JP2017033804A - 照明器具 - Google Patents

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大地 森川
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大地 森川
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Abstract

【課題】フード部の着脱が容易で、所望のグレアカット角を確保しつつ、照明器具の見栄えの悪化、他の部材への干渉及び光束の低下を抑制する。【解決手段】光源部20、及び、内部に光源部20が配置され、光源部20からの光を出射する前方開口部111を有する器具本体部10を備える灯体2と、前方開口部111内に配置されたフード部3とを備え、フード部3は、略同心状に配置された複数の筒状部310であって、各々の中心軸が前方開口部111からの光の出射方向に略平行になるように配置された複数の筒状部310と、各々が、複数の筒状部310のうち隣り合う2つの筒状部310を連結する複数の仕切り壁320であって、略等間隔に配置された複数の仕切り壁320とを備える。【選択図】図1

Description

本発明は、照明器具に関する。
従来の照明器具、例えば、スポットライトなどの照明器具では、エンドユーザーの要望により、付加的な部材が照明器具の照射口に取り付けられる場合がある。例えば、特許文献1には、スポットライトの照射口に取り付け、取り外し可能な筒状のフードが開示されている。また、特許文献2には、照射口に取り付けられる筒状の集光装置が開示されている。
また、スポットライトに限らず、ダウンライトなどの照明器具に対しても、同様の付加的な部材が取り付けられる場合がある。ところで、ダウンライトには、特許文献3に示すように、器具本体内で灯具が回動可能で、光の出射方向を変更することができるダウンライトが知られている。
特開2012−64325号公報 特開2014−44827号公報 特開2013−45711号公報
筒状のフードなどは、照明器具のグレアの抑制を目的として利用される場合がある。しかしながら、充分なグレアカット角を実現するためには、フードの長さが長くなる。このため、フードが器具本体から大きく突出し、器具全体が大きくなって見栄えが悪くなるという問題がある。
見栄えの悪化を抑制するためには、フードを短くすることが考えられる。フードを短くしてグレアを抑制するためには、フードの内径を小さくする必要がある。この場合、フードの開口面積(すなわち、光出射面の面積)が小さくなり、照明器具の光束が低下する。
また、フードは、付加的な部材であるので、照明器具の施工時に施工業者が取り付ける場合もあるが、施工後に、エンドユーザーが必要に応じて取り付け、又は、取り外す場合がある。したがって、フードは、着脱が容易であることが望まれる。
また、特許文献3に示すような回動可能な灯具の照射口に、長いフードを取り付けた場合には、フードが照明器具の他の部材に干渉するという問題がある。このため、灯具の回動が制限されて所望の光出射方向を実現することができない。
そこで、本発明は、フード部の着脱が容易で、所望のグレアカット角を確保しつつ、照明器具の見栄えの悪化、他の部材への干渉及び光束の低下を抑制することができる照明器具を提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、本発明の一態様に係る照明器具は、光源部、及び、内部に前記光源部が配置され、前記光源部からの光を出射する開口部を有する器具本体部を備える灯体と、前記開口部内に配置されたフード部とを備え、前記フード部は、略同心状に配置された複数の筒状部であって、各々の中心軸が前記開口部からの光の出射方向に略平行になるように配置された複数の筒状部と、各々が、前記複数の筒状部のうち隣り合う2つの筒状部を連結する複数の仕切り壁であって、略等間隔に配置された複数の仕切り壁とを備える。
本発明に係る照明器具によれば、フード部の着脱が容易で、所望のグレアカット角を確保しつつ、照明器具の見栄えの悪化、他の部材への干渉及び光束の低下を抑制することができる。
実施の形態に係る照明器具の概観斜視図である。 実施の形態に係る照明器具の三面図である。 実施の形態に係る照明器具の一部分解斜視図である。 実施の形態に係る照明器具の一部分解斜視図である。 図2のV−V線における実施の形態に係る照明器具の断面図である。 図2のVI−VI線における実施の形態に係る照明器具の断面図である。 実施の形態に係る本体の概観斜視図である。 実施の形態に係るフード部の概観斜視図である。 実施の形態に係るフード部の正面図である。 図9のX−X線における実施の形態に係るフード部の断面図である。 図5の一部領域(領域XI)を拡大した要部断面図である。 実施の形態に係る照明器具のグレアカット角を説明するための断面図である。 実施の形態の変形例に係る照明器具の一部を示す断面図である。
以下では、本発明の実施の形態に係る照明器具について、図面を用いて詳細に説明する。なお、以下に説明する実施の形態は、いずれも本発明の好ましい一具体例を示すものである。したがって、以下の実施の形態で示される数値、形状、材料、構成要素、構成要素の配置及び接続形態などは、一例であり、本発明を限定する趣旨ではない。よって、以下の実施の形態における構成要素のうち、本発明の最上位概念を示す独立請求項に記載されていない構成要素については、任意の構成要素として説明される。
また、各図は、模式図であり、必ずしも厳密に図示されたものではない。また、各図において、同じ構成部材については同じ符号を付している。また、以下の実施の形態において、略平行又は略等間隔などの表現を用いている。例えば、略平行は、完全に平行であることを意味するだけでなく、実質的に平行である、すなわち、例えば数%程度の誤差を含むことも意味する。他の「略」を用いた表現についても同様である。
(実施の形態)
[照明器具の概要]
まず、本実施の形態に係る照明器具1の概要について説明する。
図1は、本実施の形態に係る照明器具1の概観斜視図である。
図2は、本実施の形態に係る照明器具1の三面図である。具体的には、図2の(a)〜(c)はそれぞれ、照明器具1の正面図、側面図、上面図である。
図3は、本実施の形態に係る照明器具1の一部分解斜視図である。図3では、照明器具1が備える構成要素のうち、フード部3と、器具本体部10に含まれる反射部材30と、光学部材40と、光制御部材50とが分解されて示されている。
図4は、本実施の形態に係る照明器具1の一部分解斜視図である。図4では、照明器具1の構成要素のうち、フード部3と、反射部材30と、光学部材40と、光制御部材50と以外の構成要素が分解されて示されている。
図5は、図2のV−V線における本実施の形態に係る照明器具1の断面図である。具体的には、図5は、照明器具1の光軸Jを通り、xz平面に平行な断面を示している。
