JP2017032013A - 緩衝器 - Google Patents

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Takahisa Mochizuki
隆久 望月
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Abstract

【課題】 懸架ばねの一端を支持するとともに、軸方向の位置を調節されるばね受等の可動部材の位置を容易に求められる緩衝器を提供する。
【解決手段】 緩衝器Aが、緩衝器本体Aと、懸架ばね2の一端を支持するとともに、緩衝器本体1に対する軸方向の位置を調節されるばね受21と、緩衝器本体1に対するばね受21の回り止めをする回り止め部材4と、緩衝器本体1に対するばね受21の変位を検出するストロークセンサ5とを備える。
【選択図】 図2

Description

本発明は、緩衝器に関する。
従来、緩衝器は、二輪車又は三輪車等の鞍乗型車両の後輪を支持するのに利用されている。このような緩衝器の中には、コイルばねである懸架ばねの一端を支持するばね受をジャッキで駆動し、車高を調整できるようにした緩衝器がある。
例えば、特許文献1の緩衝器では、ジャッキがばね受を支えるジャッキ本体と、このジャッキ本体に液体を供給するポンプとを備え、当該ポンプが単一のポンプ室を有するレシプロ式のポンプである。この場合、ポンプのピストン断面積にその移動距離を乗じた分の液体がジャッキ本体に供給される。つまり、特許文献1の緩衝器では、ピストンからジャッキ本体へ供給された液量が略正確にわかるので、当該液量からばね受の位置を略正確に求められる。
特開2010−149548号公報
ここで、停車時の足つき性を向上するため車高調整量を増やす場合等には、レシプロ式のポンプが不向きであり、ギヤポンプ等他の種類のポンプの利用が適する場合がある。しかしながら、従来の緩衝器にそのままギヤポンプ等の内部漏れのあるポンプを利用すると、ポンプからジャッキ本体へ供給される液量を正確に把握できないので、ばね受の位置を正確に求められない。
加えて、従来の緩衝器では、ばね受の位置をセンサで検出することも難しい。なぜなら、懸架ばねは圧縮されるとばね受を回転させるので、このばね受の回転を除いた軸方向の移動距離を検出する必要があるためである。
そこで、本発明は、懸架ばねの一端を支持するとともに、軸方向の位置を調節されるばね受等の可動部材の位置を容易に求められる緩衝器の提供を目的とする。
上記課題を解決する請求項1に記載の発明は、懸架ばねの一端を支持して位置を調節される可動部材の緩衝器本体に対する回り止めをする回り止め部材と、前記緩衝器本体に対する前記可動部材の変位を検出するストロークセンサとを備える。よって、可動部材の回転を考慮せずに済むので、ストロークセンサを容易に設けられる。
請求項2に記載の発明では、請求項1に記載の構成に加えて、前記可動部材がばね受である。よって、回り止め部材及びストロークセンサを取り付け易い。
請求項3に記載の発明では、請求項2に記載の構成に加えて、前記回り止め部材が、前記ばね受に固定されるアームと、前記アームに摺動自在に支えられるロッドとを有し、前記ストロークセンサが、前記アームに取り付けられる接触子と、前記ロッドと平行に設けられるプレートと、前記プレートに取り付けられて前記接触子が接触する検知部とを有する。よって、回り止め部材とストロークセンサの構造を簡易にして、緩衝器の大型化を防止できる。
請求項4に記載の発明は、請求項2又は請求項3に記載の構成に加えて、前記緩衝器本体に取り付けられるハウジングと、前記ハウジングに移動可能に装着されて前記ハウジングとの間に液室を形成するピストンとを有し、前記ばね受の軸方向の位置を調節するジャッキと、前記ピストンと前記ばね受との間に介装される補助ばねとを備える。よって、懸架ばねを変えずに車高調整量を増やしても、懸架ばねが遊んだ状態になるのを防止できる。
請求項5に記載の発明では、請求項4に記載の構成に加えて、前記ジャッキが前記液室に液体を供給するポンプを備え、前記ポンプは、ギヤポンプ又はベーンポンプである。このように、ポンプが内部漏れのあるポンプである場合、ばね受の位置を検出するのが難しいので、上記回り止め部材及び上記ストロークセンサを設けるのが特に有効である。
