JP2017017804A - 電動モータおよび減速機付モータ - Google Patents

電動モータおよび減速機付モータ Download PDF

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哲平 時崎
Teppei Tokisaki
哲平 時崎
夏海 田村
Natsumi Tamura
夏海 田村
敏 田村
Satoshi Tamura
敏 田村
義親 川島
Yoshichika Kawashima
義親 川島
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Abstract

【課題】より効果的にスパイク電圧や回転トルクの変動を抑制することができる電動モータおよび減速機付モータを提供する。
【解決手段】4極6スロット18セグメントの電動モータにおいて、1番の不等セグメント15から18番の不等セグメント15の各隣接する不等セグメント15間に、U相、−W相、−W相、V相、−U相、−U相、W相、−V相、−V相のコイルがこの順で電気的に接続され、1番の不等セグメントの周方向におけるセグメント幅と比較して、3,6,9,12,15,18番の各不等セグメント15のセグメント幅が小さく設定されている。
【選択図】図5

Description

本発明は、電動モータおよび減速機付モータに関するものである。
電動モータとして、例えば、有底筒状のヨークの内周面にモータマグネットを配置し、このモータマグネットよりも径方向内側に、アーマチュアを回転自在に設けたブラシ付きの直流モータが知られている。アーマチュアは、回転軸に外嵌固定されたアーマチュアコアと、このアーマチュアコアの各ティースに巻回されたアーマチュアコイルと、アーマチュアコアと一体回転するように回転軸上に設けられるコンミテータと、を備えている。
アーマチュアコアは、回転軸に外嵌固定される円環状のコア本体を有し、このコア本体の外周に、径方向外方に向かって放射状に延びる複数のティースが設けられている。アーマチュアコイルは、各ティース間に形成されるスロットを介し、各ティースに巻回されている。コンミテータは、周方向に互いに絶縁された状態で並んで配置された複数のセグメントを有している。そして、各アーマチュアコイルは、周方向に隣接するセグメント間、またはこのセグメント間の同等の電位差のセグメント間に接続される。また、各セグメントには、複数のブラシが摺接されている。
このような構成のもと、ブラシによりセグメントを介して各アーマチュアコイルに直流電流が供給されると、アーマチュアコアに磁界が形成される。そして、この磁界とモータマグネットとの間に生じる磁気的な吸引力や反発力により、アーマチュアおよび回転軸が回転する。この回転によってブラシが摺接するセグメントが順次変更され、アーマチュアコイルに流れる電流の向きが切り替えられる、いわゆる整流が行われる。そして、アーマチュアが継続的に回転し、回転出力が回転軸から取り出される。
ところで、上述のようなブラシ付きの直流モータにあっては、隣接する2つのセグメントにブラシが跨るとき、その2つのセグメントに接続されているアーマチュアコイルが短絡する。このような状態下でコンミテータが回転すると、各アーマチュアコイルに供給される直流電流の電流値が短時間に急激に変化し、不均一に乱れてしまう。つまり、電流波形の変動幅が大きく変化してしまう。とりわけ、各ブラシによってアーマチュアコイルが短絡するタイミングや短絡が解放されるタイミングが同時であると、セグメントからブラシが離間する際に発生するスパイク電圧が大きくなったり、回転トルクの変動が大きくなったりしてしまう。
このため、各セグメントのうち、ブラシが同時に接触する組み合わせのなかで少なくとも一組のものの周方向におけるセグメントの幅(以下、単にセグメント幅という)を、互いに異なる幅で構成する技術が開示されている(例えば、特許文献1参照)。このように構成することで、各ブラシによってアーマチュアコイルが短絡するタイミングや短絡が解放されるタイミングをずらすことができる。この結果、スパイク電圧や回転トルクの変動を抑制できる。
特許第3994010号公報
ところで、スパイク電圧を抑制する手段として、セグメントの数をティースの数の3倍に増やし、隣接するセグメント間の電圧を小さくすることも考えられる。このように、セグメントの数を増やした場合、上述の従来技術を適用できなくなってしまう。すなわち、上述の従来技術では、セグメントの数をティースの数の3倍に増やしつつ、さらに効果的にスパイク電圧や回転トルクの変動を抑制することが困難であるという課題がある。
そこで、本発明は、上述した事情に鑑みてなされたものであって、より効果的にスパイク電圧や回転トルクの変動を抑制することができる電動モータおよび減速機付モータを提供するものである。
上記の課題を解決するために、本発明に係る電動モータは、周方向に4極の磁極が配列されたモータマグネットと、前記モータマグネットの内側に回転自在に設けられる回転軸と、前記回転軸に取り付けられ、径方向外方に向かって放射状に延びる6つのティースおよびこれらティース間に形成される6つのスロットを有するアーマチュアコアと、各前記ティースにそれぞれ集中巻方式にて巻装されたコイルと、前記回転軸と一体回転するよう設けられ、18つのセグメントを周方向に配置したコンミテータと、前記セグメントを介して前記コイルに給電を行うためのブラシと、を備え、各前記ティースにそれぞれ3つの前記コイルが巻回され、前記3つの前記コイルが、順方向に巻回して形成された1つの順巻きコイルと、逆方向に巻回して形成された2つの逆巻きコイルと、により構成されている電動モータであって、前記セグメントに1番から18番まで周方向に順に番号を付し、各前記ティースを周方向にU相、V相、W相の順で割り当て、各相に巻装されている前記順巻きコイルをそれぞれU相、V相、W相のコイルとし、各相に巻装されている前記逆巻きコイルをそれぞれ−U相、−V相、−W相のコイルとしたとき、1番の前記セグメントから18番の前記セグメントの各隣接する前記セグメント間に、U相、−W相、−W相、V相、−U相、−U相、W相、−V相、−V相のコイルがこの順で電気的に接続され、1番の前記セグメントの周方向におけるセグメント幅と比較して、3,6,9,12,15,18番の各前記セグメントの前記セグメント幅が小さく設定されていることを特徴とする。
