JP2017026507A - 材料加熱圧縮試験装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】試験片を均一に加熱し、測定時における試験片全体の温度分布が均一に保たれていることにより、材料物性値の高精度測定を可能とすること。【解決手段】試験片TPを圧縮するための下型1及び上型と、試験片TPの周囲に配置され、試験片TPを非接触にて加熱するための加熱装置3と、試験片TPの異なる側方位置から試験片TPに向けて接近したり離れることができる3本以上の細長い棒状の可動接触部材4を有し、当該可動接触部材4の端部にて試験片TPを側方から挟み保持したり離すことができ、かつ、保持した当該試験片TPを昇降させることができる保持装置Hと、試験片TPの温度を測定できる温度計7と、からなり、前記下型1の上方に、前記保持装置Hによって試験片TPを空中に保持し、温度管理下にて試験片TPを加熱できる材料加熱圧縮試験装置10である。【選択図】図1

Description

本発明は、材料加熱圧縮試験装置に関するものであって、詳細には、圧延や鍛造などの塑性加工において加工に必要な荷重や摩擦を推定するために必要な金属材料などの熱間変形抵抗および摩擦係数を精度良く評価するための評価試験を行うことができる試験装置であって、熱間鍛造シミュレータとして使用することができる材料加熱圧縮試験装置、及び、材料圧縮試験装置用の加熱試験ユニットに関するものである。
金属材料などの熱間変形抵抗の測定方法としては、引張試験、圧縮試験、ねじり試験がある。引張試験やねじり試験は試験片の掴み部が必要であり、そのため試験片寸法が大きくなることや掴み部に起因する複雑な加工が必要である。
一方、圧縮試験はより単純な円柱形状試験片あるいはリング形状試験片を用いるため掴み部が不要であり、多量のデータ処理を行う場合には望ましい測定方法である(非特許文献3〜5)。
ところで、圧縮試験における試験片の加熱方法としては、加熱炉内において加熱した後に試験装置の下型の上に置いて所定温度になってから圧縮する場合(特許文献1、非特許文献2、非特許文献3)と、試験装置の下型の上で所定温度に加熱する方法(非特許文献1、非特許文献3、非特許文献5)とがある。
上記のように、別途加熱して試験装置にセッティングする場合には、試験片の表面部分の温度と中心部分との温度差が生じうることであり、下型の上で加熱する場合には、型自体への熱伝導と、上型と下型との間の温度差が生じ、高精度で再現性のある試験方法としてはどちらも改善の余地がある。
なお、非特許文献4にて開示されている「丸棒の熱間横圧縮試験」に用いている材料加熱圧縮装置においては、下型の上方にて円筒状の試験片を空中に保持し、温度管理下にて試験片を加熱することで、上記温度差が生じる問題に対処している。
しかしながら、上記「丸棒の熱間横圧縮試験」の材料加熱圧縮装置においては、試験片を2方向から金属製のスプリングによって保持するようになっており、円柱状の試験片の周面を側方から保持することは困難であるという問題や、スプリングによって試験片の熱が常に奪われるという問題がある。
また、上記「丸棒の熱間横圧縮試験」の材料加熱圧縮装置においては、試験片を2方向からスプリングによって保持したままになっており、試験片を圧縮する際の障害となることがあるという問題がある。
さらに、上記「丸棒の熱間横圧縮試験」の材料加熱圧縮装置においては、前記加熱装置として、中心が水平方向を向くコイル状の電磁誘導加熱装置を用いており、試験片の軸方向長さの自由度が小さく、大ひずみ付与ができないという問題や、下型及び上型が加熱装置のコイルと干渉しやすいなどの問題点を有している。
特開2015−13312号公報
