JP2017034619A - 通信管理装置、無線端末及びプログラム - Google Patents

通信管理装置、無線端末及びプログラム Download PDF

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Abstract

【課題】端末の通信品質を推定する。【解決手段】通信システムのトラフィックを管理する通信管理装置であって、前記通信システムは、無線端末と通信する無線基地局と、前記無線基地局に接続されるゲートウェイ装置と、を有し、前記通信管理装置は、前記無線基地局の混雑度を取得し、前記通信管理装置は、前記無線基地局と前記無線端末との間における前記無線端末の無線品質を取得し、前記通信管理装置は、前記無線基地局の混雑度と前記無線端末の無線品質から、前記ゲートウェイ装置と前記無線端末との間における前記無線端末の通信品質の推定値を計算する。【選択図】図1

Description

本発明は、無線通信システムのトラフィックを管理する通信管理装置に関する。
セルラ通信システムなどの無線通信システムでは、通信管理サーバ(TMSサーバ)を設けて、システム内のトラフィックを監視及び制御している。そして、通信管理サーバが基地局の混雑度のデータを収集している。
また、セルラ無線通信システムに収容された端末においては、音声通話だけでなく、アプリケーション(例えば、ウェブブラウザ、動画プレイヤ)が動作し、データ通信をする。アプリケーションが快適に動作するためには、アプリケーションに適した通信品質が確保される必要がある。
本技術の背景技術として、特開2011−155600号公報(特許文献1)がある。特許文献1には、端末通信最適化機能部と網側通信最適化機能部とを有する通信制御装置であって、端末通信最適化機能部は、端末上で動作するアプリとアプリの通信先を示す第1の情報を取得する機能部と、第1の情報を転送する機能部と、指示情報である第2の情報に従って、アプリの個々の通信品質を設定する機能部とを含み、網側通信最適化機能部は、第1の情報で示される各アプリに必要な通信品質を示す第3の情報と、網の状態に関する第4の情報を取得する機能部と、第1の情報の各アプリに必要な網資源の有無を判断する機能部と、網資源が不足の場合は通信の優先度の高いアプリに第1の通信品質で通信させ、通信の優先度の低いアプリには第1の通信品質を劣化させない範囲における通信を実行させる機能部とを含む通信制御装置が記載されている(要約参照)。
特開2011−155600号公報
一般的に、無線通信システムでは、基地局に接続され音声通話が可能な状態でも、アプリケーションの動作に必要な通信品質であるかは分からない。また、アプリケーション毎に必要な通信品質が異なる。すなわち、LTEシステムの制御に用いられるSINR(受信電界強度)でアプリケーションの動作品質を表すことは困難であり、例えば、下りパイロット信号は受信できていても、ウェブブラウザでウェブサイトを見ることができない場合がある。
このため、アプリケーションが使用するデータの転送に重要な指標である通信品質(スループット、遅延など)を推定し、アプリケーションを利用できる通信品質が確保されているかを正しく推定することが求められている。
本願において開示される発明の代表的な一例を示せば以下の通りである。すなわち、通信システムのトラフィックを管理する通信管理装置であって、前記通信システムは、無線端末と通信する無線基地局と、前記無線基地局に接続されるゲートウェイ装置と、を有し、前記通信管理装置は、前記無線基地局の混雑度を取得し、前記通信管理装置は、前記無線基地局と前記無線端末との間における前記無線端末の無線品質を取得し、前記通信管理装置は、前記無線基地局の混雑度と前記無線端末の無線品質から、前記ゲートウェイ装置と前記無線端末との間における前記無線端末の通信品質の推定値を計算する。
本発明の代表的な形態によれば、端末の通信品質を推定できる。前述した以外の課題、構成及び効果は、以下の実施例の説明により明らかにされる。
第1実施例の無線通信システムの構成を示す図である。 第1実施例のトラフィック管理サーバの構成を示す図である。 第1実施例のアプリケーションカバレッジマップの例を示す図である。 第1実施例の基地局混雑情報管理テーブルの構成例を示す図である。 第1実施例の基地局混雑情報管理テーブルの構成例を示す図である。 第1実施例のアプリ要求品質管理テーブルの構成例を示す図である。 第1実施例の基地局設置情報管理テーブルの構成例を示す図である。 第1実施例のアプリカバレッジ描画処理のフローチャートである。 第1実施例の通信品質推定処理のフローチャートである。 第1実施例のアプリ利用レベル算出処理のフローチャートである。 第2実施例の無線通信システムの構成を示す図である。 第2実施例のアプリケーションサーバの構成例を示す図である。 第2実施例の端末ログ管理テーブルの構成例を示す図である。 第2実施例の推定式パラメータ管理テーブルの構成例を示す図である。 第2実施例の無線品質マップ情報管理テーブルの構成例を示す図である。 第2実施例の無線品質マップ情報管理テーブルの構成例を示す図である。 第2実施例の無線品質マップの例を示す図である。 第2実施例のアプリケーションカバレッジマップの例を示す図である。 第2実施例の推定式パラメータ生成処理のフローチャートである。 第2実施例の無線品質マップ作成処理のフローチャートである。 第2実施例のトラフィック管理サーバの構成を示す図である。 第2実施例の通信品質推定処理のフローチャートである。 第2実施例の無線品質マップの例を示す図である。 第3実施例のUEとトラフィック管理サーバとの間のメッセージのやりとりを示すシーケンス図である。 第3の実施例においてUEとトラフィック管理サーバとの間で送受信されるメッセージのフォーマットを示す図である。 第3の実施例のUEの構成を示す図である。 第3の実施例のアプリベース通信制御管理テーブルの構成例を示す図である。 第3の実施例のアプリベース通信制御処理のフローチャートである。
以下、本発明の実施例を図面に基づいて詳細に説明する。
なお、以下の実施例において、説明の便宜上必要があるときは、複数のセクションまたは実施例に分割して説明するが、特に明示した場合を除き、それらは互いに無関係なものではなく、一方は他方の一部又は全部の変形例、詳細、補足説明などの関係にある。
また、以下の実施例において、要素の数等(個数、数値、量、範囲等を含む)に言及する場合、特に明示した場合及び原理的に明らかに特定の数に限定される場合などを除き、その特定の数に限定されるものではなく、特定の数以上でも以下でもよいものとする。
さらに、以下の実施例において、その構成要素(要素ステップなどを含む)は、特に明示した場合及び原理的に明らかに必須であると考えられる場合などを除き、必ずしも必須のものではないことは言うまでもない。
本実施例では、無線通信システムの例として3GPPで標準化されているLTEを用いたセルラ通信システムの実施例を示す。
図1は、第1実施例の無線通信システムの構成を示す図である。
第1実施例の無線通信システムは、基地局装置であるeNodeB111、ゲートウェイ装置であるS−GW131とP−GW133、通信制御装置であるMME132、EMSサーバ135、及び、トラフィック管理サーバ143を有する。eNodeB111には、ユーザ端末であるUE101が接続される。
S−GW131は、ユーザプレーンのトラフィック転送機能を有する。P−GW133は、ユーザへのサービスを提供するパケットデータネットワークであるPDN134とのインタフェースを有する。MME132は、UE101のモビリティを管理する装置であり、制御プレーンのシグナリングを送受信する。S−GW131、P−GW133及びMME132は、互いに接続されており、コアネットワーク(EPC)115を構成する。
EMSサーバ135は、無線通信システムに備わるノードを管理するエレメント・マネジメント・システムである。具体的には、EMSサーバ135は、各ノードの統計情報(eNodeB111に収容されているUE101の数、CQIの分布、物理リソースブロック(PRB)の使用率等)を収集する。
トラフィック管理サーバ143は、EMSサーバ135から取得した情報を用いて、通信品質を推定する。通信品質とは、ユーザ端末ごとの通信品質であり、ここでは特にモバイル網、つまりP−GWとユーザ端末間の下り方向の受信品質を示す指標である。ただし、通常モバイル網の有線区間は十分大きい帯域を確保できることから、ボトルネックとなる無線区間の通信品質に制限されることを想定する。トラフィック管理サーバ143は、通信品質推定値をP−GW133に送信してもよい。P−GW133は、トラフィック管理サーバ143から送信された通信品質推定値を用いて、アプリケーションによる通信を制御する(例えば、通信品質が悪いので動画のデータレートを下げる)ことができる。
