JP2017013721A - 水中浮遊体の浮力調整装置及び海流発電装置 - Google Patents

水中浮遊体の浮力調整装置及び海流発電装置 Download PDF

Info

Publication number
JP2017013721A
JP2017013721A JP2015134838A JP2015134838A JP2017013721A JP 2017013721 A JP2017013721 A JP 2017013721A JP 2015134838 A JP2015134838 A JP 2015134838A JP 2015134838 A JP2015134838 A JP 2015134838A JP 2017013721 A JP2017013721 A JP 2017013721A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
underwater
floating body
floating
cable
adjustment device
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2015134838A
Other languages
English (en)
Other versions
JP6646865B2 (ja
Inventor
澤田 信一
Shinichi Sawada
信一 澤田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
IHI Corp
Original Assignee
IHI Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by IHI Corp filed Critical IHI Corp
Priority to JP2015134838A priority Critical patent/JP6646865B2/ja
Publication of JP2017013721A publication Critical patent/JP2017013721A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6646865B2 publication Critical patent/JP6646865B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Classifications

    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
    • Y02E10/00Energy generation through renewable energy sources
    • Y02E10/20Hydro energy

Abstract

【課題】外乱要因によって水中浮遊体の深度が変化した場合であっても、エネルギー消費量を低減しつつ、水中浮遊体の浮力を調整することができる、水中浮遊体の浮力調整装置及び海流発電装置を提供する。
【解決手段】海底2に係留索3を介して繋がれた水中浮遊体4の浮力調整装置1であって、一端が水中浮遊体4に接続され他端が海面5に浮遊可能に構成された索体6と、索体6の他端側に索体6の長手方向に沿って配置された複数の浮体7と、を備え、複数の浮体7のうち、少なくとも一つの浮体7が海面5に浮遊し、残りの浮体7が水中に沈められている。
【選択図】図1