日鉄住金テクノロジー株式会社、「熱間加工再現試験装置(サーメックマスターZ)の紹介」、[online]、[平成27年6月23日検索]、インターネット〈URL:http://www.nsst.nssmc.com/kansai_div/thermecmaster.html〉 岩崎慎(Makoto IWASAKI)、外5名、「アルミニウム熱間粗圧延のセットアップのための温度・荷重予測モデル(Models for Predicting Rolling Temperature and Rollong Load in Aluminum Plate Hot Rolling Process)」、R&D神戸製鋼技報(R&D KOBE STEEL ENGINEERING REPORTS)、第62巻(Vol.2)、第2号(No.2)、平成24年10月、p.2−7 神奈川県工業試験所(横浜市)(Research Institute of Kanagawa Prefecture(Yokohama-shi,Kanagawa))、田村清(Kiyoshi TAMURA)、外4名、「リング圧縮試験によるアルミニウム熱間鍛造用潤滑剤の評価」、軽金属(1993)、軽金属学会、第43巻(Vol.43)、第12号(No.12)、特集号、平成5年12月、p.698−703 東京大学生産技術研究所 機械系 柳本研究室(高次機能加工学、素形材工学、塑性加工学)、「丸棒の熱間横圧縮試験」、「thermec-bar.wmv」、[online]、[平成27年7月10日検索]、インターネット〈URL:http://www.yanlab.iis.u-tokyo.ac.jp/?post_type=material&p=781〉 東京大学生産技術研究所 機械系 柳本研究室(高次機能加工学、素形材工学、塑性加工学)、「2段圧縮試験」、「thermec-cyl.wmv」、[online]、[平成27年7月10日検索]、インターネット〈URL:http://www.yanlab.iis.u-tokyo.ac.jp/?post_type=material&p=782〉
本発明が解決しようとする課題は、従来の材料加熱圧縮試験装置において、(1)円柱状の試験片を立てた状態で保持することが難しいこと、(2)金属製のスプリングなどからなる保持装置によって試験片から熱が奪われ、試験片の精密な温度管理を行うことが難しく、ひいては材料の正確な熱間圧縮変形に関するデータを得られないこと、(3)放射温度計による試験片の温度測定は信頼性に劣る場合があること、(4)試験片の軸方向長さの自由度が小さく、大ひずみを付与できないことなどである。
そこで、本発明の目的は、従来の材料加熱圧縮試験装置における課題を解決し、円柱状の試験片であっても簡単かつ確実に保持でき、試験片を均一に加熱し、測定時における試験片全体の温度分布が均一に保たれていることにより、材料物性値の高精度測定を可能とする材料加熱圧縮試験装置を提供することにある。
同様に、本発明の他の目的は、円柱状の試験片を立てた状態であっても簡単かつ確実に保持でき、試験片を均一に加熱し、測定時における試験片全体の温度分布が均一に保たれていることにより、材料物性値の高精度測定を可能とする材料圧縮試験装置用の加熱試験ユニットを提供することにある。
本発明の他の目的は、熱電対からなる温度計によって試験片の温度を直接正確に測定することができる材料加熱圧縮試験装置を提供することにある。
また、本発明の他の目的は、試験片軸方向長さの自由度が大きく、大ひずみを付与することができる材料加熱圧縮試験装置を提供することにある。
本発明は、『試験片を圧縮するための下型及び上型と、試験片の周囲に配置され、試験片を非接触にて加熱するための加熱装置と、試験片の異なる側方位置から試験片に向けて接近したり離れることができる3本以上の細長い棒状の可動接触部材を有し、当該可動接触部材の端部にて試験片を側方から挟み保持したり離すことができ、かつ、保持した当該試験片を昇降させることができる保持装置と、試験片の温度を測定できる温度計と、からなり、前記下型の上方に、前記保持装置によって試験片を空中に保持し、温度管理下にて試験片を加熱することができる材料加熱圧縮試験装置。』を特徴とする。
また、本発明は、『試験片の周囲に配置され、試験片を非接触にて加熱するための加熱装置と、試験片の異なる側方位置から試験片に向けて接近したり離れることができる3本以上の細長い棒状の可動接触部材を有し、当該可動接触部材の端部にて試験片を側方から挟み保持したり離すことができ、かつ、保持した当該試験片を昇降させることができる保持装置と、試験片の温度を測定できる温度計と、からなる材料圧縮試験装置用の加熱試験ユニット。』を特徴とする。
本発明の前記保持装置の可動接触部材は、耐熱性に優れ熱伝導率の低いセラミックスからなるものであってもよい。
また、前記可動接触部材の少なくとも1本は、耐熱性に優れ熱伝導率の低いセラミックスからなり、その先端部に試験片の温度を測定できる熱電対からなる温度計を有しているものであってもよい。
