JP2017021516A - 電子機器、及び、接触座標処理プログラム - Google Patents

電子機器、及び、接触座標処理プログラム Download PDF

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Shigeyuki Kobayashi
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Abstract

【課題】タッチパネルに付着した水等による接触操作の誤検出を防止する技術を提供する。
【解決手段】電子機器は、タッチパネルの表面の所定規則で並ぶ撥水性が異なる2つの領域の内の、撥水性の低い領域および撥水性の低い領域との境界を含む撥水性の高い領域に存在する電極群から検出値を取得する取得部と、電極群から取得した検出値の分布状態と撥水性の低い領域との関係に基づいてタッチパネルの表面に対する接触操作の有効または無効を判定する処理部と、を備える。
【選択図】図8

Description

本発明は、電子機器、及び、接触座標処理プログラムに関する。
近年、入力デバイスにタッチパネルを備える情報処理装置(以下、電子機器とも称す)が普及してきている。タッチパネルは、例えば、LCD(Liquid Crystal Display)等の表示デバイスに、ユーザ操作による接触位置の座標を検出するデバイスを重畳させて組合せた入力デバイスである。タッチパネルを備える情報処理装置として、例えば、PC(Personal Computer)、携帯電話、スマートフォン、ノートPC、タブレットPC、PDA
(Personal Data Assistance)、ゲーム機、ナビゲーション装置等が例示できる。
また、タッチパネルを備える携帯可能な携帯電話、スマートフォン、タブレットPC等の情報処理装置では、防水機能を有するものが普及してきている。防水機能を有する情報処理装置では、例えば、防水機能の保証する範囲内において、降雨下や浴室、プール等での使用が可能となる。
なお、本明細書で説明する技術に関連する技術が記載されている先行技術文献としては、以下の特許文献が存在している。
特開2012−88899号公報
防水機能を備える情報処理装置では、タッチパネル等の入力デバイスに水滴等が付着した状態であっても操作入力を適宜に検出し、該操作入力に対応した各種処理機能が提供されることが望ましい。
しかし、接触位置の座標を検出するデバイスとして、静電容量方式の一つである相互容量方式のタッチセンサを備える場合には、水滴等が付着したタッチパネルの領域を操作指等の接触位置として誤検出する場合があった。
例えば、タッチパネルに付着した水滴は、誘電体として機能する。このため、静電容量方式のタッチセンサでは、接触を検出するための電界が水滴付着領域に集中することで、該水滴の縁辺となるタッチセンサの境界領域に対して接触操作が行われた状態と同様の電界変化が発生する。静電容量方式のタッチセンサでは、水滴が付着した領域の縁辺となる境界領域で発生した電界変化を操作指等による接触状態と誤検出する場合があり得る。
1つの側面では、本発明は、タッチパネルに付着した水等による接触操作の誤検出を防止する技術の提供を目的とする。
上記技術は、次の電子機器の構成によって例示できる。すなわち、電子機器は、タッチパネルの表面の所定規則で並ぶ撥水性が異なる2つの領域の内の、撥水性の低い領域および撥水性の低い領域との境界を含む撥水性の高い領域に存在する電極群から検出値を取得する取得部と、電極群から取得した検出値の分布状態と撥水性の低い領域との関係に基づ
いてタッチパネルの表面に対する接触操作の有効または無効を判定する処理部と、を備える。
上記の電子機器によれば、タッチパネルに付着した水等による接触操作の誤検出を防止することができる。
本実施形態の電子機器のハードウェア構成例を示す図である。 相互容量方式のタッチセンサを説明する図である。 相互容量方式のタッチセンサに操作指を接触させた状態を説明する図である。 相互容量方式のタッチセンサに水滴を付着させた状態を説明する図である。 不定形の外形形状の水等が付着した状態を説明する図である。 本実施形態の親水領域パターン例を示す図である。 親水領域パターンによる付着水滴等の分散を説明する図である。 親水領域パターンによる水滴付着状態を説明する図である。 単位当たりの親水領域を内包する範囲領域の電極群を説明する説明図である。 座標管理DBに登録される親水領域と電極座標との対応テーブル例を示す図である。 親水領域に水滴等を付着させた状態の検出信号例を示す図である。 基準分布DBに登録される基準データ例を示す図である。 本実施形態の水滴付着状態判定処理を例示するフローチャートである。 水平状態のタッチパネルに付着した水滴等の、傾きによる形状変化の遷移を説明する図である。
以下、図面を参照して、一実施形態に係る電子機器について説明する。以下の実施形態の構成は例示であり、電子機器は実施形態の構成には限定されない。以下、図1から図9の図面に基づいて、電子機器を説明する。
<実施形態>
図1に、本実施形態の情報処理装置(以下、電子機器とも称す)のハードウェアの構成を例示する。本実施形態の情報処理装置10は、例えば、LCD(Liquid Crystal Display)等の表示デバイスに、ユーザ操作による接触位置の座標を検出するデバイスを組合せたタッチパネル等の入力デバイスを備える情報処理装置である。
情報処理装置10には、例えば、PC(PC:Personal Computer)、携帯電話機、ス
マートフォン、ノートPC、タブレットPC、PDA(Personal Data Assistance)、ゲーム機、ナビゲーション装置等の情報処理装置が含まれる。
また、情報処理装置10は、例えば、加速度センサ14bといった、情報処理装置10の上下左右前後方向への傾きを検出するセンサを備える。なお、情報処理装置10の上下左右前後方向への傾きを検出するセンサは、加速度センサ14bに限定されない。例えば、情報処理装置10の重力方向を検出する重力センサ、情報処理装置10の上下左右前後方向の回転を検出するジャイロセンサ等であってもよい。
図1に例示の情報処理装置10は、出力部15にLCD15a等の表示デバイスを備え
る。また、情報処理装置10は、入力部14にタッチセンサ14a等の、表示デバイス面に対する接触位置の座標を検出するデバイスを備える。タッチセンサ14aは、例えば、LCD15a等の表示デバイスと重畳させて組合せることで、表示デバイス面への操作者(以下、ユーザとも称す)のタッチ操作による接触位置の座標を検出する、タッチパネルといったポインティングデバイスとして機能する。
本実施形態の情報処理装置10のタッチセンサ14aは、例えば、操作指等の接触による電界の変化を捉えて、LCD15a等の表示デバイス面に対する操作指等の接触位置を検出する静電容量方式の一つである相互容量方式のタッチセンサである。
図2に、相互容量方式のタッチセンサの説明図を例示する。図2に例示の相互容量方式のタッチセンサ14aは、LCD15a等の表示デバイスと組合せられ、情報処理装置10が備えるタッチパネルとして機能する。タッチセンサ14aで検出される座標は、例えば、組合せられたLCD15a等の表示デバイスの左上角部を原点とし、表示デバイスの左右方向をX軸、上下方向をY軸とした(X,Y)の2次元座標として表すことができる。なお、以下の説明では、相互容量方式のタッチセンサ14aと組合せられて機能するタッチパネルを“静電容量方式のタッチパネル”とも称する。
図2に例示のように、タッチセンサ14aでは、例えば、ITO(酸化インジウムスズtin-doped indium oxide)等の透明電極である受信側電極及び送信側電極が、縦横2層に交差するようマトリクス状に配置されている。そして、受信側電極と送信側電極とが交差する交点は、例えば、操作指等の接触による電界の変化を検出信号として検知する電極(…、Pn−1、Pn、Pn+1、…)列となる。
タッチセンサ14aは、例えば、各電極の検出信号から、タッチセンサ14aに対する操作指等の接触状態を検出する。タッチセンサ14aは、接触状態となった電極Pnの座標位置から、操作指等の接触位置に係る座標を検出することができる。
相互容量方式のタッチセンサ14aでは、例えば、送信側電極から受信側電極に対してパルスを入力することで電極間に電界を発生させる。送信側電極と受信側電極との間に発生した電界は、例えば、操作指等の接触状態により変化する。タッチセンサ14aの受信側電極は、例えば、送信側電極との間に発生した電界の変化量を、0値を中心としたプラス値、或いは、マイナス値の検出信号として検出する。相互容量方式のタッチセンサ14aでは、例えば、受信側電極で検出された電界の変化量に基づいて操作指等の接触状態を検出することができる。
ここで、相互容量方式のタッチセンサ14aの受信側電極では、例えば、センサ表面に何も接触していない状態には、電界の変化量として0値が検出される。但し、センサ表面に操作指が近付くと電界の一部が指に吸い取られ、吸い取られた電界の一部は操作指を経由して地面等の接地方向に流れるため電極間の電界が減少する。電界の減少は、マイナスの値を有する電荷の受信側電極への移動の減少を意味し、結果として検出信号の変化量はプラス値となる。
図3Aに、相互容量方式のタッチセンサ14aに操作指Z1を接触させた状態の説明図を例示する。図3A(a)は、タッチセンサ14aに操作指Z1の指先を接触させた場合の説明図であり、図3A(b)は、タッチセンサ14aに操作指Z1の指の腹を全体的に接触させた場合の説明図である。
