JP2017022393A - パワーモジュールとその製造方法 - Google Patents

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博和 佐野
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Tetsuya Tada
哲也 多田
昌宏 丸山
Masahiro Maruyama
昌宏 丸山
盛雄 中村
Morio Nakamura
盛雄 中村
朋陽 梅本
Tomoaki Umemoto
朋陽 梅本
武 三室
Takeshi Mimuro
武 三室
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Abstract

【課題】低炭素社会を実現する新パワー半導体、パワーデバイス用途などに大電流、高放熱、高耐熱(180℃以上)に優れたパワーデバイスモジュールを提供する。
【解決手段】リードフレーム基板のコアになる金属板に高耐熱性樹脂5が充填され、導体回路の配線、パッドなどが表裏に形成され、放熱金属体2及び導体回路3がリードフレームと電気的に接続(導通)されている。導体配線は、上下の外層面とコアになるやぐら部分を使用して自由に配線する事ができ、放熱金属2も電気回路などと分離絶縁して発熱部から直接直下、もしくは直上に金属結合で配置する。
【選択図】図2

Description

本発明は、低炭素社会を実現するために、電子機器のパワー半導体、次世代パワー半導体、パワーモジュール等を用いた電流制御回路、及び大電流、高耐熱の最適な配線モジュール提供とその製造方法に関するものである。
低炭素社会に向け、電子機器の高性能化、小型化要求などに伴い、次世代パワー半導体(SiC)、パワー系電子部品等を用いた低損失を実現する回路モジュールには、大電流、高耐熱、高放熱と更なる小型化が求められている。また、パワー系電子部品(半導体素子等)は大電流と高温を伴うため、大電流、高耐熱、高放熱特性に対応する配線モジュールの提供と実装が必要となってきている。
低炭素社会に向けた制御機器、モータ等の産業機器の高性能化に伴い、大電力・高効率インバータなど大電力、大電流モジュールの変遷が進み、パワー半導体素子、大電流から熱が大量に発生、増加してきている。電気自動車(EV)、ハイブリッド自動車(HEV)、ロボット、太陽光発電、風力発電のパワーコンディショナー、産業用モータ、オン/オフスイッチングロスなどではSiC(シリコンカーバイド)の採用で大電流制御やハイパワー電源、モータ回路など様々な用途で電気的負荷の大きい小型化、高効率化進められ、この発熱を効率良く放熱するため、大電力モジュール基板では、現状では要求に沿った熱伝導を持つ窒化アルミ、窒化珪素などのセラミックス基板とその表裏に銅板、アルミ板などの金属板を接合する場合が多い。
一方で、コスト面から放熱性を改良する技術として、従来のガラスエポキシ樹脂によるプリント基板に対し、アルミ金属基板や銅金属基板を使用し、片面、もしくは両面に絶縁層を介して、導体回路を形成する金属ベース基板が知られている。しかし、SiCパワー半導体などハイパワーを使用する場合は、このような金属基板は小電力用途で耐熱、放熱性が不十分など多くの課題がある。
大電流、高耐熱、高放熱を要求される基板などは、従来はアルミナや窒化アルミなどのセラミックス基板が利用されるケースが多い。耐熱性に優れて300℃から400℃に耐えられるが、一方でセラミックス基板はコストが高く、機械的衝撃など、強度に弱いなどの課題を持ち、配線基板モジュールとして機能面、パーフォーマンスを含め十分対応ができていない。
特許3214696号公報
上記の金属ベース基板、およびセラミックス基板は、ハイパワーデバイス用途で仕様、性能及びコスト面でまだ両立させることが困難なため、熱可塑性樹脂にリードフレームを一体化した射出成形による熱伝導モジュールが提案されている。しかし、成形面でフィラーなどの充填が十分できない、コストアップ、耐熱性、放熱性が不十分などの課題がある。従って、従来の金属ベース基板、及びセラミックス基板は、性能面、コストパーフォーマンス等を含め大きな課題となっていた。
