JP2017029895A - 洗浄ノズル - Google Patents

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稔 田中
康弘 大久保
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Abstract

【課題】配管内で引っかかることなく円滑な洗浄作業を実施することができる洗浄ノズルを提供する。
【解決手段】高圧ホース20に接続されてその高圧ホース20を介して供給された高圧水が流れるチューブ11と、チューブ11に連続するメイン水路12aと、縦断面で見て中心よりも先側でメイン水路12aから分岐して最大径箇所又は最大径箇所近傍に開口するブランチ水路12bとが内部に形成されている先部が球状のノズルヘッド12と、チューブ11を取り囲み一端がノズルヘッド12に固定され他端が高圧ホース20への接続箇所に固定されるとともに、ノズルヘッド側にピッチが粗い部分が形成されているコイルスプリング13とを有する。
【選択図】図1

Description

この発明は、配管等の内部を洗浄する洗浄ノズルに関する。
配管(たとえば排水管や空調装置のドレン管など)の内部に、付着物や堆積物が溜まることがある。これらを取り除くには、先端に洗浄ノズルが装着された高圧ホースを使用する。高圧ホースに、高圧ポンプで圧送された高圧の洗浄水を流すと、洗浄水が洗浄ノズルから噴き出す。この状態の高圧ホースを配管内に送ることで、洗浄ノズルから噴射された洗浄水で付着物等を除去するのである。
ところで、配管には屈曲箇所がある。高圧ホースはそのような屈曲箇所を通りにくい。特許文献1には、ノズルヘッドの先端に、ステンレスバネ線がコイル状に巻かれたガイドを取り付けた洗浄ノズルが開示されている。このガイド付きの洗浄ノズルを装着した高圧ホースが配管内に送られると、ガイドが配管の屈曲部分に当接して配管の屈曲に沿って撓む。このガイドに導かれて、洗浄ノズルが配管の屈曲に沿って送られるので、屈曲箇所においても円滑な洗浄作業を実施できるとしている。
実開平7−3780号公報
しかしながら、配管の屈曲部分の直管とジョイントとの嵌合箇所では、内側に段部が出っ張っている場合がある。この段部にガイドが引っかかると、高圧ホース(洗浄ノズル)を円滑に送ることができない。またこの引っかかりが契機となって洗浄ノズルが逆進して、ついには配管内で動かなくなってしまうおそれもあった。
本発明は、このような従来の問題点に着目してなされた。本発明の目的は、配管内で引っかかることなく円滑な洗浄作業を実施することができる洗浄ノズルを提供することである。
本発明は以下のような解決手段によって前記課題を解決する。なお、理解を容易にするために本発明の実施形態に対応する符号を付するが、これに限定されるものではない。また符号を付して説明した構成は適宜代替しても改良してもよい。
第1の発明は、高圧ホース(20)に接続されてその高圧ホース(20)を介して供給された高圧水が流れるチューブ(11)と、前記チューブ(11)に連続するメイン水路(12a)と、縦断面で見て中心よりも先側で前記メイン水路(12a)から分岐して最大径箇所又は最大径箇所近傍に開口するブランチ水路(12b)とが内部に形成されている先部が球状のノズルヘッド(12)と、前記チューブ(11)を取り囲み一端が前記ノズルヘッド(12)に固定され他端が前記高圧ホース(20)への接続箇所に固定されるとともに、前記ノズルヘッド側にピッチが粗い部分が形成されているコイルスプリング(13)とを有する洗浄ノズルである。
第2の発明は、第1の発明において、前記ノズルヘッド(12)は、先部が、洗浄対象配管の内径の60〜80%の直径の球状である洗浄ノズルである。
第3の発明は、第1又は第2の発明において、前記ノズルヘッド(12)は、先部が、洗浄対象配管の段差の4倍以上の直径の球状である洗浄ノズルである。
第4の発明は、第1から第3までのいずれかの発明において、前記ノズルヘッド(12)は、前記メイン水路(12a)に連続し、ヘッドの先側に開口するフォワード水路(12c)をさらに有する洗浄ノズルである。
第5の発明は、第1から第4までのいずれかの発明において、前記コイルスプリング(13)の終端部分を水平に保持して前記ノズルヘッド(12)を垂らした場合に、前記コイルスプリング(13)の先端部分が水平に対して56〜64度の角度をなす洗浄ノズルである。
第6の発明は、第1から第5までのいずれかの発明において、前記ブランチ水路(12b)は、ノズルヘッド(12)の球状部分の最大径箇所近傍であって最大径箇所の後方に開口する洗浄ノズルである。
第7の発明は、第1から第5までのいずれかの発明において、前記ブランチ水路(12b)は、ノズルヘッド(12)の球状部分の最大径箇所に開口する洗浄ノズルである。
第8の発明は、第1から第5までのいずれかの発明において、前記ブランチ水路(12b)は、ノズルヘッド(12)の球状部分の最大径箇所近傍であって最大径箇所の前方に開口する洗浄ノズルである。
この態様によれば、ノズルヘッドが、配管の直管とジョイントとの嵌合箇所の段部に突き当たっても、高圧ホースが配管内に送り続けられることで、コイルスプリングのピッチの粗い部分が撓んで、高圧ホースが配管の内壁に沿うように変形する。また、ブランチ水路の開口から噴き出す高圧水の反力でノズルヘッドが配管の内壁から浮いて、ノズルヘッドが配管内を逆進することなく前進するので、円滑な洗浄作業を実施することができる。
