大応力は1.21倍ないし1.37倍となっている。なかでも、木材外周に近い柾目部分からは最大応力に富んだ割れにくい乾燥木材が取得できることが明らかになった。
また、同様の乾燥木材を用いて含水率の違いについても測定を行った。測定に用いた木材水分計は測定範囲5〜90%、測定深さは10〜50ミリメートル、使用環境温度0〜50℃のもと高周波容量式にて測定を行うLOGICA H&S社製製品である。そして同水分計を用いた計測結果(3回行った実験の平均値)を示したのが図7および8のグラフである。同グラフの縦軸はいずれも含水率を表しており、横軸の記載内容は図4および6と同様である。同各図に示されているように、樹種や部位に関わらず、本実施形態の乾燥機を用いた遠赤外線低温乾燥方法は、他の2種類の乾燥方法に比べ、いずれの部位にて構成される乾燥木材においても最も含水率の低下が顕著だった。より具体的にいえば、スギ材に関しては天然乾燥による乾燥の場合に比べて58〜70%含水率が減っており、ヒノキ材に関しても49〜54%含水率が減っている。このように、本実施形態の乾燥機を用いた遠赤外線低温乾燥により、含水率が低く硬度の高い乾燥木材を得ることができる。
<効果>
以上のような構成をとる乾燥機を用いることにより、乾燥機内のスペースを有効に活用し換気も必要なく木材の乾燥を行い、割れや反りの少ない高品質な乾燥木材を得ることが可能になる。
<<実施形態2>>
<概要>
本実施形態の乾燥機は、基本的には実施形態1の乾燥機と同様であるが、遠赤外線面状ヒーターは、発熱部の裏側に蓄熱板が配されていることを技術的特徴として備えている。
<構成>
本実施形態の乾燥機の基本的な構成は、実施形態1の乾燥機と共通するため、以下では相違点である「蓄熱板」の機能について説明する。
まず図9を示す。同図は蓄熱板が遠赤外線面状ヒーターの発熱部の裏側に配されている一例を示した斜視図である。同図に示されたように、「蓄熱板」0903は、「遠赤外線面状ヒーター」0920のうち「発熱部」0902の裏側、すなわち「内壁」0901側に配されている。
「蓄熱板」0903は、遠赤外線面状ヒーターの発熱部の裏側に配された板状形状の鋼やアルミ、合金などの蓄熱材であって、発熱部から輻射された遠赤外線により生じた熱を蓄熱する。さらに言えば、蓄熱した熱をむらなく輻射するための均質板としても機能する。このため、いったん発熱部への通電を切断しても、蓄熱板に蓄熱された熱により乾燥機内の温度が場所によりむらが生じることなく一定時間は高いまま保たれる。
このような効果をより好適に実現するため、図9で示されているように、蓄熱板は発熱部と接して配されていることが好ましく、当該接する面の表面積は発熱部の表面積以上とすることが望ましい。当該配置であれば、発熱部の裏側に対して輻射される遠赤外線を受け、その内部に効率的に熱を蓄積させることができる。
なお過度な蓄熱により遠赤外線面状ヒーターあるいは乾燥機内の温度が過剰に上昇することを回避するため、蓄熱板にサーモスタットなどの温度センサを設けることが考えられる。ここで設けられた温度センサは、実施形態1で説明した制御装置ないし遠赤外線面状ヒーターの制御部と接続され、遠赤外線面状ヒーターへの通電を制御する。こうすることで、発熱部又は蓄熱板の局所加熱を防ぎ、さらには乾燥機内の温度上昇を抑制させ、安全性も確保可能とすることができる。
ここで図10を示す。同図は、蓄熱板にサーモスタットを配置する配置例の一例を示す図である。同図(a)が「遠赤外線面状ヒーター」1010の「発熱部」1002、「蓄熱板」1001、そして「サーモスタット」1003の平面断面図であり、同図(b)が同図(a)の前面図である。同各図に示されているように、サーモスタットは蓄熱板に埋め込まれるように配設されており、遠赤外線面状ヒーターおよび蓄熱板の温度を迅速に把握することが可能になっている。遠赤外線面状ヒーターの大きさが一定程度以上になる場合には、同図に示されているように、サーモスタットを所定位置ごとに複数配設してもよい。当該構成を採用することにより、遠赤外線面状ヒーターや蓄熱板の温度をむらなく把握することができる。
なお、実施形態1で説明した遠赤外線面状ヒーターを天井から吊るす構成について、図9で示したように、蓄熱板を「吊るし金物」1004等により天井から吊るすことにより同構成を実現してもよい。
