JP2017018443A - 使い捨て下着及び使い捨て下着の製造方法 - Google Patents

使い捨て下着及び使い捨て下着の製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】腹側部材と背側部材との接合部に位置ずれやしわが生じにくい使い捨て下着を、同じ向きに連続的に製造する。【解決手段】流れ方向に1周期毎に股部材4を架け渡されて接合される、並走する2つの積層ウェブ100A,100Bを、股部材4を二つ折りして重ね合わせ、流れ方向に1周期毎に幅方向に亘って接合部5a,5bで接合し、該接合部5a,5bに沿って切断する、使い捨て下着1の製造方法において、並走する2つの前記積層ウェブ100A,100Bを幅方向に亘って接合する前に、当該接合部5a,5bとなる領域又はその周辺の下部を部分的に接合して位置決め用接合部K1,K2を形成する。【選択図】図5

Description

本発明は、パンツ型の使い捨ておむつやパッドホルダーなどの使い捨て下着及び該使い捨て下着の製造方法に関する。
特許文献1には、パンツ型おむつの連続的製造方法として、走行する一幅のウェブに、一対の脚周り弾性部材を、ウェブ中心線に沿ったサインカーブ状に並行させて接合し、該ウェブを一対の該弾性部材の間で切断して二分し、その二分された半ウェブを離間させ、流れ方向の半周期毎に、2つの該半ウェブにパッド部材を腹側と背側の向きを逆にして接合し、2つの該半ウェブを流れ方向と直交する方向に重ね合わせ、両者を流れ方向に半周期毎に接合し、該接合部位で切断して、腹側と背側の向きが逆であるパンツ型おむつを交互に製造する方法が示されている。
特許文献2には、パンツ型おむつの連続的製造方法として、帯状の第1シートの上に、流れ方向に対して蛇行して延びる一対の脚部弾性部材を配置し、その上に第2シートを貼り合わせて形成するシート部材を、一対の該脚部弾性部材の間で切断して二分し、その二分された腹側シート部材と背側シート部材とを離間させ、流れ方向の1周期毎に吸収体を両者に接合し、腹側シート部材と背側シート部材とを流れ方向と直交する方向に重ね合わせて、流れ方向の1周期毎に両者を接合し、接合部で切断して、同じ向きのパンツ型おむつを連続的に製造する方法が示されている。前記シート部材を二分した切断エッジの1周期の形状は、吸収体から流れ方向の両側に離れるに従って、腹側シート部材の外エッジへ近づく方向へ向かった後に該外エッジから離れる方向へ向かう形状となっている。
特開2002−272781号公報 特開2012−100857号公報
特許文献1の製造方法は、流れ方向の半周期毎に、2つの半ウェブに接合するパッド部材の向き及び接合箇所を変える必要があるので、おむつを連続的に製造するための設備が複雑になる。腹側と背側の向きが逆であるパンツ型おむつが交互に製造されるので、製品の向きを揃え直す手間も必要である。
特許文献2の製造方法では、同じ向きのパンツ型おむつが連続的に製造される。しかし、腹側のシート部材及び背側のシート部材は、1周期毎に両者に接合された吸収体間の前記切断エッジが流れ方向に対して蛇行し、且つ、前記切断エッジに沿った脚部弾性部材も蛇行している。そのため、吸収体を接合された腹側のシート部材と背側のシート部材を重ね合わせて接合するときに、接合部の位置決めが困難であり、接合部にしわが生じるなどの問題がある。
前記課題を解決するため、本発明の目的は、腹側部材と背側部材との接合部に位置ずれやしわが生じにくい使い捨て下着、及び、該使い捨て下着を同じ向きに連続的に製造できる製造方法を提供することである。
前記課題を解決するため、本発明の一態様の使い捨て下着は、腹側部材及び背側部材が各中央部に股部材を架け渡されて接合され、前記腹側部材及び前記背側部材が各胴周り方向の両端部に沿った各接合部で互いに接合される使い捨て下着において、前記腹側部材の下端縁は、胴周り方向に略平行な両端ラインと、前記両端ラインから前記中央部へ向かうに従って前記腹側部材の上端縁側へ上昇する一対の傾斜ラインと、前記両傾斜ライン間をつなぐ中央ラインと含み、前記背側部材の下端縁は、胴周り方向に略平行な両端ラインと、前記両端ラインから前記中央部へ向かうに従って前記背側部材の上端縁と反対側へ向かって下降する一対の傾斜ラインと、前記両傾斜ライン間をつなぐ中央ラインとを含み、前記腹側部材の下端縁の周辺には、少なくとも各前記接合部から前記中央部へ延びる第1脚周り弾性部材が配設され、前記背側部材の下端縁の周辺には、少なくとも各前記接合部から前記中央部へ延びる第2脚周り弾性部材が配設され、前記腹側部材及び前記背側部材の各胴周り方向の両端部に沿った前記接合部の一部として又は前記接合部の一部に重なって又は前記接合部の周辺に、前記腹側部材と前記背側部材とを部分的に接合する位置決め用接合部が形成されることを特徴とする。
本発明の他の態様の使い捨て下着は、前記位置決め用接合部が、前記腹側部材及び前記背側部材の各胴周り方向の両端部に沿った前記接合部の下部又はその周辺に形成される。
本発明の更に他の態様の使い捨て下着は、前記腹側部材が胴周り方向に延びる胴周り弾性部材を備えており、前記胴周り弾性部材の少なくとも一部が、前記第1脚周り弾性部材と交差する。
