[遊技システム]
図1は、本実施形態に係る遊技システム1001の全体構成を示す図である。遊技システム1001は、図1に示すように、本実施形態に係る遊技機を適用したスロットマシン1と、本実施形態に係る管理装置を適用した管理サーバ1200と、から構成される。
スロットマシン1は、遊技場(ホール)に設置されており、管理サーバ1200は、インターネット網900に接続されている。また、管理サーバ1200は、スロットマシン1のメーカ(スロットマシン1の提供者)が保持している。スロットマシン1と、管理サーバ1200と、の間のデータのやり取りは、二次元コード読み取り機能及びインターネット網900への接続機能を備える携帯端末1100を介して行われる。
図2は、本実施形態の携帯端末1100の構成を示すブロック図である。この携帯端末1100は、制御部110と、記憶部120と、操作部130と、表示部140と、無線通信部150と、アンテナ151と、カメラ部160と、を含む。
記憶部120は、ROM(Read Only Memory)、フラッシュメモリ等の不揮発性メモリ、RAM(Random Access Memory)等の揮発性メモリ等の半導体メモリで構成される。記憶部120は、携帯端末1100の各種機能を制御部110に実行させるためのアプリケーションプログラム等のプログラムやデータを記憶する。
操作部130は、電話番号や各種データ等の数字やアルファベットやその他の文字等を入力するためのダイヤルキーや十字操作キーやその他のファンクションキーで構成される。あるいは、操作部130は、タッチパネルを含んで構成されてもよい。操作部130は、管理者からの操作入力を受付けて、受け付けた操作に係る信号を制御部110に送出する。
表示部140は、液晶表示装置(Liquid Crystal Display、以下「LCD」という)で構成される。なお、表示部140は、EL(Electro Luminescence)ディスプレイ等の表示装置で構成されてもよい。表示部140は、制御部110から供給される文字データや画像データを表示する。
無線通信部150は、他の携帯端末やサーバからアンテナ151を介して受信した信号を制御部110に送出し、制御部110から他の携帯端末やサーバへ送信する信号をアンテナ151から出力させる。
カメラ部160は、遊技者の操作に応じて、撮影対象を撮像し、撮像した画像を画像データに変換して、制御部110に供給する。本実施形態においては、カメラ部160は、二次元コードを撮像する。
制御部110は、マイクロプロセッサ(Micro Processing Unit、以下「MPU」という)で構成される。制御部110は、記憶部120に記憶されたアプリケーションプログラム等のプログラムに従って、記憶部120、操作部130、表示部140、無線通信部150部、カメラ部160からのデータ等に対して処理を施し、処理後のデータを記憶部120、表示部140、無線通信部150に供給する。
なお、携帯端末1100は、上記の構成のほか、一般の携帯電話が備える、音声入出力機能や赤外線通信機能を備えていてもよい。
図3は、管理サーバ1200の構成を示すブロック図である。管理サーバ1200は、一般的なWebサーバとしての機能を有する。管理サーバ1200は、一般的なサーバコンピュータと同等のハードウェアを備える構成であり、インターネット網900を介して、携帯端末1100とのデータ通信が可能となっている。管理サーバ1200は、携帯端末1100からのアクセスの要求内容に応じて、当該遊技者に対応する特定遊技履歴情報などの登録や更新を行う。なお、本実施形態では、管理サーバ1200には、端末識別情報(SIMデータ)が付与された携帯端末のみからアクセスが可能とされており、端末識別情報が付与されていない携帯端末や端末識別情報は付与されているものの、端末識別情報の送信を拒否した携帯端末からのアクセスは拒否される。また、管理サーバ1200は、遊技情報を更新する場合に受信した各更新要求のURL(図22(E)参照)を登録済情報として管理する登録URL用データベース(登録URL用DB)と、遊技情報を更新しない場合に受信した各更新要求のURLを不正情報として管理する不正URL用データベース(不正URL用DB)と、を備えている。また、管理サーバ1200は、図3に示すように、制御部210と、記憶部220と、操作部230と、表示部240と、通信部250と、を含む。
記憶部220は、ROMやRAM、フラッシュメモリやハードディスクドライブ等の外部記憶装置等から構成される。記憶部220には、管理サーバ1200の各種機能を制御部210に実行させるためのプログラムやデータが記憶される。
操作部230は、キーボード、マウス、キーパッド、タッチパッドやタッチパネル等の入力装置で構成される。操作部230は、管理サーバ1200の管理者等(以下、「管理者」という。)からの操作入力を受け付けて、受け付けた操作に係る信号を制御部210に送出する。
表示部240は、例えば、LCDで構成される。なお、表示部240は、CRT(Cathode RayTube)ディスプレイやELディスプレイなど他の表示装置で構成されてもよい。表示部240は、制御部210から供給される文字データや画像データを表示する。
通信部250は、携帯端末1100や他のサーバ等から、インターネット網900を介して受信したデータを制御部210に供給し、制御部210から供給されたデータを、インターネット網900を介して携帯端末1100や他のサーバ等に送信する。
制御部210は、例えば、MPUで構成される。制御部210は、記憶部220に記憶されたプログラムに従って、記憶部220、操作部230、表示部240、通信部250部からのデータ等に対して処理を施し、処理後のデータを記憶部220、操作部230、表示部240、通信部250に供給する。
[スロットマシン1の構成]
続いて、本実施形態のスロットマシン1について説明する。先ず、図4〜図7を参照して、スロットマシン1の構造や機能構成例について説明する。スロットマシン1は、図4及び図5に示すように、前面が開口する筐体1aと、この筐体1aの側端に回動自在に枢支された前面扉1bと、から構成されている。
スロットマシン1の筐体1aの内部には、図5に示すように、外周に複数種の図柄が配列されたリール2L、2C、2R(以下、左リール2L、中リール2C、右リール2R)が水平方向に並設されており、図4に示すように、これら左リール2L、中リール2C、右リール2Rに配列された図柄のうち、連続する3つの図柄が前面扉1bに設けられた透視窓3から見えるように配置されている。
左リール2L、中リール2C、右リール2Rの外周部には、図6に示すように、それぞれ「黒7」、「網7(網掛け7)」、「白7」、「BAR」、「リプレイ」、「スイカ」、「チェリー」、「ベル」、「オレンジ」といった互いに識別可能な複数種類の図柄が所定の順序で、各リール2毎に、それぞれ21個ずつ描かれている。左リール2L、中リール2C、右リール2Rの外周部に描かれた図柄は、透視窓3において各々上中下三段に表示される。
各リール2L、2C、2Rは、各々対応して設けられたリールモータ32L、32C、32R(図5、図7参照)によって回転させられる。これにより、各リール2L、2C、2Rの図柄が透視窓3に連続的に変化しつつ表示される。また、リールモータ32L、32C、32Rによって、各リール2L、2C、2Rの回転が停止させられることで、透視窓3に3つの連続する図柄が表示結果として導出表示されるようになっている。
各リール2L、2C、2Rの内側には、それぞれに対して、基準位置を検出するリールセンサ33L、33C、33Rと、各リール2L、2C、2Rを背面から照射するリールLED55と、が設けられている。リールLED55は、左リール2L、中リール2C、右リール2Rの連続する3つの図柄に対応する12個のLEDからなり、各図柄をそれぞれ独立して照射可能となるように構成されている。
前面扉1bにおける各リール2L、2C、2Rに対応する位置には、リール2L、2C、2Rを前面側から透視可能とする横長長方形状の透視窓3が設けられており、該透視窓3を介して遊技者側から各リール2L、2C、2Rが視認できるようになっている。
前面扉1bには、メダル(遊技用価値)を投入可能なメダル投入部4、メダルが払い出されるメダル払出口9、クレジット(遊技者所有の遊技用価値として記憶されているメダル数)を用いて、その範囲内において遊技状態に応じて定められた規定数の賭数のうち最大の賭数(本実施形態では、何れの遊技状態においても3枚)を設定する際に操作されるMAXBETスイッチ6、クレジットとして記憶されているメダル及び賭数の設定に用いたメダルを精算する(クレジット及び賭数の設定に用いた分のメダルを返却させる)際に操作される精算スイッチ10、ゲームを開始する際に操作されるスタートスイッチ7、各リール2L、2C、2Rの回転を各々停止する際に操作されるストップスイッチ8L、8C、8R、演出に用いるための演出用スイッチ56(CHANCEボタン)が遊技者により操作可能にそれぞれ設けられている。
また、前面扉1bには、クレジットとして記憶されているメダル枚数が表示されるクレジット表示器11、入賞の発生により払い出されたメダル枚数やエラー発生時にその内容を示すエラーコード等が表示される遊技補助表示器12、賭数が1に設定されている旨を点灯により報知する1BETLED14、賭数が2に設定されている旨を点灯により報知する2BETLED15、賭数が3に設定されている旨を点灯により報知する3BETLED16、メダルの投入が可能な状態を点灯により報知する投入要求LED17、スタートスイッチ7の操作によるゲームのスタート操作が有効である旨を点灯により報知するスタート有効LED18、ウェイト(前回のゲーム開始から一定期間経過していないためにリールの回転開始を待機している状態)中である旨を点灯により報知するウェイト中LED19、後述するリプレイゲーム中である旨を点灯により報知するリプレイ中LED20が設けられた遊技用表示部13が設けられている。
MAXBETスイッチ6の内部には、MAXBETスイッチ6の操作による賭数の設定操作が有効である旨を点灯により報知するBETスイッチ有効LED21(図7参照)が設けられており、ストップスイッチ8L、8C、8Rの内部には、対応するストップスイッチ8L、8C、8Rによるリールの停止操作が有効である旨を点灯により報知する左、中、右停止有効LED22L、22C、22R(図7参照)がそれぞれ設けられている。
前面扉1bの内側には、所定のキー操作により後述するエラー及び後述する打止状態を解除するためのリセット操作を検出するリセットスイッチ23、後述する設定値の変更中や設定値の確認中にその時点の設定値が表示される設定値表示器24、後述のBB終了時に打止状態(リセット操作がなされるまでゲームの進行が規制される状態)に制御する打止機能の有効/無効を選択するための打止スイッチ36a、後述のBB終了時に自動精算処理(クレジットとして記憶されているメダルを遊技者の操作によらず精算(返却)する処理)に制御する自動精算機能の有効/無効を選択するための自動精算スイッチ36b、メダル投入部4から投入されたメダルの流路を、筐体1a内部に設けられた後述のホッパータンク34a(図5参照)側またはメダル払出口9側の何れか一方に選択的に切り替えるための流路切替ソレノイド30、メダル投入部4から投入され、ホッパータンク34a側に流下したメダルを検出する投入メダルセンサ31を有するメダルセレクタ(図示せず)、前面扉1bの開放状態を検出するドア開放検出スイッチ25(図7参照)が設けられている。
筐体1a内部には、上述した左リール2L、中リール2C、右リール2R、リールモータ32L、32C、32R、各リール2L、2C、2Rのリール基準位置をそれぞれ検出可能なリールセンサ33L、33C、33R(図7参照)からなるリールユニット2、外部出力信号を出力するための外部出力基板1000、メダル投入部4から投入されたメダルを貯留するホッパータンク34a、ホッパータンク34aに貯留されたメダルをメダル払出口9より払い出すためのホッパーモータ34b、ホッパーモータ34bの駆動により払い出されたメダルを検出する払出センサ34cからなるホッパーユニット34、電源ボックス100が設けられている。
ホッパーユニット34の側部には、ホッパータンク34aから溢れたメダルが貯留されるオーバーフロータンク35が設けられている。オーバーフロータンク35の内部には、貯留された所定量のメダルを検出可能な高さに設けられた左右に離間する一対の導電部材からなる満タンセンサ35aが設けられており、導電部材がオーバーフロータンク35内に貯留されたメダルを介して接触することにより導電したときに内部に貯留されたメダル貯留量が所定量以上となったこと、すなわち、オーバーフロータンクが満タン状態となったことを検出できるようになっている。
電源ボックス100の前面には、設定変更状態又は設定確認状態に切り替えるための設定キースイッチ37、通常時においてはエラー状態や打止状態を解除するためのリセットスイッチとして機能し、設定変更状態においては後述する内部抽選の当選確率(出玉率)の設定値を変更するための設定スイッチとして機能するリセット/設定スイッチ38、電源をON/OFFする際に操作される電源スイッチ39が設けられている。
このような構成のスロットマシン1においてゲームを行う場合には、遊技者は、先ず、メダルをメダル投入部4から投入するか、あるいはクレジットを使用して賭数を設定する。クレジットを使用するには、MAXBETスイッチ6を操作すればよい。遊技状態に応じて定められた規定数の賭数が設定されると、入賞ラインL1〜L5(図4参照)が有効となり、スタートスイッチ7の操作が有効な状態、すなわち、ゲームが開始可能な状態となる。本実施形態では、規定数の賭数として、遊技状態に関わらず3枚が定められており、規定数の賭数が設定されると入賞ラインL1〜L5が有効となる。なお、遊技状態に対応する規定数のうち最大数を超えてメダルが投入された場合には、その分はクレジットに加算される。
入賞ラインとは、各リール2L、2C、2Rの透視窓3に表示された図柄の組合せが入賞図柄の組合せであるかを判定するために設定されるラインである。本実施形態では、図4に示すように、各リール2L、2C、2Rの中段に並んだ図柄に跨って設定された入賞ラインL1、各リール2L、2C、2Rの上段に並んだ図柄に跨って設定された入賞ラインL2、各リール2L、2C、2Rの下段に並んだ図柄に跨って設定された入賞ラインL3、左リール2Lの上段、中リール2Cの中段、右リール2Rの下段、すなわち、右下がりに並んだ図柄に跨って設定された入賞ラインL4、左リール2Lの下段、中リール2Cの中段、右リール2Rの上段、すなわち、右上がりに並んだ図柄に跨って設定された入賞ラインL5の5種類が入賞ラインとして定められている。
ゲームが開始可能な状態でスタートスイッチ7を操作すると、各リール2L、2C、2Rが回転し、各リール2L、2C、2Rの図柄が連続的に変動する。この状態で何れかのストップスイッチ8L、8C、8Rを操作すると、対応する左リール2L、中リール2C、右リール2Rの回転が停止し、透視窓3に表示結果が導出表示される。
そして全てのリール(右リール2L、中リール2C及び右リール2R)が停止されることで1ゲームが終了し、有効となっている入賞ライン(有効入賞ライン)上に予め定められた図柄の組合せ(以下、役とも呼ぶ)が各リール2L、2C、2Rの表示結果として停止した場合には、入賞が発生し、その入賞に応じて定められた枚数のメダルが遊技者に対して付与され、クレジットに加算される。また、クレジットが上限数(本実施形態では50)に達した場合には、メダルが直接、メダル払出口9(図4参照)から払い出されるようになっている。なお、複数の有効入賞ライン上にメダルの払出を伴う図柄の組合せが揃った場合には、有効入賞ラインに揃った図柄の組合せそれぞれに対して定められた払出枚数を合計し、合計した枚数のメダルが遊技者に対して付与されることとなる。ただし、1ゲームで付与されるメダルの払出枚数には、上限(本実施形態では15枚)が定められており、合計した払出枚数が上限を超える場合には、上限枚数のメダルが付与されることとなる。また、有効入賞ライン上に、遊技状態の移行を伴う図柄の組合せが各リール2L、2C、2Rの表示結果として停止した場合には図柄の組合せに応じた遊技状態に移行するようになっている。
図7は、スロットマシン1の機能構成例を示すブロック図である。スロットマシン1には、図7に示すように、遊技制御基板40と、演出制御基板90と、電源基板101と、が設けられている。遊技制御基板40によって、遊技状態が制御され、演出制御基板90によって、遊技状態に応じた演出が制御され、電源基板101によってスロットマシン1を構成する電気部品の駆動電源が生成され、各電気部品に供給される。
電源基板101には、外部からAC100Vの電源が供給されるとともに、このAC100Vの電源からスロットマシン1を構成する電気部品の駆動に必要な直流電圧が生成され、遊技制御基板40および遊技制御基板40を介して接続された演出制御基板90に供給されるようになっている。また、メイン制御部41からサブ制御部91へのコマンド伝送ラインと、遊技制御基板40から演出制御基板90に対して電源を供給する電源供給ラインとが一系統のケーブルおよびコネクタを介して接続されており、これらケーブルと各基板とを接続するコネクタ同士が全て接続されることで演出制御基板90側の各部が動作可能となり、かつメイン制御部41からのコマンドを受信可能な状態となる。このため、メイン制御部41からコマンドを伝送するコマンド伝送ラインが演出制御基板90に接続されている状態でなければ、演出制御基板90側に電源が供給されず、演出制御基板90側のみが動作してしまうことがない。
また、電源基板101には、上述したホッパーモータ34b、払出センサ34c、満タンセンサ35a、設定キースイッチ37、リセット/設定スイッチ38、電源スイッチ39が接続されている。
遊技制御基板40には、上述したMAXBETスイッチ6、スタートスイッチ7、ストップスイッチ8L,8C,8R、精算スイッチ10、リセットスイッチ23、打止スイッチ36a、自動精算スイッチ36b、投入メダルセンサ31、ドア開放検出スイッチ25、リールセンサ33L,33C,33Rが接続されていると共に、電源基板101を介して上述した払出センサ34c、満タンセンサ35a、設定キースイッチ37、リセット/設定スイッチ38が接続されており、これら接続されたスイッチ類の検出信号が入力されるようになっている。
また、遊技制御基板40には、上述したクレジット表示器11、遊技補助表示器12、遊技用表示部13、1〜3BETLED14〜16、投入要求LED17、スタート有効LED18、ウェイト中LED19、リプレイ中LED20、BETスイッチ有効LED21、左,中,右停止有効LED22L,22C,22R、設定値表示器24、流路切替ソレノイド30、リールモータ32L,32C,32Rが接続されていると共に、電源基板101を介して上述したホッパーモータ34bが接続されており、これら電気部品は、遊技制御基板40に搭載された後述のメイン制御部41の制御に基づいて駆動されるようになっている。
遊技制御基板40は、メイン制御部41と、乱数発生回路42と、サンプリング回路43と、スイッチ検出回路44と、モータ駆動回路45と、ソレノイド駆動回路46と、LED駆動回路47と、電断検出回路48と、リセット回路49と、RTC(リアルタイムクロック)50を備える。
メイン制御部41は、メインCPU41a、RAM41b、ROM41c、I/O41dを備えたマイクロコンピュータからなり、遊技の制御を行う。乱数発生回路42は、パルスを発生するたびにカウントアップして値を更新するカウンタによって構成されている。サンプリング回路43は、乱数発生回路42がカウントしている数値を取得し、取得した数値をメイン制御部41に出力する。乱数発生回路42では、遊技の進行に使用される乱数の種類毎に設定され、乱数の種類毎にカウントする数値の範囲が定められている。サンプリング回路43は、メインCPU41aの命令に従って、乱数発生回路42が示している数値を乱数として取得する。
乱数を取得する構成は上述の構成に限られず任意である。例えば、メインCPU41aは、サンプリング回路43から取得した数値を基に異なるランダムカウンタを用いて、ソフトウェア処理によって各種数値を加工または更新してもよい。なお、本実施形態においては、上述の乱数値の範囲は、16ビットの範囲、すなわち、0〜65535の範囲の値とする。
スイッチ検出回路44は、遊技制御基板40に直接又は電源基板101を介して接続されたスイッチ類から入力された検出信号を検出する。モータ駆動回路45は、リールモータ32L、32C、32Rの駆動制御を行う。ソレノイド駆動回路46は、流路切替ソレノイド30の駆動制御を行う。LED駆動回路47は、遊技制御基板40に接続された各種表示器やLEDの駆動制御を行う。電断検出回路48は、スロットマシン1に供給される電源電圧を監視し、電圧低下を検出したときに、その旨を示す電圧低下信号をメイン制御部41に対して出力する。リセット回路49は、電源投入時又はメインCPU41aからの初期化命令が入力されないときにメインCPU41aにリセット信号を送出する。
RTC50は、現在の「年(西暦)」、「月」、「日」、「曜日」、「時」、「分」、「秒」を示すために計時を行なう装置である。例えば、水晶発振子を内蔵したシリアルインタフェース方式のリアルタイムクロックモジュールとして実現されるが、これに限るものではない。RTC50は、通常、スロットマシン1に電源が供給されているときには当該電源によって動作し、電源が切られているときには、停電時においても供給されるバックアップ電源によって動作する。従って、RTC50は、スロットマシンの電源が切られている場合であっても現在の日時を計時することができる。なお、RTC50は、スロットマシンに電源が供給されているときであってもバックアップ電源によって動作するようにしてもよい。
メインCPU41aは、計時機能、タイマ割込等の割込機能(割込禁止機能を含む)を備え、ROM41cに記憶されたプログラム(後述)を実行して、遊技の進行に関する処理を行うと共に、遊技制御基板40に搭載された制御回路の各部を直接的又は間接的に制御する。RAM41bは、メインCPU41aがプログラムを実行する際のワーク領域等として使用される。ROM41cは、メインCPU41aが実行するプログラムや各種テーブル等の固定的なデータを記憶する。I/O41dは、メイン制御部41が備える信号入出力端子を介して接続された各回路との間で制御信号を入出力する。
また、メイン制御部41には、停電時においてもバックアップ電源が供給されており、バックアップ電源が供給されている間は、RAM41bに記憶されているデータが保持されるようになっている。
メインCPU41aは、基本処理として遊技制御基板40に接続された各種スイッチ類の検出状態が変化するまでは制御状態に応じた処理を繰り返しループし、各種スイッチ類の検出状態の変化に応じて段階的に移行する処理を実行する。また、メインCPU41aは、上述のように割込機能を備えており、割込の発生により基本処理に割り込んで割込処理を実行できるようになっており、電断検出回路48から出力された電圧低下信号の入力に応じて電断割込処理(メイン)を実行し、一定時間間隔(本実施形態では、約0.56ms)毎にタイマ割込処理(メイン)を実行する。なお、タイマ割込処理(メイン)の実行間隔は、基本処理において制御状態に応じて繰り返す処理が一巡する時間とタイマ割込処理(メイン)の実行時間とを合わせた時間よりも長い時間に設定されており、今回と次回のタイマ割込処理(メイン)との間で必ず制御状態に応じて繰り返す処理が最低でも一巡することとなる。
メインCPU41aは、I/O41dを介して演出制御基板90に、各種のコマンドを送信する。遊技制御基板40から演出制御基板90へ送信されるコマンドは一方向のみで送られ、演出制御基板90から遊技制御基板40へ向けてコマンドが送られることはない。
演出制御基板90には、演出用スイッチ56(本実施形態では、その外面に“CHANCEボタン”と表記される。)が接続されており、この演出用スイッチ56の検出信号が入力されるようになっている。
また、演出制御基板90には、スロットマシン1の前面扉1bに配置された液晶表示器51(図4参照)、演出効果LED52、スピーカ53,54、上述したリールLED55等の演出装置が接続されており、これら演出装置は、演出制御基板90に搭載された後述のサブ制御部91による制御に基づいて駆動されるようになっている。
なお、本実施形態では、演出制御基板90に搭載されたサブ制御部91により、液晶表示器51、演出効果LED52、スピーカ53,54、リールLED55等の演出装置の出力制御が行われる構成であるが、サブ制御部91とは別に演出装置の出力制御を直接的に行う出力制御部を演出制御基板90又は他の基板に搭載し、サブ制御部91がメイン制御部41からのコマンドに基づいて演出装置の出力パターンを決定し、サブ制御部91が決定した出力パターンに基づいて出力制御部が演出装置の出力制御を行う構成としてもよく、このような構成では、サブ制御部91及び出力制御部の双方によって演出装置の出力制御が行われることとなる。
また、本実施形態では、演出装置として液晶表示器51、演出効果LED52、スピーカ53,54、リールLED55を例示しているが、演出装置は、これらに限られず、例えば、機械的に駆動する表示装置や機械的に駆動する役モノなどを演出装置として適用してもよい。
演出制御基板90は、サブ制御部91と、表示制御回路92と、LED駆動回路93と、音声出力回路94と、リセット回路95と、スイッチ検出回路96と、RTC97と、電断検出回路98と、を備える。
サブ制御部91は、メイン制御部41と同様に、サブCPU91a、RAM91b、ROM91c、I/O91dを備えたマイクロコンピュータにて構成され、演出の制御を行う。表示制御回路92は、演出制御基板90に接続された液晶表示器51の表示制御を行う。LED駆動回路93は、演出効果LED52、リールLED55の駆動制御を行う。音声出力回路94は、スピーカ53、54からの音声出力制御を行う。リセット回路95は、電源投入時又はサブCPU91aからの初期化命令が一定時間入力されないときに、サブCPU91aにリセット信号を送出する。スイッチ検出回路96は、演出制御基板90に接続された演出用スイッチ56から入力された検出信号を検出する。RTC97は、RTC50と同様の機能を有する装置である。電断検出回路98は、スロットマシン1に供給される電源電圧を監視し、電圧低下を検出したときに、その旨を示す電圧低下信号をサブCPU91aに対して出力する。
サブCPU91aは、遊技制御基板40から送信されるコマンドを受けて、演出を行うための各種の制御を行うと共に、演出制御基板90に搭載された制御回路の各部を直接的又は間接的に制御する。サブCPU91aは、メインCPU41aと同様に、割込機能(割込禁止機能を含む)を備える。サブ制御部91の割込端子の1つは、コマンド伝送ラインのうち、メイン制御部41がコマンドを送信する際に出力するストローブ(INT)信号線に接続されており、サブCPU91aは、ストローブ信号の入力に基づいて割込を発生させて、メイン制御部41からのコマンドを取得し、バッファに格納するコマンド受信割込処理を実行する。また、サブCPU91aは、クロック入力数が一定数に到達する毎、すなわち、一定間隔毎に割込を発生させて後述するタイマ割込処理(サブ)を実行する。また、サブ制御部91の割込端子の1つは、電断検出回路98と接続されており、サブCPU91aは、電断検出回路98から出力された電圧低下信号の入力に応じて電断割込処理(サブ)を実行する。また、サブCPU91aにおいても未使用の割込が発生した場合には、元の処理に即時復帰させる未使用割込処理を実行するようになっている。
また、サブ制御部91にも、停電時においてバックアップ電源が供給されており、バックアップ電源が供給されている間は、RAM91bに記憶されているデータが保持されるようになっている。
本実施形態のスロットマシン1は、設定値に応じてメダルの払出率が変わるものである。詳しくは、後述する内部抽選において設定値に応じた当選確率を用いることにより、メダルの払出率が変わるようになっている。設定値は1〜6の6段階からなり、6が最も払出率が高く、5、4、3、2、1の順に値が小さくなるほど払出率が低くなる。すなわち、設定値として6が設定されている場合には、遊技者にとって最も有利度が高く、5、4、3、2、1の順に値が小さくなるほど有利度が段階的に低くなる。なお、設定値は1、3、6や、1、4、H(High)等の3段階や、1〜7の7段階で設定してもよく、6段階に限定する必要はない。
また、本実施形態では、電源投入されたときにおいて(電源スイッチ39がONされたときにおいて)、RAM41bに何ら情報が格納されていない場合、メイン制御部41はRAM異常エラー状態であると判定し、RAM異常エラーを報知する。ところで、スロットマシン1は、製造工場で製造された後、遊技店まで搬送され、スロットマシン1の電源スイッチ39が店員などによりONされる(以下、「最初の電源投入」という。)。最初の電源投入時までは、遊技者により遊技されていないことから、RAM41bには何ら情報は格納されていない。したがって、最初の電源投入時には、メイン制御部41によりRAM異常エラーを報知する。このRAM異常エラーを解除するためには、設定キースイッチ37をONにすることにより、設定変更状態に移行させる必要がある。