本発明の緩衝器によれば、懸架ばねの一端を支持するとともに、軸方向の位置を調節される可動部材の位置を容易に求められる。
本発明の一実施の形態に係る緩衝器を取り付けた車両を簡略化して示した側面図である。 本発明の一実施の形態に係る緩衝器の無負荷状態を部分的に切欠いて示した正面図であり、中心線の右側にピストンを最大限前進させた状態を示し、中心線の左側にピストンを最大限後退させた状態を示す。 本発明の一実施の形態に係る緩衝器の1G状態を部分的に切欠いて示した正面図であり、中心線の右側にピストンを最大限前進させた状態を示し、中心線の左側にピストンを最大限後退させた状態を示す。 図2の一部を拡大した図である。
以下に本発明の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。いくつかの図面を通して付された同じ符号は、同じ部品を示す。
図1に示すように、本発明の一実施の形態に係る緩衝器Aは、自動二輪車である車両Vの車体Bと後輪Wとの間に介装される。そして、緩衝器Aは、図2に示すように、緩衝器本体1と、この緩衝器本体1の外周に設けた懸架ばね2と、この懸架ばね2の図2中下端を支持するばね受20と、懸架ばね2の図2中上端を支持するばね受21と、このばね受21の位置を調整するジャッキ3と、ばね受21とジャッキ3との間に介在させた補助ばね22と、ばね受21の回り止めをする回り止め部材4と、ばね受21の緩衝器本体1に対する軸方向の変位を検出するストロークセンサ5とを備える。
緩衝器本体1は、筒状のアウターシェル10と、このアウターシェル10内に移動可能に挿入されるロッド11とを備え、アウターシェル10とロッド11の軸方向の相対移動を抑制する減衰力を発揮する。アウターシェル10とロッド11には、それぞれブラケット12,13が固定されており、アウターシェル10側のブラケット12が車体Bに連結されるとともに、ロッド11側のブラケット13が後輪Wを支えるスイングアームb1(図1)に図示しないリンクを介して連結される。よって、路面凹凸による衝撃が後輪Wに入力されると、ロッド11がアウターシェル10に出入りして緩衝器本体1が伸縮し、減衰力を発揮する。そして、緩衝器本体1とともに懸架ばね2が伸縮する結果、緩衝器Aが伸縮する。
懸架ばね2は、線材をコイル状に巻き回して形成されたコイルばねであり、圧縮されると当該圧縮に抗する弾性力を発揮する。懸架ばね2の図2中下端を支持するばね受20は、環状に形成されてロッド11の外周に設けられ、ロッド11に対する図2中下方への移動を図2中下側のブラケット13で規制される。また、懸架ばね2の図2中上端を支持するばね受21は、環状に形成されてアウターシェル10の外周に設けられ、補助ばね22を介してジャッキ3で支えられる。
より詳細には、アウターシェル10の図2中上端部外周には、外側に突出するフランジ14が固定され、アウターシェル10のフランジ14よりも図2中下側の外周が筒状のガイド15で覆われている。そして、このガイド15の外周にばね受21が摺接し、アウターシェル10の軸方向に移動自在となっている。ガイド15には、軸方向の両端部に周方向に沿う環状溝(符示せず)が形成されるとともに、各環状溝にスナップリング16,17が嵌る。そして、ガイド15の外周に、ばね受21、補助ばね22、及びジャッキ3の後述するジャッキ本体30が図2中下側から順に縦に並べて設けられ、これらが両スナップリング16,17で抜け止めされている。
ジャッキ3は、上記ジャッキ本体30と、このジャッキ本体30に作動油を供給するポンプ31と、このポンプ31を駆動するモータ32とを備える。ポンプ31及びモータ32は、如何なる構成であってもよく、周知の構成を採用できるので、ここでの詳細な説明を省略する。なお、ポンプ31がギヤポンプである場合には、ポンプ31が安価であるとともに、耐久性に優れ、ジャッキ本体30へ作動油を素早く供給できる。