図2は、第1実施例のトラフィック管理サーバ143の構成を示す図である。
トラフィック管理サーバ143は、一般的なコンピュータによって構成され、プロセッサ(CPU)204、メモリ201、補助記憶装置202、入出力インタフェース203及びネットワークインタフェース205を有する。
入出力インタフェース203は、ユーザがトラフィック管理サーバ143に指示を入力し、プログラムの実行結果をユーザに提示するためのユーザインタフェースである。入出力インタフェース203には、入出力デバイス(例えば、キーボード、マウス、タッチパネル、ディスプレイ、プリンタなど)が接続される。入出力インタフェース203は、ネットワークを経由して接続された端末によって提供されるユーザインタフェースが接続されてもよい。
CPU204は、メモリ201に格納されたプログラムを実行するプロセッサである。メモリ201は、不揮発性の記憶素子であるROM及び揮発性の記憶素子であるRAMを含む。ROMは、不変のプログラム(例えば、BIOS)などを格納する。RAMは、DRAM(Dynamic Random Access Memory)のような高速かつ揮発性の記憶素子であり、補助記憶装置202に格納されたプログラム及びプログラムの実行時に使用されるデータを一時的に格納する。
具体的には、メモリ201は、通信品質推定プログラム211、アプリ利用レベル算出プログラム212及びアプリケーションカバレッジ描画プログラム213を格納する。通信品質推定プログラム211は、通信品質推定処理(図8参照)を実行する。アプリ利用レベル算出プログラム212は、アプリ利用レベル算出処理(図9参照)を実行する。アプリケーションカバレッジ描画プログラム213は、アプリカバレッジ描画処理(図7参照)を実行する。また、メモリ201は、基地局混雑情報管理テーブル221(図4A、図4B参照)、アプリ要求品質管理テーブル222(図5参照)及び基地局設置情報管理テーブル223(図6参照)を格納する。
補助記憶装置202は、例えば、磁気記憶装置(HDD)、フラッシュメモリ(SSD)等の大容量かつ不揮発性の記憶装置である。また、補助記憶装置202は、CPU204が実行するプログラム及びプログラムの実行時に使用されるデータを格納する。すなわち、プログラムは、補助記憶装置202から読み出されて、メモリ201にロードされて、CPU204によって実行される。
ネットワークインタフェース205は、ネットワークを経由して他の装置(例えば、P−GW133、EMSサーバ135)との通信を制御するインタフェースデバイスである。
CPU204が実行するプログラムは、リムーバブルメディア(CD−ROM、フラッシュメモリなど)又はネットワークを介してトラフィック管理サーバ143に提供され、非一時的記憶媒体である不揮発性記憶装置に格納される。このため、トラフィック管理サーバ143は、リムーバブルメディアからデータを読み込むインタフェースを有するとよい。
トラフィック管理サーバ143は、物理的に一つの計算機上で、又は、論理的又は物理的な複数の計算機上で構成される計算機システムであり、前述したプログラムが、同一の計算機上で別個のスレッドで動作してもよく、複数の物理的計算機資源上に構築された仮想計算機上で動作してもよい。また、トラフィック管理サーバ143と他の装置が一つの物理的又は論理的計算機に収容されてもよい。
なお、プログラムによって実現される機能部の全部又は一部の機能をハードウェア(例えば、Field−Programmable Gate Array)によって実現してもよい。
図3は、第1実施例のアプリケーションカバレッジマップの例を示す図である。
図3に示すアプリケーションカバレッジマップは、例として、ウェブブラウザによるウェブサイトの閲覧時の通信品質を示す。マップ上では、各CQI(Channel Quality Indicator)に対応する通信品質が、十分な品質が提供されるsatisfied、利用可能な品質が提供されるavailable、満足できる品質が提供されないunsatisfiedの三つの利用レベルにランク分けされる。利用レベルは、アプリ要求品質管理テーブル222に定義され、アプリケーションの利用の体感、すなわち、アプリケーションの利用に通信品質が適しているかを示す。本実施例において、三つの利用レベル(satisfied、available、unsatisfied)が定義されているが、利用レベルのランクの数はいくつでもよい。又は、通信品質を該当アプリケーション利用時のMOS(mean opinion score)値へとマッピングした値を用いてもよい。
CQIは、基地局装置とユーザ端末間の下りチャネルの受信品質を示す指標であり、その値は通信システムによって予め定められている。例えば、0から15の16段階のCQI値を定め、各CQI値に対応して変調方式や伝送レートを定義する。本実施例では、セル内のCQIの分布は予め分かっているものとする。例えば、セル内のUE101の位置とCQIを収集することによって、セル内のCQIの分布を作成することができる。セルの環境が変わらない限り、CQIの分布は大きくは変化しないことから、所定期間(1日〜1か月)ごとに測定すればよい。
例えば、16段階に区分されているCQIのうち、閑散時には、CQI=8〜15がsatisfiedであり、CQI=2〜7がavailableであり、CQI=0〜1がunsatisfiedである。
CQIに対応する通信品質は時間的に変化する。すなわち、混雑時には、UE101への物理リソースブロックの割当量が少なくなることから、同じCQIでも通信品質が低下する。例えば、図3に示すように、混雑時には、CQI=12〜15がsatisfiedであり、CQI=8〜11がavailableであり、CQI=0〜7がunsatisfiedである。
なお、アプリケーションの利用レベルではなく、通信品質の推定値を表示してもよい。また、アプリケーションの利用レベルと共に、通信品質の推定値を表示してもよい。
第1実施例では、図3に示すようにアプリケーションカバレッジマップを表示するので、eNodeBのアンテナから等距離の点を結んだ円弧による略同心円状にCQIの境界、すなわち、アプリケーションの利用レベルの境界が地図上に表示される。
このように、CQIと通信品質との関係をアプリケーションカバレッジマップで表すことによって、アプリケーション使用品質を位置との関係で表すことができる。
図4A、図4Bは、第1実施例の基地局混雑情報管理テーブル221の構成例を示す図である。
基地局混雑情報管理テーブル221は、基地局装置(eNodeB)111の混雑情報を格納する。具体的には、図4Aに示す基地局混雑情報管理テーブル221は、eNodeB111のセルを一意に識別するためのECGI(E-UTRAN Cell Global ID)2211と、混雑情報を取得した時刻2212と、当該セルに接続されるUE101の数2213と、当該セルで転送される上りデータ量(バイト数)2214と、当該セルで転送される下りデータ量(バイト数)2215と、物理無線リソースの利用率2216とを含む。
また、図4Bに示す基地局混雑情報管理テーブル221は、図4Aに示す基地局混雑情報管理テーブル221と異なり、CQI毎に混雑情報を記録する。セル内のCQIの分布は時間の経過と共に変化することから、CQI毎に混雑情報を記録することによって、CQIの分布を正確に知ることができる。
具体的には、基地局混雑情報管理テーブル221は、eNodeB111のセルを一意に識別するためのECGI2211と、混雑情報を取得した時刻2212と、CQI2217と、当該セルに接続されるUE101の数2213と、当該セルで転送される上りデータ量(バイト数)2214と、当該セルで転送される下りデータ量(バイト数)2215とを含む。基地局混雑情報管理テーブル221は、物理無線リソースの利用率2216を含んでもよい。この場合、物理無線リソースの利用率2216はCQI毎ではなくECGI毎に記録される。
図5は、第1実施例のアプリ要求品質管理テーブル222の構成例を示す図である。
アプリ要求品質管理テーブル222は、アプリケーションの種別ごとに要求される品質を格納する。具体的には、アプリ要求品質管理テーブル222は、アプリケーションの種別2221と、利用レベル2222と、要求通信品質2223とを含む。利用レベル2222は、アプリケーションの利用の体感、すなわち、アプリケーションがどの程度利用可能かを示す。要求通信品質2223は、スループット及び遅延を含むが、通信品質を示す他の指標(パケットロス率、ジッタ等)を含んでもよい。