設定変更状態は、設定値表示器24にRAM41bから読み出された設定値が設定値表示器24に表示値として表示され、リセット/設定スイッチ38の操作による設定値の変更操作が可能な状態である。また、製造工場で製造されてから(または工場出荷時から)最初に設定値が変更されるまでは、設定値の初期値が設定されている。よって、スロットマシン1が搬入されて初めて設定変更状態に移行されたときには、設定値の初期値(たとえば、「1」)が設定値表示器24に表示される。その後、リセット/設定スイッチ38が操作されると、設定値表示器24に表示された表示値が1ずつ更新されていく(設定6からさらに操作されたときは、設定1に戻る)。そして、スタートスイッチ7が操作されると表示値を設定値として確定する。そして、設定キースイッチ37がOFFされると、確定した表示値(設定値)がメイン制御部41のRAM41bに格納され、遊技の進行が可能な状態(以下、「遊技可能状態」という。)に移行される。また、遊技可能状態に移行されているときでも、設定キースイッチ37をON状態としてさらにスロットマシン1の電源をONすることにより設定変更状態に移行させることができる。
また、設定値を確認するためには、ゲーム終了後、賭数が設定されていない状態で設定キースイッチ37をON状態とすればよい。このような状況で設定キースイッチ37をON状態とすると、設定値表示器24にRAM41bから読み出された設定値が表示されることで設定値を確認可能な設定確認状態に移行する。設定確認状態においては、ゲームの進行が不能であり、設定キースイッチ37をOFF状態とすることで、設定確認状態が終了し、ゲームの進行が可能な状態に復帰することとなる。
本実施形態のスロットマシン1においては、メインCPU41aが電断検出回路48からの電圧低下信号を検出した際に、電断割込処理(メイン)を実行する。電断割込処理(メイン)では、メインCPU41aは、レジスタの格納値を後述するRAM41bのスタックに退避させ、RAM41bに何れかのビットが1となる破壊診断用データ(本実施形態では、5AH)、すなわち、0以外の特定のデータを格納すると共に、RAM41bの全ての領域に格納されたデータに基づくRAMパリティが0となるようにRAMパリティ調整用データを計算し、RAM41bに格納する。ここで、RAMパリティとは、RAM41bの該当する領域(本実施形態では、全ての領域)の各ビットに格納されている値の排他的論理和として算出される値である。このため、RAM41bの全ての領域に格納されたデータに基づくRAMパリティが0であれば、RAMパリティ調整用データは0となり、RAM41bの全ての領域に格納されたデータに基づくRAMパリティが1であれば、RAMパリティ調整用データは1となる。
そして、メインCPU41aは、その起動時においてRAM41bの全ての領域に格納されたデータに基づいてRAMパリティを計算すると共に、破壊診断用データの値を確認し、RAMパリティが0であり、かつ破壊診断用データの値も正しいことを条件に、RAM41bに記憶されているデータに基づいてメインCPU41aの処理状態を電断前の状態に復帰させる。但し、メインCPU41aは、RAMパリティが0でない場合(1の場合)や破壊診断用データの値が正しくない場合には、RAM異常と判定し、RAM異常エラーコードをレジスタにセットしてRAM異常エラー状態に遷移させ、遊技の進行を不能化させるようになっている。なお、RAM異常エラー状態は、他のエラー状態と異なり、リセットスイッチ23やリセット/設定スイッチ38を操作しても解除されないようになっており、上述した設定変更状態において新たな設定値が設定されるまで解除されることがない。前述したように、最初の電源投入時には、RAM異常エラー状態と判定される。このRAM異常エラー状態から遊技可能状態に移行させるためには、RAM異常エラーを解除する必要がある。このRAM異常エラーを解除するための操作とは、たとえば、設定変更状態に移行させて新たな設定値を設定する操作である。最初の電源投入時から設定変更状態に移行させて設定値が設定されるまでの期間を、以下では初期設定期間という。初期設定期間が終了した後は、遊技可能状態に移行される。
また、RAM異常エラーを解除する操作は、他の操作であってもよい。他の操作とは、たとえば、リセット/設定スイッチ38を操作(長押し)しながら、電源スイッチ39をオンさせる操作である。
また、サブCPU91aも電断検出回路98からの電圧低下信号を検出した際に、電断割込処理(サブ)を実行する。電断割込処理(サブ)では、サブCPU91aは、レジスタの格納値を後述するRAM91bのスタックに退避させ、RAM91bに何れかのビットが1となる破壊診断用データを格納すると共に、RAM91bの全ての領域に格納されたデータに基づくRAMパリティが0となるようにRAMパリティ調整用データを計算し、RAM91bに格納する処理を行う。
そして、サブCPU91aは、その起動時においてRAM91bの全ての領域に格納されたデータに基づいてRAMパリティを計算し、RAMパリティが0であることを条件に、RAM91bに記憶されているデータに基づいてサブCPU91aの処理状態を電断前の状態に復帰させる。但し、サブCPU91aは、RAMパリティが0でない場合(1の場合)には、RAM異常と判定し、RAM91bを初期化するようになっている。この場合、メインCPU41aの場合と異なり、RAM91bが初期化されるのみで、演出の実行が不能化されることはない。
次に、メイン制御部41のRAM41bの初期化について説明する。メイン制御部41のRAM41bの格納領域は、重要ワーク、一般ワーク、特別ワーク、設定値ワーク、停止相ワーク、非保存ワーク、未使用領域、スタック領域に区分されている。
重要ワークは、各種表示器やLEDの表示用データ、I/O41dの入出力データ、遊技時間の計時カウンタ等、BB終了時に初期化すると不都合があるデータが格納されるワークである。一般ワークは、停止制御テーブル、停止図柄、メダルの払出枚数、BB中のメダル払出総数等、BB終了時に初期化可能なデータが格納されるワークである。特別ワークは、演出制御基板90へコマンドを送信するためのデータ、各種ソフトウェア乱数等、設定開始前にのみ初期化されるデータが格納されるワークである。設定値ワークは、内部抽選処理で抽選を行う際に用いる設定値が格納されるワークであり、設定開始前(設定変更モードへの移行前)の初期化において0が格納された後、1に補正され、設定終了時(設定変更モードへの終了時)に新たに設定された設定値が格納されることとなる。停止相ワークは、リールモータ32L、32C、32Rの停止相を示すデータが格納されるワークであり、リールモータ32L、32C、32Rが停止状態となった際にその停止相を示すデータが格納されることとなる。非保存ワークは、各種スイッチ類の状態を保持するワークであり、起動時にRAM41bのデータが破壊されているか否かに関わらず必ず値が設定されることとなる。未使用領域は、RAM41bの格納領域のうちの使用していない領域であり、後述する複数の初期化条件の何れか1つでも成立すれば初期化されることとなる。スタック領域は、メインCPU41aのレジスタから退避したデータが格納される領域であり、このうちの未使用スタック領域は、未使用領域と同様に、後述する複数の初期化条件の何れか1つでも成立すれば初期化されることとなるが、使用中スタック領域は、プログラムの続行のため、初期化されることはない。
本実施形態において、メインCPU41aは、設定キースイッチ37、リセット/設定スイッチ38の双方がONの状態での起動時、RAM異常エラー発生時、設定キースイッチ37のみがONの状態での起動時、BB終了時、設定キースイッチ37、リセット/設定スイッチ38の双方がOFFの状態での起動時においてRAM41bのデータが破壊されていないとき、1ゲーム終了時、の6つからなる初期化条件が成立した際に、各初期化条件に応じて初期化される領域の異なる5種類の初期化を行う。
初期化0は、起動時において設定キースイッチ37、リセット/設定スイッチ38の双方がONの状態であり、設定変更モードへ移行する場合において、その前に行う初期化、またはRAM異常エラー発生時に行う初期化であり、初期化0では、RAM41bの格納領域のうち、使用中スタック領域を除く全ての領域(未使用領域及び未使用スタック領域を含む)が初期化される。初期化1は、起動時において設定キースイッチ37のみがONの状態であり、設定変更モードへ移行する場合において、その前に行う初期化であり、初期化1では、RAM41bの格納領域のうち、使用中スタック領域及び停止相ワークを除く全ての領域(未使用領域及び未使用スタック領域を含む)が初期化される。初期化2は、BB終了時に行う初期化であり、初期化2では、RAM41bの格納領域のうち、一般ワーク、未使用領域及び未使用スタック領域が初期化される。初期化3は、起動時において設定キースイッチ37、リセット/設定スイッチ38の双方がOFFの状態であり、かつRAM41bのデータが破壊されていない場合において行う初期化であり、初期化3では、非保存ワーク、未使用領域及び未使用スタック領域が初期化される。初期化4は、1ゲーム終了時に行う初期化であり、初期化4では、RAM41bの格納領域のうち、未使用領域及び未使用スタック領域が初期化される。
なお、本実施形態では、初期化0、初期化1を設定変更モードの移行前に行っているが、設定変更モードの終了時、すなわち、設定が確定した後に行うようにしてもよい。この場合、設定値ワークを初期化してしまうと確定した設定値が失われてしまうこととなるので、設定値ワークの初期化は行われない。
本実施形態のスロットマシン1は、上述のように遊技状態に応じて設定可能な賭数の規定数が定められており、遊技状態に応じて定められた規定数の賭数が設定されたことを条件にゲームを開始させることが可能となる。本実施形態では、後に説明するが、遊技可能状態中における遊技状態として、レギュラーボーナス(以下ではRBと称す)と、通常遊技状態と、があり、何れの遊技状態であっても賭数の規定数として3が定められており、遊技状態に関わらず、賭数として3が設定されるとゲームを開始させることが可能となる。なお、本実施形態では、遊技状態に応じた規定数の賭数が設定された時点で、入賞ラインL1〜L5の全てが有効化されることとなる。初期設定期間が終了した後は、通常遊技状態に制御される。
本実施形態のスロットマシン1は、全てのリール(左リール2L、中リール2C及び右リール2R)が停止した際に、有効入賞ライン(以下、単に入賞ラインと呼ぶ)上に役と呼ばれる図柄の組合せが揃うと入賞となる。役は、同一図柄の組合せであってもよいし、異なる図柄を含む組合せであってもよい。入賞となる役の種類は、遊技状態に応じて定められているが、大きく分けて、メダルの払い出しを伴う小役と、賭数の設定を必要とせずに次のゲームを開始可能となる再遊技役と、遊技状態の移行を伴う特別役と、がある。以下では、小役と再遊技役をまとめて一般役とも呼ぶ。遊技状態に応じて定められた各役の入賞が発生するためには、後述する内部抽選に当選して、当該役の当選フラグがRAM41bに設定されている必要がある。
なお、これら各役の当選フラグのうち、小役及び再遊技役の当選フラグは、当該フラグが設定されたゲームにおいてのみ有効とされ、次のゲームでは無効となるが、特別役の当選フラグは、当該フラグにより許容された役の組合せが揃うまで有効とされ、許容された役の組合せが揃ったゲームにおいて無効となる。すなわち、特別役の当選フラグが一度当選すると、たとえ、当該フラグにより許容された役の組合せを揃えることができなかった場合にも、その当選フラグは無効とされずに、次のゲームへ持ち越されることとなる。
このスロットマシン1における役としては、図8に示すように、特別役としてレギュラーボーナス(以下、RBという。)と、ビッグボーナス(1)、(2)(以下、BB(1)、(2)という。)が定められている。また、小役として、スイカ、チェリー、ベルが定められ、再遊技役として、リプレイが定められている。
チェリーは、何れの遊技状態においても左リール2Lについて、入賞ラインの何れかに「チェリー−ANY−ベル」又は「チェリー−ANY−リプレイ」の組合せが揃ったとき、すなわち、左リール2Lにおいて、入賞ラインの何れかに「チェリー」の図柄が導出され、右リール2Rの、左リール2Lに「チェリー」が停止した入賞ラインに「ベル」又は「リプレイ」の図柄が導出されたときに入賞となり、2枚のメダルが払い出される。
スイカは、何れの遊技状態においても入賞ラインの何れかに「スイカ−スイカ−スイカ」の組合せが揃ったときに入賞となり、15枚のメダルが払い出される。
ベルは、何れの遊技状態においても入賞ラインの何れかに「ベル−ベル−ベル」の組合せが揃ったときに入賞となり、12枚のメダルが払い出される。
リプレイは、通常遊技状態において入賞ラインに「リプレイ−リプレイ−リプレイ」の組合せが揃ったときに入賞となる。リプレイが入賞したときには、メダルの払い出しはないが、次のゲームを、改めて賭数を設定することなく開始できるので、次のゲームで設定不要となった賭数に対応した3枚のメダルが払い出されるのと実質的には同じこととなる。
RBは、RB以外の遊技状態において入賞ラインの何れかに「網7−網7−黒7」の組合せが揃ったときに入賞となり、遊技状態がRBに移行する。RBは、小役、特にベルの当選確率が高まることによって他の遊技状態よりも遊技者にとって有利となる遊技状態であり、RBが開始した後、12ゲームを消化したとき、または4ゲーム入賞(役の種類は、何れでも可)したとき、の何れか早いほうで終了する。
BB(1)は、RB以外の遊技状態において入賞ラインの何れかに「黒7−黒7−黒7」の組合せが揃ったときに入賞となる。BB(2)は、RB以外の遊技状態において入賞ラインの何れかに「白7−白7−白7」の組合せが揃ったときに入賞となる。
BB(1)(2)が入賞すると、遊技状態がBBに移行すると共に同時にRBに移行し、RBが終了した際に、BBが終了していなければ、再度RBに移行し、BBが終了するまで繰り返しRB状態に制御される。すなわち、BB中は、常にRB状態に制御されることとなる。そして、BBは、当該BB中において遊技者に払い出したメダルの総数が480枚を超えたときに終了する。BBの終了時には、RBの終了条件が成立しているか否かに関わらずRBも終了する。
続いて、本実施形態の内部抽選について説明する。内部抽選は、上記した各役への入賞を許容するか否かを、全てのリール(左リール2L、中リール2C及び右リール2R)の表示結果が導出表示される以前に(実際には、スタートスイッチ7の検出時)決定するものである。内部抽選では、先ず、内部抽選用の乱数(0〜65535の整数)が取得される。そして、遊技状態及び特別役の持ち越しの有無に応じて定められた各役について、取得した内部抽選用の乱数と、遊技状態、賭数及び設定値に応じて定められた各役の判定値数に応じて、抽選が行われる。
本実施形態では、図9に示すように、遊技状態が、通常遊技状態であるか、RB(BB)であるか、によって内部抽選の対象となる役が異なり、さらに通常遊技状態においては、特別役の持越中か否か(通常:特別役の持ち越されていない通常遊技状態、当選中:特別役の持ち越されている通常遊技状態)によっても内部抽選の対象が異なる。
遊技状態が通常遊技状態であり、特別役が持ち越されていない状態であれば、RB、BB(1)、BB(2)、RB+スイカ、RB+チェリー、BB(1)+スイカ、BB(1)+チェリー、BB(2)+スイカ、BB(2)+チェリー、リプレイ、スイカ、チェリー、ベルが内部抽選の対象役として順に読み出される。
遊技状態が通常遊技状態であり、特別役が持ち越されている状態であれば、リプレイ、スイカ、チェリー、ベルが内部抽選の対象役として順に読み出される。
遊技状態がRB(BB)であれば、スイカ、チェリー、ベルが内部抽選の対象役として順に読み出される。
内部抽選では、現在の遊技状態及び設定値に対応して定められた各役の判定値数を、内部抽選用の乱数に順次加算し、加算の結果がオーバーフローしたときに、当該役に当選したものと判定される。このため、判定値数の大小に応じた確率(判定値数/65536)で役が当選することとなる。
内部抽選において、何れかの役の当選が判定された場合には、メインCPU41aは、当選が判定された役に対応する当選フラグをRAM41bに割り当てられた内部当選フラグ格納ワークに設定する。内部当選フラグ格納ワークは、2バイトの格納領域にて構成されており、そのうちの上位バイトが、特別役の当選フラグが設定される特別役格納ワークとして割り当てられ、下位バイトが、一般役の当選フラグが設定される一般役格納ワークとして割り当てられている。詳しくは、特別役が当選した場合には、メインCPU41aは、当該特別役が当選した旨を示す特別役の当選フラグを特別役格納ワークに設定し、一般役格納ワークに設定されている当選フラグをクリアする。また、一般役が当選した場合には、メインCPU41aは、当該一般役が当選した旨を示す一般役の当選フラグを一般役格納ワークに設定する。なお、何れの役及び役の組合せにも当選しなかった場合には、一般役格納ワークのみクリアされる。
次に、各リール2L、2C、2Rの停止制御について説明する。メインCPU41aは、各リール2L、2C、2Rが回転を開始したとき、又は、何れかのリールが停止し、未停止のリールが残っているとき、ROM41cに格納されているテーブルインデックス及びテーブル作成用データを参照して、回転中のリールそれぞれの停止制御テーブルを作成する。そして、メインCPU41aは、回転中のリールに対応するストップスイッチ8L、8C、8Rのうち何れかの操作が検出されると、該当するリールの停止制御テーブルを参照し、参照した停止制御テーブルの滑りコマ数に基づいて、操作されたストップスイッチ8L、8C、8Rに対応する左リール2L、中リール2C、右リール2Rの回転を停止させる制御を行う。
次に、メインCPU41aが回転中のリールに対応する何れかのストップスイッチ8L、8C、8Rの操作を検出した場合、該当するリールに表示結果を導出させる際の制御について説明する。メインCPU41aは、回転中のリールに対応する何れかのストップスイッチ8L、8C、8Rの操作を検出すると、停止操作を検出した時点のリール基準位置(例えば、0番の領域)からのステップ数に基づいて停止操作位置の領域番号を特定し、停止操作が検出されたリールの停止制御テーブルを参照し、特定した停止操作位置の領域番号に対応する滑りコマ数を取得する。そして、メインCPU41aは、取得した滑りコマ数分リールを回転させて停止させる制御を行う。これにより、停止操作が検出された停止操作位置の領域番号に対応する領域から滑りコマ数分先の停止位置となる領域番号に対応する領域が、停止基準位置(本実施形態では、透視窓3の下段図柄の領域)に停止することとなる。
本実施形態のテーブルインデックスには、一の遊技状態における一の内部当選状態に対応する一のアドレスのみが格納されている。さらに、一のテーブル作成用データには、一のリールの停止状況(及び停止済みリールの停止位置)に対応する停止制御テーブルの格納領域のアドレスとして、一のアドレスのみが格納されている。すなわち、遊技状態、内部当選状態に対応するテーブル作成用データと、リールの停止状況(及び停止済みリールの停止位置)に対応する停止制御テーブルの格納領域のアドレスとは一意に定められており、これらを参照して作成される停止制御テーブルも一意に定められる。このため、遊技状態、内部当選状態、リールの停止状況(及び停止済みリールの停止位置)の全てが同一条件である場合、メインCPU41aは、同一の停止制御テーブルに基づき制御を行う。
また、本実施形態では、滑りコマ数として0〜4の値が定められており、停止操作を検出してから最大4コマ図柄を引き込んでリールを停止させることが可能である。すなわち、停止操作を検出した停止操作位置を含め、最大5コマの範囲から図柄の停止位置を指定できる。また、1図柄分リールを移動させるのに1コマの移動が必要であるので、停止操作を検出してから最大4図柄を引き込んでリールを停止させることが可能であり、停止操作を検出した停止操作位置を含め、最大5図柄の範囲から図柄の停止位置を指定できる。
本実施形態では、何れかの役に当選した場合、その役を何れかの入賞ライン上に4コマの範囲内で最大限に引き込む制御を行うような停止制御テーブルを生成する。また、何れの役にも当選していない場合には、何れの役も入賞ライン上に揃わない制御を行うような停止制御テーブルを生成する。すなわち、何れかの役に当選した場合、当選役の4コマの範囲内で停止操作をすると、その当選役に応じた図柄の組み合わせが揃う制御がなされ、例えば滑りコマ数が2コマで停止することはない。また、何れの役にも当選していない場合、何れかの役を0コマの範囲で停止操作をしても、滑りコマ数が設定されているため、何れの役も揃わない制御がなされる。
図6に示すように、左リール2Lの「ベル」、中リール2Cの「ベル」、右リール2Rの「ベル」は、それぞれ4コマ以内の間隔で配置されており、ベルの当選時には、各リールの停止操作をどのタイミングで行った場合でも、必ず「ベル−ベル−ベル」の組合せが入賞ライン上に揃い、ベルが入賞することとなる。また、左リール2Lの「リプレイ」、中リール2Cの「リプレイ」、右リール2Rの「リプレイ」も、それぞれ4コマ以内の間隔で配置されており、リプレイの当選時には、各リールの停止操作をどのタイミングで行った場合でも、必ず「リプレイ−リプレイ−リプレイ」の組合せが入賞ライン上に揃い、リプレイが入賞することとなる。
一方で、左リール2Lの「チェリー」は、7コマを超える間隔にて配置されており、チェリーの当選時には、「チェリー」の引込範囲となるタイミングで左リール2Lの停止操作を行えば「チェリー−ANY−ベル」または「チェリー−ANY−リプレイ」の組合せが入賞ラインに揃ってチェリーが入賞することとなる。一方、「チェリー」の引込範囲外となるタイミングで右リール2Rの停止操作を行うと、チェリーは入賞せず、取りこぼすこととなる。
また、左リール2Lの「スイカ」、中リール2Cの「スイカ」、右リール2Rの「スイカ」も、4コマを超える間隔にて配置された箇所があり、スイカの当選時には、「スイカ」の引込範囲となるタイミングで各リールの停止操作を行えば「スイカ−スイカ−スイカ」の組合せが入賞ライン上に揃ってスイカが入賞することとなる。一方、何れか1つのリールでも「スイカ」の引込範囲外となるタイミングで停止操作を行うと、スイカは入賞せず、取りこぼすこととなる。
また、BB(1)〜(2)についても、構成図柄が4コマを超える間隔にて配置された箇所があり、BB(1)〜(2)の何れかが当選しても、当選したBBの構成図柄の引込範囲となるタイミングで各リールの停止操作を行えば、当選したBBが入賞することとなるが、何れか1つのリールでも当選したBBの構成図柄の引込範囲外となるタイミングで停止操作すると、BBは入賞せず、取りこぼすこととなる。なお、BBは、上述のように取りこぼしても、次ゲームに持ち越されることから、1度BBに当選すれば、例え、取りこぼしても、次ゲーム以降で適切なタイミングで停止操作を行うことで入賞させることが可能となる。
特別役が前ゲーム以前から持ち越されている状態で小役が当選した場合や、特別役が持ち越されていない状態で特別役と小役が同時に当選した場合等、特別役と小役が同時に当選している場合には、当選した小役を入賞ライン上に、4コマの範囲内で最大限に引き込むように滑りコマ数が定められていると共に、当選した小役を入賞ライン上に、4コマの範囲で引き込めない停止操作位置については、当選した特別役を入賞ライン上に4コマの範囲で最大限に引き込むように滑りコマ数が定められた停止制御テーブルを作成し、リールの停止制御を行う。これにより、停止操作が行われた際に、入賞ライン上に最大4コマの引込範囲で当選している小役を揃えて停止させることができれば、これを揃えて停止させる制御が行われ、入賞ライン上に最大4コマの引込範囲で当選している小役を引き込めない場合に、入賞ライン上に最大4コマの引込範囲で当選している特別役を揃えて停止させることができれば、これを揃えて停止させる制御が行われる。つまり、当選していない役は、4コマの引込範囲で、はずして停止させる制御が行われることとなる。すなわち、このような場合には、特別役よりも小役を入賞ライン上に揃える制御が優先され、小役を引き込めない場合にのみ、特別役を有効させることが可能となる。
なお、本実施形態では、特別役と小役が同時に当選している場合に、特別役よりも小役を入賞ライン上に揃える制御が優先され、小役を引き込めない場合にのみ、特別役を入賞させることが可能となる構成であるが、小役よりも特別役を入賞ライン上に揃える制御が優先され、特別役を引き込めない場合にのみ、小役を入賞させることが可能となる構成としてもよい。
特別役が前ゲーム以前から持ち越されている状態で再遊技役が当選した場合や特別役が持ち越されていない状態で特別役と再遊技役が同時に当選した場合等、特別役と再遊技役が同時に当選している場合には、停止操作が行われた際に、入賞ライン上に最大4コマの引込範囲で再遊技役の図柄を揃えて停止させる制御が行われる。なお、この場合、再遊技役を構成する図柄は、左リール2L、中リール2C、右リール2Rの何れについても5図柄以内、すなわち、4コマ以内の間隔で配置されており、4コマの引込範囲で必ず任意の位置に停止させることができるので、特別役と再遊技役が同時に当選している場合には、遊技者によるストップスイッチ8L、8C、8Rの操作タイミングに関わらずに、必ず再遊技役が揃って入賞することとなる。すなわち、このような場合には、特別役よりも再遊技役を入賞ライン上に揃える制御が優先され、必ず再遊技役が入賞することとなる。
本実施形態において、メインCPU41aは、左リール2L、中リール2C、右リール2Rの回転が開始した後、ストップスイッチ8L、8C、8Rの操作が検出されるまで、停止操作が未だ検出されていないリールの回転を継続し、ストップスイッチ8L、8C、8Rの操作が検出されたことを条件に、対応するリールを停止させる制御を行う。なお、リール回転エラーの発生により、一時的にリールの回転が停止した場合でも、その後リール回転が再開した後、ストップスイッチ8L、8C、8Rの操作が検出されるまで、停止操作が未だ検出されていないリール2の回転を継続し、ストップスイッチ8L、8C、8Rの操作が検出されたことを条件に、対応するリールを停止させる制御を行う。
本実施形態では、ストップスイッチ8L、8C、8Rの操作が検出されたことを条件に、対応するリールを停止させる制御を行うようになっているが、リールの回転が開始してから、予め定められた自動停止時間が経過した場合には、リールの停止操作がなされない場合でも、停止操作がなされたものとみなして自動的に各リールを停止させる自動停止制御を行うようにしてもよい。この場合には、遊技者の操作を介さずにリールが停止することとなるため、例え、何れかの役が当選している場合でも、何れの役も構成しない表示結果を導出させることが好ましい。
次に、メインCPU41aが演出制御基板90に対して送信するコマンドについて説明する。
本実施形態では、メインCPU41aが、演出制御基板90に対して、BETコマンド、クレジットコマンド、内部当選コマンド、リール回転開始コマンド、リール停止コマンド、入賞判定コマンド、払出開始コマンド、払出終了コマンド、遊技状態コマンド、待機コマンド、打止コマンド、エラーコマンド、復帰コマンド、設定開始コマンド、確認開始コマンド、確認終了コマンド、操作検出コマンド、遊技カウンタ1コマンド、遊技カウンタ2コマンド、ドア開放コマンド、コネクタ外れコマンドを含む複数種類のコマンドを送信する。
これらコマンドは、コマンドの種類を示す1バイトの種類データとコマンドの内容を示す1バイトの拡張データとからなり、サブCPU91aは、種類データからコマンドの種類を判別できるようになっている。
BETコマンドは、メダルの投入枚数、すなわち、賭数の設定に使用されたメダル枚数を特定可能なコマンドであり、ゲーム終了後(設定変更後)からゲーム開始までの状態であり、規定数の賭数が設定されていない状態において、メダルが投入されるか、MAXBETスイッチ6が操作されて賭数が設定されたときに送信される。また、BETコマンドは、賭数の設定操作がなされたときに送信されるので、BETコマンドを受信することで賭数の設定操作がなされたことを特定可能である。
クレジットコマンドは、クレジットとして記憶されているメダル枚数を特定可能なコマンドであり、ゲーム終了後(設定変更後)からゲーム開始までの状態であり、規定数の賭数が設定されている状態において、メダルが投入されてクレジットが加算されたときに送信される。
内部当選コマンドは、内部当選フラグの当選状況、並びに成立した内部当選フラグの種類を特定可能なコマンドであり、スタートスイッチ7が操作されてゲームが開始したときに送信される。また、内部当選コマンドは、スタートスイッチ7が操作されたときに送信されるので、内部当選コマンドを受信することでスタートスイッチ7が操作されたことを特定可能である。