図1は、洗浄ノズルの第1実施形態を示す図である。 図2は、ノズルヘッド12について説明する図である。 図3は、排水管や空調装置のドレン管などの配管について説明する図である。 図4は、従来のノズルヘッドに取り付ける金具(スズラン)を示す図である。 図5は、ノズルヘッド12の重量とコイルスプリング13の剛性とのバランスを説明する図である。 図6は、実施形態の解決課題について説明する図である。 図7は、本実施形態の作用効果を説明する図である。 図8は、球径が小さいノズルヘッド12を使用した場合の問題点を説明する図である。 図9は、右斜め上方10度(=θ)の角度で作用する力Fが、段差の角部の反力と釣り合う場合のノズルヘッド12の直径を検討するための図である。 図10は、球径が大きいノズルヘッド12を使用した場合に、ノズルヘッド12が段部51aを乗り越えやすくなることを説明する図である。 図11は、ノズルヘッド12や配管の実際の寸法を用いて、直径dが配管内径の60%であるノズルヘッド12の段部の乗り越えやすさを検討する図である。 図12は、ノズルヘッド12や配管の実際の寸法を用いて、直径dが配管内径の80%であるノズルヘッド12の段部の乗り越えやすさを検討する図である。 図13は、直径dが配管内径の80%であるノズルヘッド12を用いる洗浄ノズル10が逆進することはないことを説明する図である。 図14は、直径dが配管内径の60%であるノズルヘッド12を用いる洗浄ノズル10が逆進することはないことを説明する図である。 図15は、チューブ11がノズルヘッド12よりも先に進むのに必要な寸法について説明する図である。 図16は、チューブ11が嵌合部内蔵タイプのノズルヘッド12よりも先に進むのに必要な寸法について説明する図である。 図17は、洗浄ノズルの第2実施形態を示す図である。
以下、添付図面を参照しながら本発明の実施形態について説明する。
(第1実施形態)
図1は洗浄ノズルの第1実施形態を示す図であり、図1(A)は側面図、図1(B)はノズルヘッド12の近傍を拡大した部分断面図、図1(C)はチューブ11の終端近傍を拡大した断面図である。
洗浄ノズル10は、チューブ11と、ノズルヘッド12と、コイルスプリング13とを含む。
チューブ11は、たとえばシリコーン製である。図1(C)に示されているように、チューブ11の終端には、めねじ継手111が挿入されており、その外周にアルミニウム製のスリーブ(アルミスリーブ)30がカシメられている。このような構成によって、めねじ継手111がチューブ11の終端に固定されている。めねじ継手111は、高圧ホース20の先端に固設されているおねじ継手21に螺合される。おねじ継手21は、高圧ホース20の先端に挿入されて、その外周にアルミニウム製のスリーブ(アルミスリーブ)30がカシメられることで、高圧ホース20に固設されている。高圧ホース20の周囲には、不図示の高圧ポンプから供給される高圧水に耐えることができるように、また屈曲(座屈)しないように、金属メッシュが巻かれている。めねじ継手111及びおねじ継手21はたとえば真鍮製である。
ノズルヘッド12の材質は、たとえばステンレス鋼,アルミニウムなどであり、真鍮や青銅などであってもよい。ノズルヘッド12は、図1(B)に示されているように、先部が球状であり、その背面にボス部121が凸設されている全体として略球状ある。球状部分の球径は、配管内径の60〜80%であることが好ましい。たとえば、内径25mmの配管を洗浄するノズルであれば、球状部分の球径が15〜20mmであることが望ましい。この理由については後述する。ボス部121は、大径部121a及び小径部121bの2段構成となっている。小径部121bがチューブ11に差し込まれる。そして、チューブ11がボス部121の大径部121aとともにスリーブ30でカシメられることで、チューブ11にノズルヘッド12が固定される。洗浄作業を行う配管の内径は、現場に行かないと判らない。本実施形態では、洗浄ノズル10が高圧ホース20から着脱自在であるので、現場の配管径の候補となる複数の球径のノズルヘッド12(洗浄ノズル10)を準備しておき、現場で実際の配管径を確認してから、適切な球径のノズルヘッド12(洗浄ノズル10)を装着することが可能になる。
ノズルヘッド12の内部には、少なくともメイン水路12a及びブランチ水路12bが形成されている。さらに図1(B)ではフォワード水路12cも形成されている。メイン水路12aは、チューブ11に連続する水路である。ブランチ水路12bは、縦断面で見て中心よりも先側でメイン水路12aから分岐して斜め後方に延びる。そして、図1(B)では、最大径箇所の近傍(最大径箇所のやや後方)に開口する。なお後述するように、この実施形態では、5本のブランチ水路12bが周方向に72度ピッチで放射状に形成されている。フォワード水路12cは、メイン水路12aに連続し、ヘッドの先端に開口する。洗浄作業時に高圧ポンプから供給された高圧水が高圧ホース20を介してメイン水路12aに流れ、ブランチ水路12b及びフォワード水路12cの開口から噴き出す。ブランチ水路12b及びフォワード水路12cは、略同径であるが、ブランチ水路12bのほうが数が多く、ブランチ水路12bの総流量のほうがフォワード水路12cの流量よりも多い。ブランチ水路12bは斜め後方に延びている。このような構成であるので、ブランチ水路12bから噴き出す水の反力がノズルヘッド12を前進させる推進力となる。