図6は、第1実施例の基地局設置情報管理テーブル223の構成例を示す図である。
基地局設置情報管理テーブル223は、eNodeB111が提供するセルの位置情報を格納する。具体的には、eNodeB111のセルを一意に識別するためのECGI2211と、当該eNodeB111が設置されている位置(緯度、経度)2232と、当該eNodeB111が提供するセルの境界とeNodeB111までの距離であるセル半径2233と、当該eNodeB111が提供するセルが形成される方向(基準方位からの角度)2234とを含む。
図7は、第1実施例のアプリカバレッジ描画処理のフローチャートである。アプリカバレッジ描画処理は、アプリケーションカバレッジ描画プログラム213が実行する。
まず、アプリケーションカバレッジ描画プログラム213(CPU204)は、描画するアプリケーション及び描画エリアを取得する(701)。描画するアプリ種別は、入出力インタフェース203に接続された入出力デバイスにユーザが入力した情報から取得することができる。また、無線通信システム内に設けられた監視装置(例えば、DPI)からUE101が使用しているアプリケーションの情報を取得し、取得したアプリケーションの情報から描画するアプリ種別を定めてもよい。また、描画エリアは、入出力インタフェース203に接続された入出力デバイスにユーザが入力した緯度及び経度や、地図上で指定された領域から取得することができる。
さらに、アプリケーションカバレッジ描画プログラム213は、提供されるセルが描画エリアに含まれるeNodeB111のECGIを、基地局設置情報管理テーブル223から取得する(701)。
その後、アプリケーションカバレッジ描画プログラム213は、取得したECGIごとに、ステップ702から706の処理を繰り返し実行する。
ループ内では、該当セルにおいてUE101に割り当て可能な無線リソースの量を取得し(702)、該当セルの混雑度を表す統計情報(接続UE数)を基地局混雑情報管理テーブル221から取得する(703)。本実施例では、混雑度として接続UE数を用いるが、無線リソース利用率、データ転送量、ハンドオーバ数(セル内のUE101の数の増減)を用いてもよい。
その後、アプリケーションカバレッジ描画プログラム213は、取得したCQIごとに、ステップ704から706の処理を繰り返し実行する。前述したように、CQI値の範囲はシステムによって予め定められている。
ステップ704では、通信品質推定プログラム211が起動され、通信品質推定プログラム211が通信品質推定処理(図8)を実行し、スループット推定値を計算する。そして、ステップ705では、アプリ利用レベル算出プログラム212が起動され、アプリ利用レベル算出プログラム212がアプリ利用レベル算出処理(図9)を実行し、アプリ利用レベルを取得する。
その後、アプリケーションカバレッジ描画プログラム213は、該当CQI値の分布と、該当CQI値に対応するアプリ利用レベルとを地図上に描画する(706)。なお、前述したように、アプリケーションの利用レベルではなく、通信品質の推定値を表示してもよい。また、アプリケーションの利用レベルと共に、通信品質の推定値を表示してもよい。なお、アプリ利用レベル算出プログラム212は、通信品質推定処理とアプリ利用レベル算出処理を実行した結果をキャッシュに保持し、再度、当該時刻(又は当該混雑度)で当該ECGIについて処理する際にキャッシュからの情報を活用し、計算処理を省略してもよい。
図8は、第1実施例の通信品質推定処理のフローチャートである。通信品質推定処理は、通信品質推定プログラム211が実行する。
まず、通信品質推定プログラム211(CPU204)は、eNodeB111が提供するセル内のCQI値のインデクスiを取得する(801)。前述したように、CQI値の範囲はシステムによって予め定められている。
そして、通信品質推定プログラム211は、eNodeB111の無線リソース量及び混雑情報から、式(1)を用いて、各CQIのスループット推定値を計算する(802)。
式(1)において、iはCQI値のインデクスであり、EiはCQI値のインデクスがiである場合の伝送効率(すなわち、一つのリソースブロックで伝送可能なビットレート)である。また、cはスケジューラによって定まる係数であり、例えばラウンドロビンを採用する場合、c=0であり、E =1となる。c値は、CQIを重視する場合は0より大きな値を設定し、UE101間の平等を重視する場合は0より小さな値を設定するとよい。また、Kは、CQI値のインデクスがiであるユーザの数であり、eNodeB111の混雑度を表す。NRBは無線基地局の性能を示し、無線リソースの割り当ての最小単位であるリソースブロックの数であり、システムの帯域幅を表す。NREは無線リソースの最小単位であるリソース要素の数であり、具体的には、一つのリソースブロック内の物理下りチャネル(PDSCH:Physical Downlink Shared Channel)のリソース要素の数である。
なお、式(1)において、Σ[K×E ]をK×E の確率分布で置き換えてもよい。この場合、スループットの推定値の確率分布が計算される。
そして、通信品質推定プログラム211は、無線リソース使用率の情報を用いて、スループット推定値を補正するかを判定する(803)。そして、スループット推定値を補正する場合、式(2)を用いてシステム帯域幅NRBを修正し、修正されたシステム帯域幅NRBから、式(1)を用いて、スループット推定値を計算する(804)。
式(1)は、eNodeB111の送信バッファが常にフル(空きがない状態)である場合のスループットの推定式であって、送信バッファに空きがある場合には、より高いスループットが得られる。このため、式(2)を用いてスループット推定値を補正することによって、より正確なスループットを推定することができる。このため、スループットの推定値を補正するオプションを設けるとよい。
その後、通信品質推定プログラム211は、各CQIの計算されたスループット推定値を出力し、メモリ201に格納する(805)。
本実施例では、式(1)を用いてスループットを推定したが、第2実施例のように多項式による近似を用いても、混雑度と通信品質とを対応付けたテーブルを用いて、通信品質を推定してもよい。
図9は、第1実施例のアプリ利用レベル算出処理のフローチャートである。アプリ利用レベル算出処理は、アプリ利用レベル算出プログラム212が実行する。
まず、アプリ利用レベル算出プログラム212(CPU204)は、評価するアプリケーションの種別と、通信品質推定プログラム211が推定した通信品質(各CQIのスループット推定値)を取得する(901)。無線通信システム内に設けられた監視装置(例えば、図示を省略するDPI)からUE101が使用しているアプリケーションの情報を取得する場合、P−GW133がアプリケーションによる通信を制御してもよい。また、第3実施例の変形例で説明するように、通信品質をUE101に通知して、通信品質推定値やアプリケーションの利用レベルをユーザに通知してもよく、アプリケーションの動作を制御してもよい。
そして、アプリ利用レベル算出プログラム212は、アプリ要求品質管理テーブル222を参照し、アプリケーション及び推定通信品質に対応するアプリ利用レベルを取得する(902)。例えば、SQLを用いると、下記のSELECT文によってアプリ利用レベルを取得することができる。
SELECT MAX(アプリ利用レベル)
FROM アプリ要求品質管理テーブル
WHERE
アプリ種別 = 評価するアプリ種別 AND スループット ≦ スループット推定値 AND 遅延 ≧ 遅延推定値
その後、アプリ利用レベル算出プログラム212は、取得したアプリ利用レベルを出力し、メモリ201に格納する(903)。
以上に説明したように、本発明の第1実施例では、トラフィック管理サーバ143が、eNodeB111の混雑度(接続UE数)及びUE101の無線品質(CQI)から、UE101の通信品質(スループット、遅延など)の推定値を計算するので、UE101の通信品質を正確に推定できる。
また、トラフィック管理サーバ143は、eNodeB111の性能と、eNodeB111が提供するセル内のUE101の無線品質(CQI)の分布と、eNodeB111において無線リソースを割り当てるためのスケジューラの種別よって定まる値とを変数に含む式を用いて、通信品質を推定するので、EMSサーバ135から取得可能な情報のみを用いて、UE101の通信品質を正確に推定できる。
