JP2017026563A - 中性子遮蔽材、その製造方法、および、中性子遮蔽容器 - Google Patents

中性子遮蔽材、その製造方法、および、中性子遮蔽容器 Download PDF

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和幸 ▲高▼田
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Abstract

【課題】人や物への中性子線、および、γ線やX線の影響を少なくすることが可能な中性子遮蔽材、その製造方法、および、遮蔽容器を提供する。
【解決手段】炭化硼素粒子と、酸化ビスマス粒子、および/または、酸化ガドリニウム粒子とが樹脂内に分散配置されている中性子遮蔽材。
【選択図】図2

Description

本発明は、中性子遮蔽材、その製造方法、および、その中性子遮蔽材を有する中性子遮蔽容器に関し、さらに詳細には、原子炉あるいは加速器、ラジオアイソトープ線源から発生する中性子線、そして、中性子が反応して発生する二次的なγ線やX線も同時に減衰させる中性子遮蔽材、当該中性子遮蔽材を製作する製造方法、その中性子遮蔽材を有する遮蔽容器に関する。なお、遮蔽材とは、放射線が遮蔽材に透過するさいに、その放射線を散乱または吸収して放射線の透過量を減衰させる材料のことである。
原子炉施設や核燃料サイクル施設、放射性廃棄物関連施設等の原子力関連施設や加速器施設、放射線医療施設、放射線非破壊検査施設等から放出される放射線や宇宙環境での放射線から人体あるいは計測機器類を保護する目的で放射線を遮蔽することは重要である。
放射線にはα線(アルファ線)、β線(ベータ線)、γ線(ガンマ線)、X線、粒子線、中性子線等があり、これらを遮蔽する遮蔽材は放射線の種類やそれぞれの持つエネルギーに応じて、遮蔽材を構成する元素や同位体を種々選択する必要がある。
放射線の中でα線やβ線は物質中を透過する距離(飛程)が他の放射線と比べて比較的短く、紙やアルミニウムなど比較的軽い物質でも容易に遮蔽することが可能である。一方、X線やγ線は、飛程が長く、α線やβ線を遮蔽するのと同じ厚さの紙やアルミニウムではほとんど透過してしまい遮蔽できない。X線やγ線の場合、遮蔽に使われる物質が重く、密度が高いものほど遮蔽できる能力は高くなる。X線やγ線の場合には、原子番号が大きく密度の高い鉛やタングステンなどが一般的に遮蔽材として用いられている。しかし、これらは中性子が透過してしまうので中性子遮蔽材には適さない。中性子は、物質の元素、特に同位体によって反応する割合が異なり、重い物質であっても遮蔽能力が高いわけではない。
ここで、原子番号は小さいが、硼素の同位体10B(B−10)(天然の硼素の20%(「存在割合%」、以下同様。)、残りの80%は11B(B−11))やリチウムの同位体6Li(Li−6)(天然のリチウムの7.6%、残りの92.4%は7Li(Li−7))を用いた場合は、中性子と反応してα線を放出する過程で中性子線が減衰し遮蔽される。ただし、11Bや7Liの同位体は中性子とは反応しない。
ここで、物質が中性子と反応する割合あるいは確率は、中性子の吸収断面積あるいは反応断面積として表される。この指標は核種の同位体ごと、および、中性子のエネルギーごとにデーターベース化されている。単位はバーン(b:barn)で表され、数値が大きいほど中性子と反応する割合が多くなり、中性子遮蔽材としたときの遮蔽能力も高くなる。ここで、中性子のエネルギーが0.025eVの熱中性子に対して、10B同位体の吸収断面積は3837b、天然の硼素では764b、6Li同位体の吸収断面積は940bで天然のリチウムでは70.6bとなり硼素の方が遮蔽能力は高い。ただし、これら原子は単体で存在するわけではなく一般に化合物となるので、硼素の場合は、硼酸(B23)や炭化硼素(B4C)となり、後者の方が1分子当たりの硼素の原子数密度は高く遮蔽能力が高くなる。一方、リチウムの場合は、フッ化リチウム(LiF)が使われるが、炭化硼素と比べると遮蔽能力は低くなる。
