JP2017029897A - 塗布装置 - Google Patents

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Yasuaki Sumiyoshi
康彰 住吉
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Abstract

【課題】容器内において塗布液の部分的な残存発生を抑えることができる塗布装置を提供する。
【解決手段】塗布装置1は、塗布液Mを凹版90に塗布するディスペンサ60と、配管80を介して塗布器Mに圧縮空気を供給する圧縮空気供給装置70と、を備え、ディスペンサは、一端に上部開口613を有し、第1の貫通孔614が形成された底面612を他端に有し、内部に塗布液を収容するシリンジ61と、第1の貫通孔に連通した第2の貫通孔621を有し、第2の貫通孔の吐出開口622から凹版に向けて塗布液を吐出するニードル62と、上部開口に装着され、配管とシリンジとを接続するアダプタ63と、配管の出口81と塗布液の液面との間に介在する介在部材65と、を備え、介在部材は、平面視において少なくとも出口の一部と重なるように配置された第1のバッフル板651を有し、第1のバッフル板は、シリンジの内形に対応した外形を有し、シリンジの内径よりも小さい径を有している。
【選択図】 図3

Description

本発明は、塗布装置に関するものである。
タンクに塗布液を蓄えて、連結された圧力源から任意の背圧を塗布液に付加することで、タンク内の塗布液を吐出する塗布装置が知られている(たとえば、特許文献1参照)。
特開2014−180603号公報
上記塗布装置は、圧縮空気の動圧が塗布液の液面に局所的に作用するため、当該圧縮空気が吹き付けられるところで塗布液が優先的に流動してしまい、一部の塗布液がタンク内に残存し続けてしまうおそれがある、という問題がある。
本発明が解決しようとする課題は、容器内において塗布液の部分的な残存発生を抑えることができる塗布装置を提供することである。
[1]本発明に係る塗布装置は、塗布液を被塗布体に塗布する塗布器と、配管を介して前記塗布器に圧縮空気を供給する供給装置と、を備え、前記塗布器は、一端に開口を有し、第1の貫通孔が形成された底面を他端に有し、内部に前記塗布液を収容する筒状の容器と、前記第1の貫通孔に連通した第2の貫通孔を有し、前記第2の貫通孔の先端から前記被塗布体に向けて前記塗布液を吐出する吐出部と、前記開口に装着され、前記配管と前記容器とを接続する接続部材と、前記配管の出口と前記塗布液の液面との間に介在する介在部材と、を備え、前記介在部材は、平面視において少なくとも前記出口の一部と重なるように配置された第1のバッフル板を有し、前記第1のバッフル板は、前記容器の内形に対応した外形を有し、前記容器の内径よりも小さい径を有している塗布装置。
[2]上記発明において、前記介在部材は、前記接続部材に含まれていてもよい。
[3]上記発明において、前記容器は、前記接続部材は、前記開口を介して前記出口と前記容器の収容空間とを連通する連通孔を有し、前記介在部材は、前記第1のバッフル板が前記連通孔内に位置するように、前記第1のバッフル板を保持するサポート部材を有していてもよい。
[4]上記発明において、前記容器の中心と、前記出口の中心と、前記第1のバッフル板の中心とが実質的に一致していてもよい。
[5]上記発明において、前記第1のバッフル板は、前記出口に向かって突出する凸部を有していてもよい。
[6]上記発明において、前記介在部材は、環状の第2のバッフル板をさらに有し、前記第2のバッフル板は、平面視において前記第1のバッフル板と同軸上に配置され、前記容器の径方向において前記第1のバッフル板と離間するように前記第1のバッフル板を囲繞していてもよい。
[7]上記発明において、前記介在部材は、複数の前記第2のバッフル板を有し、隣り合う前記第2のバッフル板は、前記径方向において相互に離間して配置されていてもよい。
本発明によれば、配管の出口から噴射される圧縮空気が第1のバッフル板に衝突して拡散されるので、一部の塗布液が優先的に流動してしまうのを抑制することができる。これにより、容器内において塗布液の部分的な残存発生を抑えることができる。
