JP2017034087A - 有価物回収方法及びはんだ合金 - Google Patents

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Abstract

【課題】容易、かつ、省エネルギー的に、太陽光発電パネルに含まれた有価物を回収することができる有価物回収方法、及び、該有価物回収方法を用いたはんだ合金を提供する。
【解決手段】一面から入射される太陽光を電気に変換する複数の電池セルと、該電池セルの一面側及び他面側に設けられた保護部材と、該保護部材の間にて前記電池セルを封止する封止部とを備える太陽光発電パネルに対する有価物回収方法において、前記保護部材及び前記封止部を取り外し、残りの残部を溶融錫に浸漬させる。
【選択図】図2

Description

本発明は、一面から入射される太陽光を電気に変換する複数の電池セルと、該電池セルの一面側及び他面側に設けられた保護部材と、該保護部材の間にて前記電池セルを封止する封止部とを備える太陽光発電パネルに対する有価物回収方法、及び、該有価物回収方法を用いたはんだ合金に関する。
近年、温室効果ガスの排出量削減を通じた地球温暖化防止のための施策の一つとして、風力及び太陽光などのクリーンエネルギーの導入が推進されている。このような状況の中、太陽光発電装置の普及が年々急伸している。
今後においても、太陽光発電装置の普及はさらに広がると予想される一方で、将来においては、寿命又は故障などにより使用できなくなり、破棄されるものも続出すると予測される。
このような問題に対しては、特許文献1においては、太陽電池素子を保護するガラス板に裏面保護材が接着された太陽電池モジュールにおいて、ガラス板から裏面保護材を分離させて、ガラス板をリサイクルに活用することについて開示されている。
また、特許文献2においては、太陽電池モジュールを15乃至40℃に予め加温したトルエン、ベンゼン、キシレン及びそれらの混合物からなる群から選択される芳香族系有機溶媒に浸漬して、シリコンセル、EVA層及びガラスのそれぞれを分離することについて開示されている。
また、特許文献3においては、ガラス板と、該ガラス板の一面に樹脂材料により保持された太陽電池セルと、該太陽電池セルに接続される配線部材とを備えた太陽電池パネルに対して、該太陽電池パネルを100〜200℃に加熱した後、該太陽電池パネルを、過熱蒸気を用いて200℃以上の高温に加熱することで前記樹脂材料を除去し、前記ガラス板から前記太陽電池セル及び前記配線部材を落下させて分離することについて開示されている。
特開2011−173099号公報 特開2012−19134号公報 特開2014−24037号公報
しかしながら、上述したような特許文献1〜3に係る技術は何れにおいても、太陽電池セル、配線、ガラスごとの分離については開示されているものの、太陽電池セルから電極及び配線の分離、並びに、配線に多く含まれる銅、電極に多く含まれる銀、鉛等の有価物の回収については全く工夫されていない。
本発明は、斯かる事情に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、一面から入射される太陽光を電気に変換する複数の電池セルと、該電池セルの一面側及び他面側に設けられた保護部材と、該保護部材の間にて前記電池セルを封止する封止部とを備える太陽光発電パネルに対する有価物回収方法において、前記保護部材及び前記封止部を取り外し、残りの残部を溶融錫に浸漬させることにより、容易、かつ、省エネルギー的に、該太陽光発電パネルに含まれた有価物を回収することができる有価物回収方法、及び、該有価物回収方法を用いたはんだ合金を提供することにある。
本発明に係る有価物回収方法は、一面から入射される太陽光を電気に変換する複数の電池セルと、該電池セルの一面側及び他面側に設けられた保護部材と、該保護部材の間にて前記電池セルを封止する封止部とを備える太陽光発電パネルに対する有価物回収方法において、前記保護部材及び前記封止部を取り外す取り外しステップと、前記取り外しステップ後の残部を溶融錫に浸漬させる浸漬ステップとを含むことを特徴とする。
本発明にあっては、前記太陽光発電パネルから前記保護部材及び前記封止部を取り外した後、該太陽光発電パネルの残部を溶融錫に浸漬させる。
本発明に係る有価物回収方法は、前記浸漬ステップの前に、前記残部に対してフラックスを塗布する塗布ステップを含むことを特徴とする。
