JP2017015780A - シート処理システム、シート処理制御装置とシート処理方法、及びプログラム - Google Patents

シート処理システム、シート処理制御装置とシート処理方法、及びプログラム Download PDF

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Abstract

【課題】互いに異なる種類のシート処理装置を備えたシステムにおいて、1枚のシートに対する折り処理を実施する場合に使用するシート処理装置がいずれか1つに固定されていると、ユーザが期待する成果物が得られない場合が生じる。
【解決手段】少なくとも互いに異なる種類の複数のシート処理装置を有するシート処理システムであって、複数のシート処理装置のそれぞれは1枚のシートに対する折り処理を実施できる折り機構を有し、1枚のシートに対する折り処理を実施する場合に、複数のシート処理装置のいずれを使用するかを、ジョブに対して設定された内容に基づき決定し、使用することが決定されたシート処理装置に折り処理を実施させる。
【選択図】 図17

Description

本発明は、シート処理システム、シート処理制御装置とシート処理方法、及びプログラムに関する。
従来の商業印刷において広く用いられてきたオフセット印刷機に代り、デジタル印刷機を利用したオンデマンド印刷市場が拡大しつつある。このような状況に鑑み、現在、事務機メーカ等において、POD(Print On Demand)市場という新たな分野に参入することが検討されている。特に最近では、オフィス環境のみならず、オフィス環境とは異なるユースケースやニーズが想定され得るPOD環境にも、充分適合できる印刷装置や印刷システムが検討されている。このようなPOD環境では、従来の商業印刷で用いられてきたオフセット印刷機と異なり、版を作成することなく、高品位で高画質な印刷物を必要部数生成できるといったメリットを生かし、小ロットで採算性を上げることができるシステムが提供できる。
また、版の作成を不要にしたメリットはそれだけに留まることは無く、例えば以下のようなシステムを提供できる。即ち、デジタル印刷装置に多種のシート加工装置を装着或いは接続することにより、インラインで各種形態の成果物を作成できる。具体的なシート加工装置の例としては、綴じ装置、折り装置、中綴じ製本機、パンチャ、くるみ製本機、断裁機などがある。これらのシート加工装置によって、印刷済みのシート(メディア)などを様々な形態に加工することが可能である。
更に、上述のようなデジタル印刷機では、多彩なシート種及びシートサイズをサポートしていることが特徴として挙げられる。これは、複数種のシートを利用できることにより、結果的に、複雑かつ高付加価値の成果物を作成できることを意味する。例えば、表紙及び裏表紙にコート紙を用いた高品位の印刷を行い、中紙は上質紙を用い、更に、コンテンツの章の境界に位置するページに章の仕切り紙を挿入し、その仕切り紙に色紙を使用する等が可能となる。また他の例としては、コンテンツを構成するページのうち、カラー画像を含むページは上質なシートを使用して高品位のカラー画像を印刷し、モノクロ画像で構成されるページには普通紙を用いる等の例も考えられる。
例えば特許文献1には、画像形成装置で印刷されたシートを折りたたむ複数のシート折り手段を有するシート折り装置が複数接続されているとき、複数のシート折り装置に分散させて折り処理を実行することが記載されている。特許文献1に記載の構成では、1枚のシートに対して2回の折り処理を実行する場合に、上流側にあるシート折り装置で1回目の折り処理を実行し、その後シートを下流側のシート折り装置に搬送し、2回目の折り処理を実行することができる。
特開2009−173442号公報
シートを折りたたむ折り機能として、二つ折り、三つ折り、4つ折りなど、折りたたんだシートを封筒に入れて送付するための折り機が存在する。これを第一の折り装置と称する。一方、中綴じ製本物を作成するための製本機も、中綴じ処理を施した後にシートの中央部でシート束の折り処理を行う機構を有している。従って、この機構を使用すれば、中綴じ処理を伴うことなく、シートを束ねて用紙中央部での折り処理のみを実施させることが可能である。従って、中綴じ製本機も折り装置とみなすことができ、これを第二の折り装置と称する。
ここで、これら第一と第二の折り装置とでは、その折り能力に差がある。具体的には、第一の折り装置は、例えばZ折りやC折りなどの複数の折り方をサポートしているが、第二の折り装置は、二つ折りのみが可能である。これは、第一の折り機は、折り処理を行った成果物を作成することを主目的としているのに対して、第二の折り装置は製本成果物を作成する前提に基づいて折り機能を提供しているためである。従って、第一と第二の折り装置とでは、折り処理が可能なシートのサイズ、シートの種類が異なる。また、第一と第二の折り装置とでは、二つ折りを実施したときの成果物の折りの品位が異なる。但し、折りの品位は、成果物の用途に応じて一様に決定できるものではなく、ユーザが如何なる成果物に対して折り処理を行うかに応じて決まるため、一概に何れの折り装置の方が、他方と比較して優れていると断定できない。従って、ユーザが二つ折りを施した成果物を得たい場合に、二つ折りに使用される折り装置が複数の折り装置のいずれか1つに固定されているとユーザが期待する成果物が得られない場合が生じるという課題がある。
本発明の目的は、上記従来技術の課題を解決することにある。
即ち、本発明の目的は、互いに異なる種類のシート処理装置を備えたシステムにおいて、1枚のシートに対する折り処理を実施する場合に、いずれのシート処理装置を使用するかを適切に決定できるようにすることにある
上記目的を達成するために本発明の一態様に係るシート処理システムは以下のような構成を備える。即ち、
少なくとも互いに異なる種類の複数のシート処理装置を有するシート処理システムであって、
前記複数のシート処理装置のそれぞれは1枚のシートに対する折り処理を実施できる折り機構を有し、
前記折り処理を実施する場合に、前記複数のシート処理装置のいずれを使用するかを、ジョブに対して設定された内容に基づき決定する決定手段と、
前記決定手段によって使用することが決定されたシート処理装置に前記折り処理を実施させる制御手段と、
を有することを特徴とする。
本発明によれば、互いに異なる種類のシート処理装置を備えたシステムにおいて、1枚のシートに対する折り処理を実施する場合に、いずれのシート処理装置を使用するかを適切に決定できるという効果がある。
本発明のその他の特徴及び利点は、添付図面を参照とした以下の説明により明らかになるであろう。尚、添付図面においては、同じ若しくは同様の構成には、同じ参照番号を付す。
添付図面は明細書に含まれ、その一部を構成し、本発明の実施形態を示し、その記述と共に本発明の原理を説明するために用いられる。
本発明の実施形態1に係るPOD市場向けのシート処理システムの構成を示す図。 実施形態1に係るデジタル印刷機の構成を説明するブロック図。 実施形態1に係るコンピュータの構成を説明するブロック図。 実施形態1に係るデジタル印刷機のコントローラ部により実行される各種プログラム、及びそのプログラム等によって使用されるデータを例示した図。 実施形態1に係るコンピュータのHDDに格納され、実行時にCPUによってRAMに展開されるプログラムの構成例を示す図。 実施形態1に係る折り装置及び中綴じ製本機の構成を説明する構造断面図。 実施形態1に係る折り装置の折り処理部の機構を説明する図。 実施形態1に係る折り装置及び中綴じ製本機におけるシート1枚当たりのシートサイズ毎の二つ折り処理の可否の一例を示す図。 実施形態1に係る折り装置及び中綴じ製本機におけるシート1枚当たりのシート種毎の二つ折り処理の可否の一例を示す図。 実施形態1に係るデジタル印刷機の操作部に表示されるコピー機能の操作画面の一例を示す図。 図10の操作画面で仕上げボタンが押下されたときに操作部に表示される仕上げ種類の選択画面の一例を示す図。 図11の画面でユーザが折りボタンを押下したときに遷移する操作画面の一例を示す図。 図12に示す操作画面で、ユーザがサドル折りボタンを押下したときに遷移する操作画面の一例を示す図。 図13に示す操作画面で、ユーザが次へボタンを押下したときに遷移する操作画面の一例を示す図。 図11の操作画面で、ユーザが排紙面指定ボタンを押下したときに遷移する操作画面の一例を示す図。 画像データを印刷し、印刷済みのシートに対して実施形態に1に係る折り装置と中綴じ製本機の折り機構で二つ折り処理を施す際の折り方向を説明する図。 実施形態1に係るデジタル印刷機でコピーを実行するときの処理を説明するフローチャート。 実施形態2に係るデジタル印刷機が備えるプリンタ部と大容量給紙装置を示す図(A)と、図18(A)の給紙部それぞれの参照番号、トレイ名称、給紙部に格納されているシートのサイズ、及びシート種とを対応付けた一例を示す図(B)。 実施形態2に係るデジタル印刷機が備えるプリンタ部とくるみ製本機、中綴じ製本機、大容量スタッカを示す図(A)と、図19(A)のくるみ製本機、中綴じ製本機、大容量スタッカそれぞれの参照番号、トレイ名称との対応付けの例を示した図(B)。 実施形態2に係るデジタル印刷機が保持する各種機能のうち、プリントジョブの一種であるJDF機能プログラムが処理対象とするプリントジョブの印刷設定の一例を説明する図。 実施形態2に係るデジタル印刷機が保持する各種機能のうち、プリントジョブの一種であるJDF機能プログラム404が処理対象とするプリントジョブの印刷設定の他の例を説明する図。 実施形態2に係るデジタル印刷機が印刷ジョブを受信して印刷する処理を説明するフローチャート。