なお、図3A(a)、(b)のグラフG1、G2は、受信側電極列で検出される電界の変化量の分布を表す。図3A(a)、(b)の各グラフの縦軸は、受信側電極列で検出さ
れる検出信号の状態を表し、横軸は、タッチセンサ14a面の一軸方向(例えば、X軸方向)の距離を表す。
図3A(a)に例示するように、タッチセンサ14aに操作指Z1の指先を接触させた場合には、センサ表面への接触面積は相対的に小さくなる。このため、操作指Z1を経由して地面等の接地方向に流れる電荷量は相対的に少なくなり、グラフG1に例示のように、接触状態を検出するための検出信号の分布幅は範囲が狭くなる。但し、グラフG1に例示のように、例えば、センサ表面に接触させた指先等の中心部では、接触を検出するための閾値Tpを超える変化量が検出されるため、操作指Z1の接触状態が検出される。
また、図3A(b)に例示するように、タッチセンサ14aに操作指Z1の指の腹を全体的に接触させた場合では、センサ表面への接触面積は相対的に大きくなる。このため、操作指Z1を経由して地面等の接地方向に流れる電荷量は相対的に多くなり、グラフG2に例示のように、広範囲に分布するプラス値の変化量が検出信号として検出される。図3A(b)では、グラフG2に例示のように、接触を検出するための閾値Tpを超えるプラス値の変化量が広範囲に検出される。
なお、タッチセンサ14aへの接触を検出するための閾値Tpは、任意に設定することができる。しかしながら、閾値Tpを高く設定した場合には、センサ表面に接触した操作指等に対する接触検出の反応が鈍くなるといった操作性の問題が発生してしまう。例えば、図3A(b)に例示の接触状態を検出することができても、図3A(a)に例示の接触状態を検出することができなくなってしまう。
一方、閾値Tpを低く設定した場合には、ユーザの意図しない接触に過敏に反応してしまうため、検出された接触による誤操作を招く虞がある。また、相互容量方式のタッチセンサ14aの電極は、外来ノイズを受信するアンテナとなり易い傾向にある。このため、閾値Tpを低く設定した場合には、例えば、情報処理装置10に接続されたACアダプタ等の発生する電磁波を外来ノイズとして受信し、受信した外来ノイズを接触状態として誤検出する虞がある。センサ表面への接触を検出するための閾値Tpの設定は、上述の誤検出とタッチセンサ14aの操作性との釣り合いを考慮した適切な設定値が要請される。
次に、相互容量方式のタッチセンサ14aのセンサ表面に水等が付着した状態を説明する。相互容量方式のタッチセンサ14aのセンサ表面に付着した水等は、例えば、誘電体として機能する。また、センサ表面に付着した水等は地面等のアースには接地せずにセンサ表面に留まる。このため、タッチセンサ14aの電極間で発生した電界は、水等の付着部分に吸い寄せられ、水等が付着した領域の電極間の電界が増加することとなる。水等が付着した領域の電極Pnからは、マイナス値の変化量が検出信号として検出されることとなる。
なお、センサ表面に水等が付着した状態において、相互容量方式のタッチセンサ14aの、水等が接触している領域と非接触領域との境界領域に位置する電極Pnでは、水等の付着部分に電界が吸い寄せられたことにより電界が減少する。このため、水等が接触している領域と非接触領域との境界領域に位置する電極Pnでは、プラス値の変化量が検出信号として検出されることとなる。
図3Bに、相互容量方式のタッチセンサ14aに水滴Z2を付着させた状態の説明図を例示する。図3Bに例示の水滴Z2の付着状態は、水滴Z2がセンサ表面に均一に付着した場合の説明図である。センサ表面に付着した水滴Z2は、ほぼ円形状の範囲に付着しているものとする。
なお、図3BのグラフG3は、検出信号として検出される電界の変化量の分布を表す。図3BのグラフG3の縦軸は、検出信号の強度を表し、横軸は、タッチセンサ14a面の一軸方向(例えば、X軸方向)の相対距離を表す。また、破線で示す位置d1、d3は、センサ表面に付着した水滴Z2の縁辺を表し、破線で示す位置d2は、センサ表面に付着した水滴Z2の中心部を表す。
図3Bに例示するように、センサ表面に付着した水滴Z2は誘電体として働くため、電極間で発生した電界が水滴Z2の付着部分に吸い寄せられる。電極間で発生した電界は付着した水滴Z2の容量に比例し、吸い寄せられる。なお、センサ表面に付着した水滴Z2は地面等のアースには接地せずにセンサ表面に留まる。このため、水滴Z2が付着した領域の電極間の電界は、付着した水滴Z2の容量に応じて変化することとなる。
この結果、図3BのグラフG3に示すように、付着した水滴Z2の縁辺d1、d3から中心位置d2にかけて、検出信号として検出されるマイナス値の変化量が増加するよう分布する。そして、水滴Z2の縁辺d1、d3と該水滴Z2が付着していない非付着領域との境界となる領域では、検出信号として検出されるプラス値の変化量が、水滴Z2の縁辺に沿って分布することとなる。
水滴Z2の縁辺に沿って検出されるプラス値の変化量は、例えば、操作指等の接触状態として誤検出される虞がある。例えば、図3A(a)、(b)で説明したように、接触を検出するための閾値Tpの値を高く設定し、水滴Z2の縁辺に沿って検出されるプラス値の変化量に対する誤検出を抑制することが想定される。
しかしながら、センサ表面に付着した水等の外形形状は、例えば、タッチセンサ14aを備える情報処理装置10の使用環境等に左右される傾向にある。このため、センサ表面に付着した水等の外形形状は、例えば、図3Bに例示のように円形形状にはならず、不定形の形状となる傾向がある。また、不定形の外形形状でセンサ表面に付着した水等の水量分布は、一様には分布せず、様々な分布形態をとる傾向がある。例えば、或る付着部分では高さ方向に相対的な厚みを持って分布して水量が多い状態となり、他の付着部分では高さ方向に相対的に薄く広範囲に分布して水量が少ない状態となるといった分布形態である。
上述のように、外形形状が不定形な場合、付着した水等の水量分布が不均一な分布形態となる場合には、付着した水等との境界領域に出現するプラス値の検出信号の分布状態も複雑になる。このため、接触を検出するための閾値Tpの設定値で、センサ表面に付着した水等に伴うプラス値の領域に対する誤検出を抑制することは困難となっていた。
図3Cに、不定形の外形形状を有する水等がセンサ表面に付着した状態の説明図を例示する。図3Cの説明図において、領域Z3−Z6は、相互容量方式のタッチセンサ14aの表面に付着した水等の付着領域(接触領域)を表す。領域Z3は、不定形の外形形状を有する付着領域であり、領域Z4−Z6は、略円形状の外形形状を有する付着領域である。
また、各付着領域の内側の領域Z3a−Z6aは、検出信号として検出されるマイナス値の変化量が所定の閾値Tmを下回る検出領域を表す。各検出領域は、それぞれの付着領域と相似する外形形状となる。
なお、図3Cの説明図において、「+」、「−」といった記号は、それぞれの領域内で検出される検出信号の変化量の極性を表す。また、「+」、「−」といった記号の密集度が高い部分は、検出信号として検出される変化量が大きいことを表している。
図3Cにおいて、不定形の外形形状を有する領域Z3のマイナス値の検出領域(領域Z3a)では、右側の領域は相対的に「−」の密集度が高く、左側の領域は相対的に「−」の密集度が低くなるように分布している。センサ表面に付着した領域Z3の水等は、右側に水量が多い状態、左側に水量が少ない状態で分布していることが判る。
また、図3Cでは、「−」の変化量が密集する領域Z3の右側の領域には、領域Z5,Z6が近接している。また、領域Z5,Z6は、「−」の変化量が密集する領域Z3の右側の領域を上下方向から挟むように位置している。このため、領域Z5,Z6により上下方向から挟むように近接された、領域Z3の右側の「−」の変化量が密集する領域に沿って、「+」の変化量が密集する領域Z7が出現することとなる。
領域Z7では、電極間で発生した電界が領域Z3,Z5,Z6へ吸い寄せられるため、検出信号として検出されるプラス値の変化量の値が大きくなる。このため、例えば、領域Z8に対してプラス値の変化量として検出される検出信号を抑制可能に設定された閾値Tpであっても、領域Z7では、閾値Tpを超えるプラス値の変化量が検出信号として検出されてしまう。閾値Tpを超えたプラス値の変化量が検出される領域Z7では、例えば、領域Z7に対する操作指等の接触が発生したものとして誤検知されることとなる。
本実施形態の情報処理装置10は、静電容量方式のタッチパネルの表面の一部に、親水性の相対的に高い領域を設ける。静電容量方式のタッチパネルの表面に付着した水等は、親水性の相対的に高い領域に誘導されるため、付着時の外形形状、付着時の水量の分布状態を制限することが可能となる。
そして、本実施形態の情報処理装置10は、親水性の相対的に高い領域内の電極および該領域の周囲領域(境界領域)の電極で検出された検出信号の変化量と、予め登録された所定の条件との相関の度合いを判定する。ここで、予め登録された所定の条件とは、例えば、上述の親水性の相対的に高い領域に実験的に水等を付着させた状態で測定された検出信号の変化量を示す分布パターン等が例示できる。
