JP5221922B2 - 電動パワーステアリング装置 - Google Patents
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Description
<第1実施形態>
図1は、本発明による第1実施形態の電動パワーステアリング装置1の電気系主要部を示すブロック図である。
この電動パワーステアリング装置1は、電源部31と、昇圧電源装置(昇圧回路)21と、ECU11と、補助モータ34と、レゾルバ35と、トルクセンサ36とを含んでいる。
(1)ECU11から昇圧電源装置21へ送信する昇圧制御信号を、2値の電位(レベル)(‘Hi’および‘Lo’)に加えて、所定の繰り返し周波数のパルスでも表すようにした。そのため、ECU11のポート数が少なくて済み、製造費用を低減できる。
(2)より繰り返し周波数の高い制御信号C1も用いることによって、制御線C1を増やすことなく、さらなる制御パラメータを、既設の制御線C1を通じて昇圧電源装置21へ伝送できる。
(3)制御信号C1を伝送する線路が1組で済むので、制御に係る配線の取り回しが容易であり、組み立て工数を少なくでき、整備性を向上できる。
図2は、本発明による第2実施形態の電動パワーステアリング装置2の電気系主要部を示すブロック図である。
この電動パワーステアリング装置2は、第1実施形態の電動パワーステアリング装置1(図1参照)において、ECU11の代わりにECU12を備え、昇圧電源装置21の代わりに昇圧電源装置22を備え、電源部31とECU12とを直結する電力線(+B)を省いたものである。つまり、電源部31とECU12とを直結する電力線(+B)の有無に関連する部分を除き、第2実施形態の電動パワーステアリング装置2は、第1実施形態の電動パワーステアリング装置1(図1参照)と同様な構成であるので、重複する説明を省略する。
このECU12は、プログラムおよびデータを記憶した補助記憶装置、演算処理装置、演算処理などに用い制御プログラムがロードされた主記憶装置、入出力装置など(いずれも図示せず)を含むコンピュータであるCPU41によって制御され、さらに、次で言及する各構成要素を含んでいる。
ドライバ回路55は、CPU41の制御に基づき、相電流センサ56Uおよびモータリレー57Uを介して、U相電流を補助モータ34へ送り、相電流センサ56Vおよびモータリレー57Vを介して、V相電流を補助モータ34へ送り、また、W相電流を補助モータ34へ送って、補助モータ34を駆動する。
ここで、「EPSの状態」の項で、「フールプルーフ状態」とは、ECU12の温度が高い場合に、昇圧電源装置22の出力電圧を低下または出力をOffにするなどして、ECU12の温度を下げようとする状態を意味し、また、「フールプルーフ異常」とは、ECU12の温度が高くても下げることができないことを意味する。
例えば、図4に示す番号(7)は、モードがM1でありイグニッション信号がOffであることから、図5に示すモードがM1の行で、イグニッション信号がOffである場合を参照すると分かるとおり、昇圧電源装置22は、スルー動作(入力電圧をそのまま出力する)を行うこととなる。
このように、昇圧電源装置22は、制御信号C1の状態と、イグニッション信号の‘On’‘Off’とで、車両の状況に応じた動作をとることができる。
図6(a)に示すように、CPU41の処理基準となるクロック信号は、例えば1kHzであるが、制御信号のモードを高速かつ高精度に検出するためには、なるべく速いことが好ましい。
図6(c)に示すように、制御信号が100Hzの矩形波であるとき(図5のモードがM4のとき)、‘Hi’が5msであり、‘Lo’が5msであることを検知することにより、約10msでモードを判別できる。同様に、制御信号が50Hzの矩形波で表されるとき(図5のモードがM3のとき)、10msのパルスを2回検出すれば、約20msでモードを判別できる。このように、緊急を要するモードには、繰り返し周波数が高い矩形波を割り当てるとよい。
図6(d)に示すように、この場合、‘Hi’からなる時間t1と、‘Lo’からなる時間(t2−t1)を計測し、パルスの1周期である時間t2を求めておく必要がある。そのため、判定には、最低でも時間t2が必要になる。また、正確に衝撃比を求めるには、十分な時間分解能が必要である。例えば、衝撃比が10%刻みとすると、その10倍程度の分解能が好ましいことから、計測制度を1%程度にしなければならない。そのためには、パルスの1周期を長くするか、高精度のハードウェアを用いなければならないこととなる。
図7(c)に示す例は、図7(b)に示すイグニッション信号がOffになったことにより、モードM4を昇圧電源装置22に指示するため、制御信号をECU12が出力した場合の波形を示す。
図7(d)に示す例は、モードM0の制御信号を出力している状態であり、昇圧電源装置22は制御信号を判別した後、出力をOffにする。
まず、現在のモードを取得する(ステップS101)。
次に、モード出力が1周期完了しているか否かを判断する(ステップS102)。
完了している場合(ステップS102のYes)、モードに応じた、Hi,Loの周期をセットし(ステップS103)、次のステップへ進む。