また、トラフィック管理サーバ143は、セル内のUE101の位置と無線品質(CQI)とを対応付けて表示した地図上に、通信品質の推定の結果を表示するためのデータを出力するので、セル内のどこで、どの程度の通信品質が得られるかを知ることができる。
また、トラフィック管理サーバ143は、UE101が利用するアプリケーションが必要とする通信品質の要求値をアプリ要求品質管理テーブル222に保持し、計算された通信品質の推定値と保持された通信品質の要求値とを比較し、アプリケーションの利用の適合度を多段階で評価し、適合度の評価結果を通信品質の推定の結果として地図上に表示するためのデータを出力するので、セル内で得られる通信品質を視覚的に知ることができる。
また、トラフィック管理サーバ143は、地図を所定の大きさの領域に区分し、区分された領域の各々の位置において計算された通信品質の推定の結果を地図上に表示するためのデータを出力するので、セル内で得られる通信品質を視覚的に知ることができる。
また、トラフィック管理サーバ143は計算された通信品質の推定値をP−GW133に送信し、P−GW133は、計算された通信品質の推定値に基づいて、アプリケーションが送受信するデータの転送を制御するので、通信品質に応じてアプリケーションを動作させることができる。
なお、本実施例では、eNodeB111のセル(ECGI)毎に集約した例を示したが、処理量削減のため、eNodeB111(eNB ID)単位に積算集約し処理してもよい。
本発明の第2実施例について、図10から図19を用いて説明する。第2実施例では、UE101から情報を取得することによって、通信品質を推定する。第2実施例では、前述した第1実施例との相違点のみを説明し、第1実施例と同一の構成及び処理は同じ符号を付し、それらの説明を省略する。
図10は、第2実施例の無線通信システムの構成を示す図である。
第1実施例の無線通信システムは、基地局装置であるeNodeB111、ゲートウェイ装置であるS−GW131とP−GW133、通信制御装置であるMME132、EMSサーバ135、パケット詳細解析装置(DPI)141、アプリケーションサーバ142、及び、トラフィック管理サーバ143を有する。eNodeB111には、ユーザ端末であるUE101が接続される。
S−GW131は、ユーザプレーンのトラフィック転送機能を有する。P−GW133は、ユーザへのサービスを提供するパケットデータネットワークであるPDN134とのインタフェースを有する。MME132は、UE101のモビリティを管理する装置であり、制御プレーンのシグナリングを送受信する。S−GW131、P−GW133及びMME132は、互いに接続されており、コアネットワーク(EPC)115を構成する。
EMSサーバ135は、無線通信システムに備わるノードを管理するエレメント・マネジメント・システムである。具体的には、EMSサーバ135は、各ノードの統計情報(eNodeB111に収容されているUE101の数、CQIの分布、物理リソースブロック(PRB)の使用率等)を収集する。
パケット詳細解析装置141は、ネットワーク上を転送されるパケットを取得する装置であり、eNodeB111とS−GW131との間で送受信されるトラフィック、又はS−GW131とMME132の間で送受信されるシグナリングを取得する。パケット詳細解析装置141は、取得したトラフィック又はシグナリングの情報を、トラフィック管理サーバ143へ送信する。具体的には、パケット詳細解析装置141は、パケットを解析した結果からeNodeB111の混雑度を計算し、トラフィック管理サーバ143へ送信する。
アプリケーションサーバ142は、UE101で稼動する情報収集プログラム(図示省略)からのログを収集し、トラフィック管理サーバ143へ送信する。アプリケーションサーバ142が収集する情報は、端末の位置情報や、無線品質(SINR)や、通信品質(スループット、遅延、パケットロス)などである。
トラフィック管理サーバ143は、パケット詳細解析装置141及びアプリケーションサーバ142から取得した情報を用いて、通信品質を推定する。
図11は、第2実施例のアプリケーションサーバ142の構成例を示す図である。
アプリケーションサーバ142は、一般的なコンピュータによって構成され、プロセッサ(CPU)204、メモリ201、補助記憶装置202、入出力インタフェース203及びネットワークインタフェース205を有する。
入出力インタフェース203は、ユーザがアプリケーションサーバ142に指示を入力し、プログラムの実行結果をユーザに提示するためのユーザインタフェースである。入出力インタフェース203には、入出力デバイス(例えば、キーボード、マウス、ディスプレイ、プリンタなど)が接続される。入出力インタフェース203は、ネットワークを経由して接続された端末によって提供されるユーザインタフェースが接続されてもよい。
CPU204は、メモリ201に格納されたプログラムを実行するプロセッサである。メモリ201は、不揮発性の記憶素子であるROM及び揮発性の記憶素子であるRAMを含む。ROMは、不変のプログラム(例えば、BIOS)などを格納する。RAMは、DRAM(Dynamic Random Access Memory)のような高速かつ揮発性の記憶素子であり、補助記憶装置202に格納されたプログラム及びプログラムの実行時に使用されるデータを一時的に格納する。
具体的には、メモリ201は、無線品質マップ作成プログラム1111及び推定式パラメータ生成プログラム1112を格納する。無線品質マップ作成プログラム1111は、無線品質マップ作成処理(図17参照)を実行する。推定式パラメータ生成プログラム1112は、推定式パラメータ生成処理(図16参照)を実行する。また、メモリ201は、基地局混雑情報管理テーブル221、端末ログ管理テーブル1122(図12参照)、推定式パラメータ管理テーブル1123(図13参照)及び無線品質マップ情報管理テーブル1124(図14A、図14B参照)を格納する。アプリケーションサーバ142がメモリ201に格納する基地局混雑情報管理テーブル221は、第1実施例のトラフィック管理サーバ143がメモリ201に格納する基地局混雑情報管理テーブル221(図4A、図4B参照)と同じ構成でよい。
補助記憶装置202は、例えば、磁気記憶装置(HDD)、フラッシュメモリ(SSD)等の大容量かつ不揮発性の記憶装置である。また、補助記憶装置202は、CPU204が実行するプログラム及びプログラムの実行時に使用されるデータを格納する。すなわち、プログラムは、補助記憶装置202から読み出されて、メモリ201にロードされて、CPU204によって実行される。
ネットワークインタフェース205は、ネットワークを経由して他の装置(例えば、トラフィック管理サーバ143、PDN134)との通信を制御するインタフェースデバイスである。
CPU204が実行するプログラムは、リムーバブルメディア(CD−ROM、フラッシュメモリなど)又はネットワークを介してアプリケーションサーバ142に提供され、非一時的記憶媒体である不揮発性記憶装置に格納される。このため、アプリケーションサーバ142は、リムーバブルメディアからデータを読み込むインタフェースを有するとよい。
アプリケーションサーバ142は、物理的に一つの計算機上で、又は、論理的又は物理的な複数の計算機上で構成される計算機システムであり、前述したプログラムが、同一の計算機上で別個のスレッドで動作してもよく、複数の物理的計算機資源上に構築された仮想計算機上で動作してもよい。また、アプリケーションサーバ142と他の装置が一つの物理的又は論理的計算機に収容されてもよい。
なお、プログラムによって実現される機能部の全部又は一部の機能をハードウェア(例えば、Field−Programmable Gate Array)によって実現してもよい。
図12は、第2実施例の端末ログ管理テーブル1122の構成例を示す図である。