Description

本発明は、水底に係留索を介して繋がれた水中浮遊体の深度を所定範囲に留めるため、水中浮遊体に加わる浮力を調整する水中浮遊体の浮力調整装置及び海流発電装置に関する。
近年、海底に係留索を介して繋がれた水中浮遊体にプロペラを取り付け、黒潮等の海流によってプロペラを回転させて発電するようにした水中浮遊式海流発電システムが提案されている(例えば、特許文献1参照)。
このような水中浮遊式海流発電システムにおいては、水温の変化や海流の強弱等の外乱要因によって、水中浮遊体の深度が設定深度から外れる事態が考えられる。例えば、海流が強くなった場合、係留索と海底との角度が小さくなって水中浮遊体が沈降し、逆に、海流が弱くなった場合、水中浮遊体が浮上する。また、海流の水温が高くなった場合、海水の比重が小さくなるので水中浮遊体が沈降し、逆に、海流の水温が低くなった場合、水中浮遊体が浮上する。
ここで、水中浮遊体の深度が設定深度よりも深くなり過ぎると、水圧で水中浮遊体の耐圧殻が破損したり、プロペラが海底に接触したり、海流が弱く発電効率が低下する等の不具合が発生する。逆に、水中浮遊体の深度が設定深度よりも浅くなり過ぎると、水中浮遊体やプロペラが漁船の漁網や船舶と干渉する等の不具合が発生する。一般に、水中浮遊体の深度は、例えば、海面下数十〜数百メートルに設定され、水中浮遊体の浮力を調整して、水中浮遊体の深度を一定深度範囲内に保つ必要がある。この浮力調整装置として、潜水艦や深海探査艇等に用いられている装置を転用することが考えられる。
例えば、潜水艦や深海探査艇の浮力調整装置として、水よりも比重の軽い油や気体等の作動流体が注入又は排出されることで容積が変化する浮力調整袋を、水中浮遊体の耐圧殻の外側に設け、作動流体を注入又は排出して浮力調整袋の容積を変化させることで水中浮遊体の排水体積を変化させ、アルキメデスの原理により水中浮遊体の浮力を調節するようにしたものが知られている(例えば、特許文献2参照)。
特開2014−214602号公報 特開2003−135865号公報
しかしながら、浮力調整袋に作動流体を注入又は排出するためには、ポンプ等の圧送機器を水中浮遊体に搭載しなければならず、それを作動させるためのエネルギーも必要となる。したがって、水中浮遊体に設けたプロペラにより発電した電力等の一部を、水中浮遊体の深度調節(浮力調整)のエネルギーに使用せざるを得ず、その分だけ外部への電力供給量が減少してしまうこととなる。
本発明は、上述した問題点を鑑みて創案されたものであり、その目的とするところは、外乱要因によって水中浮遊体の深度が変化した場合であっても、エネルギー消費量を低減しつつ、水中浮遊体の浮力を調整することができる、水中浮遊体の浮力調整装置及び海流発電装置を提供することにある。
本発明によれば、水底に係留索を介して繋がれた水中浮遊体の浮力調整装置であって、一端が前記水中浮遊体に接続され他端が水面に浮遊可能に構成された索体と、該索体の他端側に前記索体の長手方向に沿って配置された複数の浮体と、を備え、前記複数の浮体のうち、少なくとも一つの浮体が水面に浮遊し、残りの浮体が水中に沈められている、ことを特徴とする水中浮遊体の浮力調整装置が提供される。
また、本発明によれば、海底に係留索を介して繋がれた水中浮遊体と、該水中浮遊体に配置されたプロペラと、を備え、海流によって前記プロペラを回転させて発電するようにした海流発電装置において、一端が前記水中浮遊体に接続され他端が水面に浮遊可能に構成された索体と、該索体の他端側に前記索体の長手方向に沿って配置された複数の浮体と、を備え、前記複数の浮体のうち、少なくとも一つの浮体が水面に浮遊し、残りの浮体が水中に沈められている浮力調整装置を備えた、ことを特徴とする海流発電装置が提供される。
上述した浮力調整装置及び海流発電装置において、水面に浮遊した前記少なくとも一つの浮体は、前記水中浮遊体に制御信号を送信する又は前記水中浮遊体が取得したデータを外部に伝送するためのアンテナを備えていてもよい。
また、水面に浮遊した前記少なくとも一つの浮体は、前記水中浮遊体の位置を周囲の船舶に認識させるための目印を備えていてもよい。
また、前記索体は、前記水中浮遊体の端部に配置された筒状のガイドに挿通され水中に繰り出されていてもよい。
また、前記索体は、前記水中浮遊体に第一巻取装置を介して接続されていてもよい。
また、前記係留索は、前記水中浮遊体に第二巻取装置を介して接続されていてもよい。
また、一端が前記水中浮遊体に接続され他端が水底に着床可能に構成された錘用索と、該錘用索の他端側に前記錘用索の長手方向に沿って配置された複数の錘体と、を備えていてもよい。
本発明に係る水中浮遊体の浮力調整装置及び海流発電装置によれば、水温の変化や海流の強弱等の外乱要因によって、水中浮遊体の深度が深くなった場合、それまで水面に浮かんでいた浮体が水中に引き込まれ、水中に沈められる浮体の個数が増えることから、水中浮遊体に加わる浮力が大きくなり、水中浮遊体に浮上力が働く。逆に、水中浮遊体の深度が浅くなった場合、それまで水中に沈められていた浮体が水面に浮上し、水中に沈められる浮体の個数が減ることから、水中浮遊体に加わる浮力が小さくなり、水中浮遊体に沈降力が働く。
