JP2017012970A - プラズマ粉体処理装置およびプラズマ粉体処理方法 - Google Patents

プラズマ粉体処理装置およびプラズマ粉体処理方法 Download PDF

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【課題】精密かつ高品質な表面改質が可能な減圧高周波プラズマ処理を効率的に量産性高く行うことができるプラズマ粉体処理装置を提供する。【解決手段】横向きに配置された円筒状の形状を有するチャンバーと、チャンバーの片側側面から出し入れ可能に配置されて、円筒状の形状を有し内部に粉体を収納することができる粉体収納容器と、チャンバーおよび粉体収納容器内を大気圧より低圧に保持する減圧手段と、プラズマ生成用のガスを供給するガス供給手段と、チャンバーおよび粉体収納容器内に、プラズマ生成用のガスによる減圧高周波プラズマを発生させるための電極と、粉体収納容器をチャンバー内に入れた状態で、粉体収納容器の中心軸を回転軸として粉体収納容器を回転させる回転駆動手段とを備え、粉体収納容器をチャンバー内に入れた状態で粉体収納容器を回転させながら、粉体収納容器に収納されている粉体をプラズマ処理するプラズマ粉体処理装置。【選択図】図1

Description

本発明は、粉体微粒子の表面を改質するプラズマ粉体処理装置およびプラズマ粉体処理方法に関する。
近年、金属、炭素、樹脂、セラミック等を取り扱う産業分野では、種々の機能が付与された粉体微粒子(以下、単に「粉体」ともいう)に対する要望がますます強くなっており、このような要望に応えるために、粉体微粒子の表面をナノレベルで均一に改質するという精密かつ高品質な表面改質技術の開発が盛んに行われている。
このような表面改質技術の1つに、被処理物である粉体の表面にプラズマを接触させることによって表面改質を行うプラズマ処理技術が、従来の物理化学的改質では達成できなかった精密かつ高品質な改質を可能とする表面改質技術として注目されている。
そして、このようなプラズマ処理技術として、ヘリウム(He)を主とするガス雰囲気下においてグロー放電によりプラズマを生成させた後、このプラズマを大気中に供給して粉体に接触させることにより、プラズマ処理して粉体の表面改質を行う大気圧プラズマ処理技術が提案されている(例えば、特許文献1〜3)。
特開2010−29830号公報 特開2010−29831号公報 特開平7−328427号公報
しかしながら、上記した大気圧プラズマ処理技術では以下に示すような問題の発生が避けられず、大気圧プラズマ処理技術に替わる新しい処理技術が望まれていた。
即ち、大気圧プラズマ処理技術において生成されるプラズマは高温であるため、樹脂など耐熱性の低い粉体を処理することができず、処理対象の粉体が限定される。
また、プラズマの生成は、上記したように、Heガスを主とするガス雰囲気下で行っているため、処理内容には限界があり、粉体に付与できる特性が限定される。そして、処理に際しては高価なHeガスを大量に使用する必要があるため、必ずしも実用的な技術とは言えない。
このような状況下、本発明者は、大気圧プラズマ処理技術に替わる新しい処理技術として、減圧高周波プラズマ処理技術に着目した。
即ち、減圧高周波プラズマは所謂低温プラズマであり、ガスの原子および分子、電離により発生した電子およびイオンの内、電子のみが高温(数万度以上になる)となり、ガスの分子および原子、イオンは室温に近い低温の状態を保っている。このため、処理対象物へ与える熱ダメージが少なく、樹脂など耐熱性の低い粉体の表面改質にも適用することができる。
また、電子の高いエネルギーを利用して特定の原子や分子のみを励起・電離することによって粉体表面における改質反応を低温で行わせることができる。そして、処理に際して使用されるガスとして、Heガスの他に、Ar、H、N2、NH、CF、CHF、C、SF6、HO、Oガスなども使用することができる。また、上記ガスの2種類以上を混合して使用してもよい。
これらのため、減圧高周波プラズマを用いた場合には、多種類の粉体を対象として、多様な表面改質を精密かつ高品質に行うことができる。
しかしながら、この減圧高周波プラズマ処理は、チャンバー内に収納された各粉体の表面に減圧高周波プラズマを接触させて改質処理を行う技術であるため、チャンバー内に収納されている粉体の内、下層にある粉体へは生成されたプラズマが十分に到達せず、粉体の表面とプラズマとを十分に接触させることができない。この結果、表層にある粉体と下層にある粉体とでは表面改質の処理に差が生じる。
そこで、このような処理の差が生じないように、処理を複数回に分けて1回の処理が終わる毎に粉体をチャンバーから取り出して攪拌したり、1回あたりの処理量を少なくしたりして、収納されている粉体の全体にプラズマが接触しやすくなるようにしている。しかしながら、このような処理方法では、効率的に大量の粉体を処理することが難しいため、減圧高周波プラズマ処理は、現状、実験室レベルの技術に留まっており、未だ実用可能な技術とは言えない。
そこで、本発明は、精密かつ高品質な表面改質が可能な減圧高周波プラズマ処理を効率的に量産性高く行うことができるプラズマ粉体処理装置およびプラズマ粉体処理方法を提供することを課題とする。
減圧高周波プラズマにより粉体を処理するに際して既存のプラズマ粉体処理装置を用いた場合、上記したように、表層にある粉体と下層にある粉体とでは表面改質の処理に差が生じ、精密かつ高品質に粉体処理された粉体を量産する障害となっていた。
そこで、本発明者は、上記した減圧高周波プラズマ処理に際して粉体を攪拌することができれば、チャンバー内に収納された粉体の全体に処理の差が生じず、効率的に大量の粉体を処理することができると考え、これに適したプラズマ粉体処理装置として、従来よりウェハをエッチングするために用いられているバレル型のプラズマ処理装置に着目した。
即ち、バレル型のプラズマ処理装置は、横向きに配置された円筒状のチャンバーを有しているため、プラズマ処理に際して、この円筒状のチャンバーに粉体を収納し、チャンバーの中心軸を回転中心として回転させることができれば、チャンバー内に収納された粉体の全体を容易に攪拌することができると考えた。
しかし、このようなバレル型のプラズマ処理装置のチャンバーを回転させようとすると、プラズマを生成させる電極がチャンバーの外周面に密着して取り付けられているため、この電極もチャンバーの回転に合わせて回転させなければならず、そのままでは適用できない。
そこで、電極をチャンバーから切り離してチャンバーのみを回転させることを考えたが、この場合には、チャンバーと電極との間に大気の層が出来るため、高周波がチャンバー内へ伝達されなくなり、プラズマを発生させることができない。次に、電極とチャンバーとの間に大気を介在させることなくチャンバーを回転させる手段について検討を行った。