端末ログ管理テーブル1122は、UE101から収集したログを格納する。具体的には、端末ログ管理テーブル1122は、UE101を一意に識別するためのIMSI(International Mobile Subscriber Identity)11221及びIMEISV(International Mobile Equipment Identity Software Version)11222と、当該UE101が接続されるeNodeB111のセルを一意に識別するためのECGI11223と、当該情報をUE101が計測した時刻11224と、当該UE101の位置(緯度、経度)11225と、当該UE101の無線品質を示すSINR(Signal-to-Interference plus Noise power Ratio)11226と、当該UE101のCQI11227と、当該UE101の通信品質11228とを含む。通信品質11228は、スループット、遅延及びパケットロス率を含むが、図示した指標の一部のみを含むものでもよく、通信品質を示す他の指標(ジッタなど)を含んでもよい。位置11225は、UE101に搭載されたGPS受信機から取得したり、複数のeNodeBからの伝搬遅延時間差や電波の強度から取得したり、受信可能なWiFiアクセスポイントのSSIDから取得してもよい。無線品質11226やCQI11227は、OSが提供するAPIから取得したり、無線のチップセットが提供するAPIから直接取得してもよい。通信品質11228は、Web等で公開されているスループット計測サイトを利用し計測したスループット値を取得したり、既定のサーバへ接続し既定量のデータをダウンロード、又はアップロードする際に計測されたスループット値・パケットロス率を取得したり、既定のサーバへPing等のプローブを用い遅延やジッタを計測したり、TCPのタイムスタンプオプションを使いRTTを計測したり、それらを組合せ活用し取得してもよい。また、端末間で通信品質11228の取得方法が異なるようなシステムを構築する場合は、端末から計測方法を示す情報も取得し、端末ログ管理テーブル1122に追加し管理してもよい。
なお、CQI11227は、SINR11226から計算できるので、端末ログ管理テーブル1122に記録しなくてもよい。
図13は、第2実施例の推定式パラメータ管理テーブル1123の構成例を示す図である。
推定式パラメータ管理テーブル1123は、スループットの推定に用いる数式中のパラメータを格納する。具体的には、推定式パラメータ管理テーブル1123は、パラメータが適用されるeNodeB111のセルを一意に識別するためのECGI11231と、パラメータ(β、β、β)11222とを含む。
図14A、図14Bは、第2実施例の無線品質マップ情報管理テーブル1124の構成例を示す図である。
無線品質マップ情報管理テーブル1124は、マップとして描画される格子の属性を格納し、1レコードが一つの格子の属性を表す。具体的には、図14Aに示す無線品質マップ情報管理テーブル1124は、eNodeB111のセルを一意に識別するためのECGI11241と、当該格子の位置(緯度、経度)11242と、当該格子の大きさ(緯度方向の長さ及び経度方向の幅)11243と、CQI11244とを含む。
また、図14Bに示す無線品質マップ情報管理テーブル1124は、図14Aに示す無線品質マップ情報管理テーブル1124の内容に加え、混雑度11245を含む。混雑度11245は、ある時間におけるセル(eNodeB)の混雑度である。混雑度が増加すると、隣接セルとの干渉の影響が増加し、CQIが悪化する。このため、混雑度ごとに格子のCQIを管理することによって、より正確に格子のCQI値を計算することができる。
図15Aは、第2実施例の無線品質マップの例を示す図であり、図15Bは、第2実施例のアプリケーションカバレッジマップの例を示す図である。
図15Aに示す無線品質マップは、所定の大きさの格子に区分された領域において、セル内でCQIの分布を可視的に表している。この無線品質マップによると、eNodeB111に近い領域において高速に通信が可能なCQIがUE101に割り当てられていることが分かる。
また、図15Bに示すアプリケーションカバレッジマップは、例として、音声アプリケーション利用時の通信品質を示す。マップ上では、各CQI(Channel Quality Indicator)に対応する通信品質が、十分な品質が提供されるsatisfied、利用可能な品質が提供されるavailable、満足できる品質が提供されないunsatisfiedの三つの利用レベルにランク分けされる。利用レベルは、アプリ要求品質管理テーブル222に定義され、アプリケーションの利用の体感、すなわち、アプリケーションがどの程度利用可能かを示す。本実施例において、三つの利用レベル(satisfied、available、unsatisfied)が定義されているが、利用レベルのランクの数はいくつでもよい。
図15Aと図15Bとを比較すると、16段階に区分されているCQIのうち、CQI=10〜14がsatisfiedであり、CQI=2〜9がavailableであり、CQI=0〜1がunsatisfiedである。
なお、アプリケーションの利用レベルではなく、通信品質の推定値を表示してもよい。例えば、格子の表示位置にマウスポインタを重畳させると、通信品質の推定値を表示するとよい。また、アプリケーションの利用レベルと共に、通信品質の推定値を表示してもよい。
このように、CQIと通信品質との関係をアプリケーションカバレッジマップで表すことによって、アプリケーション使用品質を位置との関係で表すことができる。
図16は、第2実施例の推定式パラメータ生成処理のフローチャートである。推定式パラメータ生成処理は、推定式パラメータ生成プログラム1112が実行する。
まず、推定式パラメータ生成プログラム1112(CPU204)は、パラメータ算出に用いる期間Tを取得し(1601)、ECGIリストを取得する(1602)。期間T及びECGIリストは、入出力インタフェース203に接続された入出力デバイスにユーザが入力した情報から取得することができる。
そして、推定式パラメータ生成プログラム1112は、取得したECGIリストに記載されたECGIについて、ループ制御パラメータXiを用いて、ステップ1603から1607の処理を繰り返し実行する。
ループ内では、推定式パラメータ生成プログラム1112は、ECGIがXiであり、かつ、時刻が期間Tに含まれる基地局混雑情報及び端末ログを、それぞれ、基地局混雑情報管理テーブル221及び端末ログ管理テーブル1122から取得する(1603)。
そして、推定式パラメータ生成プログラム1112は、取得した基地局混雑情報及び端末ログをフィルタリングする(1604)。例えば、取得した基地局混雑情報及び端末ログのうち、統計情報として有意なデータのみを用いて推定式パラメータを計算するとよい。具体的には、取得した基地局混雑情報及び端末ログから、例えばノイズの影響などによって生じた異常値を除去する。また、上位及び下位の所定の割合(例えば、10%)のデータを除去してもよい。
そして、推定式パラメータ生成プログラム1112は、時刻を用いて、基地局混雑情報と端末ログとを対応付けて、マージする(1605)。
そして、推定式パラメータ生成プログラム1112は、通信品質を目的変数とし、混雑情報(接続UE数)及び無線品質を説明変数とし、最尤度推定によって推定式パラメータを計算し(1606)、計算した推定式パラメータを推定式パラメータ管理テーブル1123へ格納する(1607)。
そして、推定式パラメータ生成プログラム1112は、全てのECGIについての推定式パラメータの計算が終了した後、計算した推定式パラメータをトラフィック管理サーバ143に送信する。トラフィック管理サーバ143は、受信した推定式パラメータを推定式パラメータ管理テーブル1123へ格納する(1608)。
図17は、第2実施例の無線品質マップ作成処理のフローチャートである。無線品質マップ作成処理は、無線品質マップ作成プログラム1111が実行する。
まず、無線品質マップ作成プログラム1111は、描画エリアの地図を格子に分割する(1701)。
そして、無線品質マップ作成プログラム1111は、格子ごとにステップ1702から1707の処理を繰り返し実行する。
ループ内では、無線品質マップ作成プログラム1111は、該当格子内で計測された端末ログを端末ログ管理テーブル1122から取得する(1702)。具体的には、IMSI11221、IMEISV11222、ECGI11223、時刻11224、位置11225及びSINR11226を取得する。
そして、無線品質マップ作成プログラム1111は、取得した端末ログにノイズ処理を実行する(1703)。例えば、異常値を除去することによって、GPSの測定誤差やSINRの外れ値を取り除く。また、例えばノイズの影響などによって生じた異常値を除去する。また、上位及び下位の所定の割合(例えば、10%)のデータを除去してもよい。
一つの格子の中で計測されたCQI値のばらつきを計算し(1704)、計算されたばらつきと所定の閾値とを比較する(1705)。その結果、計算されたばらつきが所定の閾値以上である場合、格子が大きすぎると判定し、格子をさらに分割し、分割によって生成された格子を未処理の格子に追加する(1706)。一方、計算されたばらつきが所定の閾値より小さい場合、当該格子の中で計測されたCQI値の代表値を定め、無線品質マップ情報管理テーブル1124へ記録する(1707)。
