JP2017017937A - 太陽電池モジュール設置用架台 - Google Patents

太陽電池モジュール設置用架台 Download PDF

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Abstract

【課題】傾斜した地盤(特に、東西方向に傾斜した地盤)において容易に組み付けることができる上、構造強度が高く、長期間に亘って使用可能な太陽電池モジュール設置用架台を提供する。【解決手段】太陽電池モジュール設置用架台1は、上記の如く、前方支柱2,2および後方支柱3,3の上端に、水平面7aおよび傾斜した支承面(第一支承面7b、第二支承面7d)とを有する梁留め金具7が、その水平面7aを当着させた状態で固着されており、前列梁材4および後列梁材5が、その下面を支承部材7の傾斜した支承面(第一支承面7b、第二支承面7d)に当着させて左右(東西方向)に傾斜した状態で、前方支柱2,2および後方支柱3,3の上端に固着されている。【選択図】図1

Description

本発明は、扁平な直方体状に形成された複数の太陽電池モジュールを設置するための架台に関するものである。
近年、太陽電池を利用した太陽光発電が注目されているが、効率良く太陽光発電をするためには、多数の扁平な直方体状の太陽電池(太陽電池モジュール)を設置して太陽光に曝した状態で保持する架台が必要となる。そのような太陽電池モジュール設置用の架台としては、特許文献1の如く、複数の杭兼用柱と、杭兼用柱に取り付けられて互いに平行に延びる複数の大引材と、複数の大引材の上側に取り付けられて大引材に直交する複数の根太材とを具備しており、複数の根太材の上側に太陽電池モジュールを取り付け可能に構成したものが知られている。
特開2015−104156号公報
しかしながら、上記特許文献1の太陽電池モジュール設置用の架台は、各杭兼用柱の上端に梁部材をボルトとナットとによって単純にネジ止めする構造であるため、平坦な地盤においては容易に組み付けられるものの、東西方向に傾斜した地盤においては、各杭兼用柱に対して、大引材を斜めに配置させなければならないため、容易に設置することができない。また、杭兼用柱に対して大引材を斜めにした状態で、無理矢理にネジ止めすると、構造強度が低下して、長期間の使用に耐えられなくなってしまう。
本発明の目的は、上記従来の太陽電池モジュール設置用の架台(以下、単に架台という)が有する問題点を解消し、傾斜した地盤(特に、東西方向に傾斜した地盤)において容易に組み付けることができる上、構造強度が高く、長期間に亘って使用可能な架台を提供することにある。
本発明の内、請求項1に記載された発明は、複数の矩形の太陽電池モジュールを傾斜状に並べて設置するための架台であって、複数の前方支柱が、所定の間隔を隔てて立設されており、それらの前方支柱の上端に跨がるように長尺な前列梁材が掛け渡されているとともに、前記前方支柱よりも長尺な複数の後方支柱が、前記各前方支柱の後方に所定の間隔を隔てて立設されており、それらの後方支柱の上端に跨がるように長尺な後列梁材が掛け渡されており、かつ、棒状で復数の母屋材が、前記前列梁材と前記後列梁材とに懸架されて傾斜した状態で、前列梁材および後列梁材の長手方向に沿って所定の間隔で平行に設置された構造を有しており、前方支柱および後方支柱の上端に、水平面と傾斜した支承面とを有する支承部材が、その水平面を当着させた状態で固着されており、前記前列梁材および前記後列梁材が、その下面を前記支承部材の支承面に当着させて前記母屋材と直交する方向(すなわち、東西方向)において傾斜した状態で、前方支柱および後方支柱の上端に固着されていることを特徴とするものである。
請求項2に記載された発明は、請求項1に記載された発明において、前記支承部材が、同一平面をなす2つの支承面を水平面の左右に段違いに設けたものであることを特徴とするものである。
請求項3に記載された発明は、請求項1、または請求項2に記載された発明において、前記前列梁材および前記後列梁材が、いずれもH形鋼であり、前記支承部材の前後幅が、それらの前記前列梁材および前記後列梁材のフランジの幅よりも広くなっているとともに、前記前方支柱および前記後方支柱の上端に、支持板が溶接されており、前記支承部材が、前記前列梁材あるいは前記後列梁材の前後の外側において、前記支持板に螺着されていることを特徴とするものである。
