JP2017019691A - 炭化珪素エピタキシャル基板の製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】基底面転位から貫通刃状転位への転換率を向上可能な炭化珪素エピタキシャル基板の製造方法を提供する。【解決手段】炭化珪素単結晶基板30が準備される。炭化珪素単結晶基板30上にエピタキシャル成長により炭化珪素層10が形成される。炭化珪素層10を形成する工程では、第1時点a1において、炭化珪素層10の成長速度は、第1成長速度V1になり、第1時点よりも後の第2時点a2において、炭化珪素層10の成長速度は、第2成長速度V2になり、第2時点よりも後の第3時点a3において、炭化珪素層10の成長速度は、第3成長速度V3になる。第2成長速度V2は、第1成長速度V1および第3成長速度V3よりも小さい。第1時点a1から第3時点a3までの間、正の成長速度が維持される。【選択図】図15
Description
本開示は、炭化珪素エピタキシャル基板の製造方法に関する。
近年、MOSFET(Metal Oxide Semiconductor Field Effect Transistor)などの半導体装置の高耐圧化、低損失化、高温環境下での使用などを可能とするため、半導体装置を構成する材料として炭化珪素の採用が進められつつある。たとえば特開2011−243771号公報(特許文献1)は、ベース基板上に炭化珪素エピタキシャル成長層を形成する方法を開示している。
本開示の目的は、基底面転位から貫通刃状転位への転換率を向上可能な炭化珪素エピタキシャル基板の製造方法を提供することである。
本開示に係る炭化珪素エピタキシャル基板の製造方法は以下の工程を備えている。炭化珪素単結晶基板が準備される。炭化珪素単結晶基板上にエピタキシャル成長により炭化珪素層が形成される。炭化珪素層を形成する工程では、第1時点において、炭化珪素層の成長速度は、第1成長速度になり、第1時点よりも後の第2時点において、炭化珪素層の成長速度は、第2成長速度になり、第2時点よりも後の第3時点において、炭化珪素層の成長速度は、第3成長速度になる。第2成長速度は、第1成長速度および第3成長速度よりも小さい。第1時点から第3時点までの間、正の成長速度が維持される。
本開示によれば、基底面転位から貫通刃状転位への転換率を向上可能な炭化珪素エピタキシャル基板の製造方法を提供することができる。
[実施形態の説明]
(1)本開示に係る炭化珪素エピタキシャル基板50の製造方法は以下の工程を備えている。炭化珪素単結晶基板30が準備される。炭化珪素単結晶基板30上にエピタキシャル成長により炭化珪素層10が形成される。炭化珪素層10を形成する工程では、第1時点a1において、炭化珪素層10の成長速度は、第1成長速度V1になり、第1時点よりも後の第2時点a2において、炭化珪素層10の成長速度は、第2成長速度V2になり、第2時点よりも後の第3時点a3において、炭化珪素層10の成長速度は、第3成長速度V3になる。第2成長速度V2は、第1成長速度V1および第3成長速度V3よりも小さい。第1時点a1から第3時点a3までの間、正の成長速度が維持される。
(1)本開示に係る炭化珪素エピタキシャル基板50の製造方法は以下の工程を備えている。炭化珪素単結晶基板30が準備される。炭化珪素単結晶基板30上にエピタキシャル成長により炭化珪素層10が形成される。炭化珪素層10を形成する工程では、第1時点a1において、炭化珪素層10の成長速度は、第1成長速度V1になり、第1時点よりも後の第2時点a2において、炭化珪素層10の成長速度は、第2成長速度V2になり、第2時点よりも後の第3時点a3において、炭化珪素層10の成長速度は、第3成長速度V3になる。第2成長速度V2は、第1成長速度V1および第3成長速度V3よりも小さい。第1時点a1から第3時点a3までの間、正の成長速度が維持される。
炭化珪素単結晶基板30には、通常、転位が存在している。炭化珪素に存在する転位としては、転位線の方向が{0001}面内に平行である基底面転位と、転位線の方向が{0001}面に対して概ね垂直である貫通刃状転位および貫通螺旋転位が知られている。貫通刃状転位と基底面転位とは、バーガースベクトルが等しい。そのため、貫通刃状転位と基底面転位とは、転位線の方向によって区別され得る。
基底面転位が炭化珪素エピタキシャル基板に存在すると、炭化珪素エピタキシャル基板上に形成されるバイポーラデバイスの信頼性が低下する。具体的には、基底面転位は、P型領域とN型領域との界面において積層欠陥に伸展し、バイポーラデバイスの信頼性が低下する場合がある。一方、貫通刃状転位は、炭化珪素エピタキシャル基板に存在していても、炭化珪素エピタキシャル基板上に形成されるバイポーラデバイスの信頼性にはほとんど影響を与えない。そのため、炭化珪素単結晶基板に存在する基底面転位を貫通刃状転位に転換し、基底面転位の数を低減することが望ましい。
上記(1)に係る炭化珪素エピタキシャル基板50の製造方法によれば、第1時点a1において、炭化珪素層10(バッファ層)の成長速度は、第1成長速度V1になり、第1時点よりも後の第2時点a2において、炭化珪素層10の成長速度は、第2成長速度V2になり、第2時点よりも後の第3時点a3において、炭化珪素層10の成長速度は、第3成長速度V3になる。第2成長速度V2は、第1成長速度V1および第3成長速度V3よりも小さい。
炭化珪素単結晶基板30上に炭化珪素層10をエピタキシャル成長により形成する際、炭化珪素単結晶基板30に存在していた基底面転位は、炭化珪素層10に伝播する。炭化珪素層10の成長速度を第1成長速度V1から第2成長速度V2に低減すると、基底面転位に作用する鏡像力が大きくなる。そのため、基底面転位の伝播方向は、基底面に平行な方向から、炭化珪素層10の結晶成長表面に対してほぼ垂直な方向に変化しやすくなる。つまり、炭化珪素層の成長速度を遅くすることで、基底面転位に作用する鏡像力を高め、基底面転位が貫通刃状転位に転換されやすい環境とすることができる。これにより、基底面転位から貫通刃状転位への転換率を向上することができる。
(2)上記(1)に係る炭化珪素エピタキシャル基板50の製造方法において、第1成長速度V1を第2成長速度V2で除した値は、2以上100以下であってもよい。
(3)上記(2)に係る炭化珪素エピタキシャル基板50の製造方法において、第1成長速度V1を第2成長速度V2で除した値は、5以上20以下であってもよい。
(4)上記(1)〜(3)のいずれかに係る炭化珪素エピタキシャル基板50の製造方法において、第1時点a1から第2時点a2までの間に形成される炭化珪素層10の領域11の厚みは、0.1μm以上20μm以下であってもよい。これにより、炭化珪素エピタキシャル基板50の製造時間を短縮することができる。結果として、炭化珪素エピタキシャル基板50の低コスト化を実現することができる。
(5)上記(1)〜(4)のいずれかに係る炭化珪素エピタキシャル基板50の製造方法において、炭化珪素層10を形成する工程では、第3時点a3よりも後の第4時点a4において、炭化珪素層10の成長速度は、第4成長速度V4になり、第4時点a4よりも後の第5時点a5において、炭化珪素層10の成長速度は、第5成長速度V5になってもよい。第4成長速度V4は、第3成長速度V3および第5成長速度V5よりも小さくてもよい。第3時点a3から第5時点a5までの間、正の成長速度が維持されてもよい。
