JP2017036737A - 内燃機関の制御装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】圧縮比可変機構を備えた内燃機関において、圧縮比が変化しても、機関負荷の制御や機関負荷に応じた制御の精度低下を抑制できるようにする。【解決手段】空気充填率を機関負荷相当値として、失火判定値、点火時期の設定、触媒温度の推定などを行う制御装置において、圧縮比が基本圧縮比よりも高く理論熱効率が高くなる場合には、空気充填率を増大補正し、補正した空気充填率に基づいて制御を行う。また、目標トルクに基づいて目標吸入空気量を設定するトルクコントロールにおいて、圧縮比が基本圧縮比よりも高くなると、目標吸入空気量を減量補正する。【選択図】図5

Description

本発明は、圧縮比可変機構を備えた内燃機関の制御装置に関する。
特許文献1には、アクセル操作量に応じて要求トルクを演算し、この要求トルクに基づいてスロットル弁の開口面積を演算し、前記開口面積を目標開度に変換し、前記目標開度に応じて電子制御スロットルの開度を制御する、内燃機関の制御装置が開示されている。
特許第3627532号公報
ところで、圧縮比可変機構を備えた内燃機関では、吸入空気量(空気充填率)が一定であっても、圧縮比が変化することで理論熱効率が変化して発生トルクが変化するので、吸入空気量に基づいて発生トルク(機関負荷)を推定して機関を制御したり、発生トルク(機関負荷)の要求に基づいて吸入空気量を制御したりする場合に、圧縮比によって制御精度が低下する場合があった。
本発明は上記問題点に鑑みなされたものであり、圧縮比可変機構を備えた内燃機関において、圧縮比が変化しても制御精度の低下を抑制できる、制御装置を提供することを目的とする。
そのため、本願発明は、機関負荷の制御と機関負荷に応じた制御との少なくとも一方を、圧縮比可変機構によって可変とされる圧縮比に応じて変更するようにした。
上記発明によると、圧縮比の変化による理論熱効率の変化に応じた制御を実施でき、圧縮比の変化に対して制御精度が低下することを抑制できる。
本願発明の実施形態における内燃機関のシステム図である。 本願発明の実施形態における圧縮比とトルク比との相関を示す図である。 本願発明の実施形態における失火判定値マップを示す図である。 本願発明の実施形態における失火判定値の補間演算に用いるマップを示す図である。 本願発明の実施形態における失火診断処理の流れを示すフローチャートである。 本願発明の実施形態における失火判定値の圧縮比に応じた補正処理を示すフローチャートである。 本願発明の実施形態における失火判定値を補間演算で求める処理を示すフローチャートである。 本願発明の実施形態における圧縮比と正トルク領域との相関を示す図である。 本願発明の実施形態における基本圧縮比毎の正トルク判定値テーブルを示す図である。 本願発明の実施形態における正トルク判定値の補間演算で求める処理を示すフローチャートである。 本願発明の実施形態における点火時期の設定に用いる機関負荷の補正特性を示す図である。 本願発明の実施形態における機関負荷の補正によるマップ検索値(点火時期)の違いを示す図である。 本願発明の実施形態における基本点火時期のマップを示す図である。 本願発明の実施形態における基本点火時期の補正特性を示す図である。 本願発明の実施形態における機関負荷の補正によるマップ検索値(触媒温度)の違いを示す図である。 本願発明の実施形態における触媒温度の推定に用いる機関負荷の補正特性を示す図である。 本願発明の実施形態における触媒温度のマップを示す図である。 本願発明の実施形態における触媒温度の推定に用いる機関負荷の補正特性を示す図である。 本願発明の実施形態におけるトルクコントロールでの目標吸入空気量の補正特性を示す図である。
以下に本発明の実施の形態を説明する。
図1は、本発明に係る制御装置を適用する車両用内燃機関の一例を示す。
内燃機関1は、シリンダブロック2と、シリンダブロック2内に形成されたシリンダボア3内に設けられたピストン4と、吸気ポート5及び排気ポート6が形成されたシリンダヘッド10と、吸気ポート5,排気ポート6の開口端を開閉する一気筒当たりそれぞれ一対の吸気バルブ7,7及び排気バルブ8,8と、を備えている。
ピストン4は、クランクシャフト9に対して、ロアリンク11とアッパリンク12とからなるコンロッド13を介して連結されている。
そして、ピストン4の冠面4aとシリンダヘッド10の下面との間に、燃焼室14が形成される。燃焼室14を形成するシリンダヘッド10の略中央には、点火栓15を設けてある。
また、エンジン1は、吸気バルブ7,7のバルブリフト量及び作動角を可変とする可変バルブリフト機構21と、吸気バルブ7,7の開期間のクランクシャフト9に対する位相を可変とする可変バルブタイミング機構22と、ピストン4の上死点位置を変更することで、圧縮比を可変とする圧縮比可変機構23とを備えている。