本実施形態の情報処理装置10は、判定の結果、相関の度合いが閾値以上の場合には、静電容量方式のタッチパネルの親水性の相対的に高い領域および該領域の周囲領域(境界領域)の範囲を、接触を検知するための無効範囲に設定する。情報処理装置10は、例えば、無効範囲に設定された範囲内でプラス値の変化量の検出信号を検出しても、静電容量方式のタッチパネルに対する接触として検知しない。本実施形態の情報処理装置10は、無効範囲に設定された範囲外で検出されたプラス値の変化量の検出信号を静電容量方式のタッチパネルに対する接触として検知する。この結果、本実施形態の情報処理装置10では、静電容量方式のタッチパネルに付着した水等による接触操作の誤検出の防止が可能となる。
(タッチパネル表面の親水領域のパターン)
図4に、本実施形態の静電容量方式のタッチパネルの表面に設けられる親水領域のパターンの一例を例示する。図4に例示のパターン例において、タッチパネル10aは、本実施形態の静電容量方式のタッチパネルを表す。また、円形状の領域A0,A1,A2,A3、…Amは、タッチパネル10aの表面に設けられた親水性の相対的に高い(撥水性の低い)領域を表す。タッチパネル10aの表面の、親水性の相対的に高い領域を除く他の領域Bは、撥水性の相対的に高い領域を表す。なお、以下の説明では、親水性の相対的に高い領域を“親水性のある領域”とも称し、撥水性の相対的に高い領域を“撥水性のある領域”とも称す。
タッチパネルを有する情報処理装置では、例えば、タッチパネルの表面に対してシリコン、フッ素等を用いたコーティング処理が施される傾向にある。コーティング処理を施すことにより、例えば、タッチパネルに接触する操作指等の滑りを良くして操作性を向上させる、タッチパネルに接触させた操作指等の指紋等の付着を抑制する等の効果が期待できるからである。
コーティング処理に用いられるシリコン、フッ素等は撥水性を有する傾向がある。このため、例えば、コーティング処理の際に特定の領域をマスキングすることで、タッチパネルの領域に部分的に撥水性の相対的に高い領域および低い領域(親水性のある領域)を設けることが可能となる。
タッチパネル10aでは、例えば、コーティング処理の際の、マスキングする特定の領域を円形状として複数に配列することで、撥水性の相対的に低い、つまり、親水性の相対的に高い円形状の領域A0、…Amと、撥水性の相対的に高い領域Bとが設けられる。
ここで、撥水性ある平面の上に水滴等が付着した場合には、付着した水滴等は、例えば、僅かな傾きによる重力荷重や振動等の外力により、撥水性のある平面上を容易に移動する傾向がある。一方、親水性のある平面の上に水滴等が付着した場合には、付着した水滴等は、親水性が相対的に高いため容易には移動せずに付着した平面上の位置に留まり易くなる傾向がある。
従って、図4に例示のように、撥水性のある平面上に、撥水性の相対的に低い(親水性のある)領域を複数に設けることで、タッチパネル10aの表面に付着した水滴等を親水性のある複数の領域A0、…、Amに分散して誘導することが可能となる。
図5Aに、図4に例示のタッチパネル10aの表面に付着した水滴等の分散についての説明図を例示する。図5Aに例示の説明図は、図4に例示のタッチパネル10aを側面視した図である。図5Aの説明図において、領域Am−3,Am−2,Am−1,Amは、親水性のある領域を表し、領域Bは撥水性のある領域を表す。また、図5Aに説明図において、(1)から(5)は、並び順に、タッチパネル10aの表面に付着した水滴Z9の分散する過程を表す。
図5A(1)から図5A(3)に例示のように、タッチパネル10aの表面に付着した水滴Z9は、水滴量を維持した状態で親水性のある領域Am−2,Am−1に跨るように付着する。親水性のある領域Am−2,領域Am−1の間には撥水性のある領域Bが存在する。
図5A(4)に例示のように、親水性のある領域Am−2,Am−1に跨るように付着した水滴Z9は、振動等の外力により撥水性のある領域Bを移動するよう動作し、親水性のある領域Am−2,領域Am−1ではそれぞれの領域上に留まるよう動作する。この結果、図5A(5)に例示のように、水滴Z9は、領域Am−2上に留まる水滴Z9aおよび領域Am−1上に留まる水滴Z9bに分割される。親水性のある領域Am−2,Am−1に跨るように付着した水滴Z9の水量は、水滴Z9aおよび水滴Z9bの各水量に分割される。親水性のある領域Am−2,Am−1上に分割された水滴Z9a、Z9bの付着状態での外形形状は、領域Am−2,Am−1の外形形状に相当することとなる。
図4に例示にように、本実施形態のタッチパネル10aの表面に設けられた親水性のある領域の外形形状は円形形状である。このため、例えば、図5A(5)に例示のように、領域Am−2,Am−1上に分散した水滴Z9a、Z9bの付着時の外形形状は、円形形状となる。
なお、タッチパネル10aの表面に設けられる親水性のある領域の形状は、例えば、楕円形状、六角形状、八画形状等であってもよい。但し、図3B等で説明したように、親水性のある領域に誘導された水滴等は、付着時の外形形状に沿ってプラス値の変化量を検出信号として検出する領域を有することとなる。つまり、親水性のある領域に誘導された水滴等は、親水性のある領域の外形形状に沿って、プラス値の変化量が検出される領域を有する。外形形状に沿って検出されるプラス値の変化量の均質性、領域分布の均等性を確保するため、タッチパネル10aの表面に設けられる親水性のある(撥水性の低い)領域の形状は、円形形状が望ましい。
また、親水性のある領域のサイズは、例えば、異なるサイズの形状領域を複数種類に用意し、異なるサイズの形状領域をタッチパネル10aの表面に、複数に配列するようにしてもよい。例えば、相対的に面積が異なる2種類のサイズの領域を交互に配列するようにしてもよい。但し、付着した水滴等の外形形状に沿って検出される検出信号のプラス値の変化量の均質性、領域分布の均等性を確保するため、図4に例示のように、均等サイズの親水性のある領域を複数に配列することが望ましい。
図5Bに、撥水性が均一なタッチパネル、及び、図4に例示の親水性パターンを設けたタッチパネル10aについての水滴付着状態を説明する説明図を例示する。図5B(a)は、撥水性が均一なタッチパネルの表面に水滴等が付着した状態の平面視例であり、図5B(b)は、図4に例示の親水性パターンを設けたタッチパネル10aの表面に水滴等が付着した状態を平面視例である。なお、図5B(b)において、円形形状の領域e1、e2はタッチパネル10aの表面に設けられた親水性のある領域を表し、ハッチングされた領域e2は水滴等が付着した領域を表し、ハッチングされていない領域e1は水滴等が付着していない領域を表す。
図5B(a)に例示のように、撥水性が均一なタッチパネルでは、表面に付着した水滴Z10は、該水滴Z10の水量に応じてタッチパネルの平面(表面)上に拡散し、付着状態での外形形状は不規則な形状となる。一方、図5B(b)に例示のように、図4に例示の親水性パターンを設けた場合では、水滴は、撥水性のある領域Bに誘導され、複数の円形状の親水性のある領域e2に分散して付着する。図4に例示の親水性パターンを設けた場合には、複数の親水性のある領域e2に分散して付着した水滴Z10aは、領域e2の外形形状に沿った規則的な形状となる。
タッチパネル10aの表面に設けられる、複数の親水性のある領域A0,A1,…,Amの配置は、例えば、図4、図5(b)等に例示のように、千鳥配置されることが望ましい。例えば、同じサイズの円形形状の、複数の親水性のある領域を千鳥配置することで、隣接する領域間の相互距離を短くできる。また、同じサイズの円形形状の、複数の親水性のある領域を千鳥配置することで、隣接する親水性のある領域間に存在する撥水性のある領域の面積を小さくできる。この結果、撥水性のある領域の撥水効果を確実なものとし、該撥水性のある領域に付着した水滴等を親水性のある領域に誘導する効果を高めることが可能となる。
図4等に例示のタッチパネル10aでは、表面に水滴等が付着する場合には、千鳥配置された、同じサイズの円形形状の複数の親水性のある領域内に水滴等が存在し、他の領域(撥水性のある領域)には水滴等は存在しないと判断することが可能となる。本実施形態の情報処理装置10では、タッチパネル10aの表面に設けられた親水性のある領域A0,A1,…,Amのそれぞれに対して水滴付着状態が判定できる。本実施形態の情報処理装置10では、タッチパネル10aの表面に対する水滴付着状態の判定処理を簡易化し、且つ、判定精度を高めることが可能となる。
〔装置構成〕
図1に戻り、本実施形態の情報処理装置10は、接続バスB1によって相互に接続されたCPU(Central Processing Unit)11、主記憶部12、補助記憶部13、入力部1
4、出力部15、通信部16を有する。主記憶部12及び補助記憶部13は、情報処理装置10が読み取り可能な記録媒体である。
情報処理装置10は、CPU11が補助記憶部13に記憶されたプログラムを主記憶部12の作業領域に実行可能に展開し、プログラムの実行を通じて周辺機器の制御を行う。これにより、情報処理装置10は、上述した所定の目的に合致した機能を実現することができる。
図1に例示の情報処理装置10において、CPU11は、情報処理装置10全体の制御を行う中央処理演算装置である。CPU11は、補助記憶部13に格納されたプログラムに従って処理を行う。主記憶部12は、CPU11がプログラムやデータをキャッシュしたり、作業領域を展開したりする記憶媒体である。主記憶部12は、例えば、RAM(Random Access Memory)やROM(Read Only Memory)を含む。
