JP2017024119A - ロータリーダイカット装置によるシート状物の製造方法 - Google Patents

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真也 浅井
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Abstract

【課題】異物の発生を抑制することができるシート状物の製造方法を提供すること。
【解決手段】電極14の製造方法は、ロータリーダイカッタ21とローラ22との間に電極材料17を挟み込んでフレキシブルダイ23を電極材料17に押し当てた際に電極材料17に発生する応力を計測・解析する工程と、計測・解析された応力を反映させた応力分布図を作成する工程と、を有する。また、電極14の製造方法は、作成された応力分布図を立体化する工程と、立体化された応力分布図を、スポンジに反映させた弾性部材30を製造する工程と、弾性部材30をロータリーダイカッタ21のフレキシブルダイ23に装着し、弾性部材30を介したフレキシブルダイ23によって、電極材料17を打ち抜く工程と、を含む。
【選択図】図2

Description

本発明は、ロータリーダイカッタとローラとの間に長尺材料を挟み込んで、長尺材料からシート状物を打ち抜くロータリーダイカット装置によるシート状物の製造方法に関する。
蓄電装置の一種である二次電池としては、リチウムイオン二次電池や、ニッケル水素二次電池などが知られている。例えば、リチウムイオン二次電池は、ケースを備えるとともに、このケース内に、シート状の電極を積層した電極組立体を備えている。シート状の電極の製造は、一例として、活物質、導電剤、溶媒及びバインダを混合した活物質ペーストを長尺状の金属箔の表面に塗布する。次に、活物質ペーストを乾燥させて活物質の層を形成し、金属箔と活物質の層とを有する長尺状の電極材料を形成する。次に、電極材料を電極の形状に打ち抜いて、電極を製造する。
電極のようなシート状物を材料から打ち抜く方法としては、材料に対し型の刃を押し当てるダイカット方式が挙げられる。ダイカット方式としては、平板状のフラットダイカッタの刃全体を一括して材料に押し当てて打ち抜くフラットダイカット方式と、円柱状のロータリーダイカッタの刃を、ロータリーダイカッタの回転と共に順番に押し当てて打ち抜くロータリーダイカット方式とがある。
フラットダイカット方式では、材料が打ち抜き場所に搬送されてくると、その搬送を停止させ、打ち抜き場所で刃を材料に押し当ててシート状物を打ち抜く。その後、刃を材料から離間させた後、打ち抜かれたシート状物とともに材料を打ち抜き場所から移動させる。これに対し、ロータリーダイカット方式では、打ち抜き場所に搬送されてくる材料に刃を押し当てていくため、材料の搬送を停止させることなく、打ち抜きを行うことができ、生産性がよい。よって、ロータリーダイカット方式を使用したシート状物の製造方法が採用されやすい。
ロータリーダイカット装置としては、例えば、特許文献1に開示のものがある。特許文献1に開示のロータリーダイカット装置は、略円柱形状をなすロータリーダイ(ロータリーダイカッタ)とローラとを備える。ロータリーダイは、シート状物の外形に沿う形状の刃を外周面に備える。そして、ロータリーダイカット装置では、回転するロータリーダイとローラとの間に、シート状の長尺材料を挟み込むようにして送り込むことで、ロータリーダイの刃とローラの外周面との間で長尺材料が挟み込まれ、刃によってシート状物が打ち抜かれる。
特許第4333007号公報