可変バルブリフト機構21は、例えば、特開2003−172112号公報などに開示されるように、電動モータなどのアクチュエータによって制御軸の角度位置を変化させることによって、吸気バルブ7,7の最大バルブリフト量を増減させ、係る最大バルブリフト量の増減に連動して、作動角(開期間の角度)を増減させる機構である。
また、可変バルブタイミング機構22は、クランクシャフト9に対する吸気カムシャフト24の位相を変更することで、吸気バルブ7,7の作動角を一定としたまま、作動角の中心位相を進角、遅角させる機構である。
圧縮比可変機構23は、例えば、特開2002−276446号公報に開示されるような構造によって、ピストン4の上死点位置を変化させることで、内燃機関1の圧縮比を可変とする機能のものであり、以下に、圧縮比可変機構23の構造の一例を説明する。
クランクシャフト9は、複数のジャーナル部9aとクランクピン部9bとを備えており、シリンダブロック2の主軸受に、ジャーナル部9aが回転自在に支持される。
クランクピン部9bは、ジャーナル部9aから偏心しており、ここにロアリンク11が回転自在に連結される。
ロアリンク11は、2分割に構成され、略中央に設けた連結孔にクランクピン部9bが嵌合する。
アッパリンク12は、下端側が連結ピン25によりロアリンク11の一端に回動可能に連結され、上端側がピストンピン26によりピストン4に回動可能に連結される。
コントロールリンク27は、上端側が連結ピン28によりロアリンク11の他端に回動可能に連結され、下端側が制御シャフト29を介してシリンダブロック2の下部に回動可能に連結される。
詳しくは、制御シャフト29は、回転可能にエンジン本体(シリンダブロック2)に支持されていると共に、その回転中心から偏心している偏心カム部29aを有し、この偏心カム部29aにコントロールリンク27の下端部が回転可能に嵌合する。
制御シャフト29は、電動モータを用いた圧縮比制御アクチュエータ30によって回動位置が制御される。
上記のような複リンク式ピストン−クランク機構を用いた圧縮比可変機構23においては、制御シャフト29が圧縮比制御アクチュエータ30によって回動されると、偏心カム部29aの中心位置、つまり、エンジン本体(シリンダブロック2)に対する相対位置が変化する。
これにより、コントロールリンク27の下端の揺動支持位置が変化し、コントロールリンク27の揺動支持位置が変化すると、ピストン4の行程が変化し、ピストン上死点(TDC)におけるピストン4の位置が高くなったり低くなったりして、エンジン1の圧縮比が変更される。
また、内燃機関1の吸気系には、吸気系の開口面積を変化させることで内燃機関1の吸入空気量を調整する電子制御スロットル41を設けてある。
可変バルブリフト機構21、可変バルブタイミング機構22、圧縮比可変機構23、電子制御スロットル41、更に、点火コイルの1次側に流れる電流を制御するパラートランジスタ43などは、コンピュータを備えた制御装置31によって制御される。
制御装置31には、内燃機関1の運転条件を検出する各種センサから信号が入力される。
内燃機関1の運転条件を検出する各種センサとしては、上記の空燃比センサ42の他、機関回転に同期してパルス信号POSを出力するクランク角センサ32、内燃機関1の吸入空気流量を示す信号QAを出力するエアーフローセンサ33、アクセルペダルの踏み込み量(アクセル開度)を示す信号ACCを出力するアクセル開度センサ34、内燃機関1が搭載される車両の走行速度(車速)を示す信号VSPを出力する車速センサ35、内燃機関1の冷却水温度(エンジン温度)を示す信号TWを出力する水温センサ37、排気中の酸素濃度を介して空燃比(空気過剰率λ)を検出する空燃比センサ42などが設けられている。
以下では、制御装置31による制御の内容を詳細に説明する。
「失火診断」
制御装置31は、内燃機関1における失火の有無を検出する、失火診断機能を有している。
係る失火判定においては、例えば、機関回転速度をパルス信号POSに基づき一定周期で演算し、この機関回転速度の判定期間内における平均値と最大値又は最小値との偏差の絶対値が、判定値SL以上になった場合に失火の発生を判定する。
尚、失火判定に用いるパラメータを、前記偏差に限定するものではなく、失火に伴う回転変動やトルク変動を示すパラメータを用いることができる。
ここで、失火に伴う回転変動やトルク変動は、失火が無い状態であっても、機関負荷(トルク)及び機関回転速度に応じて変動し、内燃機関1の高回転低負荷時には小さくなり、低回転高負荷時には大きくなるので、制御装置31は、前記判定値を機関負荷及び機関回転速度に応じて変更することで、失火による変動の大きさと運転条件による変動の大きさとを区別する。
制御装置31は、機関負荷を示す状態量として、空気充填率若しくは空気充填率相当値を検出するが、図2に示すように、空気充填率が同じであっても、圧縮比が高いほどトルクは高くなるため、空気充填率から失火判定値SLを設定しても、実際のトルクに見合った値からずれてしまう場合がある。