補助記憶部13は、各種のプログラム及び各種のデータを読み書き自在に記録媒体に格納する。補助記憶部13は、外部記憶装置とも呼ばれる。補助記憶部13には、OS(Operating System)、各種プログラム、各種テーブル等が格納される。OSは、例えば、搭載されたアプリケーションプログラム(以下、アプリとも称す)に対し、管理するリソースへのインターフェースを提供する。情報処理装置10に搭載されたアプリは、OSによって提供されたリソースへのインターフェースを使用することで、アプリ機能を実現する。OSは、通信部16を介して接続される外部装置等とのデータの受け渡しを行う通信インターフェースプログラムを含む。外部装置等には、例えば、図示しないネットワーク上の、PCやサーバ等の他の情報処理装置、外部記憶装置等が含まれる。
補助記憶部13は、例えば、EPROM(Erasable Programmable ROM)、ソリッドス
テートドライブ装置、ハードディスクドライブ(HDD、Hard Disk Drive)装置等であ
る。また、補助記憶部13としては、例えば、CDドライブ装置、DVDドライブ装置、BDドライブ装置等が提示できる。記録媒体としては、例えば、不揮発性半導体メモリ(フラッシュメモリ)を含むシリコンディスク、ハードディスク、CD、DVD、BD、USB(Universal Serial Bus)メモリ、メモリカード等がある。
入力部14は、ユーザ等からの操作指示等を受け付ける。入力部14は、カメラ、入力ボタン、タッチセンサ14a、加速度センサ14b、ポインティングデバイス、マイクロフォン等の入力デバイスである。入力部14には、キーボード、ワイヤレスリモコン等が含まれるとしてもよい。
ポインティングデバイスには、例えば、タッチセンサ14aとLCD15a等が組み合わされたタッチパネル、マウス、トラックボール、ジョイスティック等が含まれる。入力部14から入力された情報は、接続バスB1を介してCPU11に通知される。例えば、ポインティングデバイスで検出した座標情報、加速度センサ14bで検出された加速度情報等は、接続バスB1を介してCPU11に通知される。
出力部15は、CPU11で処理されるデータや主記憶部12に記憶されるデータを出力する。出力部15は、LCD15a、CRT(Cathode Ray Tube)ディスプレイ、PDP(Plasma Display Panel)、EL(Electroluminescence)パネル、有機ELパネル等
の表示デバイスを含む。また、出力部15には、プリンタ、スピーカ等の出力デバイスが
含まれる。
通信部16は、例えば、情報処理装置10が接続するネットワーク等とのインターフェースである。ネットワークには、例えば、インターネット等の公衆ネットワーク、携帯電話網等の無線ネットワーク、LAN(Local Area Network)等が含まれる。
情報処理装置10は、CPU11が補助記憶部13に記憶されているOS、各種プログラムや各種データを主記憶部12に読み出して実行することにより、対象プログラムの実行と共に、図1に例示の処理手段である無効範囲処理部101を実現する。但し、無効範囲処理部101の一部がハードウェア回路によって動作するものであってもよい。情報処理装置10は、以上の処理手段が参照し、或いは、管理するデータの保存先として補助記憶部13を備える。補助記憶部13には、座標管理DB201、基準分布DB202が含まれる。
〔処理ブロック構成〕
図1に例示の情報処理装置10において、無効範囲処理部101は、例えば、補助記憶部13に含まれる座標管理DB201、基準分布DB202を参照し、図4等に例示のタッチパネル10aの表面に付着した水滴等の付着状態を判定する。座標管理DB201には、タッチパネル10aの表面に設けられた親水性のある領域Amのそれぞれに対応付けられた電極P及び電極Pの座標情報が登録される。また、基準分布DB202には、親水性のある領域Amの水滴等の付着状態を判定するための基準データが登録される。
なお、座標管理DB201については、図6A、6Bで説明し、基準分布DB202については、図7A,7Bで説明する。また、以下の説明において、タッチパネル10aの表面に設けられた親水性のある領域を“親水領域”とも称する。
図4等に例示のタッチパネル10aの表面に対する水滴等の付着や操作指等の接触等は、例えば、LCD15aと組合せられた相互容量方式のタッチセンサ14aの検出信号に基づいて検出される。
無効範囲処理部101は、例えば、座標管理DB201を参照し、親水領域Am毎に対応付けられた電極P群及び電極P群の座標情報を取得する。また、無効範囲処理部101は、例えば、タッチセンサ14aの各電極Pで検出された検出信号を、10msといった一定の周期間隔で受け付ける。受け付けられた検出信号は、例えば、各電極Pに対応する座標に対応付けられて主記憶部12の所定の領域に一時的に記憶される。
無効範囲処理部101は、例えば、座標管理DB201から取得した、親水領域Am毎に対応付けられた電極P群の座標情報と、各電極Pから検出された検出信号とに基づいて、親水領域Amの水滴付着状態を判定する。水滴付着状態の判定は、タッチパネル10aの表面に設けられた親水領域Am毎に行われる。なお、水滴付着状態の判定は、例えば、基準分布DB202に登録された基準データとの相関の度合いを算出することで行われる。相関の度合いは、タッチパネル10aの表面に設けられた親水領域Am毎に算出される。
無効範囲処理部101は、例えば、親水領域Am毎に算出した相関の度合いが閾値以上の場合には、処理対象となる親水領域Amには水滴等が付着していると判定する。無効範囲処理部101は、例えば、水滴等が付着している状態と判定された親水領域Amについて、該親水領域Amを含む電極P群の座標範囲を、接触の有無を検出する際の無効範囲に設定する。
無効範囲処理部101は、例えば、無効範囲と特定されたタッチパネル10a上の座標情報を、タッチセンサ14aの検出信号に基づいて接触判定を行うアプリケーションプログラム(以下、アプリとも称す)等に引き渡す。
接触判定を行うアプリでは、例えば、無効範囲内で検出された検出信号を除外し、無効範囲外で検出された検出信号に基づいてタッチパネル10aの表面に対する接触判定が行われる。接触判定を行うアプリは、例えば、無効範囲外で検出された検出信号の変化量が閾値Tpを超える領域を、操作指等による接触領域(タッチ領域)と判定する。情報処理装置10では、例えば、接触判定を行うアプリから通知された接触領域の座標情報に基づいて、タッチ操作に応じた処理が実行される。
(親水領域と電極との対応関係)
図6Aに、タッチパネル10aの表面に設けられた単位当たりの親水領域Aと、該親水領域Aを含むタッチセンサ14aの電極Pとの対応関係の説明図を例示する。図6Aに例示の対応関係は、親水領域Aを円形形状とした場合の一例である。
親水領域Aに付着した水滴等は、例えば、図3B等で説明したように、親水領域A内に存在する電極P群により、マイナス値の変化量を伴う検出信号として検出される。図6Aの例では、例えば、ハッチングされた領域内に存在する電極P群は、マイナス値の変化量の検出信号を検出する。
図6Aに例示するように、タッチセンサ14aの電極Pは、例えば、mm単位等の一定間隔で格子状に配列される。親水領域Aを円形形状とした場合、該親水領域Aの外縁は、タッチセンサ14aに配列された電極P間を通る曲線となる。親水領域Aに付着した水滴等を起因とするプラス値の変化量の検出信号は、親水領域Aの外縁に沿って非付着領域側に位置する電極P群で検出されることとなる。このため、本実施形態の情報処理装置10は、単位当たりの親水領域Aを内包して囲む領域の電極P群を、該親水領域Aに対応付けて管理する。
図6Aは、円形形状の親水領域Aを内包して囲む矩形形状の電極P群の領域を、該親水領域Aに対応付けて管理する一例である。矩形形状の電極P群の領域は、例えば、図6Aに例示のように、内包する親水領域Aと互いの中心位置を共通とした同心状の矩形形状の領域とすることができる。
矩形形状の領域を、内包する親水領域Aと互いの中心位置を共通とした同心状の領域とすることで、図3C等に例示する、親水領域Aに付着した水滴等の中心部を垂直方向に貫く軸に対し、軸対称性を有する検出信号の分布パターンを得ることが可能になる。この結果、無効範囲処理部101は、例えば、検出信号の変化量に基づいて親水領域Aに対する水滴等の付着判定を容易に行うことができる。なお、親水領域Aを内包して囲む電極P群の領域は、親水領域Aに付着した水滴等による対称的な電界の変化を検出するように設定できれば、六角形状、八角形状等であってもよい。
親水領域Aを内包する矩形領域の電極P群は、例えば、親水領域Aを内包する矩形領域の左上角部に位置する電極PをP(0,0)として定義し、P(0,0)を起点とした相対的な座標を用いて、P(x、y)として表すことができる。例えば、図6Aに例示のように、矩形領域に存在する電極P群は、P(0,0)を起点として、左右方向にP(0,0)、P(1,0)、P(2,0)、…、P(x,0)として表すことができる。同様にして、矩形領域に存在する電極P群は、P(0,0)を起点として、上下方向にP(0,0)、P(0,1)、P(0,2)、…、P(0,y)として表すことができる。
図6Aの例では、電極P群として、左右方向に5個の電極P、上下方向に5個の電極Pの総計25個の電極Pで、単位当たりの親水領域Aを内包する矩形領域が定義される。なお、親水領域Aを内包する領域の設定は、例えば、タッチパネル10aの表面に設けられる親水領域Aのサイズ、電極Pが配列される間隔等により決定することができる。親水領域Aを内包する領域の設定は、親水領域Aに付着した水滴等による対称的な電界の変化を検出可能であればよい。例えば、上下方向、左右方向のそれぞれに6個の電極Pを割り当て、総計36個の電極Pが含まれる矩形領域に設定するとしてもよい。