また、発熱部品であるパワーデバイスなどに対して耐熱、部品直下への金属体を通じた高熱伝導、高効率な放熱が十分できていなかった。
本発明のパワーデバイスモジュールは、このような背景に基づき大電流、高耐熱、高放熱面等において最も優れ、ハイパワーデバイスなどの発熱部品搭載可能な大電流、高耐熱、高放熱配線モジュールとして最も有効である。
本発明は、実施例にあげた高耐熱性の熱硬化性樹脂、又は熱可塑性樹脂をリードフレームの絶縁層として充填し、放熱部、及び大電流回路部は、最も効率を高める金属結合で高い接続信頼性を確保するパワーデバイスモジュールと製造方法を提供する。
また、大電流用導体配線を表裏に金属結合を通して多層化して自由に配置することができ、表裏は同一平面上で制御用配線を併設することも可能である為、接続信頼性高く、小型化でより効率的な高放熱パワーデバイスモジュールを提供することができる。
導体配線は、リードフレームのコア層と基板表裏の3層以上にまたがり各層にはパターン仕様に準じた導体回路を任意に形成することができる。また、内層に形成するリードフレームの金属柱構造の大きさ、高さなども仕様に合わせて自由なサイズと配置構造を提供することができる。
表裏の表層には、集積回路(IC)部品など搭載のファインな導体回路を形成することができる。
その他に内層に充填する耐熱性絶縁樹脂には小型化のために部品(L:コイル、C:コンデンサ、R:抵抗、IC:集積回路)など内蔵することも可能である。
本発明は、金属板をリードフレーム材として、パターン形成後のリードフレーム隣接間、及び上下間は高耐熱性樹脂の充填により絶縁層を形成し、表裏外層には導体回路形成を行ない大電流の導体配線、及び制御配線と高放熱をリードフレームの金属結合通じて同時に達成でき、放熱性に優れ、半導体部品を直接搭載できるパワーデバイスモジュールを実現、提供する。
リードフレーム材として、銅を主体に無酸素銅(記号:C1020)、タフピッチ銅(記号:C1100)とその他の銅合金など選択して使用する。
大電流導体配線と制御用導体配線を3層以上にまたがり任意に設けることが可能であり、実施例としては、導体と高耐熱性絶縁層の構造体の外層部に無電解銅メッキ、及び電解銅メッキを施した後に、感光性液状エッチングレジスト(又は、感光性ドライフィルムエッチングレジスト)の形成、露光、現像、エッチング工程を通して導体回路の配線を形成する。
本発明は、上記課題を解決するため、リードフレームと耐熱性絶縁樹脂をモジュールの構造、仕様に応じた形状に成形、加工する製造プロセスが可能である。大電流に対応できるリードフレームとの絶縁層の積層熱プレス、又は印刷充填により接続信頼性高い、ハイパワーデバイス半導体、大電流用途向けの放熱性に優れた高耐熱のパワーデバイスモジュールを従来にない製造法で高性能、かつ低コスト化を実現できる特徴がある。
本発明のリードフレームの間に充填する絶縁層として、実施例として180℃以上耐えられる高耐熱性樹脂で熱可塑性LCP(液晶ポリマー)、熱硬化性樹脂でノボラック型、イミダゾール型エポキシ、シアネート樹脂など選択でき、ボイド発生無きように積層熱プレス、または真空印刷などで充填し、金属構造体との密着性を高め、リードフレーム回路面と絶縁層を面一に大電流と高放熱を実現するパワーデバイスモジュールを提供することができる。
高耐熱性樹脂としては、熱硬化性樹脂、又は熱可塑性樹脂のどちらでも選択でき、高耐熱性樹脂である上記エポキシ、PEEK、フェノール、LCP、ポリイミド、シアネート、スーパエンプラ系などからなる耐電圧、機械強度高い樹脂などを使用する。
これにより、リードフレームと導体パターンの組合せにより、より高温、及び厳しい温度サイクル環境に耐えられる最適で接続信頼性が最も高い大電流、高耐圧、高放熱の配線モジュールを提供することができる。
上記リードフレームによる金属構造体の配線と表裏(外層部)の制御用導体配線を作成する場合、実施例として、無電解銅メッキ、及び電解銅メッキを25μmから50μm程度に表層の回路面側に施し、その後、感光性エッチングレジスト、露光、現像、銅エッチングプロセスを行うことで制御用導体配線などのファインなパターン形成を行なう事ができる。銅メッキを施す樹脂表面には、導体配線のためのメッキの密着強度をあげるため、絶縁層の樹脂面は銅メッキ前にあらかじめアンカー効果を上げる粗化処理を実施する。
