JP2017016083A - クリーニングブレード、プロセスカートリッジ、及び画像形成装置 - Google Patents

クリーニングブレード、プロセスカートリッジ、及び画像形成装置 Download PDF

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Abstract

【課題】高い追従性と、めくれやブレード摩耗の両立、長期に渡る良好なクリーニング性の維持、及びタンデム方式での色ずれの防止が可能なクリーニングブレードを提供することを目的とする。【解決手段】被清掃部材の表面に当接して、該被清掃部材表面に付着した付着物を除去する弾性部材を備え、前記弾性部材の前記被清掃部材の表面に当接する当接部が、硬化性組成物による改質部を有するクリーニングブレードにおいて、前記改質部が、前記当接部表面から厚み方向の領域に第1の硬化性組成物の硬化物を含有する含浸部、及び/又は前記当接部表面に第2の硬化性組成物の硬化物からなる表面層からなり、前記改質部表面のタック最大値が3.0[gf/mm2]以下であることを特徴とするクリーニングブレード。【選択図】図1A

Description

本発明は、クリーニングブレード、プロセスカートリッジ、及び画像形成装置に関するものである。
従来、電子写真方式の画像形成装置では、被清掃部材としての像担持体(以下、「感光体」、「電子写真感光体」、「静電潜像担持体」と称することもある)について、転写紙や中間転写体へトナー像を転写した後の表面に付着した不必要な転写残トナーなどの付着物はクリーニング手段によって除去している。
前記クリーニング手段のクリーニング部材として、一般的に構成を簡単にでき、クリーニング性能も優れていることから、短冊形状のクリーニングブレードを用いたものがよく知られている。前記クリーニングブレードの基端を支持部材で支持して当接部(先端稜線部)を像担持体の周面に押し当て、像担持体上に残留するトナーを堰き止めて掻き落とし除去する。
また、近年の高画質化の要求に応えるべく、重合法等により形成された小粒径で球形に近いトナー(以下、「重合トナー」と称することがある)を用いた画像形成装置が知られている。前記重合トナーは、従来の粉砕トナーに比べて転写効率が高いなどの特徴があり、前記要求に応えることが可能である。しかし、前記重合トナーは、クリーニングブレードを用いて像担持体表面から除去しようとしても十分に除去することが困難であり、クリーニング不良が発生してしまうという問題がある。これは、小粒径でかつ球形度に優れた前記重合トナーが、前記クリーニングブレードと像担持体との間に形成される僅かな隙間をすり抜けるからである。
前記すり抜けを抑えるには、像担持体とクリーニングブレードとの当接圧力を高めてクリーニング能力を高める必要がある。しかし、前記クリーニングブレードの当接圧を高めると、図7Aに示すように、像担持体123とクリーニングブレード62との摩擦力が高まり、クリーニングブレード62が像担持体123の移動方向に引っ張られて、クリーニングブレード62の先端稜線部62cがめくれてしまう。このめくれたクリーニングブレード62が、そのめくれに抗して原形状態に復元する際に異音が発生することがある。更に、クリーニングブレード62の先端稜線部62cがめくれた状態でクリーニングをし続けると、図7Bに示すように、クリーニングブレード62のブレード先端面62aの先端稜線部62cから数μm離れた箇所に局所的な摩耗が生じてしまう。このような状態で、更にクリーニングを続けると、この局所的な摩耗が大きくなる。最終的には、図7Cに示すように、先端稜線部62cが欠落してしまう。このように先端稜線部62cが欠落してしまうと、トナーを正常にクリーニングできなくなり、クリーニング不良を生じてしまうという問題がある。なお、図7A〜図7C中62bは、クリーニングブレードの下面である。
前記問題を解決するため、例えば、特許文献1には、ポリウレタンエラストマーからなる弾性部材の当接部に、鉛筆硬度B〜6Hの皮膜硬度を有する樹脂からなる表面層を設けたものが提案されている。
また、特許文献2には、シリコーンを含有した紫外線硬化性組成物をゴム製の弾性部材に含浸させて膨潤させた後、紫外線照射処理して前記紫外線硬化性組成物を硬化させたクリーニングブレードが提案されている。
また、特許文献3には、弾性部材の当接部を含む部分にイソシアネート化合物、フッ素化合物、シリコーン化合物から選ばれる少なくとも1種が含浸され、かつ前記当接部を含む弾性部材の表面に弾性部材よりも硬い表面層を設けたクリーニングブレードが提案されている。
特許文献4には、第一層よりタック性の小さい第二層を設けた二層の弾性層からなるクリーニングブレードが記載されている。タック性の大きい第一層で被当接体上の不要物を確実にトラップして取り除くことができるとともに、タック性が小さい第二層で過剰なスティックスリップを抑制することができるとされている。
しかしながら、従来の表面層を設けたクリーニングブレード、及び含浸部分を設けたクリーニングブレードでは、像担持体に形成される粉体量が非常に多い連続的なベタ画像形成時等のクリーニングに対して厳しい条件では、クリーニング不良を生じてしまうことがあった。
近年、電子写真方式による画像形成装置においては、高速化のニーズが高まっている。画像形成速度を高速化すると、像担持体の軸ぶれにより、高速回転する像担持体に細やかな振動が発生してしまい、従来のクリーニングブレードでは、高速化した画像形成装置に十分対応できていなかった。また、像担持体表面の微小なうねりに対する追従性にも十分対応できていなかった。
また、前記第一層よりタック性の小さい第二層を設けた二層の弾性層からなるクリーニングブレードは、第二層のタック性を小さくしスティックスリップを抑制することができるが、第一層と第二層を同時に被当接体に当接し第一層でクリーニング性を維持するため、クリーニングブレードの先端はめくれた状態となる。めくれた状態で使用すると第一層の摩耗が加速されクリーニング不良が発生する。
本発明は以上の背景に鑑みなされたものであり、その目的は、先端稜線部のめくれや異常摩耗等による異音の発生を抑制し、長期に渡る良好なクリーニング性の維持、及びタンデム方式での色ずれの防止が可能なクリーニングブレードを提供することである。
上述した課題を達成するために、本発明は、被清掃部材の表面に当接して、該被清掃部材表面に付着した付着物を除去する弾性部材を備え、前記弾性部材の前記被清掃部材の表面に当接する当接部が、硬化性組成物による改質部を有するクリーニングブレードにおいて、前記改質部が、前記当接部表面から厚み方向の領域に第1の硬化性組成物の硬化物を含有する含浸部、及び/又は前記当接部表面に第2の硬化性組成物の硬化物からなる表面層からなり、前記改質部表面のタック最大値が3.0[gf/mm2]以下であることを特徴とするものである。
本発明によれば、弾性部材の先端稜線部のめくれや異常摩耗等による異音の発生を抑制し、クリーニング性を長期に渡って維持することができ、さらに感光体の回転に負荷を掛けることが無いことから、タンデム方式では画像の色ずれを防止することができるクリーニングブレードを提供することができる。
クリーニングブレードが像担持体表面に当接している状態を示す拡大断面図。 クリーニングブレードの当接部近傍の拡大図。 本実施形態のクリーニングブレードの一例を示す斜視図。 本実施形態の画像形成装置の一例を示す概略構成図。 同画像形成装置の備える作像ユニットの一例を示す概略構成図。 トナーの円形度の測定方法を説明するための説明図。 トナーの円形度の測定方法を説明するための説明図。 弾性部材のブレード下面の表面から5[μm]内部を説明するための説明図。 弾性部材のブレード下面の表面から5[μm]内部を説明するための説明図。 従来のクリーニングブレードの先端稜線部が捲れた状態を示す図。 従来のクリーニングブレードの先端面の局所的な摩耗について説明する図。 従来のクリーニングブレードの先端稜線部が欠落した状態を示す図。 弾性仕事率の説明図。 弾性部材の表面層の平均厚みの測定箇所を示す断面図。 改質部表面のタック最大値の測定箇所を示す断面図。 タック最大値測定のプロファイルの一例を示す図。
(クリーニングブレード)
本発明のクリーニングブレードは、被清掃部材の表面に当接して、該被清掃部材表面に付着した付着物を除去する弾性部材を備え、前記弾性部材の前記被清掃部材の表面に当接する当接部が、硬化性組成物による改質部を有するクリーニングブレードにおいて、前記改質部が、前記当接部表面から厚み方向の領域に第1の硬化性組成物の硬化物を含有する含浸部、及び/又は前記当接部表面に第2の硬化性組成物の硬化物からなる表面層からなり、前記改質部表面のタック最大値が3.0[gf/mm2]以下になるように形成されている。
本発明において、弾性部材を構成する基材の長手方向の面で、被清掃部材進行方向下流側と対向する面を基材の下面といい、基材の先端稜線部を含む被清掃部材進行方向上流側と対向する先端の面を基材の先端面という。
また、弾性部材の長手方向の面で、被清掃部材進行方向下流側と対向する面をブレード下面といい、弾性部材の先端稜線部を含む被清掃部材進行方向上流側と対向する先端の面をブレード先端面という。
図1Aにおいて、被清掃部材の進行方向下流側Bと対向する面62bがブレード下面であり、被清掃部材進行方向上流側Aと対向する先端の面62aがブレード先端面である。
弾性部材の被清掃部材の表面に当接する当接部は、弾性部材の先端稜線部を含む。また、先端稜線部がめくれる場合や線圧が高い場合ではブレード先端面の一部も当接部になりうる。
本発明においては、前記クリーニングブレードの前記改質部表面のタック最大値を3.0[gf/mm2]以下にすることで、先端稜線部のめくれを防止し、過剰なスティックスリップを抑制することができ、さらに被清掃部材の動き出し時の負荷を低減することが可能である。これにより、めくれやブレード摩耗の両立、長期に渡る良好なクリーニング性の維持、及びタンデム方式での色ずれの防止ができる。
また、タック最大値のより好ましい範囲としては、0.05[gf/mm2]以上1.2[gf/mm2]以下である。0.05[gf/mm2]以上とすることにより付着物の除去に必要な密着性が十分となりクリーニング不良が発生しにくくなることや、当接圧を強くしなくてもよいので、摩耗が進みにくくなりクリーニング不良が発生しにくくなる。また、1.2[gf/mm2]以下であるとめくれや過剰なスティックスリップを充分抑制することができる。
改質部表面が、表面層である場合は、塗工液の固形分濃度・スプレー吐出量・スプレーとの距離・スプレー移動速度・スプレー塗工回数等のスプレー工程の条件を適宜変更することによって塗膜の状態(表面粗さ・膜厚)を制御することが可能である。これらの条件を制御することによって、表面のタック最大値を3.0[gf/mm2]以下とすることができる。
改質部表面が含浸部である場合は、含浸材料種、含浸時間・含浸液の固形分濃度・含浸後の余剰液の洗浄工程・洗浄液種を適宜変更することによって含浸部の表面状態(粗さ)を制御することができ、表面のタック最大値を3.0[gf/mm2]以下とすることができる。
また、弾性部材の改質部の内部のタック性を小さくすることで、長期使用時に先端稜線部が摩耗し内部が露出した際にも、めくれや過剰なスティックスリップを抑制することができるため、長期に渡る良好なクリーニング性の維持、及びタンデム方式での色ずれの防止ができる。
内部のタック最大値の好ましい範囲としては、ブレード下面の改質部表面から5[μm]内部における面のタック最大値が、6.0[gf/mm2]以下であり、0.05[gf/mm2]以上3.0[gf/mm2]以下がより好ましい。
タック最大値は、RHESCA社製タッキング試験機TAC−IIを用いて測定することができる。
測定において、Φ5[mm]もしくはΦ8[mm]のSUSプローブを使用した。測定条件は、荷重200[g]、押込み保持時間2[s]、引き上げ速度600[mm/min]、温度23[℃]とした。測定部位は、弾性部材のブレード下面とし、図10に示すように、先端稜線部をプローブ位置の端とした。