また、中性子と反応してγ線を放出させる物質として、ガドリニウム(Gd)が挙げられる。特に0.025eVの熱中性子に対する157Gd(Gd−157)同位体の吸収断面積は254000bと桁違いに大きく、天然存在比も15.65%である。天然のガドリニウム元素の吸収断面積は48890bで、他の同位体の存在比と吸収断面積は、152Gd(Gd−152)(0.2%(「天然存在比」、以下同様。),1060b)、154Gd(Gd−154)(2.18%,85b)、155Gd(Gd−155)(14.8%,60900b)、156Gd(Gd−156)(20.47%,2.19b)、158Gd(Gd−158)(24.84%,2.5b)、160Gd(Gd−160)(21.86%,0.796b)である。ただし、中性子のエネルギーが熱中性子より高くなると、中性子に対するガドリニウムの吸収断面積が急激に小さくなる。このため、高エネルギーの中性子を遮蔽対象に含む場合にはガドリニウムよりも、硼素の方が遮蔽材料として有利である。ここで、ガドリニウムの化合物としては、酸化ガドリニウム(Gd23)や酸硫化ガドリニウム(Gd22S)など、比較的安定したものがある。
その他にも3He(He−3)(1.37x10-4%,5328b)、113Cd(Cd−113)(12.22%,20650b)、115In(In−115)(95.71%,201b)、151Eu(Eu−151)(47.81%,9200b)などの中性子と反応する、吸収断面積が比較的大きい同位体がある。なお、これらから、原子番号が大きく密度の高い物質であれば反応割合が高くなって遮蔽能力が高くなるX線やγ線の場合とは異なり、中性子線に対しては、何らかの傾向なしに、それぞれ特定の同位体が大きい吸収断面積を有することが理解される。
このような中性子線に対する遮蔽材料を有する中性子遮蔽材としていくつかのものが提案されている。例えば、中性子線の遮蔽効果が高く、可撓性を備えた中性子遮蔽材として、ダイマー酸ジグリシジルエステル系エポキシ樹脂と変性グリシジルエステル系エポキシ樹脂とを混合したエポキシ樹脂混合物と、アミノポリアミド硬化剤と、リチウム含有化合物と、硼素含有化合物と、水素含有化合物と、を含む組成物を硬化させてなる可撓性中性子遮蔽材が知られている(特許文献1)。
また、施工や加工が容易で、目的に応じて形状を自在に変形させることができ、かつ安価に提供でき、耐熱性の高い中性子遮蔽材およびその製造方法が提案されており(特許文献2)、この技術では、柔軟性を保持しつつ耐熱性を向上させるために、水素化合物として無機物である水酸化アルミニウムが配合されている。
しかし、これらの中性子遮蔽材で、中性子吸収材料としてリチウムを用いる場合には、6Liと中性子(n)とが反応し、α線が放出されて、トリチウム(T)が生成される(この反応を以下、「6Li(n,α)T反応」と記載する。)。ここで、問題となるのは、トリチウムが発生する点とリチウムが硼素に比べて吸収断面積が小さい点である。
ここで、硼素を含んだ中性子吸収材の場合、10Bと中性子(n)とが反応し、α線を放出して7Liが生成される(この反応を以下、「(10B(n,α)7Li反応」と記載する。)。α線の他に478keVの即発γ線(捕獲γ線、キャプチャγ線とも呼ばれる。)が7Liから発生する。
また、樹脂成分などとして水素を含む遮蔽材では水素と中性子とが反応してγ線が放出されるとともに重水素(D)が生成する(この反応を以下「1H(n,γ)D反応」と記載する。)。この反応からは2.2MeVのγ線が発生する。157Gdの場合では中性子(n)と反応して8MeVのγ線と内部転換電子が発生する(以下、この反応を「157Gd(n,γ)158Gd反応」と記載する。)。ただし、内部転換電子はその挙動がβ線と同じであり、上述したようにその飛程は物質中では短く、容易に遮蔽できるために大きい問題とはならない。
