JP2017035372A - 膝補助装具 - Google Patents

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Abstract

【課題】本発明は、簡単な構造で実用的に使用できる膝補助装具を提供することを目的とする。【解決手段】上記問題を解決するために、本発明に係る膝補助装具100は、大腿部着装部材1と、下腿部着装部材2と、下腿部着装部材2の上部と一体化したケーシング3と、ケーシング3の中心軸に回動可能に軸装され、大腿部着装部材1の下部と一体化され使用者の膝の屈伸角度に応じてケーシング3内で回動するベース321と、ケーシング3の中に内装されたねじりコイルばね41、51と、ベース321においてねじりコイルばねの鈎部412、512を通過する回動軌跡を持つ位置に設けられ、ベース321の回動により鈎部412、512に掛合すると回動角度に応じたトルクをねじりコイルばねから受け取るトルク受け部331、332を備え、使用者の膝の屈伸角度に応じてねじりコイルばねの弾性力によりトルクを発生させ、使用者の膝屈伸を補助することを特徴とする。【選択図】図1

Description

本発明は、使用者の脚に沿って装着して、膝の動作を補助する膝補助装具に関する。
日本の農業就業人口は年々減少している。農林業センサス、農業構造動態調査(農林水産省統計部)によれば、平成26年(2014年)で226.6万人、基幹的農業従事者は167.9万人である。「基幹的農業従事者」とは、農業就業人口のうち、ふだんの主な状態が「仕事が主」の者をいう。農業人口のうち65歳以上は63.7%を占め、また、女性の割合が半数で、平均年齢は66.7歳と年々高くなってきている。このような状況の中で、農作業支援の必要性が高まっている。特に、高齢者や女性にとって、重・軽量物の持ち上げ・持ち下ろし、傾斜地や階段の登り下り、同じ姿勢、例えば中腰姿勢での長時間の収穫作業を行うことは大きな負担である。このような農業者の負担を軽減する農作業支援機器として、パワーアシストスーツと呼ばれる補助装置が開発されている。また、パワーアシストスーツは、農業用以外に工場用として、重量物の運搬作業や長時間継続する一定姿勢での作業などに使用される。さらに、パワーアシストスーツは、介護用として、ベッドから車椅子への人の移乗作業などに使用され、また、リハビリ用として、使用者の体に装着して、脚部の可動部に対してアシスト力を付与する歩行補助装置が開発されている。このような歩行補助装置では、高齢者や身障者の歩行を補助する装置として利用されることが期待されている。さらに、高齢者などに限らず、宅配業者など重い荷物を運ぶ作業者に対する補助装置としても利用することで、作業における身体的負担を軽減することが期待されている。
パワーアシストスーツの応用として、ユーザの立ち上がり動作や着座動作を補助する装置の発明が提案されている。
特許文献1には、当該装置を使用者の体に装着するための固定具と、使用者の左右の大腿部に夫々装着される補助器具と、補助器具の一端に固定されているギアと、左右の補助器具にギアを介してモータの動力を伝達するチェーン3とを備える歩行補助装置が開示されている。
特許文献2には、使用者が脚に装着する膝補助装具のエアシリンダによって起立・着座時の脚の動作を補助する脚補助装置が開示されている。
特許文献3には、着座部材を使用者が跨ぐ形態で利用する歩行補助装置が開示されている。この歩行補助装置は、駆動源にて第2関節部分を回動駆動させ、脚リンクを伸び方向、すなわち、着座部材を押し上げる方向に駆動し、使用者の体重の一部を支持する支持力を発生する制御を行っている。
特許文献4には、使用者の両足平の荷重割合によって算出したアシスト力に応じて駆動源を駆動し、歩行をアシストする技術が開示されている。介護福祉支援、家庭での筋力弱体者の自立運動の支援、並びに工場ラインでの重量物運搬支援及び長時間の立ち仕事の支援等に用いられるアシスト装置である。
また、バネを利用して、使用者の立ち上がり動作や着座動作を補助する補助具の発明が開示されている。
特許文献5には、大腿部着装部材と、下腿部着装部材と、両者の基端とを回動自在に軸着する枢軸ピンと、枢軸ピンに軸支されたトルク調節ギアと、内端を枢軸ピンに固定し、外端をトルク調節ギア板面に掛止した渦巻バネと、トルク調節摘を備えそれを回転してトルク調節ギアを回転駆動するトルク調節ギア駆動機構と、枢軸ピンの先端に設けた非円柱形状のストッパ凸部及び下腿部着装部材下面のストッパ凸部と嵌合可能な枢軸ピンストッパ凹部とを備える立ち上がり補助具が開示されている。