本実施形態の情報処理装置10は、単位当たりの親水領域Aを内包する矩形形状の領域に存在する電極P(x,y)群を、タッチパネル10aの表面に設けられた各親水領域のそれぞれに対応付けて座標管理DB201に登録する。なお、矩形形状の領域に存在する電極P(x,y)群は、タッチセンサ14aで検出される2次元座標(X,Y)と対応付けられて、座標管理DB201に登録される。
図6B(a)に、座標管理DB201に登録される親水領域と2次元座標(電極座標)との対応テーブルの一例(Tb1)を例示する。図6B(b)は、対応テーブルTb1で対応付けが行われる、親水領域、電極P(x,y)、電極P(x,y)の配置座標(2次元座標)の相対的な関係を例示する図である。
図6B(b)では、例えば、電極P(x,y)の検出信号に対応する電極座標(X,Y)は、左右方向にX座標(0−9)、上下方向にY座標(0−9)の2次元座標として表されるとする。
親水領域A0を内包する矩形領域は、電極座標(X,Y)=(0,0)から電極座標(X,Y)=(4,4)の座標範囲に存在する電極P(x,y)群として表すことができる。つまり、親水領域A0を内包する矩形領域の左上角部に配置される電極P(0,0)は電極座標(0,0)に対応し、矩形領域の右下角部に配置される電極P(4,4)は電極座標(4,4)に対応することとなる。
また、親水領域A1を内包する矩形領域は、電極座標(X,Y)=(5,0)から電極座標(X,Y)=(9,4)の座標範囲に存在する電極P(x,y)群として表すことができる。従って、親水領域A1を内包する矩形領域A0を内包する矩形領域の左上角部に配置される電極P(0,0)は電極座標(5,0)に対応し、矩形領域の右下角部に配置される電極P(4,4)は電極座標(9,4)に対応する。
なお、親水領域An−2を内包する矩形領域は、電極座標(X,Y)=(2,5)から電極座標(X,Y)=(6,9)の座標範囲に存在する電極P(x,y)群として表される。このため、親水領域An−2を内包する矩形領域の左上角部に配置される電極P(0,0)は電極座標(2,5)に対応し、矩形領域の右下角部に配置される電極P(4,4)は電極座標(6,9)に対応する。
図6B(a)に例示の対応テーブルTb1では、上述した親水領域に対応付けて、電極P(x,y)、電極P(x,y)に対応する2次元座標(電極座標)の相対的な関係が登録される。
例えば、対応テーブルTb1の親水領域A1では、該親水領域A1を内包する矩形領域の電極P(0,0)から電極P(4,4)の範囲内の電極P(x,y)群が登録される。各電極P(x、y)には、それぞれの電極座標(X,Y)が対応付けて登録される。例えば、対応テーブルTb1の親水領域A1では、電極P(0,0)に対応する電極座標(5,0)は、“P(0,0)=(5,0)”との表現で登録される。
(水滴付着状態を判定するための基準データ)
図3A等で説明したように、親水領域Aに水滴等が付着した場合には、以下に示す傾向の検出信号が電極P群により検出される。
(1)親水領域Aの内側に位置する電極P群の検出信号では、それぞれにマイナス値の変化量が検出される。
(2)親水領域Aの外側の非付着領域であり、且つ、親水領域Aの外形形状の縁辺に近接する位置の電極P群の検出信号では、プラス値の変化量が検出される。
(3)親水領域Aの外側の非付着領域であり、且つ、親水領域Aの外形形状の縁辺から離れた位置の電極P群の検出信号では、0値の変化量が検出される。
図7Aに、親水領域Aに水滴等を付着させた状態で矩形領域内の電極P群で検出された検出信号の一例を例示する。図7Aに例示のテーブルTb2では、例えば、図6A等に例示の親水領域Aを内包する矩形領域内に位置する電極P群で検出された検出信号の変化量が配列されている。なお、親水領域Aの形状は円形であり、矩形領域は、親水領域Aと互いの中心位置(電極P(2,2))を共通とした同心状の領域である。
テーブルTb2において、電極P(x,y)の下方側のカラムには、該電極P(x,y)で検出された変化量の検出値が格納されている。なお、各検出値は、親水領域Aの中心に位置する電極P(2,2)で検出された検出値を“1”とするように正規化された値である。また、検出値に付加された符号“+”は、プラス値の変化量が検出されたことを表し、符号“−”は、マイナス値の変化量が検出されたことを表す。
親水領域A内に位置する電極Pは、図6Aに例示のように、P(1,1)、P(2,1)、P(3,1)、P(1,2)、P(2,2)、P(3,2)、P(1,3)、P(2,3)、P(3,3)の9個である。テーブルTb2において、親水領域A内に位置する各電極P(x,y)に対応する検出値には“−”の符号が付加されており、上述した(1)の傾向を示していることが判る。
また、親水領域A外に位置し、親水領域Aの円形状の縁辺に近接する電極Pは、図6Aから、P(1,0)、P(2,0)、P(3,0)、P(0,1)、P(0,2)、P(0,3)、P(1,4)、P(2,4)、P(3,4)の9個である。加えて、P(4,1)、P(4,2)、P(4,3)の3個が該当する。テーブルTb2において、親水領域A外に位置し、親水領域Aの円形状の縁辺に近接する各電極P(x,y)に対応する検出値には“+”の符号が付加されており、上述した(2)の傾向を示していることが判る。
なお、親水領域A外に位置し、親水領域Aの円形状の縁辺から相対的に離れている電極Pは、図6Aから、P(0,0)、P(4,0)、P(0,4)、P(4,4)の4個である。テーブルTb2において、P(0,0)には「+0.002」、P(4,0)には「+0.011」、P(0,4)には「−0.023」、P(4,4)には「−0.044」が格納されている。各検出値は、|0.05|以内の値であり、0値近傍の値であることが判る。各検出値は、0値ではないものの、上述した(3)の傾向を示していることが判る。
従って、上述の(1)−(3)に示す傾向を持った、親水領域Aを内包する領域範囲の電極Pで検出される検出信号の分布データを予め基準データとして基準分布DB202に登録することで、該基準データに基づく水滴等の付着判定が可能となる。
図7Bに、基準分布DB202に登録される基準データの一例(Tb3)を例示する。
なお、基準データTb3に例示の電極P(x、y)群は、図6Aで説明した親水領域Aを内包する領域範囲内の電極P(x、y)群である。図7Bに例示の基準データは、例えば、実験的に親水領域Aを水滴等の付着状態とし、該親水領域Aが内包される領域内の電極P群で検出される電界の変化量を測定し、該測定結果に基づいて設定することができる。
基準データTb3には、単位当たりの親水領域Aに水滴等が付着した場合の、該親水領域Aを内包する領域内の電極P群で検出される電界の変化量が配列される。なお、基準データTb3に配列された電極P群のデータは、正規化されたデータである。データの正規化は、例えば、親水領域Aの中心部に位置する電極Pの検出値に基づいて行われる。基準データTb3には、単位当たりの親水領域Aに対応付けられた電極P群の、水滴付着状態で検出される検出信号の分布パターンが格納されることとなる。
なお、基準データTb3では、プラス値の変化量が検出される電極P(x,y)には、正規化したデータに符号“+”が付加される。同様にして、マイナス値の変化量が検出される電極P(x,y)には、正規化したデータに符号“−”が付加される。図7Bの基準データTb3例では、例えば、親水領域Aの中心部に位置する電極P(2,2)の検出値を“1”とする正規化が行われている。
図7Aで説明したように、親水領域A内に位置する電極Pは、P(1,1)、P(2,1)、P(3,1)、P(1,2)、P(2,2)、P(3,2)、P(1,3)、P(2,3)、P(3,3)である。
図7Bの基準データTb3では、上述の各電極Pに対し、順に、「−0.2、−0.5、−0.2、−0.5、−1、−0.5、−0.2、−0.5、−0.2」といった正規化されたデータが格納されている。図7Aで説明した(1)の傾向に加え、親水領域Aの中心に位置する電極P(2,2)をピークとして、対称性を有するデータが格納されていることが判る。図3Aに例示のように、水滴等が付着した状態でのマイナス値の変化量として検出される検出信号は、中心部をピークとして中心部からの離間距離に従って検出値が減少する傾向を有するからである。
また、親水領域A外に位置し、親水領域Aの円形状の縁辺に近接する電極Pは、P(1,0)、P(2,0)、P(3,0)、P(0,1)、P(0,2)、P(0,3)、P(1,4)、P(2,4)、P(3,4)、P(4,1)、P(4,2)、P(4,3)である。
図7Bの基準データTb3では、上述の各電極Pに対し、順に、「+0.1、+0.2、+0.1、+0.1、+0.1、+0.2、+0.2、+0.1、+0.1、+0.1、+0.2、+0.1」といった正規化されたデータが格納されている。図7Aで説明した(2)の傾向が反映されたデータであることが判る。
同様にして、親水領域A外に位置し、親水領域Aの円形状の縁辺から相対的に離れている電極Pは、P(0,0)、P(4,0)、P(0,4)、P(4,4)である。図7Bの基準データTb3では、P(0,0)、P(4,0)、P(0,4)、P(4,4)に対し、それぞれに「0」が格納されている。図7Aで説明した(3)の傾向が反映されたデータであることが判る。
〔処理フロー〕