即ち、圧縮比が変化することで理論熱効率、フリクション、冷却損失などが変化し、空気充填率が同じ条件であってもトルクが異なるようになる。このため、例えば最大圧縮比の条件に適合するように、空気充填率(機関負荷)及び機関回転速度と判定値SLとの相関を決定していると、最大圧縮比よりも低い圧縮比条件で失火判定を行った場合に、トルクを過小に推定することになり、実際よりも低いトルクに見合った判定値SLに基づいて失火判定を行うことになって、失火の有無を誤判定する可能性がある。
尚、最大圧縮比、最小圧縮比は、圧縮比可変機構23で可変とされる圧縮比の変化範囲、又は、当該変化範囲内に設定される制御範囲を規定する、圧縮比の最大値、最小値である。
そこで、制御装置31は、機関負荷に応じた制御としての機関負荷に応じた失火判定値SLの設定において、失火判定値SLを圧縮比に応じて変更する処理を行い、圧縮比の変更があっても実際のトルクに見合った失火判定値SLを設定し、失火診断を精度よく行えるようにする。
失火判定値SLを圧縮比に応じて変更する処理の一例としては、基本圧縮比(例えば最大圧縮比)である場合に適合するように、空気充填率及び機関回転速度から基本判定値SLsを設定するための判定値マップ(図3参照)或いは関数を予め設定しておき、係るマップ或いは関数に基づき設定した基本判定値SLsを、圧縮比に応じて変更する。
前記基本判定値SLsの圧縮比に応じた変更(補正)は、例えば、以下の式(1)及び式(2)に従って行わせることができる。
式(1)…失火判定値SL=基本判定値SLs×(現圧縮比でのトルク比/基本圧縮比でのトルク比)
式(2)…トルク比=理論熱効率×フリクション補正係数×冷却損失補正係数
図2に示すように、理論熱効率は圧縮比が高くなるほど大きくなり、フリクション及び冷却損失の影響を考慮しても、空気充填率及び機関回転速度が同じ場合には、圧縮比が高くなるほどトルクは大きくなり、基本圧縮比でのトルクに対し、圧縮比が高くなるほどトルクが大きくなる。
一方、失火判定値SLは、トルクの増大(減少)に対して増大(減少)変化させる必要があるので、「現圧縮比でのトルク比/基本圧縮比でのトルク比」を、基本判定値SLsに乗算することで、基本圧縮比が最大圧縮比ではなく、基本圧縮比よりも圧縮比が高くなった場合には、基本判定値SLsを増大補正した結果を失火判定値SLとし、基本圧縮比よりも圧縮比が小さくなった場合には、基本判定値SLsを減少補正した結果を失火判定値SLとすることになる。
尚、基本圧縮比を例えば最大圧縮比とした場合は、「現圧縮比でのトルク比/基本圧縮比でのトルク比」が1以下の値に設定され、失火判定値SLは、基本判定値SLs以下の範囲で圧縮比に応じて可変に設定されることになる。
上記では、圧縮比毎にトルク比を、図2に示すようなテーブルから検索し、「現圧縮比でのトルク比/基本圧縮比でのトルク比」を補正係数として演算して、基本判定値SLsを補正させるが、基本圧縮比でのトルク比は一定値となるため、失火判定を行うときの圧縮比を補正係数に変換し、係る補正係数で基本判定値SLsを補正することができる。
また、失火判定値SLを圧縮比に応じて変更(補正)する処理として、補間演算を用いることができる。
例えば、図4に示すように、空気充填率(機関負荷)及び機関回転速度から失火判定値SLを設定するための判定値マップとして、圧縮比が最大圧縮比であるときに適合する第1マップと、圧縮比が最小圧縮比であるときに適合する第2マップとを備えるようにする。
そして、失火判定を行うときの圧縮比に対応する失火判定値SLを、第1マップから検索した失火判定値SL(1)と第2マップから検索した失火判定値SL(2)との補間演算で求める。
例えば、最大圧縮比が11で、最小圧縮比が9である場合に、圧縮比=10であるときの失火判定値SLは、第1マップから求めた失火判定値SL(A)と第2マップから求めた失火判定値SL(B)との相加平均値(相加平均値=(失火判定値SL(A)+失火判定値SL(B))/2)となる。
尚、補間演算において、3つ以上の基本圧縮比それぞれに対応する失火判定値SLから、現時点での圧縮比に対応する失火判定値SLを補間演算で求めることができる。
図5のフローチャートは、制御装置31による失火検出処理の一例を示す。
まず、ステップS101では、失火診断を実施する条件が成立しているか否かを判断する。ステップS101で判断する条件は、例えば、内燃機関1の暖機が完了していること、クランク角センサ32などのセンサ故障が検出されていないこと、内燃機関1が正トルクを発生している(内燃機関1の出力による車両の駆動状態である)ことなどである。
失火診断を実施できる条件であれば、ステップS102へ進み、失火の有無によって変化する状態量(失火パラメータ)の算出を行う。