ジャッキ本体30は、ガイド15の外周に設けられる環状の基部33aと、この基部33aから図2中下方へ延びる筒部33bとを有する有底筒状のハウジング33と、このハウジング33の筒部33b内に摺動自在に挿入される環状のピストン34とを備える。基部33aとガイド15との間、ピストン34とガイド15との間、及びピストン34と筒部33bとの間は、それぞれ環状のOリング(符示せず)で塞がれる。そして、基部33a、筒部33b、ピストン34、及びガイド15で囲われる環状の空間が液室Lとなっており、作動油が充填されている。
上記液室Lはホース等を介してポンプ31に接続されており、ポンプ31で液室Lに作動油を供給すると、ピストン34が図2中下方へ前進して液室Lが拡大する。反対に、ポンプ31で液室Lから作動油を排出させると、ピストン34が図2中上方へ後退して液室Lが縮小する。
つづいて、ガイド15の外周にジャッキ本体30とばね受21との間に介在させた補助ばね22は、線材をコイル状に巻き回して形成されたコイルばねであり、圧縮されると当該圧縮に抗する弾性力を発揮する。この補助ばね22は、図2中下端をばね受21で支えられるとともに、図2中上端をピストン34で支えられている。そして、補助ばね22の内径がピストン34の内径以上であり、補助ばね22の外径がピストン34の外径以下である。よって、ピストン34を後退させると、図2中左側に示すように、補助ばね22がピストン34で支えられたまま筒部33b内に進入する。
また、補助ばね22の図2中下端を支えるばね受21は、前述のように、懸架ばね2の図2中上端を支えるとともに、アウターシェル10の軸方向に移動自在となっており、当該ばね受21を介して補助ばね22が懸架ばね2と直列に接続される。
このように直列に接続された懸架ばね2、ばね受21及び補助ばね22を合わせた構成をばね部材Sとすると、このばね部材Sの弾性力がピストン34に作用し、ジャッキ本体30が上記弾性力でフランジ14に押し付けられる。また、ジャッキ本体30のハウジング33は、図2中上側のスナップリング17でガイド15に対して抜け止めされており、ジャッキ本体30を上記弾性力でフランジ14に押し付けると、ガイド15のアウターシェル10に対する軸方向の移動がスナップリング17とフランジ14により規制される。また、ばね部材Sの弾性力は図2中下側のばね受20にも作用し、このばね受20が上記弾性力でブラケット13に押し付けられる。よって、緩衝器本体1が伸縮するとばね部材Sが伸縮し、当該ばね部材Sで車体Bを弾性支持する。
図2は、負荷がかかっていない無負荷状態の緩衝器Aを示しており、この無負荷状態において緩衝器Aは自然長となり、緩衝器本体1が伸び切る。そして、図2中中心線の右側にピストン34を最大限前進させた状態を示し、左側にピストン34を最大限後退させた状態を示している。
図2中右側に示すように、無負荷状態においてピストン34を最大限前進させた状態では、補助ばね22が懸架ばね2を一定量撓ませて初期撓みを与え、懸架ばね2に所定のイニシャル荷重をかける。また、ばね受21は、ピストン34を最大限前進させた状態でも、緩衝器Aの組立状態では図2中下側のスナップリング16に干渉しないようになっている。このようにスナップリング16を設けると、緩衝器Aの組立工程の途中で、補助ばね22の弾性力を受けてばね受21がガイド15から抜け出るのを防止できるので、緩衝器Aの組立作業を容易にできる。しかし、緩衝器Aの組立が完了した後では、スナップリング16がばね受21に干渉せず、当該ばね受21の移動の妨げにならない。
また、図2中左側に示すように、無負荷状態においてピストン34を最大限後退させた状態では、ピストン34がハウジング33の基部33aに当接し、懸架ばね2と補助ばね22が自然長(自由高さ)に近くなる。ピストン34の基部34aの図2中上端部には、外周側に環状の凹み34aが設けられており(図4)、当該凹み34aが液室Lとホースとをつなぐ流路の開口に対向する。よって、最後退時にピストン34を基部33aに突き当てても作動油の圧力を受けるピストン34の受圧面積が大きくなる。なお、上記凹み34aを基部33a側に設けてもよい。