特許文献6には、リハビリ療法を受けている関節の全動作範囲において、相対的に一定のトルクを加えることができる動作範囲副子を開示している。副子は、それぞれ関節の第1及び第2の側の患者の身体部分に接続するよう構成された、第1及び第2の固定器部と、駆動アセンブリを包含する。第1及び第2の固定器部は、第1及び第2の腕をそれぞれ包含し、回転軸構造により副子の旋回軸回りに旋回自在に連結されている。駆動アセンブリは、従動プーリ、駆動プーリ、バイアス部材、及び連結部を包含する。従動プーリは、副子旋回軸回りに第2の腕に取り付けられる。駆動プーリは、駆動軸回りに、副子旋回軸より間隔を置いて第1の腕に取り付けられる。バイアス部材は、第1の腕と駆動プーリとに連結され駆動プーリにトルクを加える。連結部は、駆動プーリを従動プーリに連結し、第1の固定器部と及び第2の固定器部との間にトルクを加える。バイアス部材は渦巻きバネを包含する。バネは、駆動軸回りに配置され、第1の腕に取り付けられた第1の端及び駆動プーリに取り付けられた第2の端を有する。駆動プーリと従動プーリとはベルトにより連結される。
特許文献7には、腓腹用副子と足支持部とが、継手を介して踝の高さで結合されており、継手の回転軸が足の側面に対してほぼ直角であり、継手がばねを有しており、該ばねのばね力がつま先の上向き運動の方向に作用する足を支持するための装具が開示されている。
特許文献8には、一の装着具と別の装着具にトーションバネおよびコイルバネを取り付けた歩行補助装具を腰と大腿部の屈折部に装着することにより、バネの特性(元に戻る力)を利用して足を上げようとする僅かな力で足を上げることが出来るようにした発明が開示されている。ただし、技術的な内容は記載されていない。
立ち上がり動作や着座動作では、ユーザの膝関節に加わる負荷が大きい。そのため、立ち上がり動作や着座動作を補助するための膝補助装具は、ユーザの膝の負担を軽減することが重要である。膝の負担を軽減する手法として、膝関節に予め定められたトルクを加える方法と、膝関節角が所定の軌道を描くように大腿部と下腿部をガイドする方法とがある。ここで、「所定の軌道」とは、立ち上がり動作又は着座動作において膝関節角の経時的変化が描くべき軌道である。その軌道が適切であれば、自然な立ち上がり動作又は着座動作が実現する。トルクを加える方法はロボット工学におけるいわゆる力制御に相当し、膝関節が所定の軌道を描くようにガイドする方法は位置制御又は角度制御に相当する。
ところで、一般に、「力制御」だけでは角度が不定となり「位置制御」だけでは力(トルク)が不定となる。前者では、使用者が自ら膝に加えるトルク(筋力)を加減することによって膝関節角度の軌道を決めることができる。しかしながら、使用者が加えるトルクが足りない場合は、立ち上がり動作や着座動作が完遂するか保証されない。後者は、立ち上がり動作又は着座動作が完遂することが保証されるものの、膝関節角度の軌道が膝補助装具によって規制されるため、膝補助装具のガイドする軌道が使用者の予想する軌道と相違する場合には使用者に違和感を与えることとなる。
特開2000−166997号公報 特開2004−261622号公報 特許第4872821号公報 国際公開2006/126711号公報 特開2015−80621号公報 特表8−511975号公報 特表10−500602号公報 特開2005−177420号公報
しかしながら、従来のアシスト装置の多くは、人が行うことが困難なので機械が担う作業又は輸送機器を利用して行うような重労働を、人が単独で楽に行う場合又は筋力が弱体化して自立運動できないような患者向けに設計されることが一般的であった。そのため、効果が高ければ費用や機構の構成方法については度外視されており、電動(空気圧)などのアクチュエータやセンサを多用しているため、連続運転時間が短かったり、維持費が高くなったりする傾向があり、現場での実用性は低いと考えられる。さらに、アクチュエータを使用者の運動に連動させるためのセンシングの誤作動などにより使用者を危険にさらす可能性がある。
そこで、本発明は、以上の従来技術の問題点を解決するために創作されたものであり、簡単な構造で実用的に使用できる膝補助装具を提供することを目的とする。なお、本明細書では、使用者の脚に沿って装着して、膝の動作を補助する装置を「膝補助装具」と称する。
本発明に係る膝補助装具は、使用者の大腿部に沿わせて装着せしめ、使用者の大腿部と一体に運動する大腿部着装部材と、使用者の下腿部に沿わせて装着せしめ、使用者の下腿部と一体に運動する下腿部着装部材と、使用者の膝横付近に設けられ、下腿部着装部材の上部と一体化したケーシングと、ケーシングの中心軸に回動可能に軸装され、大腿部着装部材の下部と一体化され、大腿部着装部材を介して使用者の膝の屈伸角度に応じてケーシング内で回動するベースと、ケーシングの中に内装された渦巻き状に巻回したねじりコイルばねであって、その一端がケーシングの一部に固定された固定端であり、その他端が鈎部のついた自由端となっているねじりコイルばねと、ベースにおいて、ねじりコイルばねの鈎部を通過する回動軌跡を持つ位置に設けられた構造物で、ベースの回動により鈎部に掛合すると回動角度に応じたトルクをねじりコイルばねから受け取るトルク受け部を備え、使用者の膝の屈伸角度に応じてねじりコイルばねの弾性力によりトルクを発生させ、使用者の膝屈伸を補助することを特徴とする。
