JP2017029571A - 圧電デバイスおよびプローブ並びに電子機器および超音波画像装置 - Google Patents

圧電デバイスおよびプローブ並びに電子機器および超音波画像装置 Download PDF

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宮澤 弘
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弘 宮澤
村上 誠
Makoto Murakami
誠 村上
伊藤 浩
Hiroshi Ito
浩 伊藤
昌佳 山田
Masayoshi Yamada
昌佳 山田
洋史 松田
Yoji Matsuda
洋史 松田
次郎 鶴野
Jiro Tsuruno
次郎 鶴野
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Abstract

【課題】圧電素子の静電容量が低下しても、圧電素子の感度を確保することができる圧電デバイスを提供する。
【解決手段】圧電デバイスは、第1面56a、および、第1面56aとは反対側の第2面56bを有する基板56と、基板56の第1面56a上に設けられ、圧電体47および複数の電極49、51を含む圧電素子45と、基板56の第1面56aおよび第2面56bの間を貫通し、圧電素子45に電気的に接続される貫通電極77、79とを備える。このとき、圧電素子45の静電容量Cdと貫通電極77、79の浮遊容量Ccとで特定される相対的な感度αは、
【数1】
Figure 2017029571

の関係を有する。
【選択図】図6

Description

本発明は、圧電デバイス、並びに、それを利用したプローブ、電子機器および超音波画像装置等に関する。
特許文献1に開示されるように、薄膜型の圧電素子は一般に知られる。圧電素子は振動膜を備える。振動膜上に圧電体膜は重なる。圧電体膜の表面には第1電極および第2電極が重なる。
特開2002−271897号公報
同一面に第1電極および第2電極が配置される構造では対向する電極間の面積が従来構造と比較して小さくなってしまう。その結果、圧電素子の静電容量が大きく低下する。こうして配線の浮遊容量に対して圧電素子の静電容量が低下してしまうと、圧電素子から検出される出力電圧の変動は縮小してしまう。出力電圧の変動の縮小は圧電素子の感度の低下を意味する。
こうした実情に鑑み、圧電素子の静電容量が低下しても、圧電素子の感度を確保することができる圧電デバイスが望まれる。
(1)本発明の一態様は、第1面、および、前記第1面とは反対側の第2面を有する基板と、前記基板の前記第1面上に設けられ、圧電体および前記圧電体に接する複数の電極 を含む圧電素子と、前記基板の前記第1面および前記第2面の間を貫通し、前記圧電素子に電気的に接続される貫通電極とを備え、前記圧電素子の静電容量Cdと前記貫通電極の浮遊容量Ccとで特定される相対的な感度αは、
Figure 2017029571
の関係を有する圧電デバイスに関する。
超音波信号による音圧変動を圧電体が受けると、圧電体にひずみが生じる。このとき圧電効果に基づいて、圧電体表面に電荷が発生する。この電荷はキャパシタを形成する電極対によって、電圧信号として外部に取り出すことができる。圧電体および電極対を組み合わせた構成を圧電素子と呼ぶ。圧電素子の出力電圧は貫通電極を通じて基板の第1面から第2面に導かれる。このとき、圧電素子の感度αは圧電素子の静電容量Cdと貫通電極の浮遊容量Ccとで決定される。圧電素子の静電容量Cdが低下しても、圧電素子の静電容量Cdと貫通電極の浮遊容量Ccとの間に前述の関係が確立されれば、十分に圧電素子の出力電圧の感度を確保することができる。すなわち、圧電素子から高い出力電圧を得ることができることから、超音波を用いた圧電デバイスとしての空間分解能を高めることができる。相対的な感度αが0.5を下回ると、圧電素子の並列数は減少するものの電圧変動は縮小してしまう。その一方で、相対的な感度αが0.8を上回っても、圧電素子の並列数の増加の割に感度の向上は望めない。圧電素子の並列数が増加すれば、圧電素子の静電容量Cdは増大する。
(2)前記圧電素子の静電容量Cdと前記貫通電極の浮遊容量Ccとで特定される相対的な感度αは、
Figure 2017029571
の関係を有すればよい。相対的な感度αが0.7を上回ると、静電容量Cdの確保にあたって圧電素子の並列数は増加する。並列数の増加は配置面積の増大を招く。並列に接続される圧電素子の広がりは拡大してしまう。
(3)さらに、前記圧電素子の静電容量Cdと前記貫通電極の浮遊容量Ccとで特定される相対的な感度αは、
Figure 2017029571
の関係を有してもよい。相対的な感度αが0.6を上回る程度であれば、十分な出力が得られるとともに圧電素子の並列数は適度に抑制される。並列に接続される圧電素子の広がりは抑制される。
(4)前記圧電素子は、前記基板の前記第1面に配置されて、前記圧電体を支持する振動膜を備え、複数の前記電極は、前記圧電体の一面に配置されて相互に離れる第1電極および第2電極を備えればよい。振動膜の変形は圧電体のひずみを引き起こす。ひずみに応じて圧電体で電荷が生成される。第1電極および第2電極から電荷に応じた電圧は検出される。こうした構造の圧電素子は、膜形状の圧電体を上下から挟む膜形状の第1電極および第2電極を有する圧電素子に比べて、小さい静電容量Cdを有する。こうして圧電素子の静電容量Cdに対して貫通電極の浮遊容量Ccが前述の関係を満たすと、十分な出力は確保されることができる。
