JP2017019139A - 凹凸パターンを有する帯状のフィルム部材の製造装置及び製造方法 - Google Patents

凹凸パターンを有する帯状のフィルム部材の製造装置及び製造方法 Download PDF

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Toshikazu Kiyohara
稔和 清原
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Munetaka Shibamiya
宗孝 柴宮
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Abstract

【課題】任意の形状のモールドを用いて凹凸パターンを有するフィルム部材を製造する装置を提供する。
【解決手段】
フィルム部材の製造装置100は、外周面に第1凸領域を有するオフセットロール30を備えフィルム基材80上に前記第1凸領域に対応する形状の凹凸形成材料の膜84を形成する膜形成部140と、転写ロール90の凹凸パターンを前記膜84に転写する転写部160と、前記フィルム基材80を連続的に搬送する搬送部120と、前記転写ロール90の回転状態を検出する検出部と、前記膜形成部140を制御する制御部とを備える。前記転写ロール90は、第2凸領域を外周面に有し、前記凹凸パターンは前記第2凸領域内のパターン領域に形成される。前記膜84の外縁全てが前記第2凸領域の外縁と前記パターン領域の外縁の間の領域に対向した状態で前記転写ロール90と前記膜84が重ね合わせられるように前記制御部が前記膜形成部140を制御する。
【選択図】 図1

Description

本発明は、インプリント法を用いた凹凸パターンを有するフィルム部材の製造装置及び製造方法に関する。
半導体集積回路のような微細な凹凸パターンを形成する方法として、リソグラフィ法以外に、ナノインプリント法が知られている。ナノインプリント法は、樹脂をモールド(型)と基板で挟み込むことで、モールドから基板上にナノメートルオーダーのパターンを転写することができる技術であり、使用材料によって、熱ナノインプリント法、光ナノインプリント法などが検討されている。このうち、光ナノインプリント法は、i)硬化性樹脂層の塗布、ii)硬化性樹脂層へのモールドの押圧、iii)硬化性樹脂層の光硬化及びiv)硬化性樹脂層からのモールドの剥離の四工程からなり、このような単純なプロセスでナノサイズの加工を実現できる点で優れている。特に、光照射により硬化する光硬化性樹脂を用いるためパターン転写工程にかかる時間が短く、高スループットが期待できる。このため、半導体デバイスのみならず、有機EL素子やLEDなどの光学部材、MEMS、バイオチップなど多くの分野で実用化が期待されている。
本出願人は、特許文献1において、フィルム状モールドのように可撓性のあるモールドを用いて、基板に凹凸パターンを転写し、有機EL素子用の回折格子基板の凹凸パターンを製造する方法を開示している。また、本出願人は、特許文献1において、ロール状の金属モールドの凹凸パターンを、フィルム基材上に塗布した硬化性樹脂に転写することで、フィルム状モールドをロールプロセスにて製造することができることを開示している。ロール状の金属モールドを形成する方法として、例えば特許文献2において板状の金属モールドをロール型の母材に取り付ける方法が記載されている。
WO2013/065384 特開2003−25431号公報
凹凸パターンの母型となるモールドは、円形等の矩形以外の形状を有する場合がある。本出願人の調査・研究によると、このようなモールドをロール型の母材(基体ロール)に取り付けて使用する場合、凹凸パターンを硬化性樹脂へ繰り返し転写する間に、モールドの外縁(外周)部に硬化性樹脂が付着して蓄積し、フィルム基材上塗布された硬化性樹脂の膜厚ムラや硬化不良が生じたりすることがある。また、モールドの凹凸パターンを可能な限り大面積でフィルム基材に転写して、モールドに形成されている凹凸パターンを最大限に利用することも望まれている。
そこで、本発明の目的は、任意の形状のモールドの凹凸パターンをフィルム基材に転写して凹凸パターンを有するフィルム部材を製造する装置及び方法を提供することにある。また、本発明により製造されるフィルム部材をモールドとして用いて、凹凸パターンを有する基板を製造する方法も提供される。
本発明の第1の態様に従えば、凹凸パターンを有する帯状のフィルム部材の製造装置であって、
外周面に第1凸領域を有するオフセットロールを備え、帯状のフィルム基材を前記第1凸領域に接触させることにより、前記フィルム基材上に前記第1凸領域の形状に対応する形状を有する凹凸形成材料の膜を形成する膜形成部と、
凹凸パターンを有する転写ロールを有し、前記凹凸パターンを前記膜に転写する転写部と、
前記膜形成部から前記転写部に向かって前記フィルム基材を連続的に搬送する搬送部と、
前記転写ロールの回転状態を検出する検出部と、
前記膜形成部を制御する制御部とを備え、
前記転写ロールは、第2凸領域を外周面に有し、前記凹凸パターンは前記第2凸領域内のパターン領域に形成されており、
前記転写部において、前記膜の外縁の全てが前記第2凸領域の外縁と前記パターン領域の外縁の間の領域に対向した状態で前記転写ロールに前記フィルム基材上の前記膜が重ね合わせられるように、前記制御部が前記検出部で検出した前記回転状態に基づいて前記膜形成部を制御するフィルム部材の製造装置が提供される。
前記フィルム部材の製造装置において、前記オフセットロールの前記第1凸領域が、前記転写ロールの前記第2凸領域により覆われることが可能であるとともに、前記転写ロールの前記パターン領域を覆うことが可能な形状及び寸法を有してよい。
前記フィルム部材の製造装置において、前記制御部は、前記オフセットロールの回転速度を制御することにより前記膜形成部を制御してよい。
前記フィルム部材の製造装置において、前記膜形成部がさらに、グラビアロール及びバックロールを備え、
前記バックロールは、前記フィルム基材を挟んで前記オフセットロールに対向するように配置され、
前記グラビアロールは、前記フィルム基材に接触しない位置において前記オフセットロールに対向するように配置され、
前記オフセットロールの前記第1凸領域が前記バックロールに対向するときには、前記第1凸領域がフィルム基材に接触し、
前記オフセットロールの前記第1凸領域が前記グラビアロールに対向するときには、前記第1凸領域が前記グラビアロールに接触してよい。
本発明の第2の態様に従えば、第1の態様のフィルム部材の製造装置を用いてフィルム部材を製造する方法であって、
前記フィルム基材を搬送しながら前記フィルム基材上に前記凹凸形成材料の膜を形成する膜形成工程と、
前記フィルム基材を搬送しながら前記転写ロールの前記凹凸パターンを前記膜に転写する転写工程とを含み、
前記膜形成工程において、前記オフセットロールの前記第1凸領域に前記凹凸形成材料を塗布し、前記フィルム基材を前記第1凸領域に接触させることにより前記フィルム基材上に前記凹凸形成材料の膜を形成し、
前記転写工程において、前記第2凸領域の外縁と前記パターン領域の外縁の間の領域に前記凹凸形成材料の膜の外縁が対向した状態で前記転写ロールに前記フィルム基材上の前記凹凸形成材料の膜を重ね合わせることを特徴とするフィルム部材の製造方法が提供される。
本発明の第3の態様に従えば、第2の態様のフィルム部材を製造する方法によって製造されたフィルム部材が提供される。
本発明のフィルム部材の製造装置は、外周面(側面)に凸領域を有するオフセットロールを用いることにより、フィルム基材上に任意の形状の凹凸形成材料の膜を形成することができる。そのため、転写ロールに貼り付けたモールドがいかなる形状であっても、その形状に対応する適当な形状の凸領域を有するオフセットロールを使用することにより、凹凸パターン転写時にモールドの外縁部に凹凸形成材料(硬化性樹脂)が付着しないようにすることができ、モールドの外縁部に凹凸形成材料が蓄積することが防止される。ゆえに、フィルム基材上の凹凸形成材料の膜厚ムラや硬化不良等の不良(欠陥)が生じることが防止される。また、モールドの凹凸パターンが形成された領域がいかなる形状であっても、その形状に対応する適当な形状の凸領域を有するオフセットロールを使用することにより、モールドの凹凸パターンの全てをフィルム基材上の凹凸形成材料の膜に転写することができる。したがって、本発明の製造装置により、フィルム部材を効率的に製造することができる。本発明の製造装置により製造される凹凸パターンを有する帯状のフィルム部材は、有機ELなどの各種デバイスに用いられる基板の製造にきわめて有効である。
