JP2017012359A - 遊技機 - Google Patents

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Abstract

【課題】遊技の興趣を向上させることができる遊技機を提供する。
【解決手段】遊技機において、変動表示ゲームを実行するための変動態様を制御する変動表示ゲーム制御手段と、変動表示ゲームにおいて特別結果が導出される確率を高確率状態もしくは低確率状態で制御可能な確率制御手段と、を備え、確率制御手段は、特別遊技状態が所定回数実行されるまで、特別遊技状態の終了後に高確率状態を設定することが可能である一方、特別遊技状態が所定回数実行された場合には、所定回数となる特別遊技状態の終了後に低確率状態を設定することが可能であり、変動表示ゲーム制御手段は、所定回数となる特別遊技状態の終了後の変動態様を、所定回数実行された特別遊技状態の実行態様に基づいて設定することが可能である。
【選択図】図96

Description

本発明は、遊技者に遊技価値を付与可能な特別遊技状態(大当り状態)を発生し得る遊技機に関する。
従来、大当りの継続(いわゆる連荘)を制限するためのリミッタ機能を搭載した遊技機が存在する(例えば、特許文献1)。
特開平10−15177号公報
しかしながら、従来の遊技機において、例えばリミッタ作動後の遊技が面白味に欠けるなど、遊技の興趣の向上に関して改善の余地があった。
本発明は、遊技機において、遊技の興趣を向上させることを目的とする。
本発明の代表的な一形態では、始動条件の成立に基づき、識別図柄を変動表示させる変動表示ゲームを表示可能な表示装置と、前記変動表示ゲームの表示結果が特別結果となった場合に遊技者に遊技価値を付与する特別遊技状態を発生可能な特別遊技状態発生手段と、を備える遊技機において、前記変動表示ゲームを実行するための変動態様を制御する変動表示ゲーム制御手段と、前記変動表示ゲームにおいて前記特別結果が導出される確率を高確率状態もしくは低確率状態で制御可能な確率制御手段と、を備え、前記確率制御手段は、前記特別遊技状態が所定回数実行されるまで、当該特別遊技状態の終了後に前記高確率状態を設定することが可能である一方、前記特別遊技状態が所定回数実行された場合には、当該所定回数となる特別遊技状態の終了後に前記低確率状態を設定することが可能であり、前記変動表示ゲーム制御手段は、前記所定回数となる特別遊技状態の終了後の変動態様を、前記所定回数実行された特別遊技状態の実行態様に基づいて設定することが可能である。
本発明の一形態によれば、遊技機において、遊技の興趣を向上させることができる。
遊技機を前面側から見た斜視図である。 遊技盤の正面図である。 一括表示装置の構成を示す図である。 ランプ表示装置の構成を示す図である。 遊技機の遊技制御系の構成例を示すブロック図である。 遊技機の演出制御系の構成例を示すブロック図である。 メイン処理の前半部分の手順を示すフローチャートである。 メイン処理の後半部分の手順を示すフローチャートである。 チェックサム算出処理の手順を示すフローチャートである。 初期値乱数更新処理の手順を示すフローチャートである。 タイマ割込み処理の手順を示すフローチャートである。 入力処理の手順を示すフローチャートである。 スイッチ読み込み処理の手順を示すフローチャートである。 出力処理の手順を示すフローチャートである。 払出コマンド送信処理の手順を示すフローチャートである。 乱数更新処理1の手順を示すフローチャートである。 乱数更新処理2の手順を示すフローチャートである。 入賞口スイッチ/状態監視処理の手順を示すフローチャートである。 不正&入賞監視処理の手順を示すフローチャートである。 入賞数カウンタ更新処理の手順を示すフローチャートである。 演出コマンド設定処理の手順を示すフローチャートである。 遊技状態チェック処理の手順を示すフローチャートである。 払出ビジー信号チェック処理の手順を示すフローチャートである。 特図ゲーム処理の手順を示すフローチャートである。 始動口スイッチ監視処理の手順を示すフローチャートである。 ハード乱数取得処理の手順を示すフローチャートである。 特図始動口スイッチ共通処理の手順を示すフローチャートである。 特図保留情報判定処理の手順を示すフローチャートである。 大入賞口スイッチ監視処理の手順を示すフローチャートである。 特図普段処理の手順を示すフローチャートである。 特図普段処理移行設定処理1の手順を示すフローチャートである。 特図1変動開始処理の手順を示すフローチャートである。 特図2変動開始処理の手順を示すフローチャートである。 大当りフラグ1設定処理の手順を示すフローチャートである。 大当りフラグ2設定処理の手順を示すフローチャートである。 大当り判定処理の手順を示すフローチャートである。 小当り判定処理の手順を示すフローチャートである。 特図1停止図柄設定処理の手順を示すフローチャートである。 特図2停止図柄設定処理の手順を示すフローチャートである。 特図1大当り図柄テーブルと特図2大当り図柄テーブルを示す図である 特図情報設定処理の手順を示すフローチャートである。 変動パターン設定処理の手順を示すフローチャートである。 2バイト振り分け処理の手順を示すフローチャートである。 振り分け処理の手順を示すフローチャートである。 変動開始情報設定処理の手順を示すフローチャートである。 特図変動中処理移行設定処理(特図1)の手順を示すフローチャートである。 特図変動中処理移行設定処理(特図2)の手順を示すフローチャートである。 特図変動中処理の手順を示すフローチャートである。 特図表示中処理移行設定処理の手順を示すフローチャートである。 特図表示中処理の前半部分の手順を示すフローチャートである。 特図表示中処理の後半部分の手順を示すフローチャートである。 高確率変動回数更新処理の手順を示すフローチャートである。 時間短縮変動回数更新処理の手順を示すフローチャートである。 演出モード情報チェック処理の手順を示すフローチャートである。 ファンファーレ/インターバル中処理移行設定処理1の手順を示すフローチャートである。 小当りファンファーレ中処理移行設定処理1の手順を示すフローチャートである。 ファンファーレ/インターバル中処理の手順を示すフローチャートである。 大入賞口開放中処理移行設定処理の手順を示すフローチャートである。 大入賞口開放中処理の手順を示すフローチャートである。 大入賞口残存球処理移行設定処理の手順を示すフローチャートである。 大入賞口残存球処理の手順を示すフローチャートである。 ファンファーレ/インターバル中処理移行設定処理2の手順を示すフローチャートである。 大当り終了処理移行設定処理の手順を示すフローチャートである。 大当り終了処理の前半部分の手順を示すフローチャートである。 大当り終了処理の後半部分の手順を示すフローチャートである。 大当りの1セットにおけるトータルラウンド数と、リミッタ作動時の大当り終了の際に選択される演出モード及び選択される変動パターンテーブルの対応を例示する図である。 特殊変動パターンテーブルA、B、Cを、はずれ結果と大当り結果に対して例示する図である。 特図普段処理移行設定処理2の手順を示すフローチャートである。 小当りファンファーレ中処理の手順を示すフローチャートである。 小当り中処理移行設定処理の手順を示すフローチャートである。 小当り中処理の手順を示すフローチャートである。 小当り動作移行設定処理の手順を示すフローチャートである。 小当り残存球処理移行設定処理の手順を示すフローチャートである。 小当り残存球処理の手順を示すフローチャートである。 小当り終了処理移行設定処理の手順を示すフローチャートである。 小当り終了処理の手順を示すフローチャートである。 特図普段処理移行設定処理3の手順を示すフローチャートである。 図柄変動制御処理の手順を示すフローチャートである。 普図ゲーム処理の手順を示すフローチャートである。 ゲートスイッチ監視処理の手順を示すフローチャートである。 普電入賞スイッチ監視処理の手順を示すフローチャートである。 普図普段処理の手順を示すフローチャートである。 普図普段処理移行設定処理1の手順を示すフローチャートである。 普図変動中処理移行設定処理の手順を示すフローチャートである。 普図変動中処理の手順を示すフローチャートである。 普図表示中処理移行設定処理の手順を示すフローチャートである。 普図表示中処理の手順を示すフローチャートである。 普図当り中処理移行設定処理の手順を示すフローチャートである。 普図当り中処理の手順を示すフローチャートである。 普電作動移行設定処理の手順を示すフローチャートである。 普電残存球処理の手順を示すフローチャートである。 普図当り終了処理移行設定処理の手順を示すフローチャートである。 普図当り終了処理の手順を示すフローチャートである。 普図普段処理移行設定処理2の手順を示すフローチャートである。 セグメントLED編集処理の手順を示すフローチャートである。 磁石不正監視処理の手順を示すフローチャートである。 盤電波不正監視処理の手順を示すフローチャートである。 外部情報編集処理の前半部分の手順を示すフローチャートである。 外部情報編集処理の後半部分の手順を示すフローチャートである。 メイン賞球信号編集処理の手順を示すフローチャートである。 始動口信号編集処理の手順を示すフローチャートである。 遊技制御による遊技状態の遷移(移行)を説明する遊技状態遷移図(ゲームフロー)である。 各遊技状態を説明する図である。 演出制御装置のメイン処理を示すフローチャートである。 演出ポイント制御処理を示すフローチャートである。 受信コマンドチェック処理を示すフローチャートである。 受信コマンド解析処理を示すフローチャートである。 単発系コマンド処理を示すフローチャートである。 カウント情報設定処理を示すフローチャートである。 先読み図柄系コマンド処理を示すフローチャートである。 先読み変動系コマンド処理を示すフローチャートである。 図柄系コマンド処理を示すフローチャートである。 変動系コマンド処理を示すフローチャートである。 変動演出設定処理を示すフローチャートである。 大当り系コマンド処理を示すフローチャートである。 通常遊技状態から2回目の大当りまでを説明する画面遷移図(その1)である。 通常遊技状態から2回目の大当りまでを説明する画面遷移図(その2)である。 通常遊技状態から2回目の大当りまでを説明する画面遷移図(その3)である。 リミッタ作動後の時短遊技状態の一例を説明する画面遷移図である。 リミッタ作動後の時短遊技状態の他の例を説明する画面遷移図である。 継続モードの一例を説明する画面遷移図である。 継続モードから通常モードへ移行する一例を説明する画面遷移図である。 継続モードではなく、時短モードのみから通常モードへ移行する一例を説明する画面遷移図である。 第2実施形態における遊技盤の正面図である。 第3実施形態における普図変動表示ゲームの当り確率を説明する図である。 第3実施形態における普図変動の変動時間が設定されたパターンテーブルを説明する図である。 第3実施形態における普通変動入賞装置の開放パターンの割合を説明する図である。 第3実施形態における普通変動入賞装置の開放パターンを説明するタイムチャートである。 第3実施形態における演出モードと普図変動パターンテーブルの関係を説明するタイムチャートである。 第4実施形態における演出画面の画面遷移図である。 第5実施形態におけるリミッタが作動する前後の画面遷移図である。 第6実施形態における1セットにおけるトータル獲得球数と付与アイテムを説明する図である。 第6実施形態におけるQRコードの表示の一例を示す図である。
(第1実施形態)
以下、本発明の好適な実施の形態を図面に基づいて説明する。なお、遊技機の説明における前後左右とは、遊技中の遊技者から見た方向を指すものとする。
〔遊技機全体図〕
図1は、遊技機を説明する図である。
遊技機10は島設備に固定される枠11に、ヒンジを介して開閉回動自在に取り付けられる開閉枠を備える。開閉枠は、前面枠12(本体枠)及びガラス枠15によって構成されている。
前面枠12には、遊技盤30(図2参照)が配設されるとともに、遊技盤30の前面を覆うカバーガラス14を有するガラス枠15が取り付けられる。カバーガラス14は、遊技盤30に形成される遊技領域32(図2参照)を視認可能とする遊技視認領域として機能する。
前面枠12及びガラス枠15は、それぞれ個別に開放することが可能となっている。例えば、ガラス枠15のみを開放することで、遊技盤30の遊技領域32にアクセスすることができる。また、前面枠12をガラス枠15が開放されていない状態で開放することで、遊技盤30の裏面側に配設された遊技制御装置(主基板)100(図7参照)等にアクセスすることができる。
ガラス枠15のカバーガラス14周囲の縁部分には、種々の枠構成部材が配設されている。
ガラス枠15の上部中央及び左側部には、遊技状態に応じて発光演出可能な装飾装置18a,18bが配設されている。装飾装置18a,18bは、内部にLED等の照明部材を収容しており、遊技状態に応じた発光演出を行う。これら装飾装置18a,18bの内部に配設される照明部材は、枠装飾装置18(図8参照)の一部を構成している。
ガラス枠15の上右角部分及び上左角部分には、上スピーカ19aがそれぞれ配設される。これら上スピーカ19aとは別に遊技機10の下部には、2つの下スピーカ19bが設けられている。下スピーカ19bは、ガラス枠15の下左角部分及び前面枠12の下右角部分に配設されている。これら上スピーカ19a及び下スピーカ19bは、効果音や警報音、報知音等を発するものである。
ガラス枠15の右側部には、遊技機10の上下方向に延設されるとともに、前方(遊技者側)に向かって突出する突出演出ユニット13が配設されている。突出演出ユニット13は、遊技の進行状態に応じて発光演出等を行う演出装置である。突出演出ユニット13の内部に配設される照明部材も枠装飾装置18(図8参照)の一部を構成している。
ガラス枠15の下部には、遊技球を貯留可能な上皿21を有する上皿ユニットが取り付けられている。上皿21は、上面が開口した箱状に形成されている。上皿21に貯留されている遊技球は、一球ずつ球発射装置(図示省略)に供給される。
上皿ユニットは、遊技者からの入力操作を受け付ける演出操作装置と、遊技者からの入力操作を受け付ける球貸操作装置と、遊技状態に応じて発光演出等を行う装飾装置22と、をさらに備える。
演出操作装置は、演出ボタン25にタッチパネル25bを組み込んだ操作装置であり、遊技者が操作しやすいように上皿ユニットの上部中央に設けられている。
遊技者が演出操作装置を操作することによって、表示装置41(図2参照)に表示される特図変動表示ゲーム等において遊技者の操作を介入させた演出を行うことができる。例えば、演出パターン(演出態様)を選択したり、始動記憶に対応する変動表示ゲームの結果を事前に予告する予告演出を実行したりすることができる。なお、変動表示ゲームには特図変動表示ゲームが含まれ、単に変動表示ゲームとした場合には、本明細書では特図変動表示ゲームを指すものとする。
また、変動表示ゲームの実行中だけでなく、非実行中に遊技者が演出操作装置を操作することによっても演出パターンを変更するようにしてもよい。
なお、変動表示ゲームが実行される際の遊技状態は、複数の遊技状態からなる。通常遊技状態(通常状態)とは、特別な遊技状態が発生していない遊技状態である。また、特別な遊技状態とは、例えば、特定遊技状態としての時短状態や変動表示ゲームにおいて特別結果(例えば大当り)の発生確率が高い状態(確変状態、確率変動状態)、大当り状態(特別遊技状態)、小当り遊技状態(小当り状態)である。
ここで、確変状態(特定遊技状態)は、次の大当りが発生するまで継続するもの(ループタイプ)、所定回数の変動表示ゲームが実行されるまで継続するもの(回数切りタイプ、ST)、及び所定の確率転落抽選に当選するまで継続するもの(転落抽選タイプ)等がある。
さらに、確変状態を発生させるか否かを大当り図柄乱数によって決定せずに、大当りが発生した場合に必ず確変状態を発生させるようにしてもよいし、特定領域を備える入賞装置等を設け、特定領域を遊技球が通過した場合に確変状態を発生させるようにしてもよい。
球貸操作装置は、遊技者が遊技球を借りる場合に操作する操作装置であって、上皿ユニットの上部右側に設けられている。球貸操作装置は、球貸ボタン27と、返却ボタン28と、残高表示部26と、を備えている。球貸ボタン27は遊技球を借りる場合に遊技者が操作するボタンであり、返却ボタン28は遊技機10に隣接するように配置されるカードユニット(図示省略)からプリペイドカード等を排出させる場合に遊技者が操作するボタンである。残高表示部26は、プリペイドカード等の残高が表示される表示領域である。
装飾装置22は、内部にLED等の照明部材を収容しており、遊技状態に応じて発光演出等を行う装置であって、上皿ユニットの前側部分に設けられている。装飾装置22の内部に配設される照明部材は、枠装飾装置18(図8参照)の一部を構成している。
上記した上皿ユニット等を備えるガラス枠15の下方であって、前面枠12の下部には、球発射装置(図示省略)の動作を制御するための操作ハンドル24と、遊技球を貯留可能な下皿23とが設けられている。
操作ハンドル24は、前面枠12の右下部であって、右側の下スピーカ19bの下方に配置されている。遊技者が操作ハンドル24を回動操作することによって、球発射装置は上皿21から供給された遊技球を遊技盤30の遊技領域32に発射する。球発射装置から発射される遊技球の発射速度は、操作ハンドル24の回動操作量が大きくなるほど速くなるように設定されている。即ち、球発射装置は、遊技領域に遊技球を発射する勢(速度)である発射勢を、遊技者による操作ハンドル24の操作に対応して変更でき、発射勢の異なる種々の発射態様で遊技球を発射できる。発射態様には、遊技領域32の左側において遊技球を流下させる左打ち(通常打ち)と、遊技領域32の右側において遊技球を流下させる右打ちが含まれる。
