JP2017020722A - 空気調和装置 - Google Patents
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本発明は、上述した事情に鑑みてなされたものであり、空気調和装置において、室内側の空調負荷が急に小さくなった場合であっても、冷媒の圧力が高くなり過ぎることを防止できるようにすることを目的とする。
また、本発明は、前記圧縮機から吐出される冷媒の圧力を検出する圧力センサと、前記圧力センサの検出値に基づいて前記電動弁及び前記開閉弁を制御する制御部とを備え、前記制御部は、冷媒の圧力の上昇速度が所定値以上、且つ、冷媒の圧力が高圧側閾値以上となった場合、前記開閉弁を開くことを特徴とする。
さらに、前記制御部は、冷媒の圧力が前記中間閾値よりも小さいと判別し、冷媒の圧力が前記中間閾値よりも小さい許容閾値以下である場合、前記開閉弁を閉じることを特徴とする。
また、前記制御部は、前記電動弁の開度を大きくした後、冷媒の圧力が前記中間閾値よりも小さくなった場合、前記開閉弁を閉じることを特徴とする。
図1は、本発明の実施の形態に係る空気調和装置の構成図である。
空気調和装置10は、室外ユニット11と、複数の室内ユニット12・・・(・・・は複数を示す。以下同じ。)とを有している。室外ユニット11と室内ユニット12・・・とは、液管13a及びガス管13bからなるユニット間配管13で接続され、これによって空調運転を行うための冷凍サイクル回路が構成される。室外ユニット11には、ガスエンジン15(エンジン)と、ガスエンジン15の駆動力により冷媒を圧縮する圧縮機16とが収容されている。このガスエンジン15は、燃料調整弁(不図示)を経て供給されるガスなどの燃料と、スロットル弁(不図示)を経て供給される空気との混合気を燃焼させて駆動力を発生する。
圧縮機16の吐出管16aには、オイルセパレータ18、四方弁19、及び、室外熱交換器20,20が順に接続され、室外熱交換器20,20は、液管13aを介して、各室内ユニット12・・・の室内熱交換器21・・・の一端に接続される。各室内熱交換器21・・・の一端側には、膨張弁22・・・が設けられている。室外熱交換器20,20の熱交換は、送風機20aの送風によって促進される。
各室内熱交換器21・・・の他端には、ガス管13bを介して四方弁19が接続され、四方弁19には、圧縮機16の吸込管16bが接続されている。吸込管16bにおいて圧縮機16の近傍には、アキュムレータ23が設けられる。各室内熱交換器21・・・は、送風機(不図示)を備える。
吐出管16aにおいて、圧縮機16とオイルセパレータ18との間には、圧力スイッチ28と、吐出管16aの冷媒の圧力を検出する高圧側圧力センサ29(圧力センサ)とが設けられる。圧力スイッチ28は、冷媒の高圧異常を検出して圧縮機16を停止させる機能を有する。
吸込管16bにおいて、圧縮機16とアキュムレータ23との間には、吸込管16bの冷媒の圧力を検出する低圧側圧力センサ30が設けられる。また、吸込管16bには、吸込管16bを液管13a側に接続する冷媒配管82が接続され、この冷媒配管82には、電動弁80が設けられる。冷媒配管82は、電動弁80と吸込管16bとの間の部分にプレート型熱交換器31を備える。
バイパス管35には、バイパス管35の流路の面積を変更するバイパス弁36(電動弁)が設けられる。バイパス弁36は、室外ユニット11の制御部37(室外側制御部)によって制御される電動弁であり、開状態から閉状態の間で、段階的或は無段階に、流路の面積を任意に調整可能である。
サブバイパス管38には、サブバイパス管38の流路を開閉するアンローダ弁39(電磁弁)が設けられる。アンローダ弁39は、開状態または閉状態のいずれかの状態をとる電磁弁であり、制御部37によって開閉を制御される。アンローダ弁39は、冷媒の圧力状態が通常の際は、閉じられている。
四方弁19が冷房運転用に切り替えられている場合、図1に実線の矢印で示すように、圧縮機16から吐出管16aに吐出された冷媒は、オイルセパレータ18、四方弁19、室外熱交換器20,20、液管13a、室内熱交換器21・・・、ガス管13b、四方弁19、プレート型熱交換器31、アキュムレータ23、及び、圧縮機16の順に冷媒が循環し、室内熱交換器21・・・での冷媒の蒸発熱により室内が冷房される。
各室内熱交換器21・・・は並列接続されるため、室内熱交換器21・・・へ個別に冷媒を供給することができ、室内熱交換器21・・・を各々独立して運転することが可能である。