凹凸パターンを有するフィルム部材の製造装置の実施形態を概念的に示す図である。 凹凸パターンを有するフィルム部材の製造装置の実施形態におけるオフセットロールの概略断面図である。 凹凸パターンを有するフィルム部材の製造装置の実施形態における転写ロールの概略断面図である。 凹凸パターンを有するフィルム部材の製造装置の実施形態における検出装置及び制御部の一例を示す概念図である。 凹凸パターンを有するフィルム部材の製造装置の実施形態における凹凸パターン転写時の転写部の様子を詳細に示した概念図である。 帯状のフィルム部材の凹凸パターンを基板に転写する様子の一例を概念的に示す図である。
以下、本発明の凹凸パターンを有する帯状のフィルム部材の製造装置、及びその製造装置を用いたフィルム部材の製造方法の実施形態について図面を参照しながら説明する。
[フィルム部材の製造装置]
実施形態のフィルム部材の製造装置100は、図1に示すように、主に、フィルム基材80を連続的に送り出すフィルム搬送部120と、フィルム搬送部120により送り出されたフィルム基材80上に凹凸形成材料の膜84を形成する膜形成部140と、膜形成部140の下流側に位置し凹凸形成材料の膜84に凹凸パターンを転写する転写部160とを備える。さらに、フィルム部材の製造装置100は、転写部160の動きを検出する検出装置190と、フィルム搬送部120及び膜形成部140を制御する制御部180とを備える(図4参照)。実施形態のフィルム部材の製造装置100により、凹凸パターンが付された凹凸形成材料の膜84aを備えるフィルム基材(以下、フィルム部材という)80aが製造される。以下に、各部の構造の詳細について説明する。
<フィルム搬送部>
フィルム搬送部120は、図1に示すように、主に、帯状のフィルム基材80を繰り出す繰り出しロール72と、転写部160の下流に設けられてフィルム部材80aを巻き取る巻き取りロール87と、フィルム基材80及びフィルム部材80aを搬送方向に搬送するための搬送ロール78を有する。繰り出しロール72と巻き取りロール87は、それらを着脱可能にする支持台(不図示)に回転可能に取り付けられている。繰り出しロール72と巻き取りロール87の回転駆動によりフィルム基材80を搬送方向に搬送することができる。
フィルム基材80は、搬送しながら連続的な処理を可能とするために帯状あるいは長尺状のフィルム基材である。フィルム基材80として、例えば、シリコーン樹脂、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリエチレンナフタレート(PEN)、ポリカーボネート(PC)、シクロオレフィンポリマー(COP)、ポリメチルメタクリレート(PMMA)、ポリスチレン(PS)、ポリイミド(PI)、ポリアリレートのような有機材料で形成される。フィルム基材80とその表面に形成される凹凸形成材料膜との密着性を高めるために、フィルム基材80は表面に易接着処理が施されてもよい。フィルム基材80の寸法は、適宜設定することができるが、例えば、フィルム基材80の幅を50〜3000mm、厚みを1〜500μmにし得る。
<膜形成部>
膜形成部140は、図1に示すように、オフセットロール30、バックロール34、グラビアロール40、及び凹凸形成材料が貯留されている容器82を備える。
オフセットロール30の軸に垂直な面で切断したオフセットロール30の概略断面図を図2に示す。オフセットロール30は外周面に、周囲の領域に対して一段高くなっている領域(第1凸領域)30sを有する。第1凸領域30sは、その外縁30seにおいては、周囲の領域との間に段差が形成されている。本願において、このような周囲の領域に対して一段高くなっている領域を「凸領域」又は「凸状の領域」と呼ぶ。
後述するように、第1凸領域30s上の塗膜がフィルム基材80に転写されることによってフィルム基材80上に凹凸形成材料の膜84が形成されるため、該膜84は第1凸領域30sの形状に対応する形状を有する。凹凸形成材料の膜84は、後述する転写部160において、転写ロール90の外周面(側面)の凸状の領域(第2凸領域)90tに覆われる(図3、5参照)とともに、凹凸パターン90pが形成された領域(パターン領域)90uを覆う(図3、5参照)必要がある。そのため、オフセットロール30の第1凸領域30sは、転写ロール90の第2凸領域90tにより覆われることが可能であるとともに転写ロール90のパターン領域90uを覆うことが可能な形状及び寸法を有する。また、オフセットロール30は、駆動軸30dを有し、モータ等の駆動装置により軸を中心として回転駆動される。
オフセットロール30は、円柱状の基体ロール30aの外周面に、第1凸領域30sを有するシート30bを巻回して貼りつけることより得られる。基体ロール30aの外周面にシート30bを巻回して貼りつける代わりに、ロール体の外周面に凸状の領域を直接形成することによってオフセットロールを形成してもよい。
膜形成部140において、フィルム基材80は、バックロール34に支持されるとともに搬送部120によって搬送されている。オフセットロール30は、フィルム基材80を挟んでバックロール34に対向するように配置される。オフセットロール30の第1凸領域30sがバックロール34に対向するときには、第1凸領域30sはフィルム基材80に接触する。オフセットロール30の第1凸領域30s以外の領域がバックロール34に対向するときには、オフセットロール30はフィルム基材80に接触しない。グラビアロール40は、フィルム基材80に接触しない位置においてオフセットロール30に対向するように配置され、容器82に貯留された凹凸形成材料に一部が浸漬した状態で回転する。オフセットロール30の第1凸領域30sがグラビアロール40に対向するときには、第1凸領域30sはグラビアロール40に接触する。オフセットロール30の第1凸領域30s以外の領域がグラビアロール40に対向するときには、オフセットロール30はグラビアロール40に接触しない。
グラビアロール40が凹凸形成材料に浸漬しながら回転すると、グラビアロール40の外周面(側面)に凹凸形成材料が担持される。グラビアロール40に担持された凹凸形成材料がオフセットロール30に接触することにより、オフセットロール30上に凹凸形成材料が塗布される。オフセットロール30上に形成される凹凸形成材料の塗膜は、第1凸領域30sのみに形成される。オフセットロール30が回転すると、オフセットロール30の第1凸領域30sに形成された凹凸形成材料の塗膜がフィルム基材80に接触することにより、フィルム基材80に凹凸形成材料の膜が形成される。このとき、第1凸領域30s上の凹凸形成材料の塗膜がフィルム基材80に転写されるため、フィルム基材80上に形成される凹凸形成材料の膜84は、第1凸領域30sの形状に対応する形状を有する。すなわち、第1凸領域30の形状を変えることにより、任意の形状の膜84をフィルム基材80上に形成することができる。
なお、グラビアロール40を用いてオフセットロール30に塗膜を形成する代わりに、スクリーン印刷法、凸版印刷法、ダイコート法等の各種コート方法によりオフセットロール30に塗膜を形成してもよい。例えばダイコート法を用いる場合、膜形成部140は凹凸形成材料を吐出するダイを備え、ダイに圧力を加えることによりダイから凹凸形成材料を吐出させてオフセットロール30上に凹凸形成材料を塗布することができる。
<転写部>
転写部160は、図1に示されるように、転写ロール90及びそれに対向する押圧ロール(ニップロール)74を備える。
転写ロール90の軸に垂直な面で切断した転写ロール90の概略断面図を図3に示す。転写ロール90は、外周面に凹凸パターン90pを有するロール状(円柱状、円筒状)のモールドである。転写ロール90は、外周面に凸状の領域(第2凸領域)90tを有し、第2凸領域90t内のパターン領域90uに凹凸パターン90pが形成されている。転写ロール90は、駆動軸90dを有し、モータ等の駆動装置により軸を中心として回転駆動される。転写ロール90の寸法は製造するフィルム部材の寸法等に応じて適宜設定することができ、例えば、直径を50〜1000mm、軸方向の長さを50〜3000mmにし得る。第2凸領域90t及びパターン領域90uの形状及び寸法は、製造するフィルム部材において凹凸パターンを形成する領域の形状(外形)及び寸法等に応じて適宜設計することができ、例えば、第2凸領域90t及び/又はパターン領域90uを円形、略円形、多角形、矩形等の任意の形状にしてよい。
図3に示す転写ロール90は、円柱状の基体ロール90aと、基体ロール90aの外周面に巻回して貼りつけられた、表面に凹凸パターン90pを有する薄板状モールド90bから構成される。薄板状モールド90bは両面テープ等を用いて基体ロール90aの外周面に貼りつけられてよい。薄板状モールド90bの表面は、薄板状モールド90bの厚みの大きさだけ基体ロール90aの外周面から一段高くなっている。そのため、薄板状モールド90b全体が第2凸領域90tを構成する。また、薄板状モールド90bの凹凸パターン90pが形成された領域がパターン領域90uを構成する。