本発明に係る電動モータは、3つの前記コイルのうち、1つのコイルのターン数が他の2つのコイルのターン数よりも少なく設定されていることを特徴とする。
本発明に係る電動モータは、3,6,9,12,15,18番の各前記セグメント以外の前記セグメントの前記セグメント幅は、全て同一に設定されていることを特徴とする。
本発明に係る電動モータは、1,4,7,10,13,16番の各前記セグメントの前記セグメント幅が、それぞれ同一に設定されていると共に、2,5,8,11,14,17番の各前記セグメントの前記セグメント幅が、それぞれ同一に設定されており、2,5,8,11,14,17番の各前記セグメントの前記セグメント幅は、1,4,7,10,13,16番の各前記セグメントの前記セグメント幅よりも小さく設定されており、かつ、3,6,9,12,15,18番の各前記セグメントの前記セグメント幅よりも大きく設定されていることを特徴とする。
本発明に係る電動モータは、1,4,7,10,13,16番の各前記セグメント以外の前記セグメントの前記セグメント幅は、全て同一に設定されていることを特徴とする。
本発明に係る電動モータは、1,4,7,10,13,16番の各前記セグメントの前記セグメント幅が、それぞれ同一に設定されていると共に、2,5,8,11,14,17番の各前記セグメントの前記セグメント幅が、それぞれ同一に設定されており、1,4,7,10,13,16番の各前記セグメントの前記セグメント幅は、2,5,8,11,14,17番の各前記セグメントの前記セグメント幅よりも小さく設定されており、かつ3,6,9,12,15,18番の各前記セグメントの前記セグメント幅よりも大きく設定されていることを特徴とする。
本発明に係る電動モータは、前記セグメントのうち、前記セグメント幅が最も小さい前記セグメントの前記セグメント幅は、前記ブラシの周方向におけるブラシ幅と同一に設定されていることを特徴とする。
本発明に係る電動モータは、前記セグメントのうち、前記セグメント幅が最も小さい前記セグメントの前記セグメント幅は、前記ブラシの周方向におけるブラシ幅よりも小さく設定されていることを特徴とする。
本発明に係る電動モータは、前記ブラシは、低速用ブラシ、高速用ブラシ、共通ブラシの3つのブラシのみで構成されていることを特徴とする。
本発明に係る減速機付モータは、上記に記載の電動モータと、前記電動モータに連結され前記電動モータの回転軸の回転を減速して出力する減速機構と、を備えたことを特徴する。
本発明によれば、磁極数が4極、スロット数が6、セグメント数がスロット数の3倍の18セグメントに設定された電動モータ、および減速機付モータにおいて、効果的にスパイク電圧や回転トルクの変動を抑制することができる。
本発明の実施形態における減速機付モータの外観側面図である。 本発明の実施形態における減速機付モータの断面図である。 本発明の実施形態におけるアーマチュアの側面図である。 本発明の実施形態におけるアーマチュアコアの平面図である。 本発明の第1実施形態におけるセグメントの展開図であって、(a)は、ノーマルセグメントを示し、(b)は、不等セグメントを示す。 本発明の第1実施形態におけるアーマチュアの展開図である。 本発明の実施形態におけるアーマチュアの進角20°のときの展開図である。 本発明の実施形態におけるアーマチュアの進角0°のときの展開図である。 本発明の実施形態におけるアーマチュアの遅角20°のときの展開図である。 本発明の実施形態におけるノーマルセグメントの場合の起磁力ベクトルの説明図である。 本発明の第1実施形態におけるノーマルセグメントと不等セグメントとのスパイク電圧の差を比較したグラフである。 本発明の第1実施形態におけるノーマルセグメントと不等セグメントとのトルクの差を比較したグラフである。 本発明の第2実施形態におけるセグメントの展開図であって、(a)は、ノーマルセグメントを示し、(b)は、不等セグメントを示す。 本発明の第3実施形態におけるセグメントの展開図であって、(a)は、ノーマルセグメントを示し、(b)は、不等セグメントを示す。 本発明の第4実施形態におけるセグメントの展開図であって、(a)は、ノーマルセグメントを示し、(b)は、不等セグメントを示す。 遅角20°側におけるスパイク電圧の大きさを、本発明の各実施形態で比較したグラフである。 トルクのP−P値を、本発明の各実施形態で比較したグラフである。
次に、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
(第1実施形態)
(減速機付モータ)
次に、この発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
図1は、本発明に係る電動モータ2が適用された減速機付モータ1の外観側面図、図2は、減速機付モータ1の断面図である。