本発明の一態様の使い捨て下着の製造方法は、並走する2つの積層ウェブに、流れ方向に1周期毎に股部材を架け渡して接合し、前記股部材を二つ折りして前記両ウェブを重ね合わせ、流れ方向に1周期毎に前記両ウェブを幅方向に亘って接合し、該接合部に沿って切断する、使い捨て下着の製造方法において、並走する2つの前記積層ウェブは、対向し合う各端縁が、前記各ウェブに接合された前記各股部材間に、流れ方向に対して蛇行する部分を含むと共に、前記各ウェブの対向し合う前記各端縁の周辺に、脚周り弾性部材が配設されており、並走する2つの前記積層ウェブを幅方向に亘って接合する前に、前記接合部となる領域又はその周辺を部分的に接合して位置決めすることを特徴とする。
本発明の他の態様の使い捨て下着の製造方法では、並走する2つの前記積層ウェブを幅方向に亘って接合する前に、前記両ウェブの対向し合う端縁側の端部であって、前記接合部となる領域又はその周辺を部分的に接合して位置決めする。
本発明の更に他の態様の使い捨て下着の製造方法では、少なくとも一つの前記積層ウェブは、流れ方向に配設された胴周り弾性部材を備え、前記胴周り弾性部材の少なくとも一部が前記脚周り弾性部材と交差する。
本発明の更なる詳細、特徴、及び利点は、図面を参照しながら述べる好ましい例示的実施形態についての以下の説明によって、明らかになる。
本発明の一の実施形態の使い捨て下着の正面図である。 該使い捨て下着の背面図である。 該使い捨て下着の腹側部材及び背側部材を形成するための裁断予定線及び伸長状態の弾性部材を示す図である。 該使い捨て下着の弾性部材を伸長した状態での展開図である。 本発明の一の実施形態の使い捨て下着の製造工程を示す図である。
本発明の一の例示的な実施形態について以下に述べる。
図1は、本実施形態に係る使い捨て下着であるパンツ型の使い捨ておむつ1の正面図であり、図2はその背面図である。図3は、使い捨ておむつ1の腹側部材2及び背側部材3を形成するための裁断予定線及び伸長状態の弾性部材を示す図である。図4は、使い捨ておむつ1の各弾性部材が伸長された状態での展開図である。
図1及び図2に示すように、本実施形態の使い捨ておむつ1は、着用時に着用者の腹側に位置する腹側部材2と、背側に位置する背側部材3と、これらの各中央部2c,3cに架け渡されて接合された股部材4とを備える。腹側部材2及び背側部材3は、腹側部材2の胴周り方向の両端部2a,2b及び背側部材3の胴周り方向の両端部3a,3bに沿って形成される両接合部5a,5bで、互いに接合される。両接合部5a,5bの下部及びその周辺には、位置決め用接合部K1,K2が形成されている。腰開口部6は、腹側部材2の上端縁7及び背側部材3の上端縁8に囲まれて形成される。左右の脚開口部9a,9bは、腹側部材2の下端縁10と、背側部材3の下端縁11と、股部材4の左側縁4a又は右側縁4bとに囲まれて形成される。
図1及び図2に示すように、腹側部材2及び背側部材3には、各胴周り方向に胴周り弾性部材12が延在している。腹側部材2の左右の脚開口部9a,9bには、第1脚周り弾性部材13が延在している。背側部材3の左右の脚開口部9a,9bには、第2脚周り弾性部材14が延在している。非弾性領域P1,P2,P3は、それぞれの領域内に延在する各弾性部材12,13,14の張力を消失させた領域である。腹側部材2及び背側部材3の腰開口部6及びその周辺には、腰周りギャザー15が形成されている。腹側部材2及び背側部材3の腰周りギャザー15の下には、胴周りギャザー16が形成されている。腹側部材2の左右の脚開口部9a,9bには、脚周りギャザー17,17が形成されている。背側部材3の左右の脚開口部9a,9bには、脚周りギャザー18,18が形成されている。股部材4の左右の脚開口部9a,9b及びその周辺の股部弾性部材25(すなわち、25a,25b及び25c)が延在する領域には、股部ギャザー19,19が形成されている。
図3に示すように、使い捨ておむつ1の腹側部材2及び背側部材3は、着用時に着用者側に位置する内面シート101と、着用者と反対側に位置する外面シート102とが、それらの間に伸長状態で適宜配置された胴周り弾性部材12、第1脚周り弾性部材13及び第2脚周り弾性部材14を挟んで、貼り合わされた構造を含む積層体を、裁断予定線Cに沿って切り分けることによって形成される。腹側部材2の下端縁10及び背側部材3の下端縁11は、共通の裁断予定線Cで裁断されて形成されるものであり、伸展された状態で突き合わされたときに、一致する。
使い捨ておむつ1の内面シート101及び外面シート102の材料は、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエステル、ナイロン、レーヨン等の化学繊維、綿、セルロース等の天然繊維、又はこれらの組合せなどからなる不織布である。なお、該材料は、不織布に限らず、樹脂フィルム、ティッシュ、伸縮材、若しくは、それらの積層体、又はそれらを適宜つなぎ合わせてシート状としたものでもよい。