その結果、チャンバー自体を回転させることに代えて、円筒状の形状で内部に粉体を収納できるように構成された粉体収納容器をチャンバー内に設けて、チャンバーおよび粉体収納容器内にプラズマ生成用のガスを供給しながらこの粉体収納容器を回転させることに思い至った。
このように、チャンバーを静置したままで粉体収納容器を回転させて、粉体を攪拌しながらプラズマ処理を行うことを可能とすることにより、大量の粉体であっても効率的にプラズマ処理して、精密かつ高品質に表面改質処理された粉体を量産して提供することができる。
しかし、上記の方法を用いてプラズマ処理を行ったとしても、処理後の粉体を粉体収納容器から外部へ取り出す際に粉体が大気に触れてしまうと、粉体の種類や処理内容によっては改質された特性が劣化して、所望する改質効果が得られなくなる恐れがある。特に粉体微粒子は、比表面積が大きく活性であり反応性に富んでいるため、大気と短時間接触しただけでも改質効果が損なわれる可能性が高い。そして、粉体収納容器にはプラズマを生成するためのガスを粉体収納容器内に供給する供給口が設けられているため、チャンバーが開放されると収納容器内に大気が侵入してしまう。
そこで、本発明者は、検討の結果、粉体収納容器をチャンバーに出し入れ可能にし、処理後の粉体を取り出すに際して、粉体収納容器およびチャンバーの周囲を減圧雰囲気に保持したまま粉体収納容器ごとチャンバーから取り外すことができるようにした。
例えば、チャンバー内および粉体収納容器内を減圧雰囲気に保持したまま粉体収納容器を取り出した後、粉体収納容器の周囲を不活性ガスで大気圧までパージするなどにより不活性ガス雰囲気とすることにより処理後の粉体を大気と接触させないような手段(大気非接触手段)を設ける。そして、大気と非接触の雰囲気の下で、粉体を保存用の密閉容器に移し、その後粉体が封入されている密閉容器を大気雰囲気の外部に取り出す。これにより、プラズマ処理された粉体を大気に触れさせることなく回収することができる。
請求項1、請求項2に記載の発明は、上記の知見に基づくものであり、請求項1に記載の発明は、
横向きに配置された円筒状のチャンバーと、
前記チャンバーの片側側面から出し入れ可能であり、内部に粉体を収納することができる円筒状の粉体収納容器と、
前記チャンバーおよび前記粉体収納容器内を大気圧より低圧に保持する減圧手段と、
前記チャンバーおよび前記粉体収納容器内にプラズマ生成用のガスを供給するガス供給手段と、
前記チャンバーおよび前記粉体収納容器内に、前記プラズマ生成用のガスによる減圧高周波プラズマを生成させるための電極と、
前記粉体収納容器を前記チャンバー内に入れた状態で、前記粉体収納容器の中心軸を回転軸として前記粉体収納容器を回転させる回転駆動手段とを備え、
前記粉体収納容器を前記チャンバー内に入れた状態で前記粉体収納容器を回転させながら、前記粉体収納容器に収納されている粉体をプラズマ処理することを特徴とするプラズマ粉体処理装置である。
そして、請求項2に記載の発明は、
さらに、前記チャンバーおよび前記粉体収納容器を大気に接触させない大気非接触手段が備えられていることを特徴とする請求項1に記載のプラズマ粉体処理装置である。
次に、本発明者は、上記した各プラズマ粉体処理装置において、減圧高周波プラズマを生成させるための電極および回路について検討した。その結果、粉体収納容器をチャンバー内に入れた状態で粉体収納容器を回転させながら前記粉体収納容器に収納されている粉体をプラズマ処理するに際して、各種の放電方式の適用が可能であることが分かった。
第1は、対向電極放電方式である。この場合、チャンバーの外周面に互いに対向して第1および第2外部電極が設けられており、いずれか一方の電極が高周波電力が印加される電極に、他方の電極が接地される電極に設定される。これにより、等方性の減圧高周波プラズマが生成されて、カーボンナノ粒子の表面を改質して良好な親水性を付与することなどができる。
第2は、リアクティブイオンエッチング(RIE)電極放電方式である。この場合、高周波電力が印加される電極としてチャンバーの外周面に外部電極が、接地される電極として粉体収納容器内に棒状の内部電極が設けられている。これにより、異方性を有し高速で振動する反応性に富む高活性なイオンやラジカルが存在するシース領域を粉体収納容器内の外部電極側に形成させ、このシース領域内で粉体を処理することができるため、高い反応性を必要とする表面処理に好ましく適用することができる。
なお、RIE電極放電方式において、外部電極がチャンバーの外周面の全周を覆っていると、シース領域の異方性および活性度が弱められるため、高すぎる反応性が好ましくない表面処理に適用することができる。
一方、RIE電極放電方式において、外部電極がチャンバーの外周面の一部のみを覆っていると、シース領域の異方性および活性度が強められるため、高い反応性が好ましい表面処理に適用することができる。
第3は、プラズマエッチング(PE)電極放電方式である。この場合、接地される電極としてチャンバーの外周面に外部電極が、高周波電力が印加される電極として粉体収納容器内に棒状の内部電極が設けられている。これにより、上記したRIE電極放電方式を適用した場合と異なり、シース領域外で粉体処理を行うため、粉体にダメージを与えることが少なく、粉体を均一に処理することができる。
請求項3〜請求項7に記載の発明は、上記の知見に基づくものであり、請求項3に記載の発明は、
前記電極が対向電極放電方式の電極であり、
前記チャンバーの外周面に互いに対向して第1および第2外部電極が設けられ、
前記第1および第2外部電極のいずれか一方が高周波電力が印加される電極であり、他方が接地される電極であることを特徴とする請求項1または請求項2に記載のプラズマ粉体処理装置である。
請求項4に記載の発明は、
前記電極がリアクティブイオンエッチング電極放電方式の電極であり、
高周波電力が印加される電極としてチャンバーの外周面に外部電極が、
接地される電極として前記粉体収納容器内に棒状の内部電極が設けられていることを特徴とする請求項1または請求項2に記載のプラズマ粉体処理装置である。
請求項5に記載の発明は、
前記外部電極が前記チャンバーの外周面の全周を覆っていることを特徴とする請求項4に記載のプラズマ粉体処理装置である。
請求項6に記載の発明は、
前記外部電極が前記チャンバーの外周面の一部を覆っていることを特徴とする請求項4に記載のプラズマ粉体処理装置である。
請求項7に記載の発明は、
前記電極がプラズマエッチング電極放電方式の電極であり、
接地される電極として前記チャンバーの外周面に外部電極が、
高周波電力が印加される電極として前記粉体収納容器内に棒状の内部電極が設けられていることを特徴とする請求項1または請求項2に記載のプラズマ粉体処理装置である。