図1、図2に示すように、減速機付モータ1は、例えば、自動車のワイパ駆動用に用いるものであって、電動モータ2と、電動モータ2の回転軸3に連結された減速機構4と、を備えている。電動モータ2は、有底筒状のモータハウジングを兼ねたヨーク5と、ヨーク5内に回転自在に設けられたアーマチュア6と、を有している。なお、以下の説明では、アーマチュア6の回転軸方向を単に軸方向、アーマチュア6の径方向を単に径方向、アーマチュア6の回転方向を周方向と称して説明する。
ヨーク5の筒部53は略円筒状に形成されており、この筒部53の内周面には、モータマグネット7が設けられている。モータマグネット7の内周面には、周方向に4つの磁極が、N極とS極を交互に並べて配列されている。
ヨーク5の底壁(エンド部)51には、径方向中央に軸方向外側に向かって突出する軸受ハウジング19が形成され、ここに回転軸3の一端を回転自在に軸支するための滑り軸受18が設けられている。この滑り軸受18は、回転軸3の調心機能を有している。
筒部53の開口部には外フランジ部52が設けられ、この外フランジ部52に減速機構4のギヤハウジング23の端部が固定される。これにより、電動モータ2と減速機構4とが一体に結合される。
(アーマチュア)
図3は、アーマチュア6の側面図である。
図2および図3に示すように、アーマチュア6は、回転軸3に外嵌固定されたアーマチュア本体80と、回転軸3の他端側(減速機構4側)に配置されたコンミテータ10と、を備えている。
アーマチュア本体80は、アーマチュアコア8と、アーマチュアコア8に巻回されたアーマチュアコイル9と、を有している。アーマチュアコア8は、プレス加工等によって打ち抜かれた磁性材料のコアプレートを軸方向に積層することで形成された積層コア、あるいは、軟磁性粉を加圧成形した圧粉コアよりなる。
(アーマチュアコア)
図4は、アーマチュアコア8の平面図である。
同図に示すように、アーマチュアコア8は、円環状のコア本体11を有している。コア本体11の中心には、回転軸3を圧入するための貫通孔11aが形成されている。また、コア本体11の外周部には、周方向に等間隔でティース12が放射状に6つ設けられている。各ティース12は、軸方向平面視略T字型に形成されたものである。すなわち、各ティース12は、コア本体11から径方向に沿って放射状に突出するティース本体12aと、ティース本体12aの先端から周方向に沿って延び、アーマチュアコア8の外周を構成する鍔部12bと、により構成されている。
このような構成により、隣接するティース12間にはスロット13が6つ形成されている。そして、これらスロット13にエナメル被覆の巻線14を通し、ティース本体12aの外周に巻線14を集中巻方式で巻回することにより、アーマチュアコイル9が形成されている。なお、アーマチュアコイル9の形成方法の詳細は、後述する。
(コンミテータ)
次に、アーマチュア6の他の構成について述べる。
図2、図3に示すように、回転軸3のアーマチュアコア8よりも他端側(減速機構4側)に、コンミテータ10が外嵌固定されている。コンミテータ10には、外周面に、導電材で形成されたセグメント15が複数取り付けられている。
ここで、セグメント15は、各セグメント15のセグメント幅が不均一に設定されている。以下、このようなセグメント15を不等セグメント15という。
不等セグメント15について、より詳しく説明する。
図5は、セグメントの展開図であって、(a)は、ノーマルセグメント15Nを示し、(b)は、本第1実施形態の不等セグメント15を示す。なお、ノーマルセグメント15Nとは、各セグメントのセグメント幅が全て同一に設定されているものをいう。また、周方向に隣接する不等セグメント15の間のスリット17の幅、および周方向に隣接するノーマルセグメント15Nの間のスリット17の幅は、同一とする(以下の実施形態でも同様)。
図5(a)、図5(b)に詳示するように、不等セグメント15は、アーマチュアコア8のティース12およびスロット13の数の3倍である18枚取り付けられている。すなわち、電動モータ2は、磁極数が4極、スロット13の個数が6つ、セグメント15の枚数が18枚に設定された、いわゆる4極6スロット18セグメントの電動モータとして構成されている。
不等セグメント15は軸方向に長い板状の金属片からなり、互いに絶縁された状態で周方向に沿って等間隔に並列に固定されている。
ここで、周方向に隣接する3つのノーマルセグメント15Nの幅と、周方向に隣接する3つの不等セグメント15の幅は、同一であるが、3つの不等セグメント15のうち、最初と次のセグメント幅に対して最後のセグメント幅が小さく設定されている。
より具体的には、各ノーマルセグメント15N、および各不等セグメント15に、1番から18番まで周方向に順に番号を付したとき、ノーマルセグメント15Nの1〜3番セグメント15Nのセグメント幅と、不等セグメント15の1〜3番セグメント15のセグメント幅、4〜6番セグメント15のセグメント幅、7〜9番セグメント15のセグメント幅、10〜12番セグメント15のセグメント幅、13〜15番セグメント15のセグメント幅、16〜18番セグメント15のセグメント幅は、それぞれ同一に設定されている。
しかしながら、不等セグメント15は、3,6,9,12,15,18番の不等セグメント15以外のセグメント幅が、これら3,6,9,12,15,18番の不等セグメント15よりも大きく、かつ同一に設定されている。
また、3,6,9,12,15,18番の不等セグメント15、つまり、最もセグメント幅の小さい3,6,9,12,15,18番の不等セグメント15のセグメント幅は、後述のブラシ21a〜21cの周方向におけるブラシ幅と同一に設定されている。
図2、図3に戻り、各不等セグメント15のアーマチュアコア8側の端部には、外径側に折り返す形で折り曲げられたライザ16が一体成形されている。ライザ16には、アーマチュアコイル9の端末部が掛け回わされ(不図示)、ヒュージングなどにより固定されている。これにより、不等セグメント15と、これに対応するアーマチュアコイル9とが導通される。
