JP2017024699A - 車両用制御装置 - Google Patents

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健吾 宇田
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Abstract

【課題】元々取り付けられていた車両とは別の車両に取り付けられたことを高精度に判断することのできる車両用制御装置を提供する。【解決手段】EPSECU10は、そのときに接続されている車載用電源によって供給される電力に基づき車両に関わる車両制御としてパワステ制御を実行する。そして、EPSECU10は、そのときに接続されている車載用電源の電圧Vbの変動態様を検出する電圧センサ23と、電圧センサ23が検出する変動態様を過去情報として記憶する情報記憶部(EPS用マイコン20)と、電圧センサ23によって検出される変動態様が過去情報との同一性を有していないとき、上記パワステ制御を制限する指令値演算部(EPS用マイコン20)を備えるようにした。【選択図】図2

Description

本発明は、車両用制御装置に関する。
車両では、運転者の運転を支援する等、様々な制御がエレクトロニック・コントロール・ユニット(所謂、ECU)等の車両用制御装置によって行われるようになっている。こうした車両用制御装置は、車両に一旦取り付けられると修理や点検以外の理由によって基本的に取り外されることはないが、車両用制御装置を開発したメーカにとって不本意な理由によって元々取り付けられていた車両から取り外されてしまうこともある。こうした不本意な理由として、競合メーカによる特性の解析のために元々取り付けられていた車両とは別の車両に取り付けられてしまうことが挙げられる。
これに対処する方法として、例えば、特許文献1に記載の技術がある。特許文献1には、個々の車両を識別し特定することが可能な車両固有の情報として、車両識別番号(VIN:Vehicle Identification Number)や、リモートキーレスエントリシステムのワイヤレスID等を用いて、車両用制御装置及び外部装置(センター30)が通信路を介して車両固有の情報の一致判定を行っている。そして、車両固有の情報の一致が認められない場合、車両用制御装置が正規のユーザのものでないとして、車両用制御装置が行うことのできる処理を制限するようにしている。
特開2013−207623号公報
しかしながら、特許文献1において採用している車両識別番号や、リモートキーレスエントリシステムのワイヤレスID等は、いずれも車両等において一度登録されると基本的に変更されることのない固有情報である。そして、車両用制御装置及び外部装置が通信路を介して車両固有の情報の一致判定を行う場合、第三者によって車両固有の情報が不正取得されたり、車両固有の情報が改ざんされたりする可能性がある。その結果、仮に車両用制御装置が元々取り付けられていた車両とは別の車両に取り付けられたとしても、これを正しく判断できない場合がある。
本発明は、こうした実情に鑑みてなされたものであり、その目的は、元々取り付けられていた車両とは別の車両に取り付けられたことを高精度に判断することのできる車両用制御装置を提供することにある。
上記課題を解決する車両用制御装置は、車載用電源によって供給される電力に基づき車両に関わる車両制御を実行する。そして、上記車両用制御装置は、そのときに接続されている車載用電源の出力の変動態様を検出する情報検出部と、情報検出部が検出する変動態様を過去情報として記憶する情報記憶部と、情報検出部によって検出される変動態様が過去情報との同一性を有していないとき、車両制御を制限する制御制限部とを備えるようにしている。
ここで、車載用電源の出力の変動態様は、車載用電源が搭載される車両毎に、車載用電源の充放電状態や、車両に搭載される制御装置や、制御装置により制御される制御対象の数や種類等に応じて、固有の変動態様を現すものである。すなわち、車載用電源の出力の変動態様は、個々の車両を識別し特定することが可能な車両固有の情報ということとなる。こうした車両固有の情報について、過去に記憶した過去情報との同一性を有していないとき、車両用制御装置は過去情報の記憶時に接続されていた車載用電源、すなわち元々取り付けられていた車両とは別の車両に取り付けられている可能性があると判断することができる。
上記構成によれば、車載用電源の出力の変動態様は、上記[背景技術]の項目で説明した上記車両識別番号のような予め設定された番号ではなく、車両毎に、車載用電源の充放電状態や、車両に搭載される制御装置や、制御装置により制御される制御対象の数や種類等に応じて、固有の変動態様を現すものである。そのため、上記車載用電源の出力の変動態様を車両用制御装置が元々取り付けられていた車両とは別の車両で不正に再現しようとしても、その別の車両で現れる車載用電源の出力の変動態様が当該車両用制御装置の情報記憶部に記憶している過去情報と同一性を有する可能性は低い。これにより、車両用制御装置が元々取り付けられていた車両とは別の車両に取り付けられる場合、そのときに接続されている車載用電源の出力の変動態様が当該車両用制御装置の情報記憶部に記憶している過去情報と同一性を有さない状態を好適に作り出すことができる。したがって、車両用制御装置が元々取り付けられていた車両とは別の車両に取り付けられたことを高精度に判断することができる。
ところで、車載用電源の出力の変動態様のうち、車両固有の情報として違いが現れにくい状況について過去情報と同一性を有しているかを判断する場合、車両用制御装置が元々取り付けられていた車両とは別の車両に取り付けられたことの判断の精度の低下を招くおそれがある。
このため、上記車両用制御装置において、情報記憶部は、そのときに接続されている車載用電源の出力の変動態様について、車両に搭載される内燃機関の始動時に現れる始動時変動態様を少なくとも過去情報として記憶するものであり、制御制限部は、情報検出部によって検出される変動態様のうち、上記始動時変動態様について過去情報と同一性を有していないとき、車両制御を制限することが望ましい。
この構成によれば、車両用制御装置が元々取り付けられていた車両とは別の車両に取り付けられたことの判断において、始動時変動態様が他の状況と比較して大きく電力を消費する特性を利用することができ、こうした判断の精度の低下を抑えることができる。
また、上記車両用制御装置において、情報記憶部は、そのときに接続されている車載用電源の出力の変動態様について、車載用電源からの電力の供給開始時に現れる供給開始時変動態様をさらに過去情報として記憶するものであり、制御制限部は、情報検出部によって検出される変動態様のうち、始動時変動態様と供給開始時変動態様との少なくともいずれかが過去情報と同一性を有していないとき、車両制御を制限することが望ましい。
上記構成によれば、車両用制御装置が元々取り付けられていた車両とは別の車両に取り付けられたことの判断において、上記内燃機関の始動前、つまり車載用電源の充電可能前であることから供給開始時変動態様が他の状況と比較して車載用電源の出力の変動が反映され易い特性を上記始動変動態様と合わせて利用することができ、こうした判断の精度の低下をより好適に抑えることができる。
また、上記車両用制御装置において、情報記憶部は、そのときに接続されている車載用電源の出力の変動態様について、車両の通常走行状態時に現れる通常時変動態様をさらに過去情報として記憶するものであり、制御制限部は、情報検出部によって検出される変動態様のうち、始動時変動態様と供給開始時変動態様と通常時変動態様との少なくともいずれかが過去情報と同一性を有していないとき、車両制御を制限することが望ましい。
ここで、車両の通常走行状態とは、車両が安定して走行している状態のことであって、車両固有の情報としては特徴が現れにくいものであるところ、例えば、車両の一時停止等において内燃機関を自動停止させる、所謂、エコラン状態時等であれば、通常走行状態においても車両固有の情報が現れる状況もある。
上記構成によれば、車両用制御装置が元々取り付けられていた車両とは別の車両に取り付けられたことの判断において、上記始動時変動態様や上記供給開始時変動態様に、さらに通常時変動態様を加えて利用することができ、こうした判断の精度の低下をより好適に抑えることができる。
また、車両用制御装置が元々取り付けられていた車両とは別の車両に取り付けられたことの判断において、情報検出部によって検出される変動態様について、過去情報との完全な同一性を判断してしまうと、車両用制御装置が元々取り付けられていた車両とは別の車両に取り付けられていなくても、別の車両に取り付けられていると誤判断される可能性がある。
そこで、上記車両用制御装置において、制御制限部は、情報検出部によって検出される変動態様について、過去情報を基準として所定範囲を有して設定される許容範囲を逸脱している場合に当該過去情報と同一性を有していないことを判断することが望ましい。
この構成によれば、過去情報と同一性を有しているかを判断する場合、過去情報との同一性に対して幅を持たせることができることから、車両用制御装置が元々取り付けられていた車両とは別の車両に取り付けられていると誤判断されてしまうことを抑えることができる。