つづいて、上記補助ばね22の自然長は、ピストン34のストローク長(ピストン34が最大限前進した状態から最大限後退した状態になるまでに移動した距離)から、懸架ばね2の初期撓み(圧縮長)を引いた長さ以上である。
ここで、例えば、緩衝器Aにおいて、ピストン34を最大限前進させた状態で、懸架ばね2に初期撓みX(mm)を与えるイニシャル荷重を懸架ばね2にかけた状態を最適とし、ピストン34のストローク長をY(mm)とする。そして、補助ばね22がない場合を考えると、ピストン34のストローク長Yが懸架ばね2の初期撓みXを超えない範囲であれば、無負荷状態でピストン34を最大限後退させても懸架ばね2が遊んだ状態にならない。
しかし、補助ばね22がない状態で、懸架ばね2、懸架ばね2にかけるイニシャル荷重等、懸架ばね2に係る条件を変更せずにピストン34のストローク長Yを増やして車高調整量を増やした場合、上記ストローク長Yが初期撓みXを超えると、懸架ばね2が遊んだ状態になることがある。なぜなら、無負荷状態でピストン34を最大限後退させると、懸架ばねがX(mm)伸びて自然長になった後、更にピストン34がY−X(mm)後退するので、この余剰後退(Y−X)分、懸架ばね2が軸方向に動けるためである。
これに対して、上記緩衝器Aは補助ばね22を備え、この補助ばね22の自然長がピストン34のストローク長Yから初期撓みXを引いた長さ、即ち(Y−X)よりも長い。よって、懸架ばね2を変えずに車高調整量を増やしたとしても、上記補助ばね22は、懸架ばね2が軸方向に動ける分(余剰後退分)の隙間を埋めて、懸架ばね2が遊んだ状態になるのを防止する。
さらに、上記補助ばね22のばね定数は、懸架ばね2のばね定数よりも格段に小さい。具体的には、水平な地面上で停車(静止)した車両Vの車重が取付状態の緩衝器Aにかかる状態、即ち、1G状態で、ピストン34が最大限前進した状態では、図3に示すように、補助ばね22が最大限に圧縮されて密着高さになる。また、補助ばね22の密着高さは、ハウジング33の筒部33bの軸方向長さとピストン34の軸方向長さの差分よりも若干短いので、1G状態でピストン34の後退量が大きくなると、ばね受21がハウジング33の筒部33bの先端に突き当たり、ばね受21がハウジング33で支えられた状態になる。図3は、1G状態の緩衝器Aを示しており、図3中中心線の右側にピストン34を最大限前進させた状態を示し、図3中中心線の左側にピストン34を最大限後退させた状態を示している。
上記補助ばね22に対して懸架ばね2は、緩衝器Aが最収縮した状態であっても密着高さにはならない。つまり、1G状態では、前述のように、ばね受21がハウジング33で支えられるか、補助ばね22が密着高さになるので、ばね部材Sのばね定数は、懸架ばね2のばね定数となり、実質的に車体Bを懸架ばね2のみで支えた状態となる。
つづいて、ばね受21の回り止めをする回り止め部材4は、ばね受21に固定されて緩衝器本体1と平行方向に設けた筒状のアーム40と、図2中上端部がハウジング33の基部33aに固定されるとともに、図2中下端部がアーム40内に摺動自在に挿入されるロッド41とを備える。
また、ばね受21の位置を検出するストロークセンサ5は、アーム40に固定されたホルダ(符示せず)に保持される接触子であるボール50と、ロッド41と平行方向に設けられて図2中上端部がハウジング33の基部33aに固定されるプレート51と、このプレート51に貼り付けられてボール50が接触する検知部52とを有する。そして、ストロークセンサ5は、検知部52に接触するボール50の位置の変化により、可動部材であるばね受21の変位を検出する。
以下、本実施の形態の緩衝器Aの作動について説明する。
車両Vが走行を開始すると、ポンプ31で液室Lに作動油を供給してピストン34を前進させる。すると、当該ピストン34、ばね部材S、図3中下側のばね受20及びブラケット13がアウターシェル1に対して図3中下方へ移動するので、ロッド11がアウターシェル10から退出して緩衝器Aが伸長するとともに、車高が上がる。