また、ライザ16には、同電位となる不等セグメント15同士(機械角で180°間隔をあけて配置され、回転軸3を中心にして対向配置されているセグメント同士)を接続する不図示の接続線が設けられている。すなわち、1,10番の不等セグメント15同士、2,11番の不等セグメント15同士、3,12番の不等セグメント15同士、4,13番の不等セグメント15同士、5,14番の不等セグメント15同士、6,15番の不等セグメント15同士、7,16番の不等セグメント15同士、8,17番の不等セグメント15同士、9,18番の不等セグメント15同士は、それぞれ不図示の接続線を介して接続されている。
このように構成されたコンミテータ10は、図1、図2に示すように、減速機構4のギヤハウジング23に臨まされた状態になっている。ギヤハウジング23には、減速機構4の歯車群41が収納されている。また、ギヤハウジング23の電動モータ2側には、ブラシ収納部22が一体成形され、ここに電動モータ2のコンミテータ10が臨まされている。
ブラシ収納部22の内側には、ホルダステーやブラシホルダ(不図示)を介して3つのブラシ21a,21b,21c(図5参照)が出没自在に収納されている。ブラシ21a〜21cは、コンミテータ10に外部電源(例えば、自動車に搭載されるバッテリ等)からの電力を給電するためのものである。ブラシ21a〜21cは、不図示のスプリングによってコンミテータ10側に向かって付勢されており、その先端が不等セグメント15に摺接している。
ブラシ21a〜21cは、陽極(+)側に接続されている低速用ブラシ21a、および高速(H)用ブラシ21bと、これら低速用ブラシ21aと高速用ブラシ21bとに共通使用され陰極(−)側に接続されている共通ブラシ21cと、により構成されている。
低速用ブラシ21aと共通ブラシ21cは、モータマグネット7の磁極ピッチ(電気角180°)に対応させて、周方向に機械角で90°間隔をあけて配置されている。一方、高速用ブラシ21bは、共通ブラシ21cに対してモータマグネット7の磁極ピッチよりも僅かに進角させた位置に配置されている。
なお、高速用ブラシ21bの進角は、例えば、30°に設定されている。
また、図5では、ブラシ21a〜21cを合計6つ図示している。これは、ブラシ21a〜21cの数は、実際3つであるが、同電位となる不等セグメント15同士が不図示の接続線によって接続されているので、実質的には、不等セグメント15に6つのブラシ21a〜21cが摺接していることになるので、ブラシ21a〜21cを6つ図示している。
(アーマチュアコイルの形成方法)
次に、図4、図6に基づいて、アーマチュアコイル9の形成方法の一例について説明する。
図6は、アーマチュアの展開図であり、隣接するティース間の空隙がスロットに相当している。なお、図6においては、各ティース12、および、形成されたアーマチュアコイル9に、それぞれ符号を付して説明する。
図4、図6に示すように、各ティース12は、それぞれU相、V相、W相が、周方向にこの順で割り当てられている。つまり、1番、4番ティース12がU相、2番、5番ティース12がV相、3番、6番ティース12がW相に割り当てられている。ここで、不等セグメント15に付した番号のうち、1番に相当する位置は、1番ティース12に対応する位置とする。
なお、図6において、各ティース12への巻線14の巻回方向が時計回りであるときを順方向と称し、反時計回りであるときを逆方向と称して説明する。
まず、例えば、巻線14の巻き始め端14aを1番の不等セグメント15より巻き始める場合、この後、巻線14を1番の不等セグメント15近傍に存在する1−6番ティース12の間のスロット13に引き込む。そして、1番ティース12に巻線14を順方向に集中巻方式にて巻回する。
続いて、1−2番ティース12の間のスロット13から巻線14を引き出し、1番の不等セグメント15に隣接する2番の不等セグメント15のライザ16に掛け回す。そして、2番の不等セグメント15に巻き終わり端14bを接続する。これにより、1−2番の不等セグメント15間には、1番ティース12に順方向に巻回されたU相の第1コイル91が形成される。
また、5番の不等セグメント15のライザ16に巻き始め端14aを掛け回した巻線14を、1−2番ティース12の間のスロット13に引き込む。そして、1番ティース12に逆方向に集中巻方式にて巻回する。
続いて、1−6番ティース12の間のスロット13から巻線14を引き出し、5番の不等セグメント15に隣接する6番の不等セグメント15のライザ16に掛け回す。そして、6番の不等セグメント15に巻き終わり端14bを接続する。これにより、5−6番の不等セグメント15間には、1番ティース12に逆方向に巻回された「−U」相の第2コイル92が形成される。
さらに、6番の不等セグメント15のライザ16に巻き始め端14aを掛け回した巻線14を、1−2番ティース12の間のスロット13に引き込む。そして、1番ティース12に逆方向に集中巻方式にて巻回する。
続いて、1−6番ティース12の間のスロット13から巻線14を引き出し、6番の不等セグメント15に隣接する7番の不等セグメント15のライザ16に掛け回す。そして、7番の不等セグメント15に巻き終わり端14bを接続する。これにより、6−7番の不等セグメント15間には、1番ティース12に逆方向に巻回された「−U」相の第3コイル93が形成される。
したがって、U相に相当する1番ティース12には、巻線14が順方向に巻回されて形成されるU相の第1コイル91、巻線14が逆方向に巻回されて形成される「−U」相の第2コイル92および「−U」相の第3コイル93で構成されるアーマチュアコイル9が形成される。