下皿23は、上皿ユニットに対して所定の間隔をあけて、上皿ユニットの下方に配置されている。下皿23は、当該下皿23の底面を上下方向に貫通する球抜き穴23aと、球抜き穴23aを開閉するための開閉操作部23bと、を有している。遊技者が開閉操作部23bを操作して、球抜き穴23aを開くことによって、下皿23に貯留されていた遊技球を球抜き穴23aを通じて外部に排出することができる。
〔遊技盤〕
続いて、図2Aを参照して、遊技機10の遊技盤30について説明する。図2Aは、遊技機10に備えられる遊技盤30の正面図である。
図2Aに示すように、遊技盤30は、各種部材の取付ベースとなる平板状の遊技盤本体30aを備える。遊技盤本体30aは木製又は合成樹脂製であって、当該遊技盤本体30aの前面にはガイドレール31で囲まれた遊技領域32が設けられている。遊技機10は、ガイドレール31で囲まれた遊技領域32内に球発射装置から遊技球を発射して遊技を行うように構成されている。遊技領域32には遊技球の流下方向を変換する部材として風車や障害釘等が配設されており、発射された遊技球はこれら部材により転動方向を変えながら遊技領域32を流下する。
遊技領域32の略中央には、変動表示ゲームの表示領域となる窓部を形成するセンターケース(前面構成体)40が取り付けられている。センターケース40に形成された窓部の後方には、複数の識別情報を変動表示(可変表示)する演出表示装置(変動表示装置)としての表示装置41が配置されている。表示装置41は、例えば、液晶ディスプレイを備え、センターケース40の窓部を介して遊技盤30の前面側から表示内容が視認可能となるように配置される。なお、表示装置41は、液晶ディスプレイを備えるものに限らず、ELやCRT等のディスプレイを備えるものであってもよい。
表示装置41の表示画面(表示部)には、複数の変動表示領域が設けられており、各変動表示領域に識別情報(特別図柄)や変動表示ゲームを演出するキャラクタが表示される。その他、表示画面には遊技の進行に基づく画像(大当り表示やファンファーレ表示、エンディング表示等)が表示される。
また、センターケース40には、遊技領域32を流下する遊技球をセンターケース40の内側に導くためのワープ通路40cへの流入口40aと、ワープ通路40cを通過した遊技球が転動可能なステージ部40bとが設けられている。センターケース40のステージ部40bは、始動入賞口36及び普通変動入賞装置37の上方に配置されているため、ステージ部40b上で転動した遊技球は始動入賞口36又は普通変動入賞装置37に入賞しやすくなっている。
センターケース40の上部及び右側部には、それぞれ上部演出ユニット40c及び側部演出ユニット40dが設けられる。上部演出ユニット40c及び側部演出ユニット40dは、盤装飾装置46(図4参照)及び盤演出装置44(図4参照)の一部を構成している。
センターケース40の右側方の遊技領域32には、普通図柄始動ゲート(普図始動ゲート)34が設けられている。普図始動ゲート34の内部には、当該普図始動ゲート34を通過した遊技球を検出するためのゲートスイッチ(SW)34a(図3参照)が設けられている。遊技領域32内に打ち込まれた遊技球が普図始動ゲート34を通過すると、普図変動表示ゲームが実行される。
センターケース40の左下方の遊技領域32には一般入賞口35が配置されており、センターケース40の右下方の遊技領域32にも一般入賞口35が配置されている。これら一般入賞口35への遊技球の入賞は、一般入賞口35に備えられた入賞口スイッチ(SW)35a〜35n(図3参照)によって検出される。
センターケース40の下方の遊技領域32には、特図変動表示ゲームの開始条件を付与する始動入賞口(第1始動入賞領域)36が設けられ、その直下には第2始動入賞口(第2始動入賞領域)を備えた普通変動入賞装置37が設けられる。普通変動入賞装置37は、上端側が手前側に倒れる方向に回動することで、遊技球が流入し易い状態に変換する可動部材(可動片)37bを備える。可動部材37bが閉状態である場合には遊技球が普通変動入賞装置37に入賞できないようになっている。遊技球が始動入賞口36又は普通変動入賞装置37に入賞した場合には、補助遊技として特図変動表示ゲームが実行される。
可動部材37bは、所謂ベロ型の普通電動役物であり、普図変動表示ゲームの結果が所定の停止表示態様となった場合に、普電ソレノイド37c(図3参照)を介して回動して開いて、遊技球が普通変動入賞装置37に流入しやすい開状態(遊技者にとって有利な入賞容易状態)に変化する。
なお、可動部材37bは、後述する遊技制御装置100によって制御される。遊技制御装置100は、普図変動表示ゲームの変動時間を短縮したり普図変動表示ゲームの当り確率を通常よりも高確率としたりすることで入賞容易状態の発生頻度を高めたり、通常遊技状態で発生する入賞容易状態よりも入賞容易状態の発生時間を長くしたりすることで、前述の特定遊技状態として時短状態(普電サポート状態)を発生させる。なお、確変状態(潜伏確変状態を除く)においても、重複して時短状態(普電サポート状態)が発生する。
普通変動入賞装置37の右下方の遊技領域32には、大入賞口ソレノイド(39b)(図3参照)によって上端側が手前側に倒れる方向に回動することで大入賞口を開放するアタッカ形式の開閉扉39cを有する特別変動入賞装置39が設けられている。特別変動入賞装置39は、特図変動表示ゲームの結果によって大入賞口を閉じた状態(遊技者にとって不利な閉塞状態)から開放状態(遊技者にとって有利な特別遊技状態)に変換し、大入賞口内への遊技球の流入を容易にさせることで、遊技者に所定の遊技価値(賞球)を付与するようになっている。なお、大入賞口内には、当該大入賞口に入った遊技球を検出する検出手段としてカウントスイッチ39a(図3参照)が配設されている。
一般入賞口35、始動入賞口36、普通変動入賞装置37、及び特別変動入賞装置39の大入賞口に遊技球が入賞すると、払出制御装置200(図3参照)は、入賞した入賞口の種類に応じた数の賞球を払出装置から上皿21に排出する。また、普通変動入賞装置37の下方の遊技領域32には、入賞口等に入賞しなかった遊技球を回収するアウト口30bが設けられている。
また、遊技領域32の外側であって遊技盤本体30aの右下角部には、特図変動表示ゲーム(特図1変動表示ゲーム、特図2変動表示ゲーム)及び普図変動表示ゲームを実行する一括表示装置50が設けられている。一括表示装置50は、現在の遊技状態等の情報を表示する表示部51〜60を備える(図2B参照)。
図2Bは、一括表示装置50の構成を示す図である。一括表示装置50は、7セグメント型の表示器(LEDランプ)等で構成された変動表示ゲーム用の第1特図変動表示部51(特図1表示器、ランプD1)及び第2特図変動表示部52(特図2表示器、ランプD2)と、普図変動表示ゲーム用の変動表示部53(普図表示器、ランプD10、D18)と、各変動表示ゲームの始動(保留)記憶数報知用の記憶表示部(特図1保留表示器54、特図2保留表示器55、普図保留表示器56)と、を有している。特図1保留表示器54はランプD11、D12により構成される。特図2保留表示器55は、ランプD13、D14により構成される。普図保留表示器56は、ランプD15、D16により構成される。
また、一括表示装置50には、右打ち時(右打ちすべき時)又は左打ち時(通常打ち時)であることを報知する第1遊技状態表示部57(第1遊技状態表示器、ランプD8)、時短状態が発生すると点灯して時短状態発生を報知する第2遊技状態表示部58(第2遊技状態表示器、ランプD9)、遊技機10の電源投入時に大当りの確率状態が高確率状態となっていることを表示する第3遊技状態表示部59(第3遊技状態表示器、確率状態表示部、ランプD17)、大当り時のラウンド数(特別変動入賞装置39の開閉回数)を表示するラウンド表示部60(ランプD3−D7)が設けられている。
特図1表示器51と特図2表示器52において、変動表示ゲームは、識別情報(例えば、中央のセグメント)の点灯消灯(点滅)を繰り返す変動表示によって実行される。なお、特図1表示器51、特図2表示器52は、このようなセグメント型の表示部に限らず、複数のLEDの集合体により構成されていてもよいし、変動表示を実行する場合に、表示器として設けられるすべてのLEDにより全点灯全消灯(全LEDの同時点滅)や、循環点灯(何れか1のLEDから所定時間毎に所定の順序で点灯し、消灯する)、または複数のLEDのうちの所定数のLEDによる点灯消灯(点滅)や循環点灯によって行ってもよい。普図表示器53においても、変動表示ゲームは、ランプD10、D18の点灯消灯を繰り返す変動表示(点滅)によって実行される。また、普図表示器53も特図1表示器51、特図2表示器52と同様に適宜構成することが可能である。
また、図2Cは、センターケース40の上部に設けられるランプ表示装置80の構成を示す図である。ランプ表示装置80は、図柄(後述の第四特別図柄)として点灯表示と消灯表示を繰り返す変動表示(点滅)を実行するランプ表示部1、2(LED)と、各特図変動表示ゲームの始動(保留)記憶数報知用のランプ表示部3−6(LED)を有する。なお、ランプ表示装置80は、演出制御装置300(後述)で制御される。
ランプ表示部1、2は、変動表示として所定の点滅周期(例えば200msec(ミリ秒))で点滅する。一括表示装置50の特図1表示器51、特図2表示器52、普図表示器53における変動表示の変動時間が遊技制御装置100で計測されるのに対して、ランプ表示装置80のランプ表示部1、2の変動時間は演出制御装置300(後述)で計測される。
ランプ表示部3、4(特図1保留LED1、特図1保留LED2)は、消灯状態、点灯状態、点滅状態の組合せによって、特図1保留数(第1始動記憶数)を表示する。同様に、ランプ表示部5、6(特図2保留LED1、特図2保留LED2)は、消灯状態、点灯状態、点滅状態の組合せによって、特図2保留数(第2始動記憶数)を表示する。ランプ表示部3−6は、大当り発生により保留数の表示を終了するが、大当り状態中以外の場合(表示装置41で後述のリーチが発生している場合も含む)では、保留数の表示を行う。
次に、遊技機10における遊技の流れ、普図変動表示ゲーム及び特図変動表示ゲームの詳細について説明する。
遊技機10では、図示しない球発射装置から遊技領域32に向けて遊技球が打ち出されることによって遊技が行われる。打ち出された遊技球は、遊技領域32内の各所に配置された障害釘や風車等によって転動方向を変えながら遊技領域32を流下し、普図始動ゲート34、一般入賞口35、始動入賞口36、普通変動入賞装置37、又は特別変動入賞装置39に入賞するか、遊技領域32の最下部に設けられたアウト口30bへ流入し、遊技領域32から排出される。そして、一般入賞口35、始動入賞口36、普通変動入賞装置37、又は特別変動入賞装置39に遊技球が入賞すると、入賞した入賞口の種類に応じた数の賞球が払出装置を介して上皿21に排出される。
普図始動ゲート34には、当該普図始動ゲート34を通過した遊技球を検出するゲートスイッチ34a(図3参照)が設けられている。遊技球が普図始動ゲート34を通過すると、ゲートスイッチ34aによって検出され、このときに抽出された当り判定用乱数値の判定結果に基づき普図変動表示ゲームが実行される。
普図変動表示ゲームを開始できない状態、例えば、既に普図変動表示ゲームが行われており当該普図変動表示ゲームが終了していない場合や、普図変動表示ゲームの結果が当りとなって普通変動入賞装置37が開放状態に変換されている場合に、遊技球が普図始動ゲート34を通過すると、普図始動記憶数が上限数未満ならば当該記憶数が加算(+1)される。
普図始動記憶には普図変動表示ゲームの当りはずれを決定するための当り判定用乱数値が記憶されており、この当り判定用乱数値が判定値と一致した場合に、当該普図変動表示ゲームが当りとなって特定の結果態様(特定結果)が導出される。
普図変動表示ゲームは、一括表示装置50に設けられた普図表示器53で実行されるようになっている。普図表示器53は、普通識別情報(普図)として点灯状態の場合に当りを示し、消灯状態の場合にはずれを示すLEDから構成され、このLEDを点滅表示することで普通識別情報の変動表示を行い、所定の変動表示時間の経過後、LEDを点灯又は消灯することで結果を表示するようになっている。
普図始動ゲート34通過時に抽出された普図乱数値が当り値である場合には、普図表示器53に表示される普通図柄が当り状態で停止し、当り状態となる。このとき、普電ソレノイド37c(図3参照)が駆動されることにより、可動部材37bが所定の時間(例えば0.3秒間)だけ開状態に変換され、普通変動入賞装置37への遊技球の入賞が許容される。
遊技球の始動入賞口36への入賞及び普通変動入賞装置37への入賞は、始動口1スイッチ36a(図3参照)及び始動口2スイッチ37a(図3参照)によって検出される。始動入賞口36に入賞した遊技球は特図1変動表示ゲームの始動入賞球として検出され、所定の上限数を限度に記憶されるとともに、普通変動入賞装置37に入賞した遊技球は特図2変動表示ゲームの始動入賞球として検出され、所定の上限数を限度に記憶される。
特図変動表示ゲームの始動入賞球の検出時には、大当り乱数値や大当り図柄乱数値、各変動パターン乱数値等が抽出される。これら乱数値は、遊技制御装置100の特図保留記憶領域(RAMの一部)に特図始動入賞記憶として各々所定回数分(例えば最大で8回分)を限度に記憶される。特図始動入賞記憶の記憶数は、一括表示装置50の始動入賞数報知用の特図1保留表示器54や特図2保留表示器55に表示されるとともに、表示装置41の表示画面にも表示される。
遊技制御装置100は、始動入賞口36への入賞若しくは第1始動記憶に基づいて、特図1表示器51で特図1変動表示ゲームを実行する。また、遊技制御装置100は、普通変動入賞装置37への入賞若しくは第2始動記憶に基づいて、特図2表示器52で特図2変動表示ゲームを実行する。
特図1変動表示ゲーム(第1特図変動表示ゲーム)及び特図2変動表示ゲーム(第2特図変動表示ゲーム)は、特図1表示器51及び特図2表示器52において識別情報(特別図柄、特図)を変動表示した後に所定の結果態様を停止表示することで行われる。また、表示装置41では、各特図変動表示ゲームに対応して複数種類の識別情報(例えば、数字、記号、キャラクタ図柄など)を変動表示させる飾り特図変動表示ゲームが実行される。
表示装置41における飾り特図変動表示ゲームは、前述した数字等で構成される飾り特別図柄(識別情報)が左(第一特別図柄)、右(第二特別図柄)、中(第三特別図柄)の順に変動表示(スクロール表示)を開始して、所定時間後に変動している図柄を順次停止させて、特図変動表示ゲームの結果を表示することで行われる。また、表示装置41では、興趣向上のためにキャラクタの出現等の多様な演出表示が行われる。さらに、飾り特図変動表示ゲームでは、他の飾り特別図柄(識別情報)として、ランプ表示装置80のランプ表示部1、2において、点灯表示と消灯表示の繰り返し(点滅)によって第四特別図柄が変動する。ランプ表示部1、2の変動表示は、開始から所定時間後に、はずれの場合は「消灯」、大当りもしくは小当りの場合は「点灯」で停止する。
始動入賞口36又は普通変動入賞装置37への遊技球の入賞が所定のタイミングでなされた場合(入賞検出時の大当り乱数値が大当り値である場合)には、特図変動表示ゲームの結果として表示図柄により特定の結果態様(特別結果態様)が導出され、大当り状態(特別遊技状態)となる。これに対応して、表示装置41の表示態様は特別結果態様(例えば「7,7,7」等の数字が揃った状態)となる。
このとき、特別変動入賞装置39は、大入賞口ソレノイド(39b)(図3参照)への通電によって、大入賞口が所定の時間(例えば30秒)だけ閉状態から開状態に変換される。すなわち、特別変動入賞装置39に備えられた大入賞口が所定の時間又は所定数の遊技球が入賞するまで大きく開き、この間遊技者は多くの遊技球を獲得することができるという特典が付与される。
第1始動入賞口36又は普通変動入賞装置37への遊技球の入賞が所定のタイミングでなされた場合(入賞検出時の大当り乱数値が小当り値である場合)には、特図変動表示ゲームの結果として表示図柄により特定結果態様(小当り結果態様)が導出され、小当り状態となる。これに対応して、表示装置41の表示態様は小当り結果態様となる。なお、本実施形態では、小当りの判定にも大当り乱数値が使用されるが、小当り値(小当り判定値)は、大当り値(大当り判定値)と異なる。
このとき、特別変動入賞装置39は、大入賞口ソレノイド39b(図3参照)への通電によって、大入賞口が所定の短時間だけ閉状態から開状態に変換される。
ここで、大当りと小当りとの違いについて説明する。
大当りとは条件装置の作動を伴う特別結果であり、小当りとは条件装置の作動を伴わない特定結果である。条件装置とは、特図変動表示ゲームで大当りが発生(大当り図柄の停止表示)した場合に作動するもので、条件装置が作動するとは、例えば大当り状態が発生して特別電動役物としての特別変動入賞装置39を連続して作動させるための特定のフラグがセットされることを意味する。条件装置が作動しないとは、例えば小当り抽選に当選した場合のように上述の特定のフラグがセットされないことを意味する。なお、「条件装置」は、上記のようなソフトウェア的にオンオフされるフラグのようなソフトウェア手段であっても良いし、電気的にオンオフされるスイッチのようなハードウェア手段であっても良い。また、「条件装置」は、その作動が電動役物の連続作動に必要条件とされる装置として、パチンコ遊技機の分野においては一般的に使用されている用語であり、本明細書においても同様の意味を有する用語として使用している。
具体的には、大当りの場合は、大当りフラグが設定されることにより特別変動入賞装置が開放されるのに対して、小当りの場合は、小当りフラグが設定されることにより特別変動入賞装置が開放される。