ところで、ロータリーダイカット装置では、ロータリーダイの回転に伴い刃の一部が順番に長尺材料に押し当てられていく。このため、刃の一部が長尺材料に押し当てられたタイミングで、長尺材料に対し刃が線接触する部位と、点接触する部位が存在する。ロータリーダイから長尺材料に加わる荷重が同じであると、長尺材料において、刃が点接触する部位の方が、線接触する部位に比べて面圧が高くなる。このため、刃が点接触する部位では、電極製造の際には、金属箔から針状のバリが発生したり、活物質が脱落したりして、異物が発生してしまう。
本発明は、このような従来の技術に存在する問題点に着目してなされたものであり、その目的は、異物の発生を抑制することができるシート状物の製造方法を提供することにある。
上記問題点を解決するためのロータリーダイカット装置によるシート状物の製造方法は、外周面から突出した刃を有するロータリーダイカッタと、前記刃及び前記ロータリーダイカッタの外周面に対向して配置されたローラと、を有し、前記ロータリーダイカッタと前記ローラとの間に長尺材料を挟み込んで、前記刃によって前記長尺材料からシート状物を打ち抜くロータリーダイカット装置によるシート状物の製造方法であって、前記ロータリーダイカッタと前記ローラとの間に長尺材料を挟み込んで前記刃を前記長尺材料に押し当てた際に前記長尺材料に発生する応力を計測・解析する工程と、計測・解析された応力を反映させた応力分布図を作成する工程と、前記応力分布図を立体化する工程と、立体化された前記応力分布図を、弾性を有する材料に反映させた弾性部材を製造する工程と、前記弾性部材を前記ロータリーダイカッタに装着し、前記弾性部材を介した前記刃によって、前記長尺材料を打ち抜く工程と、を含むことを要旨とする。
これによれば、ロータリーダイカッタの回転に伴い刃の一部が長尺材料に押し当てられていく際、長尺材料に対し刃が線接触する部位と、点接触する部位が存在し、長尺材料に発生する応力が異なる。そこで、刃の部位毎に長尺材料に発生する応力を計測・解析して応力分布図を作成し、応力分布を反映させて弾性部材を製造した。弾性部材では、長尺材料に発生する応力が高くなる部位ほど厚みを厚くし、応力が低くなる部位ほど厚みを薄くするようにした。
弾性部材をロータリーダイカッタに装着して長尺材料を打ち抜く工程では、弾性部材を介して刃が長尺材料に押し当てられると、弾性部材は圧縮し、原形状への復帰力が発生する。弾性部材の厚みが厚いほど原形状への復帰力が大きくなり、長尺材料への刃の押し当て力を弱めることができ、長尺材料に発生する応力を低くすることができる。このように刃の部位に対応して弾性部材の厚みを調節することで、長尺材料への刃の押し当て力を均し、長尺材料の局所に押し当て力が集中することを抑制できる。その結果として、長尺材料への刃の局当たりを原因とした異物の発生を抑制することができる。
また、ロータリーダイカット装置によるシート状物の製造方法について、前記長尺材料は、帯状金属箔に活物質の層を設けた電極材料である。
これによれば、厚み調節した弾性部材をロータリーダイカッタに装着して打ち抜くことで、電極材料への刃の局当たりを抑制できる。その結果として、帯状金属箔からのバリの発生や、活物質の脱落を抑制することができる。
また、ロータリーダイカット装置によるシート状物の製造方法について、前記ロータリーダイカッタの外周面からの前記刃の突出量である高さをL、前記長尺材料の厚みをT、前記弾性部材が前記ロータリーダイカッタからの荷重を受けて弾性変形したときの厚みをHとすると、L>T+Hが成立する。
これによれば、長尺材料に発生する応力が最大となるときの弾性部材の厚みHは、最も厚みが薄くなる。このとき、刃の高さL及び長尺材料の厚みTは一定であるため、式(L>T+H)が成立するように弾性部材の厚みHを式から設定することで、弾性部材が弾性変形しても刃によって長尺材料を打ち抜くことができる。
本発明によれば、異物の発生を抑制することができる。