そして、これを各相に対応する不等セグメント15間で順次行うことにより、アーマチュアコア8には第1コイル91、第2コイル92および第3コイル93を備えた3相構造のアーマチュアコイル9が形成され、隣接する不等セグメント15間にU、「−W」、「−W」、V、「−U」、「−U」、W、「−V」、「−V」相のコイル91〜93がこの順で電気的に順次接続される。
なお、各相のコイル91〜93を形成する巻線14の巻き始め端14aおよび巻き終わり端14bの不等セグメント15への接続箇所は、隣接する不等セグメント15間にU、「−W」、「−W」、V、「−U」、「−U」、W、「−V」、「−V」相のコイル91〜93がこの順で電気的に順次接続されていればよい。
(電動モータの動作)
次に、電動モータ2の動作について説明する。
ここで、電動モータ2の動作説明にあたり、2つの陽極ブラシ(低速用ブラシ21a、高速用ブラシ21b)のうち、低速用ブラシ21aに電圧を印加した場合ついて説明する。
例えば、図6に示すように、1−2番の不等セグメント15間に低速用ブラシ21aが配置されると共に、6番の不等セグメント15に共通ブラシ21cが配置された場合、U相の第1コイル91は、短絡された状態になる。
そして、「−U」相の第2コイル92に逆方向(図6における反時計回り方向)の電流が流れ、「−U」相の第3コイル93に順方向(図6における時計回り方向)の電流が流れる。すなわち、第2コイル92および第3コイル93には、互いに逆向きの電流が流れるので磁界が相殺され、モータマグネット7との間にトルクが発生しない。
これに対し、V相の第1コイル91、「−V」相の第2コイル92および「−V」相の第3コイル93には、それぞれ順方向に電流が流れる。また、「−W」相の第1コイル91、「−W」相の第2コイル92および「−W」相の第3コイル93には、それぞれ逆方向に電流が流れる。
すると、2,3,5,6番ティース12にそれぞれ磁界が形成される。これらの磁界の向きは、周回り方向に順番になる。このため、各ティース12に形成される磁界とモータマグネット7との間に、磁気的な吸引力や反発力が回転軸3を中心にして点対称位置で同じ方向に作用する。そして、これによって回転軸3が回転する。なお、高速用ブラシ21bに電圧を印加すると、この高速用ブラシ21bが進角されているので、この分、回転軸3が高速回転する。
(進角コイル、遅角コイルが生じる理由)
次に、図7〜図9に基づいて、ノーマルセグメント15Nにおいて、アーマチュア6が回転した際の各ティース12の3つのコイル91、92、93の変化について説明する。
図7は、アーマチュア6の進角20°のときの展開図であって、前述の図6に対応している。図8は、アーマチュア6の進角0°のときの展開図であって、前述の図6に対応している。図9は、アーマチュア6の遅角20°のときの展開図であって、前述の図6に対応している。
ここで、以下の説明では、ブラシ21の位置自体が進角されていない低速用ブラシ21aに電圧を印加した場合について説明する。また、3相のうち、U相について代表して述べるが、他の相についても同様である。
まず、アーマチュア6が回転して、図7に示す状態になったとき、5−6番のノーマルセグメント15N間の第2コイル92がブラシ21によって短絡される。その際、U相のティース12は、進角0°の位置(ティース12が磁極に正対する位置)から電気角で20°ずれた位置にある。従って、U相のティース12に、進角20°の起磁力ベクトルが発生する。
次に、アーマチュア6が回転し、図8に示す状態になったとき、1−2番のノーマルセグメント15N間の第1コイル91が短絡される。その際、U相のティース12は、進角0°の位置にあり、その位置で整流される。従って、U相のティース12に、進角0°の起磁力ベクトルが発生する。
次に、アーマチュア6が回転し、図9に示す状態になったとき、6−7番のノーマルセグメント15N間の第3コイル93が短絡される。その際、U相のティース12は、遅角20°の位置にあり、その位置で整流される。従って、U相のティース12に、遅角20°の起磁力ベクトルが発生する。
以上に鑑みて各相のコイル91〜93を形成する巻線14の機能を調べてみると、各ティース12に巻装されている3つのコイル(1つの順巻きコイル91および2つの逆巻きコイル92、93)のうち、1つのコイルが、進角無しの起磁力ベクトルを発生する進角0°コイル(正コイル)、残りの1つのコイルが、進角20°の起磁力ベクトルを発生する進角20°コイル(進角コイル)、最後の1つのコイルが、遅角20°の起磁力ベクトルを発生する遅角20°コイル(遅角コイル)、であることが分かった。
表1にその分類を示す。なお、表1中に記載の「seg」とはセグメントの略称である。
Figure 2017017804
また、図10に、3つのコイル91、92、93が、進角20°、進角0°、遅角20°の働きをすることによる起磁力ベクトルの不一致を図示する。
このように、起磁力ベクトルの不一致から整流性に悪影響が出るおそれがある。
ここで、図5(b)に示すように、不等セグメント15は、3,6,9,12,15,18番の不等セグメント15以外のセグメント幅が、これら3,6,9,12,15,18番の不等セグメント15よりも大きく、かつ同一に設定されている。換言すれば、3,6,9,12,15,18番の不等セグメント15は、これら以外の不等セグメント15よりもセグメント幅が小さく設定されている。
このため、例えば1−2番の不等セグメント15間のスリット17が、進角0°に位置しているのに対し、5−6番の不等セグメント15のスリット17が、進角20°の位置から遅角側に変位する一方、6−7番の不等セグメント15のスリット17が、近く20°の位置から進角側に変位する。
