JP2017024192A - 消去具 - Google Patents

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純子 渡辺
牧 貴之
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Abstract

【課題】
消去性インクを収容した筆記具を持ち運び可能な消去性インクを消去可能な消去具を提供する。
【解決手段】
消去性インクが消去可能な消去具は、消去性インクを消去可能な材料で平板形状に形成されるとともに、天面を開口して消去性インクを収容した筆記具又は筆記具を収容すべく、開口部を形成し、前記開口部に筆記具を装着可能とする構成とした。
【選択図】図3

Description

本発明は、消去性インクを収容した筆記具の筆跡を消去可能な消去具に関する。
従来における消去性インクを有する筆記具では、インク色を変化、消去させるための消去具が、筆記具の一部分に装着されているものが公知であるものの、一方で筆記具には装着せず、筆記具と消去具を専用容器に収容した筆記具セットが開示されている。
特開2015−51562号公報
ここで、上記筆記具セットは、専用容器を必要とし筆記具と消去具を別々に収容しているためので、大型になりがちで小型の鞄等には収容しにくく、携帯性に課題を有している。
そこで、本発明は、筆記具と消去具の携帯する際において、専用容器を必要とせず、筆記具と消去具との持ち運びが容易な消去具を提供することを課題とする。
上記課題を解決するために、本発明は、以下のような構成を備える。
消去性インクを消去可能な消去具において、平板形状に形成され、平板形状に開口した長手方向に沿った筆記具が収容可能な収容溝を形成し、前記収容溝の開口の幅は、該収容溝中における最大幅よりも小さくなるように形成されると共に、前記収容溝は、該収容溝の全長に渡って開口していることを特徴とすることを特徴とする消去具である。
ここで「平板形状」とは、平らな板状に形成され、かつ、筆記具を収容可能な全長を備えていれば、その外観は方形であっても、円形であってもよい。さらに、この「平板形状」の厚みは、筆記具の直径を収容可能な程度に形成されている。
消去具は、消去性インクを消去可能な可撓性を有する軟質材料から形成されているため、消去性インクを収容したボールペンリフィル又はシャープペンシルユニットなどの外径の小さい筆記具について、消去具を柔軟に変形させることでそれらの筆記具を容易に取出すことが可能となっている。
また、各収容溝の開口の幅は、少なくとも一部分の径が該収容溝の最大径よりも小さくなるように形成されているため、ボールペンリフィル又はシャープペンシルユニットなどの外径の小さい筆記具についても、散在させずに常に整列した状態で収容することが可能となっている。
また、消去具の幅及び長さが20mm以上であることを特徴とすることが好適である。幅及び長さが20mm以上とすることで携帯性をより容易、かつ万が一、口に入れても誤飲を防ぐことができる。
また、消去性インクを充填した筆記具を備えた消去具とする。ここで挙げる消去性インクとは、摩擦動作により発生する摩擦熱によって変色、消色する熱変色性インクや、摩擦動作によって削ぎ落とされる消しゴム消去性インクを示す。
熱変色インクとは、常温(例えば25℃)で所定の色彩(第1色)を維持し、所定温度(例えば65℃)まで昇温させると別の色彩(第2色)へと変化し、その後、所定温度(例えば−10℃)まで冷却させると、再び元の色彩(第1色)へと復帰する性質を有するインクを言う。一般的には第2色を無色とし、第1色(例えば赤)で筆記した描線を昇温させて無色とする構成でもよい。従って、描線が筆記された紙面等に対して摩擦体9によって擦過して摩擦熱を生じさせ、それによって描線を無色に変化させる。なお、当然のことながら第2色は、無色以外の有色でもよい。詳細に述べると、熱変色インクの色材となる熱変色性マイクロカプセル顔料としては、少なくともロイコ色素、顕色剤、変色温度調整剤を含む熱変色性組成物を、マイクロカプセル化したものが挙げられる。可逆熱変色性マイクロカプセル顔料は、粒子径の平均値が0.1〜5.0μm、好ましくは0.5〜2μmの範囲にあることが好ましい。可逆熱変色性マイクロカプセル顔料は、インキ組成物全量に対し、好ましくは4〜30重量%配合することが好ましい。なお、平均粒子径の測定は、粒子径測定器N4Plus(COULTER社製)を用いて測定した。測定時には試料がN4Plusの推奨濃度に到達するまで水で希釈して、25℃の温度条件で測定した。
