JP2017018846A - アニオン性界面活性剤を含有する水の水処理方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】アニオン性界面活性剤を含有する水から該アニオン性界面活性剤を精度よく高効率で除去する水処理方法を提供することにあり、また該水処理方法を用いた水処理システム、水処理装置等を提供することにある。【解決手段】アニオン性界面活性剤を含有する水を、強酸性陽イオン交換樹脂に次いで又は混合して弱塩基性陰イオン交換樹脂に接触させて該水中から該アニオン性界面活性剤を吸着除去する工程を有することを特徴とする水処理方法、該水処理方法を使用する水処理システム、該水処理システムに使用される水処理装置、及び、該水処理方法を使用して得られた再生水。【選択図】図1

Description

本発明は、アニオン性界面活性剤を含有する水の水処理方法に関し、更に詳しくは、特定のイオン交換樹脂を組み合わせて用いることによって、アニオン性界面活性剤を含有する水から該アニオン性界面活性剤を効率的に除去する水処理方法、及び、それを用いた水処理システムに関する。
界面活性剤は、互いに混ざり合わない物質でも、ミセル等を生成させて(乳化させて)互いに混和させるので、洗剤、食品添加物、化粧品の乳化剤・保湿剤、乳化重合等に広く使用されている。
また、界面活性剤は、液膜が薄くなっていくことを抑制するために、泡が持続できるようになるので、この起泡性を利用して、洗剤;アイスクリーム等の食品;消火剤;等にも使用されている。
更に、界面活性剤は、液界面において表面張力を低下させ「ぬれ性」を向上させ、「ぬれ性」が向上すると、保湿性、浸透性も向上するので、それらを利用して、衣類等の染色剤、媒染剤、筆記具、化粧品、洗剤等にも使用されている。逆に、撥水性を付与するものもあり、これらは、撥水剤、防曇・展着剤、潤滑剤、錆剤、金属圧延油等として使用されている。
また、柔軟作用を付与し、界面での摩擦を小さくするので、布地を柔らかくしたり、リンス液として頭髪をサラサラにしたり、圧延油、伸線加工油に利用されたり、プラスチックの滑剤等にも利用されている。
また、静電気の発生を抑えるものもあり、合成繊維、プラスチック製品等の表面に塗布したり、内部に練り込んだりして、静電気による障害を防ぐ用途に帯電防止剤としても使用されている。
このように、界面活性剤は、種々の用途に使用され、また非常に多くの種類のものが生産・使用されている。
特に、アニオン性界面活性剤は、家庭用洗剤、シャンプー等として家庭内で多く使用される他、乳化重合の際に重合性モノマーの乳化剤として等、工業的にも極めて広く使用されている。
しかしながら、その一方で、界面活性剤を含む排水が水質を汚染させ公害の原因となることも指摘されている。
そこで、特許文献1には、アニオン性界面活性剤やカチオン性界面活性剤を含有する水を塩形の強電解質イオン交換樹脂で除去する技術が開示されている。
また、特許文献2には、フッ素とホウ素を含むホウフッ化物及び界面活性剤を含有する排水をイオン交換塔に通液する技術が開示されている。
しかしながら、特許文献1は、アニオン性界面活性剤は塩形の陰イオン交換樹脂で、カチオン性界面活性剤は塩形の陽イオン交換樹脂で、それぞれ除去する技術であり、陰イオン交換樹脂と陽イオン交換樹脂との組み合わせ、混床、複床等によって、特定の極性の界面活性剤(特にアニオン性界面活性剤)の除去効率を特異的に向上させるという技術ではなかった。
また、特許文献2に記載の発明では、ホウフッ化物と界面活性剤を含有する排水をイオン交換塔に通液するが、2種類の界面活性剤の使用の記載も混床の記載もない上に、界面活性剤の方は、活性炭を充填した界面活性剤除去塔で除去されており、そもそも界面活性剤をイオン交換樹脂で除去するものではなかった。
一方、実質的に混床を使用するものについて、特許文献3には、パーフルオロアルキルリン酸エステル、パーフルオロアルキルカルボン酸エステル等のアニオン性界面活性剤を、混床式イオン交換塔で処理する技術が開示されている。
しかしながら、特許文献3に記載の発明は、H型にした強酸性陽イオン交換樹脂とOH型にした強塩基性陰イオン交換樹脂とを混合し、コンパクトで高処理能力の処理を提供すると言うものであり、強酸性陽イオン交換樹脂と弱塩基性陰イオン交換樹脂とを混合させてなる混床(混合イオン交換樹脂)で、又は、それぞれのイオン交換樹脂に順次接触させて、それぞれのイオン交換樹脂の相乗効果を得ると言うものではなかった。
また、特許文献4には、H型にした強酸性陽イオン交換樹脂とOH型にした弱塩基性陰イオン交換樹脂とを混合充填した混床を用いる方法が開示されている。
しかしながら、特許文献4に記載の発明は、そもそも界面活性剤を除去するものではなく、ホウ素を含有する液から、ホウ素(化合物)を吸着させずにそのまま漏出させ、ホウ素(化合物)以外の塩化物イオンや硫酸イオン等の酸基を吸着除去するものであった。すなわち、それぞれのイオン交換樹脂の組み合わせ効果を得つつ、界面活性剤を除去するものではなかった。
特許文献5には、強酸性陽イオン交換樹脂と弱塩基性陰イオン交換樹脂の混床を用いる方法が開示されているが、特許文献5に記載の発明は、そもそも界面活性剤を除去するものではなく、水溶性タンパク質の精製方法の発明であり、2種類のイオン交換樹脂の組み合わせ効果を得つつ、界面活性剤を吸着除去するものではなかった。
近年、界面活性剤を含む水が水質を汚染させ公害の原因となることが問題になっており、界面活性剤、特にアニオン性界面活性剤を含有する排水を処理し、該排水からアニオン性界面活性剤を効率的に除去することは、公害防止の観点からも、工場や作業場での運転効率化、コストダウン等の観点からも、その要求はますます高くなってきているが、前記公知技術では不十分であり、更なる改善の余地があった。
特開平11−226569号公報 特開2002−035747号公報 特開平06−106170号公報 特開2002−126541号公報 特開2003−335795号公報