請求項1に記載の架台は、梁材(前列梁材および後列梁材)が、その下面を支承部材の支承面に当着させて左右に傾斜した状態で、支柱(前方支柱および後方支柱)の上端に固着されているものであるため、東西方向に傾斜している地盤においてもその傾斜に合わせて容易に設置することができる。そして、東西方向に傾斜角度に合わせて支承面の傾斜角度を変えた支承部材を用いるだけで(すなわち、支承部材を変えるだけで)、その他の部材は同じままで、(東西方向の傾斜角度が)どのような斜面にも対応させて設置することができる。また、梁材の下端面が支承部材の左右の支承面と接合した状態で、梁材が支承部材を介して支柱に固着されるので、構造強度が高く、太陽光モジュールを長期間に亘って確実に保持することができる。
請求項2に記載の架台は、支承部材が同一平面をなす2つの支承面を水平面の左右に段違いに設けたものであり、支承部材の形成が容易であるため、安価に製造することができる。また、支柱の左右でバランス良く梁材(前列梁材および後列梁材)を支えることができるので、構造強度が非常に高い。
請求項3に記載の架台は、梁材(前列梁材および後列梁材)がいずれもH形鋼であり、支承部材の前後幅が、それらの梁材のフランジの幅よりも広くなっているとともに、支柱(前方支柱および後方支柱)の上端に、支持板が溶接されており、支承部材が、梁材の前後の外側において、支持板に螺着されているため、支持板と支承部材との螺着位置を変更することによって、支柱と梁材との固着位置(螺着位置や溶接位置)が合致しない事態、を回避して、構築を容易なものとすることができる。
架台の斜視図である。 架台の正面図である。 架台の平面図である。 架台の右側面図(拡大図)である。 支柱(前方支柱あるいは後方支柱)と梁材(前列梁材あるいは後列梁材)との固着部分(図2における円形部分)を拡大して示す説明図(正面図)である。 支柱(前方支柱あるいは後方支柱)と梁材(前列梁材あるいは後列梁材)との固着部分(図2における円形部分)を拡大して示す説明図(平面図)である。 支承部材を示す説明図である(aは正面図であり、bは平面図である) 架台の使用状態を示す説明図(斜視図)である。
<架台の構造>
以下、本発明に係る架台の一実施形態について、図面に基づいて詳細に説明する。図1〜4は、架台(1ユニット)を示したものであり、架台1は、図2の如く、東西方向(図2の左右方向)に傾斜した地盤G(ここでは、西下がりに10°傾斜しているものとする)に設置するものであり、支柱(前方支柱2,2、後方支柱3,3)、梁材(前列梁材4、後列梁材5)、支承部材として機能する梁留め金具7,7・・、および、母屋材6,6・・、母屋留め金具8,8・・等を組み付けることによって一体的に形成されている。なお、前方支柱2,2および後方支柱3,3、前列梁材4、後列梁材5、梁留め金具7、母屋材6,6・・、母屋留め金具8,8・・、および、それらを結合させるための部材は、いずれも鋼鉄製であり、表面に防錆処理が施されている。
図5は、後方支柱3を示したものであり、各後方支柱3,3は、所定の外径・厚さ(101.6mm、厚さ4.0mm)を有する円筒状の鋼管であり、1,300mmの長さを有している。そして、下端際の外周には、外径139.8mm(内径101.6mm)で厚さ6mmの円形フランジ状(ドーナッツ状)の先端翼9が突設(溶接)されており、下端から400mm上方の外周には、外径180.0mm(内径101.6mm)で厚さ6mmの円形フランジ状(ドーナッツ状)の先端翼10が突設(溶接)されている。
一方、各前方支柱2,2は、各後方支柱3,3と異なり、900mmの長さを有している。それ以外の各前方支柱2,2の構造は、各後方支柱3,3と同様である。
上記の如く構成された後方支柱3,3(あるいは前方支柱2,2)を、地盤Gに立て込む際には、後方支柱3,3(あるいは前方支柱2,2)の周囲に、セメント含有柱状体19を形成して、その略中心に後方支柱3,3(あるいは前方支柱2,2)を位置させる。