用いることができるロイコ色素としては、電子供与性染料で、発色剤としての機能するものであれば、特に限定されものではない。具体的には、発色特性に優れるインクを得る点から、トリフェニルメタン系、スピロピラン系、フルオラン系、ジフェニルメタン系、ローダミンラクタム系、インドリルフタリド系、ロイコオーラミン系等従来公知のものが、単独(1種)で又は2種以上を混合して(以下、単に「少なくとも1種」という)用いることができる。
具体的には、6−(ジメチルアミノ)−3,3−ビス[4−(ジメチルアミノ)フェニル]−1(3H)−イソベンゾフラノン、3,3−ビス(p−ジメチルアミノフェニル)−6−ジメチルアミノフタリド、3−(4−ジエチルアミノフェニル)−3−(1−エチル−2−メチルインドール−3−イル)フタリド、3−(4−ジエチルアミノ−2−エトキシフェニル)−3−(1−エチル−2−メチルインドール−3−イル)−4−アザフタリド、1,3−ジメチル−6−ジエチルアミノフルオラン、2−クロロ−3−メチル−6−ジメチルアミノフルオラン、3−ジブチルアミノ−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3−ジエチルアミノ−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3−ジエチルアミノ−6−メチル−7−キシリジノフルオラン、2−(2−クロロアニリノ)−6−ジブチルアミノフルオラン、3,6−ジメトキシフルオラン、3,6−ジ−n−ブトキシフルオラン、1,2−ベンツ−6−ジエチルアミノフルオラン、1,2−ベンツ−6−ジブチルアミノフルオラン、1,2−ベンツ−6−エチルイソアミルアミノフルオラン、2−メチル−6−(N−p−トリル−N−エチルアミノ)フルオラン、2−(N−フェニル−N-−メチルアミノ)−6−(N−p−トリル−N−エチルアミノ)フルオラン、2−(3’−トリフルオロメチルアニリノ)−6−ジエチルアミノフルオラン、3−クロロ−6−シクロヘキシルアミノフルオラン、2−メチル−6−シクロヘキシルアミノフルオラン、3−ジ(n−ブチル)アミノ−6−メトキシ−7−アニリノフルオラン、3,6−ビス(ジフェニルアミノ)フルオラン、メチル−3’,6’−ビスジフェニルアミノフルオラン、クロロ−3’,6’−ビスジフェニルアミノフルオラン、3−メトキシ−4−ドデコキシスチリノキノリン、などが挙げられ、これらは、少なくとも1種用いることができる。
これらのロイコ染料は、ラクトン骨格、ピリジン骨格、キナゾリン骨格、ビスキナゾリン骨格等を有するものであり、これらの骨格(環)が開環することで発色を発現するものである。好ましくは、熱により有色から無色となるロイコ色素の使用が望ましい。
用いることができる顕色剤は、上記ロイコ色素を発色させる能力を有する成分となるものであり、例えば、フェノール樹脂系化合物、サリチル酸系金属塩化物、サリチル酸樹脂系金属塩化合物、固体酸系化合物等が挙げられる。