なお、特図1表示器51及び特図2表示器52は、別々の表示器として構成してもよいし同一の表示器として構成してもよいが、各特図変動表示ゲームが同時に実行されないように設定される。
表示装置41における飾り特図変動表示ゲームについては、特図1変動表示ゲームと特図2変動表示ゲームとを別々の表示装置や別々の表示領域で実行するようにしてもよいし、同一の表示装置や表示領域で実行するようにしてもよい。この場合、特図1変動表示ゲーム及び特図2変動表示ゲームに対応する飾り特図変動表示ゲームが同時に実行されないようにする。なお、特図2変動表示ゲームは、特図1変動表示ゲームよりも優先して実行されるようになっており、特図1変動表示ゲームと特図2変動表示ゲームの始動記憶があり、特図変動表示ゲームの実行が可能な状態になった場合は特図2変動表示ゲームが実行される。
なお、以下の説明において、特図1変動表示ゲームと特図2変動表示ゲームを区別しない場合は、単に特図変動表示ゲームと称する。
また、特に限定されるわけではないが、上記始動入賞口36内の始動口1スイッチ36a、普通変動入賞装置37内の始動口2スイッチ37a、ゲートスイッチ34a、入賞口スイッチ35a、カウントスイッチ(39a)には、磁気検出用のコイルを備え該コイルに金属が近接すると磁界が変化する現象を利用して遊技球を検出する非接触型の磁気近接センサ(以下、近接スイッチと称する)が使用されている。また、遊技機10のガラス枠15等に設けられたガラス枠開放検出スイッチ63や前面枠(遊技枠)12等に設けられた前面枠開放検出スイッチ64(本体枠開放検出スイッチ)には、機械的な接点を有するマイクロスイッチを用いることができる。
〔遊技制御装置〕
図3は、遊技機10の遊技制御系のブロック図である。遊技機10は遊技制御装置100(主基板)を備え、遊技制御装置100は、遊技を統括的に制御する主制御装置(主基板)であって、遊技用マイクロコンピュータ(以下、遊技用マイコンと称する)111を有するCPU部110と、入力ポートを有する入力部120と、出力ポートやドライバなどを有する出力部130、CPU部110と入力部120と出力部130との間を接続するデータバス140などからなる。
CPU部110は、アミューズメントチップ(IC)と呼ばれる遊技用マイコン(CPU)111と、水晶振動子のような発振子を備え、CPUの動作クロックやタイマ割込み、乱数生成回路の基準となるクロックを生成する発振回路(水晶発振器)113などを有する。遊技制御装置100及び該遊技制御装置100によって駆動されるソレノイドやモータなどの電子部品には、電源装置400で生成されたDC32V,DC12V,DC5Vなど所定のレベルの直流電圧が供給されて動作可能にされる。
電源装置400は、24Vの交流電源からDC32Vの直流電圧を生成するACDCコンバータやDC32Vの電圧からDC12V,DC5Vなどのより低いレベルの直流電圧を生成するDC−DCコンバータなどを有する通常電源部410と、遊技用マイコン111の内部のRAMに対して停電時に電源電圧を供給するバックアップ電源部420と、停電監視回路を有し、遊技制御装置100に停電の発生、回復を知らせる停電監視信号やリセット信号などの制御信号を生成して出力する制御信号生成部430などを備える。
本実施形態では、電源装置400は、遊技制御装置100と別個に構成されているが、バックアップ電源部420及び制御信号生成部430は、別個の基板上あるいは遊技制御装置100と一体、すなわち、主基板上に設けるように構成してもよい。遊技盤30及び遊技制御装置100は機種変更の際に交換の対象となるので、実施例のように、電源装置400若しくは主基板とは別の基板にバックアップ電源部420及び制御信号生成部430を設けることにより、交換の対象から外しコストダウンを図ることができる。
バックアップ電源部420は、電解コンデンサのような大容量のコンデンサ1つで構成することができる。バックアップ電源は、遊技制御装置100の遊技用マイコン111(特に内蔵RAM)に供給され、停電中あるいは電源遮断後もRAMに記憶されたデータが保持されるようになっている。制御信号生成部430は、例えば通常電源部410で生成された32Vの電圧を監視してそれが例えば17V以下に下がると停電発生を検出して停電監視信号を変化させるとともに、所定時間後にリセット信号を出力する。また、電源投入時や停電回復時にもその時点から所定時間経過後にリセット信号を出力する。
また、遊技制御装置100には初期化スイッチ112が設けられている。初期化スイッチ112が操作されると初期化スイッチ信号が生成され、これに基づき遊技用マイコン111内のRAM111c及び払出制御装置200内のRAMに記憶されている情報を強制的に初期化する処理が行われる。特に限定されるわけではないが初期化スイッチ信号は電源投入時に読み込まれ、停電監視信号は遊技用マイコン111が実行するメインプログラムのメインループの中で繰り返し読み込まれる。リセット信号は強制割込み信号の一種であり、制御システム全体をリセットさせる。
遊技用マイコン111は、CPU(中央処理ユニット:マイクロプロセッサ)111a、読出し専用のROM(リードオンリメモリ)111b及び随時読出し書込み可能なRAM(ランダムアクセスメモリ)111cを備える。
ROM111bは、遊技制御のための不変の情報(プログラム、固定データ、各種乱数の判定値等)を不揮発的に記憶し、RAM111cは、遊技制御時にCPU111aの作業領域や各種信号や乱数値の記憶領域として利用される。ROM111b又はRAM111cとして、EEPROMのような電気的に書換え可能な不揮発性メモリを用いてもよい。
また、ROM111bは、例えば、特図変動表示ゲームの実行時間、演出内容、リーチ状態の発生の有無などを規定する変動パターン(変動態様)を決定するための変動パターンテーブルを記憶している。変動パターンテーブルとは、始動記憶として記憶されている変動パターン乱数1〜3をCPU111aが参照して変動パターンを決定するためのテーブルである。また、変動パターンテーブルには、結果がはずれとなる場合に選択されるはずれ変動パターンテーブル、結果が大当りとなる場合に選択される大当り変動パターンテーブル等が含まれる。さらに、これらのパターンテーブルには、リーチ状態となった後の変動パターンである後半変動パターンを決定するためのテーブル(後半変動グループテーブルや後半変動パターン選択テーブル等)、リーチ状態となる前の変動パターンである前半変動パターンを決定するためのテーブル(前半変動グループテーブルや前半変動パターン選択テーブル等)が含まれている。
ここでリーチ(リーチ状態)とは、表示状態が変化可能な表示装置を有し、該表示装置が時期を異ならせて複数の表示結果を導出表示し、該複数の表示結果が予め定められた特別結果態様となった場合に、遊技状態が遊技者にとって有利な遊技状態(特別遊技状態)となる遊技機10において、複数の表示結果の一部がまだ導出表示されていない段階で、既に導出表示されている表示結果が特別結果態様となる条件を満たしている表示状態をいう。また、別の表現をすれば、リーチ状態とは、表示装置の変動表示制御が進行して表示結果が導出表示される前段階にまで達した時点でも、特別結果態様となる表示条件からはずれていない表示態様をいう。そして、例えば、特別結果態様が揃った状態を維持しながら複数の変動表示領域による変動表示を行う状態(いわゆる全回転リーチ)もリーチ状態に含まれる。また、リーチ状態とは、表示装置の表示制御が進行して表示結果が導出表示される前段階にまで達した時点での表示状態であって、表示結果が導出表示される以前に決定されている複数の変動表示領域の表示結果の少なくとも一部が特別結果態様となる条件を満たしている場合の表示状態をいう。
よって、例えば、特図変動表示ゲームに対応して表示装置に表示される飾り特図変動表示ゲームが、表示装置における左、中、右の変動表示領域の各々で所定時間複数の識別情報を変動表示した後、左、右、中の順で変動表示を停止して結果態様を表示するものである場合、左、右の変動表示領域で、特別結果態様となる条件を満たした状態(例えば、同一の識別情報)で変動表示が停止した状態がリーチ状態となる。他に、すべての変動表示領域の変動表示を一旦停止した時点で、左、中、右のうちいずれか二つの変動表示領域で特別結果態様となる条件を満たした状態(例えば、同一の識別情報となった状態、ただし特別結果態様は除く)をリーチ状態とし、リーチ状態から残りの一つの変動表示領域を変動表示するようにしてもよい。
そして、リーチ状態には複数のリーチ演出が含まれ、特別結果態様が導出される可能性が異なる(期待値が異なる)リーチ演出の系統として、ノーマルリーチ(Nリーチ)、スペシャル1リーチ(SP1リーチ)、スペシャル2リーチ(SP2リーチ)、スペシャル3リーチ(SP3リーチ)、プレミアリーチが設定されている。なお、期待値は、リーチなし<ノーマルリーチ<スペシャル1リーチ<スペシャル2リーチ<スペシャル3リーチ<プレミアリーチの順に高くなるようになっている。また、リーチ状態は、少なくとも特図変動表示ゲームで特別結果態様が導出される場合(大当りとなる場合)における変動表示態様に含まれるようになっている。すなわち、特図変動表示ゲームで特別結果態様が導出されないと判定する場合(はずれとなる場合)における変動表示態様に含まれることもある。よって、リーチ状態が発生した状態は、リーチ状態が発生しない場合と比較して大当りとなる可能性の高い状態である。
CPU111aは、ROM111b内の遊技制御用プログラムを実行して、払出制御装置200や演出制御装置300に対する制御信号(コマンド)を生成したりソレノイドや表示装置の駆動信号を生成して出力して遊技機10全体の制御を行う。また、図示しないが、遊技用マイコン111は、特図変動表示ゲームの大当りを判定するための大当り乱数や大当りの図柄を決定するための大当り図柄乱数、小当りの図柄を決定するための小当り図柄乱数、特図変動表示ゲームでの変動パターン(各種リーチやリーチなしの変動表示における変動表示ゲームの実行時間等を含む)を決定するための変動パターン乱数等を生成するための乱数生成回路と、発振回路113からの発振信号(原クロック信号)に基づいてCPU111aに対する所定周期(例えば、4msec(ミリ秒))のタイマ割込み信号や乱数生成回路の更新タイミングを与えるクロックを生成するクロックジェネレータを備えている。
また、CPU111aは、特図変動表示ゲームに関する処理において、ROM111bに記憶されている複数の変動パターンテーブルの中から、いずれか一の変動パターンテーブルを取得する。具体的には、CPU111aは、特図変動表示ゲームの遊技結果(大当りあるいははずれ)や、現在の遊技状態としての特図変動表示ゲームの確率状態(通常確率状態あるいは高確率状態)、始動記憶数などに基づいて、複数の変動パターンテーブルの中から、いずれか一の変動パターンテーブルを選択して取得する。ここで、CPU111aは、特図変動表示ゲームを実行する場合に、ROM111bに記憶された複数の変動パターンテーブルのうち、いずれか一の変動パターンテーブルを取得する変動振り分け情報取得手段をなす。
払出制御装置200は、CPU、ROM、RAM、入力インタフェース、出力インタフェース等を備え、遊技制御装置100からの賞球払出し指令(コマンドやデータ)に従って、払出ユニットの払出モータ91を駆動させ、賞球を払い出させるための制御を行う。また、払出制御装置200は、カードユニット600からの貸球要求信号に基づいて払出ユニットの払出モータ91を駆動させ、貸球を払い出させるための制御を行う。
遊技用マイコン111の入力部120には、遊技機に対する電波の発射を検出する電波センサ62(盤電波センサ)、普図始動ゲート34のゲートスイッチ34a、第1始動入賞口36内の始動口1スイッチ36a、第2始動入賞口37内の始動口2スイッチ37a、入賞口スイッチ35a、特別変動入賞装置39の大入賞口スイッチ39aに接続され、これらのスイッチから供給されるハイレベルが11Vでロウレベルが7Vのような負論理の信号が入力され、0V−5Vの正論理の信号に変換するインタフェースチップ(近接I/F)121が設けられている。
近接I/F121の出力は、第2入力ポート123又は第3入力ポート124に供給されデータバス140を介して遊技用マイコン111に読み込まれる。なお、近接I/F121の出力のうち、ゲートスイッチ34a、始動口1スイッチ36a、始動口2スイッチ37a、入賞口スイッチ35a、大入賞口スイッチ39aの検出信号は第3入力ポート124に入力される。
また、近接I/F121の出力のうち、電波センサ62の検出信号及びセンサやスイッチの異常を検出した際に出力される異常検知信号は第2入力ポート123に入力される。
また、第2入力ポート123には、遊技機10の前面枠12等に設けられた不正検出用の磁気センサスイッチ61の検出信号、払出制御装置200から出力される枠電波不正信号、払出ビジー信号が入力される。なお、振動を検出する振動センサスイッチを遊技機に設け、検出信号が第2入力ポート123に入力されるようにしてもよい。枠電波不正信号は前面枠12(本体枠)に設けられた枠電波センサが電波を検出することに基づき出力される信号であり、払出ビジー信号は払出制御装置200がコマンドを受付可能な状態か否かを示す信号である。
また、近接I/F121の出力のうち、第3入力ポート124への出力は、遊技制御装置100から中継基板70を介して図示しない試射試験装置へも供給されるようになっている。さらに、近接I/F121の出力のうち始動口1スイッチ36aと始動口2スイッチ37aの検出信号は、第3入力ポート124の他、遊技用マイコン111に入力されるように構成されている。
前述のように近接I/F121は、信号のレベル変換機能を有する。このようなレベル変換機能を可能にするため、近接I/F121には、電源装置400から通常のICの動作に必要な例えば5Vのような電圧の他に、12Vの電圧が供給されるようになっている。
第3入力ポート124が保持しているデータは、遊技用マイコン111が第3入力ポート124に割り当てられているアドレスをデコードすることによってイネーブル信号CE2をアサート(有効レベルに変化)することよって、読み出すことができる。第2入力ポート123や後述の第1入力ポート122も同様である。
また、入力部120には、遊技機10のガラス枠15等に設けられたガラス枠開放検出スイッチ63、前面枠12等に設けられた前面枠開放検出スイッチ64からの信号、払出異常を示すステータス信号、払出前の遊技球の不足を示すシュート球切れスイッチ信号、オーバーフローを示すオーバーフロースイッチ信号、操作ハンドル24に設けられたタッチスイッチの入力に基づくタッチスイッチ信号を取り込んでデータバス140を介して遊技用マイコン111に供給する第1入力ポート122が設けられている。オーバーフロースイッチ信号は、下皿23に遊技球が所定量以上貯留されていること(満杯になったこと)を検出したときに出力される信号である。
また、入力部120には、電源装置400からの停電監視信号やリセット信号などの信号を遊技用マイコン111等に入力するためのシュミットバッファ125が設けられており、シュミットバッファ125はこれらの入力信号からノイズを除去する機能を有する。電源装置400からの停電監視信号や、初期化スイッチ112からの初期化スイッチ信号は、一旦第1入力ポート122に入力され、データバス140を介して遊技用マイコン111に取り込まれる。つまり、前述の各種スイッチからの信号と同等の信号として扱われる。遊技用マイコン111に設けられている外部からの信号を受ける端子の数には制約があるためである。
一方、シュミットバッファ125によりノイズ除去されたリセット信号RSTは、遊技用マイコン111に設けられているリセット端子に直接入力されるとともに、出力部130の各ポートに供給される。また、リセット信号RSTは出力部130を介さずに直接中継基板70に出力することで、試射試験装置に出力するために中継基板70のポート(図示省略)に保持される試射試験信号をオフするように構成されている。
また、リセット信号RSTを中継基板70を介して試射試験装置に出力可能に構成するようにしてもよい。なお、リセット信号RSTは入力部120の各ポート122,123,124には供給されない。リセット信号RSTが入る直前に遊技用マイコン111によって出力部130の各ポートに設定されたデータはシステムの誤動作を防止するためリセットする必要があるが、リセット信号RSTが入る直前に入力部120の各ポートから遊技用マイコン111が読み込んだデータは、遊技用マイコン111のリセットによって廃棄されるためである。
出力部130には、遊技用マイコン111から演出制御装置300への通信経路及び遊技用マイコン111から払出制御装置200への通信経路に配されるシュミットバッファ132が設けられている。遊技制御装置100から演出制御装置300及び払出制御装置200へは、シリアル通信でデータが送信される。なお、演出制御装置300の側から遊技制御装置100へ信号を入力できないようにした片方向通信とされている。
さらに、出力部130には、データバス140に接続され図示しない認定機関の試射試験装置へ変動表示ゲームの特図図柄情報を知らせるデータや大当りの確率状態を示す信号などを中継基板70を介して出力するバッファ133が実装可能に構成されている。バッファ133は遊技店に設置される実機(量産販売品)としてのパチンコ遊技機の遊技制御装置(主基板)には実装されない部品である。なお、前記近接I/F121から出力される始動口スイッチなど加工の必要のないスイッチの検出信号は、バッファ133を通さずに中継基板70を介して試射試験装置に供給される。
一方、磁気センサスイッチ61や電波センサ62のようにそのままでは試射試験装置に供給できない検出信号は、一旦遊技用マイコン111に取り込まれて他の信号若しくは情報に加工されて、例えば遊技機が遊技制御できない状態であることを示すエラー信号としてデータバス140からバッファ133、中継基板70を介して試射試験装置に供給される。