図6は、図2のVI−VI線における本実施の形態に係る照明器具1の断面図である。具体的には、図6は、照明器具1の光軸Jを通り、yz平面に平行な断面を示している。
なお、各図において、z軸は、照明器具1の光軸Jに平行な方向を示している。具体的には、z軸正方向が照明器具1の光出射方向である。x軸及びy軸は、光軸Jに垂直で、かつ、互いに直交する方向である。
照明器具1は、所定の方向に向けて照明光を出射する。具体的には、所定の方向は光軸Jに沿った方向である。すなわち、本実施の形態において、照明光の出射方向はz軸正方向である。
図1及び図2に示すように、照明器具1は、灯体2と、フード部3とを備える。本実施の形態では、照明器具1は、スポットライトであり、アーム4と、電源ボックス5とを備える。照明器具1は、さらに、図5及び図6に示すように、リード線6を備える。以下では、照明器具1の各構成要素について詳細に説明する。
[灯体]
灯体2は、照明器具1の灯具本体であり、電源ボックス5内に収納された電源回路からの電力を受けて照明光を出射する。図1及び図2の(a)に示すように、灯体2の光出射側の端部には、フード部3が取り付けられている。フード部3は、図2の(b)及び(c)に示すように、灯体2の端部から突出しないように取り付けられている。灯体2は、フード部3を介して照明光を出射する。
灯体2は、図3に示すように、器具本体部10と、光源部20と、反射部材30と、光学部材40と、光制御部材50とを備える。
[器具本体部]
器具本体部10は、照明器具1の本体部であり、灯体2の外郭をなす。図3に示すように、器具本体部10の内部には、光源部20が配置される。器具本体部10は、光源部20からの光を出射する前方開口部111を有する。
本実施の形態では、図4に示すように、器具本体部10は、セード110と、本体120と、ネジ130と、取付部材140と、接続部材150と、ネジ160と、板バネ170と、ネジ180と、ネジ182とを備える。
[セード]
セード110は、光源部20が内部に配置され、光源部20からの光を外部に出射する筒体である。図4に示すように、セード110は、例えば円筒体であるが、これに限らない。セード110は、角筒体でもよい。
セード110は、図4〜図6に示すように、前方開口部111、後方開口部112及び側方開口部113を備える。前方開口部111は、セード110の前方(すなわち、光出射方向(z軸正方向))に位置する開口部であり、前方開口部111から照明光が出射される。後方開口部112は、セード110の後方(すなわち、z軸負方向)に位置する開口部である。側方開口部113は、セード110の側面の後方開口部112寄りの位置に設けられたスリット状の開口部であり、アーム4が回動可能に配置される。
図5及び図6に示すように、セード110の内部には、光源部20に加えて、本体120、反射部材30、光学部材40、光制御部材50、フード部3などが配置される。
図5及び図6に示すように、セード110は、前方開口部111の内面に設けられた第1被係止部114を備える。本実施の形態では、第1被係止部114は凹状の形状を有し、光制御部材50に設けられた第1係止部55を係止する。例えば、第1被係止部114は、前方開口部111の周に沿って設けられた環状の溝である。
図5に示すように、セード110は、内部に設けられた固定部115を備える。固定部115には、本体120がネジ130によって固定される。セード110は、後方側が前方側より肉厚であり、固定部115は、当該肉厚の部分である。固定部115には、図5に示すように、2つのネジ穴116が設けられている。
セード110は、金属材料で形成される。本実施の形態では、セード110は、例えばアルミダイカスト工程を経て形成される。セード110の外表面の塗装色は、照明器具1の用途などに応じて選択されてよい。本実施の形態では、セード110は白色に塗装される。
[本体]
本体120は、図5及び図6に示すように、セード110の内部に配置され、光源部20及びアーム4が取り付けられる部材である。本体120は、光源部20から発生した熱を放熱するヒートシンクとしても機能する。以下、図4〜図6に加えて図7を用いて、本体120について詳細に説明する。
図7は、本実施の形態に係る本体120の概観斜視図である。図7に示すように、本体120は、前方側(図のz軸正方向)に、取付部121、挿通孔122、遮光壁部123及び鍔部124を備える。
取付部121は、光源部20が取り付けられる部分である。取付部121は、光源部20を取り付けるための平坦な面を有し、当該平坦な面を介して光源部20から発生する熱が効率良く本体120に伝導される。
挿通孔122は、光源部20に電力を供給するためのリード線6が挿通される孔である。挿通孔122の内径は、リード線6の外径と略同じである。これにより、挿通孔122から、本体120の後方(z軸負方向)に光が漏れることが抑制される。
遮光壁部123は、図5〜図7に示すように、本体120の取付部121から前方(z軸正方向)に向かって延び、かつ、光源部20の周囲を囲む壁状部分である。遮光壁部123は、光源部20から出射された光のうち、反射部材30と本体120との隙間から漏れた一部の光が、本体120の後方、及び、反射部材30とセード110との間に漏れることを抑制する。
鍔部124は、本体120をセード110に取り付けるための部分である。鍔部124には、2つの凹部125が設けられている。図4及び図5に示すように、2つのネジ130が、それぞれ2つの凹部125を介して、セード110の内面の固定部115に設けられたネジ穴116にねじ込まれることによって、本体120がセード110に取り付けられる。また、鍔部124が、本体120の固定部115と当接することによって、鍔部124と固定部115との隙間から光が後方に漏れることを抑制する。
図7に示すように、本体120は、さらに、後方側に、放熱部126を備える。放熱部126は、光源部20から発生した熱を放熱するための部分である。放熱部126は、アーム支持部127を備える。
アーム支持部127は、アーム4を支持する部分である。本実施の形態では、アーム支持部127の横断面の形状は、図6に示すように略半円形状であり、アーム4の他端部403の形状に対応している。また、アーム支持部127は、2つのネジ穴127a(図7参照)と、ネジ穴127b(図6参照)とを有する。
また、図5及び図6に示すように、本体120は、挿通路128を備える。
挿通路128は、本体120を貫通し、リード線6が挿通される部分である。本実施の形態では、挿通路128は、アーム支持部127から見て光源部20の光軸Jに略垂直な方向(図のy軸方向)に配置される貫通孔である。挿通路128は、アーム支持部127から光軸Jに略垂直な方向に延び、本体120のy軸負方向(図6における下側)において、光軸J方向に内径が徐々に拡大されている。挿通路128のアーム4側の開口部は、アーム4の他端部403と対向する位置に配置される。