本発明は上記背景技術に鑑みてなされたものであり、その課題は、アニオン性界面活性剤を含有する水から該アニオン性界面活性剤を精度よく高効率で除去する水処理方法を提供することにあり、更に、該水処理方法を用いた水処理システム、水処理装置等を提供することにある。
本発明者は、上記の課題を解決すべく鋭意検討を重ねた結果、2種類の特定のイオン交換樹脂を順次又は混合して用いると、それらの組み合わせ効果を発揮して、特異的にアニオン性界面活性剤を高効率で除去するできることを見出して、本発明を完成するに至った。
詳しくは、強酸性陽イオン交換樹脂に接触させてから弱塩基性陰イオン交換樹脂に接触させたり、強酸性陽イオン交換樹脂及び弱塩基性陰イオン交換樹脂を混合させてなる混合イオン交換樹脂に、アニオン性界面活性剤を含有する水を接触させたりすることによって、強酸性陽イオン交換樹脂、弱酸性陽イオン交換樹脂、強塩基性陰イオン交換樹脂、弱塩基性陰イオン交換樹脂をそれぞれ単独で用いる場合や、「強酸性陽イオン交換樹脂及び弱塩基性陰イオン交換樹脂の混合」以外の2種類を組み合わせて用いる場合に比較して、該水からアニオン性界面活性剤を高効率で除去できることを見出して、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明は、アニオン性界面活性剤を含有する水を、強酸性陽イオン交換樹脂に次いで又は混合して弱塩基性陰イオン交換樹脂に接触させて該水中から該アニオン性界面活性剤を吸着除去する工程を有することを特徴とする水処理方法を提供するものである。
言い換えれば、アニオン性界面活性剤を含有する水を、強酸性陽イオン交換樹脂に次いで弱塩基性陰イオン交換樹脂に接触させて、又は、強酸性陽イオン交換樹脂と弱塩基性陰イオン交換樹脂とを混合させてなる混合イオン交換樹脂に接触させて、該水中から該アニオン性界面活性剤を吸着除去する工程を有することを特徴とする水処理方法を提供するものである。
また、本発明は、上記水処理方法を使用して、アニオン性界面活性剤を含有する水から該アニオン性界面活性剤を除去した水を再利用することを特徴とする水の再利用方法を提供するものである。
また、本発明は、上記の水処理方法を使用するものであることを特徴とする水処理システムを提供するものである。
また、本発明は、上記の水処理方法を使用して得られたものであることを特徴とする再生水を提供するものである。
本発明によれば、前記問題点と課題を解決し、アニオン性界面活性剤を高い吸着率で吸着し除去できる、水処理方法、2種類のイオン交換樹脂の組み合わせ、混合イオン交換樹脂等を提供できる。
本発明の水処理方法によれば、特にアニオン性界面活性剤に対して、特異的に高効率での吸着除去能力を発揮する。
本発明における2種類のイオン交換樹脂の組み合わせ使用や混合イオン交換樹脂によれば、他の組み合わせや他の混合イオン交換樹脂に比べて高効率でアニオン性界面活性剤を吸着除去するのみならず、吸着剤として一般に用いられている活性炭、ゼオライト等の吸着材に比較しても優れた吸着能力を有する。
また、本発明によれば、アニオン性界面活性剤であれば、有機硫酸塩、ベンゼンスルホン酸塩、ナフタレンスルホン酸塩、アルキルカルボン酸塩、アルキルリン酸塩等、(汎用されている)あらゆる種類のアニオン性界面活性剤を高効率で除去することが可能である。
更に、本発明は、処理対象である「アニオン性界面活性剤を含有する水」(以下、「処理水」と略記する場合がある)のpHについて、極めて広い範囲で適応可能である。従って、本発明の水処理方法によれば、他の処理方法と比較して事前のpH処理が必要なくなる。その結果、処理水のpHを調整しておく手間が省けて、省力化、コストダウン等が可能である。
また、本発明によれば、弱塩基性陰イオン交換樹脂や混合イオン交換樹脂の単位質量当たりのアニオン性界面活性剤の吸着量を多くでき、また再生も容易であるため、好適に繰り返し使用ができる。
すなわち、再生に関しては、アニオン性界面活性剤を吸着させた後の樹脂の再生方法として、強酸性陽イオン交換樹脂に次いで弱塩基性陰イオン交換樹脂に接触させる場合においては、該強酸性陽イオン交換樹脂は酸性水処理を行うことによって、弱塩基性陰イオン交換樹脂はアルカリ性水処理を行うことによって、容易にアニオン性界面活性剤を脱離し樹脂を再生できる。
また、アニオン性界面活性剤を吸着除去した後において、混合イオン交換樹脂を用いる場合は、「アルカリ性水処理に次ぐ酸性水処理」を行うことによって、容易にアニオン性界面活性剤を脱着できる。
本発明の水処理方法を用いてアニオン性界面活性剤を含む水の水処理システムを構築することができる。本発明の水処理方法や水処理システムは、前記背景技術に記載したあらゆる用途に使用されたアニオン性界面活性剤の除去に有用である。
また、本発明の水処理方法を用いてアニオン性界面活性剤を吸着除去した水は、排水として容易に処理できるほか、再生水として利用することもできる。
本発明において、強酸性陽イオン交換樹脂、弱塩基性陰イオン交換樹脂、それらの混合イオン交換樹脂は、カラムに充填して使用することもできるし、バッチ式で使用することもでき、水処理システムとして有用である。
例えば、乳化重合には、アニオン性界面活性剤を使用することが多いが、この乳化重合装置に、本発明における混合イオン交換樹脂を使用した水処理システム・水処理装置を組み込めば、一連の操作又は一体化したプラントとして、好適に水処理が可能である。
すなわち、本発明の上記水処理システムに使用される水処理装置、及び、該水処理装置を具備する乳化重合装置は、アニオン性界面活性剤の吸着除去に極めて有用である。
弱塩基性陰イオン交換樹脂と強酸性陽イオン交換樹脂の混合割合を変えたときの、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム(DBS)の吸着率の変化を示したグラフである(実施例2)。 本発明における混合イオン交換樹脂の適用できるpH範囲を示すグラフである(実施例3)。 空間速度SV=10hr−1のDBS吸着工程と、アルカリ性水に次ぐ酸性水による脱着工程との繰り返し試験におけるDBS濃度の推移を測定したグラフである(実施例5)。 本発明の水処理方法を使用した水処理システムの概略を示すフローチャートである。