(6)上記(1)〜(5)のいずれかに係る炭化珪素エピタキシャル基板50の製造方法において、炭化珪素層10を形成する工程は、第1時点a1よりも前に、第1成長速度V1よりも小さい第6成長速度V6で一定時間保持される工程を含んでいてもよい。
(7)上記(6)に係る炭化珪素エピタキシャル基板50の製造方法において、第1成長速度V1を第6成長速度V6で除した値は、2以上100以下であってもよい。
(8)上記(7)に係る炭化珪素エピタキシャル基板50の製造方法において、第1成長速度V1を第6成長速度V6で除した値は、5以上20以下であってもよい。
(9)上記(1)〜(8)のいずれかに係る炭化珪素エピタキシャル基板50の製造方法において、第1時点a1から第2時点a2までの間、炭化珪素層10の成長速度は、単調に減少してもよい。
(10)上記(1)〜(9)のいずれかに係る炭化珪素エピタキシャル基板50の製造方法において、第1時点a1から第2時点a2までの間に形成される炭化珪素層10の領域11の厚み方向において、領域11中の窒素濃度の最大値と最小値との差の絶対値を、領域11中の窒素濃度の平均値で除した値は、1以下であってもよい。
[実施形態の詳細]
以下、図面に基づいて実施形態を説明する。なお、以下の図面において同一または相当する部分には同一の参照番号を付し、その説明は繰り返さない。本明細書中においては、個別面を()、集合面を{}でそれぞれ示す。負の指数については、結晶学上、”−”(バー)を数字の上に付けることになっているが、本明細書中では、数字の前に負の符号を付けている。
[実施形態の詳細]
以下、図面に基づいて実施形態を説明する。なお、以下の図面において同一または相当する部分には同一の参照番号を付し、その説明は繰り返さない。本明細書中においては、個別面を()、集合面を{}でそれぞれ示す。負の指数については、結晶学上、”−”(バー)を数字の上に付けることになっているが、本明細書中では、数字の前に負の符号を付けている。
まず、本実施形態に係る炭化珪素エピタキシャル基板50の構成について説明する。
図1に示されるように、本実施形態に係る炭化珪素エピタキシャル基板50は、炭化珪素単結晶基板30と、第1炭化珪素層10と、第2炭化珪素層20とを主に有している。第1炭化珪素層10は、炭化珪素単結晶基板30上にある。第1炭化珪素層10は、たとえばバッファ層である。第1炭化珪素層10は、エピタキシャル成長により炭化珪素単結晶基板30に接して形成されたエピタキシャル層である。第2炭化珪素層20は、たとえばドリフト層である。第2炭化珪素層20は、第1炭化珪素層10上にある。第2炭化珪素層20は、エピタキシャル成長により第1炭化珪素層10に接して形成されたエピタキシャル層である。第1炭化珪素層10は、炭化珪素単結晶基板30および第2炭化珪素層20に挟まれている。第2炭化珪素層20が、炭化珪素エピタキシャル基板50の表面S7を構成する。炭化珪素単結晶基板30が、炭化珪素エピタキシャル基板50の裏面S2を構成する。
図1に示されるように、本実施形態に係る炭化珪素エピタキシャル基板50は、炭化珪素単結晶基板30と、第1炭化珪素層10と、第2炭化珪素層20とを主に有している。第1炭化珪素層10は、炭化珪素単結晶基板30上にある。第1炭化珪素層10は、たとえばバッファ層である。第1炭化珪素層10は、エピタキシャル成長により炭化珪素単結晶基板30に接して形成されたエピタキシャル層である。第2炭化珪素層20は、たとえばドリフト層である。第2炭化珪素層20は、第1炭化珪素層10上にある。第2炭化珪素層20は、エピタキシャル成長により第1炭化珪素層10に接して形成されたエピタキシャル層である。第1炭化珪素層10は、炭化珪素単結晶基板30および第2炭化珪素層20に挟まれている。第2炭化珪素層20が、炭化珪素エピタキシャル基板50の表面S7を構成する。炭化珪素単結晶基板30が、炭化珪素エピタキシャル基板50の裏面S2を構成する。
炭化珪素単結晶基板30は、たとえばポリタイプ4Hの六方晶炭化珪素から構成されている。炭化珪素単結晶基板30の表面S1は、たとえば基底面からオフ角だけ傾斜した面である。基底面は、たとえば{0001}面であり、特定的には(0001)面である。オフ角は、たとえば2°以上8°以下である。オフ方向は、<1−100>方向であってもよいし、<11−20>方向であってもよい。表面S1および裏面S2の最大径は、たとえば100mm以上であり、好ましくは150mm以上である。
炭化珪素単結晶基板30と、第1炭化珪素層10と、第2炭化珪素層20とは、たとえば窒素などのn型不純物を含む。炭化珪素単結晶基板30が含む窒素などのn型不純物の濃度は、たとえば1×1019cm−3である。炭化珪素単結晶基板30が含むn型不純物の濃度は、第1炭化珪素層10が含むn型不純物の濃度よりも高くてもよい。第1炭化珪素層10が含む窒素などのn型不純物の濃度は、たとえば1×1018cm−3である。第1炭化珪素層10が含むn型不純物の濃度は、第2炭化珪素層20が含むn型不純物の濃度よりも高くてもよい。第2炭化珪素層20が含む窒素などのn型不純物の濃度は、たとえば1×1015cm−3以上2×1016cm−3以下である。
炭化珪素単結晶基板30の厚みは、たとえば350μm以上500μm以下である。第1炭化珪素層10の厚みは、たとえば0.1μm以上20μm以下である。第2炭化珪素層20の厚みは、第1炭化珪素層10の厚みよりも大きくてもよい。第2炭化珪素層20の厚みは、たとえば1μm以上150μm以下である。炭化珪素単結晶基板30の厚みは、第2炭化珪素層20の厚みよりも大きくてもよい。第1炭化珪素層10は、炭化珪素単結晶基板30上に設けられた第1部分1と、第1部分1上に設けられた第2部分2と、第2部分2上に設けられた第3部分とを有していてもよい。
炭化珪素単結晶基板30は、複数の基底面転位B1、B2、B3を含んでいてもよい。基底面転位B1、B2、B3の多くは、第1炭化珪素層10において、貫通刃状転位B4、B5、B6に転換されている。好ましくは、全ての基底面転位B1、B2、B3が、第1炭化珪素層10において、貫通刃状転位B4、B5、B6に転換されている。基底面転位B1は、第1部分1および第2部分2の境界付近で、貫通刃状転位B4に転換されていてもよい。基底面転位B2は、第2部分2および第3部分3の境界付近で、貫通刃状転位B5に転換されていてもよい。基底面転位B3は、第3部分3および第2炭化珪素層20の境界付近で、貫通刃状転位B5に転換されていてもよい。第1炭化珪素層10は、基底面転位B1、B2、B3および貫通刃状転位B4、B5、B6を含んでいてもよい。第2炭化珪素層20は、貫通刃状転位B4、B5、B6を含んでいてもよい。好ましくは、第2炭化珪素層20は、基底面転位B1、B2、B3を含んでいない。
次に、本実施形態に係る炭化珪素エピタキシャル基板の製造方法について説明する。
まず、炭化珪素単結晶基板を準備する工程(S10:図2)が実施される。たとえば昇華法により製造された炭化珪素単結晶からなるインゴットをスライスすることにより、表面S1と、裏面S2とを有する炭化珪素単結晶基板30が準備される(図3参照)。炭化珪素単結晶基板30は、たとえばポリタイプ4Hの六方晶炭化珪素から構成されている。炭化珪素単結晶基板30の表面S1の最大径Wは、たとえば100mm以上であり、好ましくは150mm以上である。炭化珪素単結晶基板30の厚みは、たとえば350μm以上500μm以下である。