本発明者は、さらに、上記した対向電極放電方式、RIE電極放電方式、PE電極放電方式を適宜切り替えることができれば、一台のプラズマ粉体処理装置で多様な用途に対してそれぞれ最適な条件の下に粉体の表面改質処理を行うことができると考えた。そして、これら3種の電極放電方式は共通している部分が多いため、電極に対する高周波電力および接地の接続を適宜切り替えられるようにすることにより実現可能であることに想い至った。
即ち、チャンバーの外周面に互いに対向して第1および第2外部電極を設けると共に、粉体収納容器内に棒状の内部電極を設け、これらの電極の接続を適宜変更することにより、上記した対向電極放電方式、RIE電極放電方式、PE電極放電方式に適宜切り替えることができる。
具体的には、第1および第2外部電極のいずれか一方を高周波電力を印加する電極、他方を接地する電極とすることにより対向電極放電方式の電極とすることができる。そして、第1および第2外部電極の両方または一方を高周波電力を印加する電極、内部電極を接地する電極とすることによりRIE電極放電方式の電極とすることができる。また、第1および第2外部電極を接地する電極、内部電極を高周波電力を印加する電極とすることによりPE電極放電方式の電極とすることができる。
このように、一台のプラズマ粉体処理装置で、対向電極放電方式、RIE電極放電方式およびPE電極放電方式の内から改質目的に適した電極放電方式で減圧高周波プラズマを生成させて粉体のプラズマ処理を行うことができるため、プラズマ粉体処理装置の設置スペースや設置コストの低減を図ることができる。
請求項8に記載の発明は、上記に基づくものであり、
前記電極として前記チャンバーの外周面に互いに対向して第1および第2外部電極が、前記粉体収納容器内に棒状の内部電極が設けられおり、
前記電極を対向電極放電方式の電極、リアクティブイオンエッチング電極放電方式の電極およびプラズマエッチング電極放電方式の電極のいずれか1つに切り替える切り替え手段を備え、
前記切り替え手段は、
前記対向電極放電方式の電極とする場合、前記第1および第2外部電極のいずれか一方を高周波電力を印加する電極、他方を接地する電極とし、
前記リアクティブイオンエッチング電極放電方式の電極とする場合、前記第1および第2外部電極の両方または一方を高周波電力を印加する電極、前記内部電極を接地する電極とし、
前記プラズマエッチング電極放電方式の電極とする場合、前記第1および第2外部電極を接地する電極、前記内部電極を高周波電力を印加する電極とする切り替え手段であることを特徴とする請求項1または請求項2に記載のプラズマ粉体処理装置である。
次に、上記した各電極放電方式において、プラズマ生成用のガスを供給するガス供給手段が内部電極を兼ねていると、省スペースとなり、また粉体収納容器内にプラズマ生成用のガスをより均一に供給することができる。
請求項9に記載の発明は、上記に基づくものであり、
前記ガス供給手段が、前記内部電極を兼ねていることを特徴とする請求項4ないし請求項8のいずれか1項に記載のプラズマ粉体処理装置である。
しかし、上記した各プラズマ粉体処理装置において、粉体収納容器を回転させていても、プラズマ処理中に粉体が容器の壁面に付着して剥がれず、攪拌ができなくなる場合があることが分かった。
そこで、本発明者は、付着した粉体に対して何らかの衝撃を加えることにより壁面から剥がすことができると考え、ガス供給手段によるプラズマ生成用のガスの供給を所定時間一時的に停止させた後、プラズマ生成用のガスの供給を再開させるガス供給制御手段を設けることに思い至った。
即ち、ガスの供給を一時的に停止した後、再開した際には急激な圧力変化、具体的には100Pa程度の差圧が瞬時に発生するため、衝撃波が発生して容器の壁面に付着した粉体を剥がすことができる。なお、このとき、ガス吹出し口を容器の壁面に向けさせると、より確実に粉体を剥がすことができ好ましい。
このガス供給制御手段におけるガスの供給と停止とはパルス状に繰り返して行うことが好ましく、これにより、1回の衝撃波では剥がせなかった粉体も剥がすことができ、より確実に粉体が容器に付着することを防止して、より効率良く粉体を攪拌することができる。
請求項10、請求項11に記載の発明は、上記の知見に基づくものであり、請求項10に記載の発明は、
前記ガス供給手段による前記プラズマ生成用のガスの供給を所定時間一時的に停止させた後、前記プラズマ生成用のガスの供給を再開させるガス供給制御手段を備えていることを特徴とする請求項1ないし請求項9のいずれか1項に記載のプラズマ粉体処理装置である。
そして、請求項11に記載の発明は、
前記ガス供給制御手段は、前記プラズマ生成用のガスの供給と停止とをパルス状に繰り返して行うことを特徴とする請求項10に記載のプラズマ粉体処理装置である。
また、粉体をより均一にプラズマ処理するためには、粉体収納容器の回転軸が水平であることが好ましい。回転軸を水平とすることにより、粉体を粉体収納容器の回転軸に沿って一様に分散させた状態で回転させることができるため、粉体収納容器に大量の粉体が収納されている場合でも、処理中、滞留する粉体の層の厚さを小さくすることができ、より効率的に粉体をプラズマ処理することができる。
即ち、請求項12に記載の発明は、
前記粉体収納容器の回転軸が水平であることを特徴とする請求項1ないし請求項11のいずれか1項に記載のプラズマ粉体処理装置である。
本発明において、粉体収納容器内に収納された粉体の全体をより効率良く攪拌するためには、粉体をある程度まで持ち上げた後落下させるリフトアップ羽を粉体収納容器内に設けることが好ましい。
即ち、請求項13に記載の発明は、
前記粉体収納容器が、粉体収納容器の回転に伴って、粉体を前記粉体収納容器の回転方向に所定の高さまで持ち上げた後落下させるリフトアップ羽を備えていることを特徴とする請求項1ないし請求項12のいずれか1項に記載のプラズマ粉体処理装置である。
そして、上記した各プラズマ処理装置を用いて粉体処理することにより、多種の粉体に対し多様な表面改質を、精密かつ高品質に、量産性高く行うことができる。
即ち、請求項14に記載の発明は、
請求項1ないし請求項13のいずれか1項に記載のプラズマ粉体処理装置を用いて粉体を減圧高周波プラズマ処理するプラズマ粉体処理方法であって、
前記粉体収納容器を前記チャンバー内に入れた状態で前記粉体収納容器を回転させながら前記粉体収納容器に収納されている粉体をプラズマ処理することを特徴とするプラズマ粉体処理方法である。
そして、請求項15に記載の発明は、
前記プラズマ処理の完了後、大気非接触手段により前記チャンバーおよび前記粉体収納容器を大気に接触させないようにして粉体を回収することを特徴とする請求項14に記載のプラズマ粉体処理方法である。
本発明によれば、精密かつ高品質な表面改質が可能な減圧高周波プラズマ処理を量産性高く行うことができるプラズマ粉体処理装置およびプラズマ粉体処理方法を提供することができる。