電極材料及び電極を示す平面図。 ロータリーダイカット装置を模式的に示す斜視図。 (a)はロータリーダイカッタの軸線方向に沿った部分断面図、(b)はロータリーダイカッタの径方向に沿った部分断面図。 フレキシブルダイを平面的に示すためのロータリーダイカッタの展開図。 (a)は図4の5a−5a線断面図に電極材料を合わせた図、(b)は図4の5b−5b線断面図に電極材料を合わせた図、(c)は図4の5c−5c線断面図に電極材料を合わせた図。 製造方法を示すフローチャート。
以下、ロータリーダイカット装置によるシート状物の製造方法を、ロータリーダイカット装置による電極の製造方法に具体化した一実施形態を図1〜図6にしたがって説明する。
まず、シート状物である電極を備える蓄電装置としての二次電池について説明する。図示しないが、二次電池は外観が角型をなす角型電池であり、リチウムイオン電池である。二次電池は、ケース内に電極組立体を備える。電極組立体は、複数の正極の電極と、複数の負極の電極とが、両者の間を絶縁した状態で交互に積層されて構成されている。図1に示すように、正極及び負極の電極14は、それぞれ矩形状の金属箔15(正極はアルミニウム箔、負極は銅箔)の両面に活物質層16を備える。電極14は、金属箔15の一辺の一部から突出した形状のタブ18を備える。このような電極14は、長尺状の電極材料をロータリーダイカット装置で打ち抜いて製造される。
次に、ロータリーダイカット装置について説明する。
図2に示すように、ロータリーダイカット装置20は、長尺材料としての電極材料を打ち抜いて電極14を製造するための装置である。電極材料17は、帯状金属箔15aの両面に活物質の層16aを設けて構成されている。
ロータリーダイカット装置20は、円柱状のロータリーダイカッタ21と、円柱状のローラ22とを備える。ロータリーダイカッタ21とローラ22は、ロータリーダイカッタ21の中心軸線21aとローラ22の中心軸線22aとが平行な状態に配置されている。なお、ロータリーダイカッタ21において、中心軸線21aの延びる方向を軸線方向とする。ロータリーダイカッタ21は、図示しない駆動装置によって中心軸線21aを回転中心として回転可能であり、ローラ22は、図示しない駆動装置によって中心軸線22aを回転中心として回転可能である。
ロータリーダイカッタ21は、円柱状のマグネットシリンダ26と、このマグネットシリンダ26に磁気吸着された磁性体製のフレキシブルダイ23とを備える。フレキシブルダイ23は、電極材料17から電極14を打ち抜くための部材である。フレキシブルダイ23は、マグネットシリンダ26の径方向に沿って外周面から突出した形状であり、本実施形態では、フレキシブルダイ23が刃を構成している。フレキシブルダイ23は、エッチング処理によって金属板から製造される。ローラ22とロータリーダイカッタ21とは、ローラ22の外周面と、ロータリーダイカッタ21の外周面及びフレキシブルダイ23とが対向する状態に配置されている。
図4に示すように、ロータリーダイカッタ21を周方向に展開した展開図では、フレキシブルダイ23は略四角枠状である。フレキシブルダイ23の長辺を構成する部位は、ロータリーダイカッタ21の周方向に延びる部位である。そして、フレキシブルダイ23は、各長辺を構成する部位に第1刃部23aを備える。また、フレキシブルダイ23の短辺を構成する部位は、ロータリーダイカッタ21の軸線方向に延びる部位である。そして、フレキシブルダイ23は、各短辺を構成する部位に第2刃部23bを備える。よって、フレキシブルダイ23は、一対の第1刃部23aと一対の第2刃部23bとを備える。なお、フレキシブルダイ23は、一対の第1刃部23aのうちの一方の第1刃部23aに、電極14のタブ18を打ち抜くタブ用刃部24を備える。タブ用刃部24は、ロータリーダイカッタ21の軸線方向に沿って延びる長辺部24aと、ロータリーダイカッタ21の周方向に沿って延びる短辺部24bとを備える。