まず、炭化珪素単結晶基板を準備する工程(S10:図2)が実施される。たとえば昇華法により製造された炭化珪素単結晶からなるインゴットをスライスすることにより、表面S1と、裏面S2とを有する炭化珪素単結晶基板30が準備される(図3参照)。炭化珪素単結晶基板30は、たとえばポリタイプ4Hの六方晶炭化珪素から構成されている。炭化珪素単結晶基板30の表面S1の最大径Wは、たとえば100mm以上であり、好ましくは150mm以上である。炭化珪素単結晶基板30の厚みは、たとえば350μm以上500μm以下である。
図4および図5に示されるように、表面S1は、基底面S3からオフ角θだけ傾斜した面である。基底面S3は、たとえば{0001}面であり、特定的には(0001)Si面である。オフ角θは、たとえば2°以上8°以下である。オフ方向は、<1−100>方向であってもよいし、<11−20>方向であってもよい。図4に示されるように、基底面S3には、基底面転位B1が存在している。基底面転位B1は、基底面S3内において連続的に伸展する転位であり、表面S1に露出している。基底面転位B1の転位線は、基底面S3内に位置している。基底面転位B1は、炭化珪素単結晶基板30の側面または裏面S2に露出していてもよい。炭化珪素単結晶基板30には、複数の基底面転位B1、B2、B3が形成されていてもよい。図5に示されるように、表面S1に対して平行な方向から見て、複数の基底面転位B1、B2、B3の各々は、互いに平行であってもよい。
次に、第1炭化珪素層を形成する工程(S20:図2)が実施される。まず、炭化珪素単結晶基板30が、成膜装置40内に配置される(図6参照)。成膜装置40は、たとえばCVD(Chemical Vapor Deposition)装置である。図6に示されるように、成膜装置40は、石英管43と、誘導加熱コイル44と、断熱材42と、発熱体41と、配管60と、第1ガスボンベ51と、第2ガスボンベ52と、第3ガスボンベ53と、第4ガスボンベ54と、基板ホルダ46とを主に有している。具体的には、発熱体41は中空構造であって、内部に反応室45を形成している。断熱材42は、発熱体41の外周を囲うように配置されている。石英管43は、断熱材42の外周を囲うように配置されている。誘導加熱コイル44は、石英管43の外周を巻回するように設けられている。配管60は、反応室45と連通している。
第1ガスボンベ51には、たとえばキャリアガスである水素(H2)ガスが充填されている。第2ガスボンベ52および第3ガスボンベ53には、たとえば、炭化珪素の原料となるシラン(SiH4)ガスおよびプロパン(C3H8)ガスが各々充填されている。第4ガスボンベ54には、たとえばドーパントガスであるアンモニア(NH3)ガスまたは窒素(N2)ガスが充填されている。配管60は、上記ガスGを反応室45に導入可能に構成されている。
図6に示されるように、炭化珪素単結晶基板30が、反応室45の内部において、たとえばサセプタなどの基板ホルダ46上に載置される。次に、たとえば水素ガスが、配管60を通って反応室45に供給される。水素ガスの流量は、たとえば120slmである。水素ガスが反応室45に供給された状態を維持しながら、炭化珪素単結晶基板30が加熱される。たとえば誘導加熱コイル44に高周波電流を流すことで、電磁誘導作用により、発熱体41は誘導加熱される。これにより、反応室45中の炭化珪素単結晶基板30およびガスGが、たとえば室温から1500°以上1700°以下程度に加熱される。次に、たとえば水素(H2)を含むキャリアガスと、シラン(SiH4)およびプロパン(C3H8)を含む原料ガスと、窒素(N2)などのドーパントガスとが反応室45に導入される。以上のようにして、炭化珪素単結晶基板30上にエピタキシャル成長により第1炭化珪素層10の第1領域11が形成される(図7参照)。
第1炭化珪素層10を形成する工程において、第1炭化珪素層10の成長速度が、図11に示されるプロファイルのように制御される。具体的には、成長開始時点a0において、第1炭化珪素層10のエピタキシャル成長が開始される。成長開始時点a0における、第1炭化珪素層10の成長速度は、0である。成長開始時点a0から第1時点a1にかけて、第1炭化珪素層10の成長速度は、0から第1成長速度V1に増加する。第1成長速度V1は、たとえば10μm/hである。成長開始時点a0から第1時点a1にかけて、第1炭化珪素層10の成長速度は、単調に増加してもよい。第1時点a1から第8時点c1まで、第1炭化珪素層10の成長速度が第1成長速度V1で保持される。
第1炭化珪素層10の成長速度は、たとえば反応室45に供給される原料ガスの流量を調整することにより制御される。図12に示されるように、成長開始時点a0まで反応室45には、水素ガスのみが供給されている。水素ガスの流量Eは、たとえば120slmである。水素ガスの流量は、第1炭化珪素層10の成長が終了するまで一定であってもよい。成長開始時点a0において、反応室45に、第1炭化珪素層10の原料となるシランガスおよびプロパンガスが供給される。成長開始時点a0から第1時点a1にかけて、シランガスの流量は、0から第1流量F1に増加する。第1流量F1は、たとえば100sccmである。成長開始時点a0から第1時点a1にかけて、シランガスの流量は、単調に増加してもよい。同様に、成長開始時点a0から第1時点a1にかけて、プロパンガスの流量は、0から第1流量G1に増加する。第1流量G1は、たとえば33sccmである。成長開始時点a0から第1時点a1にかけて、プロパンガスの流量は、単調に増加してもよい。第1時点a1から第8時点c1まで、シランガスの流量が第1流量F1で維持され、かつプロパンガスの流量が第1流量G1保持される。
図7に示されるように、炭化珪素単結晶基板30に存在していた複数の基底面転位B1、B2、B3が、第1炭化珪素層10に伝播する。第1炭化珪素層10の成長速度が第1成長速度で維持される間、複数の基底面転位B1、B2、B3が、第1炭化珪素層10中において伸展する。第1時点a1から第2時点a2までの間に、第1炭化珪素層10の第1領域11が形成される。第1領域11の厚みは、たとえば0.1μm以上20μm以下であってもよい。
次に、第1炭化珪素層10の成長速度は、低減する。図11に示されるように、第8時点c1から第2時点a2にかけて、第1炭化珪素層10の成長速度が低減される。第8時点c1から第2時点a2にかけて、第1炭化珪素層10の成長速度は、単調に減少してもよい。第2時点a2から第9時点c2まで、第1炭化珪素層10の成長速度が、第2成長速度V2で保持される。第2成長速度V2は、第1成長速度V1よりも小さい。第2成長速度V2が保持される第2時点a2から第9時点c2までの時間は、第1成長速度V1が保持される第1時点a1から第8時点c1までの時間よりも長くてもよいし、短くてもよいし、同じでもよい。第2時点a2および第9時点c2の間に、第2成長速度V2で成長する第1炭化珪素層10の領域の厚みは、たとえば1μmである。