本発明の一実施の形態に係るプラズマ粉体処理装置を説明する図であり、(a)は全体構成を、(b)はプラズマ処理部を模式的に示す図である。 本発明の一実施の形態に係るプラズマ粉体処理装置における対向電極放電方式のプラズマ処理部を模式的に示す図である。 本発明の一実施の形態に係るプラズマ粉体処理装置におけるRIE電極放電方式のプラズマ処理部を模式的に示す図である。 図3に示したRIE電極放電方式における外部電極の一例を模式的に示す図である。 図3に示したRIE電極放電方式における外部電極の他の一例を模式的に示す図である。 本発明の一実施の形態に係るプラズマ粉体処理装置におけるPE電極放電方式のプラズマ処理部を模式的に示す図である。 対向電極放電方式、RIE電極放電方式、PE電極放電方式の3種類の電極放電方式の切り替えが可能なプラズマ粉体処理装置を説明する図である。 本発明の一実施の形態において粉体収納容器へのプラズマ生成用ガスの供給方法を模式的に示す図である。 本発明の一実施の形態においてチャンバー内での粉体収納容器の設置方法を模式的に示す図である。 本発明の一実施の形態においてチャンバー内での粉体収納容器の他の設置方法を模式的に示す図である。 本発明の一実施の形態において粉体収納容器の構造を示す(a)径方向断面図、(b)長手方向断面図である。 実施例の第1の実験において、試験例1、2、5の親水性評価結果を示す写真図である。 実施例の第1の実験において、試験例2〜4の親水性評価結果を示す写真図である。 実施例の第2の実験において実施した4種類の電極放電方式を模式的に示す図である。 図14に示した4種類の電極放電方式を用いた親水化実験の実験結果を示すグラフである。
以下、本発明を実施の形態に基づき、図面を参照して説明する。
1.プラズマ粉体処理装置
はじめに、本発明の一実施の形態に係るプラズマ粉体処理装置の基本的な構成について説明する。図1は本実施の形態に係るプラズマ粉体処理装置を説明する図であり、(a)は全体構成を、(b)はプラズマ処理部を模式的に示す図である。
図1(a)に示すように、プラズマ粉体処理装置1は、横向きに配置された円筒状のチャンバー2と、粉体収納容器3とを備えており、これらはボックス8に収納されることにより大気から隔離されている。粉体収納容器3は、チャンバー2の軸方向に沿ってスライド可能で、チャンバー2に出し入れ可能に設けられている。また、ボックス8の外側には、高周波エネルギーを効率よくプラズマに変換するため、随時変動する容量を追従制御するマッチングが付設されている。
そして、図1(b)に示すように、チャンバー2は、円筒状の形状を有する筒状胴体21と、筒状胴体21の片側を封止する封止部22aとを備えている。筒状胴体21の外周面には、高周波発生装置の第1外部電極51aと第2外部電極51bとが対向するように、筒状胴体21と密着して設けられており、第1外部電極51aは高周波電源5に接続されてRF電極(カソード:陰極)が形成され、第2外部電極51bは接地されてGND電極(アノード:陽極)が形成されている。この第1外部電極51aに高周波電力を印加することにより高周波が発生して、誘電体からなる筒状胴体21を通過してチャンバー2内に伝播する。なお、本実施の形態において、円筒状の筒状胴体21の形状は、厳密な円筒状に限定されず、バレル状の形状も含まれる。
筒状胴体21を構成する誘電体としては、例えば、石英ガラス、硼珪酸ガラス、無アルカリガラス等が挙げられる。また、筒状胴体21には、上記した各電極に加えて、チャンバー2内の空気を排気して大気圧より低圧にする減圧手段としての排気装置4も設けられている。そして、封止部22aには、中央部にチャンバー2内にプラズマ生成用ガスを供給するガス供給手段7が設けられている。
一方、粉体収納容器3は筒状胴体21と同様に誘電体から構成された円筒状の容器であり、一端側の中央部が開口していると共に、他端側がチャンバー2の筒状胴体21の封止部22aとは反対側を封止する封止部22bに連結されている。そして、粉体収納容器3の一端側の開口部は棒状のガス供給手段7を挿入させるための給排気口となっている。なお、粉体収納容器3の形状としては、チャンバー2と同様に厳密な円筒状の形状に限定されず、バレル状の形状も含まれる。
また、封止部22bの中央部には、回転駆動手段6が設けられており、この回転駆動手段6によって粉体収納容器3を回転させることができるように構成されている。
このように構成された本実施の形態に係るプラズマ粉体処理装置を用いて粉体のプラズマ処理を行う場合には、先ず、粉体を収納した粉体収納容器3をスライドさせてチャンバー2内に収容した後に、筒状胴体21の両側を封止部22aと封止部22bとで封止することによりチャンバー2を密閉する。次に、チャンバー2内を減圧させた後、ガス供給手段7からチャンバー2と粉体収納容器3内にプラズマ生成ガス用を供給する。そして、第1外部電極51aに高周波電力を印加する。これにより、チャンバー2と粉体収納容器3の内部にプラズマを生成させて、粉体収納容器3内の粉体のプラズマ処理を行うことができる。
そして、粉体のプラズマ処理を行っている間に回転駆動手段6で粉体収納容器3を回転させることにより粉体を攪拌する。これにより、減圧高周波プラズマにより粉体を処理するに際して、大量の粉体を処理する場合であっても、粉体を効率よく攪拌してプラズマ処理することができ、高品質の粉体を量産することができる。
このときのプラズマ処理は、公知の条件の下で行われる。例えば、チャンバー2および粉体収納容器3内を大気圧(10Pa)よりも低い圧力、好ましくは1000Pa以下、より好ましくは500Pa以下に設定することによりプラズマを安定して生成させることができる。また、印加する高周波電力の周波数は用途等に応じて適宜設定され、例えば、周波数3k〜300MHzのラジオ波(RF)、具体的には13.56MHz、27.12MHz、40.68MHzなどの高周波が発生するように制御される。通常、13.56MHzの高周波が発生するように制御することが一般的である。
プラズマ処理が完了した後は、チャンバー2およびボックス8内に窒素(N)やアルゴン(Ar)などの不活性ガスを供給して不活性ガス雰囲気にしてから、粉体収納容器3をスライドさせてチャンバー2内からボックス8内に取り出す。そして、ボックス8内の不活性ガス雰囲気を保ったまま、プラズマ処理された粉体を粉体収納容器3から密閉容器に移した後に、ボックス8外に搬出する。これにより、粉体を大気に触れることなく搬出することができ、大気との接触により、プラズマ処理された粉体の改質効果が損なわれることを防止することができる。
2.本実施の形態に係るプラズマ粉体処理装置の電極放電方式
上記した本実施の形態に係るプラズマ粉体処理装置における減圧高周波プラズマの生成には、対向電極放電方式、RIE電極放電方式、PE電極方電方式の3種類の電極放電方式を適用することができる。次に、これらの電極放電方式におけるプラズマ処理部の構成について説明する。
(1)対向電極放電方式