以下、図8に例示のフローチャートを参照し、本実施形態の情報処理装置10の水滴付着状態判定処理を説明する。情報処理装置10は、例えば、主記憶部12に実行可能に展開されたコンピュータプログラムにより、図8に例示の水滴付着状態判定処理を実行する
。図8に例示の水滴付着状態判定処理の実行により、情報処理装置10では、例えば、タッチパネル10aの表面に設けられた親水領域A0,A1,…,Amのそれぞれに対する水滴付着状態が判定される。情報処理装置10では、例えば、水滴付着状態と判定された親水領域Aに対応する所定の座標範囲が無効範囲に設定される。情報処理装置10では、例えば、無効範囲を除外したタッチチパネル10aの領域内でユーザの操作指等に対する接触判定が実行される。
図8に例示のフローチャートにおいて、水滴付着状態判定処理の開始は、例えば、相互容量方式のタッチセンサ14aの各電極Pで検出された検出信号の受け付けのときが例示できる。相互量方式のタッチセンサ14aの各電極Pは、例えば、送信側電極と受信側電極間の電界の変化量を検出する。情報処理装置10は、例えば、10msといった一定周期間隔で、タッチセンサ14aの各電極Pで検出された電界の変化量を検出信号として受け付ける。情報処理装置10は、電界の変化量を検出した電極Pの配置座標と共に検出信号を受け付ける。
情報処理装置10は、例えば、処理対象となる親水領域Aを指定するカウンタ値mを初期化(m=0)する(S1)。情報処理装置10は、例えば、座標管理DB201を参照し、処理対象となる親水領域Amに対応付けられた所定範囲の電極P群の配置座標を取得する(S2)。親水領域Amに対応付けられた所定範囲の電極P群、及び、電極P群のそれぞれについての配置座標については、図6A、図6Bで説明した。
情報処理装置10は、例えば、処理対象が親水領域A0の場合には、図6Bに例示の対応テーブルTb1を検索し、親水領域A0に対応付けられた電極P(x、y)群、及び、電極P群のそれぞれについての配置座標(X,Y)を取得する。情報処理装置10は、例えば、取得した電極P(x、y)群、及び、電極P群のそれぞれについての配置座標(X,Y)を処理対象となる親水領域A0に対応付けて、主記憶部12の所定の領域に一時的に記憶する。
S3の処理では、情報処理装置10は、例えば、タッチセンサ14aから受け付けた検出信号を主記憶部12の所定の領域に一時的に記憶する。情報処理装置10は、例えば、処理対象となる親水領域A0に対応付けられた所定範囲の検出信号を、電極P群のそれぞれに対応付けて記憶する。情報処理装置10は、例えば、電極P群のそれぞれに対応付けた検出信号を、S4の処理に引き渡す。
例えば、処理対象が親水領域A1の場合では、対応テーブルTb1に例示のように、親水領域A1を内包する矩形領域に存在する電極P(0,0)から電極P(4,4)が、親水領域A1に対応する所定範囲の電極P群となる。電極P(0,0)の配置座標(電極座標)は、(X,Y)=(5,0)であり、電極P(4,4)の配置座標は、(X,Y)=(9,4)である。
情報処理装置10は、例えば、タッチセンサ14aから受け付けた電極Pの配置座標に基づいて、受け付けた検出信号を所定領域の電極P群のそれぞれに対応付けて記憶する。例えば、電極Pの配置座標が、(X,Y)=(5,0)の検出信号は、親水領域A1の電極P(0,0)に対応付けて記憶される。同様にして、電極Pの配置座標が、(X,Y)=(9,4)の検出信号は、親水領域A1の電極P(4,4)に対応付けて記憶される。
S4の処理では、情報処理装置10は、例えば、基準分布DB202を参照し、水滴付着状態を判定するための基準となる基準データ(基準分布データ)を取得する。そして、情報処理装置10は、取得した基準データと処理対象となる親水領域Amについて検出された電界の変化量との相関の度合い(相関係数)を算出する。なお、水滴付着状態を判定
するための基準データについては、図7A、7Bで説明した。
情報処理装置10は、例えば、図7Bに例示の基準データTb3を参照し、単位当たりの親水領域Aを内包する所定範囲に存在する電極P群のそれぞれに対応付けられた基準データを取得する。基準データは、例えば、親水領域Aの中心部に位置する電極Pの検出値に基づいて正規化された、所定範囲内における電界の変化量の分布パターンである。
情報処理装置10は、例えば、所定範囲内の電極P(x、y)、及び、該電極Pに対応付けられた電界の変化量を示す基準データを取得する。情報処理装置10は、例えば、取得した電極P(x、y)毎の基準データを対応付けて主記憶部12の所定の領域に一時的に記憶する。
情報処理装置10は、所定範囲内の電極P(x、y)の基準データと、S3の処理から引き渡された処理対象となる親水領域Amに対応する所定範囲内の電極Pで検出された検出信号とに基づいて、相関の度合いを表す相関係数を算出する。
情報処理装置10は、例えば、S3の処理で引き渡された電極P群の検出信号に対し、中心部の電極P(2,2)の検出値に基づいて正規化処理を行う。そして、情報処理装置10は、例えば、正規化された検出値と基準データとの差分値の2乗平均値を電極P毎に算出する。そして、電極P毎に算出された2乗平均値を足し合わせ、処理対象となる親水領域Amの相関係数とすることができる。
S5の処理では、情報処理装置10は、S4の処理で算出された相関係数に基づいて処理対象となる親水領域Amの水滴付着状態を判定する。水滴付着状態の判定は、例えば、S4の処理で算出された相関係数と所定の閾値との比較により行われる。ここで、所定の閾値は、例えば、実験的に水滴等を親水領域Amに付着させた状態で電極P群からの検出値を測定し、該測定値に基づいて設定することができる。
情報処理装置10は、例えば、S4の処理で算出された相関係数が所定の閾値以下の場合には(S5,Yes)、基準データとの相関性が高いと判定し、S6の処理に移行する。一方、情報処理装置10は、例えば、S4の処理で算出された相関係数が所定の閾値を超える場合には(S5,No)、基準データとの相関性が低いと判定し、S6の処理をスキップしてS7の処理に移行する。
S6の処理では、情報処理装置10は、例えば、処理対象の親水領域Amには水滴等が付着していると判定し、該親水領域Amを含む所定範囲の電極P群の配置座標に対して無効フラグを付加する。ここで、無効フラグは、例えば、無効か否かの状態を示す“0”、“1”といった2値のステータス値として表すことができる。
情報処理装置10は、例えば、無効状態の場合には、対応する電極Pの配置座標に対してフラグ値“1”といった無効フラグを付与する。一方、情報処理装置10は、無効状態でない場合には、対応する電極Pの配置座標に対してフラグ値“0”を付与する。なお、無効状態でない場合には、対応する電極Pの配置座標に対してはフラグ値を付与しないとしてもよい。無効状態となった電極Pに対する配置座標が指定されればよい。
なお、処理対象の親水領域Amに水滴等が付着していると判定された場合の無効範囲は、例えば、図7Aで説明した(1)、(2)の傾向を示す電極P群が例示できる。すなわち、水滴付着状態となった電極Pでは、操作指等の接触によるプラス値の変化量を検出信号として検出できないため、無効範囲と設定できる。また、水滴等が付着した親水領域Aの外側の非付着領域であり、且つ、親水領域Aの外形形状の縁辺に近接する位置の電極P
では、既に水滴付着に伴うプラス値の変化量が検出されているため、無効範囲と設定できる。
情報処理装置10は、水滴等が付着した親水領域Aの外側の非付着領域であり、且つ、親水領域Aの外形形状の縁辺に近接する位置の電極P群を無効範囲に含めることで、例えば、図3CのZ7で示される領域の、接触判定の誤検出が抑制可能となる。
情報処理装置10は、例えば、無効フラグが付与された電極P群についての配置座標を主記憶部12の所定の領域に一時的に記憶する。無効フラグが付与された電極P群の配置座標は、図8に例示のフローチャートのS9の処理に引き渡される。
情報処理装置10は、例えば、処理対象となる親水領域Aを指定するカウンタ値mが最大値であるか否かを判定する(S7)。情報処理装置10は、例えば、処理対象となる親水領域Aを指定するカウンタ値mが最大値でない場合には(S7,No)、処理中のカウンタ値mをインクリメントし(m=m+1)、S2−S7の処理を継続する(S11)。情報処理装置10は、インクリメントされたカウンタ値mに対応する親水領域Amを処理対象として、S2−S7の処理を実行する。
一方、情報処理装置10は、例えば、処理対象となる親水領域Aを指定するカウンタ値mが最大値である場合には(S7,Yes)、タッチパネル10aの表面に設けられた親水領域A0,A1,…,Amに対する水滴付着判定処理を終了する(S8)。
S9の処理では、情報処理装置10は、例えば、無効フラグが付与された電極P群の配置座標を除外した、他の配置座標の電極Pの検出信号に基づいてタッチパネル10aの表面に接触された操作指等の接触領域を検出する。情報処理装置10は、例えば、電極Pの検出信号の変化量が所定の閾値Tpを超えるプラス値である場合には、該電極Pの配置座標を操作指等による接触領域と判定する。
情報処理装置10は、例えば、S9の処理で接触判定が行われた接触領域の座標を主記憶部12の所定の領域に一時的に記憶する。情報処理装置10は、S9の処理で接触判定が行われた接触領域の座標をS10の処理に引き渡す。
S10の処理では、情報処理装置10は、例えば、S9の処理で引き渡された接触領域の座標に基づいて、タッチ操作に応じた処理を実行する。例えば、情報処理装置10では、LCD15a等の表示デバイスに表示された操作ボタン等の表示部品に対する押下処理が実行される。