コイルスプリング13は、図1(A)に示されているように、ノズルヘッド側(先側)にピッチの粗い部分が形成されている。このコイルスプリング13の中にチューブ11が通されている。コイルスプリング13の先端部分は、図1(B)に示されているように、スリーブ30の外周に巻き付いている。コイルスプリング13の内径は、チューブ11の外径と略同じであり、スリーブ30の外径よりは小さい。そのため、コイルスプリング13は、スリーブ30を外側から締め付けてノズルヘッド12に固定されることとなる。またコイルスプリング13の終端部分も、スリーブ30の外周に巻き付いて(スリーブ30を外側から締め付けて)、めねじ継手111に固定されている。コイルスプリング13も、高圧ホース20の周囲の金属メッシュと同様に、チューブ11が高圧水に耐えることができるように、また屈曲(座屈)しないように、設けられている。
図2はノズルヘッド12について説明する図であり、図2(A)は図1(B)に相当する側面図、図2(B)は背面図、図2(C)及び図2(D)はノズルヘッド12の変形例を示す側面図である。
図2(A)に示されているように、ノズルヘッド12の内部に形成されたメイン水路12aは、他の水路(ブランチ水路12b・フォワード水路12c)に比べて太径である。ブランチ水路12bは、側面で見て中心よりも先側でメイン水路12aから分岐して斜め後方に延び最大径箇所のやや後方に開口する。ブランチ水路12bは、図2(A)に示されているようにメイン水路12aに対して70度の角度をなすように斜め後方に延びている。またブランチ水路12bは、図2(B)に示されているように周方向に72度ピッチで放射状に5本形成されている。ただし、70度という角度や72度ピッチで5本といった数値は一例に過ぎない。
なおブランチ水路12bは、側面で見て中心よりも先側でメイン水路12aから分岐して斜め後方に延び最大径箇所又は最大径箇所近傍に開口すればよく、たとえば図2(C)に示されているように最大径箇所に開口しても、図2(D)に示されているように最大径箇所のやや前方に開口してもよい。
図3は、排水管や空調装置のドレン管などの配管について説明する図である。
ここで実施形態の理解が容易になるように、図3を参照して排水管や空調装置のドレン管などの配管について説明する。
図3に示されるように、排水管や空調装置のドレン管などの配管50は、たとえば屋根裏に配策されている。屋根裏には梁60があるので、梁60の手前(図3では梁60の右側)では、配管50は、梁60に向けてやや下がるように取付具70で壁に固定される。このように配管50を傾斜させることで、排水性が良好になる。梁60を越えたら天井裏に置かれる。このようにすることで、余計な取付具が不要になり、耐久性も向上する。なおこの図3は、床平面に配管50が配策されている図面と捉えてもよい。その場合、符号60を上下に延びる柱として考えればよい。
このような配管の内部を洗浄するには、従来は、特許文献1に示されたガイドをノズルヘッドに取り付けた洗浄ノズルを使用したり、または図4に示されるようなスズランと呼ばれる金具140をノズルヘッド120に取り付けた洗浄ノズルを使用していた。スズランは、複数個(図4では3個)の駒体141を連結したものである。連結する方法としては、図4に示されるように、単一の駒体141の先端に突設した球体141aを次段の駒体141の内溝に案内してその駒体141を直交挿通する連結ピン142を球体141aに貫通することで連結すればよい。また、駒体141に突設の球体141aを次段の駒体141の内溝に挿入するとともに駒体141の後端縁をカシメて球体141aを抜け止めすることで連結してもよい。
ノズルヘッド120には、高圧ホース20から供給された高圧の洗浄水を噴き出す開口120aが形成されている。開口120aが、図4に記載されているように、ノズルヘッド120の後方に水を噴射するように形成されていれば、水を噴射したときの反力でノズルヘッド12を前進させることができる。また開口120aが、ノズルヘッド120の周方向に水を噴射するように形成されて、かつノズルヘッド120が回転自由な状態で高圧ホース20に取り付けられていれば、水を噴射したときの反力でノズルヘッド12を回転させることができる。
図5は、ノズルヘッド12の重量とコイルスプリング13の剛性とのバランスを説明する図である。
本実施形態のノズルヘッドは、従来のスズラン140を装着したノズルヘッドに比して、大きくて重く、またコイルスプリングの剛性(チューブ11の剛性も含む)は小さくて柔らかくなっている。そのため、図5に示されているように、洗浄ノズル10のコイルスプリング13の終端部分を水平に保持してノズルヘッド12を垂らした場合に、コイルスプリング13の先端部分(ノズルヘッド12の取り付け部分)が、従来のスズラン140を装着する場合と比べて大きく垂れるようになる。具体的には、水平に対して56〜64度の角度をなすように、ノズルヘッド12の重量とコイルスプリング13の剛性とのバランスを図ることが望ましい。このようにすることで、後述のように、段差に引っかかりやすくなるが、配管の中を通しやすくなるからである。なおノズルヘッド12が大形化すると、ノズルヘッド12が重くなり、大きく垂れやすくなる。そこで大形のノズルヘッド12を使用するときには、アルミニウムのような比重の軽い材料を使用するとよい。
図6は、実施形態の解決課題について説明する図である。