図8に示されるように、炭化珪素層10の成長速度を第1成長速度V1から第2成長速度V2に低減すると、基底面転位B1、B2、B3に作用する鏡像力が大きくなる。そのため、ある基底面転位B1の伝播方向は、基底面S3に平行な方向から、第1炭化珪素層10の成長表面S4に対してほぼ垂直な方向に変化しやすくなる。つまり、第1炭化珪素層10の成長速度を遅くすることで、基底面転位B1に作用する鏡像力を高め、基底面転位B1が貫通刃状転位に転換されやすい環境とする。図8に示されるように、表面S1に対して平行な方向から見た場合、基底面転位B1は、成長表面S4に対して基底面S3と線対称な面Mに沿って第1炭化珪素層中を伝播する。第2領域12が第1領域11上に形成される際、ある基底面転位B1の伝播方向は成長表面S4に対してほぼ垂直な方向に変化する。他の基底面転位B2、B3の伝播方向は変化しなくてもよい。
次に、第1炭化珪素層10の成長速度は、再び増加する。第9時点c2から第3時点a3までの間、第1炭化珪素層10の成長速度は増加する。第3成長速度V3は、たとえば10μm/hである。第9時点c2から第3時点a3にかけて、第1炭化珪素層10の成長速度は、単調に増加してもよい。第3成長速度V3は、第2成長速度V2よりも大きい。第3成長速度V3は、第1成長速度V1とほぼ同じであってもよい。
図12に示されるように、第9時点c2から第3時点a3にかけて、シランガスの流量は、第2流量F2から第3流量F3に増加する。第3流量F3は、たとえば100sccmである。第9時点c2から第3時点a3にかけて、シランガスの流量は、単調に増加してもよい。同様に、第9時点c2から第3時点a3にかけて、プロパンガスの流量は、第2流量G2から第3流量G3に増加する。第3流量G3は、たとえば33sccmである。第9時点c2から第3時点a3にかけて、プロパンガスの流量は、単調に増加してもよい。
図11に示されるように、第3時点a3から第10時点c3まで、第1炭化珪素層10の成長速度が第3成長速度V3で保持されてもよい。図12に示されるように、第3時点a3から第10時点c3まで、シランガスの流量は、第3流量F3に維持される。同様に、第3時点a3から第10時点c3まで、プロパンガスの流量は、第3流量G3に維持される。第1炭化珪素層10の成長速度を増加させることにより、基底面転位B1から転換された貫通刃状転位B4は、貫通刃状転位の状態で炭化珪素層中を伝播する。貫通刃状転位B4の伝播方向は、基底面転位B1の伝播方向に対してほぼ垂直な方向である。
以上のように、第1時点a1において、第1炭化珪素層10の成長速度は、第1成長速度V1になる。第1時点a1よりも後の第2時点a2において、炭化珪素層10の成長速度は、第2成長速度V2になる。第2時点a2よりも後の第3時点a3において、炭化珪素層10の成長速度は、第3成長速度V3になる。第2成長速度V2は、第1成長速度V1および第3成長速度V3よりも小さい。
炭化珪素層の成長速度は、炭化珪素の成膜速度と、成膜された炭化珪素のエッチング速度とのバランスにより決定される。炭化珪素のエッチング速度が、炭化珪素の成膜速度よりも大きい場合は、炭化珪素層の成長速度は負の成長速度となる。反対に、炭化珪素のエッチング速度が、炭化珪素の成膜速度よりも小さい場合は、炭化珪素層の成長速度は正の成長速度となる。本実施の形態においては、第1時点a1から第3時点a3までの間、正の成長速度が維持される。好ましくは、第1炭化珪素層10の形成工程においては、最初から最後まで正の成長速度が維持される。
第1成長速度V1を第2成長速度V2で除した値は、2以上100以下であってもよい。たとえば、第1成長速度V1が10μm/hであり、かつ第2成長速度V2が0.1μm/hであってもよい。第2成長速度V2が0.1μm/hの場合、シランガスおよびプロパンガスの流量は、それぞれ1sccmおよび0.33sccmであってもよい。好ましくは、第1成長速度V1を第2成長速度V2で除した値は、5以上20以下である。たとえば、第1炭化珪素層10の成長速度は、たとえば10μm/hで一定時間保持された後、成長速度が低減され、1μm/hで一定時間保持され、さらに成長速度が低減され0.1μm/hで一定時間保持されてもよい。つまり、第8時点c1から第2時点a2の間において、第1成長速度V1よりも小さく、かつ第2成長速度V2よりも大きい成長速度が一定時間保持されてもよい。
好ましくは、炭化珪素単結晶基板30の表面S1に対して垂直な方向において、第1炭化珪素層10に含まれる窒素濃度は、ほぼ一定である。たとえば、第1時点a1から第2時点a2までの間に形成される第1炭化珪素層10の第1領域11の厚み方向において、第1領域11中の窒素濃度の最大値と最小値との差の絶対値を、第1領域11中の窒素濃度の平均値で除した値は、1以下である。たとえば、第1領域11中の平均窒素濃度が2×1018cm−3であり、窒素濃度の最大値が3×1018cm−3であり、かつ窒素濃度の最小値が1×1018cm−3である場合、第1領域11中の窒素濃度の最大値と最小値との差の絶対値を、第1領域11中の窒素濃度の平均値で除した値は、(3×1018cm−3−1×1018cm−3)/2×1018cm−3=1となる。なお、窒素濃度は、たとえばSIMS(Secondary Ion Mass Spectrometry)を用いて測定することが可能である。
次に、第1炭化珪素層10の成長速度は、再び減少する。図11に示されるように、第10時点c3から第4時点a4にかけて、第1炭化珪素層10の成長速度が減少する。第10時点c3から第4時点a4にかけて、第1炭化珪素層10の成長速度は、第3成長速度V3から第4成長速度V4に減少する。第4成長速度V4は、たとえば1μm/hである。第10時点c3から第4時点a4にかけて、第1炭化珪素層10の成長速度は、単調に減少してもよい。第4時点a4から第11時点c4まで、第1炭化珪素層10の成長速度が、第4成長速度V4で保持される。
図12に示されるように、第10時点c3から第4時点a4にかけて、シランガスの流量は、第3流量F3から第4流量F4に減少する。第4流量F4は、たとえば10sccmである。第10時点c3から第4時点a4にかけて、シランガスの流量は、単調に減少してもよい。第4時点a4から第11時点c4まで、シランの流量は、第4流量F4に保持される。同様に、第10時点c3から第4時点a4にかけて、プロパンガスの流量は、第3流量G3から第4流量G4に減少する。第4流量G4は、たとえば3.3sccmである。第10時点c3から第4時点a4にかけて、プロパンガスの流量は、単調に減少してもよい。第4時点a4から第11時点c4まで、プロパンの流量は、第4流量G4に保持される。
炭化珪素層の成長速度を再度遅くすることで、貫通刃状転位に転換されずに第1炭化珪素層10に残っている基底面転位B2に作用する鏡像力を高め、貫通刃状転位への転換を促す。これにより、ある基底面転位B2の伝播方向は、基底面S3に平行な方向から、成長表面S4に対してほぼ垂直な方向に変化する。図9に示されるように、ある基底面転位B2の伝播方向は成長表面S5に対してほぼ垂直な方向に変化するが、他の基底面転位B3の伝播方向は変化しなくてもよい。