リール回転開始コマンドは、リールの回転の開始を通知するコマンドであり、左リール2L、中リール2C、右リール2Rの回転が開始されたときに送信される。
リール停止コマンドは、停止するリールが左リール2L、中リール2C、右リール2Rの何れかであるか、該当するリールの停止操作位置の領域番号、該当するリールの停止位置の領域番号を特定可能なコマンドであり、各リールの停止操作に伴う停止制御が行われる毎に送信される。また、リール停止コマンドは、ストップスイッチ8L、8C、8Rが操作されたときに送信されるので、リール停止コマンドを受信することでストップスイッチ8L、8C、8Rが操作されたことを特定可能である。
入賞判定コマンドは、入賞の有無、並びに入賞の種類、入賞時のメダルの払出枚数を特定可能なコマンドであり、全リールが停止して入賞判定が行われた後に送信される。
払出開始コマンドは、メダルの払出開始を通知するコマンドであり、入賞やクレジット(賭数の設定に用いられたメダルを含む)の精算によるメダルの払出が開始されたときに送信される。また、払出終了コマンドは、メダルの払出終了を通知するコマンドであり、入賞及びクレジットの精算によるメダルの払出が終了したときに送信される。
遊技状態コマンドは、次ゲームの遊技状態を特定可能なコマンドであり、設定変更状態の終了時及びゲームの終了時に送信される。
待機コマンドは、待機状態へ移行する旨を示すコマンドであり、1ゲーム終了後、賭数が設定されずに一定時間経過して待機状態に移行するとき、クレジット(賭数の設定に用いられたメダルを含む)の精算によるメダルの払出が終了し、払出終了コマンドが送信された後に送信される。
打止コマンドは、打止状態の発生または解除を示すコマンドであり、BB終了後、エンディング演出待ち時間が経過した時点で打止状態の発生を示す打止コマンドが送信され、リセット操作がなされて打止状態が解除された時点で、打止状態の解除を示す打止コマンドが送信される。
エラーコマンドは、エラーの発生または解除、エラーの種類、およびエラーが発生した日時を示すコマンドであり、エラーが判定され、エラー状態に制御された時点で、エラーの発生及びその種類を示すエラーコマンドが送信され、リセット操作がなされてエラーが解除された時点で、エラーの解除を示すエラーコマンドが送信される。
復帰コマンドは、メインCPU41aが、電断前の制御状態に復帰した旨を示すコマンドであり、メインCPU41aの起動時において電断前の制御状態に復帰した際に送信される。
設定開始コマンドは、設定変更状態の開始を示すコマンドであり、設定変更状態に移行する際に送信される。また、設定変更状態への移行に伴ってメインCPU41aの制御状態が初期化されるため、設定開始コマンドにより、メインCPU41aの制御状態が初期化されたことが特定可能となる。
確認開始コマンドは、設定確認状態の開始を示すコマンドであり、設定確認状態に移行する際に送信される。確認終了コマンドは、設定確認状態の終了を示すコマンドであり、設定確認状態の終了時に送信される。
操作検出コマンドは、操作スイッチ類(MAXBETスイッチ6、スタートスイッチ7、ストップスイッチ8L,8C,8R)の検出状態(ON/OFF)を示すコマンドであり、一定間隔毎に送信される。
遊技カウンタ1コマンドは、ゲームごとに規則的に値が更新される遊技カウンタの値を特定可能なコマンドであり、遊技者によりスタートスイッチ7が操作されてゲームが開始したときに送信される。遊技カウンタの値は、RAM41bに格納される。
遊技カウンタ2コマンドは、遊技カウンタ1コマンドと同様に遊技カウンタの値を特定可能なコマンドであり、遊技者が第3停止リールを停止させるためにストップスイッチ8L〜8Rを押下して、そのストップスイッチ8L〜8Rを離したときに送信される。
ドア開放コマンドは、前面扉1bが開放された場合に、前面扉1bが開放されたこと、および前面扉1bが開放された日時を示すコマンドである。ドア開放コマンドは、前面扉1bが開放されたときに送信される。
コネクタ外れコマンドは、メイン側でコネクタ外れが生じた場合に、コネクタ外れが生じたこと、およびコネクタ外れの日時を示すコマンドである。コネクタ外れとは、接続されていたコネクタが外れることである。コネクタ外れコマンドは、コネクタ外れが生じたときに送信される。
上記のこれらのコマンドのうち、設定開始コマンド、RAM異常を示すエラーコマンド、復帰コマンドは、起動処理において割込が許可される前の段階で生成され、RAM41bの特別ワークに割り当てられた特定コマンド送信用バッファに格納され、直ちに送信される。
設定開始コマンド、RAM異常を示すエラーコマンド、復帰コマンド、操作検出コマンド以外のコマンドは、ゲーム処理においてゲームの進行状況に応じて生成され、RAM41bの特別ワークに設けられた通常コマンド送信用バッファに一時格納され、タイマ割込処理(メイン)において送信される。
本実施形態では、ゲーム処理においてコマンドが生成され、通常コマンド送信用バッファに格納される。タイマ割込処理(メイン)のコマンド送信処理において、コマンド送信用バッファに格納された未送信のコマンドが検知されると、通常コマンド送信用バッファに格納された未送信のコマンドが送信される。
また、通常コマンド送信用バッファには、複数のコマンドを格納可能な領域が設けられており、通常コマンド送信用バッファに格納された未送信のコマンドの送信を待たずに、新たに生成したコマンドを通常コマンド送信用バッファの空き領域に格納することが可能となっている。
また、メインCPU41aは、ゲーム処理において通常コマンド送信用バッファにコマンドを格納する際に、これらコマンドをその生成順に格納すると共に、コマンド送信処理では、通常コマンド送信用バッファに生成・格納された順番でコマンドを送信する。すなわち、通常コマンド送信用バッファに格納されたコマンドは、生成・格納された順番で送信される。
操作検出コマンドは、コマンド送信処理が5回実行される毎に生成され、上述の特定コマンド送信用バッファに格納され、直ちに送信される。また、通常コマンド送信用バッファに未送信のコマンドが格納されている状態で操作検出コマンドの送信時期に到達した場合には、操作検出コマンドの送信を優先し、通常コマンド送信用バッファに格納されている未送信のコマンドは、次回のコマンド送信処理において送信されるようになっている。つまり、1度のコマンド送信処理において複数のコマンドが送信されることがないようになっている。
次に、メインCPU41aが演出制御基板90に対して送信するコマンドに基づいて、サブ制御部91が実行する演出の制御について説明する。
サブCPU91aは、メインCPU41aからのコマンドの送信を示すストローブ信号を入力した際に、コマンド受信割込処理を実行する。コマンド受信割込処理では、RAM91bに設けられた受信用バッファに、コマンド伝送ラインから取得したコマンドを格納する。
サブCPU91aは、タイマ割込処理(サブ)において、受信用バッファに未処理のコマンドが格納されているか否かを判定し、未処理のコマンドが格納されている場合には、そのうち最も早い段階で受信したコマンドに基づいてROM91cに格納された制御パターンテーブルを参照し、制御パターンテーブルに登録された制御内容に基づいて液晶表示器51、演出効果LED52、スピーカ53,54、リールLED55等の各種演出装置の出力制御を行う。
制御パターンテーブルには、複数種類の演出パターン毎に、コマンドの種類に対応する液晶表示器51の表示パターン、演出効果LED52の点灯態様、スピーカ53,54の出力態様、リールLED55の点灯態様等、これら演出装置の制御パターンが登録されており、サブCPU91aは、コマンドを受信した際に、制御パターンテーブルの当該ゲームにおいてRAM91bに設定されている演出パターンに対応して登録された制御パターンのうち、受信したコマンドの種類に対応する制御パターンを参照し、当該制御パターンに基づいて演出装置の出力制御を行う。これにより演出パターン及び遊技の進行状況に応じた演出が実行されることとなる。
なお、サブCPU91aは、あるコマンドの受信を契機とする演出の実行中に、新たにコマンドを受信した場合には、実行中の制御パターンに基づく演出を中止し、新たに受信したコマンドに対応する制御パターンに基づく演出を実行するようになっている。すなわち、演出が最後まで終了していない状態でも、新たにコマンドを受信すると、受信したコマンドが新たな演出の契機となるコマンドではない場合を除き、現在実行していた演出はキャンセルされて、新たなコマンドに基づく演出が実行されることとなる。
特に、本実施形態では、演出の実行中に賭数の設定操作がなされたとき、すなわち、サブCPU91aが、賭数が設定された旨を示すBETコマンドを受信したとき、実行中の演出を中止する。このため、遊技者が、演出を最後まで見るよりも次のゲームを進めたい場合には、演出がキャンセルされ、次のゲームを開始できるので、遊技者に対して煩わしい思いをさせることがない。また、演出の実行中にクレジット又は賭数の精算操作がなされたとき、すなわち、サブCPU91aが、ゲームの終了を示す遊技状態コマンドを受信した後、ゲームの開始を示す内部当選コマンドを受信する前に、払出開始コマンドを受信した場合には、現在実行中の演出を中止する。クレジットや賭数の精算を行うのは、遊技を終了する場合であり、このような場合に実行中の演出を終了させることで、遊技を終了する意志があるのに、不要に演出が継続してしまわないようにしている。
演出パターンは、内部当選コマンドを受信した際に、内部当選コマンドが示す内部抽選の結果に応じた選択率にて選択され、RAM91bに設定される。演出パターンの選択率は、ROM91cに格納された演出テーブルに登録されており、サブCPU91aは、内部当選コマンドを受信した際に、内部当選コマンドが示す内部抽選の結果、後述するレベル及び演出設定に応じて演出テーブルに登録されている選択率を参照し、その選択率に応じて、複数種類の演出パターンから何れかの演出パターンを選択し、選択した演出パターンを当該ゲームの演出パターンとしてRAM91bに設定する。この場合、同じコマンドを受信しても内部当選コマンドの受信時に選択された演出パターンによって異なる制御パターンが選択されるため、結果として演出パターンによって異なる演出が行われることがある。
[RAM91b内のデータベースについて]
次に、RAM91内のデータベースについて説明する。以下では、データベースを「DB」という場合もある。本実施形態では、RAM91内のデータベースとして、特定遊技履歴データベースと、発生情報データベースと、当日の通常遊技履歴データベースと、前日までの通常遊技履歴データベースと、当日の目押しデータベースと、前日までの目押しデータベースとがある。
図10を用いて、RAM91b内の各データベースについて説明する。図10(a)〜(f)はそれぞれ、特定遊技履歴データベース、発生情報データベース、当日の通常遊技履歴データベース、前日までの通常遊技履歴データベース、当日の目押しデータベース、前日までの目押しデータベースの一例を示したものである。本実施形態では、パスワード入力による遊技を開始したときから、1以上のゲーム数を消化して、パスワード入力による遊技を終了するときまでの期間を「特定遊技履歴更新期間」という。特定遊技履歴更新期間は、RAM91b内の特定遊技履歴データベースを更新できる期間である。パスワードとは、ゲームの進行に応じて特定遊技履歴の記録を開始させるためのものや、前回の遊技の特定遊技履歴を引き継ぐためのものである。なお、パスワードを入力せずに、遊技を開始することもできるが、特定遊技履歴は、スロットマシン1には記憶されない。また、「遊技を終了する」とは、図15(a)に示すメニュー画面において、遊技者により「終了」が選択されるか、「二次元コード作成」が選択されることである。「終了」とは、二次元コードを生成せずに、遊技を終了させることである。このように、特定遊技履歴は、パスワードを入力した遊技者(特定の遊技者)の遊技履歴である。
[特定遊技履歴について]
まず、図10(a)に示す特定遊技履歴データベースについて説明する。本実施形態では、図10(a)に示すように、特定遊技履歴データベースは、遊技者の所有する携帯端末1100を識別可能な端末識別情報(SIMデータ)、特定遊技履歴更新期間での、消化ゲーム数、BB回数、RB回数、遊技者がゲーム内で仮想的に保有するキャラクタの現在のレベル、遊技者が獲得した(端数の)経験値等からなる。また、本実施形態では、サブCPU91aは、遊技開始時に、遊技者により、パスワードが入力された場合に、予め定められた達成条件が成立したことを条件に経験値を付与し、10経験値獲得する毎にキャラクタのレベルを加算するようになっている。キャラクタのレベルの値が一定値を超える毎に、実行される可能性のある演出の種類数は増加される。
また、特定遊技履歴更新期間内で、1ゲーム消化するごとに、特定遊技履歴データベースのゲーム数は1ずつ増加更新される。特定遊技履歴更新期間内で、BB、RBに入賞する毎に、特定遊技履歴データベースのBB回数、RB回数は増加更新される。特定遊技履歴更新期間内で、キャラクタのレベルが加算される毎に、特定遊技履歴データベースのレベルは増加更新される。特定遊技履歴更新期間内で、経験値を獲得する毎に、特定遊技履歴データベースの経験値は増加更新される。また、これらの増加更新は、特定遊技履歴更新期間が終了するときに、まとめて更新するようにしてもよい。
[発生情報について]
次に、図10(b)に示す発生情報データベースについて説明する。本実施形態では、発生情報とは、スロットマシン1に発生した事象を特定できる情報である。本実施形態では、発生情報は、エラー情報と、ドア開放情報と、コネクタ外れ情報とを含む。
<エラー情報について>
エラー情報とは、スロットマシン1において発生したエラーを特定できる情報である。本実施形態のスロットマシン1のエラーは、RAM異常エラー、通信エラー、設定値エラー、リール回転エラー、投入エラー、ホッパー払出エラー、払出メダル詰りエラー、投入メダル詰りエラー、投入メダル切れエラー、満タンエラー、ドア開放エラーを含む。
まず、RAM異常エラーについて説明する。本実施形態のスロットマシン1においては、メイン制御部41のCPU41aが電圧低下信号を検出した際に、電断割込処理を実行する。電断割込処理では、レジスタをRAM41bのスタックに退避し、メイン制御部41のRAM41bにいずれかのビットが1となる破壊診断用データ、すなわち0以外の特定のデータを格納するとともに、RAM41bの全ての領域に格納されたデータに基づくRAMパリティが0となるようにRAMパリティ調整用データを計算し、RAM41bに格納する処理を行うようになっている。なお、RAMパリティとはRAM41bの該当する領域(本実施形態では、全ての領域)の各ビットに格納されている値の排他的論理和として算出される値である。このため、RAM41bの全ての領域に格納されたデータに基づくRAMパリティが0であれば、RAMパリティ調整用データは0となり、RAM41bの全ての領域に格納されたデータに基づくRAMパリティが1であれば、RAMパリティ調整用データは1となる。
そして、CPU41aは、その起動時においてRAM41bの全ての領域に格納されたデータに基づいてRAMパリティを計算するとともに、破壊診断用データの値を確認し、RAMパリティが0であり、かつ破壊診断用データの値も正しいことを条件に、RAM41bに記憶されているデータに基づいてCPU41aの処理状態を電断前の状態に復帰させるが、RAMパリティが0でない場合(1の場合)や破壊診断用データの値が正しくない場合には、RAM異常と判定し、遊技の進行を不能化させるようになっている。なお、RAM異常エラー状態は、他のエラー状態と異なり、リセットスイッチ23やリセット/設定スイッチ38を操作しても解除されないようになっており、前述した設定変更状態において新たな設定値が設定されたときに解除される。また、RA異常エラー以外のエラーについては、リセットスイッチ23やリセット/設定スイッチ38が操作されることにより解除される。また、RAM異常エラーは、RAM41bに何ら情報が格納されていない状態で、電源スイッチ39がONされたときにも生じるエラーである。つまり、最初の電源投入がされたときにもRAM異常エラーは発生する。
次に、通信エラーについて説明する。サブ制御部91は、遊技カウンタ1コマンドを取得したときに、遊技カウンタ1コマンドから特定される第1遊技カウンタ値をRAM91bに割り当てられた遊技カウンタ値格納領域1に格納する。また、サブ制御部91は、遊技カウンタ2コマンドを取得したときに、遊技カウンタ2コマンドから特定される第2遊技カウンタ値をRAM91bに割り当てられた遊技カウンタ値格納領域2に格納する。サブ制御部91は、第2遊技カウンタ値を格納すると、該第2遊技カウント値と、遊技カウンタ値格納領域1に格納されている第1遊技カウント値とが一致するか否かを判定する。
この判定処理において、遊技カウンタ値格納領域1には、今回のゲームの開始時に送信された遊技カウンタ1コマンドから特定される第1遊技カウンタ値が格納されている筈である。そして、遊技カウンタの値はゲームの開始前に1インクリメントされた後ゲーム中に重ねて更新されることはないのであるから、今回のゲームの開始時に送信された遊技カウンタ1コマンドから特定される第1遊技カウンタ値と、今回新たに受信した遊技カウンタ2コマンドから特定される第2遊技カウンタ値も同じ筈である。もし、サブ制御部91は、第1遊技カウンタ値と第2遊技カウンタ値とが異なる値であると判断したときには、メイン制御部41とサブ制御部91とが適切に通信できていないことを特定する通信エラーが発生したと判断する。
また、設定値エラーは、設定値が適正な値でない場合(たとえば、設定値が1〜6以外の値である場合)に判定されるエラーである。リール回転エラーは、一定期間以上、リールセンサ33によりリール基準位置が検出されない場合に判定されるエラーである。投入エラーは、メダルの投入が許可されている期間以外で、メダルの投入が検出された場合に判定されるエラーである。ホッパー払出エラーは、払出センサ34cにより、ホッパータンク34aへの不正行為による払出異常が検出された場合に判定されるエラーである。払出メダル詰りエラーは、ホッパータンク34a内において払出されたメダルが詰まったことが検出された場合に判定されるエラーである。投入メダル詰りエラーは、メダル投入口4から投入されたメダルが詰まったことが検出された場合に判定されるエラーである。払出メダル切れエラーは、ホッパータンク34aにメダルが貯留されていないことが検出された場合に判定されるエラーである。満タンエラーは、オーバーフロータンク35が満タン状態であることが満タンセンサ35aにより検出された場合に判定されるエラーである。ドア開放エラーは、前面扉1bが開放された場合に判定されるエラーである。
また、メイン制御部41が発生したことを特定できるエラー(たとえば、RAM異常エラー)が発生したことを、該メイン制御部41が検知すると、発生したエラーについてのエラーコマンドをサブ制御部91に対して送信する。サブ制御部91は該エラーコマンドを解析して、該エラーが発生した日時が特定可能となるように、RAM91b内の発生情報データベースのエラー情報を更新する。また、サブ制御部91が発生したことを特定できるエラー(たとえば、通信エラー)が発生したことを、該サブ制御部91が検知すると、サブ制御部91は、該エラーが発生した日時が特定可能となるように、RAM91b内の発生情報データベースのエラー情報を更新する。
<不正可能性行為について>
以下では、スロットマシン1に対して不正を行う意思のある者を「不正者」という。スロットマシン1の不正行為の一例として、前面扉1bを開放して、スロットマシン1内の部材(たとえば、遊技制御基板40や演出制御基板90)に対して、不正者にとって有利となるような特殊な処理を施す行為がある。また、不正行為の他の例として、スロットマシン1内の部材間同士を接続するコネクタ(たとえば、遊技制御基板40と演出制御基板90とを接続するコネクタ)を外して、不正者にとって、有利となる部材と差し替える行為がある。つまり、不正者により行われる「前面扉1bの開放や、コネクタ外し」は、不正行為といえる。
一方、前面扉1bの開放や、コネクタ外しは、点検などのために店員によって行われる場合があり、店員により行われる「前面扉1bの開放や、コネクタ外し」は、不正行為とはいえない。したがって、「前面扉1bの開放や、コネクタ外し」は、「不正の可能性がある行為」といえる。以下では、「前面扉1bの開放」と「コネクタ外し」とをまとめて「不正可能性行為」という。また、不正可能性行為を特定できる情報を「不正可能性情報」という。本実施形態では、不正可能性情報は、ドア開放情報とコネクタ外れ情報とを含む。
<ドア開放情報について>
まず、ドア開放情報について説明する。本実施形態では、ドア開放情報は、通電時であるとき、または、電断時(スロットマシン1に対して電力が供給されていない状態)であるときに、前面扉1bが開放されたことを特定できる情報である。
ここで、通電時に前面扉1bが開放されたことを特定する手法の一例を説明する。本実施形態では、ループ状の電力線(以下、「第1電力線」という。)により、ドア開放検出スイッチ25と第1電流検出器(図視せず)とが直列に接続されている。通電時には、電源基板101からの電力により第1電力線に電流が流される。つまり、前面扉1bが閉じている状態(つまり、ドア開放検出スイッチ25がONになっている状態)であるときに、第1電力線には電流が流される。一方、前面扉1bが開放された状態(つまり、ドア開放検出スイッチ25がOFFになっている状態)であるときに、第1電力線が途切れて電流が流れなくなる。また、第1電流検出器は、第1電力線に流れる電流を検出している。もし、第1電力線の電流の流れが途切れたとき(つまり前面扉1bが開放されたとき)には、第1電流検出器による電流検出は停止される。電流検出が停止されたときに、メイン制御部41が、該電流検出の停止を特定することにより、前面扉1bが開放されたことを検出することができる。
また、通電時において、電源基板101からの電力により第1電力線に電流が流される。電断時においては、バックアップ電源の電力により、第1電力線に電流が流される。したがって、通電時であるか電断時であるかにかかわらず、第1電力線に電流を流すことが可能である。よって前面扉1bが開放されたときには、メイン制御部41は、第1電流検出器による電流検出の停止を特定できる。つまり、通電時であるか電断時であるかにかかわらず、メイン制御部41は、前面扉1bが開放されたことを検出することができる。
前面扉1bが開放されたときには、サブ制御部91は、メイン制御部41から送信されたドア開放コマンドを受信し、サブ制御部91は、前面扉1bが開放された日時が特定可能となるように、図10記載の発生情報データベースのドア開放情報を更新する。
[コネクタ外れ情報について]
次に、コネクタ外れ情報について説明する。本実施形態では、コネクタ外れ情報は、通電時であるとき、または、電断時であるときに、コネクタ外れを特定できる情報である。まず、通電時に遊技制御基板40に接続されているコネクタのコネクタ外れの特定手法について説明する。
本実施形態では、ループ状の電力線(以下、「第2電力線」という。)により、接続された1組のコネクタと第2電流検出器(図視せず)とが直列に接続されている。ここで、1組のコネクタは、所定の2つの部材間を接続するために用いられる。通電時には、電源基板101からの電力により第2電力線に電流が流される。つまり、コネクタが接続されている状態であるときに、第2電力線には電流が流される。一方、コネクタ外れが生じた状態であるときに、第2電力線が途切れて電流が流れなくなる。また、第2電流検出器は、第2電力線に流れる電流を検出している。もし、第2電力線の電流の流れが途切れたとき(つまりコネクタ外れが生じたとき)には、第2電流検出器による電流検出は停止される。電流検出が停止されたときに、メイン制御部41が、該電流検出の停止を特定することにより、遊技制御基板40に接続されているコネクタのコネクタ外れを検出することができる。
次に、通電時に演出制御基板90に接続されているコネクタのコネクタ外れの特定手法について説明する。本実施形態では、ループ状の電力線(以下、「第3電力線」という。)により、接続された1組のコネクタと第3電流検出器(図視せず)とが直列に接続されている。通電時には、電源基板101からの電力により第3電力線に電流が流される。つまり、コネクタが接続されている状態であるときに、第3電力線には電流が流される。一方、コネクタ外れが生じた状態であるときに、第3電力線が途切れて電流が流れなくなる。また、第3電流検出器は、第3電力線に流れる電流を検出している。もし、第3電力線の電流の流れが途切れたとき(つまりコネクタ外れが生じたとき)には、第3電流検出器による電流検出は停止される。電流検出が停止されたときに、サブ制御部91が、該電流検出の停止を特定することにより、演出制御基板90に接続されているコネクタのコネクタ外れを検出することができる。
また、通電時には、電源基板101からの電力により、第2電力線、第3電力線に電流を流す。また、電断時には、バックアップ電源の電力により、第2電力線、第3電力線に電流を流す。したがって、通電時であるか電断時であるかにかかわらず、第2電力線、第3電力線に電流を流すことが可能である。よってコネクタ外れが生じたときには、メイン制御部41またはサブ制御部91は、第2電流検出器、第3電流検出器による電流検出の停止を特定できる。つまり、通電時であるか電断時であるかにかかわらず、メイン制御部41またはサブ制御部91は、コネクタ外れを検出することができる。
遊技制御基板40に接続されているコネクタのコネクタ外れが生じたときには、メイン制御部41はサブ制御部91に対してコネクタ外れコマンドを送信する。サブ制御部91は、メイン制御部41から送信されたコネクタ外れコマンドを受信し、コネクタ外れが生じた日時が特定可能となるように、図10記載の発生情報データベースのコネクタ外れ情報を更新する。また、演出制御基板90に接続されているコネクタのコネクタ外れが生じたときには、サブ制御部91は、コネクタ外れが生じた日時が特定可能となるように、図10記載の発生情報データベースのコネクタ外れ情報を更新する。なお、図10では、コネクタ外れが生じたコネクタの接続先(遊技制御基板40または演出制御基板90)が区別されていないが、このような区別をしてもよい。
また、遊技制御基板40と演出制御基板90とを接続する特定コネクタについての特定コネクタ外れについては、サブ制御部91が検出するようにすればよい。何故ならば、特定コネクタ外れが生じたということは、メイン制御部41とサブ制御部91とが通信不可能となるということである。したがって、メイン制御部41が特定コネクタ外れを検出する構成である場合には、サブ制御部91に該特定コネクタ外れに係るコネクタ外れコマンドを送信することができず、サブ制御部91は、コネクタ外れ情報を更新することができない。よって特定コネクタ外れについては、サブ制御部91が検出する構成にすることが好ましい。
また、スロットマシン1が製造工場で製造されたときから、遊技店に搬入されて最初の電源投入がされるときまでの期間(以下、「搬入期間」という。)では、電源投入されていないことから、電断状態である。したがって、メイン制御部41またはサブ制御部91は、搬入期間内での、前面扉1bの開放およびコネクタ外れも検出することができる。
なお、図10の例では、通信エラーが、2014年5月28日のAM11:08に発生し、電断時の前面扉1bの開放が、2014年5月27日のAM1:13に発生していることを示している。また、図10の例でのエラー情報は、通信エラーと払出メダル詰りエラーのみを示しているが、他のエラーの発生情報についても発生情報データベースに記憶される。
このように、エラーが発生したときに、サブ制御部91は、エラー発生日時が特定できるように、発生したエラーの種類に対応するエラー情報を更新する。また、前面扉1bが開放されたときに、サブ制御部91は、前面扉1bの開放日時が特定できるように、ドア開放情報を更新する。また、コネクタ外れが生じたときに、サブ制御部91は、コネクタ外れの発生日時が特定できるように、コネクタ外れ情報を更新する。また、電断時(搬入期間も含む)に前面扉1bの開放またはコネクタ外れが発生したときには、発生した不正可能性行為と、不正可能性行為が発生した日時を特定できる発生フラグがRAM91bに格納される。電源がONされたときに、サブ制御部91は、該発生フラグに基づいて、RAM91b内の発生情報データベースが更新する。また、電断時(搬入期間も含む)においても、バックアップ電源によりメイン制御部41またはサブ制御部91はエラーを検出することができる。この場合には、エラーが発生したときには、発生したエラーと、エラーが発生した日時を特定できる発生フラグがRAM91bに格納される。電源がONされたときに、サブ制御部91は、該発生フラグに基づいて、RAM91b内の発生情報データベースが更新する。
[通常遊技履歴について]