なお、中継基板70には、バッファ133から出力された信号を取り込んで試射試験装置に供給するポートや、バッファを介さないスイッチの検出信号の信号線を中継して伝達するコネクタなどが設けられている。中継基板70上のポートには、遊技用マイコン111から出力されるチップイネーブル信号CEも供給され、該信号CEにより選択制御されたポートの信号が試射試験装置に供給されるようになっている。
また、出力部130には、データバス140に接続され普通変動入賞装置37を開放させるソレノイド(普電ソレノイド)37c、特別変動入賞装置39を開放させるソレノイド(大入賞口ソレノイド)39bの開閉データを出力するための第2出力ポート134が設けられている。
また、出力部130には、一括表示装置50に表示する内容に応じてLEDのアノード端子が接続されているセグメント線のオン/オフデータを出力するための第3出力ポート135、一括表示装置50のLEDのカソード端子が接続されているデジット線のオン/オフデータを出力するための第4出力ポート136が設けられている。
また、出力部130には、大当り情報など遊技機10に関する情報を外部情報端子71に出力するための第5出力ポート137が設けられている。外部情報端子71にはフォトリレーが備えられ、例えば遊技店に設置された外部装置(情報収集端末や遊技場内部管理装置(ホールコンピュータ)など)に接続可能であり、遊技機10に関する情報を外部装置に供給することができるようになっている。また、第5出力ポート137からはシュミットバッファ132を介して払出制御装置200に発射許可信号も出力される。
さらに、出力部130には、第2出力ポート134から出力される普電ソレノイド37cや大入賞口ソレノイド39bの開閉データ信号を受けてソレノイド駆動信号を生成し出力する第1ドライバ(駆動回路)138a、第3出力ポート135から出力される一括表示装置50の電流供給側のセグメント線のオン/オフ駆動信号を出力する第2ドライバ138b、第4出力ポート136から出力される一括表示装置50の電流引き込み側のデジット線のオン/オフ駆動信号を出力する第3ドライバ138c、第5出力ポート137から管理装置等の外部装置に供給する外部情報信号を外部情報端子71に出力する第4ドライバ138dが設けられている。
第1ドライバ138aには、32Vで動作するソレノイドを駆動できるようにするため、電源電圧としてDC32Vが電源装置400から供給される。また、一括表示装置50のセグメント線を駆動する第2ドライバ138bには、DC12Vが供給される。デジット線を駆動する第3ドライバ138cは、表示データに応じたデジット線を電流で引き抜くためのものであるため、電源電圧は12V又は5Vのいずれであってもよい。
12Vを出力する第2ドライバ138bによりセグメント線を介してLEDのアノード端子に電流を流し込み、接地電位を出力する第3ドライバ138cによりカソード端子よりセグメント線を介して電流を引き抜くことで、ダイナミック駆動方式で順次選択されたLEDに電源電圧が流れて点灯される。外部情報信号を外部情報端子71に出力する第4ドライバ138dは、外部情報信号に12Vのレベルを与えるため、DC12Vが供給される。なお、バッファ133や第2出力ポート134、第1ドライバ138a等は、遊技制御装置100の出力部130、すなわち、主基板ではなく、中継基板70側に設けるようにしてもよい。
さらに、出力部130には、外部の検査装置250へ各遊技機の識別コードやプログラムなどの情報を送信するためのフォトカプラ139が設けられている。フォトカプラ139は、遊技用マイコン111が検査装置250との間でシリアル通信によってデータの送受信を行えるように双方通信可能に構成されている。なお、かかるデータの送受信は、通常の汎用マイクロプロセッサと同様に遊技用マイコン111が有するシリアル通信端子を利用して行われるため、入力ポート122,123,124のようなポートは設けられていない。
〔演出制御装置〕
次に、図4を用いて、演出制御装置300(サブ基板)の構成について説明する。図4は、遊技機10の演出制御系のブロック図である。
演出制御装置300は、遊技用マイコン111と同様にアミューズメントチップ(IC)からなる主制御用マイコン(CPU)311と、主制御用マイコン311からのコマンドやデータに従って表示装置41への映像表示のための画像処理を行うグラフィックプロセッサとしてのVDP(Video Display Processor)312と、各種のメロディや効果音などをスピーカ19から再生させるため音の出力を制御する音源LSI314を備えている。
主制御用マイコン311には、CPUが実行するプログラムや各種データを格納したPROM(プログラマブルリードオンリメモリ)からなるプログラムROM321、作業領域を提供するRAM322、停電時に電力が供給されなくとも記憶内容を保持可能なFeRAM323、現在の日時(年月日や曜日、時刻など)を示す情報を生成する計時手段をなすRTC(リアルタイムクロック)338が接続されている。なお、主制御用マイコン311の内部にも作業領域を提供するRAMが設けられている。
また、主制御用マイコン311にはWDT(ウォッチドッグ・タイマ)回路324が接続されている。主制御用マイコン311は、遊技用マイコン111からのコマンドを解析し、演出内容を決定してVDP312に出力映像の内容を指示したり、音源LSI314への再生音の指示、装飾ランプの点灯、モータやソレノイドの駆動制御、演出時間の管理などの処理を実行する。
VDP312には、作業領域を提供するRAM312aや、画像を拡大、縮小処理するためのスケーラ312bが設けられている。また、VDP312にはキャラクタ画像や映像データが記憶された画像ROM325や、画像ROM325から読み出されたキャラクタなどの画像データを展開したり加工したりするのに使用される超高速なVRAM(ビデオRAM)326が接続されている。
特に限定されるわけではないが、主制御用マイコン311とVDP312との間は、パラレル方式でデータの送受信が行われるように構成されている。パラレル方式でデータを送受信することで、シリアルの場合よりも短時間にコマンドやデータを送信することができる。
VDP312から主制御用マイコン311へは、表示装置41の映像とガラス枠15や遊技盤30に設けられている装飾ランプの点灯を同期させるための垂直同期信号VSYNC、データの送信タイミングを与える同期信号STSが入力される。なお、VDP312から主制御用マイコン311へは、VRAMへの描画の終了等処理状況を知らせるため割込み信号INT0〜n及び主制御用マイコン311からのコマンドやデータの受信待ちの状態にあることを知らせるためのウェイト信号WAITなども入力される。
演出制御装置300には、LVDS(小振幅信号伝送)方式で表示装置41に送信する映像信号を生成する信号変換回路313が設けられている。VDP312から信号変換回路313へは、映像データ、水平同期信号HSYNC及び垂直同期信号VSYNCが入力されるようになっており、VDP312で生成された映像は、信号変換回路313を介して表示装置41に表示される。
音源LSI314には音声データが記憶された音ROM327が接続されている。主制御用マイコン311と音源LSI314は、アドレス/データバス340を介して接続されている。また、音源LSI314から主制御用マイコン311へは割込み信号INTが入力されるようになっている。演出制御装置に300には、ガラス枠15に設けられた上スピーカ19a及び前面枠12に設けられた下スピーカ19bを駆動するオーディオパワーアンプなどからなるアンプ回路337が設けられており、音源LSI314で生成された音声はアンプ回路337を介して上スピーカ19a及び下スピーカ19bから出力される。
また、演出制御装置300には、遊技制御装置100から送信されるコマンドを受信するインタフェースチップ(コマンドI/F)331が設けられている。コマンドI/F331を介して、遊技制御装置100から演出制御装置300に送信された飾り特図保留数コマンド、飾り特図コマンド、変動コマンド、停止情報コマンド等を、演出制御指令信号(演出コマンド)として受信する。遊技制御装置100の遊技用マイコン111はDC5Vで動作し、演出制御装置300の主制御用マイコン311はDC3.3Vで動作するため、コマンドI/F331には信号のレベル変換の機能が設けられている。
また、演出制御装置300には、遊技盤30(センターケース40を含む)に設けられているLED(発光ダイオード)を有する盤装飾装置46を駆動制御する盤装飾LED制御回路332、ガラス枠15に設けられているLED(発光ダイオード)を有する枠装飾装置(例えば枠装飾装置18等)を駆動制御する枠装飾LED制御回路333、遊技盤30(センターケース40を含む)に設けられている盤演出装置44(例えば表示装置41における演出表示と協働して演出効果を高める可動役物等)を駆動制御する盤演出可動体制御回路334が設けられている。なお、盤装飾装置46には、前述のランプ表示装置80が含まれてよい。
ランプやモータ及びソレノイドなどを駆動制御するこれらの制御回路332〜334は、アドレス/データバス340を介して主制御用マイコン311と接続されている。なお、ガラス枠15に設けられているモータ等の枠演出装置を駆動制御する枠演出可動体制御回路を備えていてもよい。
さらに、演出制御装置300には、ガラス枠15に設けられた演出ボタン25に内蔵されている演出ボタンスイッチ25a、演出ボタン25の表面に設けられているタッチパネル25b、盤演出装置44内のモータの初期位置等を検出する演出役物スイッチ47(演出モータスイッチ)のオン/オフ状態を検出して主制御用マイコン311に検出信号を入力する機能や、演出制御装置300に設けられた音量調節スイッチ335の状態を検出して主制御用マイコン311に検出信号を入力するスイッチ入力回路336が設けられている。
電源装置400の通常電源部410は、前述のような構成を有する演出制御装置300やそれによって制御される電子部品に対して所望のレベルの直流電圧を供給するため、モータやソレノイドを駆動するためのDC32V、液晶パネルからなる表示装置41、モータやLEDを駆動するためのDC12V、コマンドI/F331の電源電圧となるDC5Vの他に、モータやLED、スピーカを駆動するためのDC15Vの電圧を生成するように構成されている。
さらに、主制御用マイコン311として、3.3Vあるいは1.2Vのような低電圧で動作するLSIを使用する場合には、DC5Vに基づいてDC3.3VやDC1.2Vを生成するためのDC−DCコンバータが演出制御装置300に設けられる。なお、DC−DCコンバータは通常電源部410に設けるようにしてもよい。
電源装置400の制御信号生成部430により生成されたリセット信号は、主制御用マイコン311に供給され、当該デバイスをリセット状態にする。また、主制御用マイコン311から出力される形で、VDP312(VDPRESET信号)、音源LSI314、スピーカを駆動するアンプ回路337(SNDRESET信号)、ランプやモータなどを駆動制御する制御回路332〜334(IORESET信号)に供給され、これらをリセット状態にする。また、演出制御装置300には遊技機10の各所を冷却する冷却FAN45が接続され、演出制御装置300の電源が投入された状態では冷却FAN45が駆動するようにされている。
次に、これらの制御回路において行われる遊技制御について説明する。遊技制御装置100の遊技用マイコン111のCPU111aでは、普図始動ゲート34に備えられたゲートスイッチ34aからの遊技球の検出信号の入力に基づき、普図の当り判定用乱数値を抽出してROM111bに記憶されている判定値と比較し、普図変動表示ゲームの当り外れを判定する。
そして、普図表示器に、識別図柄を所定時間変動表示した後、停止表示する普図変動表示ゲームを表示する。普図変動表示ゲームの結果が当りの場合は、普図表示器に特別の結果態様を表示するとともに、普電ソレノイド37cを動作させ、普通変動入賞装置37の可動部材37bを所定時間(例えば、0.3秒間)前述のように開放する制御を行う。すなわち、遊技制御装置100が、変換部材(可動部材37b)の変換制御を行う変換制御実行手段をなす。なお、普図変動表示ゲームの結果がはずれの場合は、普図表示器にはずれの結果態様を表示する制御を行う。
また、始動入賞口36に備えられた始動口1スイッチ36aからの遊技球の検出信号の入力に基づき始動入賞(始動記憶)を記憶し、始動記憶に基づき、特図1変動表示ゲームの大当り判定用乱数値を抽出してROM111bに記憶されている判定値と比較し、特図1変動表示ゲームの当り外れを判定する。
また、普通変動入賞装置37に備えられた始動口2スイッチ37aからの遊技球の検出信号の入力に基づき始動記憶を記憶し、始動記憶に基づき、特図2変動表示ゲームの大当り判定用乱数値を抽出してROM111bに記憶されている判定値と比較し、特図2変動表示ゲームの当り外れを判定する。
そして、遊技制御装置100のCPU111aは、特図1変動表示ゲームや特図2変動表示ゲームの判定結果を含む制御信号(演出制御コマンド)を、演出制御装置300に出力する。そして、特図1表示器51や特図2表示器52に、識別図柄を所定時間変動表示した後、停止表示する特図変動表示ゲームを表示する。すなわち、遊技制御装置100が、遊技領域32を流下する遊技球の始動入賞領域(第1始動入賞口36、普通変動入賞装置37)への入賞に基づき変動表示ゲームの進行制御を行う遊技制御手段をなす。
また、演出制御装置300では、遊技制御装置100からの制御信号に基づき、表示装置41で特図変動表示ゲームに対応した飾り特図変動表示ゲームを表示する。さらに、演出制御装置300では、遊技制御装置100からの制御信号に基づき、演出状態の設定や、スピーカ19a,19bからの音の出力、各種LEDの発光を制御する処理等を行う。すなわち、演出制御装置300が、遊技(変動表示ゲーム等)に関する演出を制御する演出制御手段をなす。
そして、遊技制御装置100のCPU111aは、特図変動表示ゲームの結果が当りの場合は、特図1表示器51や特図2表示器52に特別結果態様を表示するとともに、特別遊技状態を発生させる。特別遊技状態を発生させる処理においては、CPU111aは、例えば、大入賞口ソレノイド39bにより特別変動入賞装置39の開閉扉39cを開放させ、大入賞口内への遊技球の流入を可能とする制御を行う。
そして、大入賞口に所定個数(例えば、10個)の遊技球が入賞するか、大入賞口の開放から所定の開放可能時間(例えば、27秒又は0.05秒)が経過するかのいずれかの条件が達成されるまで大入賞口を開放することを1ラウンド(R)とし、これを所定ラウンド回数(例えば、15回、11回又は2回)継続する(繰り返す)制御(サイクル遊技)を行う。すなわち、遊技制御装置100が、停止結果態様が特別結果態様となった場合に、大入賞口を開閉する制御を行う大入賞口開閉制御手段をなす。また、特図変動表示ゲームの結果がはずれの場合は、特図1表示器51や特図2表示器52にはずれの結果態様を表示する制御を行う。
また、遊技制御装置100は、特図変動表示ゲームの結果態様に基づき、特別遊技状態の終了後に、遊技状態として高確率状態を発生可能となっている。高確率状態(確変状態)は、特図変動表示ゲームにて当り結果となる確率が、通常確率状態と比較して高い状態である。また、特図1変動表示ゲーム及び特図2変動表示ゲームのどちらの特図変動表示ゲームの結果態様に基づき高確率状態となっても、特図1変動表示ゲーム及び特図2変動表示ゲームの両方が高確率状態となる。
また、遊技制御装置100は、特図変動表示ゲームの結果態様に基づき、特別遊技状態の終了後に、遊技状態として時短状態(特定遊技状態)を発生可能となっている。時短状態においては、普図変動表示ゲーム及び普通変動入賞装置37を時短動作状態とする制御を行い、普通変動入賞装置37が通常動作状態である場合よりも、単位時間当りの普通変動入賞装置37の開放時間が実質的に多くなるように制御するため、普電サポート状態となる。なお、潜伏確変状態を除く高確率状態(通常の確変状態)でも、重複して時短状態にして普電サポートを実行する。
例えば、時短状態においては、前述の普図変動表示ゲームの実行時間(普図変動時間)を通常の第1変動表示時間よりも短い第2変動表示時間にする時間短縮変動が可能である(例えば、10000msecが1000msec)。なお、時短状態においては、特図変動表示ゲームの実行時間(特図変動時間)も通常より短縮され、特図変動表示ゲームの時間短縮変動も実行する。
また、時短状態においては、普図変動表示ゲームの結果を表示する普図停止時間を第1停止時間(例えば1604msec)よりも短い第2停止時間(例えば704msec)となるように制御することが可能である。
また、時短状態においては、普図変動表示ゲームが当り結果となって普通変動入賞装置37が開放される場合に、開放時間(普電開放時間)が通常状態の第1開放時間(例えば100msec)よりも長い第2開放時間(例えば1352msec)となるように制御することが可能である。
また、時短状態においては、普図変動表示ゲームの1回の当り結果に対して、普通変動入賞装置37の開放回数(普電開放回数)を第1開放回数(例えば2回)よりも多い回数(例えば、4回)の第2開放回数に設定することが可能である。また、時短状態においては、普図変動表示ゲームの当り結果となる確率(普図確率)を通常動作状態である場合の通常確率(低確率)よりも高い高確率とすることが可能である。