図1は、本発明の一実施の形態に係る配線基板を示す断面図である。 図2は、本発明の一実施の形態に係る塗布装置の断面図である。 図3(a)は、本発明の一実施の形態に係る塗布器を示す断面図であり、図3(b)は、図3(a)のIIIb-IIIb線に沿った断面図である。 図4は、本発明の一実施形態に係る塗布器の第1変形例を示す断面図である。 図5(a)は、本発明の一実施の形態に係る塗布器の第2変形例を示す断面図であり、図5(b)は、図5(a)のVb-Vb線に沿った断面図である。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。なお、以下の説明で用いる図は、本発明の特徴をわかりやすくするために、便宜上、要部となる部分を拡大して示している場合があり、各構成要素の寸法比率などが実際と同じであるとは限らない。
図1は本発明の一実施の形態に係る配線基板を示す断面図、図2は本発明の一実施の形態に係る塗布装置の断面図である。
本実施形態の塗布装置1は、基材110に塗布液Mを塗布するために用いられ、基材110上に塗布された塗布液Mから導体層120を形成することで配線基板100を製造する。ここでは、以下に、まず、配線基板100について、簡単に説明する。
配線基板100は、図1に示すように、基材110と、導体層120と、を備えている。基材110は、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリエチレンナフタレート(PEN)、ポリイミド(PI)等の絶縁性を有する基材である。導体層120は、配線基板の製造装置1によって基材110上に転写された塗布液Mを硬化させることにより形成されている。なお、図1において、符号(M)は、導体層120に相当する、硬化させる前の状態の塗布液Mを示す。
塗布液Mとしては、たとえば導電性インクを用いることができ、この導電性インクは、導電性材料、バインダ樹脂、各種添加剤及び溶剤を混合して構成されている。導電性材料としては、銀や銅、ニッケル、スズ、ビスマス、亜鉛、インジウム、パラジウム、グラファイト等を例示することができる。なお、導電性材料としては、0.5μm以上30μm以下の直径φ(0.5μm≦φ≦30μm)の粒径を有する導電性粒子を用いることが好ましい。
バインダ樹脂としては、アクリル樹脂、ポリエステル樹脂、エポキシ樹脂、ビニル樹脂、ウレタン樹脂、フェノール樹脂、ポリイミド樹脂等を例示することができる。なお、塗布液Mを構成する材料からバインダ樹脂を省略してもよい。
溶剤としては、用いるバインダ樹脂の種類に応じて適宜、選択すればよいが、たとえば、バインダ樹脂としてポリエステル系樹脂を用いる場合には、酢酸シクロヘキシル、酢酸ブチルカルビトーレ、酢酸−2−ブトキシエチル、イソブチルアルコール、2−エチルブチルアルコール、エチルカルビトール、カルビトールアセテート、ブチルカルビトールアセテート、ブチルセロソルブ、イソホロンなどが挙げられる。添加剤としては、硬化剤、カップリング剤、腐食抑制剤などを例示することができる。本実施形態における「塗布液M」が本発明における「塗布液」の一例に相当する。
次に、塗布装置1について説明する。
塗布装置1は、図1及び図2に示すように、版テーブル10と、ドクター30と、ディスペンサ60と、圧縮空気供給装置70と、配管80と、を備えている。本実施形態における「塗布装置1」が本発明における「塗布装置」の一例に相当する。
版テーブル10は、凹版90が載置されている保持面11を有している。この保持面11は、特に図示しない複数の吸引口が開口しており、凹版90を吸着保持することが可能となっている。なお、版テーブル10に凹版90を固定する方法は、特にこれに限定されない。
本実施形態の凹版90は、平板状とされた凹版であり、その上面91に銅等からなる金属層をエッチング等することで凹パターン92が形成されている。この凹パターン92は、配線基板100の導体層120に対応したパターンとされている。このような凹パターン92としては、たとえば、相互に平行に複数の細線を配列するストライプ状のパターンであってもよいし、異なる方向に延在する第1及び第2の細線(不図示)を相互に交差させてなる網目状(メッシュ状)のパターンであってもよい。本実施形態における「凹版90」が本発明における「被塗布体」の一例に相当する。