なお、本実施の形態では挿通路128は、光軸Jに略垂直な方向に延びる貫通孔であるが、挿通路128の構成はこれに限定されない。挿通路128は、屈曲又は湾曲していてもよいし、光軸Jと垂直でなくてもよい。また、挿通路128は、光軸J付近を通らなくてもよい。
本体120は、金属材料で形成される。本実施の形態では、本体120は、例えばアルミダイカスト工程を経て形成される。
[取付部材]
取付部材140は、光源部20を本体120に取り付けるための部材である。図4に示すように、取付部材140は、規制部142及び第2係止部144を備える。
規制部142は、光源部20の光軸Jに垂直な方向(x軸方向及びy軸方向)の位置を規制する。規制部142は、中央に開口部を有する矩形枠状の形状を有する。規制部142の中央に形成された開口部は、光源部20に対応する形状を有し、当該開口部に光源部20が配置される。
取付部材140は、本体120の取付部121に配置され、接続部材150及びネジ160によって、本体120に固定される。より具体的には、取付部材140の規制部142には、貫通孔146が形成されており、ネジ160を、貫通孔146を介して本体120に形成されたねじ穴(図示せず)にねじ込むことにより、取付部材140が本体120に対して固定される。これにより、取付部材140及びその開口部に配置された光源部20が本体120に固定される。
第2係止部144は、反射部材30を支持するため爪状の部分であり、図5に示すように、反射部材30の第2被係止部31を係止する。本実施の形態では、取付部材140は、2つの第2係止部144を備える。第2係止部144は、略L字型の形状を有しており、第2係止部144の端部の光軸Jから離れる向きに突出した傾斜面(突起)が、第2被係止部31に挿入されることにより、第2係止部144が第2被係止部31を係止する。
取付部材140は、例えば、ポリブチレンテレフタレート(PBT)、ポリカーボネートなどの樹脂材料を用いて形成することができる。
[接続部材]
接続部材150は、光源部20へ電流を供給する配線(図示せず)が接続される部材である。本実施の形態では、器具本体部10は、図4に示すように、2つの接続部材150を備える。2つの接続部材150のうちの一方には高電位側の配線が接続され、他方には低電位側の配線が接続される。接続部材150には、光源部20へ電流を供給する電極(不図示)が設けられている。当該電極が光源部20に形成された電極端子に接続される。
また、接続部材150は、光源部20の位置を規制する機能も有する。接続部材150には、ネジ160が貫通する貫通孔が形成されており、当該貫通孔に挿入されたネジ160によって、接続部材150が本体120及び取付部材140に固定される。その際、接続部材150の一部が光源部20を本体120に向けて押さえることにより、光源部20の光軸方向(z軸方向)における位置を規制する。
接続部材150の筐体は、例えば、PBT、ポリカーボネートなどの樹脂材料を用いて形成することができる。また、接続部材150の電極は、銅などの導電性部材を用いて形成することができる。
[板バネ]
板バネ170は、アーム4を本体120に対して回動自在に取り付けるための弾性部材である。本実施の形態では、板バネ170は、図4に示すように略C字型の平面視形状を有している。板バネ170の略C字型の先端部分には、2つの貫通孔171が設けられ、根元部分には、1つの貫通孔172が設けられている。
板バネ170は、本体120とともに、アーム4の他端部403を挟んだ状態で、2つのネジ180及びネジ182によって本体120に固定される。具体的には、2つのネジ180は、2つの貫通孔171に挿通されて、本体120のネジ穴127aにねじ込まれる。ネジ182は、貫通孔172に挿通されて、本体120のネジ穴127bにねじ込まれる。これにより、アーム4が本体120に取り付けられる。
アーム4の他端部403は、板バネ170と本体120とで挟まれた状態であるため、アーム4は、他端部403を中心として本体120に対して回動自在である。また、アーム4を回動するために要するトルクは、板バネ170を本体120に固定するネジ182のねじ込み量の調整により調整可能である。ネジ182は、照明器具1を組み立てた状態で、セード110の側方開口部113からドライバーによって調整できる位置に配置される。これにより、ユーザが、照明器具1を分解することなく、アーム4を回転するために要するトルクを調整できる。
板バネ170は、例えば金属材料で形成される。本実施の形態では、板バネ170は、例えば鉄で形成される。
[ネジ]
図4に示すように、本実施の形態に係る器具本体部10は、2つのネジ130と、2つのネジ160と、2つのネジ180と、1つのネジ182とを備える。
2つのネジ130は、本体120をセード110に固定するための固定部材の一例である。2つのネジ130は、本体120の凹部125を介してセード110のネジ穴116にねじ込まれることで、本体120の鍔部124をセード110の固定部115に押さえ付けて固定する。
2つのネジ160は、2つの接続部材150と、取付部材140とを本体120に固定するための固定部材の一例である。2つのネジ160は、2つの接続部材150の貫通孔(図示せず)と、取付部材140の2つの貫通孔146とを介して、本体120の取付部121に設けられたネジ穴(図示せず)にねじ込まれる。
2つのネジ180及び1つのネジ182は、板バネ170を本体120に固定するための固定部材の一例である。2つのネジ180は、板バネ170の2つの貫通孔171を介して、本体120のネジ穴127aにねじ込まれ、ネジ182は、板バネ170の貫通孔172を介して、本体120のネジ穴127bにねじ込まれる。
各ネジは、例えば、鉄などの金属材料又は樹脂材料から形成されるが、特に限定されない。また、各ネジの大きさ及び本数なども特に限定されない。
[光源]
光源部20は、照明器具1が出射する照明光を出射する光源部である。本実施の形態では、光源部20は、LED(Light Emitting Diode)を有する発光モジュールであって、所定の光を放射状に出射するLED光源モジュールである。光源部20は、例えば白色光を出射するように構成されている。光源部20は、例えば、COB(Chip On Board)型のLEDモジュールである。
図4に示すように、光源部20は、基台21と、基台21上に実装されたベアチップ(LEDチップ)である複数のLED22と、LED22を封止し、蛍光体を含む封止部材とを備える。なお、本実施の形態では、封止部材は全てのLED22を一括封止しているが、封止部材の構成はこれに限らない。ライン状に配列されたLED22の配列方向に沿って複数本のライン状に封止部材を形成する構成としてもよい。
光源部20は、本体120の取付部121に取り付けられる。各図に示される照明器具1において、光源部20の光軸Jは各図のz軸方向である。