基体ロール90aの材料としては例えば鉄、銅、チタン、ステンレス、アルミ等を用いることができる。また、基体ロール90aは、一例として直径を50〜1000mm、軸方向の長さを50〜3000mmにし得る。
薄板状モールド90bとしては、例えば、後述する方法で製造される板状の金属モールド又はフィルム状の樹脂モールド等が含まれる。樹脂モールドを構成する樹脂には、天然ゴム又は合成ゴムのようなゴムも含まれる。薄板状モールド90bは、円形、略円形、多角形、矩形等の任意の形状及び寸法を有してよい。薄板状モールド90bの凹凸パターン90pは、製造するフィルム部材の用途により、マイクロレンズアレイ構造や光拡散や回折等の機能を有する構造など、任意のパターンにし得る。例えば、凹凸のピッチが均一ではなく、凹凸の向きに指向性がないような不規則な凹凸パターンにしてよい。例えば、フィルム部材を可視光の回折や散乱の用途に用いる光学基板の製造に用いる場合には、凹凸の平均ピッチとしては、100〜1500nmの範囲にすることができ、200〜1200nmの範囲であることがより好ましい。凹凸の平均ピッチが前記下限未満では、可視光の波長に対してピッチが小さくなりすぎるため、凹凸による光の回折が不十分になる傾向にあり、他方、上限を超えると、回折角が小さくなり、回折格子のような光学素子としての機能が失われてしまう傾向にある。同様な用途においては、凹凸の深さ分布の平均値(平均高さ)は、20〜200nmの範囲であることが好ましく、30〜150nmの範囲であることがより好ましい。凹凸深さの標準偏差は、10〜100nmの範囲であることが好ましく、15〜75nmの範囲であることがより好ましい。
このような凹凸パターンから散乱及び/または回折される光は、単一のまたは狭い帯域の波長の光ではなく、比較的広域の波長帯を有し、散乱光及び/または回折される光は指向性がなく、あらゆる方向に向かう。但し、「不規則な凹凸パターン」には、表面の凹凸の形状を解析して得られる凹凸解析画像に2次元高速フーリエ変換処理を施して得られるフーリエ変換像が円もしくは円環状の模様を示すような、すなわち、上記凹凸の向きの指向性はないものの凹凸のピッチの分布は有するような疑似周期構造を含む。このような疑似周期構造を有する部材は、その凹凸ピッチの分布が可視光線を回折する限り、LED、有機EL素子のような発光素子などに使用される部材や太陽電池の透明導電性基板などに用いられる部材、又はそれらの製造に用いられる部材として好適である。
薄板状モールド90bとして一枚のモールド板を用いて、これを基体ロール90aに巻きつけて取り付けてよい。または、薄板状モールド90bとして2枚以上のモールド板を用い、これらが基体ロール90aの外周面を巻回するように取り付けてもよい(図5参照)。薄板状モールド90bの巻回方向の長さの合計は、基体ロール90aの周方向の長さよりも短く設計してよい。必要に応じて、凹凸パターン面90pに離型処理を施してもよい。
薄板状モールド90bを基体ロール90aに巻回して貼り付ける代わりに、ロール体の外周面に凸領域を直接形成し、その凸領域内に凹凸パターンを形成することによって転写ロールを形成してもよい。
凹凸パターンを有する薄板状モールドの製造方法の例について説明する。最初にモールドの凹凸パターンを形成するための母型パターンの作製を行う。母型の凹凸パターンは、例えば、本出願人らによるWO2012/096368号に記載されたブロック共重合体の加熱による自己組織化(ミクロ相分離)を利用する方法(以下、適宜「BCP(Block Copolymer)熱アニール法」という)や、WO2013/161454号に記載されたブロック共重合体の溶媒雰囲気下における自己組織化を利用する方法(以下、適宜「BCP溶媒アニール法」という)、又は、WO2011/007878A1に開示されたポリマー膜上の蒸着膜を加熱・冷却することによりポリマー表面の皺による凹凸を形成する方法(以下、適宜「BKL(Buckling)法」という)を用いて形成することが好適である。BCP熱アニール法、BCP溶媒アニール法及びBKL法に代えて、フォトリソグラフィ法で形成してもよい。そのほか、例えば、切削加工法、電子線直接描画法、粒子線ビーム加工法及び操作プローブ加工法等の微細加工法、並びに微粒子の自己組織化を使用した微細加工法によっても、母型の凹凸パターンを作製することができる。BCP熱アニール法及びBCP溶媒アニール法でパターンを形成する場合、パターンを形成する材料は任意の材料を使用することができるが、ポリスチレンのようなスチレン系ポリマー、ポリメチルメタクリレートのようなポリアルキルメタクリレート、ポリエチレンオキシド、ポリブタジエン、ポリイソプレン、ポリビニルピリジン、及びポリ乳酸からなる群から選択される2種の組合せからなるブロック共重合体が好適である。また、溶媒アニール処理により得られた凹凸パターンに対して、エキシマUV光などの紫外線に代表されるエネルギー線を照射することによるエッチングや、RIE(反応性イオンエッチング)、ICPエッチング等のようなドライエッチング法によるエッチングを行ってもよい。またそのようなエッチングを行った凹凸パターンに対して、加熱処理を施してもよい。
パターンの母型をBCP熱アニール法、BCP溶媒アニール法又はBKL法等により形成した後、以下のようにして電鋳法などにより、パターンをさらに転写したモールドを形成することができる。最初に、電鋳処理のための導電層となるシード層を、無電解めっき、スパッタまたは蒸着等によりパターンを有する母型上に形成することができる。シード層は、後続の電鋳工程における電流密度を均一にして後続の電鋳工程により堆積される金属層の厚みを一定にするために10nm以上が好ましい。シード層の材料として、例えば、ニッケル、銅、金、銀、白金、チタン、コバルト、錫、亜鉛、クロム、金・コバルト合金、金・ニッケル合金、ホウ素・ニッケル合金、はんだ、銅・ニッケル・クロム合金、錫ニッケル合金、ニッケル・パラジウム合金、ニッケル・コバルト・リン合金、またはそれらの合金などを用いることができる。次に、シード層上に電鋳(電界めっき)により金属層を堆積させる。金属層の厚みは、例えば、シード層の厚みを含めて全体で10〜3000μmの厚さにすることができる。電鋳により堆積させる金属層の材料として、シード層として用いることができる上記金属種のいずれかを用いることができる。形成した金属層は、後続のモールドの形成のための樹脂層の押し付け、剥離及び洗浄などの処理の容易性からすれば、適度な硬度及び厚みを有することが望ましい。
上記のようにして得られたシード層を含む金属層を、凹凸構造を有する母型から剥離して金属基板を得る。剥離方法は物理的に剥がしても構わないし、パターンを形成する材料を、それらを溶解する有機溶媒、例えば、トルエン、テトラヒドロフラン(THF)、クロロホルムなどを用いて溶解して除去してもよい。金属基板を母型から剥離するときに、残留している材料成分を洗浄にて除去することができる。洗浄方法としては、界面活性剤などを用いた湿式洗浄や紫外線やプラズマを使用した乾式洗浄を用いることができる。また、例えば、粘着剤や接着剤を用いて残留している材料成分を付着除去するなどしてもよい。こうして得られる、母型からパターンが転写された金属基板(金属モールド)は、本実施形態の薄板状モールドとして用いられ得る。
さらに、得られた金属基板を用いて、金属基板の凹凸構造(パターン)をフィルム状の支持基板に転写することでフィルム状の樹脂モールドを作製することができる。例えば、硬化性樹脂を支持基板に塗布した後、金属基板の凹凸構造を樹脂層に押し付けつつ樹脂層を硬化させる。支持基板として、例えば、ガラス、シリコン基板等の無機材料からなる基板やポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリエチレンナフタレート(PEN)、ポリカーボネート(PC)、シクロオレフィンポリマー(COP)、ポリメチルメタクリレート(PMMA)、ポリスチレン(PS)、ポリイミド(PI)、ポリアリレート等の樹脂基板、ニッケル、銅、アルミ等の金属材料からなる基材が挙げられる。支持基板は透明でも不透明でもよい。基板上には密着性を向上させるために、表面処理や易接着層を設けるなどをしてもよいし、ガスバリア層を設けるなどしてもよい。また、支持基板の厚みは、1〜500μmの範囲にし得る。
硬化性樹脂としては、例えば、エポキシ系、アクリル系、メタクリル系、ビニルエーテル系、オキセタン系、ウレタン系、メラミン系、ウレア系、ポリエステル系、ポリオレフィン系、フェノール系、架橋型液晶系、フッ素系、シリコーン系、ポリアミド系、等のモノマー、オリゴマー、ポリマー等の各種樹脂が挙げられる。硬化性樹脂の厚みは0.5〜500μmの範囲内であることが好ましい。厚みが前記下限未満では、硬化樹脂層の表面に形成される凹凸の高さが不十分となり易く、前記上限を超えると、硬化時に生じる樹脂の体積変化の影響が大きくなり凹凸形状が良好に形成できなくなる可能性がある。