また、ねじりコイルばねとトルク受け部のセットがそれぞれ複数個あり、各々のねじりコイルばねの径が異なるものであり、各々のトルク受け部の取り付け位置が、セットとなるねじりコイルばねの鈎部を通過する回動軌跡上に設けられ、掛合し得る位置であるとよい。なお、ベース内におけるトルク受け部の設置箇所を、鈎部を通過する回動軌跡上において選択可能な構造とし、トルク受け部がねじりコイルばねからトルクを受け取り始めるトルク始動角度を調節可能にすると好適である。さらに、ねじりコイルばねとトルク受け部のセットにおいて、各々のトルク受け部の取り付け位置を異なるものとし、各々のトルク受け部が対応するねじりコイルばねからトルクを受け取り始めるトルク始動角度が異なるものにしてもよい。トルク始動角度は、0度から30度の間の任意の設定とすることができる。
またさらに、本発明に係る膝補助装具は、大腿部着装部材が、使用者の大腿部の側面に添えられる上フレームと、大腿部に装着する大腿部ベルトを備えたものであり、下腿部着装部材が、使用者の下腿部の側面に添えられる下フレームと、下腿部に装着する下腿部ベルトを備えたものであり、ケーシングが、中心軸である枢軸ピンと、枢軸ピンを回動自在に支承する軸受部と、軸受部を覆って枢軸ピンの上部を固定する筒状外装部とを備えたものであることを特徴とする。下腿部着装部材は、下フレームの下端に足首ベルトを備えると、膝補助装具が使用者の脚全体をしっかり保持することが可能になる。
本発明に係る膝補助装具は、アクチュエータ等複雑な構造の部品を使用しないため、構造が簡単なため、小型化・軽量化に適し、製造やメンテナンスが容易という利便性がある。また、トルク始動角度を容易に調整することができるので、使用者の使用目的に応じて、トルクの軽重を選択することが可能になる効果がある。さらに、膝補助装具の装着が容易であるため、特に高齢の農業従事者にとって、使い勝手がよいという効果がある。
本発明に係る膝補助装具100において、使用者の左足に装着される膝補助装具の外側(a)と内側(b)を示す斜視図である。 図1(a)に示す膝補助装具100の外側の要部を示す側面図である。 図1(b)に示す膝補助装具100の外側の要部を示す側面図である。 本発明に係るケーシング3の内部構造を示す分解斜視図である。 軸受部32を示す平面図(a)と、A−A線断面図(b)、B−B線断面図(c)である。 軸受部32にねじりコイルばね41、51を載置した状態を示す平面図(a)と、A−A線断面図(b)、B−B線断面図(c)である。 本発明に係るケーシング3の筒状外装部33の上面を示す図である。 上フレーム11と下フレーム21の回動を模式的に示す図である。 ねじりコイルばねの始動角度が30度の場合における、回動角度における係止孔の位置を示す図である。 ねじりコイルばねの始動角度が0度(a)、10度(b)、20度(c)それぞれの場合における、回動角度における係止孔の位置を示す図である。 本発明の膝補助装具100を装着した使用者が起立状態から中腰状態、中腰状態から起立状態に戻る動作を模式的に示す図である。
以下、本発明の実施例を図面に基づき詳細に説明する。各図において、同一部分には同一番号を付し、重複する説明は省略する。また、図面は、本発明を理解するために誇張して表現している場合もあり、必ずしも縮尺どおり精緻に表したものではないことに留意されたい。なお、本発明は下記に示される実施例に限られるものではない。
実施例1を図面を参照して詳細に説明する。
まず、膝補助装具100の全体構成を説明する。なお、膝補助装具100は、左足用と右足用の一対からなるものであるが、両者は対称であるため、便宜的に左足用のみを説明し、右足用については説明を省略する。図1は、本発明に係る膝補助装具100において、使用者の左足に装着される膝補助装具の外側(a)と内側(b)を示す斜視図である。図2は、図1(a)に示す膝補助装具100の外側の要部を示す側面図である。図3は、図1(b)に示す膝補助装具100の内側の要部を示す側面図である。図1、2、3に示すとおり、本発明に係る膝補助装具100の外側の部材は、大別すると、使用者の大腿部に沿わせて装着せしめ、使用者の大腿部と一体に運動する大腿部着装部材1と、使用者の下腿部に沿わせて装着せしめ、使用者の下腿部と一体に運動する下腿部着装部材2と、使用者の膝横付近に設けられ、下腿部着装部材2の上部と一体化したケーシング3とから構成される。ベース321は、ケーシング3の中心軸に回動可能に軸装され、大腿部着装部材1の下部と一体化される。また、ケーシング3内には、内装された渦巻き状に巻回したねじりコイルばね41、51が配設され、その一端がケーシング3の一部に固定された固定端411、511であり、その他端が鈎部412、512のついた自由端となって、大腿部着装部材1を介して使用者の膝の屈伸角度に応じてケーシング3内で回動する。