以下、本発明について説明するが、本発明は、以下の具体的形態に限定されるものではなく、技術的思想の範囲内で任意に変形することができる。
本発明は、アニオン性界面活性剤を含有する水を、強酸性陽イオン交換樹脂に次いで又は混合して弱塩基性陰イオン交換樹脂に接触させて該水中から該アニオン性界面活性剤を吸着除去する工程を有することを特徴とする水処理方法である。
特に、アニオン性界面活性剤を含有する水を、「強酸性陽イオン交換樹脂及び弱塩基性陰イオン交換樹脂を混合させてなる混合イオン交換樹脂」(本願明細書では、上記「 」内を、単に「本発明における混合イオン交換樹脂」又は「混合イオン交換樹脂」と略記することがある)に接触させて、該水中から該アニオン性界面活性剤を吸着除去する工程を有することを特徴とする水処理方法である。
<吸着除去の対象(アニオン性界面活性剤)>
本発明の水処理方法において吸着除去される対象はアニオン性界面活性剤である。本発明における吸着除去されるアニオン性界面活性剤としては、界面活性を示しアニオン性を示すものであれば特に限定はなく、有機硫酸;有機硝酸;スルホン酸;フッ素等の電子吸引性基を有するカルボン酸;等の強酸の塩であっても、有機リン酸、有機ホウ酸、カルボン酸等の弱酸の塩であってもよい。
また、汎用的なアニオン性界面活性剤のみならず、フッ素、臭素等のハロゲン元素;ホウ素;窒素;等を含有する特殊なアニオン性界面活性剤であってもよい。
また、塩を形成するカウンターカチオンも特に限定はなく、通常は、ナトリウムイオン(Na)、カリウムイオン(K)等のアルカリ金属イオンである。
本発明の水処理方法が好適に適用できる具体的アニオン性界面活性剤としては、特に限定はされないが、例えば、ドデシル硫酸ナトリウム(SDS)等のモノアルキル硫酸塩(ROSOM);アルキルポリオキシエチレン硫酸塩(RO(CHCHO)OSOM);アルキルポリオキシプロピレン硫酸塩(RO(CHCH(CH)O))OSOM);ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム(DBS)等のアルキルベンゼンスルホン酸塩(RCSOM);ナフタレンスルホン酸ナトリウム(NS)等のナフタレンスルホン酸塩;ラウリン酸ナトリウム等の長中鎖アルキルカルボン酸塩(脂肪酸塩、石鹸等)(RCOOM);ラウリルリン酸ナトリウム等のモノアルキルリン酸塩(ROPO(OH)OM);等が挙げられる。上記中、「R」は置換基を有していてもよいアルキル基を示し、「M」は金属イオン等の対カチオンを示す。
「強酸性陽イオン交換樹脂に接触させてから弱塩基性陰イオン交換樹脂に接触させる」、又は、「強酸性陽イオン交換樹脂及び弱塩基性陰イオン交換樹脂を混合させてなる混合イオン交換樹脂」と言った組み合わせ以外にも、弱塩基性陰イオン交換樹脂及び弱酸性陽イオン交換樹脂、強塩基性陰イオン交換樹脂及び強酸性陽イオン交換樹脂、強塩基性陰イオン交換樹脂及び弱酸性陽イオン交換樹脂、と言う他の組み合わせが考えられる。
しかしながら、上記「他の組み合わせ」では、比較的吸着除去され易いアニオン性界面活性剤の種類もあるが、汎用のアニオン性界面活性剤の全ての種類に対して優れた吸着除去能力を発揮するものはなかった。汎用のアニオン性界面活性剤の全ての種類に対して優れた吸着除去能力を発揮するものは、本発明における「強酸性陽イオン交換樹脂及び弱塩基性陰イオン交換樹脂の組み合わせ」以外にはない。
本発明の水処理方法は、アニオン性界面活性剤を含有する水からアニオン性界面活性剤を吸着除去するに際して、弱塩基性陰イオン交換樹脂だけではなく、そこに強酸性陽イオン交換樹脂を組み合わせることによって、それらの相乗効果でアニオン性界面活性剤の吸着率が格段に向上することを見出してなされたものであり、本発明における強酸性陽イオン交換樹脂は、「アニオン性界面活性剤とカチオン性界面活性剤の両方を含有する水」からカチオン性界面活性剤等を、アニオン性界面活性剤の吸着除去と同時に吸着除去するために使用しているのではない。
従って、本発明のより好ましい態様は、アニオン性界面活性剤を含有し、カチオン性界面活性剤を実質的には含有しない水を、強酸性陽イオン交換樹脂に次いで弱塩基性陰イオン交換樹脂に接触させたり、強酸性陽イオン交換樹脂及び弱塩基性陰イオン交換樹脂を混合させてなる混合イオン交換樹脂に接触させたりして、2種類のイオン交換樹脂の相乗効果で、該水中から該アニオン性界面活性剤を吸着除去する工程を有することを特徴とする水処理方法である。
<弱塩基性陰イオン交換樹脂、強酸性陽イオン交換樹脂>
本発明における弱塩基性陰イオン交換樹脂としては、化学構造中に弱塩基性の基を有し、架橋・重合等によって母体構造を形成する樹脂からその構成成分等が流出しないようになっており、陰イオン交換能力があるものであれば特に限定はないが、該弱塩基性の基としては、1級アミノ基、2級アミノ基又は3級アミノ基が好適であり、特に好適には3級アミノ基(−N(CH)であり、イオン形としては遊離塩基形が好適である。
上記母体構造は、特に限定はないが、(メタ)アクリル系、スチレン系等が好適に用いられる。架橋は、(メタ)アクリル系であれば、多官能(メタ)アクリル基化合物で行われ、スチレン系であれば、ジビニルベンゼン等の多官能ビニル化合物で行なわれているものが好ましい。
弱塩基性陰イオン交換樹脂の、見掛け密度、樹脂の平均粒子径、粒子径分布、水分保有能力等は特に限定はない。また、ゲル型樹脂、MR型樹脂(巨大網目構造樹脂)、マクロポーラス型樹脂等に関しても特に限定はない。経済的な観点から、純水製造用のイオン交換樹脂が特に好適である。また、市販品を入手して使用することもできる。
本発明における強酸性陽イオン交換樹脂としては、化学構造中に強酸性の基を有し、架橋・重合等によって母体構造を形成する樹脂からその構成成分等が流出しないようになっており、陽イオン交換能力があるものであれば特に限定はないが、該強酸性の基としては、スルホン酸基を有するものが好適であり、イオン形としては、吸着率に対する相乗効果が高い、強酸での再生がし易い、処理水にナトリウム(Na)塩等の塩が解離しない等の点からH形が好適である。