硬化性樹脂を塗布する方法としては、例えば、スピンコート法、スプレーコート法、ディップコート法、滴下法、グラビア印刷法、スクリーン印刷法、凸版印刷法、ダイコート法、カーテンコート法、インクジェット法、スパッタ法等の各種コート方法を採用することができる。さらに、硬化性樹脂を硬化させる条件としては、使用する樹脂の種類により異なるが、例えば、硬化温度が室温〜250℃の範囲内であり、硬化時間が0.5分〜3時間の範囲内であることが好ましい。また、紫外線や電子線のようなエネルギー線を照射することで硬化させる方法でもよく、その場合には、照射量は20mJ/cm〜5J/cmの範囲内であることが好ましい。
次いで、硬化後の硬化樹脂層から金属基板を取り外す。金属基板を取り外す方法としては、機械的な剥離法に限定されず、公知の方法を採用することができる。こうして得ることができる支持基板上に凹凸が形成された硬化樹脂層を有するフィルム状の樹脂モールドは、本実施形態の薄板状モールドとして用いられ得る。
また、上述の方法で得られた金属基板の凹凸構造(パターン)上にゴム系の樹脂材料を塗布し、塗布した樹脂材料を硬化させ、金属基板から剥離することにより、金属基板の凹凸パターンが転写されたゴムモールドを作製することができる。得られたゴムモールドは本実施形態の薄板状モールドとして用いられ得る。
凹凸パターン転写時における転写部160の様子を図5に詳細に示す。転写部160において、押圧ロール74は、転写ロール90とともに凹凸形成材料の膜84が形成されたフィルム基材80を挟み込んで、フィルム基材80の裏面(凹凸形成材料の膜84が形成された面の反対側の面)からフィルム基材80を押圧する。フィルム基材80上の膜84は、その外縁84eの全てが転写ロール90の第2凸領域90tの外縁90teとパターン領域90uの外縁90ueの間の領域90vに対向した状態で転写ロール90に重ね合わせられる。すなわち、転写ロール90の凹凸パターン90pが形成されたパターン領域90uの全体をフィルム基材80上の膜84が覆うとともに、転写ロール90の第2凸領域90tがフィルム基材80上の膜84の全体を覆うように、転写ロール90とフィルム基材80が重ね合わせられる。
この実施形態において、転写部160の上流側と下流側の搬送ロール78は、フィルム基材80が転写ロール90のほぼ半周分に巻きつけられるように配置されている。フィルム基材80は、押圧ロール74の正面またはその近傍で転写ロール90に接し、転写ロール90の約半周分を巻回した後に転写ロール90から離れ、転写ロール90から剥離される。それによりフィルム部材80aが得られる。また、この実施形態において、押圧ロール74の下流側且つフィルム基材80が転写ロール90から剥離する位置より上流側にUV照射光源85を備える。UV照射光源85の代わりに加熱ヒータのような凹凸形成材料の膜84を硬化させるための装置を備えてもよい。
<検出装置>
前述のように実施形態のフィルム部材の製造装置は、図4に示すように、転写ロール90の回転角度を検出する検出装置190を備える。検出装置190は、回転角度として例えば第2凸領域90t及び/又はパターン領域90uの位置を検出してよい。例えば、図4に示すように、転写ロールの駆動軸90dにおいて、転写ロール90の回転方向における第2凸領域90tの先端及び終端の位置に対応する位置に反射板92を設け、光学センサ62の光照射部から照射した光を光学センサ62の受光部で受光することで、反射板92の位置すなわち第2凸領域90tの位置を検出するとともに、転写ロール90の回転速度等の転写ロールの回転情報を取得することができる。また、サーボモータ又はエンコーダ等を使用することによっても、第2凸領域90t及び/又はパターン領域90uの位置を検出し、転写ロール90の回転角度、回転速度等の転写ロールの回転情報を取得することができる。
<制御部>
制御部180は、以下のような計算及び制御を行うコンピュータ64を備える。検出装置190で検出した第2凸領域90t及び/又はパターン領域90uの位置及び取得した転写ロール90の回転速度等の情報、第2凸領域90t及びパターン領域90uの寸法及び形状、オフセットロール30から転写ロール90までのフィルム基材80の距離及び搬送速度等に基づいて、転写部160において転写ロール90の第2凸領域90t及びパターン領域90uに対向するフィルム基材80の位置を計算する。その計算結果に基づいて、図5に示すように、転写部160において、転写ロール90の第2凸領域90tの外縁90teとパターン領域90uの外縁90ueの間の領域90vにフィルム基材80上の膜84の外縁84eの全てが対向した状態でフィルム基材80が転写ロール90に重ね合わせられるように、フィルム基材80上の凹凸形成材料の膜84を形成する位置を算出する。その算出結果に基づいて膜形成部140のオフセットロール30の回転速度を制御することにより、フィルム基材80の上記算出した位置に凹凸形成材料の膜84を形成する。
フィルム部材製造装置100には、さらに、繰り出しロール72から繰り出されたフィルム基材80及び巻き取りロール87に巻き取られる前のフィルム部材80aをそれぞれ除電するための除電器が設けられていてもよい。
フィルム部材製造装置100は、さらに、膜形成部140で形成された凹凸形成材料の膜84の厚さや状態を観察する検査装置や、転写ロール90から剥離された後の凹凸形成材料の膜84aの凹凸パターンを観察する検査装置などを備えることができる。
本発明のフィルム部材の製造装置100は、上述の様に、転写ロール90のパターン領域90uの全体をフィルム基材80上の凹凸形成材料膜84が覆うように転写ロール90とフィルム基材80が重ね合わせられる。そのため、転写ロール90の凹凸パターン90pの全てを凹凸形成材料膜84に転写することができる。また、転写ロール90の第2凸領域90tがフィルム基材80上の凹凸形成材料膜84を覆うように転写ロール90とフィルム基材80が重ね合わせられる。そのため、第2凸領域90tの外縁90teに凹凸形成材料膜84が付着することがない。第2凸領域90tは周囲に対して一段高くなっているため、第2凸領域90tの外縁90teには段差がある。この段差に凹凸形成材料膜84が付着すると、凹凸形成材料膜84の厚さにムラが生じたり硬化不良が生じたりするという問題があるが、本実施形態の製造装置100は、第2凸領域90tの外縁90teの段差に凹凸形成材料膜84が付着することがないため、このような問題の発生が防止される。
転写ロール90の第2凸領域90t及びパターン領域90uがどのような形状であっても、第2凸領域90t及びパターン領域90uの形状に適合するように設計された第1凸領域30sを有するオフセットロール30を使用することにより、上記のように膜厚ムラ、硬化不良を防止しながら、凹凸パターン90pの転写を行うことができる。
[凹凸パターンを有するフィルム部材の製造方法]
次に、上記のフィルム部材製造装置100を用いてフィルム部材を製造する方法について、図1を参照しながら説明する。
<膜形成工程>
まず、搬送部120による搬送を開始し、フィルム基材80を繰り出しロール72から搬送ロール78を介して膜形成部140へ送り出す。
膜形成部140において、フィルム基材80上に所定の厚みの凹凸形成材料の膜を形成する。
凹凸形成材料としては、光硬化性樹脂や、熱硬化性樹脂、熱可塑性樹脂が使用でき、例えば、エポキシ系、アクリル系、メタクリル系、ビニルエーテル系、オキセタン系、ウレタン系、メラミン系、ウレア系、ポリエステル系、ポリオレフィン系、フェノール系、架橋型液晶系、フッ素系、シリコーン系、ポリアミド系、等のモノマー、オリゴマー、ポリマー等の各種樹脂が挙げられる。
凹凸形成材料は、耐熱性に優れることから無機材料から形成されてもよく、特に、シリカ、Ti(TiO等)系の材料やITO(インジウム・スズ・オキサイド)系の材料、ZnO、ZrO、Al、TiO、ZnS、ZrO、BaTiO、SrTiO等のゾルゲル材料を使用し得る。例えば、フィルム基材上にシリカからなる凹凸パターン層をゾルゲル法で形成する場合は、金属アルコキシド(シリカ前駆体)のゾルゲル材料を調製する。