基台21は、複数のLED22を実装するための実装基板であって、例えばセラミックス基板、樹脂基板又は絶縁被覆されたメタルベース基板などである。また、基台21は、例えば平面視において矩形である平面を有する板状であり、基台21の底面(z軸負方向側の面)が本体120の取付部121に取り付けられて固定される。
なお、図示しないが、基台21には、LED22(光源部20)を発光させるための直流電力を外部から受電するための一対の電極端子(正電極端子及び負電極端子)が形成されている。
[反射部材]
反射部材30は、光源部20からの光の配光を制御する部材である。本実施の形態では、反射部材30は、光源部20からの光を光学部材40に向けて反射させる。反射部材30は、光軸Jが貫通する開口が形成された略筒状の形状を有する。
図3、図5及び図6に示すように、反射部材30は、光源部20からの光が入射される側(z軸負方向側)の端部から、当該光が出射される側の端部に向かって内径が漸次大きくなるように形成された略筒状の形状を有する。反射部材30の内面によって、光源部20からの光が反射される。
図5に示すように、反射部材30の外面側には、取付部材140の第2係止部144に係止される第2被係止部31が設けられている。第2被係止部31は、反射部材30の外面側に立設された部材に設けられた孔である。第2被係止部31が第2係止部144に係止されることにより、反射部材30は、取付部材140に係止される。これにより、反射部材30は、取付部材140を介して本体120に取り付けられる。
図3に示すように、反射部材30の光出射側(z軸正方向側)の端部には、3つの第3係止部32が設けられている。第3係止部32は、光学部材40を係止する爪状の部分である。
反射部材30は、例えばPBTなど硬質の白色樹脂材料を用いて形成することができる。
[光学部材]
光学部材40は、図5に示すように、反射部材30からの光が入射される光入射面41、及び、光入射面41に入射した光が出射される光出射面42を備える透光性の部材である。光学部材40は、反射部材30から入射された光の配光を制御して出射する機能を有してもよい。本実施の形態では、光学部材40はフレネルレンズである。これにより、照明器具1は、出射光を集光して、スポット状の照明領域を形成することができる。
図3に示すように、光学部材40には、周縁部に、3つの第3被係止部43が設けられている。本実施の形態では、第3被係止部43は、光学部材40の光出射面42に設けられた凹状の形状を有する部分である。光学部材40の第3被係止部43が反射部材30の第3係止部32に係止されることによって、光学部材40が反射部材30に係止される。これにより、光学部材40は、反射部材30及び取付部材140を介して本体120に取り付けられる。また、このように反射部材30の光出射側の端部に光学部材40が配置されることにより、反射部材30から出射された光が、光学部材40に効率良く入射される。
光学部材40は、透光性材料を用いて形成されており、例えばPMMA(アクリル)、ポリカーボネートなどの透明樹脂材料、又は、ガラス材料などの透明材料を用いて形成することができる。
[光制御部材]
光制御部材50は、図5に示すように、光学部材40から出射された光が入射される入射開口部51と、入射開口部51に入射された光が出射される出射開口部52とを有する。光制御部材50は、セード110の内部であって、光学部材40の光出射面42側に配置された略筒状の部材である。光制御部材50は、セード110とは別部材である。
光制御部材50は、図3、図5及び図6に示すように、入射開口部51及び出射開口部52の略中心を光軸Jが通るように配置される。また、図5及び図6に示すように、光制御部材50の出射開口部52の外径は、セード110の前方開口部111の内径と略等しい。これにより、セード110の前方開口部111の出射光通過領域が光制御部材50によって削減されることを抑制できる。また、セード110と光制御部材50との間からの出射光の漏れを抑制できる。
図5及び図6に示すように、光制御部材50は、セード110の前方開口部111の端面近傍に、出射開口部52が位置するように配置される。また、光制御部材50の光軸J方向(z軸方向)の長さは、光学部材40の光出射面42から、セード110の前方開口部111の端面までの長さに略等しい。これにより、光制御部材50は、セード110の内面のうち、光学部材40の光出射面42の近傍から、セード110の前方開口部111の端面近傍までの部分を覆うことができる。
ここで、光制御部材50の内面53(光軸J側の面)は、例えば、黒色のグレア抑制面である。これにより、セード110の前方開口部111付近の内面におけるグレアが抑制される。
黒色のグレア抑制面は、例えば、黒色に塗装した面に艶消し処理を施すことにより実現できる。また、黒色のグレア抑制面は、黒色に塗装した面、又は、黒色の部材からなる面に、シボ加工を施すことによっても実現できる。さらに、光制御部材50の内面53におけるグレアをさらに抑制するために、図5に示すように、光制御部材50の内面53に段差部(バッフル)54を設けてもよい。なお、光制御部材50の内面は、黒色のグレア抑制面でなくてもよく、例えば、白色でもよい。
光制御部材50は、図5及び図6に示すように、外周に第1係止部55を備える。光制御部材50は、第1係止部55が第1被係止部114に係止されることにより、セード110の内部に保持される。本実施の形態では、第1係止部55は、凸状の形状を有し、凹状の形状を有する第1被係止部114に係止される。このように、光制御部材50は、セード110の前方開口部111に挿入するだけで簡単に取り付けることができる。
光制御部材50は、さらに、被係止部56を備える。被係止部56は、フード部3の鍔部330(図8参照)が係止される部分である。具体的には、被係止部56は、出射開口部52の端面である。
光制御部材50は、例えば、ポリカーボネート、PBTなどの樹脂材料を用いて形成することができる。このように、光制御部材50を、樹脂材料を用いて形成することにより、光制御部材50を容易に、かつ、低コストで製造することができる。
[アーム]
アーム4は、一端部402が電源ボックス5に接続され、かつ、他端部403が灯体2に接続される部材である。本実施の形態では、図4に示すように、アーム4は、アーム本体401と、一端部402及び他端部403とを備える。
他端部403は、互いに逆方向に突出した略円柱状の回動軸部を有する。本実施の形態では、他端部403は、光軸J及びアーム4の長手方向に垂直な方向に延びる略円柱状の回動軸部を備える。アーム4の他端部403が、板バネ170と本体120のアーム支持部127とで挟まれることによって、アーム4は本体120に回動自在に取り付けられる。以下、アーム4の詳細な構成について、図6を用いて説明する。