図2、図3(a)又は図3(b)に示すように、ロータリーダイカット装置20は、ロータリーダイカッタ21に装着される弾性部材30を備える。弾性部材30は、弾性を有する材料としてのスポンジによって形成されており、フレキシブルダイ23に沿う四角枠状である。弾性部材30は、フレキシブルダイ23全体を覆う形状であり、フレキシブルダイ23が挿入される挿入溝30aを備える。弾性部材30は、一対の長辺に沿う部位に第1弾性部31を備える。一対の第1弾性部31のうち、一方の第1弾性部31において、タブ用刃部24に対応した部位にタブ用弾性部33を備える。そして、各第1弾性部31は、それぞれ第1刃部23aを覆うとともに、タブ用弾性部33は、タブ用刃部24を覆う。また、弾性部材30は、一対の短辺に沿う部位に第2弾性部32を備える。各第2弾性部32は、それぞれ第2刃部23bを覆う。
図2に示すように、上記構成のロータリーダイカット装置20では、回転するロータリーダイカッタ21とローラ22との間に、上述の電極材料17が送り込まれる。すると、弾性部材30を介して、フレキシブルダイ23とローラ22の外周面との間で電極材料17が挟み込まれ、弾性部材30を介したフレキシブルダイ23によって電極材料17がローラ22に向けて押圧される。すると、電極材料17にフレキシブルダイ23から荷重が加えられるとともに、電極材料17から電極14が打ち抜かれる。
ロータリーダイカッタ21の回転に伴い、フレキシブルダイ23は、ロータリーダイカッタ21の周方向に沿って順番に電極材料17に押し当てられていく。ここで、ロータリーダイカッタ21の軸線方向に沿ったロータリーダイカッタ21の断面視を用いて、フレキシブルダイ23の電極材料17への押し当て状態を説明する。
まず、図5(a)及び図5(c)に示すように、一方の第2刃部23bにおいて、ロータリーダイカッタ21の軸線方向に延びる全体が、弾性部材30の第2弾性部32を介して電極材料17に押し当てられる。一方の第2刃部23bは、第2弾性部32を介して電極材料17に対し線接触した状態で押し当てられる。
ロータリーダイカッタ21の回転に伴い、一方の第2刃部23bの後、図5(b)に示すように、一対の第1刃部23aが、第1弾性部31を介して長手方向に沿って順番に押し当てられていく。このとき、各第1刃部23aにおいて、その長手方向に沿う一部のみが第1弾性部31を介して電極材料17に押し当てられる。よって、各第1刃部23aは、第1弾性部31を介して、長手方向に沿う一部が電極材料17に対し点接触する状態で押し当てられる。
最後に、フレキシブルダイ23の他方の第2刃部23bにおいて、ロータリーダイカッタ21の軸線方向に延びる全体が、第2弾性部32を介して電極材料17に押し当てられる。
弾性部材30は、フレキシブルダイ23の部位毎に異なる厚みに製造されている。弾性部材30において、第2弾性部32、及びタブ用弾性部33においてタブ用刃部24の長辺部24aを覆う部位、すなわち、ロータリーダイカッタ21の軸線方向に延びる部位は、その他の部位より薄い。また、弾性部材30において、第1刃部23aを覆う第1弾性部31、及びタブ用刃部24の短辺部24bを覆う部位、すなわちロータリーダイカッタ21の周方向に延びる部位は、その他の部位より厚い。
次に、弾性部材30を備えたロータリーダイカット装置20による電極14の製造方法を説明する。