図4に示すように、伸展された状態の腹側部材2は、長方形において一長辺の両端を除く部分が内側に略台形状に凹んだ形状をしている。腹側部材2の胴周り方向の両端部2a,2b及び上端縁7は、直線状である。腹側部材2の下端縁10は、一対の両端ライン10a,10aと、一対の傾斜ライン10b,10bと、中央ライン10cを含んでいる。両端ライン10a,10aは、腹側部材2の胴周り方向に略平行であり、両端部2a,2bから接合部5a,5bを少し越えた位置まで延びる。傾斜ライン10b,10bは、両端ライン10a,10aから、腹側部材2の股部材4と重なる領域である中央部2cの左右境界まで、上端縁7側へ次第に上昇して延びる。中央ライン10cは、胴周り方向に略平行であり、両傾斜ライン10b,10b間をつないでいる。
図4に示すように、伸展された状態の背側部材3は、長方形において一長辺の両端を除く部分が外側に略台形状に突出した形状をしている。背側部材3の胴周り方向の両端部3a,3b及び上端縁8は、直線状である。背側部材3の下端縁11は、一対の両端ライン11a,11aと、一対の傾斜ライン11b,11bと、中央ライン11cを含んでいる。両端ライン11a,11aは、背側部材3の胴周り方向に略平行であり、両端部3a,3bから接合部5a,5bを少し越えた位置まで延びる。傾斜ライン11b,11bは、両端ライン11a,11aから、背側部材3の股部材4と重なる領域である中央部3cの左右境界まで、上端縁8と反対側へ次第に下降して(図4においては上昇して)延びる。中央ライン11cは、胴周り方向に略平行であり、両傾斜ライン11b,11b間をつないでいる。
図4に示すように、腹側部材2の胴周り方向ないし左右方向の長さ、すなわち腹側部材2の直線状の上端縁7の長さは、背側部材3の胴周り方向ないし左右方向の長さ、すなわち背側部材3の直線状の上端縁8の長さと略等しい。また、腹側部材2の股上、すなわち腹側部材2の上端縁7から下端縁10までの距離は、両接合部5a,5b付近で最長となり、股部材4と重なる中央部2cの左右境界付近で最短となる。背側部材3の股上、すなわち背側部材3の上端縁8から下端縁11までの距離は、両接合部5a,5b付近で最短となり、股部材4と重なる中央部3cの左右境界付近で最長となる。腹側部材2の両端部2a,2b、背側部材3の両端部3a,3b、及び両部材の接合部5a,5bの各股上は略等しい。腹側部材2の接合部5a,5bでの股上と腹側部材2の中央部2cの左右境界での股上との差、及び、背側部材3の中央部3cの左右境界での股上と背側部材3の接合部5a,5bでの股上との差は、大人用の使い捨ておむつでは、3〜12cmであり、より望ましくは5〜9cmである。
図4に示すように、股部材4は、腹側部材2及び背側部材3の各中央部2c、3cの内面シート101,101に接合される。内面シート101が使い捨ておむつ1の内側になるように股部材4を二つ折りして、腹側部材2の両端部2a,2bを、背側部材3の両端部3a,3bにそれぞれ重ね合わせる。重ね合わせた両端部2a,3a及び2b,3bに沿って接合部5a,5bが形成される。接合部5a,5bは、接着剤による接着、ヒートシール、超音波シール等の様々なシール方法で形成することができる。接合部5a,5bは、腹側部材2及び背側部材3の上端縁7,8と下端縁の平行な両端ライン10a,10b,11a,11bとの間の領域に形成される。そのため、両端部2a,2b,3a,3bの上下長全体に沿って、且つ十分な幅で、接合部5a,5bを形成することができる。接合部5a,5bは、両端部2a,2b,3a,3bの上下長全体に亘って間欠的に形成される。なお、接合部5a,5bは、これに限られず、両端部2a,2b,3a,3bの上下長全体に亘って連続的に形成されてもよい。
図4に示すように、腹側部材2及び背側部材3の胴周り方向の両端部2a,3a及び2b,3bに沿って形成された接合部5a,5bの下部及びその周辺には、接合部5a,5bの一部に重なって形成された位置決め用接合部K1,K2が形成されている。位置決め用接合部K1は端部2a,3aに接しておらず、位置決め用接合部K2は端部2b,3bに接していない。なお、これに限らず、位置決め用接合部は、前記各端部に接していてもよい。また、位置決め用接合部は、接合部5a,5bに重ならずに、接合部5a,5bの一部として形成されてもよい。また、位置決め用接合部は、接合部5a,5bに重ならずに、接合部5a,5bの周辺に形成されてもよい。
図3及び図4に示すように、胴周り弾性部材12,第1脚周り弾性部材13,及び第2脚周り弾性部材14は、いずれも、一群の複数の糸状の弾性部材である。各糸状の弾性部材は、伸長された状態で、腹側部材2及び背側部材3を構成する内面シート101又は外面シート102上に適宜配置されて接着される。両シート101,102は、各弾性部材を間に挟んで、貼り合わされる。
図3及び図4に示すように、胴周り弾性部材12は、胴周り弾性部材12a,12b,12c,12d,12e,及び12fを含んでいる。胴周り弾性部材12a,12b,及び12cは、腹側部材2の胴周り方向に伸長された状態で配置されている。図3に示すように、胴周り弾性部材12cは裁断予定線Cを横切る。そのため、胴周り弾性部材12cの一部は、背側部材3の中央ライン11cの周辺に延在している。
図3及び図4に示すように、胴周り弾性部材12d,12e,及び12fは、背側部材3の胴周り方向に伸長された状態で配置されている。背側部材3の胴周り弾性部材12d,12e,及び12fの配置された領域の上下長、すなわち胴周り方向と垂直な方向の長さは、それぞれ、腹側部材2の胴周り弾性部材12a,12b,及び12cの配置された領域の上下長と略等しい。