このように、本発明に係る浮力調整装置及び海流発電装置では、水中浮遊体の浮力が、水中浮遊体の深度変化に伴って海中に沈められる浮体の個数の増減によって受動的に調整されることから、従来技術のようなポンプ等の圧送機器を搭載する必要がなく、かつ、それを作動させる必要もない。したがって、外乱要因によって水中浮遊体の深度が変化した場合であっても、エネルギー消費量を低減しつつ、水中浮遊体の浮力を調整することができる。
本発明の第一実施形態に係る水中浮遊体の浮力調整装置の概要を示す全体構成図である。 本発明の第二実施形態に係る水中浮遊体の浮力調整装置の概要を示す全体構成図である。 参考例に係る水中浮遊体の浮力調整装置の概要を示す全体構成図である。
以下に添付図面を参照しながら、本発明の好適な実施形態について詳細に説明する。かかる実施形態に示す寸法、材料、その他具体的な数値等は、発明の理解を容易にするための例示に過ぎず、特に断る場合を除き、本発明を限定するものではない。なお、本明細書及び図面において、実質的に同一の機能、構成を有する要素については、同一の符号を付すことにより重複した説明を省略し、また、本発明に直接関係のない要素は図示を省略する。
(第一実施形態)
図1を用いて、本発明の第一実施形態に係る水中浮遊体の浮力調整装置1について説明する。本実施形態に係る水中浮遊体の浮力調整装置1は、海底2(水底)に係留索3を介して繋がれた水中浮遊体4の浮力調整装置1であって、一端が水中浮遊体4に接続され他端が海面5(水面)に浮遊可能に構成された索体6と、索体6の他端側に索体6の長手方向に沿って配置された複数の浮体7と、を備え、複数の浮体7のうち、少なくとも一つの浮体7(例えば、端末浮体7a)が海面5(水面)に浮遊し、残りの浮体7が海中(水中)に沈められているものである。
水中浮遊体4は、例えば、海流発電装置に使用される水中浮遊体である。以下の説明では、水中浮遊体4が海底2に係留される場合について説明するが、水中浮遊体4は、海流発電システムに使用されるものに限定されるものではない。例えば、水中浮遊体4は、海底調査・探査等に用いられる水中浮遊体であってもよいし、海底2以外の川底や湖底に係留されるものであってもよい。
水中浮遊体4は、例えば、黒潮等の海流Cによって回転駆動されるプロペラ8を有している。プロペラ8の直径は、例えば、30〜40メートル程度である。水中浮遊体4の内部には、プロペラ8によって駆動される発電機等が収容されている。発電機によって発電された電力は、例えば、係留索3に沿って設けられたケーブルを介して係留索3を海底2に固定するアンカー9(又はシンカー)に送られ、アンカー9から海底接続箱10に送られ、海底接続箱10から海底ケーブル11を介して所定の施設や設備等に送電される。
すなわち、本実施形態において、海流発電装置は、海底2に係留索3を介して繋がれた水中浮遊体4と、水中浮遊体4に配置されたプロペラ8と、を備え、海流によってプロペラ8を回転させて発電するようにしたものである。
水中浮遊体4の比重は、周囲の海水と略等しく又は海水よりも僅かに大きく調節されている。また、この比重は、例えば、水中浮遊体4が浮体7によって浮力を受け、海流Cによってプロペラ8が回転された際に、水中浮遊体4が海底2から浮上した状態となるように設定される。
水中浮遊体4には、図示したように、索体6が接続されている。索体6は、一端が水中浮遊体4に接続され、他端が海面5に位置している。索体6の他端側には、索体6の長手方向に所定の間隔を隔てて複数の浮体7が設けられている。ここで、本実施形態において「索体6の他端側」とは、索体6の延伸方向における中央付近よりも海面5に近い側を意味する。図1に示した第一実施形態では、浮体7の個数は9個であり、水中浮遊体4側の5個の浮体7が海中に位置し、海面5側の4個の浮体7が海面5に位置することで、水中浮遊体4の海中でのバランスが保持されている。
浮体7は、例えば、金属製又は樹脂製の中空球体や発泡樹脂製のブロック等により形成される。浮体7の比重は、海水の比重よりも小さく設定される。浮体7の個数は任意であるが、例えば、5〜10個程度に設定される。また、浮体7同士の間隔は任意であるが、例えば、5〜10メートル程度に設定される。かかる浮体7を用いて、水中浮遊体4の深度は、例えば、25〜100メートルの範囲で調整される。また、本実施形態において、索体6の最後尾に配設された浮体7を、説明の便宜上、端末浮体7aと称する。端末浮体7aは、他の浮体7よりも体積(浮力)が大きく、他の浮体7よりも沈降し難いように構成してもよい。
端末浮体7aには、水中浮遊体4に制御信号を送信する又は水中浮遊体4が取得したデータを外部に伝送するためのアンテナ12を配置するようにしてもよい。制御信号としては、水中浮遊体4の設定深度、プロペラ8のピッチ角(プロペラの軸に対するプロペラ取付角度)、異常時非常停止指令等が挙げられる。また、データとしては、発電機の電流電圧値、海水温度、プロペラ8の回転速度やピッチ等が挙げられる。アンテナ12と水中浮遊体4とは、索体6に沿って敷設されたケーブル(図示せず)によって通信可能に接続されている。