(5)前記圧電素子は、前記基板の前記第1面に配置されて、前記圧電体を支持する振動膜を備え、複数の前記電極は、前記圧電体の表面にあって第1面側に配置される第1電極と、前記圧電体を介して反対側に位置する第2電極とを備えればよい。振動膜の変形は圧電体のひずみを引き起こす。ひずみに応じて圧電体で電荷が生成される。第1電極および第2電極から電荷に応じた電圧は検出される。
(6)圧電デバイスは、前記第1電極および前記第2電極の間に配置されて、前記第1電極および前記第2電極から離れる第3電極を備えてもよい。このとき、前記第1電極および前記第2電極は相互に短絡すればよい。圧電体のひずみに応じて表面電荷が生成される。短絡された第1電極および第2電極と、第3電極との間から電圧は検出される。第1電極と第3電極との間に静電容量が形成され、第2電極と第3電極との間に静電容量が形成される。対向面の増大に応じて静電容量は増加する。
(7)圧電デバイスは、前記第2面側に設けられ、前記貫通電極を介して前記圧電素子に接続される増幅回路を備えてもよい。圧電素子の出力は増幅回路で増幅される。増幅回路は基板の第2面側に設けられることから、増幅回路は最短経路で圧電素子に接続されることができる。経路の短縮は配線の浮遊容量を減少させる。相対的な感度αは高められることができる。
(8)圧電デバイスは、前記増幅回路を有して前記基板の前記第2面側に積層される回路基板を備えてもよい。圧電素子の出力は増幅回路で増幅される。増幅回路は基板の第2面側に設けられることから、増幅回路は最短経路で圧電素子に接続されることができる。経路の短縮は配線の浮遊容量を減少させる。
(9)前記貫通電極の浮遊容量Ccは、前記貫通電極を囲む絶縁膜の比誘電率εinsu、真空の誘電率ε、前記基板の厚みLvia、前記貫通電極の半径rviaおよび前記絶縁膜の厚みtinsuに基づき、
Figure 2017029571
で規定されればよい。こうして貫通電極の浮遊容量は特定される。要求される浮遊容量に基づき貫通電極は設計されることができる。
(10)前記貫通電極は、前記圧電素子の群ごとに前記圧電素子に割り当てられる第1貫通電極と、前記群に共通に前記圧電素子に割り当てられる第2貫通電極とを含めばよい。第2貫通電極は複数の群に共通に配置されることから、個々の群ごとに第1貫通電極および第2貫通電極が配置される場合に比べて、第2貫通電極の配置スペースは縮小される。こうして効率的に貫通電極は配置される。こうした貫通電極の配置は基板の小型化に貢献することができる。
(11)前記圧電素子および前記貫通電極は同一列に配置されればよい。貫通電極の配置スペースは縮小される。こうして効率的に貫通電極は配置される。こうした貫通電極の配置は基板の小型化に貢献することができる。
(12)圧電デバイスはプローブに組み込まれて利用されることができる。このとき、プローブは、圧電デバイスと、前記圧電デバイスを支持する筐体とを備えればよい。
(13)圧電デバイスは電子機器に組み込まれて利用されることができる。このとき、電子機器は、圧電デバイスと、前記圧電デバイスに接続されて、前記圧電デバイスの出力を処理する処理装置とを備えればよい。
(14)圧電デバイスは超音波画像装置に組み込まれて利用されることができる。このとき、超音波画像装置は、圧電デバイスと、前記圧電デバイスの出力から生成される画像を表示する表示装置とを備えればよい。
超音波診断装置の構成を概略的に示す概略図である。 超音波プローブの表面を概略的に示す斜視図である。 一実施形態に係る超音波デバイスの構成を概略的に示す拡大部分平面図である。 超音波デバイスの構造を詳細に示す拡大部分平面図である。 図4のA−A線に沿った部分断面図である。 図4のB−B線に沿った部分断面図である。 圧電体の静電容量と相対的な受信感度との関係を示すグラフである。 貫通電極の静電容量の算出方法を概略的に示す模式図である。 貫通電極の半径と貫通電極が有する静電容量(浮遊容量)との関係を示すグラフである。 α=0.5のときに貫通電極の長さと半径の上限値との関係を示すグラフである。 α=0.6のときに貫通電極の長さと半径の上限値との関係を示すグラフである。 α=0.7のときに貫通電極の長さと半径の上限値との関係を示すグラフである。 α=0.8のときに貫通電極の長さと半径の上限値との関係を示すグラフである。 図4に対応し、第2実施形態に係る超音波デバイスの構造を概略的に示す拡大部分平面図である。 図4に対応し、第3実施形態に係る超音波デバイスの構造を概略的に示す拡大部分平面図である。 図6に対応し、第4実施形態に係る超音波デバイスの構造を概略的に示す拡大断面図である。 図6に対応し、第5実施形態に係る超音波デバイスの構造を概略的に示す拡大断面図である。 図6に対応し、第6実施形態に係る超音波デバイスの構造を概略的に示す拡大断面図である。 図6に対応し、第7実施形態に係る超音波デバイスの構造を概略的に示す拡大断面図である。 他の実施形態に係る第2圧電素子の構造を概略的に示す拡大部分平面図である。
以下、添付図面を参照しつつ本発明の一実施形態を説明する。なお、以下に説明する本実施形態は、特許請求の範囲に記載された本発明の内容を不当に限定するものではなく、本実施形態で説明される構成の全てが本発明の解決手段として必須であるとは限らない。
(1)超音波診断装置の全体構成