<効果>
当該構成を採用することにより、遠赤外線面状ヒーターにより輻射された熱を蓄熱板にて蓄積でき、乾燥機稼働の効率性を高めることができる。
<<実施形態3>>
<概要>
本実施形態の乾燥機は、基本的には実施形態1または2の乾燥機と同様であるが、内壁が中空構造を有しており、中空部に遠赤外線放射材を配置したことを技術的特徴として備えている。
<構成>
図11は、本実施形態の乾燥機の平面断面の一例を示す図である。同図に示されているように、本実施形態の「乾燥機」1100は、「外壁」1101と、木製である「内壁」1102と「遠赤外線面状ヒーター」1103とから構成されており、内壁と外壁との間には「中空部」1104が構成されるとともに、中空部には「遠赤外線放射材」1105が配されている。本実施形態の乾燥機の基本的な構成は、実施形態1または2の乾燥機と共通するため、以下では相違点である「中空部」および「遠赤外線放射材」の機能について説明する。
「中空部」1104は内壁の中空構造により構成され、具体的には内壁と外壁によって設けられている。具体的には、後記遠赤外線放射材を配置するための構造部分であり、遠赤外線放射材を配置することが可能であれば、どのような構造にて構成されていても構わない。ただし、遠赤外線放射材が十分に後述するその機能を果たすために、少なくとも遠赤外線面状ヒーターの配置面と並行する面上に設けられていることが好ましい。
「遠赤外線放射材」1105は、中空部に配置される。ここでいう遠赤外線放射材の具体例としては、これまで説明してきた遠赤外線面状ヒーターを用いることが好ましいが、その他遠赤外線反射性を有する材料であればどのようなものであってもよい。遠赤外線面状ヒーターを用いる場合には、当該遠赤外線面状ヒーターは通電設備につながれず配置されてもよい。既に乾燥機内にて輻射されている遠赤外線を反射させることで自らが遠赤外線を放射させているように機能することが可能だからである。当該構成を採用することにより、乾燥機内から輻射された遠赤外線が内壁を通じて遠赤外線放射材に反射し木製の内壁をも乾燥させることになるため、内壁の水分含有量を常に低量に保持すことができ、また、乾燥機内の温度を一定程度以上に保つことができるため、乾燥機内における木材の乾燥効率を維持し続けることが可能になる。
<効果>
当該構成を採用することにより、乾燥機内の温度を一定程度以上に保ち、高効率の対象物乾燥を長時間にわたり実現することができる。
<<実施形態4>>
<概要>
本実施形態の乾燥機は、基本的には実施形態1から3のいずれか一に記載の乾燥機と同様であるが、天井に遠赤外線面状ヒーターを備えたことを特徴とする。当該構成を採用することにより、乾燥機内の温度を一定程度以上に保ち、高効率の対象物乾燥を長時間にわたり実現することができる。
<構成>
図12は、本実施形態の乾燥機の平面断面の一例を示す図である。同図に示されているように、本実施形態の「乾燥機」1200は、木製である「内壁」1201と、「天井」1202と、「遠赤外線面状ヒーター」1203とから構成されており、天井にも「遠赤外線面状ヒーター」1204が配されている。本実施形態の乾燥機の基本的な構成は、実施形態1から3の乾燥機と共通するため、以下では相違点である「天井に遠赤外線面状ヒーターが配されている」点について説明する。
本実施形態の乾燥機は、天井に遠赤外線面状ヒーターを備えている。天井をどのように構成するかは任意であるが、遠赤外線面状ヒーターは、発熱部が乾燥機内央部に面するように配置されており、発熱部の裏側に蓄熱板を備えていることが好ましい。当該構成を採用することにより、乾燥機内の温度上昇に伴い蓄熱板が熱を蓄え、この蓄えられた熱を利用して発熱部を発熱させ遠赤外線を乾燥機内に輻射し、乾燥の効率をより高めることができる。
ここで天井に配された遠赤外線面状ヒーターは、通電設備につながれていなくともよい。本実施形態の乾燥機では、実施形態1ないし3で説明したように天井以外にも内壁から離間した位置に遠赤外線面状ヒーターが配置されており、当該遠赤外線面状ヒーターが発熱することによる乾燥機内の温度上昇にともない、天井に配された遠赤外線面状ヒーターは通電せずともかかる温度上昇を利用して発熱することが可能だからである。当該構成を採用することにより、限られた通電設備および通電量のなかで乾燥機内の乾燥対象物を効率的に乾燥させることが可能になる。