時短状態においては、普図変動時間、普図停止時間、普電開放回数、普電開放時間、普図確率のいずれか一つ又は複数を変化させることで普通変動入賞装置37を開状態に状態変換する時間を通常よりも延長するようにする。これにより、時短状態では、通常遊技状態よりも普通変動入賞装置37への入賞が容易化して、単位時間当たりの特図変動表示ゲームの実行回数が通常遊技状態よりも増加可能である。また、変化させるものが異なる複数種類の時短状態を設定することも可能である。また、通常動作状態において可動部材37bを開放しないように設定(普図確率が0)してもよい。また、当りとなった場合に第1開放態様と第2開放態様のいずれかを選択するようにしてもよい。この場合、第1開放態様と第2開放態様の選択確率を異ならせてもよい。また、高確率状態と時短状態は、それぞれ独立して発生可能であり、両方を同時に発生することも可能であるし一方のみを発生させることも可能である。
[遊技制御装置の制御]
以下、このような遊技を行う遊技機の制御について説明する。まず、上記遊技制御装置100の遊技用マイクロコンピュータ(遊技用マイコン)111によって実行される制御について説明する。遊技用マイコン111による制御処理は、主に図5A及び図5Bに示すメイン処理と、所定時間周期(例えば4msec)で行われる図9に示すタイマ割込み処理とからなる。
〔メイン処理(遊技制御装置)〕
まず、メイン処理について説明する。図5A及び図5Bは、遊技制御装置100によるメイン処理の手順を示すフローチャートである。メイン処理は、電源が投入されることで開始される。なお、遊技制御装置100が実行する処理のフローチャートにおいて、ステップの符号(番号)は「A****」と表されている。
図5Aに示すように、遊技制御装置100は、メイン処理を開始すると、まず、割込みを禁止する処理を実行する(A1001)。さらに、割込み発生時にレジスタ等の値を退避する領域の先頭アドレスであるスタックポインタを設定するスタックポインタ設定処理を実行する(A1002)。
続いて、使用するレジスタバンクとしてレジスタバンク0を指定し(A1003)、所定のレジスタにRAM先頭アドレスの上位アドレスをセットする(A1004)。例えば、RAMのアドレスが0000h〜01FFhの範囲である場合に、上位アドレスとして00hをセットする。
次に、遊技制御装置100は、発射禁止の信号を出力して発射許可信号を禁止状態に設定する(A1005)。発射許可信号は遊技制御装置100と払出制御装置200の少なくとも一方が発射禁止の信号を出力している場合に禁止状態に設定され、遊技球の発射が禁止されるようになっている。その後、遊技制御装置100は、入力ポート1(第1入力ポート122)の状態を読み込む(A1006)。
さらに、遊技制御装置100は、電源ディレイタイマを設定する(A1007)。電源ディレイタイマに所定の初期値を設定することにより、主制御手段をなす遊技制御装置100からの指示に従い種々の制御を行う従制御手段(例えば、払出制御装置200や演出制御装置300)のプログラムが正常に起動するまで待機するための待機時間(例えば3秒)が設定される。これにより、電源投入の際に仮に遊技制御装置100が先に立ち上がって従制御装置(例えば払出制御装置200や演出制御装置300)が立ち上がる前にコマンドを従制御装置に送ってしまい、従制御装置がコマンドを取りこぼすことを回避することができる。すなわち、遊技制御装置100が、電源投入時において、主制御手段(遊技制御装置100)の起動を遅らせて従制御装置(払出制御装置200、演出制御装置300等)の起動を待つための所定の待機時間を設定する待機手段をなす。
また、電源ディレイタイマの計時は、RAMの正当性判定(チェックサム算出)の対象とならない記憶領域(正当性判定対象外のRAM領域又はレジスタ等)を用いて行われる。これにより、RAM領域のチェックサム等のチェックデータを算出する際に、一部のRAM領域を除外して算出する必要がないため電源投入時の制御が複雑になることを防止することができる。
なお、第1入力ポート122には初期化スイッチ信号が入力されるようになっており、待機時間の開始前に第1入力ポート122の状態を読み込むことで、初期化スイッチ112の操作を確実に検出できる。すなわち、待機時間の経過後に初期化スイッチ112の状態を読み込むようにすると、待機時間の経過を待ってから初期化スイッチ112を操作したり、電源投入から待機時間の経過まで初期化スイッチ112を操作し続けたりする必要がある。しかし、待機時間の開始前に状態を読み込むことで、このような煩わしい操作を行わなくても電源投入後すぐに操作を行うことで検出されるようになり、電源投入時に行った初期化の操作が受け付けられないような事態を防止できる。
電源ディレイタイマを設定すると(A1007)、遊技制御装置100は、待機時間の計時と、待機時間中における停電の発生を監視する処理とを実行する(A1008からA1012)。
停電監視処理が開始されると、遊技制御装置100は、まず、電源装置400から入力されている停電監視信号をポート及びデータバスを介して読み込んでチェックする回数(例えば2回)を設定し(A1008)、停電監視信号がオンである否かを判定する(A1009)。
遊技制御装置100は、停電監視信号がオンである場合には(A1009の結果が「Y」)、ステップA1008の処理で設定したチェック回数分停電監視信号のオン状態が継続しているか否かを判定する(A1010)。そして、チェック回数分停電監視信号のオン状態が継続していない場合には(A1010の結果が「N」)、ステップA1009の停電監視信号がオンであるか否かを判定する処理に戻る。
また、遊技制御装置100は、チェック回数分停電監視信号のオン状態が継続している場合(A1010の結果が「Y」)、すなわち、停電が発生していると判定した場合には、遊技機の電源が遮断されるまで待機する。このように、所定期間に亘り停電監視信号を受信し続けた場合に停電が発生したと判定することで、ノイズなどにより停電を誤検知することを防止でき、電源投入時における不具合に適切に対処することができる。
すなわち、遊技制御装置100が、所定の待機時間において停電の発生を監視する停電監視手段をなす。これにより、主制御手段をなす遊技制御装置100の起動を遅らせている期間において発生した停電に対応することが可能となり、電源投入時における不具合に適切に対処することができる。なお、待機時間の終了まではRAMへのアクセスが許可されておらず、前回の電源遮断時の記憶内容が保持されたままとなっているため、ここでの停電発生時にはバックアップの処理等は行う必要がない。したがって、待機時間中に停電が発生してもRAMのバックアップを取る必要がなく、制御の負担を軽減することができる。
一方、遊技制御装置100は、停電監視信号がオンでない場合(A1009の結果が「N」)、すなわち、停電が発生していない場合には、電源投入ディレイタイマを−1更新し(A1011)、タイマの値が0であるか否かを判定する(A1012)。タイマの値が0でない場合(A1012の結果が「N」)、すなわち、待機時間が終了していない場合には、ステップA1008の停電監視信号のチェック回数を設定する処理に戻る。
また、遊技制御装置100は、タイマの値が0である場合(A1012の結果が「Y」)、すなわち、待機時間が終了した場合には、RAMやEEPROM等の読出し書込み可能なRWM(リードライトメモリ)のアクセスを許可し(A1013)、全出力ポートにオフデータを出力(出力が無い状態に設定)する(A1014)。
次に、遊技制御装置100は、シリアルポート(遊技用マイコン111に予め搭載されているポートで、本実施形態では、演出制御装置300や払出制御装置200との通信に使用)を設定する(A1015)。さらに、先に読み込んだ第1入力ポート122の状態から初期化スイッチがオンにされたか否かを判定する(A1016)。
遊技制御装置100は、初期化スイッチがオフである場合には(A1016の結果が「N」)、RWM内の停電検査領域1の値が正常な停電検査領域チェックデータであるか否かを判定する(A1017)。そして、正常であれば(A1017の結果が「Y」)、RWM内の停電検査領域2の値が正常な停電検査領域チェックデータであるか否かを判定する(A1018)。
さらに、遊技制御装置100は、停電検査領域2の値が正常であれば(A1018の結果が「Y」)、RWM内の所定領域のチェックサムを算出するチェックサム算出処理を実行し(A1019)、算出されたチェックサムと電源断時のチェックサムが一致するか否かを判定する(A1020)。チェックサムが一致する場合には(A1020の結果が「Y」)、図5BのステップA1021の処理に移行し、停電から正常に復旧した場合の処理を実行する。
また、遊技制御装置100は、初期化スイッチがオンである場合(A1016の結果が「Y」)、停電検査領域のチェックデータが正常なデータでないと判定された場合(A1017の結果が「N」、又は、A1018の結果が「N」)、チェックサムが正常でない場合には(A1020の結果が「N」)、図5BのステップA1026の処理に移行して初期化処理を実行する。すなわち、初期化スイッチが外部からの操作が可能な初期化操作部をなし、遊技制御装置100が、初期化操作部が操作されたことに基づきRAMに記憶されたデータを初期化する初期化手段をなす。
遊技制御装置100は、初期化すべき領域に停電復旧時の初期値をセーブする(A1021)。初期化すべき領域とは、停電検査領域、チェックサム領域及びエラー不正監視に係る領域である。なお、払出制御装置200がコマンドを受付可能な状態か否かを示す信号である払出ビジー信号の状態を記憶するビジー信号ステータス領域もクリアされ、払出ビジー信号の状態を確定していないことを示す不定状態とされる。その後、遊技制御装置100は、RWM内の遊技状態を記憶する領域を調べて遊技状態が高確率状態であるか否かを判定する(A1022)。
ここで、遊技制御装置100は、遊技状態が高確率状態でない場合には(A1022の結果が「N」)、ステップA1023及びステップA1024の処理をスキップして、ステップA1025の処理に移行する。また、遊技状態が高確率状態である場合には(A1022の結果が「Y」)、高確率報知フラグ領域にオン情報をセーブし(A1023)、例えば一括表示装置50に設けられる高確率報知LED(エラー表示器)のオン(点灯)データをセグメント領域にセーブする(A1024)。そして、後述の特図ゲーム処理を合理的に実行するために用意されている処理番号に対応する停電復旧時のコマンドを演出制御基板(演出制御装置300)に送信し(A1025)、ステップA1031の処理を実行する。
一方、ステップA1016,A1017,A1018,A1020の実行後にステップA1026の処理を実行する場合には、遊技制御装置100は、RAMアクセス禁止領域をアクセス許可に設定する(A1026)。さらに、ビジー信号ステータス領域を含むすべてのRAM領域を0クリアし(A1027)、RAMアクセス禁止領域をアクセス禁止に設定する(A1028)。
そして、遊技制御装置100は、初期化すべき領域にRAM初期化時の初期値をセーブする(A1029)。初期化すべき領域とは、客待ちデモ領域及び演出モードの設定に係る領域である。さらに、遊技制御装置100は、RAM初期化時のコマンドを演出制御基板に送信し(A1030)、ステップA1031の処理を実行する。
なお、ステップA1025の処理で送信される停電復旧時のコマンド及びステップA1030の処理で送信されるRAM初期化時のコマンドには、遊技機の種類を示す機種指定コマンド、特図1,2の保留数を示す飾り特図1保留数コマンド及び飾り特図2保留数コマンド、確率の状態を示す確率情報コマンドが含まれる。また、電源遮断時や電源投入時の状態に応じて、電源遮断時に特図変動表示ゲームの実行中であった場合は復旧画面コマンド、電源遮断時に客待ち中であった場合は客待ちデモコマンド、電源投入時に初期化された場合は電源投入コマンドが含まれる。さらに、機種によって演出モードの状態を示す演出モード情報コマンド、時短状態での残りゲーム数を示す時短回数情報コマンドが含まれる。RAM初期化時のコマンドには、RAM初期化のコマンドも含まれる。
遊技制御装置100は、遊技用マイコン111(クロックジェネレータ)内のタイマ割込み信号及び乱数更新トリガ信号(CTC)を発生するCTC(Counter/Timer Circuit)回路を起動する(A1031)。なお、CTC回路は、遊技用マイコン111内のクロックジェネレータに設けられている。クロックジェネレータは、発振回路113からの発振信号(原クロック信号)を分周する分周回路と、分周された信号に基づいてCPU111aに対して所定周期(例えば、4ミリ秒)のタイマ割込み信号及び乱数生成回路に供給する乱数更新のトリガを与える信号CTCを発生するCTC回路とを備えている。
ステップA1031のCTC起動処理の実行後、遊技制御装置100は、乱数生成回路を起動設定する(A1032)。具体的には、乱数生成回路内の所定のレジスタ(CTC更新許可レジスタ)に乱数生成回路を起動させるためのコード(指定値)の設定などがCPU111aによって行われる。また、乱数生成回路のハードウェアで生成されるハード乱数(ここでは大当り乱数)のビット転置パターンの設定も行われる。
ビット転置パターンとは、抽出した乱数のビット配置(上段のビット転置前の配置)を、予め定められた順で入れ替えて異なるビット配置(下段のビット転置後の配置)として格納する際の入れ替え方を定めるパターンである。
本実施形態では、ビット転置パターンに従い乱数のビットを入れ替えることで、乱数の規則性を崩すことができるとともに、乱数の秘匿性を高めることができる。なお、ビット転置パターンは、固定された単一のパターンであってもよいし、予め用意された複数のパターンから選択するようにしてもよい。また、ユーザーが任意に設定できるようにしてもよい。
その後、遊技制御装置100は、電源投入時の乱数生成回路内の所定のレジスタ(ソフト乱数レジスタ1〜n)の値を抽出し、対応する各種初期値乱数(大当り図柄を決定する乱数(大当り図柄乱数1、大当り図柄乱数2)、小当り図柄を決定する乱数(小当り図柄乱数)、普図の当りを決定する乱数(当り乱数)、普図の当り図柄を決定する乱数(当り図柄乱数)等)の初期値(スタート値)としてRWMの所定領域にセーブし(A1033)、割込みを許可する(A1034)。本実施形態で使用するCPU111a内の乱数生成回路においては、電源投入ごとにソフト乱数レジスタの初期値が変わるように構成されているため、この値を各種初期値乱数の初期値(スタート値)とすることで、ソフトウェアで生成される乱数の規則性を崩すことができ、遊技者による不正な乱数の取得を困難にすることができる。
続いて、遊技制御装置100は、各種初期値乱数の値を更新して乱数の規則性を崩すための初期値乱数更新処理を実行する(A1035)。なお、特に限定されるわけではないが、本実施形態においては、大当り乱数、大当り図柄乱数、当り乱数は乱数生成回路において生成される乱数を使用して生成するように構成されている。ただし、大当り乱数はCPUの動作クロックと同等以上の速度のクロックを基にして更新される所謂「高速カウンタ」であり、大当り図柄乱数、当り乱数はプログラムの処理単位であるタイマ割込み処理と同周期となるCTC出力(タイマ割込み処理のCTC(CTC0)とは別のCTC(CTC2))を基にして更新される「低速カウンタ」である。
また、大当り図柄乱数、当り図柄乱数においては、乱数が一巡するごとに各々の初期値乱数(ソフトウェアで生成)を用いてスタート値を変更する所謂「初期値変更方式」を採用している。なお、前記各乱数は、+1あるいは1によるカウンタ式更新でもよいし、一巡するまで範囲内のすべての値が重複なくバラバラに出現するランダム式更新でもよい。つまり、大当り乱数はハードウェアのみで更新される乱数であり、大当り図柄乱数、当り乱数はハードウェア及びソフトウェアで更新される乱数である。
ステップA1035の初期値乱数更新処理の後、遊技制御装置100は、電源装置400から入力されている停電監視信号をポート及びデータバスを介して読み込んでチェックする回数を設定し(A1036)、停電監視信号がオンであるか否かを判定する(A1037)。停電監視信号がオンでない場合には(A1037の結果が「N」)、ステップA1035の初期値乱数更新処理に戻る。すなわち、停電が発生していない場合には、初期値乱数更新処理と停電監視信号のチェック(ループ処理)を繰り返し行う。初期値乱数更新処理(A1035)の前に割込みを許可する(A1034)ことによって、初期値乱数更新処理中にタイマ割込みが発生すると割込み処理が優先して実行されるようになり、タイマ割込みが初期値乱数更新処理によって待機させられることで割込み処理が圧迫されることを回避することができる。
なお、ステップA1035の初期値乱数更新処理は、メイン処理のほか、タイマ割込み処理の中においても初期値乱数更新処理を行う方法もあり、そのような方法を採用した場合には両方で初期値乱数更新処理が実行されることを回避するため、メイン処理で初期値乱数更新処理を行う場合には割込みを禁止してから更新して割込みを解除する必要がある。一方、本実施形態のようにタイマ割込み処理の中での初期値乱数更新処理はせず、メイン処理内のみにした場合には初期値乱数更新処理の前に割込みを解除しても何ら問題はなく、それによってメイン処理が簡素化されるという利点がある。
停電監視信号がオンである場合には(A1037の結果が「Y」)、遊技制御装置100は、ステップA1036の処理で設定したチェック回数分停電監視信号のオン状態が継続しているか否かを判定する(A1038)。そして、チェック回数分停電監視信号のオン状態が継続していない場合には(A1038の結果が「N」)、ステップA1037に戻り、停電監視信号がオンであるか否かを判定する。
また、遊技制御装置100は、チェック回数分停電監視信号のオン状態が継続している場合(A1038の結果が「Y」)、すなわち、停電が発生していると判定した場合には、一旦割込みを禁止し(A1039)、全出力ポートにオフデータを出力する(A1040)。
その後、遊技制御装置100は、停電検査領域1に停電検査領域チェックデータ1をセーブし(A1041)、停電検査領域2に停電検査領域チェックデータ2をセーブする(A1042)。さらに、RWMの電源遮断時のチェックサムを算出するチェックサム算出処理を実行し(A1043)、さらに、算出したチェックサムをセーブする(A1044)。最後に、RWMへのアクセスを禁止する処理を実行し(A1045)、遊技機の電源が遮断されるまで待機する。