タッキング試験機では、プローブをサンプルに一定荷重で押し付け、一定速度でサンプルからプローブを引き離すときにプローブがサンプルから粘着力により受ける抵抗を荷重値として測定することができる。この引き離す時に受けた最も高い荷重の値をプローブの面積で割った値をタック最大値としている。代表的なサンプルのタック最大値測定時のプロファイルを図11に示す。
本発明においては、タック最大値は3回測定し、その平均値をサンプルのタック最大値とした。
尚、クリーニングブレードの前記改質部表面のタック最大値について、改質部がプローブ径より小さい場合では、改質部表面のみのタック最大値を測定することができない。可能であれば測定用に改質部がプローブ径より大きくなるように同条件で作製したサンプルを用意して測定する。測定用のサンプルが作製不可のものに関しては、プローブの約半分以上が改質部に接していれば、改質部表面のタック最大値として扱ってもよい。
また、ブレード下面の改質部の5[μm]内部の面は、例えば、ダイヤモンドナイフCRYO DRYを用いたクライオミクロトームを使うことで測定面を露出させることができる。
図6A〜図6Bにブレード下面の改質部の表面から5[μm]内部の面の測定面を露出させる例を示す。図6Aは改質部が含浸部のみの場合であり、図6Bは更に表面層を有する場合である。
測定面を露出させたあとは改質部表面のタック最大値の測定と同様に先端稜線部にプローブ端部を合わせた位置でタック最大値の測定を行った。
ここで、図2は、クリーニングブレード62の斜視図であり、図1A及び図1Bは、クリーニングブレード62の拡大断面図である。図1Aは、クリーニングブレード62が感光体3の表面に当接している状態の説明図であり、図1Bは、クリーニングブレード62の弾性部材622の先端稜線部62cを含む当接部近傍の拡大説明図である。
前記クリーニングブレード62では、弾性部材622は、ウレタンゴムからなる基材に対してディップ塗工により第1の硬化性組成物を含浸させ、さらに表面層623を形成する第2の硬化性組成物をスプレー塗工した後、紫外線照射や加熱により樹脂を硬化させている。
含浸させた第1の硬化性組成物を硬化させるために紫外線照射や加熱などの処理をするタイミングとしては、基材に第1の硬化性組成物を含浸させた後、表面層623を被覆する前に、紫外線照射や加熱などの処理をしてもよい。弾性部材622の基材となるウレタンゴムに前記第1の硬化性組成物を含浸させた後、一度、紫外線照射や加熱などの処理をして含浸させた前記第1の硬化性組成物を硬化させた後に、表面層623を形成する第2の硬化性組成物で被覆する構成であれば、表面層623を形成する前にウレタンゴムに対して第1の硬化性組成物の含浸状態を固定し、後から表面層623を形成する第2の硬化性組成物を塗布しても、含浸状態が変化しないため、所望の含浸状態の弾性部材622を作製できる。
弾性部材622の当接部への含浸処理は、ハケ塗り、スプレー塗工、ディップ塗工などによって、第1の硬化性組成物を含浸させることで可能である。
改質部のブレード下面の表面から5[μm]内部を含む面の低いタック性は、ポリウレタンなどの基材に、硬化性樹脂モノマーを、含浸させたりすることにより得ることができる。含浸させる場合には、硬化性樹脂モノマーの種類、重合開始剤の種類、硬化方法、処方液の固形分濃度、処方液の重合開始剤濃度、含浸時間、含浸後のブレード表面の樹脂残渣の洗浄工程、表面層の形成などにより、内部のタック最大値の値が変化する。例えば、含浸量が多い(含浸時間長い、含浸液の溶剤種、洗浄条件)、硬化率が高い(重合開始剤濃度、紫外線積算光量、紫外線照射雰囲気)場合は内部のタック最大値が小さくなる。
表面層623は、弾性部材622の基材に第1の硬化性組成物を含浸させて所定時間風乾させた後に、第2の硬化性組成物を用いて、スプレー塗工、ディップ塗工、あるいはスクリーン印刷等によって、クリーニングブレード62の先端稜線部62cを被覆することにより形成される。
表面層623としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、硬化物のマルテンス硬度が、基材のマルテンス硬度よりも硬い第2の硬化性組成物を用いることが好ましく、0.3[μm]以上5.0[μm]以下の厚みで被覆するのが好ましい。表面層の厚みは、0.8[μm]以上2.5[μm]以下がより好ましい。また、表面層623は、弾性部材622の基材よりも硬度が高い部材とすることで、剛直なため、変形し難く、クリーニングブレード62の先端稜線部62cのめくれを抑制することができる。
硬化性組成物を含浸させた後、または、表面層623による被覆を行った後に、紫外線照射や加熱などの処理をすることで、図1Bに示す含浸部分62dを形成し、先端稜線部(当接部)62cの硬度上昇を図る改質効果を生じさせることができる。
当接部を含む表面に弾性部材622の基材よりも硬い表面層623を0.3[μm]以上5.0[μm]以下の厚みで設けることが好ましい。
このように、弾性部材622の先端稜線部62cが、表面層623及び/又は含浸部分62dを有することで、先端稜線部から20[μm]の距離での表面のマルテンス硬度が1.0[N/mm2]〜15.0[N/mm2]であることを実現できる。
前記弾性部材の先端稜線部から20[μm]の距離における表面のマルテンス硬度は1.0[N/mm2]以上15.0[N/mm2]以下が好ましい。その場合には、弾性部材の基材ゴムの柔軟性と適度な硬度を両立することができ、当接部近傍の像担持体の微小なうねりに対する追従性を保つことが可能であり、表面の硬度により先端稜線部のめくれを防止することができる。これにより、長期の使用で摩耗が起こっても先端稜線部のえぐれ摩耗は起きず、クリーニング性を維持することが可能になる。前記弾性部材の先端稜線部から20[μm]の距離における表面のマルテンス硬度は、1.2[N/mm2]以上7.0[N/mm2]以下がより好ましい。
前記マルテンス硬度は、フィシャー・インストルメンツ社製、微小硬度計 HM−2000を用い、ビッカース圧子を1.0[mN]の力で10秒間押し込み、5秒間保持し、1.0[mN]の力で10秒間抜くことにより、測定することができる。前記マルテンス硬度の測定は、ブレード下面で行った。
本実施形態においては、クリーニングブレードのタック性を小さくするために、クリーニングブレードの表面性を変化させるべく、上記の条件を鋭意検討した。その結果、表面層形成時のスプレー工程の条件を変更することで、表面層の表面粗さをコントロールすることができ、タック性を小さくすることができるとわかった。
弾性部材の改質部の、ブレード下面における表面粗さRaは0.20[μm]以上1.00[μm]以下であることが好ましい。
なお、上述した説明では、弾性部材622の先端稜線部62cが、改質部として含浸部と表面層とを有する例を用いて説明したが、本発明の効果が得られる構成としてはこれに限らない。例えば、弾性部材622の先端稜線部62cが、改質部として含浸部のみを有する場合、改質部として表面層のみを有する場合であっても、同様の効果を得ることができる。
<被清掃部材>
前記被清掃部材としては、その材質、形状、構造、大きさ等について特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができる。前記被清掃部材の形状としては、例えば、ドラム状、ベルト状、平板状、シート状、などが挙げられる。前記被清掃部材の大きさとしては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、通常用いられる程度の大きさが好ましい。
前記被清掃部材の材質としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、金属、プラスチック、セラミック、などが挙げられる。
前記被清掃部材としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、前記クリーニングブレードを画像形成装置に適用した場合には、例えば、像担持体、などが挙げられる。
<付着物>
前記付着物としては、被清掃部材表面に付着しており、前記クリーニングブレードの除去対象となるものであれば特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、トナー、潤滑剤、無機微粒子、有機微粒子、ゴミ、埃又はこれらの混合物、などが挙げられる。これらの中でも、トナーが好ましく、ガラス転移温度が50[℃]以下の低温定着性のトナーが特に好ましい。
<支持部材>
本発明のクリーニングブレードは、支持部材と、該支持部材に一端が連結され、他端に所定長さの自由端部を有する平板状の弾性部材とからなることが好ましい。前記クリーニングブレードは、前記弾性部材の自由端側の一端である先端稜線部を含む当接部が前記被清掃部材表面に長手方向に沿って当接するように配置される。
前記支持部材としては、その形状、大きさ、及び材質等については、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができる。前記支持部材の形状としては、例えば、平板状、短冊状、シート状、などが挙げられる。前記支持部材の大きさとしては、特に制限はなく、前記被清掃部材の大きさに応じて適宜選択することができる。
前記支持部材の材質としては、例えば、金属、プラスチック、セラミック、などが挙げられる。これらの中でも、強度の点から金属板が好ましく、ステンレススチール等の鋼板、アルミニウム板、リン青銅板が特に好ましい。
<弾性部材>
前記弾性部材622としては、その形状、材質、大きさ、構造などについては特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができる。前記弾性部材622の形状としては、例えば、平板状、短冊状、シート状、などが挙げられる。前記弾性部材622の大きさとしては、特に制限はなく、前記被清掃部材の大きさに応じて適宜選択することができる。
前記弾性部材622の基材としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、高弾性が得られやすい点から、ポリウレタンゴム、ポリウレタンエラストマー、などが好適である。
前記弾性部材の基材の製造方法としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができる。例えば、ポリオール化合物とポリイソシアネート化合物とを用いてポリウレタンプレポリマーを調製し、該ポリウレタンプレポリマーに硬化剤、及び必要に応じて硬化触媒を加えて、所定の型内にて架橋し、炉内にて後架橋させたものを遠心成型によりシート状に成型後、常温放置、熟成したものを所定の寸法にて、平板状に裁断することにより、製造される。
前記ポリオール化合物としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、高分子量ポリオール、低分子量ポリオール、などが挙げられる。
前記高分子量ポリオールとしては、例えば、アルキレングリコールと脂肪族二塩基酸との縮合体であるポリエステルポリオール;エチレンアジペートエステルポリオール、ブチレンアジペートエステルポリオール、ヘキシレンアジペートエステルポリオール、エチレンプロピレンアジペートエステルポリオール、エチレンブチレンアジペートエステルポリオール、エチレンネオペンチレンアジペートエステルポリオール等のアルキレングリコールとアジピン酸とのポリエステルポリオール等のポリエステル系ポリオール;カプロラクトンを開環重合して得られるポリカプロラクトンエステルポリオール等のポリカプロラクトン系ポリオール;ポリ(オキシテトラメチレン)グリコール、ポリ(オキシプロピレン)グリコール等のポリエーテル系ポリオール、などが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