すなわち、後方支柱3を地盤Gに立て込む際には、先端に掘削装置(オーガー)を掘削機(重機)のロットに取り付けて、当該ロットを、後方支柱3の立て込み位置にセットする。そして、ロットの先端の掘削装置を地盤Gの表面に突き立てて、プラント車によって供給されるセメントスラリー(セメント固化材と水との混合物)を、掘削装置の刃先から噴出させながらロットを回転させることによって地盤Gを掘削し、所定の大きさ(たとえば、直径約500mmφ、深さ約600mm)の鉛直な縦穴を形成するとともに、その縦穴の内部で、掘削した土壌(現状土)とセメントスラリーとが均一に混合されたセメント混合土からなるセメント含有柱状体(固化前)19を形成する。
しかる後、その未固化のセメント含有柱状体19の略中心に、後方支柱3の先端側を突っ込んで、後方支柱3の上部が所定の長さ(816mm)だけ地表から露出した状態になるように鉛直に押し込む(立て込む)。なお、そのように未固化のセメント含有柱状体19の内部に後方支柱3を立て込む際には、同様の方法で立て込む他の後方支柱3や前方支柱2,2との相対的な位置が正しい位置となるように調整する。そして、後方支柱3をセメント含有柱状体19内に立て込んだ後には、十分な時間をかけてセメント含有柱状体19を養生して固化させる。
一方、前方支柱2,2は、同様な方法により、上部が所定の長さ(401mm)だけ地表から露出した状態になるように立て込む。なお、前方支柱2,2を後方支柱3,3よりも南側に位置させる(すなわち、左右同側の前方支柱2と後方支柱3とを結ぶ線が南北方向を向くように、前方支柱2,2および後方支柱3,3を位置させる)。
そして、上記の如く立て込まれた後方支柱3,3を利用して、長尺な後列梁材5が設置されており、上記の如く立て込まれた前方支柱2,2を利用して、長尺な前列梁材4が設置されている。図5、図6は、後方支柱3(あるいは前方支柱2)と後列梁材5(あるいは前列梁材4)との連結部分を拡大して示したものである。
後方支柱3,3および前方支柱2,2の上端には、支持板として機能する矩形の平板状の支持プレート11が後方支柱3(あるいは前方支柱2)の軸心と直交するように溶接されている。支持プレート11は、厚さ9.0mmの鋼鉄板を裁断することによって、前後250mm×左右170mmの矩形に形成されており、左右の中央で前後の両端際には、幅18.0mmのボルト挿通長孔12,12が長手方向を左右方向に一致させた状態で穿設されている。当該支持プレート11は、中心を後方支柱3(あるいは前方支柱2)の軸心に合致させた状態で、裏面と後方支柱3(あるいは前方支柱2)の上端との接合部分を溶接することによって、後方支柱3(あるいは前方支柱2)に固着されており、支持プレート11の板面と後方支柱3(あるいは前方支柱2)の軸心とが直交した状態になっている。
さらに、その支持プレート11の上側には、支承部材として機能する梁留め金具7が、その中央部分を支持プレート11に重ね合わせた状態で、螺着されている。図7は、梁留め金具7を示したものであり、梁留め金具7は、厚さ9.0mmの鋼鉄抜を裁断してなる左右323mm×前後270mmの矩形板を、所定の位置で折り曲げることによって形成されている。そして、中央の175mm幅の部分が水平になっており(以下、水平面7aという)、その左側の52mm幅の部分が、左下がりに10°傾斜するように折り曲げられている(以下、第一支承面7bという)。また、水平面7aの右側の44mm幅の部分が、左下がりに45°傾斜するように折り曲げられており(以下、段差部7cという)、さらに、その段差部7cの右側の52mm幅の部分が、段差部7cに対して、右下がりに35°傾斜するように折り曲げられている(以下、第二支承面7dという)それゆえ、第二支承面7dは、水平面7aに対して、左下がりに10°傾斜しており、第一支承面7bと第二支承面7dとは、同一面上に位置した状態になっている。また、梁留め金具7の左右の中央で前後の両端際には、幅18.0mmのボルト挿通長孔13,13が、長手方向を前後方向に合致させた状態で穿設されている。さらに、第一支承面7b、第二支承面7dの前後方向の中央付近には、それぞれ、直径14.0mmの2個のボルト挿通孔14,14が、所定の間隔で前後に並んで穿設されている。
当該梁留め金具7は、支持プレート11の上に、概ね中心を合わせて前後左右の突出長さが同じになるように重ねると、支持プレート11の各ボルト挿通長孔12,12の中央に、それぞれ、梁留め金具7のボルト挿通孔13,13が位置し、各ボルト挿通長孔12,12とボルト挿通長孔13,13とが直交するようになっている(図6参照)。そして、それらのボルト挿通長孔12,12の穿設部分と、ボルト挿通長孔13,13の穿設部分とを、ボルトBとナットNとによって螺着することによって支持プレート11に対して梁留め金具7が固着されている。