ここで、情報処理装置10で実行されるS3の処理は、タッチパネルの表面の所定規則で並ぶ撥水性が異なる2つの領域の内の、撥水性の低い領域および撥水性の低い領域との境界を含む撥水性の高い領域に存在する電極群から検出値を取得する取得ステップの一例である。また、情報処理装置10のCPU11等は、タッチパネルの表面の所定規則で並ぶ撥水性が異なる2つの領域の内の、撥水性の低い領域および撥水性の低い領域との境界を含む撥水性の高い領域に存在する電極群から検出値を取得する取得部の一例としてS3の処理を実行する。
また、情報処理装置10で実行されるS4−S10の処理は、電極群から取得した検出値の分布状態と撥水性の低い領域との関係に基づいてタッチパネルの表面に対する接触操作の有効または無効を判定する処理ステップの一例である。また、情報処理装置10のCPU11等は、電極群から取得した検出値の分布状態と撥水性の低い領域との関係に基づいてタッチパネルの表面に対する接触操作の有効または無効を判定する処理部の一例とし
てS4−S10の処理を実行する。
また、情報処理装置10で実行されるS4−S6,S9−S10の処理は、電極群から取得した検出値の分布状態が所定条件を満たす場合には、タッチパネルの撥水性の低い領域を含む所定範囲を無効範囲に設定するとともに、無効範囲に設定された電極群を除く他の電極群の検出値から得られる物体の接触位置を上位プログラムに通知する処理ステップの一例である。また、情報処理装置10のCPU11等は、電極群から取得した検出値の分布状態が所定条件を満たす場合には、タッチパネルの撥水性の低い領域を含む所定範囲を無効範囲に設定するとともに、無効範囲に設定された電極群を除く他の電極群の検出値から得られる物体の接触位置を上位プログラムに通知する処理部の一例としてS4−S6,S9−S10の処理を実行する。
また、情報処理装置10で実行されるS6の処理は、撥水性の低い領域および前記撥水性の低い領域との境界近傍の撥水性の高い領域に存在する電極群の配置位置を所定範囲とする処理ステップの一例である。また、情報処理装置10のCPU11等は、撥水性の低い領域および前記撥水性の低い領域との境界近傍の撥水性の高い領域に存在する電極群の配置位置を所定範囲とする処理部の一例としてS6の処理を実行する。
また、情報処理装置10で実行されるS4−S5の処理は、電極群から取得した検出値の分布状態と前記撥水性の低い領域への水滴付着の際に電極群から検出される検出値の基準分布データとの合致の度合いが所定閾値以上であることを所定条件とする処理ステップの一例である。また、情報処理装置10のCPU11等は、電極群から取得した検出値の分布状態と前記撥水性の低い領域への水滴付着の際に電極群から検出される検出値の基準分布データとの合致の度合いが所定閾値以上であることを所定条件とする処理部の一例としてS4−S5の処理を実行する。
以上、説明したように、本実施形態の情報処理装置10は、静電容量方式のタッチパネルの表面の一部に、規則的な外形形状を有する親水性のある領域(親水領域)を複数に設けることができる。静電容量方式のタッチパネルの表面に付着した水等は、親水性のある領域に誘導されるため、付着した水等の付着領域を容易に推定することができる。また、親水性のある領域は規則的な外形形状を有するため、水滴付着状態における電界の変化量の分布パターンを定性的に扱うことが可能となる。
本実施形態の情報処理装置10は、例えば、水滴付着状態での親水領域に対する電界の変化量の分布パターンを基準データとして記憶・保持することができる。このため、情報処理装置10は、基準データとして保持された電界の変化量の分布パターンと、親水領域内および親水領域の縁辺に近接する領域に存在する電極群で検出された検出値と間の相関の度合いを算出することができる。
本実施形態の情報処理装置10は、算出された相関の度合いに基づいて、親水領域の水等の付着状態を判定することができる。この結果、本実施形態の情報処理装置10では、静電容量方式のタッチパネルの表面に付着した水等の付着判定精度を高めることができる。
また、本実施形態の情報処理装置10は、水等の付着状態が判定された場合には、該付着領域を含む所定範囲の電極群が配置された座標範囲を無効範囲とすることができる。情報処理装置10は、無効範囲の座標を除外した座標領域を対象として接触検知を行うことができる。この結果、本実施形態の情報処理装置10では、水滴等の付着を起因とする接触操作の誤検出を抑制することが可能となる。
<変形形態1>
実施形態1の水滴付着判定処理では、基準分布DB202に格納された基準データと単位当たりの親水領域Aで検出された電界の変化量との相関の度合いに基づいて、処理対象となる親水領域Amの水滴等の付着状態を判定した。親水領域Amにおける水滴付着判定は、例えば、基準データとのパターンマッチングにより、判定するとしてもよい。
例えば、図7Aで説明したように、水滴等が付着した状態の親水領域Aにおいて、親水領域A内に存在する電極P群ではマイナス値の変化量が検出信号として検出される。このため、例えば、処理対象となる親水領域Am内の電極P群の検出信号の全てがマイナス値の変化量を検出している分布パターンの場合には、当該親水領域Amを水滴付着状態と判定することができる。変形形態1の情報処理装置10では、親水領域Am内の電極P群で検出されたマイナス値の変化量の分布パターンに基づいて、当該領域に対する水滴付着状態が判定できる。変形形態1の情報処理装置10では、水滴付着判定処理に係るCPU11等の処理負担を軽減することが可能となる。
なお、変形形態1の情報処理装置10では、パターンマッチングにより水滴付着状態と判定された場合には、例えば、処理対象の親水領域Amに対して、図7Aで説明した(1)、(2)の傾向を示す電極P群の配置座標を無効範囲と設定すればよい。例えば、図7Aに例示のテーブルTb2では、P(0,0)、P(4,0)、P(0,4)、P(4,4)の配置座標を除く他の電極P群の配置座標を無効範囲とすることができる。
<変形形態2>
タッチパネル10aの表面に付着した水滴等は、例えば、タッチパネル10aの傾きに応じて立体的な付着形状を変化させる傾向がある。そして、タッチパネル10aの水平面に対する傾きが所定角度(転落角度)を超えた場合には、重力により付着した表面から流れ落ちることとなる。変形形態2の情報処理装置10では、上述した水滴等の特性に基づいて、親水領域Amに付着した水滴等の水滴付着判定処理の判定精度を向上させる。
図9に、水平状態のタッチパネル10aの表面に付着した水滴等の、傾きによる形状変化の遷移の説明図を例示する。図9(a)は、水平状態のタッチパネル10aの表面の親水領域Amに付着した水滴Z11aの付着状態を表す。図9(a)のグラフG3は、親水領域Am内に存在する電極P群で検出される電界の変化量の分布を表す。図9(a)のグラフG3の縦軸は、検出信号の強度を表し、横軸は、タッチパネル10aの一軸方向(例えば、X軸方向)の相対距離を表す。また、破線で示す位置d1、d3は、タッチパネル10aの表面に付着した水滴Z11aの縁辺を表し、破線で示す位置d2は、水滴Z11aの中心部を表す。
図9(b)は、水平面h1に対する傾きが角度θの状態における、タッチパネル10aの表面の親水領域Amに付着した水滴Z11bの付着状態を表す。図9(b)のグラフG4は、親水領域Am内に存在する電極P群で検出される電界の変化量の分布を表す。図9(b)のグラフG4の縦軸、横軸は、グラフG3と同様である。なお、破線で示す位置d4、d6は、タッチパネル10aの表面に付着した水滴Z11bの縁辺を表し、破線で示す位置d5は、水滴Z11bの中心部を表す。なお、水平面h1に対する傾き角度θは転落角度θ0未満の角度である。
図9(a)に例示のように、水平状態で親水領域Amに付着した水滴Z11aは、中心部を垂直方向に通る軸に対して対称性の高い形状となる。親水領域Amに付着した水滴Z11aによる電界の変化量の分布パターンでは、図9(a)のグラフG3に例示のように、付着した水滴Z11aの中心部でマイナス値の変化量として検出される検出信号の強度がピーク値となる。そして、中心部からの離間距離に応じて、電極P群で検出されるマイ
ナス値の変化量の強度が減少する。
水平状態での水滴Z11aによるマイナス値の変化量は、親水領域Amに付着した水滴Z11aの中心部の位置d2を中心としてd1、d3方向に対称性を有する分布パターンとなる。なお、親水領域Amの縁辺に近接する非付着領域の電極P群では、プラス値の変化量が検出信号として検出される。
一方、水平状態からタッチパネル10aを傾けた状態では、水滴Z11aの形状は、水平面h1に対する傾き角度θに応じて、図9(b)の水滴Z11bに例示するように変形する。親水領域Amに付着した水滴Z11bの水量は、傾き角度θに相当する重力の作用を受け、傾き方向の親水領域Amの縁辺側に偏って分布することとなる。
このため、親水領域Am内の電極P群で検出される変化量の分布パターンにも、図9(b)のグラフG4に例示のように、偏りが発生する。図9(b)のグラフG4では、親水領域Am内の電極P群で検出されるマイナス値の変化量のピーク値は、例えば、中心部からd6側に偏って検出されていることが判る。