用いることができる顕色剤としては、具体的には、o−クレゾール、ターシャリーブチルカテコール、ノニルフェノール、n−オクチルフェノール、n−ドデシルフェノール、n−ステアリルフェノール、p−クロロフェノール、p−ブロモフェノール、o−フェニルフェノール、ヘキサフルオロビスフェノール、p−ヒドロキシ安息香酸n−ブチル、p−ヒドロキシ安息香酸n−オクチル、レゾルシン、没食子酸ドデシル、2,2−ビス(4'−ヒドロキシフェニル)プロパン、4,4−ジヒドロキシジフェニルスルホン、1,1−ビス(4'−ヒドロキシフェニル)エタン、2,2−ビス(4'−ヒドロキシ−3−メチルフェニル)プロパン、ビス(4−ヒドロキシフェニル)スルフィド、1−フェニル−1,1−ビス( 4'−ヒドロキシフェニル)エタン、1,1−ビス(4'−ヒドロキシフェニル)−3−メチルブタン、1,1−ビス(4'−ヒドロキシフェニル)−2−メチルプロパン、1,1−ビス(4'−ヒドロキシフェニル)n−ヘキサン、1,1−ビス(4'−ヒドロキシフェニル)n−ヘプタン、1,1−ビス(4'−ヒドロキシフェニル)n−オクタン、1,1−ビス(4'−ヒドロキシフェニル)n−ノナン、1,1−ビス(4'−ヒドロキシフェニル)n−デカン、1,1−ビス(4'−ヒドロキシフェニル)n−ドデカン、2,2−ビス(4'−ヒドロキシフェニル)ブタン、2,2−ビス(4'−ヒドロキシフェニル)エチルプロピオネート、2,2−ビス(4'−ヒドロキシフェニル)−4−メチルペンタン、2,2−ビス(4'−ヒドロキシフェニル)ヘキサフルオロプロパン、2,2−ビス(4'−ヒドロキシフェニル)n−ヘプタン、2,2−ビス(4'−ヒドロキシフェニル)n−ノナンなどの少なくとも1種が挙げられる。
用いる顕色剤の使用量は、所望される色彩濃度に応じて任意に選択すればよく、特に限定されるものではないが、通常、前記したロイコ色素1質量部に対して、0.1〜100質量部程度の範囲内で選択するのが好適である。
用いることができる変色温度調整剤は、前記ロイコ色素と顕色剤の呈色において変色温度をコントロールする物質である。
用いることができる変色温度調整剤は、従来公知のものが使用可能である。具体的には、アルコール類、エステル類、ケトン類、エーテル類、酸アミド類、アゾメチン類、脂肪酸類、炭化水素類などが挙げられる。
例えば、ビス(4−ヒドロキシフェニル)フェニルメタンジカプリレート(C7H15)、ビス(4−ヒドロキシフェニル)フェニルメタンジラウレート(C11H23)、ビス(4−ヒドロキシフェニル)フェニルメタンジミリステート(C13H27)、ビス(4−ヒドロキシフェニル)フェニルエタンジミリステート(C13H27)、ビス(4−ヒドロキシフェニル)フェニルメタンジパルミテート(C15H30)、ビス(4−ヒドロキシフェニル)フェニルメタンジベヘネート(C21H43)、ビス(4−ヒドロキシフェニル)フェニルエチルヘキシリデンジミリステート(C13H27)等の少なくとも1種が挙げられる。
消しゴム消去性インクとは、平均粒子径2〜20μmであり、かつ、非熱可塑性である着色樹脂粒子をインク組成物全量に対して5〜30重量%と、ガラス転移点が0℃未満である非着色粒子とを少なくとも含有することを特徴とするものである。なお、本発明で規定する「平均粒子径」は、粒度分析計〔マイクロトラックHRA9320−X100(日機装社製)〕にて測定したD50の値である。
本発明に用いる着色樹脂粒子は、着色された樹脂粒子からなるものであり、非熱可塑性であり、かつ、平均粒子径が2〜20μmとなる着色樹脂微粒子であることが必要である。本発明に用いる着色樹脂粒子としては、例えば、樹脂粒子中に顔料からなる着色剤が分散された着色樹脂粒子、樹脂粒子の表面が顔料からなる着色剤で被覆された着色樹脂粒子、樹脂粒子に染料からなる着色剤が染着された着色樹脂粒子などが挙げられる。本発明では、着色樹脂粒子が非熱可塑性で上記平均粒子径を充足するものであれば、その構造〔中空構造あり、中空構造なし(密実)〕、形状(球状、多角形状、扁平状、繊維状)等は特に限定されるものでないが、好ましくは、優れた消去性、筆記性、インクとしての経時安定性を発揮せしめる点から、ガラス転移点が150℃以上で熱分解温度に近く、更にはメルトフローインデックス値が0.1未満であるような分子内架橋を持つ粒子で粘着性を有せず、かつ、平均粒子径が3〜15μmとなる球状の着色樹脂微粒子の使用が好適である。着色樹脂粒子が熱可塑性で粘着性を有する場合は、粒子同士の凝集が起こりやすくなり、インクの安定性が損なわれたり、キャップを外した状態で放置した場合にカスレが生じやすくなるなど、好ましくない。