外形されたリードフレーム構造体の導体パターン形成体を、厚み方向の上下両側からさらにエッチングすることで、凹凸形状にして、高耐熱性樹脂を充填する事で表裏導体下部に任意に絶縁層を入れることができ、外層のパターン、コア層のパターンを入れた3層以上の金属構造体の櫓を形成することができる。
さらにエッチングを実施することにより、3層以上の多層構造体を形成することができる。
表裏導体配線のパッドパターン部とリードフレームとの金属結合体(構造体)は、導通、または分離を任意に設定、配置することができ、大電流配線、ファインな制御配線、及び放熱導体路などを設けることができる。上記エッチングにより、任意の金属柱(凸構造体)形状の作成、並びに配線を図4、図5の断面図に示すような多層構造の配線モジュールを作成することができる。
(プロセス概要)
実施例は、核になる櫓部分の金属構造体を中心に先に導体部分を形成し、配線仕様などに準じ表裏導体回路、導体接続(金属結合)等を設計、構成し、その金属構造体層間には、高耐熱性絶縁樹脂を充填、封止などにより、大電流、高放熱に最適化した配線モジュール構造を生産することを特徴とする。
これにより、表裏のパターンへの素子などの部品搭載、金属結合構造での高放熱、大電流の双方に対して最適なパワーデバイスモジュールを提供する事が出来る。
主な概略手順は次の通りとなる。
1)リードフレームの内層にあたる導体回路部(外形パターン)の作成
核になる金属構造体部分を作成する。リードフレームに金型プレス、又はエッチ ングを実施して、導体回路のコア部分を形成する。
また、金属柱凸凹などは、必要に応じさらにエッチングで掘り下げ形成する。
2)リードフレーム構造体の研磨、及び粗化実施
3)リードフレーム構造体に耐熱性樹脂の充填(印刷、または積層熱プレス)
熱硬化性、又は熱可塑性樹脂から選択する。
4)リードフレーム構造体表層部をセラミックバフにて、上下面研磨、粗化工程
5)無電解銅メッキ⇒電解銅メッキ工程による表層全面パネルメッキなど実施
6)外層配線回路形成のため、感光性エッチングレジスト(又は、感光性ドライフィ ルムエッチングレジスト)工程
7)感光性エッチングレジスト、又はドライフィルムへの露光工程
8)現像工程
9)配線回路形成のための銅エッチング工程
10)ソルダーレジスト形成工程
11)ニッケル(Ni)メッキ、及び金(Au)メッキ工程など処理
12)リードフレームをVカット、ルータ、レーザカット又は金型プレスなどで個片化 処理
本発明により、大電流、高耐熱、高放熱性に優れたハイパワーデバイスモジュールを提供することができる。また、大電流配線とファインな制御配線の導体回路を櫓構造の金属結合を含め、表裏に自由に配線、併設することができる。また、必要に応じて金属構造体を任意に配置することができ、熱による応力の緩和のための構造設計などを施し、短い工程で配線モジュール基板製造を実施できる為、量産性を背景とした生産に適している。
従来、及び次世代のパワーデバイスモジュールにおいても高性能のため小型化でき、大判サイズ、多面付けでの基板製造プロセスを実施できるため、生産性を容易に上げることができる。
次世代パワー半導体などに向け、高耐熱性樹脂(180℃以上)が要求され、これらの樹脂選択により、耐衝撃性、耐環境性に優れた最適なパワーデバイスを直接実装できる大電流配線モジュールを提供することができる。
パワーデバイスモジュールの概略平面説明図 パワーデバイスモジュールの断面説明図 パワーデバイスモジュールの導体回路と実装例の平面図 パワーデバイスモジュールの断面説明図(3層構造体と統合図) パワーデバイスモジュールの断面説明図(金属柱構造図)
1 リードフレーム材
2 大電流、又は放熱用導体回路
3 表層導体回路
4 内層導体回路
5 高耐熱性樹脂(熱可塑、又は熱硬化性)
6 コンデンサ(実装部品)
7 抵抗(実装部品)
8 ソース/ゲート電極