なお、図示しないが、端末浮体7aと同等の機能を有する浮体は、索体6に配置された複数の浮体7に対して、必ずしも最後尾に配置する必要はない。また、複数の浮体7を端末浮体7aとして機能させるようにしてもよい。
制御信号は、地上基地13(又は母船)から人工衛星14を介してアンテナ12に送信され、データは、アンテナ12から人工衛星14を介して地上基地13(又は母船)に伝送される。アンテナ12が設けられた端末浮体7aは、常に海面5に浮遊しているため、アンテナ12と地上基地13との間で安定した通信が可能である。
なお、アンテナ12は、浮体7が海中に沈められた状態でも海上に露出可能であれば、端末浮体7a以外の浮体7に配置するようにしてもよい。また、アンテナ12は、一種類に限定されるものではなく、用途に応じて複数のアンテナ12を配置するようにしてもよい。その際、端末浮体7aと同等の浮体7を複数配置するようにしてもよい。
また、アンテナ12には、水中浮遊体4の位置を周囲の船舶に認識させるための目印15を配置するようにしてもよい。目印15には、例えば、旗、ランプ(LED)等の外部から視認可能なものが使用されるが、これに限定されるものではない。例えば、目印15は、一定距離内に船舶が侵入した際に、点灯したり、警報を鳴らしたり、警報信号を発信したりする機能を有していてもよい。
かかる目印15を配置することにより、目印15の下方に索体6、浮体7、水中浮遊体4等が存在していることを認識させることができ、船舶が目印15に近付かないようにすることで、船舶のスクリューが浮体7や索体6と干渉しないようにすることができる。
索体6は、水中浮遊体4に第一巻取装置16を介して接続されていてもよい。すなわち、水中浮遊体4の内部には、索体6を巻き取り又は繰り出し可能に巻き付けられたドラムを備える第一巻取装置16が収容されている。かかる第一巻取装置16により、索体6を巻き取ったり繰り出したりすることによって、海中に繰り出された索体6の長さを調節することができ、浮沈させる浮体7の個数を制御することができ、水中浮遊体4に加わる浮力を調節することができる。
また、索体6は、水中浮遊体4の後端(海流Cの下流側の端部)に配置された筒状のガイド17に挿通され海中に繰り出されていてもよい。ガイド17は、例えば、図示したように、プロペラ8の中心に配設される。かかるガイド17を配置することにより、索体6とプロペラ8との干渉を防止することができる。なお、ガイド17の長さは、例えば、プロペラ8の半径の0.5倍〜1.0倍程度である。
また、係留索3は、水中浮遊体4に第二巻取装置18を介して接続されていてもよい。すなわち、水中浮遊体4の内部には、係留索3を巻き取り又は繰り出し可能に巻き付けられたドラムを備える第二巻取装置18が収容されている。かかる第二巻取装置18を配置することにより、係留索3を巻き取ったり繰り出したりすることによって、海中に繰り出された係留索3の長さを調節することができ、水中浮遊体4の深度を能動的に調節することができる。
以下、上述した第一実施形態に係る浮力調整装置1の作用について説明する。図1に仮想線(一点鎖線)で示したように、海流Cの水温や速度の変化等の外乱要因によって、水中浮遊体4の深度が自然に深くなった場合、それまで海面5に浮かんでいた浮体7が海中に引き込まれ、海中に沈められる浮体7の個数が増えることから、水中浮遊体4に加わる浮力が大きくなり、水中浮遊体4に浮上力が働くこととなる。逆に、外乱要因によって水中浮遊体4の深度が浅くなった場合、それまで海中に位置していた浮体7が海面5に浮上し、海中に沈められる浮体7の個数が減ることから、水中浮遊体4に加わる浮力が小さくなり、水中浮遊体4に沈降力が働くこととなる。
その結果、水温の変化や海流Cの強弱等の外乱要因によって水中浮遊体4の深度が変化しようとした場合であっても、水中浮遊体4の深度を一定の深度範囲内に保持することができる。このように、本実施形態に係る浮力調整装置1では、水中浮遊体4の浮力が、水中浮遊体4の深度変化に伴って海中に沈められる浮体7の個数の増減によって受動的に調整されることから、従来技術のようなポンプ等の圧送機器を搭載する必要がなく、かつ、それを作動させる必要もない。したがって、本実施形態に係る浮力調整装置1によれば、エネルギー消費量を低減しつつ、水中浮遊体4の浮力を調整することができる。
また、上述したように、本実施形態では、第一巻取装置16及び第二巻取装置18を用いることにより、水中浮遊体4の浮力や深度を調節することができる。このとき、第一巻取装置16と第二巻取装置18とを同時に作動させ、第二巻取装置18による係留索3の巻き取り長さと第一巻取装置16による索体6の繰り出し長さとが等しくなるように制御してもよいし、第二巻取装置18による係留索3の繰り出し長さと第一巻取装置16による索体6の巻き取り長さとが等しくなるように制御してもよい。かかる制御によれば、海底2から海面5までの係留索3と索体6との加算長さが変わらないことから、海中に沈める浮体7の個数を変更することなく、水中浮遊体4の深度を変更することができる。