図6に示すように、アーム4の内部には、アーム4の長手方向に挿通孔404が形成されている。挿通孔404には、リード線6が挿入される。このように、リード線6が外部に露出しないため、リード線6が損傷することが抑制される。また、照明器具1の外部からリード線6が見えないため、デザイン的にも好ましい。
アーム4は、例えば金属材料で形成される。本実施の形態では、アーム4は、例えばアルミダイカスト工程を経て形成される。
[電源ボックス]
図1〜図3に示される電源ボックス5は、光源部20に電力を供給する電源回路が内蔵された筐体である。本実施の形態では、電源ボックス5に内蔵された電源回路は、電源ボックス5の外部(例えば、商用電源)から供給された交流電力を直流電力に変換し、当該直流電力を、リード線6を介して光源部20のLED22に供給する。
電源ボックス5の外壁部分は、金属材料、樹脂材料などから形成される。本実施の形態では、例えば、当該外壁部分は、アルミニウムで形成される。
[リード線]
リード線6は、光源部20に電力を供給するための電力線である。リード線6は、図6に示すように、アーム4の挿通孔404及び本体120の挿通路128内に配置されている。リード線6は、電源ボックス5に内蔵された電源回路(図示せず)と、光源部20とを電気的に接続する。リード線6は、電源回路から供給される直流電力を、光源部20のLED22に供給する。リード線6は、例えば、ビニール線、エナメル線などの被覆配線である。
[フード部]
続いて、本実施の形態に係るフード部3について図8〜図11を用いて説明する。
図8は、本実施の形態に係るフード部3の概観斜視図である。図9は、本実施の形態に係るフード部3の正面図である。図10は、図9のX−X線における本実施の形態にフード部3の断面図である。図11は、図5の一部領域(領域XI)を拡大した要部断面図である。
フード部3は、灯体2の光の出射方向を制御するための付加的な部材(オプション部材)である。フード部3は、灯体2とは別体であり、灯体2に対して着脱が可能である。フード部3は、いわゆるルーバーである。
フード部3は、図1、図5及び図6に示すように、前方開口部111内に配置されている。フード部3は、前方開口部111内に収まるように、すなわち、図2の(b)及び(c)に示すように、前方開口部111から光出射方向(z軸正方向)に突出しないように配置されている。具体的には、フード部3は、扁平な筒状の部材である。例えば、フード部3の径(xy平面における径)は、フード部3の高さ(z軸方向における長さ)より短い。
フード部3の光出射側の端面301は、光源部20側に凹んでいる。フード部3の光出射側の端面301は、中心に向かって傾斜している。フード部3の光出射側の端面301の傾斜角は、一定である。
なお、フード部3の光入射側の端面301の傾斜角は、連続的に変化していてもよい。すなわち、端面301が滑らかな曲面でもよい。傾斜角を、端面301と光出射面42(xy平面)とがなす角とする。例えば、端面301の傾斜角は、光出射面42に近い程、小さくてもよい。
フード部3の光入射側の端面302は、略面一である。具体的には、複数の筒状部310、複数の仕切り壁320及び鍔部330の各々の光入射側の端面が略面一である。
図8に示すように、フード部3は、複数の筒状部310と、複数の仕切り壁320とを備える。光源部20が出射した照明光は、複数の筒状部310と複数の仕切り壁320との間の中空空間を通って前方開口部111から外方に照射される。
本実施の形態では、フード部3は、具体的には、3つの筒状部311〜313と、6つの仕切り壁321と、6つの仕切り壁322とを備える。なお、以下の説明において、筒状部311〜313を特に区別しない場合、筒状部310と記載して説明する場合がある。同様に、仕切り壁321及び322を特に区別しない場合、仕切り壁320として説明する場合がある。
図9に示すように、複数の筒状部310は、略同心状に配置されている。複数の筒状部310は、各々の中心軸が開口部からの光の出射方向(具体的には、z軸正方向)に略平行になるように配置されている。つまり、筒状部310の筒(壁面)の延びる方向がz軸正方向に略平行である。具体的には、複数の筒状部310の各々の中心軸は、光軸Jに略一致する。
本実施の形態では、図8及び図9に示すように、複数の筒状部310の形状は、円筒状である。つまり、複数の筒状部310は、正面視において同心円状に配置されている。なお、正面視とは、光の出射方向(z軸方向)に沿って見た場合である。
図9及び図10に示すように、複数の筒状部310は、等間隔には配置されていない。具体的には、筒状部312は、最外の筒状部311と最内の筒状部313との間の中央より、最外の筒状部311寄りの位置に配置されている。このように、中央の筒状部312を最外の筒状部311寄りの位置に配置することで、グレアカット角を35°以上にすることができる。
ここで、図10に示すように、筒状部311〜313の各々の内径をr1〜r3とする。このとき、筒状部311と筒状部312との間の距離(r1−r2)は、筒状部312と筒状部313との間の距離(r2−r3)より小さい。つまり、筒状部312の内径r2は、最内の筒状部313の内径r3より最外の筒状部311の内径r1に近い値である。最内の筒状部313の内径r3は、例えば、最外の筒状部311の内径r1の1/3より短い。中央の筒状部312の内径r2は、例えば、最外の筒状部311の内径r1の2/3より長い。
図10に示すように、複数の筒状部310のうち内側の一の筒状部310の高さは、最外の筒状部311の高さより低い。本実施の形態では、複数の筒状部310の各々の高さは、内側の筒状部310である程、低い。つまり、筒状部311〜313の各々の高さをh1〜h3とした場合、h1≧h2≧h3を満たす。
筒状部311の高さh1は、例えば、光学部材40の光出射面42からセード110の前方開口部111の光出射側の端部までの長さに略等しい。
筒状部312の高さh2は、例えば、筒状部311の光出射側の端面と筒状部313の光出射側の端面とを結ぶ直線と、筒状部312が設けられる位置(すなわち、筒状部312の内径r2)とに基づいて決定される。具体的には、筒状部312の高さh2は、筒状部311〜313の光出射側の端面の傾斜角が略一定になるように決定される。
なお、本実施の形態では、筒状部312の光出射側の端面(z軸正方向側の端面)は、傾斜している。このため、筒状部312の高さh2は、例えば、筒状部312の厚み方向(例えばx軸方向)における中央の位置での高さとする。
筒状部313の高さh3は、例えば、筒状部313の内径r3に基づいて決定される。具体的には、所望のグレアカット角をθとしたとき、tanθ≦h3/(2×r2)を満たすように、内径r3と高さh3とが決定される。
複数の仕切り壁320は、各々が、複数の筒状部310のうち隣り合う2つの筒状部310を連結する。具体的には、仕切り壁321は、筒状部311の内面と筒状部312の外面とを連結する。仕切り壁322は、筒状部312の内面と筒状部313の外面とを連結する。