腹側部材2の胴周り弾性部材12a、12b、及び12cの中で、構成要素の糸状の各弾性部材の配列間隔は、胴周り弾性部材12aが最も狭く、胴周り弾性部材12bが2番目に狭く、胴周り弾性部材12cが最も広い。背側部材3の胴周り弾性部材12d,12e,及び12fの該配列間隔は、それぞれ、腹側部材2の胴周り弾性部材12a,12b,及び12cの該配列間隔と略等しい。胴周り弾性部材12の配列間隔は、上記に限られず、着用者の身体各部の形状を考慮して密着性や外観性の向上を図るために適宜調整することができる。
本実施形態では、腹側部材2の胴周り弾性部材12は、背側部材3の胴周り弾性部材12よりも高い張力を有している。腹側部材2及び背側部材3は、胴周り方向の長さが略等しく、股上も略等しい。図1に示すように、腹側部材2が背側部材3よりも胴周り方向に縮んで、接合部5a,5bが使い捨ておむつ1の腹側部材2の側すなわち正面側に現れる。
図3及び図4に示すように、第1脚周り弾性部材13は、腹側部材2の左右の脚開口部9a,9bを形成する下端縁10に沿って延びるのではなく、腹側部材2の両接合部5a,5bの下部から胴周り方向の中央まで上端縁7側へ上昇して延在している。第1脚周り弾性部材13は、各接合部5a,5bの下部から、胴周り弾性部材12aが配置された領域の中央へ向かう方向に、略直線状に延びている。第1脚周り弾性部材が延在する、腹側部材2の股部材4と重なる領域及びその周辺の脚開口部9a,9bの領域は、着用者へのフィット性が良い。第1脚周り弾性部材13の中央部分は、緩やかな曲線状である。第1脚周り弾性部材13を構成する各糸状の弾性部材は、並行しており、配列間隔が略等しいが、これに限らず、並行してなくてもよく、配列間隔が等しくなくてもよい。
図3及び図4に示すように、第2脚周り弾性部材14は、背側部材3の両接合部5a,5の下部から中央ライン11cまで上端縁8と反対側へ下降して延在している。第2脚周り弾性部材14は、各接合部5a,5bの下部から、中央ライン11cの左右端部まで、略直線状に延びている。背側部材3の第2脚周り弾性部材14が延在する領域は、着用者へのフィット性が良い。第2脚周り弾性部材14は、背側部材3の股部材4と重なる中央部3c及びその左右周辺の領域で、胴周り弾性部材12cと交差している。図3に示すように、第2脚周り弾性部材14は、裁断予定線Cを横切る。そのため、第2脚周り弾性部材14の一部は、腹側部材2の中央部2cの領域に延在している。なお、第2脚周り弾性部材14を構成する各糸状の弾性部材は、並行しており、配列間隔が略等しいが、これに限らず、並行してなくてもよく、配列間隔が等しくなくてもよい。
胴周り弾性部材12,第1脚周り弾性部材13,及び第2脚周り弾性部材14を構成する各糸状の弾性部材は、天然ゴム、ポリウレタン系樹脂、伸縮性ホットメルト等の伸縮可能な材料により形成される。なお、各弾性部材12,13,14は、糸状の弾性部材に限らず、帯状やシート状の弾性部材を使用してもよい。また、腹側部材2又は背側部材3全体を伸縮性シートなどの素材で形成してもよい。シート状の弾性部材を使用する場合や、腹側部材2又は背側部材3全体を伸縮性シートで形成する場合には、張力が各弾性部材12,13、及び14の延在する方向に働くようにする必要がある。
図3及び図4において、非弾性領域P1、P2及びP3は、領域内の弾性部材の張力を消失させた領域である。弾性部材の張力を消失させる加工としては、例えば、多数の凸部やカッター刃等による弾性部材の切断や、熱シール等、適宜選択して行ってよい。
図3及び図4に示すように、非弾性領域P1は、腹側部材2の胴周り方向の中央に、上端縁7側に頂点を有する三角形状に形成されている。非弾性領域P1を形成することによって、腹側部材2は、腰開口部6から下方の脚開口部9a,9bへ向かうに従って、胴周り弾性部材12の張力を有する部分の長さが短くなる。そのため、図1に示すように、腹側部材2は、腰開口部6が縮んで、腰開口部6から下方の脚開口部9a,9bへ向かって緩やかに広がる形状となるので、使い捨ておむつ1は、フィット性が良い。
図1から図3に示すように、非弾性領域P1によって、第1脚周り弾性部材13は、その中央に三角形状に張力を消失した部分を形成され、張力を有する部分を中央で分断されている。しかし、左右の接合部5a,5bの下部から中央まで上端縁7側へ上昇して延びる略直線状部分には、非弾性領域がない。第1脚周り弾性部材13の左右に分断された張力を有する部分同士が、左接合部5aの下部から中央まで上端縁7側へ略直線状に上昇する方向の張力と、右接合部5bの下部から中央まで上端縁7側へ略直線状に上昇する方向の張力とで引き合うことによって、腹側部材2の中央部を引き下げる力を生じさせている。これにより、図1に示すように、使い捨ておむつ1は、腹側部材2の上端縁7が、その中央部7aを最下方位置として、背側部材3の上端縁8よりも下がっている。