また、着色樹脂粒子の平均粒子径が2μm未満であると、紙繊維の空隙に入り込みやすくなり消去性が低下してしまうこととなり、好ましくない。また、着色樹脂粒子の平均粒子径が20μmを越えるものであると、消去性は向上することとなるが、インクとしての濃度が薄くなること、着色樹脂粒子が沈殿しやすくなり、経時的安定性が損なわれること、筆記時の感触が悪くなることなどの不具合が生じることとなり、好ましくない。この着色樹脂粒子の平均粒子径を2〜20μmとし、かつ、非熱可塑性のものを用いることにより、初めて、紙の繊維の深部まで入り込むことなく、紙表面付近に留まり、消去具によって容易に除去することができることとなる。
着色樹脂粒子に用いる着色剤としては、染料として、例えば、アイゼンプリムラレッド4BH、アイゼンプリムラエローGCLH(以上、(株)アイゼン製)などの直接染料、アイゼンボンソーRH、アイゼンオパールピンクBH、アイゼンオパールブラックWHエクストラコンク(以上、(株)アイゼン製)、オリエントソルプルブルーOBX、オリエントソルプルブルーOBB(以上、オリエント化学(株)製)などの酸性染料、タートラジン、アシッドレッド、フロキロン(以上、(株)アイゼン製)などの食料染料、蛍光染料などが挙げられる。また、顔料としては、例えば、カーボンブラック、酸化チタン、酸化鉄などの無機顔料、フタロシアニン系顔料、アゾ径顔料等の有機顔料、および硫化カルシウム等の無機蛍光顔料、その他の蛍光顔料等が挙げられる。
樹脂成分としては、例えば、アクリル酸、メタクリル酸、アクリル酸エステル、メタクリル酸エステル、スチレン、アクリロニトリル、ブタジエン等の重合体もしくはこれらの共重合体、ベンゾグアナミン、フェノール樹脂、エポキシ樹脂、ウレタン樹脂等から選択される少なくとも1種が挙げられ、必要に応じて架橋などの処理を行ったものであってもよい。これらの樹脂への着色方法としては、従来公知の懸濁重合、分散重合などの手法が用いられる。好適である着色樹脂粒子の樹脂分としては、価格や色剤との混和・染着性などの点からアクリル樹脂、ウレタン樹脂、ベンゾグアナミンが好適である。また、好適である着色樹脂粒子としては、粘着性を有しないもの、熱可塑性でないものが好適である。粘着性を有するものでは、キャップを外した状態で一定時間放置した後に筆記すると、カスレが生じやすくなり、良好な描線を得ることができないことがあり、更に、熱可塑性のものでは、経時的に不安定性になりやすく、且つ筆記した描線を一定期間室温以上の温度下で放置した場合に、消去性が低下することなどがあるためである。
本発明に用いることができる上記特性、すなわち、非熱可塑性で、粘着性を有しない着色樹脂粒子としては、例えば、市販のラブコロール220(M)ブラック(顔料含有架橋PMMA粒子、平均粒子径:8.5μm、構造:密実、形状:球状、大日精化社製)、エポカラーFP112ピンク(蛍光染料染色ベンゾグアナミン・ホルムアルヒド縮合物、平均粒子径:3〜5μm、構造:密実、形状:球状)、エポカラーFP113レッド(蛍光染料染色ベンゾグアナミン・ホルムアルヒド縮合物、平均粒子径:3〜5μm、構造:密実、形状:球状)、エポカラーFP114オレンジ(蛍光染料染色ベンゾグアナミン・ホルムアルヒド縮合物、平均粒子径:3〜5μm、構造:密実、形状:球状)、エポカラーFP117イエロー(蛍光染料染色ベンゾグアナミン・ホルムアルヒド縮合物、平均粒子径:3〜5μm、構造:密実、形状:球状、以上日本触媒社製)、バーノックCFB−620C−40(黒色、顔料含有架橋ウレタン粒子、平均粒径:10〜20μm、構造:密実、形状:球状、大日本インク化学社製)などが挙げられ、これらは単独で又は2種以上を混合して用いることができる。
これらの特性を有する着色樹脂粒子の含有量は、インク組成物全量に対して、5〜30重量%、好ましくは、8〜20重量%とすることが好適である。この着色樹脂粒子の含有量が5重量%未満であると、好適である描線が得られなくなり、また、30重量%を越えると、筆記感が重くなったり、描線にカスレが生じやすくなり、好ましくない。