また、上記車両用制御装置において、情報記憶部は、そのときに接続されている車載用電源からの電力の供給開始毎に、過去情報の更新を実行することが望ましい。
上記構成によれば、過去情報と同一性を有しているかを判断する場合、期間としてなるべく近時で記憶している過去情報を用いることができる。これにより、車載用電源においては経年劣化によってその出力の変動態様が変化する可能性があるところ、経年劣化が車載用電源の出力の変動態様に与える影響をなるべく小さくすることができる。したがって、車両用制御装置が元々取り付けられていた車両とは別の車両に取り付けられたことの判断の精度の向上を図ることができる。
本発明によれば、両用制御装置が元々取り付けられていた車両とは別の車両に取り付けられたことを高精度に判断することができる。
車両についてその概略を示す図。 車両に搭載されるEPSECUについてその電気的構成を示すブロック図。 車両に搭載されるEPSECUについてそのEPS用マイコンの機能を示すブロック図。 EPS用マイコンについてその制御モードを示す図。 車載用電源についてその電圧の変動態様を示すチャート図。 制御モードを設定する際の処理の流れを示すフローチャート。 第1実施形態において過去情報との同一性を判断する際の基準を示す図。 第2実施形態において過去情報との同一性を判断する際の基準を示す図。 第3実施形態において過去情報との同一性を判断する際の基準を示す図。 第4実施形態におけるEPSECUについてその電気的構成を示すブロック図。 第4実施形態におけるEPSECUについてそのEPS用マイコンの機能を示すブロック図。 第4実施形態において制御モードを設定する際の処理の流れを示すフローチャート。 第4実施形態において制御モードを設定する際の処理のうち振動情報演算処理の流れを示すフローチャート。 過去情報との同一性を判断する際の基準について変形例を示す図。 車両に搭載されるEPSECUについてその電気的構成の変形例を示すブロック図。 同じく車両に搭載されるEPSECUについてその電気的構成の変形例を示すブロック図。
(第1実施形態)
以下、車両に搭載された車両用制御装置の第1実施形態について説明する。本実施形態の車両は、モータにより操舵機構にアシスト力を付与する電動パワーステアリング装置1を搭載している。
図1に示すように、電動パワーステアリング装置1は、運転者のステアリングホイール2の操作に基づき車両の4つの車輪Wのうち2つの転舵輪3(本実施形態では、前輪に相当する)を転舵させる操舵機構4を備えている。また、電動パワーステアリング装置1は、操舵機構4に転舵力となるアシスト力を付与するモータ5と、モータ5の駆動を制御する、所謂、パワステ制御を実行する車両用制御装置としてのパワステECU(以下「EPSECU」という)10とを備えている。
操舵機構4は、ステアリングホイール2に連結されたステアリングシャフト6を有している。ステアリングシャフト6の下端部はラックアンドピニオン機構7を介してラックシャフト8に連結されている。操舵機構4では、運転者のステアリングホイール2の操作(ステアリングの操舵)に伴いステアリングシャフト6が回転すると、その回転運動がラックアンドピニオン機構7を介してラックシャフト8の軸方向の往復直線運動に変換される。このラックシャフト8の軸方向の往復直線運動がその両端に連結されたタイロッド9を介して転舵輪3に伝達されることにより転舵輪3の転舵角が変化し、車両の進行方向が変更される。また、モータ5は、その出力軸(図示しない)の回転を、減速機(図示しない)を介してステアリングシャフト6に伝達することによりステアリングシャフト6にアシスト力(アシストトルク)を付与する。
EPSECU10は、車両に設けられる各種のセンサの検出結果を運転者の要求あるいは走行状態を示す情報として取得し、これら取得される各種の情報に応じてモータ5の駆動を制御する。
各種のセンサとしては、例えば、回転角センサ5a、トルクセンサ6a、及び車速センサWaがある。回転角センサ5aは、モータ5に設けられてモータ5の回転角θmを検出する。トルクセンサ6aは、ステアリングシャフト6(コラムシャフトに対応する部位)に設けられて操舵トルクτを検出する。車速センサWaは、車速(車両の走行速度)SPを検出する。
EPSECU10は、回転角θm、操舵トルクτ、及び車速SPに基づき電流指令値を演算する。電流指令値は、モータ5に供給される電流の目標値である。EPSECU10は、モータ5に供給される電流値を電流指令値に追従させる電流フィードバック制御を実行することによりモータ5の駆動を制御する。
また、車両Aは、走行等の駆動源となる内燃機関11と、内燃機関11の駆動に伴い発電する図示しないオルタネータからの電力により充電される二次電池等の直流電源である車載用電源12とを備えている。車載用電源12には、当該車載用電源12からの電力の供給及び遮断を切り替えるイグニッションスイッチ(以下「IGSW」という)13が接続されている。
内燃機関11には、内燃機関11の駆動を制御するEGECU14が接続されている。EGECU14には、内燃機関11の自動停止(又は復帰)を指示するECOECU15が接続されている。ECOECU15は、車両の一時停止等において内燃機関11を自動停止させる、所謂、エコラン状態への移行を制御するエコラン制御を実行する。
具体的に、ECOECU15は、内燃機関11の自動停止又は自動停止からの復帰を指示する内燃機関制御信号を生成し、EGECU14に対して出力する。また、ECOECU15は、内燃機関11を自動停止させている場合、内燃機関11の運転状態や車載用電源12の電力の蓄え状態等に応じて内燃機関11の自動停止からの復帰を指示する。なお、内燃機関11の運転状態や車載用電源12の電力の蓄え状態等は、車両に搭載される図示しない各種センサやEGECU14から取得する情報に基づき判断される。
車両Aでは、EPSECU10を含む、EGECU14やECOECU15等により車両に関わる車両制御、すなわちEPSECU10が実行するパワステ制御、EGECU14やECOECU15が実行するエコラン制御を実行する制御装置群16が構築されている。なお、制御装置群16において、各ECU10,14,15等は、CAN(Controller Area Network)等の車載ネットワーク17により相互通信可能に接続されている。
制御装置群16は、IGSW13に接続されており、IGSW13がオンされることにより各ECU10,14,15等に車載用電源12から電力の供給が開始される。各ECU10,14,15は、こうして供給される電力に基づき上記車両制御を実行する。
具体的に、IGSW13は、車両の外部からの入力(搭乗者によるキーやボタン等によるオン操作)によるイグニッションオンを指示するイグニッション信号Sigの入力に基づきオン状態、すなわち車載用電源12と制御装置群16との間を電気的に接続する。この場合、EGECU14は、図示しないスタータを駆動させて内燃機関11を始動させる。なお、スタータは、車載用電源12の電力を消費して内燃機関11を始動させる。その後、車載用電源12は、内燃機関11の駆動によって充電可能となる。なお、IGSW13は、車両の外部からの入力(搭乗者によるキーやボタン等によるオフ操作)によるイグニッションオフを指示するイグニッション信号Sigの入力に基づきオフ状態、すなわち車載用電源12と制御装置群16との間を電気的に遮断する。
次に、EPSECU10の電気的構成について説明する。
図2に示すように、EPSECU10は、マイクロプロセッシングユニット等からなるEPS用マイコン20を備えている。EPS用マイコン20は、PWM信号等のモータ制御信号Smを出力する。また、EPSECU10は、モータ制御信号Smに基づきモータ5へ車載用電源12(+B)から駆動電力を供給するように駆動するインバータ回路等の駆動回路21を備えている。なお、これらEPS用マイコン20及び駆動回路21は、車載用電源12が接続される高電位側に対して低電位側がそれぞれ車載用電源12の接地(GND)に接続されている。
駆動回路21は、直列に接続された一対のスイッチング素子(FET)を基本単位(アーム)として各相に対応する3つのアームを並列接続してなる周知のPWMインバータであり、EPS用マイコン20の出力するモータ制御信号Smは、駆動回路21を構成する各スイッチング素子のオンduty比を規定する。モータ制御信号Smが各スイッチング素子のゲート端子に印加され、同モータ制御信号Smに応答して各スイッチング素子がオン/オフすることにより、車載用電源12の電圧が三相の駆動電力に変換されてモータ5に供給される。
また、EPSECU10は、車載用電源12(+B)からIGSW13を介して供給される電力である供給電圧を降圧して定電圧を供給する電源装置22を備えている。電源装置22は、EPS用マイコン20が動作に必要な電力を安定供給する。