また、メンテナンス時には、水中浮遊体4を海面5の近くまで浮上させる必要がある。このとき、例えば、第一巻取装置16によって索体6を最大限巻き取って浮力を最大に制御し、第二巻取装置18によって係留索3を海底2から海面5までの距離に応じて繰り出すようにすればよい。
(第二実施形態)
次に、図2を用いて、本発明の第二実施形態に係る水中浮遊体4の浮力調整装置1aについて説明する。第二実施形態に係る水中浮遊体の浮力調整装置1aは、第一実施形態と同様の構成を有する他、更に、一端が水中浮遊体4に接続され他端が海底2に着床可能に構成された錘用索19と、錘用索19の他端側に錘用索19の長手方向に沿って配置された複数の錘体20と、を備えている。なお、第一実施形態と同様の構成については、同じ符号を付して重複した説明を省略する。
錘用索19は、一端が水中浮遊体4に接続され、他端が海底2に位置している。錘用索19の他端側には、錘用索19の長手方向に所定の間隔を隔てて複数の錘体20が設けられている。ここで、本実施形態において「錘用索19の他端側」とは、錘用索19の中心よりも海底2に近い側を意味する。図2に示した第二実施形態では、錘体20の個数は10個であり、水中浮遊体4側の5個の錘体20が海中に位置し、海底2側の5個の錘体20が海底2に位置している。
錘体20は、例えば、金属球体や中実樹脂球体等により形成される。錘体20の比重は、海水の比重よりも大きく設定される。錘体20の個数は任意であるが、例えば、5〜10個程度に設定される。また、錘体20同士の間隔は任意であるが、例えば、5〜10メートル程度に設定される。また、本実施形態において、錘用索19の最後尾に配設された錘体20を、説明の便宜上、端末錘体20aと称する。端末錘体20aは、他の錘体20よりも体積(重量)が大きく、他の錘体20よりも浮上し難いように構成してもよい。
なお、図示しないが、端末錘体20aと同等の機能を有する錘体は、錘用索19に配置された複数の錘体20に対して、必ずしも最後尾に配置する必要はない。また、複数の錘体20を端末錘体20aとして機能させるようにしてもよい。
錘用索19は、水中浮遊体4に第三巻取装置21を介して接続されていてもよい。すなわち、水中浮遊体4の内部には、錘用索19を巻き取り又は繰り出し可能に巻き付けられたドラムを備える第三巻取装置21が収容されている。かかる第三巻取装置21を配置することにより、錘用索19を巻き取ったり繰り出したりすることによって、海中に繰り出された錘用索19の長さを調節することができ、着底される錘体20の個数を制御することができ、水中浮遊体4に加わる浮力を調節することができる。
具体的には、水温の変化や海流Cの強弱等の外乱要因によって、水中浮遊体4の深度が深くなった場合、それまで水中に浮遊していた錘体20が海底2に着底し、水中に浮遊する錘体20の個数が減ることから、水中浮遊体4に加わる沈降力が小さくなり、水中浮遊体4に浮上力が働くこととなる。逆に、外乱要因によって水中浮遊体4の深度が浅くなった場合、それまで海底2に着底していた錘体20が水中に引き上げられ、水中に浮遊する錘体20の個数が増えることから、水中浮遊体4に加わる沈降力が大きくなり、水中浮遊体4に沈降力が働くこととなる。
このように、本実施形態によれば、浮体7による浮力調整に加えて、錘体20による浮力調整も水中浮遊体4に作用させることができ、浮力調整の感度や精度を向上させることができる。また、第二実施形態に係る浮力調整装置1においても、水中浮遊体4の浮力が、水中浮遊体4の深度変化に伴って海中に沈められる浮体7及び着底される錘体20の個数の増減によって受動的に調整されることから、従来技術のようなポンプ等の圧送機器を搭載する必要がなく、かつ、それを作動させる必要もない。
また、本実施形態に係る浮力調整装置1では、2種類の浮力調整手段を有していることから、例えば、一方の浮力調整手段が作用しない場合であっても、他方の浮力調整手段によって水中浮遊体4の浮力を調整することもできる。
(参考例)
次に、図3を用いて、参考例に係る水中浮遊体4の浮力調整装置1bについて説明する。参考例に係る水中浮遊体4の浮力調整装置1bは、第二実施形態の構成から第一実施形態の構成を削除したものであり、上述した錘用索19と錘体20とを備えている。かかる参考例においても、錘用索19及び錘体20を用いることにより、水中浮遊体4の浮力を受動的に調整することができ、従来技術のようなポンプ等の圧送機器を搭載する必要がなく、かつ、それを作動させる必要もない。
以上、添付図面を参照しつつ本発明の好適な実施形態について説明したが、本発明は上述した各実施形態に限定されないことは勿論であり、特許請求の範囲に記載された範疇における各種の変更例又は修正例についても、本発明の技術的範囲に属することは言うまでもない。
1,1a,1b 浮力調整装置
2 海底
3 係留索
4 水中浮遊体
5 海面
6 索体
7 浮体
7a 端末浮体
8 プロペラ
9 アンカー
10 海底接続箱
11 海底ケーブル
12 アンテナ
13 地上基地
14 人工衛星
15 目印
16 第一巻取装置
17 ガイド
18 第二巻取装置
19 錘用索
20 錘体
20a 端末錘体
21 第三巻取装置