反対に、車両Vを停車させるため速度を落とすると、ポンプ31で液室Lから作動油を排出させてピストン34を後退させる。すると、当該ピストン34と、ばね部材S、図3中上側のばね受20及びブラケット13がアウターシェル1に対して図3中上方へ移動するので、ロッド11がアウターシェル10に進入して緩衝器Aが収縮するとともに、車高が下がる。
また、車重、搭乗者の体重、積荷の重量等が緩衝器Aに作用する通常の車両走行時において、ピストン34の位置が最後退に近いと、ばね受21がハウジング33で支えられ、ピストン34が一定量以上前進すると、補助ばね22が密着高さになるとともに、ばね受21がハウジング33から離れる。よって、通常の車両走行時には、ばね部材Sが懸架ばね2のみからなるように振る舞う。しかし、段差を乗り越える場合など、緩衝器Aが伸び切るような場合には、ピストン34が最後退した状態であっても、補助ばね22が伸長して懸架ばね2が遊ぶのを防止する。
さらに、ばね受21のアウターシェル10に対する位置が変わると、検知部52に接触するボール50の位置が変わるので、ストロークセンサ5がアウターシェル10に対するばね受21の軸方向の変位を検出する。より詳しくは、ばね受21がアウターシェル10に対して図3中下方へ移動すると、ばね受21とともにアーム40及びボール50が移動して、ロッド41がアーム40から退出するとともに、検知部52におけるボール50との接触位置が図3中下方へ変化する。反対に、ばね受21がアウターシェル10に対して図3中上方へ移動すると、ばね受21とともにアーム40及びボール50が移動して、ロッド41がアーム40に進入するとともに、検知部52におけるボール50との接触位置が図3中上方へ変化する。
また、車両Vの停車時にも車重等が緩衝器Aにかかるので、車両Vの停車時にピストン34を最後退させると、ばね受21がハウジング33で支えられた状態になる。
以下、本実施の形態に係る緩衝器Aの作用効果について説明する。
上記緩衝器Aでは、補助ばね22のばね定数が懸架ばね2のばね定数よりも小さく、停車した車両Vへの取付状態で、ばね受21が緩衝器本体1の軸方向に動ける状態では、補助ばね22が密着高さになる。よって、補助ばね22を備える緩衝器Aと、補助ばね無しの緩衝器とで、共通の仕様の懸架ばね2を利用できるとともに、補助ばね22を設けたとしても、車両走行時における緩衝器Aのばね特性を補助ばね無しの緩衝器のばね特性と近似させられる。なお、1G状態にライダーの体重が加わった乗車1G状態で補助ばね22を密着高さにしても、同様の効果を得られる。また、懸架ばね2及び補助ばね22のばね定数は、所望のばね特性に応じて適宜変更できる。さらに、上記緩衝器Aでは、懸架ばね2及び補助ばね22がコイルばねであるが、断面矩形の材料をコイル状にした角ばねであってもよい。
また、上記緩衝器Aでは、上記補助ばね22の密着高さがハウジング33の筒部33bの軸方向長さとピストン34の軸方向長さの差分よりも短いので、ピストン34が一定量後退すると、ばね受21をハウジング33で支えられる。よって、補助ばね22をハウジング33で支えている間は補助ばね22に負荷がかからず、補助ばね22にかかる負荷を軽減できる。なお、補助ばね22の密着高さを、ハウジング33の筒部33bの軸方向長さとピストン34の軸方向長さの差分よりも長くして、ばね受21とハウジング33との干渉を避けるようにしてもよい。この場合には、ハウジング33の筒部33bの肉厚を薄くできるので、ハウジング33を小型化できる。
また、本実施の形態において、緩衝器Aは、緩衝器本体1に取り付けられるハウジング33と、このハウジング33に移動可能に装着されてハウジング33との間に液室Lを形成するピストン34とを有し、ばね受21の軸方向の位置を調節するジャッキ3と、ピストン34とばね受21との間に介装される補助ばね22とを備える。
上記構成によれば、懸架ばね2を変えずに車高調整量を増やしても、懸架ばね2が遊んだ状態になるのを防止できる。そして、車高調整量を増やすと、車両停車時の足つき性を良好にできる。また、補助ばね22で懸架ばね2が遊ばないようにすると、本実施の形態のように、ジャッキ本体30が懸架ばね2の弾性力で支えられる場合であっても、ジャッキ本体30が落下したり、ジャッキ本体30とフランジ14が離間と接触を繰り返して異音が生じたり、これらがずれたりするのを防止できる。なお、車高調整量によっては、補助ばね22を廃するとしてもよい。