また、EPSECU10は、そのときに接続されている車載用電源12の電圧(出力)Vbを検出するための情報検出部としての電圧センサ23を備えている。電圧センサ23は、EPS用マイコン20に接続されている。なお、車載用電源12と駆動回路21との間には、これらを電気的に接続及び遮断する図示しない電源リレー回路が設けられている。電源リレー回路の切り替えは、EPS用マイコン20によって実行される。こうした電源リレー回路に対して、電圧センサ23は、高電位側に設けられている。これにより、電圧センサ23は、電源リレー回路の切り替え状態に関係なく、車載用電源12の電圧Vbを連続的に(継続して)検出することができる。また、EPSECU10には、モータ5に通電される各相電流値Iを検出するための電流センサ24が接続されている。
次に、EPS用マイコン20の機能について説明する。
図3に示すように、EPS用マイコン20は、操舵トルクτ、車速SP、及び車載用電源12の電圧Vbを入力する指令値演算部30を備えている。指令値演算部30は、操舵トルクτ及び車速SPに基づき、操舵機構4に付与するアシスト力の目標値として電流指令値を演算する。また、指令値演算部30は、電圧Vbに基づき上記パワステ制御の制御モードを管理(設定、切り替え等)する。つまり、指令値演算部30は、制御制限部として機能する。
また、EPS用マイコン20は、回転角θm及びモータ5に供給される電流値Iを入力する制御信号生成部31を備えている。制御信号生成部31は、指令値演算部30が演算する電流指令値に基づき、駆動回路21の作動を制御するためのモータ制御信号Smを生成する。
また、EPS用マイコン20は、車載用電源12の電圧Vbを入力する情報記憶部32を備えている。情報記憶部32は、車載用電源12の電圧Vbについて、イグニッションオン以後の変動態様を過去情報として記憶する不揮発性メモリである。この過去情報は、指令値演算部30が制御モードを管理(設定、切り替え等)するために必要な情報である。
図4に示すように、制御モードには、上記パワステ制御を設計通り機能するように当該機能を制限なく発揮させる通常モードがある。こうした通常モードに対して、制御モードには、上記パワステ制御を設計通り機能しないように上記パワステ制御による操舵機構4への介入を抑制する抑制モードがある。こうした抑制モードでは、通常モードが状況に応じて操舵機構4にアシスト力を付与する(図中、「アシストあり」)のに対して、状況に関係なく操舵機構4にアシスト力を付与しない(図中、「アシストなし」)こととしている。
制御モードは、EPSECU10が本来取り付けられるべき車両Aに取り付けられているか否かの判断に基づき指令値演算部30によって管理される。例えば、ある特定のEPSECU10aがある特定の車両Aaに取り付けられて市場に出荷された場合、この特定のEPSECU10aが本来取り付けられるべき車両は、この特定の車両Aaということとなる。そして、本実施形態においては、EPSECU10が本来取り付けられるべきは車両Aである。なお、通常モードでは、指令値演算部30の図示しない記憶装置の所定の記憶領域において、後述するNGフラグが未設定の状態に更新されている。一方、抑制モードでは、指令値演算部30の図示しない記憶装置の所定の記憶領域において、後述するNGフラグが設定の状態に更新されている。なお、NGフラグは、EPSECU10が車両Aに取り付けられているか否かの判断の結果を示すものである。このNGフラグの設定を含む制御モードの設定については後で詳しく説明する。
通常モードにおいて、指令値演算部30は、操舵トルクτ及び回転角θmに基づいて、電流指令値I*を演算する。正確には、電流指令値I*は、d/q座標系におけるq軸電流指令値(Iq*)及びd軸電流指令値(Id*)を含む。本実施形態においてd軸電流指令値は零に設定される。d/q座標系は、モータ5のモータ回転角θmに従う回転座標である。制御信号生成部31は、回転角θmを使用してモータ5の三相の電流値Iを二相のベクトル成分、すなわちd/q座標系におけるd軸電流値及びq軸電流値に変換する。そして、制御信号生成部31は、d軸電流値とd軸電流指令値との偏差、及びq軸電流値とq軸電流指令値との偏差をそれぞれ求め、これら偏差を解消するように電流フィードバック(F/B)制御を実行する。また、制御信号生成部31は、電流フィードバック(F/B)制御を実行することによりq軸電圧指令値(Vq*)及びd軸電圧指令値(Vd*)を生成し、これら指令値を三相座標系に写像することにより、三相座標系における各電圧指令値(Vu*,Vv*,Vw*)を演算し、これら各電圧指令値に基づきモータ制御信号Smを生成する。
一方、抑制モードにおいて、指令値演算部30は、操舵トルクτ及び回転角θmに関係なく、電流指令値I*を演算しない(もしくは、電流指令値I*を演算するが制御信号生成部31に出力しない)。そして、制御信号生成部31は、モータ制御信号Smを生成しない(もしくは、モータ制御信号Smを生成するが駆動回路21に出力しない)。これにより、抑制モードにおいては、操舵機構4にアシスト力が付与されることがない。
ここで、指令値演算部30が実行するNGフラグの設定を含む制御モードの設定に関わるモード設定処理について説明する。なお、指令値演算部30は、制御周期(例えば、2μs)毎に周期処理を実行することによって、モード設定処理に関わる以下の処理を実行する。
本実施形態において、EPSECU10が車両Aに取り付けられているか否か、すなわちNGフラグを設定するか否かの判断は、車載用電源12の電圧Vbの変動態様に基づき判断される。
ここで、車載用電源の電圧(出力)の変動態様は、車載用電源が搭載される車両毎に、車載用電源の充放電状態や、車両に搭載される制御装置(ECU等)や、制御装置により制御される制御対象の数や種類等に応じて、固有の変動態様を現すものである。すなわち、車載用電源の電圧の変動態様は、個々の車両を識別し特定することが可能な車両固有の情報ということとなる。こうした車両固有の情報について、過去に記憶した過去情報との同一性を有していないとき、車両用制御装置(本実施形態では、EPSECU10)は過去情報の記憶時に接続されていた車載用電源、すなわち元々取り付けられていた車両とは別の車両に取り付けられている可能性があると判断することができる。
例えば、図5に示すように、車載用電源12の電圧Vbには、イグニッションオン(「IGオン」)後のイベントのそれぞれで車載用電源12の正常状態における基準電圧(ここでは12V)に対して上下に変動する変動態様が現れる。この場合、イグニッションオン(「IGオン」)からその実際のオン動作に係る時間の100msの間には、基準電圧に対して比較的小さい上下の変動を繰り返した後、基準電圧を比較的大きく下回る変動が現れる。これは、イグニッションオンにより各ECUや電装品等に電力が一斉に供給されることに伴って起こるものである。こうした内燃機関11の始動前、つまり車載用電源12の充電可能前では、他の状況と比較して電圧Vbが変動し易い特性を有している。
その後、内燃機関11の始動からその始動に係る時間400ms(所謂、クランキング)の間には、基準電圧を若干上回った後、他の状況と比較して大きく下回る変動が現れ、基準電圧付近に落ち着いていく変動が現れる。これは、内燃機関11の始動時、上記スタータを駆動させるために必要ない電装品等への電力の供給を遮断することと、上記スタータを駆動すること、内燃機関11の始動後は車載用電源12の充電が可能になることに伴って起こるものである。こうした内燃機関11の始動時では、他の状況と比較して大きく電力を消費する特性を有している。
その後、車両Aが安定して走行している状態、すなわち通常走行状態における間には、状況に応じた変動が現れる。例えば、通常走行状態のうち、エコラン状態の間には、基準電圧に対して比較的大きい上下の変動を繰り返す変動が現れる。これは、エコラン状態の間、内燃機関11が自動停止したり自動停止から復帰したりすることに伴って起こるものである。
その後、イグニッションオフ(「IGオフ」)からその実際のオフ動作(終了処理)に係る時間の間には、基準電圧に対する上下の変動の周期が長くなっていく変動が現れる。これは、イグニッションオフにより各ECUや電装品等への電力の供給が遮断されていくことに伴って起こるものである。こうしたイグニッションオフ時では、他の状況と比較して電圧Vbの変動に定まった特徴が出難い特性を有している。
このように、車載用電源12の電圧Vbは、イグニッションオン(「IGオン」)後のイベントにおいて特徴的な変動が現れる場合があり、こうした特徴的な変動は車両A固有の情報であって、他の車両ではまず現れることのない変動ということができる。
本実施形態では、こうした車載用電源12の電圧Vbの変動態様のうち、他の状況と比較して大きく電力を消費することが想定される内燃機関11の始動からその始動に係る時間の間、すなわち内燃機関の始動時に現れる始動時変動態様を用いて、EPSECU10が車両Aに取り付けられているか否かを判断するようにしている。
具体的には、図6に示すように、モードの設定処理において、指令値演算部30は、そのときにEPSECU10が取り付けられている車両の内燃機関(車両Aであれば内燃機関11)の始動時であるか否かを判断する(S1)。なお、S1は、イグニッションオン後の処理として実行される。