図2から図4に示すように、非弾性領域P3は、背側部材3の胴周り方向の中央に、上端縁8側を頂点とする略三角形と、該三角形の底辺と同幅の略長方形とを結合した形状、言わばホームベース形状に形成されている。非弾性領域P3を形成することによって、背側部材3は、腰開口部6から下方の脚開口部9a,9bへ向かうに従って、胴周り弾性部材12の張力を有する部分の長さが短くなる。そのため、背側部材3は、腰開口部6が縮んで、腰開口部6から下方の脚開口部9a,9bへ向かって緩やかに広がる形状となるので、使い捨ておむつ1は、フィット性が良い。
図4に示すように、非弾性領域P1,P2,及びP3は、腹側部材2及び背側部材3に股部材4が接合されたときに、股部材4に配置される吸収体20の内側となる位置に、形成されている。非弾性領域P1,P2,及びP3によって、吸収体20を配置される領域に含まれる弾性部材の主要な部分は、張力を消失されている。これにより、弾性部材の張力より吸収体20が変形したり縮んだりするのが抑制される。
図1及び図2に示すように、腰周りギャザー15,15は、使い捨ておむつ1の腰開口部6を着用者に適度に密着させて、おむつ1のずり下がりや、腰開口部6からの排泄物等の漏れを防止する。胴周りギャザー16,16は、使い捨ておむつ1の腹側部材2及び背側部材3を着用者に適度に密着させ、かつ、股部材4及び吸収体20の変形を抑制して、おむつのフィット性を高め、排泄物等の漏れを防止する。脚周りギャザー17,17及び18,18は、使い捨ておむつ1の左右の脚開口部9a,9bを着用者に適度に密着させ、脚開口部9a,9bからの排泄物等の漏れを防止する。
図4に示すように、股部材4の本体である股部シート4は、腹側部材2の中央部2cと背側部材3の中央部3cとに架け渡されて、各内面シート101上に接合される。股部シート4は、腹側部材2と背側部材3を架け渡す方向を長手方向とする、略長方形状である。なお、股部シート4の形状は、略長方形状に限られず、腹側端縁又は背側端縁が曲線である帯状であってもよい。股部シート4は、腹側部材2に重なる面のほぼ全面である腹側接合部J1、及び、背側部材3に重なる面のほぼ全面である背側接合部J2を、それぞれ腹側部材2及び背側部材3に接着剤で接合される。股部シート4の材料は、不織布を使用しているが、これに限らず、腹側部材2及び背側部材3の内面シート101及び外面シート102と同様の材料を使用することができる。股部材4が腹側部材2又は背側部材3に接合される位置及び大きさは、前記したものに限られず、おむつのサイズや形状に合わせて適宜変更してよい。
図4に示すように、吸収体20は、股部シート4の中央に配置される。吸収体20の長手方向の長さは、股部シート4の長手方向の長さより少し短い。吸収体20の長さは、着用者の鼠蹊部上端から仙骨上端までの長さが好ましい。吸収体20の腹側の最大幅は、着用者の鼠蹊部の幅に合わせることが好ましい。吸収体20の背側の最大幅は、腹側の最大幅と同じであるが、これに限らず、腹側の最大幅より大きくしてもよい。吸収体20は、砂時計形状に形成されている。吸収体20は、吸収紙、綿状パルプ、高分子吸収材などの組合せで構成されており、尿や血液などの液状体を素早く吸収して、内部に保持する。
図4に示すように、股部弾性部材25は、股部側縁弾性部材25a、腹側接続弾性部材25b、股部底弾性部材25cを含んでいる。本実施形態では、股部側縁弾性部材25aが左右2本ずつ、腹側接続弾性部材25bが左右1本ずつ、股部底弾性部材25cが左右1本ずつであるが、これに限られない。股部弾性部材25はいずれも、股部シート4の長手方向に伸長された状態で配置される。各股部弾性部材25の破線で示した部分は、伸張された状態の各股部弾性部材25が股部シート4と接着剤などで接合される部分であり、張力を有する部分である。股部弾性部材25は、胴周り弾性部材12、第1脚周り弾性部材13、及び第2脚周り弾性部材14よりも、高い張力を有している。股部弾性部材25のうち、腹側接続弾性部材25bは、最も高い張力を有している。
図1に示すように、腹側部材2に接続された腹側接続弾性部材25bの張力は、腹側部材2の胴周り弾性部材12及び第1脚周り弾性部材13に対して横切る方向に働いて、腹側部材2を股部材4側に引き寄せるので、腹側部材2の上端縁7の中央部7aを引き下げる。
使い捨ておむつ1が着用者に着用されるとき、股部材4の一対の腹側接続弾性部材25b,25bが腹側部材2に接続されており、腹側部材2と股部材4は互いに引き合うので、着用者へのフィット性が高い。一対の腹側接続弾性部材25b,25bは、吸収体20の腹側の最大幅部分の両外縁に位置しており、着用者の鼠蹊部の両外側に位置する。股部材4の左右側部は、股部側縁弾性部材25a及び腹側接続弾性部材25bが股部材4の長手方向に沿って接合されており、ギャザーが形成される。股部材4のギャザーを形成された左右側部は、腹側部材2に接続された腹側接続弾性部材25bの張力により、両側壁のように立ち上がり、立体ギャザーの機能を発揮する。股部側縁弾性部材25aは腹側部材2にも背側部材3にも接続されていないので、股部材4の幅は、着用者の体形や動きに応じて伸縮可能である。このようにして、股部材4は、着用者の腹側から股間にかけての部分の側面及び底面を覆う立体的な形状となり、フィット性が高い。股部材4は、股部側縁弾性部材25a、腹側接続弾性部材25bの張力によって立体的形状を維持し、股部材4の左右側縁4a,4bからの排泄物の漏れを防止できる。