説明を図10に戻す。次に、図10(c)および図10(d)に示す通常遊技履歴データベースについて説明する。本実施形態では、たとえば、店員などによりスロットマシン1に対して復電(図24の9時の箇所参照)が行われたときから、たとえば、店員などによりスロットマシン1に対して電断(図24の23時30分の箇所参照)が行われるときまでの期間を「通常遊技履歴更新期間」という。通常遊技履歴更新期間は、RAM91b内の当日の通常遊技履歴データベース(図10(c)参照)を更新できる期間である。
本実施形態では、図10(c)に示すように、当日の通常遊技履歴データベースは、当日の通常遊技履歴更新期間での、消化ゲーム数、BB回数、RB回数、ATに制御された回数、払出されたメダルの枚数、小役が入賞した回数、設定示唆演出Aが実行された回数、設定示唆演出Bが実行された回数を含む。
ここで、「AT」とは、内部抽選処理によりたとえば所定の抽選対象役(本実施形態では、図9に示すベル、スイカ、およびリプレイ)に当選したときに、遊技者にとって有利な操作手順(たとえば、該抽選対象役を入賞させるための操作手順)を報知する期間である。また、「小役」とは、本実施形態では、ベル、スイカ、チェリーをいう。
設定示唆演出AはたとえばキャラAが液晶表示器51に表示される演出である。設定示唆演出Aは、たとえば、第1所定条件が成立したときにおいて、設定値1〜3のうちいずれかが設定されているときには、80%の確率で実行され、設定値4〜6のうちいずれかが設定されているときには、20%の確率で実行される演出である。第1所定条件は、たとえば、特定役が当選することにより成立する条件としてもよい。ここでは、特定役とは、チェリーとするが、他の役であってもよい。また、第1所定条件は特定役の当選に限らず、他の条件であってもよい。第1所定条件は、たとえば、特定役が入賞することにより成立する条件としてもよく、特定のゲーム数(たとえば、1000ゲーム)消化することにより成立する条件としてもよい。
設定示唆演出BはたとえばキャラBが液晶表示器51に表示される演出である。設定示唆演出Bは、たとえば、第1所定条件とは異なる第2所定条件が成立したときにおいて、設定値1〜3のうちいずれかが設定されているときには、20%の確率で実行され、設定値4〜6のうちいずれかが設定されているときには、80%の確率で実行される演出である。第2所定条件は、たとえば、特定役が当選することにより成立する条件としてもよい。ここでは、特定役とは、チェリーとするが、他の役であってもよい。また、第2所定条件は特定役の当選に限らず、他の条件であってもよい。第2所定条件は、たとえば、特定役が入賞することにより成立する条件としてもよく、特定のゲーム数(たとえば、1000ゲーム)消化することにより成立する条件としてもよい。
このように、設定示唆演出Aまたは設定示唆演出Bが実行されることで、設定されている設定値が示唆される。したがって、設定示唆演出Aまたは設定示唆演出Bが実行されることで、設定されている設定値を遊技者に予想させることができることから遊技の興趣を向上させることができる。
また、通常遊技履歴更新期間内では、1ゲーム消化するごとに、通常遊技履歴データベースのゲーム数は1ずつ増加更新される。通常遊技履歴更新期間内で、BB、RBに入賞する毎に、通常遊技履歴データベースのBB回数、RB回数は増加更新される。通常遊技履歴更新期間内で、ATに制御される毎に、通常遊技履歴データベースのAT回数は増加更新される。通常遊技履歴更新期間内で、メダルが払出される毎に、通常遊技履歴データベースのメダル払出枚数は、払出された枚数分だけ増加更新される。通常遊技履歴更新期間内で、小役が入賞する毎に、通常遊技履歴データベースの小役入賞回数は、増加更新される。通常遊技履歴更新期間内で、設定示唆演出Aまたは設定示唆演出Bが実行される毎に、通常遊技履歴データベースの設定示唆演出A回数、または設定示唆演出B回数は増加更新される。
次に、図10(d)に示す前日までの通常遊技履歴データベースについて説明する。前日までの通常遊技履歴データベースでは、過去7日分の通常遊技履歴が記憶される。本実施形態では、図10(d)に示すように、前日までの通常遊技履歴データベースは、通常遊技履歴情報が、過去7日間それぞれの日付に対応付けられて記憶される。なお、通常遊技履歴情報とは、図10(c)に示すように、消化ゲーム数、BB回数、RB回数、ATに制御された回数、払出されたメダルの枚数、小役が入賞した回数、設定示唆演出Aが実行された回数、設定示唆演出Bが実行された回数である。前日までの通常遊技履歴データベースは、復電時処理(図18、図25参照)により、当日の通常遊技履歴情報が、前日までの通常遊技履歴データベースの領域(前日までの通常遊技履歴情報領域)に移行されることにより生成される。つまり、前日までの通常遊技履歴データベースは、通常遊技履歴更新期間内で、1ゲーム消化する毎に更新されるものではない。
次に、図10(e)および図10(f)に示す目押しデータベースについて説明する。本実施形態では、本実施形態では、図10(e)に示すように、目押しに関する情報(目押し情報)が目押しデータベースとして記憶される。目押し情報は、所定のリールにおいて、該所定のリールを停止させる停止操作が実行されたタイミングで、所定ラインを通過した(所定ラインに位置した)図柄の図柄番号(図6の左端の番号)を特定可能な情報である。本実施形態では、「所定のリール」は左リール2Lであり、「所定のリールを停止させる停止操作」は、「左ストップスイッチ8Lへの操作」であり、「所定ライン」は、「L1」である。変形例として、所定のリールは他のリールでもよく、3つのリールのうちの少なくとも2つのリールであってもよい。また、所定ラインは、他のラインであってもよい。
本実施形態の目押しデータベースでは、図柄番号と、該図柄番号から特定される図柄が入賞ラインL1上に位置したときに左ストップスイッチ8Lが操作された回数(ゲーム数)とが対応付けられている。なお、目押し情報をこうする期間は、特定の状態(たとえば、AT)を除外するようにしてもよい。
本実施形態では、通常遊技履歴更新期間において、1ゲーム消化する毎に、RAM91bの目押し情報は更新される。
次に、図10(f)に示す前日までの目押しデータベースについて説明する。前日までの目押しデータベースでは、過去30日分の目押し情報が記憶される。本実施形態では、図10(f)に示すように、前日までの目押しデータベースは、目押し情報が、過去30日間それぞれの日付に対応付けられて記憶される。前日までの目押しデータベースは、復電時処理(図18、図25参照)により、当日の目押しデータベースの目押し情報が、前日までの目押しデータベースの領域に移行されることにより生成される。つまり、前日までの目押しデータベースは、通常遊技履歴更新期間内で、1ゲーム消化する毎に更新されるものではない。
[記憶部220のデータベースについて]
次に、管理サーバ1200の記憶部220のデータベースについて説明する。本実施形態では、記憶部220のデータベースは、遊技者データベース、特定遊技履歴データベース、発生情報データベース、および目押しデータベースを含む。図11を用いて、本実施形態のデータベースを説明する。図11(a)〜(d)はそれぞれ、遊技者データベース、特定遊技履歴データベース、発生情報データベース、目押しデータベースの一例を示したものである。
図11(a)に示すように、遊技者データベースには、遊技者の所有する携帯端末1100を識別可能な端末識別情報(SIMデータ)、現在のステータス(待機中/遊技中)、パスワード(最後に発行されたもの)、現在までの消化総ゲーム数(消化ゲーム数の全ての合計値)、総BB回数、総RB回数、遊技者がゲーム内で仮想的に保有するキャラクタの現在のレベル、遊技者が獲得した(端数の)経験値等からなる遊技者情報が、遊技者別(端末識別情報別)に記憶されている。なお、遊技者情報には、このほかにも、図示はしないが、遊技者名(登録ネーム)、性別、生年月日、都道府県等の遊技者の個人情報(会員情報)も含まれている。本実施形態では、サブCPU91aは、遊技開始時に、遊技者により、パスワードが入力された場合に、予め定められた達成条件が成立したことを条件に経験値を付与し、10経験値獲得する毎にキャラクタのレベルを加算するようになっている。キャラクタのレベルの値が一定値を超える毎に、実行される可能性のある演出の種類数を増加させる。
図11(b)に示すように、特定遊技履歴データベースには、遊技を行った遊技者の所有する携帯端末1100を識別可能な端末識別情報(SIMデータ)、遊技日時、当該遊技開始時にスロットマシン1に入力されたパスワード、当該遊技の遊技終了時にスロットマシン1にてランダムに取得された遊技乱数、当該遊技でのゲーム数、当該遊技でのBB回数、当該遊技でのRB回数、当該遊技の終了時のレベル値、当該遊技の終了時の(端数の)経験値等からなる特定遊技履歴情報が記憶されている。
図11(c)に示すように、発生情報データベースには、スロットマシン識別情報(ID)ごとに、発生情報(エラー情報、ドア開放情報、コネクタ外れ情報)が記憶されている。スロットマシン識別情報(ID)とは、1台のスロットマシンに付加される情報であって、該1台のスロットマシンを識別するための情報である。また、それぞれの発生情報は、所定個数(図11の例では、3個)まで記憶可能とする。
図11(d)に示すように、目押しデータベースには、日付ごとに、目押し情報が記憶されている。記憶部220のデータベース(遊技データベース、特定遊技履歴データベース、発生情報データベース、目押しデータベース)は、図19のS36の更新処理により、更新される。また、更新されることにより、消去対象の発生情報は、他の記憶領域に記憶させるようにしてもよい。他の記憶領域とは、たとえば、記憶部220とは異なる記憶領域、または管理サーバ1200に接続される外付け装置の記憶領域である。
また、管理者により、操作部230に対して所定の操作が行われることにより、該管理者が視認可能な態様で、発生情報データベースに基づく画像(以下、「発生情報画像」という。)を表示部240に表示させることができる。管理者は発生情報画像を視認することにより、各スロットマシンのエラー状況、ドア開放状況、コネクタ外れ状況それぞれの履歴を把握できる。さらに、たとえば、図11(c)の例では、「ドア開放情報」の欄にも示されるように、2014年2月16日〜21日という短期間であり、かつ電断時(夜中)に、前面扉1bの開放およびコネクタ外れがそれぞれ3回検出されている。したがって、管理者は、夜中に不正者が遊技店に侵入して不正を行っているのではないか、と推測できる。管理者は、「2014年2月16日〜21日という短期間であり、かつ電断時(夜中)に、前面扉1bの開放およびコネクタ外れがそれぞれ3回検出されており、夜中に不正者が遊技店に侵入して不正を行っているのではないか」などを、所定の伝達手段(電話やメールなど)で、遊技店の責任者などに伝えることができる。
また、スロットマシン1の搬入日時が、たとえば、2012年2月1日AM10時である場合に、この搬入日時よりも前の日時(たとえば、2012年1月15日AM11時)に発生されたコネクタ外れが生じたことを示すコネクタ外れ情報が記憶部220に記憶されている場合について説明する。このような場合には、管理者は、搬入期間内にコネクタ外れが生じたということを特定できる。したがって、管理者は、コネクタ外れが、搬入期間内に生じたことを遊技店の責任者などに伝えることができる。
また、管理者により、操作部230に対して所定の操作が行われることにより、該管理者が視認可能な態様で、目押しデータベースに基づく画像(以下、「目押し情報画像」という。)を表示部240に表示させることができる。管理者は目押し情報画像を視認することにより、遊技者による目押しの状況を把握できる。目押しの状況を管理者が把握することにより、今後のスロットマシンの製造方針に役立てることができる。
たとえば、遊技機のメーカ側では、たとえば、左リールにおいて、目押しを推奨している特定図柄(入賞ラインL1上に位置したときに左ストップスイッチ8Lを遊技者に操作させたい図柄)がある。なお、本実施形態では、特定図柄はチェリーであるとする。この特定図柄が入賞ラインL1上に位置したときに左ストップスイッチ8Lを操作することにより、小役などを高い割合で入賞させるいわゆるDDT打法が可能となる。管理者は、目押し情報画像を視認することにより、特定図柄について目押しされている傾向にあるか否かを判断できる。もし、特定図柄について目押しされていない傾向にあるスロットマシンについては、特定図柄について目押しさせ易くするような図柄の変更、または特定図柄について目押しさせ易くするような図柄配列の変更を実行するなどの製造方針を立てることができる。このように、目押し情報は、メーカ側(遊技機の提供者側)が利用できる情報である。
なお、変形例として、目押し情報は、特定図柄が入賞ラインL1上を通過したときに、左ストップスイッチ8Lが操作されたか否かを特定できる情報としてもよい。
[ゲーム開始時の処理の流れ]
図12〜図15は、特定遊技履歴更新期間で、液晶表示器51に表示される画面の一例であり、図22は、携帯端末1100の表示部140に表示される画面の一例である。図12(a)に示すメニュー画面は、ゲーム終了後(設定変更後)から賭数が設定されるまでの制御状態において、演出用スイッチ56(CHANCEボタン)が操作された場合に、液晶表示器51の表示領域に表示される。図12(a)の例では、遊技者が選択可能なメニュー項目として、「遊技履歴」、「パスワード入力」、「会員登録」、「終了」とがある。
また、スロットマシン1は、複数種類の二次元コードを表示可能である。該複数種類の二次元コードは、第1の二次元コードA(図20(a)参照)と、第2の二次元コードB(図20(b)および図15(b)参照)と、第3の二次元コードC(図20(c)、図12(a)参照)とを含む。複数種類の二次元コードのうち、メニュー画面では、第3の二次元コードCが生成されて表示される(図17のS16D参照)。第3の二次元コードCの表示は、図12(b)の画面、図13(a)の画面に切替っても継続される。なお、図12(c)の画面では、「終了しますか?」といったメッセージが、第3の二次元コードCに重畳されて表示される。また、遊技者の携帯端末1100により、第3の二次元コードCが撮像されたときには(図19のS24でYES、S28AでYES)、該携帯端末1100の表示部140に通常遊技履歴情報を表示させることができる(図19のS28B)。
なお、図12(b)において、第3の二次元コードCを表示しないようにしてもよい。これにより、ユーザモードを終了させる遊技者に、「第3の二次元コードCが、該遊技者自身の特定遊技履歴に応じたレベルを引き継ぐための二次元コードである」といった勘違いを生じなくさせることができる。
「遊技履歴」が選択された場合には、液晶表示器51に通常遊技履歴情報を表示させる。また、「会員登録」が選択された場合には、遊技者は会員登録が可能となる。「終了」が選択された場合には、メニュー画面の表示は終了するとともに、遊技中の画面に戻る。
「パスワード入力」が選択されると、遊技者は、パスワードを入力できる。このパスワードを入力することにより、遊技者自身の特定遊技履歴に応じたレベルを引き継ぐことができるユーザーモードでの遊技を行うことができる。本実施形態では、管理サーバ1200からパスワードの発行を受けるためには、予め携帯端末1100を用いて、管理サーバ1200にアクセスし、会員登録を行って、当該携帯端末1100の端末識別情報(SIMデータ)を登録しておく必要がある。本実施形態では、遊技者により、図12(a)に示すメニュー画面にて「会員登録」が選択されると、サブCPU91aは、管理サーバ1200の会員登録ページの所在を示すURLが特定される二次元コード(図20(a)参照)を生成して、液晶表示器51に表示させる。遊技者は、携帯端末1100にて、この二次元コードを読み取ることにより、簡単に管理サーバ1200の会員登録ページにアクセスできる。
遊技者がユーザーモードを開始(特定遊技履歴更新期間の開始)するときには、遊技者は所定の操作をすることにより、図22(A)に示されるようなメニュー画面を携帯端末1100の表示部140に表示させる。このメニュー画面には、管理サーバ1200が管理するサイトで、遊技者に提供され得る項目のメニューが表示される。具体的には、パスワード発行、履歴表示、達成ミッションの表示、カスタム設定、ゲームの実行、アバターの設定、ショップでのコンテンツ等の購入、掲示板の閲覧及び投稿等を行なうための各リンクが表示される。遊技者により、所望のリンクが選択されると、遊技者により、パスワード発行が選択されたときには、携帯端末1100から管理サーバ1200に対してパスワード発行要求が送信される。
図16は、管理サーバ1200がパスワード発行要求を受信したときに実行するパスワード発行処理の手順を示すフローチャートである。制御部210は、当該要求の送信元の携帯端末1100の端末識別情報(SIMデータ)が、遊技者データベースに既に登録されているか否かを判定する(S3501)。その結果、当該端末識別情報が遊技者データベースに登録済みでない場合(S3501でNO)、制御部210は、パスワードの発行が不可である旨を、当該端末識別情報で示される携帯端末1100に送信する(S3502)。その後、制御部210は、実行する処理をこの処理の呼出元の処理に戻す。
一方、当該端末識別情報が遊技者データベースに登録済みである場合(S3501でYES)、制御部210は、当該遊技者に対応する遊技者情報及び特定遊技履歴情報に基づいて、レベル、機種情報等の情報を取得し、取得した各情報に基づいて、パスワードを生成し、生成したパスワードを当該端末識別情報で示される携帯端末1100に送信する(S3503)。
そして、制御部210は、生成したパスワードを、前回発行パスワードとして、当該遊技者に対応する遊技者情報に格納すると共に、ステータスを遊技中に更新する(S3504)。その後、制御部210は、実行する処理をこの処理の呼出元の処理に戻す。
図22(B)は、パスワード発行のリンクが選択されたときに、携帯端末1100の表示部140に表示されるパスワード表示画面の例を示す図である。遊技者は、このパスワード表示画面を見ながら、スロットマシン1に対して、パスワードを入力することができる。
次に、スロットマシン1に対してパスワードの入力方法について説明する。図12(a)に示すメニュー画面は、ゲーム終了後(設定変更後)から賭数が設定されるまでの制御状態において、演出用スイッチ56(CHANCEボタン)が操作された場合に、液晶表示器51の表示領域に表示される。パスワードの入力前による遊技開始前のメニュー画面では、図12(a)に示すように、「パスワード入力」、「会員登録」、「終了」のメニュー項目が表示されるようになっている。図12(a)に示すメニュー画面から「パスワード入力」を選択し、管理サーバ1200にて発行された図22(B)に示すパスワードを入力することにより、以前の特定遊技履歴に応じたレベルを引き継いで遊技を行うことが可能となる。
メニュー画面が表示されている状態では、図12(a)、(b)に示すように、ストップスイッチ8Lが操作されることで、左側のメニュー項目に移動し、ストップスイッチ8Rが操作されることで右側のメニュー項目に移動する。そして、演出用スイッチ56が操作されることで、手前に表示されているメニュー項目が選択される。また、メニュー項目として「終了」が手前に表示されている状態で演出用スイッチ56が操作されるか、ストップスイッチ8Cが一定時間以上操作されると、図12(c)に示すように、「YES」、「NO」を選択可能な終了確認画面が表示される。この終了確認画面にてストップスイッチ8L、8R、演出用スイッチ56を操作し、「YES」、「NO」のうち「YES」を選択することで、基本画面(メニュー画面に移行する前の通常画面)に戻るようになっている。また、何も操作されない状態が、画面毎に定められた時間継続した場合にも基本画面に戻る。
次に、パスワードの入力操作仕様について説明する。遊技者は、メニュー画面にて、ストップスイッチ8L、8R及び演出用スイッチ56を操作してパスワード入力を選択すると、サブCPU91aにより、図13(b)に示すパスワード入力画面が表示される。パスワード入力画面では、図13(c)に示すように、ストップスイッチ8L、8Rを操作することで、文字が移動し、図14(a)に示すように、演出用スイッチ56(CHANCEボタン)を操作することで、手前に表示されている文字が選択される。
ここでは、1文字選択する毎に、次の文字が選択可能となる。また、「1文字戻る」が手前に表示されている状態で、演出用スイッチ56を操作することで、手前の文字を再度選択可能にすることができる。そして、8文字のパスワードを選択すると、「決定」に移動し、図14(b)に示すように、「1文字戻る」以外の文字が手前に表示されている状態で演出用スイッチ56を操作することで、パスワードの入力が完了する。
入力したパスワードが正規のパスワードであると認証された場合には、図14(c)に示すように、パスワードの入力を受け付けたことを示す「パスワードOK」画面が表示される。パスワードOK画面は、演出用スイッチ56を操作するか、予め定められた時間が経過することで閉じられ、基本画面に切り替わる。なお、パスワードが正規のパスワードであると認証されなかった場合には、パスワードの入力が受け付けられなかったことを示す「パスワードNG」画面(図示略)が表示される。パスワードNG画面も、演出用スイッチ56を操作するか、予め定められた時間が経過することで閉じられ、基本画面に切り替わる。
パスワードが正規のパスワードであると認証されると、RAM91bに割り当てられた個人履歴格納領域(消化ゲーム数、BB回数、RB回数)の値が初期化されると共に、パスワードから解析されるレベル、経験値が、RAM91bに割り当てられたレベル、経験値格納領域に設定される。そして、以上の設定に伴い、以前の特定遊技履歴に応じたレベル、経験値が、当該スロットマシン1に引き継がれることとなる。また、この際、入力されたパスワードそのものがRAM91bに割り当てられたパスワード格納領域に格納されるようになっている。
遊技者は、ゲームを終える場合に、当該遊技者の特定遊技履歴、現在のレベル、経験値等からなる情報(遊技結果情報)が含まれる二次元コードをスロットマシン1から出力させ、これを携帯端末1100を用いて取得し、この二次元コードに含まれる遊技結果情報を管理サーバ1200が備える後述の遊技者データベースの内容に反映させることができるようになっている。
遊技者により、図15(a)に示すように、メニュー画面にて、「二次元コード作成」が選択されると、サブCPU91aは、二次元コードを生成し、図15(b)に示すように、生成した二次元コードを液晶表示器51に表示させる。
[二次元コード関連処理について]
次に、スロットマシン(サブ制御部91)により実行される二次元コード関連処理について説明する。図17は、二次元コード関連処理のフローチャート図である。図17の処理は、所定期間(たとえば、0.56ms)毎に、実行されるタイマ割込み処理である。
S12において、サブ制御部91は、日付変更され、かつ最初の復電が実行されたか否かを確認する。本実施形態の日付変更は、午前4時を超えることをいうが、変形例として他の時刻を超えるものとしてもよい。次に、日付変更されたか否かの確認手法について説明する。通電されているときには、RTC97の計時結果に基づいて、サブ制御部91が日付変更されたか否かを検出すればよい。しかし、一般的に、日付変更されるタイミング(夜間)には、遊技店は閉店していることから、スロットマシン1の電源はオフされている。この場合において、RTC97がバックアップ電源により動作可能である場合には、このバックアップ電源により動作されるRTC97の計時結果に基づいて、サブ制御部91が日付変更されたか否かを検出すればよい。
また、RTC97がバックアップ電源により動作しない場合には、以下の手法により日付変更されたか否かを判断する。サブ制御部91は、電源オフ(図24の23時30分の電断)されたときに、RAM41bに、RTC50の計時結果に基づいて該電源オフされたときの日時(以下、「電源オフ日時」という。)が記憶される。また、サブ制御部91は、電源オン(図24の9時の復電)されたときには、該電源オンされたときの日時と、電源オフ日時とを比較することにより日付変更された(午前4時を超えた)か否かを判断する。
つまり、バックアップ電源を有するスロットマシンでは、サブ制御部91は、RTC97の計時結果に基づいて、サブ制御部91が日付変更されたか否かを検出する。一方、バックアップ電源を有さないスロットマシンでは、サブ制御部91は、電源オンされたときには、該電源オンされたときの日時と、電源オフ日時とを比較することにより日付変更されたか否かを判断する。これにより、サブ制御部91は、通電されているか電断されているかにかかわらず、日付変更されたか否かを判断できる。
また、最初の復電が実行されたか否かについては、日付変更されて、最初に復電されたときには、該最初に復電されたことを示す初回復電フラグをRAM41bに格納する。該初回復電フラグがRAM41bに格納されている状態において、復電されたときには、該復電は「最初の復電」とは判断されない。したがって、S12においては、日付変更されて、かつ、初回復電フラグがRAM91bに格納されていない状態で復電が実行されたときに、YESと判断される。また、S12においては、日付変更されて、かつ、初回復電フラグがRAM91bに格納されている状態で復電が実行されたとき(つまり、たとえば、1日に2回以上復電したとき)には、NOと判断される。
S12において、日付変更され、かつ最初の復電が実行されたと判断した場合には(S12のYES)、S14に進み、日付変更されていないと判断した場合には(S12のNO)、S16に進む。S14の復電時処理は、図18で説明する。
S16において、メイン制御部41により、設定変更状態であるか否かが判定される。S16において、設定変更状態であると判断されると(S16のYES)、S18に進み、S16において、設定変更状態ではないと判断されると(S16のNO)、S16Aに進む。
S18において、サブ制御部91は、第1の二次元コードAを生成し、該生成された第1の二次元コードAを液晶表示器51に表示する。このように、設定変更状態では、液晶表示器51に第1の二次元コードAが表示される。ここで、図20(a)を用いて、第1の二次元コードAを生成する手法の一例について説明する。本実施形態の第1の二次元コードAは、図20(a)に示すように、管理サーバ1200上の更新ページの所在を示すURL(更新用URL)と、URLエンコード処理が施された第1所定情報とから生成される。該第1所定情報とは、第1の二次元コードAであることを特定する二次元コードAフラグと、該第1の二次元コードAを生成するスロットマシン1のスロットマシン識別情報と、ゲーム開始時に入力されたパスワードと、第1の二次元コードA作成毎に取得されるランダムな値である遊技乱数(本実施形態では、32ビットの乱数)と、遊技者の端末識別情報に対応する特定遊技履歴情報と、発生情報である。特定遊技履歴情報は、RAM91bの特定遊技履歴データベース(図10(a)参照)を構成する各情報(消化ゲーム数、BB回数、RB回数、レベル値、経験値)である。以下では、URLエンコード処理が施された第1所定情報、およびURLエンコード処理が施された後述の第2所定情報、URLエンコード処理が施された後述の第3所定情報をまとめて「暗号化情報」という。
また、S18において、サブ制御部91は、終了条件成立時に、第1の二次元コードAの表示を終了して、かつ特定遊技履歴情報を消去する。ここで、終了条件とは、所定時間(たとえば、20秒)が経過することにより成立する第1条件と、第1の二次元コードAの表示を終了させる所定操作がされることにより成立する第2条件と、ゲーム進行操作(たとえば、メダルの投入)がされることにより成立する第3条件とを含む。つまり、第1〜第3条件のうちいずれかの条件が成立することにより、第1の二次元コードAの表示を終了して、かつ特定遊技履歴情報を消去する。特定遊技履歴情報を消去する理由は、第1の二次元コードAとして、特定遊技履歴情報を出力したことからRAM91bに残存させる必要性が低く、RAM91bの記憶効率を向上させるからである。S18の処理が終了すると、スロットマシン1は、図17の処理を終了する。なお、第1〜第3条件についてはいずれか1つでもよく、いずれか2つであってもよい。
S16Aにおいて、メニュー画面表示操作が行われたか否かが判断される。メニュー画面表示操作とは、図12(a)のメニュー画面を表示させる操作である。S16Aにおいて、メニュー画面表示操作が行われたと判断されたときには(S16AのYES)、S16Bに進み、S16Aにおいて、メニュー画面表示操作が行われていないと判断されたときには(S16AのNO)、図17の処理を終了する。