次に、第1炭化珪素層10の成長速度は、再び増加する。第11時点c4から第5時点a5にかけて、第1炭化珪素層10の成長速度は、第4成長速度V4から第5成長速度V5に増加する。第5成長速度V5は、たとえば10μm/hである。第11時点c4から第5時点a5にかけて、第1炭化珪素層10の成長速度は、単調に増加してもよい。第5時点a5から第12時点c5まで、第1炭化珪素層10の成長速度が第5成長速度V5で保持されてもよい。
図12に示されるように、第11時点c4から第5時点a5にかけて、シランガスの流量は、第4流量F4から第5流量F5に増加する。第5流量F5は、たとえば100sccmである。第11時点c4から第5時点a5にかけて、シランガスの流量は、単調に増加してもよい。第5時点a5から第12時点c5まで、シランガスの流量は、第5流量F5に保持されてもよい。同様に、第11時点c4から第5時点a5にかけて、プロパンガスの流量は、第4流量G4から第5流量G5に減少する。第5流量G5は、たとえば33sccmである。第11時点c4から第5時点a5にかけて、プロパンガスの流量は、単調に増加してもよい。第5時点a5から第12時点c5まで、プロパンガスの流量は、第5流量G5に保持されてもよい。
以上のように、第3時点a3よりも後の第4時点a4において、第1炭化珪素層10の成長速度は、第4成長速度V4になる。第4時点a4よりも後の第5時点a5において、第1炭化珪素層10の成長速度は、第5成長速度V5になる。第4成長速度V4は、第3成長速度V3および第5成長速度V5よりも小さい。第3時点a3から第5時点a5までの間、正の成長速度が維持される。
第3成長速度V3を第4成長速度V4で除した値は、2以上100以下であってもよい。たとえば、第3成長速度V3が10μm/hであり、かつ第4成長速度V4が0.1μm/hであってもよい。好ましくは、第3成長速度V3を第4成長速度V4で除した値は、5以上20以下である。
次に、第1炭化珪素層10の成長速度は、再び減少する。図11に示されるように、第12時点c5から第6時点a6にかけて、第1炭化珪素層10の成長速度は、第5成長速度V5から第6成長速度に減少する。第6成長速度は、たとえば1μm/hである。第12時点c5から第6時点a6にかけて、第1炭化珪素層10の成長速度は、単調に減少してもよい。第6時点a6から第13時点c6まで、第1炭化珪素層10の成長速度が、第6成長速度で保持されてもよい。
図12に示されるように、第12時点c5から第6時点a6にかけて、シランガスの流量は、第5流量F5から第6流量F6に減少する。第6流量F6は、たとえば10sccmである。第12時点c5から第6時点a6にかけて、シランガスの流量は、単調に減少してもよい。第6時点a6から第13時点c6まで、シランガスの流量は、第6流量F6で保持されてもよい。同様に、第12時点c5から第6時点a6にかけて、プロパンガスの流量は、第5流量G5から第6流量G6に減少する。第6流量G6は、たとえば3.3sccmである。第12時点c5から第6時点a6にかけて、プロパンガスの流量は、単調に減少してもよい。第6時点a6から第13時点c6まで、プロパンガスの流量は、第6流量G6で保持されてもよい。第13時点c6から第7時点a7までの間、炭化珪素層の成長速度は増加する。
図10に示されるように、基底面転位B3の伝播方向は、基底面S3に平行な方向から、成長表面S6に対してほぼ垂直な方向に変化する。これにより、基底面転位B3は、貫通刃状転位B6(図1参照)に転換される。貫通刃状転位B4、B5は、第1炭化珪素層10内を伝播する。
以上のように、第1炭化珪素層10の成長速度は、第1成長速度V1を一定時間維持した後、第1成長速度V1から第2成長速度まで減少し、第2成長速度V2を一定時間維持した後、第2成長速度V2から第3成長速度V3まで増加するサイクルを3回以上繰り返してもよい。
次に、炭化珪素エピタキシャル基板の製造方法の第1変形例について説明する。
図13に示されるように、第1時点a1から第2時点a2までの間、第1炭化珪素層10の成長速度は、単調に減少してもよい。第1時点a1から第2時点a2までの間、第1炭化珪素層10の成長速度の単位時間あたりの減少率は一定であってもよい。第2時点a2から第3時点a3までの間、第1炭化珪素層10の成長速度は、単調に増加してもよい。第2時点a2から第3時点a3までの間、第1炭化珪素層10の成長速度の単位時間あたりの増加率は一定であってもよい。第1時点a1から第2時点a2までの間における第1炭化珪素層10の成長速度の単位時間あたりの減少率の絶対値は、第2時点a2から第3時点a3までの間における第1炭化珪素層10の成長速度の単位時間あたりの増加率よりも小さくてもよいし、大きくてもよいし、同じでもよい。
図13に示されるように、第1時点a1から第2時点a2までの間、第1炭化珪素層10の成長速度は、単調に減少してもよい。第1時点a1から第2時点a2までの間、第1炭化珪素層10の成長速度の単位時間あたりの減少率は一定であってもよい。第2時点a2から第3時点a3までの間、第1炭化珪素層10の成長速度は、単調に増加してもよい。第2時点a2から第3時点a3までの間、第1炭化珪素層10の成長速度の単位時間あたりの増加率は一定であってもよい。第1時点a1から第2時点a2までの間における第1炭化珪素層10の成長速度の単位時間あたりの減少率の絶対値は、第2時点a2から第3時点a3までの間における第1炭化珪素層10の成長速度の単位時間あたりの増加率よりも小さくてもよいし、大きくてもよいし、同じでもよい。
図14に示されるように、成長開始時点a0まで反応室45には、水素ガスのみが供給されている。水素ガスの流量Eは、たとえば120slmである。水素ガスの流量は、第1炭化珪素層10の成長が終了するまで一定であってもよい。成長開始時点a0において、反応室45に、第1炭化珪素層10の原料となるシランガスおよびプロパンガスが供給される。成長開始時点a0から第1時点a1にかけて、シランガスの流量は、0から第1流量F1に増加する。第1流量F1は、たとえば100sccmである。成長開始時点a0から第1時点a1にかけて、シランガスの流量は、単調に増加してもよい。同様に、成長開始時点a0から第1時点a1にかけて、プロパンガスの流量は、0から第1流量G1に増加する。第1流量G1は、たとえば33sccmである。成長開始時点a0から第1時点a1にかけて、プロパンガスの流量は、単調に増加してもよい。
第1時点a1から第2時点a2までの間、シランガスの流量が単調に減少する。第1時点a1から第2時点a2までの間、シランガスの流量の単位時間あたりの減少率は一定であってもよい。第2時点a2におけるシランガスの流量(第2流量F2)は、たとえば10sccmである。同様に、第1時点a1から第2時点a2まで、プロパンガスの流量が減少する。第1時点a1から第2時点a2までの間、プロパンガスの流量の単位時間あたりの減少率は一定であってもよい。第2時点a2におけるプロパンガスの流量(第2流量G2)は、たとえば3.3sccmである。
第2時点a2から第3時点a3までの間、シランガスの流量は、単調に増加する。第2時点a2から第3時点a3までの間、シランガスの流量の単位時間あたりの増加率は一定であってもよい。第3時点a3におけるシランガスの流量(第3流量F3)は、たとえば100sccmである。同様に、第2時点a2から第3時点a3までの間、プロパンガスの流量は、単調に増加する。第2時点a2から第3時点a3までの間、プロパンガスの流量の単位時間あたりの増加率は一定であってもよい。第3時点a3におけるプロパンガスの流量(第3流量G3)は、たとえば33sccmである。