本発明に用いる非着色粒子は、消去性と耐擦過性との両方の特性を更に付与させるために含有するものであり、ガラス転移点が0℃未満となる非着色粒子を用いることが必要である。本発明では、ガラス転移点が0℃未満、好ましくは−10℃未満である非着色粒子を用いることで、描線上で、上述の着色樹脂粒子との連続被膜が形成されることとなり、消去性が更に良好になるものである。また、ガラス転移点が0℃未満の非着色粒子は、弱い粘着性を有しているために、耐擦過性が付与されることとなる。なお、0℃以上の非着色粒子を用いたものでは、低温条件下では粒子の連続造膜性が十分に発揮されないため、消去性が劣ることとなる。
本発明に用いる非着色粒子としては、例えば、非着色のスチレンブタジエン粒子、スチレンアクリル樹脂粒子、アクリル酸エステル粒子、メタクリル酸エステル粒子、シリコンアクリル粒子、ビニルピリジン粒子などが挙げられ、これらの非着色粒子は変性されたものであってもよい。好ましくは、連続被膜の強度、適度な粘着性、インクとしての安定性の点から、スチレンブタジエン粒子(変性有り又は無し)、スチレンアクリル樹脂粒子(変性有り又は無し)、アクリル酸エステル粒子(変性有り又は無し)、メタクリル酸エステル粒子(変性有り又は無し)の使用が好適である。これらの非着色粒子の平均粒子径は、好ましくは、0.01〜10μm、更に好ましくは、0.1〜2μmとなるものが好適である。非着色粒子の粒子径が0.01μm未満のものであると、紙繊維の空隙の奥に入り込みやすくなるため、消去効果が発揮しにくくなる。また、非着色粒子の粒子径が10μmを越えると、耐擦過性が劣ることとなる。これは粒子と紙面の接触面積が減少すること及びその大きさ故に、擦過に対して引っかかりやすくなるためと考えられる。
本発明に用いることができる上記特性を有する非着色粒子としては、例えば、市販のNipol LX435(変性スチレンブタジエンラテックス粒子、平均粒子径:0.12μm、ガラス転移点:−14℃、構造:密実、形状:球状)、Nipol 2518GL(ビニルピリジン粒子、平均粒子径:0.2μm、ガラス転移点:−44℃、構造:密実、形状:球状)、Nipol LX603(ビニルピリジン粒子、平均粒子径:0.2μm、ガラス転移点:−44℃、構造:密実、形状:球状、日本ゼオン社製)、Nipol LX110(スチレンブタジエンラバー、平均粒子径:0.08μm、ガラス転移点:−47℃、構造:密実、形状:球状、以上日本ゼオン社製)、Joncryl 7100(スチレンアクリル粒子、平均粒子径0.1μm、ガラス転移点−10℃、構造:密実、形状:球状、ジョンソンポリマー社製)、AE−200(カルボキシ変性アクリル粒子、平均粒子径0.25μm、ガラス転移点−45℃、構造:密実、形状:球状、JSR社製)、AE−517(カルボキシ変性アクリル粒子、平均粒子径0.15μm、ガラス転移点−48℃、構造:密実、形状:球状)、AE−337(カルボキシ変性アクリル粒子、平均粒子径0.25μm、ガラス転移点−37℃、構造:密実、形状:球状)、AE−8116(シリコン/アクリルコロイダルディスパージョン、平均粒子径0.06μm、ガラス転移点−10℃、構造:密実、形状:球状、以上JSR社製)、ウルトラゾールD−32(スチレンアクリル粒子、平均粒子径0.24μm、ガラス転移点−34℃、構造:密実、形状:球状)、ウルトラゾールSW−600(アクリル粒子、平均粒子径0.25μm、ガラス転移点−40℃、構造:密実、形状:球状、以上ガンツ化成社製)などが挙げられ、これらは単独で又は2種以上を混合して用いることができる。
これらの特性を有する非着色粒子の含有量は、インク組成物全量に対して、好ましくは、0.1〜10重量%、更に好ましくは、0.5〜5重量%とすることが好適である。この非着色粒子の含有量が0.1重量%未満であると、本発明の効果である消去性と耐擦過性を発揮せしめることができず、また、10重量%を越えると、粘着性が強くなり、耐擦過性は良好となるが、消去性は著しく低下することとなり、好ましくない。