図6(A)に示されているように、配管50の直管51とジョイント52との嵌合箇所には、段部51aがある。そのため、従来の洗浄ノズル10が取り付けられている高圧ホース20を配管内に送っていくと、図6(A)に示すように、段部51aに洗浄ノズル10が引っかかってしまうことがある。また図6(A−1)に示すように、直管51とジョイント52とがしっかりと嵌め合わせられていないことも少なくなく、間隙52bに洗浄ノズル10が引っかかってしまうこともある。なお直管51とジョイント52とに間隙が生じる原因としては、直管51が直角に切断されていない、切断時に発生したバリが取られていない、工事場所が狭くて力が入らずに最後まで押し込めることができない等が考えられる。
本願発明者らが透明アクリルパイプを用いて試験したところ、洗浄ノズル10が引っかかっているにもかかわらす、高圧ホース20が配管内に送り続けられると、図6(B)に示されるように、洗浄ノズル10よりも高圧ホース20が先に進んでしまうという事実が見いだされた。
この状態で高圧ホース20が配管内に送り続けられると、図6(C)に示されるように、洗浄ノズル10が逆進し始めることがある。
洗浄ノズル10が一旦逆進し始めると、高圧ホース20が配管内に送り続けられるにつれて洗浄ノズル10がどんどん逆進していくが、ついには図6(D)に示した状態で、押しても引いても高圧ホース20が動かなくなることがある。このようになっては、配管50を切断して高圧ホース20を抜かなければならない。配管を切断して修理する配管工事業者と、配管を洗浄する配管洗浄業者とは、別業者であるため、実態は不明のままであった。
図7は、本実施形態の作用効果を説明する図である。
これに対して、本実施形態の洗浄ノズル10が取り付けられている高圧ホース20を配管内に送っていくと、まず図7(A)に示されるように、ノズルヘッド12の取り付け部分(コイルスプリング13の先端部分)が水平に対して約60度程度の角度をなすように、ノズルヘッド12が垂れることとなる。
高圧ホース20が配管内に送り続けられると、図7(B)に示されるように、ノズルヘッド12が段部51aに突き当たる。
さらに高圧ホース20が配管内に送り続けられると、図7(C)に示されるように、コイルスプリング13のピッチの粗い部分(柔らかい部分)が撓んで、高圧ホース20が配管50(ジョイント52)の内壁に沿うように変形し、ノズルヘッド12の向きが前進方向になって、高圧ホース20を押し込む力が前進方向に向けられる。またブランチ水路12bの開口から噴き出す高圧水が配管50(ジョイント52)の内壁に当たるようになり、この反力でノズルヘッド12が配管50(ジョイント52)の内壁から浮く。このときの内壁に当たる高圧水は、推進水力を重視するならば、たとえば45°以下の角度とすることが一般的であるが、本願は推進水力を犠牲にして、たとえば図2に示されているように70°として内壁から浮くことを重視する角度としている。図11(B),図12(B)を見れば判るように、ノズルヘッド12が傾いているが、これに接する内壁もR部分なので、水路12bは、70°程度の角度を維持している。
この状態で高圧ホース20が配管内に送り続けられると、図7(D)に示されるように、ノズルヘッド12は、段部51aを乗り越えて配管内を前進していく。
次に、図8〜図10を参照して、ノズルヘッド12の球状部分の球径が、配管内径の60%程度よりも大きいことが好ましい理由について説明する。
洗浄ノズル10が取り付けられている高圧ホース20が配管内に送られると、上述の図7(B)に示されていたように、ノズルヘッド12が段部51aに突き当たる。さらに高圧ホース20が配管内に送り続けられると、図7(C)に示されていたように、コイルスプリング13のピッチの粗い部分(柔らかい部分)が撓んで、高圧ホース20が配管50(ジョイント52)の内壁に沿うように変形し、ノズルヘッド12に対して、右斜め上から(角度にして10度から20度程度)、力がかかるようになる。
このときノズルヘッド12の球状部分の球径が小さいと、配管内の段部51aを乗り越え難くなる。これについて図8を参照して説明する。なお図8は、球径が小さいノズルヘッド12を使用した場合の問題点を説明する図である。
図8(A)では、ノズルヘッド12の中心が(r,r)となるように座標がとられている。このようにすると、円周上の或る点(p,q)における接線は、以下の接線の方程式で表される。
Figure 2017029895
図8(A)では、ノズルヘッド12の直径dを段差の2倍としている。段差を1として、ノズルヘッド12の直径dを2としている。ノズルヘッド12の球状部分の中心の座標(r,r)=(1,1)であり、座標(p,q)=(0,1)で段差の角部に当接する。この点における接線は、接線の方程式(式(1))を用いて以下のように示される。
Figure 2017029895
これを整理すると以下になる。
Figure 2017029895
したがって、接線は、切片(0,1)を通って傾きが無限大の線であり、これはY軸に一致する。
また図8(A)に示されるように、ノズルヘッド12に対して右斜め上方10度(=θ)から作用する力Fは、接線に直交する左向き分力F1(=Fcosθ)と接線に平行する下向き分力F2(=Fsinθ)とに分けて考えることができる。
これは、図8(B)に示すように、ノズルヘッド12を傾斜角10度の左上がり斜面に置いた場合と同じである。すなわち、このような斜面にノズルヘッド12を置けば、重心に作用する力F(重量mg)を、斜面に直交する下向きの分力F1(=Fcosθ)と斜面に平行する右向きの分力F2(=Fsinθ)とに分けて考えることができる。
この図8(B)の右側に壁を付けた図8(C)から明らかなように、重心に作用する力Fが大きくなれば、ノズルヘッド12を壁に押しつける力が大きくなることが判る。