図6に示すように、まず、ロータリーダイカッタ21によって電極材料17を打ち抜く際に、フレキシブルダイ23によって電極材料17に作用する面圧に応じて、電極材料17に発生する応力を応力計測器によって計測・解析し、電極材料17での応力分布を計測・解析する工程を行う(ステップS11)。次に、応力計測器によって計測・解析された応力分布をパソコン等で立体化して応力分布図を作成する工程を行う(ステップS12)。立体化した応力分布図は、フレキシブルダイ23に対し、電極材料17での応力分布を反映させているため、外郭は、フレキシブルダイ23の形状に合う四角枠状である。そして、立体化された応力分布図では、応力が大きい部位ほど高さが高くなる。したがって、一対の第1刃部23a、及びタブ用刃部24の短辺部24bのように、電極材料17に点接触し、電極材料17に発生する応力が高い部位では、応力分布図の高さは高くなる。一方、一対の第2刃部23b、及びタブ用刃部24の長辺部24aのように、電極材料17に線接触し、応力の低い部位では、応力分布図の高さは低くなる。
次に、例えば、スリーディープリンタを使用して、応力分布図をスポンジに具現化し、応力分布を立体化させる工程を行い(ステップS13)、弾性部材30を製造する(ステップS14)。製造された弾性部材30において、第1弾性部31やタブ用弾性部33において短辺部24bを覆う部位は、応力分布図における応力の大きい部位であり、応力が大きいほど厚みが厚くなっている。
一方、製造された弾性部材30において、第2弾性部32や、タブ用弾性部33において長辺部24aを覆う部位は、応力分布図における応力の小さい部位であり、応力が小さいほど厚みが薄くなっている。
ここで、図5(c)に示すように、ロータリーダイカッタ21の外周面となるマグネットシリンダ26の表面からのフレキシブルダイ23の突出量を、フレキシブルダイ23の高さLとし、電極材料17の厚みをTとする。また、弾性部材30が、ロータリーダイカッタ21からの荷重を受けて弾性変形したときの厚みをHとする。
フレキシブルダイ23によって電極材料17がローラ22に向けて押圧されたとき、弾性部材30を介したフレキシブルダイ23によって電極材料17の打ち抜きを可能とするためには、フレキシブルダイ23の高さLが、電極材料17の厚みTと、荷重によって弾性変形したときの弾性部材30の厚みHとの和よりも長くなる必要がある。これは、荷重によって弾性部材30が弾性変形したときの厚みHと電極材料17の厚みTとの和が、フレキシブルダイ23の高さL以上であると、フレキシブルダイ23が電極材料17を厚み方向に打ち抜ききれないためである。
よって、以下の式が成立する。
L>T+H…式
弾性部材30は、フレキシブルダイ23の部位毎に厚みを異ならせて製造されるが、電極材料17に発生する応力が最大となる部位(第1弾性部31や短辺部24b)の弾性変形後の厚みHにおいて、式が成立するように弾性部材30が製造される。
そして、製造された弾性部材30をロータリーダイカッタ21に装着し、弾性部材30が装着されたフレキシブルダイ23によって、電極材料17から電極14を打ち抜く工程を行う(ステップS15)。その結果、電極材料17から電極14が製造される。
ロータリーダイカット装置20による電極材料17の打ち抜きの際、弾性部材30は、フレキシブルダイ23によって電極材料17に押し当てられ、圧縮するように弾性変形する。すると、弾性部材30には、圧縮状態から原形状への復帰力が発生する。ここで、弾性部材30における第1弾性部31やタブ用弾性部33において短辺部24bを覆う部位では、弾性部材30の厚みが厚いことから、原形状への復帰力も大きくなる。このため、弾性部材30の復帰力により、フレキシブルダイ23が電極材料17から離れる方向へ押し返される。その結果として、フレキシブルダイ23から電極材料17に加わる面圧が緩和される。
その一方で、弾性部材30における第2弾性部32や、タブ用弾性部33において長辺部24aを覆う部位では、弾性部材30の厚みが薄いことから原形状への復帰力も小さくなる。このため、フレキシブルダイ23が電極材料17から離れる方向へ押し返される力は弱く、フレキシブルダイ23に発生する面圧が僅かだが緩和される。
その結果として、フレキシブルダイ23の全体で電極材料17を押圧する力が均され、フレキシブルダイ23の全体で、同じ面圧で電極材料17が押圧され、打ち抜かれる。