指令値演算部30は、上記内燃機関の始動時の場合(S1:YES)、そのときにEPSECU10が取り付けられている車両の車載用電源(車両Aであれば車載用電源12)の電圧Vbの変動態様を取得する(S2)。S2にて、指令値演算部30は、電圧センサ23を通じて上記内燃機関の始動時(例えば、S1:YESの判定後の400msの間)の電圧Vbを連続的に検出し、そのときに接続されている車載用電源の始動時変動態様を取得する。次に、指令値演算部30は、情報記憶部32から過去情報を読み出し、該過去情報とS2で取得した始動時変動態様が不一致か否か、すなわち同一性を有しているか否かを判断する(S3)。
情報記憶部32には、過去情報として、今回の上記内燃機関の始動に関わるイグニッションオンよりも前(本実施形態では、前回)のイグニッションオンに基づく車両Aの内燃機関11の始動に係る時間の間の車載用電源12の電圧Vbの始動時変動態様が記憶されている。後述するが、過去情報は、EPSECU10が車両Aに取り付けられていることが判断される場合に最新の過去情報に更新されるため、車両A(内燃機関11、車載用電源12等)に関わって記憶される情報となっている。
図7に示すように、S3にて、指令値演算部30は、S2で取得した始動時変動態様について、過去情報に基づく始動時変動態様を基準として所定範囲を有して設定される許容範囲を逸脱しているか否かを判断する。過去情報を実線とする場合、これを基準に正(+)側に閾値α(図中、「+α」)、負(−)側に閾値β(図中、「−β」)の範囲を許容範囲としている。所定範囲について、各閾値α,βは、同値を設定してもよいし、仕様目的に応じて異なる値を設定してもよい。また、所定範囲、つまり各閾値α,βには、車両が同じであるなかで想定される電力供給に関わるノイズや基準電圧のバラつき等が考慮され、車両が同じである場合の誤判断の発生を少なくすることができるとして経験的に求められる値が設定される。
S3にて、指令値演算部30は、S2で取得した始動時変動態様が過去情報を基準とした許容範囲を逸脱していることを判断する場合(S3:YES)、NGフラグを設定の状態に更新する(S4)。S3:YESの結果によっては、今回の始動時変動態様が過去(前回)の始動時変動態様との同一性を有していないこと、つまりEPSECU10が車両Aに取り付けられていないことが判断される。この場合、指令値演算部30は、EPSECU10が車両Aに取り付けられていないことを判断したことから、以後、上記パワステ制御について抑制モードで動作する。つまり、指令値演算部30は、そのときにEPSECU10が取り付けられている車両の操舵機構にアシスト力を付与しないように動作する。そして、指令値演算部30は、モード設定処理を終了する。
一方、指令値演算部30は、S2で取得した始動時変動態様が過去情報を基準とした許容範囲を逸脱していない(許容範囲に収まっている)ことを判断する場合(S3:NO)、今回S2で取得した始動時変動態様を過去情報とするように過去情報を更新する(S5)。S3:NOの結果によっては、今回の始動時変動態様が過去(前回)の始動時変動態様との同一性を有していること、つまりEPSECU10が車両Aに取り付けられていることが判断される。この場合、指令値演算部30は、EPSECU10が車両Aに取り付けられていることを判断したことから、以後、上記パワステ制御について通常モードで動作する。つまり、指令値演算部30は、操舵機構4にアシスト力を付与するように動作する。そして、指令値演算部30は、モード設定処理を終了する。
S5にて、指令値演算部30は、次回のイグニッションオンに基づくS1〜S5の処理に備えて情報記憶部32に記憶されている過去情報を最新の過去情報に更新することとしている。こうした最新の過去情報への更新は、EPSECU10が車両Aに取り付けられていることが判断される場合に、イグニッションオン毎、より詳しくは内燃機関11の始動毎に実行される。一方、最新の過去情報への更新は、EPSECU10が車両Aに取り付けられていないことが判断される場合には実行されない。
また、指令値演算部30は、そのときにEPSECU10が取り付けられている車両の内燃機関(車両Aであれば内燃機関11)の始動時でない場合(S1:NO)、NGフラグの設定の状態を読み出し、NGフラグが設定の状態(「NGフラグあり」)であるか否かを判断する(S6)。S6の処理は、上記内燃機関の始動後であって、S1〜S5の処理が一通り行われた後の通常走行状態で行われ、この通常走行状態における制御モードを管理するための処理である。
S6にて、指令値演算部30は、NGフラグが設定の状態の場合(S6:YES)、処理済みのS1〜S5にてEPSECU10が車両Aに取り付けられていないことを判断していることから、上記パワステ制御について抑制モードで動作する(S7)。つまり、指令値演算部30は、そのときにEPSECU10が取り付けられている車両の操舵機構にアシスト力を付与しないように動作する。そして、指令値演算部30は、モード設定処理を終了する。
一方、指令値演算部30は、NGフラグが未設定の状態の場合(S6:NO)、処理済みのS1〜S5にてEPSECU10が車両Aに取り付けられていることを判断していることから、上記パワステ制御について通常モードで動作する(S8)。つまり、指令値演算部30は、操舵機構4にアシスト力を付与するように動作する。そして、指令値演算部30は、モード設定処理を終了する。
以上説明した本実施形態のEPSECU10によれば以下の作用及び効果を得ることができる。
(1)図5で示したように、EPSECU10が車両Aに取り付けられているか否かの判断に用いる車載用電源12の電圧Vbの変動態様は、上記[背景技術]の項目で説明した上記車両識別番号のような予め設定された番号ではなく、車両毎に固有の変動態様を現すものである。そのため、車載用電源12の電圧Vbの変動態様を車両Aとは別の車両で不正に再現しようとしても、その別の車両で現れる車載用電源の電圧Vbの変動態様がEPSECU10の情報記憶部32に記憶している過去情報と同一性を有する可能性は低い。これにより、EPSECU10が車両Aとは別の車両に取り付けられる場合、そのときに接続されている車載用電源の電圧Vbの変動態様が当該EPSECU10の情報記憶部32に記憶している過去情報と同一性を有さない状態を好適に作り出すことができる。したがって、EPSECU10が車両Aとは別の車両に取り付けられたことを高精度に判断することができる。
(2)ところで、車載用電源12の電圧Vbの変動態様のうち、車両固有の情報として違いが現れにくい状況について過去情報と同一性を有しているかを判断する場合、EPSECU10が車両Aとは別の車両に取り付けられたことの判断の精度の低下を招くおそれがある。
このため、本実施形態では、EPSECU10が車両Aに取り付けられているか否かの判断において、車載用電源12の電圧Vbの変動態様のうち、始動時変動態様を用いることとしている。
これにより、EPSECU10が車両Aとは別の車両に取り付けられたことの判断において、始動時変動態様が他の状況と比較して大きく電力を消費する特性を利用することができる。したがって、EPSECU10が車両Aとは別の車両に取り付けられたことの判断の精度の低下を抑えることができる。
(3)また、EPSECU10が車両Aとは別の車両に取り付けられたことの判断において、始動時変動態様について、過去情報との完全な同一性を判断してしまうと、EPSECU10が車両Aとは別の車両に取り付けられていなくても、別の車両に取り付けられていると誤判断される可能性がある。
そこで、本実施形態では、EPSECU10が車両Aとは別の車両に取り付けられたことの判断において、始動時変動態様について、過去情報を基準として許容範囲を逸脱している場合に当該過去情報と同一性を有していないことを判断することとしている。
これにより、過去情報と同一性を有しているかを判断する場合、過去情報との同一性に対して幅を持たせることができることから、EPSECU10が車両Aとは別の車両に取り付けられていると誤判断されてしまうことを抑えることができる。
(4)本実施形態において、情報記憶部32は、車載用電源12からのイグニッションオン毎(内燃機関11の始動毎)に、過去情報を最新の過去情報に更新することとしている。
これにより、過去情報と同一性を有しているかを判断する場合、期間としてなるべく近時で記憶している過去情報を用いることができる。これにより、車載用電源12においては経年劣化によってその電圧Vbの変動態様が変化する可能性があるところ、経年劣化が車載用電源12の電圧Vbの変動態様に与える影響をなるべく小さくすることができる。したがって、EPSECU10が車両Aとは別の車両に取り付けられたことの判断の精度の向上を図ることができる。
(第2実施形態)
次に、車両用制御装置の第2実施形態について説明する。なお、既に説明した実施形態と同一構成及び同一制御内容などは、同一の符号を付すなどして、その重複する説明を省略する。
本実施形態では、始動時変動態様と、他の状況と比較して電圧Vbが変動し易いことが想定されるイグニッションオンからその実際のオン動作に係る時間の間、すなわち車載用電源12からの電力の供給開始時に現れる供給開始時変動態様とを用いて、EPSECU10が車両Aに取り付けられているか否かを判断するようにしている。
この場合、本実施形態のEPSECU10の指令値演算部30は、図6のS1の処理に先立って、イグニッションオン時であるか否かを判断する処理(以下「S1a」という)を実行する。ここで、指令値演算部30は、正確にはイグニッションオン直後であるか否かを判断する。この場合、指令値演算部30は、イグニッションオン時でない場合、S1の処理を実行する。