図18は、第2実施例のトラフィック管理サーバ143の構成を示す図である。
トラフィック管理サーバ143は、一般的なコンピュータによって構成され、プロセッサ(CPU)204、メモリ201、補助記憶装置202、入出力インタフェース203及びネットワークインタフェース205を有する。
メモリ201は、通信品質推定プログラム1811、アプリ利用レベル算出プログラム212及びアプリケーションカバレッジ描画プログラム213を格納する。通信品質推定プログラム211は、通信品質推定処理(図19参照)を実行する。アプリ利用レベル算出プログラム212は、アプリ利用レベル算出処理(図9参照)を実行する。アプリケーションカバレッジ描画プログラム213は、アプリカバレッジ描画処理(図7参照)を実行する。
また、メモリ201は、基地局混雑情報管理テーブル221(図4A、図4B参照)、アプリ要求品質管理テーブル222(図5参照)、基地局設置情報管理テーブル223(図6参照)、推定式パラメータ管理テーブル1123及び無線品質マップ情報管理テーブル1124を格納する。トラフィック管理サーバ143がメモリ201に格納する推定式パラメータ管理テーブル1123は、アプリケーションサーバ142がメモリ201に格納する推定式パラメータ管理テーブル1123(図13参照)と同じ構成でよい。また、トラフィック管理サーバ143がメモリ201に格納する無線品質マップ情報管理テーブル1124は、アプリケーションサーバ142がメモリ201に格納する無線品質マップ情報管理テーブル1124(図14A、図14B参照)と同じ構成でよい。
第2実施例のトラフィック管理サーバ143の前述した以外の構成は、第1実施例のトラフィック管理サーバ143(図2参照)の構成と同じであるため、説明を省略する。
図19は、第2実施例の通信品質推定処理のフローチャートである。第2実施例の通信品質推定処理は、重回帰分析によって導出された推定式を用いて通信品質を推定する。通信品質推定処理は、通信品質推定プログラム1811が実行する。
まず、通信品質推定プログラム1811(CPU204)は、通信品質を推定するCQI値を取得する(1901)。通信品質を推定するCQI値は、あるeNodeB111が提供するセル内のCQI値を端末ログ管理テーブル1122から取得してもよい。また、入出力インタフェース203に接続された入出力デバイスにユーザが入力した情報から通信品質を推定するCQI値を取得してもよい。
そして、通信品質推定プログラム1811は、取得したCQI値に対応するECGIを用いて、推定式パラメータ管理テーブル1123からパラメータ11232を取得する(1902)。
そして、通信品質推定プログラム1811は、CQI値から計算されたSINRと、基地局混雑情報管理テーブル221から取得した混雑情報(接続UE数)から、式(3)を用いて、スループットの推定値を計算する。また、式(4)を用いて、遅延の推定値を計算する(1903)。
そして、通信品質推定プログラム1811は、通信品質(スループット、遅延)の推定値を出力して、メモリ201に格納する(1904)。
以上、無線品質マップ作成処理について、地図を格子に分割して表示する場合を説明したが、地図上のオブジェクト(例えば、道路、建物内の部屋などの空間的な区画)に分割した無線品質マップを作成してもよい。
図20は、第2実施例の無線品質マップの別な例を示す図である。図20に示す無線品質マップは、前述した無線品質マップ(図15A)のような分割された格子のCQIに加え、地図上のオブジェクトの領域のCQIの分布を可視的に表している。オブジェクトは、同じ傾向のCQI値が得られる空間的な区画であり、例えば、道路、建物内の部屋などである。
第2実施例では、一つのオブジェクトに一つのCQIの代表値が定められる。そして、前述したステップ1704〜1706と同様に、一つのオブジェクトの中で計測されたCQI値のばらつきを計算し、計算されたCQI値のばらつきが所定の閾値以上である場合、オブジェクトの範囲が不適切だと判定し、オブジェクトを分割してもよい。
このように、オブジェクトのCQIを通信品質マップで表すことによって、同じ特徴を持つ空間のCQIを図示することができる。さらに、CQIとアプリケーションの利用レベルを対応付けることによって、アプリケーション使用品質を位置との関係で表すことができる。
以上に説明したように、本発明の第2実施例では、トラフィック管理サーバ143は、eNodeB111のセルの混雑度(接続UE数)及びUE101の無線品質(CQI)を変数として含む多項式を用いて、UE101の通信品質(スループット、遅延など)の推定値を計算するので、UE101の通信品質を正確に推定できる。
また、トラフィック管理サーバ143は、前記無線端末から収集した無線品質及び通信品質と、前記無線基地局から収集した混雑情報との関係を解析して、通信品質の推定に用いる式に含まれる係数を計算するので、パケット詳細解析装置141や、UE101から取得した情報に基づいて、推定式を計算できる。
また、トラフィック管理サーバ143は、同じ傾向のCQI値が得られる空間的な区画であるオブジェクトによって地図を区分し、区分された領域の各々の位置において計算された通信品質の推定の結果を地図上に表示するためのデータを出力するので、セル内で得られる通信品質を視覚的に知ることができる。
また、トラフィック管理サーバ143は、計算された通信品質の推定値をP−GW133に送信し、P−GW133は、計算された通信品質の推定値に基づいて、アプリケーションが送受信するデータの転送を制御するので、通信品質に応じてアプリケーションを動作させることができる。
なお、本実施例では、eNodeB111のセル(ECGI)毎に集約した例を示したが、処理量削減のため、eNodeB111(eNB ID)単位に積算集約し処理してもよい。
本発明の第3実施例について図21から図24を用いて説明する。第3実施例は、UE101が通信品質を推定する。
図21は、第3実施例のUE101とトラフィック管理サーバ143との間のメッセージのやりとりを示すシーケンス図である。
第3実施例では、UE101が通信品質を推定する。しかし、UE101は、収容されているeNodeBのセルの混雑情報(接続UE数)を保持していない。このためトラフィック管理サーバ143は、混雑情報をUE101に送信する。トラフィック管理サーバ143からUE101への混雑情報の送信には二つの形態が考えられる。一つは、トラフィック管理サーバ143が、所定のタイミングでUE101に混雑情報を一斉送信する(2101)。具体的には、所定の時間間隔で混雑情報をブロードキャストやマルチキャストすればよい。二つ目は、UE101からの要求2102に従って、トラフィック管理サーバ143がUE101に混雑情報を送信する(2103)。
図22は、第3の実施例においてUE101とトラフィック管理サーバ143との間で送受信されるメッセージのフォーマットを示す図である。
図22(A)に示すように、UE101がトラフィック管理サーバ143に送信する混雑情報要求メッセージ2102は、要求する混雑情報が取得されたeNodeB111のECGI21021と、要求する混雑情報が取得された時刻21022とを含む。なお、時刻21022は、将来の時刻でもよい。トラフィック管理サーバ143が将来の時刻の混雑情報を推定することによって、将来の通信品質を推定することができる。
トラフィック管理サーバ143は、混雑情報要求メッセージ2102を受信すると、図22(B)に示す混雑情報返信メッセージ2103をUE101に送信する。この混雑情報返信メッセージ2103は、混雑情報が取得されたECGI21031と、混雑情報が取得された時刻21032と、混雑情報(例えば、接続UE数)21033とを含む。第2実施例の推定方法を用いる場合、混雑情報返信メッセージ2103は、推定式パラメータ(β、β、β)21034を含む。なお、UE101が推定式パラメータ(β、β、β)を保持している場合、トラフィック管理サーバ143は推定式パラメータ(β、β、β)21034を送信しなくてもよい。
また、トラフィック管理サーバ143がUE101に一斉送信する混雑情報メッセージ2101は、図22(B)に示す混雑情報返信メッセージ2103と同じ形式でよい。
第3実施例の変形例では、UE101は、通信品質を推定せず、トラフィック管理サーバ143が推定した通信品質、又はトラフィック管理サーバ143が算出したアプリ利用レベルを取得してもよい。