本発明にあっては、前記太陽光発電パネルから前記保護部材及び前記封止部を取り外した後、斯かる残部に対してフラックスが塗布される。
本発明に係る有価物回収方法は、前記浸漬ステップにて前記残部に対する酸化膜除去の処理が行われることを特徴とする。
本発明にあっては、前記太陽光発電パネルの残部に対する浸漬ステップにて、前記酸化膜除去の処理が共に行われる。
本発明に係る有価物回収方法は、前記フラックスは無機系フラックスであることを特徴とする。
本発明にあっては、前記太陽光発電パネルの残部に対してフラックスの塗布の処理を施す際、無機系のフラックスが用いられる。
本発明に係る有価物回収方法は、前記浸漬ステップの後、溶融錫の上部に浮かぶシリコンを回収する回収ステップを含むことを特徴とする。
本発明にあっては、フラックスの塗布の処理が施された残部を溶融錫に浸漬させた後、非金属のシリコンは比重が軽く、溶融錫の上部に浮かぶので、斯かるシリコンを回収できる。
本発明に係る有価物回収方法は、前記浸漬ステップは500℃以下にて行われることを特徴とする。
本発明にあっては、フラックスの塗布の処理が施された残部を溶融錫に浸漬させる場合、該溶融錫は500℃以下に加熱される。
本発明に係るはんだ合金は、前述の発明に記載の有価物回収方法の回収ステップ後に得られるインゴットを用いることを特徴とする。
本発明にあっては、溶融錫の上部に浮かぶシリコンが回収された溶融錫には太陽光発電パネルに含まれていた銀、銅、鉛等が溶出する。従って、斯かるインゴットはいわゆる錫地金として用いられる。
本発明によれば、容易、かつ、省エネルギー的に、該太陽光発電パネルに含まれた有価物を回収することができる有価物回収方法、及び、該有価物回収方法を用いたはんだ合金を提供できる。
本実施の形態に係る太陽光発電モジュールの要部を説明する説明図である。 本実施の形態に係る有価物回収方法を説明するフローチャートである。 本実施の形態に係る有価物回収方法の浸漬処理をホットプレートを用いて行った場合を説明する説明図である。 本実施の形態に係る有価物回収方法の浸漬処理を電気炉を用いて行った場合を説明する説明図である。
以下に、本発明に係る有価物回収方法及びはんだ合金について、いわゆる太陽光発電モジュールを例に挙げて図面に基づいて詳述する。
(実施の形態1)
図1は本実施の形態に係る太陽光発電モジュールの要部を説明する説明図である。符号100は本実施の形態に係る太陽光発電モジュールを示す。
太陽光発電モジュール100は、アルミニウム枠2と、太陽光発電パネル1とを備えている。また、太陽光発電パネル1は、一面から入射される太陽光を電気に変える、板状の電池セル7を複数備えており、これら電池セル7同士は配線6によって電気的に接続されている。
電池セル7の一面側及び他面側には電池セル7を保護する保護部材が設けられている。詳しくは、電池セル7の一面側には、透光性を有する強化ガラス3が設けられており、電池セル7の他面側には強化ガラス3に倣う形状及び大きさのバックシート8(例えば、ポリエステルシート)が設けられている。
また、電池セル7は透光性の接着性合成樹脂を含む封止部4によって封止されており、電池セル7を封止した封止部4は強化ガラス3及びバックシート8の間に介在されている。これによって、降水又は結露等による電池セル7の腐食の発生を防止することができる。
封止部4として用いられる透光性の接着性合成樹脂は、例えば、EVA(エチレン酢酸ビニルコポリマー)、PVB(ポリビニルブチラール)、変性ポリエチレン、変性ポリプロピレン等である。以下においては、封止剤としてEVAが使用された場合、すなわち、封止部4がEVAである場合を例として説明する。以下、封止部4をEVA4ともいう。
電池セル7は、例えば、フレシキブルなSUS基板上にアモルファスシリコン(a−Si)、単結晶シリコン又は多結晶シリコンを含む薄膜光電変換層を有しており、前記一面及び他面には夫々電極5が設けられている。電池セル7同士は電極5を介して配線6にて電気的に接続されている。
また、強化ガラス3及びバックシート8の縁部にはアルミニウム枠2が周設されている。すなわち、強化ガラス3及びバックシート8はその縁部がアルミニウム枠2によって挟持されている。