図2は対向電極放電方式のプラズマ処理部を模式的に示す図である。対向電極放電方式を適用する場合、筒状胴体21の外周面に、第1外部電極51aおよび第2外部電極51bを対向するように配置させ、一方の第1外部電極51aを高周波電源5に接続してカソードとし、他方の第2外部電極51bを接地してアノードとする。
上記した対向電極放電方式を用いた場合、等方性を有する減圧高周波プラズマを生成させることができる。このような等方性を有する減圧高周波プラズマは、処理対象物表面を化学的に改質するプラズマ処理に好ましく用いられる。具体的には、ナノカーボン粒子の親水化処理の他、樹脂粒子やガラス粒子の表面親水化などに好適である。また等方性が高い処理が行えるため、多孔質体のような粒子表面から内部へ穴が多数存在する形状物に対して孔内面のプラズマ処理を行う場合に好適である。
(2)RIE電極放電方式
図3はRIE電極放電方式のプラズマ処理部の基本的な構成を模式的に示す図である。RIE電極方式を適用する場合、筒状胴体21の外周面に設けられた外部電極51の他に、粉体収納容器3の内側に棒状の内部電極52を挿入する。そして、内部電極52を接地してアノードを形成し、外部電極51を高周波電源に接続してカソードとすることにより、粉体収納容器3内の粉体をRIE電極方式でプラズマ処理することができる。なお、図3中の内部電極52は、ガス供給手段7を兼ねており、プラズマ生成ガス用のガス流路と粉体収納容器3内にガスを吹き出させる吹出し口を備えている。
RIE電極放電方式では、公知のように外部電極51がブロッキングコンデンサーを介して高周波電源に接続されており、1000V程度にも達するDCバイアスにより外部電極51側にシース領域(イオンシース)が形成される。
前記したように、このシース領域ではイオンやラジカルが高速で振動して異方性を有しているため、エッチング処理、高い反応性の粒子の処理、粉体の表面から深さ方向への処理などの異方性を要する処理、例えばSiC粒子、TiN粒子のフロンガスによるエッチング、銅粒子、ニッケル粒子の表面酸化膜の還元分解処理、異方性効果による物理的スパッタ効果による粒子表面の粗化処理などのプラズマ処理に好適である。なお、粗化処理とは材料の表面を微細(ナノレベル)で粗し、粒子の表面積を増大させることにより、粒子の性能(触媒効果、接着性等)の向上を目的として行う改質処理のことを言う。
図4、図5はそれぞれ、RIE電極放電方式における外部電極の例を模式的に示す図である。RIE電極放電方式を適用する場合には、図4に示すような外部電極51がチャンバー2の外周面の全周を覆っている方式(RIE1)と、図5に示すような外部電極51がチャンバー2の外周面の周方向の一部のみを覆っている方式(RIE2)の2通りの方式が用いられる。
外部電極51がチャンバー2の外周面の全周を覆っているRIE1方式では、シース領域の異方性および活性度が弱められるため、高い反応性を必要とする粉体処理の内、やや低い反応性が望まれる処理、例えばSiC粒子、TiN粒子表面のCFガスによるドライケミカルエッチング処理などのプラズマ処理に好適である。
一方、外部電極51がチャンバー2の外周面の周方向の一部のみを覆っているRIE2方式では、シース領域の異方性および活性度が強められるため、高い反応性を必要とする粉体処理のうちより高い反応性が望まれる処理、例えば銅粒子、ニッケル粒子の表面酸化膜の還元分解処理、強い異方性効果による物理的スパッタ効果による粒子表面の粗化処理などのプラズマ処理に好適である。
(3)PE電極方電方式
図6はPE電極放電方式のプラズマ処理部を模式的に示す図である。PE電極放電方式を適用する場合、基本的には上記したRIE電極放電方式と同様の構成の装置を用いることができるが、内部電極52を高周波電源5に接続してカソードとし、外部電極51を接地してアノードとする点でRIE電極放電方式と相違する。
前記したように、PE電極放電方式では、高周波電源5と接続される電極と、接地される電極がRIE電極放電方式と逆であり、プラズマ処理を行うに際して、高周波電源5と接続された内部電極52の近傍にシース領域が生じる。このため、粉体収納容器3の底側に溜まった粉体は、シース領域以外の領域のプラズマによりプラズマ処理される。
従って、粉体がダメージを受けにくく、かつより均一な処理を行うことができる。このため、ダメージを受けやすい粉体を対象とし、より高品質な処理が望まれる処理、例えば圧電素子材料で強誘電体であるチタン酸バリウム粒子の表面洗浄処理等、プラズマによる電気的ダメージ(チャージダメージ)を受けることが好ましくないプラズマ処理に好適である。
3.電極放電方式が切り替え可能であるプラズマ粉体処理装置
次に、上記3種の電極放電方式の切り替えが可能で、一台の装置で上記3種類の電極放電方式の中から電極放電方式を適宜選択して用いることができるプラズマ粉体処理装置について説明する。図7は対向電極放電方式、RIE電極放電方式、PE電極放電方式の3種類の電極放電方式の切り替えが可能なプラズマ粉体処理装置を説明する図である。
図7に示すプラズマ粉体処理装置は、チャンバー2の外周面に第1外部電極51aと第2外部電極51bの2つの電極が取り付けられていると共に、粉体収納容器3の内側に棒状の内部電極52が挿入されている。
また、第1外部電極51aと第2外部電極51b、内部電極52は、それぞれ高周波電源の出力端子、接地用の端子に接続することができ、また、いずれの端子にも接続しない状態にすることもできる。そして、図示は省略するが、このプラズマ粉体処理装置には、第1外部電極51aと第2外部電極51b、内部電極52に接続するそれぞれの配線の接続と切断を切り替えるスイッチ機構(切り替え手段)が設けられている。なお、スイッチ機構に、これらのスイッチを操作して電極放電方式を自動的に切り替える制御装置が設けられていると、人為的なミスの発生を防ぎ、かつスピーディに切り替えを行うことができ好ましい。
具体的には、スイッチ機構は、第1外部電極51aと第2外部電極51b、内部電極52を、対向電極放電方式の電極、RIE電極放電方式の電極およびPE電極放電方式の電極のいずれかに切り替える。
上記の電極を対向電極放電方式の電極に切り替える場合には、第1および第2外部電極51a、51bのいずれか一方をカソードとして高周波電力を印加する電極とし、他方をアノードとして接地する電極とする。そして、上記の電極をRIE電極放電方式の電極に切り替える場合には、第1および第2外部電極51a、51bの両方または一方をカソードとして高周波電力を印加する電極とし、内部電極52をアノードとして接地する電極とする。また、上記の電極をPE電極放電方式の電極に切り替える場合には、第1および第2外部電極51a、51bをアノードとして接地する電極とし、内部電極52をカソードとして高周波電力を印加する電極とする。
本実施の形態のプラズマ粉体処理装置によれば、上記3種の電極放電方式の切り替えが可能で、一台の装置で上記3種類の電極放電方式の中から必要な電極放電方式を適宜選択して用いることができるため、装置を導入する際のコストを低減することができると共に、一台のプラズマ粉体処理装置で多様なプラズマ処理を実現することができる。
