JP2017018739A - 遊技機 - Google Patents
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Abstract
【課題】遊技の興趣向上を図ることが可能な遊技機を提供すること。
【解決手段】第1作動口33への入賞を契機とした内部抽選にて当選となった場合には、特電入賞装置32への入賞が可能となる開閉実行モードに移行するとともに、当該開閉実行モードの終了後にサポートモードが高頻度サポートモードに移行することで第2作動口34への入賞が可能となる。第2作動口34への入賞が発生することで高い確率で分岐実行モードに移行し、分岐実行モードに移行することで振分入賞装置37への入賞が可能となる。そして、振分入賞装置37に入賞した遊技球がV入賞用領域に入賞することで、開閉実行モードに移行する。この場合に、第2作動口34への入賞に基づき実行される遊技回用の演出及び分岐実行モードの組合せが特定回数に亘って連続して実行されると、V入賞用領域への入賞が発生し易い状態となる。
【選択図】 図3
【解決手段】第1作動口33への入賞を契機とした内部抽選にて当選となった場合には、特電入賞装置32への入賞が可能となる開閉実行モードに移行するとともに、当該開閉実行モードの終了後にサポートモードが高頻度サポートモードに移行することで第2作動口34への入賞が可能となる。第2作動口34への入賞が発生することで高い確率で分岐実行モードに移行し、分岐実行モードに移行することで振分入賞装置37への入賞が可能となる。そして、振分入賞装置37に入賞した遊技球がV入賞用領域に入賞することで、開閉実行モードに移行する。この場合に、第2作動口34への入賞に基づき実行される遊技回用の演出及び分岐実行モードの組合せが特定回数に亘って連続して実行されると、V入賞用領域への入賞が発生し易い状態となる。
【選択図】 図3
Description
本発明は、遊技球が流下する遊技領域を有するパチンコ機などの遊技機に関するものである。
パチンコ機等の遊技機として、遊技領域に設けられた入球部に遊技球が入球したことに基づいて抽選が行われるとともに表示装置にて絵柄の変動表示が行われ、さらに抽選にて当選結果となった場合には特定絵柄の組み合わせ等が最終停止表示されるとともに遊技者にとって有利な状態に移行する構成が知られている(例えば特許文献1参照)。そして、当該有利な状態に移行した場合には、例えば遊技領域に設けられた可変入球装置の開閉が開始され、当該可変入球装置への入球に基づき多量の遊技球が払い出されるようになっている。
また、他のパチンコ機として、作動口を遊技球が通過することを契機として、所定の振分入賞装置が開放状態となり、当該振分入球装置に遊技球が入球し且つ当該遊技球が振分入球装置の有利口に入球したことに基づいて、遊技者にとって有利な状態に移行する構成が知られている(例えば特許文献2参照)。そして、当該有利な状態に移行した場合には、上記振分入球装置又はそれとは異なる入賞装置の開閉が開始され、その開放対象となった装置への入球に基づき多量の遊技球が払い出されるようになっている。
ここで、遊技機においては遊技の興趣向上を図る必要があるが、上記した従来の遊技機においては未だ改良の余地がある。
本発明は、上記例示した事情等に鑑みてなされたものであり、遊技の興趣向上を図ることが可能な遊技機を提供することを目的とするものである。
上記課題を解決すべく請求項1記載の発明は、遊技領域に向けて遊技球を発射すべく操作される操作手段と、
前記遊技領域を流下する遊技球が入球可能な入球部と、
遊技球が入球可能な第1状態、及び当該第1状態よりも遊技球が入球しづらい第2状態のそれぞれに切り換え可能に設けられた可変入球手段と、
前記可変入球手段を前記第1状態とした後に前記第2状態に復帰させる可変入球制御を実行する可変入球制御手段と、
前記入球部に遊技球が入球したことに基づいて、前記可変入球制御手段による前記可変入球制御が実行される所定遊技状態に遊技状態を移行させる第1移行手段と、
前記可変入球手段に所定のタイミングで遊技球が入球したことに基づいて、遊技状態を遊技者に有利な有利遊技状態に移行させる第2移行手段と、
を備えた遊技機であって、
前記可変入球手段は、
前記可変入球手段に入球した遊技球が通過可能であり、当該遊技球の通過が、前記有利遊技状態がその後に実行されるための少なくとも一の条件となる有利通過部と、
前記可変入球手段に入球した遊技球を前記有利通過部に誘導する第1誘導状態、及び当該遊技球を前記有利通過部とは異なる側に誘導する第2誘導状態のそれぞれに切り換わり可能な誘導手段と、
を備え、
当該遊技機は、
予め定められた条件の成立下で前記所定遊技状態への移行が、2以上の回数である特定回数発生する場合には、当該特定回数の所定遊技状態のうちいずれか又はその後の前記所定遊技状態において前記第1状態となっている前記可変入球手段に入球した遊技球が、他の所定遊技状態の場合よりも、前記誘導手段により前記有利通過部に誘導され易くなるようにする易発生手段と、
前記入球部に遊技球が入球したことに基づいて、前記所定遊技状態に移行させることなく前記有利遊技状態に遊技状態を移行させる手段と、
を備えていることを特徴とする。
前記遊技領域を流下する遊技球が入球可能な入球部と、
遊技球が入球可能な第1状態、及び当該第1状態よりも遊技球が入球しづらい第2状態のそれぞれに切り換え可能に設けられた可変入球手段と、
前記可変入球手段を前記第1状態とした後に前記第2状態に復帰させる可変入球制御を実行する可変入球制御手段と、
前記入球部に遊技球が入球したことに基づいて、前記可変入球制御手段による前記可変入球制御が実行される所定遊技状態に遊技状態を移行させる第1移行手段と、
前記可変入球手段に所定のタイミングで遊技球が入球したことに基づいて、遊技状態を遊技者に有利な有利遊技状態に移行させる第2移行手段と、
を備えた遊技機であって、
前記可変入球手段は、
前記可変入球手段に入球した遊技球が通過可能であり、当該遊技球の通過が、前記有利遊技状態がその後に実行されるための少なくとも一の条件となる有利通過部と、
前記可変入球手段に入球した遊技球を前記有利通過部に誘導する第1誘導状態、及び当該遊技球を前記有利通過部とは異なる側に誘導する第2誘導状態のそれぞれに切り換わり可能な誘導手段と、
を備え、
当該遊技機は、
予め定められた条件の成立下で前記所定遊技状態への移行が、2以上の回数である特定回数発生する場合には、当該特定回数の所定遊技状態のうちいずれか又はその後の前記所定遊技状態において前記第1状態となっている前記可変入球手段に入球した遊技球が、他の所定遊技状態の場合よりも、前記誘導手段により前記有利通過部に誘導され易くなるようにする易発生手段と、
前記入球部に遊技球が入球したことに基づいて、前記所定遊技状態に移行させることなく前記有利遊技状態に遊技状態を移行させる手段と、
を備えていることを特徴とする。
本発明によれば、遊技の興趣向上を図ることが可能となる。
<第1の実施の形態>
以下、遊技機の一種であるパチンコ遊技機(以下、「パチンコ機」という)の一実施の形態を、図面に基づいて詳細に説明する。図1はパチンコ機10の斜視図、図2はパチンコ機10の主要な構成を分解して示す斜視図である。なお、図2では便宜上パチンコ機10の遊技領域内の構成を省略している。
以下、遊技機の一種であるパチンコ遊技機(以下、「パチンコ機」という)の一実施の形態を、図面に基づいて詳細に説明する。図1はパチンコ機10の斜視図、図2はパチンコ機10の主要な構成を分解して示す斜視図である。なお、図2では便宜上パチンコ機10の遊技領域内の構成を省略している。
パチンコ機10は、当該パチンコ機10の外殻を形成する外枠11と、この外枠11に対して前方に回動可能に取り付けられた遊技機本体12とを有する。外枠11は木製の板材を四辺に連結し構成されるものであって矩形枠状をなしている。パチンコ機10は、外枠11を島設備に取り付け固定することにより、遊技ホールに設置される。なお、パチンコ機10において外枠11は必須の構成ではなく、遊技ホールの島設備に外枠11が備え付けられた構成としてもよい。
遊技機本体12は、図2に示すように、内枠13と、その内枠13の前方に配置される前扉枠14と、内枠13の後方に配置される裏パックユニット15とを備えている。遊技機本体12のうち内枠13が外枠11に対して回動可能に支持されている。詳細には、正面視で左側を回動基端側とし右側を回動先端側として内枠13が前方へ回動可能とされている。
内枠13には、前扉枠14が回動可能に支持されており、正面視で左側を回動基端側とし右側を回動先端側として前方へ回動可能とされている。また、内枠13には、裏パックユニット15が回動可能に支持されており、正面視で左側を回動基端側とし右側を回動先端側として後方へ回動可能とされている。
なお、遊技機本体12には、その回動先端部に施錠装置が設けられており、遊技機本体12を外枠11に対して開放不能に施錠状態とする機能を有しているとともに、前扉枠14を内枠13に対して開放不能に施錠状態とする機能を有している。これらの各施錠状態は、パチンコ機10前面にて露出させて設けられたシリンダ錠17に対して解錠キーを用いて解錠操作を行うことにより、それぞれ解除される。
次に、遊技機本体12の前面側の構成について説明する。
内枠13は、外形が外枠11とほぼ同一形状をなす樹脂ベース21を主体に構成されている。樹脂ベース21の中央部には略楕円形状の窓孔23が形成されている。樹脂ベース21には遊技盤24が着脱可能に取り付けられている。遊技盤24は合板よりなり、遊技盤24の前面に形成された遊技領域PEが樹脂ベース21の窓孔23を通じて内枠13の前面側に露出した状態となっている。
ここで、遊技盤24の構成を図3に基づいて説明する。図3は遊技盤24の正面図である。
遊技盤24には、遊技領域PEの外縁の一部を区画するようにして内レール部25と外レール部26とが取り付けられており、これら内レール部25と外レール部26とにより誘導手段としての誘導レールが構成されている。樹脂ベース21において窓孔23の下方に取り付けられた遊技球発射機構27から発射された遊技球は誘導レールにより遊技領域PEの上部に案内されるようになっている。
ちなみに、遊技球発射機構27は、誘導レールに向けて延びる発射レール27aと、後述する上皿66aに貯留されている遊技球を発射レール27a上に供給する球送り装置27bと、発射レール27a上に供給された遊技球を誘導レールに向けて発射させる電動アクチュエータであるソレノイド27cと、を備えている。前扉枠14に設けられた発射操作装置(又は発射ハンドル)28が回動操作されることによりソレノイド27cが駆動制御され、遊技球が発射される。
遊技盤24には、前後方向に貫通する大小複数の開口部が形成されている。各開口部には一般入賞口31、特別入球手段として設けられた特電入賞装置32、別入球部として設けられた第1作動口33、入球部として設けられた第2作動口(又は第2始動入球部)34、スルーゲート35、可変表示ユニット36、可変入球手段として設けられた振分入賞装置37、メイン表示部としての特図表示部38及び役物表示部としての普図表示部39等がそれぞれ設けられている。なお、一般入賞口31は複数設けられている。
スルーゲート35への入球が発生したとしても遊技球の払い出しは実行されない。一方、一般入賞口31、特電入賞装置32、第1作動口33、第2作動口34及び振分入賞装置37への入球が発生すると、所定数の遊技球の払い出しが実行される。当該賞球個数について具体的には、第1作動口33への入球が発生した場合、第2作動口34への入球が発生した場合及び振分入賞装置37への入球が発生した場合には、3個の賞球の払い出しが実行され、一般入賞口31への入球が発生した場合及び特電入賞装置32への入球が発生した場合には、10個の賞球の払い出しが実行される。
但し、これら賞球の個数は任意であり、例えば第1作動口33に係る賞球個数よりも第2作動口34に係る賞球個数が多いといったように、両作動口33,34の賞球個数が相違していてもよい。また、振分入賞装置37に係る賞球個数が、両作動口33,34の少なくとも一方に比べて多い構成としてもよく、一般入賞口31及び特電入賞装置32の少なくとも一方と同一又はそれよりも多い構成としてもよい。また、特電入賞装置32に係る賞球個数が他の賞球個数に比べて多い構成としてもよい。
その他に、遊技盤24の最下部にはアウト口24aが設けられており、各種入賞口等に入らなかった遊技球はアウト口24aを通って遊技領域PEから排出される。また、遊技盤24には、遊技球の落下方向を適宜分散、調整等するために多数の釘24bが植設されていると共に、風車等の各種部材(役物)が配設されている。
ここで、入球とは、所定の開口部を遊技球が通過することを意味し、開口部を通過した後に遊技領域PEから排出される態様だけでなく、開口部を通過した後に遊技領域PEから排出されない態様も含まれる。但し、以下の説明では、アウト口24aへの遊技球の入球と明確に区別するために、一般入賞口31、特電入賞装置32、第1作動口33、第2作動口34、スルーゲート35及び振分入賞装置37への遊技球の入球を、入賞とも表現する。
遊技領域PEの中央部を含むようにして可変表示ユニット36が設けられている。当該可変表示ユニット36の周縁部が遊技盤24の表面よりもパチンコ機10前方に突出していることに起因して、遊技領域PEに発射された遊技球が流下可能な領域が区画されている。具体的には、遊技領域PEにおいて可変表示ユニット36の所定の高さ位置よりも上方の領域である上側領域PE1と、当該上側領域PE1に対してその下方にて連続し可変表示ユニット36よりも左方の領域である左側領域PE2と、上側領域PE1に対してその下方にて連続し可変表示ユニット36よりも右方の領域である右側領域PE3と、左側領域PE2及び右側領域PE3のそれぞれに対してその下方にて連続し可変表示ユニット36よりも下方の領域である下側領域PE4と、に区画されている。
遊技者が第1発射操作として基準回動量未満である第1範囲の回動量で発射操作装置28の操作を行うことで、上側領域PE1において横方向の中央位置よりも左方にて遊技球が流下し出す。この場合、遊技球は上側領域PE1→左側領域PE2→下側領域PE4の順で遊技球が流下することとなる。その一方、遊技者が第2発射操作として基準回動量以上である第2範囲の回動量で発射操作装置28の操作を行うことで、上側領域PE1において横方向の中央位置よりも右方にて遊技球が流下し出す。この場合、遊技球は上側領域PE1→右側領域PE3→下側領域PE4の順で遊技球が流下することとなる。つまり、遊技者は発射操作装置28の回動操作量を調整することで、左側領域PE2及び右側領域PE3のうち左側領域PE2を遊技球が流下するように遊技を行うことができるとともに、右側領域PE3を遊技球が流下するように遊技を行うことができる。
第1作動口33は、下側領域PE4に設置されている。第1作動口33は上向きに開放されており、開閉する部材は設けられていない。そして、同一の態様で遊技球が発射されている状況では遊技状態に依存することなく第1作動口33への入賞確率は一定となっている。また、第1作動口33は可変表示ユニット36に形成されたステージ36aの真下に配置されており、可変表示ユニット36に形成された誘導通路を介してステージ36a上に流入した遊技球であってステージ36aの中央から可変表示ユニット36外に排出される遊技球は第1作動口33に入賞し易くなっている。第1作動口33には検知センサ33aが設けられており、当該検知センサ33aにより第1作動口33に入賞した遊技球が検知される。
上記のように第1作動口33が下側領域PE4に設けられていることにより、左側領域PE2を遊技球が流下するように発射操作装置28が操作されている場合及び右側領域PE3を遊技球が流下するように発射操作装置28が操作されている場合のいずれにおいても第1作動口33への入賞が可能である。但し、ステージ36aへの誘導通路の入口が左側領域PE2に対して設けられており、右側領域PE3に対して設けられていないことにより、左側領域PE2を流下した方が右側領域PE3を流下する場合に比べて第1作動口33への入賞が発生し易い。また、左側領域PE2及び右側領域PE3における遊技部品や釘24bの配列も、左側領域PE2を流下した方が右側領域PE3を流下する場合に比べて第1作動口33への入賞が発生し易いように設定されている。そして、右側領域PE3を流下した遊技球は第1作動口33への入賞がほとんど発生しないようになっている。
第2作動口34は、右側領域PE3に設置されている。つまり、第2作動口34は左側領域PE2を遊技球が流下するように発射操作装置28が操作されている場合には入賞が不可であり、右側領域PE3を遊技球が流下するように発射操作装置28が操作されている場合には入賞が可能である。
第2作動口34の構成について図4を参照しながら説明する。図4(a),(b)は第2作動口34の構成を示す概略図である。第2作動口34には、左右一対の可動片よりなるガイド片(サポート片)としての普電役物34aが設けられている。
普電役物34aは遊技盤24の背面側に搭載された普電用の駆動部34bに連結されており、当該普電用の駆動部34bにより駆動されて図4(a)に示す閉鎖状態(非サポート状態又は非ガイド状態)及び図4(b)に示す開放状態(サポート状態又はガイド状態)のいずれかに配置される。普電役物34aの閉鎖状態では遊技球が第2作動口34に入賞できず、普電役物34aが開放状態となることで第2作動口34への入賞が可能となる。ちなみに、開放状態となった場合には、普電役物34aが遊技領域PE側に突出し、第2作動口34への入賞をガイドする。第2作動口34には検知センサ34cが設けられており、当該検知センサ34cにより第2作動口34に入賞した遊技球が検知される。
なお、第2作動口34への遊技球の入賞が発生し易い状態と、入賞が不可ではないが上記入賞が発生し易い状態よりも入賞が発生しづらい状態とに、普電役物34aが切り換えられる構成としてもよい。また、普電役物34aが前後方向に移動又は回動することで入賞が発生し易い状態とそれよりも入賞が発生しづらい状態との間の切り換えが行われる構成としてもよい。また、普電役物34aを不具備とし、入賞が発生し易い状態とそれよりも入賞が発生しづらい状態との間の切り換えが、第2作動口34自身の変位により行われる構成としてもよい。
右側領域PE3において第2作動口34の上方にはスルーゲート35が設けられている。つまり、スルーゲート35は左側領域PE2を遊技球が流下するように発射操作装置28が操作されている場合には入賞が不可であり、右側領域PE3を遊技球が流下するように発射操作装置28が操作されている場合には入賞が可能である。スルーゲート35は縦方向に貫通した図示しない貫通孔を有しており、スルーゲート35に入賞した遊技球は入賞後に遊技領域PEを流下する。これにより、スルーゲート35に入賞した遊技球が第2作動口34へ入賞することが可能となっている。スルーゲート35には検知センサ35aが設けられており、当該検知センサ35aによりスルーゲート35に入賞した遊技球が検知される。
スルーゲート35への入賞に基づき第2作動口34の普電役物34aが閉鎖状態から開放状態に切り換えられる。具体的には、スルーゲート35への入賞をトリガとして内部抽選が行われるとともに、遊技領域PEにおいて遊技球が通過しない領域である左下の隅部に設けられた普図表示部39にて絵柄の変動表示が行われる。そして、内部抽選の結果がサポート当選であり当該結果に対応した停止結果が表示されて変動表示が終了された場合にサポート実行モードへ移行する。サポート実行モードでは、普電役物34aが所定の態様で開放状態となる。
なお、普図表示部39は、複数のセグメント発光部が所定の態様で配列されてなるセグメント表示器により構成されているが、これに限定されることはなく、液晶表示装置、有機EL表示装置、CRT又はドットマトリックス表示器等その他のタイプの表示装置によって構成されていてもよい。また、普図表示部39にて変動表示される絵柄としては、複数種の文字が変動表示される構成、複数種の記号が変動表示される構成、複数種のキャラクタが変動表示される構成又は複数種の色が切り換え表示される構成などが考えられる。
また、普図表示部39に隣接した位置には、普図保留表示部41が設けられている。遊技球がスルーゲート35を入賞した個数は最大4個まで保留され、普図保留表示部41の点灯によってその保留個数が表示されるようになっている。
第1作動口33又は第2作動口34への入賞をトリガとして大当たり抽選が行われる。そして、当該抽選結果は特図表示部38及び可変表示ユニット36の図柄表示装置42における表示演出を通じて明示される。
特図表示部38について詳細には、特図表示部38には、第1特図表示部38aと、第2特図表示部38bとが設けられている。第1特図表示部38aでは、第1作動口33への入賞をトリガとして大当たり抽選が行われることで絵柄の変動表示又は所定の表示が行われる。そして、抽選結果に対応した結果が表示される。また、第2特図表示部38bでは、第2作動口34への入賞をトリガとして大当たり抽選が行われることで絵柄の変動表示又は所定の表示が行われる。そして、抽選結果に対応した結果が表示される。
なお、第1特図表示部38a及び第2特図表示部38bは、複数のセグメント発光部が所定の態様で配列されてなるセグメント表示器により構成されているが、これに限定されることはなく、液晶表示装置、有機EL表示装置、CRT又はドットマトリックス表示器等その他のタイプの表示装置によって構成されていてもよい。また、第1特図表示部38a及び第2特図表示部38bにて表示される絵柄としては、複数種の文字が表示される構成、複数種の記号が表示される構成、複数種のキャラクタが表示される構成又は複数種の色が表示される構成などが考えられる。
図柄表示装置42について詳細には、図柄表示装置42は、液晶ディスプレイを備えた液晶表示装置として構成されており、後述する表示制御装置により表示内容が制御される。なお、図柄表示装置42は、液晶表示装置に限定されることはなく、プラズマディスプレイ装置、有機EL表示装置又はCRTといった表示画面を有する他の表示装置であってもよく、ドットマトリクス表示器であってもよい。
図柄表示装置42では、第1作動口33への入賞に基づき第1特図表示部38aにて絵柄の変動表示又は所定の表示が行われる場合にそれに合わせて図柄の変動表示又は所定の表示が行われるとともに、第2作動口34への入賞に基づき第2特図表示部38bにて絵柄の変動表示又は所定の表示が行われる場合にそれに合わせて図柄の変動表示又は所定の表示が行われる。なお、図柄表示装置42では、第1作動口33又は第2作動口34への入賞をトリガとした表示演出だけでなく、大当たり当選となった後に移行する後述の分岐実行モード中や開閉実行モード中の表示演出などが行われる。
図柄表示装置42にて図柄の変動表示が行われる場合の表示内容について、図5を参照して詳細に説明する。図5は図柄表示装置42の表示画面42aを示す図である。
絵柄の一種である図柄は、「1」〜「9」の数字が各々付された9種類の主図柄と、貝形状の絵図柄からなる副図柄とにより構成されている。より詳しくは、タコ等の9種類のキャラクタ図柄に「1」〜「9」の数字がそれぞれ付されて主図柄が構成されている。
図5(a)に示すように、図柄表示装置42の表示画面42aには、複数の表示領域として、上段・中段・下段の3つの図柄列Z1,Z2,Z3が設定されている。各図柄列Z1〜Z3は、主図柄と副図柄が所定の順序で配列されて構成されている。詳細には、上図柄列Z1には、「1」〜「9」の9種類の主図柄が数字の降順に配列されると共に、各主図柄の間に副図柄が1つずつ配されている。下図柄列Z3には、「1」〜「9」の9種類の主図柄が数字の昇順に配列されると共に、各主図柄の間に副図柄が1つずつ配されている。
つまり、上図柄列Z1と下図柄列Z3は18個の図柄により構成されている。これに対し、中図柄列Z2には、数字の昇順に「1」〜「9」の9種類の主図柄が配列された上で「9」の主図柄と「1」の主図柄との間に「4」の主図柄が付加的に配列され、これら各主図柄の間に副図柄が1つずつ配されている。つまり、中図柄列Z2に限っては、10個の主図柄が配されて20個の図柄により構成されている。
図5(b)に示すように、表示画面42aは、図柄列毎に3個の図柄が停止表示されるようになっており、結果として3×3の計9個の図柄が停止表示されるようになっている。また、表示画面42aには、図5(a)に示すように、5つの有効ライン、すなわち左ラインL1、中ラインL2、右ラインL3、右下がりラインL4、右上がりラインL5が設定されている。
第1作動口33又は第2作動口34への入賞に基づいて表示画面42aにおいて図柄の変動表示が行われる場合には、各図柄列Z1〜Z3の図柄が周期性をもって所定の向きにスクロールするように変動表示が開始される。そして、上図柄列Z1→下図柄列Z3→中図柄列Z2の順に変動表示から待機表示に切り換えられ、最終的に各図柄列Z1〜Z3にて所定の図柄を静止表示した状態で終了される。また、図柄の変動表示が終了する場合、後述する開閉実行モードへの移行に対応しているとともに当該開閉実行モード後に後述する高頻度サポートモードに設定される場合には、いずれかの有効ライン上に同一の奇数図柄の組み合わせが形成され、後述する開閉実行モードへの移行に対応しているとともに当該開閉実行モード後に後述する低頻度サポートモードに設定される場合には、いずれかの有効ライン上に同一の偶数図柄の組み合わせが形成される。また、後述する分岐実行モードへの移行に対応している場合には、いずれかの有効ライン上に所定の図柄の組み合わせ(例えば「3・4・1」)が形成される。
なお、いずれかの作動口33,34への入賞に基づいて、いずれかの特図表示部38a,38b及び図柄表示装置42にて表示が開始され、所定の結果を表示して終了されるまでが遊技回の1回に相当する。また、図柄表示装置42における図柄の変動表示の態様は上記のものに限定されることはなく任意であり、図柄列の数、図柄列における図柄の変動表示の方向、各図柄列の図柄数などは適宜変更可能である。また、図柄表示装置42にて変動表示される絵柄は上記のような図柄に限定されることはなく、例えば絵柄として数字のみが変動表示される構成としてもよい。
可変表示ユニット36の前面側において図柄表示装置42の下方には、図3に示すように、第1特図保留表示部43及び第2特図保留表示部44が設けられている。遊技球が第1作動口33に入賞した個数は最大4個まで保留され、第1特図保留表示部43の点灯によってその保留個数が表示されるようになっている。また、遊技球が第2作動口34に入賞した個数は最大4個まで保留され、第2特図保留表示部44の点灯によってその保留個数が表示されるようになっている。
第1作動口33への入賞に基づく大当たり抽選にて当選となった場合には特電入賞装置32への入賞が可能となる開閉実行モードへ移行する。一方、第2作動口34への入賞に基づく大当たり抽選にて当選となった場合には、振分入賞装置37への入賞が可能となる分岐実行モード又は特電入賞装置32への入賞が可能となる開閉実行モードへ移行する。
振分入賞装置37は、右側領域PE3において第2作動口34の下方の位置に設けられている。つまり、振分入賞装置37は左側領域PE2を遊技球が流下するように発射操作装置28が操作されている場合には入賞が不可であり、右側領域PE3を遊技球が流下するように発射操作装置28が操作されている場合には入賞が可能である。一方、特電入賞装置32は下側領域PE4において第1作動口33の下方であってアウト口24aの上方に設けられている。つまり、特電入賞装置32は左側領域PE2を遊技球が流下するように発射操作装置28が操作されている場合及び右側領域PE3を遊技球が流下するように発射操作装置28が操作されている場合のいずれにおいても入賞が可能である。
両入賞装置32,37のうち先ず振分入賞装置37について図6を参照しながら説明する。図6(a)は振分入賞装置37の構成を説明するための図3のA−A線断面図であり、図6(b)は振分入賞装置37の構成を説明するための図6(a)のB−B線断面図である。
図6(a)に示すように、振分入賞装置37は、遊技球が通過可能な大きさの振分入口51が形成されているとともに、当該振分入口51を遊技球が通過不可である閉鎖状態と遊技球が通過可能である開放状態とに切り換える振分側の開閉部材51aを備えている。振分側の開閉部材51aは振分入口用の駆動部51bにより図示しないリンク機構を通じて駆動されることで開放状態となる。
ここで、振分入口51は、内部抽選の結果、遊技状態が分岐実行モードに移行することで、開放状態となる。この分岐実行モードとは、予め定められた分岐用の開放継続時間が経過すること、及び予め定められた分岐用の上限個数の遊技球が振分入口51に入賞することのいずれか一方の条件が満たされるまで振分入口51の開放が継続されるとともに、振分入口51が閉鎖状態に復帰した後に所定の終了条件が成立するまで継続する遊技のことである。
分岐用の開放継続時間は、遊技状態に関係なく共通のものが使用され、遊技球の発射周期と、対応する上限個数との積未満である1.7secとなっている。つまり、本パチンコ機10では、遊技球の発射周期は0.6secとなっている。また、分岐用の入賞の上限個数は10個に設定されている。そうすると、分岐用の開放継続時間は、遊技球の発射周期と、入賞の上限個数との積未満が設定されていることとなり、振分入賞装置37へ入賞を狙う態様で発射操作が継続されたとしても振分入口51への上限個数の入賞は発生しづらい。
上記終了条件は、振分入口51に入賞した遊技球の全てが振分入賞装置37から正常に排出されるのに要すると想定される最長時間よりも長い時間が、振分入口51が閉鎖状態に復帰した後に経過した場合に成立するように設定されている。具体的には、振分入口51が閉鎖状態に復帰してから2.0secが経過した場合に、上記終了条件が成立する構成となっている。これにより、振分入賞装置37内に入った遊技球が球詰まりなどを生じることなく正常に流下する場合には、振分入賞装置37内に残存球がない状態で分岐実行モードが終了することとなる。
振分入賞装置37の説明に戻り、振分入口51は案内通路52の入口を構成しており、振分入口51から流入した遊技球は案内通路52を下流側へと流下する。案内通路52は、図6(b)に示すように、振分入口51から続く上流領域53と、当該上流領域53の途中位置から分岐する上流側分岐領域54と、上流領域53の最下流部に対してコーナー部55を介して連続する下流領域56と、を備えている。上流領域53は、通路方向に対して直交する方向に並んだ状態で複数の遊技球が同時に通過することを不可とする通路幅を有しており、縦方向(詳細には鉛直方向)に延びている。上流領域53において上流側分岐領域54との分岐位置よりも上流側には、上流領域53に流入した遊技球を検知するカウント用検知センサ53aが設けられている。カウント用検知センサ53aにて遊技球が検知されることに基づき、振分入賞装置37への入賞に対応した賞球の払い出しが実行される。
上流領域53の途中位置であって上流側分岐領域54への分岐開口54aよりも下流側には、下流領域56に向けた遊技球の流下を阻止又は許容するストッパ部材53bが設けられている。ストッパ部材53bは、ストッパ用の駆動部53cにより図示しないリンク機構を通じて駆動されることで動作し、下流領域56に向けた遊技球の流下を阻止する阻止位置と、下流領域56に向けた遊技球の流下を許容する許容位置との間で変位する。具体的には、ストッパ用の駆動部53cにより駆動されていない状態では、図示しない付勢手段により付勢されて許容位置に配置されており、ストッパ用の駆動部53cにより駆動されることで当該付勢力に抗して変位し、阻止位置に配置される。ストッパ部材53bが許容位置に配置されることで、下流領域56に向けた遊技球の流下が可能となる。