本発明の前記加熱装置は、中心が上下方向を向くコイル状の電磁誘導加熱装置であってもよい。
また、本発明の前記加熱装置と、前記保持装置と、前記温度計は、全体が同時に昇降するものであるとよい。
本発明は、上記構成を採用したことにより、円柱圧縮試験片を立てた状態であっても、可動接触部材にて簡単かつ安定して保持し、下型の直上にて空中に持ち上げ、温度計による熱管理の下、加熱装置によって非接触で加熱することができる。
そして、試験片を移動させることによる温度変化や、試験片から金型に熱が逃げ出すことによる温度変化を極力減少させることで、試験片全体の均熱を得ることができ、金属材料などの熱間変形抵抗および摩擦係数を精度良く評価するための評価試験を行うことができる。
本発明は、前記保持装置の可動接触部材を、耐熱性に優れ熱伝導率の低いセラミックスからなるものとすることで、試験片から熱が逃げ出すことを最小限に抑えつつ試験片の均熱を得たり、各種の材料加熱圧縮試験や冷却試験などを正確に行うことができる。
さらに、本発明は、前記可動接触部材の少なくとも1本を、耐熱性に優れ熱伝導率の低いセラミックスからなり、その先端部に試験片の温度を測定できる熱電対からなる温度計を有しているものとすることで、試験片から熱が逃げ出すことを最小限に抑えつつ、試験片の温度測定の信頼性を高めることができる。
また、本発明の前記加熱装置を、中心が上下方向を向くコイル状の電磁誘導加熱装置とすることで、試験片軸方向長さの自由度が大きく、大ひずみを付与することができる材料加熱圧縮試験装置を提供することができる。
さらに、本発明の前記加熱装置と、前記保持装置と、前記温度計を、全体が同時に昇降するものとすることで、試験片の温度を常時把握して制御しつつ試験片を加熱し、かつ、保持装置にて上下に移動させることができ、極めて信頼性の高い試験結果を簡単かつ確実に得ることができる。
また、本発明の材料圧縮試験装置用の加熱試験ユニットは、既存の材料圧縮試験装置と組み合わせることで、上記の効果を簡単に得ることができる。
図1は、本発明の材料加熱圧縮試験装置を示す平面図である。 図2は、本発明の材料加熱圧縮試験装置を示す斜視図である。 図3は、本発明の材料加熱圧縮試験装置に使用できる熱電対を有している可動接触部材の断面図である。 図4は、本発明の材料加熱圧縮試験装置の使用方法の概要を示す側面図である。 図5は、本発明の材料加熱圧縮試験装置による試験に使用できる試験片を示す平面図及び側面図である。 図6は、本発明の材料加熱圧縮試験装置による試験によって得られた試験片の熱間変形抵抗曲線を示すグラフ図である。 図7は、円柱圧縮試験片の圧縮変形後の側面図及び直径比率と加熱方式の関係を示すグラフ図である。 図8は、リング圧縮試験片の圧縮変形後の側面図及び直径比率と加熱方式の関係を示すグラフ図である。
以下、本発明を実施するための一実施形態について、説明する。
本発明の一実施形態の材料加熱圧縮試験装置10は、図1〜図4に示すように、試験片TPを上下方向にて圧縮して変形(鍛造)させるために、材料圧縮試験装置を構成する円柱状の下型1と、その上方に配置された円柱状の上型2を有している。
前記材料圧縮試験装置としては、上型2を昇降させる速度と、下型1及び上型2の間に加えられる力の大きさとを制御又は測定できる市販の圧縮装置を用いることができる。
前記下型1の周囲にはベルト状のヒーター1aが装着されて下型1を加熱できるようになっている。また、前記下型1の上面部には、その表層から1mm間隔で3つの測温箇所1bが形成されている。
前記上型2の下面部にも1つの測温箇所2bが形成されている。
そして、それらの測温箇所1b,2bは、熱電対から構成されており、前記下型1は、フィードバック温度制御による温度管理が可能となっている。
材料加熱圧縮試験装置10の加熱装置として、前記下型1及び上型2の間において、それらの外径より10mm程度大きい内径を有し、中心が上下方向を向くコイル状の電磁誘導加熱装置3が配置されている。
そして、この電磁誘導加熱装置3により、前記下型1の上方において試験片TPを非接触にて加熱することができるようになっている。
前記材料加熱圧縮試験装置10は、前記下型1及び上型2の中心位置を中心として互いに120度離間した、試験片TPの異なる側方位置から、試験片TPに向けて接近したり離れることができる3本の細長い棒状の可動接触部材4を有している。