シリカの前駆体として、テトラメトキシシラン(TMOS)、テトラエトキシシラン(TEOS)、テトラ−i−プロポキシシラン、テトラ−n−プロポキシシラン、テトラ−i−ブトキシシラン、テトラ−n−ブトキシシラン、テトラ−sec−ブトキシシラン、テトラ−t−ブトキシシラン等のテトラアルコキシシランに代表されるテトラアルコキシドモノマーや、メチルトリメトキシシラン、エチルトリメトキシシラン、プロピルトリメトキシシラン、イソプロピルトリメトキシシラン、フェニルトリメトキシシラン、メチルトリエトキシシラン(MTES)、エチルトリエトキシシラン、プロピルトリエトキシシラン、イソプロピルトリエトキシシラン、フェニルトリエトキシシラン、メチルトリプロポキシシラン、エチルトリプロポキシシラン、プロピルトリプロポキシシラン、イソプロピルトリプロポキシシラン、フェニルトリプロポキシシラン、メチルトリイソプロポキシシラン、エチルトリイソプロポキシシラン、プロピルトリイソプロポキシシラン、イソプロピルトリイソプロポキシシラン、フェニルトリイソプロポキシシラン、トリルトリエトキシシラン等のトリアルコキシシランに代表されるトリアルコキシドモノマー、ジメチルジメトキシシラン、ジメチルジエトキシシラン、ジメチルジプロポキシシラン、ジメチルジイソプロポキシシラン、ジメチルジ−n−ブトキシシラン、ジメチルジ−i−ブトキシシラン、ジメチルジ−sec−ブトキシシラン、ジメチルジ−t−ブトキシシラン、ジエチルジメトキシシラン、ジエチルジエトキシシラン、ジエチルジプロポキシシラン、ジエチルジイソプロポキシシラン、ジエチルジ−n−ブトキシシラン、ジエチルジ−i−ブトキシシラン、ジエチルジ−sec−ブトキシシラン、ジエチルジ−t−ブトキシシラン、ジプロピルジメトキシシラン、ジプロピルジエトキシシラン、ジプロピルジプロポキシシラン、ジプロピルジイソプロポキシシラン、ジプロピルジ−n−ブトキシシラン、ジプロピルジ−i−ブトキシシラン、ジプロピルジ−sec−ブトキシシラン、ジプロピルジ−t−ブトキシシラン、ジイソプロピルジメトキシシラン、ジイソプロピルジエトキシシラン、ジイソプロピルジプロポキシシラン、ジイソプロピルジイソプロポキシシラン、ジイソプロピルジ−n−ブトキシシラン、ジイソプロピルジ−i−ブトキシシラン、ジイソプロピルジ−sec−ブトキシシラン、ジイソプロピルジ−t−ブトキシシラン、ジフェニルジメトキシシラン、ジフェニルジエトキシシラン、ジフェニルジプロポキシシラン、ジフェニルジイソプロポキシシラン、ジフェニルジ−n−ブトキシシラン、ジフェニルジ−i−ブトキシシラン、ジフェニルジ−sec−ブトキシシラン、ジフェニルジ−t−ブトキシシラン等のジアルコキシシランに代表されるジアルコキシドモノマーを用いることができる。さらに、アルキル基の炭素数がC4〜C18であるアルキルトリアルコキシシランやジアルキルジアルコキシシランを用いることもできる。ビニルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン等のビニル基を有するモノマー、2−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン、3−グリシドキシプロピルメチルジメトキシシラン、3−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、3−グリシドキシプロピルメチルジエトキシシラン、3−グリシドキシプロピルトリエトキシシラン等のエポキシ基を有するモノマー、p−スチリルトリメトキシシラン等のスチリル基を有するモノマー、3−メタクリロキシプロピルメチルジメトキシシラン、3−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、3−メタクリロキシプロピルメチルジエトキシシラン、3−メタクリロキシプロピルトリエトキシシラン等のメタクリル基を有するモノマー、3−アクリロキシプロピルトリメトキシシラン等のアクリル基を有するモノマー、N−2−(アミノエチル)−3−アミノプロピルメチルジメトキシシラン、N−2−(アミノエチル)−3−アミノプロピルトリメトキシシラン、3−アミノプロピルトリメトキシシラン、3−アミノプロピルトリエトキシシラン、3−トリエトキシシリル−N−(1,3−ジメチル−ブチリデン)プロピルアミン、N−フェニル−3−アミノプロピルトリメトキシシラン等のアミノ基を有するモノマー、3−ウレイドプロピルトリエトキシシラン等のウレイド基を有するモノマー、3−メルカプトプロピルメチルジメトキシシラン、3−メルカプトプロピルトリメトキシシラン等のメルカプト基を有するモノマー、ビス(トリエトキシシリルプロピル)テトラスルフィド等のスルフィド基を有するモノマー、3−イソシアネートプロピルトリエトキシシラン等のイソシアネート基を有するモノマー、これらモノマーを少量重合したポリマー、前記材料の一部に官能基やポリマーを導入したことを特徴とする複合材料などの金属アルコキシドを用いてもよい。また、これらの化合物のアルキル基やフェニル基の一部、あるいは全部がフッ素で置換されていてもよい。さらに、金属アセチルアセトネート、金属カルボキシレート、オキシ塩化物、塩化物や、それらの混合物などが挙げられるが、これらに限定されない。金属種としては、Si以外にTi、Sn、Al、Zn、Zr、Inなどや、これらの混合物などが挙げられるが、これらに限定されない。上記酸化金属の前駆体を適宜混合したものを用いることもできる。また、これらの材料中に界面活性剤を加えることで、メソポーラス化された凹凸形成材料膜を形成してもよい。さらに、シリカの前駆体として、分子中にシリカと親和性、反応性を有する加水分解基および撥水性を有する有機官能基を有するシランカップリング剤を用いることができる。例えば、n−オクチルトリエトキシラン、メチルトリエトキシシラン、メチルトリメトキシシラン等のシランモノマー、ビニルトリエトキシシラン、ビニルトリメトキシシラン、ビニルトリス(2−メトキシエトキシ)シラン、ビニルメチルジメトキシシラン等のビニルシラン、3−メタクリロキシプロピルトリエトキシシラン、3−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン等のメタクリルシラン、2−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン、3−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、3−グリシドキシプロピルトリエトキシシラン等のエポキシシラン、3−メルカプトプロピルトリメトキシシラン、3−メルカプトプロピルトリエトキシシラン等のメルカプトシラン、3−オクタノイルチオ−1−プロピルトリエトキシシラン等のサルファーシラン、3−アミノプロピルトリエトキシシラン、3−アミノプロピルトリメトキシシラン、N−(2−アミノエチル)−3−アミノプロピルトリメトキシシラン、N−(2−アミノエチル)−3−アミノプロピルメチルジメトキシシラン、3−(N−フェニル)アミノプロピルトリメトキシシラン等のアミノシラン、これらモノマーを重合したポリマー等が挙げられる。
凹凸形成材料としてTEOSとMTESの混合物を用いる場合には、それらの混合比は、例えばモル比で1:1にすることができる。このゾルゲル材料は、加水分解及び重縮合反応を行わせることによって非晶質シリカを生成する。合成条件として溶液のpHを調整するために、塩酸等の酸またはアンモニア等のアルカリを添加する。pHは4以下もしくは10以上が好ましい。また、加水分解を行うために水を加えてもよい。加える水の量は、金属アルコキシド種に対してモル比で1.5倍以上にすることができる。
ゾルゲル材料からなる凹凸形成材料の溶液の溶媒としては、例えばメタノール、エタノール、イソプロピルアルコール(IPA)、ブタノール等のアルコール類、ヘキサン、ヘプタン、オクタン、デカン、シクロヘキサン等の脂肪族炭化水素類、ベンゼン、トルエン、キシレン、メシチレン等の芳香族炭化水素類、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン、ジオキサン等のエーテル類、アセトン、メチルエチルケトン、イソホロン、シクロヘキサノン等のケトン類、ブトキシエチルエーテル、ヘキシルオキシエチルアルコール、メトキシ−2−プロパノール、ベンジルオキシエタノール等のエーテルアルコール類、エチレングリコール、プロピレングリコール等のグリコール類、エチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールジメチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート等のグリコールエーテル類、酢酸エチル、乳酸エチル、γ−ブチロラクトン等のエステル類、フェノール、クロロフェノール等のフェノール類、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、N−メチルピロリドン等のアミド類、クロロホルム、塩化メチレン、テトラクロロエタン、モノクロロベンゼン、ジクロロベンゼン等のハロゲン系溶媒、二硫化炭素等の含ヘテロ元素化合物、水、およびこれらの混合溶媒が挙げられる。特に、エタノールおよびイソプロピルアルコールが好ましく、またそれらに水を混合したものも好ましい。
ゾルゲル材料からなる凹凸形成材料の添加物としては、粘度調整のためのポリエチレングリコール、ポリエチレンオキシド、ヒドロキシプロピルセルロース、ポリビニルアルコールや、溶液安定剤であるトリエタノールアミンなどのアルカノールアミン、アセチルアセトンなどのβジケトン、βケトエステル、ホルムアミド、ジメチルホルムアミド、ジオキサンなどを用いることが出来る。また、ゾルゲル材料溶液の添加物として、エキシマUV光等紫外線に代表されるエネルギー線などの光を照射することによって酸やアルカリを発生する材料を用いることができる。このような材料を添加することにより、光を照射することよってゾルゲル材料溶液を硬化させることができるようになる。