この失火パラメータは、例えば、判定期間内における機関回転速度の平均値と最大値又は最小値との偏差であり、偏差の絶対値が大きいほど内燃機関1の回転変動(トルク変動)が大きいことを示す値である。
次いでステップS103では、機関負荷を代表させる空気充填率及び機関回転速度から、失火パラメータと比較する失火判定値SL(基本判定値SLs)を算出する。
更に、ステップS104では、現時点での圧縮比に応じて、ステップS103で算出した失火判定値SL(基本判定値SLs)を補正するための補正値を算出する。
尚、現時点での圧縮比として、目標圧縮比、又は、例えば制御シャフト29の回転位置として検出される実圧縮比を用いることができる。
ステップS105では、ステップS103で算出した失火判定値SL(基本判定値SLs)を、ステップS014で算出した補正値で補正することで、現時点での圧縮比に対応する最終的な失火判定値SLを算出する。
ここで、ステップS105で算出される最終的な失火判定値SLは、空気充填率及び機関回転速度が同じである場合、圧縮比が高いほどトルクが大きくなることに対応して、圧縮が高いほどより大きな値、換言すれば、より大きな回転変動で失火の発生を判定することになる値に設定される。
ステップS106では、失火パラメータと失火判定値SLとを比較することで、失火の有無を判定する。つまり、失火パラメータが失火判定値SL以上であって、内燃機関1の回転変動(トルク変動)が基準値よりも大きい場合に、失火の発生を判定し、失火パラメータが失火判定値SL未満であって、内燃機関1の回転変動(トルク変動)が基準値よりも小さい場合には、失火が発生していない(正常燃焼状態である)と判定する。
ステップS106で失火の発生を判定すると、ステップS107へ進んで、失火発生を判定した回数を計数する失火カウンタの値を増加させ、ステップS106で失火が発生していないと判定すると、ステップS107を迂回してステップS108へ進む。
ステップS108では、失火頻度を判断する1周期期間が経過したか否かを、例えば、内燃機関1の積算回転数が閾値になったか否かに基づいて判断する。
前記閾値は、失火発生による排気性状の悪化や、失火による排気系での燃料燃焼による排気系部品の損傷など、失火に伴って発生する不具合のいずれをターゲットとするかによって、最適値が異なる。
ステップS108で、失火頻度を判断するタイミングであると判断すると、ステップS109へ進み、失火カウンタの値が設定値以上であるか否かを判断して、点火回数当たりの失火回数としての失火頻度が許容最大値を超えているか否かを判断する。
失火カウンタの値が設定値以上であって、失火頻度が許容最大値を超えている場合には、ステップS110へ進み、失火発生の警告を、例えば警告灯の点灯などによって実施する。
尚、失火発生を警告すると共に、内燃機関1の制御変更を行うことができ、例えば、失火発生時には、内燃機関1の最大負荷を非失火時よりも低く制限したり、理論空燃比よりも薄い空燃比での燃焼を禁止したりすることができる。
一方、失火カウンタの値が閾値未満であって、失火頻度が許容最大値を下回っている場合には、ステップS111へ進み、失火発生の警告を停止する。
図6のフローチャートは、上記ステップS103〜ステップS105での処理内容の一例として、トルク比で基本判定値SLsを補正する処理の流れを示す。
図6のフローチャートにおいて、まず、ステップS201では、空気充填率(機関負荷)及び機関回転速度の検出値を読み込む。
空気充填率を示す状態量として、シリンダ吸入空気量を用いることができ、このシリンダ吸入空気量は、エアーフローセンサ33で検出される吸入空気流量と機関回転速度とから算出することができ、また、スロットル開度又はブースト(吸気負圧)と機関回転速度とから算出することができる。更に、シリンダ吸入空気量に基づき算出される燃料噴射パルス幅(燃料噴射量)を、空気充填率を示す状態量として用いることができる。
次のステップS202では、空気充填率及び機関回転速度に対応させて基本判定値SLsを記憶するマップを参照し、ステップS201で読み込んだ空気充填率及び機関回転速度に対応する基本判定値SLsを検索する。
ステップS202で参照する基本判定値SLsのマップは、圧縮比が基本圧縮比である場合に適合させたマップである。
ステップS203では、現時点での圧縮比(目標圧縮比又は実圧縮比)を読み込む。
ステップS204では、基本圧縮比でのトルク比、及び、現時点の圧縮比でのトルク比を算出する。
ステップS205では、基本圧縮比でのトルク比、及び、現時点の圧縮比でのトルク比から、基本判定値SLsを補正するための補正値(補正値=現圧縮比でのトルク比/基本圧縮比でのトルク比)を算出する。
ステップS206では、ステップS202で求めた基本判定値SLsを、ステップS205で求めた補正値で補正し、補正結果を最終的な失火判定値SLとする。
このステップS206で算出した失火判定値SLは、図5のフローチャートのステップS106において失火パラメータと比較される。