<効果>
当該構成を採用することにより、限られた設備において高効率の対象物乾燥を長時間にわたり実現することができる。
<<実施形態5>>
<概要>
本実施形態の乾燥機は、基本的には実施形態1から4のいずれか一に記載の乾燥機と同様であるが、床面に遠赤外線面状ヒーターを備えていることを特徴とする。当該構成を採用することにより、乾燥機内の温度を一定程度以上に保ち、高効率の対象物乾燥を長時間にわたり実現することができる。
<構成>
図13は、本実施形態の乾燥機の側面断面の一例を示す図である。同図に示されているように、本実施形態の「乾燥機」1300は、木製である「内壁」1301と、「床」1302と、「遠赤外線面状ヒーター」1303とから構成されており、床面にもまた「遠赤外線面状ヒーター」1304が配されている。本実施形態の乾燥機の基本的な構成は、実施形態1から4の乾燥機と共通するため、以下では相違点である「床面に遠赤外線面状ヒーターが配されている」点について説明する。
本実施形態の乾燥機は、床面に遠赤外線面状ヒーターを備えている。乾燥対象物の配置に支障がない限り床面にどのように遠赤外線面状ヒーターを配するかは任意である。ただし、乾燥対象物を床面全面に配置することを可能にするためにも、床面に配置される遠赤外線面状ヒーターは、実施形態3で説明したように、床面が中空構造を有し、床面中空部に遠赤外線面状ヒーターを配置するように構成することが好ましい。すなわち、床面中空部に配置することも、「床面に備えられる」あるいは「床面に配される」に含まれる。床面に備えられる遠赤外線面状ヒーターは通電設備につながれて、通電することにより発熱する場合であってもいいし、実施形態4で説明したように、通電設備とつながれておらず、乾燥機内の気温上昇を利用して加熱され遠赤外線を輻射する構成を採用してもよい。
本実施形態の乾燥機は、乾燥機内の容積を大きく構成する際(具体的には約3立方メートル以上)により好適な効果を生じさせる。遠赤外線面状ヒーターを乾燥機内に設置すればそれだけ乾燥機内に木材等の乾燥対象物を配置する領域が狭くなってしまうところ、本実施形態の構成を採用すれば、乾燥機内に配置する遠赤外線面状ヒーターの枚数を抑制しても、床面から遠赤外線を輻射することが可能になるため、乾燥機全体にわたりむらなく乾燥を実行することができる。
<効果>
当該構成を採用することにより、乾燥機内の温度を一定程度以上に保ち、高効率の対象物乾燥を長時間にわたり実現することができる
0100…乾燥機、0101…内壁、0102…遠赤外線面状ヒーター

Claims (10)

  1. 木製の内壁と、
    前記内壁から離間して配置され面状の発熱部を有する遠赤外線面状ヒーターと、
    からなる乾燥機。
  2. 前記遠赤外線面状ヒーターの発熱部は、導電性カーボンチョップドファイバーをその長手方向の目をそろえて非導電性の構造部材中に面内で均質に分散し導電性をもたせ通電することで発熱する請求項1に記載の乾燥機。
  3. 前記遠赤外線面状ヒーターには、発熱部の裏側に蓄熱板が配されている請求項1又は2に記載の乾燥機。
  4. 前記内壁は中空構造からなる中空部を有し、中空部に遠赤外線放射材を配置した請求項1から3のいずれか一に記載の乾燥機。
  5. 天井に遠赤外線面状ヒーターを備えた請求項1から4のいずれか一に記載の乾燥機;
  6. 前記天井の遠赤外線面状ヒーターは通電設備につながれていない請求項5に記載の乾燥機。
  7. 床面に遠赤外線面状ヒーターを備えた請求項1から6のいずれか一に記載の乾燥機。
  8. 前記通電を制御する通電制御部をさらに有し、
    通電制御部は、遠赤外線面状ヒーターに対する通電を乾燥機内温度が40〜45度となるように制御する請求項2、請求項2に従属する請求項3から7のいずれか一に記載の乾燥機。
  9. 請求項1から8のいずれか一に記載の乾燥機で乾燥した乾燥木材。
  10. 請求項9に記載の乾燥木材を加工して作った木製品。
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