凹凸形成材料の膜84をフィルム基材80上に形成するために、以下のように膜形成部140を動作させる。グラビアロール40を容器82に貯留された凹凸形成材料に一部が浸漬した状態で回転させ、グラビアロール40の外周面に凹凸形成材料を担持させる。グラビアロール40を回転させながらオフセットロール30を回転させ、グラビアロール40の外周面とオフセットロール30の第1凸領域30sを接触させることにより、オフセットロール30の第1凸領域30sに凹凸形成材料を塗布する。さらにオフセットロール30を回転させることにより、オフセットロール30の第1凸領域30sに形成された凹凸形成材料の塗膜が、搬送方向に移動しているフィルム基材80に接触し、第1凸領域30s上の塗膜がフィルム基材80に転写される。それにより、フィルム基材80上に凹凸形成材料の膜84を形成できる。
なお、オフセットロール30の第1凸領域30sを除く領域はフィルム基材80に接触しないため、オフセットロール30の第1凸領域30sを除く領域と対向するフィルム基材80の領域には凹凸形成材料の膜84は形成されない。すなわち、フィルム基材80において凹凸形成材料の膜84が形成される領域は、膜形成部140において第1凸領域30sと対向及び接触する領域のみである。したがって、凹凸形成材料の膜84は、オフセットロール30の第1凸領域30sの形状に対応する形状を有する。フィルム基材80を搬送しながらオフセットロール30を回転させることで、フィルム基材上に複数の凹凸形成材料の膜84が断続的に形成される。
上記の膜形成部140の動作においては、フィルム基材80の凹凸形成材料膜84を形成すべき部分とオフセットロール30の第1凸領域30sが対向するように、すなわち、フィルム基材80の凹凸形成材料膜84を形成すべき部分がオフセットロール30の正面に搬送されてきたときにオフセットロール30の第1凸領域30s上の塗膜がフィルム基材80に接触するように、オフセットロール30の回転のタイミング及び速度を制御する。オフセットロール30の第1凸領域30がフィルム基材80と対向していない間は、オフセットロール30はフィルム基材80から離間している。この間のオフセットロール30の回転速度は一定でなくてよく、フィルム基材80の移動に合わせて、オフセットロール30の回転を停止、減速、加速等させてよい。
形成する凹凸形成材料の膜84の厚みは0.5〜500μmの範囲内であることが好ましい。厚みが前記下限未満では、凹凸形成材料の表面に形成される凹凸の高さが不十分となり易く、前記上限を超えると、硬化時に生じる凹凸形成材料の体積変化の影響が大きくなり凹凸形状が良好に形成できなくなる可能性がある。
<転写工程>
次いで、凹凸形成材料の膜84が形成されたフィルム基材80は、膜形成部140の下流の搬送ロール78上に掛け渡されて搬送され、転写部160の転写ロール90及び押圧ロール74へ向かう。押圧ロール74の直下に搬送されたフィルム基材80は、転写ロール90の凹凸パターンに対向して重ね合わされる。このとき、図5に示すように、フィルム基材80上の凹凸形成材料膜84の外縁84eの全てが転写ロール90の第2凸領域90tの外縁90teとパターン領域90uの外縁90ueの間の領域90vに対向する配置で、フィルム基材80と転写ロール90を重ね合わせる。すなわち、転写ロール90のパターン領域90uの全体をフィルム基材80上の凹凸形成材料膜84が覆うとともに、転写ロール90の第2凸領域90tがフィルム基材80上の凹凸形成材料膜84を覆うように、フィルム基材80と転写ロール90を重ね合わせる。転写ロール90に重ね合わせられたフィルム基材80は、フィルム基材80の裏面から転写ロール90に向かって押圧ロール(ニップロール)74で押圧され、転写ロール90の凹凸パターン90pが凹凸形成材料膜84に転写される。
押圧ロール74により凹凸パターン90pが転写されたフィルム基材80に、転写ロール90を押し付けたままの状態でUV照射光源85からのUV光を照射し、それにより凹凸形成材料膜84の硬化を促進させてよい。凹凸形成材料を硬化させる条件としては、凹凸形成材料として使用する材料の種類により異なるが、例えば、加熱により凹凸形成材料を硬化させる場合は硬化温度が室温〜250℃の範囲内であり、硬化時間が0.5分〜3時間の範囲内であることが好ましい。また、紫外線や電子線のようなエネルギー線を照射することで硬化させる方法でもよく、その場合には、照射量は20mJ/cm〜5J/cmの範囲内であることが好ましい。図1、5に示した例においては、転写ロール90の下方に配置したUV照射光源85により凹凸形成材料の膜84にUV光を照射することができる。
硬化した凹凸形成材料の膜84aを有するフィルム基材(フィルム部材80a)を、転写ロール90の外周に沿って進路を変更し、次いで転写ロール90から離間する方向に搬送して転写ロール90から剥離する。この後、フィルム部材80aを巻き取りロール87に巻き取る。フィルム部材80aを転写ロール90から剥離する方法としては、機械的な剥離法に限定されず、任意の知られた方法を採用することができる。例えば図1、5においては、硬化後の凹凸形成材料の膜(凹凸パターン層)84aを有するフィルム部材80aを押圧ロール74の下流側で転写ロール90から離間する方向に搬送することにより、フィルム部材80aを転写ロール90から剥離できる。こうして、フィルム基材80上に凹凸が形成された硬化した凹凸パターン層84aを有するフィルム部材80aを得ることができる。
なお、転写ロール90を、軸90dを中心として回転駆動させながら、その回転速度、第2凸領域90t及び/又はパターン領域90u(図3、5参照)の位置等の回転状態を検出してよい。検出した回転状態の情報に基づき、膜形成部140のオフセットロール30の回転速度等を制御し、フィルム基材80上に凹凸形成材料の膜84を形成するタイミング(位置)を制御することができる。例えば以下のような操作をすることで、転写部160においてフィルム基材80上の膜84の外縁84eの全てが転写ロール90の第2凸領域90tの外縁90teとパターン領域90uの外縁90ueの間の領域90vに対向した状態でフィルム基材80と転写ロール90が重ね合わせられるように、膜形成部140におけるフィルム基材80への凹凸形成材料膜84の形成位置(形成タイミング)を制御することができる。まず、膜形成部140から転写部160までのフィルム基材80の搬送距離及び転写ロール90の円周長さから、フィルム基材80の膜形成開始位置(凹凸形成材料膜84を形成する領域の搬送方向側の端部)がオフセットロール30の正面に位置するときの、転写ロール90の回転角度を算出する。次いで、上述した検出装置190により転写ロール90の回転角度を検出しながらフィルム部材製造装置100を駆動させる。転写ロール90が上記で算出した回転角度になったときに、オフセットロール30の第1凸領域30sがフィルム基材80に接触し始めるように、制御部180によりオフセットロール30の回転を制御する。つまり、第1凸領域30sがフィルム基材80に接触していない間、すなわち、第1凸領域30がフィルム基材80に対向していない間に、オフセットロール30の回転を停止、加速、減速等することにより、上記で算出したタイミングでオフセットロール30とフィルム基材80が接触するように制御する。なお、オフセットロール30の第1凸領域30sがフィルム基材80に接触している間は、オフセットロール30がフィルム基材80の搬送速度と同じ速度で回転するように、オフセットロールの回転を制御する。
[凹凸構造層を備える基板の製造方法]
さらに、上記のような方法及び製造装置を用いて製造されたフィルム部材をフィルム状モールドとして用いることで、フィルム部材の凹凸パターンが転写された凹凸構造層を備える基板を製造することができる。この方法について、詳細を以下に説明する。
フィルム状モールドの凹凸パターンが転写された凹凸構造層をゾルゲル法により形成するため、最初にゾルゲル材料の溶液を調製する。凹凸構造層は、耐熱性に優れることから無機材料から形成されることが好ましく、特に、シリカ、Ti系の材料やITO(インジウム・スズ・オキサイド)系の材料、ZnO、ZrO、Al等のゾルゲル材料を使用し得る。ゾルゲル材料の溶液の調製のために用いる金属アルコキシド(前駆体)、溶媒、及び添加物としては、上述の帯状のフィルム部材の製造方法の実施形態において、凹凸形成材料として用いることができる金属アルコキシド(前駆体)、溶媒、及び添加物として例示したものと同様のものを使用することができる。