ドクター30は、凹版90の上方に当該凹版90と対向して配置されている。ドクター30は、凹版90に対してX方向に沿って動作して、凹版90の上面91と摺接するものであり、当該凹版90に形成された凹パターン92に塗布液Mを充填しつつ、上面91上に残余する塗布液Mを掻き取る機能を有する。
ドクター30の具体的な動作としては、以下のとおりである。すなわち、ディスペンサ60によって凹版90上に塗布液Mが塗布されると、まず、ドクター30を下降して凹版90の上面91と接触させ、版テーブル10とドクター30とを相対的に水平移動させることで、ドクター30が凹版90と摺接しながら、当該凹版90上を進行する。これにより、ドクター30による塗布液Mの充填、及び、凹版90上に残余する塗布液Mの掻き取りが実行される。
なお、特に図示しないが、版テーブル10とドクター30を相対的に水平移動させる方法としては、版テーブル10に移動機構を設けて、版テーブル10がドクター30に対して水平移動してもよいし、ドクター30に移動機構を設けて、ドクター30が版テーブル10に対して水平移動してもよいし、ドクター30及び版テーブル10のそれぞれに移動機構を設け、これらの移動機構の同期駆動下において相対移動させてもよい。因みに、移動機構としては、モータを用いたボールねじ機構等を用いることができる。
本実施形態の塗布装置1を用いて配線基板100を製造するに際しては、凹版90に充填された塗布液Mを基材110に直接転写してもよい。あるいは、塗布液Mをいったん転写体に転写してから、当該塗布液Mを基材110に転写してもよい。この場合、転写体としては、平板状の転写用基板を用いてもよいし、円筒状の転写ローラを用いてもよい。そして、上述したように、基材110に転写された塗布液Mを硬化させることで、導体層120が形成され、基材110と導体層120とからなる配線基板100を得ることができる。
次に、塗布液Mを凹版90に塗布するディスペンサ60について説明する。図3(a)は本発明の一実施の形態に係る塗布器を示す断面図、図3(b)は図3(a)のIIIb-IIIb線に沿った断面図である。
ディスペンサ60は、図2に示すように、ドクター30の近傍に設けられており、その内部に塗布液Mを収容している。このディスペンサ60は、移動機構50によってY方向に沿った平行移動が可能となっている。移動機構50としては、たとえば、モータを用いたボールねじ機構等を例示することができる。
なお、ディスペンサに塗布液を供給する方法としては、供給ポンプをディスペンサに接続して連続的に塗布液を供給する方法を採用してもよいし、要求に応じて都度ディスペンサに塗布液を供給するバッチ方式を採用してもよい。
このディスペンサ60は、図3(a)及び図3(b)に示すように、有底の筒形状とされたシリンジ61と、シリンジ61の一方端部側(底面612(後述)側)に設けられたニードル62と、シリンジ61の他方端部側(上部開口613(後述)側)に設けられたアダプタ63と、シリンジ61とアダプタ63との間に圧設されるOリング66と、を備えている。本実施形態における「ディスペンサ60」が本発明における「塗布器」の一例に相当する。
シリンジ61は、特に限定しないが、ポリプロピレン、ポリエチレン、ナイロン、ポリテトラフルオロエチレン等の樹脂材料、あるいは、ソーダライムガラス、ホウケイ酸ガラス等のガラス材料から構成されているが、内部を視認可能な程度の透明性を有する材料を用いることが好ましい。
このシリンジ61は、図3(a)に示すように、Z方向に沿って延在する、略一様な径を有する筒状部611を有し、当該筒状部611の一端には底面612が形成され、他端には外部に向かって開口する上部開口613が形成されている。底面612は、下方に向かって漸次的に縮径する円錐台形状を有しており、その頂面において、当該底面612の両方の主面で開口し、当該底面612をZ方向に沿って貫通する第1の貫通孔614を有している。本実施形態では、筒状部611(すなわち、シリンジ61)の中心と、第1の貫通孔614の中心とを、互いに同軸上に配置している。
シリンジ61の内部には、塗布液Mを収容するための円筒状の収容空間Sが形成されている。収容空間Sは、塗布液Mを受容する第1の部分S1と、圧縮空気供給装置70から圧縮空気が導入される第2の部分S2とを含んでいる。