ここで問題となりうるのは2.2MeVのγ線と478keVのγ線である。これら2種類のγ線を原子番号82の鉛で遮蔽しようとする場合、10cm厚さの鉛板を用いたときに、478keVのγ線は10-6(10の6乗分の1)オーダーで減衰するが、2.2MeVのγ線は10-2(10の2乗分の1)オーダーしか減衰しない。
ここで、遮蔽技術において重要なことは、遮蔽の目的が人や検出機器などの放射線によって損傷を受ける物に対して有効であることである。鉛などのγ線やX線のための遮蔽材(以下、「γ線遮蔽材」と云う。)で遮蔽できずに透過してしまうような高いエネルギーのγ線は、軽元素から構成された人体組織や薄膜の検出器素子を、遮蔽材同様に透過する。すなわち、保護対象とする物質中での放射線による線エネルギー付与(放射線が物質中を通過する途中で物質にエネルギーを与えること。)が少なければ、透過する物質にエネルギーが与えられることが少なく、ダメージとならない。ダメージの程度にもよるが、このような遮蔽による保護の目的から考えると、高いエネルギーのγ線の場合にはγ線遮蔽材を透過してしまっても、遮蔽の目的が達成できることになる。
上述の2.2MeVと478keVのγ線は発生時点では単色のエネルギー(厳密にはエネルギーの幅を持つ)である。しかし、γ線と物質との相互作用から光電効果やコンプトン散乱等によりエネルギーが減衰し、低いエネルギー領域まで広がってしまう。特に低いエネルギー領域では、遮蔽材料の鉛の中で、478keVのγ線の方が2.2MeVのγ線よりもより多く反応して減衰する。そして、数百keV以下のγ線はエネルギーが低いほど人体やセンサに対する線エネルギー付与が大きくなり、これらに及ぼすダメージも大きくなる。
従来の中性子遮蔽材では、上記したように水素を含有する物質と中性子と反応するリチウムや硼素の化合物が主に用いられている。これら従来の物質中では、478keVや2.2Mevのγ線や各線源に含まれるγ線やX線に対しては遮蔽材内で散乱などによりエネルギーが減衰して低エネルギー側にシフトし、あるいは遮蔽材を透過し、その後、壁やその他の機材などの物質と反応し、照射方向以外からの周囲全体から比較的エネルギーの低い散乱線(後方散乱)が保護目的の人体等へ照射されてしまう。従って、一般に中性子を遮蔽する場合には、中性子と反応する物質を有する中性子遮蔽材の後にγ線を吸収する鉛等から構成されたブロックを配置して2層としている。
ここで、従来の中性子遮蔽材の構成を図6にモデル的に示す。この中性子遮蔽材はエポキシ樹脂5と炭化硼素粒子(B4C)3とが混合されて製作されたものである。
中性子1がこの中性子遮蔽材内に入ると炭化硼素粒子3の硼素(厳密には硼素の同位体10B)と反応してα線2が放出される(以下、この反応過程を「10B(n,α)7*Li反応」と記載する。)。
中性子1については、この従来の中性子遮蔽材により、炭化硼素粒子3の硼素原子と反応させて遮蔽することができ、後述するように水素原子6との反応により中性子1のエネルギーが減衰すると炭化硼素粒子3の硼素原子との反応確率はさらに高くなるために、ある程度の厚さの遮蔽材で中性子線を遮蔽することが可能である。
一方、上記の10B(n,α)7*Li反応で生成される7*Liは(n,α)反応による初期反跳エネルギー840keVを付与されるが、0.105ps(ピコ秒)という短寿命で、7*Liは478keVの即発γ線を出して7Liとなる。ここで、遮蔽材料のエポキシ樹脂5は炭素、水素、酸素の軽元素で構成され、炭化硼素粒子3も硼素と炭素の軽元素から構成される。従って、478keVのリチウムの即発γ線4は、この中性子遮蔽材内ではほとんど反応せずに外部へ放出される。ただし、軽元素であっても光電効果やコンプトン散乱は生じるため、一部のγ線は478keVより低エネルギー側へシフトし、中性子遮蔽材から478keVのリチウムの即発γ線4以外にエネルギーの低い散乱線が多く放出される。
また、中性子1はエポキシ樹脂5に含まれる水素原子6と反応し散乱してエネルギーを失いながら減速する。同時に1H(n,γ)D反応により水素7からの2.2MeVのγ線が発生する。