複数の仕切り壁320は、光源部20からの照明光の出射方向(z軸正方向)に略平行である。具体的には、仕切り壁320は、光軸Jに略平行な平板である。複数の仕切り壁320は、複数の筒状部310の各々に直交するように配置されている。仕切り壁321は、筒状部311及び筒状部312に直交するように各々を連結する。仕切り壁322は、筒状部312及び筒状部313に直交するように各々を連結する。
複数の仕切り壁320は、略等間隔に配置されている。具体的には、複数の仕切り壁320は、筒状部310の中心軸(すなわち、光軸J)を中心とする角度が、略等間隔になるように配置されている。より具体的には、図9に示すように、複数の仕切り壁320は、複数の筒状部310の中心軸(すなわち、光軸J)を中心とする放射状に延在している。
本実施の形態では、6つの仕切り壁321が設けられているので、隣り合う仕切り壁321がなす角度は、約60度である。同様に、6つの仕切り壁322が設けられているので、隣り合う仕切り壁322がなす角度は約60度である。なお、図9に示すように、一の仕切り壁321と一の仕切り壁322とは、対となって、直線上に並んで配置されているが、これに限らない。
複数の仕切り壁320のうち内側の一の仕切り壁322の高さは、最外の仕切り壁321の高さより低い。本実施の形態では、複数の仕切り壁320の各々の高さは、内側の仕切り壁320である程、低い。つまり、内側の仕切り壁322は、外側の仕切り壁321より低い。
本実施の形態では、仕切り壁321及び仕切り壁322の光出射側の端面は、傾斜している。このため、仕切り壁321及び仕切り壁322の高さはそれぞれの平均値とする。
本実施の形態において、筒状部310、仕切り壁320及び鍔部330の肉厚は、特に限定されないが、例えば、1.75mmである。
鍔部330は、フード部3の外周面から外方に突出する部分である。本実施の形態では、図8及び図10に示すように、鍔部330は、筒状部311の光入射側の端部から外方(具体的には光軸Jに直交する方向)に突出している。鍔部330は、円環状に設けられているが、これに限らない。
鍔部330は、灯体2の前方開口部111の内部に設けられた被係止部56に係止される。本実施の形態では、図5及び図11に示すように、光制御部材50に被係止部56が設けられている。被係止部56は、具体的には、光制御部材50の光入射側の端部である。鍔部330が被係止部56に係止することで、フード部3が光制御部材50に保持される。
フード部3は、遮光性を有する材料から形成される。例えば、フード部3の少なくとも表面は、黒色に着色されている。あるいは、フード部3は、いわゆる曇りガラスなどのように光散乱性を有してもよい。
本実施の形態では、フード部3は、弾性変形する材料から形成される。弾性変形する材料は、例えば、シリコーンゴムなどの樹脂材料であるが、これに限定されない。フード部3は、樹脂材料を用いた射出成形により一体成形される。
フード部3は、例えば、照明器具1に対して、ユーザ(又は、施工業者)が自在に着脱することができる。例えば、フード部3の光出射側の端面301にユーザの手のひらを当てて、前方開口部111内に押し込むことで、鍔部330が被係止部56に係止する。このとき、フード部3は、弾性材料から形成されているので、容易に取り付けることができる。なお、押し込みによる取り付けを容易にするために、鍔部330の光入射側の角を丸くしてもよい。
また、フード部3を照明器具1から取り外す場合は、ユーザが筒状部310又は仕切り壁320を指でつまむことで、フード部3は容易に変形する。これにより、フード部3をつまんで前方開口部111から引き出すことで、容易に取り外すことができる。
[効果など]
図12は、本実施の形態に係る照明器具1のグレアカット角を説明するための断面図である。
グレアカット角は、ユーザが照明器具1を見たときに、照明光が直接見えない範囲を示す角度である。グレアカット角は、例えば、照明器具1が天井に取り付けられて直下方向を照射する場合において、ユーザが照明器具1を見たときの仰角で表される。
図12に示すように、光学部材40の光出射面42のうち筒状部313の筒内に露出した部分は、照明器具1の直下方向を含む範囲(目視可能範囲200)からは目視により確認できる。一方で、光学部材40の光出射面42のうち筒状部313の筒内に露出した部分は、照明器具1の斜め側方を含む範囲(目視不可範囲210)からは目視により確認することができない。目視可能範囲200と目視不可範囲210との境目に相当する仰角がグレアカット角であり、図12に示す例では35度である。具体的には、図12に示すように、グレアカット角は、筒状部313の内面と光出射面42との接点と当該接点から最も離れた筒状部313の光出射側の端面とを結ぶ直線と、光出射面42とのなす角度である。
なお、図12では、説明を分かりやすくするために、光出射面42のうち筒状部313の筒内に露出した部分について説明したが、光出射面42のその他の部分についても同様である。例えば、筒状部311の内面と筒状部312の外面と隣り合う2つの仕切り壁321との間の空間に露出した部分、あるいは、筒状部312の内面と筒状部313の外面と隣り合う2つの仕切り壁322との間の空間に露出した部分についても、同様である。
本実施の形態に係るフード部3によれば、グレアカット角は35度以上であり、それ以下の仰角で照明器具1を見た場合には、いずれの部分に露出した光出射面42も見ることはできない。よって、グレアの発生を抑制することができる。
以上のように、本実施の形態に係る照明器具1は、光源部20、及び、内部に光源部20が配置され、光源部20からの光を出射する前方開口部111を有する器具本体部10を備える灯体2と、前方開口部111内に配置されたフード部3とを備える。フード部3は、略同心状に配置された複数の筒状部310であって、各々の中心軸が前方開口部111からの光の出射方向に略平行になるように配置された複数の筒状部310と、各々が、複数の筒状部310のうち隣り合う2つの筒状部310を連結する複数の仕切り壁320であって、略等間隔に配置された複数の仕切り壁320とを備える。
これにより、複数の筒状部310と複数の仕切り壁320とによって、フード部3の高さ(光出射方向への長さ)を高くすることなく、所望のグレアカット角を確保することができる。したがって、フード部3が器具本体部10の前方開口部111から突出する量を抑えることができ、照明器具1の見栄えの悪化を抑制することができる。すなわち、照明器具1のデザイン性が損なわれるのを抑制することができる。また、フード部3の高さが抑えられるので、他の部材への干渉及び光束の低下を抑制することができる。
また、例えば、ユーザ(又は施工業者)が手のひらなどでフード部3を押し込むだけで、フード部3を灯体2に簡単に取り付けることができる。フード部3の高さが抑えられるので、押し込む力が分散されにくく、容易に取り付けることができる。また、複数の筒状部310及び複数の仕切り壁320の1つを掴んで引っ張ることで、容易に取り外すことができる。