一方、指令値演算部30は、イグニッションオン時の場合、上述のS2〜S5に相当する処理を実行する。
具体的に、指令値演算部30は、S2に相当する処理(以下「S2a」という)として、電圧センサ23を通じてそのときにEPSECU10が取り付けられている車両のイグニッションオン時(例えば、S1a:YESの判定後の100msの間)の電圧Vbを連続的に検出し、そのときに接続されている車載用電源の供給開始時変動態様を取得する。次に、指令値演算部30は、S3に相当する処理(以下「S3a」という)として、情報記憶部32から過去情報を読み出し、該過去情報とS2aで取得した供給開始時変動態様が不一致か否か、すなわち同一性を有しているか否かを判断する。
本実施形態において、情報記憶部32には、過去情報として、今回のイグニッションオンよりも前(本実施形態では、前回)のイグニッションオンに基づく車両Aの始動時変動態様と、供給開始時変動態様とが記憶されている。
図8に示すように、S3aにて、指令値演算部30は、S2aで取得した供給開始時変動態様について、過去情報に基づく供給開始時変動態様を基準として所定範囲を有して設定される許容範囲を逸脱しているか否かを判断する。過去情報を実線とする場合、これを基準に正(+)側に閾値α(図中、「+α」)、負(−)側に閾値β(図中、「−β」)の範囲を許容範囲としている。なお、各閾値α,βには、始動時変動態様について判断する場合と異なる値を設定してもよい。
S3aにて、指令値演算部30は、S2aで取得した供給開始時変動態様が過去情報を基準とした許容範囲を逸脱していることを判断する場合(S3a:YES)、S4に相当する処理(以下「S4a」という)として、NGフラグを設定の状態に更新する。S3a:YESの結果によっては、今回の供給開始時変動態様が過去(前回)の供給開始時変動態様との同一性を有していないこと、つまりEPSECU10が車両Aに取り付けられていないことが判断される。この場合、指令値演算部30は、EPSECU10が車両Aに取り付けられていないことを判断したことから、以後、上記パワステ制御について抑制モードで動作する。そして、指令値演算部30は、モード設定処理を終了する。
一方、指令値演算部30は、S2aで取得した供給開始時変動態様が過去情報を基準とした許容範囲を逸脱していない(許容範囲に収まっている)ことを判断する場合(S3a:NO)、S5に相当する処理(以下「S5a」という)として、今回S2aで取得した供給開始時変動態様を過去情報とするように過去情報を更新する。そして、指令値演算部30は、モード設定処理を終了する。なお、S5aにおける最新の過去情報への更新は、EPSECU10が車両Aに取り付けられていることが判断される場合に、イグニッションオン毎に実行される。
このように、本実施形態では、S3a及びS3のいずれかが「YES」の結果によって、そのときにEPSECU10が取り付けられている車両の車載用電源の電圧Vbの変動態様が過去(前回)の変動態様との同一性を有していないこと、つまりEPSECU10が車両Aに取り付けられていないことを判断する。こうした判断をする場合、指令値演算部30は、S4a及びS4のいずれかにおいてNGフラグを設定の状態に更新する。
また、本実施形態では、S3a及びS3が共に「NO」の結果によって、そのときにEPSECU10が取り付けられている車両の車載用電源の電圧Vbの変動態様が過去(前回)の変動態様との同一性を有していること、つまりEPSECU10が車両Aに取り付けられていることを判断する。
以上説明した本実施形態のEPSECU10によれば、上記第1実施形態の(1)〜(4)の作用及び効果に加えて、以下の作用及び効果を得ることができる。
(5)本実施形態では、EPSECU10が車両Aに取り付けられているか否かの判断において、車載用電源12の電圧Vbの変動態様のうち、始動時変動態様と、供給開始時変動態様とを用いることとしている。
これにより、EPSECU10が車両Aとは別の車両に取り付けられたことの判断において、そのときEPSECU10が取り付けられている車両の内燃機関の始動前、つまり車載用電源の充電可能前であることから供給開始時変動態様が他の状況と比較して電圧Vbの変動が反映され易い特性を始動変動態様と合わせて利用することができる。したがって、EPSECU10が車両Aとは別の車両に取り付けられたことの判断の精度の低下をより好適に抑えることができる。
(第3実施形態)
次に、車両用制御装置の第3実施形態について説明する。なお、この第3実施形態は、既に説明した第2実施形態を前提とするものであり、既に説明した各実施形態と同一構成及び同一制御内容などは、同一の符号を付すなどして、その重複する説明を省略する。
本実施形態では、始動時変動態様と、供給開始時変動態様と、通常走行状態におけるエコラン状態の間に現れる通常時変動態様とを用いて、EPSECU10が車両Aに取り付けられているか否かを判断するようにしている。
この場合、本実施形態のEPSECU10の指令値演算部30は、図6のS1:NOの場合にS6の処理に先立って、エコラン状態であるか否かを判断する処理(以下「S1b」という)を実行する。この場合、指令値演算部30は、エコラン状態でない場合、S6の処理を実行する。
一方、指令値演算部30は、エコラン状態の場合、S2〜S5やS2a〜S5bに相当する処理を実行する。
具体的に、指令値演算部30は、S2やS2aに相当する処理(以下「S2b」という)として、電圧センサ23を通じてそのときにEPSECU10が取り付けられている車両のエコラン状態の間の電圧Vbを連続的に検出し、そのときに接続されている車載用電源の通常時変動態様を取得する。次に、指令値演算部30は、S3やS3aに相当する処理(以下「S3b」という)として、情報記憶部32から過去情報を読み出し、該過去情報とS2bで取得した供給開始時変動態様が不一致か否か、すなわち同一性を有しているか否かを判断する。
本実施形態において、情報記憶部32には、過去情報として、今回のイグニッションオンよりも前(本実施形態では、前回)のイグニッションオンに基づく車両Aの始動時変動態様と、供給開始時変動態様と、通常時変動態様とが記憶されている。
図9に示すように、S3bにて、指令値演算部30は、S2bで取得した通常時変動態様について、過去情報に基づく通常時変動態様を基準として所定範囲を有して設定される許容範囲を逸脱しているか否かを判断する。過去情報を実線とする場合、これを基準に正(+)側に閾値α(図中、「+α」)、負(−)側に閾値β(図中、「−β」)の範囲を許容範囲としている。なお、各閾値α,βには、始動時変動態様や供給開始時変動態様について判断する場合と異なる値を設定してもよい。
S3bにて、指令値演算部30は、S2bで取得した通常時変動態様が過去情報を基準とした許容範囲を逸脱していることを判断する場合(S3b:YES)、S4やS4bに相当する処理(以下「S4b」という)として、NGフラグを設定の状態に更新する。S3b:YESの結果によっては、今回の通常時変動態様が過去(前回)の通常時変動態様との同一性を有していないこと、つまりEPSECU10が車両Aに取り付けられていないことが判断される。この場合、指令値演算部30は、EPSECU10が車両Aに取り付けられていないことを判断したことから、以後、上記パワステ制御について抑制モードで動作する。そして、指令値演算部30は、モード設定処理を終了する。
一方、指令値演算部30は、S2bで取得した通常時変動態様が過去情報を基準とした許容範囲を逸脱していない(許容範囲に収まっている)ことを判断する場合(S3b:NO)、S5やS5aに相当する処理(以下「S5b」という)として、今回S2bで取得した通常時変動態様を過去情報とするように過去情報を更新する。その後、指令値演算部30は、上述のS6以後の処理を順に実行する。なお、S5bにおける最新の過去情報への更新は、EPSECU10が車両Aに取り付けられていることが判断される場合に、イグニッションオン毎に実行される。
このように、本実施形態では、S3a、S3、及びS3bのいずれかが「YES」の結果によって、そのときにEPSECU10が取り付けられている車両の車載用電源の電圧Vbの変動態様が過去(前回)の変動態様との同一性を有していないこと、つまりEPSECU10が車両Aに取り付けられていないことを判断する。こうした判断をする場合、指令値演算部30は、S4a、S4、及びS4bのいずれかにおいてNGフラグを設定の状態に更新する。
また、本実施形態では、S3a、S3、及びS3bが共に「NO」の結果によって、そのときにEPSECU10が取り付けられている車両の車載用電源の電圧Vbの変動態様が過去(前回)の変動態様との同一性を有していること、つまりEPSECU10が車両Aに取り付けられていることを判断する。
以上説明した本実施形態のEPSECU10によれば、上記各実施形態の(1)〜(5)の作用及び効果に加えて、以下の作用及び効果を得ることができる。
(6)本実施形態では、EPSECU10が車両Aに取り付けられているか否かの判断において、車載用電源12の電圧Vbの変動態様のうち、始動時変動態様と、供給開始時変動態様と、通常時変動態様とを用いることとしている。