ベース321において、ねじりコイルばね41、51の鈎部412、512を通過する回動軌跡を持つ位置に設けられた構造物で、ベース321の回動により鈎部に掛合すると回動角度に応じたトルクをねじりコイルばねから受け取るトルク受け部331、332を備える。このように、使用者の膝の屈伸角度に応じてねじりコイルばね41、51の弾性力によりトルクを発生させ、使用者の膝屈伸を補助することができる構成となっている。また、ねじりコイルばね41、51とトルク受け部331、332のセットがそれぞれ複数個あり、各々のねじりコイルばね41、51の径が異なるものであり、各々のトルク受け部331、332の取り付け位置が、セットとなるねじりコイルばね41、51の鈎部412、512を通過する回動軌跡上に設けられ、掛合し得る位置であるとよい。なお、ベース321内におけるトルク受け部331、332の設置箇所を、鈎部412、512を通過する回動軌跡上において選択可能な構造とし、トルク受け部331、332がねじりコイルばね41、51からトルクを受け取り始めるトルク始動角度を調節可能にすると好適である。
また、膝補助装具100は、使用者の足の膝上の大腿部に装着され、該大腿部の側面に添えられる上フレーム11、71と、その上端を該大腿部に保持する大腿部ベルト12とからなる大腿部着装部材1と、使用者の足の膝下の下腿部に装着され、該下腿部の側面に添えられる下フレーム21、81と、該下フレーム21を該下腿部に保持する下腿部ベルト22とからなる下腿部着装部材2と、大腿部着装部材1と下腿部着装部材2とを回動自在に軸着したケーシング3(外側)及び内側関節ピン90(内側)とから構成されてもよい。さらに、使用者の膝部全体を覆い、膝を開口する開口部63を有する膝部サポータ62を、上フレーム11、71と下フレーム21、81とに面ファスナ等で装着できるようにしてもよい。またさらに、下フレーム21、81の下端に受け金具25を介して足首ベルト26を備えるようにすることもできる。このような構成により、本発明の膝補助装具100を使用者の足にぴったり装着することができる。
本発明において最も重要な構成要素であり特徴部分であるケーシング3については、大腿部着装部材1と下腿部着装部材2とを回動自在に、より詳細には上フレーム11と下フレーム21とを回動自在に軸着する部材であるが、図4、5、6において詳細に後述する。
図1(a)及び図2を参照する。図1(a)は、前述したとおり、使用者の左足に装着される膝補助装具の外側を示しており、図2はその要部を示す側面図である。大腿部着装部材1は、使用者の大腿部の側面に添えられる上フレーム11と、その上端を該大腿部に保持する大腿部ベルト12とからなり、両者は上受け金具13で固定される。一方、下腿部着装部材2は、使用者の下腿部の側面に添えられる下フレーム21と、所定の位置で該下腿部に保持する下腿部ベルト22とからなり、両者は下受け金具23で固定される。
図1(b)及び図3を参照する。図1(b)は、前述したとおり、使用者の左足に装着される膝補助装具の内側を示しており、図3はその要部を示す側面図である。大腿部着装部材1は、使用者の大腿部の側面に添えられる上フレーム71と、その上端を該大腿部に保持する大腿部ベルト12とからなり、両者は上受け金具13で固定される。一方、下腿部着装部材2は、使用者の下腿部の側面に添えられる下フレーム81と、所定の位置で該下腿部に保持する下腿部ベルト22とからなり、両者は下受け金具23で固定される。膝補助装具100の内側の回動機構は、内側関節ピン90を上フレーム71の下端と下フレーム81の上端に備えて、両フレーム71、81が回動自在に軸着されている。
上フレーム11、71や下フレーム21、81は、軽量な金属、例えばアルミニウム合金やチタニウム合金で作られるとよい。また、繊維強化プラスチックなどを使用してもよいが、この場合、不飽和ポリエステル樹脂を常温・常圧でも硬化するものを使用するとよい。
大腿部ベルト12、下腿部ベルト22、膝部ベルト62、足首ベルト26は、メッシュ生地、伸縮性生地等で作り、面ファスナで着脱できるようにすると便利である。また、大腿部ベルト12と下腿部ベルト22については、開閉可能な割筒状の固定筒部材を使用することも可能である。上受け金具13、下受け金具23、受け金具25はアルミ合金等を使用し、使用者の皮膚に直接接触する、あるいは衣類の上から長時間にわたって装着されることを考慮して、裏面にスポンジ等を装着するとよい。なお、スポンジは、通気性や抗菌性、アレルギー等にも配慮された素材を選択することが好ましい。