図1は本発明の一実施形態に係る電子機器の一具体例すなわち超音波診断装置(超音波画像装置)11の構成を概略的に示す。超音波診断装置11は装置本体12と超音波プローブ(プローブ)13とを備える。装置本体12と超音波プローブ13とはケーブル14で相互に接続される。装置本体12と超音波プローブ13とはケーブル14を通じて電気信号をやりとりする。装置本体12には送信回路および受信回路が組み込まれる。送信回路は超音波プローブ13に向けて駆動信号を送信する。受信回路は超音波プローブ13から検出信号を受信する。なお、図1では装置本体12と超音波プローブ13はケーブルで接続される代わりに、高周波の無線を用いて装置本体12と超音波プローブ13の間で信号を送受信してもよい。
超音波プローブ13は筐体16を有する。筐体16は表側体17および裏側体18を備える。表側体17および裏側体18は相互に結合される。表側体17および裏側体18の間で表側体17の結合面と裏側体18の結合面の間にはケーブル口19が区画される。ケーブル口19にケーブル14は配置される。筐体16には、後述されるように、超音波デバイスユニットが支持される。超音波デバイスユニットは駆動信号の受信に応じて超音波を送信し反射波を受信して検出信号を出力する。
装置本体12には表示装置23が接続される。表示装置23にはディスプレイパネル24が組み込まれる。ディスプレイパネル24の画面に、後述されるように、超音波プローブ13で検出された超音波に基づき画像が表示される。画像化された検出結果がディスプレイパネル24の画面に表示される。
図2に示されるように、筐体16の表側体17には開口25が形成される。開口25は、筐体16内に区画される収容空間に面する。収容空間内に超音波デバイス(圧電デバイス)26は配置される。超音波デバイス26は音響整合層27を備える。音響整合層27は例えばシリコーン樹脂から形成される。音響整合層27は生体の音響インピーダンス1.5[MRayl]に近い音響インピーダンス(例えば1.0〜1.5[MRayl]を有する。超音波デバイス26は表面から超音波を出力するとともに超音波の反射波を受信する。超音波診断装置11や超音波プローブ13は他の構造を有してもよい。
超音波プローブ13は密着層28を有する。密着層28は表側体17の表面に例えば積層される。密着層28は例えば皮膚といった対象物に対して粘着力を発揮する。密着層28の働きで超音波プローブ13は対象物に貼り付けられることができる。こうして超音波プローブ13が貼り付けられると、音響整合層27は対象物に密着する。
(2)超音波デバイスの構成
図3は一実施形態に係る超音波デバイス26の構成を概念的に示す。超音波デバイス26は素子アレイ(圧電デバイス群)31を備える。素子アレイ31はアレイ配置の超音波トランスデューサー32を含む。図3では超音波トランスデューサー32は四角いマスごとに表現される。ここでは、素子アレイ31にN行L列の超音波トランスデューサー32が配列される。すなわち、第1方向(以下「スライス方向」という)FRにN行の超音波トランスデューサー列が並べられ、スライス方向に90度で交差する第2方向(以下「スキャン方向」という)SRにL列の超音波トランスデューサー列が並べられる。後述されるように、1つの超音波トランスデューサー32は送信ユニットおよび受信ユニットを含む。送信ユニットは電気信号の供給に応じて決められた周波数の超音波を発信する。代表的な周波数のレンジは1MHzから30MHzである。受信ユニットは決められた周波数の超音波を受信して電気信号に変換する。
図4は第1実施形態に係る超音波デバイス26の構造をさらに詳細に示す。超音波デバイス26は基体33を備える。基体33に送信ユニット34および受信ユニット35が形成される。送信ユニット34は複数の第1圧電素子36を有する。個々の第1圧電素子36は振動膜37を備える。振動膜37の詳細は後述される。図4では振動膜37の膜面に直交する方向の平面視(基板の厚み方向の平面視)で振動膜37の輪郭が点線で描かれる。振動膜37上では、後述されるように、上電極39および下電極41の間に圧電体膜42が挟まれる。これらは振動膜37に順番に重ねられる。超音波デバイス26は1枚の超音波トランスデューサー素子チップとして構成される。
基体33の表面には複数本の第1信号電極線43が形成される。第1信号電極線43は相互に平行に配列の列方向(スライス方向)に延びる。超音波トランスデューサー32ごとに第1信号電極線43は1つに纏められる。第1信号電極線43は個々の第1圧電素子36ごとに下電極41を形成する。第1信号電極線43には例えばチタン(Ti)、イリジウム(Ir)、白金(Pt)およびチタン(Ti)の積層膜が用いられることができる。ただし、第1信号電極線43にはその他の導電材が利用されてもよい。
基体33の表面には配列の行方向(スライス方向)に延びる第1共通電極線44が形成される。第1共通電極線44は相互に平行に配列の行方向に延びる。全ての超音波トランスデューサー32で第1共通電極線44は1つに纏められることができる。第1共通電極線44は個々の第1圧電素子36ごとに上電極39を形成する。第1共通電極線44は例えばイリジウム(Ir)で形成されることができる。ただし、第1共通電極線44にはその他の導電材が利用されてもよい。
超音波トランスデューサー32ごとに第1圧電素子36の通電は切り替えられる。1つの超音波トランスデューサー32ごとに第1圧電素子36は同時に超音波を出力することから、超音波トランスデューサー32ごとの個数は超音波の出力レベルに応じて決定されることができる。