以下、添付図面を参照して本発明の実施形態を詳しく説明する。尚、以下の実施形態は特許請求の範囲に係る本発明を限定するものでなく、また本実施形態で説明されている特徴の組み合わせの全てが本発明の解決手段に必須のものとは限らない。
[実施形態1]
図1は、本発明の実施形態1に係るPOD市場向けのシート処理システムの構成を示す図である。
このシート処理システムでは、ネットワーク100を介してデジタル印刷機102とコンピュータ(PC)101が接続されている。デジタル印刷機102は、複数の異なる役割を持つ装置が相互に連結され、複雑なシート処理が可能なように構成されている。
プリンタ部1000は、後述する給紙部に格納されたシートを搬送し、画像データに基づいて、そのシートにトナーを用いて画像を形成(印刷)する。プリンタ部1000の構成及び動作原理を、図面を参照せずに以下に簡単に説明する。
回転多面鏡(ポリゴンミラー等)が、画像データに応じて変調されて入射される、例えばレーザ光などの光線を反射ミラーにより反射し、走査光として感光ドラムの表面を照射する。これにより感光ドラム上に、その画像データに応じた静電潜像が形成され、それがトナーによって現像されてトナー像となり、転写ドラム上に貼り付けられたシート材に転写される。カラー画像の形成時は、一連の画像形成プロセスをイエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、ブラック(K)のトナーに対して順次実行することによりフルカラー画像が形成される。また、これら4色に加え、特色と呼ぶトナーや、透明トナーなどを転写できる構成としても良い。尚、モノクロ画像の場合は、ブラック(K)のトナーによる像形成のみが実行される。こうして画像が転写されたシートは定着器へ搬送され、そのトナーを熱と圧力によって溶解し、シートに定着させる。
尚、本実施形態1に係るデジタル印刷機102のプリンタ部1000には、スキャナ部224、及びプリンタ部1000の上面に配置された操作部204が備え付けられている。操作部204はプリンタ部1000の上面に配置されているため、図1では示していない。操作部204は、プリンタ部1000の各種設定や操作などをオペレータが行う場合の各種インタフェースを提供する。尚、操作部204の表示部はタッチパネル機能を備えている。更に、このデジタル印刷機102は、プリンタ部1000に加え、更に、各種付随装置が接続可能なように構成されている。
大容量給紙装置221,222,223は、プリンタ部1000と接続可能な給紙装置で、図示のように、プリンタ部1000に複数の給紙装置を直列に装着することが可能である。また各給紙装置は、更に複数の給紙部を有している。即ち、大容量給紙装置221は、給紙部233,234,235を有し、大容量給紙装置222は、給紙部236,237,238を有し、大容量給紙装置223は、給紙部239,240,241を有している。これによりデジタル印刷機102は、大容量のシートに連続して印刷処理を実行できる。
大容量スタッカ225,226は、プリンタ部1000で印刷されて排出された印刷済みのシートを内部にストックしておくための装置である。上述の大容量給紙装置221〜223等を備えるシステムでは、印刷されたシートも大容量となるため、このような装置が必要となる。図1に示したシート処理システムでは、大容量スタッカが2台接続された構成を示している。大容量スタッカ225,226は、オペレータの明示的操作により、内部の積載トレイに積載されたシートを取り出すために外蓋をオープンすることができる。またプリンタ部1000からの指示によって、自動的に外蓋をオープンすることも可能である。尚、外蓋がオープンされる場合、その大容量スタッカ225,226への印刷済シートの積載処理は事前に停止されるよう制御される。更に、大容量スタッカ225,226は、印刷済のシートを積載する際に、任意のシートに対して、その積載位置をシフトする機能を有しても良い。これにより、大量に積載されたシートから、ある一定の束の単位でオペレータがシート束を取出す仕分け処理を容易にすることができる。
折り装置232は、シートに対して二つ折り、Z折り、三つ折り、4つ折りなどの各種複雑な折り処理を実行できる折り処理の専用装置で、印刷済のシートの搬送方向において中綴じ製本機227の上流側に配置されている。中綴じ製本機227は、シートに対してステイプル処理や、製本出力物を作成する際のサドル綴じ、サドル折り、パンチ処理、シフト排紙処理等を実行するための各種ユニットを具備している。尚、本実施形態1に係るデジタル印刷機102は、中綴じ製本機227を用いて製本物を作成する際、折り装置232の折り機能は使用せずに、中綴じ製本機227が具備するサドル折り機能とサドル綴じ機能を用いて製本物を形成する。
折り装置232は、シートを1枚ずつ順次折ることによって折り成果物を作成するよう構成されている。一方、中綴じ製本機227のサドル折り機能は、シートを1枚ずつ順次折って折り成果物を作成することも可能であるが、製本のための折り機能を供することを目的としているため、複数枚のシートからなるシート束を2つに折るように構成されている。これら2つの折り装置の目的の違いにより、二つ折りに伴う能力差、成果物の品位差が生じる。これら2つの折り装置の詳細な構造及び折り機構の仕組み、またその折り機能の仕様差等については後述する。通常トレイ242,243は、折り処理がなされたシートなどの製本物以外の成果物が排出される。製本トレイ230は、中綴じ製本機227で中綴じ製本された成果物が排出されるトレイである。
インサータ228は、プリンタ部1000から搬送される印刷済のシートに対して、設定に基づくタイミングで、インサータ228内に保持しているシートを挿入する。このインサータ228により、印刷を要しないシートを、印刷済みのシートの間に差し込むことができる。このインサータ228は、大容量給紙装置221,222,223と同様に、大容量の印刷処理にも耐えられるように大容量の給紙部を複数備える。
くるみ製本機229は、プリンタ部1000で印刷された、もしくはインサータ228でシートが挿入された1束分のシートに対し、表紙を糊付け処理して、くるみ製本物を生成する。又、くるみ製本機229は、表紙をつけずに糊付け製本する加工処理に該当する天糊製本処理も実行可能である。くるみ製本機229は、少なくとも、くるみ製本処理を実行可能なシート処理装置であるために、くるみ製本機と呼ばれる。
デジタル印刷機102は、プリンタ部1000を境界とし、大きく3つの部位に分けて捕らえることができる。大容量給紙装置221,222,223は、給紙系装置と呼ばれる。給紙系装置の主な役割は、内部に装填されているシートを適切なタイミングで連続的にプリンタ部1000に供給することである。また、内部に装填されているシートの残量の検知なども行う。またプリンタ部1000の内部にも、給紙段231が存在し、この給紙段231から給紙されるシートに印刷することができる。プリンタ部1000が備えるこの給紙段231も説明の上では給紙系装置と呼ぶこととする。
一方、プリンタ部1000で印刷して排紙されるシートを受け取る側の装置はシート加工装置と呼ばれる。シート加工装置は、印刷処理が完了したシートに各種加工処理(後処理)を実行し、または集積するなどの処理を行う。前述の給紙系装置及びシート加工装置を併せて、以後の説明においてシート処理装置200と呼ぶ。