図4を参照する。図4は、本発明に係るケーシング3の内部構造を示す分解斜視図である。ケーシング3は、枢軸ピン31と、軸受部32と、第一のねじりコイルばね41と、第二のねじりコイルばね51と、筒状外装部33とからなる。枢軸ピン31は、下フレーム21の上端に固定されている。軸受部32は、枢軸ピン31を支承する支承孔325を備える筒状部320と、上フレーム11の下端に固定されたベース部321と、第二のねじりコイルばね51を収容する溝322とからなる。第一のねじりコイルばね41と、第二のねじりコイルばね51とを軸受部32に収容した後、筒状外装部33は、軸受部32を被って枢軸ピン31の上部311にねじN等で固定する。また、筒状外装部33は、ボルトB1、B2を用いて、第一のねじりコイルばね41と、第二のねじりコイルばね51のトルク始動角度を調整できるトルク受け部331、332を備えている。なお、枢軸ピン31は、回転軸に鍛造材、圧延材を用いてもよいが、MCナイロン等樹脂系素材を使用して、軸周にアルミ合金等を配置してもよい。また、軸受部32や筒状外装部33はプラスチックや軽金属の剛性薄板を用いてもよいが、MCナイロンを選択することが好ましい。
図4に示すとおり、第一のねじりコイルばね41と第二のねじりコイルばね51は、筒状部320の外周に載置され、第一のねじりコイルばね41はベースの外側に、第二のねじりコイルばね51は、ベース321の内側にある溝322に配置される。第一のねじりコイルばね41は、コイル線材を渦巻き状に巻回することにより形成された巻回部410と、巻回部410の一端からベース321の所定の位置に穿たれた孔324(図に示していない)に向け延出する第一のアーム部411と、巻回部410の他端が延出して鈎状に曲折する第二のアーム部412とを備えている。また、第二のねじりコイルばね51は、コイル線材を渦巻き状に巻回することにより形成された巻回部510と、巻回部510の一端から軸受部32の溝322の所定の位置に穿たれた孔323に向け延出する第一のアーム部511と、巻回部510の他端が延出して鈎状に曲折する第二のアーム部512とを備えている。
ここで、ねじりコイルばねとは、コイルの中心線のまわりにねじりモーメントを受けるばねをいう。第一のねじりコイルばね41と第二のねじりコイルばね51は、いずれも冷間成形用材料のピアノ線、ステンレス鋼線等を素材として選択することができるが、実施例1において、円形断面の直径(d)が4.5mmのピアノ線のSWP−Aを使用し、第一のねじりコイルばね41は、コイル平均径(D)を95mm、巻数(N)を3.3、第二のねじりコイルばね51は、コイル平均径(D)を75mm、巻数(N)を4としているが、これらに限定されることなく、所望の条件のねじりコイルばねを使用することができる。
図5を参照する。図5は、軸受部32を示す平面図(a)と、A−A線断面図(b)、B−B線断面図(c)である。図5(a)〜(c)に示すとおり、軸受部32は、枢軸ピン31を支承する支承孔325を備える筒状部320と、上フレーム11の下端に固定されたベース部321と、第二のねじりコイルばね51を収容する溝322とからなる。
図5(a)を参照する。図に向かって軸受部32の上方に上フレーム、下方に下フレームが配置される。溝322は、図に向かって天にあたる箇所に係止孔323を設けており、係止孔323に第二のねじりコイルばね51の第一のアーム部411が挿置される。また、ベース321の上面外周において、図に向かって底にあたる地点から時計回り108度の位置に、係止孔324を設けており、係止孔324に第一のねじりコイルばね41の第一のアーム部511が挿置される。
図5(b)及び(c)を参照する。図5(b)は、図5(a)においての軸受部32のA−A線断面図であり、図5(c)は、そのB−B線断面図である。ここでは、前述した同一内容は省略するが、ベース321はその底面に突起状のストッパ326を備える。ストッパ326は、回動する上フレーム11が回動位置から原位置にばねのねじりトルクで復帰する際、原位置以上に回動することを規制する。
図6を参照する。図6は、軸受部32にねじりコイルばね41、51を載置した状態を示す平面図(a)と、A−A線断面図(b)、B−B線断面図(c)である。図6(a)〜(c)に示すとおり、第一のねじりコイルばね41と第二のねじりコイルばね51は、筒状部320の外周に載置され、第一のねじりコイルばね41はベースの外側に、第二のねじりコイルばね51は、ベース321の内側にある溝322に配置される。第一のねじりコイルばね41は、コイル線材を渦巻き状に巻回することにより形成された巻回部410と、巻回部410の一端からベース321の所定の位置に穿たれた孔324に向け延出する第一のアーム部411と、巻回部410の他端が延出して鈎状に曲折する第二のアーム部412とを備えている。また、第二のねじりコイルばね51は、コイル線材を渦巻き状に巻回することにより形成された巻回部510と、巻回部510の一端から軸受部32の溝322の所定の位置に穿たれた孔323に向け延出する第一のアーム部511と、巻回部510の他端が延出して鈎状に曲折する第二のアーム部512とを備えている。なお、第一のねじりコイルばね41の第二のアーム部412の先端は、軸心に向かって内側に湾曲して鈎形状を形成している。一方、第二のねじりコイルばね51の第二のアーム部512の先端は、軸心に向かって外側に湾曲して鈎形状を形成している。後述するトルク受け部331、332は、第二のアーム部412、512にボルトB2、B1で規制し、上フレーム11が回動した際、回動することにより生じる復元力を付与し、さらにトルク始動角度を調整することによりトルクを調整することを可能にする。