本発明の水性ボールペン用インク組成物は、水(精製水、イオン交換水、純水等)を主溶剤として用いるが、更に、溶剤として、保水性の付与、筆記感の向上の点から、水に相溶性のある極性基を有する水溶性極性溶剤を使用することができる。用いることができる水溶性極性溶剤としては、例えば、エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、ポリエチレングリコール、プロピレングリコール、エチレングリコールモノメチルエーテル、グリセリン、ピロリドン、トリエタノールアミンなどが挙げられ、これらは単独で又は2種以上混合して用いることができる。
本発明は、以上のように構成されているので、以下の効果を奏する。
消去具内に筆記具を収容可能として一体構造にすることで、小型化を容易にすることができるため、携帯性に優れた形態とすることができる。また、消去具の収容溝は、取り付ける筆記具の全長に渡って開口しているため、収容溝の最大径の幅を有する部分から筆記具に充填されたインクの色などが視認しやすくなり、取出しの際の手間を軽減することができる。
本発明の実施形態に係る消去具の平面図である。 本発明の実施形態に係る消去具の底面図である。 本発明の実施形態に係る消去具の斜視図である。 本発明の実施形態に係る消去具の側面図である。 本発明の実施形態に係る消去具の断面図(A)〜(C)である。
以下、図面を参照しつつ、本発明の実施形態に係る消去具10について説明する。なお、本発明における「消去」とは、紙面等に筆記した消去性インクの筆跡が変化することを示す。例えば熱変色インクの場合は、筆跡の変色又は消色。消しゴム消去性インクの場合は、紙面等からインクがそぎ落とされることをいう。
(消去具10)
図1は、本発明の実施形態に係る消去具10の平面図、図2は、本発明の実施形態に係る消去具10の底面図、図3は、本発明の実施形態に係る消去具10の斜視図、図4は、本発明の実施形態に係る消去具10の側面図、図5は、本発明の実施形態に係る消去具10の断面図(A)〜(C)である。なお、以下の説明においては、図1及び図3に示した面を「天面部30」、図2に示した面を「底面部40」とする。
(天面部30)
図1又は図3に示すように、消去具10は、平板形状の外観を呈しており、その長手方向には、筆記具又は筆記具を収容すべく、当該消去具10に沿って形成された複数の収容溝20を有している。
また、消去具10の天面部30には、閉口部分の表面積が大きい消去具前部11と、この消去具前部11よりも閉口部分の表面積が小さい消去具後部12とを備えている。
ここで、本発明の実施形態において、消去具10及びその構成要素についての「前方」とは消去具前部11を備えた方向を示し、「後方」とはその反対側の方向を示すものとする。また、本発明の実施形態における「上」や「下」等の上下方向は、底面部40がテーブル等に接触した状態において、天面部30に向けた方向を「上方向」とし、「下方向」とはその反対側の方向を示すものとする。
(収容溝20)
図1又は図3に示すように、収容溝20は、天面部30の長手方向に沿って形成されており、この天面部30の中央部分に形成され、開口の幅が収容溝20のうち最大径である視認部23と、この視認部23の前端に連接している収容溝前部21と、視認部23の後端に連接している収容溝後部22とから構成されている。
(視認部23)
視認部23は、上述したように、収容溝前部21及び収容溝後部22と比して、その開口の幅の径が大きくなるように形成されている。そのため、視認部23から、収容溝20に収容された筆記具の種類や色等を識別しやすくなっている。
(収容溝前部21)
収容溝前部21は、その溝内に筆記具の筆記先端が収容されるものである。この収容溝前部21の開口の幅は、視認部23の開口の幅の径の略半分の径で形成されている。