失火判定値SLを圧縮比に応じて変更する処理として、前述のように補間演算を用いることができ、図7のフローチャートは、補間演算による失火判定値SLの設定処理の一例を示す。
図7のフローチャートにおいて、まず、ステップS301では、ステップS201と同様に、空気充填率(機関負荷)及び機関回転速度の検出値を読み込む。
ステップS302では、現時点での圧縮比(目標圧縮比又は実圧縮比)を読み込む。
ステップS303では、ステップS301で読み込んだ空気充填率及び機関回転速度に対応する失火判定値SLを、判定値マップから検索する。
ステップS303で参照する判定値マップとして、第1基本圧縮比(例えば最大圧縮比)であるときに適合する第1マップと、第2基本圧縮比(例えば最小圧縮比)であるときに適合する第2マップとが予め記憶されており、ステップS303では、第1マップ及び第2マップの双方を参照して、ステップS301で読み込んだ空気充填率及び機関回転速度に対応する失火判定値SLをそれぞれに検索する。
ステップS304では、第1マップから検索した、第1基本圧縮比であるときに適合する失火判定値SL(1)と、第2マップから検索した、第2基本圧縮比であるときに適合する失火判定値SL(2)とから、現時点での圧縮比に対応する失火判定値SLを補間演算によって求める。
このステップS306で算出した失火判定値SLは、図5のフローチャートのステップS106において失火パラメータと比較される。
上記のようにして、空気充填率及び機関回転速度に基づき変更される失火判定値SLを、更に、圧縮比に応じて変更すれば、圧縮比が変更されても実際のトルクに見合った失火判定値SLを設定でき、失火診断を精度良く行える。
ところで、上記の失火診断は、誤診断を防ぐために、ステップS101において内燃機関1が正トルク(ポジティブトルク)を発生していると判断した場合に実施されるようになっている。
ここで、正トルク(ポジティブトルク)の発生状態であるか否かを空気充填率及び機関回転速度に基づき判断させる場合、圧縮比によって正トルク(ポジティブトルク)領域が変化することで、減速運転により車軸側から内燃機関1が回転駆動される負トルク(ネガティブトルク)の状態で診断が実施され、或いは、正トルク(ポジティブトルク)の発生状態であるにも関わらずに失火診断が実施されない場合が生じる可能性がある。
図8は、圧縮比の違いによる正トルク(ポジティブトルク)領域の違いの一例を示す。
この図8に示すように、同じ機関回転速度で比較した場合、機関回転速度が閾値を超える高回転領域では、低圧縮比の場合には、高圧縮比である場合に比べて正トルクとなる空気充填率が高くなり、高圧縮比での正トルク領域の一部が低圧縮比では負トルク領域に切り替わる。
そこで、制御装置31は、機関負荷に応じた制御としての正トルク(ポジティブトルク)の発生状態であるか否かの判断を、空気充填率、機関回転速度、及び、圧縮比に基づいて行う。
制御装置31は、正トルク領域と負トルク領域との境界(以下、ポジティブトルクラインともいう)を規定する空気充填率を機関回転速度毎に記憶するテーブルとして、例えば、最大圧縮比である場合に適合する第1テーブル(図9(A)参照)と、最小圧縮比である場合に適合する第2テーブル(図9(B)参照)とを記憶している。
そして、失火診断時での機関回転速度に対応して記憶されている空気充填率、即ち、正トルクの発生状態となる最小空気充填率を、前記第1テーブルと第2テーブとからそれぞれ検索し、第1テーブルから求めた最小空気充填率Aと、第2テーブルから求めた最小空気充填率Bとから、失火診断時の圧縮比での最小空気充填率を補間演算によって求める。
上記のようにして求めた最小空気充填率よりも高い空気充填率の状態であれば、正トルク(ポジティブトルク)の発生状態であると判定して失火診断を許可する一方、前記最小空気充填率よりも低い空気充填率の状態であれば、負トルクの発生状態(減速状態)である可能性があると判定し、失火診断を禁止する。
これにより、圧縮比が変更されても、正トルク(ポジティブトルク)の発生状態であるか否かを精度よく判定でき、負トルク(ネガティブトルク)の状態で誤って診断が実施されることを防ぎ、かつ、正トルク(ポジティブトルク)の発生状態において失火診断が誤って禁止されることを防ぐことができる。
図10のフローチャートは、正トルク(ポジティブトルク)の発生状態であるか否かの判断に用いる最小空気充填率の演算処理の流れを示す。
図10のフローチャートにおいて、ステップS401では、空気充填率(機関負荷)及び機関回転速度を読み込み、ステップS402では、現時点での圧縮比(目標圧縮比又は実圧縮比)を読み込む。
そして、ステップS403では、正トルク領域と負トルク領域との境界(ポジティブトルクライン)を規定する空気充填率(最小空気充填率)を機関回転速度毎に記憶するテーブルである、最大圧縮比である場合に適合する第1テーブルと、最小圧縮比である場合に適合する第2テーブルとを参照して、現時点での機関回転速度に対応する最小空気充填率をそれぞれに検索する。