図7を参照する。図7は、本発明に係るケーシング3の筒状外装部33の上面を示す図である。筒状外装部33は、軸受部32を被って枢軸ピン31の上部311を孔333a、333b、333c、333d、333e、333fを介してねじN等で固定する。また、筒状外装部33の上面の外周にトルク受け部331、332を備える。すなわち、図に向かって、天の位置にトルク受け部孔331a、トルク受け部孔331aから時計回りに10度ごと角度傾けた位置に、331b、331c、331dを備えている。一方、図に向かって、底の位置にトルク受け部孔332a、トルク受け部孔332aから時計回りに10度ごと角度傾けた位置に、332b、332c、332dを備えている。これらのうち所望のトルク受け部孔にボルトB2、B1を挿置し、第二のアーム部412、512を規制するとともにトルク始動角度を調整することにより、上フレーム11が回動した際、回動することにより生じる復元力(トルク)を調整することが可能になる。
図8を参照する。図8は、上フレーム11と下フレーム21の回動を模式的に示す図であり、表1に対応する図である。すなわち、図8(a)は、膝曲げ角度が30度、(b)は90度、(c)は120度、(d)は150度のときの上フレーム11と下フレーム21の回動状態を示している。
図9を参照する。図9は、ねじりコイルばねの始動角度が30度の場合における、回動角度における係止孔の位置を示す図である。下記の表1は、図9において、ボルトB1をトルク受け部孔331dに、ボルトB2をトルク受け部孔332dに挿置した場合におけるトルクの参考値を示している。始動角度が30度までの場合は、ねじりコイルばねの第二のアーム部412、512が規制されないため、トルクは働かない。すなわち、膝曲げ30度のときは、ねじりコイルばね41、51はトルク受け部331、332のボルトB1、B2に規制されていないため、トルクは発生していない状態である。膝曲げ角度90度のときは、ねじりコイルばねの変位角度の推定で55度となり、トルクは第一のねじりコイルばね41と第二のねじりコイルばね51の合計で8.3N−mとなる。また、膝曲げ角度120度のときは、ねじりコイルばねの変位角度の推定で80度となり、トルクは第一のねじりコイルばね41と第二のねじりコイルばね51の合計で12.1N−mとなる。さらに、膝曲げ角度150度のときは、ねじりコイルばねの変位角度の推定で105度となり、トルクは第一のねじりコイルばね41と第二のねじりコイルばね51の合計で15.9N−mとなる。該表1に従えば、膝補助装具100のトルクは、ばねが120度回転したとき、片足で推定18.0N−m確保することになる。
Figure 2017035372
図10を参照する。図10は、ねじりコイルばねの始動角度が0度(a)、10度(b)、20度(c)それぞれの場合における、回動角度における係止孔の位置を示す図である。
下記の表2は、図10(a)において、ボルトB1をトルク受け部孔331aに、ボルトB2をトルク受け部孔332aに挿置した場合におけるトルクの参考値を示している。始動角度が0度の場合は、ねじりコイルばねの第二のアーム部412、512が規制されても、当然にトルクは働かない。膝曲げ角度90度のときは、ねじりコイルばねの変位角度の推定で85度となり、トルクは第一のねじりコイルばね41と第二のねじりコイルばね51の合計で12.7N−mとなる。また、膝曲げ角度120度のときは、ねじりコイルばねの変位角度の推定で110度となり、トルクは第一のねじりコイルばね41と第二のねじりコイルばね51の合計で16.5N−mとなる。さらに、膝曲げ角度150度のときは、ねじりコイルばねの変位角度の推定で135度となり、トルクは第一のねじりコイルばね41と第二のねじりコイルばね51の合計で20.3N−mとなる。
Figure 2017035372
下記の表3は、図10(b)において、ボルトB1をトルク受け部孔331bに、ボルトB2をトルク受け部孔332bに挿置した場合におけるトルクの参考値を示している。始動角度が10度までの場合は、ねじりコイルばねの第二のアーム部412、512が規制されないため、トルクは働かない。すなわち、膝曲げ10度までは、ねじりコイルばね41、51はトルク受け部331、332のボルトB1、B2に規制されていないため、トルクは発生していない状態である。膝曲げ角度90度のときは、ねじりコイルばねの変位角度の推定で75度となり、トルクは第一のねじりコイルばね41と第二のねじりコイルばね51の合計で11.3N−mとなる。また、膝曲げ角度120度のときは、ねじりコイルばねの変位角度の推定で100度となり、トルクは第一のねじりコイルばね41と第二のねじりコイルばね51の合計で15.0N−mとなる。さらに、膝曲げ角度150度のときは、ねじりコイルばねの変位角度の推定で125度となり、トルクは第一のねじりコイルばね41と第二のねじりコイルばね51の合計で18.8N−mとなる。