冷却水回路40は、ガスエンジン15から冷却水配管を介して順に接続される温水三方弁41と、ラジエータ43と、冷却水ポンプ44と、ガスエンジン15の排気ガス熱交換器45とを備え、冷却水ポンプ44は、この回路内に冷却水を循環させる。冷却水回路の配管は、図1に太線で示されるとともに、冷却水の流れは、実線の矢印で示される。
ラジエータ43は、室外熱交換器20の内側に並列に配置されている。ラジエータ43では、外気と冷却水との熱交換が行われる。
また、プレート型熱交換器31では、電動弁80の動作で、圧縮機16に戻る冷媒が冷却水回路40内を流れる冷却水によって加熱される。これにより、冷媒の低圧圧力が上昇し、暖房効率が向上する。
排気ガス熱交換器45には、排気マフラー46と、排気を排出する排気トップ47とが順に接続されている。
また、冷却水回路40は、冷却水を、ガスエンジン15、温水三方弁41、及び、プレート型熱交換器31、冷却水ポンプ44、排気ガス熱交換器45、及び、ガスエンジン15の順に冷却水が流れる第2経路を形成可能である。
さらに、この冷却水回路40には、冷却水を補充するリザーバタンク82が接続されている。
室外ユニット11の制御部37には、冷却水回路40の各部を含むガスエンジン15、圧縮機16、四方弁19、バイパス弁36、及び、アンローダ弁39が接続されている。また、制御部37には、高圧側圧力センサ29、低圧側圧力センサ30、圧力スイッチ28、外気の温度を検出する外気温センサ48、及び、室外ユニット11への運転の指示等が入力されるコントロールパネル49等が接続されている。
制御部37には、室内ユニット12・・・の制御を行う室内側制御部50が接続されており、制御部37と室内側制御部50とは相互に通信を行う。室内側制御部50には、膨張弁22・・・、室温を検出する室温センサ51、及び、室内ユニット12・・・への運転の指示が入力されるリモートコントローラ52等が接続されている。
制御部37及び室内側制御部50は、CPU、記憶手段としてのROM、RAM及びEEPROM等を備える。
図3は、冷媒の圧力制御のフローチャートである。図3の処理は、所定の時間間隔で繰り返し実行される。
まず、制御部37は、空気調和装置10の運転中に、高圧側圧力センサ29の検出値に基づき、吐出管16aの冷媒の圧力の上昇速度が所定速度S(所定値)以上であるか否かを判別する(ステップS1)。ここで、上記所定速度Sは、冷媒の圧力が通常に比して急な上昇であると見なされる速度であり、例えば、1秒当たりの圧力の上昇が0.1MPaとなる速度である。
このような冷媒の圧力の急な上昇は、室内ユニット12・・・の空調負荷が急に低下した(小さくなった)場合に発生し、例えば、全台数の室内ユニット12・・・を暖房運転中に、1台の室内ユニット12を残して、他の室内ユニット12・・・を停止した場合に圧力の急な上昇が発生し得る。この場合、圧縮機16の出力に対して、室内熱交換器21・・・の台数が減ることになり、冷媒の行き場が無くなるようになり、吐出管16aのガス冷媒の圧力が急上昇する。特に本実施の形態では、空気調和装置10がガスヒートポンプ式であり、出力が大きいガスエンジン15によって圧縮機16が駆動され、圧縮機16の出力の幅が大きいため、室内ユニット12・・・の空調負荷が急に低下した(小さくなった)場合、冷媒の圧力の急な上昇が発生し易い。
圧力が高圧側閾値P1以上である場合(ステップS2:Yes)、制御部37は、アンローダ弁39を開く(ステップS3)。これにより、吐出管16aからバイパス管35に流れる冷媒の一部は、サブバイパス管38及びアンローダ弁39を通り、吸込管16bに流れる。アンローダ弁39は、電磁弁により構成されて一気に開閉される開閉弁であり、開閉の速度がバイパス弁36よりも速い。このため、吐出管16aの冷媒を迅速に吸込管16bに流して、吐出管16aの冷媒の圧力を速やかに下げることができる。また、制御部37は、ステップS3において、アンローダ弁39を開くとともに、圧縮機16の出力を下げるべく、ガスエンジン15の出力を低下させる制御をしても良い。
圧力が中間閾値P2以上でない場合(ステップS4:Nо)、制御部37は、高圧側圧力センサ29に基づいて、冷媒の圧力が中間閾値P2よりも小さい許容閾値P3以下であるか否かを判別し(ステップS5)、許容閾値P3以下でない場合(ステップS5:Nо)、ステップS3に戻り、アンローダ弁39を開いた状態に維持する。ここで、許容閾値P3は、冷媒の圧力を通常の運転時の圧力であると見なすことができる圧力である。
次に、制御部37は、バイパス弁36の開度を制御中であるか否かを判別し(ステップS7)、バイパス弁36の開度が制御中でなければ(ステップS7:Nо)、冷媒の圧力制御の処理を終了する。ここで、バイパス弁36は、高圧側圧力センサ29から得られる圧力の上昇及び下降速度に基づいて、圧力が許容閾値P3以下となるように開度を制御部37によって制御される。