母体構造は、特に限定はないが、(メタ)アクリル系、スチレン系等が好適に用いられる。架橋は、(メタ)アクリル系であれば、多官能(メタ)アクリル化合物等で行われ、スチレン系であれば、ジビニルベンゼン等の多官能ビニル化合物で行なわれているものが好ましい。強酸性の基として、ベンゼンスルホン酸基を有するものが特に好適であるため、共重合性比の点等から、ジビニルベンゼンで架橋したスチレン系が特に好ましい。
強酸性陽イオン交換樹脂の、見掛け密度、樹脂の平均粒子径、粒子径分布、水分保有能力等は、通常の範囲のものが用いられ特に限定はない。また、ゲル型樹脂、MR型樹脂(巨大網目構造樹脂)、マクロポーラス型樹脂等に関しても特に限定はない。特に好適には、経済的な観点から、純水製造用のイオン交換樹脂である。また、市販品を入手して使用することもできる。
本発明における弱塩基性陰イオン交換樹脂と強酸性陽イオン交換樹脂との使用割合や混合割合については特に限定はないが、上記強酸性陽イオン交換樹脂の使用割合が、上記弱塩基性陰イオン交換樹脂及び上記強酸性陽イオン交換樹脂の合計質量に対して、5質量%以上90質量%以下であることが好ましく、15質量%以上80質量%以下であることがより好ましく、20質量%以上70質量%以下であることが特に好ましく、30質量%以上60質量%以下であることが更に好ましい。
ここで、「強酸性陽イオン交換樹脂の使用割合」とは、アニオン性界面活性剤を含有する水を、強酸性陽イオン交換樹脂に次いで弱塩基性陰イオン交換樹脂に接触させる場合は、使用する強酸性陽イオン交換樹脂と弱塩基性陰イオン交換樹脂との合計質量に対する割合のことを言い、アニオン性界面活性剤を含有する水を、強酸性陽イオン交換樹脂に混合して弱塩基性陰イオン交換樹脂に接触させる場合(強酸性陽イオン交換樹脂と弱塩基性陰イオン交換樹脂とを混合させて接触させる場合)は、前記混合イオン交換樹脂全体の質量に対する割合のことを言う。
図1等から分かる通り、上記範囲であるとアニオン性界面活性剤の吸着率が高くなる。すなわち、強酸性陽イオン交換樹脂の使用割合が上記範囲外であると、多過ぎても少な過ぎても、アニオン性界面活性剤の吸着量(吸着率)が減少し、前記した本発明の効果が見込めない。
本発明の水処理方法において、強酸性陽イオン交換樹脂及び弱塩基性陰イオン交換樹脂を混合させてなる混合イオン交換樹脂を用いる場合、弱塩基性陰イオン交換樹脂と強酸性陽イオン交換樹脂との混合方法は、特に限定はなく常法に従って行えばよい。具体的には、例えば、容器内での手混合、V型混合機による混合等が挙げられる。
本発明において、アニオン性界面活性剤を含有する水を、「強酸性陽イオン交換樹脂に次いで弱塩基性陰イオン交換樹脂に接触させる水処理方法」より、「強酸性陽イオン交換樹脂に混合して弱塩基性陰イオン交換樹脂に接触させる水処理方法」の方が、種々のアニオン性界面活性剤に対して総じて吸着率が高い;有機硫酸塩、ベンゼンスルホン酸塩、ナフタレンスルホン酸塩、アルキルカルボン酸塩、アルキルリン酸塩等、アニオン性界面活性剤の種類を問わず高吸着率でアニオン性界面活性剤を除去できる;等の点で好ましい。
本発明の別の態様は、アニオン性界面活性剤を含有する水を、強酸性陽イオン交換樹脂に次いで弱塩基性陰イオン交換樹脂に接触させて該水中から該アニオン性界面活性剤を吸着除去する工程を有する水処理方法に用いられる「前段が強酸性陽イオン交換樹脂カラムであり、後段が弱塩基性陰イオン交換樹脂カラムであるイオン交換樹脂カラム列」である。その際、弱塩基性陰イオン交換樹脂と強酸性陽イオン交換樹脂の使用割合についての特に好ましい範囲等は上記した通りである。
本発明の別の態様は、前記した水処理方法に使用されるイオン交換樹脂カラムであって、強酸性陽イオン交換樹脂及び弱塩基性陰イオン交換樹脂を混合させてなる混合イオン交換樹脂が充填されており、該弱塩基性陰イオン交換樹脂の混合割合が、該混合イオン交換樹脂全体に対して、15質量%以上80質量%以下であることを特徴とするイオン交換樹脂カラムである。弱塩基性陰イオン交換樹脂と強酸性陽イオン交換樹脂の混合割合についての特に好ましい範囲等は上記した通りである。
中でも、アニオン性界面活性剤がドデシルベンゼンスルホン酸(DBS)の場合、該混合イオン交換樹脂全体に対する強酸性陽イオン交換樹脂の混合割合が、特に20質量%以上70質量%以下であると、吸着率が75質量%を超えるので特に好ましい。
吸着率は、吸着除去するアニオン性界面活性剤の種類並びに使用する強酸性陽イオン交換樹脂及び弱塩基性陰イオン交換樹脂の組み合わせにもよるが、上記更に好ましい範囲であると、吸着率がほぼ100質量%になり得る。
本発明において、前記した「前段が強酸性陽イオン交換樹脂カラムであり、後段が弱塩基性陰イオン交換樹脂カラムであるイオン交換樹脂カラム列」より、「混合イオン交換樹脂が充填されたイオン交換樹脂カラム」の方が、種々のアニオン性界面活性剤に対して総じて吸着率が高い;アニオン性界面活性剤の種類を問わず高吸着率でアニオン性界面活性剤を除去できる;等の点で好ましい。
<イオン交換樹脂の使用態様>
本発明におけるイオン交換樹脂の使用態様は、処理すべき水がそれに接触するようにさえすれば、特に限定はされない。本発明の水処理方法においては、各イオン交換樹脂や混合イオン交換樹脂をカラムに充填して連続的に使用することもできるし、各イオン交換樹脂や混合イオン交換樹脂を容器内に入れて回分的に使用することもできる。
本発明の混合イオン交換樹脂をカラムに充填して連続的に使用する場合の、水の空間速度(SV)については、特に限定はないが、0.1hr−1以上50hr−1以下が好ましく、1hr−1以上30hr−1以下がより好ましく、3hr−1以上20hr−1以下が特に好ましい。
上記下限以上であれば流量を多くできコスト的に有利であり、本発明によれば上記下限以上でも吸着率が大きく好適に使用できる。一方、上記上限より大きいと十分にアニオン性界面活性剤の除去ができない場合がある。
「空間速度(SV)」とは、本発明の混合イオン交換樹脂を通過する1時間当たりの処理水の質量を、本発明の混合イオン交換樹脂の質量で割った値である。言い換えると、単位時間あたりに処理水が混合イオン交換樹脂に接触する時間の逆数である。本明細書においては、空間速度を単に「SV」と略記することがある。