Figure 2017035372
下記の表4は、図10(c)において、ボルトB1をトルク受け部孔331cに、ボルトB2をトルク受け部孔332cに挿置した場合におけるトルクの参考値を示している。始動角度が20度までの場合は、ねじりコイルばねの第二のアーム部412、512が規制されないため、トルクは働かない。すなわち、膝曲げ20度までは、ねじりコイルばね41、51はトルク受け部331、332のボルトB1、B2に規制されていないため、トルクは発生していない状態である。膝曲げ角度90度のときは、ねじりコイルばねの変位角度の推定で65度となり、トルクは第一のねじりコイルばね41と第二のねじりコイルばね51の合計で9.8N−mとなる。また、膝曲げ角度120度のときは、ねじりコイルばねの変位角度の推定で90度となり、トルクは第一のねじりコイルばね41と第二のねじりコイルばね51の合計で13.5N−mとなる。さらに、膝曲げ角度150度のときは、ねじりコイルばねの変位角度の推定で115度となり、トルクは第一のねじりコイルばね41と第二のねじりコイルばね51の合計で17.2N−mとなる。
Figure 2017035372
所望のトルク値は、ボルトB1、B2をトルク受け部331、332のトルク受け部孔を選択的に挿置することにより、微妙に調整することができる。例えば、ボルトB1をトルク受け部孔331bに挿置し、ボルトB2をトルク受け部孔332cに挿置することで、4の4乗とおりにトルクを調整できる。すなわち、ねじりコイルばね41、51とトルク受け部331、332のセットにおいて、各々のトルク受け部331、332の取り付け位置を異なるものとし、各々のトルク受け部331、332が対応するねじりコイルばね41、51からトルクを受け取り始めるトルク始動角度が異なるものにしてもよい。このように、複数のねじりコイルばねで、各々のトルク始動角度を異なるものとし、回動角度とトルクの関係を非線形関係にしてもよい。なお、トルク受け部孔の数量や始動角度の刻みを変更することでトルクを調整することができることはいうまでもない。さらに、実施例1においては、第一のねじりコイルばね41と第二のねじりコイルばね51との二本のねじりコイルばねを使用しているが、三本以上のねじりコイルばねを使用することもできる。
図11を参照する。本発明の膝補助装具100を装着した使用者が起立状態から中腰状態、中腰状態から起立状態に戻る動作を模式的に示す図である。図11によれば、イ〜リの使用者の姿勢が示されている。イ〜ホまでは、使用者が中腰になるまでを示し、ホ〜リまでは、中腰から起立状態に復帰する様子を示している。ロは膝曲げ角度が略30度であるので、表1の場合、ばねのトルクは0である。ハは60度、ニは90度、ホは120度であり、ホの姿勢になると、ばねの復元力(トルク)は大きいものであるが、使用者の体重により姿勢をそのまま保持することが可能な範囲と考えられる。本発明に係る膝補助装具100は、ばねの復元力(トルク)を利用して、この中腰状態を一定時間維持して、その後、使用者の踏ん張り力から跳ね上げ力を付与することにより、図11に示すホ〜リに至る原姿勢に容易に復帰することを可能にする。
以上、本発明に係る膝補助装具における好ましい実施形態を図示して説明してきたが、本発明の技術的範囲を逸脱することなく種々の変更が可能であることは理解されるであろう。
本発明に係る膝補助装具は、構造が簡易であり軽量で使用者に負担が少ないので、農林水産業の現場、建設現場、病院や介護施設など広く利用することができる。
100 膝補助装具
1 大腿部着装部材
11 上フレーム
12 大腿部ベルト
2 下腿部着装部材
21 下フレーム
22 下腿部ベルト
3 ケーシング
31 枢軸ピン
32 軸受部
320 筒状部
321 ベース
322 溝
323 324 係止孔
325 支承孔
33 筒状外装部
41 第一のねじりコイルばね
410 巻回部
411 第一のアーム部(固定端)
412 第二のアーム部(鈎部)
51 第二のねじりコイルばね
510 巻回部
511 第一のアーム部(固定端)
512 第二のアーム部(鈎部)
331 332 トルク受け部
331a 331b 331c 331d トルク受け部の孔
332a 332b 332c 332d トルク受け部の孔
B1 B2 ボルト
326 ストッパ
26 足首ベルト