4.粉体剥がし機構
前記したように、粉体収納容器3を回転させて粉体を攪拌させるに際して、例えば粉体の種類によっては、処理中に粉体収納容器3の壁面に粉体が付着してしまい、攪拌できない場合がある。このような状況を回避するため、粉体を壁面から剥がす仕組みを設けることが好ましい。このような仕組みには、衝撃波を用いて粉体を壁面から剥がすことが好適である。
具体的には、ガス供給手段7(図1参照)によるプラズマ生成用のガスの供給を所定時間一時的に停止させた後、ガスの供給を再開させることにより、ガス供給再開前と再開後の間で100Pa程度の差圧を瞬時に発生させる。この差圧によりチャンバー2内に衝撃波が発生して、プラズマ処理を継続したままで、粉体収納容器3の壁面に付着した粉体を剥がすことができる。このガス供給の供給と停止は1回のみでなく複数回繰り返してパルス状にガスを噴射すると、より確実に粉体を剥がすことができ好ましい。
また、図8に示すように、例えば吹出し口を水平方向に向けておき、付着した粉体Pに向けてガスを噴射して粉体Pに瞬間的にガスを衝突させた場合、粉体収納容器3の壁面に付着した粉体をより一層確実に剥がすことができる。
5.粉体収納容器の設置方式
また、粉体収納容器3の設置方式は粉体の種類、処理内容に応じ、それぞれの処理に適したように変えることもできる。具体的には、例えば中央部が円筒状の形状(バレル形状)に形成された粉体収納容器を使用し、図9に示すように破線で示した回転の中心を水平にする設置方式と、図10に示すように破線で示した回転の中心を水平に対して傾斜させる設置方式とを使い分ける。この場合、水平に設置することにより滞留する粉体の層の厚さを薄くし、一方傾斜させることにより厚くすることで処理の条件を変えることができる。なお、図9、図10において31は中央胴体部である。
例えば、回転の中心を水平にする設置方式は、より均一に短時間で処理する場合に適し、回転の中心を水平に対して傾斜させる設置方式は時間をかけて穏やかに粉体をプラズマ処理する場合に適している。このような、設置方式の変更は、ボックス8内で粉体収納容器スライド機構を含むプラズマ処理部全体の水平方向に対する傾斜角度を変更できる様にしておくことにより実施することができる。
6.粉体の攪拌促進
粉体を効率良く攪拌するためには、粉体収納容器3内で粉体を持ち上げて落下させる必要がある。しかし、粉体の種類によっては、粉体収納容器の表面で滑りやすい場合があり、この場合には粉体収納容器3を回転させても充分に攪拌することが難しい。このような事態に対応するため、図11に示すように、粉体収納容器3の内面に粉体収納容器3の長手方向に伸び、径方向内側に向けて突出するリフトアップ羽34を設けることが有効である。即ち、リフトアップ羽34を設けることにより、粉体が粉体収納容器3の回転に伴って強制的に持ち上げられた後、自重によって落下する。処理中この動作を繰り返すことにより、粉体が効率良く攪拌される。
7.プラズマ粉体処理方法
本実施の形態のプラズマ粉体処理方法は、低温プラズマ処理である減圧高周波プラズマ処理を用いているため、200℃以下、さらには100℃以下の温度で高い電子密度の下で処理を行う。このため、多様な材質の粉体の表面改質を行うことができ、また、ナノ粒子の表面改質処理にも好適である。また、プラズマ生成用のガスとしてHeガスに限定されず前記した種々の活性ガス(反応性ガス)が適用可能であるため、エッチング、活性化、還元、吸着などの多様な機能を付与する表面改質処理を行うことができる。
また、本実施の形態のプラズマ粉体処理方法は、プラズマ処理の完了後、大気非接触手段によりチャンバーと粉体収納容器とを大気に接触させないようにして粉体の回収を行う。このため減圧高周波プラズマ処理された粉体の機能を劣化させることがない。
8.本実施の形態のプラズマ粉体処理装置および方法の利点
上記実施の形態で説明したプラズマ粉体処理装置を用いることにより、プラズマ処理中に粉体を攪拌することができるため、大量の粉体であっても効率的にプラズマ処理して、精密かつ高品質に表面改質処理された粉体を量産して提供することができる。
また、プラズマ処理された粉体を大気に触れさせることなく回収することができるため、処理後の粉体を取り出す際に粉体が大気に触れて劣化することを防止することができる。
さらに、一台のプラズマ粉体処理装置で、対向電極放電方式、RIE電極放電方式およびPE電極放電方式の内から改質目的に適した電極放電方式で減圧高周波プラズマを生成させて粉体のプラズマ処理を行うことができるため、プラズマ粉体処理装置の設置スペースや設置コストの低減を図ることができる。
9.プラズマ処理された粉体の用途および機能等
本実施の形態においては、上記したプラズマ粉体処理方法を用いて、金属、炭素、樹脂、セラミック等多様な材質の粉体をプラズマ処理することができる。そして、粉体に対して、エッチング、活性化、還元、吸着などの多様な機能を高品質で付与することができる。また、量産性に優れ、処理費用が安価であるため、低価格で提供することができる。
また、プラズマ処理された粉体を大気に触れずに取り出すことができるため、より高品質にプラズマ処理された粉体を提供することができる。
以下、実施例に基づき本発明をより具体的に説明する。
1.第1の実験
第1の実験では、タイプの異なる減圧高周波プラズマによるプラズマ粉体処理装置を用いて表1に示す条件に基づいて以下の通り試験を行った。
(1)試験例1〜5
(a)試験例1
図2に示すような対向電極放電方式のプラズマ粉体処理装置の粉体収納容器内に、粒径30〜200nmのナノカーボンを5g収納した後密閉し、その後密閉された粉体収納容器内にOガスを供給し、処理開始温度(S.temp)が25℃の条件下で高周波電力を印加することにより、粉体収納容器内のナノカーボンに減圧高周波プラズマ処理を行って、ナノカーボンに親水化処理を施した。なお、本試験例では、粉体収納容器を回転させずに減圧高周波プラズマ処理を行った。
なお、高周波電力の出力(RF出力)、Oガスの流量、チャンバー内の雰囲気圧力、処理時間については、下記の表1に示す条件に設定した。
(b)試験例2
図2に示すような粉体収納容器を備えたプラズマ粉体処理装置を用い、粉体収納容器内にナノカーボンを収納し、粉体収納容器を5rpmの回転速度で回転させながらナノカーボンに対向電極放電方式で減圧高周波プラズマ処理を行うことにより、ナノカーボンに親水化処理を施した。なお、その他の条件は試験例1と同じ条件に設定した。
(c)試験例3
図6に示すようなPE電極放電方式のプラズマ粉体処理装置を用いたことを除いて、試験例2と同じ条件でナノカーボンに親水化処理を施した。
(d)試験例4
図3に示すようなRIE電極放電方式のプラズマ粉体処理装置を用いたことを除いて、試験例2と同じ条件でナノカーボンに親水化処理を施した。
(e)試験例5