このように、停電検査領域にチェックデータをセーブするとともに、電源遮断時のチェックサムを算出することで、電源の遮断の前にRWMに記憶されていた情報が正しくバックアップされているか否かを電源再投入時に判断することができる。
以上のことから、遊技を統括的に制御する主制御手段(遊技制御装置100)と、該主制御手段からの指示に従い種々の制御を行う従制御手段(払出制御装置200、演出制御装置300等)と、を備える遊技機において、主制御手段は、電源投入時において、当該主制御手段の起動を遅らせて従制御装置の起動を待つための所定の待機時間を設定する待機手段(遊技制御装置100)と、当該所定の待機時間において停電の発生を監視する停電監視手段(遊技制御装置100)と、を備えていることとなる。
また、各種装置に電力を供給する電源装置400を備え、当該電源装置400は、停電の発生を検出した際に停電監視信号を出力するように構成され、停電監視手段(遊技制御装置100)は、所定期間に亘り停電監視信号を受信し続けた場合に停電が発生したと判定するようにしていることとなる。
また、主制御手段(遊技制御装置100)は、データを記憶可能なRAM111cと、外部からの操作が可能な初期化操作部(初期化スイッチ)と、初期化操作部が操作されたことに基づきRAM111cに記憶されたデータを初期化する初期化手段(遊技制御装置100)と、を備え、当該初期化手段の操作状態を待機時間の開始前に読み込むようにしていることとなる。
また、主制御手段(遊技制御装置100)は、待機時間の経過後にRAM111cへのアクセスを許可するようにしていることとなる。
〔チェックサム算出処理〕
図6は、チェックサム算出処理の手順を示すフローチャートである。チェックサム算出処理は、図5A及び図5Bに示したメイン処理のステップA1019及びA1043にて実行される。
遊技制御装置100は、まず、算出アドレスの開始値としてRWMの先頭アドレスを設定する(A1101)。そして、繰り返し数を設定し(A1102)、さらに、算出値として「0」を設定する(A1103)。繰り返し数には使用しているRAMのバイト数が設定される。
その後、遊技制御装置100は、算出アドレスの内容に算出値を加算した値を新たな算出値とし(A1104)、算出アドレスを+1更新し(A1105)、繰り返し数を−1更新する(A1106)。そして、チェックサムの算出が終了したか否かを判定する(A1107)。
遊技制御装置100は、チェックサムの算出が終了していない場合には(A1107の結果が「N」)、ステップA1104からステップA1107までの処理を繰り返す。また、チェックサムの算出が終了した場合には(A1107の結果が「Y」)、チェックサム算出処理を終了する。
〔初期値乱数更新処理〕
図7は、初期値乱数更新処理の手順を示すフローチャートである。初期値乱数更新処理は、図5A及び図5Bに示したメイン処理のステップA1035にて実行される。
遊技制御装置100は、まず、大当り図柄初期値乱数を+1更新(1だけ増加)し(A1201)、小当り図柄初期値乱数を+1更新する(A1202)。続いて、当り初期値乱数を+1更新し(A1203)、当り図柄初期値乱数を+1更新し(A1204)、初期値乱数更新処理を終了する。
ここで、「大当り図柄初期値乱数」は特図の大当り停止図柄を決定する乱数の初期値となる乱数のことであり、「小当り図柄初期値乱数」は特図の小当り停止図柄を決定する乱数の初期値となる乱数のことである。また、「当り初期値乱数」は、普図変動ゲームの当りを決定する乱数の初期値となる乱数のことであり、「当り図柄初期値乱数」は普図の当り停止図柄を決定する乱数の初期値となる乱数のことである。
以上のように、メイン処理において時間が許す限り初期値乱数をインクリメントし続けることによって、乱数のランダム性を高めることができるようにしている。
〔タイマ割込み処理〕
次に、タイマ割込み処理について説明する。図8は、タイマ割込み処理の手順を示すフローチャートである。タイマ割込み処理は、クロックジェネレータ内のCTC回路で生成される周期的なタイマ割込み信号がCPU111aに入力されることで開始される。遊技用マイコン111においてタイマ割込みが発生すると、タイマ割込み処理が開始される。
タイマ割込み処理が開始されると、遊技制御装置100は、まず、使用するレジスタバンクとしてレジスタバンク1を指定し(A1301)、所定のレジスタにRAM先頭アドレスの上位アドレスをセットする(A1302)。タイマ割込み処理の開始時にメイン処理で使用するレジスタバンク0からレジスタバンク1に切り替えることで、メイン処理で使っているレジスタを退避したのと同等になる。なお、タイマ割込み処理が開始されると、自動的に割込み禁止状態になる。
次に、遊技制御装置100は、各種センサやスイッチからの入力や、信号の取り込み、すなわち、各入力ポートの状態を読み込む入力処理を実行する(A1303)。さらに、各種処理でセットされた出力データに基づき、ソレノイド(大入賞口ソレノイド39b)等のアクチュエータの駆動制御などを行うための出力処理を実行する(A1304)。なお、メイン処理におけるステップA1005の処理で発射禁止の信号を出力した場合は、この出力処理が行われることで発射許可の信号が出力され、発射許可信号を許可状態に設定可能な状態とされる。
次に、遊技制御装置100は、各種処理で送信バッファにセットされたコマンドを払出制御装置200に出力する払出コマンド送信処理を実行し(A1305)、さらに、乱数更新処理1(A1306)、乱数更新処理2(A1307)を実行する。その後、始動口1スイッチ36a、始動口2スイッチ37a、ゲートスイッチ34a、入賞口スイッチ35a、大入賞口スイッチ39aから正常な信号の入力があるか否かの監視や、エラーの監視(前面枠やガラス枠が開放されていないかなど)を行う入賞口スイッチ/状態監視処理を実行する(A1308)。
さらに、特図変動表示ゲームに関する処理を行う特図ゲーム処理を実行し(A1309)、次に、普図変動表示ゲームに関する処理を行う普図ゲーム処理を実行する(A1310)。
次に、遊技制御装置100は、遊技機10に設けられ、特図変動ゲームの表示や遊技に関する各種情報を表示するセグメントLEDを所望の内容を表示するように駆動するセグメントLED編集処理を実行する(A1311)。
さらに、遊技制御装置100は、磁気センサスイッチ61からの検出信号をチェックして異常がないか否かを判定する磁石不正監視処理を実行する(A1312)。さらに、遊技盤の電波センサ62からの検出信号をチェックして異常がないか否かを判定する電波不正監視処理(盤電波不正監視処理)を実行する(A1313)。
その後、遊技制御装置100は、外部の各種装置に出力する信号を出力バッファにセットする外部情報編集処理を実行する(A1314)。その後、タイマ割込み処理を終了する。なお、タイマ割込み処理のリターンの際、割込み禁止状態の復元やレジスタバンクの指定の復元は、自動的に行われる構成とするが、使用するCPUによっては、外部情報編集処理の後に、割込みを許可する処理やレジスタバンクの指定をレジスタバンク0に戻す処理を行ってもよい。
〔入力処理〕
次に、タイマ割込み処理における入力処理(A1303)の詳細について説明する。図9は、入力処理の手順を示すフローチャートである。
遊技制御装置100は、まず、入力ポート1、すなわち、第1入力ポート122に取り込まれたスイッチの検出信号の状態を読み込む(A1401)。そして、8ビットのポートのうち未使用ビットがあればそのビットの状態をクリアする(A1402)。
次に、遊技制御装置100は、読み込まれた入力ポート1、すなわち、第1入力ポート122の状態をRWM内のスイッチ制御領域1にセーブ(格納)する(A1403)。続いて、入力ポート2、すなわち、第2入力ポート123のアドレスを準備した後(A1404)、RWM内のスイッチ制御領域2のアドレスを準備する(A1405)。続いて、未使用のビットデータを準備し(A1406)、さらに、反転するビットデータを準備する(A1407)。そして、スイッチ読込み処理を実行する(A1408)。ここで、本実施形態において「準備」とは、レジスタに値をセットすることを意味するが、これに限らず、RWM、その他のメモリに値をセットするようにしてもよい。
次に、遊技制御装置100は、RWM内のスイッチ制御領域3のアドレスを準備し(A1409)、入力ポート3、すなわち、第3入力ポート124のアドレスを準備する(A1410)。さらに、未使用のビットデータを準備し(A1411)、反転するビットデータを準備する(A1412)。さらに、その後、スイッチ読込み処理を実行し(A1413)、入力処理を終了する。
〔スイッチ読込み処理〕
次に、前述の入力処理におけるスイッチ読込み処理(A1408、A1413)の詳細について説明する。図10は、スイッチ読込み処理の手順を示すフローチャートである。
遊技制御装置100は、まず、対象の入力ポートに取り込まれた信号の状態を読み込む(A1501)。そして、8ビットのポートのうち未使用ビットがあればそのビットの状態をクリアし(A1502)、反転の必要なビットを反転し(A1503)、対象のスイッチ制御領域のポート入力状態1にセーブ(格納)する(A1504)。その後、2回目の読込みまでのディレイ時間(0.1ms)が経過するまで待機する(A1505)。
ディレイ時間(0.1ms)が経過すると、遊技制御装置100は、対象の入力ポートに取り込まれた信号の状態の2回目の読込みを行う(A1506)。そして、8ビットのポートのうち未使用ビットがあればそのビットの状態をクリアし(A1507)、反転の必要なビットを反転し(A1508)、対象のスイッチ制御領域のポート入力状態2にセーブ(格納)する(A1509)。その後、1回目と2回目の読込みで状態が同じビットを1、違うビットを0とした確定ビットパターンを作成し(A1510)、確定ビットパターンとポート入力状態2との論理積をとり、今回確定ビットとする(A1511)。
次に、遊技制御装置100は、1回目と2回目の読込みで状態が同じビットを0、違うビットを1とした未確定ビットパターンを作成し(A1512)、未確定ビットパターンと前回割込み時の確定状態との論理積をとり、前回保持ビットとする(A1513)。これにより、スイッチのチャタリング等によるノイズを除去した信号の状態を得ることができる。
そして、遊技制御装置100は、今回確定ビットと前回保持ビットとを合成し、今回確定状態としてセーブする(A1514)。さらに、前回と今回の確定状態との排他的論理和をとり、立上りエッジとしてセーブする(A1515)。その後、スイッチ読み込み処理を終了する。
なお、スイッチの読込みは、タイマ割込みの周期が短い場合(例えば2ms)には、各割込みの処理ごとにそれぞれ1回ずつスイッチの読込みを行って前回の読込みの結果と比較することで信号が変化したか否か判定する方法があるが、そのようにすると次の割込み処理までに前回の割込みで読み込んだスイッチの状態が失われた場合、正しく判定できないおそれがある。これに対し、本実施形態のように、所定の時間差をおいて1回の割込み処理の中で2回のスイッチ読込み処理を行うことで、上記のような不具合を回避することが可能となる。
〔出力処理〕
次に、前述のタイマ割込み処理における出力処理(A1304)の詳細について説明する。図11は、出力処理の手順を示すフローチャートである。
遊技制御装置100は、まず、一括表示装置(LED)50のセグメントのデータを出力するポート135(図3参照)にオフデータを出力(リセット)する(A1601)。次に、大入賞口ソレノイド39bのデータを出力するソレノイド出力ポート134に出力するデータを合成して出力する(A1602)。
そして、遊技制御装置100は、一括表示装置(LED)50のデジット線を順次スキャンするためのデジットカウンタの値を更新する(A1603)。さらに、デジットカウンタの値に対応するLEDのデジット線の出力データを取得する(A1604)。そして、取得したデータと外部情報データを合成し(A1605)、合成したデータをデジット出力・外部情報出力ポート136に出力する(A1606)。その後、デジットカウンタの値に対応するRWM内のセグメント領域からセグメント線の出力データをロードし(A1607)、ロードしたデータをセグメント出力用のポート135に出力する(A1608)。
続いて、遊技制御装置100は、外部情報端子71に出力するデータをロードして合成し(A1609)、さらに、合成したデータと発射許可の出力データを合成し(A1610)、最終的に合成したデータを外部情報・発射許可信号出力ポート137に出力する(A1611)。次に、試射試験装置への試験信号を出力する中継基板70上の試験端子出力ポート1に出力するデータをロードして合成し、中継基板70上の試験端子出力ポート1に合成したデータを出力する(A1612)。その後、試射試験装置への試験信号を出力する中継基板70上の試験端子出力ポート2に出力するデータをロードして合成し、中継基板70上の試験端子出力ポート2に合成したデータを出力する(A1613)。
次に、遊技制御装置100は、試射試験装置への試験信号を出力する中継基板70上の試験端子出力ポート3に出力するデータをロードして合成し、中継基板70上の試験端子出力ポート3へ合成したデータを出力する(A1614)。さらに、試射試験装置の試験信号を出力する中継基板70上の試験端子出力ポート4に出力するデータをロードして合成し、中継基板70上の試験端子出力ポート4に合成したデータを出力する(A1615)。そして、試射試験装置への試験信号を出力する中継基板70上の試験端子出力ポート5に出力するデータをロードして合成し、中継基板70上の試験端子出力ポート5に合成したデータを出力し(A1616)、出力処理を終了する。
〔払出コマンド送信処理〕
次に、前述のタイマ割込み処理における払出コマンド送信処理(A1305)の詳細について説明する。図12は、払出コマンド送信処理の手順を示すフローチャートである。
遊技制御装置100は、まず、入賞数カウンタ領域2にカウントがあるか否かをチェックする(A1701)。入賞数カウンタ領域は遊技制御装置100のRAM111cに設けられ、入賞数カウンタ領域1と入賞数カウンタ領域2が設けられている。入賞数カウンタ領域1は、払出制御装置200に対して賞球の払い出しを指示するための払出コマンド(賞球指令)を送信するために用いる領域であって、払出コマンドを未だ送信していない賞球に対応する入賞のデータが記憶される。すなわち、入賞数カウンタ領域1が、賞球指令に関する情報を記憶可能な賞球指令カウンタをなす。
入賞数カウンタ領域2は、入賞口への入賞により発生した賞球数(払出予定数)が所定数(ここでは10個)になる毎に外部装置に出力するメイン賞球信号を送信するために用いる領域であって、メイン賞球信号の生成処理を行っていない賞球に対応する入賞のデータが記憶される。すなわち、入賞数カウンタ領域2が、メイン賞球信号に関する情報を記憶可能なメイン賞球信号カウンタをなす。なお、外部装置には、このメイン賞球信号の他に、払出制御装置200からも実際に払い出した賞球数が所定数(ここでは10個)になる毎に払出賞球信号が出力されるようになっており、この二つの信号を照合することで、不正な払い出しを監視することが可能となっている。
これらの入賞数カウンタ領域にはそれぞれ、各入賞口に対して設定された賞球数別(例えば、3個賞球、10個賞球、14個賞球)に入賞数カウンタ領域が設けられており、入賞口への入賞に基づき対応する入賞数カウンタ領域のカウント数が1加算されるようになっている。つまり、入賞領域への一の入賞を単位として当該入賞の情報を記憶可能とされている。なお、入賞数カウンタ領域1は入賞数カウンタ領域2よりも広い領域が割り当てられ、より多くの入賞のデータを記憶できるようにされている。これは、メイン賞球信号が送信先の状態に関係なく送信可能であることに対し、払出コマンドが送信先である払出制御装置200の状態により送信を保留する場合もあり、より多くの未送信データが蓄積される可能性があるためである。
遊技制御装置100は、ステップA1701の入賞数カウンタ領域2にカウントがあるか否かをチェックする処理においては、賞球数別に設けられた複数の入賞数カウンタ領域のうち、チェック対象とされた入賞数カウンタ領域に「0」でないカウント数があるか否かを判定する。
遊技制御装置100は、入賞数カウンタ領域2にカウント数がない場合には(A1701の結果が「N」)、チェック対象となる入賞数カウンタ領域2のアドレスを更新する(A1702)。さらに、すべての入賞数カウンタ領域のカウント数のチェックが終了したか否かを判定する(A1703)。
遊技制御装置100は、すべてのチェックが終了した場合には(A1703の結果が「Y」)、ステップA1712の処理に移行する。一方、すべてのチェックが終了していない場合には(A1703の結果が「N」)、ステップA1701の処理に戻り、ステップA1701からステップA1703までの処理を繰り返す。
また、遊技制御装置100は、カウント数がある場合には(A1701の結果が「Y」)、対象の入賞数カウンタ領域のカウント数を減算(−1)し(A1704)、入賞数カウンタ領域2のアドレスに対応する払出数を取得する(A1705)。そして、賞球残数領域の値と払出数を加算して(A1706)、加算結果を新たな賞球残数として賞球残数領域にセーブする(A1707)。なお、ステップA1707の処理の前における賞球残数領域の値としては、メイン賞球信号の出力の基準となる所定数に満たなかった端数が記憶されている。
その後、遊技制御装置100は、加算結果から10を減算し(A1708)、減算結果が0以上か否かを判定する(A1709)。そして、0以上でない場合には(A1709の結果が「N」)、ステップA1712の処理に移行する。一方、0以上である場合には(A1709の結果が「Y」)、メイン賞球信号出力回数領域の値を+1更新し(A1710)、減算結果を賞球残数領域にセーブし(A1711)、さらに、ステップA1708の処理に戻る。