つまり、図10に矢印Yで示すように、進角20°、及び遅角20°の起磁力ベクトルが、進角0°側に変位する。
図11は、ノーマルセグメント15Nと不等セグメント15とのスパイク電圧[V]の差を比較したグラフである。
同図に示すように、ノーマルセグメント15Nに不等セグメント15の遅角20°におけるスパイク電圧が顕著に低下していることが確認できる。また、遅角20°側でスパイク電圧が最も大きくなることが確認できる。
また、図12は、ノーマルセグメント15Nと不等セグメント15とのトルク[mN・m](P−P値(peak to peak value)、平均値、リップル率、12次成分、18次成分)の差を比較したグラフである。
同図に示すように、平均トルクは殆ど変化が確認できない。これに対し、他のトルク成分では、不等セグメント15のほうが低下していることが確認できる。
このように、上述の実施形態では、4極6スロット18セグメントの電動モータ2において、3,6,9,12,15,18番の不等セグメント15が、これら以外の不等セグメント15よりもセグメント幅が小さく設定される。また、3,6,9,12,15,18番の不等セグメント15以外のセグメント幅が、それぞれ同一に設定される。これにより、進角、遅角の生じるセグメント間のスリット17が、それぞれ進角0°側に向かって変位する。このため、4極6スロット18セグメントの電動モータ2において、効果的にスパイク電圧や回転トルクの変動を抑制することができる。
また、3,6,9,12,15,18番の不等セグメント15、つまり、最もセグメント幅の小さい3,6,9,12,15,18番の不等セグメント15のセグメント幅は、後述のブラシ21a〜21cの周方向におけるブラシ幅と同一に設定されている。このため、各ブラシ21a〜21cが意図せず不等セグメント15間に跨ってしまい、各コイル91〜93が短絡してしまうことを防止できる。
(第2実施形態)
次に、図13に基づいて、本発明の第2実施形態について説明する。
図13は、セグメントの展開図であって、(a)は、ノーマルセグメント15Nを示し、(b)は、本第2実施形態の不等セグメント215を示す。なお、図13は、前述の図5に対応している。
図13(b)に示すように、前述の第1実施形態と第2実施形態との相違点は、第1実施形態の不等セグメント15のセグメント幅と、第2実施形態の不等セグメント215のセグメント幅とが異なる点にある(以下の実施形態も、不等セグメントのセグメント幅が第1実施形態の不等セグメントのセグメント幅と異なる点が相違点である)。
より詳しくは、1,4,7,10,13,16番の各不等セグメント215のセグメント幅が、それぞれ同一に設定されている。また、2,5,8,11,14,17番の各不等セグメント215のセグメント幅が、それぞれ同一に設定されている。さらに、3,6,9,12,15,18番の各不等セグメント215のセグメント幅が、それぞれ同一に設定されている。そして、2,5,8,11,14,17番の各不等セグメント215のセグメント幅は、1,4,7,10,13,16番の各不等セグメント215のセグメント幅よりも小さく設定されており、かつ、3,6,9,12,15,18番の各不等セグメント215のセグメント幅よりも大きく設定されている。つまり、3,6,9,12,15,18番の各不等セグメント215のセグメント幅は、最も小さく設定されている。
これにより、例えば1−2番の不等セグメント215間のスリット17が、進角0°の位置から遅角側に変位する。また、例えば5−6番の不等セグメント215のスリット17が、進角20°の位置から遅角側に変位する。さらに、例えば6−7番の不等セグメント215のスリット17が、遅角20°の位置から進角側に変位する。
このように構成した場合であっても、前述の第1実施形態と同様の効果を奏することができる。
(第3実施形態)
次に、図14に基づいて、本発明の第3実施形態について説明する。
図14は、セグメントの展開図であって、(a)は、ノーマルセグメント15Nを示し、(b)は、本第3実施形態の不等セグメント315を示す。なお、図14は、前述の図5に対応している。
図14(b)に示すように、第3実施形態の不等セグメント315は、1,4,7,10,13,16番の各不等セグメント315以外の不等セグメント315のセグメント幅が、全て同一に設定されている。また、1,4,7,10,13,16番の各不等セグメント315のセグメント幅は、それら以外の不等セグメント315のセグメント幅よりも大きく設定されている。
これにより、例えば1−2番の不等セグメント215間のスリット17が、進角0°の位置から遅角側に変位する。また、例えば5−6番の不等セグメント215のスリット17は、進角20°の位置のままになる。さらに、例えば6−7番の不等セグメント215のスリット17が、遅角20°の位置から進角側に変位する。
このように構成した場合であっても、前述の第1実施形態と同様の効果を奏することができる。
(第4実施形態)
次に、図15に基づいて、本発明の第4実施形態について説明する。
図15は、セグメントの展開図であって、(a)は、ノーマルセグメント15Nを示し、(b)は、本第4実施形態の不等セグメント415を示す。なお、図15は、前述の図5に対応している。
図15(b)に示すように、第4実施形態の不等セグメント415は、1,4,7,10,13,16番のセグメント幅が、それぞれ同一に設定されている。また、2,5,8,11,14,17番の各不等セグメント415のセグメント幅が、それぞれ同一に設定されている。さらに、3,6,9,12,15,18番の各不等セグメント415のセグメント幅が、それぞれ同一に設定されている。そして、1,4,7,10,13,16番の各不等セグメント415のセグメント幅は、2,5,8,11,14,17番の各不等セグメント415のセグメント幅よりも小さく設定されており、かつ3,6,9,12,15,18番の各不等セグメント415のセグメント幅よりも大きく設定されている。