調製したゾルゲル材料の溶液を基板上に塗布する。基板として、ガラスや石英、シリコン基板等の無機材料からなる基板やポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリエチレンナフタレート(PEN)、ポリカーボネート(PC)、シクロオレフィンポリマー(COP)、ポリメチルメタクリレート(PMMA)、ポリスチレン(PS)、ポリイミド(PI)、ポリアリレート等の樹脂基板を用い得る。基板は透明でも不透明でもよい。この基板から得られた凹凸パターン基板を有機EL素子の製造に用いるのであれば、基板は耐熱性、UV光等に対する耐光性を備える基板が望ましい。この観点から、基板として、ガラスや石英、シリコン基板等の無機材料からなる基板がより好ましい。特に、基板が無機材料から形成されると、基板と凹凸構造層との間で屈折率の差が少なく、光学基板内での意図しない屈折や反射を防止することができるので好ましい。基板上には密着性を向上させるために、表面処理や易接着層を設けるなどをしてもよいし、水分や酸素等の気体の浸入を防ぐ目的で、ガスバリア層を設けるなどしてもよい。また、基板は、凹凸構造層を形成する面とは反対側の面に、集光、光拡散等の種々の光学機能を有する光学機能層が形成されていてもよい。ゾルゲル材料の塗布方法として、バーコート法、スピンコート法、スプレーコート法、ディップコート法、ダイコート法、インクジェット法などの任意の塗布方法を使用することができるが、比較的大面積の基板にゾルゲル材料を均一に塗布可能であること、ゾルゲル材料がゲル化する前に素早く塗布を完了させることができることからすれば、バーコート法、ダイコート法及びスピンコート法が好ましい。なお、後の工程でゾルゲル材料からなる所望の凹凸パターンが形成されるため基板の表面(表面処理や易接着層がある場合にはそれらも含めて)は平坦でよく、基板自体は所望の凹凸パターンを有さない。塗布するゾルゲル材料の膜厚は、例えば100〜500nmにしてよい。
ゾルゲル材料の塗布後、塗膜(以下、適宜、「ゾルゲル材料層」とも言う)中の溶媒を蒸発させるために基板を大気中もしくは減圧下で保持してもよい。この保持時間が短いと、塗膜の粘度が低くなりすぎて、後続の押圧工程において凹凸パターンの転写ができず、保持時間が長すぎると、前駆体の重合反応が進み塗膜の粘度が高くなりすぎて、押圧工程において凹凸パターンの転写ができなくなる。また、ゾルゲル材料を塗布後、溶媒の蒸発の進行とともに前駆体の重合反応も進行し、ゾルゲル材料の粘度などの物性も短時間で変化する。凹凸パターン形成の安定性の観点から、パターン転写が良好にできる乾燥時間範囲が十分広いことが望ましく、これは乾燥温度(保持温度)、乾燥圧力、ゾルゲル材料種、ゾルゲル材料種の混合比、ゾルゲル材料調製時に使用する溶媒量(ゾルゲル材料の濃度)等によって調整することができる。
次いで、上述の方法及び製造装置で製造されたフィルム部材を凹凸パターン転写用のフィルム状モールドとして用いて、フィルム状モールドの凹凸パターンをゾルゲル材料層に転写することで、凹凸構造層を形成する。この際、押圧ロールを用いてモールドをゾルゲル材料層に押し付けてもよい。押圧ロールを用いたロールプロセスでは、プレス式と比較して、モールドと塗膜とが接する時間が短いため、モールドや基板及び基板を設置するステージなどの熱膨張係数の差によるパターンくずれを防ぐことができること、ゾルゲル材料溶液中の溶媒の突沸によってパターン中にガスの気泡が発生したり、ガス痕が残ったりすることを防止することができること、基板(塗膜)と線接触するため、転写圧力及び剥離力を小さくでき、大面積化に対応し易いこと、押圧時に気泡をかみ込むことがないなどの利点を有する。また、モールドを押し付けながら基板を加熱してもよい。押圧ロールを用いてモールドをゾルゲル材料層に押し付ける例として、図6に示すように押圧ロール122とその直下に搬送されている基板10との間にフィルム状モールド80aを送り込むことでフィルム状モールド80aの凹凸パターンを基板10上のゾルゲル材料層12に転写することができる。すなわち、フィルム状モールド80aを押圧ロール122によりゾルゲル材料層12に押し付ける際に、フィルム状モールド80aと基板10を同期して搬送しながらフィルム状モールド80aを基板10上のゾルゲル材料層12の表面に被覆する。この際、押圧ロール122をフィルム状モールド80aの裏面(凹凸パターンが形成された面と反対側の面)に押しつけながら回転させることで、フィルム状モールド80aと基板10が進行しながら密着する。なお、帯状のフィルム状モールド80aを押圧ロール122に向かって送り込むには、帯状のフィルム状モールド80aが巻き付けられたフィルムロールからそのままフィルム状モールド80aを繰り出して用いるのが便利である。
ゾルゲル材料層にモールドを押し付けた後、ゾルゲル材料層を仮焼成してもよい。仮焼成することによりゾルゲル材料層のゲル化を進め、パターンを固化し、剥離の際に崩れにくくする。仮焼成を行う場合は、大気中で40〜150℃の温度で加熱することが好ましい。なお、仮焼成は必ずしも行う必要はない。
モールドの押圧またはゾルゲル材料層の仮焼成の後、ゾルゲル材料層からモールドを剥離する。モールドの剥離方法として公知の剥離方法を採用することができる。加熱しながらモールドを剥離してもよく、それによりゾルゲル材料層から発生するガスを逃がし、ゾルゲル材料層内に気泡が発生することを防ぐことができる。ロールプロセスを使用する場合、プレス式で用いるプレート状モールドに比べて剥離力は小さくてよく、ゾルゲル材料層がモールドに残留することなく容易にモールドをゾルゲル材料層から剥離することができる。特に、ゾルゲル材料層を加熱しながら押圧するので反応が進行し易く、押圧直後にモールドはゾルゲル材料層から剥離し易くなる。さらに、モールドの剥離性の向上のために、剥離ロールを使用してもよい。図6に示すように剥離ロール123を押圧ロール122の下流側に設け、剥離ロール123によりフィルム状モールド80aをゾルゲル材料層12に付勢しながら回転支持することで、フィルム状モールド80aがゾルゲル材料層(塗膜)12に付着された状態を押圧ロール122と剥離ロール123の間の距離だけ(一定時間)維持することができる。そして、剥離ロール123の下流側でフィルム状モールド80aを剥離ロール123の上方に引き上げるようにフィルム状モールド80aの進路を変更することでフィルム状モールド80aは凹凸が形成されたゾルゲル材料層12から引き剥がされる。なお、フィルム状モールド80aがゾルゲル材料層12に付着されている期間に前述のゾルゲル材料層12の仮焼成や加熱を行ってもよい。なお、剥離ロール123を使用する場合には、例えば40〜150℃に加熱しながら剥離することによりモールド80aの剥離を一層容易にすることができる。
ゾルゲル材料層からモールドを剥離した後、ゾルゲル材料層を硬化してもよく、こうして凹凸構造層を形成する。本焼成によりゾルゲル材料層を硬化させてよい。本焼成によりゾルゲル材料層(塗膜)を構成するシリカ(アモルファスシリカ)中に含まれている水酸基などが脱離してゾルゲル材料層がより強固となる。本焼成は、200〜1200℃の温度で、5分〜6時間程度行うのが良い。こうしてゾルゲル材料層が硬化して、モールドの凹凸パターンに対応する凹凸パターンを有する基板、すなわち、平坦な基板上にゾルゲル材料からなる凹凸構造層が直接形成された基板が得られる。この時、凹凸構造層がシリカからなる場合、焼成温度、焼成時間に応じて非晶質または結晶質、または非晶質と結晶質の混合状態となる。また、紫外線などの光を照射することによって酸やアルカリを発生する材料を添加した場合には、凹凸パターンの転写の際に、凹凸構造層に例えば紫外線やエキシマUV等のエネルギー線を照射することによって凹凸構造層を硬化させてもよい。
なお、凹凸構造層の表面に疎水化処理を行ってもよい。疎水化処理の方法は知られている方法を用いればよく、例えば、シリカ表面であれば、ジメチルジクロルシラン、トリメチルアルコキシシラン等で疎水化処理することもできるし、ヘキサメチルジシラザンなどのトリメチルシリル化剤とシリコーンオイルで疎水化処理する方法を用いてもよいし、超臨界二酸化炭素を用いた金属酸化物粉末の表面処理方法を用いてもよい。凹凸構造層の表面を疎水性にすることにより、本製造方法により製造した凹凸パターン基板を有機EL素子等のデバイスの製造に用いる場合に、製造工程において基板から水分を容易に除去できるため、有機EL素子におけるダークスポットのような欠陥の発生や、デバイスの劣化を防止することができる。
また、凹凸構造層の材料としてゾルゲル材料を用いたが、上述の無機材料のほか、硬化性樹脂材料を用いてもよい。硬化性樹脂としては、例えば、光硬化および熱硬化、湿気硬化型、化学硬化型(二液混合)等の樹脂を用いることができる。具体的にはエポキシ系、アクリル系、メタクリル系、ビニルエーテル系、オキセタン系、ウレタン系、メラミン系、ウレア系、ポリエステル系、ポリオレフィン系、フェノール系、架橋型液晶系、フッ素系、シリコーン系、ポリアミド系、等のモノマー、オリゴマー、ポリマー等の各種樹脂が挙げられる。また、凹凸構造層の表面に、水分や酸素等の気体の侵入を防ぐ目的で、ガスバリア層を設けてもよい。