これにより、EPSECU10が車両Aとは別の車両に取り付けられたことの判断において、始動時変動態様や供給開始時変動態様に、さらに通常時変動態様を加えて利用することができる。したがって、EPSECU10が車両Aとは別の車両に取り付けられたことの判断の精度の低下をより好適に抑えることができる。
(第4実施形態)
次に、車両用制御装置の第4実施形態について説明する。なお、既に説明した各実施形態と同一構成及び同一制御内容などは、同一の符号を付すなどして、その重複する説明を省略する。
本実施形態において、EPSECU10が車両Aに取り付けられているか否か、すなわちNGフラグを設定するか否かの判断は、車両Aに生じる機械的な振動に基づき演算される車両固有振動データを用いて判断される。本実施形態では、車両に生じる機械的な振動に基づき演算される車両固有振動データとして、始動完了後の内燃機関の振動の伝達により生じるモータの振動(モータ周辺の振動)に関わるデータを用いるようにしている。すなわち、本実施形態は、第1実施形態等において情報検出部として電圧センサ23が備えられている替わりに、情報検出部として車両に生じる機械的な振動を検出するための振動センサ25を備えるようにしている。
車両に生じる機械的な振動、すなわちモータの振動は、車両毎に、搭載される内燃機関の個体差や、モータ等の部品や、振動センサ25の設置状態や、振動センサ25自体の個体差等に応じて、固有の振動を現すものである。すなわち、モータの振動は、個々の車両を識別し特定することが可能な車両固有の情報ということとなる。こうした車両固有の情報について、過去に記憶した過去情報との同一性を有していないとき、車両用制御装置(本実施形態では、EPSECU10)は過去情報の記憶時に元々取り付けられていた車両とは別の車両に取り付けられている可能性があると判断することができる。
なお、車両の走行中においては、車両が直進状態であるか旋回状態であるか等により、車両に生じる振動に様々なノイズが重畳される可能性がある。そのため、本実施形態では、内燃機関の始動完了後であって、車両の走行停止中(車両が走行開始するまで)に生じる振動を固有の振動として用いるようにしている。
具体的に、図10に示すように、EPSECU10は、モータ5に一体化して設けられることによりモータコントロールユニット100を構成している。そして、EPSECU10は、そのときに取り付けられている車両に生じる機械的な振動を検出するための振動センサ25を備えている。振動センサ25は、EPSECU10が一体化して設けられているモータ5の振動の成分を含む車両Aの車両振動情報Fmを検出する。振動センサ25は、EPS用マイコン20に接続されている。本実施形態のようにモータコントロールユニット100としてEPSECU10がモータ5に一体化して設けられている場合、振動センサ25は、モータ5の比較的近くに設けられていることとなる。これにより、振動センサ25は、車両振動情報Fmのなかでより支配的となるモータ5の振動を好適に検出することができる。
また、図11に示すように、EPS用マイコン20における指令値演算部30は、操舵トルクτ、車速SP、及び車両振動情報Fmを入力する。そして、指令値演算部30は、車両振動情報Fmに基づき上記パワステ制御の制御モードを管理(設定、切り替え等)する。また、EPS用マイコン20における情報記憶部32は、車両の車両振動情報Fmについて、内燃機関11の始動完了後の車両振動情報Fmを過去情報として記憶する。
ここで、指令値演算部30が実行するNGフラグの設定を含む制御モードの設定に関わる本実施形態のモード設定処理について説明する。
図12に示すように、モードの設定処理において、指令値演算部30は、そのときにEPSECU10が取り付けられている車両の内燃機関(車両Aであれば内燃機関11)の始動時であるか否かを判断する(S1)。なお、S1は、イグニッションオン後の処理として実行される。
指令値演算部30は、上記内燃機関の始動時の場合(S1:YES)、そのときにEPSECU10が取り付けられている車両の車両振動情報Fmからそのときに取り付けられている車両のモータの振動を抜出す振動情報演算処理を実行する(S10)。
ここで、振動情報演算処理(S10)について詳しく説明する。
図13に示すように、振動情報演算処理(S10)において、指令値演算部30は、振動センサ25を通じて上記内燃機関の始動完了後(例えば、S1:YESの判定後のクランキング終了後(400ms経過後))の振動を連続的に検出し、そのときに取り付けられている車両の車両振動情報Fmを取得する(S11)。S11にて、指令値演算部30は、そのときに取り付けられている車両が走行開始するまでの間、振動を連続的に検出する。なお、S11にて、指令値演算部30は、振動を検出する最小時間や最大時間を設定するようにしてもよいし、その後の処理で必要な情報を得ることができるとして経験的に求められる時間を設定するようにしてもよい。
次に、指令値演算部30は、S11で取得した車両振動情報Fmから周波数解析(所謂、FTやFFT)を通じて、必要な周波数成分について振動データを抽出し(S12)、抽出後の振動データから振動センサ25についての無振動状態の振動データを取り除いてモータの振動に関わる車両固有振動データを抜出す(S13)。S12にて、指令値演算部30は、モータの振動に関わる周波数成分について振動データを抽出する。また、S13にて、指令値演算部30が周波数解析後の振動データから取り除く無振動状態の振動データは、車両Aの出荷前に組み立て工場や整備工場で記録される振動データであり、EPSECU10が車両Aに取り付けられた状態且つ無振動状態で検出される振動、すなわち振動センサ25の個体差(検出公差)である。そして、指令値演算部30は、振動情報演算処理を終了し、モード設定処理の処理に戻ってS3の処理に移行する。
S3の処理に移行した場合、指令値演算部30は、情報記憶部32から過去情報を読み出し、該過去情報とS10で演算して得られた車両固有振動データが不一致か否か、すなわち同一性を有しているか否かを判断する。
情報記憶部32には、過去情報として、今回の上記内燃機関の始動に関わるイグニッションオンよりも前(本実施形態では、前回)のイグニッションオンに基づく車両Aの内燃機関11の始動完了後の車両固有振動データが記憶されている。
S3にて、指令値演算部30は、S10で演算して得られた今回の車両固有振動データについて、過去情報に基づく過去(前回)の車両固有振動データとの相関関係を判定する。例えば、指令値演算部30は、今回の車両固有振動データと過去の車両固有振動データとの波長、振動数、周期、位相、又は2乗平均値や標準偏差等のうち、少なくとも一つをパラメータとして相関関係を判定する。指令値演算部30は、相関関係を判定するために用いるパラメータについて、今回の車両固有振動データと過去の車両固有振動データとの差が許容範囲(閾値)を逸脱しているか否かを判断する。所定範囲(閾値)は、車両が同じであるなかで想定される車両に生じる固有の振動に重畳されるノイズや振動のバラつき等が考慮され、車両が同じである場合の誤判断の発生を少なくすることができるとして経験的に求められる値が設定される。
S3にて、指令値演算部30は、今回の車両固有振動データと過去の車両固有振動データとの相関関係を判定するために用いるパラメータが許容範囲を逸脱していることを判断する場合(S3:YES)、NGフラグを設定の状態に更新する(S4)。S3:YESの結果によっては、今回の車両固有振動データが過去の車両固有振動データとの同一性を有していないこと、つまりEPSECU10が車両Aに取り付けられていないことが判断される。この場合、指令値演算部30は、EPSECU10が車両Aに取り付けられていないことを判断したことから、以後、上記パワステ制御について抑制モードで動作する。つまり、指令値演算部30は、そのときにEPSECU10が取り付けられている車両の操舵機構にアシスト力を付与しないように動作する。そして、指令値演算部30は、モード設定処理を終了する。
一方、指令値演算部30は、今回の車両固有振動データと過去の車両固有振動データとの相関関係を判定するために用いるパラメータが許容範囲を逸脱していない(許容範囲に収まっている)ことを判断する場合(S3:NO)、今回S10で演算して得られた車両固有振動データを過去情報とするように過去情報を更新する(S5)。S3:NOの結果によっては、今回の車両固有振動データが過去の車両固有振動データとの同一性を有していること、つまりEPSECU10が車両Aに取り付けられていることが判断される。この場合、指令値演算部30は、EPSECU10が車両Aに取り付けられていることを判断したことから、以後、上記パワステ制御について通常モードで動作する。つまり、指令値演算部30は、操舵機構4にアシスト力を付与するように動作する。そして、指令値演算部30は、モード設定処理を終了する。
S5にて、指令値演算部30が実行する過去情報の更新は、上記第1実施形態等と同様に、EPSECU10が車両Aに取り付けられていることが判断される場合に、イグニッションオン毎、より詳しくは内燃機関11の始動毎に実行される。一方、こうした過去情報の更新は、EPSECU10が車両Aに取り付けられていないことが判断される場合には実行されない。