一方、後列梁材5および前列梁材4は、同一形状の長尺な(長さ=9,350mmの)H形鋼であり、上下のフランジ部分18,18の厚み、幅が、それぞれ、7.0mm、75mmであり、ウェプ部分の厚み、幅が、それぞれ、5.0mm、198.0mmである。そして、表面には、防錆処理が施されている。また、下側のフランジ18には(ウェブ部分の前後において)、それぞれ、所定の間隔で、梁留め金具7,7・・と螺着させるための直徒18.0mmの円形のボルト挿通孔15,15・・が穿設されている。一方、上側のフランジ18には(ウェブ部分の前後において)、それぞれ、所定の間隔で、母屋材6,6・・と螺着させるためのボルト挿通孔16,16・・が穿設されている。
そして、後列梁材5および前列梁材4は、左右の端縁から所定の長さだけ内側の部分(ボルト挿通孔15,15の穿設部分)を、それぞれ、支柱(後方支柱3,3および前方支柱2,2)の上端の支持プレート11に固着された梁留め金具7の第一支承面7bおよび第二支承面7dに載置させた状態で、フランジ18のボルト挿通孔15,15・・の穿設部分と、梁留め金具7,7・・のボルト挿通孔14,14・・の穿設部分とを、ボルトBとナットNとによって螺着することによって、所定の角度(10°)で左下がりに傾斜した状態で、各支柱(後方支柱3,3および前方支柱2,2)に固定された梁留め金具7,7・・に固着されている。
さらに、それらの後列梁材5、前列梁材4に、金属板をL字状に折り曲げ形成してなる係着部材17,17・・を利用して、12本の母屋材6,6・・が、それぞれ、所定の角度(10°)で前下がりに傾斜した状態となるように螺着されている(図1、図2、図4等参照)。すなわち、係着部材17の水平板のボルト挿通孔の穿設部分を、後列梁材5(あるいは前列梁材4)のボルト挿通孔18,18の穿設部分と螺着するとともに、係着部材17の鉛直板のボルト挿通孔の穿設部分を、母屋材6の側面のボルト挿通孔の穿設部分と螺着することによって、後列梁材5および前列梁材4に、各母屋材6,6・・が固着されている。
それらの12本の母屋材6,6・・は、いずれも軽みぞ形鋼であり、2本ずつ、上下の辺の突出側を向かい台わせて所定の距離(967mm)を隔てて対峙して1つのセットになった状態で、前列梁材4および後列梁材5と直交するように固着されている。そして、1セットとなった母屋材6,6が、他のセットと所定の距離(683mm)を隔てた状態になっている。また、それらの各母屋材6,6・・には、長手方向に沿って等間隔で、太陽電池モジュールと螺着させるためのモジュール螺着用孔(図示せず)が穿設されている。なお、上記の如く組み付けられた架台1は、左右(前列梁材4、後列梁材5の長さ)×前後(母屋材6,6・・の長さ)=9,350mm×3,990mmになっている。
<架台1の使用方法>
上記の如く組み付けられた架台1(1ユニット)は、前後方向、左右方向に複数併設された状態で、図8の如く、母屋材6,6・・の上に扁平な矩形状の太陽電池モジュールM,M・・を設置して使用される。母屋材6,6・・への太陽電池モジュールM,M・・.の設置は、母屋材6,6・・に穿設されたモジュール螺着用孔(図示せず)の穿設部分と太陽電池モジュールM,M・・のボルト挿通孔(図示せず)の穿設部分とを、ボルトとナットとで螺着することによって行われる。上記の如く施工された架台1と太陽電池モジュールM,M・・とからなる太陽光発電設備は、西下がりに10°傾斜した地盤Gの斜面に対して、前列梁材4、後列梁材5が平行に配置され、前列梁材4と地表との間隔が約400mmになっており、後列梁材5と地表との間隔が約800mmになっている。また、当該太陽光発電設備においては、太陽電池モジュールM,M・・が所定の角度(10°)で前下がりに傾斜した状態(南側が下方に位置した状態)で設置されているため、地形の勾配に影響されることなく、効率良く発電することができる。
<架台の効果>