コンピュータ(PC)101は、ネットワーク100を介してデジタル印刷機102と接続された汎用コンピュータである。コンピュータ101では各種アプリケーションプログラムが実行され、ネットワーク100を介して、デジタル印刷機102に印刷ジョブを送信することができる。
次に、本実施形態1に係るデジタル印刷機102の構成を図2を参照して説明する。
図2は、実施形態1に係るデジタル印刷機102の構成を説明するブロック図である。尚、図2に示すブロックは、このシート処理システム全体を、機能別にブロックに分割して示しているため、図1に示す機器構成の単位とは必ずしも対応しない部分が存在するが、図1と共通する部分は同じ参照番号で示している。
本実施形態1に係るデジタル印刷機102は、自装置内部に複数の処理対象となるジョブのデータを記憶可能なハードディスク209(以下、HDD)等の不揮発性メモリを具備する。尚、本実施形態1では、ハードディスク(HDD)を用いたデジタル印刷機102の例を示したが、同様の大容量かつ不揮発性を備えた記憶装置であれば、ハードディスクに限定されなくてもよい。デジタル印刷機102は、スキャナ部224から受付けたコピージョブのデータをHDD209に格納し、プリンタ部1000で印刷するコピー機能を具備する。またPC101等の外部装置から通信部の一例に該当する外部I/F部202を介して受付けたジョブデータをHDD209に格納し、プリンタ部1000で印刷するPC印刷機能等を具備する。このデジタル印刷機102は、このような複数の機能を具備した、例えば多機能処理装置(MFP)等の印刷装置(画像形成装置)である。また実施形態1に係るデジタル印刷機102は、カラープリント可能な印刷装置でも、モノクロプリント可能な印刷装置でも、本実施形態1に係る各種制御を実行可能であるならば如何なる構成でも良い。
デジタル印刷機102が具備する制御部の一例に該当するコントローラ部(制御部、或いは、CPU)205は、このデジタル印刷機102が具備する各種ユニットの処理や動作等を統括的に制御する。ROM207には、後述するフローチャートの各種処理等を実行するための制御プログラムが記憶されている。又、ROM207には、ユーザーインターフェース画面(以下、UI画面)を含む、操作部204の表示部に各種のUI画面を表示させるための表示制御プログラムも記憶されている。コントローラ部205は、ROM207に記憶されたプログラムを読み出して実行することで、後述する各種動作をデジタル印刷機102により実行させる。また外部I/F202を介して、PC101等の外部装置から受信したページ記述言語(以下、PDL)データを解釈し、ラスタイメージデータに展開するためのプログラム等もROM207に記憶されている。同様に、外部I/F202を介して外部装置から受信した印刷ジョブを解釈し処理するためのプログラム等もROM207に記憶されている。これらはソフトウェアによって処理される。ROM207は読み出し専用のメモリで、ブートシーケンスやフォント情報等のプログラムや、上述した各種プログラム等を予め記憶している。ROM207に格納される各種プログラムの詳細については後述する。RAM208は読み出し及び書き込み可能なメモリで、スキャナ部224や外部I/F202より送られてきた画像データや、各種プログラムや設定情報を記憶する。
またHDD209は、圧縮展開部210によって圧縮された画像データを記憶する。このHDD209は、処理対象となるジョブのプリントデータ等の複数のデータを保持できる。コントローラ部205は、スキャナ部224や外部I/F202等の各種入力ユニットを介して入力された処理対象となるジョブのデータを、HDD209を介して、プリンタ部1000でプリント可能に制御する。又、外部I/F202を介して外部装置へ送信できるようにも制御する。このようにHDD209に格納した処理対象のジョブのデータの各種出力処理を実行可能にコントローラ部205が制御する。圧縮展開部210は、JBIGやJPEG等といった各種圧縮方式によって、RAM208或いはHDD209に記憶されている画像データ等の圧縮や伸張動作を行う。以上のような構成のもと、このシート処理システムが具備する制御部の一例としてのコントローラ部205が、各シート処理装置200の動作も制御する。シート処理装置200は、図1で説明した給紙系装置及びシート加工装置を含んでいる。メディア管理部211は、デジタル印刷機102が処理可能なシート種(メディアの種類)に関する情報を管理している。
図3は、実施形態1に係るコンピュータ101の構成を説明するブロック図である。
CPU301は、ROM303のプログラム用ROMに記憶されたブートプログラムを実行して、HDD311からRAM302に展開したOSや各種アプリケーション、製本アプリケーション等のプログラムを実行する。ROM303は、更にフォントデータを記憶するフォントROM、各種設定データ等を記憶するデータROMを含んでいる。RAM302は、CPU301の主メモリ、ワークエリア等として機能する。キーボードコントローラ(KBC)305は、キーボード309や不図示のポインティングデバイスからの入力を制御する。表示制御部306は、表示部310への表示を制御する。ディスクコントローラ(DKC)307は、ブートプログラム、種々のアプリケーション、フォントデータ、ユーザファイル等を記憶するHDD311へのアクセスを制御する。ネットワークコントローラ(NC)312は、ネットワーク100を介して、そのネットワーク100に接続されたデジタル印刷機102との通信制御処理を実行する。
図4は、実施形態1に係るデジタル印刷機102のコントローラ部205により実行される各種プログラム、及びそのプログラム等によって使用されるデータを例示した図である。図示するように、ROM207には、このデジタル印刷機102が提供できる各種機能を実現するための制御プログラムが格納されている。
ブートローダ401は、デジタル印刷機102の電源投入直後に実行されるプログラムである。これらプログラムには、システムの起動に必要となる各種起動シーケンスを実行するためのプログラムが含まれる。オペレーティングシステム402は、デジタル印刷機102の機能を実現する各種プログラムの実行環境を提供することを目的としたプログラムである。これは、主にデジタル印刷機102のメモリ、即ち、ROM207やRAM208,HDD209等の資源管理、及び図2に示す各種装置の基本的な入出力制御等の機能を提供する。データ送受信プログラム403は、外部I/F202を経由してデータの入出力要求が発生した際に行われる送受信処理を行うための制御プログラムである。具体的には、TCP/IP等のプロトコルスタックを内包し、ネットワーク100経由で接続される外部機器(PC101等)等との間で交わされる各種データの通信を実行する。ここで行われる通信処理は、デジタル印刷機102と外部I/F202の間を入出力されるデータパケットの送受信レベルやHTTPサーバ等との通信処理に特化した処理を担当し、この後述べる受信されたデータの内容に関する解析処理は含まれない。データの解析処理は後述するコントローラ部205によって別プログラムの記述内容に基づいて実行される。
JDF機能プログラム404は、JDFジョブデータが外部I/F202経由でデジタル印刷機102に受信されると、外部I/F202の指示でコントローラ部205によって実行されるJDFプリント機能を実行する。コントローラ部205によって行われるJDFプリント機能では、そのプログラムに記述された処理順序、処理条件に基づいてコントローラ部205によって適切な順序で各デバイスの動作が順次指示される。その結果として最終的にJDFプリント処理が実行されるように制御される。尚、これら各デバイスには、シート処理装置200、プリンタ部1000、HDD209、圧縮伸張部210、RAM208等が含まれる。また外部I/F202経由で受信したJDFジョブデータの解析処理及び、解析処理の結果、JDFに不適正な設定が含まれるか否かの判定処理、及び不適正な設定を解消するための設定変更等を行うプログラムも含まれる。
コピー機能プログラム405は、操作部204経由でデジタル印刷機102のユーザがコピー機能の実行を指示したとき、コントローラ部205によって実行されるコピー機能を実行するためのプログラムである。コントローラ部205によって実行されるコピー機能では、デジタル印刷機102の資源を、このプログラムに記述された処理順序、処理条件に基づいて、コントローラ部205がこれら各デバイスの動作を順次指示する。それにより最終的にコピー処理が実行されるように制御される。各デバイスには、スキャナ部224やプリンタ部1000、シート処理装置200、HDD209、圧縮伸張部210、RAM208等が含まれる。