上記実施形態によれば、以下のような効果を得ることができる。
(1)ロータリーダイカット装置20を用いた電極14の製造方法では、ロータリーダイカッタ21のフレキシブルダイ23に弾性部材30を装着する。そして、弾性部材30は、電極材料17に発生する応力に応じて部位毎に厚みが調節されている。具体的には、電極材料17に発生する応力が大きいほど弾性部材30の厚みを厚くし、電極材料17に発生する応力が小さいほど弾性部材30の厚みを薄くした。このため、フレキシブルダイ23で電極材料17を打ち抜く際に、弾性部材30の部位毎に適した復帰力によって、電極材料17に作用する面圧を均すことができる。その結果として、電極材料17においては、フレキシブルダイ23による押圧によって発生する応力が集中することが抑制され、応力集中を原因とした金属箔からのバリの発生や、活物質の脱落を抑制できる。
(2)ロータリーダイカット装置20を用いた電極14の製造方法では、搬送されていく電極材料17に対し、回転するロータリーダイカッタ21を押し当てて電極14を打ち抜く。このため、電極材料17の搬送を停止させることなく、電極14を製造することができ、電極14の生産性が低下しない。
(3)電極材料17に発生する応力に応じて弾性部材30を製造する。このため、フレキシブルダイ23の形状に応じた弾性部材30を製造することができる。したがって、フレキシブルダイ23を取り換えることなく、異物の発生を抑制しながら電極14を製造することができる。
(4)ロータリーダイカッタ21のフレキシブルダイ23に弾性部材30を装着して、電極材料17から電極14を打ち抜く。このため、フレキシブルダイ23が電極材料17を直接打ち抜く場合と比べると、フレキシブルダイ23を弾性部材30で保護し、しかも、弾性部材30の復帰力によって、フレキシブルダイ23に発生する応力を緩和することができるため、フレキシブルダイ23を劣化しにくくすることができる。
(5)ロータリーダイカッタ21は、マグネットシリンダ26にフレキシブルダイ23を磁気吸着して構成されている。フレキシブルダイ23は、エッチングにより製造でき、フレキシブルダイ23をマグネットシリンダ26に磁気吸着するだけでよく、ロータリーダイカッタ21を簡単に製造できる。
(6)ロータリーダイカット装置20を用いて製造された電極14では、金属箔15に針状のバリが発生しにくい。このため、電極14を使用した二次電池において、バリによって異なる極性の電極14が短絡することを抑制できる。
(7)電極材料17に発生する応力が最大となる部位で弾性変形したときの弾性部材30の厚みHにおいて、式(L>T+H)が成立するようにした。このため、弾性部材30が弾性変形してもフレキシブルダイ23によって電極材料17を打ち抜くことができる。
なお、上記実施形態は以下のように変更してもよい。
○ ロータリーダイカット装置20において、ロータリーダイカッタ21は、マグネットシリンダ26にフレキシブルダイ23を磁気吸着させた構成でなくてもよい。ロータリーダイカッタは、円柱状のロータリー部材の表面に、彫刻によって刃を形成したものでもよいし、円柱状のロータリー部材の表面に溝を形成し、その溝に刃を組付けて形成したものでもよい。
○ フレキシブルダイ23の形状は、電極14の形状に合わせて適宜変更してもよい。
○ 弾性部材30は、スポンジでなく、ゴムやフェルトのように弾性を有する樹脂材料に変更してもよい。要は、フレキシブルダイ23によって圧縮された際に、弾性部材30に、原形状への復帰力を発生させる材質であれば、弾性部材30の材料は適宜変更してもよい。
○ 応力分布図を具現化し、応力分布を反映させた弾性部材30を製造する際、実施形態ではスリーディープリンタを使用したが、スリーディープリンタ以外の方法で弾性部材30を製造してもよい。例えば、応力分布図に合った成形型を製造し、その成形型を使用して弾性部材30を製造してもよい。