受信ユニット35は複数の第2圧電素子45を有する。個々の第2圧電素子45は振動膜46を備える。振動膜46の詳細は後述される。図4では振動膜46の膜面に直交する方向の平面視(基板の厚み方向の平面視)で振動膜46の輪郭が点線で描かれる。振動膜46上では、後述されるように、圧電体膜(圧電体)47の一面(上面)に第1電極49および第2電極51が形成される。圧電体膜47は振動膜46の表面に密着する。図4に示されるように、第1電極49の端部49aおよび第2電極51の端部51aは相互に離れて向き合う。第1電極49の端部49aおよび第2電極51の端部51aは平面視で振動膜46の中心線BLに平行に規定される。第1電極49および第2電極51の間に第2圧電素子45の静電容量が形成される。第1電極49と第2電極51との間には圧電体膜47の表面に溝52が形成される。
ここでは、振動膜46は平面視(振動膜46の表面に直交する方向から見て)で矩形の輪郭を有する。圧電体膜47は平面視で振動膜46の輪郭線よりも内側に位置する矩形の輪郭を有する。圧電体膜47の図心Cpは振動膜46の図心Cvに重なる。したがって、圧電体膜47は振動膜46の図心Cvを含む領域で広がる。矩形には図示される長方形だけでなく正方形が含まれてもよい。振動膜46の中心線BLは矩形の長辺に平行な矩形の二等分線に相当する。ちなみに音圧による圧電体膜47面内のひずみ量は、振動膜46の図心において、矩形の短辺方向のひずみ成分が長辺方向のひずみ成分に比べて大きな値をとる。例えば矩形の長辺と短辺の比が、2:1であるとき、短辺方向のひずみ成分は、長辺方向のひずみ成分に比べて、約10倍大きな値をとる。そこで、中心線BLを矩形の長辺に平行にとるときに、第2圧電素子45が得る受信感度を最大にすることができる。
超音波の周波数1MHz〜30MHzに対応する振動膜46の矩形の短辺長さは、20μm〜80μmである。短辺Lsと長辺Llの比Ls/Llは0.5以上かつ1.0以下の値をとることが受信感度の上で好ましい。
基体33の表面には複数本の第2信号電極線53が形成される。第2信号電極線53は相互に平行に配列の列方向(スライス方向)に延びる。超音波トランスデューサー32ごとに第2信号電極線53は1つに纏められる。第2信号電極線53は個々の第2圧電素子45ごとに第1電極49を形成する。第2信号電極線53には例えばイリジウム(Ir)が用いられることができる。ただし、第2信号電極線53には、白金(Pt)などその他の導電材が利用されてもよい。
基体33の表面には相互に平行に配列の列方向に延びる第2共通電極線54が形成される。超音波トランスデューサー32ごとに第2共通電極線54は1つに纏められる。第2共通電極線54は第2電極51に接続される。第2共通電極線54は例えばイリジウム(Ir)で形成されることができる。ただし、第2共通電極線54には、白金(Pt)などその他の導電材が利用されてもよい。
図5に示されるように、基体33は基板56および被覆膜57を備える。基板56の表面に被覆膜57が一面に形成される。基板56には個々の第1圧電素子36ごとに開口58が形成される。開口58は基板56に対してアレイ状に配置される。隣接する2つの開口58の間には仕切り壁59が区画される。隣接する開口58は仕切り壁59で仕切られる。
被覆膜57は、基板56の表面に積層される酸化シリコン(SiO)層61と、酸化シリコン層61の表面に積層される酸化ジルコニウム(ZrO)層62とで構成される。酸化シリコン層61の好ましい膜厚は200nm〜2000nmである。酸化ジルコニウム層62の好ましい膜厚は100nm〜1000nmである。被覆膜57は開口58に接する。こうして開口58の輪郭に対応して被覆膜57の一部が振動膜37を形成する。酸化ジルコニウム層62は、第2圧電素子45の受信感度を低下させないために、高い絶縁性を保つ必要があり、1×10Ωcm以上の抵抗値を有することが好ましい。酸化ジルコニウム層62は、他の酸化物層、例えば酸化ハフニウム、酸化イットリウム、酸化タンタル、酸化アルミニウム、酸化セリウムなどで置き換えることができる。
振動膜37の表面に第1信号電極線43、圧電体膜42および第1共通電極線44が順番に積層される。圧電体膜42は例えばジルコン酸チタン酸鉛(PZT)で形成されることができる。圧電体膜42にはその他の圧電材料が用いられてもよい。ここでは、第1共通電極線44の下で圧電体膜42は完全に第1信号電極線43の表面を覆う。圧電体膜42の働きで第1信号電極線43と第1共通電極線44との間で短絡は回避されることができる。圧電体膜42の側面は絶縁膜(電極分離膜)63で覆われる。圧電体膜42の好ましい膜厚は200nm〜2000nmである。
音響整合層27は素子アレイ31を覆う。音響整合層27は基体33の表面に積層される。基体33の裏面にはバッキング材(回路基板)65が結合される。バッキング材65は例えばシリコン基板として形成される。バッキング材65の表面に基体33の裏面が重ねられる。バッキング材65の表面は基体33の裏面に例えば接着される。接着にあたって接着剤66が用いられればよい。本発明の超音波デバイス26は、薄膜圧電素子を有するダイアフラム型の振動膜構造からなる。振動膜37が薄膜からなるために柔らかく、振動膜37自体の音響インピーダンスは1.0〜1.5[MRayl]と生体に近い値をとる。そのため、音響整合層27の音響インピーダンスはバルク素子の値7[MRayl]よりもはるかに小さい1.0〜1.5[MRayl]ですむ。音響整合層27の音響インピーダンスが低い設定でよいため、音響整合層27に含まれるフィラー密度が低くなり、結果として音響整合層27内での音波の減衰が小さくてすむ。