なお、許容位置ではストッパ部材53bは上流領域53から完全に没した状態となるが、これに限定されることはなく、ストッパ部材53bの一部は上流領域53に突出しているものの、その突出量が許容位置よりも少なくなることにより遊技球の流下を許容する構成としてもよい。
ストッパ部材53bが阻止位置に配置されている状況では、図6(b)に示すように、上流領域53を流下する遊技球B1は、ストッパ部材53bに対して上方から載った状態となる。この場合に、ストッパ部材53bの上記分岐位置に対する相対位置が、ストッパ部材53b上に1個の遊技球B1が載っている場合に、その遊技球B1の一部が上記分岐開口54aにおける最下流部側の周縁部よりも上流側に突出する位置となるように設定されている。但し、当該遊技球B1の流下先側の端部は、分岐開口54aにおける最下流部側の周縁部よりも下流側に位置しており、ストッパ部材53bが許容位置に向けて変位しない限り、ストッパ部材53bの周辺の通路壁との当接によりストッパ部材53b上に載った状態が維持される。
上記のようにストッパ部材53b上に遊技球B1が載った状態において、振分入口51に新たな遊技球が入球した場合には、当該遊技球は、ストッパ部材53b上に載った遊技球B1に上方から当たることで、流下方向が変更される。そして、上流領域53において分岐開口54a周辺の通路壁により、その変更先の方向が規制されていることにより、当該遊技球は、分岐開口54aを通じて上流側分岐領域54に流入する。
上流側分岐領域54は、少なくとも分岐開口54aから続く領域が所定方向(具体的には横方向)に下り傾斜となるように形成されている。ここで、上記のとおり上流領域53は縦方向に延びているため、阻止位置に配置されているストッパ部材53b上に遊技球B1が載っていない状態では、上流側分岐領域54に遊技球が流入しにくくなっている。上流側分岐領域54の最下流部には第1排出口54bが形成されており、上流側分岐領域54に流入した遊技球は当該第1排出口54bを通じて振分入賞装置37の外部に排出される。第1排出口54bの下流側には、当該第1排出口54bから排出された遊技球を必ず検知するように、第1の排出用検知センサ54cが設けられており、当該センサ54cにより、上流側分岐領域54を通過して遊技球が排出されたことが検知される。
上記のように上流側分岐領域54が形成されていることにより、阻止位置に配置されているストッパ部材53b上に1個の遊技球B1が載っている状態では、当該阻止位置に配置された状態が継続されている間は、上記遊技球B1の後に振分入口51に入球した遊技球は全て第1排出口54bから排出される。これにより、上流領域53において1個の遊技球B1のみを留めておくことが可能となる。
なお、ストッパ部材53bの作用により上流領域53において留めておくことが可能な遊技球の数は1個に限定されることはなく、1個以上の所定個数であれば任意であり、例えば2個又は3個であってもよい。但し、振分入賞装置37における遊技球の振分に係る設計の容易化を鑑みると、ストッパ部材53bの作用により上流領域53において留めてことが可能な遊技球の数は1個であることが好ましい。
ここで、ストッパ部材53bは、振分入口51が開放状態となる又は開放状態となったタイミングで許容位置から阻止位置に配置され、所定の阻止継続時間の経過後に許容位置に復帰する。かかる阻止継続時間は、振分入口51が閉鎖状態となってからストッパ部材53bが許容位置に復帰するように設定されており、具体的には、上記分岐用の開放継続時間よりも長い時間として設定されており、例えば2.5secとなっている。
ストッパ部材53bによりそれ以上の流下が阻止されている遊技球は、当該ストッパ部材53bが許容位置に変位することで、下流領域56に向けて流下する。この場合に、既に説明したとおり、上流領域53の最下流部にはコーナー部55が存在しているため、流下が許容された遊技球は、コーナー部55に当接する。詳細には、上流領域53が縦方向に延びており、コーナー部55は当該上流領域53を臨むようにして傾斜底部55aを有しているため、上流領域53を流下した遊技球は傾斜底部55aに上方から載った状態となる。このように遊技球がコーナー部55に当接することで、上流領域53を流下してきた遊技球の球圧が減圧される。また、傾斜底部55a上に載った遊技球は、当該傾斜底部55a上を下流領域56へと向けて下るため、鉛直落下する構成に比べて、当該遊技球は緩やかに下流領域56に向けて流下することとなる。
傾斜底部55aから連続するようにして、上記下流領域56が形成されている。下流領域56は、二股に分岐しており、当該下流側の分岐位置よりも上流側には幅広となるように形成された幅広領域56aを有し、当該幅広領域56aの下流側(より詳細には下方)には、分岐位置よりも下流側の一方を構成する排出用領域(又は第2不利用領域)57と、分岐位置よりも下流側の他方を構成するV入賞用領域(又は有利用領域)58と、を備えている。これら排出用領域57及びV入賞用領域58は、いずれも入口部分を上方に向けた状態で縦方向(具体的には鉛直方向)に延びていている。
幅広領域56aには、コーナー部55から上記分岐位置に到達した遊技球をV入賞用領域58及び排出用領域57のいずれかに誘導する誘導手段として回転体59が設けられている。回転体59は円柱状をなしており、軸線部分には当該軸線方向に延びるようにして回転軸59aが存在している。また、回転体59は、当該回転体59における曲面状の周面59bの一部が、コーナー部55の出口部分側を臨むようにして設けられている。
回転体59は、振分回転用の駆動部59cを通じて駆動されることで動作し、振分回転用の駆動部59cが所定の駆動状態である場合には特定方向に回転する(すなわち、同一方向に回転する)。なお、振分回転用の駆動部59cが所定の駆動状態とは異なる駆動状態である場合に、回転体59が特定方向とは逆方向に回転する構成であってもよい。
回転体59には、磁力により遊技球を当該回転体59に保持させることが可能な磁石59dが内蔵されている。当該磁石59dが設けられていることにより、回転体59の上記周面59bに当接した遊技球B3をその状態にて保持することが可能となり、さらには遊技球を保持した状態を維持しながら回転体59の回転に伴って遊技球B3を変位させることが可能となる。
磁石59dは、回転体59の周面59bにおける一部の領域を構成する保持可能領域59eに当接した遊技球のみを保持するように設けられている。保持可能領域59eは、回転体59の周面59bにおいて回転軸59a周りに所定の範囲を構成しており、具体的には回転体59の周面59bにおいて回転軸59a周りに1/4の範囲を構成している。なお、回転体59の周面59bにおいていずれの範囲が保持可能領域59eであるかを遊技者が目視確認できるように、回転体59において遊技者が視認可能な面に、保持可能領域59eの示唆部を設けるようにしてもよい。
回転体59は上記のとおり基本的に特定方向に回転するものであるが、その特定方向は、コーナー部55の出口部分側を臨んだ保持可能領域59eが、当該出口部分から遠ざかる際に排出用領域57及びV入賞用領域58の入口部分に臨む側へ近付く方向となっている。また、その回転速度は、少なくとも回転が開始されて回転が安定した後は、一定となるように設定されている。
その一定となった回転速度は、回転体59が1周するのに要する時間が予め定められた基準回転時間となるように設定されており、具体的には19.2secで回転体59が1周するようにその回転速度が設定されている。また、磁石59dは、振分入賞装置37の下流領域56に到達した遊技球が回転体59の保持可能領域59eに保持可能となったタイミングから当該保持が不可となるまでの保持可能期間が(基準回転時間/n)となるように設定されている。なお、nは、2以上の整数である。保持可能期間について詳細には、基準回転時間の1/4である4.8secとなっている。
ここで、排出用領域57及びV入賞用領域58は、排出用領域57の入口部分がV入賞用領域58の入口部分よりもコーナー部55に近い側となるようにして並設されており、コーナー部55を通過した遊技球であって当該コーナー部55の最下流部である回転体59への保持可能位置に到達したものの回転体59に保持されなかった遊技球は、当該遊技球の自重により排出用領域57に流入する構成となっている。排出用領域57には、当該排出用領域57に流入した遊技球を必ず検知するように第2の排出用検知センサ57aが設けられており、当該センサ57aにより排出用領域57を通過して遊技球が排出されたことが検知される。
一方、コーナー部55を通過した遊技球であって回転体59に保持された遊技球B3は、排出用領域57の入口部分よりも上方位置を通過して、V入賞用領域58の入口部分の上方位置に到達する。この場合に、当該上方位置よりも回転体59の回転先側には、当該回転体59に保持されている遊技球B3のそれ以上の保持を不可とする保持規制壁58aが設けられている。ちなみに、当該保持規制壁58aは、V入賞用領域58において、排出用領域57側とは逆側の通路壁を上方へ延長させた部分となっている。
回転体59に保持されている遊技球B3が保持規制壁58aに当接することで、当該遊技球B3はその当接した位置にて留まるが回転体59は回転を継続するため、当該遊技球B3は回転体59から分離される。そして、この分離された遊技球B3は、V入賞用領域58に流入することとなる。
V入賞用領域58には、当該V入賞用領域58に流入した遊技球を必ず検知するように、V入賞用検知センサ58bが設けられており、当該センサ58bによりV入賞用領域58に遊技球が入賞したことが検知される。当該V入賞用検知センサ58bにて遊技球が検知されたことに基づき、特電入賞装置32が開閉される開閉実行モードに移行する。
ちなみに、振分入賞装置37には、回転体59の回転位置を検知するための位置検知センサ59fが設けられている。かかる位置検知センサ59fは、回転体59の所定部位が所定位置を通過したことを検知するように設けられているが、回転体59の所定部位がいずれの回転位置に存在しているのかを検知するように設けられていてもよい。また、振分入賞装置37は、入賞した遊技球が上流側分岐領域54、排出用領域57及びV入賞用領域58のうちいずれに振り分けられるのかといった遊技球の挙動や、阻止位置に配置されているストッパ部材53b上に遊技球が載っているか否かといったことを、パチンコ機10前方から視認可能となるように形成されていることが好ましく、具体的には振分入賞装置37の前面側が有色透明又は無色透明に形成されていることが好ましい。
次に、特電入賞装置32について図7を参照しながら説明する。図7(a),(b)は特電入賞装置32の縦断面図である。
特電入賞装置32は、遊技球が通過可能な大きさの大入賞口(又は特別入賞口)32aが形成されているとともに、当該大入賞口32aを遊技球が通過不可である閉鎖状態と遊技球が通過可能である開放状態とに切り換える特電側の開閉部材32bを備えている。特電側の開閉部材32bは、特電用の駆動部32cにより図示しないリンク機構を通じて駆動されることで開放状態となる。また、特電入賞装置32には、大入賞口32aを介して特電入賞装置32内に入球した遊技球が必ず通過する位置に入賞用通過部32dが形成されており、さらに当該入賞用通過部32dの位置に検知領域が存在するようにして大入賞口用の検知センサ32eが設けられている。当該大入賞口用の検知センサ32eによって、特電入賞装置32に入賞した遊技球が個別に検知される。
上記構成の遊技盤24が樹脂ベース21に取り付けられてなる内枠13の前面側全体を覆うようにして前扉枠14が設けられている。前扉枠14には、図1に示すように、遊技領域PEのほぼ全域を前方から視認することができるようにした窓部61が形成されている。窓部61は、略楕円形状をなし、窓パネル62が嵌め込まれている。窓パネル62は、ガラスによって無色透明に形成されているが、これに限定されることはなく合成樹脂によって無色透明に形成されていてもよく、パチンコ機10前方から窓パネル62を通じて遊技領域PEを視認可能であれば有色透明に形成されていてもよい。
窓部61の周囲には、各種ランプ部等の発光手段が設けられている。各種ランプ部の一部として表示ランプ部63が窓部61の右方に設けられている。また、窓部61の上方にはエラーランプ部64が設けられている。また、遊技状態に応じた効果音などが出力される左右一対のスピーカ部65が設けられている。
前扉枠14における窓部61の下方には、手前側へ膨出した上側膨出部66と下側膨出部67とが上下に並設されている。上側膨出部66内側には上方に開口した上皿66aが設けられており、下側膨出部67内側には同じく上方に開口した下皿67aが設けられている。上皿66aは、後述する払出装置より払い出された遊技球を一旦貯留し、一列に整列させながら遊技球発射機構27側へ導くための機能を有する。また、下皿67aは、上皿66a内にて余剰となった遊技球を貯留する機能を有する。
次に、遊技機本体12の背面側の構成について説明する。
図2に示すように、内枠13(具体的には、遊技盤24)の背面には、遊技の主たる制御を司る主制御装置71が搭載されている。主制御装置71は主制御基板が基板ボックスに収容されてなる。
なお、主制御装置71の基板ボックスに対して、その開放の痕跡を残すための痕跡手段を付与する又はその開放の痕跡を残すための痕跡構造を設けてもよい。当該痕跡手段としては、基板ボックスを構成する複数のケース体を分離不能に結合するとともにその分離に際して所定部位の破壊を要する結合部(カシメ部)の構成や、引き剥がしに際して粘着層が接着対象に残ることで剥がされたことの痕跡を残す封印シールを複数のケース体間の境界を跨ぐようにして貼り付ける構成が考えられる。また、痕跡構造としては、基板ボックスを構成する複数のケース体間の境界に対して接着剤を塗布する構成が考えられる。
主制御装置71を含めて内枠13の背面側を覆うようにして裏パックユニット15が設置されている。裏パックユニット15は、透明性を有する合成樹脂により形成された裏パック72を備えており、当該裏パック72に対して、払出機構部73及び制御装置集合ユニット74が取り付けられている。
払出機構部73は、遊技ホールの島設備から供給される遊技球が逐次補給されるタンク75と、当該タンク75に貯留された遊技球を払い出すための払出装置76と、を備えている。払出装置76より払い出された遊技球は、当該払出装置76の下流側に設けられた払出通路を通じて、上皿66a又は下皿67aに排出される。なお、払出機構部73には、例えば交流24ボルトの主電源が供給されるとともに、電源のON操作及びOFF操作を行うための電源スイッチを有する裏パック基板が搭載されている。
制御装置集合ユニット74は、払出装置76を制御する機能を有する払出制御装置77と、各種制御装置等で要する所定の電力が生成されて出力されるとともに遊技者による発射操作装置28の操作に伴う遊技球の打ち出しの制御が行われる電源及び発射制御装置78と、を備えている。これら払出制御装置77と電源及び発射制御装置78とは、払出制御装置77がパチンコ機10後方となるように前後に重ねて配置されている。
<電気的構成>
次に、パチンコ機10の電気的構成について、図8のブロック図に基づき説明する。
次に、パチンコ機10の電気的構成について、図8のブロック図に基づき説明する。
主制御装置71は、遊技の主たる制御を司る主制御基板81と、電源を監視する停電監視基板(電断監視基板)85と、を具備している。主制御基板81には、MPU82が搭載されている。MPU82には、ROM83及びRWM84が内蔵されている。
ROM83は、NOR型フラッシュメモリやNAND型フラッシュメモリなどの記憶保持に外部からの電力供給が不要なメモリ(すなわち、不揮発性記憶手段)を、読み出し専用として利用するように構成されている。当該ROM83は、MPU82により実行される各種の制御プログラムや固定値データを記憶している。
RWM84は、SRAMやDRAMなどの記憶保持に外部からの電力供給が必要なメモリ(すなわち、揮発性記憶手段)を読み書き両用として利用するように構成されており、ランダムアクセスが可能であるとともに、同一のデータ容量で比較した場合にROM83よりも読み出しに要する時間が早いものとなっている。当該RWM84は、ROM83内に記憶されている制御プログラムの実行に際して各種データ等を一時的に記憶する。
また、MPU82又は主制御基板81には、上記素子以外に、割込回路、タイマ回路、データ入出力回路などが設けられている。なお、MPU82に対してROM83及びRWM84が1チップ化されていることは必須の構成ではなく、それぞれが個別にチップ化された構成としてもよい。
MPU82には、入力ポート及び出力ポートがそれぞれ設けられている。MPU82の入力側には、停電監視基板85、払出制御装置77及び各種検知センサ32e,33a,34c,35a,53a,54c,57a,58b,59fなどが接続されている。
停電監視基板85には電源及び発射制御装置78が接続されており、MPU82には停電監視基板85を介して電力が供給される。また、各種検知センサ32e,33a,34c,35a,53a,54c,57a,58b,59fの検知結果に基づいて、MPU82において入球判定が行われる。
詳細には、MPU82では、第1作動口33又は第2作動口34への入賞に基づいて大当たり抽選を実行するとともに、スルーゲート35への入賞に基づいてサポート抽選を実行する。
また、振分入賞装置37について詳細には、カウント用検知センサ53a、第1の排出用検知センサ54c、第2の排出用検知センサ57a、V入賞用検知センサ58b及び位置検知センサ59fは、他の制御装置を介することなく主制御装置71に接続されている。この場合、これら各検知センサ53a,54c,57a,58b,59fは、主制御装置71に対して個別に接続されているが、これに限定されることはなく、所定の中継基板を介することにより、これら各検知センサ53a,54c,57a,58b,59fと主制御装置71との間の信号経路を構成する各信号線が接続ユニット(両端のそれぞれに共通のコネクタが設けられた信号線群)として、まとめて主制御装置71に接続されている構成としてもよい。
MPU82では、カウント用検知センサ53aの検知結果に基づいて、振分入賞装置37に遊技球が入賞したか否かを把握し、各排出用検知センサ54c,57aの検知結果に基づいて、振分入賞装置37に入賞した遊技球がV入賞することなく当該振分入賞装置37から排出されたか否かを把握し、V入賞用検知センサ58bの検知結果に基づいて、振分入賞装置37に入賞した遊技球がV入賞したか否かを把握し、位置検知センサ59fの検知結果に基づいて振分入賞装置37における回転体59の回転位置を把握する。
MPU82の出力側には、停電監視基板85、払出制御装置77及び音光制御装置91が接続されている。払出制御装置77には、例えば、上記入球判定結果に基づいて賞球コマンドが出力される。音光制御装置91には、変動用コマンド、種別コマンド、最終停止コマンド、オープニングコマンド及びエンディングコマンドなどの各種コマンドが出力される。これら各種コマンドの詳細については後に説明する。
また、MPU82の出力側には、特電入賞装置32の開閉部材32bを開閉動作させる特電用の駆動部32c、第2作動口34の普電役物34aを開閉動作させる普電用の駆動部34b、振分入賞装置37の開閉部材51aを開閉動作させる振分入口用の駆動部51b、振分入賞装置37のストッパ部材53bを動作させるストッパ用の駆動部53c、振分入賞装置37の回転体59を動作させる振分回転用の駆動部59c、第1特図表示部38a、第2特図表示部38b及び普図表示部39が接続されている。主制御基板81には各種ドライバ回路が設けられており、当該ドライバ回路を通じてMPU82は各種駆動部の駆動制御を実行する。
停電監視基板85は、主制御基板81と電源及び発射制御装置78とを中継し、また電源及び発射制御装置78から出力される最大電圧である直流安定24ボルトの電圧を監視する。払出制御装置77は、主制御装置71から入力した賞球コマンドに基づいて、払出装置76により賞球や貸し球の払出制御を行うものである。
電源及び発射制御装置78は、例えば、遊技ホール等における商用電源(外部電源)に接続されている。そして、その商用電源から供給される外部電力に基づいて主制御基板81や払出制御装置77等に対して各々に必要な動作電力を生成するとともに、その生成した動作電力を所定の電力経路を通じて供給する。また、電源及び発射制御装置78は、遊技球発射機構27の発射制御を担うものであり、発射操作装置28に対する所定の発射操作を特定したことに基づいて、遊技球発射機構27を駆動する。
音光制御装置91は、主制御装置71から入力した各種コマンドに基づいて、前扉枠14に設けられた表示ランプ部63、エラーランプ部64及びスピーカ部65を駆動制御するとともに、表示制御装置92を制御するものである。表示制御装置92では、音光制御装置91から入力したコマンドに基づいて、図柄表示装置42の表示制御を実行する。
<MPU82にて各種抽選を行うための電気的構成>
次に、MPU82にて各種抽選を行うための電気的な構成について、図9を用いて説明する。
次に、MPU82にて各種抽選を行うための電気的な構成について、図9を用いて説明する。
MPU82は、各種カウンタ情報を用いて、大当たり抽選、普電役物34aの開放抽選、第1特図表示部38a及び第2特図表示部38bの表示の設定、図柄表示装置42の図柄表示の設定、普図表示部39の表示の設定などを行うこととしている。具体的には、大当たり発生の抽選に使用する大当たり乱数カウンタC1と、開閉実行モード後に設定するサポートモードの種別の抽選に使用するサポート種別カウンタC2と、図柄表示装置42が外れ変動する際のリーチ発生抽選に使用するリーチ乱数カウンタC3と、大当たり乱数カウンタC1の初期値設定に使用する乱数初期値カウンタCINIと、第1特図表示部38a及び図柄表示装置42における変動表示時間を決定する第1変動種別カウンタCS1と、普電役物34aを開放状態とするか否かのサポート抽選に使用する普電乱数カウンタC4と、普図表示部39における変動表示時間を決定する第2変動種別カウンタCS2と、を用いることとしている。なお、上記カウンタC1〜C4,CINI,CS1〜CS2は、RWM84の抽選用カウンタエリア101に設けられている。
各カウンタC1〜C4,CINI,CS1〜CS2は、その更新の都度前回値に1が加算され、最大値に達した後0に戻るループカウンタとなっている。各カウンタは短時間間隔で更新される。
大当たり乱数カウンタC1及びサポート種別カウンタC2の各数値情報は、第1作動口33又は第2作動口34への入賞が発生した場合に、大当たり抽選用の取得情報記憶手段として設けられた特図保留エリア102に格納され、リーチ乱数カウンタC3の数値情報は、第1作動口33への入賞が発生した場合に、特図保留エリア102に格納される。特図保留エリア102は、第1特図保留エリア103と、第2特図保留エリア104と、特図用の実行エリア105と、を備えている。
第1特図保留エリア103は、第1エリア103a、第2エリア103b、第3エリア103c及び第4エリア103dを備えており、第1作動口33への入賞履歴に合わせて、大当たり乱数カウンタC1、サポート種別カウンタC2及びリーチ乱数カウンタC3の各数値情報が第1特図側の保留情報として、いずれかのエリア103a〜103dに格納される。
第1エリア103a〜第4エリア103dには、第1作動口33への入賞が複数回連続して発生した場合に、第1エリア103a→第2エリア103b→第3エリア103c→第4エリア103dの順に各数値情報が時系列的に格納されていく。このように4つのエリア103a〜103dが設けられていることにより、第1作動口33への遊技球の入賞履歴が最大4個まで保留記憶されるようになっている。
なお、第1特図保留エリア103において保留記憶可能な数は、4個に限定されることはなく任意であり、2個、3個又は5個以上といったように他の複数であってもよく、単数であってもよい。
第2特図保留エリア104は、第1エリア104a、第2エリア104b、第3エリア104c及び第4エリア104dを備えており、第2作動口34への入賞履歴に合わせて、大当たり乱数カウンタC1及びサポート種別カウンタC2の各数値情報が第2特図側の保留情報として、いずれかのエリア104a〜104dに格納される。つまり、第2作動口34への入賞に基づき取得される保留情報では、リーチ乱数カウンタC3の数値情報が含まれておらず、かかるカウンタC3の数値情報が含まれることとなる第1作動口33に係る保留情報に比べてデータ量が小さいものとなっている。したがって、第2特図保留エリア104において必要な記憶容量を、第1特図保留エリア103よりも小さくすることが可能となる。
ちなみに、第2作動口34に係る保留情報に基づき図柄表示装置42にて実行される遊技回用の演出はその変動表示時間が、後述するように第1作動口33に係る保留情報に基づき図柄表示装置42にて実行される遊技回用の演出よりも短いものとなっており、リーチ表示が実行されない。したがって、第2作動口34への入賞に基づき取得される保留情報にリーチ乱数カウンタC3の数値情報が含まれていないとしても、問題は生じない。
第1エリア104a〜第4エリア104dには、第2作動口34への入賞が複数回連続して発生した場合に、第1エリア104a→第2エリア104b→第3エリア104c→第4エリア104dの順に各数値情報が時系列的に格納されていく。このように4つのエリア104a〜104dが設けられていることにより、第2作動口34への遊技球の入賞履歴が最大4個まで保留記憶されるようになっている。
なお、第2特図保留エリア104において保留記憶可能な数は、4個に限定されることはなく任意であり、2個、3個又は5個以上といったように他の複数であってもよく、単数であってもよい。
特図用の実行エリア105は、いずれかの特図表示部38a,38bにて変動表示を開始する際に、特図用の当否判定や振分判定などを行う対象の保留情報が格納されるエリアである。具体的には、第1特図表示部38aの変動表示を開始する際には、第1特図保留エリア103の第1エリア103aに格納された保留情報が特図用の実行エリア105に移動される。また、第2特図表示部38bの変動表示を開始する際には、第2特図保留エリア104の第1エリア104aに格納された保留情報が特図用の実行エリア105に移動される。
普電乱数カウンタC4に対応した情報は、スルーゲート35への入賞が発生した場合に、サポート抽選用の取得情報記憶手段として設けられた普図保留エリア106に格納される。普図保留エリア106は、第1エリア106a、第2エリア106b、第3エリア106c及び第4エリア106dを備えており、スルーゲート35への入賞履歴に合わせて、普電乱数カウンタC4の数値情報が普図側の保留情報として、いずれかのエリア106a〜106dに格納される。
第1エリア106a〜第4エリア106dには、スルーゲート35への入賞が複数回連続して発生した場合に、第1エリア106a→第2エリア106b→第3エリア106c→第4エリア106dの順に数値情報が時系列的に格納されていく。このように4つのエリア106a〜106dが設けられていることにより、スルーゲート35への遊技球の入賞履歴が最大4個まで保留記憶されるようになっている。
なお、普図保留エリア106において保留記憶可能な数は、4個に限定されることはなく任意であり、2個、3個又は5個以上といったように他の複数であってもよく、単数であってもよい。
また、普図保留エリア106には、普図用の実行エリア107が設けられている。普図用の実行エリア107は、普図表示部39にて変動表示を開始する際に、サポート用の当否判定を行う対象の保留情報が格納されるエリアである。具体的には、普図表示部39の変動表示を開始する際には、普図保留エリア106の第1エリア106aに格納された保留情報が普図用の実行エリア107に移動される。
上記各カウンタについて詳細に説明する。
先ず大当たり乱数カウンタC1について説明する。
大当たり乱数カウンタC1は、例えば0〜399の範囲内で順に1ずつ加算され、最大値に達した後0に戻る構成となっている。特に大当たり乱数カウンタC1が1周した場合、その時点の乱数初期値カウンタCINIの値が当該大当たり乱数カウンタC1の初期値として読み込まれる。なお、乱数初期値カウンタCINIは、大当たり乱数カウンタC1と同様のループカウンタである(値=0〜399)。大当たり乱数カウンタC1は定期的に更新され、既に説明したとおり、遊技球が第1作動口33又は第2作動口34に入賞したタイミングで特図保留エリア102に格納される。
大当たり当選となる乱数の値は、ROM83における当否情報群記憶手段としての当否テーブル記憶エリアに大当たり用の当否テーブルとして記憶されている。大当たり用の当否テーブルとしては、第1作動口33への入賞に基づき取得された保留情報の当否判定に際して使用される第1特図用の当否テーブルと、第2作動口34への入賞に基づき取得された保留情報の当否判定に際して使用される第2特図用の当否テーブルと、が設定されている。
ここで、本パチンコ機10では、大当たり乱数カウンタC1を参照することによる当否結果として、外れ結果以外に、非分岐対応の大当たり結果と、分岐対応の大当たり結果とが設定されている。非分岐対応の大当たり結果とは、特電入賞装置32が開閉される開閉実行モードへ遊技状態を移行させる結果である。
当該開閉実行モードは、予め定められた回数のラウンド遊技を上限として実行される。ラウンド遊技とは、予め定められた特電用の開放継続時間が経過すること、及び予め定められた特電用の上限個数の遊技球が大入賞口32aに入賞することのいずれか一方の条件が満たされるまで継続する遊技のことである。本パチンコ機10では、開閉実行モードとして、ラウンド遊技の上限回数が15ラウンドに設定されているもののみが存在しているが、ラウンド遊技の上限回数が相違するように開閉実行モードが複数種類設定されていてもよい。
各ラウンド遊技の開放継続時間は同一となっており、その開放継続時間は遊技球の発射周期と、上記入賞の上限個数との積以上の上限入賞対応時間である29.5secとなっている。つまり、本パチンコ機10では、発射操作装置28が遊技者により継続して操作されている状況では、0.6secに1個の遊技球が遊技領域PEに向けて発射されるように遊技球発射機構27が駆動制御される。また、ラウンド遊技の入賞の上限個数は10個に設定されている。そうすると、各ラウンド遊技では、遊技球の発射周期と、対応するラウンド遊技の上限個数との積以上の開放継続時間が設定されていることとなり、特電入賞装置32への入賞を狙う態様で発射操作が継続された場合には各ラウンド遊技にて大入賞口32aへの上限個数の入賞が発生することとなる。
なお、ラウンド遊技の上限個数の入賞が可能であれば、各ラウンド遊技の開放継続時間は任意である。また、ラウンド遊技間で開放継続時間が相違していてもよく、この場合、ラウンド遊技間で開放継続時間が大きく相違していてもよく、見た目上同様となるように略同一に設定されていてもよい。
一方、分岐対応の大当たり結果とは、振分入賞装置37が開閉される分岐実行モードへ遊技状態を移行させるとともに、当該分岐実行モードにおける遊技結果に応じて、特電入賞装置32が開閉される開閉実行モードへ遊技状態を移行させる結果である。
分岐実行モードでは、既に説明したとおり振分入賞装置37の振分入口51が所定の態様で開放状態となる。そして、V入賞用領域58に遊技球が入賞することで、開閉実行モードに移行する。この開閉実行モードの内容は、非分岐対応の大当たり結果を契機として実行される開閉実行モードと同様である。
第1特図用の当否テーブルでは、図10(a)に示すように、当否結果として、非分岐対応の大当たり結果と、外れ結果と、が設定されており、分岐対応の大当たり結果は設定されていない。非分岐対応の大当たり結果となる乱数の数は2個に設定されており、第1特図用の当否テーブルが参照されることで非分岐対応の大当たり結果となる確率は1/200となる。