Claims (8)

  1. 水底に係留索を介して繋がれた水中浮遊体の浮力調整装置であって、
    一端が前記水中浮遊体に接続され他端が水面に浮遊可能に構成された索体と、
    該索体の他端側に前記索体の長手方向に沿って配置された複数の浮体と、を備え、
    前記複数の浮体のうち、少なくとも一つの浮体が水面に浮遊し、残りの浮体が水中に沈められている、
    ことを特徴とする水中浮遊体の浮力調整装置。
  2. 水面に浮遊した前記少なくとも一つの浮体は、前記水中浮遊体に制御信号を送信する又は前記水中浮遊体が取得したデータを外部に伝送するためのアンテナを備える、ことを特徴とする請求項1に記載の水中浮遊体の浮力調整装置。
  3. 水面に浮遊した前記少なくとも一つの浮体は、前記水中浮遊体の位置を周囲の船舶に認識させるための目印を備える、ことを特徴とする請求項1又は2に記載の水中浮遊体の浮力調整装置。
  4. 前記索体は、前記水中浮遊体の端部に配置された筒状のガイドに挿通され水中に繰り出されている、ことを特徴とする請求項1〜3の何れか一項に記載の水中浮遊体の浮力調整装置。
  5. 前記索体は、前記水中浮遊体に第一巻取装置を介して接続されている、ことを特徴とする請求項1〜4の何れか一項に記載の水中浮遊体の浮力調整装置。
  6. 前記係留索は、前記水中浮遊体に第二巻取装置を介して接続されている、ことを特徴とする請求項1〜5の何れか一項に記載の水中浮遊体の浮力調整装置。
  7. 一端が前記水中浮遊体に接続され他端が水底に着床可能に構成された錘用索と、該錘用索の他端側に前記錘用索の長手方向に沿って配置された複数の錘体と、を備えていることを特徴とする請求項1〜6の何れか一項に記載の水中浮遊体の浮力調整装置。
  8. 海底に係留索を介して繋がれた水中浮遊体と、該水中浮遊体に配置されたプロペラと、を備え、海流によって前記プロペラを回転させて発電するようにした海流発電装置において、請求項1〜7の何れか一項に記載の浮力調整装置を備えた、ことを特徴とする海流発電装置。