ステップS404では、最大圧縮比の場合に適合する最小空気充填率と、最小圧縮比の場合に適合する最小空気充填率とから、現時点での圧縮比に対応する最小空気充填率を補間演算によって求める。
ここで、ステップS404で求めた最小空気充填率は、現時点での機関回転速度及び圧縮比において、正トルク(ポジティブトルク)を発生する空気充填率の最小値であり、この最小空気充填率を実際の空気充填率が上回る場合に、正トルク(ポジティブトルク)の発生状態であると判断して、失火診断を許可する。
「点火時期制御」
また、制御装置31は、機関負荷に応じた制御として、内燃機関1の点火時期を、機関負荷を含む機関運転状態に応じて決定し、決定した点火時期に応じてパラートランジスタ43の通電制御を行う、点火時期制御機能を有している。
点火時期は、筒内圧力(機関負荷)及び機関回転速度に応じて最適値が変化する。ここで、筒内圧力(機関負荷)を代表する状態量として空気充填率(又は空気充填率相当値)を用いた場合、圧縮比可変機構23を備えた内燃機関1では、同じ空気充填率でも圧縮比の変化によって筒内圧が変化する。
このため、圧縮比の変化を考慮せずに、空気充填率の検出値から点火時期を決定すると、実際の筒内圧力に対応しない点火時期を設定することになり、出力性能などを低下させることになってしまう。
そこで、制御装置31は、空気充填率の検出値を圧縮比に基づいて補正した結果を、点火時期の決定に用いる機関負荷とし、係る機関負荷と機関回転速度とに基づいて点火時期(点火進角値、目標点火時期)を決定する。
空気充填率と圧縮比とに基づく機関負荷の設定は、一例として、以下の式(3)に従って行われる。
式(3)…機関負荷=空気充填率×筒内圧力比×体積効率変化分
上記筒内圧力比は、空気充填率を一定としたときの、基本圧縮比での筒内圧力と基本圧縮比とは異なる圧縮比での筒内圧力との比であり、図11(A)に示すように、圧縮比が高くなることで筒内圧力が高くなるので、圧縮比が高いほど筒内圧力比をより大きな値に設定する。
また、体積効率変化分は、圧縮比の変化に伴う残留ガス(体積効率)の変化に対応するための補正項であり、圧縮比の増大によって残留ガスが減って体積効率が増加し、不活性ガスである残留ガスが減ることで点火時期を遅角できるので、点火時期の遅角方向である機関負荷の増大方向に空気充填率を補正すべく、図11(B)に示すように、圧縮比が高いほど体積効率変化分をより大きな値に設定する。尚、体積効率変化分は、換言すれば、残留ガス量比の逆数となり、圧縮比の増大によって残留ガス量が少なくなるほど、逆に、空気充填率をより大きく増大補正する。
制御装置31は、図12に示すように、基本圧縮比であるときに適合する、空気充填率(機関負荷)と機関回転速度とに対応して点火時期を記憶した点火時期マップを備えており、前述のように、空気充填率、筒内圧力比、体積効率変化分に基づき算出した機関負荷に基づいて前記点火時期マップを参照して、点火時期を設定する。
ここで、前記点火時期マップは、機関負荷(筒内圧力)の増大に対して点火時期を遅角変化させる特性に設定されており、空気充填率が同じでも圧縮比が高くなることで筒内圧力が増大すると、点火時期をより遅角側に設定することになり、逆に、圧縮比が低くなることで筒内圧力が減少すると、点火時期をより進角側に設定することになる。
また、点火時期を圧縮比の変化に応じて変更する処理として、空気充填率(機関負荷)及び機関回転速度に基づいて設定した点火時期を、筒内圧力比及び体積効率変化分に基づいて補正することができる。
この場合、基本圧縮比であるときに適合して、空気充填率(シリンダ吸入空気量)及び機関回転速度に対応する点火時期を記憶した点火時期マップ(図13参照)を、空気充填率(シリンダ吸入空気量)を機関負荷として参照し、基本点火時期を設定する。
そして、前記基本点火時期を、式(4)に従って補正することで、最終的な点火時期を設定する。
式(4)…点火時期=基本点火時期×筒内圧力比×体積効率変化分
ここで、点火時期は、圧縮上死点からの進角値として設定され、筒内圧力が高くなるほど、点火時期を遅角させる(進角値を減少させる)ことが要求される。
そこで、筒内圧力比及び体積効率変化分は、図14(A)、(B)に示すように、圧縮比が高くなるほどより小さくなる値として与え、圧縮比が高くなるほど、基本点火時期をより遅角側に補正するようにしてある。
上記のようにして、点火時期を、圧縮比の変更に伴う筒内圧力の変化に応じて設定し、圧縮比の増加による筒内圧力の増大に対して遅角側に変更すれば、圧縮比可変機構23によって圧縮比が変更されても、実際の筒内圧力に対応する点火時期を設定して、内燃機関1の出力性能などを可及的に高めることができる。
「触媒温度の推定」