また、収容溝前部21は、図5(A)に示すように、その前端には、筆記具の筆記先端を保護すべく、天面部30からは視認できない保護孔50が形成されている。すなわち、この保護孔50内に筆記先端が収容されるため、筆記先端が受ける衝撃の軽減を図ることができる結果、筆記具を破損から保護することが可能となっている。
なお、上述のように、消去具10は、消去性インクを消去可能な可撓性を有する材料が選ばれる。具体的には、熱変色インク用の消去具としたい場合は、シリコーンゴム、ニトリルゴム、エチレンプロピレンゴム、エチレンプロピレンジエンゴム等の熱硬化性ゴムやスチレン系エラストマー、オレフィン系エラストマー、ポリエステル系エラストマー等の熱可塑性エラストマーといったゴム弾性材料、2種以上のゴム弾性材料の混合物、及び、ゴム弾性材料と合成樹脂との混合物、ポリプロピレン樹脂及びスチレン系熱可塑性エラストマーの混合物、またはポリプロピレン樹脂及びポリプロピレン系熱可塑性エラストマーの混合物等から選ばれ、JIS K7204に規定された摩耗試験(ASTM D1044)の荷重9.8N、1000rpm環境下において、テーバー摩耗試験機の摩耗輪CS−17でのテーバー摩耗量が10mg以上かつJIS K6203に規定されたデュロメータD硬度が30以上となるように形成することが好適である。
消しゴム消去性インク用の消去具としたい場合は、シリコーンゴム、ニトリルゴム、エチレンプロピレンゴム、エチレンプロピレンジエンゴム等の熱硬化性ゴムやスチレン系エラストマー、オレフィン系エラストマー、ポリエステル系エラストマー等の熱可塑性エラストマーといったゴム弾性材料、2種以上のゴム弾性材料の混合物、及び、ゴム弾性材料と合成樹脂との混合物等から選ばれ、JIS K7204に規定された摩耗試験(ASTM D1044)の荷重9.8N、1000rpm環境下において、テーバー摩耗試験機の摩耗輪CS−17でのテーバー摩耗量が5mg以上かつJIS K6203に規定されたデュロメータD硬度が25以上45以下となるように形成することが好適である。
(収容溝後部22)
収容溝後部22は、その溝内に筆記具の後部が収容されるものである。この収容溝後部22の開口の幅は、上記収容溝前部21の開口の幅の径と同程度の径で形成されている。
(底面部40)
図2に示すように、消去具10の底面部40は閉口しており、天面部30とは異なり収容溝20が形成されていない。
(図4)
図4は、本発明の実施形態に係る消去具10の側面図である。ここで、当該側面図に示す、消去具10の平板形状の厚みは、筆記具の直径を収容可能な程度に形成されている。
(図5)
図5は、本発明の実施形態に係る消去具10の断面図(A)〜(C)である。図5(A)は、図4に示すA−A断面図であり、図5(B)は、図4に示すB−B断面図であり、図5(C)は、図4に示すC−C断面図である。
図5(A)は、消去具前部11の前端付近についての断面を示したものであって、筆記具の筆記先端を収容して保護すべく、保護孔50が形成されている。
図5(B)は、消去具前部11の後端付近についての断面を示したものであって、収容溝前部21の開口の幅Xを示したものである。ここで、収容溝前部21の開口の幅Xは、収容溝前部21に収容される筆記具の径よりもやや小さく形成されているが、消去具10を柔軟に変形させて筆記具を収容することができるため、外径の小さい筆記具を散在させずに常に整列した状態で収容することが可能となっている。
図5(C)は、消去具10の胴部分、すなわち視認部23が形成されている箇所についての断面を示したものであって、視認部23の開口の幅Yを示したものである。ここで、視認部23の開口の幅Yは、視認部23に収容される筆記具の径と略同一に形成されているため、消去具10に筆記具を収容した状態であっても、当該視認部23の開口の幅Yから筆記具に充填されたインクの色などを視認でき、取出しの際の手間を軽減することができる。
(消去具10の形成方法)
本発明の実施形態に係る消去具10は、消去性インクを消去可能な材料を、例えば直圧成形などの方法を用いて、金型成形により形成される。なお、金型成型方法は特に限定されるものではなく、用途や製品に応じて、直圧注入成形や射出成形などの方法を用いることも可能である。
