JP2017039195A - 金属製品に対する模様の形成方法及び模様付き金属製品 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】金属製品W表面の所定の領域に対し,10μm〜200μmの球状粒体を,5°〜45°の傾斜角度で,所定の噴射方向に噴射するブラスト処理を行うことにより光沢面である第1光沢部10を形成し,前記金属製品W表面の他の領域に対し,10μm〜200μmの球状粒体を,5°〜45°の傾斜角度で,前記第1光沢部10に対する噴射方向とは異なる所定の噴射方向に噴射するブラスト処理を行うことにより,光沢面である第2光沢部20を形成し,第1光沢面10と第2光沢面20の反射方向の相違に基づく明度差により表出される模様を形成する。
【選択図】 図1
Description
金属製品W表面の所定の領域に対し,球状粒体を所定の噴射方向に傾斜させて噴射するブラスト処理を行うことにより,光沢面である第1光沢部10を形成する工程と,
前記金属製品W表面の他の領域に対し,球状粒体を,前記第1光沢部10に対する噴射方向とは異なる所定の噴射方向に傾斜させて噴射するブラスト処理を行うことにより,光沢面である第2光沢部20を形成する工程を含み,
前記第1光沢部10と第2光沢部20から成る模様を形成することを特徴とする(請求項1)。
前記第1光沢部10及び前記第2光沢部20を形成する領域の全体に対し,エッチングにより凹凸面30を形成する工程を更に設け,
該凹凸面30を,前記第1光沢部10と前記第2光沢部20の境界の少なくとも一部に残存させることにより,前記第1光沢部10及び前記第2光沢部20よりも光沢度の低い乱反射部30’を形成するものとしても良い(請求項4)。
前記エッチングのための前記ブラスト加工を,♯14〜♯1000の砥粒を噴射圧力0.1〜0.6MPaで噴射することにより行うことができる(請求項6)。
ブラストにより形成された第1光沢部10と第2光沢部20から成る模様を表面に備え,
前記第1光沢部10と第2光沢部20が,異なる傾斜方向である光沢表面を有することを特徴とする(請求項7)。
本発明の模様形成方法の適用対象とする金属製品Wの範囲は特に限定されず,模様を形成することができる金属製の表面を有するものであれば各種の金属製品を適用対象とすることができ,
一例として,金属板に対し本発明の方法で模様を形成することによるネームプレートや記念碑等の作成,金属洋食器や装飾品,時計側やその他のケーシング類等の各種金属製品に対する装飾模様の形成や,製造者のロゴマークの刻印等,各種の金属製品に対し適用可能であり,また,本発明の方法では,錯視により立体感を付与するものであって,実際に金属製品Wを立体的に彫り込む必要が無いことから,比較的肉薄の材料に対しても適用可能である。
なお,本発明の方法は,金属の表面に対し行う加工であるため,対象となる金属製品は,表面に金属が露出している必要がある。
本発明の方法による模様の形成は,一例として,以下の手順によって行う。
(1)凹凸面の形成
後述する第1光沢部10及び第2光沢部20の形成を開始する前に,第1光沢部10及び第2光沢部20を形成する全範囲に,エッチングにより図1(A)に示すように凹凸面30を形成する。
以上のようにして,凹凸面30が形成された金属製品Wの表面は,図1(B)に示すように第1光沢部10を形成する部分を除き,耐ブラスト性を有するマスク材M1によって覆うことで,マスク材M1を貼着した部分に加工が及ばないようにする。
以上のようにして,第1光沢部10を形成する所定の領域を除き,金属材料Wの表面をマスク材M1で覆った後,図1(C)に示すように,圧縮流体と共に10μm〜200μmの球状粒子を5°〜45°の傾斜角,0.1〜0.6MPaの噴射圧力で,所定の噴射方向で噴射し,マスク材M1によって覆われていない領域に,光沢面である第1光沢部10を形成する。
以上のようにして第1光沢部10を形成し,マスク材M1の除去を行った後,図1(E)に示すように,文字や図形等の模様となる部分である第1光沢部10に対し,余白や背景の部分となる第2光沢部20の形成領域を除き,マスク材M2を貼着して,マスク材M2の貼着部分に加工が及ばないようこれを保護する。
以上で説明したように,第2光沢部20の形成領域を除いて金属製品Wの表面にマスク材M2を貼着した後,マスク材M2の貼着されていない部分に対し,図1(F)に示すように,圧縮流体と共に10μm〜200μmの球状粒子を5°〜45°の傾斜角で,噴射圧力0.1〜0.6MPaで噴射して,第2光沢部20を形成する。
以上のようにして第2光沢部20の形成が完了した後,図1(G)に示すように第2光沢部20の形成範囲以外の部分を覆っていたマスク材M2を除去することで,第1光沢部10と第2光沢部20がそれぞれ形成されると共に,第1光沢部10と第2光沢部20との境界の一部分に,球状粒体と衝突せずに残った凹凸面30によって形成された乱反射部30’を備えた表面模様が完成する。