S16Bでは、メニュー画面表示フラグがRAM91bに格納されているか否かが判断される。ここで、メニュー画面表示フラグとは、図17の処理が実行された日の前日以降の直近の日において、復電された後にメニュー画面が表示されたことを特定可能なフラグである。たとえば、図17の処理が実行された日を「当日」とし、直近の日として、該当日の1日前(前日)が遊技店が営業日である場合には、メニュー画面表示フラグは、前日にメニュー画面が表示されたことを特定可能なフラグである。また、図17の処理が実行された日を「当日」とし、直近の日として、該当日の1日前(前日)が遊技店が営業していない日であり、前々日が営業日である場合には、メニュー画面表示フラグは、前々日にメニュー画面が表示されたことを特定可能なフラグである。S16BにおいてYESと判断された場合には、S16Dに進み、S16BにおいてNOと判断された場合には、S16Cに進む。S16Cにおいて、メニュー画面表示フラグがRAM91bに格納される(メニュー画面表示フラグON)。S16Cの処理が終了すると、S16Dに進む。S16Dにおいて第3の二次元コードCを生成して表示する(図12(a)参照)。
ここで、図20(c)を用いて、第3の二次元コードCを生成する手法の一例について説明する。本実施形態の第3の二次元コードCは、図20(c)に示すように、管理サーバ1200上の更新ページの所在を示すURL(更新用URL)と、URLエンコード処理が施された第3所定情報から生成される。ここで、第3所定情報とは、第3の二次元コードCであることを特定する二次元コードCフラグと、該第3の二次元コードCを生成するスロットマシン1のスロットマシン識別情報と、第3の二次元コードC作成毎に取得されるランダムな値である遊技乱数(本実施形態では、32ビットの乱数)と、RAM91bに格納されている当日の通常遊技履歴情報(図10(c)参照)と、RAM91bに格納されている前日までの(過去7日分の)通常遊技履歴情報(図10(d)参照)と、RAM91bに格納されている当日の目押し情報(図10(e)参照)と、RAM91bに格納されている前日までの(過去30日分の)目押し情報(図10(f)参照)である。
また、前日までの(過去30日分の)目押し情報において、1日分の目押し情報ごとに、該1日の日付を特定可能な日付特定情報αが付加される。日付特定情報αの意義については、図21のS3300で説明する。
S16Dにおいて、サブ制御部91は、終了条件成立時に、第3の二次元コードCの表示を終了する。ここで、終了条件とは、所定時間(たとえば、20秒)が経過することにより成立する第1条件と、第3の二次元コードCの表示を終了させる所定操作がされることにより成立する第2条件と、ゲーム進行操作(たとえば、メダルの投入)がされることにより成立する第3条件とを含む。第3の二次元コードCの表示を終了させる所定操作とは、メニュー画面が遊技画面に戻す操作(たとえば、ストップスイッチ8Cの長押し操作)である。第1〜第3条件のうちいずれかの条件が成立することにより、終了条件が成立して、第3の二次元コードCの表示を終了する。なお、第1〜第3条件についてはいずれか1つでもよく、いずれか2つであってもよい。
S16Dの処理が終了すると、S20に進む。S20において、図12(b)に示すメニュー画面において、「二次元コード作成」のメニュー項目が選択・決定されたか否かが判断される。S20においてYESと判断されたときには、S22に進む。また、S20においてNOと判断されたときには、図17の処理を終了する。
S22において、サブ制御部91は、第2の二次元コードBを生成して表示する。ここで、図20(b)を用いて、S22での二次元コードを生成する手法の一例について説明する。本実施形態の二次元コードは、図20(b)に示すように、管理サーバ1200上の更新ページの所在を示すURL(更新用URL)と、URLエンコード処理が施された第2所定情報とから生成される。該第2所定情報とは、該二次元コードを生成するスロットマシン1のスロットマシン識別情報と、ゲーム開始時に入力されたパスワードと、二次元コード作成毎に取得されるランダムな値である遊技乱数(本実施形態では、32ビットの乱数)と、遊技者の端末識別情報に対応する特定遊技履歴情報と、発生情報とである。
図20に示すように、第1の二次元コードAは二次元コードAフラグを含み、第3の二次元コードCは二次元コードCフラグを含み、第2の二次元コードBはこのようなフラグを含まない。このようなフラグの有無の観点で3種類の二次元コードは異なる。
また、S22において、サブ制御部91は、終了条件成立時に、第2の二次元コードBの表示を終了して、かつ特定遊技履歴情報と発生情報とを消去する。特定遊技履歴情報および発生情報を消去する理由は、二次元コードとして、特定遊技履歴情報および発生情報を出力したことからRAM91bに残存させる必要性が低く、出力済の特定遊技履歴情報および発生情報がいつまでも蓄積されてしまうことを防止ためである。S22の処理が終了すると、スロットマシン1は、図17の処理を終了する。
また、S16に示す設定変更状態に制御させるためには(S16でYESと判断されるためには)、スロットマシン1が製造されたときの状態であるか遊技可能状態であるかにかかわらず、前面扉1bを開放して、設定キースイッチ37(図5参照)をON状態とする必要がある。したがって、設定変更状態への制御は、基本的に、遊技店の店員が行うことができるが、遊技者が行うことはできない。つまり、通常、設定変更状態へ移行させるための操作を店員が行うことにより、S18の第1の二次元コードAは生成される。
一方、S20に示す「二次元コード作成」の選択は、遊技者により行われるものである一方、通常、店員により行われない。つまり、通常、「二次元コード作成」を遊技者が選択するにより、S22の第2の二次元コードBは生成される。
また、S16Aに示す「メニュー画面表示操作」は、遊技者により行われるものである一方、通常、店員により行われない。つまり、通常、「メニュー画面表示操作」を遊技者が行うことにより、S16Dの第3の二次元コードCは生成される。
[復電時処理について]
次に、S14の復電時処理について説明する。図18は、S14の復電時処理のフローチャートを説明するための図である。S140において、メニュー画面表示フラグ(図17のS16B参照)がRAM91bに格納されているか否かが判断される。メニュー画面表示フラグがRAM91bに格納されていると判断されたときには(S140のYES)、S144に進み、メニュー画面表示フラグがRAM91bに格納されていないと判断されたときには(S140のNO)、S142に進む。
S142では、非表示復電時処理を実行する。また、S144では、表示復電時処理を実行する。非表示復電時処理および表示復電時処理については、図25で説明する。S144の処理が終了すると、S145において、メニュー画面表示フラグは消去される。
S142の処理終了後、およびS145の処理終了後、S146に進む。S146では、31日前の目押し情報、8日前の通常遊技履歴情報、および特定遊技履歴情報が消去される一方、発生情報は残存させる。RAM91bの記憶領域において、発生情報と、目押し情報と、通常遊技履歴情報と、特定遊技履歴情報とはそれぞれ異なる領域に記憶されていることから、発生情報を残存させる一方、31日前の目押し情報、8日前の通常遊技履歴情報、および特定遊技履歴情報を消去することができる。なお、発生情報は、図17のS22で消去される。
このように、31日前の目押し情報、8日前の通常遊技履歴情報、および特定遊技履歴情報が消去されることにより、RAM91bに記憶される情報の容量を削減できる。また、遊技者がゲームをしたものの、二次元コード生成操作をせずに、終了させた場合(たとえば、図15の「二次元コード作成」を選択せずに、「終了」を選択した場合)には、S22の処理が行われないことから、該遊技者が保有する携帯端末1100に対応する特定遊技履歴情報は残存する。このような残存された特定遊技履歴情報は、S146で消去される。
[携帯端末の処理、および管理サーバの二次元コード関連処理について]
次に、図19を用いて、携帯端末1100および管理サーバ1200の二次元コード関連処理を説明する。まず、携帯端末1100の二次元コード関連処理について説明する。S24において、携帯端末1100の制御部110は、カメラ部160により二次元コードが撮像されたか否かを判断する。図22(D)は、携帯端末1100で二次元コードを読み取っている際の表示部140の表示画面の例を示す図である。このように、オートフォーカスにより焦点が合った状態で、表示画面内の枠内に所定の大きさで、撮影された二次元コードが表示されている状態で、二次元コードの画像が携帯端末1100に取り込まれる。S24においてYESと判断されるまで、S24の処理は繰り返される(S24のNO)。
二次元コードが撮像されたと判断されたときには(S24のYES)、制御部110は二次元コードを解析することにより、更新用URLと暗号化情報とを取得する。制御部110は、取得結果(読取結果)として、図22(E)に示す接続画面を表示する。図22(E)は、携帯端末1100の表示部140に、二次元コードの解析結果としてのURLが表示されている様子を示す図である。このように、管理サーバ1200の所定のウェブページの所在を示すURLが表示部140に表示される。
接続画面を表示させた後にS26に進む。S26では、接続操作がされたか否かを判断する。ここで、接続操作とは、図22(E)に示す接続ボタンを操作することである。S26においてYESと判断されるまで、S26の処理は繰り返される(S26のNO)。また、S26のループ処理において所定時間経過時には、携帯端末1100は、接続画面の表示を終了して、図17の処理を終了させるようにしてもよい。S26において、接続操作がされたと判断される(S26のYES)とS28に進む。S28においては、制御部110は、管理サーバ1200に対して更新要求が行う。ここで、更新要求とは、更新用URLに基づいて、暗号化情報を送信することである。
S28の処理が終了すると、S28Aに進む。S28Aでは、S24で撮像された二次元コードが第3の二次元コードCであるか否かが判断される。第3の二次元コードCであるか否かの判断は、二次元コードCフラグ(図20(c)参照)の有無に基づいて行われる。具体的には、撮像された二次元コードに二次元コードCフラグが含まれている場合には、S28AではYESと判断され、撮像された二次元コードに二次元コードCフラグが含まれていない場合には、S28AではNOと判断される。
撮像された二次元コードが第3の二次元コードCであると判断された場合には(S28AのYES)、S28Bに進む。S28Bでは、携帯端末に、通常遊技履歴情報に基づいた情報を表示部140に表示する。
ここで、通常遊技履歴情報に基づいた情報とは、スランプグラフ、BB入賞回数、RB入賞回数、AT回数、小役入賞回数、設定示唆演出Aの実行回数、設定示唆演出Bの実行回数などである。
スランプグラフとは、メダルの払出枚数の推移を示すグラフである。スランプグラフは、たとえば、横軸を消化ゲーム数とし、縦軸をメダル払出枚数とした折れ線グラフである。なおスランプグラフは、横軸を時間帯とし、縦軸をメダル払出枚数とした折れ線グラフとしてもよい。また、スランプグラフについては、折れ線グラフに限らず、他の形式のグラフでもよく、たとえば、棒グラフや円グラフなどであってもよい。また、スランプグラフでなくとも、メダル払出枚数の推移を特定できれば、他の情報であってもよい。
通常遊技履歴情報に基づいた情報の表示例については特に図示しないが、たとえば、以下のような表示を行なえばよい。たとえば、表示部140の表示領域の下部にスランプグラフが表示され、上部に、BB入賞回数、RB入賞回数、AT回数、小役入賞回数、設定示唆演出Aの実行回数、設定示唆演出Bの実行回数が表示される。
また、本実施形態では、当日分、1日前〜7日前それぞれの通常遊技履歴情報に基づいた情報を表示可能である。具体的には、通常遊技履歴情報に基づいた情報とともに、「当日分」、「1日前」、「2日前」、・・・「7日前」といった、8個の選択肢が表示される。遊技者により選択された選択肢に応じた通常遊技履歴情報に基づいた情報が表示される。具体的には、「当日分」が選択されたときには、当日分の通常遊技履歴情報に基づいた情報が表示される。また、たとえば、「4日前」が選択されたときには、4日前の通常遊技履歴情報に基づいた情報が表示される。
また、BB入賞回数、RB入賞回数、AT回数が表示されることにより、今後、BBに入賞する可能性、RNに入賞する可能性、ATに制御される可能性などを遊技者に予測させることができる。また、設定示唆演出Aの実行回数、設定示唆演出Bの実行回数が表示されることにより、遊技者に設定値を予測させることができる。なお、設定示唆演出Bの実行回数が多いほど、設定値4〜6のいずれかに設定されているという可能性が高いといえる。遊技者は、特に、設定示唆演出Bの実行回数を視認することにより、設定値4〜6のいずれかに設定されているという可能性を予測できる。
S28Bの処理が終了すると、携帯端末1100の二次元コード関連処理は終了する。また、S28Aの処理が終了すると、S46の処理に進む。
次に、管理サーバ1200の二次元コード関連処理について説明する。管理サーバ1200は携帯端末1100から暗号化情報を受信すると、S36において更新処理を実行する。図21は、更新処理の手順を示すフローチャートである。まず、制御部210は、当該更新要求のURLに付随する、暗号化情報に対してURLデコード処理を実行する(S3100)。該URLデコード処理により、所定情報(第1所定情報、第2所定情報、および第3所定情報のいずれか)が生成される。
次に、制御部210は、該生成された所定情報に、二次元コードCフラグが含まれているか否かを判断する(S3200)。該生成された所定情報に、二次元コードCフラグが含まれている場合(S3200のYES)には、S3202Aに進み、二次元コードCフラグが含まれていない場合(S3200のNO)には、S3201に進む。
つまり、S36の更新処理の契機となった撮像された二次元コードが、第3の二次元コードCである場合には、S3202Aに進み、S36の更新処理の契機となった撮像された二次元コードが、第1の二次元コードAまたは第2の二次元コードBである場合には、S3201に進む。
S3201において、制御部210は、更新要求の送信元の携帯端末1100の端末識別情報(SIMデータ)が、遊技者データベースに既に登録されているか否かを判定する。当該端末識別情報が遊技者データベースに登録済みでない場合(S3201のNO)、S3214に進む。
一方、当該端末識別情報が遊技者データベースに登録済みである場合(S3201のYES)、制御部210は、当該更新要求のURLと同じものが、不正URL用DBに登録されているか否かを判定する(S3202)。その結果、同一のURLが不正URL用DBに登録されている場合(S3202のYES)、制御部210は、実行する処理をS3214の処理に進める。
一方、同一のURLが不正URL用DBに登録されている場合(S3202のNO)、制御部210は、当該更新要求のURLと同じものが、登録URL用DBに登録されているか否かを判定する(S3203)。その結果、同一のURLが登録URL用DBに登録されている場合(S3203のYES)、制御部210は、実行する処理をS3214の処理に進める。
一方、同一のURLが登録URL用DBに登録されている場合(S3203のNO)、制御部210は、S3100でデコードされた各パラメータがそれぞれ所定範囲内の値を有するか否かを判定する(S3205)。その結果、各パラメータのいずれかが所定範囲内の値を有しない場合(S3205のNO)、制御部は、実行する処理をS3214の処理に進める。
一方、各パラメータがそれぞれ所定範囲内の値を有する場合(S3205のYES)、制御部210は、当該更新要求から特定されるパスワードと、遊技者データベースの当該端末識別情報に対応する遊技者情報に格納されているパスワードとが一致するか否かを判定する(S3206)。その結果、パスワードが一致する場合(S3206のYES)、制御部210は、実行する処理をS3204の処理に進める。
一方、パスワードが不一致の場合(S3206のNO)、制御部210は、1文字のみの不一致であって、パスワード入力時の配列上の前後1字の違いであるか否かを判定する(S3207)。パスワード入力時の配列上の前後1字の違いとは、図13(b)に示すパスワード入力画面の前後1文字であり、例えば、正規のパスワードに含まれる1文字が「Z」であれば、その前後1字とは「Y」と「=」が該当する。その結果、2文字以上の不一致、又は、前後1字違いでない場合(S3207のNO)、制御部210は、実行する処理をS3214の処理に進める。
一方、1文字のみの不一致であって、前後1字違いである場合(S3207のYES)、入力ミスの条件を満たすとして、パスワードが発行された遊技者であると一応認証し、制御部210は、実行する処理をS3208の処理に進める。
次に、制御部210は、当該更新要求から特定されるパスワード又は遊技乱数と同じものが、特定遊技履歴データベースの当該端末識別情報に対応する特定遊技履歴情報に格納されているか否かを判定する(S3208)。その結果、同一のパスワード又は遊技乱数が特定遊技履歴情報に格納されている場合(S3208のYES)、以前の更新要求に用いられたものと同一の二次元コードによる更新要求である可能性が極めて高い。このため、制御部210は、実行する処理をS3214の処理に進める。
一方、同一のパスワード及び遊技乱数の何れも遊技結果情報に格納されていない場合(S3208のNO)、制御部210は、当該携帯端末1100から受信した、特定遊技履歴情報などに基づいて、遊技者データベースの当該遊技者に対応する遊技者情報の内容を更新すると共に、特定遊技履歴データベースに特定遊技履歴情報を追加登録する(S3209)。また、遊技者情報のステータスを待機中に更新する。さらに、S3209において、制御部210は、当該携帯端末1100から受信した発生情報に基づいて、発生情報データベース(図11(c)参照)のスロットマシン識別情報に対応する発生情報を更新する。
次に、制御部210は、登録URL用DBに当該更新要求のURLを登録する(S3211)。また、ステップ3214では、制御部210は、当該更新要求のURLが不正URL用DBに登録されているか否かを判定する(S3214)。その結果、当該更新要求のURLが不正URL用DBに登録されている場合(S3214のYES)、制御部210は、特定遊技履歴等の更新が不可である旨を、当該端末識別情報で示される携帯端末1100に送信する(S3216)。その後、制御部210は、実行する処理をこの処理の呼出元の処理に戻す。
一方、当該更新要求のURLが不正URL用DBに登録されていない場合(S3214のNO)、不正URL用DBに当該更新要求のURLを登録し(S3216)、S3216の処理を実行する。その後、制御部210は、実行する処理をこの処理の呼出元の処理に戻す。
なお、以上の更新処理において、パスワードが、1文字のみの不一致であって、前後1字違いである場合(S3207のYES)の遊技者情報の更新では、受信した、特定遊技履歴情報等に基づいて、該当する全ての項目を更新するのではなく、このうち、消化ゲーム数、総BB回数、総RB回数、当該遊技者情報に格納されているレベルで出現しうる達成ミッションの種類等、特定遊技履歴の連続性に影響のない項目のみ更新し、レベル、当該遊技者情報に格納されているレベルでは出現しない達成ミッションの種類等、特定遊技履歴の連続性に影響する項目や等の更新が行われないようにしてもよい。その際、更新完了の通知においては、パスワードが完全には一致しなかったが入力ミスの範囲であったこと、そのため、連続性に影響のない一部の項目しか更新されなかったことを併せて通知するようにしてもよい。このようにすれば、遊技者は、パスワードの入力をミスしたが、特定遊技履歴は無事更新されたことを認識することができる上、更新されていない特定遊技履歴があっても、その原因を特定することが可能となる。
また、入力ミスの条件は、任意の設計事項であり、管理サーバ1200に登録されているパスワードと、更新要求に含まれるパスワードの双方に類似性があり、入力ミスである可能性が高いと推測されるものであればよい。例えば、双方のパスワードが1文字だけしか異ならないことのみをもって入力ミスの条件が満たされたと判定してもよいし、2文字まで前後1字違いの相違であることをもって入力ミスの条件が満たされたと判定してもよい。また、双方のパスワードで異なる文字が「O」と「0」のように見間違う可能性の高い文字である場合や、大文字と小文字の違い等、類似性が高いと推測されるものは、入力ミスの条件を満たすものと判定してもよい。
次に、S3100でNOと判断された場合について説明する。S3100でNOと判断されたときには、S3202Aに進む。S3202A、S3203A、S3205Aはそれぞれ、S3202、S3203、S3205の処理と同一であることから、説明を省略する。S3205AでYESと判断されると、S3300に進む。
S3300では、制御部210は、記憶部220の目押し情報(図11(d)参照)を更新する。ここで、図20(c)でも説明したように、前日までの(過去30日分の)目押し情報において、1日分の目押し情報それぞれに、該1日の日付を特定可能な日付特定情報αが付加される。ここで、日付特定情報から特定される日付の目押し情報が既にRAM91bに格納されている場合には、該RAM91bに既に格納されている目押し情報は、更新されない。たとえば、図10(f)の例では、2015年5月29日分の目押し情報と、2015年5月30日分の目押し情報と既に記憶されている。したがって、2015年5月29日を特定可能な日付特定情報αが付加された目押し情報、および2015年5月30日を特定可能な日付特定情報αが付加された目押し情報が、第3所定情報に含まれていたとしても、RAM91bに既に格納されている2015年5月29日、および2015年5月30日の目押し情報は更新されない。
このように、前日までの目押し情報それぞれに、日付特定情報αを付加することにより、RAM91bに格納されている目押し情報が重複して更新されることを防止でき、該更新処理の処理負担を軽減できる。S3300の処理が終了すると、制御部210は、実行する処理をこの処理の呼出元の処理に戻す。
説明を図19に戻す。S36の更新処理が終了するとS38に処理に進む。S38において、制御部210は、S24において撮像された二次元コードは第1の二次元コードAであるか否かを判断する。この判断は、図20(a)で説明した二次元コードAフラグの有無を検出することにより行われる。S3204のURLデコード処理を実行した結果、二次元コードAフラグが含まれていると判断した場合には、該解析された二次元コードは、第1の二次元コードAであると判断される。一方、URLデコード処理を実行した結果、二次元コードAフラグが含まれていないと判断した場合には、該解析された二次元コードは、第2の二次元コードBまたは第3の二次元コードCであると判断される。
S38において、撮像された二次元コードは第1の二次元コードAであると判断されたときには(S38のYES)、S40に進む。また、S38において、撮像された二次元コードは第1の二次元コードAではない(第2の二次元コードBまたは第3の二次元コードCである)と判断されたときには(S38のNO)、S43に進む。
S40において、通信部250は、発生情報のうち不正可能性情報(ドア開放情報とコネクタ外れ情報)を、S36で取得した携帯端末識別情報から特定される携帯端末1100に対して送信する。つまり、S40では、S16で説明した設定変更状態に制御させた店員の携帯端末に不正可能性情報を送信することができる。
S46において、制御部210は、管理サーバ1200から送信された情報に基づいた画像を表示部140に表示させる。つまり、S46では、制御部110は、不正可能性情報に基づいた画像を表示部140に表示させる。図23は、本実施形態の表示部140の表示態様の一例を示したものである。図23に示すように、表示部140には、たとえば、「ドア開放発生:2014年5月17日AM1:13(電断時) コネクタ外れ発生:なし」などが表示される。表示部140を閲覧した閲覧者(つまり、S16の設定変更状態に移行させた店員)は、ドア開放発生の発生日時と、コネクタ外れは発生していないことを認識できる。
S43において、制御部210は、S24において撮像された二次元コードは第2の二次元コードBであるか否かを判断する。この判断は、図20(a)で説明した二次元コードCフラグの有無を検出することにより行われる。S3204のURLデコード処理を実行した結果、二次元コードCフラグが含まれていると判断した場合には、該解析された二次元コードは、第2の二次元コードBではない(第3の二次元コードCである)と判断される。一方、URLデコード処理を実行した結果、二次元コードCフラグが含まれていないと判断した場合には、該解析された二次元コードは、第2の二次元コードBであると判断される。S43でYESと判断された場合には、S44に進み、S43でNOと判断された場合には、二次元コード関連処理を終了する。
S44において、通信部250は、S36で取得した端末識別情報に対応する特定遊技履歴情報を、該端末識別情報から特定される携帯端末1100に対して送信する。つまり、S44では、S20で説明した「二次元コード作成」のメニュー項目を選択した遊技者の携帯端末に該特定遊技履歴情報を送信することができる。
S46において、制御部110は、特定遊技履歴情報に基づいた画像を表示部140に表示させる(図22(F)参照)。表示部140を閲覧した閲覧者(遊技者)は、自身の特定遊技履歴情報を認識できる。
[表示復電時処理、および非表示復電時処理などについて]
次に、図18で説明した非表示復電時処理(図18のS142)と、表示復電時処理(図18のS144)とについて説明する。図24は、非表示復電時処理および表示復電時処理のタイミングなどを説明するための図である。また、図25は、非表示復電時処理および表示復電時処理の内容などを説明するための図である。
図24の例では、6/28(6月28日)、6/29(6月29日)、および6/30(6月30日)を例にして説明する。また、図24の例では、6/28、6/29、および6/30それぞれにおいて、午前9時に、遊技店の店員などにより復電が実行され(スロットマシンの電源がONされ)、午後23時30分に店員などにより電断されたものとする(スロットマシンの電源がOFFされる)。
図25の例では、当日の目押し情報、当日の通常遊技履歴情報、前日までの目押し情報、前日までの通常遊技履歴情報をそれぞれ四角で囲っている。該四角は、該四角で囲っている情報の記憶領域を意味する。以下では、当日の目押し情報を記憶している領域(つまり、図10(e)のデータベースが記憶されている領域)を「当日の目押し情報領域」という。また、前日までの目押し情報を記憶している領域(つまり、図10(f)のデータベースが記憶されている領域)を「前日までの目押し情報領域」という。また、当日の通常遊技履歴情報を記憶している領域(つまり、図10(c)のデータベースが記憶されている領域)を「当日の通常遊技履歴情報領域」という。また、前日までの通常遊技履歴情報を記憶している領域(つまり、図10(d)のデータベースが記憶されている領域)を「前日までの通常遊技履歴情報領域」という。
図24に示すように、6/28〜6/30の午前9時の箇所に示すように、復電されたときには、非表示復電時処理および表示復電時処理のいずれかが実行される。これとともに、情報更新処理の実行が開始される。
図25(A)は、情報更新処理について示したものである。情報更新処理は、図25(A−1)に示すように、当日の目押し情報を更新する処理と、図25(A−2)に示すように、当日の通常遊技履歴情報を更新する処理とを含む。図10(b)で説明したように、スロットマシン1に対して復電されたときから、電断されるときまでの期間(通常遊技履歴更新期間)において、1ゲーム消化するごとに、当日の通常遊技履歴情報は更新される。また、図10(e)で説明したように、スロットマシン1に対して復電されたときから、電断されるときまでの期間(通常遊技履歴更新期間)において、1ゲーム消化するごとに、当日の目押し情報は更新される。
また、6/28では、メニュー画面が表示されなかったとする。次に、6/29の午前9時において、スロットマシン1に対して、店員などにより復電されたとする。6/28では、メニュー画面が表示されていないことから(図18のS140でNO)、6/29の午前9時での復電時処理は、非表示復電時処理(図18のS142)が実行される。
図25(B)は、非表示復電時処理について示したものである。非表示復電時処理は、図25(B−1)に示すように、目押し情報についての復電時処理と、図25(B−2)に示すように、通常遊技履歴情報についての復電時処理とを含む。
まず、図25(B−1)を用いて、目押し情報についての復電時処理を説明する。目押し情報についての復電時処理は、前日までの目押し情報(図10(f))と、当日の目押し情報(図10(e))とをバッファ領域に移行させ、前日までの目押し情報と、当日の目押し情報とを、該バッファ領域で足し合わせる。そして、該バッファ領域の情報(前日までの目押し情報と当日の目押し情報とを足し合わせた情報)を前日までの目押し情報領域に移行させる。これとともに、当日の目押し情報領域に記憶されている情報を消去する(図25(B−1)の※印参照)。