本実施形態における「シリンジ61」が本発明における「容器」の一例に相当し、本実施形態における「底面612」が本発明における「底面」の一例に相当し、本実施形態における「第1の貫通孔614」が本発明における「第1の貫通孔」の一例に相当し、本実施形態における「収容空間S」が本発明における「収容空間」の一例に相当する。
ニードル62は、特に限定しないが、ステンレス等の金属素材、あるいは、上述したシリンジ61を構成する材料と同様の材料から構成されており、シリンジ61の底面612に取り付けられている。なお、図3(a)においては、ニードル62はシリンジ61の底面612に直接取り付けられたように表しているが、実際は、ねじ結合機構を用いて着脱可能に装着されるものである。因みに、上述のねじ結合機構に限らず、ルアーロック機構等を形成することでシリンジ61にニードル62を装着してもよい。
このニードル62は、底面612からZ方向に沿って延在する小径の円筒形状を有しており、その内部に、第1の貫通孔614と同軸上に位置し、当該第1の貫通孔614に連通する第2の貫通孔621を有している。この第2の貫通孔621の先端には、塗布液Mを塗布する姿勢において、凹版90の上面91に対して僅かな隙間を空けて対向する吐出開口622が形成されている。この吐出開口622から凹版90に向けて塗布液Mを吐出し、凹版90上に塗布液Mが塗布・供給される。本実施形態における「ニードル62」が本発明における「吐出部」の一例に相当し、本実施形態における「第2の貫通孔621」が本発明における「第2の貫通孔」の一例に相当する。
アダプタ63は、上部開口613を覆うようにシリンジ61に装着されるものであり、配管80とシリンジ61とを接続する機能を有する。このようなアダプタ63は、シリンジ61に装着する際、上部開口613に密接できる程度の柔軟性を有する材料から構成されており、たとえばニトリルゴム、フッ素ゴム、エチレンプロピレンジエンゴム等の合成ゴムを例示することができる。本実施形態における「アダプタ63」が本発明における「接続部材」の一例に相当する。
本実施形態のアダプタ63は、本体部64を有しており、この本体部64には、連通孔641と、溝部642と、が形成されている。連通孔641は、Z方向に沿って延在しており、本体部64の略中心に形成されている。連通孔641の下端は、シリンジ61(具体的には、筒状部611)内に収容されている。一方、連通孔641の上端は、配管80の外径よりも若干小さい径を有しており、配管80を連通孔641に挿し込むと、これらが相互に密接するようになっている。連通孔641に挿し込まれた状態の配管80は、その出口81が塗布液Mの液面に対向するように連通孔641によって保持される。
また、連通孔641は、下方に向かうに従い漸次的に拡径するテーパ部641aを有している。このテーパ部641aは、シリンジ61と、当該シリンジ61に対して小径の配管80と、を相互に滑らかに連通させている。本実施形態における「連通孔641」が本発明における「連通孔」の一例に相当する。
溝部642は、アダプタ63の下面にシリンジ61(具体的には、筒状部611の上部開口613)と対応するようにして設けられている。この溝部642は、−Z方向側に開放しており、平面視において連通孔641を包囲するように環状に形成されている。この溝部642の内部には、シリンジ61の中心側から順に、Oリング66と、シリンジ61(具体的には、筒状部611)と、が収容されている。
ここで、Oリング66は、シリンジ61の内径と略一致する外径を有する環状の部材である。このOリング66は、シリンジ61(具体的には、筒状部611の外面)と溝部642(具体的には、溝部642の内側側面)との間に介在するように配置されている。
溝部642の外径は、シリンジ61の外径とほぼ一致している。一方、溝部642の内径は、無負荷状態のOリング66の内径よりも若干大きい径とされている。Oリング66を介してアダプタ63をシリンジ61に装着すると、当該アダプタ63の溝部642の内側側面がOリング66をシリンジ61の内面に押し付けるように作用する。これにより、Oリング66が変形(弾性変形)すると共に、復元しようとする反発力が溝部642の内側側面及びシリンジ61の内面に作用する。この結果、溝部642の内側側面及びOリング66間、並びに、シリンジ61の内面及びOリング66間の隙間が埋没するようにこれらが密接する。すなわち、溝部642の内側側面及びOリング66間、並びに、シリンジ61の内面及びOリング66間の密封(シール)が行われる。