この図8(C)を全体的に80度右回転させたものが図8(A)の力関係を表し、配管内のノズルヘッド12の場合も、右斜め上方10度の角度で作用する力Fが大きくなるほど、すなわちノズルヘッド12を押す力Fが大きくなるほど、ノズルヘッド12を配管底面に押しつける力F2が大きくなるので、ノズルヘッド12が段部を乗り越え難くなることが判る。
なお図8(A)には、正確にはノズルヘッド12の重量mgが垂直方向に作用するが、ノズルヘッド12に対して右斜め上方10度の角度で押す力Fに比べて小さいため、またノズルヘッド12に作用する力関係を判りやすくするためにここでは無視した。また図8(A)を平面図と捉えて重力の影響を考えないようにしてもよい。
次にノズルヘッド12に対して右斜め上方10度(=θ)の角度で作用する力Fが、段差の角部の反力と釣り合う場合を考える。
はじめにノズルヘッド12の重心に作用する力F(重量mg)について考える。力Fが、反力と釣り合うというのは、図9(A)のようにノズルヘッド12を水平面に置いた状態である。そして、右側に鉛直線に対して10度傾けた壁を付けた図9(B)を考える。この図9(B)を全体的に80度右回転させた図9(C)の状態が、右斜め上方10度(=θ)の角度で作用する力Fが、段差の角部の反力と釣り合っている状態である。
このようになるノズルヘッド12の直径は、以下のようにして求めることができる。
まず中心の座標(r,r)であって半径がrの円周上の点(p,q)は以下の式で表される。
Figure 2017029895
段差を1、すなわちq=1として、上式(4)から段差の角部の座標(p,q)を求めると以下になる。
Figure 2017029895
この角部における接線は、接線の方程式(式(1))から以下のように表される。
Figure 2017029895
これを整理すると以下になる。
Figure 2017029895
図9(C)の状態は、段差の角部における接線の傾きが−tan(80°)であるので以下が成立する。
Figure 2017029895
これをrについて解くと、r=1.21となる。すなわち、ノズルヘッド12の直径d=2.42である場合には、右斜め上方10度の角度の力Fが、段差が1の角部(座標は(0.0184,1))に作用して、その力Fと同じ大きさの反力を受ける。図8に示したようにノズルヘッド12の直径dが小さい場合には、ノズルヘッド12を押す力が大きくなるにつれて、ノズルヘッド12を配管底面に押しつける分力が大きくなったが、ノズルヘッド12の直径d=2.42の場合には、ノズルヘッド12に対して右斜め上方10度の角度の力Fが加わった場合にノズルヘッド12を配管底面に押しつける分力は生じないのである。
ノズルヘッド12の直径dがさらに大きくなると、右斜め上方10度の角度の力Fに、ノズルヘッド12を配管底面から遠ざける分力が生じるようになる。すなわち、ノズルヘッド12の直径dがさらに大きくなると、図10(B)のように左下がり斜面にノズルヘッド12を置いた場合と同じになり、ノズルヘッド12には右側の壁から遠ざける力が作用する。斜面の下がり角がθであるとすると、重心に作用する力F(重量mg)は、斜面に直交する下向きの分力F1(=Fcosθ)と斜面に平行する左向きの分力F2(=Fsinθ)とに分けて考えることができ、力F(重量mg)が大きくなれば、ノズルヘッド12を壁から遠ざける力が大きくなる。そして発明者らは、ノズルヘッド12を配管底面から遠ざける分力F2が、重心に作用する力の30%程度以上であることが好ましいと考えた。この場合、θ=arcsin(0.3)=17.5度となるが、概算値としてθ=20度とする。そして、右斜め上方10度(=θ)の角度で作用する力Fを考えるために、図10(B)に示すように右側壁を鉛直線に対して10度傾ける。そして、全体的に80度右回転させた図10(C)の状態が、右斜め上方10度(=θ)の角度で作用する力Fが、段差の角部に作用している状態である。
このようになるノズルヘッド12の直径dは、図9の場合と同様に求めることができる。
すなわち中心の座標(r,r)であって半径がrの円周上の点(p,q)は、式(4)のようになり、段差を1、すなわちq=1として、上式(4)から段差の角部の座標(p,q)を求めると以下になる。
Figure 2017029895
この角部における接線は、接線の方程式(式(1))を用いて整理することで以下のように表される。
Figure 2017029895
図10(C)の状態は、段差の角部における接線の傾きが−tan(60°)であるので以下が成立する。
Figure 2017029895
これをrについて解くと、r=2となる。すなわち、ノズルヘッド12の直径d=4である場合には、右斜め上方10度の角度の力Fが、高さが1の段差の角部(座標は(0.268,1))に作用すると、その力Fは、接線に直交する左向き分力F1(=Fcosθ)と接線に平行する上向き分力F2(=Fsinθ)とに分けて考えることができ、ノズルヘッド12を押す力Fの34%程度(=sin(20°))がノズルヘッド12を配管底面から離れるように作用することとなるので、ノズルヘッド12が段部を乗り越えやすくなるのである。
配管のサイズは、JIS規格K6741一般用硬質ポリ塩化ビニル管やJIS規格K6742水道用硬質ポリ塩化ビニル管などで規格されている。段差は規格化されていないものの、配管内径が20mm〜100mmの範囲では配管内径の最大15%程度である。そして上述のように、ノズルヘッド12の直径dが段差の4倍であれば、ノズルヘッド12を押す力の三十数%がノズルヘッド12を配管底面から離れるように作用することとなってノズルヘッド12が段部を乗り越えやすくなるので、ノズルヘッド12の直径dが配管内径の60%以上であれば、ノズルヘッド12が段部51aを乗り越えやすくなることが判る。