9 ヒートシンク(アルミなど)
10 パワーデバイス(SiC)半導体など
11 金属ブロック
12 コレクタ電極
13 金属プレート(銅)
14 金属柱
図面、符号などに基づき実施例、及び製造法を下記に記述する。
実施例における、図1は、上面から見たパワーデバイスモジュール平面図の一例を表す。この平面図は、導体回路、及びパッドなどが見られ、導体間は180℃以上に耐える高耐熱性樹脂5による絶縁材にて形成される。この高耐熱性樹脂5は熱硬化、熱可塑性のどちらでも選択でき、主にノボラック型、イミダゾール型エポキシ、フェノール類、PEEK(ポリエーテル・エーテルケトン)、LCP(液晶ポリマー)、ポリイミド、ポリアミドイミド、スーパエンプラ、シアネート、BTレジン他の耐熱高分子材料など選択でき、高耐熱、絶縁、高耐電圧性を持つ材料が使用できる。
配線導体間の距離、パッドの形状(パターン)などはそれぞれのパワーデバイスモジュール仕様、耐電圧に耐えられる沿面距離等を考慮して設計、配置する。通常パワーデバイスが搭載される側は主に高放熱を行うためのヒートシンクなどが配置されるケースが多いが、表裏はリードフレーム(金属構造体)を直接介した金属結合で熱伝導率(約390W/mK)の良好な放熱動作が行われる構造をとることができ、発熱部が高温になることを緩和することができる。
リードフレーム材としては、種々の合金類、無酸素銅(記号:C1020)、タフピッチ銅(記号:C1100)などが選択でき、例えば、厚みは200μmから500μmで大電流に対応することができる。次世代パワー半導体向けなどは500μmから1mm程度で、電流量、モジュール仕様に応じて、任意に設定することが可能である。従って、加工性、電気伝導性、電流容量、配線、パッドパターンなど設計考慮し、金属材料、厚みなどを選択して最適化することができる。
リードフレーム材の導体回路形成方法としては、エッチングによる形成、金型プレスによる打ち抜きなど有り、パターンの同一性、生産性の面から好ましい方を選択できる。
金型プレスの場合は、バリなどが発生しやすいことから、樹脂充填前には機械研磨、若しくは化学研磨工程を実施して、バリを事前に除去し、滑らかに平坦化しておく必要がある。
機械研磨としてはセラミックバフなどを活用し、リードフレームの上下面に沿って移動させ平坦化する事が出来る。研磨後は、高耐熱性樹脂との密着力をあげるために化学研磨などによりリードフレーム構造体を事前に粗化する。
導体回路形成されたリードフレーム構造体に高耐熱性樹脂を充填するに当たっては、以下の2つの方法がある。
ひとつは熱硬化性樹脂を充填する方法で、インク状樹脂の場合は高温で軟化させ脱泡して、メタルマスク、又はシルクスクリーン印刷法にてスキージなどを使用し真空充填などを実施し、熱硬化させる。
熱硬化性樹脂では、高耐熱性のノボラック型エポキシ樹脂、イミダゾール型エポキシ樹脂、PEEK、シアネート樹脂他など多品種の高耐熱性樹脂から選択し、充填することでパワーデバイス向けに大電流、高放熱で性能の高いデバイスモジュールを提供できる。
もう一方は、熱可塑性樹脂の充填方法で、LCP(液晶ポリマー)などは耐熱性樹脂シートを高温(300℃以上)で積層熱プレスを行ない、リードフレーム間へ絶縁層を積層封入し成形する。樹脂成形方式としては、射出成形やトランスファー成形が一般的に利用されている。
シート状のプリプレグ材料を使用の場合は、リードフレーム構造体のベースになる導体回路化されたリードフレーム材に耐熱性絶縁樹脂のシートをレイアップし、その上下には離型性を有するクッション材を配置し、プレス板(SUS板)で挟むことが好ましい。熱プレスの熱盤とSUS板等のプレス板間には、クッション材など離型紙を置くことにより、打痕の防止とプレス押圧力が均一になるように配置する。
上記レイアップ後は、樹脂により選択された温度プロファイルに準じて、熱プレスによる積層を実施し、その結果は図4(a)(b)、又は図5(a)(b)に示される積層体構造を得ることができる。
熱プレスによる熱硬化樹脂に対する硬化温度は一例として160℃から180℃範囲で、圧力は2MPaから5MPaが適切であるが、熱可塑性樹脂の温度は300℃以上を必要とする場合が多い。