タッチパネル10aを傾けた状態における、親水領域Am内の電極P群で検出されるマイナス値の変化量の分布の変化は、例えば、水平面h1に対する傾き角度θと傾きの方向で決定される。このため、親水領域Amに対する水滴付着判定処理の際に参照する基準データを、例えば、水平面h1に対する傾き角度θと傾きの方向に対応して変化させることにより、タッチパネル10aの傾きを考慮した水滴判定処理が可能となる。変形形態2の情報処理装置10は、例えば、タッチパネル10aの傾きを考慮した水滴判定処理を実行することにより、水滴等付着時の判定精度を向上させることが可能となる。
例えば、変形形態2の情報処理装置10は、基準分布DB202に、予めタッチパネル10aの傾きに対応する基準分布データを登録する。例えば、水平状態から転落角度θ0に至るまでの、1度単位といった単位角度で傾けた状態毎の基準分布データを基準分布DB202に登録する。なお、タッチパネル10aの傾き方向は、例えば、8方位方向とし、それぞれの方位方向毎に、上述の傾き角度に対応した基準分布データを基準分布DB202に登録すればよい。
変形形態2の情報処理装置10は、例えば、加速度センサ14bで検出された傾き角度θを取得する。そして、変形形態2の情報処理装置10は、例えば、処理対象の親水領域Am内の電極P群で検出された検出信号と基準データとの相関を算出する際に、傾き角度θに対応した水滴付着時の基準データを使用する。変形形態2の情報処理装置10では、例えば、加速度センサ14aで検出された傾き角度θに対応する基準データと親水領域Amに対応する所定範囲の電極P群で検出された検出信号との相関係数が算出される。変形形態2の情報処理装置10では、処理対象の親水領域Amについて、加速度センサ14aで検出された傾き角度θに対応した水滴判定処理が実行される。
<変形形態3>
なお、親水領域Amに付着した水滴等は、タッチパネル10aの傾きが転落角度θ0を超えた場合には、タッチパネル10aの表面から流れ落ちることとなる。このため、例えば、加速度センサ14aで検出されたタッチパネル10aの傾き角度が転落角度θ0を超えた場合には、タッチパネル10aの表面に水滴等は付着していないと見做すことが可能である。変形形態3の情報処理装置10は、例えば、加速度センサ14bで検出された傾き角度θが転落角度θ0を超えることを判定し、水滴付着判定処理を省略することができる。
《コンピュータが読み取り可能な記録媒体》
コンピュータその他の機械、装置(以下、コンピュータ等)に上記いずれかの機能を実現させるプログラムをコンピュータ等が読み取り可能な記録媒体に記録することができる。そして、コンピュータ等に、この記録媒体のプログラムを読み込ませて実行させることにより、その機能を提供させることができる。
ここで、コンピュータ等が読み取り可能な記録媒体とは、データやプログラム等の情報を電気的、磁気的、光学的、機械的、または化学的作用によって蓄積し、コンピュータ等から読み取ることができる記録媒体をいう。このような記録媒体のうちコンピュータ等から取り外し可能なものとしては、例えばフレキシブルディスク、光磁気ディスク、CD−ROM、CD−R/W、DVD、ブルーレイディスク、DAT、8mmテープ、フラッシュメモリなどのメモリカード等がある。また、コンピュータ等に固定された記録媒体としてハードディスクやROM等がある。
《その他》
以上の実施形態は、さらに以下の付記と呼ぶ態様を含む。以下の各付記に含まれる構成要素は、他の付記に含まれる構成と組み合わせることができる。
(付記1)
タッチパネルの表面の所定規則で並ぶ撥水性が異なる2つの領域の内の、撥水性の低い領域および前記撥水性の低い領域との境界を含む撥水性の高い領域に存在する電極群から検出値を取得する取得部と、
前記電極群から取得した検出値の分布状態と前記撥水性の低い領域との関係に基づいて前記タッチパネルの表面に対する接触操作の有効または無効を判定する処理部と、
を備える電子機器。
(付記2)
前記処理部は、前記電極群から取得した検出値の分布状態が所定条件を満たす場合には、前記タッチパネルの前記撥水性の低い領域を含む所定範囲を無効範囲に設定するとともに、前記無効範囲に設定された電極群を除く他の電極群の検出値から得られる物体の接触位置を上位プログラムに通知する、付記1に記載の電子機器。
(付記3)
前記所定範囲は、前記撥水性の低い領域および前記撥水性の低い領域との境界近傍の前記撥水性の高い領域に存在する電極群の配置位置である、付記2に記載の電子機器。
(付記4)
前記所定条件は、前記電極群から取得した検出値の分布状態と前記撥水性の低い領域への水滴付着の際に前記電極群から検出される検出値の基準分布データとの合致の度合いが所定閾値以上である、付記2または3に記載の電子機器。
(付記5)
前記撥水性の低い領域は前記タッチパネルの表面に均等サイズで複数に設けられ、該複数に設けられた前記撥水性の低い領域は千鳥配置される、付記1から付記4の何れか一の付記に記載の電子機器。
(付記6)
前記撥水性の低い領域は円形状の外縁を有する、付記1から付記5の何れか一の付記に記載の電子機器。
(付記7)
前記タッチパネルは静電容量方式のセンサを有する、付記1から付記6の何れか一の付記に記載の電子機器。
(付記8)
タッチパネルを備えるコンピュータに、
前記タッチパネルの表面の所定規則で並ぶ撥水性が異なる2つの領域の内の、撥水性の低い領域および前記撥水性の低い領域との境界を含む撥水性の高い領域に存在する電極群から検出値を取得する取得ステップと、
前記電極群から取得した検出値の分布状態と前記撥水性の低い領域との関係に基づいて前記タッチパネルの表面に対する接触操作の有効または無効を判定する処理ステップと、
を実行させるための接触座標処理プログラム。
(付記9)
前記処理ステップは、前記電極群から取得した検出値の分布状態が所定条件を満たす場合には、前記タッチパネルの前記撥水性の低い領域を含む所定範囲を無効範囲に設定するとともに、前記無効範囲に設定された電極群を除く他の電極群の検出値から得られる物体の接触位置を上位プログラムに通知する、付記8に記載の接触座標処理プログラム。
(付記10)
前記所定範囲は、前記撥水性の低い領域および前記撥水性の低い領域との境界近傍の前記撥水性の高い領域に存在する電極群の配置位置である、付記9に記載の接触座標処理プログラム。
(付記11)
前記所定条件は、前記電極群から取得した検出値の分布状態と前記撥水性の低い領域への水滴付着の際に前記電極群から検出される検出値の基準分布データとの合致の度合いが所定閾値以上である、付記9または10に記載の接触座標処理プログラム。
(付記12)
前記撥水性の低い領域は前記タッチパネルの表面に均等サイズで複数に設けられ、該複数に設けられた前記撥水性の低い領域は千鳥配置される、付記8から付記11の何れか一の付記に記載の接触座標処理プログラム。
(付記13)
前記撥水性の低い領域は円形状の外縁を有する、付記8から付記12の何れか一の付記に記載の接触座標処理プログラム。
(付記14)
前記タッチパネルは静電容量方式のセンサを有する、付記8から付記13の何れか一の付記に記載の接触座標処理プログラム。
10 情報処理装置(電子機器)
11 CPU
12 主記憶部
13 補助記憶部
14 入力部
14a タッチセンサ
14b 加速度センサ
15 出力部
15a LCD
16 通信部
101 無効範囲処理部
201 座標管理DB
202 基準分布DB

Claims (8)

  1. タッチパネルの表面の所定規則で並ぶ撥水性が異なる2つの領域の内の、撥水性の低い領域および前記撥水性の低い領域との境界を含む撥水性の高い領域に存在する電極群から検出値を取得する取得部と、
    前記電極群から取得した検出値の分布状態と前記撥水性の低い領域との関係に基づいて前記タッチパネルの表面に対する接触操作の有効または無効を判定する処理部と、
    を備える電子機器。
  2. 前記処理部は、前記電極群から取得した検出値の分布状態が所定条件を満たす場合には、前記タッチパネルの前記撥水性の低い領域を含む所定範囲を無効範囲に設定するとともに、前記無効範囲に設定された電極群を除く他の電極群の検出値から得られる物体の接触位置を上位プログラムに通知する、請求項1に記載の電子機器。
  3. 前記所定範囲は、前記撥水性の低い領域および前記撥水性の低い領域との境界近傍の前記撥水性の高い領域に存在する電極群の配置位置である、請求項2に記載の電子機器。
  4. 前記所定条件は、前記電極群から取得した検出値の分布状態と前記撥水性の低い領域への水滴付着の際に前記電極群から検出される検出値の基準分布データとの合致の度合いが所定閾値以上である、請求項2または3に記載の電子機器。
  5. 前記撥水性の低い領域は前記タッチパネルの表面に均等サイズで複数に設けられ、該複数に設けられた前記撥水性の低い領域は千鳥配置される、請求項1から請求項4の何れか一項に記載の電子機器。
  6. 前記撥水性の低い領域は円形状の外縁を有する、請求項1から請求項5の何れか一項に記載の電子機器。
  7. 前記タッチパネルは静電容量方式のセンサを有する、請求項1から請求項6の何れか一項に記載の電子機器。
  8. タッチパネルを備えるコンピュータに、
    前記タッチパネルの表面の所定規則で並ぶ撥水性が異なる2つの領域の内の、撥水性の低い領域および前記撥水性の低い領域との境界を含む撥水性の高い領域に存在する電極群から検出値を取得する取得ステップと、
    前記電極群から取得した検出値の分布状態と前記撥水性の低い領域との関係に基づいて前記タッチパネルの表面に対する接触操作の有効または無効を判定する処理ステップと、
    を実行させるための接触座標処理プログラム。
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