バッキング材65の表面には送信用の回路67が形成される。回路67は配線68で第1貫通電極69に接続される。第1貫通電極69は第1面56aおよび反対側(裏側)の第2面56bの間で基板56を貫通する。第1貫通電極69は第1面56aで第1信号電極線43に接続される。接続にあたって第1貫通電極69は被覆膜57を貫通する。こうして第1貫通電極69は第1圧電素子36に電気的に接続される。
第1貫通電極69は軸心AXを有する円柱形に形成される。第1貫通電極69の軸心AXは例えば基板56の第1面56aおよび第2面56bに直交する。第1貫通電極69は基板56内で絶縁体71に囲まれる。絶縁体71は例えば酸化シリコン(SiO)膜から形成される。絶縁体71は導電体の第1貫通電極69と基板56のシリコン材とを絶縁する。このとき、第1貫通電極69は浮遊容量を形成する。基板56には同様に第2貫通電極72が形成される。第2貫通電極72は第1面56aで第1共通電極線44に接続され第2面56bで配線68を介してグラウンド電位に接続されればよい。
図6に示されるように、基板56には個々の第2圧電素子45ごとに開口74が形成される。開口74の輪郭に対応して被覆膜57の一部が振動膜46を形成する。圧電体膜47は第1面47aで振動膜46に接する。第1面47aの反対側(裏側)の第2面47bに第1電極49および第2電極51が積層される。圧電体膜47は例えばジルコン酸チタン酸鉛(PZT)で形成されることができる。圧電体膜47にはその他の圧電材料が用いられてもよい。
バッキング材65の表面には受信用の回路75が形成される。回路75には例えば増幅回路が含まれる。回路75は配線76で第3貫通電極77に接続される。第3貫通電極77は例えば銅(Cu)といった導電材から形成される。第3貫通電極77は第1面56aおよび反対側(裏側)の第2面56bの間で基板56を貫通する。第3貫通電極77は第1面56aで第2信号電極線53に接続される。接続にあたって第3貫通電極77は被覆膜57を貫通する。こうして第3貫通電極77を介して増幅回路は第2圧電素子45に電気的に接続される。
第3貫通電極77は軸心AXを有する円柱形に形成される。第3貫通電極77の軸心AXは例えば基板56の第1面56aおよび第2面56bに直交する。第3貫通電極77は基板56内で絶縁体78に囲まれる。絶縁体78は例えば酸化シリコン(SiO)膜から形成される。絶縁体78は導電体の第3貫通電極77と基板56のシリコン材とを絶縁する。こうして第3貫通電極77は浮遊容量を形成する。基板56には同様に第4貫通電極79が形成される。第4貫通電極79は第1面56aで第2共通電極線54に接続され第2面56bで配線76を介してグラウンド電位に接続されればよい。第4貫通電極79は例えば銅(Cu)といった導電材から形成される。第4貫通電極79は同様に基板56内で絶縁体81に囲まれ浮遊容量を形成する。
増幅回路に並列接続される第2圧電素子45群は静電容量Cdを形成する。第2圧電素子45と増幅回路との間に配置される第3貫通電極77および第4貫通電極79は浮遊容量Ccを形成する。第2圧電素子45の圧電体膜47ではひずみεに応じて電荷qが発生する。次式から明らかなように、電荷qが増大すると、出力電圧は増大する。その一方で、出力電圧は浮遊容量Ccの影響を受ける。浮遊容量Ccの増大は出力電圧の低下を招く。
Figure 2017029571
このことに基づき本発明者は次式に従って相対的な感度αを定義する。
Figure 2017029571
Figure 2017029571
第2圧電素子45群の静電容量Cdと貫通電極77、79の浮遊容量Ccとで特定される相対的な感度αは、
Figure 2017029571
の関係を有する。ここでは、第2圧電素子45群の静電容量Cdと貫通電極77、79の浮遊容量Ccとで特定される相対的な感度αは、
Figure 2017029571
の関係を有する。さらに、第2圧電素子45群の静電容量Cdと貫通電極77、79の浮遊容量Ccとで特定される相対的な感度αは、
Figure 2017029571
の関係を有する。
図7は、横軸に実験で得られた受信素子群の静電容量Cを、また縦軸に相対的な受信感度αをプロットした図である。図7でプロット点の横に記された数字は、受信ユニット35の並列数を示す。一つの受信ユニット35には、40個の第2圧電素子45がさらに並列接続している。受信ユニット35ごとに貫通電極77,79が設けられる。受信素子群の静電容量Cは、並列接続された受信素子群がつくる全体の静電容量Cdと貫通電極77,79がつくる浮遊容量Ccの和として与えられる。一つの受信ユニット35の静電容量は10pFである。実際の浮遊容量には、貫通電極77,79がつくる浮遊容量Cdに加えて、基板上面内の配線がつくる浮遊容量Csも含まれる。しかし、基板上面内の配線がつくる浮遊容量Csは、貫通電極77,79の浮遊容量Cdの1/50程度と見積もられる。そのため、浮遊容量Cは実質的に貫通電極77,79の浮遊容量Cdが支配していることになる。図7で、受信ユニット35の並列数を増やしていくと、相対的な受信感度αが1に漸近しながら増大していく。グラフ中のカーブの横軸との切片が浮遊容量Cdに対応している。この実験での浮遊容量は63[pF]であった。