なお、指令値演算部30は、そのときにEPSECU10が取り付けられている車両の内燃機関(車両Aであれば内燃機関11)の始動時でない場合(S1:NO)、NGフラグの設定の状態を読み出し、NGフラグが設定の状態(「NGフラグあり」)であるか否かを判断し、上記第1実施形態等と同様にS6以後の処理を実行する。
以上説明した本実施形態のEPSECU10によれば以下の作用及び効果を得ることができる。
(7)EPSECU10が車両Aに取り付けられているか否かの判断に用いる車両振動情報Fmに基づき演算で得られる車両固有振動データは、上記[背景技術]の項目で説明した上記車両識別番号のような予め設定された番号ではなく、車両毎に固有の振動を現すものである。そのため、車両固有振動データを車両Aとは別の車両で不正に再現しようとしても、その別の車両で現れる車両固有振動データがEPSECU10の情報記憶部32に記憶している過去情報と同一性を有する可能性は低い。これにより、EPSECU10が車両Aとは別の車両に取り付けられる場合、そのときに取り付けられている車両の車両固有振動データが当該EPSECU10の情報記憶部32に記憶している過去情報と同一性を有さない状態を好適に作り出すことができる。したがって、EPSECU10が車両Aとは別の車両に取り付けられたことを高精度に判断することができる。
(8)ところで、車両振動情報Fmのうち、ノイズが重畳される可能性がある状況について過去情報と同一性を有しているかを判断する場合、EPSECU10が車両Aとは別の車両に取り付けられたことの判断の精度の低下を招くおそれがある。
このため、本実施形態では、EPSECU10が車両Aに取り付けられているか否かの判断において、内燃機関の始動完了後であって、車両の走行停止中(車両が走行開始するまで)に生じる振動を用いることとしている。
これにより、EPSECU10が車両Aとは別の車両に取り付けられたことの判断において、車両振動情報Fmにノイズが重畳され難い特性を利用することができる。したがって、EPSECU10が車両Aとは別の車両に取り付けられたことの判断の精度の低下を抑えることができる。
(9)また、EPSECU10が車両Aとは別の車両に取り付けられたことの判断において、車両固有振動データについて、過去情報との完全な同一性を判断してしまうと、EPSECU10が車両Aとは別の車両に取り付けられていなくても、別の車両に取り付けられていると誤判断される可能性がある。
そこで、本実施形態では、EPSECU10が車両Aとは別の車両に取り付けられたことの判断において、車両固有振動データについて、過去情報との差が許容範囲を逸脱している場合に当該過去情報と同一性を有していないことを判断することとしている。
これにより、過去情報と同一性を有しているかを判断する場合、過去情報との同一性に対して幅を持たせることができることから、EPSECU10が車両Aとは別の車両に取り付けられていると誤判断されてしまうことを抑えることができる。
(10)本実施形態において、情報記憶部32は、イグニッションオン毎(内燃機関11の始動毎)に、過去情報を最新の過去情報に更新することとしている。
これにより、過去情報と同一性を有しているかを判断する場合、期間としてなるべく近時で記憶している過去情報を用いることができる。これにより、車両Aにおいては経年劣化によってその車両振動情報Fmが変化する可能性があるところ、経年劣化が車両振動情報Fmに与える影響をなるべく小さくすることができる。したがって、EPSECU10が車両Aとは別の車両に取り付けられたことの判断の精度の向上を図ることができる。
なお、上記各実施形態は以下のように変更してもよい。
・第1〜第3実施形態において、図14に示すように、S3(S3a,S3bも含む)での判断基準(判断の内容)を変更してもよい。上記判断基準として、車載用電源12の電圧Vbの変動態様に現れるピークの最大変位(最大値や最小値)を用いてもよい。図14では、基準電圧に対して最も変位が大きいピークにおける最大変位hを示している。この場合、最大変位hについて、過去情報(最大変位h)と一致するか否かを判断する。この場合にも過去情報(最大変位h)を基準として所定範囲を有して許容範囲を設定してもよい。また、複数のピークにおける最大変位について判断してもよい。
・また、上記判断基準として、車載用電源12の電圧Vbの変動態様に現れるピークについてそれが現れている現出時間を用いてもよい。図14では、基準電圧に対して最も変位が大きいピークが現れている現出時間T1を示している。この場合、現出時間T1について、過去情報(現出時間T1)と一致するか否かを判断する。この場合にも過去情報(現出時間T1)を基準として所定範囲を有して許容範囲を設定してもよい。また、複数のピークにおける現出時間について判断してもよい。
・また、上記判断基準として、車載用電源12の電圧Vbのイベント毎の変動態様に現れるピークのうち基準電圧に対して最も変位が大きいピークが最大変位(最大値や最小値)に至るまでの最大変位時間を用いてもよい。図14では、内燃機関の始動のイベントにおける最大変位時間T2を示している。この場合、最大変位時間T2について、過去情報(最大変位時間T2)と一致するか否かを判断する。この場合にも過去情報(最大変位時間T2)を基準として所定範囲を有して許容範囲を設定してもよい。こうした最大変位時間は、ピーク単体を対象としてその開始を最大変位時間の開始の基準としてもよい。
・また、上記判断基準として、車載用電源12の電圧Vbのイベント毎の変動態様に現れるピークのうち基準電圧に対して最も変位が大きいピークが現れ始めるまでの出現開始時間を用いてもよい。図14では、内燃機関の始動のイベントにおける出現開始時間T3を示している。この場合、出現開始時間T3について、過去情報(出現開始時間T3)と一致するか否かを判断する。この場合にも過去情報(出現開始時間T3)を基準として所定範囲を有して許容範囲を設定してもよい。
・また、上記判断基準として、車載用電源12の電圧Vbのイベント毎の変動態様に現れるピークのうち基準電圧に対して最も変位が大きいピークが現れなくなる出現終了時間を用いてよい。図14では、内燃機関の始動のイベントにおける出現終了時間T4を示している。この場合、出現終了時間T4について、過去情報(出現終了時間T4)と一致するか否かを判断する。この場合にも過去情報(出現終了時間T4)を基準として所定範囲を有して許容範囲を設定してもよい。
・また、上記判断基準として、車載用電源12の電圧Vbのイベント毎の変動態様のうち特定の部分における振動数を用いてもよい。図14では、内燃機関の始動のイベントで現れる基準電圧に対して最も変位が大きいピークが現れなくなった後の振動数f(拡大図)を示している。この場合、振動数fについて、過去情報(振動数f)と一致するか否かを判断する。この場合にも過去情報(振動数f)を基準として所定範囲を有して許容範囲を設定してもよい。また、複数の状況における振動数について判断してもよい。
・上述の判断基準については、これらを複数組み合わせて用いることもできる。
・その他、上記判断基準として、過去情報との完全な同一性(完全に一致するか否か)を判断してもよい。
・第1〜第3実施形態において、S3(S3a,S3bも含む)での判断に必要な情報として、車載用電源12の電流を用いたり、電圧や電流に相関性のある情報(位相等)を用いたりすることもできる。
・第4実施形態において、S3での判断は、第1〜第3実施形態のように、今回の車両固有振動データと過去の車両固有振動データの波形をそのまま比較するようにしてもよい。この場合にも過去情報(波形)を基準として所定範囲を有して許容範囲を設定してもよい。また、第4実施形態において、S3での判断は、過去情報との完全な同一性(完全に一致するか否か)を判断してもよい。
・第4実施形態において、S3での判断は、振動センサ25での検出結果のみを用いていたが、複数の振動センサの検出結果を用いるようにしてもよい。例えば、車両への振動を検出して警告を発する盗難防止装置に組み込まれている振動センサを振動センサ25と合わせて用いるようにしてもよい。この場合、盗難防止装置の振動センサの検出結果からもS10を通じて車両固有振動データを得ることができるように構成し、これと振動センサ25の検出結果からS10を通じて得られる車両固有信号データとを組み合わせてS3での判断が実行されるようにすればよい。これにより、S3での判断の方法を複雑化することができ、車両固有振動データを車両Aとは別の車両で不正に再現し難くすることができる。
・第1〜第3実施形態では、図15に示すように、EPSECU10に指令値演算部30(EPS用マイコン20)と別に、車載用電源12(+B)に接続されるNG判定部40を設けるようにし、電圧センサ23や情報記憶部32としても機能させてもよい。この場合、NG判定部40は、モード設定処理を実行するようにしてもよい。例えば、NG判定部40は、モード設定処理を実行し、その結果として制御モードを指示するモード指示信号Snを指令値演算部30(EPS用マイコン20)に対して出力してもよい。この場合、NG判定部40は、制御制限部として機能する。本変形例を採用する場合、NG判定部40は、イグニッションのオンオフ状態に関係なく電圧Vbをモニタすることができる。これにより、イグニッションがオフ状態においてもEPSECU10が車両Aとは別の車両に取り付けられたか否かについて判断できるようになる。