一方、第2特図用の当否テーブルでは、図10(b)に示すように、当否結果として、非分岐対応の大当たり結果と、分岐対応の大当たり結果と、が設定されており、外れ結果は設定されていない。非分岐対応の大当たり結果となる乱数の数は第1特図用の当否テーブルと同様に2個に設定されている。したがって、第2特図用の当否テーブルが参照されることで非分岐対応の大当たり結果となる確率は第1特図用の当否テーブルが参照される場合と同一の1/200となっている。但し、これに限定されることはなく、例えば当該確率は相違しているものの、遊技者にとっては見た目上同様となるように略同一に設定されていてもよく、大きく相違していてもよい。
分岐対応の大当たり結果となる乱数の数は、非分岐対応の大当たり結果となる乱数の数よりも多くなるように設定されている。具体的には、398個に設定されている。したがって、第2特図用の振分テーブルが参照された場合には、分岐対応の大当たり結果が最も選択され易く、その確率は90%以上100%未満であり、具体的には99%程度となっている。
次に、サポート種別カウンタC2について説明する。
サポート種別カウンタC2は、0〜29の範囲内で順に1ずつ加算され、最大値に達した後0に戻る構成となっている。サポート種別カウンタC2は定期的に更新され、既に説明したとおり、遊技球が第1作動口33又は第2作動口34に入賞したタイミングで特図保留エリア102に格納される。
サポート種別カウンタC2は開閉実行モードの終了後における第2作動口34の普電役物34aのサポートモードを決定するために利用される。ここで、本パチンコ機10では、サポートモードとして、遊技領域PEに対して同様の態様で遊技球の発射が継続されている状況で比較した場合に、普電役物34aが単位時間当たりに開放状態となる頻度が相対的に高低となるように、高頻度サポートモード(又は、高頻度サポート状態、高頻度ガイド状態)と低頻度サポートモード(又は、低頻度サポート状態、低頻度ガイド状態)とが設定されている。
詳細には、低頻度サポートモードと高頻度サポートモードとでは、普電乱数カウンタC4を用いたサポート抽選においてサポート当選となる確率は同一(例えば、共に4/5)となっているが、高頻度サポートモードでは低頻度サポートモードよりも、サポート当選となった際に普電役物34aが開放状態となる回数が多く設定されており、さらに1回の開放継続時間が長く設定されている。具体的には、低頻度サポートモードにおいてサポート当選となった場合には遊技球の発射周期よりも短い0.1secの開放が1回行われるのに対して、高頻度サポートモードにおいてサポート当選となった場合には遊技球の発射周期よりも長い1.8secの開放が3回行われる。これにより、高頻度サポートモードでは、サポート当選となった場合において第2作動口34への入賞が少なくとも1回発生する確率の方が、発生しない確率よりも高いものとなるのに対して、低頻度サポートモードでは、サポート当選となった場合において第2作動口34への入賞が発生する確率の方が、発生しない確率よりも低いものとなる。
ちなみに、高頻度サポートモードでサポート当選となった場合であって、1回の開放が行われてから次の開放が行われるまでの閉鎖時間は1回の開放継続時間よりも長い4.84secとなっている。また、いずれのサポートモードであってもサポート当選となった場合のサポート実行モードは、第2作動口34に上限個数である10個の入賞が発生した場合に終了するが、当該上限個数は任意であり、さらに当該上限個数が設定されていなくてもよい。
また、スルーゲート35への入賞が発生するとともにそれに対してサポート抽選が行われた場合には普図表示部39にて抽選結果が明示されることとなるが、当該抽選結果が明示されるまで変動表示が継続される時間の設定態様が高頻度サポートモードと低頻度サポートモードとで相違している。
具体的には、高頻度サポートモードでは高頻度用の普図変動時間として単一の2.74secが設定されており、当該2.74secの間に亘って変動表示が継続された後に抽選結果の表示が固定の最終停止時間である0.6secに亘って維持される。そして、サポート当選である場合にはその最終停止時間が経過した後に普電役物34aが開放状態となる。
一方、低頻度サポートモードでは低頻度用の普図変動時間が複数種類設定されている。かかる複数種類の普図変動時間の情報は、ROM83において普図変動時間テーブルとして設定されている。そして、普図表示部39の変動表示を開始する際に第2変動種別カウンタCS2から取得した数値情報に応じた普図変動時間が普図変動時間テーブルから読み出される。複数種類の低頻度用の普図変動時間には、高頻度用の普図変動時間よりも短い時間及び長い時間が含まれているが、それらの選択率を考慮した平均時間は高頻度用の普図変動時間よりも長いものとなっている。
上記のように低頻度用の普図変動時間が複数種類設定されていることにより、低頻度サポートモードではスルーゲート35に遊技球が入賞してから第2作動口34が開放状態となるまでの時間が不規則なものとなる。そして、上記のとおり低頻度サポートモードではサポート当選となった際に第2作動口34への入賞が発生する確率が低く設定されており、かかる構成に対して普図変動時間が不規則な構成を適用することで、低頻度サポートモードにおける第2作動口34への入賞を発生しづらいものとすることが可能となる。その一方、低頻度サポートモードにおける上記平均時間は高頻度用の普図変動時間よりも長く設定されているため、低頻度サポートモードではサポート抽選が実行される頻度が高頻度サポートモードの場合よりも低くくなる。
ちなみに、低頻度サポートモードにおいて第2作動口34への入賞を発生しづらくするための手法としては、上記構成に加えて又は代えて、普図表示部39にてサポート当選に対応した結果を表示してから普電役物34aが開放状態となるまでの時間を複数種類設定し、それら複数種類の時間から抽選により選択する構成としてもよい。
以上のとおり、高頻度サポートモードでは、低頻度サポートモードよりも第2作動口34への入賞が発生する確率が高くなる。換言すれば、低頻度サポートモードでは、第2作動口34よりも第1作動口33への入賞が発生する確率が高くなるが、高頻度サポートモードでは、第1作動口33よりも第2作動口34への入賞が発生する確率が高くなる。そして、第2作動口34への入賞が発生した場合には、所定個数の遊技球の払出が実行されるため、高頻度サポートモードでは、遊技者は持ち球をあまり減らさないようにしながら遊技を行うことができる。
なお、高頻度サポートモードを低頻度サポートモードよりも単位時間当たりに普電役物34aが開放状態となる頻度を高くする上での構成は、上記のものに限定されることはなく、例えばサポート抽選においてサポート当選となる確率を高くする構成としてもよい。また、高頻度サポートモードにおいても1回のサポート抽選が行われてから次のサポート抽選が行われる上で確保される確保時間(例えば、スルーゲート35への入賞に基づき普図表示部39にて実行される変動表示の時間)が複数種類用意されている構成においては、高頻度サポートモードでは低頻度サポートモードよりも、短い確保時間が選択され易い又は平均の確保時間が短くなるように設定されていてもよい。さらには、開放回数を多くする、開放時間を長くする、1回のサポート抽選が行われてから次のサポート抽選が行われる上で確保される確保時間を短くする(すなわち、普図表示部39における1回の変動表示時間を短くする)、係る確保時間の平均時間を短くする及び当選確率を高くするのうち、いずれか1条件又は任意の組み合わせの条件を適用することで、低頻度サポートモードに対する高頻度サポートモードの有利性を高めてもよい。
サポート種別カウンタC2に対する振分結果は、ROM83における振分情報群記憶手段としての振分テーブル記憶エリアに振分テーブルとして記憶されている。振分テーブルとしては、第1作動口33への入賞に基づき取得された保留情報の振分判定に際して使用される第1特図用の振分テーブルと、第2作動口34への入賞に基づき取得された保留情報の振分判定に際して使用される第2特図用の振分テーブルと、が設定されている。そして、これらの振分結果には、低頻度結果と、継続結果と、高頻度結果と、が設定されている。
振分結果が低頻度結果となった場合には、該当する開閉実行モードが終了した後のサポートモードが、それ以前のサポートモードの種類に関係なく低頻度サポートモードに設定される。この低頻度サポートモードは次に大当たり結果となって高頻度サポートモードに設定されるまで継続される。
振分結果が高頻度結果となった場合には、該当する開閉実行モードが終了した後のサポートモードが、それ以前のサポートモードの種類に関係なく高頻度サポートモードに設定される。この高頻度サポートモードは、移行後において遊技回数が終了基準回数(具体的には、100回)に達した場合に低頻度サポートモードに移行する。
振分結果が継続結果となった場合には、該当する開閉実行モードが終了した後のサポートモードが、当該開閉実行モードの移行の契機となった遊技回が実行されていた際のサポートモードに設定される。この場合に低頻度サポートモードが設定された際には、次に大当たり結果となって高頻度サポートモードに設定されるまでその低頻度サポートモードが継続される。一方、高頻度サポートモードが設定された際には、終了基準回数の設定が新たに行われ、移行後において遊技回数が当該終了基準回数に達した場合に低頻度サポートモードに移行する。
第1特図用の振分テーブルでは、図11(a)に示すように、「0〜29」のサポート種別カウンタC2の値のうち、「0〜9」が低頻度結果に対応しており、「10〜19」が継続結果に対応しており、「20〜29」が高頻度結果に対応している。したがって、低頻度サポートモードにおいて第1作動口33への入賞に基づき取得された保留情報を契機として開閉実行モードに移行した際には、その後に低頻度サポートモードが設定される確率と高頻度サポートモードが設定される確率とは同一となっている。なお、実際には確率が相違するものの、見た目上同様と見なされる程度に確率が略同一となっている構成としてもよい。
一方、高頻度サポートモードにおいて第1作動口33への入賞に基づき取得された保留情報を契機として開閉実行モードに移行した際には、その後に高頻度サポートモードが設定される確率の方が、低頻度サポートモードが設定される確率よりも高く設定されており、具体的には高頻度サポートモードが設定される確率が67%となっている。また、高頻度サポートモードにおいて第1作動口33への入賞に基づき取得された保留情報を契機として開閉実行モードに移行した際には、低頻度サポートモードにおいて第1作動口33への入賞に基づき取得された保留情報を契機として開閉実行モードに移行した場合よりも、高頻度サポートモードに設定される確率が高く設定されている。
第2特図用の振分テーブルでは、図11(b)に示すように、「0〜29」のサポート種別カウンタC2の値のうち「0〜19」が低頻度結果に対応しており、「20〜29」が継続結果に対応している。したがって、低頻度サポートモードにおいて第2作動口34への入賞に基づき取得された保留情報を契機として開閉実行モードに移行した際にはその後に高頻度サポートモードに設定されることはなく低頻度サポートモードが維持される。
一方、高頻度サポートモードにおいて第2作動口34への入賞に基づき取得された保留情報を契機として開閉実行モードに移行した際には、その後に高頻度サポートモードが設定される確率の方が、低頻度サポートモードが設定される確率よりも低く設定されており、具体的には高頻度サポートモードが設定される確率が33%となっている。この確率は、高頻度サポートモードにおいて第1作動口33への入賞に基づき取得された保留情報を契機として開閉実行モードに移行した際にその後に高頻度サポートモードが設定される確率よりも低くなっている。
なお、これに限定されることはなく、高頻度サポートモードにおいて第2作動口34への入賞に基づき取得された保留情報を契機として開閉実行モードに移行した際には、その後に高頻度サポートモードが設定される確率の方が、低頻度サポートモードが設定される確率よりも高く設定されている構成としてもよく、両確率が同一又は略同一である構成としてもよい。
次に、リーチ乱数カウンタC3について説明する。
リーチ乱数カウンタC3は、例えば0〜238の範囲内で順に1ずつ加算され、最大値に達した後0に戻る構成となっている。リーチ乱数カウンタC3は定期的に更新され、既に説明したとおり、遊技球が第1作動口33に入賞したタイミングで第1特図保留エリア103に格納される。
ここで、本パチンコ機10には、図柄表示装置42における表示演出の一種としてリーチ表示が設定されている。リーチ表示とは、図柄(絵柄)の変動表示を行うことが可能な図柄表示装置42を備え、第1作動口33に係る保留情報に基づく遊技回であって開閉実行モードへの移行が発生する遊技回では変動表示後の停止表示結果が特別表示結果となる遊技機において、図柄表示装置42における図柄(絵柄)の変動表示が開始されてから停止表示結果が導出表示される前段階で、前記特別表示結果となり易い変動表示状態であると遊技者に思わせるための表示状態をいう。
リーチ表示には、図柄表示装置42の表示画面42aに表示される複数の図柄列のうち一部の図柄列について図柄を停止表示させることで、大当たり図柄の組み合わせが成立する可能性があるリーチ図柄の組み合わせを表示し、その状態で残りの図柄列において図柄の変動表示を行う表示状態が含まれる。また、上記のようにリーチ図柄の組み合わせを表示した状態で、残りの図柄列において図柄の変動表示を行うとともに、その背景画像において所定のキャラクタなどを動画として表示することによりリーチ演出を行うものや、リーチ図柄の組み合わせを縮小表示させる又は非表示とした上で、表示画面の略全体において所定のキャラクタなどを動画として表示することによりリーチ演出を行うものが含まれる。
リーチ表示は、第1作動口33に係る保留情報に基づく遊技回であって開閉実行モードに移行する遊技回では、リーチ乱数カウンタC3の値に関係なく実行される。また、第1作動口33に係る保留情報に基づく遊技回であって開閉実行モードに移行しない遊技回では、ROM83のリーチ用テーブル記憶エリアに記憶されたリーチ用テーブルを参照して、リーチ乱数カウンタC3がリーチ表示の発生に対応している場合に実行される。
次に、第1変動種別カウンタCS1について説明する。
第1変動種別カウンタCS1は例えば0〜198の範囲内で順に1ずつ加算され、最大値に達した後0に戻る構成となっている。第1変動種別カウンタCS1は、第1特図表示部38aにおける変動表示時間と、当該第1特図表示部38aにて絵柄の変動表示が行われる場合における図柄表示装置42での図柄の変動表示時間とをMPU82において決定する上で用いられる。第1変動種別カウンタCS1は、第1特図表示部38aにおける変動表示の開始時及び図柄表示装置42による図柄の変動開始時における変動パターン決定に際して取得される。
第1特図表示部38aにて絵柄の変動表示が行われる場合における変動表示時間の決定に際しては、ROM83の変動表示時間テーブル記憶エリアに予め記憶されている変動表示時間テーブルが参照される。この変動表示時間テーブルには、複数種類の変動表示時間の情報が用意されており、第1特図表示部38aにおける変動表示の開始時において第1変動種別カウンタCS1から取得された数値情報に対応した変動表示時間の情報が上記変動表示時間テーブルから読み出される。
なお、第1作動口33に係る保留情報を契機として遊技回用の演出が実行される場合には、保留情報の数が多いほど短い変動表示時間が選択され、リーチ表示が発生する場合にはリーチ表示が発生しない場合よりも長い変動表示時間が選択される。
一方、第2作動口34に係る保留情報を契機として遊技回用の演出が実行される場合の変動表示時間は、サポートモードが低頻度サポートモード及び高頻度サポートモードのいずれであるかといった遊技状態や、第2作動口34に係る保留情報の数に関係なく、第2特図時間で一定となっている。したがって、第2作動口34に係る保留情報を契機として遊技回用の演出が実行される場合には、変動表示時間の抽選を行う必要はなく、第1変動種別カウンタCS1の数値情報は利用されない。
上記第2特図時間は、第2特図表示部38bにおける絵柄の基準変動表示時間と、その変動表示後における停止結果の最終停止時間とで区分けされており、基準変動表示時間が0.5secであり、最終停止時間が0.6secとなっている。したがって、第2特図時間は、1.1secで一定となっている。なお、最終停止時間は、第1作動口33に係る保留情報を契機として遊技回用の演出が実行される場合も同一の時間となっている。
第2特図時間は、第1作動口33に係る保留情報を契機として遊技回用の演出が実行される場合の変動表示時間よりも短い時間となっている。また、振分入賞装置37(図6(b)参照)との関係では、当該振分入賞装置37に設けられた回転体59の回転周期(具体的には19.2sec)よりも短い時間である。さらに言うと、振分入賞装置37の下流領域56(図6(b)参照)に到達した遊技球が回転体59の保持可能領域59eに保持可能となったタイミングから当該保持が不可となるまでの保持可能期間(具体的には4.8sec)よりも短い時間である。
なお、第1作動口33に係る保留情報を契機とした場合であっても、高頻度サポートモードである場合には変動表示時間が第2作動口34に係る保留情報を契機とした場合と同一又は略同一である構成としてもよい。高頻度サポートモードでは第2作動口34への入賞を狙って遊技が行われ、第1作動口33への入賞は第2作動口34への入賞を狙っている過程で意図せず発生するものであるため、その遊技回用の演出は短縮することが好ましい。
次に、普電乱数カウンタC4について説明する。
普電乱数カウンタC4は、例えば、0〜250の範囲内で順に1ずつ加算され、最大値に達した後0に戻る構成となっている。普電乱数カウンタC4は定期的に更新され、既に説明したとおり、スルーゲート35に入賞したタイミングで普図保留エリア106に格納される。既に説明したとおり、普電乱数カウンタC4の値を利用して普電役物34aを開放状態に制御するか否かのサポート抽選が行われる。
次に、第2変動種別カウンタCS2について説明する。
第2変動種別カウンタCS2は例えば0〜198の範囲内で順に1ずつ加算され、最大値に達した後0に戻る構成となっている。第2変動種別カウンタCS2は、低頻度サポートモードにおいて普図表示部39における変動表示時間(表示継続期間)をMPU82において決定する上で用いられる。第2変動種別カウンタCS2は、低頻度サポートモードにおいて普図表示部39における変動表示の開始時に取得される。
なお、分岐実行モード及び開閉実行モードのいずれでもなく、さらにサポートモードが低頻度サポートモードである場合が本パチンコ機10の通常遊技状態に相当する。また、各抽選用のカウンタがRWM84に設けられている構成に代えて、MPU82が乱数の更新に寄与しないように専用回路として設けられていてもよい。
<MPU82にて実行される各種処理について>
次に、MPU82にて遊技を進行させるために実行される各処理を説明する。かかるMPU82の処理としては大別して、電源投入に伴い起動されるメイン処理と、定期的に(本実施の形態では4msec周期で)起動されるタイマ割込み処理とがある。
次に、MPU82にて遊技を進行させるために実行される各処理を説明する。かかるMPU82の処理としては大別して、電源投入に伴い起動されるメイン処理と、定期的に(本実施の形態では4msec周期で)起動されるタイマ割込み処理とがある。
<メイン処理>
先ず、図12のフローチャートを参照しながらメイン処理を説明する。
先ず、図12のフローチャートを参照しながらメイン処理を説明する。
先ずステップS101では、電源投入ウェイト処理を実行する。当該電源投入ウェイト処理では、例えばメイン処理が起動されてから1secが経過するまで次の処理に進行することなく待機する。続くステップS102ではRWM84のアクセスを許可するとともに、ステップS103にてMPU82の内部機能レジスタの設定を行う。
その後、ステップS104では、電源及び発射制御装置78に設けられたRWM消去スイッチが手動操作されているか否かを判定し、続くステップS105では、RWM84の停電フラグに「1」がセットされているか否かを判定する。また、ステップS106ではチェックサムを算出するチェックサム算出処理を実行し、続くステップS107ではそのチェックサムが電源遮断時に保存したチェックサムと一致するか否か、すなわち記憶保持されたデータの有効性を判定する。
本パチンコ機10では、例えば遊技ホールの営業開始時など、電源投入時にRWMデータを初期化する場合にはRWM消去スイッチを押しながら電源が投入される。したがって、RWM消去スイッチが押されていれば、ステップS108の処理に移行する。また、電源遮断の発生情報が設定されていない場合や、チェックサムにより記憶保持されたデータの異常が確認された場合も同様にステップS108の処理に移行する。ステップS108では、RWM84の初期化として当該RWM84をクリアする。その後、ステップS109に進む。
一方、RWM消去スイッチが押されていない場合には、停電フラグに「1」がセットされていること、及びチェックサムが正常であることを条件に、ステップS108の処理を実行することなくステップS109に進む。ステップS109では、電源投入設定処理を実行する。電源投入設定処理では、停電フラグの初期化といったRWM84の所定のエリアを初期値に設定するとともに、現状の遊技状態を認識させるために現状の遊技状態に対応したコマンドを音光制御装置91に送信する。また、払出制御装置77のRWMの初期化を実行すべきことを示す払出初期化コマンドを払出制御装置77に送信する。さらに、タイマ割込み処理の発生を許可するために割込み許可の設定を行う。
続くステップS110では、回転開始設定処理を実行する。具体的には、振分入賞装置37に設けられた振分回転用の駆動部59cへの駆動信号の出力を開始する。これにより、振分入賞装置37に設けられた回転体59が回転を開始し、加速期間の経過後は一定速度で回転を継続する。ちなみに、当該回転体59の回転は、MPU82において停電時処理が実行されるまで継続される。
その後、ステップS111〜ステップS114の残余処理に進む。つまり、MPU82はタイマ割込み処理を定期的に実行する構成であるが、1のタイマ割込み処理と次のタイマ割込み処理との間に残余時間が生じることとなる。この残余時間は各タイマ割込み処理の処理完了時間に応じて変動することとなるが、かかる不規則な時間を利用してステップS111〜ステップS114の残余処理を繰り返し実行する。この点、当該ステップS111〜ステップS114の残余処理は非定期的に実行される非定期処理であると言える。
残余処理では、先ずステップS111にて、タイマ割込み処理の発生を禁止するために割込み禁止の設定を行う。続くステップS112では、乱数初期値カウンタCINIの更新を行う乱数初期値更新処理を実行するとともに、ステップS113にて第1変動種別カウンタCS1及び第2変動種別カウンタCS2の更新を行う変動用カウンタ更新処理を実行する。これらの更新処理では、RWM84の対応するカウンタから現状の数値情報を読み出し、その読み出した数値情報を1加算する処理を実行した後に、読み出し元のカウンタに上書きする処理を実行する。この場合、カウンタ値が最大値に達した際それぞれ「0」にクリアする。その後、ステップS114にて、タイマ割込み処理の発生を禁止している状態から許可する状態へ切り換える割込み許可の設定を行う。ステップS114の処理を実行したら、ステップS111に戻り、ステップS111〜ステップS114の処理を繰り返す。
<タイマ割込み処理>
次に、図13のフローチャートを参照しながらタイマ割込み処理を説明する。
次に、図13のフローチャートを参照しながらタイマ割込み処理を説明する。
ここで、MPU82にてタイマ割込み処理を定期的に実行するためのハード構成について説明する。主制御基板81には所定周期でパルス信号を出力するパルス信号出力手段としてクロック回路が設けられており、さらに当該クロック回路とMPU82との間の信号経路の途中位置に存在するように分周回路が設けられている。
分周回路は、クロック回路からのパルス信号の周期を変更する周波数変更手段として機能し、タイマ割込み処理の起動タイミングをMPU82にて特定するためのパルス信号を出力するように構成されている。つまり、分周回路からMPU82に対して特定周期である4msec周期の間隔でパルス信号が供給されるようになっている。MPU82では、かかるパルス信号の立ち上がり又は立下りといった特定の信号形態の発生を確認する処理を実行し、特定の信号形態の発生を確認したことを少なくとも一の条件としてタイマ割込み処理を起動して実行する。
この場合、タイマ割込み処理の起動が禁止されている状況において上記特定の信号形態の発生を確認した場合には、その割込みが禁止されている状態から割込みが許可された状態となった場合にタイマ割込み処理が起動される。つまり、MPU82における処理の実行状況によっては前回のタイマ割込み処理が開始されてから4.1msec経過後に次のタイマ割込み処理が開始される場合が生じ、このような事象が発生した場合には次のタイマ割込み処理は直前のタイマ割込み処理が開始されてから3.9msec経過後に開始されることとなる。
但し、上記分周回路からのパルス信号の出力はMPU82における処理の経過内容に関係なく4msecといった特定周期で行われるため、基本的にはタイマ割込み処理は特定周期で起動される。さらにまた、MPU82の処理構成は、所定のタイミングにおけるタイマ割込み処理が前回のタイマ割込み処理が起動されてから特定周期を超える期間が経過した後に起動されたとしても、当該所定のタイミングの次のタイミングにおけるタイマ割込み処理にてその特定周期を超えた分が吸収されて、さらに次のタイミングにおけるタイマ割込み処理ではパルス信号の入力を確認したタイミングで起動されるように設定されている。
さて、タイマ割込み処理では、先ずステップS201にて停電情報記憶処理を実行する。停電情報記憶処理では、停電監視基板85から電源遮断の発生に対応した停電信号を受信しているか否かを監視し、停電の発生を特定した場合には停電時処理を実行する。
続くステップS202では抽選用乱数更新処理を実行する。抽選用乱数更新処理では、大当たり乱数カウンタC1、サポート種別カウンタC2、リーチ乱数カウンタC3及び普電乱数カウンタC4の更新を実行する。具体的には、大当たり乱数カウンタC1、サポート種別カウンタC2、リーチ乱数カウンタC3及び普電乱数カウンタC4から現状の数値情報を順次読み出し、それら読み出した数値情報をそれぞれ1加算する処理を実行した後に、読み出し元のカウンタに上書きする処理を実行する。この場合、カウンタ値が最大値に達した際それぞれ「0」にクリアする。
その後、ステップS203ではステップS112と同様に乱数初期値更新処理を実行するとともに、ステップS204にてステップS113と同様に変動用カウンタ更新処理を実行する。続くステップS205では、遊技停止判定処理を実行する。遊技停止判定処理では、遊技の進行を停止すべき状況であるか否かを監視し、遊技の進行を停止すべき状況であれば遊技を進行させるための処理の実行を停止する。
その後、ステップS206では遊技の進行を停止している状態であるか否かを判定し、遊技の進行を停止していない状態であることを条件に、ステップS207以降の処理を実行する。
ステップS207では、ポート出力処理を実行する。ポート出力処理では、前回のタイマ割込み処理において出力情報の設定が行われている場合に、その出力情報に対応した出力を各種駆動部32c,34b,51b,53cに行うための処理を実行する。例えば、大入賞口32aを開放状態に切り換えるべき情報が設定されている場合には特電用の駆動部32cへの駆動信号の出力を開始させ、閉鎖状態に切り換えるべき情報が設定されている場合には当該駆動信号の出力を停止させる。
また、第2作動口34の普電役物34aを開放状態に切り換えるべき情報が設定されている場合には普電用の駆動部34bへの駆動信号の出力を開始させ、閉鎖状態に切り換えるべき情報が設定されている場合には当該駆動信号の出力を停止させる。
また、振分入賞装置37の振分入口51を開放状態に切り換えるべき情報が設定されている場合には振分入口用の駆動部51bへの駆動信号の出力を開始させ、閉鎖状態に切り換えるべき情報が設定されている場合には当該駆動信号の出力を停止させる。また、振分入賞装置37のストッパ部材53bを阻止位置に配置すべき情報が設定されている場合にはストッパ用の駆動部53cへの駆動信号の出力を開始させ、許容位置に復帰させるべき情報が設定されている場合には当該駆動信号の出力を停止させる。
続くステップS208では、読み込み処理を実行する。読み込み処理では、停電信号及び入賞信号以外の信号の読み込みを実行し、その読み込んだ情報を今後の処理にて利用するために記憶する。例えば、振分入賞装置37の位置検知センサ59fから受信している信号を読み込むとともに、その読み込み結果に基づいて回転体59の所定部位が所定位置を通過しているか否かの情報をRWM84に記憶する。
続くステップS209では入賞検知処理を実行する。当該入賞検知処理では、各入賞検知センサ32e,33a,34c,35a,53a,54c,57a,58bから受信している信号を読み込むとともに、一般入賞口31、大入賞口32a、第1作動口33、第2作動口34、スルーゲート35、振分入口51、上流側分岐領域54、排出用領域57及びV入賞用領域58への入球の有無を特定する処理を実行する。
続くステップS210では、RWM84に設けられている複数種類のタイマカウンタの数値情報をまとめて更新するためのタイマ更新処理を実行する。この場合、記憶されている数値情報が減算されて更新されるタイマカウンタを集約して扱う構成であるが、減算式のタイマカウンタの更新及び加算式のタイマカウンタの更新の両方を集約して行う構成としてもよい。
続くステップS211では、不正用の監視対象として設定されている所定の事象が発生しているか否かを監視する不正検知処理を実行する。当該不正検知処理では、複数種類の事象の発生を監視し、所定の事象が発生していることを確認することで、次回のタイマ割込み処理における上記ステップS205にて遊技停止用の設定を行い、ステップS206にて肯定判定するようになる。
続くステップS212では、遊技球の発射制御を行うための発射制御処理を実行する。発射操作装置28に対して発射操作が継続されている状況では、既に説明したとおり、所定の発射周期である0.6secに1個の遊技球が発射される。
続くステップS213では、入力状態監視処理として、ステップS208の読み込み処理にて読み込んだ情報に基づいて、各入賞検知センサ32e,33a,34c,35a,53a,54c,57a,58bの断線確認や、遊技機本体12や前扉枠14の開放確認を行う。
続くステップS214では、遊技回の実行制御、分岐実行モードの実行制御及び開閉実行モードの実行制御を行うための特図特電制御処理を実行するとともに、ステップS215では、普電役物34aのサポート抽選及び普電役物34aの開閉制御を行うための普図普電制御処理を実行する。
続くステップS216では、直前のステップS214及びステップS215の処理結果に基づいて、第1特図表示部38aに係る保留情報の増減個数を特図保留表示部43に反映させるための出力情報の設定を行うとともに、普図表示部39に係る保留情報の増減個数を普図保留表示部41に反映させるための出力情報の設定を行う。また、ステップS216では、直前のステップS214及びステップS215の処理結果に基づいて、第1特図表示部38a及び第2特図表示部38bの表示内容を更新させるための出力情報の設定を行うとともに、普図表示部39の表示内容を更新させるための出力情報の設定を行う。