前記低分子量ポリオールとしては、例えば、1,4−ブタンジオール、エチレングリコール、ネオペンチルグリコール、ヒドロキノン−ビス(2−ヒドロキシエチル)エーテル、3,3’−ジクロロ−4,4’−ジアミノジフェニルルメタン、4,4’−ジアミノジフェニルメタン等の二価アルコール;1,1,1−トリメチロールプロパン、グリセリン、1,2,6−ヘキサントリオール、1,2,4−ブタントリオール、トリメチロールエタン、1,1,1−トリス(ヒドロキシエトキシメチル)プロパン、ジグリセリン、ペンタエリスリトール等の三価又はそれ以上の多価アルコール、などが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
前記ポリイソシアネート化合物としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、メチレンジフェニルジイソシアネート(MDI)、トリレンジイソシアネート(TDI)、キシリレンジイソシアネート(XDI)、ナフチレン1,5−ジイソシアネート(NDI)、テトラメチルキシレンジイソシアネート(TMXDI)、イソホロンジイソシアネート(IPDI)、水添キシリレンジイソシアネート(H6XDI)、ジシクロヘキシルメタンジイソシアネート(H12MDI)、ヘキサメチレンジイソシアネート(HDI)、ダイマー酸ジイソシアネート(DDI)、ノルボルネンジイソシアネート(NBDI)、トリメチルヘキサメチレンジイソシアネート(TMDI)、などが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
前記硬化触媒としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、2−メチルイミダゾール、1,2−ジメチルイミダゾール、などが挙げられる。
前記硬化触媒の含有量は、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、0.01[質量%]以上0.5[質量%]以下が好ましく、0.05[質量%]以上0.3[質量%]以下がより好ましい。
前記基材のJIS−A硬度は、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、60度以上が好ましく、65度以上80度以下がより好ましい。前記JIS−A硬度が、60度以上であると、ブレード線圧が得られやすく、像担持体との当接部の面積が拡大しにくいため、クリーニング不良が発生しにくくなる。
ここで、前記基材のJIS−A硬度は、例えば、高分子計器株式会社製 マイクロゴム硬度計 MD−1などを用いて測定することができる。
前記基材のJIS K6255規格に準拠した反発弾性率は、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができる。
ここで、前記基材の反発弾性係数は、例えば、JIS K6255規格に準拠し、23[℃]において、株式会社東洋精機製作所製No.221レジリエンステスタを用いて測定することができる。
前記基材の平均厚みは、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、1.0[mm]以上3.0[mm]以下が好ましい。
<改質部>
前記「前記弾性部材の前記被清掃部材の表面に当接する当接部が、硬化性組成物による改質部を有する」とは、前記像担持体に当接する先端稜線部62cに改質処理を施していることを示す。前記改質部は前記先端稜線部62cの表面だけでなく内部に含まれてもよく、先端稜線部62cを覆うように表面層を形成した場合には、先端稜線部62cの内部に含まれており、かつ先端稜線部62cに表面層を形成している場合、なども含まれる。前記弾性部材622の少なくとも先端稜線部62cに改質部を形成する材料が含まれていれば、前記弾性部材622の先端稜線部62c以外の部位にも改質部を形成する材料が含まれていてもかまわない。
本実施形態のクリーニングブレード62においては、改質部として弾性部材622の先端稜線部62cを高硬度化するための含浸部分62dを有していることが好ましい。
これにより、弾性部材の当接部の摩耗が進行しても、表面層近傍内部の高硬度化が保たれるので長期に亘って、良好なクリーニング性を保持することができる。
<含浸部>
前記弾性部材622の前記被清掃部材の表面に当接する当接部は、前記当接部表面から厚み方向の領域において、第1の硬化性組成物の硬化物を含有することが好ましい。
前記「当接部表面から厚み方向の領域において、第1の硬化性組成物の硬化物を含有する」とは、前記当接部の表面だけでなく内部に含まれていることを意味し、前記当接部の内部に含まれており、かつ当接部に表面層を形成している場合も含まれる。
なお、前記弾性部材の少なくとも当接部に硬化性組成物の硬化物が含まれていれば、前記弾性部材の当接部以外の部位にも硬化性組成物の硬化物が含まれていても構わない。第1の硬化性組成物の硬化物が含まれてよい当接部以外の部位としては、ブレード下面、ブレード先端面の全面やブレード下面の裏面などが挙げられる。
<硬化性組成物>
前記硬化性組成物とは、モノマーやオリゴマーが光や熱などのエネルギーを受けることにより重合硬化し硬化物(固形ポリマー)を形成する材料のことである。重合を開始させる活性種(ラジカル、イオン、酸、塩基など)を発生させる開始剤や刺激(電子線)の種類によってエネルギー源が異なり、例えば紫外線硬化性組成物、熱硬化性組成物、電子線硬化組成物が挙げられる。
紫外線硬化組成物や電子線硬化組成物では、光重合開始剤が用いられ、紫外線や電子線を照射することで、ラジカル重合、カチオン重合、アニオン重合のいずれかに分類される硬化反応がおこり、ビニル重合、ビニル共重合、開環重合、付加重合などの重合反応により硬化物を生成する。
熱硬化性組成物は、熱重合開始剤が用いられ加熱することにより硬化反応が開始され、イソシアナート、ラジカル重合、エポキシ開環重合、メラミン系縮合などの重合反応により硬化物を生成する。
このような反応により生成する前記硬化物としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、アクリル樹脂、フェノール樹脂、ウレタン樹脂、エポキシ樹脂、シリコーン樹脂、アミノ樹脂などが挙げられる。硬度の観点から(メタ)アクリル樹脂が好ましい。
<<第1の硬化性組成物>>
前記第1の硬化性組成物としては、紫外線硬化性組成物であることが好ましい。
前記紫外線硬化性組成物は(メタ)アクリレート化合物を含有することが望ましく、更に必要に応じてその他の成分を含有してなる。
前記(メタ)アクリレート化合物としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、分子内に脂環構造を有する(メタ)アクリレート化合物が好ましい。
−分子内に脂環構造を有する(メタ)アクリレート化合物−
前記分子内に脂環構造を有する(メタ)アクリレート化合物は、分子内に嵩高い特殊な脂環構造を有しているので、官能基数が少なく、かつ分子量が小さい(メタ)アクリレート化合物を用いることができるので、前記弾性部材の当接部に含浸されやすく、前記当接部の硬度を効率よく向上させることができる。
前記分子内に脂環構造を有する(メタ)アクリレート化合物の脂環構造の炭素数は、6以上が好ましく、6以上12以下がより好ましい。前記炭素数が、6以上であると、当接部の硬度が弱くなることがなく、12以下であると、立体障害が起きることがない。
前記分子内に炭素数6以上の脂環構造を有する(メタ)アクリレート化合物の官能基数は、2以上が好ましく、2以上6以下がより好ましく、2以上4以下が更に好ましい。前記官能基数が、2以上であると、当接部の硬度が弱くなることがなく、6以下であると、立体障害が起きることがない。
前記分子内に脂環構造を有する(メタ)アクリレート化合物の分子量分は、200以下が好ましい。前記分子量が、200以下であると、分子サイズが小さくなるため弾性部材に含浸しやすくなり、高硬度化が容易となる。
前記分子内に脂環構造を有する(メタ)アクリレート化合物としては、官能基が少なくても特殊な環状構造により架橋点の不足を補うことができる点から、トリシクロデカン構造を有する(メタ)アクリレート化合物、アダマンタン構造を有する(メタ)アクリレート化合物が好ましい。
前記トリシクロデカン構造を有する(メタ)アクリレート化合物としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、トリシクロデカンジメタノールジアクリレート、トリシクロデカンジメタノールジメタクリレート、などが挙げられる。
前記トリシクロデカン構造を有する(メタ)アクリレート化合物としては、適宜合成したものを使用してもよいし、市販品を使用してもよい。該市販品としては、例えば、商品名:A−DCP(新中村化学工業株式会社製)、などが挙げられる。
前記アダマンタン構造を有する(メタ)アクリレート化合物としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、1,3−アダマンタンジメタノールジアクリレート、1,3−アダマンタンジメタノールジメタクリレート、1,3,5−アダマンタントリメタノールトリアクリレート、1,3,5−アダマンタントリメタノールトリメタクリレート、などが挙げられる。
前記アダマンタン構造を有する(メタ)アクリレート化合物としては、適宜合成したものを使用してもよいし、市販品を使用してもよい。該市販品としては、例えば、商品名:X−DA(出光興産株式会社製)、商品名:X−A−201(出光興産株式会社製)、商品名:ADTM(三菱ガス化学株式会社製)、などが挙げられる。
前記分子内に脂環構造を有する(メタ)アクリレート化合物の含有量は、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、前記第1の硬化性組成物に対して、固形分量で、20[質量%]以上100[質量%]以下が好ましく、50[質量%]以上100[質量%]以下がより好ましい。前記含有量が、20[質量%]以上であると、特殊な環状構造による高硬度化が損なわれてしまうことがない。
前記分子内に脂環構造を有する(メタ)アクリレート化合物(特に、トリシクロデカン構造を有する(メタ)アクリレート化合物)が、前記弾性部材の前記被清掃部材の表面に当接する当接部に含まれていることは、例えば、赤外顕微鏡、又は液体クロマトグラフィーにより分析することができる。
前記第1の硬化性組成物は、前記分子内に脂環構造を有する(メタ)アクリレート化合物以外にも、分子量が100以上1,500以下の(メタ)アクリレート化合物、フッ素系(メタ)アクリレート化合物を含有することができる。