次に、図25(B−2)を用いて、通常遊技履歴情報についての復電時処理を説明する。通常遊技履歴情報についての復電時処理は、前日までの通常遊技履歴情報(図10(d))と、当日の通常遊技履歴情報(図10(c))とをバッファ領域に移行させ、前日までの通常遊技履歴情報と、当日の通常遊技履歴情報とを該バッファ領域で足し合わせる。そして、該バッファ領域の情報(前日までの通常遊技履歴情報と当日の通常遊技履歴情報とを足し合わせた情報)を前日までの通常遊技履歴情報領域に移行させる。これとともに、当日の通常遊技履歴情報領域に記憶されている情報を消去する(図25(B−2)の※印参照)。
つまり、6/29の午前9時での非表示復電時処理を実行することにより、当日の目押し情報(6/28の目押し情報)が、前日までの目押し情報(5/28〜6/27の目押し情報)に加算され、かつ図18のS146により5/28の目押し情報は消去される。これにより、前日までの目押し情報領域には、5/29〜6/28分の目押し情報(過去30日分の目押し情報)が記憶されることになる。
また、6/29の午前9時での非表示復電時処理を実行することにより、当日の通常遊技履歴情報(6/28の通常遊技履歴情報)が、前日までの通常遊技履歴情報(6/21〜6/27の通常遊技履歴情報)に加算され、かつ図18のS146により6/21の通常遊技履歴情報は消去される。これにより、前日までの通常遊技履歴情報領域には、6/22〜6/28分の通常遊技履歴情報(過去7日分の通常遊技履歴情報)が記憶されることになる。
6/29の午前9時での非表示復電時処理を実行することにより、当日の目押し情報領域の情報および当日の通常遊技履歴情報領域の情報は何れとも消去される(図25(B−1)および図25(B−2)の※印参照)。したがって、6/29において、当日の目押し情報、および当日の通常遊技履歴情報を精度よく記憶させることができる。
また、6/29の15時に、メニュー画面が表示されたとする。この場合には、図17のS16AおよびS16Dで説明したように、第3の二次元コードCが生成されて表示される。
図25(D)は、第3の二次元コードCの生成について示したものである。第3の二次元コードCの生成処理においては、図25(D)に示すように、当日の目押し情報を、前日までの目押し情報領域に移行することにより、該前日までの目押し情報領域において、該当日の目押し情報と前日までの目押し情報とを加算する。また、当日の通常遊技履歴情報を、前日までの通常遊技履歴情報領域に移行することにより、該前日までの通常遊技履歴情報領域において、当日の通常遊技履歴情報と前日までの通常遊技履歴情報とを加算する。
そして、前日までの目押し情報領域に記憶されている情報(当日の目押し情報+前日までの目押し情報)と、前日までの通常遊技履歴情報領域に記憶されている情報(当日の通常遊技履歴情報+前日までの通常遊技履歴情報)とから、第3の二次元コードCを生成する(図20(c)も参照)。
また、第3の二次元コードCの生成処理を実行することにより、当日の目押し情報領域の情報および当日の通常遊技履歴情報領域の情報は何れとも消去される(図25(D)の※印参照)。したがって、第3の二次元コードCが生成された以降において、当日の目押し情報、および当日の通常遊技履歴情報を精度よく記憶させることができる。
次に、6/30の午前9時において、スロットマシン1に対して、店員などにより復電されたとする。6/29では、メニュー画面が表示されたことから(図18のS140でYES)、6/30の午前9時では、表示復電時処理(図18のS144)が実行される。
図25(C)は、非表示復電時処理について示したものである。非表示復電時処理は、図25(C−1)に示すように、目押し情報についての復電時処理と、図25(C−2)に示すように、通常遊技履歴情報についての復電時処理とを含む。
まず、図25(C−1)を用いて、目押し情報についての復電時処理を説明する。目押し情報についての復電時処理は、当日の目押し情報を、前日までの目押し情報領域に移行することにより、前日までの目押し情報領域において該当日の目押し情報と前日までの目押し情報とを加算する。これとともに、当日の目押し情報領域に記憶されている情報を消去する(図25(C−1)の※印参照)。
次に、図25(C−2)を用いて、通常遊技履歴情報についての復電時処理を説明する。通常遊技履歴情報についての復電時処理は、当日の通常遊技履歴情報を、前日までの通常遊技履歴情報領域に移行することにより、前日までの通常遊技履歴情報領域において、該当日の通常遊技履歴情報と前日までの通常遊技履歴情報とを加算する。これとともに、当日の通常遊技履歴情報領域に記憶されている情報を消去する(図25(C−2)の※印参照)。
つまり、6/30の午前9時での表示復電時処理を実行することにより、当日の目押し情報(6/29の目押し情報)が、前日までの目押し情報(5/29〜6/28の目押し情報)に加算され、かつ図18のS146により5/29の目押し情報は消去される。これにより、前日までの目押し情報領域は、5/30〜6/29分の目押し情報が記憶されることになる。
また、6/30の午前9時での表示復電時処理を実行することにより、当日の通常遊技履歴情報(6/29の通常遊技履歴情報)が、前日までの通常遊技履歴情報(6/22〜6/28の通常遊技履歴情報)に加算され、かつ図18のS146により6/22の通常遊技履歴情報は消去される。これにより、前日までの通常遊技履歴情報領域は、6/23〜6/29分の通常遊技履歴情報が記憶されることになる。
6/30の午前9時での非表示復電時処理を実行することにより、当日の目押し情報領域の情報および当日の通常遊技履歴情報領域の情報は何れとも消去される。したがって、6/30において、当日の目押し情報、および当日の通常遊技履歴情報を精度よく記憶させることができる。
なお、図24の6/28の午前9時の復電時処理として、6/27においてメニュー画面が表示されたときには表示復電時処理が実行され、6/27においてメニュー画面が表示されなかったときには非表示復電時処理が実行される。
次に、図25(B)の非表示復電時処理でバッファ領域を用いた理由を説明する。以下の説明では、目押し情報を例にとって説明する。図24の例では、6/28にメニュー画面が表示されなかったことにより、6/29の午前9時に非表示復電時処理が実行される。たとえば、6/28の午前9時に復電されたにもかかわらず、エラーの発生などにより、復電時処理が行われない場合がある。この場合には、6/28では第3の二次元コードCの生成処理が実行されていないことから、6/28で電断された時点(23時30分)では、6/27の目押し情報が前日までの目押し情報領域に記憶されておらず、6/27および6/28の双方の目押し情報(2日分の目押し情報)が当日の目押し情報領域に記憶されている状態となり、当日の目押し情報領域に記憶される情報は多量(以下、「多量な情報」という。)となる。仮に、図25(C−1)に示すように、バッファ領域を用いずに、当日の目押し情報領域に記憶されている多量な情報を、直接、前日までの目押し情報領域に移行した場合には、該移行する速度が低下したり、当日の目押し情報領域に記憶される情報の全てを前日までの目押し情報領域に移行できなかったりする場合がある。そうすると、前日までの目押し情報領域において該当日の目押し情報と前日までの目押し情報とを加算する処理を実行したとしても、適切に、加算できない虞がある。
そこで、図25(B−1)に示すように、バッファ領域を用いた処理を実行する。このようにバッファ領域を用いた処理を実行することにより、当日の目押し情報領域に記憶される情報が多量となったとしても、何ら情報が記憶されていないバッファ領域に該多量な情報を移行させることから、該移行する速度が低下したり、当日の目押し情報領域に記憶される情報の全てをバッファ領域に移行できないといった問題が生じる可能性を低減できる。
一方、図25(C)に示す表示復電時処理では、当日の目押し情報を、直接(バッファ領域を用いずに)、前日までの目押し情報領域に移行させる。表示復電時処理が実行される場合というのは、前日にメニュー画面が表示されたとき、つまり、前日に第3の二次元コードC生成処理(図25(D))が実行されたときである。
第3の二次元コードC生成処理が行われることにより、当日の目押し情報は、前日までの目押し情報領域に移行されている。つまり、表示復電時処理が実行されるときというのは、非表示復電時処理が実行されるときよりも、当日の目押し情報領域に多量な情報(2日分の目押し情報)が記憶される状況となる可能性は低い。したがって、表示復電時処理では、バッファ領域を用いない処理が実行される。
[液晶表示器51に表示される通常遊技履歴情報と、携帯端末1100の表示部140に表示される通常遊技履歴情報との違いについて]
通常遊技履歴情報は、図19のS28Bで説明したように、携帯端末1100で第3の二次元コードCを撮像することにより該携帯端末1100の表示部140でも表示可能であり、図12(a)の「遊技履歴」のメニュー項目が選択されたときでも、液晶表示器51に表示可能である。以下に、携帯端末1100の表示部140に表示された通常遊技履歴情報(以下、「第1通常遊技履歴情報」という。)と、液晶表示器51に表示された通常遊技履歴情報(以下、「第2通常遊技履歴情報」という。)との違いについて説明する。
第1通常遊技履歴情報の方が、第2通常遊技履歴情報よりも、遊技者にとって有利であることが好ましい。ここで、「遊技者にとって有利である」とは、「情報量が多い」とすることが好ましい。つまり、第1通常遊技履歴情報の方が、第2通常遊技履歴情報よりも、情報量が多いとすることが好ましい。たとえば、第1通常遊技履歴情報を表示することにより、設定示唆演出Aの回数および設定示唆演出Bの回数が表示される一方、第2通常遊技履歴情報を表示することにより、設定示唆演出Aの回数および設定示唆演出Bの回数は表示されないとしてもよい。
また、「遊技者にとって有利である」とは、「情報の精度が高い」としてもよい。つまり、第1通常遊技履歴情報の方が、第2通常遊技履歴情報よりも、情報の精度が高いとしてもよい。たとえば、第1通常遊技履歴情報で表示されるスランプグラフでの横軸(消化ゲーム数)は、10刻みである一方、第2通常遊技履歴情報で表示されるスランプグラフでの横軸(消化ゲーム数)は、100刻みであるとしてもよい。
次に、前述した実施の形態により得られる主な効果を説明する。
(1) 本実施形態では、メニュー画面(図12(a))が表示されるときに、第3の二次元コードCが表示される。遊技者の携帯端末1100により該第3の二次元コードCが撮像されることで、該携帯端末により通常遊技履歴情報に基づく情報を表示させることができる(図19のS28B参照)。ここで、図20(c)に示すように、本実施形態の第3の二次元コードCには、通常遊技履歴情報のみならず、更新用URLおよび目押し情報も含まれる。したがって、該遊技者の携帯端末により該第3の二次元コードCが撮像されることで、管理サーバ1200内の目押し情報も更新させることができる(図21のS3300)。つまり、遊技者による「通常遊技履歴情報を表示させるために行われる第3の二次元コードCの撮像行為」を利用して、管理サーバ1200に目押し情報を送信して、管理サーバ1200内の目押し情報を更新させることができる。
さらに、第3の二次元コードCの出力タイミングにおいて、RAM91bが記憶している当日の通常遊技履歴情報が出力されることから、最新の通常遊技履歴情報を携帯端末1100で取得させることができる(図20(c)、および図25(D)参照)。
(2) また、図24および図25(A−2)で説明したように、当日の通常遊技履歴情報は、スロットマシン1への復電が行われたときから、つまり、遊技者の意思に関わらず、1ゲーム消化する毎に、更新される。したがって、遊技者の動作負担を強いることなく、当日の通常遊技履歴情報を更新させることができる。
(3) また、図10(c)、図10(d)、図25(B)、および図25(C)に示すように、通常遊技履歴情報は、当日の通常遊技履歴情報と、前日までの通常遊技履歴情報とに分けられ、当日の通常遊技履歴情報は、当日の通常遊技履歴情報領域に記憶され、前日までの通常遊技履歴は、前日までの通常遊技履歴情報領域に記憶される。したがって、通常遊技履歴情報の量を増大させることができる。さらに、当日の通常遊技履歴情報と、前日までの通常遊技履歴情報とを分けて記憶させることにより、当日の通常遊技履歴情報と、前日までの通常遊技履歴情報とを適切に記憶させることができる。
(4) 本実施形態では、図25(B−2)、(C−2)に示すように、復電時処理(非表示復電時処理または表示復電時処理)が実行されたときには、当日の通常遊技履歴情報領域に記憶されていた情報は、前日までの通常遊技履歴情報領域に移行される。したがって、当日の通常遊技履歴情報領域に記憶されていた情報を保護できる。
また、仮に、復電時処理(非表示復電時処理または表示復電時処理)が実行されたときに、当日の通常遊技履歴情報領域に記憶されていた情報を消去しないスロットマシンでは、該情報は消去されずに残存してしまう。この場合には、残存していた情報の存在により、該復電時処理が実行された日において記憶される通常遊技履歴情報が破壊されたり欠損したりすることから、当日の通常遊技履歴情報の更新処理の精度を低下させる虞がある。
これに対し、本実施形態では、図25(B−2)、(C−2)に示すように、復電時処理(非表示復電時処理または表示復電時処理)が実行されたときには、当日の通常遊技履歴情報領域に記憶されていた情報は消去される。したがって、当日の通常遊技履歴情報領域に記憶されていた情報を残存させることがないので、該復電時処理が実行された日において記憶される通常遊技履歴情報が破壊されたり欠損したりすることを防止できることから、当日の通常遊技履歴情報の更新処理の精度を向上させることができる。
(5) 図20(c)および図25に示すように、前日までの通常遊技履歴情報および当日の通常遊技履歴情報を用いて、第3の二次元コードCは生成される。したがって、第3の二次元コードCに含ませる通常遊技履歴情報の量を多様にすることができる。
(6) また、図24および図25(A−1)で説明したように、当日の目押し情報は、スロットマシン1への復電が行われたときから、つまり、遊技者の意思に関わらず、1ゲーム消化する毎に、更新される。したがって、遊技者の動作負担を強いることなく、当日の目押し情報を更新させることができる。
(7) また、図10(e)、図10(f)、図25(B)、および図25(C)に示すように、目押し情報は、当日の目押し情報と、前日までの目押し情報とに分けられ、当日の目押し情報は、当日の目押し情報領域に記憶され、前日までの通常遊技履歴は、前日までの目押し情報領域に記憶される。したがって、目押し情報の量を増大させることができる。さらに、当日の目押し情報と、前日までの目押し情報とを分けて記憶させることにより、当日の目押し情報と、前日までの目押し情報とを適切に記憶させることができる。
(8) 本実施形態では、図25(B−1)、(C−1)に示すように、復電時処理(非表示復電時処理または表示復電時処理)が実行されたときには、当日の目押し情報領域に記憶されていた情報は、前日までの目押し情報領域に移行される。したがって、当日の目押し情報領域に記憶されていた情報を保護できる。
また、仮に、復電時処理(非表示復電時処理または表示復電時処理)が実行されたときに、当日の目押し情報領域に記憶されていた情報を消去しないスロットマシンでは、該情報は消去されずに残存してしまう。この場合には、残存していた情報の存在により、該復電時処理が実行された日において記憶される目押し情報が破壊されたり欠損したりすることから、目押し情報の更新処理の精度を低下させる虞がある。
これに対し、本実施形態では、図25(B−1)、(C−1)に示すように、復電時処理(非表示復電時処理または表示復電時処理)が実行されたときには、当日の目押し情報領域に記憶されていた情報は消去される。したがって、当日の目押し情報領域に記憶されていた情報を残存させることがないので、該復電時処理が実行された日において記憶される目押し情報が破壊されたり欠損したりすることを防止できることから、当日の目押し情報の更新処理の精度を向上させることができる。
(9) 図20(c)および図25に示すように、前日までの目押し情報および当日の目押し情報を用いて、第3の二次元コードCは生成される。したがって、第3の二次元コードCに含ませる目押し情報の量を増大させることができる。
(10) 遊技者は、携帯端末1100で第3の二次元コードCを撮像することにより、メダルの払出枚数の推移を特定可能なスランプグラフを、該携帯端末1100の表示部140に表示させることができる(図19のS28B)。したがって、第3の二次元コードCを生成したスロットマシン1のメダルの払出枚数の推移を遊技者に認識させることができる。
(11) ところで、管理サーバ1200において目押し情報が更新されるには、第3の二次元コードCが遊技者により携帯端末1100で撮像されることが必要である。ところが、第3の二次元コードCが表示されたとしても、遊技者により撮像されない場合がある。本実施形態では、第3の二次元コードCが撮像されたか否かにかかわらず、該第3の二次元コードCに含まれていた当日の目押し情報(目押し情報Xとする)は、復電時処理により、前日までの目押し情報とされる(図25(B)または図25(C))。さらに、該前日までの目押し情報として、過去30日分の目押し情報が記憶され、該前日までの目押し情報が第3の二次元コードCに含まれる。したがって、第3の二次元コードCが表示されたときに、遊技者により撮像されない場合があっても、その日から30日以内に、第3の二次元コードCが撮像された場合には、該目押し情報Xは、管理サーバ1200に送信されることになる。
このように、本実施形態では、前日までの目押し情報として、過去30日分の目押し情報を記憶することで、遊技者により第3の二次元コードCが撮像されない場合があっても、該第3の二次元コードCに含まれる目押し情報Xが、管理サーバ1200に送信されないことを極力防止できる。
(12) 第3の二次元コードCには、前日までの目押し情報(過去30日分)が含まれているが、1日分の目押し情報それぞれに、該1日の日付を特定可能な日付特定情報αが付加される(図20(c)参照)。制御部210は、日付特定情報から特定される日付の目押し情報が既にRAM91bに格納されている場合には、該既に格納されている目押し情報を更新しない。このように、日付特定情報αを付加することにより、RAM91bに格納されている目押し情報の更新が重複して行われることを防止でき、該更新処理の処理負担を軽減できる。
(13) 図25(D)に示すように、第3の二次元コードCが生成されるときには、当日の目押し情報は、前日までの目押し情報領域に移行されるとともに、該当日の目押し情報領域に記憶されている情報、および当日の通常遊技履歴情報領域に記憶されている情報は消去される。したがって、復電時処理のみならず、第3の二次元コードCが生成されるときにも、当日の目押し情報領域に記憶されている情報、および当日の通常遊技履歴情報領域に記憶されている情報は消去される。したがって、当日の目押し情報領域に記憶されている情報、および当日の通常遊技履歴情報領域に記憶されている情報が消去される頻度を増加させることができ、当日の目押し情報、および当日の通常遊技履歴情報を精度よく記憶させることができる。
(14) 本実施形態では、特定遊技履歴更新期間終了時などに、遊技者が「二次元コード作成」の選択(S20参照)を行ったときに、該特定遊技履歴更新期間についての特定遊技履歴情報が含まれた第2の二次元コードBが表示される。該遊技者の携帯端末により該第2の二次元コードBが撮像されることで、管理サーバ1200に特定遊技履歴情報を送信して、管理サーバ1200内の特定遊技履歴情報を更新させることができる(S36の更新処理)。ここで、図20に示すように、本実施形態の第2の二次元コードBには、特定遊技履歴情報のみならず発生情報も含まれる。したがって、該遊技者の携帯端末により該二次元コードが撮像されることで、管理サーバ1200内の特定遊技履歴情報のみならず発生情報も更新させることができる。つまり、遊技者による「特定遊技履歴情報の更新のために行われる二次元コードの撮像行為」を利用して、管理サーバ1200に発生情報を送信して、管理サーバ1200内の発生情報を更新させることができる。
(15) また、図17のS12、S14に示すように、日付変更されたときには、RAM91b内の発生情報以外の情報は消去される。したがって、RAM91bの記憶効率を向上させることができる。一方、日付変更されたときには、RAM91b内の発生情報は消去させない。したがって、発生情報を適切に残存させることができ、発生情報を欠落させることなく管理サーバ1200に送信することができる。
(16) また、図20に示すように発生情報には、エラー情報が含まれている。したがって、管理サーバ1200の記憶部220にエラー情報を記憶させることができる。よって、管理サーバ1200の管理者は、発生情報画像を表示させて、エラー情報から特定されるエラーの発生状況を把握できる。また、エラーには、不正の可能性が高いエラー(RAM異常エラー、設定値エラーなど)や、不正の可能性が低いエラー(投入メダル切れエラー、満タンエラーなど)がある。特に、不正の可能性が高いエラーが発生して、該エラーについてのエラー情報が記憶部220に記憶されたときには、「該エラー情報に対応するスロットマシン識別情報から特定されるスロットマシンに不正がされた可能性がある」ことを管理者に認識させることができる。
(17) また、図17のS22において第2の二次元コードBが表示されたときには、該第2の二次元コードBに含まれていた、RAM91b内の発生情報は消去される。したがって、出力済の発生情報がいつまでも蓄積されてしまうことを防止でき、RAM91bの記憶効率を向上させることができる。また、本実施形態の第2の二次元コードBには発生情報が含まれているため、該発生情報は、携帯端末1100経由で管理サーバ1200に送信されて記憶される。したがって、該二次元コードに含まれていた、RAM91b内の発生情報を残存させる必要性は低く、不都合が生じることはない。
(18) 本実施形態のスロットマシン1は、設定変更状態であると判断されたときに(S16のYES)、S18において、第1の二次元コードAが生成・表示される。ここで、スロットマシン1が製造されたときの状態から遊技可能状態に制御させるためには、設定変更状態を経由させる必要がある。つまり、スロットマシン1が製造されたときの状態から遊技可能状態に制御されるまでに、第1の二次元コードAが生成・表示される。店員が携帯端末1100で第1の二次元コードAを撮像すると、該第1の二次元コードAに含まれていた不正可能性情報(ドア開放情報およびコネクタ外れ情報)に基づいた画像が該携帯端末1100に表示される(図17のS46参照)。このように、店員などにより設定変更状態に移行させる度に、第1の二次元コードAを生成・表示させることにより、不正可能性行為が行われたか否かを店員に把握させることができる。
また、搬入期間(スロットマシン1が製造工場で製造されたときから、遊技店に搬入されて最初の電源投入がされるときまでの期間)中は電断状態であるが、該電断状態であっても、スロットマシン1は、不正可能性行為(前面扉1bの開放、およびコネクタ外れ)の発生を検出できる。つまり、搬入期間内の日時での不正可能性情報は、搬入期間で行われた不正可能性行為に基づく情報である。よって、本実施形態では、搬入期間内の日時での不正可能性情報に基づく画像を携帯端末1100に表示させることができる。したがって、該画像を閲覧した店員に、搬入期間において不正可能性行為が行われたか否かを把握させることができる。なお、搬入期間中の不正可能性行為とは、たとえば、製造工場内の作業員、スロットマシン1を製造工場から遊技店まで搬送する搬送業者の作業員、遊技店の悪意のある店員などにより行われる可能性がある行為である。
(19) また、搬入期間内の日時での不正可能性情報は、管理サーバ1200の記憶部220にも記憶される。したがって、該不正可能性情報は、店員の携帯端末1100で表示されるのみならず、管理サーバ1200の記憶部220にも記憶される。(図21のS3209参照)。よって、管理者にも、搬入期間において不正可能性行為が行われたか否かを把握させることができるとともに、管理サーバ1200に該不正可能性行為の履歴を残存させることができる。
(20) また、スロットマシン1が製造されたときの状態から設定変更状態に制御されたときのみならず、遊技可能状態から設定変更状態に制御されたときも、図17のS18により、第1の二次元コードAを生成・表示する。したがって、遊技可能状態であるときにも、設定変更状態に制御されたときには、店員の携帯端末1100に不正可能性情報に基づく画像を表示させたり、不正可能性情報を管理サーバ1200に記憶させることができるので、頻繁に、不正可能性行為が行われているか否かを店員または管理者に把握させることができる。
(21) 一般的に、遊技店が閉店している時間帯(たとえば、夜間や遊技店の休業日)では、スロットマシン1は電断されている。本実施形態では、電断時での不正可能性行為の発生も検出できる(図10、図11参照)。さらに、該電断時での不正可能性行為に基づく不正可能性情報を管理サーバ1200に記憶させたり、該不正可能性情報に基づく画像を店員の携帯端末1100に表示させることができる。よって、電断時、たとえば、遊技店が閉店している時間帯での不正可能性行為の発生も、管理者や店員に把握させることができる。特に、遊技店の開店前に、店員が、設定変更状態に制御させる操作を行った場合には、その日の前日の夜間の不正可能性行為を特定することができる。
(22) また、S40、S44、S46に示されるように、エラー情報については、携帯端末1100には表示されない。遊技者にとって、一般的にエラー情報は不要な情報であることから、遊技者にこのような不要な情報を閲覧させないようにすることができる。さらに本実施形態では、エラー情報は、管理サーバ1200から携帯端末1100まで送信されない。したがって、エラー情報を管理サーバ1200から携帯端末1100まで送信する構成と比較して、通信効率を向上させることができる。
[実施形態2]
実施形態2においては、上述した実施形態1におけるスロットマシン1をパチンコ遊技機700に置き換えた場合について説明する。また、パチンコ遊技機は、一部スロットマシン1の例と同一の構成を含んでおり、同一の構成・処理について説明を省略し、異なる構成・処理について説明する。
パチンコ遊技機の遊技領域の中央付近には、液晶表示装置(LCD)で構成された演出表示装置が設けられている。遊技球が所定の入賞口に入賞すると、特別変動表示装置が特別第1特別図柄および第2特別図柄のうち少なくとも一方を変動表示させると共に、演出表示装置では、第1特別図柄および第2特別図柄のうち少なくとも一方の変動表示に同期した演出図柄(飾り図柄)の変動表示(可変表示、更新表示、または、巡回表示ともいう)が行われる。演出図柄の変動表示は、スクロール表示及びその場切替え表示等の各種の変動態様で実行される。演出表示装置は、各々を識別可能な複数種類の識別情報としての演出図柄(飾り図柄)の変動表示を行う変動表示装置に相当する。演出表示装置では、表示画面上で演出図柄を表示する演出図柄表示領域が設けられており、当該演出図柄表示領域に、例えば「左」、「中」、「右」の3つ(複数)の演出図柄を変動表示する表示領域としての図柄表示エリアがある。これら3つの演出図柄のそれぞれは、各々を識別可能な複数種類の識別情報としての演出図柄である。
また、本実施形態のパチンコ遊技機は、遊技球が所定の入賞口に入賞したが、所定の開始条件(大当り遊技中でなくかつ先に始動入賞した保留記憶に起因する可変表示が終了しているとき)が成立していないときには、所定の上限数の範囲内(たとえば、4個)で保留記憶情報として記憶する。ここで、保留記憶情報とは、たとえば、特定遊技状態(たとえば、大当り状態)に制御するか否か等を特定するための情報である。
また、本実施形態のパチンコ遊技機は、主電源スイッチおよび遊技開始スイッチを備える。パチンコ遊技機は、主電源スイッチがONされさらに、遊技開始スイッチがONされたときに遊技を開始させることができる。パチンコ遊技機は、打球(遊技球)を発射する打球操作ハンドルとは別に、演出用スイッチ(演出用スイッチ56に対応)を備える。パチンコ遊技機のサブ遊技機は、当該演出用スイッチの操作を検出することができるように、演出用スイッチは、サブ制御部に電気的に接続されている。図17のS18は、「遊技開始スイッチがONされたか否か」が判断される処理に置き換えられる。また、スロットマシン1の特定遊技履歴の消化ゲーム数及びBB回数(RB回数)は、パチンコ遊技機の演出表示装置の変動表示の総回転数及び大当り回数に置換えられる。また、スランプグラフにおいて、メダル払出枚数が、遊技球の払出個数に置換えられる。