○ 電極材料17に発生する応力の計測方法は、電極材料17をロータリーダイカッタ21とローラ22の間に直接挟み込んで計測するのではなく、ロータリーダイカッタ21とローラ22の間に加圧フィルム等を挟み込んで計測してもよいし、CAE等の解析結果を用いてもよい。
○ 実施形態では、シート状物として電極14に具体化したが、シート状物は、液晶フィルムや、FRPのような繊維強化プラスチック、基板に配線パターンが形成された電子基板等に具体化してもよい。
○ 電極14は、金属箔15の両面に活物質層16を備える構成としたが、金属箔15の片面に活物質層16を備える構成であってもよい。
○ 電極14は、金属箔15の一辺の一部から突出した形状のタブ18を備える構成としたが、これに限らない。二次電池の電極組立体を、一枚の正極の帯状電極と、一枚の負極の帯状電極とを、捲回軸線を中心に捲回したタイプとした場合、電極は、一方の長手方向全体にタブを備える構成としてもよい。
○ 蓄電装置は、二次電池でなく、電気二重層キャパシタ等の他の蓄電装置に適用してもよい。
○ 二次電池は、リチウムイオン二次電池であったが、これに限らず、他の二次電池であってもよい。要するに、正極活物質と負極活物質との間をイオンが移動するとともに電荷の授受を行うものであればよい。
次に、上記実施形態及び別例から把握できる技術的思想について以下に追記する。
(イ)前記ロータリーダイカッタは、円柱状のマグネットシリンダと、該マグネットシリンダに磁気吸着されたフレキシブルダイとを備えるロータリーダイカット装置によるシート状物の製造方法。
(ロ)前記シート状物は、蓄電装置の電極であるロータリーダイカット装置によるシート状物の製造方法。
(ハ)前記蓄電装置は二次電池であるロータリーダイカット装置によるシート状物の製造方法。
14…シート状物としての電極、15a…帯状金属箔、16a…活物質の層、17…長尺材料としての電極材料、20…ロータリーダイカット装置、21…ロータリーダイカッタ、22…ローラ、23…刃としてのフレキシブルダイ、30…弾性部材。

Claims (3)

  1. 外周面から突出した刃を有するロータリーダイカッタと、
    前記刃及び前記ロータリーダイカッタの外周面に対向して配置されたローラと、を有し、
    前記ロータリーダイカッタと前記ローラとの間に長尺材料を挟み込んで、前記刃によって前記長尺材料からシート状物を打ち抜くロータリーダイカット装置によるシート状物の製造方法であって、
    前記ロータリーダイカッタと前記ローラとの間に長尺材料を挟み込んで前記刃を前記長尺材料に押し当てた際に前記長尺材料に発生する応力を計測・解析する工程と、
    計測・解析された応力を反映させた応力分布図を作成する工程と、
    前記応力分布図を立体化する工程と、
    立体化された前記応力分布図を、弾性を有する材料に反映させた弾性部材を製造する工程と、
    前記弾性部材を前記ロータリーダイカッタに装着し、前記弾性部材を介した前記刃によって、前記長尺材料を打ち抜く工程と、を含むことを特徴とするロータリーダイカット装置によるシート状物の製造方法。
  2. 前記長尺材料は、帯状金属箔に活物質の層を設けた電極材料である請求項1に記載のロータリーダイカット装置によるシート状物の製造方法。
  3. 前記ロータリーダイカッタの外周面からの前記刃の突出量である高さをL、前記長尺材料の厚みをT、前記弾性部材が前記ロータリーダイカッタからの荷重を受けて弾性変形したときの厚みをHとすると、L>T+Hが成立する請求項1又は請求項2に記載のロータリーダイカット装置によるシート状物の製造方法。
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