以上の処理により、ホールコンピュータなどの外部の装置にメイン賞球信号が出力されるようになる。すなわち、遊技制御装置100が、所定の入賞領域への遊技球の入賞に伴い払い出しが決定された賞球数に関する情報を含むメイン賞球信号を遊技機の外部に出力する外部情報出力手段をなす。なお、メイン賞球信号を出力するようにすることで、大当り中などの遊技球の払い出しが集中する場合に、遊技球の払い出しとともに賞球信号の出力が遅延して、大当り中に発生した正確な賞球数が計数することができないといった不具合を防止することができる。
遊技制御装置100は、払出コマンド送信タイマが0でなければ−1更新し(A1712)、払出コマンド送信タイマが0になったか否かを判定する(A1713)。払出コマンド送信タイマが0でない場合には(A1713の結果が「N」)、払出コマンド送信処理を終了する。また、払出コマンド送信タイマが0である場合には(A1713の結果が「Y」)、払出ビジー信号ステータス(フラグ)がビジー状態(ビジー状態フラグ)であるか否かを判定する(A1714)。
払出ビジー信号は、払出制御装置200が払出制御を即座に開始可能な状態か否かを示す信号であって、払出制御を即座に開始可能でない場合には払出ビジー信号がオン状態(ビジー状態)とされる。つまり、払出ビジー信号は、払出コマンド(賞球指令)を受付可能な状態であるか否かを示す信号ともいえる。すなわち、払出ビジー信号が、払出制御手段(払出制御装置200)が払出制御を開始可能であるか否を示す状態信号をなす。払出ビジー信号ステータス(フラグ)は、払出ビジー信号の状態に基づき払出制御装置200が払出制御を即座に開始可能な状態か否かを設定した情報であって、払出制御を即座に開始可能なアイドル状態、払出制御を即座に開始可能でないビジー状態、状態が不定である不定状態のいずれかが設定される。
遊技制御装置100は、払出ビジー信号ステータスがビジー状態である場合には(A1714の結果が「Y」)、払出コマンド送信処理を終了する。ビジー状態でない場合には、アイドル状態である場合と不定状態である場合が含まれる。このように払出制御装置200が払出制御を即座に開始可能でなく、払出コマンドを送信しない場合は、払出コマンドの送信に関する以降の処理を行わないようにすることで、無駄な処理を行うことを防止し制御の負担を軽減するようにしている。
なお、不定状態は、例えば電源投入時の処理でビジー信号ステータス領域がクリアされることで設定される。この不定状態は、払出ビジー信号の状態が、払出制御を即座に開始可能なこと又は不能なことを示す状態に所定期間に亘り維持されることに基づき、アイドル状態又はビジー状態が設定されることで解消する。つまり、停電が発生し該停電から復帰した場合には、払出制御装置200から払出制御を開始可能であることを示す状態信号が出力されていたとしても、直ちに賞球指令を払出制御装置200に送信せず、払出制御装置200から払出制御を開始可能であることを示す状態信号が所定期間に亘って継続して出力されたことに対応して賞球指令を払出制御装置200に送信する。これにより、払出制御装置200が賞球指令を受信して即座に払出処理が可能なことを確実に把握してから賞球指令を送信するようになり、賞球指令に対応する払出制御が行われないことを防止できる。
遊技制御装置100は、払出ビジー信号ステータスがビジー状態でない場合には(A1714の結果が「N」)、入賞数カウンタ領域1にカウントがあるか否かをチェックする(A1715)。入賞数カウンタ領域1にカウントがあるかをチェックする処理においては、賞球数別に設けられた複数の入賞数カウンタ領域のうち、チェック対象とされた入賞数カウンタ領域に「0」でないカウント数があるか否かを判定する。
そして、遊技制御装置100は、カウント数がない場合には(A1715の結果が「N」)、チェック対象となる入賞数カウンタ領域1のアドレスを更新し(A1716)、すべての入賞数カウンタ領域のカウント数のチェックが終了したか否かを判定する(A1717)。すべてのチェックが終了した場合には(A1717の結果が「Y」)、払出コマンド送信処理を終了する。一方、すべてのチェックが終了していない場合には(A1717の結果が「N」)、ステップA1715の処理に戻り、ステップA1715からA1717までの処理を繰り返す。
また、遊技制御装置100は、カウント数がある場合には(A1715の結果が「Y」)、対象の入賞数カウンタ領域のカウント数を減算(−1)し(A1718)、対象の入賞数カウンタ領域に対応する払出コマンドを取得する(A1719)。そして、払出コマンド(払出数コマンド)を払出用シリアル送信バッファに格納し(A1720)、払出コマンド送信タイマに初期値を設定し(A1721)、その後、払出コマンド送信処理を終了する。払出コマンド送信タイマは送信間隔を管理するためのもので、初期値として例えば200msが設定される。
これにより、入賞領域への一の入賞を単位とした払出コマンド(賞球指令)が生成され、払出制御装置200に送信されるようになる。払出制御装置200はこの払出コマンドに基づき所定数の賞球を払い出す制御を行う。すなわち、遊技制御装置100が、払出制御手段(払出制御装置200)から出力される当該払出制御手段が払出制御を開始可能であるか否かを示す状態信号が払出制御を開始可能であることを示している場合に賞球指令を払出制御手段に送信する賞球指令送信手段をなす。
このように遊技制御装置100が、払出制御装置200から出力される状態信号に基づいて賞球指令を送信する制御を行うので、払出制御装置200が即座に払出制御を実行可能な場合にのみ賞球指令が送信されることとなる。これにより、未だ払い出しが行われていない入賞に対応するデータは遊技制御装置100側で保持されるようになるので停電発生時には遊技制御装置100でバックアップされるようになり、払出制御装置200にバックアップするための機能を備えなくとも正確な払出制御を実現できる。
従来の遊技機(例えば、特開2000−312759号公報の遊技機)では、何らかの原因により電源の遮断状態が発生した場合、払出制御装置200は自身の記憶手段にデータをバックアップし、電源遮断直前のデータによる払出制御状態を維持するようにしている。しかしながら、従来の遊技機では、バックアップするための機能が必要となるため、コストアップにつながるという問題があった。本実施形態によれば、払出制御装置200にバックアップするための機能を備えなくとも正確な払出制御を実現できるようにすることができる。
また、外部の装置に送信されるメイン賞球信号は払出ビジー信号の状態に関係なく出力されるので、遅滞なくメイン賞球信号を出力でき、ホールコンピュータなどの外部の装置では賞球の払い出しの時期を正確に把握でき、例えばベース値を正確に把握できるようになる。また、賞球指令に関する情報を記憶可能な賞球指令カウンタと、メイン賞球信号に関する情報を記憶可能なメイン賞球信号カウンタとを別々に備えるので、送信タイミングが異なる賞球指令とメイン賞球信号の情報を別々に管理でき、情報を確実に管理することができる。
以上のことから、統括的に遊技制御を行うとともに、遊技領域32に設けられた入賞領域(第1始動入賞口36、第2始動入賞口37、一般入賞口35、特別変動入賞装置39)への遊技球の入賞に基づいて賞球指令を送信する遊技制御手段(遊技制御装置100)と、遊技制御手段から送信される賞球指令に基づいて、遊技球の払出制御を行う払出制御手段(払出制御装置200)と、を備え、遊技制御手段は、払出制御手段から出力される当該払出制御手段が払出制御を開始可能であるか否を示す状態信号(ビジー信号)に基づいて賞球指令を払出制御手段に送信する制御を行い、停電が発生し該停電から復帰した場合には、払出制御手段から払出制御を開始可能であることを示す状態信号が出力されていたとしても、直ちに賞球指令を払出制御手段に送信せず、払出制御手段から払出制御を開始可能であることを示す状態信号が所定期間に亘って継続して出力されたことに対応して賞球指令を払出制御手段に送信するようにしていることとなる。
また、遊技領域32に賞球数の異なる入賞領域(第1始動入賞口36、第2始動入賞口37、一般入賞口35、特別変動入賞装置39)を複数設け、遊技制御手段(遊技制御装置100)は、賞球数毎に、遊技球の払出制御を指示する賞球指令の未送信の有無を特定可能な賞球指令カウンタ(遊技制御装置100)を備え、状態信号が払出制御を開始可能であることを示し、かつ、各賞球指令カウンタに未送信の賞球指令がある場合に、賞球指令を払出制御手段(払出制御装置200)に送信するようにし、状態信号が当該払出制御手段が払出制御を開始可能であるか否かの特定を、各賞球指令カウンタに未送信の賞球指令があるか否かの特定よりも先に行うようにしていることとなる。
また、統括的に遊技制御を行うとともに、所定の入賞領域(第1始動入賞口36、第2始動入賞口37、一般入賞口35、特別変動入賞装置39)への遊技球の入賞に基づいて賞球指令を送信する遊技制御手段(遊技制御装置100)と、遊技制御手段から送信される賞球指令に基づいて、遊技球の払出制御を行う払出制御手段(払出制御装置200)と、を備え、遊技制御手段は、払出制御手段から出力される当該払出制御手段が払出制御を開始可能であるか否を示す状態信号が払出制御を開始可能であることを示している場合に賞球指令を払出制御手段に送信する賞球指令送信手段(遊技制御装置100)と、所定の入賞領域への遊技球の入賞に伴い払い出しが決定された賞球数に関する情報を含む賞球信号(メイン賞球信号)を遊技機の外部に出力する外部情報出力手段(遊技制御装置100)と、を備え、外部情報出力手段は、払出制御手段から出力される状態信号が、払出制御手段が払出制御を開始可能であるか否かに関係なく賞球信号の出力を行うようにしたこととなる。
また、賞球指令送信手段(遊技制御装置100)は、停電が発生し該停電から復帰した場合には、状態信号が払出制御を開始可能であることを示していたとしても、直ちに賞球指令を払出制御手段(払出制御装置200)に送信せず、状態信号が払出制御を開始可能であることを示している状態が所定期間に亘って継続していることに対応して賞球指令を払出制御手段に送信するようにしたこととなる。
また、遊技制御手段(遊技制御装置100)は、賞球指令に関する情報を記憶可能な賞球指令カウンタ(遊技制御装置100)と、賞球信号(メイン賞球信号)に関する情報を記憶可能な賞球信号カウンタ(遊技制御装置100)と、を備え、賞球指令送信手段(遊技制御装置100)は、所定の入賞領域(第1始動入賞口36、第2始動入賞口37、一般入賞口35、特別変動入賞装置39)への一の入賞を単位として賞球指令を生成し、状態信号が払出制御を開始可能であることを示している場合に一の賞球指令を払出制御手段(払出制御装置200)に送信するように構成され、賞球指令カウンタ(遊技制御装置100)は、所定の入賞領域への一の入賞を単位として当該入賞の情報を記憶可能であり、所定の入賞領域への遊技球の入賞時に更新を行うとともに、払出制御手段への賞球指令への送信に対応させて更新を行うことで、送信していない賞球指令の数を記憶可能とし、外部情報出力手段は、所定の入賞領域への遊技球の入賞に伴い払い出しが決定された賞球数を累積し、累積値が所定数に達する毎に賞球信号を遊技機の外部に出力するように構成され、賞球信号カウンタは、所定の入賞領域への一の入賞を単位として当該入賞の情報を記憶可能であり、所定の入賞領域への遊技球の入賞時に更新を行うとともに、外部情報出力手段による賞球数の累積処理に対応させて更新を行うことで、未だ累積処理を行っていない賞球数を記憶可能であることとなる。
〔乱数更新処理1〕
図13は、乱数更新処理1の手順を示すフローチャートである。乱数更新処理1は、タイマ割込処理のステップA1306にて実行される。乱数更新処理1は、初期値乱数更新処理の対象となっている大当り図柄乱数、小当り図柄乱数、当り乱数、当り図柄乱数の初期値(スタート値)を更新するための処理である。
遊技制御装置100は、まず、大当り図柄乱数が次回の初期値(スタート値)設定待ちであるか否かを判定する(A1801)。
遊技制御装置100は、大当り図柄乱数が初期値設定待ちでない場合には(A1801の結果が「N」)、ステップA1804以降の処理を実行する。一方、大当り図柄乱数が初期値設定待ちである場合には(A1801の結果が「Y」)、次回初期値として大当り図柄初期値乱数をロードする(A1802)。そして、ロードした大当り図柄乱数の次回初期値を対応する乱数カウンタ(乱数領域)のスタート値を保持するレジスタ(スタート値設定レジスタ)に設定する(A1803)。
次に、遊技制御装置100は、小当り図柄乱数が次回の初期値(スタート値)設定待ちであるか否かを判定する(A1804)。小当り図柄乱数が初期値設定待ちでない場合には(A1804の結果が「N」)、ステップA1807以降の処理を実行する。
一方、遊技制御装置100は、小当り図柄乱数が初期値設定待ちである場合には(A1804の結果が「Y」)、次回初期値として小当り図柄初期値乱数をロードする(A1805)。そして、ロードした小当り図柄乱数の次回初期値を対応する乱数カウンタ(乱数領域)のスタート値を保持するレジスタ(スタート値設定レジスタ)に設定する(A1806)。
次に、遊技制御装置100は、当り乱数が次回の初期値(スタート値)設定待ちであるか否かを判定する(A1807)。当り乱数が初期値設定待ちでない場合には(A1807の結果が「N」)、ステップA1810以降の処理を実行する。
一方、遊技制御装置100は、当り乱数が初期値設定待ちである場合には(A1807の結果が「Y」)、次回初期値として当り初期値乱数をロードする(A1808)。そして、ロードした当り乱数の次回初期値を対応する乱数カウンタ(乱数領域)のスタート値を保持するレジスタ(スタート値設定レジスタ)に設定する(A1809)。
次に、遊技制御装置100は、当り図柄乱数が次回の初期値(スタート値)設定待ちであるか否かを判定する(A1810)。当り図柄乱数が初期値設定待ちでない場合には(A1810の結果が「N」)、乱数更新処理1を終了する。
一方、遊技制御装置100は、当り図柄乱数が初期値設定待ちである場合には(A1810の結果が「Y」)、次回初期値として当り図柄初期値乱数をロードする(A1811)。そして、ロードした当り図柄乱数の次回初期値を対応する乱数カウンタ(乱数領域)のスタート値を保持するレジスタ(スタート値設定レジスタ)に設定し(A1812)、乱数更新処理1を終了する。
〔乱数更新処理2〕
図14は、乱数更新処理2の手順を示すフローチャートである。乱数更新処理2は、タイマ割込処理のステップA1307にて実行される。乱数更新処理2は、特図1,特図2の変動表示ゲームにおける変動パターンを決定するための変動パターン乱数を更新する処理である。
なお、本実施形態の遊技機では、変動パターン乱数として1バイトの乱数(変動パターン乱数2、3)と、2バイトの乱数(変動パターン乱数1)があり、乱数更新処理2は、両方を更新対象とし、割込みが発生するごとに更新対象を切り替えて処理する。さらに、更新対象の乱数が2バイトの場合には、上位のバイトと下位のバイトに対して異なる割込み時に更新処理を行うようになっている。すなわち、メイン処理に対する一の割込み処理において実行される乱数更新処理2による2バイトの変動パターン乱数1(リーチ変動態様決定用乱数)の更新は、上位1バイト若しくは下位1バイトのいずれかについて実行されるように構成されている。
遊技制御装置100は、まず、更新すべき複数の乱数のうちいずれの乱数を今回の更新処理の対象とするかを順番に指定するための乱数更新スキャンカウンタを更新する(A1901)。次に、乱数更新スキャンカウンタの値に対応する演出乱数更新テーブルのアドレスを算出する(A1902)。そして、算出されたアドレスに基づいて参照したテーブルから乱数の上限判定値を取得する(A1903)。このとき参照するテーブルには、乱数の種類ごとに上限判定値、すなわち、乱数が一巡したか否かを判定するための値が格納されている。
続いて、遊技制御装置100は、ランダムな値が設定されるM1カウンタの値をロードする(A1904)。
次に、遊技制御装置100は、M1カウンタの値をマスクするためのマスク値を取得し、M1カウンタの値をマスクする(A1905)。なお、マスク値は、更新対象の乱数によって異なるビット数、例えば、変動パターン乱数1の下位1バイトを更新する場合には、M1カウンタの下位3ビットに、また、変動パターン乱数1の上位1バイトを更新する場合には、M1カウンタの下位4ビットに設定されている。乱数の種類によって上限値が異なるためである。なお、マスク値として、変動パターン乱数1の下位1バイトを更新する場合には、M1カウンタの下位3ビットを、また、変動パターン乱数1の上位1バイトを更新する場合には、M1カウンタの下位4ビットを例示したが、数値は一例であってこれに限られるものではない。
次に、遊技制御装置100は、更新する乱数領域(乱数カウンタ)が2バイト乱数の上位1バイトであるか否かを判定する(A1906)。そして、乱数領域が2バイト乱数の上位1バイトである場合には(A1906の結果が「Y」)、加算値として上位1バイトをマスク値によってM1カウンタの値をマスクすることによって残った値(以下、これを「マスクした値」と称する)に「1」を加算したマスク更新値に設定し、下位1バイトを「0」に設定し(A1907)、ステップA1909の処理に移行する。
また、遊技制御装置100は、乱数領域が2バイト乱数の上位1バイトでない場合には(A1906の結果が「N」)、加算値として上位1バイトを「0」に設定し、下位1バイトを上記マスク更新値に設定し(A1908)、ステップA1909の処理に移行する。なお、マスクした値に「1」を加算する理由は、マスクした値が「0」になる場合があり、「0」を加算して値が変化しないことを避けるためである。