これらの可動接触部材4としては、試験片TPから熱が奪われることを意図している場合を除き、耐熱性に優れ熱伝導率の低いセラミックスからなる直径3mm程度の中実体から選択するとよい。
可動接触部材4の素材として好適に使用できるセラミックスの具体例としては、アルミナセラミックス(アルミナ99.5など)が好適であるが、シリカセラミックス、ジルコニアセラミックス、窒化ケイ素などであってもよい。
なお、特に試験片TPから熱が奪われることを意図した試験を行う場合には、棒状又は板状であって、熱伝導率の高い金属製の可動接触部材4を用いることもできる。
さらに、図3に示すように、細長い棒状の可動接触部材14として、耐熱性に優れ熱伝導率の低い筒状のセラミックスからなり、その先端部に試験片TPの温度を測定できる熱電対17からなる温度計を有しているものを用いてもよい。
なお、筒状の前記可動接触部材14の内部には、熱電対17からの導線17aを通すことができる。
前記各可動接触部材4は、エアシリンダー5のシャフト6の先端部に固定されたスリーブ6aに一端部が挿通された後、スリーブ6aに装着したネジ6bを用いることで、シャフト6に対して着脱可能に固定できるようになっている。
そして、前記下型1の周囲に配置された各エアシリンダー5を個別に又は同時に駆動することで、前記電磁誘導加熱装置3のコイルの隙間から前記可動接触部材4の先端部を下型1の中心に接近させたり下型の中心から離れるように動かすことができ、それにより、当該可動接触部材4の端部(先端部)にて試験片TPを側方から挟み保持したり離すことができるようになっている。
前記下型1と隣接して配置された放射温度計7は、前記可動接触部材4によって保持された試験片TPの外面温度を、前記電磁誘導加熱装置3のコイルの隙間から計測できるようにセットされている。
ここで、前記3本の可動接触部材4を保持する前記各エアシリンダー5と、前記放射温度計7は、水平に配置した鋼製の略Y字形フレーム8の上に固定されており、当該略Y字形フレーム8の二股状の先端部間を連結するように水平方向に固定配置された連結フレーム8aの上には、前記電磁誘導加熱装置3が固定されている。
そして、前記略Y字形フレーム8の二股状の先端部の下側に固定した昇降用エアシリンダー9を駆動することで、前記電磁誘導加熱装置3と、3本の可動接触部材4を保持する前記各エアシリンダー5と、前記放射温度計7を同時に昇降させることができるようになっている。
従って、前記可動接触部材4によって空中に保持された試験片TPの温度を放射温度計7にて常時測定し、フィードバック温度制御を行いながら、可動接触部材4に保持された試験片TPを下型1の上方にて昇降させることができる。
また、放射温度計7による測温点の高さを下型1の直上部分に合わせることで、下型1上に置かれた試験片TPの温度を測定することができる。
ここで、前記可動接触部材4と、前記エアシリンダー5と、略Y字形フレーム8及び連結フレーム8aと、昇降用エアシリンダー9から、本発明の保持装置Hが構成され、当該保持装置Hによって、試験片TPの異なる側方位置から試験片TPに向けて接近したり離れることができる3本以上の細長い棒状の可動接触部材4を有し、当該可動接触部材4の端部にて試験片TPを側方から挟み保持したり離すことができ、かつ、保持した当該試験片TPを昇降させることができる。
また、上記保持装置Hと、加熱装置としての電磁誘導加熱装置3と、温度計としての放射温度計7から、本発明の材料圧縮試験装置用の加熱ユニットUが構成される。
次に、上記のとおり構成された材料加熱圧縮試験装置10の使用方法について、図5に示す円柱圧縮試験片TP又はリング圧縮試験片TPを用いた材料加熱圧縮試験によって得られた結果とともに説明する。
なお、ここで使用した前記円柱圧縮試験片TP及びリング圧縮試験片TPの大きさ及び材質は下記のとおりである。
円柱圧縮試験片TP:
高さ18mm、直径12mm、高強度チタン合金(Ti合金)
リング圧縮試験片TP:
高さ7mm、外径20mm、内径10mm、アルミ合金(A5052)
本発明を具体化した上記一実施形態の材料加熱圧縮試験装置10によって円柱圧縮試験片TPを所定温度まで加熱して圧縮する試験を行うには、まず、図4(A)に示すように下型1の中央部付近にて円柱圧縮試験片TPを立てた状態で下型1の上に載せる。