これら2つのγ線は、中性子遮蔽材料にはほとんど妨げられず、その外部に放出される。ここで、上述のように2.2MeVのγ線は透過する物質にエネルギーが与えることが少なく、物や人に対してダメージを与えにくい。しかし、リチウムからの478keVの即発γ線4に対しては、十分な遮蔽を行うことが求められる。
そして、中性子を用いた照射環境においては、原子炉中性子源や加速器中性子源から放出されるのは中性子だけではなくγ線やX線が含まれ、さらに中性子線を遮蔽する物質との相互作用で発生するγ線やX線が存在する。
このように、従来の中性子遮蔽材料では、比較的低エネルギーのγ線やX線を効果的に遮蔽することができるγ線遮蔽材の併用が必須であり、その設置場所、コスト、及び、鉛を用いる場合のその人体への影響等を解決することが可能な手段が求められてきた。
特開2010−230411号公報 特開2011−27460号公報
本発明は、上記従来技術の問題点に鑑みなされたもので、人や物への中性子線、および、γ線やX線の影響を少なくすることが可能な中性子遮蔽材、その製造方法、および、遮蔽容器を提供することを目的とする。
本発明の中性子遮蔽材は、上記課題を解決するために、炭化硼素粒子と、酸化ビスマス粒子、および/または、酸化ガドリニウム粒子とが樹脂内に分散配置されていることを特徴とする。
本発明の中性子遮蔽材において、前記エポキシ樹脂の質量を1としたときに、前記酸化ビスマス粒子と前記酸化ガドリニウム粒子との合計質量が1以上6以下とすることができる。
本発明の中性子遮蔽容器は上記の中性子遮蔽材を有することを特徴とする。
本発明の中性子遮蔽容器において、上記の中性子遮蔽材からなる複数の壁部により構成され、前記複数の壁部のうち、第一の壁部に設けられた中性子線通過孔を通じて中性子線が照射される照射試験体が収納される照射試験体室と、前記照射試験体室の第二の壁部に設けられた観察孔を通じて前記中性子線の照射方向に対して側方から前記照射試験体を検査する検査装置が収納される検査装置室と、を備え、かつ、前記第一の壁部および前記第二の壁部のそれぞれの、前記中性子遮蔽材の前記酸化ビスマス粒子の質量と前記酸化ガドリニウム粒子の質量との和がその他の壁部に比べて多い構成とすることができる。
本発明の中性子遮蔽材の製造方法は、上記の中性子遮蔽材の製造方法であって、前記樹脂が熱硬化性樹脂であり、当該熱硬化性樹脂が未硬化の状態で前記酸化ビスマス粒子、および/または、前記酸化ガドリニウム粒子と混合し、遮蔽容器成形用型に注型し、その後、前記熱硬化性樹脂を硬化させることを特徴とする。
本発明の中性子遮蔽材は、上記課題を解決するために、中性子遮蔽材炭化硼素粒子と、酸化ビスマス粒子、および/または、酸化ガドリニウム粒子とが樹脂内に分散配置されている構成を有するので、人やものへの中性子線のみならず、γ線やX線の影響を少なくすることが可能となる。
本発明の中性子遮蔽材において、前記エポキシ樹脂の質量を1としたときに、前記酸化ビスマス粒子と前記酸化ガドリニウム粒子との合計質量が1以上6以下とすると、γ線やX線に対するより高い遮蔽効果を得ることが可能となる。
本発明の中性子遮蔽容器は上記の中性子遮蔽材を有することにより、人やものへのγ線やX線の影響を少なくすることが可能となる。
本発明の中性子遮蔽容器において、前記第一の壁部および前記第二の壁部のそれぞれを構成する前記中性子遮蔽材の前記酸化ビスマス粒子の質量と前記酸化ガドリニウム粒子の質量との和がその他の壁部に比べて多い構成とすることにより、軽量な中性子遮蔽容器でありながら、照射による照射試験体の変化の検査装置による観察を可能とし、さらに、人や検査装置等に対するγ線やX線の影響を少なくすることが可能となる。
本発明の中性子遮蔽材の製造方法は、前記樹脂が熱硬化性樹脂であり、当該熱硬化性樹脂が未硬化の状態で前記酸化ビスマス粒子、および/または、前記酸化ガドリニウム粒子と混合し、遮蔽容器成形用金型に注型し、その後、前記熱硬化性樹脂を硬化させる構成により、本発明の中性子遮蔽材や中性子遮蔽容器を得ることが可能となる。