これらの絶縁層としての耐熱性樹脂は熱硬化、熱可塑性のどちらでも可能で、主にノボラック型、イミダゾール型エポキシ、フェノール類、PEEK(ポリエーテル・エーテルケトン)、LCP(液晶ポリマー)、ポリイミド、ポリアミドイミド、スーパエンプラ、シアネート、BTレジン他の耐熱高分子材料など選択でき、高耐熱、絶縁、高耐電圧性を持つものが使用できるが、それぞれ耐熱性樹脂仕様に準じ、樹脂充填に必要な温度プロファイルを最適化する。
どちらの耐熱性樹脂を使用した場合も、リードフレーム面に仮に樹脂が付着した場合、セラミックバフなどにて表面研磨を実施し、平坦化してリードフレーム上面の樹脂を完全に除去する。
その後、パネルメッキなど銅メッキを実施するにあたり、密着強度を確保するため樹脂面はあらかじめ機械研磨、化学研磨、光研磨などで樹脂表面を粗化、又は改質を実施する。
高耐熱性樹脂が充填され表面が平滑化されたリードフレーム構造体基板に対し、パラジューム触媒など添加し、無電解銅メッキ、電解銅メッキ(パネルメッキなど)を全面に実施する。
モジュールが多面付けの大判サイズのパネルメッキ表面が平坦、平滑になっているかを確認し、その後導体回路形成を実施するために、機械研磨、化学研磨などで表面を平坦化、平滑に仕上げる。
平滑化された外層部分の導体回路を形成するために、感光性液状エッチングレジスト、又はドライフィルムエッチングレジストをラミネートし、配線パターンフィルムなどに合わせて露光工程を実施する。通常、配線の必要な部分は露光によりレジスト硬化させ、配線のない未露光部分はそのままのレジストを残す。
表層部(外層)が露光されたリードフレーム基板は、炭酸ナトリウム水溶液にて導体回路形成のため現像工程を実施する。
露光された部分はレジストが硬化され配線部分を残すことができるため、エッチングを塩化第二鉄、又は塩化第二銅溶液にて実施し、露光部分以外の金属部を除去する。
エッチング後は残された感光性レジストなどを水酸化ナトリウム水溶液にて剥離し、洗浄、乾燥させることにより導体回路を形成する。
外層の導体回路形成後、ソルダーレジストなどを施した後に、表面処理を実施する。
表面処理は金属の導体上に、ニッケル(Ni)メッキ、金(Au)メッキなどパワーデバイス搭載に適した表面処理仕様にて仕上げる。例えば、Au−Sn共晶などで半導体素子など接合実装する場合は、金メッキなどが好ましい表面処理となる。
各パワーデバイスモジュール(導体回路など)は、ボードに面付けされた状態になっているため、プレス金型、Vカット、ルータ、レーザなどで外形を個片化処理することで、設計仕様に応じてリードフレーム導体配線回路部とそれ以外のフレーム部は、分離することができる。
(モジュール構造図、特徴、及びその詳細説明)
実施例における図2はパワーデバイスモジュール概略平面説明図1のA−A’断面図の例である。構造図、特徴とその製造法など詳細の説明については以下の通りである。
リードフレーム基板のコアになる金属板に高耐熱性樹脂5が充填され、導体回路の配線、パッドなどが表裏に形成され、放熱金属体2及び導体回路3など前記リードフレームと電気的に接続(導通)されていることを特徴に、表裏と内層に任意に配置することができる。
従って、導体配線は上下の外層面とコアになるやぐら部分を使用して自由に配線する事ができ、放熱金属2も電気回路などと分離絶縁して発熱部から直接直下、もしくは直上に金属結合で配置することもできるため、さらなる高放熱性が得られる構造を容易に設計することができる。
大電流、又は放熱導体回路2と制御導体回路3はリードフレーム部ベースに外層部と銅メッキにて結合され、導体回路4は配線回路として表層部と裏面接合、及び表層部と内層接合など自由に設ける事ができる。
リードフレーム部と充填樹脂は密着強度を高め、表裏に金属結合されている部分は表裏のパッドと内部の導体部より少し広く設定することで絶縁層の耐熱性樹脂と櫓を構成する金属部とをしっかり密着固定することができる。