図13に示されるように、第3時点a3から第4時点a4までの間、第1炭化珪素層10の成長速度は、単調に減少してもよい。第3時点a3から第4時点a4までの間、第1炭化珪素層10の成長速度の単位時間あたりの減少率は一定であってもよい。第3時点a3から第4時点a4までの間、第1炭化珪素層10の成長速度は、単調に増加してもよい。第3時点a3から第4時点a4までの間、第1炭化珪素層10の成長速度の単位時間あたりの増加率は一定であってもよい。
同様に、第5時点a5から第6時点a6までの間、第1炭化珪素層10の成長速度は、単調に減少してもよい。第5時点a5から第6時点a6までの間、第1炭化珪素層10の成長速度の単位時間あたりの減少率は一定であってもよい。第5時点a5から第6時点a6までの間、第1炭化珪素層10の成長速度は、単調に増加してもよい。第5時点a5から第6時点a6までの間、第1炭化珪素層10の成長速度の単位時間あたりの増加率は一定であってもよい。
以上のように、第1炭化珪素層10の成長速度は、第1成長速度V1から第2成長速度V2まで単位時間あたりの減少率が一定の減少率を維持したまま減少した後、第2成長速度V2から第3成長速度V3まで単位時間あたりの増加率が一定の増加率を維持したまま増加するサイクルを3回以上繰り返してもよい。
次に、炭化珪素エピタキシャル基板の製造方法の第2変形例について説明する。
図15に示されるように、第1時点a1から第2時点a2までの間、第1炭化珪素層10の成長速度は、単調に減少してもよい。第1時点a1から第2時点a2までの間、第1炭化珪素層10の成長速度の単位時間あたりの減少率が、徐々に小さくなってもよい。第2時点a2から第3時点a3までの間、第1炭化珪素層10の成長速度は、単調に増加してもよい。
図15に示されるように、第1時点a1から第2時点a2までの間、第1炭化珪素層10の成長速度は、単調に減少してもよい。第1時点a1から第2時点a2までの間、第1炭化珪素層10の成長速度の単位時間あたりの減少率が、徐々に小さくなってもよい。第2時点a2から第3時点a3までの間、第1炭化珪素層10の成長速度は、単調に増加してもよい。
図16に示されるように、成長開始時点a0まで反応室45には、水素ガスのみが供給されている。水素ガスの流量Eは、たとえば120slmである。水素ガスの流量は、第1炭化珪素層10の成長が終了するまで一定であってもよい。成長開始時点a0において、反応室45に、第1炭化珪素層10の原料となるシランガスおよびプロパンガスが供給される。成長開始時点a0から第1時点a1にかけて、シランガスの流量は、0から第1流量F1に増加する。第1流量F1は、たとえば100sccmである。成長開始時点a0から第1時点a1にかけて、シランガスの流量は、単調に増加してもよい。同様に、成長開始時点a0から第1時点a1にかけて、プロパンガスの流量は、0から第1流量G1に増加する。第1流量G1は、たとえば33sccmである。成長開始時点a0から第1時点a1にかけて、プロパンガスの流量は、単調に増加してもよい。
第1時点a1から第2時点a2までの間、シランガスの流量が単調に減少する。第1時点a1から第2時点a2までの間、シランガスの流量の単位時間あたりの減少率が、徐々に小さくなってもよい。第2時点a2におけるシランガスの流量(第2流量F2)は、たとえば10sccmである。同様に、第1時点a1から第2時点a2まで、プロパンガスの流量が減少する。第1時点a1から第2時点a2までの間、の単位時間あたりの減少率が、徐々に小さくなってもよい。第2時点a2におけるプロパンガスの流量(第2流量G2)は、たとえば3.3sccmである。
第2時点a2から第3時点a3までの間、シランガスの流量は、単調に増加する。第3時点a3におけるシランガスの流量(第3流量F3)は、たとえば100sccmである。同様に、第2時点a2から第3時点a3までの間、プロパンガスの流量は、単調に増加する。第3時点a3におけるプロパンガスの流量(第3流量G3)は、たとえば33sccmである。
図15に示されるように、第3時点a3から第4時点a4までの間、第1炭化珪素層10の成長速度は、単調に減少してもよい。第3時点a3から第4時点a4までの間、第1炭化珪素層10の成長速度の単位時間あたりの減少率が、徐々に小さくなってもよい。第3時点a3から第4時点a4までの間、第1炭化珪素層10の成長速度は、単調に増加してもよい。
同様に、第5時点a5から第6時点a6までの間、第1炭化珪素層10の成長速度は、単調に減少してもよい。第5時点a5から第6時点a6までの間、第1炭化珪素層10の成長速度の単位時間あたりの減少率が、徐々に小さくなってもよい。第5時点a5から第6時点a6までの間、第1炭化珪素層10の成長速度は、単調に増加してもよい。
以上のように、第1炭化珪素層10の成長速度は、第1成長速度V1から第2成長速度V2まで、単位時間あたりの減少率が徐々に小さくなるように減少した後、第2成長速度V2から第3成長速度V3まで増加するサイクルを3回以上繰り返してもよい。
次に、炭化珪素エピタキシャル基板の製造方法の第3変形例について説明する。
図17に示されるように、第1炭化珪素層10を形成する工程は、第1時点a1よりも前に、第1成長速度V1よりも小さい第6成長速度V6で一定時間保持される工程を含んでいてもよい。具体的には、成長開始時点a0と第1時点a1との間において、第1炭化珪素層10が第6成長速度V6で一定時間保持される。たとえば、成長開始時点a0から第14時点d1までの間、第1炭化珪素層10の成長速度が増加する。第1炭化珪素層10の成長速度は、単調に増加してもよい。第14時点d1から第15時点d2までの間、第1炭化珪素層10の成長速度は、一定の成長速度(第6成長速度V6)で一定時間保持される。第15時点d2から第1時点a1までの間、第1炭化珪素層10の成長速度が増加する。第1炭化珪素層10の成長速度は、単調に増加してもよい。第1時点a1において、第1炭化珪素層10の成長速度は、第1成長速度V1になる。
図17に示されるように、第1炭化珪素層10を形成する工程は、第1時点a1よりも前に、第1成長速度V1よりも小さい第6成長速度V6で一定時間保持される工程を含んでいてもよい。具体的には、成長開始時点a0と第1時点a1との間において、第1炭化珪素層10が第6成長速度V6で一定時間保持される。たとえば、成長開始時点a0から第14時点d1までの間、第1炭化珪素層10の成長速度が増加する。第1炭化珪素層10の成長速度は、単調に増加してもよい。第14時点d1から第15時点d2までの間、第1炭化珪素層10の成長速度は、一定の成長速度(第6成長速度V6)で一定時間保持される。第15時点d2から第1時点a1までの間、第1炭化珪素層10の成長速度が増加する。第1炭化珪素層10の成長速度は、単調に増加してもよい。第1時点a1において、第1炭化珪素層10の成長速度は、第1成長速度V1になる。