本発明の中性子遮蔽材を用いた遮蔽容器の一例の構成を示す図である。 本発明の中性子遮蔽材の一例の構成を示す図である。 本発明の中性子遮蔽材の他の例の構成を示す図である。 濃縮硼素と天然ガドリニウムの中性子吸収断面積を示す図である。 炭化ビスマス、および、ガドリニウム化合物の厚さと中性子透過率との関係を示す図である。 従来の中性子遮蔽材の構成を示した図である。
本発明の中性子遮蔽材は、炭化硼素粒子と、酸化ビスマス粒子、および/または、酸化ガドリニウム粒子とが樹脂内に分散配置されている。なお、以下、酸化ビスマス粒子および酸化ガドリニウム粒子のうち一方のみを用いる場合、および、両者を併用する場合を含めて、これらを「γ線吸収粒子」とも記載する。
ここで、求められるγ線の遮蔽効果に応じて、樹脂の質量を1としたときに、酸化ビスマス粒子と酸化ガドリニウム粒子との合計質量が1以上6以下の範囲で調整して配合する。この合計質量が少なすぎると十分なγ線やX線の遮蔽効果が得られにくく、また多すぎると流動性がなくなり、均一に混ぜるために攪拌してもバインダーとなる樹脂量が少なく、粒子間の空隙が多くなり成型することが難しくなる。また、炭化硼素粒子の配合量は樹脂質量を1としたときに、1以上4以下の範囲とすることが好ましい。少なすぎると中性子に対する遮蔽効果が少なくなりやすく、多すぎると流動性がなくなり、均一に混ぜるために攪拌してもバインダーとなる樹脂量が少なく、粒子間の空隙が多くなり成形することが難しくなる。
これらの粒子の大きさとしては2μm以上20μm以下(質量平均直径)であることが好ましい。大きすぎると粒子と粒子との隙間が大きくなり、樹脂部分が大きくなり、反応効率が悪くなる。逆に小さすぎても重点密度が低くなり、反応効率が悪くなる。
樹脂としては、水素原子を有し、かつ、成形可能なものであれば用いることができるが、熱硬化性樹脂であると成形が容易であるので好ましい。このような熱硬化性樹脂として、エポキシ樹脂、フェノール樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、メラミン樹脂等が挙げられ、このうち、エポキシ樹脂は主剤と硬化剤に分かれており、硬化剤の種類も多く、特性も異なる。特に硬化剤を混合する前に取材に遮蔽材料を混合して硬化させることなく十分に攪拌して均一に混ぜることが可能となるために好ましい。
本発明の中性子遮蔽材や中性子遮蔽容器の製造に当たって、空隙(ボイド)を作らないようにすることと、炭化硼素粒子とγ線吸収粒子とを均一に混合することが重要である。そのため、まず、熱硬化樹脂の主剤に炭化硼素粒子およびγ線吸収粒子を混合した後、減圧容器内で攪拌しながら脱泡を行う。ここで、炭化硼素粒子とγ線吸収粒子とが均一に混合されるためには、攪拌条件にもよるが、通常、15分以上攪拌する。次いで、減圧容器内で継続して攪拌しながら硬化剤を少しずつ混合する。ここで、攪拌時の温度が熱硬化樹脂の硬化開始温度以上の温度とならないように、必要に応じて冷却する。十分に脱泡させた後に常圧に戻し、成形用型に注型し、用いた熱硬化樹脂の硬化条件に従い硬化させる。その後、脱型し、必要に応じて仕上げ加工をする。
本発明の中性子遮蔽容器の一例20を図1に示す。図1(a)は図示しない中性子線源が照射される中性子遮蔽容器20の正面(被照射面)側のモデル正面図、図1(b)は中性子線通過孔13aを含む断面でのモデル断面図である。
この中性子遮蔽容器20は中性子遮蔽材からなる複数の壁部13、14、および、17により構成され、これら複数の壁部13、14、および、17のうち、第一の壁部13に設けられた中性子線通過孔13aを通じて中性子線1aが照射される照射試験体18が収納される照射試験体室15と、照射試験体室15の第二の壁部17に設けられた観察孔17aを通じて照射方向に対して側方から照射試験体21を検査する検査装置19が収納される検査装置室16と、を備えている。そして、第一の壁部13および第二の壁部17のそれぞれを構成する中性子遮蔽材の酸化ビスマス粒子の質量と酸化ガドリニウム粒子の質量との和はその他の壁部14に比べて多い構成となっている。なお、図中符号12は中性子線1aの照射エリアを示す。