このようなパチンコ遊技機において、さらに以下のような構成を備える。
(1) 本実施形態では、メニュー画面(図12(a))が表示されるときに、第3の二次元コードCが表示される。遊技者の携帯端末1100により該第3の二次元コードCが撮像されることで、該携帯端末により通常遊技履歴情報に基づく情報を表示させることができる(図19のS28B参照)。ここで、図20(c)に示すように、本実施形態の第3の二次元コードCには、通常遊技履歴情報のみならず、更新用URLおよび目押し情報も含まれる。したがって、該遊技者の携帯端末により該第3の二次元コードCが撮像されることで、管理サーバ1200内の目押し情報も更新させることができる(図21のS3300)。つまり、遊技者による「通常遊技履歴情報を表示させるために行われる第3の二次元コードCの撮像行為」を利用して、管理サーバ1200に目押し情報を送信して、管理サーバ1200内の目押し情報を更新させることができる。
さらに、第3の二次元コードCの出力タイミングにおいて、RAM91bが記憶している当日の通常遊技履歴情報が出力されることから、最新の通常遊技履歴情報を携帯端末1100で取得させることができる(図20(c)、および図25(D)参照)。
(2) また、図24および図25(A−2)で説明したように、当日の通常遊技履歴情報は、パチンコ遊技機への復電が行われたときから、つまり、遊技者の意思に関わらず、1ゲーム消化する毎に、更新される。したがって、遊技者の動作負担を強いることなく、当日の通常遊技履歴情報を更新させることができる。
(3) また、図10(c)、図10(d)、図25(B)、および図25(C)に示すように、通常遊技履歴情報は、当日の通常遊技履歴情報と、前日までの通常遊技履歴情報とに分けられ、当日の通常遊技履歴情報は、当日の通常遊技履歴情報領域に記憶され、前日までの通常遊技履歴は、前日までの通常遊技履歴情報領域に記憶される。したがって、通常遊技履歴情報の量を増大させることができる。さらに、当日の通常遊技履歴情報と、前日までの通常遊技履歴情報とを分けて記憶させることにより、当日の通常遊技履歴情報と、前日までの通常遊技履歴情報とを適切に記憶させることができる。
(4) 本実施形態では、図25(B−2)、(C−2)に示すように、復電時処理(非表示復電時処理または表示復電時処理)が実行されたときには、当日の通常遊技履歴情報領域に記憶されていた情報は、前日までの通常遊技履歴情報領域に移行される。したがって、当日の通常遊技履歴情報領域に記憶されていた情報を保護できる。
また、仮に、復電時処理(非表示復電時処理または表示復電時処理)が実行されたときに、当日の通常遊技履歴情報領域に記憶されていた情報を消去しないパチンコ遊技機では、該情報は消去されずに残存してしまう。この場合には、残存していた情報の存在により、該復電時処理が実行された日において記憶される通常遊技履歴情報が破壊されたり欠損したりすることから、当日の通常遊技履歴情報の更新処理の精度を低下させる虞がある。
これに対し、本実施形態では、図25(B−2)、(C−2)に示すように、復電時処理(非表示復電時処理または表示復電時処理)が実行されたときには、当日の通常遊技履歴情報領域に記憶されていた情報は消去される。したがって、当日の通常遊技履歴情報領域に記憶されていた情報を残存させることがないので、該復電時処理が実行された日において記憶される通常遊技履歴情報が破壊されたり欠損したりすることを防止できることから、当日の通常遊技履歴情報の更新処理の精度を向上させることができる。
(5) 図20(c)および図25に示すように、前日までの通常遊技履歴情報および当日の通常遊技履歴情報を用いて、第3の二次元コードCは生成される。したがって、第3の二次元コードCに含ませる通常遊技履歴情報の量を多様にすることができる。
(6) また、図24および図25(A−1)で説明したように、当日の目押し情報は、パチンコ遊技機への復電が行われたときから、つまり、遊技者の意思に関わらず、1ゲーム消化する毎に、更新される。したがって、遊技者の動作負担を強いることなく、当日の目押し情報を更新させることができる。
(7) また、図10(e)、図10(f)、図25(B)、および図25(C)に示すように、目押し情報は、当日の目押し情報と、前日までの目押し情報とに分けられ、当日の目押し情報は、当日の目押し情報領域に記憶され、前日までの通常遊技履歴は、前日までの目押し情報領域に記憶される。したがって、目押し情報の量を増大させることができる。さらに、当日の目押し情報と、前日までの目押し情報とを分けて記憶させることにより、当日の目押し情報と、前日までの目押し情報とを適切に記憶させることができる。
(8) 本実施形態では、図25(B−1)、(C−1)に示すように、復電時処理(非表示復電時処理または表示復電時処理)が実行されたときには、当日の目押し情報領域に記憶されていた情報は、前日までの目押し情報領域に移行される。したがって、当日の目押し情報領域に記憶されていた情報を保護できる。
また、仮に、復電時処理(非表示復電時処理または表示復電時処理)が実行されたときに、当日の目押し情報領域に記憶されていた情報を消去しないパチンコ遊技機では、該情報は消去されずに残存してしまう。この場合には、残存していた情報の存在により、該復電時処理が実行された日において記憶される目押し情報が破壊されたり欠損したりすることから、目押し情報の更新処理の精度を低下させる虞がある。
これに対し、本実施形態では、図25(B−1)、(C−1)に示すように、復電時処理(非表示復電時処理または表示復電時処理)が実行されたときには、当日の目押し情報領域に記憶されていた情報は消去される。したがって、当日の目押し情報領域に記憶されていた情報を残存させることがないので、該復電時処理が実行された日において記憶される目押し情報が破壊されたり欠損したりすることを防止できることから、当日の目押し情報の更新処理の精度を向上させることができる。
(9) 図20(c)および図25に示すように、前日までの目押し情報および当日の目押し情報を用いて、第3の二次元コードCは生成される。したがって、第3の二次元コードCに含ませる目押し情報の量を増大させることができる。
(10) 遊技者は、携帯端末1100で第3の二次元コードCを撮像することにより、遊技球の払出個数の推移を特定可能なスランプグラフを、該携帯端末1100の表示部140に表示させることができる(図19のS28B)。したがって、第3の二次元コードCを生成したパチンコ遊技機のメダルの払出枚数の推移を遊技者に認識させることができる。
(11) ところで、管理サーバ1200において目押し情報が更新されるには、第3の二次元コードCが遊技者により携帯端末1100で撮像されることが必要である。ところが、第3の二次元コードCが表示されたとしても、遊技者により撮像されない場合がある。本実施形態では、第3の二次元コードCが撮像されたか否かにかかわらず、該第3の二次元コードCに含まれていた当日の目押し情報(目押し情報Xとする)は、復電時処理により、前日までの目押し情報とされる(図25(B)または図25(C))。さらに、該前日までの目押し情報として、過去30日分の目押し情報が記憶され、該前日までの目押し情報が第3の二次元コードCに含まれる。したがって、第3の二次元コードCが表示されたときに、遊技者により撮像されない場合があっても、その日から30日以内に、第3の二次元コードCが撮像された場合には、該目押し情報Xは、管理サーバ1200に送信されることになる。
このように、本実施形態では、前日までの目押し情報として、過去30日分の目押し情報を記憶することで、遊技者により第3の二次元コードCが撮像されない場合があっても、該第3の二次元コードCに含まれる目押し情報Xが、管理サーバ1200に送信されないことを極力防止できる。
(12) 第3の二次元コードCには、前日までの目押し情報(過去30日分)が含まれているが、1日分の目押し情報それぞれに、該1日の日付を特定可能な日付特定情報αが付加される(図20(c)参照)。制御部210は、日付特定情報から特定される日付の目押し情報が既にRAM91bに格納されている場合には、該既に格納されている目押し情報を更新しない。このように、日付特定情報αを付加することにより、RAM91bに格納されている目押し情報の更新が重複して行われることを防止でき、該更新処理の処理負担を軽減できる。
(13) 図25(D)に示すように、第3の二次元コードCが生成されるときには、当日の目押し情報は、前日までの目押し情報領域に移行されるとともに、該当日の目押し情報領域に記憶されている情報、および当日の通常遊技履歴情報領域に記憶されている情報は消去される。したがって、復電時処理のみならず、第3の二次元コードCが生成されるときにも、当日の目押し情報領域に記憶されている情報、および当日の通常遊技履歴情報領域に記憶されている情報は消去される。したがって、当日の目押し情報領域に記憶されている情報、および当日の通常遊技履歴情報領域に記憶されている情報が消去される頻度を増加させることができ、当日の目押し情報、および当日の通常遊技履歴情報を精度よく記憶させることができる。
(14) 本実施形態では、特定遊技履歴更新期間終了時などに、遊技者が「二次元コード作成」の選択(S20参照)を行ったときに、該特定遊技履歴更新期間についての特定遊技履歴情報が含まれた第2の二次元コードBが表示される。該遊技者の携帯端末により該第2の二次元コードBが撮像されることで、管理サーバ1200に特定遊技履歴情報を送信して、管理サーバ1200内の特定遊技履歴情報を更新させることができる(S36の更新処理)。ここで、図20に示すように、本実施形態の第2の二次元コードBには、特定遊技履歴情報のみならず発生情報も含まれる。したがって、該遊技者の携帯端末により該二次元コードが撮像されることで、管理サーバ1200内の特定遊技履歴情報のみならず発生情報も更新させることができる。つまり、遊技者による「特定遊技履歴情報の更新のために行われる二次元コードの撮像行為」を利用して、管理サーバ1200に発生情報を送信して、管理サーバ1200内の発生情報を更新させることができる。
(15) また、図17のS12、S14に示すように、日付変更されたときには、RAM91b内の発生情報以外の情報は消去される。したがって、RAM91bの記憶効率を向上させることができる。一方、日付変更されたときには、RAM91b内の発生情報は消去させない。したがって、発生情報を適切に残存させることができ、発生情報を欠落させることなく管理サーバ1200に送信することができる。
(16) また、図20に示すように発生情報には、エラー情報が含まれている。したがって、管理サーバ1200の記憶部220にエラー情報を記憶させることができる。よって、管理サーバ1200の管理者は、発生情報画像を表示させて、エラー情報から特定されるエラーの発生状況を把握できる。また、エラーには、不正の可能性が高いエラー(RAM異常エラー、設定値エラーなど)や、不正の可能性が低いエラー(投入メダル切れエラー、満タンエラーなど)がある。特に、不正の可能性が高いエラーが発生して、該エラーについてのエラー情報が記憶部220に記憶されたときには、「該エラー情報に対応するパチンコ遊技機識別情報から特定されるパチンコ遊技機に不正がされた可能性がある」ことを管理者に認識させることができる。
(17) また、図17のS22において第2の二次元コードBが表示されたときには、該第2の二次元コードBに含まれていた、RAM91b内の発生情報は消去される。したがって、出力済の発生情報がいつまでも蓄積されてしまうことを防止でき、RAM91bの記憶効率を向上させることができる。また、本実施形態の第2の二次元コードBには発生情報が含まれているため、該発生情報は、携帯端末1100経由で管理サーバ1200に送信されて記憶される。したがって、該二次元コードに含まれていた、RAM91b内の発生情報を残存させる必要性は低く、不都合が生じることはない。
(18) 本実施形態のパチンコ遊技機は、遊技開始スイッチがONされたと判断されたときに(S16のYES)、S18において、第1の二次元コードAが生成・表示される。ここで、パチンコ遊技機が製造された状態から遊技可能状態に制御させるためには、設定変更状態を経由させる必要がある。つまり、パチンコ遊技機が製造された状態から遊技可能状態に制御されるまでに、第1の二次元コードAが生成・表示される。店員が携帯端末1100で第1の二次元コードAを撮像すると、該第1の二次元コードAに含まれていた不正可能性情報(ドア開放情報およびコネクタ外れ情報)に基づいた画像が該携帯端末1100に表示される(図17のS46参照)。このように、店員などにより設定変更状態に移行させる度に、第1の二次元コードAを生成・表示させることにより、不正可能性行為が行われたか否かを頻繁に店員に把握させることができる。
また、搬入期間(パチンコ遊技機が製造工場で製造されたときから、遊技店に搬入されて最初の電源投入がされるときまでの期間)中は電断状態であるが、該電断状態であっても、パチンコ遊技機は、不正可能性行為(前面扉1bの開放、およびコネクタ外れ)の発生を検出できる。つまり、搬入期間内の日時での不正可能性情報は、搬入期間で行われた不正可能性行為に基づく情報である。よって、本実施形態では、搬入期間内の日時での不正可能性情報に基づく画像を携帯端末1100に表示させることができる。したがって、該画像を閲覧した店員に、搬入期間において不正可能性行為が行われたか否かを把握させることができる。なお、搬入期間中の不正可能性行為とは、たとえば、製造工場内の作業員、パチンコ遊技機を製造工場から遊技店まで搬送する搬送業者の作業員、遊技店の悪意のある店員などにより行われる可能性がある行為である。
(19) また、搬入期間内の日時での不正可能性情報は、管理サーバ1200の記憶部220にも記憶される。したがって、該不正可能性情報は、店員の携帯端末1100で表示されるのみならず、管理サーバ1200の記憶部220にも記憶される。(図21のS3209参照)。よって、管理者にも、搬入期間において不正可能性行為が行われたか否かを把握させることができるとともに、管理サーバ1200に該不正可能性行為の履歴を残存させることができる。
(20) 一般的に、遊技店が閉店している時間帯(たとえば、夜間や遊技店の休業日)では、パチンコ遊技機は電断されている。本実施形態では、電断時での不正可能性行為の発生も検出できる(図10、図11参照)。さらに、該電断時での不正可能性行為に基づく不正可能性情報を管理サーバ1200に記憶させたり、該不正可能性情報に基づく画像を店員の携帯端末1100に表示させることができる。よって、電断時、たとえば、遊技店が閉店している時間帯での不正可能性行為の発生も、管理者や店員に把握させることができる。特に、遊技店の開店前に、店員が、設定変更状態に制御させる操作を行った場合には、その日の前日の夜間の不正可能性行為を特定することができる。
(21) また、S40、S44、S46に示されるように、エラー情報については、携帯端末1100には表示されない。遊技者にとって、一般的にエラー情報は不要な情報であることから、遊技者にこのような不要な情報を閲覧させないようにすることができる。さらに本実施形態では、エラー情報は、管理サーバ1200から携帯端末1100まで送信されない。したがって、エラー情報を管理サーバ1200から携帯端末1100まで送信する構成と比較して、通信効率を向上させることができる。
[変形例について]
以上、本発明の実施例を図面により説明してきたが、本発明はこの実施例に限定されるものではない。本発明は、上記の実施例に限られず、種々の変形、応用が可能である。以下、本発明に適用可能な変形例などについて説明する。また、前述した本実施形態で説明した技術事項、および、以下の変形例で説明する技術事項のうち少なくとも2つを組み合わせて実施するようにしてもよく、前述した本実施形態で説明した技術事項を以下の変形例で説明する技術事項に置換して実施するようにしてもよく、当該置換したものに対して、以下の変形例で説明する技術事項をさらに組み合わせて実施するようにしてもよい。
[非表示復電時処理および表示復電時処理について]
(1) 図26を用いて、非表示復電時処理および表示復電時処理などの変形例を説明する。本変形例の処理内容と、本実施形態の処理内容とでは、主に以下の点で相違する。第1の相違点として、スランプグラフは、本実施形態では、当日分の通常遊技履歴情報と過去7日分の通常遊技履歴情報とを表示できるのに対し、本変形例では、当日分の通常遊技履歴情報のみが表示される一方、過去7日分の通常遊技履歴情報は表示されない。つまり、本変形例では、前日までの通常遊技履歴情報を用いずに第3の二次元コードCを生成する。
第2の相違点として、同日に複数回、第3の二次元コードCが表示される状況において、本実施形態では、常に、最新の目押し情報を用いて第3の二次元コードCを生成する(図25(D)参照)。つまり、本実施形態では、該複数回表示された第3の二次元コードに含まれる目押し情報はそれぞれ異なる。これに対し、本変形例では、同日に複数回、第3の二次元コードCが表示されても、第3の二次元コードCには、一貫して、同一の「前日までの目押し情報」が含まれる。つまり、本変形例では、同日に該複数回表示された第3の二次元コードに含まれる目押し情報は全て同一である。
図26(A)は、情報更新処理について示したものである。図26(A−1)に示すように、目押し情報の更新処理としては、「当日の目押し情報」と、「当日の目押し情報と前日までの目押し情報とを合算した情報(以下、「目押し合算情報」という。)」との双方を1ゲーム消化ごとに更新する。図26(A−2)に示すように、目押し情報の更新処理としては、1ゲーム消化ごとに「当日の通常遊技履歴情報」を更新する。
図26(B)は、非表示復電時処理について示したものである。図26(B−1)の処理では、目押し合算情報を前日までの目押し情報に置き換える。具体的には、前日までの目押し情報領域に記憶されている情報を消去し、目押し合算情報を前日までの目押し情報領域に移行させ、当日の目押し情報領域に記憶されている情報を消去する。
図24を用いて、図26(B−1)の処理の意義について説明する。ここでは、当日を「6/29」とする。非表示復電時処理は、前日(6/28)にメニュー画面が表示されていないときに実行される処理である。このように、前日にメニュー画面が表示されていないことから、該前日(6/28)の目押し情報(つまり、当日の目押し情報)と、前々日(6/27)の目押し情報(つまり、前日の目押し情報)とは、管理サーバ1200に送信されていないことになる。したがって、図26(B−1)の処理により、目押し合算情報(当日の目押し情報と前日の目押し情報)を前日までの目押し情報領域に移行することで、管理サーバ1200に送信されていない目押し合算情報を保護することができる。
図26(B−2)の処理では、当日の通常遊技履歴情報を消去する。
図26(C)は、表示復電時処理について示したものである。図26(C−1)の処理は、当日の目押し情報を前日までの目押し情報に置き換える。具体的には、前日までの目押し情報領域に記憶されている情報を消去し、当日の目押し情報領域に記憶されている情報を前日までの目押し情報領域に移行させ、当日の目押し情報領域に記憶されている情報を消去する。
図24を用いて、図26(C−1)の処理の意義について説明する。ここでは、当日を「6/30」とする。表示復電時処理は、前日(6/29)にメニュー画面が表示されたときに実行される処理である。このように、前日(6/29)にメニュー画面が表示されたことから、前日までの目押し情報(つまり、6/28の目押し情報)は、管理サーバ1200に送信されたと仮定できる。そこで、図26(C−1)の処理により、前日までの目押し情報を消去して、6/29(当日の目押し情報)を前日までの目押し情報領域に移行する。したがって、管理サーバ1200に送信されたと仮定される目押し情報を消去することで、RAM91bの記憶容量を削減できるとともに、6/29(当日の目押し情報)を保護できる。
図26(D)は、第3の二次元コードCの生成処理について示したものである。図26(D)に示すように、前日までの目押し情報および当日の通常遊技履歴情報とを用いて、第3の二次元コードCを生成する。図24に示すように、6/29の15時に生成される第3の二次元コードCには、当日(6/29)の目押し情報は含まれてない。つまり、該第3の二次元コードCが撮像されたとしても、当日(6/29)の目押し情報は管理サーバ1200には送信されない。これは、目押し情報については緊急性を要するものではないことから、当日(6/29)の目押し情報は管理サーバ1200には送信されなくても、特段の問題はない。
また、前日までの目押し情報に基づいて、一意に生成されるランダム値(本実施形態の日付特定情報αに対応)が付加される。これにより、前日までの目押し情報が少しでも異なると、生成されるランダム値は異なる。また、管理サーバ1200の制御部210は、同一のランダム値が付加された目押し情報については、更新しない。
本実施形態と本変形例との相違点の箇所で説明したように、本変形例では、同日に複数回、第3の二次元コードCが表示されても、第3の二次元コードCには、一貫して、同一の「前日までの目押し情報」が含まれる。したがって、同日に複数回、第3の二次元コードCが表示された場合において、該複数回表示された第3の二次元コードCそれぞれに含まれる前日までの目押し情報に付加されたランダム値は全て同一となる。これにより、管理サーバ1200の制御部210により、同じ目押し情報を何度も更新されてしまうことを防止できる。
本変形例のさらなる変形例として、図26(A−1)の処理において、「当日の目押し情報」のみを更新し、目押し合算情報については更新しないようにしてもよい。この場合には、図26(B)の処理は、図25(C−1)の処理と同一を実行する。
また、本変形例のさらなる変形例として、第3の二次元コードCに前日までの通常遊技履歴情報を含ませるようにしてもよい。このような構成によれば、第3の二次元コードCが撮像されたときには、本実施形態のように、当日のみではなく、前日までの(過去の通常遊技履歴情報も携帯端末の表示部に表示させることができる。
(2) 本実施形態において、図25(B)、(C)に示したように、非表示復電時処理と表示復電時処理とは異なるとして説明した。しかしながら、非表示復電時処理と表示復電時処理とを同一としてもよい。つまり、前日に、メニュー画面が表示されているか否かに関わらず同一の処理を実行するようにしてもよい。ここで、同一の処理とは、図25(B)の処理および図25(C)の処理のいずれかとしてもよい。なお、図25(C)の処理は、バッファ領域を用いない処理であることから、同一の処理を図25(C)の処理とすることが好ましい。このような処理によれば、メニュー画面が表示されているか否かの判断処理(図18のS140の処理)を省略することができ、復電時処理の処理負担を軽減できる。
(3) 本実施形態では、目押し情報、および通常遊技履歴情報ともに、「当日」および「前日以前」で記憶領域を区別するとして説明した(図25、図26など参照)。しかしながら、目押し情報、および通常遊技履歴情報のうち少なくとも1つについては、区別する期間を、特定期間、および特定期間以前の期間で区別するようにしてもよい。特定期間とは、たとえば、2日分としてもよい。つまり、目押し情報が記憶される領域、および通常遊技履歴情報が記憶される領域のうち少なくとも1つについては、「当日および前日の記憶領域」と、「前々日以前の記憶領域」とに分けるようにしてもよい。
[目押し情報および発生情報について]
(1) 本実施形態では、第3の二次元コードCを撮像することにより、管理サーバ1200に送信される送信情報は、目押し情報であるとして説明した。しかしながら、送信情報には、発生情報のうちの少なくとも1つを含めるようにしてもよい。ここで、発生情報のうちの少なくとも1つとは、エラー情報、ドア開放情報、コネクタ外れ情報のうちの少なくとも1つである。
また、送信情報は、以下に示すように、目押し情報の他、メーカ側(遊技機の提供者側)が利用できる他の情報(以下、「メーカ利用情報」という。)を含んでいてもよい。遊技機のメーカは、メーカ利用情報を収集(管理サーバ1200に蓄積)して、最近の遊技者の遊技動向などを把握することができる。これにより、メーカ側は、収集したメーカ利用情報を、遊技機の今後の製造方針やマーケティング活動などに役立てることができる。
「メーカ利用情報」の一例として、「演出参加率情報」および「稼働率情報」のうち少なくとも1つを含むものとしてもよい。「演出参加率情報」とは、「演出キャンセル率情報」、「要求操作率情報」のうち少なくとも1つを含むものとしてもよい。また、「稼働率情報」とは、「時間帯別稼働情報」、「1ゲーム必要平均時間情報」のうち少なくとも1つを含むものとしてもよい。
(1−1) 演出キャンセル率情報は、特定演出の実行途中にキャンセルされた頻度を特定できる情報である。たとえば、複数種類の演出のいずれかを実行可能であり、かつ演出途中で、ゲームを進行させる操作(たとえば、スタートスイッチ7の操作)がされたときに、該演出をキャンセルさせる構成を有するスロットマシン1について説明する。このようなスロットマシン1において、メーカ利用情報として演出キャンセル率情報を収集することにより、複数の演出のうち、キャンセルされた頻度が高い演出を特定することができる。したがって、遊技者の興趣を向上させる演出、および興趣を向上させない演出それぞれを特定することができ、演出構成の向上を図ることができる。
(1−2) 要求操作率情報とは、遊技者に対して、所定操作(たとえば、演出用スイッチ56の操作)を要求する要求演出が実行されたときに、所定操作をする頻度を特定できる情報である。たとえば、複数種類の要求演出のうちいずれかを実行可能である構成を有するスロットマシン1について、要求操作率情報を収集することにより、管理者は、複数種類の要求演出それぞれについて、要求演出により要求した操作が高い頻度で行われた要求演出を特定することができる。したがって、遊技者が操作したくなるような要求演出構成を特定でき、要求演出の構成の向上を図ることができる。
(1−3) 時間帯別稼働情報とは、所定時間(たとえば、1時間)ごとに、遊技されているか否かを特定できる情報である。一般的に、遊技の時間帯によって、遊技者層を予想することができる。たとえば、AM10時〜PM16時まで遊技する遊技者は、主婦や、学生が多いと予想できる一方、PM16時〜PM22時まで遊技する遊技者は、学生や社会人が多いと予想できる。時間帯別稼働情報を収集することにより、管理者は、種別が異なる(たとえば採用しているキャラクタ異なる)スロットマシンそれぞれについて、人気のある層を特定することができる。
(1−4) 1ゲーム必要平均時間情報は、1ゲーム消化に必要とする遊技時間の平均を特定する情報である。メーカ側としては、1日当たりの消化ゲーム数が多いスロットマシンを製造することが好ましい。1ゲーム必要平均時間情報を収集することにより、管理者は、種別が異なる(たとえば採用しているキャラクタ異なる)スロットマシンそれぞれにおいて、1ゲーム消化に必要な平均時間を特定することができる。たとえば、1ゲーム消化に必要な平均時間が極端に多いスロットマシンでは、1ゲーム消化に必要な平均時間を短くする処置などを行うことができる。1ゲームに必要な平均時間を短くする処置とは、たとえば、長い時間を要する演出が実行される時間を短くするなどの処置である。長い時間を要する演出とは、たとえば、遊技の進行を遅延させる遅延演出(フリーズ)などである。1ゲーム必要平均時間情報を収集することにより、1日当たりの消化ゲーム数が多いスロットマシンの製造に関する指標を特定できる。
(1−5) また、発生情報に、「メーカ利用情報」が含まれる場合には、遊技者の携帯端末や店員の携帯端末に発生情報を表示させないようにすることが好ましい。メーカ利用情報は、スロットマシンなどの今後の製造方針などに役立てることができる情報であることから、競合他社に取得されることなく、メーカ側が秘密裏に保持することが好ましい。もし、遊技者の携帯端末や店員の携帯端末に発生情報が表示されると、メーカ利用情報が、競合他社に漏えいする虞がある。したがって、発生情報にメーカ利用情報が含まれる場合には、遊技者の携帯端末や店員の携帯端末に発生情報を表示させないようにすることが好ましい。
(2) また、本実施形態では、不正可能性行為は、「前面扉1bの開放」、および「コネクタ外し」であるとして説明した。しかしながら、不正可能性行為は、これらに限られるものではなく、不正の可能性がある行為であれば、如何なる行為であってもよい。不正可能性行為は、たとえば、電源スイッチ39のオフや、リセット/設定スイッチ38の操作などとしてもよい。不正可能性行為を他の行為とした場合には、不正可能性情報は、通電時であるとき、または、電断時であるときに、該他の行為がされたことを特定できる情報とすればよい。また、不正可能性行為は、「前面扉1bの開放」、および「コネクタ外し」のうち、いずれか1つとしてもよい。また、発生情報に不正可能性情報を含めないようにしてもよい。また、発生情報は、不正可能性情報のみとし、エラー情報やメーカ利用情報を含めないようにしてもよい。