なお上述の検討では、ノズルヘッド12の大きさにかかわらず、ノズルヘッド12に対して右斜め上方10度(=θ)の角度で力Fが作用するとした。この点についてさらに詳細に検討する。
図11は、ノズルヘッド12や配管の実際の寸法を用いて、直径dが配管内径の60%であるノズルヘッド12の段部の乗り越えやすさを検討する図である。
本実施形態の高圧ホース20が配管内に送り続けられると、上述したようにノズルヘッド12が段部51aに突き当たる(図7(B))。この図7(B)のノズルヘッド12の付近を拡大したのが図11(A)である。
高圧ホース20が配管内にさらに送られると、まずコイルスプリング13の粗の部分が変形して、続いてその粗の部分の両側のやや密の部分が変形して、さらに引き続いて密の部分が変形して、コイルスプリング13(チューブ11)が配管の内壁に沿うようになる。この状態が図11(B)に示されている。この図11(B)から、メイン水路12aが水平に対して右斜め上方12度程度(=θ)の角度をなしていることが判る。この状態では、ノズルヘッド12を押す力Fは、右斜め上方12度程度(=θ)の角度で作用する。この場合は、ノズルヘッド12を壁から遠ざける力は、sin(30°−12°)≒0.3となって、段差脱出分力として有効に作用することが確認できた。
以上の通り、図10の大雑把な検討でも、ノズルヘッド12の直径dが配管内径の60%以上であれば、ノズルヘッド12が段部を乗り越えやすくなることが判ったが、実際の寸法で検討した図11によっても、ノズルヘッド12の直径dが配管内径の60%以上であれば、ノズルヘッド12が段部を乗り越えやすくなることを確認できた。
ノズルヘッド12の直径dが配管内径の80%を超えると、洗浄によって排出されるゴミが、ノズルヘッド12の進行方向と逆方向に排出される際の妨げになってしまうことが発明者らによって確認された。そこで、ノズルヘッド12の直径dは、配管内径の80%を超えないようにした。
次に、ノズルヘッド12の最大径(配管内径の80%)の場合に、段部の乗り越えやすさを、ノズルヘッド12や配管の実際の寸法を用いて検討する。
直径dが配管内径の80%(段差1に対して直径d=5.33)であるノズルヘッド12が装着された高圧ホース20が配管内に送り続けられると、上述したようにノズルヘッド12が段部51aに突き当たる(図7(B))。この図7(B)のノズルヘッド12の付近を拡大したのが図12(A)である。
高圧ホース20が配管内にさらに送られると、まずコイルスプリング13の粗の部分が変形して、続いてその粗の部分の両側のやや密の部分が変形して、さらに引き続いて密の部分が変形して、コイルスプリング13(チューブ11)が配管の内壁に沿うようになる。この状態が図12(B)に示されている。この図12(B)から、メイン水路12aが配管底面に対して右斜め上方20度程度(=θ)の角度をなしていることが判る。この状態では、ノズルヘッド12を押す力Fは、右斜め上方20度程度(=θ)の角度で作用する。
この場合、段差の角部の座標は、式(5)にr=2.67を代入して(p,q)=(0.59,1)となり、また式(7)にr=2.67を代入して接線の方程式は以下になる。
Figure 2017029895
Figure 2017029895
この場合、直径dが段差の5.33倍(r=2.67)であるノズルヘッド12に対して右斜め上方20度程度(=θ)の角度で力Fが作用すると、その力Fの78%程度(=sin(51.3°))が段差脱出分力として作用する。したがってノズルヘッド12の直径dが配管内径の80%程度であっても、ノズルヘッド12が段部を乗り越えやすく、しかもノズルヘッド12の直径dが大きくなるほど段差脱出分力が大きくなるので、ノズルヘッド12が段部を乗り越えやすくなることが判る。
そして、本実施形態の洗浄ノズル10であれば、逆進することもない。これについて説明する。
図13(A)には、直径dが配管内径の80%程度であるノズルヘッド12が段部51aに突き当たった状態が示されている。この状態では、配管の右側から透視した図13(B)から判るように、ノズルヘッド12のボス部121が配管内壁と非常に近くてほとんど空隙がない。このような状態で、ノズルヘッド12を押しても、図13(A)の矢印Aの方向に回転することは不可能であり、必ず矢印Bの方向に回転し、図12(B)の状態になる。したがって、洗浄ノズル10が逆進することはない。
図14(A)には、直径dが配管内径の60%程度であるノズルヘッド12が段部51aに突き当たった状態が示されている。この状態を右側から透視した図14(B)では、ノズルヘッド12のボス部121と配管内壁との間に空隙があり、ノズルヘッド12を押した場合に、矢印Aの方向に回転するようにも思われる。しかしながら、そのような事態にはならない。
すなわち、洗浄ノズル10が逆進を生じるには、ノズルヘッド12が段部51aに突き当たって停止している状態で、チューブ11がノズルヘッド12よりも先に進んで、その結果、ノズルヘッド12が逆方向を向くことが起点となる。チューブ11がノズルヘッド12よりも先に進むには、図15に示されているチューブ11がノズルヘッド12よりも先に進むのに必要な寸法(ノズルヘッド球径+嵌合部長さ+最小内R+コイルスプリング外径)が必要である。換言すれば、そのようなスペースがなければ、チューブ11が先行しないので、洗浄ノズル10が逆進しない。