図4に示すように、股部材4の背側部材3に接合される部分は、吸収体20の背側の最大幅よりも広い幅を有している。股部弾性部材25は背側部材3に接続されていないので、着用者の動きによる股部弾性部材25が収縮しても、股部材4の背側部材3に接合された部分が動かない。これより、図2に示すように、使い捨ておむつ1は、股部材4の背側の広い幅を着用者の臀部を覆うために使用することができる。
図4に示すように、股部底弾性部材25cは、吸収体20の最小幅部分と最大幅部分との隙間領域に接合され、ギャザーを形成して、股部材4の底部のダブつきを抑え、着用者にフィットさせる。また、股部材4の底部の形状を安定させる。なお、股部底弾性部材25cは左右に1本ずつに限らず、複数本形成してもよい。また、吸収体20の最小幅部分と最大幅部分との隙間領域が小さい場合には、股部底弾性部材25cは無くてもよい。
股部弾性部材25は、胴周り弾性部材12,第1脚周り弾性部材13,第2脚周り弾性部材14と同様に、天然ゴム、ポリウレタン樹脂、伸縮性のホットメルト等の伸縮可能な糸状の材料により形成される。また、糸状の弾性部材だけでなく、帯状やシート状の弾性部材を使用することも可能である。また、股部ギャザー19が形成される領域全体を伸縮性シートなどの素材で形成してもよい。シート状の弾性部材を使用する場合や、股部ギャザー19が形成される領域全体を伸縮性シートで形成する場合には、張力が、糸状の各股部弾性部材25の延在する方向に働くようにする必要がある。
次に、本発明の一の実施形態に係る使い捨て下着の製造方法について説明する。
本実施形態の使い捨て下着1の製造工程の前工程として、図3に示すように、内面シート101又は外面シート102に、各弾性部材12,13,14を適宜配置して接着する。このとき、糸状の各弾性部材の表面に接着剤等が塗布されていてもよいし、スプレーコート等により、内面シート101及び外面シート102の弾性部材を挟む面に接着剤を塗布されていてもよい。糸状の各弾性部材は、それぞれ、必要となる張力に応じて伸長された状態で、内面シート101及び外面シート102に接合される。次に、各弾性部材12,13,14を間に挟んで、内面シート101及び外面シート102を貼り合わせて、積層ウェブを形成する。次に、積層ウェブに、弾性部材12,13,又は14の一部の張力を消失させる加工を行って、非弾性領域P1、P2,P3を形成する。弾性部材の張力を消失させる加工としては、例えば、多数の凸部やカッター刃等による弾性部材の切断や、熱シール等、適宜選択して行ってよい。この積層ウェブは、図3に示した1周期の積層体が、図3の左右方向である流れ方向に連続したものである。図3に示された端部2a,3a及び端部2b,3bは、積層ウェブを1周期毎に切断するときの切断線の位置となる。次に、該積層ウェブを裁断予定線Cに沿って切断して、腹側部材2の連続する半積層ウェブと、背側部材3の連続する半積層ウェブとに切り分ける。
次に、図4に示すように、腹側部材2の半積層ウェブと、背側部材3の半積層ウェブとの間隔を広げる。次に、使い捨ておむつ1の胴周り方向ないし左右方向の両端部2a,2b間の距離及び両端部3a,3b間の距離を1周期として、流れ方向に1周期毎の間隔をあけて、股部材4の一方の端部が腹側部材2の連続する半積層ウェブに、他方の端部が背側部材3の連続する半積層ウェブに、ホットメルト等の接着剤によって接合される。これにより、図4に示すように伸展された状態の使い捨て下着1が、図4の左右方向である流れ方向に連続する連続体が形成される。なお、図4には、腹側部材2と背側部材3を重ね合わせて接合する接合部5a,5bとなる箇所が示されている。また、接合部5a,5bを形成する前に、腹側部材2と背側部材3を部分的に接合する位置決め用接合部K1,K2となる箇所が、対向し合う下端縁10及び下端縁11の端部に、接合部5a,5bとなる箇所の一部に重なって示されている。
次に、本発明の一の実施形態の使い捨て下着1の製造方法について説明する。図5は、本実施形態の使い捨て下着1の製造工程を示す図である。図5において、矢印MDは、機械方向であり、ウェブの流れ方向を示している。矢印CDは、矢印MDに直交する方向であり、ウェブの幅方向を示している。流れ方向の1周期の長さは、1つの使い捨て下着1の腹側部材2及び背側部材3の各上端縁7,8の長さである。図5においては、各弾性部材、非弾性領域などが適宜省略されている。
図5に示す工程(a)においては、流れ方向に腹側部材2の連続する半積層ウェブ100A及び背側部材3の連続する半積層ウェブ100Bが、並走しており、且つ、流れ方向の1周期毎に、各股部材4が同じ向き且つ同じ接合位置で接合されている。
この半積層ウェブ100Aは、各股部材4を接合された部分の間に、対向する半積層ウェブ100Bへ向かって突出する部分が存在する。この突出部分には、流れ方向に対して蛇行する第1脚周り弾性部材13が延在している。また、半積層ウェブ100Bは、各股部材4を接合された部分の間に、凹んだ部分が存在する。この凹んだ部分には、流れ方向に対して蛇行する第2脚周り弾性部材14が延在している。流れ方向に直交する方向に股部材4を二つ折りして、腹側部材2の連続する半積層ウェブ100Aを、背側部材3の連続する半積層ウェブ100Bに重ね合わせるときに、次の問題があることを本発明者は発見した。すなわち、半積層ウェブ100Aの前記突出部分は、ウェブを搬送する際の流れ方向(MD方向)及び幅方向(CD方向)の張力が上手く働かない。更に、前記突出部分は、流れ方向に対して蛇行する第1脚周り弾性部材13の張力が働くので、依れやしわが生じてしまう。そのため、半積層ウェブ100Aの上端縁7を半積層ウェブ100Bの上端縁8に合わせたときに、半積層ウェブ100Aの下端縁の両端ライン10aは、半積層ウェブ100Bの下端縁の両端ライン11aに合わず、位置がずれたり、しわが生じてしまい、ひいては接合部を上手く形成できないという問題がある。