(3) また、本実施形態では、発生情報に、「不正行為の可能性」があることを特定できる不正可能性情報を含ませるとして説明した。しかしながら、「不正行為」を特定できる「不正特定情報」を、発生情報に含ませるようにしてもよい。たとえば、スロットマシン1は、店員が保持している特定の鍵を鍵穴に挿入させてから前面扉1bを開放可能とし、かつ特定の鍵が挿入されたことを検出可能な検出手段を備えるようにしてもよい。該検出手段の検出結果を示す検出信号はメイン制御部41に送信される。このような構成の場合には、「不正行為」を以下のように特定できる。たとえば、特定の鍵と異なる鍵(たとえば、不正者が偽造した鍵)を鍵穴に挿入させて前面扉1bを開放させた場合には、検出手段の結果が、「特定の鍵が挿入された」結果とは異なる結果となる。メイン制御部41は、「特定の鍵が挿入された」結果とは異なる結果を示す検出信号を受信することにより、不正行為が行われたことを特定する。メイン制御部41は、不正行為が行われたことを特定すると、該不正行為が行われたこと示すコマンドをサブ制御部91に対して、送信する。サブ制御部91は、該不正行為が行われたこと、および該不正行為が行われた日時を特定できる態様で、不正特定情報をRAM91bに格納させる。
(4) また、第1の二次元コードAおよび第2の二次元コードBの少なくとも一方に、送信情報のうちの少なくとも一部(たとえば、「目押し情報」、「演出参加率情報」、および「稼働率情報」の少なくとも1つ)を含ませるようにしてもよい。
(5) 本実施形態では、第2の二次元コードBに、通常遊技履歴情報は含まれないとして説明した(図20(b)、(c)参照)。しかしながら、第2の二次元コードBに、通常遊技履歴情報を含ませるようにしてもよい。このような構成によれば、第2の二次元コードBに、通常遊技履歴情報および特定遊技履歴情報の双方を含ませることができる。したがって、第2の二次元コードBを撮像した携帯端末1100に、通常遊技履歴情報および特定遊技履歴情報の双方を表示させることができる。したがって、第2の二次元コードBを撮像した遊技者は、より豊富な遊技履歴情報を視認することができる。
[各情報の更新について]
(1) 本実施形態の通常遊技履歴情報、特定遊技履歴情報、および目押し情報それぞれが更新される条件は、1ゲーム消化であるとして説明した。しかしながら、これらの情報のうち少なくとも1つの情報が更新される条件を他の条件としてもよい。たとえば、通常遊技履歴情報、特定遊技履歴情報、および目押し情報のうち少なくとも1つの情報が更新される条件を2ゲーム消化することにより成立する条件としてもよい。
(2) 本実施形態では、小役入賞回数は、小役が入賞した回数であるとして説明した。しかしながら、小役入賞回数は、小役の種類と、該種類の小役入賞した回数とを対応付けたものとしてもよい。たとえば、小役入賞回数として、スイカがX回、チェリーがY回、ベルがZ回としてもよい。このような構成によれば、管理サーバ1200の管理者などは、小役の種類ごとに、入賞した回数を把握することができる。
[二次元コードについて]
(1) 本実施形態では、携帯端末1100に取得させる取得情報(本実施形態では、通常遊技履歴情報と、特定遊技履歴情報と、発生情報)を携帯端末1100に取得させる取得手法として、スロットマシン1が二次元コードを表示するとして説明した。しかしながら、該取得手法は、他の手法であってもよい。たとえば、表示する情報として二次元コードではなく、他の態様で表示するようにしてもよい。たとえば、スロットマシン1が、スピーカ53、54から、取得情報が含まれた音(音波)を出力するようにしてもよい。この場合には、携帯端末1100は、出力された音(音波)を収音して解析することにより、取得情報を取得するようにしてもよい。
また、他の取得手法として、携帯端末1100と通信可能な通信部をスロットマシン1が備えて、スロットマシン1は、携帯端末1100に対して取得情報を送信するようにしてもよい。また、スロットマシン1と携帯端末1100とを、遊技者や店員が有線で接続することにより、スロットマシン1は、携帯端末1100に対して取得情報を送信するようにしてもよい。
(2) 本実施形態では、二次元コードに含まれている主な情報として、通常遊技歴情報、特定遊技履歴情報、目押し情報、および発生情報であるとして説明した。しかしながら、二次元コードには、他の情報を含ませるようにしてもよい。たとえば、該他の情報を特典としてもよい。特典とは、たとえば、例えば、音楽、壁紙、待ち受け画面等のコンテンツデータ、あるいは、所定の物品と交換できる交換券を示すデータである。
(3) 本実施形態では、二次元コード(第1の二次元コードA〜第3の二次元コードC)の表示契機は、設定変更状態であるとき(図17のS16)、メニュー画面が表示されたとき(図17のS16A)、「二次元コード作成」が選択されたとき(図17のS20)であるとして説明した。しかしながら、二次元コードの表示契機はこれらに限られるものではない。たとえば、遊技者にとって、有利な状態(たとえば、ボーナス中やAT中)に、二次元コードを表示するようにしてもよい。この場合には、特典が含まれた二次元コードが表示されることが好ましい。このようにすることにより、有利な状態において、メダル払出率を高めつつ、特典も付与されることから、遊技の興趣を向上させることができる。
(4) また、本実施形態では、店員が保有している携帯端末であるか遊技者が保有している携帯端末であるかにかかわらず、エラー情報を表示させないとして説明した。しかしながら、店員の携帯端末にはエラー情報を表示させる一方、遊技者の携帯端末にエラー情報を表示させない特定制御を実行するようにしてもよい。このような特定制御を実行することにより、直近に生じたエラーを店員に把握させることができる。したがって、不正行為の発生の可能性が高いエラーが表示された場合には、該不正行為に対して素早い対応を行うことができる。以下では、該特定制御の手法の具体例を説明する。
(4−1) 第1の手法として、S18において生成された第1の二次元コードAに、エラー情報を携帯端末1100に表示させる表示フラグを含ませる一方、S22において生成された第2の二次元コードBにおいて、該表示フラグを含ませないようにする。このような構成によれば、管理サーバ1200は、表示フラグの有無に基づいて、エラー情報を携帯端末1100に送信するか否かを決定する。具体的には、表示フラグが二次元コードに含まれているとき(つまり、第1の二次元コードAであるとき)には、管理サーバ1200は、エラー情報を携帯端末1100に送信して携帯端末1100に該エラー情報に基づいた画像を表示させる。一方、表示フラグが二次元コードに含まれていないとき(つまり、第2の二次元コードBであるとき)には、管理サーバ1200は、エラー情報を携帯端末1100に送信しない(つまり、携帯端末1100に該エラー情報に基づいた画像を表示させない)。このように、管理サーバ1200が、表示フラグの有無を検出してエラー情報を送信するか否かを決定することにより、特定制御を実行することができる。
なお、表示フラグではなく、エラー情報を携帯端末1100に表示させない非表示フラグを用いるようにしてもよい。たとえば、第1の二次元コードAに非表示フラグを含ませず、第2の二次元コードBに非表示フラグを含ませるようにしてもよい。このような構成であれば、管理サーバ1200は、非表示フラグの有無に基づいて、エラー情報を携帯端末1100に送信するか否かを決定する。具体的には、非表示フラグが二次元コードに含まれているとき(つまり、第2の二次元コードBであるとき)には、管理サーバ1200は、エラー情報を携帯端末1100に送信しない(つまり、携帯端末1100に該エラー情報に基づいた画像を表示させない)。一方、非表示フラグが二次元コードに含まれていないとき(つまり、第1の二次元コードAであるとき)には、管理サーバ1200は、エラー情報を携帯端末1100に送信して携帯端末1100に該エラー情報に基づいた画像を表示させる。このように、管理サーバ1200が、非表示フラグの有無を検出してエラー情報を送信するか否かを決定することにより、特定制御を実行することができる。
(4−2) 第2の手法として、管理サーバ1200は、S3204のURLデコード処理に基づいて取得した携帯端末の端末識別情報に基づいて、携帯端末1100にエラー情報を送信するか否かを決定するようにしてもよい。たとえば、管理サーバ1200は、エラー情報を送信する携帯端末(以下、「送信対象携帯端末」という。)の端末識別情報と、エラー情報を送信しない携帯端末(以下、「非送信対象携帯端末」という。)の端末識別情報とを、記憶部220に特定情報として記憶させる構成とすればよい。送信対象携帯端末とは、店員の携帯端末であり、非送信対象携帯端末とは、遊技者の携帯端末である。管理サーバ1200は、S3204のURLデコード処理により、携帯端末識別情報を取得すると、該携帯端末識別情報が、送信対象携帯端末の端末識別情報なのか、非送信対象携帯端末の端末識別情報なのかを、特定情報に基づいて特定する。そして、管理サーバ1200は、該特定結果に基づいて、携帯端末にエラー情報を送信するか否かを決定するようにすればよい。このように、管理サーバ1200が、URLデコード処理により取得した携帯端末識別情報に基づいて、エラー情報を送信するか否かを決定することにより、特定制御を実行することができる。
(4−3) 本実施形態では、第1の二次元コードAにもRAM91bに記憶されている特定遊技履歴情報が含まれるとして説明した。第3の手法では、第1の二次元コードAには、特定遊技履歴情報を含ませる一方、第2の二次元コードBには、特定遊技履歴情報を含ませないようにしてもよい。これにより、第1の二次元コードAの容量を削減できる。さらに、このような第1の二次元コードAを生成する構成である場合には、図20(a)で説明した二次元コードAフラグを含ませる必要はない。このような構成によれば、管理サーバ1200は、特定遊技履歴情報の有無に基づいて、エラー情報を携帯端末1100に送信するか否かを決定する。具体的には、特定遊技履歴情報が二次元コードに含まれていないとき(つまり、第1の二次元コードAであるとき)には、管理サーバ1200は、エラー情報を携帯端末1100に送信して携帯端末1100に該エラー情報に基づいた画像を表示させる。一方、特定遊技履歴情報が二次元コードに含まれていないとき(つまり、第2の二次元コードBであるとき)には、管理サーバ1200は、エラー情報を携帯端末1100に送信しない(携帯端末1100に該エラー情報に基づいた画像を表示させない)。このように、管理サーバ1200が、特定遊技履歴情報の有無を検出してエラー情報を送信するか否かを決定することにより、特定制御を実行することができる。
(4−4) “(4−1)〜(4−3)”において、携帯端末1100に対してエラー情報を表示させない手法としては、管理サーバ1200から携帯端末1100にエラー情報を送信しないことにより実現するとして説明した。しかしながら、管理サーバ1200から携帯端末1100にエラー情報を送信するが、携帯端末1100が該エラー情報に基づいた画像を表示しないような構成としてもよい。
(5) また、本実施形態では、不正可能性情報は、管理サーバ1200に記憶される第1処理(S3209)と、該不正可能性情報に基づく画像が携帯端末1100に表示させる第2処理(S46)の双方の処理が行われるとして説明した。しかしながら、第1処理と第2処理のうち、いずれか一方を行うようにしてもよい。この場合には、第1処理および第2処理のいずれかを行うことを特定できるフラグを含ませて二次元コードを生成するようにしてもよい。
第1処理を実行する一方、第2処理を実行しない構成について説明する。このような構成の場合には、S38でYESと判断されたときには、S40の処理を実行せずに、図17の処理が終了される。また、第1処理を実行しない一方、第2処理を実行する構成の場合には、図21のS3209において、発生情報の更新を実行しないようにすればよい。
[遊技機の処理について]
(1) 前述した実施形態では、S18の処理を実行する契機(タイミング)として、設定変更状態であるか否かであるとして説明した。しかしながら、他の契機であってもよい。他の契機は、最初の電源投入がされたタイミングとしてもよい。また、他の契機は、最初の電源投入がされたことにより、RAM異常エラーが報知されたタイミングとしてもよい。また他の契機は、設定値が確定したタイミングとしてもよい。また、他の契機は、これらのタイミングから、所定時間(たとえば、1秒)経過したタイミングとしてもよい。
また他の契機は、「RAM41bのクリア」および「電源スイッチ39のオンまたはオフ」のうち少なくとも1つを含むようにしてもよい。このように、S18の処理が実行される頻度を増加させることにより、店員に不正可能性行為を頻繁に把握させることができる。
(2) 本実施形態では、S14の処理を実行する契機として、日付変更されたか否かであるとして説明した。しかしながら、S14の実行契機は他の条件であってもよい。S14の実行契機は、たとえば、RAM41bがクリアされたこと、および設定変更状態への移行のうち少なくとも1つとしてもよい。また、S14の実行契機は、“[遊技機の処理について]の(1)”で述べた「他の契機」の少なくとも1つとしてもよい。このように、S14の処理が実行される頻度を増加させることにより、RAM91bから発生情報以外の情報を消去できるので、RAM91bの記憶効率を向上させることができる。
(3) 本実施形態では、S18において、特定遊技履歴情報を消去し、発生情報を消去しないとして説明したが、発生情報を消去するようにしてもよい。また、S22において、発生情報を消去するとして説明したが、S22においては、発生情報を消去させずに残存させるようにしてもよい。また、S18、S22において、発生情報を消去しない構成である場合には、たとえば、S18の第1の二次元コードAには、過去の発生情報も含まれることになり、店員にこのような過去の発生情報も閲覧させることができる。S18、S22において、発生情報を消去しない構成である場合には、たとえば、店員の発生情報を消去させる操作がされることにより発生情報を消去させるようにしてもよい。
(4) また、第2の二次元コードBが表示されたとしても、遊技者が該第2の二次元コードBを撮像し忘れる場合や、管理サーバ1200と通信されず発生情報が管理サーバ1200に送信されない場合がある。このような場合には、第2の二次元コードBが表示されたときに、発生情報が消去されることから、該管理サーバ1200に、該消去された発生情報を記憶させることができなくなるという問題が生じる。このような問題を解消するために、第2の二次元コードBを表示した後、さらに、スロットマシン1が所定の処理を行った後に、発生情報を消去する構成にすればよい。このような構成にすることにより、該問題が生じることを防止できる。
所定の処理とは、たとえば、さらにN回(たとえば、10回)分、第2の二次元コードBを表示する処理である。つまり、N+1回、第2の二次元コードBが表示されたときに、RAM91bに記憶されている最も古い発生情報を消去する。このような構成にすることにより、遊技者が該第2の二次元コードBを撮像し忘れる場合があっても、このような問題を解消できる可能性が高まる。また、このような構成の場合には、管理装置は、重複して発生情報を取得する場合がある。このような場合であっても、管理装置は、取得した発生情報が、既に記憶されているか否か(重複しているか否か)を判断して、重複していれば、取得した発生情報を廃棄し、重複していなければ取得した発生情報を記憶または更新させるようにすればよい。
また、所定の処理とは、所定の信号が入力される処理としてもよい。該所定の信号とは、たとえば、携帯端末1100からスロットマシン1に送信される信号であってもよい。たとえば、スロットマシン1に対して携帯端末1100をかざすことで、携帯端末1100から所定の信号が入力されるようにしてもよい。このような所定の処理を行うことで該問題を解消できる。
また、所定の処理とは、以下のパスワードが入力される処理としてもよい。たとえば、遊技者が携帯端末1100で第2の二次元コードBを撮像して管理サーバ1200に対して更新要求すると、該管理サーバ1200から携帯端末1100に対してパスワードを送信する。遊技者は、該パスワードを目視して、スロットマシン1に入力する。このような所定の処理を行うことで該問題を解消できる。また、パスワードを入力しなければ、携帯端末1100に特定遊技履歴を表示させないようにしてもよい。
(5) また、設定変更状態は、電源スイッチ39がONにされ、かつ設定キースイッチ37がONにされ、かつ前面扉1bの開放が検出されたときに移行される状態であってもよい。これにより、前面扉1bが開放されていない状態での不正な設定変更を防ぐことができる。また、一旦、設定変更状態に移行された後は、設定変更状態を終了させる終了条件(たとえば、設定値確定後に設定キースイッチ37のOFF操作により成立する条件)が成立するまで前面扉1bの開閉状態に関わらず設定変更状態を維持するようにしてもよい。これにより、設定変更状態中に前面扉1bが閉まっても設定変更状態を終了させないため、再度設定変更状態へ移行させる手間を生じさせてしまうことを防ぐことができる。
また、設定確認状態は、設定キースイッチ37がONにされ、かつ前面扉1bの開放が検出されたときに移行される状態であってもよい。これにより、前面扉1bが開放されていない状態での不正な設定確認を防ぐことができる。また、一旦設定確認状態に移行された後は、設定確認状態を終了させる終了条件(たとえば、設定キースイッチ37のOFF操作により成立する条件)が成立するまで前面扉の開閉状態に関わらず設定確認状態を維持するようにしてもよい。これにより、設定確認状態中に前面扉が閉まっても設定確認状態を終了させないため、再度設定確認状態へ移行させる手間を生じさせてしまうことを防ぐことができる。
(6) 本実施形態では、メイン制御部41がRTC50を保持し、エラーコマンドは、発生したエラー、および該エラーが発生した日時を特定できるコマンドであるとして説明した。しかしながら、メイン制御部41がRTC50を保持しない構成としてもよい。この場合には、メイン制御部41がエラーの発生を検出すると、該エラーが発生したことを示すエラーコマンドをサブ制御部91に送信する。サブ制御部91は、該エラーコマンドを解析して、該エラーの種別を特定する。さらに、サブ制御部91は、該エラーコマンドを受信した日時をRTC97の計時結果により特定する。サブ制御部91はエラーコマンドから特定したエラーの種別、該エラーコマンドを受信した日時をエラー発生日時として特定可能となるように、RAM91bの発生情報データベースに格納する。
[携帯端末の処理について]
本実施形態では、携帯端末1100は、閲覧者(遊技者や店員)に情報(遊技歴情報や不正可能性情報)を報知するために、報知対象の情報に基づく画像を表示させるとして説明した。しかしながら報知の態様は、画像の表示に限られることはない。たとえば、音声を出力することにより、閲覧者に情報を把握させることができる。たとえば、図23に示すような不正可能性情報を閲覧者(店員)に把握させるために、「ドア開放発生:2014年5月17日AM1:13(電断時) コネクタ外れ発生:なし」といった音声を通知するようにしてもよい。
[データベースについて]
(1) 本実施形態の通常遊技履歴データベース内の通常遊技履歴情報は、図10や図11に示すように、ゲーム数、BB回数、RB回数、AT回数、メダル払出枚数、小役入賞回数、設定示唆演出Aの回数、設定示唆演出Bの回数であるとして説明した。しかしながら、通常遊技履歴情報はこれらの情報に限られることはない。
通常遊技履歴情報には、遊技者にとって有利な有利状態に制御された回数(有利状態制御回数)と有利状態が終了してからの消化ゲーム数(有利状態終了後消化ゲーム数)とのうち、少なくとも一方を含めるようにしてもよい。ここで、有利状態とは、たとえば、所定ゲーム(1ゲーム)消化する毎に、AT抽選が実行される状態などとしてもよい。AT抽選とは、ATに制御させる権利(たとえば、ナビストック、ATゲーム数など)を乱数抽選で決定する処理である。
通常遊技履歴情報に有利状態制御回数を含ませることにより、携帯端末1100で有利状態制御回数を表示することができ、遊技者に有利状態制御回数を認識させることができることから、有利状態に制御される可能性を遊技者に予測させることができ、遊技の興趣を向上させることができる。
通常遊技履歴情報に有利状態終了後消化ゲーム数を含ませることにより、携帯端末1100で有利状態終了後消化ゲーム数を表示することができ、遊技者に有利状態終了後消化ゲーム数を認識させることができることから、あと、何ゲーム消化すると、再び、有利状態に制御されるかといった予測を遊技者にさせることができ、遊技の興趣を向上させることができる。
また、消化ゲーム数が規定ゲーム数に到達することにより、有利状態に制御させるスロットマシンであれば、スロットマシンの前日の消化ゲーム数(電源オフされたときの消化ゲーム数)を含めるようにしてもよい。たとえば、有利状態がATであるときには、規定ゲーム数とは、いわゆる天井ゲーム数をいう。
このように、通常遊技履歴情報に前日の消化ゲーム数を含ませることにより、前日の消化ゲーム数を携帯端末1100で表示することができる。たとえば、朝一番にスロットマシンで遊技する遊技者は、携帯端末1100で前日の消化ゲーム数を表示することにより、あと、何ゲーム消化すると、再び、有利状態に制御されるかといった予測を遊技者にさせることができ、遊技の興趣を向上させることができる。
(2) 本実施形態の特定遊技履歴データベース内の特定遊技履歴情報は、図10や図11に示すように、ゲーム数、BB回数、RB回数、キャラクタのレベル、経験値であるとして説明した。しかしながら、特定遊技履歴情報はこれらの情報に限られることはない。たとえば、AT回数や、特典の付与回数なども特定遊技履歴情報に含めるようにしてもよい。
(3) 本実施形態の発生情報データベース(図11(c)参照)は、スロットマシン識別情報ごとに、エラー情報、ドア開放情報、コネクタ外れ情報が記憶されているとして説明した。たとえば、遊技店にも識別情報を付加して、遊技店識別情報が保有しているスロットマシンのスロットマシン識別情報が特定できる態様としてもよい。このような態様にすることにより、不正がされた可能性があるスロットマシンが存在した場合、管理者は、該スロットマシンが設置されている遊技店を容易に特定できる。
(4) 本実施形態の不正可能性情報にドア閉鎖情報を含ませるようにしてもよい。ドア閉鎖情報とは、前面扉1bが閉鎖(閉じられた)こと、および該閉鎖された時刻とを特定できる情報である。ドア開放情報とドア閉鎖情報とを組み合わせて用いることで、前面扉1bが開放されたときから前面扉1bが閉鎖されたときまでの開放期間を特定することができる。具体的には、ドア開放情報から特定される前面扉1bの開放日時T1と、ドア閉鎖情報から特定される前面扉1bの閉鎖日時T2とから、前面扉1bの開放期間Tを特定することができる。たとえば、T2とT1の差分を算出すればよい。また、店員による検査のための、前面扉1bの平均的な開放期間をSとする。そうすると、管理者は、実際の開放期間Tと平均的な開放期間Sとを比較することにより、実行された前面扉1bの開放の期間Tが、平均的な開放期間Sよりも長いか否かを特定することができる。たとえば、開放期間Tが、開放期間Sよりも極端に長い場合などには、不正が行われている可能性があるという推測を行うことができる。なお、ドア開放情報をドア閉鎖情報に代替してもよい。
また、不正可能性情報にコネクタ接続情報を含ませるようにしてもよい。コネクタ接続情報とは、コネクタが外れている状態からコネクタが接続されたこと、および該接続された日時を特定できる情報である。コネクタ外れ情報とコネクタ接続情報とを組み合わせて用いることで、コネクタが外されたときからコネクタが接続されたときまでのコネクタ外れ期間を特定することができる。具体的には、コネクタ外れ情報から特定されるコネクタ外れが生じた日時V1と、コネクタ接続が生じた日時V2とから特定されるコネクタ外れ期間Vを特定することができる。たとえば、V2とV1の差分を算出すればよい。また、店員による検査のための、平均的なコネクタ外れ期間をUとする。管理者は、実際のコネクタ外れ期間Vと平均的なコネクタ外れ期間Uとを比較することにより、実際のコネクタ外れ期間Vが、平均的なコネクタ外れ期間Uよりも長いか否かを特定することができる。たとえば、実際のコネクタ外れ期間Vが、平均的なコネクタ外れ期間Uよりも極端に長い場合などには、不正が行われている可能性があるという推測を行うことができる。なお、コネクタ外れ情報をコネクタ接続情報に代替してもよい。
(5) 本実施形態では、管理サーバ1200は、遊技機の提供者(メーカ)が保有するものであるとして説明した。しかしながら、遊技機の提供者と異なる機関が、管理サーバ1200を保有するようにしてもよい。
[遊技システム1001について]
本実施形態の遊技システム1001では、スロットマシン1が発生情報や特定遊技履歴情報などに、暗号化処理としてURLエンコード処理を施すことで、二次元コードを生成し、復号処理として管理サーバ1200が該二次元コードに対して、URLデコード処理を施すとして説明した。しかしながら、暗号化処理、復号処理については、URLエンコード処理、URLデコード処理に限られず、他の手法を用いてもよい。また、復号処理を管理サーバ1200が行うのではなく、携帯端末1100が行うようにしてもよい。この場合には、携帯端末1100が暗号化情報(発生情報や特定遊技履歴情報)に対して復号処理を施す。携帯端末1100は、復号処理が施された発生情報や特定遊技履歴情報を、管理サーバ1200に送信する。このような構成であっても、本実施形態の遊技システム1001と同様の効果を奏する。
[その他の変形例]
本実施の形態として、入賞の発生に応じて遊技媒体を遊技者の手元に払い出すスロットマシンを説明したが、遊技媒体が封入され、入賞の発生に応じて遊技媒体を遊技者の手元に払い出すことなく遊技点(得点)を加算する封入式のスロットマシンを採用してもよい。基盤とドラムとが流通可能で、筺体が共通なもので基盤のみあるいは基盤とドラムとを遊技機と称する。
また、遊技機の一例としてスロットマシンを例に挙げて説明したが、本実施の形態はパチンコ遊技機に適用することも可能である。この場合、入賞の発生に応じて遊技媒体を遊技者の手元に払い出すパチンコ遊技機を採用してもよく、遊技媒体が封入され、入賞の発生に応じて遊技媒体を遊技者の手元に払い出すことなく遊技点(得点)を加算する封入式のパチンコ遊技機を採用してもよい。封入式のパチンコ遊技機には、遊技媒体の一例となる複数の玉をパチンコ遊技機内で循環させる循環経路が形成されているとともに、遊技点を記憶する記憶部が設けられており、玉貸操作に応じて遊技点が記憶部に加算され、玉の発射操作に応じて遊技点が記憶部から減算され、入賞の発生に応じて遊技点が記憶部に加算される。また、パチンコ遊技機は、発射装置および玉払出装置を備えた遊技枠に遊技球が打ち込まれる遊技領域を形成する遊技盤を取り付けた構成であるが、これに限らず、発射装置は玉払出装置などの基本的な機能を共通化し、遊技の特徴的構成である遊技盤のみを流通させるようにしてもよい。この場合、遊技の特徴的構成であるところの遊技盤を遊技機と称する。
[その他の遊技機の変形例について]
本実施形態として、入賞の発生に応じて遊技媒体を遊技者の手元に払い出すスロットマシンを説明したが、遊技媒体が封入され、入賞の発生に応じて遊技媒体を遊技者の手元に払い出すことなく遊技点(得点)を加算する封入式のスロットマシンを採用してもよい。基盤とドラムとが流通可能で、筺体が共通なもので基盤のみあるいは基盤とドラムとを遊技機と称する。
また、パチンコ遊技機においては、入賞の発生に応じて遊技媒体を遊技者の手元に払い出すパチンコ遊技機を採用してもよく、遊技媒体が封入され、入賞の発生に応じて遊技媒体を遊技者の手元に払い出すことなく遊技点(得点)を加算する封入式のパチンコ遊技機を採用してもよい。封入式のパチンコ遊技機には、遊技媒体の一例となる複数の玉をパチンコ遊技機内で循環させる循環経路が形成されているとともに、遊技点を記憶する記憶部が設けられており、玉貸操作に応じて遊技点が記憶部に加算され、玉の発射操作に応じて遊技点が記憶部から減算され、入賞の発生に応じて遊技点が記憶部に加算される。また、パチンコ遊技機は、発射装置および玉払出装置を備えた遊技枠に遊技球が打ち込まれる遊技領域を形成する遊技盤を取り付けた構成であるが、これに限らず、発射装置は玉払出装置などの基本的な機能を共通化し、遊技の特長的構成である遊技盤のみを流通させるようにしてもよい。この場合、遊技の特長的構成であるところの遊技盤を遊技機と称する。
なお、今回開示された実施の形態は全ての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなく特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内での全ての変更が含まれることが意図される。