この場合、Oリング66は、アダプタ63をシリンジ61に装着した状態において、当該アダプタ63の溝部642及びシリンジ61に押圧されて変形(弾性変形)することで、これらの間のシール性(ガス遮蔽性)を確保し得る柔軟性を有する、たとえばニトリルゴム、フッ素ゴム、エチレンプロピレンジエンゴム等の合成ゴムから形成されている。なお、Oリング66を構成する材料は、特に上述に限定されない。
結果的に、本実施形態では、塗布液Mがシリンジ61に収容されている状態において、配管80を連通孔641に挿し込むことで当該配管80とアダプタ63とが相互に密接する一方、Oリング66を介して溝部642とシリンジ61とが相互に密接することで、シリンジ61内に外部から密閉された収容空間Sの第2の部分S2が画定する。配管80及び連通孔641を介して接続された圧縮空気供給装置70は、この収容空間Sの第2の部分S2に圧縮空気を導入するが、この際、配管80の出口81から対向する塗布液Mの液面に向けて圧縮空気が噴射される。
本実施形態のアダプタ63は、介在部材65を含んでいる。介在部材65は、配管80の出口81と塗布液Mの液面との間に介在するように配置されている。介在部材65を構成する材料としては、上述のアダプタ63を構成する材料と同様の材料を例示することができる。
この介在部材65は、配管80の出口81から噴射される圧縮空気が塗布液Mの液面に直接吹き付けられるのを遮る第1のバッフル板651と、当該第1のバッフル板651を保持するサポート部材652と、を有している。本実施形態における「介在部材65」が本発明における「介在部材」の一例に相当し、本実施形態における「第1のバッフル板651」が本発明における「第1のバッフル板」の一例に相当し、本実施形態における「サポート部材652」が本発明における「サポート部材」の一例に相当する。
第1のバッフル板651は、両主面が略平坦な面とされた円板形状の部材であり、シリンジ61と同軸上に配置されている。このように、本実施形態では、シリンジ61の中心と、配管80の中心と、第1のバッフル板642の中心と、が実質的に一致している。なお、圧縮空気の噴射方向(すなわち、配管80の出口81の法線方向)から視て、当該出口81と第1のバッフル板642とが少なくとも一部で重なり、これが出口81と塗布液Mの液面との間に介在していれば、これらの配置は特に上述に限定されない。
この第1のバッフル板651は、配管80の出口81の下方に、当該出口81との間に隙間を形成するように配置されている。なお、このような第1のバッフル板651は、配管80の出口81から噴射される圧縮空気を拡散させる観点から、出口81の近くに配置されていることが好ましい。具体的には、出口81と介在部材65の間の間隔に対して、介在部材65と塗布液Mの液面と介在部材65との間の間隔が1倍以上であることが好ましく、出口81の径の2倍以上であることがより好ましい。
本実施形態では、平面視において、第1のバッフル板651の外形とシリンジ61の内形(すなわち、収容空間Sの外形)とは相互に対応した形状であり、且つ、第1のバッフル板651の径がシリンジ61の内径よりも小さい。すなわち、第1のバッフル板651の外形とシリンジ61の内形とは相似的な関係を有している。
この結果、第1のバッフル板651の周囲には、当該第1のバッフル板651とシリンジ61との間に環状の間隙C1が形成されている。本実施形態では、シリンジ61と第1のバッフル板651が同軸上に配置されているため、間隙C1は、径方向において略均一な幅を有している。配管80から噴射された圧縮空気は、この間隙C1を通過して塗布液Mの液面に吹き付けられる。
サポート部材652は、第1のバッフル板651を本体部64に保持させる部材である。具体的には、サポート部材652は、シリンジ61の径方向に沿って延在しており、一端を第1のバッフル板651の側面と接続し、他端を連通孔641の内面と接続し、当該第1のバッフル板651が貫通孔内に位置するように保持している。本実施形態では、第1のバッフル板651の周囲に、複数(具体的には、3つ)のサポート部材652が相互に等間隔となるように配設されている。なお、サポート部材652の数や配置は特に上述に限定されない。