架台1は、上記の如く、前方支柱2,2および後方支柱3,3の上端に、水平面7aと傾斜した支承面(第一支承面7b、第二支承面7d)とを有する梁留め金具(支承部材)7が、その水平面7aを当着させた状態で固着されており、前列梁材4および後列梁材5が、その下面を梁留め金具7の支承面(第一支承面7b、第二支承面7d)に当着させて左右に傾斜した状態で、前方支柱2,2および後方支柱3,3の上端に固着されたものであるため、東西方向に傾斜している地盤Gにおいてもその傾斜に合わせて容易に設置することができる。また、梁材(前列梁材4、後列梁材5)の下端面が梁留め金具7の左右の支承面と接合した状態で、梁材(前列梁材4、後列梁材5)が梁留め金具7を介して支柱(前方支柱2,2、後方支柱3,3)に固着されているので、構造強度が高く、太陽光モジュールM,M・・を長期間に亘って確実に保持することができる。
また、架台1は、梁留め金具7が、同一平面をなす2つの支承面(第一支承面7b、第二支承面7d)を水平面7aの左右に段違いに設けたものであり、梁留め金具7の形成が容易であるため、安価に製造することができる。また、支柱(前方支柱2,2、後方支柱3,3)の左右でバランス良く梁材(前列梁材4、後列梁材5)を支えることができるので、構造強度が非常に高い。
さらに、架台1は、前列梁材4および後列梁材5が、いずれもH形鋼であり、梁留め金具7の前後幅が、それらの前列梁材4および後列梁材5のフランジ18の幅よりも広くなっているとともに、前方支柱2,2および後方支柱3,3の上端に、支持板である支持プレート11が溶接されており、梁留め金具7が、前列梁材4あるいは後列梁材5の前後の外側において、支持プレート11に螺着されているため、支柱(前方支柱2,2、後方支柱3,3)の上端の支持プレート11と梁留め金具7との螺着位置を変更することによって、支柱(前方支柱2,2、後方支柱3,3)と梁材(前列梁材4、後列梁材5)との固着位置(螺着位置や溶接位置)が合致しない事態を回避して、構築を容易なものとすることができる。
また、架台1は、梁留め金具7の第一支承面7aの幅(左右の長さ)と段差部7cを挟んだ第二支承面7dの幅(左右の長さ)とが等しくなっているため、左右の支承強度のバランスが良いので、きわめて長期間に亘って使用した場合でも変形しにくい。また、ボルト挿通長孔13,13の穿設位置から第一支承面7aの内側端縁との距離と、ボルト挿通長孔13,13の穿設位置から第二支承面7dの内側端縁との距離とが等しくなっており、梁留め金具7と支持プレート11との螺着部分(すなわち、ボルト挿通長孔13,13とボルト挿通長孔12,12とが重なり合った部分)にかかる左右のモーメントが等しいので、梁留め金具7と支持プレート11との螺着部分が損傷しにくい。加えて、架台1は、梁留め金具(支承部材)7の段差部7cの幅(左右の長さ)が第二支承面7dの幅(左右の長さ)の0.7〜1.3倍(0.85倍)の範囲内に調整されているので、梁材(前列梁材、後列梁材)の支承強度が高く、大量の積雪があった場合や、強風を受けた場合でも、変形したりしない。
<架台の変更例>
本発明に係る架台の構成は、上記した各実施形態の態様に何ら限定されるものではなく支柱(前方支柱、後方支柱)、梁材(前列梁材、後列梁材)、母屋材、支承部材、支持板等の構成を、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で、必要に応じて適宜変更できる。
たとえば、支柱(前方支柱、後方支柱)は、上記実施形態の如き、円筒状の鋼管に限定されず、角パイプ、軽みぞ形鋼、I形鋼、H形鋼、C形鋼(軽みぞ形鋼の各辺の端縁を内向きに向かい合わせに折り返したもの)等に変更することができる。また、梁材(前列梁材、後列梁材)も、上記実施形態の如き、H形鋼に限定されず、角パイプ、I形鋼、軽みぞ形鋼、C形鋼等に変更することができる。さらに、母屋材も、上記実施形態の如き、軽みぞ形鋼に限定されず、角パイプ、C形綱、I形鋼、H形鋼等に変更することができる。
また、本発明に係る架台は、上記実施形態の如く、梁材(前列梁材、後列梁材)を西下がりに10°傾斜するように設けたものに限定されず、梁材(前列梁材、後列梁材)の傾斜角度(東下がりも含めて)を適宜変更することができる。なお、そのように梁材(前列梁材、後列梁材)の傾斜角度を変更する場合には、その変更に合わせて、支承部材の2つの支承面の角度を変更する必要がある。加えて、本発明に係る架台は、上記実施形態の如く、各母屋材を前下がり(南下がり)に10°傾斜するように設けたものに限定されず、母屋材の南北の傾斜角度を適宜変更することができる。