ここで中性子線1aが直接照射されないところには中性子反応に伴う即発γ線の発生が少ないため、そのような箇所には重い酸化ビスマス粒子や酸化ガドリニウム粒子の配置量を少なくするとともに、即発γ線の発生が多い箇所には酸化ビスマス粒子や酸化ガドリニウム粒子を集中配置する最適化により、中性子線、γ線、および、X線を効率的に遮蔽することを可能としながら、中性子遮蔽容器20自体の軽量化が可能となる。ここで配置量の変更は、これら粒子の配置密度を一定として中性子遮蔽材の厚さを変えてもよく、また、配置密度を変更して配置量を変更してもよい。なお、複数の壁部13、14、および、17は接着で組み合わせてもよく、また、ビス留めであってもよい。
次いで、本発明の中性子遮蔽材について、その作用について説明する。
図2に、本発明の中性子遮蔽材の一例をイメージ的に示す。この例は、炭化硼素粒子3と酸化ビスマス粒子8とがエポキシ樹脂5内に分散配置されている中性子遮蔽材である。
ビスマスの原子番号は鉛の82よりも大きい83で、図6を用いて説明した従来の中性子遮蔽材を構成する炭素(原子番号:6)、水素(原子番号:1)、酸素(原子番号:8)、硼素(原子番号:5)と比べるとかなり大きく、このために中性子と硼素原子とが反応した結果生じる478keVのリチウムの即発γ線4は酸化ビスマス粒子8により減衰し、減衰したγ線9となり、減衰が繰り返えされることで即発γ線4の遮蔽が可能となる。一方、中性子1と水素6とが反応して生じる2.2MeVのγ線7の遮蔽を行う場合にはかなりの厚さの酸化ビスマス粒子8が必要ではあるが、上述のようにエネルギーの高いγ線は人体中でも物質中でも反応しにくく透過してしまうために、線エネルギー付与が小さく、そのためにこれらへの損傷は少ないと考えられ、、機器を保護する観点では問題は生じにくい。しかし、従来の遮蔽材では高いエネルギーが散乱により低エネルギーのX線やγ線として多く発生し、保護したい物質中での線エネルギー付与が大きくなるため、損傷も多くなる。特にこの低エネルギーのX線やγ線については、原子番号の大きいビスマスを有する酸化ビスマス粒子8が阻止する能力が高いため、酸化ビスマス粒子8を有する中性子遮蔽容器では、遮蔽容器外部へ透過し、壁や物体によって生じて中性子遮蔽容器周辺へ戻ってくる散乱X線やγ線に対しても遮蔽するので、人やものを保護する効果が高くなる。
図3に、本発明の他の中性子遮蔽材の一例をイメージ的に示す。この例は、炭化硼素粒子3と酸化ガドリニウム粒子10とがエポキシ樹脂5内に分散配置されている中性子遮蔽材である。
ガドリニウムの原子番号は鉛の82やビスマスの83よりも小さい64ではあるが、図6を用いて説明した従来の中性子遮蔽材に含まれる元素に比べるとかなり大きく、このために中性子と硼素原子とが反応した結果生じる478keVのリチウムの即発γ線4は酸化ガドリニウム粒子により減衰して、減衰したγ線9となり、この減衰が繰り返されることで即発γ線の遮蔽が可能になる。一方、中性子1と水素6とが反応して生じる2.2MeVのγ線7を遮蔽する場合にはかなりの厚さの、酸化ガドリニウム粒子10による遮蔽が必要ではあるが、上述のようにエネルギーの高いγ線は、人でも物質中でも反応しにくく、透過してしまうために、線エネルギー付与が小さく、その結果、人や物質の損傷は少ないので効果的な遮蔽ができなくても問題は生じにくい。そして、ガドリニウムはビスマスほどではないが原子番号が大きいために、低エネルギーのX線やγ線に対しての遮蔽が可能となる。