図1を参照して説明した実施形態にあっては,先ず,金属製品Wの全体に凹凸面30を形成し,その後,この凹凸面30上に,第1光沢部10及び第2光沢部20を形成することで,第1光沢部10と第2光沢部20の境界部分に凹凸面30を残すことにより,この残った凹凸面30を乱反射部30’とする構成について説明したが,この構成とは別に,第1光沢部10と第2光沢部20を形成した後,両者の境界部分にブラスト,その他のエッチングを行い,乱反射部30’を形成するものとしても良い。
以上のように,第1光沢部10と第2光沢部20の表面は,凹凸面30に生じていた凹凸に対し球状粒子が側方より衝突してこれをならすことで光沢面を形成したもので,第1光沢部10や第2光沢部20の表面は,これを微視的に見ると,球状粒子の噴射方向に対応し,図1(G)及び図3(G)に模式的に示したように,表面に形成された凹凸の山頂が,噴射方向の下流側に向いた,所定の傾斜方向が与えられる。
(1)試験の目的
本発明の方法で形成した模様を観察し,模様が立体的に認識されるものであることを確認すると共に,第1光沢部,第2光沢部,及び乱反射部それぞれの表面状態を観察する。
(2-1) 模様の形成方法
アルミ板(縦90mm,横90mm,厚さ2mm)を処理対象として本発明の方法による模様の形成を行った。
以上のようにして,第1光沢部と第2光沢部を形成した後のアルミ板の表面を,写真に撮影すると共に,形状解析レーザー顕微鏡(KEYENCE製「VK-X250」)を使用して,その表面状態を観察した。
(3-1) 立体感の確認
以上のようにして模様を形成したアルミ板の表面を撮影した写真を図5〜図7に示す。
図8は,上記方法で模様を形成したアルミ板の顕微鏡写真(3000倍)であり,図8中に実線で示した測定箇所(第2光沢部,乱反射部,第1光沢部,及び第2光沢部)の断面曲線を,図9に示す。
101〜104 領域(第1光沢部10の)
20 第2光沢部
30 凹凸面
30’ 乱反射部
W 金属製品
M1,M2 マスク材
P 塗膜
Claims (10)
- 金属製品表面の所定の領域に対し,球状粒体を所定の噴射方向に傾斜させて噴射するブラスト処理を行うことにより,光沢面である第1光沢部を形成する工程と,
前記金属製品表面の他の領域に対し,球状粒体を,前記第1光沢部に対する噴射方向とは異なる所定の噴射方向に傾斜させて噴射するブラスト処理を行うことにより,光沢面である第2光沢部を形成する工程を含み,
前記第1光沢部と第2光沢部から成る模様を形成することを特徴とする金属製品に対する模様の形成方法。 - 前記第1光沢部及び第2光沢部の形成時におけるブラスト処理を,10μm〜200μmの球状粒体を,5°〜45°の傾斜角度で噴射することにより行うことを特徴する請求項1記載の金属製品に対する模様の形成方法。
- 前記第1光沢部と前記第2光沢部の境界の少なくとも一部に,前記第1光沢部及び前記第2光沢部よりも光沢度の低い乱反射部をエッチングにより形成したことを特徴とする請求項1又は2記載の金属製品に対する模様の形成方法。
- 前記第1光沢部及び前記第2光沢部の形成前に,
前記第1光沢部及び前記第2光沢部を形成する領域の全体に対し,エッチングにより凹凸面を形成する工程を更に設け,
該凹凸面を,前記第1光沢部と前記第2光沢部の境界の少なくとも一部に残存させることにより,前記第1光沢部及び前記第2光沢部よりも光沢度の低い乱反射部を形成したことを特徴とする請求項1又は2記載の金属製品に対する模様の形成方法。 - 前記エッチングを,砥粒を噴射するブラスト加工により行うことを特徴とする請求項3又は4記載の金属製品に対する模様形成方法。
- 前記エッチングのための前記ブラスト加工を,♯14〜♯1000の砥粒を噴射圧力0.1〜0.6MPaで噴射することにより行うことを特徴とする請求項5記載の金属製品に対する模様の形成方法。
- ブラストにより形成された第1光沢部と第2光沢部から成る模様を表面に備え,
前記第1光沢部と第2光沢部が,異なる傾斜方向である光沢表面を有することを特徴する金属製品。 - 前記第1光沢部と前記第2光沢部の境界の少なくとも一部に,エッチングにより形成された乱反射部を設けたことを特徴とする請求項7記載の金属製品。
- 前記乱反射部の光沢度を,前記第1光沢部及び第2光沢部の光沢度に対し低く形成したことを特徴とする請求項8記載の金属製品。
- 前記エッチングが,砥粒を噴射して行うブラスト加工であること特徴とする請求項8又は9記載の金属製品。
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