この場合、UE101がトラフィック管理サーバ143に送信する通信品質推定値要求メッセージ2104は、図22(C)に示すように、要求する混雑情報が取得されたECGI21041と、要求する混雑情報が取得された時刻21042と、無線品質(例えば、CQI、SINRなど)21043と、UE101の位置(緯度、経度)21044とアプリ種別21045とを含む。なお、時刻21042は、将来の時刻でもよい。また、位置21044は任意の位置でもよい。トラフィック管理サーバ143が将来の時刻の混雑情報を推定することによって、将来の任意の場所の通信品質を推定することができる。又は、アプリ種別21045に利用予定のアプリ種別を一つ又は複数含めることで、当該アプリの利用レベルを取得するようにしても良い。また、時刻21042と、無線品質21043と、UE101の位置21044と、アプリ種別の組を複数含め、同時に複数地点又は複数時刻での通信品質又はアプリ利用レベルを一度に取得できるようにしてもよい。
また、トラフィック管理サーバ143が送信する混雑情報返信メッセージ2105は、図22(D)に示すように、混雑情報が取得されたECGI21051と、混雑情報が取得された時刻21052と、通信品質の推定値(例えば、スループット、 遅延)21055とを含む。又は、アプリ種別21056とアプリ利用レベル21057とを一つ又は複数含めてもよい。
図23は、第3の実施例のUE101の構成を示す図である。
UE101は、一般的な通信装置(例えば、スマートフォン、タブレット端末、携帯電話機など)によって構成され、プロセッサ(CPU)204、メモリ201、補助記憶装置202、I/Oデバイス206及び無線インタフェース207を有する。
CPU204は、メモリ201に格納されたプログラムを実行するプロセッサである。メモリ201は、不揮発性の記憶素子であるROM及び揮発性の記憶素子であるRAMを含む。ROMは、不変のプログラム(例えば、BIOS)などを格納する。RAMは、DRAM(Dynamic Random Access Memory)のような高速かつ揮発性の記憶素子であり、補助記憶装置202に格納されたプログラム及びプログラムの実行時に使用されるデータを一時的に格納する。
具体的には、メモリ201は、通信品質推定プログラム211、アプリ利用レベル算出プログラム212及びアプリベース通信制御プログラム2313を格納する。通信品質推定プログラム211は、トラフィック管理サーバ143から取得した混雑情報を用いて通信品質推定処理(図8参照)を実行し、通信品質を推定する。アプリ利用レベル算出プログラム212は、アプリ利用レベル算出処理(図9参照)を実行する。アプリベース通信制御プログラム2313は、アプリベース通信制御処理(図25参照)を実行する。なお、メモリ201は、通信品質推定プログラム211に代えて、第2実施例の通信品質推定プログラム1811を格納してもよい。通信品質推定プログラム1811は、通信品質推定処理(図19参照)を実行する。
また、メモリ201は、アプリ要求品質管理テーブル222(図5参照)、推定式パラメータ管理テーブル1123(図13参照)及びアプリベース通信制御管理テーブル2323(図24参照)、無線品質マップ情報管理テーブル1124を格納する。
補助記憶装置202は、例えば、フラッシュメモリ(SSD)、磁気記憶装置(HDD)等の大容量かつ不揮発性の記憶装置である。また、補助記憶装置202は、CPU204が実行するプログラム及びプログラムの実行時に使用されるデータを格納する。すなわち、プログラムは、補助記憶装置202から読み出されて、メモリ201にロードされて、CPU204によって実行される。
I/Oデバイス206は、ユーザがUE101に指示を入力し、プログラムの実行結果をユーザに提示するためのユーザインタフェースであり、タッチパネルやディスプレイなどである。無線インタフェース207は、UE101をeNodeB111に接続するための無線通信機である。
CPU204が実行するプログラムは、ネットワーク又はリムーバブルメディア(フラッシュメモリなど)を介してUE101に提供され、非一時的記憶媒体である不揮発性記憶装置に格納される。このため、UE101は、リムーバブルメディアからデータを読み込むインタフェース(例えば、USBインタフェース)を有するとよい。
なお、プログラムによって実現される機能部の全部又は一部の機能をハードウェア(例えば、Field−Programmable Gate Array)によって実現してもよい。
図24は、第3の実施例のアプリベース通信制御管理テーブル2323の構成例を示す図である。
アプリベース通信制御管理テーブル2323は、アプリケーションの種別24231と、アプリ利用レベルと23234と、通信品質の推定値(スループット、遅延)23232と、この条件におけるUE1010の制御内容を示す制御23233とを含む。
図25は、第3の実施例のアプリベース通信制御処理のフローチャートである。アプリベース通信制御処理は、アプリベース通信制御プログラム2313が実行する。
まず、アプリベース通信制御プログラム2313(CPU204)は、ユーザが使用するアプリケーションの種別と、アプリ利用レベル又は通信品質の推定値を取得する(2501)。通信品質の推定値は、UE101の通信品質推定プログラム211又は1811が計算したものでも、TMSサーバの通信品質推定プログラム211又は1811が計算したものでもよい。
そして、アプリベース通信制御プログラム2313は、アプリ種別及びアプリ利用レベル又は通信品質(スループット、遅延)を用いて、アプリベース通信制御管理テーブル2423を検索し、アプリ種別が一致し、かつ、アプリ利用レベル又は通信品質の条件を満たすエントリをアプリベース通信制御管理テーブル2423から取得する(2502)。なお、検索条件を満たすエントリが複数ある場合、上位のエントリ(例えば、条件が厳しいエントリ)を選択すればよい。
そして、アプリベース通信制御プログラム2313は、エントリに定められた制御に従って通信を制御する(2503)。例えば、UE101で利用中のアプリケーションと、計算された通信品質推定値(又は、アプリケーションの利用レベル)に基づいて、当該アプリケーションによる通信の可否、通信の方法(ネットワーク、動画圧縮レート、画像サイズ、動画のバッファリングサイズ)を選択する。
このため、アプリベース通信制御管理テーブル2323(図24)には、高いスループットが推定されれば、アプリケーションアップデートを直ちに実行し、低いスループットが推定されれば、アプリケーションアップデートを所定時間だけ待機することが定められている。また、アプリケーションアップデートの待機時間は、スループットによって変えるとよい。また、動画アプリケーションにおいては、高いスループットが推定されれば、フルサイズの動画を要求し、低いスループットが推定されれば、圧縮した動画を要求し、さらに低いスループットが推定されれば、リサイズした動画を要求することが、アプリベース通信制御管理テーブル2323に定められている。
アプリベース通信制御処理では、通信品質に応じてアプリケーションの動作を制御したが、通信品質推定値やアプリケーションの利用レベルをUE101に表示してもよい。ユーザは、アプリケーションの利用レベルを知ることによって、アプリケーションの動作に十分な通信品質が確保されているかを知ることができる。例えば、所定の通信品質が得られないと推定される場合、低解像度の動画を見ることを推奨してもよい。
また、アプリケーションカバレッジマップをUE101に表示してもよい。ユーザは、アプリケーションカバレッジマップを見ることによって、アプリケーションの動作に十分な品質を確保できる場所及び時間を知ることができる。
以上に説明したように、本発明の第3実施例では、UE101が、トラフィック管理サーバ143が収集したeNodeB111のセルの混雑度(接続UE数)及びUE101の無線品質(CQI)から、UE101の通信品質(スループット、遅延など)の推定値を計算するので、通信品質を正確に推定でき、通信品質がアプリケーションの利用に適しているか知ることができる。
また、UE101は、eNodeB111の性能と、eNodeB111が提供するセル内のUE101の無線品質の分布と、eNodeB111において無線リソースを割り当てるためのスケジューラの種別よって定まる値とを変数に含む式を用いて、通信品質を推定するので、EMSサーバ135から取得可能な情報のみを用いて、通信品質を正確に推定できる。
また、UE101は、eNodeB111の混雑度(接続UE数)及びUE101の無線品質(CQI)を変数として含む多項式を用いて、UE101の通信品質(スループット、遅延など)の推定値を計算するので、通信品質を正確に推定できる。