次に、昇降用エアシリンダー9により略Y字形フレーム8の高さを変更し、電磁誘導加熱装置3のコイルの中央部に円柱圧縮試験片TPが位置するように、電磁誘導加熱装置3のコイルの高さを調節する。
そして、前記エアシリンダー5を駆動することにより、前記電磁誘導加熱装置3のコイルの隙間から前記可動接触部材4の先端部を下型1の中央部方向に向けて前進させ、当該前記可動接触部材4の先端部によって円柱圧縮試験片TPを挟んで保持する。
ここで、本発明の上記一実施形態の材料加熱圧縮試験装置10において、可動接触部材4は円柱圧縮試験片TPの異なる3つの側方位置から円柱圧縮試験片TPに向けて接近し接触するものであるため、立てた状態の円柱圧縮試験片TPであっても、簡単かつ確実に保持し、図4(B)に示すように、安定して空中に持ち上げた状態を維持することができる。
さらに、3つのエアシリンダー5を駆動して可動接触部材4を前進させるタイミングとしては、全て同時であってもよいが、円柱圧縮試験片TPを置いている位置のずれ又は可動接触部材4の各先端位置のずれをストレス無く吸収して可動接触部材4によって円柱圧縮試験片TPを保持するためには、2つのエアシリンダー5によって2本の可動接触部材4を先に前進させて円柱圧縮試験片TPに当接させ、その後、残りの1本の可動接触部材4を円柱圧縮試験片TPに当接させるように、エアシリンダー5を駆動するタイミングをずらしてもよい。
このように、エアシリンダー5の駆動タイミングをずらすことで、円柱圧縮試験片TPを保持して空中に持ち上げた状態をより一層安定させて維持することができる。
次に、放射温度計7によって円柱圧縮試験片TPの温度を測定しながら、電磁誘導加熱装置3によって円柱圧縮試験片TPを所定温度まで加熱し、円柱圧縮試験片TPの温度が安定した後、昇降用エアシリンダー9により略Y字形フレーム8の高さを下げ、図4(C)に示すように、下型1の上面に円柱圧縮試験片TPを置く。
そして、図4(D)に示すように、可動接触部材4の先端部を後退させ、円柱圧縮試験片TPから可動接触部材4を離すとともに、上型2を下げて円柱圧縮試験片TPを圧縮変形させることで、図6に示すように、精度の高い熱間変形抵抗曲線に関する測定データを得た。
なお、前記円柱圧縮試験片TPと、下型1及び上型2との間には、直径30mm、厚さ0.5mmの雲母板を配置して断熱を行った。
また、本発明の材料加熱圧縮試験装置10によって高さ約4.5mmまで圧縮した後の円柱圧縮試験片TPの外観形状は、図7の上部右側に示すとおりであり、従来の材料加熱圧縮試験装置によって下型の上に置いて加熱した円柱圧縮試験片TPを圧縮変形させた図7の上部左側に示す円柱圧縮試験片TPと直径比率Rを比較したところ、図7の下部に示す棒グラフから明らかなとおり、著しい差があることが認められた。
このことからも、圧縮変形後の円柱圧縮試験片TPの非対称性が改善されており、図6に示す熱間変形抵抗曲線に関する測定データの信頼性の高さを裏付けることができる。
なお、直径比率Rは、圧縮変形後の円柱圧縮試験片TPの上端部の直径Dupperと、下端部の直径Dlowerの違いの大きさの程度を示すものであり、
(Dupper − Dlower)/Dlower の絶対値として算出される。
同様に、本発明を具体化した上記一実施形態の材料加熱圧縮試験装置10によってリング圧縮試験片TPを所定温度まで加熱して圧縮する試験を行うには、円柱圧縮試験片TPに代えてリング圧縮試験片TPを下型1の上に載せ、保持装置Hの可動接触部材4の先端部によってリング圧縮試験片TPを保持して上方へ持ち上げ、空中にて加熱し、リング圧縮試験片TPが所定温度にて安定した後、下型1の上に戻して上型2による圧縮を行えばよい。
上記のように、本発明の材料加熱圧縮試験装置10によって高さ約3.8mmまで圧縮した後のリング圧縮試験片TPの外観形状は、図8の上部右側に示すとおりであり、従来の材料加熱圧縮試験装置によって下型の上に置いて加熱したリング圧縮試験片TPを圧縮変形させた図8の上部左側に示すリング圧縮試験片TPと直径比率Rを比較したところ、図8の下部に示す棒グラフから明らかなとおり、著しい差があることが認められた。
なお、前記リング圧縮試験片TPと、下型1及び上型2との間には、雲母板を配置していない。