かかる問題を解決するため、本発明の製造方法の本実施形態においては、図5に示す工程(b)において、流れ方向の1周期毎に、半積層ウェブ100Aの腹側部材2の両端部2a,2bの下端縁10a,10aを、半積層ウェブ100Bの背側部材3の両端部3a,3bの下端縁11a,11aに合わせるように位置決めして、半積層ウェブ100Aを半積層ウェブ100Bに重ねる。このとき、腹側部材2の両端部2a,2bの上端縁7は、背側部材3の両端部3a,3bの上端縁8に合わされていない。
次に、図5に示す工程(c)においては、流れ方向の1周期毎に、半積層ウェブ100Aの腹側部材2の両端部2a,2bの下端縁10a,10aを、半積層ウェブ100Bの背側部材3の両端部3a,3bの下端縁11a,11aに合わせた箇所を、部分的に接合する。部分的に接合する方法としては、例えば、流れ方向の1周期毎に、半積層ウェブ100A及び100Bの重ね合わせた腹側部材2及び背側部材3の下端縁10a,11a及びその周辺であって、隣接する両端部2a,3a及び2b,3bを挟んだ位置に、1箇所ずつヒートシールを行う。このようにして、流れ方向の1周期毎に、半積層ウェブ100Aの腹側部材2及び半積層ウェブ100Bの背側部材3の流れ方向の両端部2a,2b及び3a,3b並びにそれらの周辺であって、腹側部材2及び背側部材3の対向し合う端縁近くの部分を接合した、位置決め用接合部K1,K2が形成される。
次に、図5に示す工程(d)においては、半積層ウェブ100Aの腹側部材2の上端縁7を半積層ウェブ100Bの背側部材3の上端縁8へ向かって伸ばして、腹側部材2の上端縁7を、背側部材3の上端縁8に合わせる。
次に、図5に示す工程(e)においては、半積層ウェブ100Aの腹側部材2及び半積層ウェブ100Bの背側部材3の互いに合わせた両端部2aと3a、及び2bと3bの両側に沿って、超音波シール、熱シール、接着剤(ホットメルト)等により、接合部5a,5bを形成する。これら接合部5a,5bにより、流れ方向の1周期毎に、半積層ウェブ100Aの腹側部材2と半積層ウェブ100Bの背側部材3が互いに接合される。
次に、図5に示す工程(f)においては、流れ方向の1周期毎に、接合部5a,5bにより接合された半積層ウェブ100Aの腹側部材2及び半積層ウェブ100Bの背側部材3を、各接合部5a,5bの略中央で切断する。これにより、使い捨て下着1が同じ向きに1つずつに分離されて、製造される。なお、流れ方向の1周期毎に切断したとき、弾性部材12,13,14が縮むので、図4に示すように、接合部5aと端部2aとの間、接合部5aと端部3aとの間、接合部5bと端部2bとの間、及び、接合部5bと端部3bとの間には、弾性部材12,13,14がなくなる。なお、これらの領域に、弾性部材12,13,14が残っていても良い。
本発明の位置決め用接合部は、本実施形態の位置決め用接合部K1,K2に限られず、重ね合わせた半積層ウェブ100A及び100Bを位置決めして、半積層ウェブ100Aの腹側部材2の上端縁7を、半積層ウェブ100Bの背側部材3の上端縁8へ向かって伸ばして、腹側部材2の上端縁7を背側部材3の上端縁8に合わせることができればよい。位置決め用接合部を形成する位置、範囲、及び接合方法は、適宜選択すればよい。例えば、流れ方向の1周期毎に、半積層ウェブ100A及び100Bの重ね合わせた腹側部材2及び背側部材3の下部10a,11a及びその周辺であって、隣接する両端部2a,3a及び2b,3bを横切る位置決め用接合部を形成してもよい。また、複数の小さな位置決め用接合部を形成してもよい。接合の方法は、ヒートシールに限られず、超音波シール、ホットメルト接着剤などにより接合してもよい。
上述のように、本実施形態の使い捨ておむつ1の製造方法によれば、接合部5a,5bに位置ずれやしわが生じにくい使い捨て下着1を、同じ向きに連続して製造することができる。
前述した実施形態は本発明の例示的な実施形態であり、本発明は、以上に説明した各実施形態等によって限定されることはない。
本発明は、資材から一部を取り除くことのないトリムレス製法によるパンツ型の使い捨ておむつやパッドホルダーを、同じ向きに連続的に製造するために有用である。
1 使い捨ておむつ
2 腹側部材
3 背側部材
4 股部材
5a,5b 接合部
7 腹側部材の上端縁
8 背側部材の上端縁
10 腹側部材の下端縁
11 背側部材の下端縁
12 胴周り弾性部材
13 第1脚周り弾性部材
14 第2脚周り弾性部材
K1,K2 位置決め用接合部