このように、本実施の形態に係る照明器具1によれば、フード部3の着脱が容易で、所望のグレアカット角を確保しつつ、照明器具1の見栄えの悪化、他の部材への干渉及び光束の低下を抑制することができる。
また、例えば、複数の筒状部310の形状は、円筒状であり、複数の仕切り壁320は、複数の筒状部310の中心軸を中心とする放射状に延在している。
これにより、フード部3の高さを一層低くすることができる。よって、フード部3を前方開口部111内に収めやすくなり、照明器具1の見栄えの悪化を一層抑制することができる。また、フード部3の高さが一層低くなることにより、光束の低下を一層抑制することができる。また、複数の仕切り壁320が放射状に設けられているので、グレアカット角の角度依存性を抑えることができる。すなわち、照明器具1を見る場所によらずに、所望のグレアカット角で略均一にすることができる。
また、例えば、複数の仕切り壁320は、出射方向に略平行である。
これにより、光源部20からの照明光がフード部3を通り抜ける際に、仕切り壁320によって遮られる光の量を少なくすることができるので、光束の低下を抑制することができる。
また、例えば、フード部3は、弾性変形する材料から形成され、フード部3の光出射側の端面301は、光源部20側に凹んでいる。
これにより、フード部3が弾性変形する材料から形成されているので、フード部3を撓ませることができる。例えば、フード部3を灯体2に取り付ける際に、フード部3の中央部が凹むように撓ませることで、前方開口部111への挿入及び取り付けを容易に行うことができる。このとき、フード部3の高さが抑えられているので、フード部3を容易に撓ませることができ、取付性を格段に向上させることができる。
また、例えば、複数の筒状部310のうち内側の一の筒状部310の高さは、最外の筒状部311の高さより低く、複数の仕切り壁320のうち内側の一の仕切り壁320の高さは、最外の仕切り壁321の高さより低い。
これにより、内側の筒状部310及び内側の仕切り壁320の高さが低いので、フード部3の中央部が凹むように容易に撓ませることができる。したがって、前方開口部111への挿入及び取り付けを一層容易に行うことができる。
また、例えば、複数の筒状部310の各々の高さは、内側の筒状部である程、低く、複数の仕切り壁320の各々の高さは、内側の仕切り壁である程、低い。
これにより、内側の筒状部310である程、かつ、内側の仕切り壁320である程、各々の高さが低いので、フード部3の中央部が凹むように容易に撓ませることができる。したがって、前方開口部111への挿入及び取り付けを一層容易に行うことができる。
また、例えば、フード部3の光出射側の端面301は、中心に向かって傾斜している。
これにより、フード部3の見栄えを向上させることができる。
また、例えば、フード部3の光出射側の端面301の傾斜角は、一定、又は、連続的に変化している。
これにより、フード部3の見栄えを向上させることができる。
また、例えば、灯体2は、さらに、前方開口部111の内部に設けられた被係止部56を有し、フード部3は、弾性変形する材料から形成され、さらに、フード部3の外周面から外方に突出し、被係止部56に係止された鍔部330を備える。
これにより、フード部3の弾性変形を利用して、フード部3を簡単に着脱することができる。例えば、フード部3を前方開口部111に押し込むだけ(ワンタッチ)で、取り付けることができる。また、鍔部330を弾性変形の復元力によって被係止部56に圧接させることで、フード部3をより強固に灯体2に保持させることができる。
本実施の形態では、所望のグレアカット角が35度である例について示したが、これに限らない。所望のグレアカット角が35度より短い場合は、フード部3の高さをより低くすることができる。また、所望のグレアカット角が35度より大きい場合は、フード部3の高さを高くする、あるいは、複数の筒状部310又は複数の仕切り壁320の個数(枚数)を増やすことで、フード部3の高さを抑えることができる。
また、本実施の形態に係る照明器具1は、スポットライトに限らず、ダウンライトなどの天井埋込型照明器具でもよい。例えば、灯体2(器具本体部10)が可動式であり、光の出射方向を変更可能なダウンライトが知られている(例えば、特許文献3)。
この種の可動式のダウンライトは、天井などの取付面に設けられた孔に取り付けられる枠体部と、光源部を備える器具本体部とを備える。器具本体部は、枠体部内で回動可能に固定されている。
このとき、従来のように、全長が長いフードを利用した場合、フードと枠体部とが干渉し、器具本体部の回動が制限されるという問題がある。すなわち、枠体部内の空間が狭いので、長いフードは取り付けることができず、あるいは、取り付けることができたとしても器具本体部の回動が制限されて所望の光出射方向を実現することができない。
これに対して、本実施の形態に係るフード部3は、高さが低いので、前方開口部111内に収まるように配置することができる。したがって、枠体部などの他の構成部材と干渉するのを抑制することができる。
(変形例)
上記の実施の形態に係る照明器具1では、フード部3の光出射側の端面301が光源部20側に凹んでいる例について示したが、フード部3の形状はこれに限らない。以下では、上記の実施の形態に係る照明器具1の変形例について、図13を用いて説明する。
図13は、本変形例に係る照明器具1aの一部を示す断面図である。具体的には、図13は、図2に示すV−V線に相当する断面を示している。
図13に示すように、本変形例に係る照明器具1aは、図5に示す実施の形態に係る照明器具1と比較して、フード部3の代わりに、フード部3aを備える点が異なっている。その他の点については、上記の実施の形態と同じであるので、以下では説明を省略する。
図13に示すように、フード部3aでは、複数の筒状部310aの光出射側の端面、及び、器具本体部10の前方開口部111の端面は、略面一である。つまり、上記の実施の形態に係るフード部3のように、光源部20側に凹んでいなくてもよい。
この場合、筒状部312a及び313aの高さが筒状部311の高さと同じになる。つまり、筒状部312a及び313aの高さが、実施の形態に係る筒状部312及び313より高くなるので、グレアカット角をより大きくすることができる。
(その他)
以上、本発明に係る照明器具について、上記実施の形態及びその変形例に基づいて説明したが、本発明は、上記の実施の形態に限定されるものではない。
例えば、上記の実施の形態では、フード部3の筒状部310の形状が円筒状である例について示したが、これに限らない。例えば、セード110が角筒である場合など、筒状部310の形状は角筒状でもよい。また、筒状部310は、径が略均一の直筒状ではなく、径が漸増又は漸減する漏斗状の筒体、又は、円錐台若しくは角錐台状の筒体でもよい。