また、制御装置31は、機関負荷に応じた制御として、内燃機関1の排気系に設けた排気浄化触媒の温度(換言すれば、排気温度)を機関負荷に基づき推定し、推定した触媒温度に基づいて、点火時期の補正、パージ制御、燃焼モードの切り替え(成層燃焼、均質燃焼の切り替え)などを行う機能を有している。
ここで、空気充填率が高いほど触媒温度(排気温度)は高くなり、また、機関回転速度が高いほど触媒温度(排気温度)は高くなる特性があるが、空気充填率が同じでも圧縮比が高くなって理論熱効率が高くなると、触媒温度(排気温度)は低くなる。
このため、空気充填率と機関回転速度とから触媒温度(排気温度)を推定したのでは、圧縮比の変更に伴って温度推定に誤差を生じることになる。
そこで、制御装置31は、空気充填率の検出値を圧縮比に応じて補正し、補正後の空気充填率に基づき触媒温度(排気温度)の推定を行う。
制御装置31は、図15に示すように、機関負荷を代表する状態量としての空気充填率と機関回転速度とに対応して、触媒温度(排気温度)を記憶する触媒温度マップを備えていて、この触媒温度マップは、圧縮比が基本値である場合に適合されている。
そして、前記触媒温度マップを参照して触媒温度(排気温度)を検索する場合に、空気充填率の検出値を圧縮比に応じて補正し、補正後の空気充填率に対応する触媒温度(排気温度)を、触媒温度マップから検索するようになっている。
圧縮比に応じた空気充填率(シリンダ吸入空気量)の補正は、式(5)に従って行われる。
式(5)…機関負荷=空気充填率×排温比
前記排温比は、空気充填率が一定である場合に、基本圧縮比であるときの排気温度と、基本圧縮比とは異なる圧縮比であるときの排気温度との比であり、図16に示すように、圧縮比が高くなどほど小さい値として設定される。
これは、圧縮比の増加に伴って理論熱効率が高くなり、排温が低下することに対応しており、同じ空気充填率でも圧縮比が高いほど、触媒温度の推定に用いる機関負荷をより小さく補正し、圧縮比が高いほど触媒温度(排気温度)がより低く推定されるようにする。
触媒温度(排気温度)の推定処理における圧縮比に応じた補正として、上記のように、触媒温度(排気温度)の推定に用いる機関負荷を補正することができる他、基本圧縮比であると仮定して機関負荷(空気充填率)及び機関回転速度に基づき触媒温度マップ(図17)から検索した触媒温度を、圧縮比に応じて補正することができる。
触媒温度マップから検索した触媒温度を圧縮比に応じて補正する処理は、例えば、式(6)に従って行われる。
式(6)…触媒温度=マップ触媒温度×排温比
前記排温比は、空気充填率が一定である場合に、基本圧縮比であるときの排気温度と、基本圧縮比とは異なる圧縮比であるときの排気温度との比であり、図18に示すように、圧縮比が高くなどほど小さい値として設定される。
これにより、基本圧縮比であるとの仮定で推定した触媒温度(排気温度)は、圧縮比が基本圧縮比よりも高ければ、より低い温度に補正され、圧縮比が基本圧縮比よりも低ければ、より高い温度に補正されることになる。
上記のように、機関負荷(空気充填率)に基づく触媒温度(排気温度)の推定において、圧縮比による理論熱効率の違いに応じた補正を施せば、圧縮比が変化しても精度よく触媒温度(排気温度)を推定でき、触媒温度(排気温度)の推定値に基づく、内燃機関1の制御、例えば、触媒温度に応じた点火時期の補正、パージ制御、燃焼モードの切り替え(成層燃焼、均質燃焼の切り替え)などを高精度に行え、排気性状の改善、機関出力の向上などを図れる。
「トルクコントロール」
また、制御装置31は、機関負荷の制御として、アクセル開度などから目標トルク(要求トルク)を設定し、当該目標トルクに基づいて、内燃機関1の吸入空気量の調整機構(電子制御スロットル41や、可変バルブリフト機構21、可変バルブタイミング機構22などの可変動弁機構)を制御する、トルクコントロール(トルクデマンド)機能を有している。
トルクコントロールにおいては、まず、アクセル開度や車速などから目標トルクを演算し、この目標トルクを目標吸入空気量(目標空気充填率)に変換し、更に、目標吸入空気量から空気量調整機構の目標値(例えば、目標スロットル開度)を演算して、前記目標値に従って空気量調整機構を制御する。
圧縮比可変機構23を備える内燃機関1の場合、圧縮比が変わると、同じ空気充填率でも、理論熱効率の変化によって内燃機関1のトルクが変動するから、圧縮比の変化に対して吸入空気量を変更しないと、実際のトルクが目標トルクからずれることになってしまう。
そこで、制御装置31は、基本圧縮比であるとの仮定に基づき、目標トルクに相応する目標吸入空気量を求め、当該目標吸入空気量を圧縮比に応じて補正し、圧縮比に基づく補正を施した目標吸入空気量から空気量調整機構の目標値を演算する。
目標吸入空気量の圧縮比に応じた補正は、例えば、式(7)に従って行われる。
式(7)…目標吸入空気量=目標吸入空気量×圧縮比補正項