本発明の水処理方法においては、図2等から分かる通り、「排水等の処理すべき水」のpH範囲について広くてもよい。このため、処理できる水の範囲が広く、また処理前の中和等の工程が省けるのでコストダウンになる。本発明においては、処理すべき水の上記混合イオン交換樹脂に接触させる際のpHは、2以上11以下が好ましく、4以上9以下が特に好ましい。上記pH範囲であれば、アニオン性界面活性剤の吸着率に変化が少ない又は殆どない。
<イオン交換樹脂の再生>
本発明における混合イオン交換樹脂は、アニオン性界面活性剤を吸着した後の(吸着処理後の)再生が容易である。すなわち、脱着工程を経ることで容易に繰り返し使用が可能である。
すなわち、混合イオン交換樹脂を用いる場合の本発明の特に好ましい態様は、アニオン性界面活性剤を吸着除去した後の混合イオン交換樹脂に、「アルカリ性水処理に次ぐ酸性水処理」を行うことによって、該アニオン性界面活性剤を脱離させて、該混合イオン交換樹脂を再生する工程を有する前記の水処理方法である。
図4に、本発明に用いられる水処理システム・水処理装置の概要を示した。
2種類のイオン交換樹脂を別々に用いる場合の本発明の特に好ましい態様は、アニオン性界面活性剤を吸着除去した後に、該強酸性陽イオン交換樹脂は酸性水処理を行うことによって、また、弱塩基性陰イオン交換樹脂はアルカリ性水処理を行うことによって、該イオン交換樹脂を再生する工程を有する前記の水処理方法である。
混合イオン交換樹脂を用いる場合でも、2種類のイオン交換樹脂を別々に用いる場合でも、上記アルカリ性水処理は、具体的には特に限定はないが、カラムの場合は、水酸化ナトリウム水溶液、水酸化カリウム水溶液等のアルカリ性水を通水することにより行い、回分処理の場合は、例えば該アルカリ性水に浸漬することにより行う。何れの場合も、該アルカリ性水は強アルカリ性水であることが、イオン交換樹脂の再生が良好にできるために好ましい。
混合イオン交換樹脂を用いる場合でも、2種類のイオン交換樹脂を別々に用いる場合でも、上記酸性水処理は、具体的には特に限定はないが、カラムの場合は、塩酸水溶液、硫酸水溶液等の酸性水を通水することにより行い、回分処理の場合は、例えば該酸性水に浸漬することにより行う。何れの場合も、該酸性水は強酸性水であることが、イオン交換樹脂の再生が良好にできるために好ましい。
なお、上記各処理の後に、カラムの場合はイオン交換樹脂への純水の通液を行ってもよく、また、回分式の場合はイオン交換樹脂の水洗等を行ってもよい。
脱離に使用したアルカリ性水や酸性水は、アニオン性界面活性剤との混合物になっているので、該アニオン性界面活性剤を、溶剤抽出、膜分離、オゾンによる分解等の処理で除去後、中和等の後処理をして、適宜に排水する。また、使用した洗浄水等があれば、それも要すれば上記処理をして排水する。
<水の再利用方法>
本発明の水処理方法を使用して得られた水は、アニオン性界面活性剤を含有していないので、必要に応じて他の有機物の除去等をした上で、排水したり再利用したりする。すなわち、排水してもよいが、該水を再利用することもできる。
本発明の別の態様は、前記の水処理方法を使用して、アニオン性界面活性剤を含有する水から該アニオン性界面活性剤を除去した水を再利用することを特徴とする水の再利用方法であり、また、上記の水処理方法を使用して得られたものであることを特徴とする再生水である。
得られた再生水は、水洗水としても使用できるし、反応・混合等の分散媒・溶媒等としても使用できる。
<水処理システム、水処理装置>
本発明の別の態様は、上記の水処理方法を使用するものであることを特徴とする水処理システムであり、更に、上記の水処理システムに使用されるものであることを特徴とする水処理装置である。
図4に本発明に用いられる水処理システム・水処理装置の概要を示した。
本発明にける強酸性陽イオン交換樹脂カラム、弱塩基性陰イオン交換樹脂カラム、混合イオン交換樹脂が充填されたカラムは、複数本を並列に又は直列に連結して用いてもよい。
また、本発明の水処理システムや水処理装置は、中和手段が設けられていることが好ましい。
また、処理対象である水に「アニオン性界面活性剤以外の化学物質」が含有されている場合には、本発明の水処理システムや水処理装置には、アニオン性界面活性剤の吸着除去工程の前又は後に、該「アニオン性界面活性剤以外の化学物質」を除去するための除去手段があってもよい。
該除去手段としては、特に限定はなく公知のものが用いられるが、例えば、活性炭、ゼオライト、「本発明における混合イオン交換樹脂」以外のイオン交換樹脂等による吸着除去;濾過等による不溶物の除去;硫酸アルミニウム、塩化第二鉄等を含む水溶液、ポリ塩化アルミニウム水溶液、(高分子)凝集剤等による凝集処理;活性汚泥等による微生物処理;空気(酸素)、オゾン、過酸化水素、紫外線照射等の酸化分解処理;等が挙げられる。
本発明の水処理システムを経て得られた水は、再利用されるか、又は、最終的に要すれば、電導度、pH等の物性の測定;各種化学分析;濾過等をした上で排水される。
<乳化重合装置>
アニオン性界面活性剤は乳化重合における(メタ)アクリルモノマーの乳化分散剤として使用されることが多く、また、乳化重合後に発生する水(分散媒)は、アニオン性界面活性剤が水で希釈されて総体積が大きくなってしまっていることが多い。従って、前記した本発明の効果を発揮するために、本発明は特に「乳化重合後に分散媒として用いた水」の処理に好適である。
本発明の好ましい別の態様は、上記の水処理方法に使用される乳化重合装置であり、また、上記水処理装置を具備するものであることを特徴とする乳化重合装置である。
以下に、実施例及び比較例を挙げて本発明を更に具体的に説明するが、本発明は、その要旨を超えない限りこれらの実施例に限定されるものではない。
実施例1〜5は、界面活性剤を含有する水を、強酸性陽イオン交換樹脂に混合して弱塩基性陰イオン交換樹脂に接触させた場合(混合イオン交換樹脂を使用した場合(同時に接触させた場合))の例であり、実施例6は、界面活性剤を含有する水を、強酸性陽イオン交換樹脂に次いで弱塩基性陰イオン交換樹脂に接触させた場合の例である。