JP2015134838A 2015-07-04 2015-07-04 水中浮遊体の浮力調整装置及び海流発電装置 Active JP6646865B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2015134838A JP6646865B2 (ja) 2015-07-04 2015-07-04 水中浮遊体の浮力調整装置及び海流発電装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2015134838A JP6646865B2 (ja) 2015-07-04 2015-07-04 水中浮遊体の浮力調整装置及び海流発電装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2017013721A true JP2017013721A (ja) 2017-01-19
JP6646865B2 JP6646865B2 (ja) 2020-02-14

Family

ID=57829613

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2015134838A Active JP6646865B2 (ja) 2015-07-04 2015-07-04 水中浮遊体の浮力調整装置及び海流発電装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP6646865B2 (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2019094901A (ja) * 2017-11-22 2019-06-20 国立大学法人 長崎大学 潮流発電システムおよび係留装置
JP2019112012A (ja) * 2017-12-26 2019-07-11 株式会社Ihi 水中機器
JP7462895B2 (ja) 2019-08-23 2024-04-08 古河電気工業株式会社 浮力体付き海中ケーブルおよび浮体式洋上風力発電システム

Citations (14)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS52161088U (ja) * 1976-05-30 1977-12-07
JPS5364393A (en) * 1976-11-20 1978-06-08 Mitsui Eng & Shipbuild Co Ltd Mooring buoy
JPS61205896U (ja) * 1985-06-17 1986-12-25
JPH01169499U (ja) * 1988-05-20 1989-11-29
JPH0958573A (ja) * 1995-08-16 1997-03-04 Mitsubishi Heavy Ind Ltd 船舶の非常用曳航装置
JP2000085678A (ja) * 1998-09-08 2000-03-28 Bridgestone Corp 係留索
JP2002266743A (ja) * 2001-03-12 2002-09-18 Hideo Masubuchi 海流発電装置
US6536364B1 (en) * 1999-06-29 2003-03-25 Mcdermott David Ken Mooring apparatus
JP2005352868A (ja) * 2004-06-11 2005-12-22 Shikou:Kk 灯標衝突警報装置および灯標の衝突防止方法
JP2006160025A (ja) * 2004-12-06 2006-06-22 Rikogaku Shinkokai 水中移動体および空気中移動体
JP2010089649A (ja) * 2008-10-08 2010-04-22 Ryokushu:Kk 発光救命ブイ
WO2013006072A1 (en) * 2011-07-05 2013-01-10 Omnidea Lda. Submerged platform
KR20140101710A (ko) * 2014-07-28 2014-08-20 임성만 부력을 이용한 유수발전기 고정방법
JP2014214601A (ja) * 2013-04-22 2014-11-17 株式会社Ihi 海流発電装置