前記分子量が100以上1,500以下の(メタ)アクリレート化合物としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールエトキシテトラ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ジトリメチロールプロパンテトラ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパンエトキシトリ(メタ)アクリレート、1,6−ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、エトキシ化ビスフェノールAジ(メタ)アクリレート、プロポキシ化エトキシ化ビスフェノールAジ(メタ)アクレリート、1,4−ブタンジオールジ(メタ)アクリレート、1,5−ペンタンジオールジ(メタ)アクリレート、1,6−ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、1,7−ヘプタンジオールジ(メタ)アクリレート、1,8−オクタンジオールジ(メタ)アクリレート、1,9−ノナンジオールジ(メタ)アクリレート、1,10−デカンジオールジ(メタ)アクリレート、1,11−ウンデカンジオールジ(メタ)アクリレート、1,18−オクタデカンジオールジ(メタ)アクリレート、グリセリンプロポキシトリ(メタ)アクリレート、ジプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、PO変性ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、PEG600ジ(メタ)アクリレート、PEG400ジ(メタ)アクリレート、PEG200ジ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコール・ヒドロキシピバリン酸エステルジ(メタ)アクリレート、オクチル/デシル(メタ)アクリレート、イソボルニル(メタ)アクリレート、エトキシ化フェニル(メタ)アクリレート、9,9−ビス[4−(2−(メタ)アクリロイルオキシエトキシ)フェニル]フルオレン、などが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。これらの中でも、官能基数が3〜6のペンタエリスリトールトリアクリレート構造を有する化合物が好ましい。
前記官能基数が3〜6のペンタエリスリトールトリアクリレート構造を有する化合物としては、例えば、ペンタエリスリトールトリアクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート、などが挙げられる。
前記フッ素系(メタ)アクリレート化合物としては、パーフルオロポリエーテル骨格を有するものが好ましく、パーフルオロポリエーテル骨格を有し、官能基数が2以上であるものがより好ましい。
前記フッ素系(メタ)アクリレート化合物としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、2,2,2−トリフルオロエチルアクリレート、2,2,2−トリフルオロエチルメタクリレート、2,2,3,3−テトラフルオロプロピルアクリレート、2,2,3,3−テトラフルオロプロピルメタクリレート、2,2,3,3,4,4,4−ヘプタフルオロブチルアクリレート、2,2,3,3,4,4,4−ヘプタフルオロブチルメタクリレート、2,2,3,4,4,4−ヘキサフルオロブチルアクリレート、2,2,3,4,4,4−ヘキサフルオロブチルメタクリレート、1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロイソプロピルアクリレート、1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロイソプロピルメタクリレート、1H,1H,5H−オクタフルオロペンチルアクリレート、1H,1H,5H−オクタフルオロペンチルメタアクリレート、2,2,3,3,3−ペンタフルオロプロピルアクリレート、2,2,3,3,3−ペンタフルオロプロピルメタクリレート、2,2,3,3,4,4,5,5,6,6,7,7−ドデカフルオロヘプチルアクリレート、3,3,4,4,5,5,6,6,7,7,8,8,8−トリデカフルオロオクチルアクリレート、3,3,4,4,5,5,6,6,7,7,8,8,8−トリデカフルオロオクチルメタクリレート、2−[(1’,1’,1’−トリフルオロ−2’−(トリフルオロメチル)−2'−ヒドロキシ)プロピル]−3−ノルボルニルメタクリレート、1,1,1−トリフルオロ−2−(トリフルオロメチル)−2−ヒドロキシ−4−メチル−5−ペンチルメタクリラート、3,3,4,4,5,5,6,6,7,7,8,8,9,9,10,10,10−ヘプタデカフルオロデシルアクリレート、3,3,4,4,5,5,6,6,7,7,8,8,9,9,10,10,10−ヘプタデカフルオロデシルメタクリレート、3,3,4,4,5,5,6,6,7,7,8,8,9,9,10,10,11,11,12,12,12−ヘニコサフルオロドデシルアクリレート、3,3,4,4,5,5,6,6,7,7,8,8,9,9,10,10,11,11,12,12,12−ヘニコサフルオロドデシルメタクリレート、3,3,4,4,5,5,6,6,7,7,8,8,9,9,10,10,11,12,12,12−ヘニコサー11−(トリフルオロメチル)ドデシルメタクリレート、などが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
前記フッ素系(メタ)アクリレート化合物としては、市販品を使用することができ、前記市販品としては、例えば、オプツールDAC−HP(ダイキン工業株式会社製)、メガファックRS−75(DIC株式会社製)、ビスコートV−3F(大阪有機化学工業株式会社)、などが挙げられる。
前記フッ素系(メタ)アクリレート化合物の前記第1の硬化性組成物における含有量は、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、固形分量で、0.1[質量%]以上50[質量%]以下が好ましい。
<<その他の成分>>
前記その他の成分としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、重合開始剤、重合禁止剤、希釈剤、などが挙げられる。
−重合開始剤−
前記重合開始剤としては、光又は熱などにより重合を開始させるものであれば、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができる。光重合開始剤としては、光のエネルギーによりラジカルやカチオンなどの活性種を生成して重合を開始させる光ラジカル重合開始剤、光カチオン重合開始剤、などが好ましく、光ラジカル重合開始剤がより好ましい。
前記光ラジカル重合開始剤としては、例えば、芳香族ケトン類、アシルフォスフィンオキサイド化合物、芳香族オニウム塩化合物、有機過酸化物、チオ化合物(チオキサントン化合物、チオフェニル基含有化合物など)、ヘキサアリールビイミダゾール化合物、ケトオキシムエステル化合物、ボレート化合物、アジニウム化合物、メタロセン化合物、活性エステル化合物、炭素ハロゲン結合を有する化合物、アルキルアミン化合物、などが挙げられる。
前記光ラジカル重合開始剤としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、アセトフェノン、アセトフェノンベンジルケタール、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン、2,2−ジメトキシ−2−フェニルアセトフェノン、キサントン、フルオレノン、べンズアルデヒド、フルオレン、アントラキノン、トリフェニルアミン、カルバゾール、3−メチルアセトフェノン、4−クロロベンゾフェノン、4,4'−ジメトキシベンゾフェノン、4,4'−ジアミノベンゾフェノン、ミヒラーケトン、ベンゾインプロピルエーテル、ベンゾインエチルエーテル、ベンジルジメチルケタール、1−(4−イソプロピルフェニル)−2−ヒドロキシ−2−メチルプロパン−1−オン、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニルプロパン−1−オン、チオキサントン、ジエチルチオキサントン、2−イソプロピルチオキサントン、2−クロロチオキサントン、2−メチル−1−[4−(メチルチオ)フェニル]−2−モルホリノ−プロパン−1−オン、ビス(2,4,6−トリメチルベンゾイル)−フェニルフォスフィンオキサイド、2,4,6−トリメチルベンゾイル−ジフェニル−フォスフィンオキサイド、2,4−ジエチルチオキサントン、ビス−(2,6−ジメトキシベンゾイル)−2,4,4−トリメチルペンチルフォスフィンオキシド、などが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
前記光ラジカル重合開始剤としては、市販品を用いることができ、前記市販品としては、例えば、イルガキュア 651、イルガキュア 184、DAROCUR 1173、イルガキュア 2959、イルガキュア 127、イルガキュア 907、イルガキュア 369、イルガキュア 379、DAROCUR TPO、イルガキュア 819、イルガキュア 784、イルガキュア OXE 01、イルガキュア OXE 02、イルガキュア 754(以上、チバ・スペシャリティーケミカルズ社製);Speedcure TPO(Lambson社製);KAYACURE DETX−S(日本化薬株式会社製);Lucirin TPO、LR8893、LR8970(以上、BASF社製);ユベクリルP36(UCB社製)、などが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
前記重合開始剤の含有量は、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、前記第1の硬化性組成物に対して、1[質量%]以上20[質量%]以下が好ましい。
−重合禁止剤−
前記重合禁止剤としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、p−メトキシフェノール、クレゾール、t−ブチルカテコール、ジ−t−ブチルパラクレゾール、ヒドロキノンモノメチルエーテル、α−ナフトール、3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシトルエン、2,2’−メチレンビス(4−メチル−6−t−ブチルフェノール)、2,2’−メチレンビス(4−エチル−6−ブチルフェノール)、4,4’−チオビス(3−メチル−6−t−ブチルフェノール)等のフェノール化合物;p−ベンゾキノン、アントラキノン、ナフトキノン、フェナンスラキノン、p−キシロキノン、p−トルキノン、2,6−ジクロロキノン、2,5−ジフェニル−p−ベンゾキノン、2,5−ジアセトキシ−p−ベンゾキノン、2,5−ジカプロキシ−p−ベンゾキノン、2,5−ジアシロキシ−p−ベンゾキノン、ヒドロキノン、2,5−ジ−ブチルヒドロキノン、モノ−t−ブチルヒドロキノン、モノメチルヒドロキノン、2,5−ジ−t−アミルヒドロキノン等のキノン化合物;フェニル−β−ナフチルアミン、p−ベンジルアミノフェノール、ジ−β−ナフチルパラフェニレンジアミン、ジベンジルヒドロキシルアミン、フェニルヒドロキシルアミン、ジエチルヒドロキシルアミン等のアミン化合物;ジニトロベンゼン、トリニトロトルエン、ピクリン酸等のニトロ化合物;キノンジオキシム、シクロヘキサノンオキシム等のオキシム化合物;フェノチアジン等の硫黄化合物、などが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
−希釈剤−
前記希釈剤としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、トルエン、キシレン等の炭化水素系溶媒;酢酸エチル、酢酸n−ブチル、メチルセロソルブアセテート、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート等のエステル系溶媒;メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、ジイソブチルケトン、シクロヘキサノン、シクロペンタノン等のケトン系溶媒;エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテル等のエーテル系溶媒;エタノール、プロパノール、1−ブタノール、イソプロピルアルコール、イソブチルアルコール等のアルコール系溶媒、などが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
前記弾性部材の当接部に、前記第1の硬化性組成物の硬化物を含ませる(含浸させる)方法としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、弾性部材の当接部に、前記第1の硬化性組成物をハケ塗り、ディップ塗工等で含浸させた後、硬化させる方法、などが挙げられる。