また、本実施の形態において、回り止め部材4がばね受21に固定されるアーム40と、このアーム40に摺動自在に支えられるロッド41とを有し、ストロークセンサ5がアーム40に取り付けられるボール(接触子)50と、ロッド41と平行に設けられるプレート51と、このプレート51に取り付けられてボール50が接触する検知部52とを有する。そして、上記平行とは、厳密な平行をいうものではなく、製造上の誤差を許容するものである。
上記構成によれば、回り止め部材4とストロークセンサ5とを一体的に設けられるので、これらを独立して配置する場合と比較して構造を簡易にするとともに、緩衝器Aの大型化を防止できる。なお、回り止め部材4及びストロークセンサ5の構成は、上記の限りではなく、適宜変更できる。例えば、上記回り止め部材4では、筒状のアーム40と軸状のロッド41のはめ合いによりばね受21の回り止めをしているが、キーとキー溝によりばね受21の回り止めをしてもよい。また、上記ストロークセンサ5はハウジング33の外側に設けられているが、液室L内に設けられていてもよい。さらに、上記ストロークセンサ5では、検知部52へ接触子であるボール50を接触させているが、非接触にしてもよい。
また、本実施の形態において、ばね受21が、懸架ばね2の図2中上端(一端)を支持するとともに、緩衝器本体1に対する軸方向の位置を調節される可動部材である。よって、回り止め部材4及びストロークセンサ5を取り付け易い。なお、ジャッキ3のピストン34も、懸架ばね2の図2中上端をばね受21及び補助ばね22を介して支え、緩衝器本体1に対する軸方向の位置を調節されるので、ピストン34を可動部材として利用してもよい。そして、前述のように補助ばね22を廃する場合には、ピストン34で懸架ばね2を直接支えたり、ばね受21をピストン34に嵌合して一体化したりできる。よって、補助ばね22を廃する場合には、ピストン34を可動部材として利用すると、回り止め部材4及びストロークセンサ5を取り付け易い。
また、本実施の形態において、緩衝器Aは、懸架ばね2の図2中上端(一端)を支持するとともに、緩衝器本体1に対する軸方向の位置を調節されるばね受(可動部材)21と、緩衝器本体1に対するばね受21の回り止めをする回り止め部材4と、緩衝器本体1に対するばね受21の変位を検出するストロークセンサ5とを備える。
上記構成によれば、懸架ばね2が圧縮されてばね受21を回転しようとしても、回り止め部材4で当該回転を規制できる。より詳しくは、懸架ばね2が圧縮されてばね受21に回転方向の力が加わると、ばね受21とともにアーム40が回転しようとするが、この回転をロッド41で防止する。しかし、ロッド41はアーム40内に出入りできるので、ばね受21の回転は規制するが、軸方向の移動は許容する。
よって、上記回り止め4を設けると、ばね受21の回転を考慮したセンサを設ける必要がないので、ストロークセンサ5を容易に設けられる。より詳しくは、回り止め部材4がない場合、ばね受21の中心は直線変位するが、懸架ばね2の圧縮によりばね受21が捻られて回転するので、ばね受21の中心からずれた部分は螺旋状に変位する。よって、回り止め部材4がない場合において、ばね受21の軸方向の変位を検出しようとすると、例えば、ばね受21の中心に接触子等の検知対象を連結する方法も考えられるが、構造上現実的ではない。これに対して、回り止め部材4を設けると、ばね受21の中心からずれた部分の変位も直線変位になるので、ストロークセンサ5の設計自由度が高い。よって、図2に示すような、簡易な構造のストロークセンサ5を利用できる。
そして、このように回り止め部材4及びストロークセンサ5を設けると、ポンプ31の種類によらずばね受21の軸方向の位置を容易に求められる。つまり、回り止め部材4及びストロークセンサ5を備える緩衝器Aでは、ポンプ31の種類を選ばないので、車高調整量及び車高調整のタイミングに最適なポンプを採用できるとともに、ポンプ3以外を利用したばね受21の位置の調節も可能になる。