このような太陽光発電モジュール100は、強化ガラス3の割れ、電池セル7の割れ、電池セル7間の断線等が発生した場合、使用できなくなる。しかし、太陽光発電モジュール100は銀、銅等の貴金属、及び、シリコン等の有価物を多く含んでおり、使用できなくなった太陽光発電モジュール100(以下、不使用太陽光発電モジュールという。)をそのまま破棄することは資源の浪費であり、環境保全という観点からも望ましくない。
そこで、上述したように、幾つかのリサイクル方法が提案されてはいるものの、事実上、有効な方法とは言えない。
しかし、本実施の形態に係る有価物回収方法では、従来に方法に比べ、より効果的で、かつ、効率的に、しかも簡単に、不使用太陽光発電モジュール100に含まれた有価物を回収することが出来る。以下、詳しく説明する。
図2は本実施の形態に係る有価物回収方法を説明するフローチャートである。
例えば、以降における処理での取扱を容易にするために、不使用太陽光発電モジュール100の粉砕を行う場合もある。
詳しくは、不使用太陽光発電モジュール100から、アルミニウム枠2を取り外し、太陽光発電パネル1と分離する。次いで、例えば、加熱したカッターを用いて、太陽光発電パネル1から、強化ガラス3及びバックシート8を取り外して分離する(ステップS101)。より詳しくは、強化ガラス3及びEVA4の接合部、並びに、バックシート8及びEVA4の接合部に加熱したカッターを押し込み、EVA4と強化ガラス3及びバックシート8とを分離する。この際、太陽光発電パネル1は、EVA4によって封止された電池セル7のみとなる。
次いで、電池セル7からEVA4を取り外して分離する(ステップS102)。より詳しくは、薬液によってEVA4を科学的に溶解させる可溶化法を用いて電池セル7からEVA4を取り外す。この際、電池セル7、該電池セル7に設けられた電極5、及び、配線6のみが残部として残る。
以降、必要に応じて、残部を更に細かく粉砕する工程を設けても良い。
次いで、ステップ101及びステップ102の粉砕等によって得られる残部(以下、被粉砕残部ともいう。)に対してフラックスを塗布する処理(以下、フラックス塗布の処理と言う。)を行う(ステップS103)。
また、フラックス塗布の処理が施された被粉砕残部を溶融錫に浸漬させる(ステップS104)。詳しくは、500℃以下に加熱して溶融された錫に、フラックス塗布の処理が施された被粉砕残部を投入する。斯かる浸漬処理は、例えば、ホットプレートを用いても良く、電気炉を用いても良い。また、斯かる浸漬処理の際には、撹拌を行うことが有効である。
また、前記浸漬処理の際、酸化膜除去の処理が共に行われる。該酸化膜除去の処理は、前記フラックス塗布の処理が施されたことによるものである。しかし、前記酸化膜除去の処理は以上の方法に限るものでない。例えば、酸洗い等の他の方法を用いても良い。
前記浸漬処理の際、前記被粉砕残部に含まれている電極(銀、錫、鉛)、配線(銅)等は、夫々電池セル7から分離され、溶融錫の設定温度以下の融点を持つ錫、鉛は溶融し、前記設定温度以上の融点を持つ金属は、いわゆる容食現象により、銀、錫、鉛、銅等が溶融錫に溶出される。以下、詳しく説明する。
そもそも、銀及び銅の融点は夫々961℃及び1085℃であり、500℃では溶けない。しかし、液相(溶融錫)と固相(銀、銅)の間にエロージョンによる拡散が起こり、500℃の溶融錫に溶出する。このような過程が繰り返されることにより、銀及び銅等が溶融錫に溶出されると考えられる。これによって、前記浸漬処理の際、錫、銀、銅、鉛の合金が生成される。すなわち、前記浸漬処理の際、銀、銅、鉛を含み、はんだ製品の原料となる錫地金が生成される。また、鉛フリーはんだの場合、鉛は除去する必要がある。
一方、前記残部に含まれているシリコンは金属でなく、融点が1410℃で非常に高い。また、錫の比重が約7.3であるのに対し、シリコンの比重は2.33であり、非常に軽い。すなわち、前記浸漬処理の際、前記被粉砕残部に含まれているシリコンは溶融錫の上部に浮かぶようになる。
従って、前記浸漬処理の際、溶融錫の上部に浮かんでくるシリコンを回収することにより(ステップS105)、簡単に不使用太陽光発電モジュールからシリコンを回収することが出来る。以降、回収されたシリコンに対して高純度化処理を施しても良い。
続いて、溶融錫に係る合金インゴット(錫地金)を回収する(ステップS106)。これによって、錫地金の形として、不使用太陽光発電モジュールに含まれている銀、銅、鉛を回収することが出来る。以降、回収された錫地金ははんだ製品(例えば、はんだ合金)の原料として用いることが出来る。