続くステップS217では、遊技回、分岐実行モード及び開閉実行モードのいずれもが実行されていない状況において図柄表示装置42の表示内容を待機表示用のものとするためのデモ表示用処理を実行するとともに、ステップS218では、払出制御装置77から受信したコマンド及び信号の内容を確認し、その確認結果に対応した処理を行うための払出状態受信処理を実行する。また、ステップS219では、賞球コマンドを出力対象として設定するための払出出力処理を実行する。
ステップS206にて肯定判定をした場合、又はステップS207〜ステップS219の処理を実行した後は、ステップS220に進む。ステップS220では、割込み終了宣言の設定を実行する。MPU82では、一度タイマ割込み処理が起動された場合、次のタイマ割込み処理が起動されるための条件の1つとして割込み終了宣言の設定を行うことが定められており、ステップS220では、次のタイマ割込み処理の実行を可能とするために割込み終了宣言の設定を行う。また、ステップS221では、割込み許可の設定を行う。MPU82では、タイマ割込み処理が一旦起動されると、割込み禁止の状態に設定されるため、ステップS221では、次のタイマ割込み処理の実行を可能とするために割込み許可の設定を行う。その後、本タイマ割込み処理を終了する。
以下、タイマ割込み処理のステップS214にて実行される特図特電制御処理について説明するとともにステップS215にて実行される普図普電制御処理について説明する。
<普図普電制御処理>
先ず、ステップS215にて実行される普図普電制御処理について説明する。
先ず、ステップS215にて実行される普図普電制御処理について説明する。
普図普電制御処理では、スルーゲート35への入賞が発生している場合に普図側の保留情報を取得するための処理を実行するとともに、普図側の保留情報が記憶されている場合にその保留情報についてサポート発生判定を行い、さらにそのサポート発生判定を契機として普図用の演出を行うための処理を実行する。また、サポート発生判定の結果に基づいて、第2作動口34の普電役物34aを開閉させる処理を実行する。
さて、普図普電制御処理では、図14のフローチャートに示すように、先ずステップS301にて、普図側の保留情報の取得処理を実行する。当該取得処理では、RWM84のスルーフラグに「1」がセットされていることを条件として、普電乱数カウンタC4の数値情報(すなわち、普図側の保留情報)を普図保留エリア106に格納する処理を実行する。但し、当該普図側の保留情報の取得は保留の上限値の範囲内で行われる。ちなみに、スルーフラグはタイマ割込み処理(図13)のステップS209の入賞検知処理にてスルーゲート35への入賞が特定された場合にセットされ、それに対して普図側の保留情報の取得が行われた場合にクリアされる。
続くステップS302では、RWM84に設けられた普図普電カウンタの情報を読み出す処理を実行する。続くステップS303では、ROM83から普図普電アドレステーブルを読み出す処理を実行する。そして、ステップS304にて、普図普電アドレステーブルから普図普電カウンタの情報に対応した開始アドレスを取得する処理を実行する。
ここで、ステップS302〜ステップS304の処理内容について説明する。
既に説明したとおり普図普電制御処理には、普図用の演出に係る処理、普電役物34aの開閉に係る処理が含まれている。この場合に、普図用の演出に係る処理として、普図変動開始処理と、普図変動中処理と、普図確定中処理と、が設定されている。また、普電役物34aの開閉に係る処理として、普電開放中処理と、普電閉鎖中処理と、が設定されている。
このような処理構成において、普図普電カウンタは、上記複数種類の処理のうちいずれを実行すべきであるかをMPU82にて把握するためのカウンタであり、普図普電アドレステーブルには、普図普電カウンタの数値情報に対応させて、上記複数種類の処理を実行するためのプログラムにおける開始アドレスが設定されている。
普図普電カウンタは「0」〜「4」の数値情報を設定可能となっており、普図普電アドレステーブルには普図普電カウンタの各数値情報に1対1で対応させて開始アドレスの情報(「NSA0」〜「NSA4」)が設定されている。この場合、開始アドレスNSA0は、普図変動開始処理を実行するためのプログラムの開始アドレスであり、開始アドレスNSA1は、普図変動中処理を実行するためのプログラムの開始アドレスであり、開始アドレスNSA2は、普図確定中処理を実行するためのプログラムの開始アドレスであり、開始アドレスNSA3は、普電開放中処理を実行するためのプログラムの開始アドレスであり、開始アドレスNSA4は、普電閉鎖中処理を実行するためのプログラムの開始アドレスである。
普図普電カウンタは、現状格納されている数値情報に対応した処理を終了した場合に当該数値情報を更新すべき条件が成立していることを契機として、その次の処理回における普図普電制御処理にて実行される処理に対応させて、1加算、1減算又は「0」クリアされる。したがって、各処理回における普図普電制御処理では、普図普電カウンタにセットされている数値情報に応じた処理を実行すればよいこととなる。
上記構成によれば、普図普電制御としていずれの処理を実行すべき状態であるかを、各種フラグの有無を確認しなくてもMPU82にて把握することが可能となる。よって、処理の簡素化が図られる。
以下に、普図普電カウンタ及び普図普電アドレステーブルを利用して、普図変動開始処理、普図変動中処理、普図確定中処理、普電開放中処理及び普電閉鎖中処理を実行するための処理構成を説明する。
ステップS304の処理を実行した後は、ステップS305にて、普図側のゼロフラグの設定処理を実行する。普図側のゼロフラグの設定処理では、普図普電タイマカウンタの数値情報を読み出し、普図普電タイマカウンタの数値情報が「0」である場合に、MPU82のレジスタに設けられた普図側のゼロフラグに「1」をセットする処理を実行する。普図普電タイマカウンタは、時間の経過に応じた普図普電カウンタの更新タイミングをMPU82にて特定するために利用されるカウンタであり、所定の時間に対応した数値情報はステップS307〜ステップS311の各処理にてセットされるとともに、数値情報の更新はタイマ割込み処理(図13)におけるステップS210のタイマ更新処理にて実行される。
続くステップS306では、ステップS304にて取得した開始アドレスの示す処理にジャンプ(移行)する処理を実行する。具体的には、取得した開始アドレスがNSA0である場合にはステップS307の普図変動開始処理にジャンプし、取得した開始アドレスがNSA1である場合にはステップS308の普図変動中処理にジャンプし、取得した開始アドレスがNSA2である場合にはステップS309の普図確定中処理にジャンプし、取得した開始アドレスがNSA3である場合にはステップS310の普電開放中処理にジャンプし、取得した開始アドレスがNSA4である場合にはステップS311の普電閉鎖中処理にジャンプする。そして、ステップS307〜ステップS311のいずれかの処理を実行した後に、本普図普電制御処理を終了する。以下、ステップS307〜ステップS311の処理について個別に説明する。
<普図変動開始処理>
先ず、ステップS307の普図変動開始処理について図15のフローチャートを参照しながら説明する。
先ず、ステップS307の普図変動開始処理について図15のフローチャートを参照しながら説明する。
普図変動開始処理では、先ずステップS401にて、RWM84に設けられた高頻度フラグに「1」がセットされているか否かを判定する。高頻度フラグは、MPU82にてサポートモードが高頻度サポートモード及び低頻度サポートモードのいずれであるかを特定する場合に参照されるフラグであり、開閉実行モードの終了に際してその後に高頻度サポートモードに移行する場合に「1」がセットされる。
また、ステップS402にて、RWM84に設けられた遊技回数カウンタが「0」であるか否かを判定する。遊技回数カウンタは、高頻度サポートモードに設定された状態で終了基準回数(具体的には100回)の遊技回が消化されたか否かをMPU82にて特定するためのカウンタである。ちなみに、遊技回数カウンタへの終了基準回数のセットは、開閉実行モードの終了に際してその後に高頻度サポートモードとなる場合に行われ、当該遊技回数カウンタにセットされた数値情報は遊技回が終了することに基づき1減算されるように更新される。
ステップS401及びステップS402の両方にて肯定判定をした場合には、ステップS403にて、高頻度フラグをクリアする。これにより、普電役物34aのサポートモードが高頻度サポートモードから低頻度サポートモードに移行する。ここで、普図変動開始処理は、普図普電カウンタの数値情報が普電開放中処理や普電閉鎖中処理に対応している状況、すなわちサポート当選となった場合の普電役物34aのサポート実行モード中は実行されない。したがって、終了基準回数目の遊技回の終了前にサポート当選となったことに基づくサポート実行モード中に終了基準回数目の遊技回が終了したとしてもサポートモードは高頻度サポートモードに維持され、当該サポート実行モードが終了した後に低頻度サポートモードに切り換えられる。
ステップS401及びステップS402のいずれかで否定判定をした場合、又はステップS403の処理を実行した後は、ステップS404に進む。ステップS404では、普図側の保留情報の合計数NSが1以上であるか否かを判定する。「0」である場合にはそのまま本普図変動開始処理を終了し、1以上である場合にはステップS405に進む。
ステップS405では、普図保留エリア106のシフト処理を実行する。当該シフト処理では、普図保留エリア106の第1エリア106aに格納されている保留情報を普図用の実行エリア107にシフトするとともに、そのシフト後に第1エリア106aをクリアする。また、第2エリア106b→第1エリア106a、第3エリア106c→第2エリア106b、第4エリア106d→第3エリア106cといった具合に各エリア内の保留情報をシフトする。
続くステップS406では、高頻度フラグに「1」がセットされているか否かを判定する。また、ステップS407では、後述する特図特電カウンタの数値情報が3以下であるか否かを判定することで、開閉実行モード中か否かを判定する。ステップS406にて否定判定をした場合又はステップS407にて否定判定をした場合には、ステップS408に進む。
ステップS408では、サポート用の当否判定処理を実行する。当該当否判定処理では、サポート用の当否判定テーブルを読み出し、普図用の実行エリア107に現状格納されている数値情報がサポート当選に対応した数値情報であるか否かを判定する。続くステップS409では、普図変動時間の抽選処理を実行する。当該抽選処理では、第2変動種別カウンタCS2の現状の数値情報を読み出すとともに、その読み出した数値情報に対応した普図変動時間の情報を、ROM83の普図変動時間テーブルから読み出す。
一方、ステップS406にて肯定判定をするとともにステップS407にて肯定判定をすることで、ステップS410に進む。ステップS410では、ステップS408と同様にサポート用の当否判定処理を実行する。続くステップS411では、第2変動種別カウンタCS2を利用することなく、単一の高頻度用の普図変動時間をROM83から読み出す。つまり、高頻度フラグに「1」がセットされている場合、遊技回中や分岐実行モードであればサポート用の当否判定処理及び普図変動時間の抽選処理にて高頻度サポートモード用の処理が実行されるが、開閉実行モードであれば低頻度サポートモード用の処理が実行される。
ステップS409又はステップS411の処理を実行した後は、それらいずれかの処理にて読み出した普図変動時間の情報を、ステップS412にて普図普電タイマカウンタへセットする。その後、ステップS413にて、普図表示部39の変動表示を開始させるための処理を実行するとともに、ステップS414にて、普図普電カウンタの数値情報を1加算した後に、本普図変動開始処理を終了する。この場合、普図普電カウンタの数値情報を「0」から「1」に更新する。
<普図変動中処理>
普図普電制御処理(図14)におけるステップS308の普図変動中処理では、普図表示部39における表示を更新させるための処理を実行する。この場合に、普図変動時間の経過を確認したことを条件として、最終停止時間の情報を普図普電タイマカウンタにセットするとともに、普図普電カウンタを「1」から「2」に更新する。なお、普図変動時間の経過の確認に際してはゼロフラグに「1」がセットされているか否かを判定する。
普図普電制御処理(図14)におけるステップS308の普図変動中処理では、普図表示部39における表示を更新させるための処理を実行する。この場合に、普図変動時間の経過を確認したことを条件として、最終停止時間の情報を普図普電タイマカウンタにセットするとともに、普図普電カウンタを「1」から「2」に更新する。なお、普図変動時間の経過の確認に際してはゼロフラグに「1」がセットされているか否かを判定する。
<普図確定中処理>
普図普電制御処理(図14)におけるステップS309の普図確定中処理では、図16のフローチャートに示すように、先ずステップS501にて、普図変動中処理にて普図普電タイマカウンタにセットされた最終停止時間が経過したか否かを判定する。なお、当該判定処理について具体的にはゼロフラグに「1」がセットされているか否かを判定する。
普図普電制御処理(図14)におけるステップS309の普図確定中処理では、図16のフローチャートに示すように、先ずステップS501にて、普図変動中処理にて普図普電タイマカウンタにセットされた最終停止時間が経過したか否かを判定する。なお、当該判定処理について具体的にはゼロフラグに「1」がセットされているか否かを判定する。
最終停止時間が経過していない場合には、そのまま本普図確定中処理を終了し、最終停止時間が経過している場合には、ステップS502にて、今回の変動表示の契機となったサポート用の当否判定の結果がサポート当選であるか否かを判定する。サポート当選ではない場合には、ステップS503にて、普図普電カウンタの数値情報を「0」クリアした後に、本普図確定中処理を終了する。サポート当選である場合には、ステップS504に進む。
ステップS504では、高頻度フラグに「1」がセットされているか否かを判定する。また、ステップS505では、後述する特図特電カウンタの数値情報が3以下であるか否かを判定することで、開閉実行モード中か否かを判定する。ステップS504にて否定判定をした場合又はステップS505にて否定判定をした場合には、ステップS506に進む。
ステップS506では、RWM84に設けられた普電開放カウンタに「1」をセットし、続くステップS507にて、RWM84に設けられた普電入賞カウンタに「10」をセットする。普電開放カウンタは今回のサポート実行モードにおける普電役物34aの残り開放回数をMPU82にて特定するためのカウンタであり、普電入賞カウンタは今回のサポート実行モードにおいて第2作動口34への入賞が上限個数分発生したか否かをMPU82にて特定するためのカウンタである。その後、ステップS508にて、普図普電タイマカウンタに低頻度用の開放継続時間(具体的には0.1sec)の数値情報をセットする。
一方、ステップS504にて肯定判定をするとともにステップS505にて肯定判定をすることで、ステップS509に進む。ステップS509では、普電開放カウンタに「3」をセットし、続くステップS510では、普電入賞カウンタに「10」をセットする。その後、ステップS511にて、普図普電タイマカウンタに高頻度用の開放継続時間(具体的には1.8sec)の数値情報をセットする。つまり、高頻度フラグに「1」がセットされている場合、遊技回中や分岐実行モードであればサポート当選に際して普電役物34aの開放が高頻度サポートモード用の態様で実行されるが、開閉実行モードであれば低頻度サポートモード用の態様で実行される。
ステップS508又はステップS511の処理を実行した後は、ステップS512にて普図普電カウンタを1加算した後に、本普図変動開始処理を終了する。この場合、普図普電カウンタの数値情報を「2」から「3」に更新する。
<普図開放中処理>
普図普電制御処理(図14)におけるステップS310の普電開放中処理では、普電役物34aの開放状態を維持するとともに閉鎖タイミングとなった場合に普電役物34aを閉鎖状態とするための処理を実行する。この場合に、普電開放カウンタの数値情報を1減算するように更新し、普電開放カウンタの数値情報が「0」である場合にはサポート実行モードを終了する。具体的には、普図普電カウンタの数値情報を「0」クリアする。一方、普電開放カウンタの数値情報が1以上である場合には、普電役物34aの閉鎖時間の情報を普図普電タイマカウンタにセットするとともに、普図普電カウンタを「3」から「4」に更新する。
普図普電制御処理(図14)におけるステップS310の普電開放中処理では、普電役物34aの開放状態を維持するとともに閉鎖タイミングとなった場合に普電役物34aを閉鎖状態とするための処理を実行する。この場合に、普電開放カウンタの数値情報を1減算するように更新し、普電開放カウンタの数値情報が「0」である場合にはサポート実行モードを終了する。具体的には、普図普電カウンタの数値情報を「0」クリアする。一方、普電開放カウンタの数値情報が1以上である場合には、普電役物34aの閉鎖時間の情報を普図普電タイマカウンタにセットするとともに、普図普電カウンタを「3」から「4」に更新する。
<普電閉鎖中処理>
普図普電制御処理(図14)におけるステップS311の普電閉鎖中処理では、普電役物34aの閉鎖状態を維持するとともに閉鎖時間が経過した場合には普電役物34aを再度開放状態とするための処理を実行する。具体的には、高頻度用の開放継続時間の情報を普図普電タイマカウンタにセットするとともに、普図普電カウンタを「4」から「3」に更新する。
普図普電制御処理(図14)におけるステップS311の普電閉鎖中処理では、普電役物34aの閉鎖状態を維持するとともに閉鎖時間が経過した場合には普電役物34aを再度開放状態とするための処理を実行する。具体的には、高頻度用の開放継続時間の情報を普図普電タイマカウンタにセットするとともに、普図普電カウンタを「4」から「3」に更新する。
<特図特電制御処理>
次に、タイマ割込み処理(図13)のステップS214にて実行される特図特電制御処理について説明する。
次に、タイマ割込み処理(図13)のステップS214にて実行される特図特電制御処理について説明する。
特図特電制御処理では、第1作動口33又は第2作動口34への入賞が発生している場合に特図側の保留情報を取得するための処理を実行するとともに、特図側の保留情報が記憶されている場合にその保留情報について特図用の当否判定を行い、さらにその当否判定を契機として遊技回用の演出を行うための処理を実行する。また、当否判定の結果に基づいて、遊技回用の演出後に分岐実行モードに移行させる処理を実行するとともに、開閉実行モードに移行させる処理を実行する。さらに、分岐実行モード中及び開閉実行モード中の処理を実行する。
さて、特図特電制御処理では、図17のフローチャートに示すように、先ずステップS601にて、特図側の保留情報の取得処理を実行する。ここで、特図側の保留情報の取得処理について、図18のフローチャートを参照しながら説明すると、先ずステップS701にて、RWM84に設けられた第1特図入賞フラグに「1」がセットされているか否かを判定する。第1特図入賞フラグはタイマ割込み処理(図13)のステップS209の入賞検知処理にて第1作動口33への入賞が特定された場合にセットされる。
第1特図入賞フラグに「1」がセットされている場合には、ステップS702にて、第1特図入賞フラグをクリアする。続くステップS703では、第1特図保留エリア103に記憶されている第1特図側の保留情報の合計数PS1が上限数である4未満であるか否かを判定する。4未満である場合にはステップS704にて、合計数PS1を1加算するとともに、ステップS705にて、前回のステップS202にて更新した大当たり乱数カウンタC1、サポート種別カウンタC2及びリーチ乱数カウンタC3の各数値情報を、第1特図保留エリア103の空きエリア103a〜103dのうち最初のエリア、すなわち上記ステップS704にて1加算した合計数PS1と対応するエリアに格納する。
ステップS701にて否定判定をした場合、ステップS703にて否定判定をした場合、又はステップS705の処理を実行した場合には、ステップS706に進む。ステップS706では、RWM84に設けられた第2特図入賞フラグに「1」がセットされているか否かを判定する。第2特図入賞フラグはタイマ割込み処理(図13)のステップS209の入賞検知処理にて第2作動口34への入賞が特定された場合にセットされる。
第2特図入賞フラグに「1」がセットされていない場合にはそのまま本取得処理を終了し、第2特図入賞フラグに「1」がセットされている場合にはステップS707にて第2特図入賞フラグをクリアする。続くステップS708では、第2特図保留エリア104に記憶されている第2特図側の保留情報の合計数PS2が上限数である4未満であるか否かを判定する。4以上である場合にはそのまま本取得処理を終了し、4未満である場合にはステップS709にて、合計数PS2を1加算するとともに、ステップS710にて、前回のステップS202にて更新した大当たり乱数カウンタC1及びサポート種別カウンタC2の各数値情報を、第2特図保留エリア104の空きエリア104a〜104dのうち最初のエリア、すなわち上記ステップS709にて1加算した合計数PS2と対応するエリアに格納する。その後、本取得処理を終了する。
特図特電制御処理(図17)の説明に戻り、ステップS601にて特図側の保留情報の取得処理を実行した後は、ステップS602に進む。ステップS602では、RWM84に設けられた特図特電カウンタの情報を読み出す処理を実行する。続くステップS603では、ROM83から特図特電アドレステーブルを読み出す処理を実行する。そして、ステップS604にて、特図特電アドレステーブルから特図特電カウンタの情報に対応した開始アドレスを取得する処理を実行する。
ここで、ステップS602〜ステップS604の処理内容について説明する。
既に説明したとおり特図特電制御処理には、遊技回用の演出に係る処理、分岐実行モードに係る処理、及び開閉実行モードに係る処理が含まれている。この場合に、遊技回用の演出に係る処理として、遊技回用の演出を開始させるための処理である特図変動開始処理と、遊技回用の演出を進行させるための処理である特図変動中処理と、遊技回用の演出を終了させるための処理である特図確定中処理と、が設定されている。また、分岐実行モードに係る処理として、分岐用処理が設定されている。また、開閉実行モードに係る処理として、開閉実行モードのオープニングを制御するための処理である特電開始処理と、大入賞口32aの開放中の状態を制御するための処理である特電開放中処理と、大入賞口32aの閉鎖中の状態を制御するための処理である特電閉鎖中処理と、開閉実行モードのエンディング及び開閉実行モード終了時の遊技状態の移行を制御するための処理である特電終了処理と、が設定されている。
このような処理構成において、特図特電カウンタは、上記複数種類の処理のうちいずれを実行すべきであるかをMPU82にて把握するためのカウンタであり、特図特電アドレステーブルには、特図特電カウンタの数値情報に対応させて、上記複数種類の処理を実行するためのプログラムにおける開始アドレスが設定されている。
特図特電アドレステーブルについて説明すると、特図特電カウンタは「0」〜「7」の数値情報を設定可能となっており、特図特電アドレステーブルには特図特電カウンタの各数値情報に1対1で対応させて開始アドレスの情報(「PSA0」〜「PSA7」)が設定されている。この場合、開始アドレスPSA0は、特図変動開始処理を実行するためのプログラムの開始アドレスであり、開始アドレスPSA1は、特図変動中処理を実行するためのプログラムの開始アドレスであり、開始アドレスPSA2は、特図確定中処理を実行するためのプログラムの開始アドレスであり、開始アドレスPSA3は、分岐用処理を実行するためのプログラムの開始アドレスであり、開始アドレスPSA4は、特電開始処理を実行するためのプログラムの開始アドレスであり、開始アドレスPSA5は、特電開放中処理を実行するためのプログラムの開始アドレスであり、開始アドレスPSA6は、特電閉鎖中処理を実行するためのプログラムの開始アドレスであり、開始アドレスPSA7は、特電終了処理を実行するためのプログラムの開始アドレスである。
特図特電カウンタは、現状格納されている数値情報に対応した処理を終了した場合に当該数値情報を更新すべき条件が成立していることを契機として、その次の処理回における特図特電制御処理にて実行される処理に対応させて更新される。したがって、各処理回における特図特電制御処理では、特図特電カウンタにセットされている数値情報に応じた処理を実行すればよいこととなる。
以下に、特図特電カウンタ及び特図特電アドレステーブルを利用して、特図変動開始処理、特図変動中処理、特図確定中処理、分岐用処理、特電開始処理、特電開放中処理、特電閉鎖中処理及び特電終了処理を実行するための処理構成を説明するとともに、各処理の処理構成を具体的に説明する。
ステップS604の処理を実行した後は、ステップS605にて、特図側のゼロフラグの設定処理を実行する。特図側のゼロフラグの設定処理では、特図特電タイマカウンタの数値情報を読み出し、特図特電タイマカウンタの数値情報が「0」である場合に、MPU82のレジスタに設けられた特図側のゼロフラグに「1」をセットする処理を実行する。特図特電タイマカウンタは、時間の経過に応じた特図特電カウンタの更新タイミングをMPU82にて特定するために利用されるカウンタであり、所定の時間に対応した数値情報はステップS607〜ステップS614の各処理にてセットされるとともに、数値情報の更新はタイマ割込み処理(図13)におけるステップS210のタイマ更新処理にて実行される。
続くステップS606では、ステップS604にて取得した開始アドレスの示す処理にジャンプ(移行)する処理を実行する。具体的には、取得した開始アドレスがPSA0である場合にはステップS607の特図変動開始処理にジャンプし、取得した開始アドレスがPSA1である場合にはステップS608の特図変動中処理にジャンプし、取得した開始アドレスがPSA2である場合にはステップS609の特図確定中処理にジャンプし、取得した開始アドレスがPSA3である場合にはステップS610の分岐用処理にジャンプし、取得した開始アドレスがPSA4である場合にはステップS611の特電開始処理にジャンプし、取得した開始アドレスがPSA5である場合にはステップS612の特電開放中処理にジャンプし、取得した開始アドレスがPSA6である場合にはステップS613の特電閉鎖中処理にジャンプし、取得した開始アドレスがPSA7である場合にはステップS614の特電終了処理にジャンプする。ステップS607〜ステップS614の処理を実行した場合には、本特図特電制御処理を終了する。
以下、ステップS607〜ステップS614の処理について個別に説明する。
<特図変動開始処理>
先ずステップS607の特図変動開始処理について、図19のフローチャートを参照しながら説明する。
先ずステップS607の特図変動開始処理について、図19のフローチャートを参照しながら説明する。
ステップS801では、第1特図保留エリア103又は第2特図保留エリア104に保留情報が記憶されているか否かを判定する。いずれにも保留情報が記憶されていない場合には、そのまま本特図変動開始処理を終了する。いずれかに保留情報が記憶されている場合には、ステップS802にてデータ設定処理を実行する。
データ設定処理では、図20のフローチャートに示すように、先ずステップS901にて、第2特図保留エリア104に保留情報が記憶されているか否かを判定する。否定判定をした場合には、ステップS902にて、第1特図側の保留情報の合計数PS1を1減算する。続くステップS903では、第1特図保留エリア103の第1エリア103aに格納された保留情報を特図用の実行エリア105に移動する。
その後、ステップS904にて、第1特図保留エリア103の保留情報をシフトさせる。具体的には、第1エリア103aの保留情報をクリアするとともに、第2エリア103b→第1エリア103a、第3エリア103c→第2エリア103b、第4エリア103d→第3エリア103cといった具合に各エリア内の保留情報をシフトする。
続くステップS905では、RWM84に設けられた第2特図フラグをクリアする。第2特図フラグは遊技回用の実行対象が第2作動口34への入賞に基づき取得された保留情報であるか否かを特定するためのフラグである。その後、本データ設定処理を終了する。
一方、ステップS901にて肯定判定をした場合には、ステップS906にて、第2特図側の保留情報の合計数PS2を1減算する。続くステップS907では、第2特図保留エリア104の第1エリア104aに格納された保留情報を特図用の実行エリア105に移動する。
その後、ステップS908にて、第2特図保留エリア104の保留情報をシフトさせる。具体的には、第1エリア104aの保留情報をクリアするとともに、第2エリア104b→第1エリア104a、第3エリア104c→第2エリア104b、第4エリア104d→第3エリア104cといった具合に各エリア内の保留情報をシフトする。続くステップS909では、第2特図フラグに「1」をセットする。その後、本データ設定処理を終了する。
上記のようにステップS901の判定処理を最初に行うようにすることで、第2特図保留エリア104に保留情報が記憶されている場合には、第1特図保留エリア103に記憶されている保留情報よりも第2特図保留エリア104に記憶されている保留情報の方が当否判定の対象(すなわち、遊技回の開始対象)として優先される。
特図変動開始処理(図19)の説明に戻り、ステップS802の処理を実行した後は、ステップS803に進む。ステップS803では、第2特図フラグが「0」であるか否かを判定することで、今回の変動開始対象が第1作動口33への入賞に基づき取得された保留情報であるか否かを判定する。
ステップS803にて肯定判定をした場合には、ステップS804にてROM83から第1特図用の当否テーブル及び第1特図用の振分テーブルを読み出し、ステップS803にて否定判定をした場合には、ステップS805にてROM83から第2特図用の当否テーブル及び第2特図用の振分テーブルを読み出す。ステップS804又はステップS805の処理を実行した後は、ステップS806に進む。
ステップS806では、当否判定処理を実行する。当否判定処理では、ステップS804又はステップS805にて読み出した当否テーブルを参照して、特図用の実行エリア105に格納された保留情報のうち当否判定用の情報、すなわち大当たり乱数カウンタC1に係る数値情報がいずれの当否結果に対応しているか否かを判定する。具体的には、第1特図用の当否テーブルが読み出されている場合には、非分岐対応の大当たり結果及び外れ結果のいずれに該当しているのかを判定し、第2特図用の当否テーブルが読み出されている場合には、非分岐対応の大当たり結果及び分岐対応の大当たり結果のいずれに該当しているのかを判定する。
続くステップS807では、ステップS806の当否判定処理の結果が大当たり当選に対応しているか否かを判定し、対応している場合にはステップS808に進む。ステップS808では、今回の大当たり当選が分岐対応の大当たり結果であるか否かを判定する。非分岐対応の大当たり結果である場合にはステップS809にて、RWM84に設けられた非分岐結果フラグに「1」をセットし、分岐対応の大当たり結果である場合にはステップS810にて、RWM84に設けられた分岐結果フラグに「1」をセットする。非分岐結果フラグは今回の当否判定処理の結果が非分岐対応の大当たり結果であるか否かをMPU82にて特定するためのフラグであり、分岐結果フラグは今回の当否判定処理の結果が分岐対応の大当たり結果であるか否かをMPU82にて特定するためのフラグである。