スキャン機能プログラム406は、操作部204経由でデジタル印刷機102のユーザがスキャンファンクションの実行を指示することにより、コントローラ部205によって実行されるスキャン機能を実行するためのプログラムである。コントローラ部205によって行われるスキャン機能は次のように実行される。スキャナ部224、HDD209、圧縮伸張部210、RAM208等のモジュールが、デジタル印刷機102の資源を、このプログラムに記述された処理順序、処理条件に基づいてコントローラ部205により制御される。その際、コントローラ部205は、適切な順序でこれら各デバイスの動作を順次指示することにより、最終的にスキャン処理を実行するように制御する。
PDL機能プログラム407は、PDLデータ(印刷ジョブデータ)が外部I/F202経由でデジタル印刷機102によって受信された場合に、外部I/F202の指示でコントローラ部205によって実行される。コントローラ部205によって行われるPDLプリント機能では、このプログラムに記述された処理順序、処理条件に基づいてコントローラ部205が各デバイスの動作を順次指示し、PDLプリント処理が実行されるように制御する。各デバイスには、シート処理装置200、プリンタ部1000、HDD209、圧縮伸張部210、RAM208等が含まれる。
BOX機能プログラム408は、操作部204経由でデジタル印刷機102のユーザがBOXファンクションの実行を指示することにより、コントローラ部205によって実行される。BOX機能では、コントローラ部205は、このプログラムに記述された処理順序、処理条件に基づいて、これら各デバイスの動作を順次指示する。これら各デバイスには、スキャナ部224やプリンタ部1000、シート処理装置200、HDD209、圧縮伸張部210、RAM208等が含まれる。BOX機能では、格納されたジョブデータを、格納時の設定のまま、或いはその設定を変更して実行することができる。
UI機能プログラム409は、操作部204の制御用プログラムである。UI機能プログラム409は、デジタル印刷機102のユーザが操作部204を介して入力した内容を識別し、適切な画面の遷移や、コントローラ部205に対する処理の依頼等を行う。メディア管理プログラム410は、デジタル印刷機102が利用可能なメディア(シート)に関連する管理機能を実現する。このプログラムによって管理されるメディア関連情報は、このプログラムの処理によってHDD209に格納される。
ジョブホールド機能プログラム411は、操作部204経由でデジタル印刷機102のユーザがジョブホールドファンクションの実行を指示すると、コントローラ部205によって実行される。ジョブホールド機能では、コントローラ部205がデジタル印刷機102を、このプログラムに記述された処理順序、処理条件に基づいて制御することにより、ジョブホールドによる印刷処理が実行される。このとき制御される各デバイスには、プリンタ部1000、シート処理装置200、HDD209、圧縮伸張部210、RAM208等が含まれる。このジョブホールド機能では、格納されたジョブデータに対して、格納時の設定のまま、或いはその設定を変更して実行することが可能である。コンピュータ101から、このデジタル印刷機102のジョブホールド機能に対して、印刷ジョブデータを格納する際には、次のような手順に基づき行われる。即ち、PDL機能プログラム407もしくはJDF機能プログラム404等がジョブデータの印刷処理を実行する代わりに、ジョブホールド機能に対してジョブの格納を指示する。これらPDL機能プログラム407或いはJDF機能プログラム404によって印刷指示をするか、ジョブホールド機能への格納処理をするかは、ジョブの投入先であるコンピュータ101で動作する印刷用アプリケーションの設定により決まる。この設定は、PDL機能プログラム407もしくはJDF機能プログラム404等が処理する対象であるジョブデータの属性に反映され、PDL機能プログラム407もしくはJDF機能プログラム404が、その属性に基づいて処理の切り替えを実施する。尚、本実施形態1に係る図4に示した各種機能プログラムにおいては、その全てを備える必要はなく、その一部或いは前述した以外の機能プログラムを備える構成であっても構わない。
保存文書格納領域412は、ジョブホールド機能プログラム411によって管理され保存されるジョブデータの格納領域である。デジタル印刷機102が、外部から受信した保存対象となるジョブデータは、印刷設定と共に当該領域412に格納される。空き領域413は、未使用の領域である。
図5は、実施形態1に係るコンピュータ101のHDD311に格納され、実行時にCPU301によってRAM302に展開されて実行されるプログラムの構成例を示す図である。
ブートローダ501及びオペレーティングシステム502の動作は、図4のデジタル印刷機102のブートローダ401及びオペレーティングシステム402と基本的に同等であるため、その説明を省略する。デバイスドライバ503は、コンピュータ101に接続される各種ハードウェアを制御するためのプログラムである。このデバイスドライバ503には、KBC305、表示制御部306、DKC307等を制御するためのプログラムも含まれる。印刷アプリケーションプログラム504は、コンピュータ101で動作し、デジタル印刷機102のユーザに各種機能やサービスを提供することを目的としたプログラムの総称である。印刷アプリケーションプログラム504は、印刷ジョブデータの作成や編集機能を有する。また同様に印刷アプリケーションプログラム504は、そのアプリケーションの設定画面(不図示)を介して設定された各種印刷仕様を、対応する印刷設定に変換する機能を持つ。更に、このアプリケーションプログラム504は、逆に印刷設定に含まれる設定から、対応する印刷アプリケーションプログラム504の設定画面の表示項目を制御するために必要な内部情報に変換することも可能である。更に、印刷アプリケーションプログラム504は、HDD311に保存されている印刷設定ファイルを選択し、印刷ジョブデータを作成する機能も有する。また印刷アプリケーションプログラム504は、印刷設定として、PDLコマンド形式若しくはJDF形式に変換し、印刷対象データと合成して印刷ジョブデータを作成する能力を有する。
ネットワーク制御プログラム505は、印刷アプリケーションプログラム504によって作成された印刷ジョブデータをネットワーク100を介してデジタル印刷機102に送信する。このプログラム505は、印刷データの送信、送信後は印刷処理の進捗を、デジタル印刷機102から取得するなどの機能をも有しても良い。その他のプログラム506は、上記のいずれにも該当しない、プログラム群が含まれるが、それらの詳細な説明は省略する。
図6は、実施形態1に係る折り装置232及び中綴じ製本機227の構成を説明する構造断面図である。以下、これら装置における二つ折り処理に関与する部材及びその機構について説明する。
プリンタ部1000で印刷された印刷済みのシートは、折り装置232のパス612及び613を経由して中綴じ製本機227に導かれる。中綴じ製本機227では、フラッパ601が配置されている。このフラッパ601は、搬送されてきたシートを、通常トレイ242或いは243に排出するか、或いは中綴じ製本加工、又は二つ折り処理をした上で製本トレイ230に排出するように、シートの搬送先を切り替える。シートを通常トレイ242或いは243に排出する場合、フラッパ601はパス602にシートが搬送される位置に移動され、中綴じ製本加工もしくは二つ折り処理を施す場合は、パス603にシートが搬送されるような位置に移動される。
次に、中綴じ製本機227による二つ折り処理を説明する。中綴じ製本機227における折り処理は製本処理ユニット604で行われる。バッファユニット606は、中綴じ製本処理、或いは二つ折り処理の対象となるシートを一時的に集積するための領域である。中綴じ処理を実施する場合には、中綴じ処理部607によってバッファユニット606に蓄積された少なくとも1枚以上のシートの中央部に針が打たれて製本成果物が生成される。尚、綴じ処理を伴うことなく、折り処理のみを実施する場合は、中綴じ処理部607は作動しない。