図19(A)に示すように、空気充填率が一定である場合、基本圧縮比に対して実際の圧縮比が高くなるほどトルクが大きくなるから、同じトルクを発生させるために必要となる吸入空気量は圧縮比が高くなるほど少なくなる。
そのため、前記圧縮比補正項は、図19(B)に示すように、圧縮比が高いほどより小さくなる値として設定され、圧縮比が基本圧縮比よりも高い場合には、目標吸入空気量を減量補正し、圧縮比が基本圧縮比よりも低い場合には、目標吸入空気量を増量補正する。
上記のようにして、トルクコントロール制御(機関負荷の制御)を、圧縮比に応じて補正すれば、圧縮比可変機構23によって圧縮比が変更されても、実トルクと目標トルクとがずれることを抑制でき、高い精度で実トルクを目標トルクに制御できる。
尚、トルクコントロールにおける圧縮比に応じた補正として、目標吸入空気量を補正する代わりに、目標トルクや空気量調整機構の目標値を補正することができ、結果的に、圧縮比が高いほど吸入空気量が少なくなるような補正であれば、補正対象を目標吸入空気量に限定するものではない。
例えば、アクセル開度などから基準圧縮比での基本目標トルクを演算し、実際の圧縮比が基準圧縮比よりも高い(低い)場合には、基本目標トルクを減少(増大)側に変更し、変更後の目標トルクに基づいて目標吸入空気量を演算することで、結果的に、実際の圧縮比が基準圧縮比よりも高い(低い)場合に、同じ基本目標トルクを得るのに、基準圧縮比である場合よりも目標吸入空気量を減らす(増やす)ことができる。
また、目標トルク及び当該目標トルクに基づく目標吸入空気量を圧縮比に応じて変更せずに、目標吸入空気量から空気量調整機構の操作量を設定するときに、実際の圧縮比が基準圧縮比よりも高い(低い)場合には、吸入空気量が減る(増える)方向に操作量を修正することで、同じ目標トルクを得るのに、基準圧縮比である場合よりも吸入空気量(空気充填率)を減らす(増やす)ことができる。
また、機関負荷に応じた制御は、一例として挙げた失火診断、点火時期制御、触媒温度の推定に限定されるものではなく、公知の機関負荷の検出値に基づく制御が含まれ、また、診断制御なども含まれる。
ここで、上述した実施形態から把握し得る技術的思想について、以下に記載する。
内燃機関の制御装置は、その一態様として、圧縮比を可変とする圧縮比可変機構を備えた内燃機関において、機関負荷の制御と機関負荷に応じた制御との少なくとも一方を、前記圧縮比可変機構によって可変とされる圧縮比に応じて変更する。
前記内燃機関の制御装置の好ましい態様において、空気充填率に基づく制御を圧縮比に応じて制御を変更する。
別の好ましい態様では、目標トルクに基づく空気充填率の制御を圧縮比に応じて変更する。
また、内燃機関の制御装置は、その一態様として、圧縮比可変機構を備えると共に、内燃機関の出力変動に基づき失火診断を行う内燃機関の制御装置において、失火診断パラメータと比較する判定値を、圧縮比に応じて変更する。
上記発明によると、圧縮比によるトルクの変化に対応して判定値を変更でき、失火の誤判定を抑制することができる。
また、内燃機関の制御装置は、その一態様として、圧縮比可変機構及び排気浄化触媒を備え、排気浄化触媒の温度を推定し、当該推定温度に基づき制御を行う内燃機関において、前記排気浄化触媒の温度推定値を、圧縮比に応じて変更する。
上記発明によると、圧縮比の増加による理論熱効率の増加によって排気温度が減少することに対応して、触媒温度を高精度に推定することができる。
また、内燃機関の制御装置は、その一態様として、圧縮比可変機構を備えた内燃機関の点火時期を制御する制御装置であって、圧縮比に応じて前記点火時期を変更する。
上記発明によると、圧縮比による筒内圧力の変化に対応して、点火時期を変更でき、機関の運転性能の向上を図れる。
また、内燃機関の制御装置は、その一態様として、圧縮比可変機構を備えた内燃機関において、目標トルクに基づき、前記内燃機関の吸入空気量調整機構を制御すると共に、圧縮比に応じて吸入空気量調整機構によって調整される吸入空気量を変更する。
上記発明によると、圧縮比が高くなることで理論熱効率が上がり、より高いトルクが発生することから、目標トルクを発生させるために要求される吸入空気量が変化するので、圧縮比に応じて吸入空気量調整機構によって調整される吸入空気量を変更して、圧縮比が変化しても目標トルクに制御できるようにする。
1…エンジン、4…ピストン、7…吸気バルブ、8…排気バルブ、15…点火栓、21…可変バルブリフト機構、22…可変バルブタイミング機構、23…圧縮比可変機構、31…制御装置

Claims (1)

  1. 圧縮比を可変とする圧縮比可変機構を備えた内燃機関において、
    機関負荷の制御と機関負荷に応じた制御との少なくとも一方を、前記圧縮比可変機構によって可変とされる圧縮比に応じて変更する、内燃機関の制御装置。
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