ステップS809又はステップS810の処理を実行した後は、ステップS811にて、振分判定処理を実行する。振分判定処理では、ステップS804又はステップS805にて読み出した振分テーブルを参照して、特図用の実行エリア105に格納された保留情報のうち振分判定用の情報、すなわちサポート種別カウンタC2に係る数値情報がいずれの振分結果に対応しているか否かを判定する。具体的には、第1特図用の振分テーブルが読み出されている場合には、低頻度結果、継続結果及び高頻度結果のいずれに該当しているのかを判定し、第2特図用の振分テーブルが読み出されている場合には、低頻度結果及び継続結果のいずれに該当しているのかを判定する。
続くステップS812では、ステップS811の振分判定処理の結果が低頻度結果であるか否かを判定する。低頻度結果ではない場合にはステップS813にて、ステップS811の振分判定処理の結果が高頻度結果であるか否かを判定する。高頻度結果ではない場合には、ステップS814にて、RWM84に設けられた継続結果フラグに「1」をセットし、高頻度結果である場合には、ステップS815にて、RWM84に設けられた高頻度結果フラグに「1」をセットする。継続結果フラグは今回の振分判定処理の結果が継続結果であるか否かをMPU82にて特定するためのフラグであり、高頻度結果フラグは今回の振分判定処理の結果が高頻度結果であるか否かをMPU82にて特定するためのフラグである。
ステップS807にて否定判定をした場合、ステップS812にて肯定判定をした場合、ステップS814の処理を実行した場合、又はステップS815の処理を実行した場合には、ステップS816にて、特図変動時間及び停止結果の把握処理を実行する。
当該把握処理では、図21のフローチャートに示すように、先ずステップS1001にて、RWM84の第2特図フラグに「1」がセットされているか否かを判定することで、今回の遊技回の開始契機となった保留情報が第1作動口33に係る保留情報であるか否かを判定する。ステップS1001にて肯定判定をした場合には、ステップS1002にて、第1変動種別カウンタCS1の現状の数値情報を読み出す。
続くステップS1003では、抽選結果に対応した変動表示時間テーブルを読み出す。具体的には、今回の当否判定処理の結果が非分岐対応の大当たり結果である場合には、今回の振分判定処理の結果に対応した変動表示時間テーブルを読み出す。一方、今回の当否判定処理の結果が非分岐対応の大当たり結果ではない場合には、特図用の実行エリア105に格納された第1作動口33に係る保留情報のうちリーチ乱数カウンタC3に係る数値情報がリーチ発生当選に対応しているか否かを判定し、その判定結果に対応した変動表示時間テーブルを読み出す。
ステップS1004では、ステップS1002にて取得した第1変動種別カウンタCS1の数値情報に対応した特図変動時間(すなわち変動表示時間)の情報を、ステップS1003にて読み出した変動表示時間テーブルから読み出し、その読み出した特図変動時間の情報を、ステップS1005にて特図特電タイマカウンタにセットする。続くステップS1006では、今回の当否判定処理の結果及び振分判定処理の結果に対応した第1特図表示部38aにおける停止結果の情報をROM83から読み出し、RWM84に記憶する。その後、本把握処理を終了する。
一方、ステップS1001にて否定判定をした場合、すなわち今回の遊技回の開始契機となった保留情報が第2作動口34に係る保留情報である場合には、ステップS1007にて、ROM83から第2特図用の特図変動時間として、基準変動表示時間を読み出す。かかる基準変動表示時間は、既に説明したとおり一定となっており(具体的には0.5sec)、現状の遊技状態に関係なく同一の変動表示時間が読み出されるとともに、第2作動口34に係る保留情報数や抽選結果に関係なく同一の変動表示時間が読み出される。
その後、ステップS1008にて、その読み出した基準変動表示時間を特図特電タイマカウンタにセットする。続くステップS1009では、今回の当否判定処理の結果及び振分判定処理の結果に対応した第2特図表示部38bにおける停止結果の情報をROM83から読み出し、RWM84に記憶する。その後、本把握処理を終了する。
特図変動開始処理(図19)の説明に戻り、ステップS816の処理を実行した後は、ステップS817にて、ステップS816の処理結果に対応した変動用コマンド及び種別コマンドを音光制御装置91への出力対象として設定する。変動用コマンドには、特図変動時間又は基準変動表示時間の情報が含まれる。また、種別コマンドには、遊技結果(すなわち、当否判定処理の結果及び振分判定処理の結果)の情報が含まれる。
音光制御装置91では、変動用コマンド及び種別コマンドを受信した場合にはそれら変動用コマンド及び種別コマンドに対応した音の出力パターン及び光の制御パターンを設定するための処理を実行する。具体的には、今回の遊技回に対応した演出が表示ランプ部63及びスピーカ部65を通じて行われるようにするためのデータテーブルを音光制御装置91のROMから読み出し、その読み出したデータテーブルに従って遊技回用の演出を表示ランプ部63及びスピーカ部65にて行わせる。かかるデータテーブルは、今回の遊技回の特図変動時間に対応している。
また、今回の変動用コマンド及び種別コマンドに対応した演出系のコマンドを表示制御装置92に送信する。表示制御装置92では、そのコマンドから今回の遊技回用の演出の種類を把握し、その種類に対応した表示演出が図柄表示装置42を通じて行われるようにするためのデータテーブルを表示制御装置92のROMから読み出し、その読み出したデータテーブルに従って遊技回用の演出を図柄表示装置42にて行わせる。
ステップS817の処理を実行した後はステップS818にて、今回の変動開始対象の特図表示部38a,38bにおいて変動表示を開始させる。続くステップS819では、特図特電カウンタを1加算する。これにより、特図特電カウンタの数値情報は「0」から「1」に更新される。その後、本特図変動開始処理を終了する。
<特図変動中処理>
次に、特図特電制御処理(図17)におけるステップS608の特図変動中処理について、図22のフローチャートを参照しながら説明する。
次に、特図特電制御処理(図17)におけるステップS608の特図変動中処理について、図22のフローチャートを参照しながら説明する。
ステップS1101では、MPU82のレジスタに設けられた特図側のゼロフラグに「1」がセットされているか否かを確認することで、今回の遊技回用の演出における特図変動時間又は基準変動表示時間が経過したか否かを判定する。ステップS1101にて否定判定をした場合には、ステップS1102に進む。
ステップS1102では、今回の遊技回用の演出において変動表示の対象となっている特図表示部38a,38bの更新タイミングであるか否かを判定する。更新タイミングではない場合にはそのまま本特図変動中処理を終了する。更新タイミングである場合にはステップS1103にて、更新内容の読み出し処理を実行する。かかる更新内容は、ROM83に更新用データテーブルとして記憶されており、ステップS1103では更新タイミングに対応した更新内容をそのデータテーブルから読み出す。
続くステップS1104では、ステップS1103にて読み出した更新内容を今回の特図表示部38a,38bの更新用にセットする。ちなみに、特図表示部38a,38bの表示内容を実際に更新させるための処理は、タイマ割込み処理(図13)におけるステップS216の表示制御処理にて実行される。その後、本特図変動中処理を終了する。
一方、ステップS1101にて肯定判定をした場合には、ステップS1105にて、最終停止コマンド(又は確定コマンド)を出力対象に設定する。最終停止コマンドは、音光制御装置91に対して今回の遊技回用の演出について最終停止表示を開始させるタイミングであることを認識させるためのコマンドである。
音光制御装置91では、最終停止コマンドを受信した場合には、当該最終停止コマンドに対応した音の出力パターン及び光の制御パターンを設定するための処理を実行する。具体的には、最終停止表示に対応した演出が表示ランプ部63及びスピーカ部65を通じて行われるようにするためのデータテーブルを音光制御装置91のROMから読み出し、その読み出したデータテーブルに従って最終停止表示用の演出を表示ランプ部63及びスピーカ部65にて行わせる。かかるデータテーブルは、最終停止時間に対応している。
また、最終停止コマンドに対応した演出系のコマンドを表示制御装置92に送信する。表示制御装置92では、そのコマンドから最終停止表示が図柄表示装置42を通じて行われるようにするためのデータテーブルを表示制御装置92のROMから読み出し、その読み出したデータテーブルに従って今回の遊技回用の演出における停止結果を最終停止表示させる。
ステップS1105の処理を実行した後は、ステップS1106に進む。ステップS1106では、停止結果の読み出し処理を実行する。当該読み出し処理では、今回の遊技回の開始に際して特図変動時間及び停止結果の把握処理(図21)のステップS1006又はステップS1009にてRWM84に設定した停止結果の情報を読み出す。続くステップS1107ではその読み出した停止結果の情報を今回の遊技回用の演出に対応した特図表示部38a,38bの更新用にセットする。
続くステップS1108では、ROM83に予め記憶されている単一の最終停止時間(例えば0.6sec)の情報を読み出し、その最終停止時間の情報を、特図特電タイマカウンタにセットする。その後、ステップS1109にて特図特電カウンタを1加算した後に、本特図変動中処理を終了する。この場合、特図特電カウンタの数値情報は「1」から「2」に更新される。
<特図確定中処理>
次に、特図特電制御処理(図17)におけるステップS609の特図確定中処理について、図23のフローチャートを参照しながら説明する。
次に、特図特電制御処理(図17)におけるステップS609の特図確定中処理について、図23のフローチャートを参照しながら説明する。
ステップS1201では、MPU82のレジスタに設けられた特図側のゼロフラグに「1」がセットされているか否かを確認することで、今回の遊技回用の演出における最終停止時間が経過したか否かを判定する。ステップS1201にて否定判定をした場合には、そのまま本特図確定中処理を終了する。
ステップS1201にて肯定判定をした場合には、ステップS1202にて、RWM84の遊技回数カウンタにセットされている数値情報を1減算するように更新する。遊技回数カウンタは、既に説明したとおり、サポートモードが高頻度サポートモードに設定されている状況において低頻度サポートモードへの切り換えの契機となる終了基準回数の遊技回の実行が終了したか否かをMPU82にて特定するためのカウンタである。ちなみに、遊技回数カウンタが「0」となった場合に低頻度サポートモードに切り換える処理は、既に説明したとおり、普図変動開始処理(図15)にて実行される。
続くステップS1203では、RWM84の非分岐結果フラグ又は分岐結果フラグに「1」がセットされているか否かを判定することで、今回の遊技回が大当たり結果に対応した遊技回であるか否かを判定する。大当たり結果ではない場合には、ステップS1204にて、特図特電カウンタの数値情報を「0」クリアするとともに、ステップS1205にて、フラグクリア処理を実行した後に、本特図確定中処理を終了する。フラグクリア処理では、第2特図フラグをクリアする処理を実行する。
ステップS1203にて肯定判定をした場合には、ステップS1206に進む。ステップS1206では、RWM84の分岐結果フラグに「1」がセットされているか否かを判定することで、今回の遊技回が分岐対応の大当たり結果であるか否かを判定する。肯定判定をした場合には、ステップS1207〜ステップS1215の分岐実行モードの開始設定処理を実行する。ちなみに、分岐結果フラグに「1」がセットされている場合とは、今回の遊技回が第2作動口34への入賞に基づき取得された保留情報に係るものであることを意味する。
分岐実行モードの開始設定処理では、先ずステップS1207にて、ROM83から分岐用の開放継続時間の情報を読み出す。当該開放継続時間の情報は、現状のサポートモードに関係なく共通のものであって単一のものとなっており、既に説明したとおり1.7secとなっている。そして、その読み出した分岐用の開放継続時間の情報を、RWM84に設けられた開放時間タイマカウンタへセットする。
続くステップS1208では、ROM83から分岐用の監視時間の情報を読み出す。当該分岐用の監視時間は、上記分岐用の開放継続時間(具体的には1.7sec)と、その後に続く終了基準時間(具体的には2.0sec)とを合計した時間の情報となっている。そして、その読み出した分岐用の監視時間の情報を、ステップS1209にて特図特電タイマカウンタへセットする。この分岐用の監視時間の情報は、現状のサポートモードに関係なく共通のものであって単一のものとなっている。
続くステップS1210では、入賞カウンタに分岐用の上限個数である「10」をセットする。入賞カウンタは、分岐実行モードにおいて振分入口51の閉鎖契機となる分岐用の上限個数の遊技球が振分入口51に入賞したか否かを特定するために利用されるカウンタであって、ラウンド遊技においてその終了契機となるラウンド遊技の上限個数の遊技球が大入賞口32aに入賞したか否かを特定するために利用されるカウンタである。
続くステップS1211では、分岐開始コマンドを出力対象に設定する。分岐開始コマンドは、音光制御装置91に対して分岐実行モード用の演出を開始させるタイミングであることを認識させるためのコマンドであり、今回の遊技回が高頻度サポートモード中に取得された保留情報であるか否かに関係なく同一のコマンドが出力対象として設定される。
音光制御装置91では、分岐開始コマンドを受信した場合には、当該分岐開始コマンドに対応した音の出力パターン及び光の制御パターンを設定するための処理を実行する。具体的には、分岐実行モードに対応した演出が表示ランプ部63及びスピーカ部65を通じて行われるようにするためのデータテーブルを音光制御装置91のROMから読み出し、その読み出したデータテーブルに従って分岐実行モード用の演出を表示ランプ部63及びスピーカ部65にて行わせる。かかるデータテーブルは、分岐用の監視時間に対応している。
また、分岐開始コマンドに対応した演出系のコマンドを表示制御装置92に送信する。表示制御装置92では、そのコマンドから分岐実行モード用の演出が図柄表示装置42を通じて行われるようにするためのデータテーブルを表示制御装置92のROMから読み出し、その読み出したデータテーブルに従って今回の分岐実行モード用の演出を図柄表示装置42にて実行させる。
ステップS1211の処理を実行した後は、ステップS1212にて、振分入賞装置37の振分入口51を開放状態とするための分岐用の開放設定処理を実行する。当該開放設定処理では、MPU82における振分入口51に係るレジスタに「1」をセットする。これにより、次回のタイマ割込み処理(図13)におけるステップS207のポート出力処理にて、振分入口51を開放状態に切り換えるべく振分入口用の駆動部51bへの駆動信号の出力が開始される。
続くステップS1213では、阻止設定処理を実行する。具体的には、MPU82におけるストッパ部材53bに係るレジスタに「1」をセットする。これにより、次回のタイマ割込み処理(図13)におけるステップS207のポート出力処理にて、ストッパ部材53bを阻止位置に配置すべくストッパ用の駆動部53cへの駆動信号の出力が開始される。また、ステップS1214にて、ROM83から阻止継続時間の情報を読み出す。当該阻止継続時間の情報は、現状のサポートモードに関係なく共通のものであって単一のものとなっており、既に説明したとおり分岐用の開放継続時間よりも長い2.5secとなっている。そして、その読み出した阻止継続時間の情報を、RWM84に設けられた阻止解除タイマカウンタへセットする。
その後、ステップS1215にて特図特電カウンタを1加算した後に、本特図確定中処理を終了する。これにより、特図特電カウンタの数値情報は「2」から「3」に更新される。
一方、ステップS1206にて、分岐結果フラグに「1」がセットされておらず、否定判定をした場合には、ステップS1216〜ステップS1219の開閉実行モードの開始設定処理を実行する。ちなみに、ステップS1206にて否定判定をする場合とは非分岐結果フラグに「1」がセットされている場合である。この場合とは、今回の遊技回が第1作動口33への入賞に基づき取得された保留情報に係るものである場合もあれば、今回の遊技回が第2作動口34への入賞に基づき取得された保留情報に係るものである場合もある。
開閉実行モードの開始設定処理では、先ずステップS1216にて、ROM83から開閉実行モード用のオープニング時間の情報を読み出す。ステップS1216にて読み出したオープニング時間の情報はステップS1217にて特図特電タイマカウンタにセットする。
その後、ステップS1218にて、オープニングコマンドを出力対象に設定する。音光制御装置91では、オープニングコマンドを受信した場合には、当該オープニングコマンドに対応した音の出力パターン及び光の制御パターンを設定するための処理を実行する。具体的には、開閉実行モードに移行したことに対応した演出が表示ランプ部63及びスピーカ部65を通じて行われるようにするためのデータテーブルを音光制御装置91のROMから読み出し、その読み出したデータテーブルに従って開閉実行モード用の演出を表示ランプ部63及びスピーカ部65にて行わせる。
また、オープニングコマンドに対応した演出系のコマンドを表示制御装置92に送信する。表示制御装置92では、そのコマンドから、開閉実行モードに移行したことに対応した演出が図柄表示装置42を通じて行われるようにするためのデータテーブルを表示制御装置92のROMから読み出し、その読み出したデータテーブルに従って開閉実行モード用の演出を図柄表示装置42にて実行させる。
ちなみに、オープニングコマンドがMPU82から出力されたことに基づき音光制御装置91及び表示制御装置92にて読み出されるデータテーブルには、オープニング用の演出を実行するための区間に対応したテーブルと、大入賞口32aの開放中の演出を実行するための区間に対応したテーブルと、大入賞口32aの閉鎖中の演出を実行するための区間に対応したテーブルと、エンディング用の演出を実行するための区間に対応したテーブルとが含まれている。そして、オープニングコマンドを受信した直後は、音光制御装置91及び表示制御装置92にて、オープニング用の演出を実行するための区間に対応したテーブルが演出の実行用にセットされて、後述する開放コマンド、閉鎖コマンド及びエンディングコマンドがMPU82から出力される毎に、オープニングに際して読み出した各テーブルの中から実行対象とするテーブルを切り換える。これは、後述する他のオープニングコマンドを受信した場合も同様である。
ステップS1218の処理を実行した後は、ステップS1219にて特図特電カウンタを2加算した後に、本特図確定中処理を終了する。これにより、特図特電カウンタの数値情報は「2」から「4」に更新される。
<分岐用処理>
次に、特図特電制御処理(図17)におけるステップS610の分岐用処理について、図24のフローチャートを参照しながら説明する。
次に、特図特電制御処理(図17)におけるステップS610の分岐用処理について、図24のフローチャートを参照しながら説明する。
ステップS1301では、分岐用の開放継続時間が経過したか否かを判定する。ステップS1301にて肯定判定をした場合には、ステップS1302にて、振分入賞装置37の振分入口51を閉鎖状態とするための分岐用の閉鎖設定処理を実行する。当該閉鎖設定処理では、MPU82における振分入口51に係るレジスタをクリアする。これにより、次回のタイマ割込み処理(図13)におけるステップS207のポート出力処理にて、振分入口51を閉鎖状態に切り換えるべく振分入口用の駆動部51bへの駆動信号の出力が停止される。
ステップS1301にて否定判定をした場合、又はステップS1302の処理を実行した場合は、ステップS1303にて、RWM84に設けられたカウントフラグに「1」がセットされているか否かを判定する。カウントフラグはタイマ割込み処理(図13)のステップS209の入賞検知処理にて振分入口51への入賞が特定された場合にセットされる。
ステップS1303にて肯定判定をした場合には、ステップS1304にて、カウントフラグをクリアするとともに、残存球カウンタの数値情報を1加算するように更新し、さらに入賞カウンタの数値情報を1減算するように更新する。残存球カウンタは、振分入賞装置37内に遊技球が残存しているか否かをMPU82にて特定するためのカウンタである。振分入口51の遊技球の入賞は個別に把握され、その個別の入賞がカウントフラグを通じて把握されるようになっている。したがって、カウントフラグに「1」がセットされていることが1回確認される度に、振分入賞装置37内への遊技球の流入が1回発生したものとして残存球カウンタが1加算される。
その後、ステップS1305にて、入賞カウンタが「0」となっているか否かを判定する。入賞カウンタが「0」となっている場合には、ステップS1306にて、振分入賞装置37の振分入口51を閉鎖状態とするための分岐用の閉鎖設定処理を実行する。当該処理内容は、ステップS1302と同様である。
ステップS1303にて否定判定をした場合、ステップS1305にて否定判定をした場合、又はステップS1306の処理を実行した場合には、ステップS1307にて、阻止継続時間が経過したか否かを判定する。ステップS1307にて肯定判定をした場合には、ステップS1308にて、振分入賞装置37のストッパ部材53bを許容位置に配置するための阻止解除設定処理を実行する。当該阻止解除設定処理では、MPU82におけるストッパ部材53bに係るレジスタをクリアする。これにより、次回のタイマ割込み処理(図13)におけるステップS207のポート出力処理にて、ストッパ部材53bを許容位置に復帰させるべくストッパ用の駆動部53cへの駆動信号の出力が停止される。
ステップS1307にて否定判定をした場合、又はステップS1308の処理を実行した場合には、ステップS1309にて、RWM84に設けられたV入賞フラグに「1」がセットされているか否かを判定する。V入賞フラグは、タイマ割込み処理(図13)のステップS209の入賞検知処理にてV入賞用領域58への入賞が特定された場合にセットされる。
ステップS1309にて肯定判定をした場合には、1個の遊技球が振分入賞装置37から排出されたものとして、ステップS1310にて、残存球カウンタの数値情報を1減算するように更新する。但し、V入賞フラグのクリア処理はステップS1309にて肯定判定をしたとしても実行されない。また、このようにV入賞フラグに「1」がセットされた状態が持ち越される構成において1回の振分入賞装置37の開放に際して複数個の遊技球がV入賞用領域58に入賞することもあり得るため、V入賞フラグは複数個設けられている。具体的には、振分用の入賞の上限個数分設けられている。但し、これに限定されることはなく、1回の振分入賞装置37の開放に際して実質的に入賞し得る個数分のV入賞フラグが設けられている構成としてもよい。ちなみに、1回の分岐実行モードにおいて複数個のV入賞フラグに「1」がセットされたとしても、開閉実行モードへの移行は1回しか発生しない。
ステップS1309にて否定判定をした場合、又はステップS1310の処理を実行した場合には、ステップS1311にて、RWM84に設けられた排出フラグに「1」がセットされているか否かを判定する。排出フラグはタイマ割込み処理(図13)のステップS209の入賞検知処理にて上流側分岐領域54又は排出用領域57への入賞が特定された場合にセットされる。なお、排出フラグは、上流側分岐領域54及び排出用領域57のそれぞれに対応させて1個ずつ設けられている。
ステップS1311にて肯定判定をした場合には、ステップS1312にて排出フラグをクリアする。また、当該ステップS1312では、1個の遊技球が振分入賞装置37から排出されたものとして、残存球カウンタの数値情報を1減算するように更新する。
ステップS1311にて否定判定をした場合、又はステップS1312の処理を実行した場合には、ステップS1313にて、MPU82のレジスタに設けられた特図側のゼロフラグに「1」がセットされているか否かを確認することで、分岐用の監視時間が経過しているか否かを判定する。ステップS1313にて否定判定をした場合には、そのまま本分岐用処理を終了する。
ステップS1313にて肯定判定をした場合には、ステップS1314にて、残存球カウンタの数値情報が1以上であるか否かを判定する。ステップS1314にて肯定判定をした場合には、分岐用の監視時間が経過したにも関わらず振分入賞装置37に残存球が存在していることとなるため、何らかの異常が生じているものとして、ステップS1315にてエラー処理を実行した後に、無限ループに入る。エラー処理では、音光制御装置91に対してエラーコマンドを出力する。これにより、エラーランプ部64及びスピーカ部65にてエラー報知が実行される。また、それに対応したコマンドが表示制御装置92に出力されることで、図柄表示装置42においてもエラー報知が実行される。上記エラー状態は、パチンコ機10の電源を一旦OFF操作した後に、再度電源をON操作することで解除される。
ステップS1314にて否定判定をした場合には、分岐用の監視時間が正常に経過したことを意味するため、ステップS1316以降の振分結果処理を実行する。具体的には、先ずステップS1316にて、RWM84のV入賞フラグに「1」がセットされているか否かを判定する。V入賞フラグに「1」がセットされていない場合には、分岐実行モードにおいて開閉実行モードへの移行条件であるV入賞用領域58への入賞が発生していないことを意味する。この場合、ステップS1317にて、特図特電カウンタの数値情報を「0」クリアするとともに、ステップS1318にて、フラグクリア処理を実行した後に、本分岐用処理を終了する。フラグクリア処理の処理内容は、上記ステップS1205と同様である。
ここで、V入賞用領域58への入賞が発生することなく分岐実行モードが終了する場合には、高頻度フラグへのデータ設定及び遊技回数カウンタへのデータ設定は行われない。したがって、V入賞用領域58への入賞が発生することなく分岐実行モードが終了する場合には、当該分岐実行モードを挟んだ前後でサポートモードが変更されることはなく、さらには高頻度サポートモード中に分岐実行モードに移行した場合には当該分岐実行モードの実行前にカウントされている遊技回数カウンタの数値情報がそのまま継続される。
一方、ステップS1316にて肯定判定をした場合には、ステップS1319〜ステップS1322の分岐実行モード後における開閉実行モードの開始設定処理を実行する。なお、この際にV入賞フラグをクリアする。
開閉実行モードの開始設定処理では、先ずステップS1319にて、ROM83から開閉実行モード用のオープニング時間の情報を読み出す。ステップS1319にて読み出したオープニング時間の情報は、ステップS1320にて特図特電タイマカウンタにセットする。続くステップS1321では、オープニングコマンドを出力対象に設定する。当該オープニングコマンドを音光制御装置91が受信した場合の演出内容は、既に説明したとおりである。
その後、ステップS1322にて特図特電カウンタを1加算した後に、本分岐用処理を終了する。これにより、特図特電カウンタの数値情報は「3」から「4」に更新される。
<特電開始処理>
次に、特図特電制御処理(図17)におけるステップS611の特電開始処理について、図25のフローチャートを参照しながら説明する。
次に、特図特電制御処理(図17)におけるステップS611の特電開始処理について、図25のフローチャートを参照しながら説明する。
ステップS1401では、MPU82のレジスタに設けられた特図側のゼロフラグに「1」がセットされているか否かを確認することで、開閉実行モード用のオープニング時間が経過したか否かを判定する。ステップS1401にて否定判定をした場合には、そのまま本特電開始処理を終了し、ステップS1401にて肯定判定をした場合には、ステップS1402に進む。
ステップS1402では、RWM84に設けられたラウンドカウンタに「15」をセットするとともに、ステップS1403にて、RWM84に設けられた入賞カウンタに「10」をセットする。ラウンドカウンタは、開閉実行モードにおいて残りのラウンド遊技の回数をMPU84にて特定するためのカウンタである。
続くステップS1404では、ROM83から特電用の開放継続時間の情報を読み出す。当該開放継続時間の情報は、特図側の当否判定処理の結果及び特図側の振分判定処理の結果に関係なく共通のものであって単一のものとなっている。また、当該開放継続時間の情報は、今回の開閉実行モードが第2作動口34への入賞に基づき取得された保留情報を契機として実行されている場合において、その保留情報が低頻度サポートモード中に取得されたものであるか又は高頻度サポートモード中に取得されたものであるかに関係なく共通のものであって単一のものとなっている。具体的には、既に説明したとおり、ラウンド遊技の上限個数の入賞を可能とする29.5secとなっている。そして、その読み出した特電用の開放継続時間の情報を、ステップS1405にて特図特電タイマカウンタへセットする。
続くステップS1406では、特電入賞装置32の大入賞口32aを開放状態とするための特電用の開放設定処理を実行する。当該開放設定処理では、MPU82における大入賞口32aに係るレジスタに「1」をセットする。これにより、次回のタイマ割込み処理(図13)におけるステップS207のポート出力処理にて、大入賞口32aを開放状態に切り換えるべく特電用の駆動部32cへの駆動信号の出力が開始される。
続くステップS1407では、開放コマンドを出力対象に設定する。開放コマンドは、開閉実行モード中の演出を大入賞口32aの開放中の演出に切り換えるべきタイミングであることを音光制御装置91に認識させるためのコマンドである。音光制御装置91では、オープニングコマンドを受信した際に読み出しているデータテーブルの中から実行対象のデータテーブルを大入賞口32aの開放中のものに切り換える。
また、音光制御装置91は開放コマンドに対応した演出系のコマンドを表示制御装置92に送信する。表示制御装置92では、そのコマンドを受信することで、オープニングコマンドに対応したコマンドを受信した際に読み出しているデータテーブルの中から実行対象のデータテーブルを大入賞口32aの開放中のものに切り換える。
その後、ステップS1408にて特図特電カウンタを1加算した後に本特電開始処理を終了する。これにより、特図特電カウンタの数値情報は「4」から「5」に更新される。
<特電開放中処理>
次に、特図特電制御処理(図17)におけるステップS612の特電開放中処理について、図26のフローチャートを参照しながら説明する。
次に、特図特電制御処理(図17)におけるステップS612の特電開放中処理について、図26のフローチャートを参照しながら説明する。
ステップS1501では、MPU82のレジスタに設けられた特図側のゼロフラグに「1」がセットされているか否かを確認することで、特電用の開放継続時間が経過したか否かを判定する。特電用の開放継続時間が経過している場合には、ステップS1502にて、ラウンドカウンタの数値情報を1減算するように更新する。
特電用の開放継続時間が経過していない場合には、ステップS1503にて、RWM84に設けられた特電入賞フラグに「1」がセットされているか否かを判定する。特電入賞フラグはタイマ割込み処理(図13)のステップS209の入賞検知処理にて大入賞口32aへの入賞が特定された場合にセットされる。