・第1〜第3実施形態では、図16に示すように、EPSECU10に指令値演算部30(EPS用マイコン20)と別に、車載用電源12(+B)に接続される変動検出部50を設けるようにし、電圧センサ23や情報記憶部32として機能させてもよい。例えば、変動検出部50は、電圧Vbを検出し、その結果として過去情報と不一致であるか否か(S3aやS3やS3bに相当する処理の結果)を指示する結果指示信号Stを指令値演算部30(EPS用マイコン20)に対して出力してもよい。この場合、変動検出部50は、制御制限部の一部として機能する。一方、変動検出部50は、電圧Vbを検出しそれを過去情報として記憶するだけのものであってもよい。本変形例を採用する場合、変動検出部50は、イグニッションのオンオフ状態に関係なく電圧Vbをモニタすることができる。これにより、イグニッションがオフ状態においてもそのときにEPSECU10が取り付けられている車両の車載用電源の電圧Vbの検出や更新を実行することができるようになる。
・各実施形態では、モード設定処理の最初にNGフラグの設定の状態を読み出し、NGフラグが設定の状態(「NGフラグあり」)であるか否かを判断するようにしてもよい。そして、NGフラグが未設定の状態であることを判断する場合には、その後の処理を実行すればよい。一方、NGフラグが設定の状態であることを判断する場合には、その後の処理を実行せず、抑制モードで動作するようにすればよい。
・各実施形態では、情報記憶部32における過去情報の更新のタイミングを変更してもよい。例えば、過去情報の更新のタイミングは、一日のうちで最初のイグニッションオンであったり、イグニッションオン何度かに一度であったりしてもよい。
・第2実施形態では、始動時変動態様を用いることを前提としていたが、供給開始時変動態様のみを用いてEPSECU10が車両Aに取り付けられているか否かの判断を実行するようにしてもよい。
・第3実施形態では、始動時変動態様及び供給開始時変動態様を用いることを前提としていたが、通常時変動態様のみを用いてEPSECU10が車両Aに取り付けられているか否かの判断を実行するようにしてもよい。また、始動時変動態様及び供給開始時変動態様のいずれかと通常時変動態様とを用いてEPSECU10が車両Aに取り付けられているか否かの判断を実行するようにしてもよい。
・第3実施形態では、通常時変動態様として、上記パワステ制御において特徴的な変動が現れるうる状況(例えば、操舵機構4における操舵可能な限界付近でアシスト力を実際よりも弱めるような端当ての制御等)の変動を採用してもよい。
・第1〜第3実施形態では、イグニッションオフ時に現れる供給終了時変動態様を用いて、EPSECU10が車両Aに取り付けられているか否かを判断するようにしてもよい。
・第4実施形態では、振動センサ25をEPSECU10の外部に設けるようにしてもよく、例えば、モータ5の周辺やモータ5自体に設けるようにしてもよい。この場合、電動パワーステアリング装置1がラック(アシスト)型やピニオン(アシスト)型であれば、振動センサ25をラックシャフト8の周辺(ラックシャフト8を収容するハウジング等)に設けることもできる。また、振動センサ25をラックシャフト8の周辺に設ける場合、車両に生じうる物理的な振動として、モータの振動に替えてラックシャフトの振動を検出するようにすることもできる。本変形例の構成の場合、車両Aとは別の車両で振動センサ25が設けられていない状況も考えられる。これは、EPSECU10が車両振動情報Fmを入力することができない場合、NGフラグを設定の状態に更新するように構成することで解決される。
・各実施形態において、抑制モードでは、上記パワステ制御を設計通りの機能よりも低い機能で動作していればよく、付与すべきアシスト力を通常モード時と比較して低くした(例えば、半分等)制御するようにしてもよい。また、上述の端当ての制御等について未実施にする等によって実現してもよい。
・各実施形態では、EPSECU10を対象として、元々取り付けられていた車両に取り付けられているか否かを判断することとしたが、EGECU14やECOECU15等、対象とするECUを増やしたり変更したりしてもよいし、制御装置群16の全ECUを対象としてもよい。この場合、抑制モードでは、上記判断の対象としたECUの機能、例えば、エコラン制御等を対象として機能を抑制(制御)すればよい。
・各実施形態では、整備場等での作業を考慮して、特別の場所や状況で特別の装置を用いる場合に限り、情報記憶部32に記憶される過去情報の初期化を可能にしてもよい。こうした過去情報の初期化後は、次のイグニッションオン後等、強制的に過去情報を記憶する処理を実行するようにすればよい。ところで、整備場等では、例えば、電気部品を取り替えるために車載用電源12が車両から取り外されたり、車載用電源12が新しい車載用電源に取り替えられたりすることが想定される。こうした作業によっては、当該作業前と比較して車載用電源12の電圧Vbの変動態様が変化する可能性がある。すると、EPSECU10が車両Aに取り付けられていたとしても、車載用電源12の電圧Vbの変動態様が情報記憶部32に記憶している過去情報と一致しなくなる可能性がある。そのため、整備場等といった特別の場所で車載用電源12を車両から取り外す等の特別の状況において、一般には購入等することのできない特別の装置を用いる場合に限り、過去情報の初期化を可能にすることで車両整備等に与える支障を低減することができる。これは、第4実施形態であれば、車両Aに搭載されるモータ5等の部品や、振動センサ25を取り替える場面に相当する。こうした変形例では、EPSECU10を車両Aから取り外して点検する等の作業を考慮することもできる。
・各実施形態では、電動パワーステアリング装置1をステアリングシャフト6にアシスト力を付与するコラム型で具体化したが、ラック(アシスト)型やピニオン(アシスト)型に適用してもよい。
・各実施形態の構成は、電動パワーステアリング装置に限らず、例えばステアバイワイヤ式のステアリング装置等にも適用可能である。
A…車両、10…パワステECU(車両用制御装置)、11…内燃機関、12…車載用電源、13…イグニッションスイッチ、20…EPS用マイコン(情報記憶部、制御制限部)、23…電圧センサ(情報検出部)、30…指令演算部(制御制限部)、32…情報記憶部、Vb…電圧(車載用電源の出力)。

Claims (6)

  1. 車載用電源によって供給される電力に基づき車両に関わる車両制御を実行する車両用制御装置において、
    そのときに接続されている車載用電源の出力の変動態様を検出する情報検出部と、
    前記情報検出部が検出する前記変動態様を過去情報として記憶する情報記憶部と、
    前記情報検出部によって検出される前記変動態様が前記過去情報との同一性を有していないとき、前記車両制御を制限する制御制限部と、
    を備えたことを特徴とする車両用制御装置。
  2. 前記情報記憶部は、そのときに接続されている車載用電源の出力の変動態様について、車両に搭載される内燃機関の始動時に現れる始動時変動態様を少なくとも過去情報として記憶するものであり、
    前記制御制限部は、前記情報検出部によって検出される前記変動態様のうち、前記始動時変動態様について前記過去情報と同一性を有していないとき、前記車両制御を制限する請求項1に記載の車両用制御装置。
  3. 前記情報記憶部は、そのときに接続されている車載用電源の出力の変動態様について、車載用電源からの電力の供給開始時に現れる供給開始時変動態様をさらに過去情報として記憶するものであり、
    前記制御制限部は、前記情報検出部によって検出される前記変動態様のうち、前記始動時変動態様と前記供給開始時変動態様との少なくともいずれかが前記過去情報と同一性を有していないとき、前記車両制御を制限する請求項2に記載の車両用制御装置。
  4. 前記情報記憶部は、そのときに接続されている車載用電源の出力の変動態様について、車両の通常走行状態時に現れる通常時変動態様をさらに過去情報として記憶するものであり、
    前記制御制限部は、前記情報検出部によって検出される前記変動態様のうち、前記始動時変動態様と前記供給開始時変動態様と前記通常時変動態様との少なくともいずれかが前記過去情報と同一性を有していないとき、前記車両制御を制限する請求項3に記載の車両用制御装置。
  5. 前記制御制限部は、前記情報検出部によって検出される前記変動態様について、前記過去情報を基準として所定範囲を有して設定される許容範囲を逸脱している場合に当該過去情報と同一性を有していないことを判断する請求項1〜請求項4のうちいずれか一項に記載の車両用制御装置。
  6. 前記情報記憶部は、そのときに接続されている車載用電源からの電力の供給開始毎に、前記過去情報の更新を実行する請求項1〜請求項5のうちいずれか一項に記載の車両用制御装置。
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