実施例における図3は、図1の説明に追加して実装部品である抵抗7、コンデンサ6、パワーデバイス10などを実装する場合の平面図の一例を示す。図4(a)(b)は、A−A’から見た断面図を示し、上側には電子部品として、抵抗7、コンデンサ6、ソース/ゲート電極8が配置され、下側にはパワーデバイス部10は発熱が最も高いため、金属プレート13を介してヒートシンク9などが実装されるモデルの実施例となっている。金属プレート13と放熱ヒートシンク9間には通常は放熱シート、放熱接着剤などでしっかり密着固定される。
図4(a)と図4(b)との相違は、コンデンサ6と抵抗7間の導体回路を裏面の導体パターン経由にした場合(b)と、より近く導体回路を配置した場合(a)の断面構造の差を表している。
大電流が流れる導体回路(金属部)はリードフレームを使用するため、内層のパターン厚、パターン幅などは仕様に応じて広くすることなどにより、熱抵抗、電力損失などを低減することができる。
また、実施例では発熱の高いパワーデバイス部品などはヒートシンク側9に実装し、電子部品のコンデンサ6、抵抗7、集積回路などは反対(裏面)側に分散配置し実装することで、温度サイクル条件などが厳しい環境下においても、実装される部品との間で熱などに伴う半田クラックなどの防止、及び低減することも可能である。
外層導体パッド部とそれに接続される内層リードフレーム部は、金属結合されているため、大きな温度サイクル、熱膨張などにおける長期信頼性おいても問題なく、高い接続信頼性のパワーデバイスモジュールを提供することができる。
また、外層導体回路部のパッドサイズ、形状など製品仕様に応じて任意に設計、設定することができる特徴がある。
実施例における図5(a)、(b)は、最も発熱が高い部分の熱影響を緩和するために、発熱の大きいパワーデバイスと直接接触するSiC半導体10部分などを金属柱の放熱構造にした断面図を示す。
図4(a)、(b)からの進展形として、発熱部品との熱の影響を減少させるため、上側実装部品のコンデンサ6、抵抗7とヒートシンク9間は金属体を柱構造の金属柱14にすることで熱による影響緩和を図る。熱部品が搭載される下側には、熱緩和などを行うため金属柱を形成する場合には、やぐら部分を作成する時にリードフレーム下側を図のようにエッチングする。金属柱の大きさ、配置、数量、高さは製品仕様に応じて任意に設計し、形成することができる。核になる櫓部分のリードフレーム厚みにも影響するが、実施例として、金属柱部分の高さは0.2mmから0.6mmであるが、事前に熱シュミレーションによって設計評価するのが好ましい。
ヒートシンク9の材料としてはアルミ、又は銅が好ましい。アルミは銅より熱伝導率が低いが、軽量、小型化、低コスト化の面から適している。
大電流は、ソース電極/ゲート電極8、及びコレクタ電極12を通し、パワーデバイス部が最も高温となるため、接触する部分を金属柱構造14にする。金属柱の高さ、太さ、数量、形状などは任意に設定することができることから、最適な構造での提供が可能である。
また、断面図の上部に当たるコンデンサ6側、抵抗7側の部品実装側にも金属柱の構造を施すことができる。
通常、熱硬化タイプの耐熱性樹脂を使用する場合は、脱泡後スクリーンメッシュ、又はメタルマスクなど利用してスキージなどで充填する。または、真空印刷を活用して充填し、高温にて仮硬化のセミキュアさせた後に、さらにポストキュアして高温で熱硬化させる。
シート状プリプレグの場合は、リードフレーム基板のベースになる外形パターン化されたリードフレーム材に耐熱性絶縁樹脂のシートをレイアップし、その上下には離型性を有するクッション材を置き、プレス板(SUS板)で挟むことが好ましい。熱プレスの熱盤とSUS板等のプレス板間には、クッション材などの離型紙を置くことにより、打痕の防止とプレスの押圧力が均一になるように配置する。
上記レイアップ後は、樹脂により選択された温度プロファイルに準じて、熱プレスによる積層を実施し、その結果は図4(a)(b)、又は図5(a)(b)に示されるやぐら構造の積層体を得ることができる。