また、例えば、上記の実施の形態では、複数の仕切り壁320が平板である例について示したが、これに限らない。複数の仕切り壁320は湾曲板でもよい。例えば、複数の仕切り壁320は、光軸Jを中心として螺旋の放射状に配置されてもよい。
また、例えば、上記の実施の形態では、複数の仕切り壁320が光軸Jに平行な例について示したが、これに限らない。複数の仕切り壁320は、光軸Jに対して一定の角度で傾斜していてもよい。あるいは、傾斜の角度は、光源部20から離れるにつれて大きく、又は、小さくなってもよい。
また、例えば、上記の実施の形態では、フード部3の端面301が傾斜している例について示したが、これに限らない。端面301は、光出射面42に対して平行でもよい。例えば、仕切り壁321の高さは、中央の筒状部312の高さh2と同じであり、仕切り壁322の高さは、最内の筒状部313の高さh3と同じでもよい。これにより、フード部3の端面301を、光源部20側に階段状に凹ませることができる。なお、仕切り壁321の高さは、最外の筒状部312の高さh1と同じ、又は、h1とh2との平均値などでもよい。仕切り壁322の高さは、中央の筒状部312の高さh2と同じ、又は、h2とh3との平均値などでもよい。
また、例えば、上記の実施の形態では、フード部3が弾性変形する材料から形成される例について示したが、これに限らない。フード部3は、弾性変形しない剛性を有する材料から形成されてもよい。例えば、フード部3は、金属材料から形成されてもよい。
また、例えば、上記の実施の形態では、フード部3の最内の筒状部313の筒内が中空、すなわち、仕切り壁などが設けられていない例について示したが、これに限らない。例えば、最内の筒状部313の筒内にも仕切り壁を設けてもよい。このとき、例えば、複数の仕切り壁が、中心軸(光軸J)から放射状に筒状部313の筒内に設けられてもよい。
また、例えば、上記の実施の形態では、フード部3が3つの筒状部310と、6つの仕切り壁321と、6つの仕切り壁322とを備える例について示したが、これに限らない。フード部3が備える筒状部310及び仕切り壁320の個数(枚数)は、複数であればよく、例えば、筒状部310の個数は2つのみ又は4つ以上でもよい。
また、例えば、上記の実施の形態では、フード部3が前方開口部111内に収まるように、すなわち、前方開口部111から光出射方向に突出しないように設けられている例について示したが、これに限らない。フード部3の一部は、前方開口部111から光出射方向に突出していてもよい。例えば、最外の筒状部311の高さh1が、光出射面42から前方開口部111の端面までの長さより長くてもよい。
また、例えば、上記の実施の形態では、フード部3を保持するための被係止部56を光制御部材50が備える例について示したが、これに限らない。灯体2が被係止部を備えていればよい。例えば、セード110が被係止部を備えてもよい。例えば、セード110の内面に溝が被係止部として設けられ、フード部3の鍔部330が当該溝に嵌め込まれてもよい。セード110、光制御部材50に限らず、光学部材40、本体120などが被係止部を備えてもよい。
また、例えば、上記の実施の形態では、光源部20がCOB型の発光モジュールである例について示したが、これに限らない。光源部20は、SMD(Surface Mount Device)型のLEDが基台21に実装された発光モジュールでもよい。また、光源部20としては、有機EL(Electro Luminescence)素子、半導体レーザ素子などを用いてもよい。あるいは、光源部20は、蛍光ランプでもよい。
また、例えば、上記の実施の形態では、照明器具1がスポットライト又はダウンライトである例について示したが、これに限らない。照明器具1は、シーリングライト、デスクスタンド、ブラケットライトなどいかなる照明器具でもよい。
その他、各実施の形態に対して当業者が思いつく各種変形を施して得られる形態や、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で各実施の形態における構成要素及び機能を任意に組み合わせることで実現される形態も本発明に含まれる。
1、1a 照明器具
2 灯体
3、3a フード部
10 器具本体部
20 光源部
30 反射部材
40 光学部材
50 光制御部材
56 被係止部
111 前方開口部(開口部)
301 端面
310、310a、311、312、312a、313、313a 筒状部
320、321、322 仕切り壁
330 鍔部

Claims (10)

  1. 光源部、及び、内部に前記光源部が配置され、前記光源部からの光を出射する開口部を有する器具本体部を備える灯体と、
    前記開口部内に配置されたフード部とを備え、
    前記フード部は、
    略同心状に配置された複数の筒状部であって、各々の中心軸が前記開口部からの光の出射方向に略平行になるように配置された複数の筒状部と、
    各々が、前記複数の筒状部のうち隣り合う2つの筒状部を連結する複数の仕切り壁であって、略等間隔に配置された複数の仕切り壁とを備える
    照明器具。
  2. 前記複数の筒状部の形状は、円筒状であり、
    前記複数の仕切り壁は、前記複数の筒状部の中心軸を中心とする放射状に延在している
    請求項1に記載の照明器具。
  3. 前記複数の仕切り壁は、前記出射方向に略平行である
    請求項1又は2に記載の照明器具。
  4. 前記複数の筒状部の光出射側の端面、及び、前記器具本体部の前記開口部の端面は、略面一である
    請求項1〜3のいずれか1項に記載の照明器具。
  5. 前記フード部は、弾性変形する材料から形成され、
    前記フード部の光出射側の端面は、前記光源部側に凹んでいる
    請求項1〜3のいずれか1項に記載の照明器具。
  6. 前記複数の筒状部のうち内側の一の筒状部の高さは、最外の筒状部の高さより低く、
    前記複数の仕切り壁のうち内側の一の仕切り壁の高さは、最外の仕切り壁の高さより低い
    請求項5に記載の照明器具。
  7. 前記複数の筒状部の各々の高さは、内側の筒状部である程、低く、
    前記複数の仕切り壁の各々の高さは、内側の仕切り壁である程、低い
    請求項6に記載の照明器具。
  8. 前記フード部の光出射側の端面は、中心に向かって傾斜している
    請求項5〜7のいずれか1項に記載の照明器具。
  9. 前記フード部の光出射側の端面の傾斜角は、一定、又は、連続的に変化している
    請求項8に記載の照明器具。
  10. 前記灯体は、さらに、前記開口部の内部に設けられた被係止部を有し、
    前記フード部は、
    弾性変形する材料から形成され、
    さらに、前記フード部の外周面から外方に突出し、前記被係止部に係止された鍔部を備える
    請求項1〜9のいずれか1項に記載の照明器具。
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