図7に示されているように、相対的な感度αが0.5以下の領域では、受信ユニット35の並列数は4以下と少なく、従って狭い専有面積ですむ利点がある。しかし、相対的な感度が0.5以下の領域は、本来の受信素子の1/2以下の感度しか得られていないことに対応し、受信素子の高感度化として好ましくない。その一方で、相対的な感度αが0.8を上回っても、第2圧電素子45の並列数の増加の割に感度の向上は望めない。このとき、貫通電極77、79の浮遊容量は、図8に示されるように、貫通電極77、79を囲む絶縁体78、81の比誘電率εinsu、真空の誘電率ε、基板56の厚み(貫通電極77、79の長さ)Lvia、貫通電極77、79の半径rviaおよび絶縁体78、81の厚みtinsuに基づき、
Figure 2017029571
で規定される。
(3)超音波診断装置の動作
次に超音波診断装置11の動作を簡単に説明する。装置本体12から超音波プローブ13に駆動信号が送信されると、送信ユニット34では第1圧電素子36にパルス信号が供給される。パルス信号は第1信号電極線43および第1共通電極線44を通じて第1圧電素子36に供給される。個々の第1圧電素子36では上電極39および下電極41の間で圧電体膜42に電界が作用する。圧電体膜42は超音波の周波数で振動する。圧電体膜42の振動は振動膜37に伝わる。こうして振動膜37は超音波振動する。その結果、被検体(例えば人体の内部)に向けて所望の超音波ビームは発せられる。
受信ユニット35では個々の第2圧電素子45に超音波が作用する。超音波の反射波は振動膜46を振動させる。振動膜46の超音波振動は所望の周波数で圧電体膜47を超音波振動させる。振動膜46が超音波振動すると、振動膜46の変形に応じて圧電体膜47は歪む。圧電体膜47のひずみεに応じて表面電荷が生成される。第1電極49と第2電極51との間から電位Vは検出される。電位Vは第2信号電極線53および第2共通電極線54から検出信号として出力される。
受信回路は検出信号に基づき超音波画像を生成する。超音波画像の生成にあたって超音波の送信および受信は繰り返される。リニアスキャンやセクタースキャンは実現される。画像信号は受信回路から表示装置23に送信される。画像信号に基づきディスプレイパネル24の画面に超音波画像は表示される。
本発明者は、図7に示される静電容量Cdと感度αとの関係に基づき、貫通電極77、79の長さLviaと半径rviaとの関係を考察した。ここでは、個々の貫通電極77、79の長さはLvia/2に相当する。絶縁体78、81には酸化シリコン膜が用いられ、その膜厚は0.6[μm]に設定された。図9に示されるように、貫通電極77、79の長さLvia[μm]および半径rviaに応じて貫通電極77、79の静電容量は特定される。ここでは、第2圧電素子45の静電容量は1[pF]に設定された。この静電容量の数値は並列接続される4つの第2圧電素子45の合成容量に相当する。図10に示されるように、1[pF]の静電容量に対して1[pF]以下の浮遊容量(α=0.5)が想定されると、貫通電極77、79の半径rviaは5[μm]以上56[μm]以下に設定されればよい。ここで、貫通電極77、79が対で使用される場合、基板56の厚みは50[μm]以上250[μm]以下が工程での基板の取り扱いの上で現実的であることから、貫通電極77、79の長さLviaは100[μm]以上500[μm]以下に設定された。図11に示されるように、1[pF]の静電容量に対して0.67[pF]以下の浮遊容量(α=0.6)が想定されると、貫通電極77、79の半径rviaは3[μm]以上38[μm]以下に設定されればよい。図12に示されるように、1[pF]の静電容量に対して0.43[pF]以下の浮遊容量(α=0.7)が想定されると、貫通電極77、79の半径rviaは2[μm]以上24[μm]以下に設定されればよい。図13に示されるように、1[pF]の静電容量に対して0.25[pF]以下の浮遊容量(α=0.8)が想定されると、貫通電極77、79の半径rviaは1[μm]以上14[μm]以下に設定されればよい。
(4)他の実施形態
図14は第2実施形態に係る超音波デバイス26aの構造を示す。超音波デバイス26aの受信ユニット35aでは並列接続される第2圧電素子45の振動膜46の中心線BLは共通の直線LN上に配置される。中心線BLを挟んで第1電極49および第2電極51は向き合う。第1電極49に共通に第2信号電極線53が接続される。第2信号電極線53は中心線BLに平行に延びる。第2電極51に共通に第2共通電極線54が接続される。第2共通電極線54は同様に中心線BLに平行に延びる。第2信号電極線53には第3貫通電極77が接続される。第2共通電極線54には第4貫通電極79が接続される。第3貫通電極77および第4貫通電極79は中心線BLの延長線上に配置される。こうして第2圧電素子45および貫通電極77、79は1直線LN上に配置される。前述のように振動膜46の中心線BLは矩形の長辺に平行な矩形の二等分線に相当する。その他の構成は超音波デバイス26と同様である。
図15は第3実施形態に係る超音波デバイス26bの構造を概略的に示す。ここでは、超音波デバイス26bでは第3貫通電極77は受信ユニット35b(圧電素子の群)ごとに第2圧電素子45に割り当てられる。その一方で、第4貫通電極79は複数の受信ユニット35b(圧電素子の群)に共通に第2圧電素子45に割り当てられる。第4貫通電極79は複数の受信ユニット35bに共通に配置されることから、個々の受信ユニット35bごとに第3貫通電極77および第4貫通電極79が配置される場合に比べて、第4貫通電極79の配置スペースは縮小される。こうして効率的に貫通電極77、79は配置される。こうした貫通電極77、79の配置は基板56の小型化に貢献することができる。その他の構成は超音波デバイス26と同様である。