<混合イオン交換樹脂を使用>
実施例1
<<アニオン性界面活性剤であるDBSの吸着試験>>
アニオン性界面活性剤としてドデシルベンゼンスルホン酸(本明細書において、「DBS」と略記する)を選択し、イオン交換樹脂を変化させて吸着試験を行った。
DBSの濃度が0.5質量%の水溶液50gに対し、イオン交換樹脂を総量として1g加え、25℃で18時間、振とう機で振とうした。
振とう後、濾過によりイオン交換樹脂と濾液とに分離し、イオン交換樹脂を加える前の水溶液(初期水溶液)のDBS濃度と、該濾液のDBS濃度とを、紫外吸光光度測定(以下、「UV測定」と略記する)で求め、そこから、DBSのイオン交換樹脂への吸着量を求めた。また、濾液の不揮発分の質量を測定することにより、濾液中のDBSの質量も求めた。
それらを基に、以下の式(1)から、イオン交換樹脂への吸着率(質量%)を求めた。
吸着率(質量%)
=100×([初期水溶液中のDBS質量]−[濾液中のDBS質量])
/[初期水溶液中のDBS質量] ・・・・(1)
また、吸着量(mg/g)を以下の式(2)から求めた。
吸着量(mg/g)
=([初期水溶液中のDBS質量(mg)]−[濾液中のDBS質量(mg)])
/[吸着材の使用量(g)] ・・・・(2)
式(2)中、「吸着材」とは、イオン交換樹脂、ゼオライト又は活性炭を示す。
結果を以下の表1に示す。表1中の組成部分の数値は「質量部」であり、「−」は配合していないことを示す。
Figure 2017018846
使用したイオン交換樹脂等の内容は以下のものである。以下の実施例でも同様である。
弱塩基性陰イオン交換樹脂(1):
オルガノ株式会社販売、アンバーリストIRA67
母体構造;アクリル系、官能基;−N(CH、イオン形;遊離塩基形
弱塩基性陰イオン交換樹脂(2):
オルガノ株式会社販売、アンバーリストIRA98
母体構造;スチレン系、官能基;−N(CH、イオン形;遊離塩基形
強塩基性陰イオン交換樹脂(1):
オルガノ株式会社販売、アンバーライトIRA400J−Cl
母体構造;スチレン系、官能基;−N(CHX、イオン形;Cl
強酸性陽イオン交換樹脂(1):
オルガノ株式会社販売、アンバーライト200CT−H
母体構造;スチレン系、官能基;−SOM、イオン形;H
強酸性陽イオン交換樹脂(2):
オルガノ株式会社販売、アンバーリスト40WET
母体構造;スチレン系、官能基;−SOM、イオン形;H
弱酸性陽イオン交換樹脂(1):
オルガノ株式会社販売、アンバーライトFPC3500
母体構造;アクリル系、官能基;−COOM、イオン形;H
ゼオライト:
東ソー株式会社製、ゼオラムA−3(合成ゼオライト)
活性炭:
日本エンバイロケミカルズ株式会社製、白鷺WH2C8
表1から分かる通り、弱塩基性陰イオン交換樹脂、及び、強酸性陽イオン交換樹脂を混合して使用することで、ほぼ100質量%の吸着率でDBSが吸着し(No.105、106)、ゼオライト(No.108)や活性炭(No.109)と比較して優れていることが分かった。
一方、弱塩基性陰イオン交換樹脂(No.101、102)、強塩基性陰イオン交換樹脂(No.103)、強酸性陽イオン交換樹脂(No.104)を単独で使用した場合は吸着率が低かった。
また、強塩基性陰イオン交換樹脂及び強酸性陽イオン交換樹脂を混合して使用した場合(No.107)は、吸着率39質量%と低い値であった。また、表1には示さなかったが、強塩基性陰イオン交換樹脂及び弱酸性陽イオン交換樹脂を混合して使用した場合も、弱塩基性陰イオン交換樹脂及び弱酸性陽イオン交換樹脂を混合して使用した場合も、吸着率は、No.107より更に低いものであった。
これから、特異的に、弱塩基性陰イオン交換樹脂と強酸性陽イオン交換樹脂との組み合わせ(No.105、106)が特異的に優れていることが分かった。
実施例2
<<弱塩基性陰イオン交換樹脂と強酸性陽イオン交換樹脂の混合割合>>
弱塩基性陰イオン交換樹脂と強酸性陽イオン交換樹脂との組み合わせにおいて、樹脂の混合割合の変化による吸着率の変化を測定した。
実施例1と同様に、DBS水溶液(0.5質量%)を50g使用し、「弱塩基性陰イオン交換樹脂(1)又は(2)」と、強酸性陽イオン交換樹脂(1)との混合割合を変え、(混合)イオン交換樹脂を計1.0g用いて、実施例1と同様に吸着率を測定した。
結果を図1に示す。
混合イオン交換樹脂全体に対して、弱塩基性陰イオン交換樹脂を質量で20〜85質量%配合したときに、すなわち、混合イオン交換樹脂全体に対して、強酸性陽イオン交換樹脂を質量で15〜80質量%配合したときに、特に吸着率が高くなった。
実施例3
<<水のpH依存性(適用可能なpH範囲)>>
実施例2のイオン交換樹脂の組み合わせで(実施例2の混合イオン交換樹脂を用いて)、適用できるpH範囲を求めるため、DBS水溶液(0.5質量%)を50g使用し、pHを、酸性側は塩酸水溶液を用い、アルカリ性側は水酸化ナトリウム水溶液を用いて、pH=2.5〜10.6の範囲で振り吸着率を求めた。
結果を図2に示す。
図2に示すように、pH2.5〜10.6の範囲では吸着率が大きくは変動せず、本発明における混合イオン交換樹脂は、広い範囲のpH領域で適用できることが分かった。
実施例4
<<イオン交換樹脂の組み合わせ、及び、適用可能なアニオン性界面活性剤の範囲>>
強酸性陽イオン交換樹脂の種類を増やし、また比較のために、強塩基性陰イオン交換樹脂や、弱酸性陽イオン交換樹脂との混合イオン交換樹脂についても評価した。
更に、適用できるアニオン性界面活性剤の範囲を見るために、アニオン性界面活性剤の種類を変えて、実施例1と同様に吸着率を求めた。
結果をまとめて表2に示す。
表2中の組成部分の数値は「質量部」であり、「−」は配合していないことを示す。
表2中の界面活性剤部分の数値は「吸着率(質量%)」であり、「*」は測定していないことを示す。
表2中、「※」を付した界面活性剤の定量については、UV測定によってではなく、濾液の不揮発分の質量を測定することにより、濾液中の界面活性剤の質量を求めて吸着率に換算した。