本実施形態では、アダプタ63と介在部材65とを一体的に形成することで、介在部材65がアダプタ63に含まれている。なお、介在部材65をアダプタ63の連通孔641に圧入することで、介在部材65をアダプタ63に含めてもよい。あるいは、介在部材65をアダプタ63に接着することで、介在部材65をアダプタ63に含めてもよい。
圧縮空気供給装置70は、図2に示すように、配管80を介してディスペンサ60に接続されている。圧縮空気供給装置70は、圧縮空気を製造する高圧源を有し、この高圧源で生成された圧縮空気が配管80を通過してシリンジ61の収容空間S(具体的には、第2の部分S2)に導入される。
ディスペンサ60においては、圧縮空気供給装置70から圧縮空気が導入されると、第2の部分S2が加圧され、ニードル62から塗布液Mを吐出することで、凹版90上に塗布液Mを供給する。一方、圧縮空気供給装置70から圧縮空気の導入が停止されると、第2の部分S2が減圧され、ニードル62からの塗布液Mの吐出が停止することで、凹版90上への塗布液Mの供給を停止する。ディスペンサ60における塗布液Mの吐出条件に応じて、圧縮空気の供給量、供給圧、供給時間等が圧縮空気供給装置70において制御される。本実施形態における「圧縮空気供給装置70」が本発明における「供給装置」の一例に相当する。
次に作用を説明する。
本実施形態の塗布装置1を用いて配線基板100を製造するに際し、凹版90上に塗布液Mを供給する場合においては、まず、ディスペンサ60に塗布液Mを充填する。次に、ディスペンサ60に充填された塗布液Mを凹版90上に吐出する。ここでは、圧縮空気供給装置70によって製造された圧縮空気が、配管80を介してシリンジ61の収容空間S(具体的には、第2の部分S2)に導入される。収容空間Sの第2の部分は、外部から密閉されており、圧縮空気が導入されることで内圧(静圧)が上昇する。そして、塗布液Mの液面(すなわち、第1及び第2の部分S1,S2の界面)の略全体に圧縮空気が作用して、当該塗布液Mを下方(筒状部611の軸方向に沿って下向き)に押し下げる。これにより、塗布液Mがニードル62の第2の貫通孔621を通過して、吐出開口622から吐出され、凹版90上に塗布液Mが供給される。
しかしながら、従来では、配管の出口を塗布液の液面に対向するように配置しているため、当該出口から噴射する圧縮空気が液面に直接吹き付けられる。圧縮空気供給装置で製造された圧縮空気は、比較的高速で配管内を圧送されるため、配管内から収容空間内に開放されても直ぐに拡散せず、直下の塗布液の液面に向かって局所的に噴射される。この場合、圧縮空気が噴射される塗布液の液面に、圧縮空気の動圧が作用するため、塗布液の流動に不均一(つまり、塗布液の流動の程度の疎密)が生じる。すなわち、シリンジの中心付近(配管の下方)では塗布液が優先的に流動する一方、シリンジの内面(すなわち、収容空間Sの外面)付近では塗布液が中心付近に比べて滞留する。この結果、シリンジの内面付近の塗布液が吐出されず、シリンジ内で残存し続けてしまうおそれがあった。
これに対して、本実施形態では、配管80の出口81から噴射される圧縮空気が第1のバッフル板651に衝突して、当該第1のバッフル板651の上面に沿ってシリンジ61の中心側から外側に向かって案内され、環状とされた間隙C1を通過して塗布液Mの液面に向けて吹き付けられる。このように、第1のバッフル板651によって圧縮空気を円周方向に分散することで、当該圧縮空気が塗布液Mの液面に直接作用するのを抑制する。これにより、シリンジ61の中央付近(配管80の下方)で塗布液Mが優先的に流動するのを抑制することができ、シリンジ61内において塗布液Mの部分的な残存発生を抑えることができる。
また、本実施形態では、連通孔641を有するアダプタ64が介在部材65を含んでいることで、連通孔641によって保持される配管80の位置と、介在部材65の第1のバッフル板651の位置と、を確実に対応させることができる。
また、本実施形態では、シリンジ61の中心と、配管80の中心と、第1のバッフル板642の中心と、が実質的に一致していることで、第1のバッフル板64とシリンジ61との間に、略均等な幅を有する間隙C1を形成することができる。これにより、円周方向において、圧縮空気をほぼ均等に分散することができる。