本発明に係る膝補助装具は、使用者の大腿部に沿わせて装着せしめ、使用者の大腿部と一体に運動する大腿部着装部材と、使用者の下腿部に沿わせて装着せしめ、使用者の下腿部と一体に運動する下腿部着装部材と、使用者の膝横付近に設けられ、下腿部着装部材の上部と一体化したケーシングと、ケーシングの中心軸に回動可能に軸装され、大腿部着装部材の下部と一体化され、大腿部着装部材を介して使用者の膝の屈伸角度に応じてケーシング内で回動するベースと、ケーシングの中に内装された渦巻き状に巻回したねじりコイルばねであって、その一端がケーシングの一部に固定された固定端であり、その他端が鈎部のついた自由端となっているねじりコイルばねと、ケーシングにおいて、ねじりコイルばねの鈎部を通過する回動軌跡を持つ位置に設けられた構造物で、ベースの回動により鈎部に掛合すると回動角度に応じたトルクをねじりコイルばねから受け取るトルク受け部を備え、また、ねじりコイルばねとトルク受け部のセットがそれぞれ複数個あり、各々のねじりコイルばねの径が異なるものであり、各々のトルク受け部の取り付け位置がセットとなるねじりコイルばねの鈎部を通過する回動軌跡上に設けられ、掛合し得る位置であるようにして、使用者の膝の屈伸角度に応じてねじりコイルばねの弾性力によりトルクを発生させ、使用者の膝屈伸を補助することを特徴とする。
お、ベース内におけるトルク受け部の設置箇所を、鈎部を通過する回動軌跡上において選択可能な構造とし、トルク受け部がねじりコイルばねからトルクを受け取り始めるトルク始動角度を調節可能にすると好適である。さらに、ねじりコイルばねとトルク受け部のセットにおいて、各々のトルク受け部の取り付け位置を異なるものとし、各々のトルク受け部が対応するねじりコイルばねからトルクを受け取り始めるトルク始動角度が異なるものにしてもよい。トルク始動角度は、0度から30度の間の任意の設定とすることができる。

Claims (7)

  1. 使用者の大腿部に沿わせて装着せしめ、前記使用者の大腿部と一体に運動する大腿部着装部材と、
    使用者の下腿部に沿わせて装着せしめ、前記使用者の下腿部と一体に運動する下腿部着装部材と、
    前記使用者の膝横付近に設けられ、前記下腿部着装部材の上部と一体化したケーシングと、
    前記ケーシングの中心軸に回動可能に軸装され、前記大腿部着装部材の下部と一体化され、前記大腿部着装部材を介して前記使用者の膝の屈伸角度に応じて前記ケーシング内で回動するベースと、
    前記ケーシングの中に内装された渦巻き状に巻回したねじりコイルばねであって、その一端が前記ケーシングの一部に固定された固定端であり、その他端が鈎部のついた自由端となっているねじりコイルばねと、
    前記ベースにおいて、前記ねじりコイルばねの前記鈎部を通過する回動軌跡を持つ位置に設けられた構造物で、前記ベースの回動により前記鈎部に掛合すると前記回動角度に応じたトルクを前記ねじりコイルばねから受け取るトルク受け部を備え、
    前記使用者の膝の屈伸角度に応じて前記ねじりコイルばねの弾性力によりトルクを発生させ、前記使用者の膝屈伸を補助することを特徴とする膝補助装具。
  2. 前記ねじりコイルばねと前記トルク受け部のセットがそれぞれ複数個あり、
    各々の前記ねじりコイルばねの径が異なるものであり、
    各々の前記トルク受け部の取り付け位置が、セットとなる前記ねじりコイルばねの前記鈎部を通過する前記回動軌跡上に設けられ、掛合し得る位置であることを特徴とする請求項1に記載の膝補助装具。
  3. 前記ベース内における前記トルク受け部の設置箇所を、前記鈎部を通過する前記回動軌跡上において選択可能な構造とし、前記トルク受け部が前記ねじりコイルばねからトルクを受け取り始めるトルク始動角度を調節可能としたことを特徴とする請求項1又は2に記載の膝補助装具。
  4. 前記ねじりコイルばねと前記トルク受け部のセットにおいて、各々の前記トルク受け部の取り付け位置を異なるものとし、各々の前記トルク受け部が対応する前記ねじりコイルばねからトルクを受け取り始める前記トルク始動角度が異なるものとしたことを特徴とする請求項3に記載の膝補助装具。
  5. 前記大腿部着装部材が、前記使用者の大腿部の側面に添えられる上フレームと、前記大腿部に装着する大腿部ベルトを備えたものであり、
    前記下腿部着装部材が、前記使用者の下腿部の側面に添えられる下フレームと、前記下腿部に装着する下腿部ベルトを備えたものであり、
    前記ケーシングが、前記中心軸である枢軸ピンと、前記枢軸ピンを回動自在に支承する軸受部と、前記軸受部を覆って前記枢軸ピンの上部を固定する筒状外装部とを備えたものである請求項1ないし4のいずれか1項に記載の膝補助装具。
  6. 前記トルク始動角度は、0度から30度の間の任意の設定であることを特徴とする請求項3ないし5のいずれか1項に記載の膝補助装具。
  7. 前記下腿部着装部材は、前記下フレームの下端に足首ベルトを備えることを特徴とする請求項5又は6に記載の膝補助装具。
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