不揮発分による測定においては、界面活性剤水溶液を5g採取したとき、界面活性剤を不揮発成分として計算して求めた質量と、界面活性剤水溶液5gを真空下90℃で2時間加熱した後の質量との質量差から吸着率を求めた。
Figure 2017018846
表2から分かる通り、特異的に、弱塩基性陰イオン交換樹脂と強酸性陽イオン交換樹脂とを混合した場合のみ、アニオン性界面活性剤を吸着除去する能力に優れることが分かった(No.105、106、111、112)。
また、弱塩基性陰イオン交換樹脂であれば、その種類が変わっても、「アニオン性界面活性剤に対する高い吸着率」といった同様の効果を示すことが分かった(No.105とNo.106とが何れも高吸着率、No.111とNo.112とが何れも高吸着率)。
また、強酸性陽イオン交換樹脂であれば、その種類が変わっても同様の効果を示すことが分かった(No.105とNo.111とが何れも高吸着率、No.106とNo.112とが何れも高吸着率)。
また、本発明における混合イオン交換樹脂は、ノニオン性界面活性剤、カチオン性界面活性剤、両性界面活性剤に比較して、特異的にアニオン性界面活性剤を吸着除去する能力が高いことが分かった(No.105、106)。
強酸性陽イオン交換樹脂及び弱塩基性陰イオン交換樹脂を混合させて得られる混合イオン交換樹脂は、汎用的に使用されているあらゆるタイプのアニオン性界面活性剤を吸着除去することが分かった。すなわち、アニオン性界面活性剤の種類を選ばず、高い吸着率で除去できた(No.105、106、111、112)。
アニオン性界面活性剤の中のドデシル硫酸ナトリウム(SDS)だけは、本発明における上記混合イオン交換樹脂以外にも(弱塩基性陰イオン交換樹脂と強酸性陽イオン交換樹脂との組み合わせ以外にも)、高い吸着率で吸着されるものもあったが(No.113、114)、汎用のあらゆるタイプのアニオン性界面活性剤を高い吸着率で吸着除去できる組み合わせは、弱塩基性陰イオン交換樹脂と強酸性陽イオン交換樹脂の組み合わせのみであった(No.105、106、111、112)。
弱塩基性陰イオン交換樹脂、強塩基性陰イオン交換樹脂、強酸性陽イオン交換樹脂又は弱酸性陽イオン交換樹脂を単独で使用した場合は、何れもアニオン性界面活性剤を、殆ど吸着除去できないことが分かった(No.101〜104、116、117)。
表2の結果も併せて、「各イオン交換樹脂の組み合わせ又は単独」の、「種々のタイプのアニオン性界面活性剤を含むあらゆるタイプの界面活性剤」に対する吸着率を表3にまとめた。
表3中の吸着率の判定基準は以下の通りである。
<吸着率の判定基準>
◎:吸着率が90質量%以上
○:吸着率が70質量%以上90質量%未満
△:吸着率が40質量%以上70質量%未満
×:40質量%未満
*:未測定
Figure 2017018846
表3の結果から、弱塩基性陰イオン交換樹脂及び強酸性陽イオン交換樹脂を混合させてなる混合イオン交換樹脂が、アニオン性界面活性剤を含有する水から、あらゆる種類のアニオン性界面活性剤を特異的に吸着除去できることが分かった。
一方、イオン交換樹脂の他の組み合わせや、1種のイオン交換樹脂を単独で使用した場合は、アニオン性界面活性剤の中には吸着除去できるものもあるが、全ての汎用のアニオン性界面活性剤を吸着除去できるものはなかった。
実施例5
<<再生処理(脱着工程)>>
実施例1と同様にして、DBSを混合イオン交換樹脂に吸着後、アルカリ性水処理、それに続く酸性水処理により、混合イオン交換樹脂の吸着能力がどの程度再生するか確認した。
弱塩基性陰イオン交換樹脂(2)と強酸性陽イオン交換樹脂(1)の質量比で1:1の混合イオン交換樹脂10gをカラムに詰め、通液試験を実施した。DBS水溶液の通液による吸着工程と、アルカリ性水・酸性水による脱着工程と、純水洗浄工程とを1サイクルとした繰り返し試験を行った。
通液試験は、DBS濃度0.5質量%の水溶液を使用し、SV=10hr−1の空間速度で通液させた。
吸着工程では、上記DBS水溶液を上記空間速度で1時間通液し、次の脱着工程では、水→水酸化ナトリウム水溶液(5質量%)→塩酸(5質量%)→水、の順で洗浄するという一連の操作を繰り返した。
10分毎にカラム通液試料を採取し、UV測定によりDBS濃度の推移を求めた。
代表例として、繰り返し試験2回目と3回目の結果を図3に示した。
吸着工程においては、繰り返し試験2回目と3回目のDBS濃度推移に大きな差はなく、本発明における混合イオン交換樹脂が、充分にDBSを吸着していることが確認できた。
脱着工程においては、繰り返し試験2回目と3回目の吸着量に応じてDBS濃度(脱着量)に若干の変化が見られたが、吸着能力は再生しており、繰り返し使用が見込めるという結果であった。
<イオン交換樹脂に別々に接触させた場合>
実施例6
<<イオン交換樹脂単独に接触又は逆に接触との比較>>
アニオン性界面活性剤として、DBS及び2−ナフタレンスルホン酸ナトリウム(以下、「NS」と略記する)を選択し、イオン交換樹脂を変化させて吸着試験を行った。
DBS濃度0.5質量%の水溶液若しくはNS濃度0.5質量%の水溶液中に、それぞれ弱塩基性陰イオン交換樹脂(2)0.5g又は強酸性陽イオン交換樹脂(1)0.5gを投入し、25℃で18時間振盪した。その後、濾別して得られたそれぞれの濾液中に、それぞれ強酸性陽イオン交換樹脂(1)0.5g又は弱塩基性陰イオン交換樹脂(2)0.5gを投入し、25℃で18時間振盪した。
比較のため、DBS濃度0.5質量%の水溶液若しくはNS濃度0.5質量%の水溶液中に、それぞれ、弱塩基性陰イオン交換樹脂(2)1.0g、又は、強酸性陽イオン交換樹脂(1)1.0gを投入し、25℃で18時間振盪した。
吸着率は、実施例1と同様にして、濾液のUV測定により求めた。
イオン交換樹脂への接触方法と結果を表4に示す。
Figure 2017018846
表4から分かる通り、強酸性陽イオン交換樹脂に次いで弱塩基性陰イオン交換樹脂に接触させることによって(No.204)、前記「混合イオン交換樹脂を用いて同時に接触させたとき」と同様に、DBSでは、ほぼ100質量%の吸着率を示した。
一方、強酸性陽イオン交換樹脂単体使用(No.202)又は弱塩基性陰イオン交換樹脂単体使用(No.201)の場合は、低い吸着率しか得られなかった。