前記クリーニングブレードの当接部に含浸させた前記第1の硬化性組成物を硬化させる方法としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、紫外線の照射、加熱などによる処理などが挙げられる。これらの中でも、紫外線の照射による処理が好ましい。
前記紫外線を照射する装置としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、例えば、装置の内部に紫外線の光源が設けられ、コンベア等の搬送手段により被硬化物を搬送しながら紫外線を照射する装置などが挙げられる。
前記紫外線の光源としては、重合開始剤に対応するものであれば、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、ランプ、紫外線発光半導体素子、などが挙げられる。
前記ランプとしては、例えば、メタルハライドランプ、キセノンランプ、カーボンアーク灯、ケミカルランプ、低圧水銀ランプ、高圧水銀ランプ、などが挙げられ、市販品を使用することができる。前記市販品としては、例えば、ヘレウス株式会社製のHバルブ、Dバルブ、Vバルブ、などが挙げられる。
前記紫外線発光半導体素子としては、紫外線発光ダイオードや紫外線発光半導体レーザ、などが挙げられる。
前記紫外線の種類としては、前記硬化性組成物に含有させる重合開始剤に対応するものであれば、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、波長200nm以上400nm以下の紫外線、遠紫外線、g線、h線、i線、KrFエキシマレーザー光、ArFエキシマレーザー光、電子線、X線、分子線又はイオンビームなどが挙げられる。
前記紫外線の照射の条件については、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、積算光量が500[mJ/cm2]以上が好ましい。また、酸素阻害による硬化率の低下を抑制するためには不活性ガス(Ar、N2、CO2など)雰囲気下での照射がより好ましい。
上述したように、本実施形態のクリーニングブレード62は、前記弾性部材の前記被清掃部材の表面に当接する当接部が、前記当接部表面から厚み方向の領域に、第1の硬化性組成物の硬化物を含有することができる。
前記弾性部材の当接部に、前記第1の硬化性組成物の硬化物を含ませることにより、弾性部材のウレタンゴムと第1の硬化性組成物の硬化物を含む混合層が形成される。すると、ゴム内部に樹脂の網目鎖が形成されることで、ゴム自体の架橋密度が擬似的に増加し、耐摩耗性が向上すると考えられる。その結果、前記弾性部材の当接部が高硬度化し、タック性も小さくなることで、当接部が捲れたり、変形するのを抑制することができる。更に、経時による当接部の摩耗によって内部が露出したときも内部への含浸作用により、同様に捲れや変形を抑制することができる。
<表面層>
前記当接部は、表面に第2の硬化性組成物の硬化物からなる表面層を有してもよい。
<<第2の硬化性組成物>>
前記第2の硬化性組成物としては、紫外線硬化性組成物であることが好ましい。
前記紫外線硬化性組成物は(メタ)アクリレート化合物を含有することが好ましく、更に必要に応じてその他の成分を含有してなる。
前記(メタ)アクリレート化合物としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、分子内にペンタエリスリトール構造を有する(メタ)アクリレート化合物が好ましい。
−分子内にペンタエリスリトール構造を有する(メタ)アクリレート化合物−
前記分子内にペンタエリスリトール構造を有する(メタ)アクリレート化合物は、官能基当量分子量が110以下であり、官能基数が3〜6のものが好ましく、例えば、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールエトキシテトラ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、などが挙げられる。これらの中でも、ペンタエリスリトール・トリアクリレート、ペンタエリスリトールテトラアクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサアクリレートが好ましい。
官能基当量分子量が110以下であるか、またはペンタエリスリトール・トリアクリレート骨格を有するの材料を用いると、表面層623は硬くなり、クリーニングブレード62の先端稜線部62cがめくれて図7Bのような先端面摩耗を生じることがなく、長期に渡るクリーニング性を保持できる。
前記分子内にペンタエリスリトール構造を有する(メタ)アクリレート化合物の含有量は、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、前記第2の硬化性組成物に対して、固形分量で、20[質量%]以上90[質量%]以下が好ましく、50[質量%]以上80[質量%]以下がより好ましい。
前記第2の硬化性組成物は、前記分子内にペンタエリスリトール構造を有する(メタ)アクリレート化合物以外にも、分子量が100以上1,500以下の(メタ)アクリレート化合物、フッ素系(メタ)アクリレート化合物、分子内に脂環構造を有する(メタ)アクリレート化合物を含有することができる。
前記分子量が100以上1,500以下の他の(メタ)アクリレート化合物、前記フッ素系(メタ)アクリレート化合物、及び前記分子内に脂環構造を有する(メタ)アクリレート化合物としては、前記第1の硬化性組成物と同様なものの中から適宜選択することができる。
前記その他の成分としては、前記第1の硬化性組成物と同様なものを用いることができる。
前記弾性部材の当接部に、第2の硬化性組成物の硬化物からなる表面層を形成する方法としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、当接部に前記第2の硬化性組成物をスプレー塗布して表面層を形成し、硬化させる方法、などが挙げられる。
表面層は先端稜線部から500[μm]以上あることが好ましい。
前記クリーニングブレードの当接部に形成した表面層の前記第2の硬化性組成物を硬化させる方法としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、紫外線の照射、加熱などによる処理などが挙げられる。これらの中でも、紫外線の照射による処理が好ましい。
前記紫外線を照射する装置としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、例えば、装置の内部に紫外線の光源が設けられ、コンベア等の搬送手段により被硬化物を搬送しながら紫外線を照射する装置などが挙げられる。
前記紫外線の光源としては、重合開始剤に対応するものであれば、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、ランプ、紫外線発光半導体素子、などが挙げられる。
前記ランプとしては、例えば、メタルハライドランプ、キセノンランプ、カーボンアーク灯、ケミカルランプ、低圧水銀ランプ、高圧水銀ランプ、などが挙げられ、市販品を使用することができる。前記市販品としては、例えば、ヘレウス株式会社製のHバルブ、Dバルブ、Vバルブ、などが挙げられる。
前記紫外線発光半導体素子としては、紫外線発光ダイオードや紫外線発光半導体レーザ、などが挙げられる。
前記紫外線の種類としては、前記硬化性組成物に含有させる重合開始剤に対応するものであれば、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、波長200nm以上400nm以下の紫外線、遠紫外線、g線、h線、i線、KrFエキシマレーザー光、ArFエキシマレーザー光、電子線、X線、分子線又はイオンビームなどが挙げられる。
前記紫外線の照射条件については、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、積算光量が500[mJ/cm2]以上が好ましい。また、酸素阻害による硬化率の低下を抑制するためには不活性ガス(Ar、N2、CO2など)雰囲気下での照射がより好ましい。
前記改質後のクリーニングブレードの弾性仕事率は、60[%]以上90[%]以下が好ましい。前記弾性仕事率はマルテンス硬度の測定時の積算応力から、以下のようにして求められる特性値である。前記マルテンス硬度は、ビッカース圧子を一定の力で、例えば、30秒間で押し込み、5秒間保持し、一定の力で30秒間抜く動作を行いながら微小硬度計を用いて計測する。
ここで、ビッカース圧子を押し込むときの積算応力をWplast、試験荷重除荷寺の積算応力をWelastとすると、弾性仕事率は、Welast/Wplast×100[%]の式で定義される特性値である(図8参照)。前記弾性仕事率が高いほど、塑性変形が少ない、即ち、ゴム性が高いことを表す。前記弾性仕事率が低すぎると、ゴムというよりガラスに近い状態であり、当接部の動きが抑制されすぎて、逆に耐摩耗性を悪化させる。通常、(メタ)アクリル樹脂は、前記マルテンス硬度の範囲では、前記弾性仕事率がある程度高く、ゴムの状態が得られる。しかし、前記(メタ)アクリル樹脂の構造によっては弾性仕事率が高くなりすぎて、クリーニングブレードとしての姿勢を適度に保てないことがある。
本実施形態のクリーニングブレード62は、弾性部材の被清掃部材の表面に当接する先端稜線部62cの捲れを抑制でき、使用時における弾性部材の先端稜線部62cの摩耗が少なく、良好なクリーニング性を長期間に亘って維持することができる。このため、各種分野に幅広く用いることができるが、以下に説明する画像形成装置、及びプロセスカートリッジに特に好適に用いられる。
(画像形成装置及び画像形成方法)
本発明の画像形成装置は、像担持体と、前記像担持体表面を帯電させる帯電手段と、帯電された前記像担持体を露光して静電潜像を形成する露光手段と、前記静電潜像をトナーを用いて現像して可視像を形成する現像手段と、前記可視像を記録媒体に転写する転写手段と、前記記録媒体に転写された転写像を定着させる定着手段と、前記像担持体上に残留するトナーを除去するクリーニング手段とを有し、前記クリーニング手段として本発明のクリーニングブレードを用いる。像担持体にはクリーニング補助手段として潤滑剤が塗布される機構を備えていても良い。
以下、本発明を適用した画像形成装置として、電子写真方式のプリンタ(以下、単にプリンタ500という)の一実施形態(以下、実施形態という)について説明する。まず、本実施形態に係るプリンタ500の基本的な構成について説明する。
図3は、プリンタ500を示す概略構成図である。プリンタ500は、イエロー、マゼンタ、シアン、ブラック(以下、Y、C、M、Kと記す)用の四つの作像ユニット1Y,C,M,Kを備えている。これらは、画像を形成する画像形成物質として、互いに異なる色のY,C,M,Kトナーを用いるが、それ以外は同様の構成になっている。
四つの作像ユニット1の上方には、中間転写体としての中間転写ベルト14を備える転写ユニット60が配置されている。詳細は後述する各作像ユニット1Y,C,M,Kが備える感光体3Y,C,M,Kの表面上に形成された各色のトナー像は、中間転写ベルト14の表面上に重ね合わせて転写される構成である。
また、四つの作像ユニット1の下方に光書込ユニット40が配設されている。潜像形成手段たる光書込ユニット40は、画像情報に基づいて発したレーザ光Lを、各作像ユニット1Y,C,M,Kの感光体3Y,C,M,Kに照射する。これにより、感光体3Y,C,M,K上にY,C,M,K用の静電潜像が形成される。なお、光書込ユニット40は、光源から発したレーザ光Lを、モータによって回転駆動されるポリゴンミラー41によって偏向せしめながら、複数の光学レンズやミラーを介して感光体3Y,C,M,Kに照射するものである。かかる構成のものに代えて、LDEアレイによる光走査を行うものを採用することもできる。