これにより、例えば1−2番の不等セグメント215間のスリット17が、進角0°の位置から進角側に変位する。また、例えば5−6番の不等セグメント215のスリット17は、進角20°の位置から遅角側に変位する。さらに、例えば6−7番の不等セグメント215のスリット17は、遅角20°の位置からほぼ変わらない位置となる。
このように構成した場合であっても、前述の第1実施形態と同様の効果を奏することができる。
ここで、図16、図17に基づいて、第1実施形態の不等セグメント15、第2実施形態の不等セグメント215、第3実施形態の不等セグメント315、および第4実施形態の不等セグメント415の効果について比較する。
図16は、最もスパイク電圧が大きくなる遅角20°側におけるスパイク電圧[V]の大きさを、各実施形態で比較したグラフである。
同図に示すように、スパイク電圧は、第3実施形態の不等セグメント315が最も低減できることが確認できる。これは、図14に示すように、第3実施形態の不等セグメント315では、例えば6−7番の不等セグメント215のスリット17における、遅角20°の位置からの変位量が、他の実施形態と比較して最も大きいからである。すなわち、例えば6−7番の不等セグメント215のスリット17が、他の実施形態と比較して最も進角0°の位置(図14におけるP1)に近づくからである。
図17は、トルク[mN・m]のP−P値を、各実施形態で比較したグラフである。
同図に示すように、トルク[mN・m]のP−P値は、第4実施形態の不等セグメント415が最も低減できることが確認できる。これは、不等セグメントにおいて、高速用ブラシ21bの短絡する短絡タイミングが、ノーマルセグメント15Nに対して最もずれているためである。すなわち、例えば2−3番の不等セグメント415に対して、他の実施形態と比較して高速用ブラシ21bの短絡する短絡タイミングが最も早いためである。
なお、本発明は上述の実施形態に限られるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において、上述の実施形態に種々の変更を加えたものを含む。
例えば、上述の実施形態では、減速機付モータ1は、例えば、自動車のワイパ駆動用に用いるものである場合について説明した。しかしながら、これに限られるものではなく、さまざまな用途に減速機付モータ1を採用することが可能である。
また、上述の実施形態では、電動モータ2は、低速用ブラシ21a、高速用ブラシ21b、および共通ブラシ21cの3つのブラシ21a〜21cを備え、通電するブラシ21a〜21cによってアーマチュア6の速度を可変できる場合について説明した。しかしながら、これに限られるものではなく、陽極側に接続される陽極ブラシと陰極側に接続される陰極ブラシの2つのブラシで構成してもよい。
さらに、上述の実施形態では、最もセグメント幅の小さい不等セグメント15,215,315,415のセグメント幅を、各ブラシ21a〜21cの周方向におけるブラシ幅と同一に設定した場合について説明した。しかしながら、これに限られるものではなく、不等セグメント15,215,315,415のセグメント幅を、各ブラシの周方向におけるブラシ幅よりも小さく設定してもよい。具体的には、各ブラシ21a〜21cの周方向におけるブラシ幅の訳1/2〜同等程度としてもよい。これは、コンミテータ10が円弧状であるため、各ブラシ21a〜21cの周方向におけるブラシ幅の全域においてコンミテータ10に接触させることが難しいためである。このため、電動モータ2の特性が確保される範囲(例えば、各ブラシ21a〜21cの周方向におけるブラシ幅の訳60%以上で、かつ95%未満)で、コンミテータ10にブラシ21a〜21cが接触していればよい。このように構成することで、ブラシ21a〜21cの周方向におけるブラシ幅とセグメント幅との間に、設計公差をもたせることができ、生産性を向上させることができる。
さらに、上述の実施形態では、各ティース12に巻回された第1、第2、第3の3つのコイル91、92、93のターン数(巻線14の巻回数)を特に規定していないが、以下のように規定することができる。
すなわち、各ティース12に巻回された第1、第2、第3の3つのコイル91、92、93の合計ターン数をn(nは3の倍数であって自然数)とした場合、第1、第2、第3の3つのコイル91、92、93の各ターン数は、それぞれ同じ「n/3」としてもよい。
また、進角20°コイルのターン数をT1、進角0°コイルのターン数をT2、遅角20°コイルのターン数をT3としたとき、T1、T2、T3の大小関係を、
T2>T1>T3 ・・・(1)
を満たすように設定してもよい。ただし、「T1+T2+T3=一定」の条件内でT1、T2、T3の大小関係を決めている。
このように、3つのコイル91、92、93のターン数に変化を持たせることにより、遅角20°コイルのセグメント間電圧を低下させることができる。このため、4極6スロット18セグメントの電動モータ2において、より効果的にスパイク電圧や回転トルクの変動を抑制することができる。
ところで、上記の式(1)は、ブラシ21の位置自体が進角されていない低速用ブラシ21aの場合であり、この低速用ブラシ21aの位置自体が進角されていると、進角の大きさに応じて変える必要がある。このため、
低速用ブラシ21aの進角θが
(1)0°≦θ≦3° の場合は、T2>T1>T3