比較のために、上記した試験例1〜4のような親水化処理を行なわなかったナノカーボンを試験例5として用意した。
(2)評価
試験例1〜4により得られたナノカーボンと、未処理のナノカーボン(試験例5)を精製水に投入して、投入直後、5秒後、10秒後における水への分散速度を目視で観察し、各試験例のナノカーボンの親水性を評価した。
(a)試験例1、2、5の評価結果
先ず、同じ対向電極方式を用いながらも回転攪拌せずに減圧高周波プラズマ処理を行った試験例1と、回転攪拌しながら減圧高周波プラズマ処理を行った試験例2と、減圧高周波プラズマ処理を行なわなかった試験例5における親水性の評価結果を、図12および下記の表2に示す。なお、図12は実施例の第1の実験において、試験例1、2、5の親水性評価結果を示す写真図である。
図12および表2より、プラズマ処理を行わなかった試験例5では全てのナノカーボンが投入後10秒経過しても水面上に浮いており親水性がないことが分かる。一方、回転攪拌せずにプラズマ処理を行った試験例1では、一部の粒子が沈殿したが投入後10秒を経過しても水面上に浮いている粒子があり、全ての粒子が均一に親水化処理されているのではないことが分かる。これに対して、回転攪拌しながらプラズマ処理を行った試験例2では、投入から5秒を経過した時点で、全ての粒子が濡れて水中に一様に分散しており、全ての粒子が均一に親水化処理されていることが分かる。
この結果より、減圧高周波プラズマを用いて、ナノカーボンのような粉体の親水化処理を行う場合には、図2に示すような粉体収納容器を備えたプラズマ粉体処理装置を用い、粉体収納容器を回転させながらプラズマ処理を行うことにより、全ての粉体を均一にプラズマ処理できることが確認できた。
(b)試験例2〜4の評価結果
次に、ナノカーボンの親水化処理に最適な電極放電方式を調べるために、対向電極放電方式を用いた試験例2と、PE電極放電方式を用いた試験例3と、RIE電極放電方式を用いた試験例4の親水化処理の結果を比較した。試験例2〜4の親水性の評価結果を、図13および表3に示す。なお、図13は実施例の第1の実験において、試験例2〜4の親水性評価結果を示す写真図である。
図13および表3より、試験例2〜試験例4のいずれにおいても、ナノカーボン粒子の大部分の粒子の親水性が向上していた。このことから、図2、図3、図6のような回転攪拌しながらプラズマ処理を行うプラズマ粉体処理装置を用いた場合、いずれの電極放電方式を用いても、減圧高周波プラズマ処理を用いた粉体処理において一定の効果が得られることが確認できた。
そして、試験例2〜4の内、試験例2においては投入から5秒後に全てのナノカーボンが水中に一様に分散しており、ナノカーボンの親水性が最も向上していた。この結果より、ナノカーボン粒子の親水処理においては、図2に示すような対向電極放電方式のプラズマ粉体処理装置を用いることが最も好ましいことが確認できた。
2.第2の実験
A.電極放電方式の違いによるPTFEフィルムの親水化処理
(1)試験例6〜9
第2の実験では、まず、試験例6〜9で電極放電方式を異ならせて、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)に減圧高周波プラズマ処理を施し、PTFEの親水化処理にとって適切な電極放電方式を調べた。図14は第2の実験において実施した4種類の電極放電方式を模式的に示す図である。
(a)試験例6
図14の「対向」に示す対向電極放電方式のプラズマ粉体処理装置を用い、この装置の粉体収納容器3の内周面にPTFEのサンプルフィルムFを貼り付けて、サンプルフィルムFに減圧高周波プラズマ処理を行うことによりサンプルフィルムFの表面に親水化処理を施した。
なお、本実験では粉体収納容器3は回転させず、粉体を攪拌しながらプラズマ処理した場合に粉体が最も滞留し易い箇所に、サンプルフィルムFを貼り付けた。
また、減圧高周波プラズマ処理の条件は以下のように設定した。
プラズマ生成用ガス 種類 :NH
供給流量 :150sccm
RF出力 :200W
雰囲気圧力 :50Pa
処理開始温度(S.Temp) :25℃
(b)試験例7
図14の「RIE1」に示す外部電極51がチャンバー2の外周面の全周を覆うRIE1方式のプラズマ粉体処理装置を用いたことを除いて、試験例6と同じ条件でPTFEのサンプルフィルムFの表面に親水化処理を施した。
(c)試験例8
図14の「PE」に示すPE電極放電方式のプラズマ粉体処理装置を用いたことを除いて、試験例6と同じ条件でPTFEのサンプルフィルムFの表面に親水化処理を施した。
(d)試験例9
図14の「RIE2」に示す外部電極51がチャンバー2の外周面の一部のみを覆うRIE2方式のプラズマ粉体処理装置を用いたことを除いて、試験例6と同じ条件でPTFEのサンプルフィルムFの表面に親水化処理を施した。
(2)親水化処理の評価
試験例6〜9のそれぞれにおいて、プラズマ処理時間0秒、30秒、60秒、90秒の各PTFEのサンプルフィルムの表面に水を滴下し、サンプルフィルムの表面に対する水の接触角を測定し親水化処理の評価の尺度とした。結果を表4および図15に示す。
表4および図15より、試験例6〜試験例9のいずれの電極放電方式においても処理時間が全体的には長くなるに従って接触角が小さくなっており、減圧高周波プラズマ処理を用いることにより、PTFE粉体の親水性を適切に向上させることができることが確認できた。なお、図15は図14に示した4種類の電極放電方式を用いた親水化実験の実験結果を示すグラフである。
そして、試験例6〜試験例9の中では、RIE2方式のプラズマ粉体処理装置を用いた試験例9が、最も接触角が小さくなっておりPTFEのフィルムに親水化処理を施す方式として好ましい。このことから、PTFEの場合には、外部電極がチャンバーの外周面の一部のみを覆うようにして、異方性および活性度が強められたシース領域で高周波プラズマ処理を施すことが好ましいことが確認できた。
B.PTFE粉体の親水化処理
(1)試験例10および試験例11
(a)試験例10
次に、上記の試験において最も高い親水化効果が得られたRIE2方式のプラズマ粉体処理装置の粉体収納容器内に、粒径100nmのナノレベルのPTFE粉体を5g収納し、粉体収納容器を回転させながら減圧高周波プラズマ処理を行うことにより、PTFE粉体に親水化処理を施した。
なお、減圧高周波プラズマの処理条件は以下の通りに設定した。
プラズマ生成用ガス 種類 :NH
供給流量:150sccm
RF出力 :200W
雰囲気圧力 :50Pa
処理開始温度(S.Temp):25℃
PTFE粒子(処理量) :5g
攪拌回転速度 :5rpm
処理時間 :600s
(b)試験例11
比較のために、上記した試験例10のような親水化処理を行なわなかったPTFE粉体を試験例11として用意した。
(2)親水化処理の評価