光書込ユニット40の下方には、第一給紙カセット151、第二給紙カセット152が鉛直方向に重なるように配設されている。これら給紙カセット内には、それぞれ、記録媒体である転写紙Pが複数枚重ねられた紙束の状態で収容されており、一番上の転写紙Pには、第一給紙ローラ151a、第二給紙ローラ152aがそれぞれ当接している。第一給紙ローラ151aが駆動手段によって図中反時計回りに回転駆動せしめられると、第一給紙カセット151内の一番上の転写紙Pが、カセットの図中右側方において鉛直方向に延在するように配設された給紙路153に向けて排出される。また、第二給紙ローラ152aが駆動手段によって図3中反時計回りに回転駆動せしめられると、第二給紙カセット152内の一番上の転写紙Pが、給紙路153に向けて排出される。
給紙路153内には、複数の搬送ローラ対154が配設されている。給紙路153に送り込まれた転写紙Pは、これら搬送ローラ対154のローラ間に挟み込まれながら、給紙路153内を図3中下側から上側に向けて搬送される。
給紙路153の搬送方向下流側端部には、レジストローラ対55が配設されている。レジストローラ対55は、搬送ローラ対154から送られてくる転写紙Pをローラ間に挟み込むとすぐに、両ローラの回転を一旦停止させる。そして、転写紙Pを適切なタイミングで後述の二次転写ニップに向けて送り出す。
図4は、四つの作像ユニット1のうちの一つの概略構成を示す構成図である。
図4に示すように、作像ユニット1は、像担持体としてのドラム状の感光体3を備えている。感光体3はドラム状の形状を示しているが、シート状、エンドレスベルト状のものであっても良い。
感光体3の周囲には、帯電ローラ4、現像装置5、一次転写ローラ7、クリーニング装置6、潤滑剤塗布装置10及び除電ランプ等が配置されている。帯電ローラ4は、帯電手段としての帯電装置が備える帯電部材であり、現像装置5は、感光体3の表面上に形成された潜像をトナー像化する現像手段である。一次転写ローラ7は、感光体3の表面上のトナー像を中間転写ベルト14に転写する一次転写手段としての一次転写装置が備える一次転写部材である。クリーニング装置6は、トナー像を中間転写ベルト14に転写した後の感光体3上に残留するトナーをクリーニングするクリーニング手段である。潤滑剤塗布装置10は、クリーニング装置6がクリーニングした後の感光体3の表面上に潤滑剤を塗布する潤滑剤塗布手段である。除電ランプは、クリーニング後の感光体3の表面電位を除電する除電手段である。
帯電ローラ4は、感光体3に所定の距離を持って非接触で配置され、感光体3を所定の極性、所定の電位に帯電するものである。帯電ローラ4によって一様帯電された感光体3の表面は、潜像形成手段である光書込ユニット40から画像情報に基づいてレーザ光Lが照射され静電潜像が形成される。
現像装置5は、現像剤担持体としての現像ローラ51を有している。この現像ローラ51には、電源から現像バイアスが印加されるようになっている。現像装置5のケーシング内には、ケーシング内に収容された現像剤を互いに逆方向に搬送しながら攪拌する供給スクリュ52及び攪拌スクリュ53が設けられている。また、現像ローラ51に担持された現像剤を規制するためのドクタ54も設けられている。供給スクリュ52及び攪拌スクリュ53の二本スクリュによって撹拌・搬送された現像剤中のトナーは、所定の極性に帯電される。そして、現像剤は、現像ローラ51の表面上に汲み上げられ、汲み上げられた現像剤は、ドクタ54により規制され、感光体3と対向する現像領域でトナーが感光体3上の潜像に付着する。
クリーニング装置6は、ファーブラシ101、クリーニングブレード62などを有している。クリーニングブレード62は、感光体3の表面移動方向に対してカウンタ方向で感光体3に当接している。なお、クリーニングブレード62は本発明のクリーニングブレードである。潤滑剤塗布装置10は、固形潤滑剤103や潤滑剤加圧スプリング103a等を備え、固形潤滑剤103を感光体3上に塗布する塗布ブラシとしてファーブラシ101を用いている。固形潤滑剤103は、ブラケット103bに保持され、潤滑剤加圧スプリング103aによりファーブラシ101側に加圧されている。そして、感光体3の回転方向に対して連れまわり方向に回転するファーブラシ101により固形潤滑剤103が削られて感光体3上に潤滑剤が塗布される。感光体への潤滑剤塗布により感光体3表面の摩擦係数が非画像形成時に0.2以下に維持されることが好ましい。
本実施形態の帯電装置は、帯電ローラ4を感光体3に近接させた非接触の近接配置方式であるが、帯電装置としては、コロトロン、スコロトロン、固体帯電器(ソリッド・ステート・チャージャー)を始めとする公知の構成を用いることができる。これらの帯電方式のうち、特に接触帯電方式、あるいは非接触の近接配置方式がより望ましく、帯電効率が高くオゾン発生量が少ない、装置の小型化が可能である等のメリットを有する。
光書込ユニット40のレーザ光Lの光源や除電ランプ等の光源には、蛍光灯、タングステンランプ、ハロゲンランプ、水銀灯、ナトリウム灯、発光ダイオード(LED)、半導体レーザ(LD)、エレクトロルミネッセンス(EL)などの発光物全般を用いることができる。
また、所望の波長域の光のみを照射するために、シャープカットフィルター、バンドパスフィルター、近赤外カットフィルター、ダイクロイックフィルター、干渉フィルター、色温度変換フィルターなどの各種フィルターを用いることもできる。
これらの光源のうち、発光ダイオード、及び半導体レーザは照射エネルギーが高く、また600〜800[nm]の長波長光を有するため、良好に使用される。
転写手段たる転写ユニット60は、中間転写ベルト14の他、ベルトクリーニングユニット162、第一ブラケット63、第二ブラケット64などを備えている。また、四つの一次転写ローラ7Y,C,M,K、二次転写バックアップローラ66、駆動ローラ67、補助ローラ68、テンションローラ69なども備えている。中間転写ベルト14は、これら8つのローラ部材に張架されながら、駆動ローラ67の回転駆動によって図中反時計回りに無端移動せしめられる。四つの一次転写ローラ7Y,C,M,Kは、このように無端移動せしめられる中間転写ベルト14を感光体3Y,C,M,Kとの間に挟み込んでそれぞれ一次転写ニップを形成している。そして、中間転写ベルト14の裏面(ループ内周面)にトナーとは逆極性(例えばプラス)の転写バイアスを印加する。中間転写ベルト14は、その無端移動に伴ってY,C,M,K用の一次転写ニップを順次通過していく過程で、そのおもて面に感光体3Y,C,M,K上のY,C,M,Kトナー像が重ね合わせて一次転写される。これにより、中間転写ベルト14上に四色重ね合わせトナー像(以下、四色トナー像という)が形成される。
二次転写バックアップローラ66は、中間転写ベルト14のループ外側に配設された二次転写ローラ70との間に中間転写ベルト14を挟み込んで二次転写ニップを形成している。先に説明したレジストローラ対55は、ローラ間に挟み込んだ転写紙Pを、中間転写ベルト14上の四色トナー像に同期させ得るタイミングで、二次転写ニップに向けて送り出す。中間転写ベルト14上の四色トナー像は、二次転写バイアスが印加される二次転写ローラ70と二次転写バックアップローラ66との間に形成される二次転写電界や、ニップ圧の影響により、二次転写ニップ内で転写紙Pに一括二次転写される。そして、転写紙Pの白色と相まって、フルカラートナー像となる。
二次転写ニップを通過した後の中間転写ベルト14には、転写紙Pに転写されなかった転写残トナーが付着している。これは、ベルトクリーニングユニット162によってクリーニングされる。なお、ベルトクリーニングユニット162は、ベルトクリーニングブレード162aを中間転写ベルト14のおもて面に当接させており、これによって中間転写ベルト14上の転写残トナーを掻き取って除去するものである。
転写ユニット60の第一ブラケット63は、ソレノイドの駆動のオンオフに伴って、補助ローラ68の回転軸線を中心にして所定の回転角度で揺動するようになっている。プリンタ500は、モノクロ画像を形成する場合には、前述のソレノイドの駆動によって第一ブラケット63を図中反時計回りに少しだけ回転させる。この回転により、補助ローラ68の回転軸線を中心にしてY,C,M用の一次転写ローラ7Y,C,Mを図中反時計回りに公転させることで、中間転写ベルト14をY,C,M用の感光体3Y,C,Mから離間させる。そして、四つの作像ユニット1Y,C,M,Kのうち、K用の作像ユニット1Kだけを駆動して、モノクロ画像を形成する。これにより、モノクロ画像形成時にY,C,M用の作像ユニット1を無駄に駆動させることによる作像ユニット1を構成する各部材の消耗を回避することができる。
二次転写ニップの図中上方には、定着ユニット80が配設されている。この定着ユニット80は、ハロゲンランプ等の発熱源を内包する加圧加熱ローラ81と、定着ベルトユニット82とを備えている。定着ベルトユニット82は、定着部材たる定着ベルト84、ハロゲンランプ等の発熱源を内包する加熱ローラ83、テンションローラ85、駆動ローラ86、温度センサ等を有している。そして、無端状の定着ベルト84を加熱ローラ83、テンションローラ85及び駆動ローラ86によって張架しながら、図中反時計回り方向に無端移動せしめる。この無端移動の過程で、定着ベルト84は加熱ローラ83によって裏面側から加熱される。このようにして加熱される定着ベルト84の加熱ローラ83への掛け回し箇所には、図中時計回り方向に回転駆動される加圧加熱ローラ81がおもて面側から当接している。これにより、加圧加熱ローラ81と定着ベルト84とが当接する定着ニップが形成されている。
定着ベルト84のループ外側には、温度センサが定着ベルト84のおもて面と所定の間隙を介して対向するように配設されており、定着ニップに進入する直前の定着ベルト84の表面温度を検知する。この検知結果は、定着電源回路に送られる。定着電源回路は、温度センサによる検知結果に基づいて、加熱ローラ83に内包される発熱源や、加圧加熱ローラ81に内包される発熱源に対する電源の供給をオンオフ制御する。
上述した二次転写ニップを通過した転写紙Pは、中間転写ベルト14から分離した後、定着ユニット80内に送られる。そして、定着ユニット80内の定着ニップに挟まれながら図中下側から上側に向けて搬送される過程で、定着ベルト84によって加熱され、押圧されることによりフルカラートナー像が転写紙Pに定着される。
このようにして定着処理が施された転写紙Pは、排紙ローラ対87のローラ間を経た後、機外へと排出される。プリンタ500本体の筺体の上面には、スタック部88が形成されており、排紙ローラ対87によって機外に排出された転写紙Pは、このスタック部88に順次スタックされる。
転写ユニット60の上方には、Y,C,M,Kトナーを収容する四つのトナーカートリッジ100Y,C,M,Kが配設されている。トナーカートリッジ100Y,C,M,K内のY,C,M,Kトナーは、作像ユニット1Y,C,M,Kの現像装置5Y,C,M,Kに適宜供給される。これらトナーカートリッジ100Y,C,M,Kは、作像ユニット1Y,C,M,Kとは独立してプリンタ本体に脱着可能である。
次に、プリンタ500における画像形成動作を説明する。
操作部などからプリント実行の信号を受信したら、帯電ローラ4及び現像ローラ51にそれぞれ所定の電圧または電流が順次所定のタイミングで印加される。同様に、光書込ユニット40及び除電ランプなどの光源にもそれぞれ所定の電圧または電流が順次所定のタイミングで印加される。また、これと同期して、駆動手段としての感光体駆動モータにより感光体3が図中矢印方向に回転駆動される。
感光体3が図中矢印方向に回転すると、まず感光体3表面が、帯電ローラ4によって所定の電位に一様帯電される。そして、光書込ユニット40から画像情報に対応したレーザ光Lが感光体3上に照射され、感光体3表面上のレーザ光Lが照射された部分が除電され静電潜像が形成される。