図16は第4実施形態に係る超音波デバイス26cの構造を概略的に示す。受信用の回路75はバッキング材65の裏面(第2面)65bに形成される。バッキング材65には第5貫通電極82および第6貫通電極83が形成される。第5貫通電極82および第6貫通電極83は第1面65aおよび反対側(裏側)の第2面65bの間でバッキング材65を貫通する。第5貫通電極82および第6貫通電極83は軸心AXを有する円柱形に形成される。第5貫通電極82および第6貫通電極83はバッキング材65内でそれぞれ絶縁体84、85に囲まれる。
バッキング材65の第1面65aには中間配線86が形成される。第5貫通電極82および第6貫通電極83は中間配線86を介してそれぞれ第3貫通電極77および第4貫通電極79に個別に接続される。バッキング材65の第2面65bには表面配線87が形成される。受信用の回路75は表面配線87を介して第5貫通電極82および第6貫通電極83に接続される。第2圧電素子45群の静電容量Cdと貫通電極77、79、82、83の浮遊容量Ccとで特定される相対的な感度αは前述と同様な関係で規定される。その他の構成は超音波デバイス26と同様である。
図17は第5実施形態に係る超音波デバイス26dの構造を概略的に示す。超音波デバイス26dでは基板56の第1面56a側に補助基板88が積層される。補助基板88は例えばシリコン基板で形成される。補助基板88の表面(第1面)88aに受信用の回路75が形成される。基板56の第2面56bに音響整合層27が積層される。音響整合層27は第2面56bから開口74に充填される。
補助基板88には第7貫通電極89および第8貫通電極91が形成される。第7貫通電極89および第8貫通電極91は第1面88aおよび反対側の第2面88bの間で補助基板88を貫通する。第7貫通電極89および第8貫通電極91は軸心AXを有する円柱形に形成される。第7貫通電極89および第8貫通電極91は補助基板88内でそれぞれ絶縁体92、93に囲まれる。第7貫通電極89および第8貫通電極91は補助基板88の第1面88aで受信用の回路75に接続される。第7貫通電極89は補助基板88の第2面88bで第2信号電極線53に接続される。第8貫通電極91は同様に補助基板88の第2面88bで第2共通電極線54に接続される。第2圧電素子45群の静電容量Cdと貫通電極89、91の浮遊容量Ccとで特定される相対的な感度αは前述と同様な関係で規定される。その他の構成は超音波デバイス26と同様である。
図18は第6実施形態に係る超音波デバイス26eの構造を概略的に示す。超音波デバイス26eでは基板56の第2面56bに第1バッキング材94および第2バッキング材95が相次いで積層される。第1バッキング材94および第2バッキング材95の第2面94b、95bに受信用の回路75a、75bが形成される。第1バッキング材94および第2バッキング材95は前述のバッキング材65と同様に構成される。バッキング材94、95に個々に貫通電極82a、82b、83a、83bが形成される。第2圧電素子45群の静電容量Cdと貫通電極77、79、82a、82b、83a、83bの浮遊容量Ccとで特定される相対的な感度αは前述と同様な関係で規定される。その他の構成は超音波デバイス26と同様である。
図19は第7実施形態に係る超音波デバイス26fの構造を概略的に示す。超音波デバイス26fでは基板56の第2面56bにビルドアップ基板96が積層される。ビルドアップ基板96内に受信用の回路75は形成される。ビルドアップ基板96の配線層97に第3貫通電極77および第4貫通電極79が接続される。第2圧電素子45群の静電容量Cdと貫通電極77、79の浮遊容量Ccとで特定される相対的な感度αは前述と同様な関係で規定される。その他の構成は超音波デバイス26と同様である。
図20は他の実施形態に係る第2圧電素子45aの構造を概略的に示す。第2圧電素子45aでは第1電極49および第2電極51の間に第3電極98が配置される。第3電極98は例えば振動膜46の中心線BLに沿って延びる。第3電極98は第1電極49および第2電極51から離れる。ここで、第1電極49および第2電極51は相互に短絡する。第1電極49および第2電極51は例えば第3貫通電極77に接続される。第3電極98は例えば第4貫通電極79に接続される。圧電体膜47のひずみに応じて表面電荷が生成されると、短絡された第1電極49および第2電極51と、第3電極98との間から電圧は検出される。第1電極49と第3電極98との間に静電容量が形成され、第2電極51と第3電極98との間に静電容量が形成される。対向面の増大に応じて静電容量は増加する。
本実施形態の超音波デバイス26の構造において、送信ユニット34および受信ユニット35が並列接続された複数の圧電素子を有する構成で説明したが、単数の圧電素子を有する構成でもよい。
なお、上記のように本実施形態について詳細に説明したが、本発明の新規事項および効果から実体的に逸脱しない多くの変形が可能であることは当業者には容易に理解できるであろう。したがって、このような変形例はすべて本発明の範囲に含まれる。例えば、明細書または図面において、少なくとも一度、より広義または同義な異なる用語とともに記載された用語は、明細書または図面のいかなる箇所においても、その異なる用語に置き換えられることができる。また、超音波診断装置11や装置本体12、超音波プローブ13、ディスプレイパネル24、筐体16等の構成および動作も本実施形態で説明したものに限定されず、種々の変形が可能である。例えば超音波を生体内に送信して、対象物からの超音波反射信号を受信する形式の超音波診断装置だけではない。本発明の中で、受信部に関する発明部分については、赤外域のレーザーを生体に入力して、光音響効果を通して対象物が発生する超音波をとらえる形式の超音波診断装置(光超音波診断装置)にも用いることができる。