また、アウターシェル10に対するロッド11の変位を検出するストロークセンサを設けた場合、その検出値から緩衝器本体1の全長を求められるものの、懸架ばね2の圧縮量が明らかにならないと緩衝器本体1の全長からばね受21の位置を計算できない。よって、上記緩衝器Aのように、車両走行時にばね受21の位置を変更しようとする場合、ストロークセンサ5で緩衝器本体1に対するばね受21の変位を検出して、ばね受21の位置を求める必要がある。
さらに、液室Lに作動油(液体)を供給するポンプ31がギヤポンプ又はベーンポンプ等、内部漏れのあるポンプである場合には、ばね受21の位置を検出するのが難しいので、このようなポンプを採用する緩衝器Aに回り止め部材4及びストロークセンサ5を設けるのが特に有効である。そして、交通信号機による進行許可、停止指示等の信号を受けて車両Vを走行、停車させる際、車高調整をして良好な足つき性を得るには、ギヤポンプの利用が適している。なぜなら、ギヤポンプは、耐久性に優れ、単位時間当たりの吐出量を多くできるので、車高調整回数が多くても長期間の利用が可能であり、車高調整幅が大きくても短時間での調整が可能であるためである。
なお、上記緩衝器Aでは、アウターシェル10の外周にガイド15を設けて、当該ガイド15にばね受21及びピストン34を摺接させているが、アウターシェル10の外周を滑面にして、当該アウターシェル10の外周に直接ピストン34を摺接させるようにしてもよい。
また、上記緩衝器Aでは、アウターシェル10が車体Bに連結されるとともにロッド11が後輪Wに連結されており、倒立型となっているが、アウターシェル10が後輪Wに連結されるとともに、ロッド11が車体Bに連結されて、正立型とされてもよい。
また、上記緩衝器Aは、自動二輪車の車体Bと後輪Wとの間に介装されるが、当該緩衝器Aを自動二輪車以外の鞍乗型車両、又は自動車等に利用してもよい。
そして、前述のような変更は、補助ばね22の有無、可動部材の種類、回り止め部材4の構成、ストロークセンサ5の構成によらず可能である。
以上、本発明の好ましい実施の形態を詳細に説明したが、特許請求の範囲から逸脱しない限り、改造、変形および変更が可能である。
A・・・緩衝器、L・・・液室、1・・・緩衝器本体、2・・・懸架ばね、3・・・ジャッキ、4・・・回り止め部材、5・・・ストロークセンサ、21・・・ばね受(可動部材)、22・・・補助ばね、31・・・ポンプ、33・・・ハウジング、34・・・ピストン、40・・・アーム、41・・・ロッド、50・・・ボール(接触子)、51・・・プレート、52・・・検知部

Claims (5)

  1. 緩衝器本体と、
    懸架ばねの一端を支持するとともに、前記緩衝器本体に対する軸方向の位置を調節される可動部材と、
    前記緩衝器本体に対する前記可動部材の回り止めをする回り止め部材と、
    前記緩衝器本体に対する前記可動部材の変位を検出するストロークセンサとを備える
    ことを特徴とする緩衝器。
  2. 前記可動部材は、ばね受である
    ことを特徴とする請求項1に記載の緩衝器。
  3. 前記回り止め部材は、前記ばね受に固定されるアームと、前記アームに摺動自在に支えられるロッドとを有し、
    前記ストロークセンサは、前記アームに取り付けられる接触子と、前記ロッドと平行に設けられるプレートと、前記プレートに取り付けられて前記接触子が接触する検知部とを有する
    ことを特徴とする請求項2に記載の緩衝器。
  4. 前記緩衝器本体に取り付けられるハウジングと、前記ハウジングに移動可能に装着されて前記ハウジングとの間に液室を形成するピストンとを有し、前記ばね受の軸方向の位置を調節するジャッキと、
    前記ピストンと前記ばね受との間に介装される補助ばねとを備える
    ことを特徴とする請求項2又は請求項3に記載の緩衝器。
  5. 前記ジャッキは、前記液室に液体を供給するポンプを備え、
    前記ポンプは、ギヤポンプ又はベーンポンプである
    ことを特徴とする請求項4に記載の緩衝器。
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