バッファユニット606にシートが集積されると、シートは付き当てユニット609に搬送され、シートのサイズに応じて以後の二つ折り処理を実施するが、その際、折り目がシートの中央部に来るように、付き当てユニット609の位置調整を行う。こうして位置調整が完了した後、突き当て棒608が、付き当てユニット609で位置調整されたシートを折りローラ対610の間に押し込むように作動する。このとき突き当て棒608は、二つ折り処理の折り位置となるように位置が調整されている。折りローラ対610は、突き当て棒608によって押し込まれたシートの中央部を加圧し搬送することによって、シートに対する二つ折り処理を実施する。この二つ折り処理は、製本成果物に対する場合は、複数枚のシートがまとめて折りローラ対610の間に搬送される。一方、1枚のシートの折り処理の場合は、1枚のシートだけが搬送される。何れにせよ、折りローラ対610によって挟まれた際に加えられる圧力によって、シートが中央部で折られて、二つ折りした成果物が得られる。こうして折り処理が実行されたシートは、パス611を経由して製本トレイ230に排出される。
尚、本実施形態1に係るデジタル印刷機102は、様々なサイズの製本成果物が構成可能なよう構成されている。また製本成果物として使用するシート種も、様々なユーザニーズに応じるため、多彩なシート種をサポートしている。以上の理由から、二つ折り処理を実施する場合、製本処理ユニット604は多彩なシート条件の下で成果物を作成できるように構成されている。
一方、中綴じ製本処理における二つ折り処理では、製本成果物を構成する上での二つ折り処理が施されていればよい。但し、折りローラ対610を通紙する回数は1回のみであるため、折りの品位、或いは強度に関しては、後述する折り装置232と比較すると、相対的に弱いことが想定される。
図7は、実施形態1に係る折り装置232の折り処理部605の機構を説明する図である。
折り装置232で折り処理を実施する場合、プリンタ部1000より搬送された印刷済みシートをフラッパ614がパス615に導くように移動され、その後、そのシートはパス623に導かれる。その際、シート位置センサ(不図示)によってシートの二つ折り処理時における折り目の位置、即ちシートの中央部が正確にローラ616及び617の境界部に来るように搬送が制御される。ローラ616及び617の境界部に、二つ折り対象であるシートの中央部が位置するようシートが搬送された後、そのシートはローラ616及び617によって中央部が加圧されて二つ折り処理される。ローラ616及び617によって二つ折り処理されたシートの折り目に対して、更に圧力が加えられる。この仕組みにより、折り装置232による二つ折り処理は、シートを1枚ずつしか処理できないが、折り位置の制御及び折りの品位、強度に関しては、図6の製本処理ユニット604による二つ折り処理よりも優位になる。
その一方、折り装置232のシートの折り位置は、複雑な機構によって制御されるため、二つ折り処理されるシートのサイズは、製本処理ユニット604と比較すると、やや制限される。尚、パス619は、この折り装置232によって処理される二つ折り以外の折り種、即ち、三つ折りや4つ折りなど複数回の折り加工工程によって折り成果物を作成する際に、一時的に処理対象のシートを退避させる領域を提供している。このパス619やローラ618は、二つ折り処理の際には使用されないため、その説明を省略する。
こうして二つ折り処理されたシートは、パス620,622,613を経由して、後続の中綴じ製本機227に送られる。中綴じ製本機227では、折り装置232によって処理された二つ折り成果物であるシートは、フラッパ601によってパス602を経由して通常トレイ242,243に排出される。以上が折り装置232によって処理される二つ折り機能の動作の説明である。
図8は、実施形態1に係る折り装置232及び中綴じ製本機227におけるシート1枚当たりのシートサイズ毎の二つ折り処理の可否の一例を示す図である。
折り装置232と中綴じ製本機227の折りの機構から来る制約上、図8に示すような能力差が生じる。但し、これは実施形態1に係るデジタル印刷機102の一例にすぎず、折り装置232の機器構成によって、このサポート状況は変化し得る。例えば、折り装置232における二つ折り機構を構成するシートの搬送パスやシート位置センサの数及び精度等を向上させることによって、図8で非サポートとなっているサイズのシートの二つ折り処理を可能できることは言うまでもない。しかしながら装置の巨大化を招く、或いはコストが上昇する等の様々な理由により、図8に示すような能力差が生じ得る。いずれにしても図6と図7を参照して説明した折り装置232の機構に基づいて、折り成果物の品位としては折り装置232の方が勝っているとしている。
図9は、実施形態1に係る折り装置232及び中綴じ製本機227におけるシート1枚当たりのシート種毎の二つ折り処理の可否の一例を示す図である。
折り装置232における二つ折り処理が、折りの品位を保証しているため、坪量が大きく、折りの品位を保証できないシート種を非サポートとしており、これが中綴じ製本機227との機能差となっている。しかしながら、これもローラの巨大化、加圧の向上等、折り装置232の改良により、図9において非サポートとなっているシート種においても二つ折り処理を可能とするよう構成する事も当然のことながら可能である。しかしながら、図6及び図7を参照して説明した折り装置232の機能に基づいて、折り可能なシート種及び成果物の品位としては、中綴じ製本機227の方が多彩となる傾向がある。従ってそのような場合の例を、本実施形態1では示している。
図8及び図9を参照して説明したように、折り機構を有する装置を複数、即ち、折り装置232及び中綴じ製本機227とを有するデジタル印刷機102において、折り処理が可能なシートサイズ、シート種、或いは折り成果物の品位が互いに異なる。従って、ユーザが所望する折り成果物を得るために、何れの折り機構を使用するかを固定化することは必ずしも得策ではない。例えば、図8では、A4RとLTRRサイズのシートは、折り装置232と中綴じ製本機227のいずれでも処理可能である。しかしながら、折り装置232で処理した方が高品位な成果物が得られる。但し、A3サイズのシートは、中綴じ製本機227でしか二つ折り処理することができず、その場合は折り装置の選択の余地はない。また折り装置232によって折りの品位を上げたことに伴い、印刷済みのシートの折り目のトナーが剥がれてしまうことも想定しうる。そのような場合は、折り装置232による折り品位が、却って成果物として好ましくない場合もあり、中綴じ製本機227による、力の弱い折りの方が成果物として好ましい場合もある。
このようにシートの折り処理の能力差及び成果物に求める品位と、成果物に印刷する画像の内容等は、様々な状況があり一概に何れが好ましいかを決定できない。従って、これを使用するユーザが、成果物の内容に応じて、より適切な折り機構を選択的に利用できることが望まれる。更に、このような折り機構の違いに伴う能力差をユーザが記憶した上で装置を使用することは不可能ではないが、利便性の観点から得策ではない。従って、印刷処理の設定段階において、何らかの情報をユーザに提供して、ユーザがそれに基づいて、いずれの折り機構を使用するかを判断できるようにするのが利便性の観点から好ましい。
図10は、実施形態1に係るデジタル印刷機102の操作部204に表示されるコピー機能の操作画面の一例を示す図である。この画面には、複数の表示領域及び操作ボタン等が含まれている。デジタル印刷機102において実現されるコピー機能は多彩であるが、以下、実施形態1を説明する上で重要な要素に絞って説明する。
仕上げボタン1001は、コピー機能プログラム405をコントローラ部205が実行することにより実現されるコピー機能で、ユーザがシートに対する仕上げ処理を選択するボタンである。ここでいう仕上げ処理とは、シート加工装置を用いた、針綴じ、パンチ、折り等を初めとした成果物の加工処理全般を指す。ここでは仕上げ処理として、二つ折り処理を例に以降の説明を行う。
図11は、図10の操作画面で仕上げボタン1001が押下されたときに操作部204に表示される仕上げ種類の選択画面の一例を示す図である。尚、図11では、仕上げ処理において、1部ごとのソート処理と、シフト排紙が選択されている。
この画面には、シート処理装置200によって処理可能な各種機能を選択するための各種ボタンが配置されている。ここでは、二つ折り処理に着目しているので、折りボタン1101が押下された後の動作について説明する。この折りボタン1101は、ユーザがシートに対して折り処理を実施したいときに押下する。排紙面指定ボタン1102は、シート処理装置200によって処理されるシートの排紙面を、片面印刷の印刷面、或いは両面印刷の第1面を上にするか、裏面にするかを指定するためのボタンである。