バイパス弁36の開度が制御中である場合(ステップS7:Yes)、制御部37は、冷媒の圧力が許容閾値P3以下であるか否かを判別し(ステップS8)、圧力が許容閾値P3以下である場合(ステップS8:Yes)、バイパス弁36の開度の制御をオフにし(ステップS9)、処理を終了する。
バイパス弁36の開度を大きくした後、制御部37は、高圧側圧力センサ29に基づいて、圧力が中間閾値P2よりも小さくなったか否かを判別し(ステップS11)、圧力が中間閾値P2よりも小さくなっていない場合(ステップS11:Nо)、ステップS10に戻り、バイパス弁36の開度を大きくする制御を継続する。ここで、ステップS11では、中間閾値P2に替えて、中間閾値P2よりも小さく許容閾値P3よりも大きい中間閾値P2a(不図示)としても良い。
アンローダ弁39が開かれている場合(ステップS12:Yes)、制御部37は、ステップ6に移行し、アンローダ弁39を閉じ、ステップS7に移行する。ステップS7でバイパス弁36の開度が制御中であれば(ステップS7:Nо)、ステップS8に移行する。圧力が許容閾値P3以下でない場合(ステップS8:Nо)、制御部37は、ステップS10に戻り、バイパス弁36の開度を大きくする制御を継続する。圧力が許容閾値P3以下である場合(ステップS8:Yes)、バイパス弁36の開度の制御をオフにし(ステップS9)、処理を終了する。
また、冷媒の圧力の上昇速度が所定速度S以上でない場合(ステップS1:Nо)、制御部37は、冷媒の圧力が中間閾値P2以上であるか否かを判別する(ステップS13)。冷媒の圧力が中間閾値P2以上ではない場合(ステップS13:Nо)、制御部37は、ステップS1の処理に戻る。
冷媒の圧力が中間閾値P2以上である場合(ステップS13:Yes)、制御部37は、ステップS10の処理に移行する。ステップS10以降の処理は、上述のものと同様である。すなわち、ステップS1において冷媒の圧力の上昇速度が所定速度Sよりも小さく、且つ、冷媒の圧力が中間閾値P2以上である場合、以降の処理ではアンローダ弁39は閉じられたままであり、冷媒の圧力は、バイパス弁36の開度の制御によって許容閾値P3以下になるように制御される。
また、制御部37は、アンローダ弁39が開いた後に、冷媒の圧力が高圧側閾値P1よりも小さい中間閾値P2以上であるか否かを判別し、冷媒の圧力が中間閾値P2以上である場合、バイパス弁36の開度を大きくする。これにより、アンローダ弁39を開いた場合であっても冷媒の圧力が中間閾値P2以上である場合、バイパス弁36の開度が大きくされるため、吐出側の冷媒を吸込側に効果的に流すことができ、冷媒の圧力を速やかに下げることができる。
また、制御部37は、バイパス弁36の開度を大きくした後、冷媒の圧力が中間閾値P2よりも小さくなった場合、アンローダ弁39を閉じる。このため、冷媒の圧力が高くなり過ぎることを防止できるとともに、冷媒の圧力を早期に安定化させることができる。
16 圧縮機
29 高圧側圧力センサ(圧力センサ)
35 バイパス管
36 バイパス弁(電動弁)
37 制御部
39 アンローダ弁(開閉弁)
P1 高圧側閾値
P2 中間閾値
P3 許容閾値
S 所定速度(所定値)
Claims (5)
- 圧縮機と、前記圧縮機の吐出側と吸込側とを繋ぐバイパス管に設けられる電動弁とを備える空気調和装置において、
前記電動弁は開度を調整自在な弁であり、
前記電動弁に対して並列に前記バイパス管に接続される開閉弁を備えることを特徴とする空気調和装置。 - 前記圧縮機から吐出される冷媒の圧力を検出する圧力センサと、前記圧力センサの検出値に基づいて前記電動弁及び前記開閉弁を制御する制御部とを備え、
前記制御部は、冷媒の圧力の上昇速度が所定値以上、且つ、冷媒の圧力が高圧側閾値以上となった場合、前記開閉弁を開くことを特徴とする請求項1記載の空気調和装置。 - 前記制御部は、前記開閉弁が開いた後に、冷媒の圧力が前記高圧側閾値よりも小さい中間閾値以上であるか否かを判別し、冷媒の圧力が前記中間閾値以上である場合、前記電動弁の開度を大きくすることを特徴とする請求項2記載の空気調和装置。
- 前記制御部は、冷媒の圧力が前記中間閾値よりも小さいと判別し、冷媒の圧力が前記中間閾値よりも小さい許容閾値以下である場合、前記開閉弁を閉じることを特徴とする請求項3記載の空気調和装置。
- 前記制御部は、前記電動弁の開度を大きくした後、冷媒の圧力が前記中間閾値よりも小さくなった場合、前記開閉弁を閉じることを特徴とする請求項3記載の空気調和装置。
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