ステップS1503にて否定判定をした場合にはそのまま特電開放中処理を終了する。ステップS1503にて肯定判定をした場合には、ステップS1504にて特電入賞フラグをクリアするとともに、ステップS1505にて入賞カウンタの数値情報を1減算するように更新する。その後、ステップS1506にて入賞カウンタの数値情報が「0」であるか否かを判定し、「0」ではない場合にはそのまま本特電開放中処理を終了し、「0」である場合にはステップS1502にてラウンドカウンタの数値情報を1減算するように更新する。
ステップS1502の後は、ステップS1507にて、ROM83から閉鎖時間(例えば2sec)の情報を読み出す。そして、ステップS1508にて、その読み出した閉鎖時間の情報を特図特電タイマカウンタへセットする。続くステップS1509では、大入賞口32aを閉鎖状態とするための特電用の閉鎖設定処理を実行する。当該閉鎖設定処理では、MPU82における大入賞口32aに係るレジスタに「0」をセットする。これにより、次回のタイマ割込み処理(図13)におけるステップS207のポート出力処理にて、大入賞口32aを閉鎖状態に切り換えるべく特電用の駆動部32cへの駆動信号の出力が停止される。
続くステップS1510では、閉鎖コマンドを出力対象に設定する。閉鎖コマンドは、開閉実行モード中の演出を大入賞口32aの閉鎖中の演出に切り換えるべきタイミングであることを音光制御装置91に認識させるためのコマンドである。音光制御装置91では、オープニングコマンドを受信した際に読み出しているデータテーブルの中から実行対象のデータテーブルを大入賞口32aの閉鎖中のものに切り換える。
また、音光制御装置91は閉鎖コマンドに対応した演出系のコマンドを表示制御装置92に送信する。表示制御装置92では、そのコマンドを受信することで、オープニングコマンドに対応したコマンドを受信した際に読み出しているデータテーブルの中から実行対象のデータテーブルを大入賞口32aの閉鎖中のものに切り換える。
ちなみに、最終のラウンド遊技が終了したタイミングでは、閉鎖コマンドを受信した直後に、後述するエンディングコマンドを受信することとなるが、かかる構成に限定されることはなく、最終のラウンド遊技が終了することとなる特電開放中処理ではMPU82から閉鎖コマンドが出力されない構成としてもよい。
その後、ステップS1511にて特図特電カウンタを1加算した後に本特電開始処理を終了する。これにより、特図特電カウンタの数値情報は「5」から「6」に更新される。
<特電閉鎖中処理>
次に、特図特電制御処理(図17)におけるステップS613の特電閉鎖中処理について、図27のフローチャートを参照しながら説明する。
次に、特図特電制御処理(図17)におけるステップS613の特電閉鎖中処理について、図27のフローチャートを参照しながら説明する。
ステップS1601では、ラウンドカウンタが「0」であるか否かを判定する。ラウンドカウンタが「0」ではない場合には、ステップS1602にて、MPU82のレジスタに設けられたゼロフラグに「1」がセットされているか否かを確認することで、閉鎖時間が経過したか否かを判定する。ステップS1602にて否定判定をした場合には、そのまま本特電閉鎖中処理を終了する。
ステップS1602にて肯定判定をした場合には、ステップS1603にて入賞カウンタに「10」をセットする。続くステップS1604では、ROM83から特電用の開放継続時間の情報を読み出す。そして、その読み出した特電用の開放継続時間の情報を、ステップS1605にて特図特電タイマカウンタへセットする。
続くステップS1606では、特電開始処理(図25)におけるステップS1406と同様に特電用の開放設定処理を実行し、さらにステップS1607にて特図特電カウンタの数値情報を1減算した後に、本特電閉鎖中処理を終了する。これにより、特図特電カウンタの数値情報は「6」から「5」に更新される。
一方、ステップS1601にて肯定判定をした場合には、ステップS1608にて、振分入賞装置37に設けられた回転体59の回転位置を把握する処理を実行する。この回転位置の把握に際しては、位置検知センサ59fの検知結果を利用する。具体的には、位置検知センサ59fにおいて回転体59の所定部位が所定位置を通過していることが検知されてからの経過時間をRWM84に設けられたカウンタなどを利用して算出し、その算出結果から現状の回転体59の回転位置を把握する。
ちなみに、当該経過時間の算出を行う上では、位置検知センサ59fにおいて回転体59の所定部位が所定位置を通過したことが検知された場合にカウンタの「0」クリアを実行し、またタイマ割込み処理(図13)のタイマ更新処理(ステップS210)が実行される度にそのカウンタの数値情報を1加算する構成が考えられる。また、その経過時間の算出結果から回転体59の回転位置を把握する上では、経過時間の情報と回転体59の回転位置との対応関係をテーブル情報としてROM83に予め記憶しておく構成が考えられる。また、かかる構成以外にも、演算式の情報を記憶させておき、その演算式に従って、経過時間の情報から回転体59の回転位置の情報を算出する構成も考えられる。
続くステップS1609では、エンディング時間の算出処理を実行する。当該エンディング時間の算出処理では、エンディングが終了して新たな遊技回の開始が許容されるタイミングにおける回転体59の回転位置が基準回転位置となるように、上記ステップS1608における回転体59の回転位置の把握結果に基づいて、今回のエンディング時間を算出する。かかるエンディング時間を算出する上では、回転体59の回転位置とエンディング時間との対応関係をテーブル情報としてROM83に予め記憶しておく構成が考えられる。また、かかる構成以外にも、演算式の情報を記憶させておき、その演算式に従って、回転体59の回転位置の情報からエンディング時間の情報を算出する構成も考えられる。
但し、上記エンディング時間は、開閉実行モードの終了に際してエンディング期間がある程度確保されるようにすべく、基準時間以上となるように算出される。この基準時間は、ラウンド遊技間のインターバル時間と同一、略同一又はそれよりも長い時間となるように設定されており、例えば3secに設定されている。そして、回転体59の回転位置を基準回転位置とするのに要する時間が当該基準時間未満である場合には、その1周後において回転体59の回転位置が再度、基準回転位置となるのに要する時間をエンディング時間として算出する。
なお、上記基準時間を考慮することなくエンディング時間が算出される構成としてもよく、この場合、エンディング時間が極端に長くなってしまうことが抑制される。また、上記ステップS1608とステップS1609との処理をそれぞれ実行する構成に限定されることはなく、例えば上記経過時間を算出した後は、回転体59の回転位置の把握を行うことなくエンディング時間を算出する構成としてもよい。
続くステップS1610では、上記ステップS1609にて算出したエンディング時間を特図特電タイマカウンタにセットする。その後、ステップS1611にてエンディングコマンドを出力対象に設定する。エンディングコマンドは、開閉実行モード中の演出をエンディング用の演出に切り換えるべきタイミングであることを音光制御装置91に認識させるためのコマンドである。音光制御装置91では、オープニングコマンドを受信した際に読み出しているデータテーブルの中から実行対象のデータテーブルをエンディング用のものに切り換える。また、音光制御装置91はエンディングコマンドに対応した演出系のコマンドを表示制御装置92に送信する。表示制御装置92では、そのコマンドを受信することで、オープニングコマンドに対応したコマンドを受信した際に読み出しているデータテーブルの中から実行対象のデータテーブルをエンディング用のものに切り換える。
その後、ステップS1612にて特図特電カウンタの数値情報を1加算した後に、本特電閉鎖中処理を終了する。これにより、特図特電カウンタの数値情報は「6」から「7」に更新される。
<特電終了処理>
次に、特図特電制御処理(図17)におけるステップS614の特電終了処理について、図28のフローチャートを参照しながら説明する。
次に、特図特電制御処理(図17)におけるステップS614の特電終了処理について、図28のフローチャートを参照しながら説明する。
ステップS1701では、MPU82のレジスタに設けられたゼロフラグに「1」がセットされているか否かを確認することで、エンディング時間が経過したか否かを判定する。エンディング時間が経過していない場合にはそのまま本特電終了処理を終了し、エンディング時間が経過している場合にはステップS1702に進む。
ステップS1702では、RWM84の高頻度結果フラグに「1」がセットされているか否かを判定する。高頻度結果フラグは、既に説明したとおり、特図側の当否判定処理においていずれかの大当たり結果となり、さらに振分判定処理において高頻度結果となった場合に「1」がセットされる。
ステップS1702にて肯定判定をした場合には、ステップS1703にて、RWM84の高頻度フラグに「1」をセットする。なお、既に高頻度フラグに「1」がセットされている場合にはその状態を維持する。これにより、開閉実行モード後のサポートモードが高頻度サポートモードとなる。また、続くステップS1704では、RWM84の遊技回数カウンタに終了基準回数である「100」をセットする。
一方、ステップS1702にて否定判定をした場合には、ステップS1705にて、RWM84の継続結果フラグに「1」がセットされているか否かを判定する。継続結果フラグは、既に説明したとおり、特図側の当否判定処理においていずれかの大当たり結果となり、さらに振分判定処理において継続結果となった場合に「1」がセットされる。
ステップS1705にて肯定判定をした場合には、ステップS1706にてRWM84の高頻度フラグに「1」がセットされているか否かを判定する。
ステップS1706にて肯定判定をした場合には、既に説明したステップS1703及びステップS1704の処理を実行して、開閉実行モード後のサポートモードを高頻度サポートモードに設定する。一方、ステップS1706にて否定判定をした場合には、ステップS1707にて、RWM84の高頻度フラグをクリアする。なお、既に高頻度フラグが「0」である場合にはその状態を維持する。これにより、開閉実行モード後のサポートモードが低頻度サポートモードとなる。また、続くステップS1708では、RWM84の遊技回数カウンタを「0」クリアする。
ステップS1704又はステップS1708の処理を実行した後は、ステップS1709にて、特図特電カウンタの数値情報を「0」クリアするとともに、ステップS1710にて、フラグクリア処理を実行した後に、本特電終了処理を終了する。フラグクリア処理の処理内容は、特図確定中処理(図23)におけるステップS1205と同様である。
<分岐実行モードとの関係での遊技の流れ>
次に、分岐実行モードとの関係での遊技の流れについて説明する。
次に、分岐実行モードとの関係での遊技の流れについて説明する。
図29は、分岐実行モードとの関係での遊技の流れを説明するためのタイミングチャートである。図29(a)はパチンコ機10の電源のON・OFF状態を示し、図29(b)は回転体59の回転の有無を示し、図29(c)はサポートモードの設定状況を示し、図29(d)は第2特図表示部38bにおける遊技回用の演出の実行状況を示し、図29(e)は分岐実行モードの設定状況を示し、図29(f)は振分入口51の開放状況を示し、図29(g)はストッパ部材53bの阻止位置への配置状況を示す。
先ずt1のタイミングで、パチンコ機10の電源がON操作されることで、回転体59の回転が開始される。この場合、既に説明したように加速期間を経た後に、一定の速度で回転体59は回転するが、当該一定の速度での回転は、電源がON操作されてから最初の遊技回が開始されるまでに又は最初の遊技回が終了するまでに開始される。
その後、t2のタイミングにてサポートモードが高頻度サポートモードに設定され、t3のタイミングにて高頻度サポートモード下における第2特図表示部38bでの遊技回用の演出が開始される。この遊技回用の演出はt4のタイミングで終了し、当該t4のタイミングにて分岐実行モードが開始される。この場合、分岐実行モードの開始に伴って、振分入口51が開放状態となるとともに、ストッパ部材53bが阻止位置に配置される。
なお、本パチンコ機10では、振分入口用の駆動部51b及びストッパ用の駆動部53cへの駆動信号の出力が同一のタイミングで行われ、振分入口51の開放の開始タイミングと、ストッパ部材53bの阻止位置への配置タイミングとが同一又は略同一となる構成であるが、これに限定されることはなく、前者のタイミングの方が後者のタイミングよりも早くてもよく、遅くてもよい。但し、振分入賞装置37の1回の開放に対する下流領域56への遊技球の流入個数を1個のみに制限することを適切に行うためには、振分入口51が開放されて遊技球の流入が許容されたタイミングではストッパ部材53bの阻止位置への配置が完了していることが好ましい。この点、ストッパ部材53bの阻止位置への配置タイミングは、振分入口51の開放の開始タイミングと同一又はそれよりも早いタイミングであることが好ましい。
その後、t5のタイミングにて振分入口51が閉鎖状態となり、さらにその後のt6のタイミングにてストッパ部材53bが許容位置に復帰する。そして、t7のタイミングにて、分岐用の監視時間が経過することで、今回の分岐実行モードが終了する。この場合、V入賞用領域58への遊技球の入賞が発生していないため、開閉実行モードへの移行は発生しない。
上記のように第2特図表示部38bにて遊技回用の演出が実行されている期間、及び分岐実行モードに設定されている期間であっても、既に説明したとおり、高頻度サポートモードであれば、当該高頻度サポートモードの態様で第2作動口34の普電役物34aが開放状態となる。したがって、t3〜t7の期間であっても第2作動口34への入賞は発生し易く、t7のタイミングにて第2作動口34に係る保留情報が保留記憶されている。したがって、t7のタイミングにて、第2特図表示部38bにおける新たな遊技回用の演出が開始される。そして、t7〜t11の期間にて、上記t3〜t7の期間と同様の態様で遊技が進行し、t11のタイミングにて今回の分岐実行モードがV入賞用領域58への入賞が発生することなく終了することで、第2特図表示部38bにおける新たな遊技回用の演出が開始される。
ここで、第2特図表示部38bにおいて遊技回用の演出が実行される期間である、t3〜t4の期間、及びt7〜t8の期間は、T1で一定となっている。また、振分入口51が開放状態に維持される期間である、t4〜t5の期間、及びt8〜t9の期間は、T2で一定となっている。また、ストッパ部材53bの位置が阻止位置に保持される期間である、t4〜t6の期間、及びt8〜10の期間は、T3で一定となっている。また、分岐実行モードの実行期間である、t4〜t7の期間、及びt8〜t11の期間は、T4で一定となっている。さらに言うと、第2特図表示部38bにおいて遊技回用の演出が開始されてからその遊技回の終了を契機として実行される分岐実行モードが終了されるまでの期間である、t3〜t7の期間、及びt7〜t11の期間は、T5で一定となっている。
<回転体59とV入賞との関係、及び開閉実行モードのエンディング時間の調整>
次に、回転体59とV入賞との関係を説明するとともに、当該回転体59の回転位置との関係でエンディング時間が調整される様子を説明する。
次に、回転体59とV入賞との関係を説明するとともに、当該回転体59の回転位置との関係でエンディング時間が調整される様子を説明する。
図30は、回転体59とV入賞との関係、及び開閉実行モードのエンディング時間の調整の様子を説明するためのタイミングチャートである。図30(a)は、回転体59の回転位置が、当該回転体59への保持可能位置に遊技球が到達したとしても当該遊技球の保持が不可となる回転位置である外れ期間の有無を示し、図30(b)は、回転体59の回転位置が、上記保持可能位置に遊技球が到達した場合に当該遊技球の保持が可能となる回転位置である当たり期間(既に説明した保持可能期間に対応)の有無を示し、図30(c−1)及び図30(d−1)は開閉実行モードにおいて最終のラウンド遊技が終了する前の状況であるか否かを示し、図30(c−2)及び図30(d−2)は開閉実行モードにおけるエンディング期間であるか否かを示し、図30(c−3)及び図30(d−3)は第2特図表示部38bにおいて遊技回用の演出が実行されているか否かを示す。
図30(a)及び図30(b)に示すように、回転体59が回転することに伴って、外れ期間と当たり期間とが交互に発生する。この場合、既に説明したように回転体59の保持可能領域59eは当該回転体59の周面における所定の範囲として定められており、さらに当該回転体59が一定の速度で回転する構成であるため、t1〜t2の期間、及びt3〜t4の期間である外れ期間はTLで一定となっており、t2〜t3の期間、及びt4〜t5の期間である当たり期間はTWで一定となっている。また、当たり期間TWは外れ期間TLよりも短く設定されており、
外れ期間TL=当たり期間TW×m(mは2以上の整数)
という関係になっている。
外れ期間TL=当たり期間TW×m(mは2以上の整数)
という関係になっている。
当たり期間TWの具体的な時間は、既に説明した保持可能期間と同一となっており4.8secである。また、外れ期間TLの具体的な時間は、既に説明した基準回転時間から保持可能期間を差し引いた時間と同一となっており14.4secである。
上記のように一定の外れ期間TLと一定の当たり期間TWとが交互に繰り返される構成において、開閉実行モードの終了後に新たな遊技回用の演出を開始させることが可能となったタイミングでは回転体59の回転位置が基準回転位置となるようにエンディング時間が調整される。
具体的には、(c)に示すパターンにおいては、最終のラウンド遊技が外れ期間TLの前半側であるt11のタイミングで終了しているのに対して、(d)に示すパターンにおいては、最終のラウンド遊技が外れ期間TLの後半側であるt21のタイミングで終了している。したがって、(c)に示すパターンで設定されるエンディング時間TE1は、(d)に示すパターンで設定されるエンディング時間TE2よりも長い時間となっている。そして、このようにエンディング時間の調整が行われることにより、(c)に示すパターン及び(d)に示すパターンのいずれであっても、開閉実行モードの終了後において新たな遊技回用の演出を開始させることが可能となったタイミングでは回転体59の回転位置が基準回転位置となっている。
この基準回転位置について具体的には、開閉実行モードの終了後において新たな遊技回用の演出を開始させることが可能となったタイミングが、当たり期間TWから外れ期間TLへの遷移タイミング、すなわち外れ期間TLが新たに開始されるタイミングとなる回転位置となっている。したがって、開閉実行モードが終了した直後に、分岐実行モードに移行したとしても、V入賞用領域58への入賞が発生しづらくなっている。
<第2作動口34に係る保留情報の保留記憶数とV入賞用領域58への入賞との関係>
次に、第2作動口34に係る保留情報の保留記憶数とV入賞用領域58への入賞との関係について説明する。
次に、第2作動口34に係る保留情報の保留記憶数とV入賞用領域58への入賞との関係について説明する。
図31は第2作動口34に係る保留情報の保留記憶数とV入賞用領域58への入賞との関係を説明するための説明図である。図31(a)は第2作動口34に係る保留情報を契機として進行する遊技の状況を示し、図31(b)は本パチンコ機10の回転体59において外れ期間TLと当たり期間TWとが生じている様子を示す。
既に説明したとおり、第2作動口34に係る保留情報を契機とした遊技回用の演出が実行される期間は、第2特図時間(すなわち、基準変動表示時間+最終停止時間)として一定となっている。また、第2作動口34に係る保留情報が遊技回の開始契機となった場合、その遊技回の終了後には開閉実行モード及び分岐実行モードのいずれかが発生し、さらに高い確率で分岐実行モードが発生する。そして、この分岐実行モードは分岐用の監視時間に亘って継続するものであるが、当該分岐用の監視時間は一定となっている。
つまり、開閉実行モードへの移行が発生しない場合、第2作動口34に係る保留情報が遊技回の開始対象となった場合における1単位の遊技に要する時間(すなわち、当該保留情報が開始契機となった場合の遊技回用の演出と分岐実行モードとを完了するのに要する時間)は、TCで一定となっている。なお、以下の説明では、当該1単位の遊技を、第2作動口34に係る単位遊技とも言い、当該1単位の遊技に要する時間を単位期間TCとも言う。
また、既に説明したとおり、振分入賞装置37にはストッパ部材53bが設けられており、分岐実行モードとなった場合において下流領域56への遊技球の流入がストッパ部材53bにより阻止された状態が解除されるのは常に一定のタイミングとなっている。つまり、下流領域56への流入が可能となる期間はTVで一定となっており、また当該入賞可能期間TVは分岐実行モードの実行期間である分岐用の監視時間よりも短く、さらには分岐実行モードが開始されてから入賞可能期間TVが開始されるまでに要する時間は常に一定となっている。
ちなみに、遊技球が回転体59に保持される場合における入賞可能期間TVは、阻止位置に配置されているストッパ部材53b上に載っている遊技球が当該ストッパ部材53bの許容位置への移動に伴って下流領域56に流入して、コーナー部55の最下流部である回転体59への保持可能位置に到達し、さらに回転体59に保持されるまでに要する最長時間である保持前期間と、その後において分岐用の監視時間が経過するまでの保持後期間とからなる。
上記構成において、回転体59における外れ期間TL及び当たり期間TWは、上記第2作動口34に係る単位遊技が、当該単位遊技の非実行期間及び開閉実行モードを間に挟むことなく特定回数に亘って実行され、さらに当該特定回数目の単位遊技において振分入賞装置37への入賞が発生した場合には必ずV入賞用領域58への入賞が発生するように設定されている。
なお、上記非実行期間とは、所定の単位遊技が終了してから次の単位遊技が開始されるまでの待ち期間のことであり、上記単位遊技が終了したタイミングにおいて第2作動口34に係る保留情報が保留記憶されていない場合に生じる期間である。したがって、所定の単位遊技が実行されている期間において第2作動口34に係る保留情報が1個でも保留記憶されていれば、上記非実行期間は発生しない。
回転体59における外れ期間TL及び当たり期間TWと、単位期間TCとの関係について詳細には、単位期間TCは当たり期間TWと同一又は略同一となっている。そして、既に説明したとおり、外れ期間TL=当たり期間TW×m(mは2以上の整数)という関係であるため、外れ期間TL+当たり期間TW=単位期間TC×k(kは3以上の整数)となる。また、mは具体的に3であり、kは具体的に4であり、このkの具体的な数値は、第2作動口34に係る保留情報の上限個数となっている。
また、既に説明したとおり、開閉実行モードが終了する場合にはエンディング時間の調整が行われることにより、エンディングの終了後において新たな遊技回用の演出の開始が許容されるタイミングでは外れ期間TLが新たに開始されるタイミングとなる。
上記関係であることにより、開閉実行モード後の高頻度サポートモードにおいて、当該開閉実行モードの終了タイミングから上記非実行期間を生じさせることなく第2作動口34に係る単位遊技がk回(具体的には4回)に亘って連続して実行された場合には、図31(a)及び図31(b)に示すように、k回目の単位遊技において入賞可能期間TVが当たり期間TWに含まれることとなる。よって、開閉実行モード後において第2作動口34に係る単位遊技をk回連続して実行させ、且つそのk回目の単位遊技において振分入賞装置37に遊技球を入賞させることができれば、確実に開閉実行モードに移行することとなる。
また、上記kは、第2作動口34に係る保留情報の上限個数と同一の数となっている。したがって、高頻度サポートモードにおいて開閉実行モードとなり、その後に低頻度サポートモードになるとしても、当該開閉実行モードが開始される前の高頻度サポートモードである状況で第2作動口34への入賞を狙って遊技球の発射を継続させて、第2作動口34に係る保留情報を上限個数分、保留記憶させておくことができれば、その保留記憶された保留情報の範囲内において高い確率で開閉実行モードに再度移行させることができる。また、開閉実行モードに再度移行させることができれば、一旦は低頻度サポートモードに設定されたとしても、高頻度サポートモードへの移行契機を再度生じさせることが可能となる。
さらに、上記kを、第2作動口34に係る保留情報の上限個数よりも小さい数とするのではなく、第2作動口34に係る保留情報の上限個数と同一の数とすることにより、高頻度サポートモード中においては第2作動口34に係る保留個数が複数保留記憶されている状況であっても第2作動口34に係る保留個数を上限個数とするように遊技者が遊技球の発射を継続することが期待される。よって、所謂止め打ちの発生を好適に抑制することが可能となる。
ちなみに、図31(c)及び図31(d)には、他の回転体111,112を示す。図31(c)に示す回転体111の場合は、k回目の単位遊技において入賞可能期間TVが当たり期間TWと重なることとなるが、当該当たり期間TWは入賞可能期間TVと同一となっている。また、図31(d)に示す回転体112の場合は、回転体112が1周するまでの範囲において当たり期間TWが複数存在しており、そのうちの一の当たり期間TWがk回目の単位遊技において入賞可能期間TVと重なるとともに、当該当たり期間TWは入賞可能期間TVの一部である上記保持前期間と同一となっている。
このような構成であったとしても、開閉実行モードのエンディング時間が上記のように調整される結果、当該入賞可能期間TVの開始タイミングと当たり期間TWの開始タイミングとが同一であれば、図31(b)の場合と同様に、k回目の単位遊技において振分入賞装置37への入賞が発生すれば開閉実行モードへの移行を確実に発生させることができる。
但し、回転体59の回転位置の誤差などを考慮すると、k回目の単位遊技において入賞可能期間TVに重なる当たり期間TWは、その開始タイミングが入賞可能期間TVの開始タイミングよりも早く、且つその終了タイミングが上記保持前期間の終了タイミングよりも遅いことが好ましい。
<遊技の流れ>
次に、MPU82にて上記処理が実行されることに基づく遊技の流れについて、図32の概略図を参照しながら説明する。
次に、MPU82にて上記処理が実行されることに基づく遊技の流れについて、図32の概略図を参照しながら説明する。
低頻度サポートモードである状態ST1において遊技領域PEにおける左側領域PE2を遊技球が流下するように遊技球を発射することで、第1作動口33への入賞が発生する(ST2の状態)。この入賞に基づき取得された保留情報に対して当否判定処理が行われ(ST3の状態)、大当たり当選ではない場合にはST1の状態に戻る。一方、この入賞に基づき取得された保留情報が大当たり当選に対応している場合には、その当否結果は非分岐対応の大当たり結果であるため、開閉実行モードに移行する(ST4の状態)。
この開閉実行モードが終了する場合には、当該開閉実行モードへの移行契機となった保留情報が高頻度当選に対応しているか否かが判定され(ST5の状態)、高頻度当選に対応していない場合には開閉実行モードの終了後にST1の状態に戻る。一方、高頻度当選に対応している場合には、開閉実行モードの終了後に高頻度サポートモードである状態ST6に移行する。
高頻度サポートモードである状態ST6において遊技領域PEにおける右側領域PE3を遊技球が流下するように遊技球を発射することで、スルーゲート35への入賞に基づき開放状態となった第2作動口34への入賞が発生する(ST7の状態)。この入賞に基づき取得された保留情報に対して当否判定処理が行われ(ST8の状態)、分岐実行モードへの当選に対応している場合には、分岐実行モードに移行し、その終了に際してV入賞用領域58への入賞が発生したか否かが判定される(ST9の状態)。V入賞用領域58への入賞が発生していない場合にはST6の状態に戻る。なお、この場合に、高頻度サポートモード下における遊技回数が終了基準回数に達している場合にはST1の状態に戻る。
一方、V入賞用領域58への入賞が発生している場合には、開閉実行モードに移行する(ST10の状態)。なお、ST8の状態において分岐実行モードへの当選に対応していない場合には、開閉実行モードへの当選に対応しているため、当該開閉実行モードに移行する。
この開閉実行モードが終了する場合には、当該開閉実行モードへの移行契機となった保留情報が高頻度継続に対応しているか否かが判定され(ST11の状態)、高頻度継続に対応している場合にはST6の状態に戻り、高頻度サポートモードが継続される。一方、高頻度継続に対応していない場合、すなわち低頻度結果であった場合には高頻度サポートモードが終了する。
但し、その時点で第2作動口34への入賞に基づき取得された保留情報が上限個数である4個である場合には、開閉実行モード後の4回目の遊技回が実行された後における分岐実行モードにおいて振分入賞装置37への入賞が発生することで、再度開閉実行モードが発生する(ST12→ST10の流れ)。一方、第2作動口34への入賞に基づき取得された保留情報が上限個数である4個ではない場合には、基本的にはST1の状態に戻る。
以上詳述した本実施の形態によれば、以下の優れた効果を奏する。
開閉実行モードの終了後において、第2作動口34への入賞に基づき取得された保留情報を実行契機とした遊技回及びそれに続く分岐実行モードからなる第2作動口34に係る単位遊技を、特定回数である4回に亘って連続して実行させることにより、その特定回数目の分岐実行モードにおいて振分入賞装置37への入賞を発生させることで、V入賞用領域58への入賞が確実に発生することとなる。これにより、遊技者は、開閉実行モードの終了後において上記単位遊技が特定回数に亘って連続して実行されることとなるように、発射操作装置28を操作することとなる。特に、特定回数は2以上の回数であるため発射操作装置28を継続して操作しようとする意欲が高まり、さらにはその結果、V入賞用領域58への入賞が発生し易い状態が生じることとなるため、その継続操作が遊技者の利益に影響することとなる。よって、遊技の興趣向上を図ることが可能となる。
また、上記単位遊技が特定回数に亘って連続して実行されたとしても、それが開閉実行モードへの移行に直結しているわけではなく、振分入賞装置37への入賞をさらに発生させる必要がある。これにより、注目度が高められた状態をより長く維持させることが可能となる。また、上記単位遊技を特定回数発生させることと、振分入賞装置37への入賞を発生させることとは、いずれも発射操作装置28の操作を通じて発生する。つまり、遊技を進行させる上での遊技者による操作内容が過度に複雑化してしまうことを抑制しながら、注目度を高めることが可能となる。
ここで、第2作動口34への入賞はサポートモードが高頻度サポートモードである場合に発生し易く、さらに高頻度サポートモードである状況で開閉実行モードに移行した場合にはその開閉実行モードの終了後に低頻度サポートモードとなり得る。これに対して、上記のようにV入賞用領域58への入賞が発生し易い状態を生じさせるためには、第2作動口34への入賞を契機とした単位遊技が特定回数連続して実行される必要がある。したがって、遊技者は、高頻度サポートモードにおいて開閉実行モードとなる前に第2作動口34に係る保留情報が上限個数分記憶された状態となるようにするものと考えられる。よって、高頻度サポートモードにおいて発射操作装置28を継続して操作しようとする意欲が高まり、高頻度サポートモード中における遊技者の注目度を好適に高めることが可能となる。