硬化性樹脂を用いて凹凸構造層を形成する場合、例えば、硬化性樹脂を基板に塗布した後、塗布した硬化性樹脂層に微細な凹凸パターンを有するモールドを押し付けつつ塗膜を硬化させることによって、硬化性樹脂層にモールドの凹凸パターンを転写することができる。硬化性樹脂は有機溶剤で希釈してから塗布してもよい。この場合に用いる有機溶剤としては硬化前の樹脂を溶解するものを選択して使用することができる。例えばメタノール、エタノール、イソプロピルアルコール(IPA)などのアルコール系溶剤、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン(MIBK)、などのケトン系溶剤等の公知のものから選択できる。硬化性樹脂を塗布する方法としては、例えば、スピンコート法、スプレーコート法、ディップコート法、滴下法、グラビア印刷法、スクリーン印刷法、凸版印刷法、ダイコート法、カーテンコート法、インクジェット法、スパッタ法等の各種コート方法を採用することができる。硬化性樹脂を硬化させる条件としては、使用する樹脂の種類により異なるが、例えば、硬化温度が室温〜250℃の範囲内であり、硬化時間が0.5分〜3時間の範囲内であることが好ましい。また、紫外線や電子線のようなエネルギー線を照射することで硬化させる方法でもよく、その場合には、照射量は20mJ/cm〜5J/cmの範囲内であることが好ましい。
また、凹凸構造層の材料としてシランカップリング剤を用いてもよい。それにより、製造された凹凸パターン(凹凸構造)を有する基板を用いて有機EL素子を製造する場合、凹凸構造層とその上に形成される電極などの層との間の密着性を向上させることができ、有機EL素子の製造工程における洗浄工程や高温処理工程での耐性が向上する。凹凸構造層に用いられるシランカップリング剤は、その種類が特に制限されるものではないが、例えばRSiX(Rは、ビニル基、グリシドキシ基、アクリル基、メタクリル基、アミノ基およびメルカプト基から選ばれる少なくとも1種を含む有機官能基であり、Xは、ハロゲン元素またはアルコキシル基である)で示される有機化合物を用いることができる。シランカップリング剤を塗布する方法としては例えば、スピンコート法、スプレーコート法、ディップコート法、滴下法、グラビア印刷法、スクリーン印刷法、凸版印刷法、ダイコート法,カーテンコート法、インクジェット法、スパッタ法等の各種コート方法を採用することができる。その後、各材料に応じて適正な条件で乾燥させることにより硬化した膜を得ることができる。例えば、100〜150℃で15〜90分間加熱乾燥してもよい。
凹凸構造層の材料は、無機材料または硬化性樹脂材料に紫外線吸収材料を含有させたものであってもよい。紫外線吸収材料は、紫外線を吸収し光エネルギーを熱のような無害な形に変換することにより、膜の劣化を抑制する作用がある。紫外線吸収剤としては、従来から公知のものが使用でき、例えば、ベンゾトリアゾール系吸収剤、トリアジン系吸収剤、サリチル酸誘導体系吸収剤、ベンゾフェノン系吸収剤等を使用できる。
以上、本発明の実施形態を説明してきたが、本発明の凹凸パターンを有するフィルム部材の製造装置及び製造方法並びにそれにより製造されたフィルム部材を用いた凹凸パターンを有する基板の製造方法は上記実施形態に限定されず、特許請求の範囲に記載した技術的思想の範囲内で適宜改変することができる。また、本発明のフィルム部材の製造装置は上記の実施形態の構成に限定されず、搬送ロールの等の各種要素の配置が本願の図面に示された配置と異なっていてもよい。また、本発明の凹凸パターンを有するフィルム部材は、種々の用途に使用することができ、例えば、有機EL素子、マイクロレンズアレイ、ナノプリズムアレイ、光導波路、LEDなどの光学素子、レンズなどの光学部品、太陽電池、反射防止フィルム、半導体チップ、パターンドメディア、データストレージ、電子ペーパー、LSIなどの製造、製紙、食品製造、免疫分析チップ、細胞培養シートなどのバイオ分野等における用途で使用される部材及びその製造にも使用することができる。
本発明のフィルム部材の製造装置は、任意の形状のモールドを用いても、そのモールドの凹凸パターン全体を利用するとともに欠陥なく凹凸パターンの転写を行うことができる。そのため、本発明の製造装置は、凹凸パターンを有するフィルム部材を効率的に製造することができる。本発明の製造装置で製造された帯状のフィルム部材は、有機EL素子や太陽電池等の種々の用途に好適に使用することができ、またそれらの用途に用いられる基板の製造にも好適に用いることができる。
30 オフセットロール、30s 第1凸領域
34 バックロール
40 グラビアロール
62 光学センサ
74 押圧ロール、
80 フィルム基材、80a フィルム部材
84 凹凸形成材料の膜、
90 転写ロール、90a 基体ロール、90b 薄板状モールド
90p 凹凸パターン、90s 第2凸領域、90u パターン領域
100 フィルム部材製造装置、120 搬送部
140 膜形成部、160 転写部、180 制御部、190 検出装置

Claims (6)

  1. 凹凸パターンを有する帯状のフィルム部材の製造装置であって、
    外周面に第1凸領域を有するオフセットロールを備え、帯状のフィルム基材を前記第1凸領域に接触させることにより、前記フィルム基材上に前記第1凸領域の形状に対応する形状を有する凹凸形成材料の膜を形成する膜形成部と、
    凹凸パターンを有する転写ロールを有し、前記凹凸パターンを前記膜に転写する転写部と、
    前記膜形成部から前記転写部に向かって前記フィルム基材を連続的に搬送する搬送部と、
    前記転写ロールの回転状態を検出する検出部と、
    前記膜形成部を制御する制御部とを備え、
    前記転写ロールは、第2凸領域を外周面に有し、前記凹凸パターンは前記第2凸領域内のパターン領域に形成されており、
    前記転写部において、前記膜の外縁の全てが前記第2凸領域の外縁と前記パターン領域の外縁の間の領域に対向した状態で前記転写ロールに前記フィルム基材上の前記膜が重ね合わせられるように、前記制御部が前記検出部で検出した前記回転状態に基づいて前記膜形成部を制御するフィルム部材の製造装置。
  2. 前記オフセットロールの前記第1凸領域が、前記転写ロールの前記第2凸領域により覆われることが可能であるとともに、前記転写ロールの前記パターン領域を覆うことが可能な形状及び寸法を有する請求項1に記載のフィルム部材の製造装置。
  3. 前記制御部が前記オフセットロールの回転速度を制御することにより前記膜形成部を制御する請求項1又は2に記載のフィルム部材の製造装置。
  4. 前記膜形成部がさらに、グラビアロール及びバックロールを備え、
    前記バックロールは、前記フィルム基材を挟んで前記オフセットロールに対向するように配置され、
    前記グラビアロールは、前記フィルム基材に接触しない位置において前記オフセットロールに対向するように配置され、
    前記オフセットロールの前記第1凸領域が前記バックロールに対向するときには、前記第1凸領域がフィルム基材に接触し、
    前記オフセットロールの前記第1凸領域が前記グラビアロールに対向するときには、前記第1凸領域が前記グラビアロールに接触する請求項1〜3のいずれか一項に記載のフィルム部材の製造装置。
  5. 請求項1〜4のいずれか一項に記載のフィルム部材の製造装置を用いてフィルム部材を製造する方法であって、
    前記フィルム基材を搬送しながら前記フィルム基材上に前記凹凸形成材料の膜を形成する膜形成工程と、
    前記フィルム基材を搬送しながら前記転写ロールの前記凹凸パターンを前記膜に転写する転写工程とを含み、
    前記膜形成工程において、前記オフセットロールの前記第1凸領域に前記凹凸形成材料を塗布し、前記フィルム基材を前記第1凸領域に接触させることにより前記フィルム基材上に前記凹凸形成材料の膜を形成し、
    前記転写工程において、前記第2凸領域の外縁と前記パターン領域の外縁の間の領域に前記凹凸形成材料の膜の外縁が対向した状態で前記転写ロールに前記フィルム基材上の前記凹凸形成材料の膜を重ね合わせることを特徴とするフィルム部材の製造方法。
  6. 請求項5に記載のフィルム部材を製造する方法によって製造されたフィルム部材。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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CN109941958A (zh) * 2018-12-30 2019-06-28 深圳博华仕科技有限公司 一种微流道芯片的填充装置

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