Patent Citations (14)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS52161088U (ja) * 1976-05-30 1977-12-07
JPS5364393A (en) * 1976-11-20 1978-06-08 Mitsui Eng & Shipbuild Co Ltd Mooring buoy
JPS61205896U (ja) * 1985-06-17 1986-12-25
JPH01169499U (ja) * 1988-05-20 1989-11-29
JPH0958573A (ja) * 1995-08-16 1997-03-04 Mitsubishi Heavy Ind Ltd 船舶の非常用曳航装置
JP2000085678A (ja) * 1998-09-08 2000-03-28 Bridgestone Corp 係留索
US6536364B1 (en) * 1999-06-29 2003-03-25 Mcdermott David Ken Mooring apparatus
JP2002266743A (ja) * 2001-03-12 2002-09-18 Hideo Masubuchi 海流発電装置
JP2005352868A (ja) * 2004-06-11 2005-12-22 Shikou:Kk 灯標衝突警報装置および灯標の衝突防止方法
JP2006160025A (ja) * 2004-12-06 2006-06-22 Rikogaku Shinkokai 水中移動体および空気中移動体
JP2010089649A (ja) * 2008-10-08 2010-04-22 Ryokushu:Kk 発光救命ブイ
WO2013006072A1 (en) * 2011-07-05 2013-01-10 Omnidea Lda. Submerged platform
JP2014214601A (ja) * 2013-04-22 2014-11-17 株式会社Ihi 海流発電装置
KR20140101710A (ko) * 2014-07-28 2014-08-20 임성만 부력을 이용한 유수발전기 고정방법

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2019094901A (ja) * 2017-11-22 2019-06-20 国立大学法人 長崎大学 潮流発電システムおよび係留装置
JP7197896B2 (ja) 2017-11-22 2022-12-28 国立大学法人 長崎大学 潮流発電システムおよび係留装置
JP2019112012A (ja) * 2017-12-26 2019-07-11 株式会社Ihi 水中機器
JP7462895B2 (ja) 2019-08-23 2024-04-08 古河電気工業株式会社 浮力体付き海中ケーブルおよび浮体式洋上風力発電システム

Also Published As

Publication number Publication date
JP6646865B2 (ja) 2020-02-14

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US9630684B2 (en) Method and system of a controllable tail buoy
US8817574B2 (en) Method and system of a compound buoy
CN108367798B (zh) 动态控制型箔片系统和方法
CN102183789A (zh) 用于调整地球物理传感器拖缆前端拖引深度的系统
US7814856B1 (en) Deep water operations system with submersible vessel
JP2016002854A (ja) 海洋データ計測システム
US9638817B2 (en) Buoy for marine surveys
US10322782B1 (en) Combined autonomous underwater vehicle and buoy device
JP6646865B2 (ja) 水中浮遊体の浮力調整装置及び海流発電装置
US9494429B2 (en) Marine streamer inertial navigating drag body
KR101982927B1 (ko) 수권 모니터링 시스템 및 수권 모니터링 장치
KR102311739B1 (ko) 파랑에 강한 해양관측부이의 구조
US10921474B2 (en) Obtaining seismic data in areas covered with ice
JP7125137B2 (ja) 水中探査装置、船舶、および水中探査方法
KR102016337B1 (ko) 해저 지형 탐사 시스템
JP2019182184A (ja) 深度調整システムおよび深度調整方法
KR20160011809A (ko) 해양 구조물용 저항 저감 장치
KR102351226B1 (ko) 부력 조절이 가능한 수중 전기장 발생 장치
KR20150115050A (ko) 파력발전장치를 구비한 선박 또는 해양구조물
CN214151081U (zh) 一种海洋可控震源控位装置
WO2019017793A1 (en) UNDERWATER INSTALLATION METHOD
KR20170030212A (ko) 부력과 발전력을 이용한 해저수심 측량장치
KR102020108B1 (ko) 해저 케이블 설치가 용이한 조류발전장치 시공 시스템
KR20150040612A (ko) 해양설비 운송장치
JPS61253291A (ja) 水中装置の繋留装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20180529

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20190422

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20190528

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20190726

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20191212

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20191225

R151 Written notification of patent or utility model registration

Ref document number: 6646865

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R151