静電潜像の形成された感光体3の表面は、現像装置5との対向部で現像ローラ51上に形成された現像剤の磁気ブラシによって摺擦される。このとき、現像ローラ51上の負帯電トナーは、現像ローラ51に印加された所定の現像バイアスによって、静電潜像側に移動し、トナー像化(現像)される。各作像ユニット1において、同様の作像プロセスが実行され、各作像ユニット1Y,C,M,Kの各感光体3Y,C,M,Kの表面上に各色のトナー像が形成される。
このように、プリンタ500では、感光体3上に形成された静電潜像は、現像装置5によって、負極性に帯電されたトナーにより反転現像される。本実施形態では、N/P(ネガポジ:電位が低い所にトナーが付着する)の非接触帯電ローラ方式を用いた例について説明したが、これに限るものではない。
各感光体3Y,C,M,Kの表面上に形成された各色のトナー像は、中間転写ベルト14の表面上で重なるように、順次一次転写される。これにより、中間転写ベルト14上に四色トナー像が形成される。
中間転写ベルト14上に形成された四色トナー像は、第一給紙カセット151または第二給紙カセット152から給紙され、レジストローラ対55のローラ間を経て、二次転写ニップに給紙される転写紙Pに転写される。このとき、転写紙Pはレジストローラ対55に挟まれた状態で一旦停止し、中間転写ベルト14上の画像先端と同期を取って二次転写ニップに供給される。トナー像が転写された転写紙Pは中間転写ベルト14から分離され、定着ユニット80へ搬送される。そして、トナー像が転写された転写紙Pが定着ユニット80を通過することにより、熱と圧力の作用でトナー像が転写紙P上に定着されて、トナー像が定着された転写紙Pはプリンタ500装置外に排出され、スタック部88にスタックされる。
一方、二次転写ニップで転写紙Pにトナー像を転写した中間転写ベルト14の表面は、ベルトクリーニングユニット162によって表面上の転写残トナーが除去される。
また、一次転写ニップで中間転写ベルト14に各色のトナー像を転写した感光体3の表面は、クリーニング装置6によって転写後の残留トナーが除去され、潤滑剤塗布装置10によって潤滑剤が塗布された後、除電ランプで除電される。
プリンタ500の作像ユニット1は、図4に示すように感光体3と、プロセス手段として帯電ローラ4、現像装置5、クリーニング装置6、潤滑剤塗布装置10などが枠体2に収められている。そして、作像ユニット1は、プロセスカートリッジとしてプリンタ500本体から一体的に着脱可能となっている。プリンタ500では、作像ユニット1がプロセスカートリッジとしての感光体3とプロセス手段とを一体的に交換するようになっているが、感光体3、帯電ローラ4、現像装置5、クリーニング装置6、潤滑剤塗布装置10のような単位で新しいものと交換するような構成でもよい。
次に、本発明を適用したプリンタ500に好適なトナーについて説明する。
プリンタ500に用いるトナーとしては、画質向上のために、高円形化、小粒径化がし易い懸濁重合法、乳化重合法、分散重合法により製造された重合トナーを用いるのが好ましい。特に、円形度が0.97以上、体積平均粒径5.5[μm]以下の重合トナーを用いるのが好ましい。平均円形度が0.97以上、体積平均粒径5.5[μm]のものを用いることにより、より高解像度の画像を形成することができる。
ここでいう「円形度」は、フロー式粒子像分析装置FPIA−2000(東亜医用電子株式会社製、商品名)により計測した平均円形度である。具体的には、容器中の予め不純固形物を除去した水100〜150[ml]中に、分散剤として界面活性剤、好ましくはアルキルベンゼンスルフォン酸塩を0.1〜0.5[ml]加え、更に測定試料(トナー)を0.1〜0.5[g]程度加える。その後、このトナーが分散した懸濁液を、超音波分散器で約1〜3分間分散処理し、分散液濃度が3000〜1[万個/μl]となるようにしたものを上述の分析装置にセットして、トナーの形状及び分布を測定する。そして、この測定結果に基づき、図5Aに示す実際のトナー投影形状の外周長をC1、その投影面積をSとし、この投影面積Sと同じ図5Bに示す真円の外周長をC2としたときのC2/C1を求め、その平均値を円形度とした。
体積平均粒径については、コールターカウンター法によって求めることが可能である。具体的には、コールターマルチサイザー2e型(コールター社製)によって測定したトナーの個数分布や体積分布のデータを、インターフェイス(日科機社製)を介してパーソナルコンピューターに送って解析するのである。より詳しくは、1級塩化ナトリウムを用いた1[%]NaCl水溶液を電解液として用意する。そして、この電解水溶液100〜150[ml]中に分散剤として界面活性剤、好ましくはアルキルベンゼンスルフォン酸塩を0.1〜5[ml]加える。更に、これに被検試料としてのトナーを2〜20[mg]加え、超音波分散器で約1〜3[分間]分散処理する。そして、別のビーカーに電解水溶液100〜200[ml]を入れ、その中に分散処理後の溶液を所定濃度になるように加えて、上記コールターマルチサイザー2e型にかける。アパーチャーとしては、100[μm]のものを用い、50,000個のトナー粒子の粒径を測定する。チャンネルとしては、2.00〜2.52[μm]未満;2.52〜3.17[μm]未満;3.17〜4.00[μm]未満;4.00〜5.04[μm]未満;5.04〜6.35[μm]未満;6.35〜8.00[μm]未満;8.00〜10.08[μm]未満;10.08〜12.70[μm]未満;12.70〜16.00[μm]未満;16.00〜20.20[μm]未満;20.20〜25.40[μm]未満;25.40〜32.00[μm]未満;32.00〜40.30[μm]未満の13チャンネルを使用し、粒径2.00[μm]以上32.0[μm]以下のトナー粒子を対象とする。そして、「体積平均粒径=ΣXfV/ΣfV」という関係式に基づいて、体積平均粒径を算出する。但し、「X」は各チャンネルにおける代表径、「V」は各チャンネルの代表径における相当体積、「f」は各チャンネルにおける粒子個数である。
このような重合トナーにおいては、従来の粉砕トナーを感光体3表面から除去するときと同じようにしてクリーニングブレード62で除去しようとしても、その重合トナーを感光体3表面から十分に除去しきれず、クリーニング不良が発生する。また近年の結晶性樹脂を用いた低温定着トナーは、ブレードすり抜け時に大きく変形し、ブレードの稜線に固着したり、感光体表面に融着してしまう。そこで、クリーニングブレード62の感光体3への当接圧を高めて、クリーニング性をアップしようとすると、クリーニングブレード62が早期に摩耗してしまうという問題があった。また、クリーニングブレード62と感光体3との摩擦力が高まって、クリーニングブレード62の感光体3と当接している先端稜線部が感光体3の移動方向に引っ張られて、先端稜線部がめくれてしまう。クリーニングブレード62の先端稜線部がめくれると、異音や振動、先端稜線部の欠落などの様々な問題が生じてしまう。
本発明のクリーニングブレードは、上述のような重合トナーにおいてもクリーニング不良を発生することがなく、異音や振動、先端稜線部の欠落等も生じることがない。
本発明のプロセスカートリッジは、像担持体と、前記像担持体上に残留するトナーを除去するクリーニング手段とを少なくとも有し、前記クリーニング手段が本発明のクリーニングブレードを有する。クリーニング補助手段として該潜像担持体表面に潤滑剤を塗布する機構を備えていても良い。
以下、本発明の実施例を説明するが、本発明は、これらの実施例に何ら限定されるものではない。
<基材のJIS−A硬度>
弾性部材の基材の下面側のJIS−A硬度は、高分子計器株式会社製マイクロゴム硬度計MD−1を用い、JIS K6253に準じて測定した(23[℃])。
<基材の反発弾性率>
弾性部材の基材の反発弾性率は、23[℃]で、株式会社東洋精機製作所製No.221レジリエンステスタを用い、JIS K6255に準じて測定した。試料は厚み4[mm]以上となるように厚み2[mm]のシートを重ね合わせたものを用いた。
次に、本出願人らが行った実施例および比較例について説明する。
下記に示す実施例及び比較例は、弾性部材の基材、含浸部分の含浸処理材料(硬化性組成物)、含浸時間、表面層の表面処理材料(硬化性組成物)、表面層の平均厚み、及び表面層の表面粗さをそれぞれ変化させて、評価を行ったものである。
弾性部材の基材としては、表1のJIS−A硬度、23[℃]反発弾性率、マルテンス硬度(HM)となっている2つのウレタンゴムを用意した。
(調製例)
−硬化性組成物の調製−
下記表2に示す組成から、硬化性組成物1〜7を常法により調製した。硬化性組成物1〜6は、紫外線硬化性組成物であり、硬化性組成物7は熱硬化性組成物である。
前記硬化性組成物1〜7で用いた硬化材料の詳細について、下記表3及び表4に示す。
<トナーの作製例>
以下に示す重合法(特開2014−92633号公報)により作製したトナーを用いた。作製したトナーの物性は、以下のとおりである。
・トナー母体粒子:平均円形度0.98、体積平均粒径4.9[μm]
・外添剤:小粒径シリカ1.5質量部(クラリアント社製、H2000)
小粒径酸化チタン0.5質量部(テイカ社製、MT−150AI)
大粒径シリカ1.0質量部(電気化学工業社製、UFP−30H)
・トナーのガラス転移温度:50[℃]
(実施例1)
<クリーニングブレード1の作製>
厚み1.8[mm]の短冊形状の基材1の先端面から3[mm]幅を、硬化性組成物1に400[s]浸漬した後、シクロヘキサンで基材1の表面に付着している硬化性組成物1の残渣を洗浄した後、2分間風乾した。
次に、含浸処理後の基材1の被清掃部材との当接部(先端稜線部)に対して、硬化性組成物4を固形分濃度20[%]に調整した溶液をスプレー塗工して表面層を形成した。具体的には、含浸処理を行った基材の当接部に対して、スプレー塗工により基材の先端面から6[mm/s]のスプレーガン移動速度にて基材1の先端面全面に重ね塗りを行った。3分間指触乾燥後、基材の下面に先端稜線部から先端約3[mm]幅に、平均厚み1.8[μm]の表面層が形成されるように塗工した。その後、3分間指触乾燥を行い、UV照射積算量が6000[mJ/cm2]となるように高圧水銀ランプを用いて紫外線露光を行った。このとき紫外線露光(照射雰囲気)は窒素雰囲気下で行なった。またこのとき、高圧水銀ランプが上方にあるのに対し、ブレードの先端稜線部を上向きにセットして紫外線を照射させることで、紫外線が先端稜線部に効率的に照射されるようにした。
次に、前記当接部に表面層が形成された各弾性部材をカラー複合機(imagio MP C4500、株式会社リコー製)に搭載できるように板金ホルダーに接着剤で固定した。以上により、当接部に表面層が形成されたクリーニングブレード1を作製した。
<紫外線積算光量測定方法>
紫外線積算光量計UIT−250(ウシオ電機製)を用いて254[nm]の波長における紫外線積算光量を測定した。このとき、積算光量計のセンサー部がクリーニングブレードの先端稜線部の高さと同じになるようにして測定をした。
作製した前記弾性部材及びクリーニングブレードについて、以下のようにして、諸特性を測定した。結果を表5に示した。
<表面層の平均厚み>
図9は、実施例におけるクリーニングブレードの表面層の平均厚みの測定箇所を示す断面図である。
図9に示すように、前記弾性部材を長手方向に対して直交する面で輪切りにし、この断面を上向きにして、デジタルマイクロスコープVHX−2000(株式会社キーエンス製)で観察した。測定箇所は、前記断面のブレード先端面における、当接側ブレード下面の当接部(先端稜線部)から弾性部材の厚み方向に30[μm]位置、50[μm]位置、及び100[μm]位置で、表面層の厚みを測定し、その平均値を表面層の平均厚みとした。
前記弾性部材を輪切りにする方法としては、弾性部材の長手方向の厚みが3[mm]となるように、弾性部材の長手方向に対して垂直に剃刀を用いて切断した。その際、垂直スライサーを用いると断面をよりきれいに切ることができる。前記弾性部材を輪切りにする長手方向の位置は、両端の2[cm]の部分を除いた位置とした。