さらに、架台(1ユニット)は、上記実施形態の如く、12本(6セット)の母屋材を設置したものに限定されず、必要に応じて母屋材の本数を変更することができる。また、架台は、上記実施形態の如く、すべての構成部材を鋼鉄によって形成したものに限定されず、構成部材の一部を鋳鉄やプラスチック等の別の材料で形成したものに変更することも可能である。
また、架台は、上記実施形態の如く、梁材(前列梁材、後列梁材)を2本の支柱で支えたものに限定されず、梁材(前列梁材、後列梁材)を支える支柱の本数を適宜変更することができる。さらに、架台は、上記実施形態の如く、前列梁材を支える支柱(前方支柱)の本数と後列梁材を支える支柱(後方支柱)の本数とが同数であるものに限定されず、前後の支柱の本数が異なるものでも良い。
一方、架台は、上記実施形態の如く、支持板(支持プレート)が支承部材(梁留め金具)を左右に位置調整可能であり、かつ、支承部材が支持板を前後に位置調整可能であるもの(すなわち、支持板に左右に長いボルト挿通長孔を設け、支承部材に前後に長いボルト挿通長孔を設けたもの)に限定されず、支持板が支承部材を前後に位置調整可能でありかつ、支承部材が支持板を左右に位置調整司能であるもの(すなわち、支持板に前後に長いボルト挿通長孔を設け、支承部材に左右に長いボルト挿通長孔を設けたもの)に変更することも可能である。
加えて、架台は、上記実施形態の如く、支承部材(梁留め金具)の第一支承面の幅(左右の長さ)と第二支承面の幅(左右の長さ)とが等しいものや、支承部材(梁留め金具)の段差部の幅(左右の長さ)を第二支承面の幅(左右の長さ)の0.7〜1.3倍に調整したものに限定されず、支承部材(梁留め金具)の水平面、第一支承面、段差部、第二支承面の幅を適宜変更することができる。
本発明に係る架台は、上記の如く優れた効果を奏するものであるので、太陽電池モジュール設置用の装置、部材として好適に用いることができる。
1・・架台
2・・前方支柱
3・・後方支柱
4・・前列梁材
5・・後列梁材
6・・母屋材
7・・梁留め金具(支承部材)
7a・・水平面
7b・・第一支承面
7d・・第ニ支承面
11・・支持プレート(支持板)
18・・フランジ
M・・太陽電池モジュール

Claims (3)

  1. 複数の矩形の太陽電池モジュールを傾斜状に並べて設置するための太陽電池モジュール設置用架台であって、被数の前方支柱が、所定の間隔を隔てて立設されており、それらの前方支柱の上端に跨がるように長尺な前列梁材が掛け渡されているとともに、
    前記前方支柱よりも長尺な複数の後方支柱が、前記各前方支柱の後方に所定の間隔を隔てて立設されており、それらの後方支柱の上端に跨がるように長尺な後列梁材が掛け渡されており、かつ、
    棒状で複数の母屋材が、前記前列梁材と前記後列梁材とに懸架されて傾斜した状態で、前列梁材および後列梁材の長手方向に沿って所定の間隔で平行に設置された構造を有しており、
    前方支柱および後方支柱の上端に、水平面と傾斜した支承面とを有する支承部材が、その水平面を当着させた状態で固着されており、
    前記前列梁材および前記後列梁材が、その下面を前記支承部材の支承面に当着させて前記母屋材と直交する方向において傾斜した状態で、前方支柱および後方支柱の上端に固着されていることを特徴とする太陽電池モジュール設置用架台。
  2. 前記支承部材が、同一平面をなす2つの支承面を水平面の左右に段違いに設けたものであることを特徴とする請求項1に記載の太陽電池モジュール設置用架台。
  3. 前記前列梁材および前記後列梁材が、いずれもH形鋼であり、
    前記支承部材の前後幅が、それらの前列梁材および前期後列梁材のフランジの幅よりも広くなっているとともに、
    前記長前方支柱および前記後方支柱の上端に、支持板が溶接されており、
    前記支承部材が、前記前列梁材あるいは前記後列梁材の前後の外側において、前記支持板に螺着されていることを特徴とする請求項1、または請求項2に記載の太陽電池モジュール設置用架台。
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CN113235554A (zh) * 2021-05-28 2021-08-10 宋聚斌 一种软土地基处理装置

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