図12は、図11の画面でユーザが折りボタン1101を押下したときに遷移する操作画面の一例を示す図である。
この実施形態1に係るデジタル印刷機102が具備するシート処理装置200によって処理できる各種折り機能の選択ボタンが配置されている。ここでは、二つ折りボタン1201、サドル折りボタン1202が配置されている。この二つ折りボタン1201によって選択される折り処理は、図7を参照して説明した折り装置232による二つ折り処理の機能を選択するためのボタンである。一方、サドル折り1202ボタンで選択される折り処理は、図6を参照して説明した中綴じ製本機227が備える製本処理ユニット604による二つ折り処理機能を選択するためのボタンである。
デジタル印刷機102が複数の折り装置を備える場合、何れの折り装置を用いて折り処理を実行するかを、ユーザが選択的に指定できるように構成されている。尚、図12に示す例では、Z折りボタン1203が選択されており、他の二つ折りボタン1201やサドル折りボタン1202などは非選択状態である。
図13は、図12に示す操作画面で、ユーザがサドル折りボタン1202を押下したときに遷移する操作画面の一例を示す図である。
この操作画面では、サドル折りボタン1202が反転して表示されており、このサドル折り機能が選択されていることを示している。また、サドル折り機能に関する付加的な設定をするための次へボタン1203が表示されている。
図14は、図13に示す操作画面で、ユーザが次へボタン1203を押下したときに遷移する操作画面の一例を示す図である。
この操作画面には、中綴じ製本機227における製本処理ユニット604を使用した二つ折り処理に関する各種設定を実施するためのボタンが配置されている。以下、順に説明する。重ね折りの枚数1405は、中綴じ製本機227における製本処理ユニット604を使用した二つ折り処理時に、複数枚を束ねて二つ折りする際の、同時に折るシートの枚数を設定する領域である。図6で前述したように、中綴じ製本機227における製本処理ユニット604を使用した二つ折り処理では、複数枚のシートを束ねて二つ折り処理できる。後述する、折り装置232と同様の使用方法、即ち1枚単位の二つ折り処理を行う際には、この重ね折りの枚数1405の折り枚数を「1」となるように、この画面で指定すればよい。折り枚数は増減ボタン1403,1404によって、重ね折りの枚数1405の値を+1或いは−1して調整できる。折りの方向ボタン1401,1402は、中綴じ製本機227における製本処理ユニット604に搬送された印刷済みシートが、何れの方向に二つ折り処理されるかを指定するための設定ボタンである。折り方向については後の図で説明する。
この画面でユーザが、OKボタン1406を押下すると、図14までの画面遷移によって指定した中綴じ製本機227における製本処理ユニット604を使用した二つ折りに関する設定が完了する。ユーザが戻るボタン1407を押下した場合は、図13の画面に戻る。またユーザが設定取消ボタン1408を押下した場合は、図14までに実施した設定を取り消して、図10に示したコピー機能の基本画面に戻る。
図15は、図11の操作画面で、ユーザが排紙面指定ボタン1102を押下したときに遷移する操作画面の一例を示す図である。
排紙面指定とは、印刷済のシートを排出する際に、印刷面が下向きに出力されるようにするか、或いは上向きに出力されるようにするかを指定するための機能である。前者の場合、ユーザはフェースダウンボタン1502を選択し、後者の場合は、ユーザはフェイスアップボタン1503を選択してOKボタン1504を押下する。図15では、フェースダウンボタン1502が選択された状態を示している。折り装置232は、図7で説明したように、折り装置232内に折り対象のシートが搬送された段階で、折り方向は機構上、一意に決定される。従って、折り方向を指定するためには、排紙面指定を別途組み合わせることによって、自在な成果物を構成するように設けられている。
当然のことながら、折り装置232を利用した際の折り方向の設定方法は、図15に示した排紙面指定との組み合わせにおいて行う必要は必ずしもない。換言すれば、図15に示す例は一例に過ぎない。例えば折り装置232における折り指定、即ち図13の画面で二つ折りボタン1201を押下した直後に、図14の画面の「折りの内側から」ボタン1401或いは「折りの外側から」ボタン1402のような、折り方向設定ボタンを設けても良い。
図16は、画像データを印刷し、印刷済みのシートに対して実施形態に1に係る折り装置232と中綴じ製本機227の折り機構で二つ折り処理を施す際の折り方向を説明する図である。
参照番号1601は、印刷対象となる画像データを示している。この画像データをシートに印刷した状態をシート1602で示す。即ち、シート1602は、印刷済みのシートで、かつ二つ折り処理が施される前のシートの状態を示している。このシート1602を、折り目1603に沿って二つ折り処理を施す場合、二通りの成果物が想定される。即ち、参照番号1604で示すように、折り目1603に沿って谷折りをした場合、もしくは参照番号1605に示すように、折り目1603に沿って山折りをした場合である。
図14の「折りの内側から」ボタン1401を選択した状態で、中綴じ製本機227が備える製本処理ユニット604によって二つ折り処理を実行した場合には、図16の参照番号1604で示すような、谷折りされた成果物が作成される。一方で、図14で「折りの外側から」ボタン1402が選択された状態で、中綴じ製本機227が備える製本処理ユニット604によって二つ折り処理を実行した場合は、図16の参照番号1605で示すような、山折りされた成果物が作成される。
同様に、折り装置232を用いた場合における、設定と折り方向の関連を説明する。
図15に示す排紙面指定の設定でフェイスダウンボタン1502が選択されたた状態で、折り装置232で二つ折り処理を実行すると、図7に示す折り装置232の機構上、二つ折りされた成果物は、図16の参照番号1605で示すように山折りとなる。一方、図15の排紙面指定の設定で、フェイスアップボタン1503が選択された状態で折り装置232にて二つ折り処理を実行すると、折り装置232の機構上、二つ折りされた成果物は、図16の参照番号1604で示すように谷折りとなる。
図17は、実施形態1に係るデジタル印刷機102でコピーを実行するときの処理を説明するフローチャートである。このフローチャートで示す処理は、コントローラ部205のCPUが、ROM207或いはHDD209に格納されるコピー機能プログラム405をRAM208に展開して実行することにより実現される。
まずS1701でCPUが、図10〜図15を参照して説明した操作部204を介したユーザの操作により設定された仕上げ設定や折り設定を受け取る。次にS1702でCPUは、操作部204のスタートキーが押下されることにより、コピーの実行開始が指示されるのを待ち、コピーの実行開始が指示されるとS1703に進む。S1703でCPUは、S1701で設定された各種コピージョブの設定を、デジタル印刷機102が備える機能で実行できるかどうか判定する。そしてS1704に進みCPUは、S1701で設定された内容が、デジタル印刷機102が備える機能と整合してコピー処理を実行できるかどうか判定し、実行できないと判定するとS1705に進む。S1705でCPUは、コピー処理が中断していることを示すメッセージを操作部204に表示する。そして、ユーザが設定した内容に、このデジタル印刷機102が実行できない内容が含まれているため不整合が生じ、コピー処理を実行できない旨をユーザに通知して、この処理を終了する。
一方、S1704でCPUが、ユーザが設定した内容でコピー処理を実行できると判定するとS1706に進み、CPUは、S1701で設定された内容に、折り設定が含まれているか否かを判定する。ここで折り設定が含まれていないと判定するとS1707に進み、折り処理を含まない通常のコピージョブの印刷処理を実行して、この処理を終了する。尚、この折り設定は、ユーザが、前述の図11の操作画面で折りボタン1101を押下し、図12の画面で折りの種類を選択することによりなされる。
S1706でCPUが折り設定があると判定するとS1708に進みCPUは、設定されている折り処理の種類を判定する。具体的には、図12を参照して説明した二つ折りボタン1201が押下されたか、即ち、折り装置232を用いた二つ折り処理が指定されているか否かを判定する。そうであればS1710に進み、CPUは、図12及び図15の画面を介して設定された印刷面及び折り方向に従って、折り装置232を使用して折り処理を実行させる。この場合、折り装置232により二つ折りされた成果物は中綴じ製本機227に送られ、フラッパ601、パス602を経由して通常トレイ242或いは243に排出される。