第1成長速度V1を第6成長速度V6で除した値は、たとえば2以上100以下である。好ましくは、第1成長速度V1を第6成長速度V6で除した値は、5以上20以下である。第6成長速度V6は、第2成長速度V2よりも小さくてもよいし、大きくてもよいし、同じであってもよい。第14時点d1から第15時点d2までの時間は、成長開始時点a0から第14時点d1までの時間よりも長くてもよい。同様に、第14時点d1から第15時点d2までの時間は、第15時点d2から第1時点a1までの時間よりも長くてもよい。
次に、炭化珪素エピタキシャル基板の製造方法の第4変形例について説明する。
図18に示されるように、第3成長速度V3は、第1成長速度V1よりも小さくてもよい。同様に、第7成長速度は、第5成長速度V5よりも小さくてもよい。第1成長速度V1は、第5成長速度V5と同じであってもよい。同様に、第3成長速度V3は、第7成長速度と同じであってもよい。以上のように、第1炭化珪素層10の成長速度は、第1成長速度V1から第2成長速度V2に減少した後、第1成長速度V1よりも小さい第3成長速度V3に増加するサイクルを3回以上繰り返してもよい。
図18に示されるように、第3成長速度V3は、第1成長速度V1よりも小さくてもよい。同様に、第7成長速度は、第5成長速度V5よりも小さくてもよい。第1成長速度V1は、第5成長速度V5と同じであってもよい。同様に、第3成長速度V3は、第7成長速度と同じであってもよい。以上のように、第1炭化珪素層10の成長速度は、第1成長速度V1から第2成長速度V2に減少した後、第1成長速度V1よりも小さい第3成長速度V3に増加するサイクルを3回以上繰り返してもよい。
反対に、第3成長速度V3は、第1成長速度V1よりも大きくてもよい。同様に、第7成長速度は、第5成長速度V5よりも大きくてもよい。第1成長速度V1は、第5成長速度V5と同じであってもよい。同様に、第3成長速度V3は、第7成長速度と同じであってもよい。以上のように、第1炭化珪素層10の成長速度は、第1成長速度V1から第2成長速度V2に減少した後、第1成長速度V1よりも大きい第3成長速度V3に増加するサイクルを3回以上繰り返してもよい。
なお、上記実施の形態においては、水素ガスの流量を一定に維持しつつシランガスおよびプロパンガスなどの原料ガスの流量を変化させることにより、第1炭化珪素層10の成長速度を変化させる方法について説明したが、第1炭化珪素層10の成長速度を変化させる方法は、上記方法に限定されない。たとえば、原料ガスの流量を一定に維持しながら、水素などのエッチングガスの流量を変化させることにより、第1炭化珪素層10の成長速度を変化させてもよいし、原料ガスおよびエッチングガスの双方の流量を変化させることにより、第1炭化珪素層10の成長速度を変化させてもよい。
次に、第2炭化珪素層を形成する工程(S30:図2)が実施される。反応室45内に導入されたキャリアガスおよび原料ガスを含むガスGと炭化珪素単結晶基板30とが加熱されることにより、第1炭化珪素層10上に第2炭化珪素層20が形成される。第2炭化珪素層20の成長速度は、第2成長速度V2よりも高くてもよい。第2炭化珪素層20が含む窒素の濃度は、たとえば5×1015cm−3である。第2炭化珪素層20の厚みは、第1炭化珪素層10の厚みよりも大きくてもよい。以上により、炭化珪素単結晶基板30と、第1炭化珪素層10と、第2炭化珪素層20とを含む炭化珪素エピタキシャル基板50(図1参照)が製造される。
次に、本実施形態に係る炭化珪素エピタキシャル基板の製造方法の作用効果について説明する。
本実施形態に係る炭化珪素エピタキシャル基板50の製造方法によれば、第1時点a1において、第1炭化珪素層10の成長速度は、第1成長速度V1になり、第1時点よりも後の第2時点a2において、第1炭化珪素層10の成長速度は、第2成長速度V2になり、第2時点よりも後の第3時点a3において、第1炭化珪素層10の成長速度は、第3成長速度V3になる。第2成長速度V2は、第1成長速度V1および第3成長速度V3よりも小さい。
炭化珪素単結晶基板30上に第1炭化珪素層10をエピタキシャル成長により形成する際、炭化珪素単結晶基板30に存在していた基底面転位は、第1炭化珪素層10に伝播する。第1炭化珪素層10の成長速度を第1成長速度V1から第2成長速度V2に低減すると、基底面転位に作用する鏡像力が大きくなる。そのため、基底面転位の伝播方向は、基底面に平行な方向から、炭化珪素層10の結晶成長表面に対してほぼ垂直な方向に変化しやすくなる。つまり、炭化珪素層の成長速度を遅くすることで、基底面転位に作用する鏡像力を高め、基底面転位が貫通刃状転位に転換されやすい環境とすることができる。これにより、基底面転位から貫通刃状転位への転換率を向上することができる。
また本実施形態に係る炭化珪素エピタキシャル基板50の製造方法によれば、第1成長速度V1を第2成長速度V2で除した値は、2以上100以下である。
さらに本実施形態に係る炭化珪素エピタキシャル基板50の製造方法によれば、第1成長速度V1を第2成長速度V2で除した値は、5以上20以下である。
さらに本実施形態に係る炭化珪素エピタキシャル基板50の製造方法によれば、第1時点a1から第2時点a2までの間に形成される第1炭化珪素層10の領域11の厚みは、0.1μm以上20μm以下である。これにより、炭化珪素エピタキシャル基板50の製造時間を短縮することができる。結果として、炭化珪素エピタキシャル基板50の低コスト化を実現することができる。
さらに本実施形態に係る炭化珪素エピタキシャル基板50の製造方法によれば、第1炭化珪素層10を形成する工程では、第3時点a3よりも後の第4時点a4において、第1炭化珪素層10の成長速度は、第4成長速度V4になり、第4時点a4よりも後の第5時点a5において、第1炭化珪素層10の成長速度は、第5成長速度V5になる。第4成長速度V4は、第3成長速度V3および第5成長速度V5よりも小さい。第3時点a3から第5時点a5までの間、正の成長速度が維持される。
さらに本実施形態に係る炭化珪素エピタキシャル基板50の製造方法によれば、第1炭化珪素層10を形成する工程は、第1時点a1よりも前に、第1成長速度V1よりも小さい第6成長速度V6で一定時間保持される工程を含む。
さらに本実施形態に係る炭化珪素エピタキシャル基板50の製造方法によれば、第1成長速度V1を第6成長速度V6で除した値は、2以上100以下である。
さらに本実施形態に係る炭化珪素エピタキシャル基板50の製造方法によれば、第1成長速度V1を第6成長速度V6で除した値は、5以上20以下である。
さらに本実施形態に係る炭化珪素エピタキシャル基板50の製造方法によれば、第1時点a1から第2時点a2までの間、第1炭化珪素層10の成長速度は、単調に減少する。
さらに本実施形態に係る炭化珪素エピタキシャル基板50の製造方法によれば、第1時点a1から第2時点a2までの間に形成される炭化珪素層10の第1領域11の厚み方向において、第1領域11中の窒素濃度の最大値と最小値との差の絶対値を、第1領域11中の窒素濃度の平均値で除した値は、1以下である。
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって、制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味、および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
1 第1部分
2 第2部分
3 第3部分