完了していない場合(ステップS102のNo)、ステップS103の処理は行わず、さらに次のステップへ進む。
‘Hi’側出力が完了していない場合(ステップS104のNo)、‘Hi’側の時間を計算し(ステップS111)、制御線の出力を‘Hi’にする(ステップS112)。
まず、今回の制御信号は‘Hi’であるか否かを判断する(ステップS201)。
今回の制御信号が‘Hi’である場合(ステップS201のYes)、前回の制御信号は‘Hi’であるか否かを判断する(ステップS202)。
前回の制御信号が‘Hi’である場合(ステップS202のYes)、Hiカウンタをインクリメントし(ステップS203)、ステップS221以降の処理へ進む。
前回の制御信号が‘Lo’である場合(ステップS211のYes)、Loカウンタをインクリメントし(ステップS212)、ステップS221以降の処理へ進む。
前回の制御信号が‘Lo’でない場合(ステップS211のNo)、Hiカウンタの値をHi周期として記憶し(ステップS213)、Hiカウンタの値をクリアしてLoカウンタを更新し(ステップS214)、Hi,Loの値により計測終了フラグを‘On’にし、ステップS221以降の処理へ進む。
計測終了フラグが‘On’でない場合(ステップS221のNo)、処理を終了する。
次に、今回のモードは前回のモードと同じか否かを判断する(ステップS223)。
今回のモードが前回のモードと同じ場合(ステップS223のYes)、モードを確定し(ステップS224)、処理を終了する。
今回のモードが前回のモードと同じでない場合(ステップS223のNo)、モードは確定せず、処理を終了する。
(1)電源部31からECU12へ直結される電源線(+B)を省略したので、昇圧電源装置21を備えたにもかかわらず、ECU12の電力ポートが2個のままで済むため、従前の昇圧電源装置21を持たない場合の部材を流用できるなど、製造工数および製造費用を低減できる。
(2)電源線(+B)を省略したので、配線の取り回しが容易になり、製造工数を低減でき、また、整備が容易になる。
図10は、比較例の電動パワーステアリング装置3の電気系主要部を示すブロック図である。
この電動パワーステアリング装置3は、第1実施形態の電動パワーステアリング装置1において、ECU11の代わりにECU13を備え、昇圧電源装置21の代わりに昇圧電源装置23を備え、そして、1本の制御線C1の代わりに、3本の制御線C1,C2,C3を備えている。電動パワーステアリング装置3では、昇圧電源装置23に対し、3つを超えるモードの制御が必要な場合は、モードの数に応じた制御線(図示せず)を備えることとなる。
2 電動パワーステアリング装置(第2実施形態)
3 電動パワーステアリング装置(比較例)
11,12,13 ECU(制御手段)
21,22,23 昇圧電源装置(昇圧回路)
31 電源部
32 イグニッションスイッチ
34 補助モータ(補助モータ)
35 レゾルバ
36 トルクセンサ(操舵入力検出手段)
41 CPU
42 サブCPU
51,52 電源入力回路
53 電源リレー
54 電流センサ回路
55 ドライバ回路
56U,56V 相電流センサ
57U,57V モータリレー
61 制御信号入出力回路
63 CAN通信回路
64 制御信号出力回路
65 レゾルバ信号処理回路
66 ECU温度センサ
Claims (3)
- 操舵入力検出手段と、
操舵輪の操舵力を補助する補助モータと、
前記操舵入力検出手段からの操舵入力信号に基づき前記補助モータへ駆動電流を送出する制御手段と、
電源電圧を昇圧し前記制御手段に供給する昇圧回路と、
を備えた電動パワーステアリング装置において、
前記制御手段は、車両の状態を示すモード信号を生成して前記昇圧回路に送信し、
前記昇圧回路は、前記制御手段とは別体で、前記モード信号に応じて昇圧動作の維持や昇圧動作を停止させる機能を有し、
前記モード信号は、前記モードごとに異なる繰り返し周波数を有するパルス信号であって、緊急を要する前記モードの前記繰り返し周波数が高く設定され、前記制御手段の温度が所定温度以上か否かを示す情報を含み、前記昇圧回路は前記モード信号のパルス数で前記モードを判別し、イグニッションスイッチがオフであり前記モード信号が前記制御手段の温度が前記所定温度以上であることを示すとき、前記電源電圧を継続して前記制御手段に供給することを特徴とする電動パワーステアリング装置。 - 前記モード信号は、前記モードごとに異なる繰り返し周波数で2値の電位が繰り返されるパルス信号であって、前記2値の電位の連続でも2つの前記モードを示すことを特徴とする請求項1に記載の電動パワーステアリング装置。
- 前記昇圧回路は、電源電流に基づき前記制御手段の温度を推定し、
前記昇圧回路は、イグニッションスイッチがオフであるとき推定した前記制御手段の温度が所定温度以上の場合は、前記電源電圧を継続して前記制御手段に供給することを特徴とする請求項1または請求項2に記載の電動パワーステアリング装置。
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