高頻度サポートモードである遊技状態において開閉実行モードに移行した場合であっても、当該開閉実行モードではサポートモードが低頻度サポートモードとなり、開閉実行モードでは第2作動口34への入賞が発生しづらくなる。この点からも、高頻度サポートモード中において発射操作装置28を継続して操作しようとする意欲が高められる。
高頻度サポートモードである遊技状態において分岐実行モードに移行した場合には、当該分岐実行モードでは普電役物34aの動作態様は高頻度サポートモードにおけるものとなる。したがって、高頻度サポートモードにおいて分岐実行モードとなったとしても、発射操作装置28を継続操作することで第2作動口34への入賞を容易に発生させることができるため、開閉実行モードに移行した際に、上記特定個数に対応した個数(すなわち上限個数)の第2作動口34に係る保留情報が保留記憶されている状況となり易くなる。
上記単位遊技に要する時間の一定化を利用して、上記単位遊技が特定回数に亘って連続した場合にV入賞用領域58への入賞が発生し易い状態を生じさせるようにしたことにより、処理の簡素化を図りながら、遊技の興趣向上を図ることが可能となる。
また、このように上記単位遊技に要する時間を一定化した構成において、さらに開閉実行モードの終了タイミングにおいて回転体59の回転位置が基準回転位置となるように、位置検知センサ59fの検知結果に基づいて上記終了タイミングが調整される。これにより、開閉実行モードの終了後において上記単位遊技が特定回数に亘って連続して実行された場合には、当該特定回数目の単位遊技における分岐実行モードにおいて振分入賞装置37に遊技球を入賞させさえすれば再度、開閉実行モードへの移行が発生することとなる。これにより、発射操作装置28の操作を継続して行うことへの意欲を好適に高めることが可能となる。
また、上記開閉実行モードの終了タイミングの調整は、エンディング期間を調整することにより行われるため、開閉実行モード中における特電入賞装置32への入賞率の影響を低減させながら、既に説明したような優れた効果を奏することが可能となる。
振分入賞装置37にストッパ部材53bが設けられていることにより、1回の分岐実行モードにおいて回転体59側に向けた遊技球の流下が許容されるタイミングが制限される。これにより、設計時のタイミング調整を行い易くなる。
特に、ストッパ部材53bの阻止状態は、振分入賞装置37への入賞が可能となる場合に開始されて、入賞が不可となった場合に終了される。これにより、1回の分岐実行モードにおいて回転体59側に向けた遊技球の流下が許容される期間が比較的短い期間に集約される。よって、回転体59の回転速度をかなり遅くしたり、回転体59をかなり大きくしたりすることなく、開閉実行モードの終了後において上記単位遊技が特定回数に亘って連続して実行され、且つ当該特定回数目の単位遊技における分岐実行モードにおいて振分入賞装置37に遊技球を入賞させさえすれば、V入賞用領域58への入賞を確実に発生させることが可能となる。
また、ストッパ部材53bにより1個の遊技球の通過が阻止されている状況では、その後に振分入賞装置37に入賞した遊技球は上流側分岐領域54へと誘導されて排出される。これにより、1回の分岐実行モードにおいて回転体59側に向けて流下する遊技球は1個のみとなり、回転体59側に向けて流下する遊技球の挙動が安定し易くなる。この点からも、上記設計時のタイミング調整を行い易くなる。
第2作動口34に係る保留情報は、第1作動口33に係る保留情報よりも遊技回の実行対象として優先される構成であることにより、上記単位遊技が特定回数に亘って連続して実行されることが第1作動口33への入賞の発生によって阻害されてしまうことが抑制される。
<第2の実施の形態>
本実施の形態では、上記第1の実施の形態と異なり、開閉実行モードにおけるエンディング時間の調整は行われず、開閉実行モードの終了後において新たに遊技回用の演出が開始される場合の回転体の回転位置は任意となっている。但し、かかる構成であっても、開閉実行モードの終了後において第2作動口34に係る単位遊技がk回連続して発生し、且つそのk回目の単位遊技において振分入賞装置37への入賞が発生すれば、確実にV入賞用領域58への入賞が発生する構成となっている。
本実施の形態では、上記第1の実施の形態と異なり、開閉実行モードにおけるエンディング時間の調整は行われず、開閉実行モードの終了後において新たに遊技回用の演出が開始される場合の回転体の回転位置は任意となっている。但し、かかる構成であっても、開閉実行モードの終了後において第2作動口34に係る単位遊技がk回連続して発生し、且つそのk回目の単位遊技において振分入賞装置37への入賞が発生すれば、確実にV入賞用領域58への入賞が発生する構成となっている。
かかる構成を実現する回転体113の外れ期間TL及び当たり期間TWに係る構成について、図33を参照しながら説明する。
図33は第2の実施の形態における第2作動口34に係る保留情報の保留記憶数とV入賞用領域58への入賞との関係を説明するための説明図である。図33(a)は第2作動口34に係る保留情報を契機として進行する遊技の状況を示し、図33(b−1)〜(b−3)は本実施の形態における回転体113において外れ期間TLと当たり期間TWとが生じている様子を示す。
上記第1の実施の形態と同様に、開閉実行モードへの移行が発生しない場合、第2作動口34に係る保留情報が遊技回の開始対象となった場合における1単位の遊技に要する時間は、TCで一定となっている。また、下流領域56への流入が可能となる期間はTVで一定となっており、分岐実行モードの開始タイミングに対して入賞可能期間TVが開始されるまでに要する時間も一定となっている。
ちなみに、遊技球が回転体59に保持される場合における入賞可能期間TVは、阻止位置に配置されているストッパ部材53b上に載っている遊技球が当該ストッパ部材53bの許容位置への移動に伴って下流領域56に流入して、コーナー部55の最下流部である回転体59への保持可能位置に到達し、さらに回転体59に保持されるまでに要する最長時間である保持前期間と、その後において分岐用の監視時間が経過するまでの保持後期間とからなる。
上記構成において、回転体59における外れ期間TL及び当たり期間TWは、上記第2作動口34に係る単位遊技が、当該単位遊技の非実行期間及び開閉実行モードを間に挟むことなく特定回数に亘って実行され、さらに当該特定回数目の単位遊技において振分入賞装置37への入賞が発生した場合には必ずV入賞用領域58への入賞が発生するように設定されている。
回転体59における外れ期間TL及び当たり期間TWについて詳細には、外れ期間TLは「(k−1)×単位期間TC−入賞可能期間TV+保持前期間」となっており、当たり期間TWは「単位期間TC+(入賞可能期間TV−保持前期間)」となっている。このように外れ期間TL及び当たり期間TWが設定されていることにより、第2作動口34に係る単位遊技がk回(具体的には4回)に亘って連続して実行された場合には、図33(b−1)〜(b−3)に示すように、少なくともk回目の単位遊技において保持前期間の全てが当たり期間TWに含まれることとなる。よって、第2作動口34に係る単位遊技を少なくともk回連続して実行させ、且つ各単位遊技において振分入賞装置37に遊技球を入賞させることができれば、確実に開閉実行モードに移行することとなる。
なお、当たり期間TW及び外れ期間TLは上記のものに限定されない。例えば、所定の当たり期間TWが、単位期間TCと保持前期間との和以上であり、さらに当該当たり期間TWとなるまでに要する期間が、「(k−1)×TC−保持前期間」以下であって、「(k−2)×TC−保持前期間」よりも長い期間であればよい。
また、本実施の形態において、上記第1の実施の形態と同様に、開閉実行モードの終了後において第2作動口34への入賞に基づき取得された保留情報を契機とした単位遊技が特定回数実行され、さらに当該特定回数目において振分入賞装置37への入賞を発生させれば、V入賞用領域58への入賞が確実に発生するように、開閉実行モードの終了タイミング、詳細には開閉実行モードのエンディング期間が、回転体59の回転位置に基づき調整される構成としてもよい。この場合、第2の実施の形態にて説明した構成に基づき、高頻度サポートモードでは第2作動口34への入賞に基づき取得された保留情報を契機とした単位遊技が特定回数に亘って連続して実行されるのであれば、その特定回数のいずれか1回において、振分入賞装置37への入賞が発生すればV入賞用領域58への入賞が確実に発生する状況となる。その一方、高頻度サポートモードにおいて開閉実行モードが発生し、その後に低頻度サポートモードとなる場合であっても、当該開閉実行モードの終了後に上記単位遊技が特定回数に亘って連続して実行されるのであれば、その特定回数目において、振分入賞装置37への入賞が発生すればV入賞用領域58への入賞が確実に発生する状況となる。
<他の実施の形態>
なお、上述した実施の形態の記載内容に限定されず、例えば次のように実施してもよい。因みに、以下の別形態の構成を、上記実施の形態における構成に対して、個別に適用してもよく、相互に組み合わせて適用してもよい。
なお、上述した実施の形態の記載内容に限定されず、例えば次のように実施してもよい。因みに、以下の別形態の構成を、上記実施の形態における構成に対して、個別に適用してもよく、相互に組み合わせて適用してもよい。
(1)上記各実施の形態では、特定回数の数が、第2作動口34に係る保留情報の保留記憶可能な上限個数の数と同一である構成としたが、これに限定されることはなく、上限個数の数よりも少なくてもよく、上限個数の数よりも多くてもよい。例えば、特定回数が2又は3であってもよく、5又は6であってもよい。つまり、特定回数は2以上であればよい。この場合、上記第1の実施の形態において誘導手段として設けられた回転体59における外れ期間TLと当たり期間TWとの関係は、「外れ期間TL=当たり期間TW×m(mは整数)」という関係となる。また、これら外れ期間TL及び当たり期間TWと、単位期間TCとの関係は、「外れ期間TL+当たり期間TW=単位期間TC×k(kは2以上の整数)」となる。
(2)上記実施の形態では、第2作動口34に係る保留情報に対して当否判定処理が実行された場合には、非分岐対応の大当たり結果及び分岐対応の大当たり結果のいずれかとなる構成としたが、これに代えて、分岐実行モード及び開閉実行モードの両方ともが発生しない外れ結果が含まれている構成としてもよい。この場合、第2作動口34への入賞を、非実行期間を生じさせることなく特定回数発生させたとしても、その特定回数のうちいずれかの入賞に係る保留情報において外れ結果となった場合には、V入賞用領域58への入賞が確実に発生する状況とはならない。これにより、上記実施の形態よりも不規則性を付与することが可能となる。但し、非実行期間を生じさせることなく第2作動口34への入賞を特定回数発生させた場合の優位性を高める上では、外れ結果となる確率は分岐対応の大当たり結果となる確率よりも低いことが好ましい。例えば、非分岐対応の大当たり結果よりも外れ結果となる確率が低い構成としてもよく、第2作動口34に係る保留情報に対して当否判定処理が実行された場合の各種判定結果のうち、外れ結果となる確率が最も低い確率である構成としてもよい。
また、第2作動口34に係る保留情報に対して当否判定処理が実行された場合の判定結果として非分岐対応の大当たり結果が含まれていない構成としてもよく、分岐対応の大当たり結果のみが設定されている構成としてもよい。
(3)上記各実施の形態では、第2作動口34への入賞を契機とした単位遊技が特定回数発生した場合には、当該特定回数目又は当該特定回数のいずれかの回数目にて、振分入賞装置37への入賞が発生すれば確実にV入賞用領域58への入賞が発生する構成としたが、これに限定されることはなく、V入賞用領域58への入賞確率が他の場合よりも高くなる構成としてもよい。具体的には、上記特定回数目又は上記特定回数のいずれかの回数目にて、阻止位置に配置されているストッパ部材53b上に載っている遊技球が当該ストッパ部材53bの許容位置への移動に伴って下流領域56に流入して、コーナー部55の最下流部である回転体59への保持可能位置に到達し、さらに回転体59に保持されるまでに要する最長時間である保持前期間の全体が回転体59の当たり期間TWに含まれるようにするのではなく、当該保持前期間と当たり期間TWとが重なる期間を他の場合よりも長くする構成としてもよい。
(4)上記各実施の形態では、第2作動口34に係る保留情報を契機とした遊技回用の演出の実行時間(第2特図時間)及び分岐実行モードの時間(分岐用の監視時間)を一定化することを通じて、第2作動口34への入賞を契機とした単位遊技が特定回数発生した場合には、当該特定回数目又は当該特定回数のいずれかの回数目にて、振分入賞装置37への入賞が発生すれば確実にV入賞用領域58への入賞が発生する構成としたが、これに代えて、特定回数目又は当該特定回数のいずれかの回数目における分岐実行モードにおいて回転体59の回転速度を変更して回転位置の調整を行うことで、振分入賞装置37への入賞が発生すれば確実にV入賞用領域58への入賞が発生する構成としてもよい。
(5)上記第1の実施の形態において、開閉実行モードにおけるエンディング期間の長さを調整することで当該開閉実行モードが終了した場合の回転体59の回転位置が基準回転位置となるようにしたが、これに限定されることはなく、開閉実行モードにおけるラウンド間のインターバルや、ラウンド遊技中の時間の長さを調整することで、開閉実行モードが終了した場合の回転体59の回転位置が基準回転位置となるようにしてもよい。
また、開閉実行モードが実行されている期間を調整するのではなく、回転体59の回転速度を調整することで、開閉実行モードが終了した場合の回転体59の回転位置が基準回転位置となるようにしてもよい。
(6)第2作動口34への入賞を契機とした単位遊技が特定回数発生した場合には、その後、所定期間に亘って又は所定条件が成立するまで回転体59の回転速度を遅くすることで、少なくとも当該特定回数の単位遊技に対して次の分岐実行モードでは、振分入賞装置37への入賞が発生すれば、V入賞用領域58への入賞が確実に発生する又はV入賞用領域58への入賞が発生し易くなる構成としてもよい。また、これに代えて、少なくとも特定回数の単位遊技に対して次の分岐実行モードでは、遊技球を保持可能な回転位置にて回転体59が待機するとともに、遊技球を保持した場合又は所定の待機期間が経過した場合にその待機が解除されて回転を再開する構成としてもよい。
(7)上記第2の実施の形態において、第2作動口34に係る保留情報は1個のみ保留記憶される一方、V入賞用領域58への入賞が発生し易い状態を生じさせるためには上記単位遊技を2回以上又は3回以上継続させる必要がある構成としてもよい。この場合であっても、第2作動口34に係る保留情報を契機とした一の遊技回用の演出が開始されてから次の遊技回用の演出の開始が許容されるまでに第2作動口34への入賞が発生している状況を繰り返し発生させることで、V入賞用領域58への入賞が発生し易い状態を生じさせることが可能となる。
(8)誘導手段は回転体59に限定されることはなく、一端側が軸支されておりその軸部を中心に回転することで排出用領域57及びV入賞用領域58のいずれかへの誘導を行う構成としてもよく、スライド移動することで排出用領域57及びV入賞用領域58のいずれかへの誘導を行う構成としてもよい。この場合であっても、V入賞用領域58に向けて遊技球を誘導する状態となっているタイミングとの関係で、単位遊技の時間などを設定することで、上記各実施の形態と同様に、V入賞用領域58への入賞が発生し易い状態を生じさせることが可能となる。
(9)開閉実行モードが常に一定の時間で終了する構成とすることで、V入賞用領域58への入賞を通じて開閉実行モードに移行した場合には、当該開閉実行モードが終了したタイミングにて回転体59の回転位置が基準回転位置となる構成としてもよい。かかる構成を上記第1の実施の形態に適用した場合には、位置検知センサ59fの検知結果に基づくエンディング期間の調整を行わなくても、第2作動口34に係る保留情報を契機とした単位遊技が特定回数に亘って連続して実行された場合には、V入賞用領域58への入賞が発生し易い状態を生じさせることが可能となる。また、第2の実施の形態に適用した場合には、開閉実行モードを契機として低頻度サポートモードに移行した場合において、当該開閉実行モードの前の高頻度サポートモード中に保留記憶されていた第2作動口34に係る保留情報を契機として上記V入賞用領域58への入賞が発生し易い状態が繰り返し発生してしまうことを、抑制することが可能となる。
(10)第2作動口34への入賞を契機として分岐実行モードに移行する構成に代えて、第1作動口33への入賞を契機として分岐実行モードに移行する構成としてもよい。この場合、第1作動口33に係る保留情報を契機とした単位遊技が特定回数に亘って連続して実行された場合には、上記V入賞用領域58への入賞が発生し易い状態となる構成としてもよい。つまり、遊技状態に応じて入賞頻度に差が生じない入球部に係る保留情報を契機とした単位遊技が特定回数に亘って連続して実行された場合には、上記V入賞用領域58への入賞が発生し易い状態となる構成としてもよい。
また、本構成において、第1作動口33に係る保留情報が3以上である特定個数以上記憶されている場合には、遊技回用の演出の時間が一定ではなくなる構成としてもよい。この場合、上記V入賞用領域58への入賞が発生し易い状態を生じさせるためには、上記単位遊技を特定回数に亘って連続して実行させるだけでなく、第1作動口33に係る保留情報を特定個数以上保留記憶させないようにする必要が生じるため、上記V入賞用領域58への入賞が発生し易い状態を生じさせるための条件が多くなる。よって、遊技の興趣向上が図られる。
(11)上記単位遊技が特定回数に亘って連続して実行された場合には、非分岐対応の大当たり結果となる確率が高くなる構成としてもよく、当否判定処理の結果に関係なく開閉実行モードに移行する構成としてもよい。本構成においては、分岐実行モードが存在しているか否かは任意である。また、本構成において、上記単位遊技が特定回数に亘って連続して実行されることは必須ではなく、予め定められた期間又は予め定められた終了条件が成立するまでに上記単位遊技が特定回数実行された場合に、非分岐対応の大当たり結果となる確率が高くなる構成としてもよく、当否判定処理の結果に関係なく開閉実行モードに移行する構成としてもよい。
(12)第1作動口33を不具備とし、さらにスルーゲート35への入賞に基づく抽選により普電役物34aが開放状態となる確率を所定確率(例えば1/150で当たり)とするとともに、普電役物34aが開放状態となった場合には特定回数に対応した個数(例えば上限個数である4個)の遊技球が第2作動口34に入賞可能となる構成としてもよい。この場合、普電役物34aが開放状態となり、その開放状態において第2作動口34への入賞が特定回数発生すれば、上記V入賞用領域58への入賞が発生し易い状態を生じさせることが可能となる。
(13)第2作動口34に係る保留情報の方が第1作動口33に係る保留情報よりも、当否判定処理が優先して実行される構成に限定されることはなく、第1作動口33に係る保留情報及び第2作動口34に係る保留情報のいずれであっても取得された順序で当否判定処理の実行対象となる構成としてもよい。
(14)1回の分岐実行モードにおいて振分入賞装置37の振分入口51が開放される回数は、1回に限定されることはなく、複数回であってもよい。この場合であっても、それら複数回の開放が完了した場合に、ストッパ部材53bの許容位置への復帰が行われる構成とすることが好ましい。
(15)高頻度サポートモード中に分岐実行モードとなりさらに開閉実行モードに移行した場合には、その開閉実行モードの終了後に所定の確率(100%未満)で設定される高頻度サポートモードが次に開閉実行モードが発生するまで継続する構成としてもよい。
(16)本発明を、例えば、振分入賞装置37が設けられていない所謂一種のパチンコ機に適用してもよく、アレンジボール機、雀球等に適用してもよい。
<上記実施の形態から抽出される発明群について>
以下、上述した実施の形態から抽出される発明群の特徴について、必要に応じて効果等を示しつつ説明する。なお以下においては、理解の容易のため、上記実施の形態において対応する構成を括弧書き等で適宜示すが、この括弧書き等で示した具体的構成に限定されるものではない。
以下、上述した実施の形態から抽出される発明群の特徴について、必要に応じて効果等を示しつつ説明する。なお以下においては、理解の容易のため、上記実施の形態において対応する構成を括弧書き等で適宜示すが、この括弧書き等で示した具体的構成に限定されるものではない。
特徴1.遊技領域に向けて遊技球を発射すべく操作される操作手段(発射操作装置28)と、
前記遊技領域を流下する遊技球が入球可能な入球部(第2作動口34)と、
当該入球部に遊技球が入球したことに基づいて進行する遊技の過程において、予め定められた特定事象(V入賞用領域58への入賞)が発生した場合に、遊技状態を遊技者に有利な有利遊技状態(開閉実行モード)に移行させる状態移行手段(主制御装置71のMPU82におけるステップS1216〜ステップS1219、及びステップS1319〜ステップS1322の処理を実行する機能)と、
予め定められた条件の成立下で前記入球部への遊技球の入球が、2以上の回数である特定回数発生する場合には、当該特定回数の入球のうちの少なくともいずれか又はその後の前記入球部への入球を契機として、他の所定の入球を契機とした場合よりも前記特定事象が発生し易い状態が生じるようにする易発生手段(第1の実施の形態においては主制御装置71のMPU82におけるステップS1007〜ステップS1008、ステップS1208〜ステップS1209、及びステップS1608〜ステップS1610の処理を実行する機能、第2の実施の形態においては主制御装置71のMPU82におけるステップS1007〜ステップS1008、及びステップS1208〜ステップS1209の処理を実行する機能)と、
を備えていることを特徴とする遊技機。
前記遊技領域を流下する遊技球が入球可能な入球部(第2作動口34)と、
当該入球部に遊技球が入球したことに基づいて進行する遊技の過程において、予め定められた特定事象(V入賞用領域58への入賞)が発生した場合に、遊技状態を遊技者に有利な有利遊技状態(開閉実行モード)に移行させる状態移行手段(主制御装置71のMPU82におけるステップS1216〜ステップS1219、及びステップS1319〜ステップS1322の処理を実行する機能)と、
予め定められた条件の成立下で前記入球部への遊技球の入球が、2以上の回数である特定回数発生する場合には、当該特定回数の入球のうちの少なくともいずれか又はその後の前記入球部への入球を契機として、他の所定の入球を契機とした場合よりも前記特定事象が発生し易い状態が生じるようにする易発生手段(第1の実施の形態においては主制御装置71のMPU82におけるステップS1007〜ステップS1008、ステップS1208〜ステップS1209、及びステップS1608〜ステップS1610の処理を実行する機能、第2の実施の形態においては主制御装置71のMPU82におけるステップS1007〜ステップS1008、及びステップS1208〜ステップS1209の処理を実行する機能)と、
を備えていることを特徴とする遊技機。
特徴1によれば、予め定められた条件の成立下で入球部への遊技球の入球が特定回数発生するように遊技者は操作手段を操作することとなる。特に、特定回数は2以上の回数であるため操作手段を継続して操作しようとする意欲が高まり、さらにはその結果、特定事象が発生し易い状態が生じることとなるため、その継続操作が遊技者の利益に影響することとなる。よって、遊技の興趣向上を図ることが可能となる。
特徴2.前記入球部に遊技球が入球したことに基づいて特別情報を取得する情報取得手段(主制御装置71のMPU82における特図側の保留情報の取得処理を実行する機能)と、
前記情報取得手段により前記特別情報が取得されたことに基づいて、演出実行手段(第1特図表示部38a、図柄表示装置42)にて所定期間に亘って所定演出を実行させる演出実行制御手段(主制御装置71のMPU82における特図変動開始処理を実行する機能、音光制御装置91、表示制御装置92)と、
を備え、
前記特定事象は、前記所定演出が終了する場合又は当該所定演出の終了後に発生するものであり、
前記予め定められた条件は、所定の特別情報に対する前記所定演出が行われ、当該所定の特別情報に対して次の特別情報に対する前記所定演出の実行が可能となるまでに、当該次の特別情報が前記情報取得手段により取得されている事象である特定取得事象が発生していることであり、
前記易発生手段は、前記特定取得事象が前記特定回数に亘って連続して発生する場合に、当該特定回数の入球のうちいずれか又はその後の前記入球部への入球を契機として、他の入球を契機とした場合よりも前記特定事象が発生し易い状態が生じるようにするものであることを特徴とする特徴1に記載の遊技機。
前記情報取得手段により前記特別情報が取得されたことに基づいて、演出実行手段(第1特図表示部38a、図柄表示装置42)にて所定期間に亘って所定演出を実行させる演出実行制御手段(主制御装置71のMPU82における特図変動開始処理を実行する機能、音光制御装置91、表示制御装置92)と、
を備え、
前記特定事象は、前記所定演出が終了する場合又は当該所定演出の終了後に発生するものであり、
前記予め定められた条件は、所定の特別情報に対する前記所定演出が行われ、当該所定の特別情報に対して次の特別情報に対する前記所定演出の実行が可能となるまでに、当該次の特別情報が前記情報取得手段により取得されている事象である特定取得事象が発生していることであり、
前記易発生手段は、前記特定取得事象が前記特定回数に亘って連続して発生する場合に、当該特定回数の入球のうちいずれか又はその後の前記入球部への入球を契機として、他の入球を契機とした場合よりも前記特定事象が発生し易い状態が生じるようにするものであることを特徴とする特徴1に記載の遊技機。
特徴2によれば、所定の特別情報に対して次の特別情報に対する所定演出の実行が可能となるまでに当該次の特別情報の取得を可能とする入球部への入球を発生させることを連続させることにより、遊技者にとって有利な状況となる。これにより、所定演出が実行されている状況であっても操作手段を継続して操作しようとする意欲が高まり、既に説明したように遊技の興趣向上を図ることが可能となる。
特徴3.遊技領域に向けて遊技球を発射すべく操作される操作手段(発射操作装置28)と、
前記遊技領域を流下する遊技球が入球可能な入球部(第2作動口34)と、
遊技球が入球可能な第1状態、及び当該第1状態よりも遊技球が入球しづらい第2状態のそれぞれに遷移可能に設けられた可変入球手段(振分入賞装置37)と、
前記可変入球手段を前記第1状態とした後に前記第2状態に復帰させる可変入球制御を実行する可変入球制御手段(主制御装置71のMPU82におけるステップS1212〜ステップS1215、及びステップS1301〜ステップS1318の処理を実行する機能)と、
前記入球部に遊技球が入球したことに基づいて、前記可変入球制御手段による前記可変入球制御が実行される所定遊技状態(分岐実行モード)に遊技状態を移行させる第1移行手段(主制御装置71のMPU82におけるステップS1207〜ステップS1211の処理を実行する機能)と、
前記可変入球手段に所定のタイミングで遊技球が入球したことに基づいて、遊技状態を遊技者に有利な有利遊技状態(開閉実行モード)に移行させる第2移行手段(主制御装置71のMPU82におけるステップS1319〜ステップS1322の処理を実行する機能)と、
予め定められた条件の成立下で前記所定遊技状態への移行が、2以上の回数である特定回数発生する場合には、当該特定回数の所定遊技状態のうちいずれか又はその後の前記所定遊技状態において前記第1状態となっている前記可変入球手段に入球した遊技球の入球タイミングが、他の所定遊技状態の場合よりも前記所定のタイミングになり易くする易発生手段(第1の実施の形態においては主制御装置71のMPU82におけるステップS1007〜ステップS1008、ステップS1208〜ステップS1209、及びステップS1608〜ステップS1610の処理を実行する機能、第2の実施の形態においては主制御装置71のMPU82におけるステップS1007〜ステップS1008、及びステップS1208〜ステップS1209の処理を実行する機能)と、
を備えていることを特徴とする遊技機。
前記遊技領域を流下する遊技球が入球可能な入球部(第2作動口34)と、
遊技球が入球可能な第1状態、及び当該第1状態よりも遊技球が入球しづらい第2状態のそれぞれに遷移可能に設けられた可変入球手段(振分入賞装置37)と、
前記可変入球手段を前記第1状態とした後に前記第2状態に復帰させる可変入球制御を実行する可変入球制御手段(主制御装置71のMPU82におけるステップS1212〜ステップS1215、及びステップS1301〜ステップS1318の処理を実行する機能)と、
前記入球部に遊技球が入球したことに基づいて、前記可変入球制御手段による前記可変入球制御が実行される所定遊技状態(分岐実行モード)に遊技状態を移行させる第1移行手段(主制御装置71のMPU82におけるステップS1207〜ステップS1211の処理を実行する機能)と、
前記可変入球手段に所定のタイミングで遊技球が入球したことに基づいて、遊技状態を遊技者に有利な有利遊技状態(開閉実行モード)に移行させる第2移行手段(主制御装置71のMPU82におけるステップS1319〜ステップS1322の処理を実行する機能)と、
予め定められた条件の成立下で前記所定遊技状態への移行が、2以上の回数である特定回数発生する場合には、当該特定回数の所定遊技状態のうちいずれか又はその後の前記所定遊技状態において前記第1状態となっている前記可変入球手段に入球した遊技球の入球タイミングが、他の所定遊技状態の場合よりも前記所定のタイミングになり易くする易発生手段(第1の実施の形態においては主制御装置71のMPU82におけるステップS1007〜ステップS1008、ステップS1208〜ステップS1209、及びステップS1608〜ステップS1610の処理を実行する機能、第2の実施の形態においては主制御装置71のMPU82におけるステップS1007〜ステップS1008、及びステップS1208〜ステップS1209の処理を実行する機能)と、
を備えていることを特徴とする遊技機。
特徴3によれば、予め定められた条件の成立下で所定遊技状態への移行が特定回数発生するように遊技者は操作手段を操作することとなる。特に、特定回数は2以上の回数であるため操作手段を継続して操作しようとする意欲が高まり、さらにはその結果、可変入球手段への所定のタイミングでの入球が発生し易くなるため、その継続操作が遊技者の利益に影響することとなる。
さらにまた、所定遊技状態への移行が特定回数発生したとしても、それが有利遊技状態への移行に直結しているわけではなく、可変入球手段への入球をさらに発生させる必要がある。これにより、注目度が高められた状態をより長く維持させることが可能となる。また、所定遊技状態への移行を特定回数発生させることと、可変入球手段への入球を発生させることとは、いずれも操作手段の操作を通じて発生する。つまり、遊技の実行内容が過度に複雑化してしまうことを抑制しながら、注目度を高めることが可能となる。
特徴4.前記入球部に遊技球が入球したことに基づいて特別情報を取得する情報取得手段(主制御装置71のMPU82における特図側の保留情報の取得処理を実行する機能)と、
当該情報取得手段により前記特別情報が取得されたことに基づいて、演出実行手段(第1特図表示部38a、図柄表示装置42)にて所定期間に亘って所定演出を実行させる演出実行制御手段(主制御装置71のMPU82における特図変動開始処理を実行する機能、音光制御装置91、表示制御装置92)と、
を備え、