また、弱塩基性陰イオン交換樹脂に次いで強酸性陽イオン交換樹脂に接触させたとき(逆に接触させたとき)(No.203)は、弱塩基性陰イオン交換樹脂単体に接触させたとき(No.101、102、201)と同程度の低い吸着率しか示さなかった。
また、NSでは、強酸性陽イオン交換樹脂に次いで弱塩基性陰イオン交換樹脂に接触させることによって(No.204)、吸着率が59質量%であったが、他の組み合わせや単独使用では、何れも吸着率が25質量%以下であり、本発明の組み合わせが、相対的に吸着率が特異的に高いことが分かった。
実施例7
<<第1段目と第2段目のイオン交換樹脂の組み合わせ>>
アニオン性界面活性剤(DBS)をイオン交換樹脂に2段で接触させる際に、第1段目のイオン交換樹脂と第2段目のイオン交換樹脂の組み合わせを表5に記載のように変えて評価した以外は、実施例6と同様にして評価した。
イオン交換樹脂への接触方法(1段目のイオン交換樹脂と第2段目のイオン交換樹脂)とその測定結果を表5に示す。
Figure 2017018846
表5から分かる通り、特異的に、第1段目を強酸性陽イオン交換樹脂とし第2段目を弱塩基性陰イオン交換樹脂とした場合のみ、アニオン性界面活性剤を吸着除去する能力に優れることが分かった(No.204)。
一方、それ以外の組み合わせや接触させる順番(No.211〜215、203、204)では何れも、「第1段目を強酸性陽イオン交換樹脂とし第2段目を弱塩基性陰イオン交換樹脂とした場合(No.204)」より吸着率が低かった。
表5には、アニオン性界面活性剤として、DBSのみ記載したが、汎用のアニオン性界面活性剤のあらゆるタイプに、相対的に高い吸着率を示したものは、第1段目を強酸性陽イオン交換樹脂とし第2段目を弱塩基性陰イオン交換樹脂とした場合のみであった。
ただ、実施例1〜4のように「強酸性陽イオン交換樹脂に混合して弱塩基性陰イオン交換樹脂に接触させる水処理方法」の方が(両イオン交換樹脂を混合して使用した方が)、実施例6、7のように「強酸性陽イオン交換樹脂に次いで弱塩基性陰イオン交換樹脂に接触させる水処理方法」より、種々のアニオン性界面活性剤に対して総じて吸着率が高く、また、有機硫酸塩、ベンゼンスルホン酸塩、ナフタレンスルホン酸塩、アルキルカルボン酸塩、アルキルリン酸塩等のアニオン性界面活性剤の種類を問わず高吸着率でアニオン性界面活性剤を除去できた。
実施例8
<<強酸性陽イオン交換樹脂と弱塩基性陰イオン交換樹脂との使用割合>>
強酸性陽イオン交換樹脂と弱塩基性陰イオン交換樹脂との組み合わせにおいて、樹脂の使用割合を変化させて吸着率の変化を測定した。
実施例1、6と同様に、DBS水溶液(0.5質量%)を50g使用し、強酸性陽イオン交換樹脂(1)を変化させて投入し(投入量をx[g]とする)、25℃で18時間振盪した。その後、濾別して得られたそれぞれの濾液中に、弱塩基性陰イオン交換樹脂(2)を「1.0[g]−x[g]」投入し、25℃で18時間振盪した。
結果は、実施例2の混合イオン交換樹脂において、「混合割合」を「使用割合」とした場合の結果と同様であった。すなわち、強酸性陽イオン交換樹脂の使用割合を15〜80質量%とし、次いで、弱塩基性陰イオン交換樹脂の使用割合を20〜85質量%としたとき(全体で100質量%)、特に吸着率が高くなった。
実施例9
<<水のpH依存性(適用可能なpH範囲)>>
実施例7の「イオン交換樹脂の組み合わせと接触順番」で、実施例3と同様にして、アニオン性界面活性剤を含有する水溶液のpHの範囲を振り吸着率を求めた。
結果は、混合イオン交換樹脂の場合と同様、pH2.5〜10.6の範囲では吸着率が大きくは変動せず、広い範囲のpH領域で適用できることが分かった。
本発明の混合イオン交換樹脂を用いた水処理方法は、水中のアニオン性界面活性剤の吸着率に優れているため、洗剤、食品、化粧品、乳化重合品等の製造分野をはじめ、工場・家庭からの排水一般の処理分野に広く利用されるものである。

Claims (8)

  1. アニオン性界面活性剤を含有する水を、強酸性陽イオン交換樹脂に次いで又は混合して弱塩基性陰イオン交換樹脂に接触させて該水中から該アニオン性界面活性剤を吸着除去する工程を有することを特徴とする水処理方法。
  2. 上記強酸性陽イオン交換樹脂の使用割合が、上記弱塩基性陰イオン交換樹脂及び上記強酸性陽イオン交換樹脂の合計質量に対して15質量%以上80質量%以下である請求項1に記載の水処理方法。
  3. 上記水を上記混合イオン交換樹脂に接触させる際の該水のpHが2以上11以下である請求項1又は請求項2に記載の水処理方法。
  4. 上記アニオン性界面活性剤を含有する水を、強酸性陽イオン交換樹脂に混合して弱塩基性陰イオン交換樹脂に接触させる場合において、上記アニオン性界面活性剤を吸着除去した後の「強酸性陽イオン交換樹脂及び弱塩基性陰イオン交換樹脂を混合させてなる混合イオン交換樹脂」に、アルカリ性水処理に次ぐ酸性水処理を行うことによって、該アニオン性界面活性剤を脱離させて、該混合イオン交換樹脂を再生する工程を有する請求項1ないし請求項3の何れかの請求項に記載の水処理方法。
  5. 上記アニオン性界面活性剤を含有する水を、強酸性陽イオン交換樹脂に次いで弱塩基性陰イオン交換樹脂に接触させる場合において、該強酸性陽イオン交換樹脂は酸性水処理を行うことによって、該弱塩基性陰イオン交換樹脂はアルカリ性水処理を行うことによってイオン交換樹脂を再生する工程を有する請求項1ないし請求項3の何れかの請求項に記載の水処理方法。
  6. 請求項1ないし請求項5の何れかの請求項に記載の水処理方法を使用してアニオン性界面活性剤を含有する水から該アニオン性界面活性剤を除去した水を再利用することを特徴とする水の再利用方法。
  7. 請求項1ないし請求項5の何れかの請求項に記載の水処理方法を使用するものであることを特徴とする水処理システム。
  8. 請求項1ないし請求項5の何れかの請求項に記載の水処理方法を使用して得られたものであることを特徴とする再生水。

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