また、UE101は、計算された通信品質の推定値に基づいて、UE101で動作するアプリケーションの動作を制御するので、通信品質に応じてアプリケーションを動作させることができる。
また、トラフィック管理サーバ143は、UE101が利用するアプリケーションの動作を制御させるために、計算された通信品質の推定値をUE101に送信し、UE101は、計算された通信品質の推定値に基づいて、アプリケーションの動作を制御するので、通信品質に応じてアプリケーションを動作させることができる。
なお、本発明は前述した実施例に限定されるものではなく、添付した特許請求の範囲の趣旨内における様々な変形例及び同等の構成が含まれる。例えば、前述した実施例は本発明を分かりやすく説明するために詳細に説明したものであり、必ずしも説明した全ての構成を備えるものに本発明は限定されない。また、ある実施例の構成の一部を他の実施例の構成に置き換えてもよい。また、ある実施例の構成に他の実施例の構成を加えてもよい。また、各実施例の構成の一部について、他の構成の追加・削除・置換をしてもよい。
また、前述した各構成、機能、処理部、処理手段等は、それらの一部又は全部を、例えば集積回路で設計する等により、ハードウェアで実現してもよく、プロセッサがそれぞれの機能を実現するプログラムを解釈し実行することにより、ソフトウェアで実現してもよい。
各機能を実現するプログラム、テーブル、ファイル等の情報は、メモリ、ハードディスク、SSD(Solid State Drive)等の記憶装置、又は、ICカード、SDカード、DVD等の記録媒体に格納することができる。
また、制御線や情報線は説明上必要と考えられるものを示しており、実装上必要な全ての制御線や情報線を示しているとは限らない。実際には、ほとんど全ての構成が相互に接続されていると考えてよい。
101 ユーザ端末(UE:User Equipment)
111 基地局(eNodeB:E−UTRAN NodeB)
131 S−GW(Serving Gateway)
132 MME(Mobility Management Entity)
133 P−GW(Packet Data Network Gateway)
134 PDN(Packet Data Network)
135 EMS(Element Management System)サーバ
141 パケット詳細解析装置(DPI)
142 アプリケーションサーバ
143 トラフィック管理サーバ(TMS)

Claims (15)

  1. 通信システムのトラフィックを管理する通信管理装置であって、
    前記通信システムは、無線端末と通信する無線基地局と、前記無線基地局に接続されるゲートウェイ装置と、を有し、
    前記通信管理装置は、前記無線基地局の混雑度を取得し、
    前記通信管理装置は、前記無線基地局と前記無線端末との間における前記無線端末の無線品質を取得し、
    前記通信管理装置は、前記無線基地局の混雑度と前記無線端末の無線品質から、前記ゲートウェイ装置と前記無線端末との間における前記無線端末の通信品質の推定値を計算する通信管理装置。
  2. 請求項1に記載の通信管理装置であって、
    前記無線基地局の性能と、前記無線基地局が提供するセル内の無線端末の無線品質の分布と、前記無線基地局において無線リソースを割り当てるためのスケジューラの種別によって定まる値とを変数に含む式を用いて、前記通信品質を推定する通信管理装置。
  3. 請求項1に記載の通信管理装置であって、
    前記無線基地局の混雑度及び前記無線端末の無線品質を変数として含む多項式を用いて、前記通信品質を推定し、
    前記通信品質の推定に用いる式は、前記無線端末から収集した無線品質及び通信品質と、前記無線基地局から収集した混雑情報との関係を解析して計算された係数を用いる通信管理装置。
  4. 請求項1から3のいずれか一つに記載の通信管理装置であって、
    セル内の無線端末の位置と無線品質とを対応付けて表示した地図上に、前記通信品質の推定の結果を表示するためのデータを出力する通信管理装置。
  5. 請求項4に記載の通信管理装置であって、
    前記無線端末が利用するアプリケーションが必要とする通信品質の要求値を保持し、
    前記計算された通信品質の推定値と前記保持された通信品質の要求値とを比較し、前記アプリケーションの利用の適合度を多段階で評価し、
    前記適合度の評価結果を前記通信品質の推定の結果として地図上に表示するためのデータを出力する通信管理装置。
  6. 請求項4に記載の通信管理装置であって、
    前記地図を所定の大きさの領域に区分し、前記区分された領域の各々の位置において計算された通信品質の推定の結果を地図上に表示するためのデータを出力する通信管理装置。
  7. 請求項1から3のいずれか一つに記載の通信管理装置であって、
    前記無線端末が利用するアプリケーションの動作を制御させるために、前記計算された通信品質の推定値を前記無線端末に送信する通信管理装置。
  8. 請求項1から3のいずれか一つに記載の通信管理装置であって、
    前記通信管理装置は、前記無線端末が利用するアプリケーションが送受信するデータの転送を前記ゲートウェイ装置に制御させるために、前記計算された通信品質の推定値を送信する通信管理装置。
  9. 無線基地局と通信する無線端末であって、
    前記無線基地局と前記無線基地局に接続されるゲートウェイ装置を有する通信システムのトラフィックを管理する通信管理装置に接続されており、
    前記無線端末は、前記通信管理装置が収集した無線基地局の混雑度を取得し、
    前記無線端末は、前記無線基地局と前記無線端末との間における前記無線端末の無線品質を取得し、
    前記無線端末は、前記無線基地局の混雑度と前記無線端末の無線品質から、前記ゲートウェイ装置と前記無線端末との間における前記無線端末の通信品質の推定値を計算する無線端末。
  10. 請求項9に記載の無線端末であって、
    前記無線基地局の性能と、前記無線基地局が提供するセル内の無線端末の無線品質の分布と、前記無線基地局において無線リソースを割り当てるためのスケジューラの種別によって定まる値とを変数に含む式を用いて、前記通信品質を推定する無線端末。
  11. 請求項9に記載の無線端末であって、
    前記無線基地局の混雑度及び前記無線端末の無線品質を変数として含む多項式を用いて、前記通信品質を推定し、
    前記通信品質の推定に用いる式は、前記無線端末から収集した無線品質及び通信品質と、前記無線基地局から収集した混雑情報との関係を解析して計算された係数を用いる無線端末。
  12. 請求項9から10のいずれか一つに記載の無線端末であって、
    前記計算された通信品質の推定値に基づいて、前記無線端末で動作するアプリケーションを制御する無線端末。
  13. 通信システムのトラフィックを管理する通信管理装置で実行されるプログラムであって、
    前記通信システムは、無線端末と通信する無線基地局と、前記無線基地局に接続されるゲートウェイ装置と、を有し、
    前記通信管理装置は、前記プログラムを実行するプロセッサと、前記プログラムを格納するメモリとを有し、
    前記プログラムは、
    前記無線基地局の混雑度を取得する手順と、
    前記無線基地局と前記無線端末との間における前記無線端末の無線品質を取得する手順と、
    前記取得した無線基地局の混雑度及び前記無線端末の無線品質から、前記ゲートウェイ装置と前記無線端末との間における前記無線端末の通信品質の推定値を計算する手順とを前記プロセッサに実行させるプログラム。
  14. 請求項13に記載のプログラムであって、
    前記無線端末の通信品質の推定値を計算する手順では、前記無線基地局の性能と、前記無線基地局が提供するセル内の無線端末の無線品質の分布と、前記無線基地局において無線リソースを割り当てるためのスケジューラの種別とを変数に含む式を用いた、前記通信品質の推定を、前記プロセッサに実行させるプログラム。
  15. 請求項13に記載のプログラムであって、
    前記無線端末の通信品質の推定値を計算する手順では、前記無線基地局の混雑度及び前記無線端末の無線品質を変数として含む多項式を用いて、前記通信品質をすることを、前記プロセッサに実行させ、
    前記通信品質の推定に用いる式は、前記無線端末から収集した無線品質及び通信品質と、前記無線基地局から収集した混雑情報との関係を解析して計算された係数を用いるプログラム。
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