試験例10により得られたPTFE粉体と、未処理のPTFE粉体(試験例11)を水に投入して、投入から60秒後の水への分散速度を目視で観察し、各試験例のPTFEナノ粒子の親水性を評価した。
評価の結果、試験例11の未処理のPTFE粉体は、投入から60秒を経過しても、粉体が水に濡れずに水面に浮かんでいた。これに対して、RIE2方式で減圧高周波プラズマ処理を施した試験例10の場合は、全てのPTFE粉体が速やかに水中に沈んで均一に分散した。このことから、RIE2方式で減圧高周波プラズマ処理をすることによって、PTFE粉体に適切に親水化処理を施すことができることが確認された。
3.第1の実験と第2の実験の考察
以上に記載した第1の実験と第2の実験の結果より、粉体の表面処理を施すにあたっては、処理対象の粉体の種類に応じて好適な電極放電方式が異なることが確認できた。このことから、上記した実施の形態のように、3種類の電極放電方式を切り替えることができるようなプラズマ粉体処理装置を構成することにより、一台の装置で多様な用途に対してそれぞれ最適な条件の下に粉体の表面改質処理を行うことができることが確認できた。
以上、本発明を実施の形態に基づいて説明したが、本発明は、上記の実施の形態に限定されるものではない。本発明と同一および均等の範囲内において、上記の実施の形態に対して種々の変更を加えることが可能である。
1 プラズマ粉体処理装置
2 チャンバー
3 粉体収納容器
4 排気装置
5 高周波電源
6 回転駆動手段
7 ガス供給手段
8 ボックス
21 筒状胴体
22a、22b 封止部
31 中央胴体部
34 リフトアップ羽
51 外部電極
51a 第1外部電極
51b 第2外部電極
52 内部電極
F サンプルフィルム
P 粉体

Claims (15)

  1. 横向きに配置された円筒状のチャンバーと、
    前記チャンバーの片側側面から出し入れ可能であり、内部に粉体を収納することができる円筒状の粉体収納容器と、
    前記チャンバーおよび前記粉体収納容器内を大気圧より低圧に保持する減圧手段と、
    前記チャンバーおよび前記粉体収納容器内にプラズマ生成用のガスを供給するガス供給手段と、
    前記チャンバーおよび前記粉体収納容器内に、前記プラズマ生成用のガスによる減圧高周波プラズマを生成させるための電極と、
    前記粉体収納容器を前記チャンバー内に入れた状態で、前記粉体収納容器の中心軸を回転軸として前記粉体収納容器を回転させる回転駆動手段とを備え、
    前記粉体収納容器を前記チャンバー内に入れた状態で前記粉体収納容器を回転させながら、前記粉体収納容器に収納されている粉体をプラズマ処理することを特徴とするプラズマ粉体処理装置。
  2. さらに、前記チャンバーおよび前記粉体収納容器を大気に接触させない大気非接触手段が備えられていることを特徴とする請求項1に記載のプラズマ粉体処理装置。
  3. 前記電極が対向電極放電方式の電極であり、
    前記チャンバーの外周面に互いに対向して第1および第2外部電極が設けられ、
    前記第1および第2外部電極のいずれか一方が高周波電力が印加される電極であり、他方が接地される電極であることを特徴とする請求項1または請求項2に記載のプラズマ粉体処理装置。
  4. 前記電極がリアクティブイオンエッチング電極放電方式の電極であり、
    高周波電力が印加される電極としてチャンバーの外周面に外部電極が、
    接地される電極として前記粉体収納容器内に棒状の内部電極が設けられていることを特徴とする請求項1または請求項2に記載のプラズマ粉体処理装置。
  5. 前記外部電極が前記チャンバーの外周面の全周を覆っていることを特徴とする請求項4に記載のプラズマ粉体処理装置。
  6. 前記外部電極が前記チャンバーの外周面の一部を覆っていることを特徴とする請求項4に記載のプラズマ粉体処理装置。
  7. 前記電極がプラズマエッチング電極放電方式の電極であり、
    接地される電極として前記チャンバーの外周面に外部電極が、
    高周波電力が印加される電極として前記粉体収納容器内に棒状の内部電極が設けられていることを特徴とする請求項1または請求項2に記載のプラズマ粉体処理装置。
  8. 前記電極として前記チャンバーの外周面に互いに対向して第1および第2外部電極が、前記粉体収納容器内に棒状の内部電極が設けられおり、
    前記電極を対向電極放電方式の電極、リアクティブイオンエッチング電極放電方式の電極およびプラズマエッチング電極放電方式の電極のいずれか1つに切り替える切り替え手段を備え、
    前記切り替え手段は、
    前記対向電極放電方式の電極とする場合、前記第1および第2外部電極のいずれか一方を高周波電力を印加する電極、他方を接地する電極とし、
    前記リアクティブイオンエッチング電極放電方式の電極とする場合、前記第1および第2外部電極の両方または一方を高周波電力を印加する電極、前記内部電極を接地する電極とし、
    前記プラズマエッチング電極放電方式の電極とする場合、前記第1および第2外部電極を接地する電極、前記内部電極を高周波電力を印加する電極とする切り替え手段であることを特徴とする請求項1または請求項2に記載のプラズマ粉体処理装置。
  9. 前記ガス供給手段が、前記内部電極を兼ねていることを特徴とする請求項4ないし請求項8のいずれか1項に記載のプラズマ粉体処理装置。
  10. 前記ガス供給手段による前記プラズマ生成用のガスの供給を所定時間一時的に停止させた後、前記プラズマ生成用のガスの供給を再開させるガス供給制御手段を備えていることを特徴とする請求項1ないし請求項9のいずれか1項に記載のプラズマ粉体処理装置。
  11. 前記ガス供給制御手段は、前記プラズマ生成用のガスの供給と停止とをパルス状に繰り返して行うことを特徴とする請求項10に記載のプラズマ粉体処理装置。
  12. 前記粉体収納容器の回転軸が水平であることを特徴とする請求項1ないし請求項11のいずれか1項に記載のプラズマ粉体処理装置。
  13. 前記粉体収納容器が、粉体収納容器の回転に伴って、粉体を前記粉体収納容器の回転方向に所定の高さまで持ち上げた後落下させるリフトアップ羽を備えていることを特徴とする請求項1ないし請求項12のいずれか1項に記載のプラズマ粉体処理装置。
  14. 請求項1ないし請求項13のいずれか1項に記載のプラズマ粉体処理装置を用いて粉体を減圧高周波プラズマ処理するプラズマ粉体処理方法であって、
    前記粉体収納容器を前記チャンバー内に入れた状態で前記粉体収納容器を回転させながら前記粉体収納容器に収納されている粉体をプラズマ処理することを特徴とするプラズマ粉体処理方法。
  15. 前記プラズマ処理の完了後、大気非接触手段により前記チャンバーおよび前記粉体収納容器を大気に接触させないようにして粉体を回収することを特徴とする請求項14に記載のプラズマ粉体処理方法。
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