因みに、第1のバッフル板の径をシリンジの内径に近づけて、当該シリンジの内面に沿うように幅狭の間隙を形成してもよい。この場合、圧縮空気は、幅狭の間隙を通過して、シリンジの内面近傍に位置する塗布液の液面に局所的に吹き付けられることになる。シリンジの内面近傍では、当該内面と塗布液との間に生じる抵抗(摩擦抵抗)の影響で塗布液が流動し難く、これにより、塗布液の流動に不均一が生じる場合がある。これに対して、圧縮空気をシリンジの内面近傍に位置する塗布液の液面に局所的に作用させることで、シリンジの中央付近とシリンジの内面付近との間で、塗布液の流動の不均一を抑制することができる。
なお、以上に説明した実施形態は、本発明の理解を容易にするために記載されたものであって、本発明を限定するために記載されたものではない。したがって、上記の実施形態に開示された各要素は、本発明の技術的範囲に属する全ての設計変更や均等物をも含む趣旨である。
たとえば、図4に示すように、ディスペンサ60Bにおいて、介在部材65Bの第1のバッフル板651Bは、配管80の出口81側に向かって突出する凸部651aを有していてもよい。図4は、本発明の一実施形態に係る塗布器の第1変形例を示す断面図である。本実施形態における「凸部651a」が本発明における「凸部」の一例に相当する。
凸部651aは、第1のバッフル板651Bの外径と一致する円錐形状を有している。本例では、この凸部651aの頂部は、配管80の出口81の中心と同軸上に配置されている。配管80の出口81から噴射する圧縮空気は、凸部651aの外面に案内されて、円周方向にほぼ均等に分散される。これにより、シリンジ61内において塗布液Mの部分的な残存発生をさらに抑えることができる。
また、図5(a)及び図5(b)に示すように、ディスペンサ60Cにおいて、介在部材65Cは、環状の第2のバッフル板653をさらに有していてもよい。図5(a)は本発明の一実施の形態に係る塗布器の第2変形例を示す断面図、図5(b)は図5(a)のVb-Vb線に沿った断面図である。本実施形態における「第2のバッフル板653」が本発明における「第2のバッフル板」の一例に相当する。
第2のバッフル板653は、平面視において第1のバッフル板651と同軸上に配置されており、径方向において第1のバッフル板651と離間するように、当該第1のバッフル板651を囲繞している。
また、本例では、第2のバッフル板653は複数(具体的には、2つ)設けられている。複数の第2のバッフル板653A、653Bは、径方向において相互に離間して配置されており、第2のバッフル板653Bは、第2のバッフル板653Aの周囲を囲繞している。なお、第1及び第2のバッフル板651,652A,653Bは、共通のサポート部材652により、連通孔641の内部に保持されている。
第1のバッフル板651と第2のバッフル板653Aとの間には、間隙C2が形成されている。第2のバッフル板653A,653Bの間には、間隙C3が形成されている。間隙C2,C3は、いずれも環状とされ、径方向においてほぼ均一な幅を有している。本例では、この間隙C2,C3を圧縮空気が通過して、塗布液Mの液面側に向けて吹き付けられる。このように、介在部材65Cが第2のバッフル板653A,653Bを有していることで、配管80の出口81から噴射された圧縮空気がシリンジ61の内面近傍まで案内され易くなるので、圧縮空気をより均一に分散することができる。これにより、シリンジ61の中央付近(配管80の下方)で塗布液Mが優先的に流動するのをさらに抑制することができ、シリンジ61内において塗布液Mの部分的な残存発生をさらに抑えることができる。
なお、本例では、第2のバッフル板653は、複数設けられているが、1つの第2のバッフル板653が設けられていてもよい。
また、本例において、間隙C2の径方向の幅は、間隙C3の径方向の幅よりも狭いことが好ましい。これにより、配管80の出口81から噴射された圧縮空気をシリンジ61の内面近傍までより案内し易くすることができる。本例における「間隙C2」が本発明における「第1の間隙」の一例に相当し、本例における「間隙C3」が本発明における「第2の間隙」の一例に相当する。
なお、相互に隣り合う第2のバッフル板同士の間に形成される第2の間隙が2以上存在する場合(つまり、第2のバッフル板が3つ以上存在する場合)、相互に隣接する2つの第2の間隙のうちシリンジの中心側に位置する第2の間隙の径方向の幅が、他方の第2の間隙の径方向の幅よりも狭いことが好ましい。