11 電子機器としての超音波画像装置(超音波診断装置)、12 処理装置(装置端末)、13 プローブ(超音波プローブ)、16 筐体、23 表示装置、26 圧電デバイス(超音波デバイス)、26a 圧電デバイス(超音波デバイス)、26b 圧電デバイス(超音波デバイス)、26c 圧電デバイス(超音波デバイス)、26d 圧電デバイス(超音波デバイス)、26e 圧電デバイス(超音波デバイス)、45 圧電素子(第2圧電素子)、46 振動膜、47 圧電体(圧電体膜)、47a 第1面、47b 第2面、49 第1電極、51 第2電極、56 基板、56a 第1面、56b 第2面、65 回路基板(バッキング材)、75 増幅回路を含む回路、77 貫通電極(第3貫通電極)、79 貫通電極(第4貫通電極)、82 貫通電極(第5貫通電極)、83 貫通電極(第6貫通電極)、89 貫通電極(第7貫通電極)、91 貫通電極(第8貫通電極)、94 回路基板(第1バッキング材)、95 回路基板(第2バッキング材)、96 回路基板(ビルドアップ基板)、98 第3電極

Claims (14)

  1. 第1面、および、前記第1面とは反対側の第2面を有する基板と、
    前記基板の前記第1面上に設けられ、圧電体および前記圧電体に接する複数の電極を含む圧電素子と、
    前記基板の前記第1面および前記第2面の間を貫通し、前記圧電素子に電気的に接続される貫通電極と、を備え、
    前記圧電素子の静電容量Cdと前記貫通電極の浮遊容量Ccとで特定される相対的な感度αは、
    Figure 2017029571
    の関係を有することを特徴とする圧電デバイス。
  2. 請求項1に記載の圧電デバイスにおいて、前記圧電素子の静電容量Cdと前記貫通電極の浮遊容量Ccとで特定される相対的な感度αは、
    Figure 2017029571
    の関係を有することを特徴とする圧電デバイス。
  3. 請求項2に記載の圧電デバイスにおいて、前記圧電素子の静電容量Cdと前記貫通電極の浮遊容量Ccとで特定される相対的な感度αは、
    Figure 2017029571
    の関係を有することを特徴とする圧電デバイス。
  4. 請求項1〜3のいずれか1項に記載の圧電デバイスにおいて、前記圧電素子は、前記基板の前記第1面に配置されて、前記圧電体を支持する振動膜を備え、
    複数の前記電極が、前記圧電体の一面に配置されて相互に離れる第1電極および第2電極を備えることを特徴とする圧電デバイス。
  5. 請求項1〜3のいずれか1項に記載の圧電デバイスにおいて、前記圧電素子は、前記基板の前記第1面に配置されて、前記圧電体を支持する振動膜を備え、
    複数の前記電極は、前記圧電体の表面にあって第1面側に配置される第1電極と、前記圧電体を介して反対側に位置する第2電極とを備えることを特徴とする圧電デバイス。
  6. 請求項4に記載の圧電デバイスにおいて、前記第1電極および前記第2電極の間に配置されて、前記第1電極および前記第2電極から離れる第3電極を備え、前記第1電極および前記第2電極は相互に短絡することを特徴とする圧電デバイス。
  7. 請求項1〜6のいずれか1項に記載の圧電デバイスにおいて、前記第2面側に設けられ、前記貫通電極を介して前記圧電素子に接続される増幅回路を備えることを特徴とする圧電デバイス。
  8. 請求項7に記載の圧電デバイスにおいて、前記増幅回路を有し、前記基板の前記第2面側に積層される回路基板を備えることを特徴とする圧電デバイス。
  9. 請求項1〜8のいずれか1項に記載の圧電デバイスにおいて、前記貫通電極の浮遊容量Ccは、前記貫通電極を囲む絶縁膜の比誘電率εinsu、真空の誘電率ε、前記基板の厚みLvia、前記貫通電極の半径rviaおよび前記絶縁膜の厚みtinsuに基づき、
    Figure 2017029571
    で規定されることを特徴とする圧電デバイス。
  10. 請求項1〜9のいずれか1項に記載の圧電デバイスにおいて、前記貫通電極は、前記圧電素子の群ごとに前記圧電素子に割り当てられる第1貫通電極と、前記群に共通に前記圧電素子に割り当てられる第2貫通電極とを含むことを特徴とする圧電デバイス。
  11. 請求項1〜10のいずれか1項に記載の圧電デバイスにおいて、前記圧電素子および前記貫通電極は同一列に配置されることを特徴とする圧電デバイス。
  12. 請求項1〜11のいずれか1項に記載の圧電デバイスと、前記圧電デバイスを支持する筐体とを備えることを特徴とするプローブ。
  13. 請求項1〜11のいずれか1項に記載の圧電デバイスと、前記圧電デバイスに接続されて、前記圧電デバイスの出力を処理する処理装置とを備えることを特徴とする電子機器。
  14. 請求項1〜11のいずれか1項に記載の圧電デバイスと、前記圧電デバイスの出力から生成される画像を表示する表示装置とを備えることを特徴とする超音波画像装置。
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