一方、S1708で二つ折りボタン1201が押下されていないときはS1709に進みCPUは、指定されている折り処理が、図12のサドル折りボタン1202の押下によるものかどうかを判定する。これは、中綴じ製本機227が備える製本処理ユニット604を使用した二つ折り処理である。そうであればS1711に進みCPUは、図12及び図14に示す操作画面を介した印刷面及び折り方向に従って、中綴じ製本機227が備える製本処理ユニット604を使用して折り処理を実行させて、この処理を終了する。
またS1709でCPUはサドル折りが指定されていないと判定すると、これは折り処理は設定されているが、例えばZ折りなどの二つ折り以外の折り処理が指定されている場合である。この場合はS1712に進み、CPUは、折り装置232が有する折り機能を使用して折り処理を実行させる。具体的には、図12に示すように、Z折り、C折り、三つ折り、4つ折り等の折り種が指定されている場合は、CPUは折り装置232を使用して、その折り処理を実行させる。この場合も、折り装置232により、例えばZ折り、C折り、三つ折り、4つ折り等の折り処理がなされた成果物は中綴じ製本機227に送られ、フラッパ601、パス602を経由して通常トレイ242或いは243に排出される。
以上説明したように本実施形態1によれば、ユーザの設定に従って、折り装置232或いは中綴じ製本機227が備える折り機構を用いて、印刷済みのシートに対する二つ折り処理を実行させることができる。
実施形態1では、サドル折りが指示されたときは中綴じ製本機227の折り機構を使用し、それ以外の折り処理が指示されたときは、折り装置232を使用して折り処理を行うようにしている。また二つ折りの場合は、折り装置232や中綴じ製本機227が備える折り機構の何れでも実施できるが、折り目の品質が、より高い折り装置232を使用するようにしている。しかし、ユーザの選択に応じて、二つ折りの場合、折り目を付けるシートの種類やサイズの点で適用範囲が広い、中綴じ製本機227の折り機構を使用するようにしても良い。
[実施形態2]
次に本発明の実施形態2について説明する。前述の実施形態1は、コピージョブの場合で説明したが、この実施形態2では、コンピュータ101から送信された印刷ジョブに従って印刷する場合で説明する。尚、実施形態2に係るデジタル印刷機102やコンピュータ101の構成等は前述の実施形態1の場合と同様であるため、その説明を省略する。
図18(A)は、実施形態2に係るデジタル印刷機102が備えるプリンタ部1000と大容量給紙装置221,222,223を示す図である。ここで図1と共通する部分は同じ参照番号で示している。また図18(B)は、図18(A)の給紙部それぞれの参照番号1801、トレイ名称1802、給紙部に格納されているシートのサイズ1803、及びシート種1804とを対応付けた例を示す図である。尚、図18(A)に示す各給紙部の位置は、図1に示すデジタル印刷機102の場合と同じである。
例えば、プリンタ部1000が備える給紙段231のトレイ名称は「InputTray_1」で、サイズA4Rの普通紙1を収容している。また大容量給紙装置221の給紙部233のトレイ名称は「InputTray_4」で、サイズSRA3の普通紙1を収容している。
図19(A)は、実施形態2に係るデジタル印刷機102が備えるプリンタ部1000とくるみ製本機229、中綴じ製本機227、大容量スタッカ225,226を示す図である。ここで図1と共通する部分は同じ参照番号で示している。また図19(B)は、図19(A)のくるみ製本機229、中綴じ製本機227、大容量スタッカ225,226それぞれの参照番号1901、トレイ名称1902との対応付けの一例を示した図である。
例えば、くるみ製本機229のトレイ名称は「PerfectBinderTray」であり、中綴じ製本機227のトレイ名称は「EscapeTray」である。
図20は、実施形態2に係るデジタル印刷機102が保持する各種機能のうち、プリントジョブの一種であるJDF機能プログラム404が処理対象とするプリントジョブの印刷設定の一例を説明する図である。
この印刷設定はJDF(Job Definition Format)という形式で記述されている。図20に示す印刷設定のうち、以下の図を用いて説明を行う上で必要となる印刷設定内容について説明する。参照番号2001は、印刷によって作成された成果物を出力する排紙先を指定している。同図の例では「NormalTray_1」が設定されており、これは図19より、中綴じ製本機227が備える通常トレイ242に相当している。また参照番号2002は、折り処理に関する設定を示す。参照番号2003は、折り種を示しており、ここでは「FoldCatalog」となっており、これは二つ折りの指定を示す。また参照番号2004は、印刷時に使用するシートに関する設定を示し、参照番号2005は、印刷に使用するシートを格納した給紙トレイ名称を「InputTray_1」に設定している。図18を参照すると、「InputTray_1」は、プリンタ部1000が有する給紙段231に相当し、この給紙段231には、シートサイズがA4Rの普通紙1が収容されていることが分かる。
更に図8によれば、サイズA4Rのシートは、折り装置232及び中綴じ製本機227のいずれでも二つ折りが可能であることが分かる。また図9によれば、普通紙1も同様に、折り装置232及び中綴じ製本機227のいずれでも二つ折りが可能であることが分かる。換言すれば、このJDFに含まれるシート設定に従って成果物を作成する場合、折り装置232と中綴じ製本機227のいずれを使用しても二つ折りが可能である。
前述の実施形態1でも説明したように、双方の装置の折り機構を使用しても折り処理が可能な場合、デジタル印刷機102のユーザが、如何なる目的或いは成果物の性質等に応じて、いずれの折り機構を選択して折り処理を実行するかは自明ではない。従って、ユーザが、目的に応じて折り機構を選択して使用できるようにする必要がある。
図20に示される印刷設定にも続いて、成果物の出力先は、参照番号2001で示される「NormalTray_1」(通常トレイ242)である。また、この「NormalTray_1」には、図6に示す中綴じ製本機227の構造から、中綴じ製本機227自身が備える製本処理ユニット604によって折り処理を実施した成果物を排出できない。何故ならば図6で説明したように、通常トレイ242,243に排出するか、製本トレイ230に排出するかは、フラッパ601によって切り替えられる構成となっているためである。つまり、フラッパ601がシートをパス602の方向に搬送する場合のみ、通常トレイ242,243に排出することができる。換言すれば、「NormalTray_1」を排出先として指定し、更に、二つ折りの成果物を作成するためには、中綴じ製本機227の製本処理ユニット604による二つ折り処理では対応できない。従って、この場合は、中綴じ製本機227よりも上流に位置している折り装置232を使用して折り処理を実施する以外に方法がない。即ち、実施形態2では、二つ折り処理を実行する際に、複数の折り機構のいずれかを選択できる構成の場合、二つ折り処理がなされた成果物の排出先(排出位置)の指定に応じて、いずれの折り機構を使用するかが一意に決定されることになる。
図21は、実施形態2に係るデジタル印刷機102が保持する各種機能のうち、プリントジョブの一種であるJDF機能プログラム404が処理対象とするプリントジョブの印刷設定の他の例を説明する図である。尚、図21において、前述の図20と共通する箇所は同じ参照番号で示している。
図21では、参照番号2101で示すように、排紙先として「BookletTray」が指定されている。これは図19から、中綴じ製本機227の製本トレイ230に相当している。換言すれば、この「BookletTray」には、図6で説明したように、製本処理ユニット604によって二つ折り処理が実行された後の成果物が排出される。この場合、中綴じ製本機227のフラッパ601は、搬送されてきた印刷済みシートを通常トレイ242,243に排出しない。更に、中綴じ製本機227が備える製本処理ユニット604は、加工が施されていないシートの中央部を二つ折り処理するような機構である。従って、製本トレイ230に折り処理がなされた成果物を排出するためには、折り装置232による二つ折り処理を実行せずに、印刷済のシートを中綴じ製本機227の製本処理ユニット604に搬送して二つ折り処理を実行させる必要がある。このように図20における説明と同様に、二つ折り処理を実行する際に、複数の折り機構のいずれかを選択できる構成の場合、二つ折り処理がなされた成果物の排出先の指定に応じて、いずれの折り機構を使用するかが一意に決定されることになる。