すなわち、本発明の実施形態に係る消去具10は、消去性インクを消去可能な材料の単一部品のみから形成されている。
(その他)
なお、図1又は図3においては、各収容溝20は同一の形状で形成されているが、各収容溝20の形状は、この構成には限定されない。例えば、1つの収容溝20の開口の幅を、その他の収容溝20の開口の幅とは異なる径(大きい又は小さい)で形成することも可能である。
この構成によれば、1つの収容溝20の開口の幅の径がその他の収容溝20の開口の幅の径よりも大きい場合には、ボールペンリフィル又はシャープペンシルユニットなどの筆記具だけでなく、その筆記具が収容されるボールペン自体をも収容することが可能となる。一方、1つの収容溝20の開口の幅の径が、その他の収容溝20の開口の幅の径よりも小さい場合には、シャープペンシルユニットに充填されるシャープペンシルの替え芯などについても併せて収容することが可能となる。
(消去具10への収容方法)
次に、本発明の実施形態に係る消去具10への収容方法について説明する。
まず、筆記具の筆記先端が収容溝前部21の保護孔50内に収容されるまで、収容溝前部21に沿って当該筆記先端を挿入する。そして、筆記具の胴部分を視認部23に沿って収容していき、最後に筆記具の後部と収容溝後部22とを接触させ、当該筆記具の後部を下方向に押圧して収容溝後部22内に押し込むことで、筆記具が収容溝20内に収容される。
(消去具10からの取出し方法)
続いて、本発明の実施形態に係る消去具10からの取出し方法について説明する。
まず、天面部30を上方向に向けた状態で、左手の親指と人差し指とで消去具前部11を把持し、右手の親指と人差し指とで消去具後部12を把持する。そして、消去具後部12を下方向(底面部40側)に反り返らせることで、収容溝後部22と筆記具の後部との接続が解除され、消去具10から筆記具の後部が露出する。最後にその露出した筆記具の後部を把持しながら、筆記具の胴部分と視認部23、筆記具の筆記先端と収容溝前部21との接続を解除することで、収容溝20に収容された筆記具を取り出すことができる。
なお、上述した、「消去具10への収容方法」及び「消去具10からの取出し方法」はあくまでも例示列挙であり、これらの方法に限定されるものではない。
(消去具10の特性)
本発明の実施形態に係る消去具10は、ゴム弾性材料から形成されているため、ボールペンリフィル又はシャープペンシルユニットなどの外径の小さい筆記具についても、消去具10を柔軟に変形させることでそれらの筆記具を容易に取出すことが可能となっている。
また、収容溝前部21及び収容溝後部22の開口の幅を、視認部23の径よりも小さく、かつ、ボールペンリフィル又はシャープペンシルユニットなどの外径の小さい筆記具を収容可能な程度の径としたため、これらの外径の小さい筆記具を散在させずに常に整列した状態で収容することが可能となっている。
さらに、本発明の実施形態に係る消去具10は、単一の部品から形成されているため、製作面及びコスト面にも優れたものとなっている。
10 消去具 11 消去具前部
12 消去具後部
20 収容溝 21 収容溝前部
22 収容溝後部 23 視認部
30 天面部 40 底面部
50 保護孔

Claims (3)

  1. 消去性インクを消去可能な消去具において、平板形状に形成され、平板形状内に開口した長手方向に沿って収容溝を形成し、前記収容溝に筆記具が収容可能であると共に、収容溝の開口の幅は、該収容溝中における最大幅よりも小さくなるように形成されると共に、前記収容溝は、該収容溝の全長に渡って開口していることを特徴とすることを特徴とする消去具。
  2. 消去具の幅及び長さが20mm以上であることを特徴とする請求項1記載の消去具。
  3. 消去性インクを充填した筆記具を収容した請求項1又は2記載の消去具。
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