(2)3°<θ≦10°の場合は、T2>T3>T1
(3)θ=20°の場合は、 T3>T2>T1
にそれぞれ設定することが望ましい。
なお、高速用ブラシ21bの位置には、そもそも進角が設定されているが、低速用ブラシ21aと比較して使用頻度が少ないため、低速用ブラシ21aを基準に上記の条件を設定する。
1…減速機付モータ
2…電動モータ
3…回転軸
4…減速機構
5…ヨーク
6…アーマチュア
7…モータマグネット
8…アーマチュアコア
9…アーマチュアコイル(コイル)
10…コンミテータ
12…ティース
13…スロット
14…巻線(コイル)
15,215,315,415…不等セグメント(セグメント)
21a…低速用ブラシ(ブラシ)
21b…高速用ブラシ(ブラシ)
21c…共通ブラシ(ブラシ)
91,92,93…コイル

Claims (10)

  1. 周方向に4極の磁極が配列されたモータマグネットと、
    前記モータマグネットの内側に回転自在に設けられる回転軸と、
    前記回転軸に取り付けられ、径方向外方に向かって放射状に延びる6つのティースおよびこれらティース間に形成される6つのスロットを有するアーマチュアコアと、
    各前記ティースにそれぞれ集中巻方式にて巻装されたコイルと、
    前記回転軸と一体回転するよう設けられ、18つのセグメントを周方向に配置したコンミテータと、
    前記セグメントを介して前記コイルに給電を行うためのブラシと、を備え、
    各前記ティースにそれぞれ3つの前記コイルが巻回され、
    前記3つの前記コイルが、順方向に巻回して形成された1つの順巻きコイルと、逆方向に巻回して形成された2つの逆巻きコイルと、により構成されている電動モータであって、
    前記セグメントに1番から18番まで周方向に順に番号を付し、
    各前記ティースを周方向にU相、V相、W相の順で割り当て、各相に巻装されている前記順巻きコイルをそれぞれU相、V相、W相のコイルとし、各相に巻装されている前記逆巻きコイルをそれぞれ−U相、−V相、−W相のコイルとしたとき、
    1番の前記セグメントから18番の前記セグメントの各隣接する前記セグメント間に、U相、−W相、−W相、V相、−U相、−U相、W相、−V相、−V相のコイルがこの順で電気的に接続され、
    1番の前記セグメントの周方向におけるセグメント幅と比較して、3,6,9,12,15,18番の各前記セグメントの前記セグメント幅が小さく設定されていることを特徴とする電動モータ。
  2. 3つの前記コイルのうち、1つのコイルのターン数が他の2つのコイルのターン数よりも少なく設定されていることを特徴とする請求項1に記載の電動モータ。
  3. 3,6,9,12,15,18番の各前記セグメント以外の前記セグメントの前記セグメント幅は、全て同一に設定されていることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の電動モータ。
  4. 1,4,7,10,13,16番の各前記セグメントの前記セグメント幅が、それぞれ同一に設定されていると共に、2,5,8,11,14,17番の各前記セグメントの前記セグメント幅が、それぞれ同一に設定されており、
    2,5,8,11,14,17番の各前記セグメントの前記セグメント幅は、1,4,7,10,13,16番の各前記セグメントの前記セグメント幅よりも小さく設定されており、かつ、3,6,9,12,15,18番の各前記セグメントの前記セグメント幅よりも大きく設定されていることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の電動モータ。
  5. 1,4,7,10,13,16番の各前記セグメント以外の前記セグメントの前記セグメント幅は、全て同一に設定されていることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の電動モータ。
  6. 1,4,7,10,13,16番の各前記セグメントの前記セグメント幅が、それぞれ同一に設定されていると共に、2,5,8,11,14,17番の各前記セグメントの前記セグメント幅が、それぞれ同一に設定されており、
    1,4,7,10,13,16番の各前記セグメントの前記セグメント幅は、2,5,8,11,14,17番の各前記セグメントの前記セグメント幅よりも小さく設定されており、かつ3,6,9,12,15,18番の各前記セグメントの前記セグメント幅よりも大きく設定されていることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の電動モータ。
  7. 前記セグメントのうち、前記セグメント幅が最も小さい前記セグメントの前記セグメント幅は、前記ブラシの周方向におけるブラシ幅と同一に設定されていることを特徴とする請求項1〜請求項6の何れか1項に記載の電動モータ。
  8. 前記セグメントのうち、前記セグメント幅が最も小さい前記セグメントの前記セグメント幅は、前記ブラシの周方向におけるブラシ幅よりも小さく設定されていることを特徴とする請求項1〜請求項6の何れか1項に記載の電動モータ。
  9. 前記ブラシは、低速用ブラシ、高速用ブラシ、共通ブラシの3つのブラシのみで構成されていることを特徴とする請求項1〜請求項8の何れか1項に記載の電動モータ。
  10. 請求項1〜請求項9の何れか1項に記載の電動モータと、
    前記電動モータに連結され前記電動モータの回転軸の回転を減速して出力する減速機構と、
    を備えたことを特徴する減速機付モータ。
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