ノズルヘッド12の直径dが配管内径の60%程度であれば、チューブ11がノズルヘッド12よりも先に進むのに必要な寸法が、図14に示されている空間寸法(配管内径+段差)に収まることがないので逆進することがない。
なお、洗浄ノズルには、図16に示されるような嵌合部内蔵タイプもある。このタイプでは、チューブ11の先端にカラー14が挿入されて、その外周からスリーブ30でカシられ、さらにその外周にコイルスプリング13が巻き付けられている。このようなチューブ11がゴムパッキンGを介して、ノズルヘッド12の球状部分の裏面部分に突き当てられて、止めビスVで固定されている。このような嵌合部内蔵タイプの場合は、チューブ11がノズルヘッド12よりも先に進むのに必要な寸法は、ノズルヘッド球径+最小内R+コイルスプリング外径である。この寸法が図14に示されている空間寸法(配管内径+段差)に収まれば逆進する可能性があるが、収まらなければ逆進しない。したがって、嵌合部内蔵タイプは、大きな球径のものを用いて太い配管を洗浄する場合に好適である。なお球径を50mmや80mmにすると重量が重くなるので、材料にアルミニウムを使用することも一案であるが、この場合は止めビスVによってアルミニウムが割れる可能性がある。この場合は、図15のタイプを使用すればよい。またステンレス鋼や真鍮などを用いれば、止めビスVによる破損の可能性が低くなるので、嵌合部内蔵タイプを使用してもよい。
以上説明したように、本実施形態の洗浄ノズル10は、高圧水が流れるチューブ11と、そのチューブ11に連接される球状のノズルヘッド12と、チューブ11を取り囲み一端がノズルヘッド12に固定されるコイルスプリング13とを有する。そして、ノズルヘッド12の内部には、チューブ11に連続するメイン水路12aと、縦断面で見て中心よりも先側でメイン水路12aから分岐して最大径箇所又は最大径箇所近傍に開口するブランチ水路12bとが形成されている。また、コイルスプリング13には、ノズルヘッド側にピッチが粗い部分が形成されている。このように構成されているので、ノズルヘッド12が、配管50の直管51とジョイント52との嵌合箇所の段部51aに突き当たっても、高圧ホース20が配管内に送り続けられることで、コイルスプリング13のピッチの粗い部分が撓んで、高圧ホース20が配管50(ジョイント52)の内壁に沿うように変形する。また、ブランチ水路12bの開口から噴出する高圧水の反力でノズルヘッド12が配管50(ジョイント52)の内壁から浮いて、通常は推進力となるブランチ水路12bの水が段差乗り越え用の力に変わり、ノズルヘッド12が配管内を逆進することなく前進するので、円滑な洗浄作業を実施することができるのである。
また、ブランチ水路12bは、縦断面で見て中心よりも先側でメイン水路12aから分岐して斜め後方に延びて最大径箇所又は最大径箇所近傍に開口するので、ブランチ水路12bから水が噴出するとその反力がノズルヘッド12を前進させる推進力となり、これによっても、円滑な洗浄作業を実施することができるようになる。またブランチ水路12bは、断面で見ると中心よりも先側でこのメイン水路12aから分岐して斜め後方に延び最大径箇所又は最大径箇所近傍に開口すればよく、最大径箇所のやや後方に開口しても、最大径箇所に開口しても、最大径箇所のやや前方に開口してもよい。いずれであっても、ブランチ水路12bの開口から噴出する高圧水の反力でノズルヘッド12が配管50(ジョイント52)の内壁から浮いて、ノズルヘッド12が配管内を逆進することなく前進することとなり、またブランチ水路12bから水が噴出したときの反力でノズルヘッド12を前進させる推進力を得ることができて、円滑な洗浄作業を実施することができるようになる。
ノズルヘッド12の球状部分の球径は、配管内径の60〜80%であることが好ましい。球径が大きすぎれば、付着物等が溜まっている配管内を通過しにくくなるからである。また球径が小さすぎると、洗浄作業者が高圧水を流すことなく洗浄ノズル10を配管内に送ってノズルヘッド12が段部51aに突き当たった場合に、ノズルヘッド12を押し込む力が、ノズルヘッド12を配管内壁に押しつけるように作用することとなって、段部51aを乗り越えにくくなる。したがって、ノズルヘッド12の球径が小さすぎないことが望ましい。また、ノズルヘッド12の球径が小さく、図15を参照して判るように、ノズルヘッド12の球径+ボス部121の長さ+チューブ11の外側のコイルスプリング13の曲げ半径の最小値(最小内R)+コイルスプリング13の外径の総和が、配管内径と段差の和の寸法(空間寸法)に対して小さすぎると、配管内を逆進する可能性が出てくるので、好ましくない。
また、ノズルヘッド12に、メイン水路12aに連続しヘッドの先側に開口するフォワード水路12cが形成されていれば、高圧水を前方にも噴射でき、溜まっている付着物等を落としながら配管内を通過することができる。これによって、より高い洗浄能力を得ることができる。またノズルヘッド12が回転(回動)することで噴出角度の有効性がアップする。すなわち、図11(A)のようにノズルヘッド12が段部51aに突き当たった状態から、図11(B)のようにノズルヘッド12が回転したときに、ジョイント52や段部51aや直管51の内壁に溜まっている付着物等を手前側から奥側に送り出すようになる。このようにして付着物が除去されれば、ノズルヘッド12と配管50(直管51,ジョイント52)との摩擦係数が小さくなり、また静摩擦よりも滑り摩擦(動摩擦)のほうが小さいので、動きやすくもなる。このようなことによっても、ノズルヘッド12が段部51aを乗り越えやすくなる。