実施例として、熱可塑タイプの耐熱樹脂LCPを使用する場合は、シート状になった樹脂を熱盤を有した積層熱プレスにて(0MPa、260℃にて15分)、(5MPa、300℃にて30分)経過後に100℃で硬化させる。耐熱樹脂LCP(液晶ポリマー)は熱膨張係数(18ppm/℃)が銅と同じ小さいグレードのものも有り、耐薬品性、耐熱性、機械的強度が優れており、上記の熱硬化樹脂と同様にリードフレーム厚1mm程度の積層構造体を持つパワーデバイスモジュールの絶縁層として充填などに適用できる。
基板表面平坦化にするために、一例として、耐熱樹脂塗布後の基板に対し、セラミックバフなど使用し(コンベア速度:1m/min程度)リードフレーム材を含めて表面を研磨する。リードフレーム面が表面に露出するまで研磨を実施することにより、基板表面を平坦かつ平滑化する。密着強度を上げるために、表面は前記のように粗化、改質を実施する。
表層部が平坦化されたモジュール基板に対し、パラジウム等のメッキ触媒を付着させ、無電解メッキに電解メッキの組み合わせにより、一例として表面を20μmから50μmに均一にメッキする。
無電解メッキは、銅、ニッケルなどのメッキ液が使用されるが、その後に図4、及び図5は、銅エッチングにて大電流導体回路2、貫通導体回路3、及び導体回路4を形成するため、銅が好ましい。
表面に全面電解銅メッキを施した後に、感光性エッチングレジストなどラミネートし、導体回路2、3、4のパターン形状に応じて露光、現像、エッチングを実施し、形成する。
エッチング後は、残されたドライフィルムエッチングレジストなどを水酸化ナトリウム水溶液にて剥離し、その後洗浄、乾燥させることにより導体回路を形成することができる。
導体回路面に、ソルダーレジストを塗布し、導体回路形成後の表面処理を仕様に準じたメッキで表面処理を実施する。表面処理としては、通常ニッケル(Ni)メッキ、金(Au)メッキなど施されパワーデバイスの実装搭載に適した表面処理仕様が好ましい。
導体回路部とリードフレームが一体で金属結合して形成されている構造のため、大電流、放熱導体回路などを図2に示されるように決められた位置に絶縁樹脂と密接に密着させることができる。
リードフレーム枠の周辺部分は、その後の工程で個片化のため外形加工を実施する。外形加工後は、図1に示す。実施例としては、金型プレス打抜き、Vカット、ルータ、及びレーザカットなどの外形加工で仕上げる。
上記、実施例によるパワーデバイスモジュール製造により、制御導体(微細)回路と導体厚を高めた大電流導体回路をそれに伴う発熱に耐える金属構造体(櫓)で、表裏の実装回路面にパワーデバイス部品、パッケージ部品などを搭載して放熱、拡散性を高め、部品の長寿命化、コンパクト化、軽量化に適した課題を解決するパワーデバイスモジュールを提供することができる。

Claims (3)

  1. パワーデバイス部品と、パッケージ部品と、金属構造体と、耐熱絶縁樹脂と、金属プレートと、ヒートシンクと、を有するパワーモジュールであって、前記金属構造体の上面及び下面は、前記耐熱性絶縁樹脂の両面に露出した表層部を有しており、前記構造体は大電流用導体又は高放熱用導体とは独立した回路構成であり、前記大電流用導体又は高放熱用導体より厚みが薄い制御用導体を含み、前記配線回路は、さらに、前記表層部に金属接合され、前記表層部より広く覆う表層導体回路を含み、一つ又は複数の前記パワーデバイス部品が、前記大電流用導体又は高放熱用導体の下面に配置され、前記パワーデバイス部品に対して前記金属プレートを介して前記ヒートシンクが実装されることを特徴とするパワーモジュール。
  2. 請求項1記載のパワーモジュールで、金属構造体の下面を柱構造とし、金属構造体と金属プレートの間に空域を形成し、熱による応力の緩和を図ることを特徴としたパワーモジュール。
  3. 請求項1記載のパワーモジュールの製造方法であって、金属板をエッチング又は金型プレス成型することにより、大電流導体又は高放熱用導体と、制御用導体とが形成された金属構造体を形成する工程と、前記表層部が耐熱性絶縁樹脂の両面に露出するように、耐熱性絶縁樹脂を充填する工程と前記表層部に結合され、前記表層部より広く覆う表層導体回路を形成する工程と、を有することを特徴とするパワーモジュールの製造方法。
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