前記第1移行手段は、前記所定遊技状態に遊技状態を移行させる場合、前記所定演出が終了する場合に当該遊技状態の移行を実行するものであり、
前記予め定められた条件は、所定の特別情報に対する前記所定演出が行われ、当該所定の特別情報に対して次の特別情報に対する前記所定演出の実行が可能となるまでに、当該次の特別情報が前記情報取得手段により取得されている事象である特定取得事象が発生していることであり、
前記易発生手段は、前記特定取得事象が連続して発生している状況において、前記所定遊技状態への移行が前記特定回数行われる場合に、当該特定回数の所定遊技状態のうちいずれか又はその後の前記所定遊技状態において前記第1状態となっている前記可変入球手段に入球した遊技球の入球タイミングが、他の所定遊技状態の場合よりも前記所定のタイミングになり易くするものであることを特徴とする特徴3に記載の遊技機。
当該情報取得手段により前記特別情報が取得されたことに基づいて、演出実行手段(第1特図表示部38a、図柄表示装置42)にて所定期間に亘って所定演出を実行させる演出実行制御手段(主制御装置71のMPU82における特図変動開始処理を実行する機能、音光制御装置91、表示制御装置92)と、
を備え、
前記第1移行手段は、前記所定遊技状態に遊技状態を移行させる場合、前記所定演出が終了する場合に当該遊技状態の移行を実行するものであり、
前記予め定められた条件は、所定の特別情報に対する前記所定演出が行われ、当該所定の特別情報に対して次の特別情報に対する前記所定演出の実行が可能となるまでに、当該次の特別情報が前記情報取得手段により取得されている事象である特定取得事象が発生していることであり、
前記易発生手段は、前記特定取得事象が連続して発生している状況において、前記所定遊技状態への移行が前記特定回数行われる場合に、当該特定回数の所定遊技状態のうちいずれか又はその後の前記所定遊技状態において前記第1状態となっている前記可変入球手段に入球した遊技球の入球タイミングが、他の所定遊技状態の場合よりも前記所定のタイミングになり易くするものであることを特徴とする特徴3に記載の遊技機。
特徴4によれば、所定の特別情報に対して次の特別情報に対する所定演出の実行が可能となるまでに当該次の特別情報の取得を可能とする入球部への入球を発生させることを連続させることにより、遊技者にとって有利な状況となる。これにより、所定演出が実行されている状況であっても操作手段を継続して操作しようとする意欲が高まり、既に説明したように遊技の興趣向上を図ることが可能となる。
特徴5.前記情報取得手段により取得された前記特別情報を予め定められた規定数を上限として記憶する取得情報記憶手段(特図保留エリア102)を備え、
前記演出実行制御手段は、前記取得情報記憶手段に複数の前記特別情報が記憶されている場合には、それら複数の特別情報を順次、前記所定演出の実行対象とするものであり、
前記特定回数の数は、前記規定数以上であることを特徴とする特徴4に記載の遊技機。
前記演出実行制御手段は、前記取得情報記憶手段に複数の前記特別情報が記憶されている場合には、それら複数の特別情報を順次、前記所定演出の実行対象とするものであり、
前記特定回数の数は、前記規定数以上であることを特徴とする特徴4に記載の遊技機。
特徴5によれば、取得情報記憶手段に記憶されている特別情報の数が規定数となるように遊技を行うこととなり、操作手段を継続して操作しようとする意欲を高められる。
特徴6.前記情報取得手段により取得された前記特別情報を予め定められた規定数を上限として記憶する取得情報記憶手段(特図保留エリア102)を備え、
前記演出実行制御手段は、前記取得情報記憶手段に複数の前記特別情報が記憶されている場合には、それら複数の特別情報を順次、前記所定演出の実行対象とするものであり、
前記入球部は、遊技球が入球可能な第1特定状態と、当該第1特定状態よりも遊技球が入球しづらい第2特定状態とに切換可能に構成されており、
前記入球部の状態を制御する受入制御手段(主制御装置71のMPU82における普図普電制御処理を実行する機能)を備え、
当該受入制御手段は、前記入球部を前記第1特定状態と前記第2特定状態との間で切り換える切換モードとして、前記第1特定状態とならない又は単位時間当たりでの前記第1特定状態となる機会が相対的に低い低頻度切換モード(低頻度サポートモード)と、単位時間当たりでの前記第1特定状態となる機会が相対的に高い高頻度切換モード(高頻度サポートモード)とを有しており、
前記高頻度切換モードにおいて前記有利遊技状態に移行した場合に、当該有利遊技状態の終了後における前記切換モードが前記低頻度切換モードとなるようにする第3移行手段(主制御装置71のMPU82におけるステップS1707及びステップS1708の処理を実行する機能)を備え、
前記特定回数の数は、前記規定数以下であることを特徴とする特徴4に記載の遊技機。
前記演出実行制御手段は、前記取得情報記憶手段に複数の前記特別情報が記憶されている場合には、それら複数の特別情報を順次、前記所定演出の実行対象とするものであり、
前記入球部は、遊技球が入球可能な第1特定状態と、当該第1特定状態よりも遊技球が入球しづらい第2特定状態とに切換可能に構成されており、
前記入球部の状態を制御する受入制御手段(主制御装置71のMPU82における普図普電制御処理を実行する機能)を備え、
当該受入制御手段は、前記入球部を前記第1特定状態と前記第2特定状態との間で切り換える切換モードとして、前記第1特定状態とならない又は単位時間当たりでの前記第1特定状態となる機会が相対的に低い低頻度切換モード(低頻度サポートモード)と、単位時間当たりでの前記第1特定状態となる機会が相対的に高い高頻度切換モード(高頻度サポートモード)とを有しており、
前記高頻度切換モードにおいて前記有利遊技状態に移行した場合に、当該有利遊技状態の終了後における前記切換モードが前記低頻度切換モードとなるようにする第3移行手段(主制御装置71のMPU82におけるステップS1707及びステップS1708の処理を実行する機能)を備え、
前記特定回数の数は、前記規定数以下であることを特徴とする特徴4に記載の遊技機。
特徴6によれば、高頻度切換モードにおいて有利遊技状態が発生する前に特別情報が記憶されている数が規定数となるようにしておくことで、有利遊技状態の発生後において低頻度切換モードとなったとしても高頻度切換モード中に記憶させておいた特別情報を利用して、有利遊技状態に移行し易い状況を生じさせることができる。これにより、高頻度切換モードにおいて操作手段の操作を継続しようとする意欲が高められる。
特徴7.前記可変入球手段は、
当該可変入球手段に入球した遊技球が通過可能であるとともに、当該遊技球の通過が、前記有利遊技状態がその後に実行されるための少なくとも一の条件となる有利通過部(V入賞用領域58)と、
当該可変入球手段に入球した遊技球を前記有利通過部に誘導する第1誘導状態、及び当該遊技球を前記有利通過部とは異なる側に誘導する第2誘導状態のそれぞれに遷移可能な誘導手段(回転体59)と、
を備えており、当該誘導手段による遊技球の誘導態様が遊技機前方から視認可能となっており、
前記易発生手段は、前記特定回数の所定遊技状態のうちいずれか又はその後の前記所定遊技状態において前記第1状態となっている前記可変入球手段に入球した遊技球が、他の所定遊技状態の場合よりも、前記第1誘導状態となっている前記誘導手段に到達し易くなるようにするものであることを特徴とする特徴3乃至6のいずれか1に記載の遊技機。
当該可変入球手段に入球した遊技球が通過可能であるとともに、当該遊技球の通過が、前記有利遊技状態がその後に実行されるための少なくとも一の条件となる有利通過部(V入賞用領域58)と、
当該可変入球手段に入球した遊技球を前記有利通過部に誘導する第1誘導状態、及び当該遊技球を前記有利通過部とは異なる側に誘導する第2誘導状態のそれぞれに遷移可能な誘導手段(回転体59)と、
を備えており、当該誘導手段による遊技球の誘導態様が遊技機前方から視認可能となっており、
前記易発生手段は、前記特定回数の所定遊技状態のうちいずれか又はその後の前記所定遊技状態において前記第1状態となっている前記可変入球手段に入球した遊技球が、他の所定遊技状態の場合よりも、前記第1誘導状態となっている前記誘導手段に到達し易くなるようにするものであることを特徴とする特徴3乃至6のいずれか1に記載の遊技機。
特徴7によれば、有利通過部及び誘導手段を有する可変入球手段を備えた構成において、既に説明したような優れた効果を奏することができる。
特徴8.前記易発生手段は、前記特定回数の所定遊技状態のうち少なくとも一の所定遊技状態について、その終了までに要する期間が所定の期間となるようにすることで、当該特定回数の所定遊技状態のうちいずれか又はその後の前記所定遊技状態において前記第1状態となっている前記可変入球手段に入球した遊技球が、他の所定遊技状態の場合よりも、前記第1誘導状態となっている前記誘導手段に到達し易くなるようにするものであることを特徴とする特徴7に記載の遊技機。
特徴8によれば、誘導手段の動作態様を一定のものとしながら、既に説明したような優れた効果を奏することが可能となる。
特徴9.前記入球部に遊技球が入球したことに基づいて特別情報を取得する情報取得手段(主制御装置71のMPU82における特図側の保留情報の取得処理を実行する機能)と、
前記情報取得手段により前記特別情報が取得されたことに基づいて、演出実行手段(第1特図表示部38a、図柄表示装置42)にて所定期間に亘って所定演出を実行させる演出実行制御手段(主制御装置71のMPU82における特図変動開始処理を実行する機能、音光制御装置91、表示制御装置92)と、
を備え、
前記第1移行手段は、前記所定遊技状態に遊技状態を移行させる場合、前記所定演出が終了する場合に当該遊技状態の移行を実行するものであり、
前記予め定められた条件は、所定の特別情報に対する前記所定演出が行われ、当該所定の特別情報に対して次の特別情報に対する前記所定演出の実行が可能となるまでに、当該次の特別情報が前記情報取得手段により取得されている特定取得事象が発生していることであり、
前記易発生手段は、前記特定取得事象が連続して発生している状況において前記所定遊技状態への移行が前記特定回数行われる場合に、前記特定回数の所定遊技状態のうちいずれか又はその後の前記所定遊技状態において前記第1状態となっている前記可変入球手段に入球した遊技球が、他の所定遊技状態の場合よりも、前記第1誘導状態となっている前記誘導手段に到達し易くなるようにするものであることを特徴とする特徴7又は8に記載の遊技機。
前記情報取得手段により前記特別情報が取得されたことに基づいて、演出実行手段(第1特図表示部38a、図柄表示装置42)にて所定期間に亘って所定演出を実行させる演出実行制御手段(主制御装置71のMPU82における特図変動開始処理を実行する機能、音光制御装置91、表示制御装置92)と、
を備え、
前記第1移行手段は、前記所定遊技状態に遊技状態を移行させる場合、前記所定演出が終了する場合に当該遊技状態の移行を実行するものであり、
前記予め定められた条件は、所定の特別情報に対する前記所定演出が行われ、当該所定の特別情報に対して次の特別情報に対する前記所定演出の実行が可能となるまでに、当該次の特別情報が前記情報取得手段により取得されている特定取得事象が発生していることであり、
前記易発生手段は、前記特定取得事象が連続して発生している状況において前記所定遊技状態への移行が前記特定回数行われる場合に、前記特定回数の所定遊技状態のうちいずれか又はその後の前記所定遊技状態において前記第1状態となっている前記可変入球手段に入球した遊技球が、他の所定遊技状態の場合よりも、前記第1誘導状態となっている前記誘導手段に到達し易くなるようにするものであることを特徴とする特徴7又は8に記載の遊技機。
特徴9によれば、所定の特別情報に対して次の特別情報に対する所定演出の実行が可能となるまでに当該次の特別情報の取得を可能とする入球部への入球を発生させることを連続させることにより、遊技者にとって有利な状況となる。これにより、所定演出が実行されている状況であっても操作手段を継続して操作しようとする意欲が高まり、既に説明したように遊技の興趣向上を図ることが可能となる。
特徴10.前記誘導手段は、前記第1誘導状態となっている期間と、前記第2誘導状態となっている期間とが所定の態様で生じる単位誘導動作が繰り返されるように動作するものであり、
前記第1誘導状態となっている期間として、前記特定取得事象が連続して発生する場合において一の前記所定遊技状態中に前記可変入球手段に入球した遊技球の前記誘導手段による誘導先が決定されるまでに要する期間の開始タイミングから次の前記所定遊技状態中に前記可変入球手段に入球した遊技球の前記誘導手段による誘導先が決定されるまでに要する期間の終了タイミングの期間以上である特定期間(当たり期間TW)を有しており、
前記易発生手段は、前記所定演出とそれに続く前記所定遊技状態を1単位の遊技とした場合に当該1単位の遊技が前記特定回数に亘って連続している場合において、前記特定回数のうち最初の回数目の前記所定演出が開始されてから、前記特定回数に対して直前の回数目の前記所定遊技状態中に前記可変入球手段に入球した遊技球が前記誘導手段による誘導先が決定されるまでに要する期間が、前記特定期間の発生周期よりも短い期間となるようにするものであることを特徴とする特徴9に記載の遊技機。
前記第1誘導状態となっている期間として、前記特定取得事象が連続して発生する場合において一の前記所定遊技状態中に前記可変入球手段に入球した遊技球の前記誘導手段による誘導先が決定されるまでに要する期間の開始タイミングから次の前記所定遊技状態中に前記可変入球手段に入球した遊技球の前記誘導手段による誘導先が決定されるまでに要する期間の終了タイミングの期間以上である特定期間(当たり期間TW)を有しており、
前記易発生手段は、前記所定演出とそれに続く前記所定遊技状態を1単位の遊技とした場合に当該1単位の遊技が前記特定回数に亘って連続している場合において、前記特定回数のうち最初の回数目の前記所定演出が開始されてから、前記特定回数に対して直前の回数目の前記所定遊技状態中に前記可変入球手段に入球した遊技球が前記誘導手段による誘導先が決定されるまでに要する期間が、前記特定期間の発生周期よりも短い期間となるようにするものであることを特徴とする特徴9に記載の遊技機。
特徴10によれば、操作手段の操作を通じて、特定取得事象を連続して発生させながら所定遊技状態への移行を特定回数行わせ、さらに当該特定回数の各回の所定遊技状態において可変入球手段への入球を発生させることにより、有利通過部の遊技球の通過を生じさせることが可能となる。よって、操作手段を継続して操作しようとする意欲を好適に高めることが可能となる。
特徴11.前記易発生手段は、前記所定演出及びそれに続く前記所定遊技状態が終了するまでに要する期間が各特別情報において一定となるようにする一定化手段(主制御装置71のMPU82におけるステップS1007〜ステップS1008、及びステップS1208〜ステップS1209の処理を実行する機能)を備え、当該一定化手段による一定化を利用して、前記特定回数の前記所定遊技状態のうちいずれか又はその後の前記所定遊技状態において前記第1状態となっている前記可変入球手段に入球した遊技球が、他の所定遊技状態の場合よりも前記第1誘導状態となっている前記誘導手段に到達し易くなるようにするものであることを特徴とする特徴9又は10に記載の遊技機。
特徴11によれば、誘導手段の動作態様の調整及び、所定演出及びそれに続く所定遊技状態が終了するまでに要する期間の調整を行う必要がないため、処理負荷の軽減を図りながら既に説明したような優れた効果を奏することができる。
特徴12.前記入球部とは別の別入球部(第1作動口33)を備え、
前記情報取得手段は、前記入球部に遊技球が入球したことに基づいて前記特別情報を取得し、さらに前記別入球部に遊技球が入球したことに基づいても前記特別情報を取得するものであり、
前記別入球部に遊技球が入球した場合に前記情報取得手段が取得した特別情報を第1特別情報として、第1規定数を上限として記憶するとともに、前記入球部に遊技球が入球した場合に前記情報取得手段が取得した特別情報を第2特別情報として、第2規定数を上限として記憶する取得情報記憶手段(特図保留エリア102)を備え、
前記演出実行制御手段は、前記取得情報記憶手段に記憶されている前記第1特別情報及び前記第2特別情報のそれぞれを順次、前記所定演出の実行対象とするものであり、
さらに、前記第2特別情報が記憶されている場合には、その記憶されている第2特別情報よりも早いタイミングで前記第1特別情報が前記取得情報記憶手段に記憶されていたとしても当該第2特別情報が前記所定演出の実行対象となるようにする優先手段(主制御装置71のMPU82におけるデータ設定処理を実行する機能)を備えていることを特徴とする特徴11に記載の遊技機。
前記情報取得手段は、前記入球部に遊技球が入球したことに基づいて前記特別情報を取得し、さらに前記別入球部に遊技球が入球したことに基づいても前記特別情報を取得するものであり、
前記別入球部に遊技球が入球した場合に前記情報取得手段が取得した特別情報を第1特別情報として、第1規定数を上限として記憶するとともに、前記入球部に遊技球が入球した場合に前記情報取得手段が取得した特別情報を第2特別情報として、第2規定数を上限として記憶する取得情報記憶手段(特図保留エリア102)を備え、
前記演出実行制御手段は、前記取得情報記憶手段に記憶されている前記第1特別情報及び前記第2特別情報のそれぞれを順次、前記所定演出の実行対象とするものであり、
さらに、前記第2特別情報が記憶されている場合には、その記憶されている第2特別情報よりも早いタイミングで前記第1特別情報が前記取得情報記憶手段に記憶されていたとしても当該第2特別情報が前記所定演出の実行対象となるようにする優先手段(主制御装置71のMPU82におけるデータ設定処理を実行する機能)を備えていることを特徴とする特徴11に記載の遊技機。
特徴12によれば、別入球部への遊技球の入球の発生が、特定回数の所定遊技状態の発生を阻害してしまわないようにすることが可能となる。
特徴13.前記誘導手段の動作位置を検知する位置検知手段(位置検知センサ59f)を備え、
前記易発生手段は、前記位置検知手段の検知結果に基づいて、前記特定回数目の前記所定遊技状態において前記可変入球手段への遊技球の入球が発生した場合に当該遊技球が前記誘導手段により誘導されることとなるタイミングが調整されるようにすることで、前記特定回数目の前記所定遊技状態において前記可変入球手段に入球した遊技球が前記第1誘導状態となっている前記誘導手段に到達するようにするものであることを特徴とする特徴7乃至12のいずれか1に記載の遊技機。
前記易発生手段は、前記位置検知手段の検知結果に基づいて、前記特定回数目の前記所定遊技状態において前記可変入球手段への遊技球の入球が発生した場合に当該遊技球が前記誘導手段により誘導されることとなるタイミングが調整されるようにすることで、前記特定回数目の前記所定遊技状態において前記可変入球手段に入球した遊技球が前記第1誘導状態となっている前記誘導手段に到達するようにするものであることを特徴とする特徴7乃至12のいずれか1に記載の遊技機。
特徴13によれば、誘導手段の動作位置を検知することに基づきタイミングが調整されるようにする構成であるため、予め定められた条件下で特定回数の所定遊技状態が発生し、その特定回数目の所定遊技状態において可変入球手段に遊技球が入球した場合には、有利通過部の遊技球の通過を確実に発生させることが可能となる。また、本構成によれば、所定遊技状態の移行を特定回数に亘って実行させる必要があるため、遊技者の注目度が向上した状態を長く維持させることが可能となる。
特徴14.前記入球部に遊技球が入球したことに基づいて特別情報を取得する情報取得手段(主制御装置71のMPU82における特図側の保留情報の取得処理を実行する機能)と、
前記情報取得手段により前記特別情報が取得されたことに基づいて、演出実行手段(第1特図表示部38a、図柄表示装置42)にて所定期間に亘って所定演出を実行させる演出実行制御手段(主制御装置71のMPU82における特図変動開始処理を実行する機能、音光制御装置91、表示制御装置92)と、
を備え、
前記第1移行手段は、前記所定遊技状態に遊技状態を移行させる場合、前記所定演出が終了する場合に当該遊技状態の移行を実行するものであり、
前記予め定められた条件は、所定の特別情報に対する前記所定演出が行われ、当該所定の特別情報に対して次の特別情報に対する前記所定演出の実行が可能となるまでに、当該次の特別情報が前記情報取得手段により取得されている特定取得事象が発生していることであり、
前記易発生手段は、
前記所定演出及びそれに続く前記所定遊技状態を単位遊技とした場合に当該単位遊技が終了するまでに要する期間が一定の単位期間となるようにする一定化手段(主制御装置71のMPU82におけるステップS1007〜ステップS1008、及びステップS1208〜ステップS1209の処理を実行する機能)と、
前記有利遊技状態の終了後において前記1単位の遊技が前記特定回数に亘って連続して実行される場合に、当該特定回数目の前記所定遊技状態において前記可変入球手段に入球した遊技球が前記第1誘導状態となっている前記誘導手段に到達するように、前記有利遊技状態の終了タイミングを前記位置検知手段の検知結果に基づいて調整する調整手段(主制御装置71のMPU82におけるステップS1608〜ステップS1610の処理を実行する機能)と、
を備えていることを特徴とする特徴13に記載の遊技機。
前記情報取得手段により前記特別情報が取得されたことに基づいて、演出実行手段(第1特図表示部38a、図柄表示装置42)にて所定期間に亘って所定演出を実行させる演出実行制御手段(主制御装置71のMPU82における特図変動開始処理を実行する機能、音光制御装置91、表示制御装置92)と、
を備え、
前記第1移行手段は、前記所定遊技状態に遊技状態を移行させる場合、前記所定演出が終了する場合に当該遊技状態の移行を実行するものであり、
前記予め定められた条件は、所定の特別情報に対する前記所定演出が行われ、当該所定の特別情報に対して次の特別情報に対する前記所定演出の実行が可能となるまでに、当該次の特別情報が前記情報取得手段により取得されている特定取得事象が発生していることであり、
前記易発生手段は、
前記所定演出及びそれに続く前記所定遊技状態を単位遊技とした場合に当該単位遊技が終了するまでに要する期間が一定の単位期間となるようにする一定化手段(主制御装置71のMPU82におけるステップS1007〜ステップS1008、及びステップS1208〜ステップS1209の処理を実行する機能)と、
前記有利遊技状態の終了後において前記1単位の遊技が前記特定回数に亘って連続して実行される場合に、当該特定回数目の前記所定遊技状態において前記可変入球手段に入球した遊技球が前記第1誘導状態となっている前記誘導手段に到達するように、前記有利遊技状態の終了タイミングを前記位置検知手段の検知結果に基づいて調整する調整手段(主制御装置71のMPU82におけるステップS1608〜ステップS1610の処理を実行する機能)と、
を備えていることを特徴とする特徴13に記載の遊技機。
特徴14によれば、有利遊技状態の終了後において所定遊技状態の移行が特定回数行われた場合には、当該特定回数目の所定遊技状態において可変入球手段に遊技球を入球させさえすれば再度、有利遊技状態への移行が発生することとなる。これにより、操作手段の操作を継続して行うことへの意欲を好適に高めることが可能となる。
特徴15.前記遊技領域を流下する遊技球が入球可能な第1所定状態と、当該第1所定状態よりも遊技球が入球しづらい第2所定状態とのそれぞれに遷移可能に設けられた特別入球手段(特電入賞装置32)を備え、
前記有利遊技状態は、前記特別入球手段の前記第1所定状態と前記第2所定状態との間での切換が発生する切換発生期間(ラウンド遊技)と、当該切換発生期間の後に発生するとともに前記特別入球手段の切換が発生しない終了側期間(エンディング期間)と、を有しており、
前記調整手段は、前記終了側期間の終了タイミングを前記位置検知手段の検知結果に基づいて調整するものであることを特徴とする特徴14に記載の遊技機。
前記有利遊技状態は、前記特別入球手段の前記第1所定状態と前記第2所定状態との間での切換が発生する切換発生期間(ラウンド遊技)と、当該切換発生期間の後に発生するとともに前記特別入球手段の切換が発生しない終了側期間(エンディング期間)と、を有しており、
前記調整手段は、前記終了側期間の終了タイミングを前記位置検知手段の検知結果に基づいて調整するものであることを特徴とする特徴14に記載の遊技機。
特徴15によれば、有利遊技状態中における特別入球手段への入球率の影響を低減させながら、既に説明したような優れた効果を奏することが可能となる。
特徴16.前記可変入球手段の入口部分に入球した遊技球を前記誘導手段に導く案内通路に設けられ、当該案内通路の遊技球の通過を阻止又は許容する通過阻止手段(ストッパ部材53b)と、
当該通過阻止手段を、前記案内通路の遊技球の通過を阻止している阻止状態、及び当該案内通路の遊技球の通過を許容している許容状態の間で遷移させる阻止制御手段(主制御装置71のMPU82におけるステップS1213〜ステップS1214、及びステップS1307〜ステップS1308の処理を実行する機能)と、
を備えていることを特徴とする特徴7乃至15のいずれか1に記載の遊技機。
当該通過阻止手段を、前記案内通路の遊技球の通過を阻止している阻止状態、及び当該案内通路の遊技球の通過を許容している許容状態の間で遷移させる阻止制御手段(主制御装置71のMPU82におけるステップS1213〜ステップS1214、及びステップS1307〜ステップS1308の処理を実行する機能)と、
を備えていることを特徴とする特徴7乃至15のいずれか1に記載の遊技機。
特徴16によれば、通過阻止手段が設けられていることにより、可変入球手段に入球した遊技球が誘導手段による誘導が可能となる位置に到達するタイミングを調整し易くなる。よって、予め定められた条件下で所定遊技状態への移行が特定回数行われる場合に、それら特定回数の所定遊技状態のうちいずれか又はその後の所定遊技状態において有利通過部の遊技球の通過を発生させる上でのタイミング調整を行い易くなる。
特徴17.前記通過阻止手段による遊技球の阻止位置よりも上流側から分岐させるようにして、前記案内通路には前記誘導手段側とは異なる側へと遊技球を誘導する排出用分岐通路領域(上流側分岐領域54)が形成されており、
前記案内通路は、前記通過阻止手段が前記阻止状態となっている状況で前記可変入球手段に遊技球が入球した場合、所定個数の遊技球が前記阻止位置に留まるとともに、当該阻止位置に所定個数の遊技球が留まっている状態において前記可変入球手段に新たに入球した遊技球は前記排出用分岐通路領域に導かれるように形成されており、
前記阻止位置に留められた遊技球は、前記通過阻止手段が前記許容状態となった場合に、前記誘導手段側に向けて流下する構成であることを特徴とする特徴16に記載の遊技機。
前記案内通路は、前記通過阻止手段が前記阻止状態となっている状況で前記可変入球手段に遊技球が入球した場合、所定個数の遊技球が前記阻止位置に留まるとともに、当該阻止位置に所定個数の遊技球が留まっている状態において前記可変入球手段に新たに入球した遊技球は前記排出用分岐通路領域に導かれるように形成されており、
前記阻止位置に留められた遊技球は、前記通過阻止手段が前記許容状態となった場合に、前記誘導手段側に向けて流下する構成であることを特徴とする特徴16に記載の遊技機。
特徴17によれば、1回の所定遊技状態において誘導手段による誘導が行われる遊技球数を限定することが可能となるため、予め定められた条件下で所定遊技状態への移行が特定回数行われる場合に、それら特定回数の所定遊技状態のうちいずれか又はその後の所定遊技状態において有利通過部の遊技球の通過を発生させる上でのタイミング調整を行い易くなる。
特徴18.前記阻止制御手段は、前記可変入球手段が前記第1状態となった場合には前記通過阻止手段が前記阻止状態となっており、前記可変入球手段が前記第2状態となった場合に前記通過阻止手段を前記許容状態に遷移させるものであることを特徴とする特徴16又は17に記載の遊技機。
特徴18によれば、1回の所定遊技状態において誘導手段による誘導が行われる位置に遊技球が到達するタイミングを限定することが可能となるため、予め定められた条件下で所定遊技状態への移行が特定回数行われる場合に、それら特定回数の所定遊技状態のうちいずれか又はその後の所定遊技状態において有利通過部の遊技球の通過を発生させる上でのタイミング調整を行い易くなる。
以下に、以上の各特徴を適用し得る遊技機の基本構成を示す。
パチンコ遊技機:遊技者が操作する操作手段と、その操作手段の操作に基づいて遊技球を発射する遊技球発射手段と、その発射された遊技球を所定の遊技領域に導く球通路と、遊技領域内に配置された各遊技部品とを備え、それら各遊技部品のうち所定の通過部を遊技球が通過した場合に遊技者に特典を付与する遊技機。
スロットマシン等の回胴式遊技機:複数の絵柄を可変表示させる絵柄表示装置を備え、始動操作手段の操作に起因して前記複数の絵柄の可変表示が開始され、停止操作手段の操作に起因して又は所定時間経過することにより前記複数の絵柄の可変表示が停止され、その停止後の絵柄に応じて遊技者に特典を付与する遊技機。
10…パチンコ機、28…発射操作装置、32…特電入賞装置、33…別入球部としての第1作動口、34…入球部としての第2作動口、37…可変入球手段としての振分入賞装置、38a…演出実行手段を構成する第1特図表示部、42…演出実行手段を構成する図柄表示装置、54…排出用分岐通路領域としての上流側分岐領域、58…有利通過部としてのV入賞用領域、59…誘導手段としての回転体、59f…位置検知手段としての位置検知センサ、71…主制御装置、82…MPU、91…音光制御装置、92…表示制御装置、102…取得情報記憶手段としての特図保留エリア。
Claims (1)
- 遊技領域に向けて遊技球を発射すべく操作される操作手段と、
前記遊技領域を流下する遊技球が入球可能な入球部と、
遊技球が入球可能な第1状態、及び当該第1状態よりも遊技球が入球しづらい第2状態のそれぞれに切り換え可能に設けられた可変入球手段と、
前記可変入球手段を前記第1状態とした後に前記第2状態に復帰させる可変入球制御を実行する可変入球制御手段と、
前記入球部に遊技球が入球したことに基づいて、前記可変入球制御手段による前記可変入球制御が実行される所定遊技状態に遊技状態を移行させる第1移行手段と、
前記可変入球手段に所定のタイミングで遊技球が入球したことに基づいて、遊技状態を遊技者に有利な有利遊技状態に移行させる第2移行手段と、
を備えた遊技機であって、
前記可変入球手段は、
前記可変入球手段に入球した遊技球が通過可能であり、当該遊技球の通過が、前記有利遊技状態がその後に実行されるための少なくとも一の条件となる有利通過部と、
前記可変入球手段に入球した遊技球を前記有利通過部に誘導する第1誘導状態、及び当該遊技球を前記有利通過部とは異なる側に誘導する第2誘導状態のそれぞれに切り換わり可能な誘導手段と、
を備え、
当該遊技機は、
予め定められた条件の成立下で前記所定遊技状態への移行が、2以上の回数である特定回数発生する場合には、当該特定回数の所定遊技状態のうちいずれか又はその後の前記所定遊技状態において前記第1状態となっている前記可変入球手段に入球した遊技球が、他の所定遊技状態の場合よりも、前記誘導手段により前記有利通過部に誘導され易くなるようにする易発生手段と、
前記入球部に遊技球が入球したことに基づいて、前記所定遊技状態に移行させることなく前記有利遊技状態に遊技状態を移行させる手段と、
を備えていることを特徴とする遊技機。
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