さらに、コイルスプリング13の終端部分を水平に保持してノズルヘッド12を垂らした場合に、コイルスプリング13の先端部分が水平に対して56〜64度の角度をなすように、ノズルヘッド12の重量とコイルスプリング13の剛性とのバランスが取られていることが好ましい。このようにすることで配管の屈曲箇所を通しやすくなるからである。
(第2実施形態)
図17は、洗浄ノズルの第2実施形態(変形形態)を示す図である。
なお以下では前述と同様の機能を果たす部分には同一の符号を付して重複する説明を適宜省略する。
コイルスプリング13は、ノズルヘッド側(先端側)にピッチが粗い部分(柔らかい部分)が形成されていればよく、具体的な形状は適宜変更して構わない。たとえば、図8に示されているように、ピッチが粗の部分が、図1(A)の場合よりも密であってもよい。配管の屈曲箇所を通過しやすいように適宜設定すればよい。なおピッチが粗な部分は、ピッチが密な部分よりも柔らかく、そのピッチが密な部分は、高圧ホース20の部分よりも柔らかい。
この実施形態によっても、第1実施形態と同様の作用効果を得ることができる。
以上、本発明の実施形態について説明したが、上記実施形態は本発明の適用例の一部を示したに過ぎず、本発明の技術的範囲を上記実施形態の具体的構成に限定する趣旨ではない。
たとえば、上記実施形態においては、5本のブランチ水路12bが周方向に72度ピッチで放射状に形成されている場合を挙げて説明したが、これは一例に過ぎない。4本以下であっても、6本以上であってもよい。適宜設定すればよい。
またコイルスプリング13は、目の粗い金属メッシュと目の細かい金属メッシュとを組み合わせた金属メッシュであってもよく緩急を設定できれば材質,形状等を問わない。
ノズルヘッド12の材質は、真鍮や青銅,アルミニウムなどであってもよい。また上記説明において、ボス部121はノズルヘッド12の外側に設けられているが、内側(内蔵タイプ)であってもよい。
チューブ11の材質は、上記説明においてはシリコーンを例示したが、これには限られず、ポリエステル,ポリアミド,ポリプロピレン,PVC(polyvinyl chloride:ポリ塩化ビニル)などであってもよい。
また上記説明において登場した金属メッシュに代えて、ウレタンブレードを使用してもよい。
また上記実施形態は、適宜組み合わせ可能である。
10 洗浄ノズル
11 チューブ
12 ノズルヘッド
12a メイン水路
12b ブランチ水路
12c フォワード水路
13 コイルスプリング
20 高圧ホース

Claims (8)

  1. 高圧ホースに接続されてその高圧ホースを介して供給された高圧水が流れるチューブと、
    前記チューブに連続するメイン水路と、縦断面で見て中心よりも先側で前記メイン水路から分岐して最大径箇所又は最大径箇所近傍に開口するブランチ水路とが内部に形成されている先部が球状のノズルヘッドと、
    前記チューブを取り囲み一端が前記ノズルヘッドに固定され他端が前記高圧ホースへの接続箇所に固定されるとともに、前記ノズルヘッド側にピッチが粗い部分が形成されているコイルスプリングと、
    を有する洗浄ノズル。
  2. 請求項1に記載の洗浄ノズルにおいて、
    前記ノズルヘッドは、先部が、洗浄対象配管の内径の60〜80%の直径の球状である、
    洗浄ノズル。
  3. 請求項1又は請求項2に記載の洗浄ノズルにおいて、
    前記ノズルヘッドは、先部が、洗浄対象配管の段差の4倍以上の直径の球状である、
    洗浄ノズル。
  4. 請求項1から請求項3までのいずれか1項に記載の洗浄ノズルにおいて、
    前記ノズルヘッドは、前記メイン水路に連続し、ヘッドの先側に開口するフォワード水路をさらに有する、
    洗浄ノズル。
  5. 請求項1から請求項4までのいずれか1項に記載の洗浄ノズルにおいて、
    前記コイルスプリングの終端部分を水平に保持して前記ノズルヘッドを垂らした場合に、前記コイルスプリングの先端部分が水平に対して56〜64度の角度をなす、
    洗浄ノズル。
  6. 請求項1から請求項5までのいずれか1項に記載の洗浄ノズルにおいて、
    前記ブランチ水路は、ノズルヘッドの球状部分の最大径箇所近傍であって最大径箇所の後方に開口する、
    洗浄ノズル。
  7. 請求項1から請求項5までのいずれか1項に記載の洗浄ノズルにおいて、
    前記ブランチ水路は、ノズルヘッドの球状部分の最大径箇所に開口する、
    洗浄ノズル。
  8. 請求項1から請求項5までのいずれか1項に記載の洗浄ノズルにおいて、
    前記ブランチ水路は、ノズルヘッドの球状部分の最大径箇所近傍であって最大径箇所の前方に開口する、
    洗浄ノズル。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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CN108523798A (zh) * 2018-04-12 2018-09-14 广东美的厨房电器制造有限公司 用于洗碗机的喷头、喷头组件、水路系统及洗碗机
CN108723023A (zh) * 2018-08-08 2018-11-02 上海益中亘泰(集团)股份有限公司 一种中央空调冷凝水积水盘出口堵塞的疏通设备和系统
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