以上のように、本実施の形態に係る有価物回収方法においては、500℃以下との低い温度にて、上述した有価物を簡単に回収することが出来る。また、銀、銅、鉛等を錫地金との形として回収するので、付加価値を高めることが出来る。
以下、本実施の形態に係る有価物回収方法を用いて、不使用太陽光発電モジュールから有価物を回収する試験結果について説明する。斯かる試験において、前記浸漬処理は、ホットプレートを用いた場合と、電気炉を用いた場合とに分けて行われた。また、説明の便宜上、銀を回収する場合を例として説明する。
図3は本実施の形態に係る有価物回収方法の浸漬処理をホットプレートを用いて行った場合を説明する説明図であり、図4は本実施の形態に係る有価物回収方法の浸漬処理を電気炉を用いて行った場合を説明する説明図である。
先ず、浸漬処理にホットプレートを用いる場合は、図3に示すように、ホットプレートの上に、Φ50×20mmのチタン製容器を載置し、該容器の中に錫を入れて所定温度にて溶かし、溶融錫にした。そして、図2のステップS103まで、又はステップS104まで処理した被粉砕残部を溶融錫の上から前記容器に入れた。
次に、浸漬処理に電気炉を用いる場合は、図4に示すように、電気炉の内に、Φ100×120mmの坩堝を載置し、該坩堝の中に錫を入れて所定温度にて溶かし、溶融錫にした。そして、図2のステップS103まで処理した被粉砕残部を前記坩堝に入れ、L字状の治具を用いて押さえることにより溶融錫内に浸漬させた。

Figure 2017034087
表1は、ホットプレート又は電気炉を利用して被粉砕残部から銀を回収する場合における、錫(Sn)量、フラックス(使用如何、種類)、加熱温度、処理時間等の試験条件、及び、斯かる試験の結果をまとめた表である。
斯かる試験において、錫量は200g又は500gであり、フラックスは3種類(A,B,C)を使い、加熱温度は300℃〜600℃であり、処理時間は5分〜120分であった。また、表1においては、有価物(銀)の回収が80%以上できた場合を「○」と表示し、80%以下である場合を「×」と表示している。
なお、実施例1〜実施例10の場合には、上述したように、フラックスを用いて酸化膜除去の処理を行った。一方、これに対する比較例として、比較例1〜比較例10の場合は酸化膜除去の処理を行っていない。以下においては、説明の便宜上比較例3、比較例4、及び、比較例7を500グループと称し、比較例5、比較例6、及び、比較例8〜比較例10を600グループと称する。
実施例1〜実施例10の場合、すなわち、ホットプレートが使用され、200gの錫量で、フラックスを用いて酸化膜除去の処理を行い、かつ、300℃〜480℃の加熱温度範囲にて5分間、前記浸漬処理を行った場合は、全ての場合において、銀の回収が80%以上であった。
これに対して、酸化膜除去の処理を行っていないことを除いて、他の全ての条件が実施例1〜実施例10と同一である、比較例1及び比較例2においては、銀の回収が80%に達していない。
斯かる試験結果から、本実施の形態に係る有価物の回収方法においては、該浸漬処理前に、フラックス塗布の処理が施されたことにより、該浸漬処理の際、酸化膜除去の処理が行われたことが非常に効果的であることが解かる。
また、前記500グループに対しる試験結果について説明する。該500グループにおいては、浸漬処理に電気炉が使用され、浸漬処理条件としては、錫量が500gで、酸化膜除去の処理は行われておらず、かつ、加熱温度が500℃のであり、加熱時間が夫々異なる。
前記500グループのうち、加熱時間が夫々30分及び60分である比較例3及び比較例4では、銀の回収が80%に達していない。しかし、加熱時間が120分である比較例7においては、銀の回収が80%以上である。
このような試験結果から、フラックスを用いて酸化膜除去の処理を行っていない場合でも、銀の回収が80%に達することはできるものの、長時間の加熱が必要とされることが解かる。
なお、斯かる結果は、前記600グループにおいても同様である。該600グループにおいても浸漬処理に電気炉が使用され、浸漬処理条件においては、加熱温度(600℃)のみが500グループと相違する。
前記600グループのうち、加熱時間が夫々5分及び10分である比較例5及び比較例6では、銀の回収が80%に達していない。しかし、加熱時間が15分以上である比較例8〜比較例10においては、銀の回収が80%以上であった。