10 第1炭化珪素層(炭化珪素層)
11 第1領域(領域)
12 第2領域
20 第2炭化珪素層
30 炭化珪素単結晶基板
40 成膜装置
41 発熱体
42 断熱材
43 石英管
44 誘導加熱コイル
45 反応室
46 基板ホルダ
50 炭化珪素エピタキシャル基板
51 第1ガスボンベ
52 第2ガスボンベ
53 第3ガスボンベ
54 第4ガスボンベ
60 配管
B1,B2,B3 基底面転位
B4,B5,B6 貫通刃状転位
E 流量
F1,G1 第1流量
F2,G2 第2流量
F3,G3 第3流量
F4,G4 第4流量
F5,G5 第5流量
F6,G6 第6流量
G ガス
S1,S7 表面
S2 裏面
S3 基底面
S4,S5,S6 成長表面
V1 第1成長速度
V2 第2成長速度
V3 第3成長速度
V4 第4成長速度
V5 第5成長速度
V6 第6成長速度
V7 第7成長速度
W 最大径
a0 成長開始時点
a1 第1時点
a2 第2時点
a3 第3時点
a4 第4時点
a5 第5時点
a6 第6時点
a7 第7時点
c1 第8時点
c2 第9時点
c3 第10時点
c4 第11時点
c5 第12時点
c6 第13時点
d1 第14時点
d2 第15時点
2 第2部分
3 第3部分
10 第1炭化珪素層(炭化珪素層)
11 第1領域(領域)
12 第2領域
20 第2炭化珪素層
30 炭化珪素単結晶基板
40 成膜装置
41 発熱体
42 断熱材
43 石英管
44 誘導加熱コイル
45 反応室
46 基板ホルダ
50 炭化珪素エピタキシャル基板
51 第1ガスボンベ
52 第2ガスボンベ
53 第3ガスボンベ
54 第4ガスボンベ
60 配管
B1,B2,B3 基底面転位
B4,B5,B6 貫通刃状転位
E 流量
F1,G1 第1流量
F2,G2 第2流量
F3,G3 第3流量
F4,G4 第4流量
F5,G5 第5流量
F6,G6 第6流量
G ガス
S1,S7 表面
S2 裏面
S3 基底面
S4,S5,S6 成長表面
V1 第1成長速度
V2 第2成長速度
V3 第3成長速度
V4 第4成長速度
V5 第5成長速度
V6 第6成長速度
V7 第7成長速度
W 最大径
a0 成長開始時点
a1 第1時点
a2 第2時点
a3 第3時点
a4 第4時点
a5 第5時点
a6 第6時点
a7 第7時点
c1 第8時点
c2 第9時点
c3 第10時点
c4 第11時点
c5 第12時点
c6 第13時点
d1 第14時点
d2 第15時点
Claims (10)
- 炭化珪素単結晶基板を準備する工程と、
前記炭化珪素単結晶基板上にエピタキシャル成長により炭化珪素層を形成する工程とを備え、
前記炭化珪素層を形成する工程では、
第1時点において、前記炭化珪素層の成長速度は、第1成長速度になり、
前記第1時点よりも後の第2時点において、前記炭化珪素層の成長速度は、第2成長速度になり、
前記第2時点よりも後の第3時点において、前記炭化珪素層の成長速度は、第3成長速度になり、
前記第2成長速度は、前記第1成長速度および前記第3成長速度よりも小さく、
前記第1時点から前記第3時点までの間、正の成長速度が維持される、炭化珪素エピタキシャル基板の製造方法。 - 前記第1成長速度を前記第2成長速度で除した値は、2以上100以下である、請求項1に記載の炭化珪素エピタキシャル基板の製造方法。
- 前記第1成長速度を前記第2成長速度で除した値は、5以上20以下である、請求項2に記載の炭化珪素エピタキシャル基板の製造方法。
- 前記第1時点から前記第2時点までの間に形成される前記炭化珪素層の領域の厚みは、0.1μm以上20μm以下である、請求項1〜請求項3のいずれか1項に記載の炭化珪素エピタキシャル基板の製造方法。
- 前記炭化珪素層を形成する工程では、前記第3時点よりも後の第4時点において、前記炭化珪素層の成長速度は、第4成長速度になり、
前記第4時点よりも後の第5時点において、前記炭化珪素層の成長速度は、第5成長速度になり、
前記第4成長速度は、前記第3成長速度および前記第5成長速度よりも小さく、
前記第3時点から前記第5時点までの間、正の成長速度が維持される、請求項1〜請求項4のいずれか1項に記載の炭化珪素エピタキシャル基板の製造方法。 - 前記炭化珪素層を形成する工程は、
前記第1時点よりも前に、前記第1成長速度よりも小さい第6成長速度で一定時間保持される工程を含む、請求項1〜請求項5のいずれか1項に記載の炭化珪素エピタキシャル基板の製造方法。 - 前記第1成長速度を前記第6成長速度で除した値は、2以上100以下である、請求項6に記載の炭化珪素エピタキシャル基板の製造方法。
- 前記第1成長速度を前記第6成長速度で除した値は、5以上20以下である、請求項7に記載の炭化珪素エピタキシャル基板の製造方法。
- 前記第1時点から前記第2時点までの間、前記炭化珪素層の成長速度は、単調に減少する、請求項1〜請求項8のいずれか1項に記載の炭化珪素エピタキシャル基板の製造方法。
- 前記第1時点から前記第2時点までの間に形成される前記炭化珪素層の領域の厚み方向において、前記領域中の窒素濃度の最大値と最小値との差の絶対値を、前記領域中の窒素濃度の平均値で除した値は、1以下である、請求項1〜請求項9のいずれか1項に記載の炭化珪素エピタキシャル基板の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2015138654A JP2017019691A (ja) | 2015-07-10 | 2015-07-10 | 炭化珪素エピタキシャル基板の製造方法 |
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JP2015138654A JP2017019691A (ja) | 2015-07-10 | 2015-07-10 | 炭化珪素エピタキシャル基板の製造方法 |
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2018150861A1 (ja) * | 2017-02-20 | 2018-08-23 | 日立金属株式会社 | 炭化ケイ素積層基板およびその製造方法 |
-
2015
- 2015-07-10 JP JP2015138654A patent/JP2017019691A/ja active Pending
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2018150861A1 (ja) * | 2017-02-20 | 2018-08-23 | 日立金属株式会社 | 炭化ケイ素積層基板およびその製造方法 |
JPWO2018150861A1 (ja) * | 2017-02-20 | 2019-11-14 | 日立金属株式会社 | 炭化ケイ素積層基板およびその製造方法 |
US11031238B2 (en) | 2017-02-20 | 2021-06-08 | Hitachi Metals, Ltd. | Silicon carbide stacked substrate and manufacturing method thereof |
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