本発明は、上記にて説明した実施の形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で各部の形状、配置、大きさ、数量、材質などを適宜変更して実施してもよく、例えば、可動接触部材4を配置する位置をバランスに優れた互いに120度等間隔にて離間した位置ではなく、90度、110度、160度といった不等間隔にて3本または4本以上配置して実施してもよい。
また、本発明の材料圧縮試験装置用の加熱ユニットUを使用して試験片TPを空中に保持し、電磁誘導加熱装置3にて加熱することで、試験片TPの放冷・熱伝達実験を行うことができる。
なお、本発明は、試験片を組織凍結するために、水冷槽及びエアイジェクタを材料加熱圧縮試験装置、及び、材料圧縮試験装置用の加熱試験ユニットに追加設置して具体化して実施してもよい。
本発明は、圧延や鍛造などの塑性加工において加工に必要な荷重や摩擦を推定するために必要な金属材料などの熱間変形抵抗および摩擦係数を精度良く評価するための評価試験を行うことができる試験装置であり、熱間鍛造シミュレータとして使用することができる材料加熱圧縮試験装置、及び、材料圧縮試験装置用の加熱試験ユニットとして産業上好適に利用可能である。
1 下型
1a ヒーター
1b 測温箇所
2 上型
2b 測温箇所
3 コイル状の電磁誘導加熱装置
4 可動接触部材
5 エアシリンダー
6 シャフト
6a スリーブ
6b ネジ
7 放射温度計
8 略Y字形フレーム
8a 連結フレーム
9 昇降用エアシリンダー
10 材料加熱圧縮試験装置
14 可動接触部材
17 熱電対(温度計)
17a 導線
H 保持装置(4,5,6,6a,6b,8,8a,9)
U 材料圧縮試験装置用の加熱試験ユニット(H,3,7)
TP 円柱圧縮試験片、リング圧縮試験片

Claims (6)

  1. 試験片を圧縮するための下型及び上型と、
    試験片の周囲に配置され、試験片を非接触にて加熱するための加熱装置と、
    試験片の異なる側方位置から試験片に向けて接近したり離れることができる3本以上の細長い棒状の可動接触部材を有し、当該可動接触部材の端部にて試験片を側方から挟み保持したり離すことができ、かつ、保持した当該試験片を昇降させることができる保持装置と、
    試験片の温度を測定できる温度計と、
    からなり、
    前記下型の上方に、前記保持装置によって試験片を空中に保持し、温度管理下にて試験片を加熱することができる材料加熱圧縮試験装置。
  2. 前記保持装置の可動接触部材は、耐熱性に優れ熱伝導率の低いセラミックスからなるものであることを特徴とする請求項1に記載の材料加熱圧縮試験装置。
  3. 前記可動接触部材の少なくとも1本は、耐熱性に優れ熱伝導率の低いセラミックスからなり、その先端部に試験片の温度を測定できる熱電対からなる温度計を有していることを特徴とする請求項1又は2に記載の材料加熱圧縮試験装置。
  4. 前記加熱装置は、中心が上下方向を向くコイル状の電磁誘導加熱装置であることを特徴とする請求項1〜3の何れか一項に記載の材料加熱圧縮試験装置。
  5. 前記加熱装置と、前記保持装置と、前記温度計は、全体が同時に昇降するものであることを特徴とする請求項1〜4の何れか一項に記載の材料加熱圧縮試験装置。
  6. 試験片の周囲に配置され、試験片を非接触にて加熱するための加熱装置と、
    試験片の異なる側方位置から試験片に向けて接近したり離れることができる3本以上の細長い棒状の可動接触部材を有し、当該可動接触部材の端部にて試験片を側方から挟み保持したり離すことができ、かつ、保持した当該試験片を昇降させることができる保持装置と、
    試験片の温度を測定できる温度計と、
    からなる材料圧縮試験装置用の加熱試験ユニット。
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JPS6250639A (ja) * 1985-08-29 1987-03-05 Shimadzu Corp 高温・低温引張り試験機
JP2015013312A (ja) * 2013-07-08 2015-01-22 株式会社日立製作所 熱間鍛造プロセス評価システムおよび製造物

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