前記課題を解決するため、本発明の一態様の使い捨て下着は、腹側部材及び背側部材各中央部に股部材架け渡されて接合されており、前記腹側部材及び前記背側部材が各胴周り方向の両端部に沿った各接合部で互いに接合されており、前記腹側部材の下端縁は、胴周り方向に略平行な両端ラインと、前記両端ラインから前記中央部へ向かうに従って前記腹側部材の上端縁側へ上昇する形状の一対の傾斜ラインと、前記両傾斜ライン間をつなぐ中央ラインと含み、前記背側部材の下端縁は、胴周り方向に略平行な両端ラインと、前記両端ラインから前記中央部へ向かうに従って前記背側部材の上端縁と反対側へ向かって下降する形状の一対の傾斜ラインと、前記両傾斜ライン間をつなぐ中央ラインとを含み、 前記腹側部材の下端縁の周辺には、少なくとも各前記接合部から前記中央部へ延びる第1脚周り弾性部材が配設されており、前記背側部材の下端縁の周辺には、少なくとも各前記接合部から前記中央部へ延びる第2脚周り弾性部材が配設されており、前記腹側部材及び前記背側部材の両方の前記下端縁の周辺のみに、前記接合部の一部に重なって又は前記接合部の周辺に、前記腹側部材と前記背側部材とを部分的に接合する位置決め用接合部が形成されていることを特徴とする。
本発明の一態様の使い捨て下着の製造方法は、流れ方向に周期的に腹側部材の連続する積層ウェブと、流れ方向に周期的に背側部材の連続する積層ウェブとを、前記腹側部材の下端縁及び前記背側部材の下端縁を互いに対向させると共に互いに離間させた状態で、並走させる。互いに離間して並走する2つの前記積層ウェブに、流れ方向に1周期毎に股部材を架け渡して接合する。前記股部材を二つ折りして前記両ウェブを重ね合わせる。流れ方向に1周期毎に前記両ウェブを幅方向に亘って接合する。前記両ウェブを該接合部に沿って切断する。このような使い捨て下着の製造方法において、互いに離間して並走する2つの前記積層ウェブは、対向し合う前記各下端縁が、前記各ウェブに接合された前記各股部材間に、流れ方向に対して蛇行する部分を含むと共に、前記各ウェブの対向し合う前記各下端縁の周辺に、脚周り弾性部材が配設されている。前記両ウェブを幅方向に亘って接合する前に、前記両ウェブの重ね合わせた前記腹側部材の下端縁及び前記背側部材の下端縁の周辺のみに、前記接合部となる領域の一部に重なって又はその周辺に、前記両ウェブを部分的に接合する位置決め用接合部を形成する

Claims (6)

  1. 腹側部材及び背側部材が各中央部に股部材を架け渡されて接合され、前記腹側部材及び前記背側部材が各胴周り方向の両端部に沿った各接合部で互いに接合される使い捨て下着において、
    前記腹側部材の下端縁は、胴周り方向に略平行な両端ラインと、前記両端ラインから前記中央部へ向かうに従って前記腹側部材の上端縁側へ上昇する一対の傾斜ラインと、前記両傾斜ライン間をつなぐ中央ラインと含み、
    前記背側部材の下端縁は、胴周り方向に略平行な両端ラインと、前記両端ラインから前記中央部へ向かうに従って前記背側部材の上端縁と反対側へ向かって下降する一対の傾斜ラインと、前記両傾斜ライン間をつなぐ中央ラインとを含み、
    前記腹側部材の下端縁の周辺には、少なくとも各前記接合部から前記中央部へ延びる第1脚周り弾性部材が配設され、
    前記背側部材の下端縁の周辺には、少なくとも各前記接合部から前記中央部へ延びる第2脚周り弾性部材が配設され、
    前記腹側部材及び前記背側部材の各胴周り方向の両端部に沿った前記接合部の一部として又は前記接合部の一部に重なって又は前記接合部の周辺に、前記腹側部材と前記背側部材とを部分的に接合する位置決め用接合部が形成されることを特徴とする使い捨て下着。
  2. 前記位置決め用接合部が、前記腹側部材及び前記背側部材の各胴周り方向の両端部に沿った前記接合部の下部又はその周辺に形成されることを特徴とする請求項1に記載の使い捨て下着。
  3. 前記腹側部材が、胴周り方向に延びる胴周り弾性部材を備えており、前記胴周り弾性部材の少なくとも一部が、前記第1脚周り弾性部材と交差することを特徴とする請求項1に記載の使い捨て下着。
  4. 並走する2つの積層ウェブに、流れ方向に1周期毎に股部材を架け渡して接合し、前記股部材を二つ折りして前記両ウェブを重ね合わせ、流れ方向に1周期毎に前記両ウェブを幅方向に亘って接合し、該接合部に沿って切断する、使い捨て下着の製造方法において、
    並走する2つの前記積層ウェブは、対向し合う各端縁が、前記各ウェブに接合された前記各股部材間に、流れ方向に対して蛇行する部分を含むと共に、前記各ウェブの対向し合う前記各端縁の周辺に、脚周り弾性部材が配設されており、
    並走する2つの前記積層ウェブを幅方向に亘って接合する前に、前記接合部となる領域又はその周辺を部分的に接合して位置決めすることを特徴とする使い捨て下着の製造方法。
  5. 並走する2つの前記積層ウェブを幅方向に亘って接合する前に、前記両ウェブの対向し合う端縁側の端部であって、前記接合部となる領域又はその周辺を部分的に接合して位置決めすることを特徴とする請求項4に記載の使い捨て下着の製造方法。
  6. 少なくとも一つの前記積層ウェブは、流れ方向に配設された胴周り弾性部材を備え、前記胴周り弾性部材の少なくとも一部が前記脚周り弾性部材と交差することを特徴とする請求項4に記載の使い捨て下着の製造方法。

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