<改質部の表面粗さ>
レーザー顕微鏡VK9500(株式会社キーエンス社製)を用いてJIS B 0601−1994に従って表面粗さRaを測定した。測定箇所は弾性部材の下面の先端稜線部から1[mm]以内とし、3箇所を測定した平均値を求めた。
<タック最大値>
RHESCA社製タッキング試験機TAC−IIを用いてタック最大値を測定した。測定において、Φ5[mm]もしくはΦ8[mm]のSUSプローブを使用した。測定条件は、荷重200[g]、押込み保持時間2[s]、引き上げ速度600[mm/min]、温度23[℃]とした。測定部位は、弾性部材のブレード下面とし、図10に示すように、先端稜線部をプローブ位置の端とした。
本発明においては、タック最大値は3回測定し、その平均値をサンプルのタック最大値とした。
尚、クリーニングブレードの前記改質部表面のタック最大値について、改質部がプローブ径より小さい場合は、測定用に改質部がプローブ径より大きくなるように同条件で作製したサンプルを用意して測定した。
ブレード下面の表面から5[μm]内部における面は、図6Bに示すようにダイヤモンドナイフCRYO DRYを用いたクライオミクロトームを使って測定面を露出させた。
<マルテンス硬度>
前記先端稜線部から20[μm]の距離におけるマルテンス硬度(HM)は、フィシャー・インストルメンツ社製、微小硬度計 HM−2000を用い、ビッカース圧子を1.0[mN]の力で10秒間押し込み、5秒間保持し、1.0[mN]の力で10秒間抜いて、測定した。測定は、ブレード下面で行った。
(実施例1の画像形成装置)
<画像形成装置の組み立て>
作製したクリーニングブレード1をカラー複合機(imagio MP C4500、株式会社リコー製)(プリンタ部は図3に示す画像形成装置500と同様の構成)に取り付け、実施例1の画像形成装置を組み立てた。
なお、クリーニングブレードは、線圧:20[g/cm]、クリーニング角:79[°]となるように画像形成装置に取り付けた。また、上記装置は感光体表面への潤滑剤塗布装置を備えており、潤滑剤塗布により感光体表面の静止摩擦係数が非画像形成時に0.2以下に維持される。なお、感光体表面の静止摩擦係数の測定方法については、オイラーベルトの方法で、例えば、特開平9−166919号公報の段落番号0046に記載されている。
<画像形成条件>
前記画像形成装置を用い、実験室環境:21[℃]で65[%RH]、通紙条件:画像面積率5[%]チャートを3プリント/ジョブで、100,000枚(A4サイズ横)を出力し、以下のようにして、1万枚通紙後および10万枚通紙後に、諸特性を評価した。結果を表6に示した。
<クリーニング性>
評価画像として、縦帯パターン(紙進行方向に対して)43[mm]幅、3本チャートをA4サイズ横で、20枚出力し、得られた画像を目視観察し、クリーニング不良による画像異常の有無により、クリーニング性を評価した。下記、「○」「△」を許容可とし、「×」を許容不可とした。
[評価基準]
○:クリーニング不良ですり抜けたトナーが印刷紙上にも感光体上にも目視で確認
できない
△:クリーニング不良ですり抜けたトナーが印刷紙上には存在しないが感光体上には
目視で確認できる
×:クリーニング不良ですり抜けたトナーが印刷紙上にも感光体上にも目視で確認
できる。
<異音>
異音の評価として、クリーニング性評価の画像出力時に人の耳により異音発生有無の確認を行い、以下のように判断した。このとき、高周波や低周波など音に違いがある場合でも、ブレードから出ている音であれば区別なく異音として発生の有無を評価した。
[評価基準]
○:異音が発生しない
×:異音が発生する
<色ずれ>
評価画像としてカラー2色重ねの長方形ベタ画像とカラー2色重ねの文字文書を組み合わせた画像をA4サイズ横で、5プリント/ジョブで20枚出力し、得られた画像を目視とポケットマイクロスコープ(25×)で確認し、色ずれの有無を評価した。下記、「○」「△」を許容可とし、「×」を許容不可とした。
[評価基準]
○:色ずれがポケットマイクロスコープでも確認できない。
△:色ずれがポケットマイクロスコープで確認できるが、許容範囲。
×:色ずれが目視で確認できる。
(実施例2〜8及び比較例1〜4)
−クリーニングブレード2〜8及び10〜13の作製−
実施例1のクリーニングブレード1において、下記表5に示す基材、含浸処理に用いる紫外線硬化性組成物、含浸時間、表面層形成に用いる紫外線硬化性組成物、及び、表面層の平均厚みを代えた以外は、実施例1と同様にして、実施例2〜8及び比較例1〜4のクリーニングブレード2〜8及び10〜13を作製した。
(実施例9)
−クリーニングブレード9の作製−
厚み1.8[mm]の短冊形状の基材1の先端面から3[mm]幅を、硬化性組成物7に400[s]浸漬した後、シクロヘキサンで基材1の表面に付着している硬化性組成物7の残渣を洗浄した後、2分間風乾した。
次に、含浸処理後の基材1の被清掃部材との当接部(先端稜線部)に対して、硬化性組成物7を固形分濃度20[%]に調整した溶液をスプレー塗工して表面層を形成した。具体的には、含浸処理を行った基材の当接部に対して、スプレー塗工により基材の先端面から6[mm/s]のスプレーガン移動速度にて基材1の先端面全面に重ね塗りを行った。3分間指触乾燥後、基材の下面に先端稜線部から先端約3[mm]幅に、平均厚み3.7[μm]の表面層が形成されるように塗工した。その後、80[℃]の恒温槽で3分間予備乾燥を行った後、80[℃]の恒温槽で60分間加熱をして硬化させた。
作製した各クリーニングブレード2〜13を、実施例1のクリーニングブレード1と同様にカラー複合機(imagio MP C4500、株式会社リコー製)に取り付け、実施例2〜9及び比較例1〜4の画像形成装置を組み立てた。また、実施例1と同様にして、クリーニング性、異音、及び色ずれを評価し、この結果を表6に示した。
実施例1〜9のクリーニングブレードでは、含浸部もしくは表面層のどちらかを有することと、タック最大値が3.0[gf/mm2]以下であることから、弾性部材の当接部の動きの抑制と適度な柔軟性により感光体への追従性を持つことができ、良好なクリーニング性と異音の発生を抑え、色ずれを防止することができることがわかった。
一方、比較例1では、当接部が硬化性組成物により改質されていないことで、弾性部材の当接部の動きを抑制できず、クリーニング不良と異音が発生し、タック最大値が大きいことで感光体の回転に負荷を掛けてしまうことで色ずれが発生した。
また、比較例2〜4では、タック最大値が3.0[gf/mm2]以下になっていないことで異音の発生や色ずれが発生した。比較例2では、タック最大値が大きいと同時にマルテンス硬度が低いとめくれが生じてしまい摩耗が進みクリーニング不良が発生した。比較例4ではタック最大値が大きいと同時に、表面粗さが粗いため当接部の圧が稜線に均等に掛からず初期でのクリーニング不良が発生した。
(図1A〜図2において)
3 感光体
62 クリーニングブレード
62a ブレード先端面
62b ブレード下面
62c 先端稜線部
62d 含浸部分
622 弾性体ブレード
623 表面層
(図3〜図4において)
1 作像ユニット
2 枠体
3 感光体
4 帯電ローラ
5 現像装置
6 クリーニング装置
7 一次転写ローラ
10 潤滑剤塗布装置
14 中間転写ベルト
40 光書込ユニット
41 ポリゴンミラー
51 現像ローラ
52 供給スクリュ
53 攪拌スクリュ
54 ドクタ
55 レジストローラ対
60 転写ユニット
62 クリーニングブレード
63 第一ブラケット
64 第二ブラケット
66 二次転写バックアップローラ
67 駆動ローラ
68 補助ローラ
69 テンションローラ
70 二次転写ローラ
80 定着ユニット
81 加圧加熱ローラ
82 定着ベルトユニット
84 定着ベルト
83 加熱ローラ
85 テンションローラ
86 駆動ローラ
87 排紙ローラ対
88 スタック部
100 トナーカートリッジ
101 ファーブラシ
103 固形潤滑剤
103a 潤滑剤加圧スプリング
103b ブラケット
151 第一給紙カセット
151a 第一給紙ローラ
152 第二給紙カセット
152a 第二給紙ローラ
153 給紙路
154 搬送ローラ対
162 ベルトクリーニングユニット
162a ベルトクリーニングブレード
500 画像形成装置(プリンタ)
(図7A〜図7Cについて)
62 クリーニングブレード
62a ブレード先端面
62b ブレード下面
62c 先端稜線部
123 像担持体
特許第3602898号号公報 特開2004−233818号公報 特許第5532378号号公報 特開2005−164619号公報

Claims (10)

  1. 被清掃部材の表面に当接して、該被清掃部材表面に付着した付着物を除去する弾性部材を備え、前記弾性部材の前記被清掃部材の表面に当接する当接部が、硬化性組成物による改質部を有するクリーニングブレードにおいて、前記改質部が、前記当接部表面から厚み方向の領域に第1の硬化性組成物の硬化物を含有する含浸部、及び/又は前記当接部表面に第2の硬化性組成物の硬化物からなる表面層からなり、前記改質部表面のタック最大値が3.0[gf/mm2]以下であることを特徴とするクリーニングブレード。
  2. 前記改質部が前記表面層を有し、前記表面層の厚さが0.3[μm]以上5.0[μm]以下であることを特徴とする請求項1記載のクリーニングブレード。
  3. 前記改質部の、ブレード下面における表面粗さRaが0.20[μm]以上1.00[μm]以下であることを特徴とする請求項1又は2に記載のクリーニングブレード。
  4. 前記改質部の、ブレード下面の表面から5[μm]内部における面のタック最大値が6.0[gf/mm2]以下であることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか一に記載のクリーニングブレード。
  5. 前記弾性部材の先端稜線部から20[μm]の距離における表面のマルテンス硬度が1.0〜15.0[N/mm2]であることを特徴とする請求項1乃至4のいずれか一に記載のクリーニングブレード。
  6. 前記改質部が、前記含浸部と前記表面層とからなり、前記第1の硬化性組成物及び前記第2の硬化性組成物が、(メタ)アクリレート化合物を含有することを特徴とする請求項1乃至5のいずれか一に記載のクリーニングブレード。
  7. 前記改質部が、前記含浸部を有し、前記第1の硬化性組成物が、分子内に炭素数6以上の脂環構造を有する(メタ)アクリレート化合物を含有することを特徴とする請求項1乃至6のいずれか一に記載のクリーニングブレード。
  8. 前記改質部が、前記表面層を有し、前記第2の硬化性組成物が、分子内にペンタエリスリトール構造を有する(メタ)アクリレート化合物を含有することを特徴とする請求項1乃至7のいずれか一に記載のクリーニングブレード。
  9. 像担持体と、前記像担持体表面を帯電させる帯電手段と、帯電された前記像担持体を露光して静電潜像を形成する露光手段と、前記静電潜像をトナーを用いて現像して可視像を形成する現像手段と、前記可視像を記録媒体に転写する転写手段と、前記記録媒体に転写された転写像を定着させる定着手段と、前記像担持体上に残留するトナーを除去するクリーニング手段とを有する画像形成装置において、前記クリーニング手段として請求項1乃至8のいずれか一に記載のクリーニングブレードを用いることを特徴とする画像形成装置。
  10. 像担持体と、前記像担持体上に残留するトナーを除去するクリーニング手段とを少なくとも有するプロセスカートリッジにおいて、前記クリーニング手段として、請求項1乃至8のいずれか一に記載のクリーニングブレードを用いることを特徴とするプロセスカートリッジ。
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