ここで、ガドリニウムの特徴として、図4に示すように、中性子の吸収断面積が熱中性子領域よりも低いエネルギー領域では硼素(このデータは10Bを天然での存在割合である20%よりも高めた濃縮硼素によるものである。)よりも約一桁大きいことが挙げられる。ビスマスは吸収断面積がほとんどないために中性子を遮蔽できないが、ガドリニウムはX線やγ線だけでなく、熱中性子、および、より低いエネルギーの中性子に対しても遮蔽物質として有効に作用する。図5に硼素化合物の炭化硼素とガドリニウム化合物の厚さと熱中性子透過率との関係を示す。この図より、ガドリニウム化合物は厚さが薄い場合でも炭化硼素と比べ高い遮蔽能力を発揮することが理解される。なお、図5は、濃縮硼素とガドリニウム化合物に対して原子数密度を考慮して熱中性子の断面積から算出した、隙間のなく充填された場合を想定して算出されたものである。
ここで、ガドリニウムと中性子とが反応すると、中性子と炭化硼素粒子3の硼素とが反応してα線2が放出される10B(n,α)7Li反応とは異なり、157Gd(n,γ)158Gd反応では内部転換電子とγ線とが放出される。このうち、内部転換電子は、β線と同様に比較的飛程が短くエポキシ樹脂5内で遮蔽される。しかし、ガドリニウムからのγ線11は8MeVと高く、水素からのγ線7と同様に外部に放出される。
なお、図2で示したように中性子1はエポキシ樹脂5内の水素原子6と反応し、散乱によりそのエネルギーが減少するが、比較的エネルギーが高い中性子が入射した場合でも、このようにして熱中性子か、あるいは、より低い領域までエネルギーが減少した場合には、ガドリニウムは吸収断面積が大きいので、遮蔽が有効となる。このことはガドリニウム化合物を用いた場合の特徴である。
なお、上記のように酸化ビスマスや酸化ガドリニウムを用いる副次的効果として、有害な鉛を使用せず、比較的安全な物質を用い、RoHS指令に対しても対応可能な製品とすることができることが挙げられる。
以上、本発明について、好ましい実施形態を挙げて説明したが、中性子遮蔽材、その製造方法、および、中性子遮蔽容器は、上記実施形態の構成に限定されるものではない。
当業者は、従来公知の知見に従い、中性子遮蔽材、その製造方法、および、中性子遮蔽容器を適宜改変することができる。このような改変によってもなお本発明の中性子遮蔽材、その製造方法、および、中性子遮蔽容器の構成を具備する限り、もちろん、本発明の範疇に含まれるものである。

Claims (5)

  1. 炭化硼素粒子と、酸化ビスマス粒子、および/または、酸化ガドリニウム粒子とが樹脂内に分散配置されていることを特徴とする中性子遮蔽材。
  2. 前記樹脂の質量を1としたときに、前記酸化ビスマス粒子と前記酸化ガドリニウム粒子との合計質量が1以上6以下であることを特徴とする請求項1に記載の中性子遮蔽材。
  3. 請求項1または請求項2に記載の中性子遮蔽材を有することを特徴とする中性子遮蔽容器。
  4. 請求項1または請求項2に記載の中性子遮蔽材からなる複数の壁部により構成され、
    前記複数の壁部のうち、第一の壁部に設けられた中性子線通過孔を通じて中性子線が照射される照射試験体が収納される照射試験体室と、
    前記照射試験体室の第二の壁部に設けられた観察孔を通じて前記中性子の照射方向に対して側方から前記照射試験体を検査する検査装置が収納される検査装置室と、を備え、かつ、
    前記第一の壁部および前記第二の壁部のそれぞれの、前記中性子遮蔽材の前記酸化ビスマス粒子の質量と前記酸化ガドリニウム粒子の質量との和がその他の壁部に比べて多いことを特徴とする請求項3に記載の中性子遮蔽容器。
  5. 請求項1または請求項2に記載の中性子遮蔽材の製造方法であって、
    前記樹脂が熱硬化性樹脂であり、
    当該熱硬化性樹脂が未硬化の状態で前記酸化ビスマス粒子、および/または、前記酸化ガドリニウム粒子と混合し、
    成形用型に注型し、その後、
    前記熱硬化性樹脂を硬化させることを特徴とする中性子遮蔽材の製造方法。
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