図22は、実施形態2に係るデジタル印刷機102が印刷ジョブを受信して印刷する処理を説明するフローチャートである。このフローチャートで示す処理は、コントローラ部205のCPUが、ROM207或いはHDD209に格納されるコピー機能プログラム405をRAM208に展開して実行することにより実現される。
まずS2201でCPUは、コンピュータ101から送信されたJDFジョブデータを受信する。これは、コンピュータ101で動作する印刷アプリケーションプログラム504が作成した、JDF形式に依る印刷設定を含む印刷ジョブを受信する処理に相当する。次にS2202に進みCPUは、受信した印刷ジョブのデータの解析処理を実行する。この解析処理には、図20及び図21を参照して説明した印刷設定、即ち、JDFデータの解析処理が含まれる。次にS2203に進みCPUは、S2202で解析したJDFに含まれる印刷設定の中に、このデジタル印刷機102が供するJDF機能プログラム404が実行できない設定内容或いは組み合わせ等が存在しないか否か判定する。そしてS2204に進みCPUは、S2203のチェックの結果、そのまま印刷ジョブを実行できるかどうか判定し、実行できないと判定するとS2205に進み、そのジョブの実行を中断して、この処理を終了する。
一方、S2204でCPUは、その印刷ジョブを実行できると判定するとS2206に進み、その印刷ジョブに折り処理の設定が含まれるか否か判定する。ここで折り処理の設定が含まれないと判定した場合はS2207に進み、CPUはその印刷ジョブに従って通常の印刷処理を実行して、この処理を終了する。
一方、S2206でCPUは、折り処理の設定が含まれていると判定したときはS2208に進み、その設定が二つ折りかどうか判定する。ここで二つ折りの設定があると判定するとS2209に進みCPUは、その印刷ジョブに設定されている成果物の出力先の設定を判定する。ここで出力先の判定は、図20及び21を参照して説明した通りである。そしてS2210に進みCPUは、印刷ジョブ設定に含まれる成果物の排出先が製本トレイ230かどうかを判定し、そうであればS2211に進み、中綴じ製本機227が有する製本処理ユニット604によって二つ折り処理を実行して、この処理を終了する。
一方、S2210でCPUが、成果物の排出先が製本トレイ230でないと判定したときはS2212に進み、CPUは、中綴じ製本機227の前段に位置している折り装置232によって二つ折り処理を実行させる。この場合、折り装置232により二つ折りされた成果物は中綴じ製本機227に送られ、フラッパ601、パス602を経由して通常トレイ242或いは243に排出される。
またS2208でCPUは、折り処理の設定が二つ折りでないと判定するとS2213に進みCPUは、折り装置232が有する、例えば三つ折りや4つ折り等の二つ折り以外の折り処理を実行させる。この場合も、折り装置232により二つ折り以外の折り処理がなされた成果物は中綴じ製本機227に送られ、フラッパ601、パス602を経由して通常トレイ242或いは243に排出される。
以上説明したように本実施形態2によれば、複数の折り機構を使用して折り処理ができる場合に、折り処理の種類、及び折り処理がなされた成果物の排出先に応じて、一意に、いずれの折り機構を使用するかを決定できる。
本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨に基づき種々の変形(各実施形態の有機的な組合せを含む)が可能である。例えば、本実施形態では、デジタル印刷機102が上記各種制御の主体であるシート処理制御装置として説明したが、デジタル印刷機102と別筐体の外付けコントローラ等によって、上記各種制御の一部又は全部を実行するようにしても良い。
(その他の実施形態)
本発明は、上述の実施形態の1以上の機能を実現するプログラムを、ネットワーク又は記憶媒体を介してシステム又は装置に供給し、そのシステム又は装置のコンピュータにおける1つ以上のプロセッサーがプログラムを読出し実行する処理でも実現可能である。また、1以上の機能を実現する回路(例えば、ASIC)によっても実現可能である。
本発明は上記実施形態に制限されるものではなく、本発明の精神及び範囲から離脱することなく、様々な変更及び変形が可能である。従って、本発明の範囲を公にするために、以下の請求項を添付する。
101…コンピュータ(PC),102…デジタル印刷機、200…シート処理装置、204…操作部、205…コントローラ部(CPU)、232…折り装置、227…中綴じ製本機、1000…プリンタ部

Claims (11)

  1. 少なくとも互いに異なる種類の複数のシート処理装置を有するシート処理システムであって、
    前記複数のシート処理装置のそれぞれは1枚のシートに対する折り処理を実施できる折り機構を有し、
    前記折り処理を実施する場合に、前記複数のシート処理装置のいずれを使用するかを、ジョブに対して設定された内容に基づき決定する決定手段と、
    前記決定手段によって使用することが決定されたシート処理装置に前記折り処理を実施させる制御手段と、
    を有することを特徴とするシート処理システム。
  2. 前記複数のシート処理装置のそれぞれが処理できるシートの種類及びシートのサイズを記憶する記憶手段を更に有し、
    前記決定手段は、前記記憶手段に記憶された種類及びサイズに基づいて前記決定を行うことを特徴とする請求項1に記載のシート処理システム。
  3. 前記複数のシート処理装置は、折り処理の専用装置である折り装置と、中綴じ製本機とを含むことを特徴とする請求項1又は2に記載のシート処理システム。
  4. 前記中綴じ製本機は、前記折り処理に使用するシートの種類及びサイズの制約が、前記折り装置よりも少ないことを特徴とする請求項3に記載のシート処理システム。
  5. 前記折り装置は、前記折り処理として二つ折りを含む複数の種類の折り処理が可能であるのに対して、前記中綴じ製本機は、前記折り処理として二つ折りのみが可能であることを特徴とする請求項3又は4に記載のシート処理システム。
  6. 前記折り装置は、前記中綴じ製本機よりも前記シートの搬送方向の上流側に配置されていることを特徴とする請求項3乃至5のいずれか1項に記載のシート処理システム。
  7. 前記判定手段は、二つ折りが設定された場合は前記折り装置を使用すると決定し、サドル折りが設定された場合は前記中綴じ製本機を使用すると決定することを特徴とする請求項3乃至6のいずれか1項に記載のシート処理システム。
  8. 前記判定手段は、前記折り処理が実施されるシートの排出位置の設定に基づき前記決定を行うことを特徴とする請求項3乃至6のいずれか1項に記載のシート処理システム。
  9. それぞれが、1枚のシートに対する折り処理を実施できる折り機構を有する、互いに異なる種類の複数のシート処理装置と接続され、前記複数のシート処理装置によるシート処理を制御するシート処理制御装置であって、
    前記折り処理を実施する場合に、前記複数のシート処理装置のいずれを使用するかを、ジョブに対して設定された内容に基づき決定する決定手段と、
    前記決定手段によって使用することが決定されたシート処理装置に前記折り処理を実施させる制御手段と、
    を有することを特徴とするシート処理制御装置。
  10. それぞれが、1枚のシートに対する折り処理を実施できる折り機構を有する、互いに異なる種類の複数のシート処理装置と接続され、前記複数のシート処理装置によるシート処理を制御する制御方法であって、
    前記折り処理を実施する場合に、前記複数のシート処理装置のいずれを使用するかを、ジョブに対して設定された内容に基づき決定する決定工程と、
    前記決定工程で使用することが決定されたシート処理装置に前記折り処理を実施させる制御工程と、
    を有することを特徴とするシート処理方法。
  11. コンピュータを、請求項9に記載のシート処理制御装置の各手段として機能させるためのプログラム。
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