すなわち、前記600グループにおいても、15分以上の長時間加熱することにより、フラックスを用いて酸化膜除去の処理を行っていない場合でも、銀の回収が80%に達することはできた。前記600グループにおいては、前記500グループの場合に比べて短い加熱時間で、80%以上の銀の回収が出来たものの、前記500グループの場合(500℃)より、加熱温度を高く(600℃)する必要がある。
以上の試験結果から、本実施の形態に係る有価物回収方法においては、浸漬処理の前に、例えばフラックスを用いて、被粉砕残部に対する酸化膜除去の処理を施すことにより、500℃以下と言う低温度で、かつ、5分と言う短い時間にて、効率的、省エネルギー的な有価物の回収が可能となる。

Figure 2017034087
表2は、実施例1〜実施例10において、酸化膜除去の処理に用いられたフラックスの成分を表す成分表である。
フラックスA,B及びCは、夫々、日本スペリア社製のNS‐22、NS‐23及びNS‐72である。これらフラックスは、いずれも、30〜45%の塩化亜鉛を含んでおり、更に塩化水素水を含んでいる。すなわち、フラックスA,B及びCは全て無機系のフラックスである。
以上のことから、本実施の形態に係る有価物回収方法における、酸化膜除去の処理に用いられるフラックスとしては、無機系フラックスが効果的であると判断される。
以上の記載においては、溶融錫に不使用太陽光発電モジュールの有価物を溶出させる場合を例として説明したが、本実施の形態に係る有価物回収方法においては、錫に限るものでないことは言うまでもない。
(実施の形態2)
以上においては、太陽光発電モジュール100を例に挙げて有価物を回収する方法を説明したが、本発明はこれに限るものでない。例えば、自動車用のガラスにも適用可能である。
一般に、自動車に用いられるリアガラス等には、曇防止のため電熱線が形成されており、このような電熱線には電流を供給するために、金属端子が接続されている。より詳しくは、前記電熱線はガラス上に形成された銀を含む導電性膜であり、この導電性膜の上に、金属端子がはんだ付けにより接続されている。
このような、リアガラスを粉砕し、前記導電性膜又は金属端子が付されているガラスの欠片(以下、有価物付きガラス欠片と言う。)に対して、実施の形態1と同様の処理を施すことにより、斯かる有価物を回収することが出来る。以下、詳しく説明する。
先ず、廃自動車のリアガラスを粉砕して、前記有価物付きガラス欠片を取得する。
次いで、斯かる粉砕によって得られたる有価物付きガラス欠片に対してフラックス塗布の処理を行う。また、フラックス塗布の処理が施された有価物付きガラス欠片を500℃以下に加熱して溶融錫に浸漬させる。この際、前記酸化膜除去の処理が共に行われる。
また、前記浸漬処理の際、溶融錫の上部に浮かんでくる有価物を回収することにより簡単に廃自動車のリアガラスから有価物を回収することが出来る。
1 太陽光発電パネル
3 強化ガラス(保護部材)
4 封止部
7 電池セル
8 バックシート(保護部材)
100 太陽光発電モジュール

Claims (7)

  1. 一面から入射される太陽光を電気に変換する複数の電池セルと、該電池セルの一面側及び他面側に設けられた保護部材と、該保護部材の間にて前記電池セルを封止する封止部とを備える太陽光発電パネルに対する有価物回収方法において、
    前記保護部材及び前記封止部を取り外す取り外しステップと、
    前記取り外しステップ後の残部を溶融錫に浸漬させる浸漬ステップと
    を含むことを特徴とする有価物回収方法。
  2. 前記浸漬ステップの前に、前記残部に対してフラックスを塗布する塗布ステップを含むことを特徴とする請求項1に記載の有価物回収方法。
  3. 前記浸漬ステップにて前記残部に対する酸化膜除去の処理が行われることを特徴とする請求項2に記載の有価物回収方法。
  4. 前記フラックスは無機系フラックスであることを特徴とする請求項3に記載の有価物回収方法。
  5. 前記浸漬ステップの後、溶融錫の上部に浮かぶシリコンを回収する回収ステップを含むことを特徴とする請求項1から4の何れかに記載の有価物回収方法。
  6. 前記浸漬ステップは500℃以下にて行われることを特徴とする請求項1から5の何れかに記載の有価物回収方法。
  7. 請求項5の回収ステップ後に得られるインゴットを用いることを特徴とするはんだ合金。
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