また、隣り合う第2のバッフル板653A,653Bのうちシリンジ61の中心側に位置する第2のバッフル板653Aの径方向の幅は、第2のバッフル板653Bの径方向の幅よりも広いことが好ましい。これにより、上述と同様、配管80の出口81から噴射された圧縮空気をシリンジ61の内面近傍までより案内し易くすることができる。
また、本実施形態では、介在部材65は、アダプタ63に含まれていたが、特にこれに限定されず、アダプタ63と介在部材65とを相互に分離してもよい。
また、本実施形態では、塗布装置1を凹版90に塗布液Mを供給するために用いたが、特にこれに限定されず、たとえば、スクリーン印刷等の凹版を用いない場合にも、本発明の塗布装置を用いることができる。
1・・・塗布装置
10・・・版テーブル
11・・・保持面
30・・・ドクター
50・・・移動機構
60,60B,60C・・・ディスペンサ
61・・・シリンジ
S・・・内部空間
S1・・・第1の部分
S2・・・第2の部分
611・・・筒状部
612・・・底面
614・・・第1の貫通孔
613・・・上部開口
62・・・ニードル
621・・・第2の貫通孔
622・・・吐出開口
63・・・アダプタ
64・・・本体部
641・・・連通孔
642・・・溝部
65,65B,65C・・・介在部材
651,651B・・・第1のバッフル板
651a・・・凸部
652・・・サポート部材
653A,653B・・・第2のバッフル板
C1,C2,C3・・・間隙
66・・Oリング
70・・・圧縮空気供給装置
80・・・配管
81・・・出口
90・・・凹版
91・・・上面
92・・・凹パターン
100・・・配線基板
110・・・基材
120・・・導体層
M・・・塗布液

Claims (7)

  1. 塗布液を被塗布体に塗布する塗布器と、配管を介して前記塗布器に圧縮空気を供給する供給装置と、を備える塗布装置であって、
    前記塗布器は、
    一端に開口を有し、第1の貫通孔が形成された底面を他端に有し、内部に前記塗布液を収容する筒状の容器と、
    前記第1の貫通孔に連通した第2の貫通孔を有し、前記第2の貫通孔の先端から前記被塗布体に向けて前記塗布液を吐出する吐出部と、
    前記開口に装着され、前記配管と前記容器とを接続する接続部材と、
    前記配管の出口と前記塗布液の液面との間に介在する介在部材と、を備え、
    前記介在部材は、平面視において少なくとも前記出口の一部と重なるように配置された第1のバッフル板を有し、
    前記第1のバッフル板は、前記容器の内形に対応した外形を有し、前記容器の内径よりも小さい径を有している塗布装置。
  2. 請求項1に記載の塗布装置であって、
    前記介在部材は、前記接続部材に含まれている塗布装置。
  3. 請求項2に記載の塗布装置であって、
    前記接続部材は、前記開口を介して前記出口と前記容器の収容空間とを連通する連通孔を有し、
    前記介在部材は、前記第1のバッフル板が前記連通孔内に位置するように、前記第1のバッフル板を保持するサポート部材を有している塗布装置。
  4. 請求項1〜3の何れか1項に記載の塗布装置であって、
    前記容器の中心と、前記出口の中心と、前記第1のバッフル板の中心とが実質的に一致している塗布装置。
  5. 請求項1〜4の何れか1項に記載の塗布装置であって、
    前記第1のバッフル板は、前記出口に向かって突出する凸部を有している塗布装置。
  6. 請求項1〜5の何れか1項に記載の塗布装置であって、
    前記介在部材は、環状の第2のバッフル板をさらに有し、
    前記第2のバッフル板は、平面視において前記第1のバッフル板と同軸上に配置され、前記容器の径方向において前記第1のバッフル板と離間するように前記第1のバッフル板を囲繞している塗布装置。
  7. 請求項6に記載の塗布装置であって、
    前記介在部材は、複数の前記第2のバッフル板を有し、
    隣り合う前記第2のバッフル板は、前記径方向において相互に離間して配置されている塗布装置。
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