続いて、遊技制御装置100は、更新する乱数が2バイト乱数か否かを判定する(A1909)。そして、2バイト乱数である場合には(A1909の結果が「Y」)、更新する乱数領域の値(2バイト)を設定し(A1910)、ステップA1912の処理に移行する。一方、更新する乱数が2バイト乱数でない場合には(A1909の結果が「N」)、乱数値の上位1バイトとして「0」を設定し、乱数値の下位1バイトとして、更新する乱数領域の値(1バイト)を設定し(A1911)、ステップA1912の処理に移行する。
遊技制御装置100は、乱数値にステップA1907又はA1908の処理で決定された加算値を加算した値を新たな乱数値とし、新たな乱数値がA1903の処理で取得した上限判定値よりも大きいか否かを判定する(A1913)。
そして、遊技制御装置100は、新たな乱数値が上限判定値より大きくない場合には(A1913の結果が「N」)、新たな乱数値を1バイト乱数又は2バイト乱数の下位の乱数領域にセーブする(A1915)。また、新たな乱数値が上限判定値より大きい場合には(A1913の結果が「Y」)、新たな乱数値から上限判定値を減算した値を再度の新たな乱数値とし(A1914)、新たな乱数値を1バイト乱数又は2バイト乱数の下位の乱数領域にセーブする(A1915)。
次に、遊技制御装置100は、更新した乱数が2バイト乱数であるか否かを判定する(A1916)。そして、2バイト乱数でない場合には(A1916の結果が「N」)、乱数更新処理2を終了する。一方、2バイト乱数である場合には(A1916の結果が「Y」)、新たな乱数値(再度の新たな乱数値を算出した場合はその値)を2バイト乱数の上位の乱数領域にセーブし(A1917)、乱数更新処理2を終了する。
このように、CPU111aは、特図1,特図2の変動表示ゲームにおける変動パターンを決定するための変動パターン乱数を更新する。したがって、CPU111aは、第1始動入賞口36や第2始動入賞口37の始動領域への遊技球の流入に基づいて抽出される各種乱数のうち、特図変動表示ゲームの変動態様(変動パターン)を決定するための変動パターン乱数を更新する乱数更新手段をなす。
〔入賞口スイッチ/状態監視処理〕
図15は、入賞口スイッチ/状態監視処理の手順を示すフローチャートである。入賞口スイッチ/状態監視処理は、タイマ割込み処理におけるステップA1308にて実行される。
遊技制御装置100は、まず、大入賞口(特別変動入賞装置39)内の大入賞口スイッチ39a(2個)の一方に対応する入賞口監視テーブル1を準備する(A2001)。そして、大入賞口が開いていないにもかかわらず大入賞口に不正な入賞がないかを監視するとともに正常な入賞を検出する不正&入賞監視処理を実行する(A2002)。不正&入賞監視処理の詳細については、後述する。
その後、遊技制御装置100は、大入賞口(特別変動入賞装置39)内の大入賞口スイッチ39a(2個)の他方に対応する入賞口監視テーブル2を準備する(A2003)。そして、不正入賞を監視するとともに正常な入賞を検出する不正&入賞監視処理を実行する(A2004)。
そして、遊技制御装置100は、普通変動入賞装置37内の始動口2スイッチ37aに対応する入賞口監視テーブルを準備する(A2005)。そして、不正入賞を監視するとともに正常な入賞を検出する不正&入賞監視処理を実行する(A2006)。続いて、不正監視が不要な入賞口スイッチの入賞口監視テーブルを準備する(A2007)。不正監視が不要な入賞口スイッチは、始動口1スイッチ36a等である。
次に、遊技制御装置100は、入賞数を更新する入賞数カウンタ更新処理を実行する(A2008)。そして、状態を監視すべき複数のスイッチ並びに信号のうちいずれのスイッチ又は信号を今回の監視の対象とするかを順番に指定するための状態スキャンカウンタを更新する(A2009)。状態スキャンカウンタは0から3の範囲で更新される。
その後、遊技制御装置100は、状態スキャンカウンタの値に応じて、監視する状態を設定するための遊技機状態監視テーブル1を準備する(A2010)。そして、エラーが発生しているかなどの状態を判定する遊技機状態チェック処理を実行する(A2011)。なお、遊技機状態チェック処理の詳細は、後述する。
状態スキャンカウンタの値を遊技機状態監視テーブル1に参照することで、状態スキャンカウンタの値が0である場合はスイッチのコネクタ抜けなどの発生により出力される異常検知信号1に基づく状態(スイッチ異常1エラー)の監視が設定され、状態スキャンカウンタの値が1である場合は払出制御装置200からのシュート玉切れスイッチ信号に基づく状態(シュート球切れエラー)の監視が設定される。状態スキャンカウンタの値が2である場合はオーバーフロースイッチ信号に基づく状態(オーバーフローエラー)の監視が設定され、状態スキャンカウンタの値が3である場合は払出異常ステータス信号に基づく状態(払い出し異常エラー)の監視が設定される。
次に、遊技制御装置100は、状態スキャンカウンタの値に応じて、監視する状態を設定するための遊技機状態監視テーブル2を準備する(A2012)。そして、エラーが発生しているかなどの状態を判定する遊技機状態チェック処理を実行する(A2013)。
状態スキャンカウンタの値を遊技機状態監視テーブル2に参照することで、状態スキャンカウンタの値が0である場合はガラス枠開放検出スイッチから出力される信号に基づく状態(ガラス枠開放エラー)の監視が設定され、状態スキャンカウンタの値が1である場合は前面枠開放検出スイッチから出力される信号に基づく状態(本体枠開放エラー、前面枠開放エラー)の監視が設定される。また、状態スキャンカウンタの値が2である場合は枠電波不正信号に基づく状態(枠電波不正)の監視が設定され、状態スキャンカウンタの値が3である場合はタッチスイッチ信号に基づく状態の監視が設定される。
次に、遊技制御装置100は、状態スキャンカウンタの値が0であるか否かを判定する(A2014)。そして、エラースキャンカウンタの値が0でない場合には(A2014の結果が「N」)、入賞口スイッチ/状態監視処理を終了する。この場合は、次に参照する遊技機状態監視テーブル3に状態の監視対象がない場合である。
また、遊技制御装置100は、エラースキャンカウンタの値が0である場合には(A2014の結果が「Y」)、遊技機状態監視テーブル3を準備し(A2015)、エラーが発生しているかなどの状態を判定する遊技機状態チェック処理を実行する(A2016)。
状態スキャンカウンタの値を遊技機状態監視テーブル3に参照することで、状態スキャンカウンタの値が0である場合はスイッチのコネクタ抜けなどの発生により出力される異常検知信号2に基づく状態(スイッチ異常2エラー)の監視が設定される。なお、遊技機状態監視テーブル3には状態スキャンカウンタが1から3の場合は定義されていない。
その後、遊技制御装置100は、払出制御装置200が払出制御を開始可能であるかを示す払出ビジー信号に基づきビジー信号ステータス(払出ビジー信号フラグ)を設定する払出ビジー信号チェック処理を実行し(A2017)、入賞口スイッチ/状態監視処理を終了する。なお、払出ビジー信号チェック処理の詳細は、後述する。
なお、ステップA2015からA2017までの処理は、タイマ割込み毎に更新される状態スキャンカウンタの値が0の場合のみ実行されるため、4回のタイマ割込みに1回の割合で実行されることとなる。すなわち、タイマ割込みが4ms毎に行われる場合は、16ms毎にA2015からA2017までの処理が行われることとなる。
〔不正&入賞監視処理〕
図16は、不正&入賞監視処理の手順を示すフローチャートである。不正&入賞監視処理は、図15に示した入賞口スイッチ/状態監視処理におけるステップA2002,A2004,A2006にて実行される。
不正&入賞監視処理は、特別変動入賞装置39の大入賞口スイッチ39a、普通変動入賞装置37内の入賞口スイッチ(始動口2スイッチ37a)に対して行われる処理である。第2始動入賞口(普通変動入賞装置37)や大入賞口(特別変動入賞装置39)については、無理やり開閉部材を開いて遊技球を入れて賞球を払い出させる不正が行われ易いため、入賞の検出の他に不正の監視をする。
遊技制御装置100は、まず、エラー監視対象の入賞口スイッチの不正監視期間フラグをチェックし(A2101)、不正監視期間中であるか否かを判定する(A2102)。例えば、不正監視期間とは、エラー監視対象の入賞口スイッチが大入賞口スイッチ39aである場合に特別変動入賞装置39を開放する特別遊技状態中以外の期間である。
そして、遊技制御装置100は、不正監視期間である場合には(A2102の結果が「Y」)、対象の入賞口スイッチに入力があるか否かを判定する(A2103)。対象の入賞口スイッチに入力がない場合には(A2103の結果が「N」)、対象の報知タイマ更新情報をロードする(A2112)。また、対象の入賞口スイッチに入力がある場合には(A2103の結果が「Y」)、対象の不正入賞数を+1更新し(A2104)、加算後の不正入賞数が監視対象の不正発生判定個数(例えば5個)以上であるか否かを判定する(A2105)。
判定個数を5個としている理由は、例えば、開状態にある大入賞口が閉状態に変換した際に遊技球が大入賞口の扉部材に挟まり、その遊技球がカウントスイッチの有効期間を過ぎて入賞した場合や信号にノイズがのった場合などを不正と判断しないようにするためであり、不正でないにもかかわらず容易にエラーと判定しないようにするためである。
そして、遊技制御装置100は、判定個数以上でない場合には(A2105の結果が「N」)、対象の入賞口スイッチの入賞口監視テーブルを準備する(A2110)。また、判定個数以上の場合には(A2105の結果が「Y」)、不正入賞数を不正発生判定個数に留め(A2106)、対象の不正入賞報知タイマ領域に初期値(例えば60000ms)をセーブする(A2107)。
次に、遊技制御装置100は、対象の不正発生コマンドを演出コマンドとして準備し(A2108)、さらに、不正フラグとして不正入賞発生フラグを準備する(A2109)。そして、準備した不正フラグを対象の不正フラグ領域の値と比較する(A2120)。
一方、遊技制御装置100は、不正監視期間でない場合には(A2102の結果が「N」)、対象の入賞口スイッチの入賞口監視テーブルを準備し(A2110)、賞球の設定を行う入賞数カウンタ更新処理を実行する(A2111)。入賞数カウンタ更新処理の詳細については、後述する。
そして、遊技制御装置100は、対象の報知タイマ更新情報をロードし(A2112)、報知タイマの更新許可の有無を判定する(A2113)。報知タイマの更新が許可されない場合には(A2113の結果が「N」)、不正&入賞監視処理を終了する。一方、報知タイマの更新が許可される場合には(A2113の結果が「Y」)、対象の報知タイマが0でなければ−1更新する(A2114)。なお、報知タイマの最小値は0に設定されている。
報知タイマの更新は、エラー監視対象の入賞口スイッチが普通変動入賞装置37内の入賞口スイッチ(始動口2スイッチ37a)である場合は許可される。また、報知タイマの更新は、エラー監視対象の入賞口スイッチが一方の大入賞口スイッチ39aである場合は許可され、エラー監視対象の入賞口スイッチが他方の大入賞口スイッチ39aである場合は許可されない。これにより、特別変動入賞装置39についての不正報知について、報知タイマの更新が倍の頻度で行われてしまい、規定時間(例えば60000ms)の半分でタイムアップしてしまうことを防止している。
その後、遊技制御装置100は、報知タイマの値が0であるか否かを判定し(A2115)、値が0でない場合(A2115の結果が「N」)、すなわち、タイムアップしていない場合には、不正&入賞監視処理を終了する。また、報知タイマの値が0である場合(A2115の結果が「Y」)、すなわち、タイムアップした又は既にタイムアップしていた場合は、対象の不正解除コマンドを演出コマンドとして準備し(A2116)、不正フラグとして不正入賞解除フラグを準備する(A2117)。そして、報知タイマの値が0になった瞬間であるか否かを判定する(A2118)。
遊技制御装置100は、報知タイマの値が0になった瞬間である場合(A2118の結果が「Y」)、すなわち、今回の不正&入賞監視処理で報知タイマの値が0になった場合には、対象の不正入賞数をクリアする(A2119)。
また、遊技制御装置100は、ステップA2119の処理が終了後、又は、報知タイマの値が0になった瞬間でない場合(A2118の結果が「N」)、すなわち、前回以前の不正&入賞監視処理で報知タイマの値が0になった場合には、準備した不正フラグを対象の不正フラグ領域の値と比較する(A2120)。
そして、遊技制御装置100は、準備した不正フラグと対象の不正フラグ領域の値が一致した場合には(A2120の結果が「Y」)、不正&入賞監視処理を終了する。また、準備した不正フラグと対象の不正フラグ領域の値が一致しない場合には(A2120の結果が「N」)、準備した不正フラグを対象の不正フラグ領域にセーブし(A2121)、演出コマンド設定処理を実行する(A2122)。その後、不正&入賞監視処理を終了する。
以上の処理により、不正の発生に伴い不正発生コマンドが演出制御装置300に送信され、不正の解除に伴い不正解除コマンドが演出制御装置300に送信されて、不正の報知の開始、終了が設定されることとなる。
〔入賞数カウンタ更新処理〕
図17は、入賞数カウンタ更新処理の手順を示すフローチャートである。入賞数カウンタ更新処理は、図16に示した不正&入賞監視処理のステップA2111にて実行される。
遊技制御装置100は、まず、入賞口監視テーブルから監視する入賞口スイッチの個数を取得し(A2201)、対象の入賞口スイッチに入力(正確には入力の変化)があるか否かを判定する(A2202)。入力がない場合には(A2202の結果が「N」)、テーブルアドレスを次レコードのアドレスに更新し(A2211)、全スイッチの監視が終了したか否かを判定する(A2212)。
一方、遊技制御装置100は、対象の入賞口スイッチに入力がある場合には(A2202の結果が「Y」)、対象の入賞数カウンタ領域1の値をロードし(A2203)、ロードした値を+1更新する(A2204)。さらに、更新された値によってオーバーフローが発生するか否かを判定する(A2205)。
遊技制御装置100は、オーバーフローが発生していない場合には(A2205の結果が「N」)、更新後の値を入賞数カウンタ領域1にセーブする(A2206)。ステップA2206の処理の終了後、又は、オーバーフローが発生した場合には(A2205の結果が「Y」)、対象の入賞数カウンタ領域2の値をロードする(A2207)。
その後、遊技制御装置100は、ロードした値を+1更新し(A2208)、更新した値によってオーバーフローが発生するか否かを判定する(A2209)。オーバーフローが発生しない場合には(A2209の結果が「N」)、更新後の値を入賞数カウンタ領域2にセーブする(A2210)。ステップA2206の処理の終了後、又は、オーバーフローが発生した場合には(A2209の結果が「Y」)、テーブルアドレスを次レコードのアドレスに更新する(A2211)。そして、全スイッチの監視が終了したか否かを判定する(A2212)。
遊技制御装置100は、全スイッチの監視が終了していない場合には(A2212の結果が「N」)、対象の入賞口スイッチに入力があるか否かを判定するステップA2202の処理に戻る。また、全スイッチの監視が終了した場合には(A2212の結果が「Y」)、入賞数カウンタ更新処理を終了する。以上の処理により、入賞領域への入賞に基づき入賞数カウンタ領域1及び2が更新されて入賞の情報が記憶されることとなる。
〔演出コマンド設定処理〕
図18は、演出制御装置300に送信する演出コマンドを設定するための演出コマンド設定処理の手順を示すフローチャートである。演出コマンド設定処理は、図16に示した不正&入賞監視処理のステップA2122にて実行されるが、タイマ割込み処理中に実行される他の処理における演出コマンド設定処理に共通する処理である。
遊技制御装置100は、まず、演出用シリアル送信バッファのステータスを読み込む(A2301)。さらに、送信バッファが満杯か否かを判定する(A2302)。
また、遊技制御装置100は、送信バッファが満杯でない場合には(A2302の結果が「N」)、コマンドデータ(MODE(上位バイト))をシリアル送信バッファに書き込む(A2303)。
遊技制御装置100は、送信バッファが満杯である場合には(A2302の結果が「Y」)、ステップA2301の処理に戻る。
さらに、遊技制御装置100は、演出用シリアル送信バッファのステータスを読み込み(A2304)、送信バッファが満杯か否かを判定する(A2305)。送信バッファが満杯である場合には(A2305の結果が「Y」)、ステップA2304の処理に戻る。
また、遊技制御装置100は、送信バッファが満杯でない場合には(A2305の結果が「N」)、コマンドデータ(ACTION(下位バイト))をシリアル送信バッファに書き込んだ後(A2306)、演出コマンド設定処理を終了する。
以上のように、演出制御装置300に対してはシリアル通信で演出コマンドを送信するようにしたことで、遊技制御装置100の負担を軽減できるとともに、演出コマンドの解析を困難にすることができる。また、コマンドの送出タイミングが早まるとともに、データ線の本数を減らすことができる。さらに、演出制御装置300においてもストローブ内でのコマンドの取り込みが必要なくなり、負担を軽減することができる。
〔遊技機状態チェック処理〕
図19は、遊技機状態チェック処理の手順を示すフローチャートである。遊技機状態チェック処理は、図15に示した入賞口スイッチ/状態監視処理におけるステップA2011、A2013及びA2016にて実行される。
遊技制御装置100は、まず、状態スキャンカウンタに対応する状態監視テーブルを取得する(A2401)。状態スキャンカウンタは遊技状態に対応して0から3の範囲の値が設定されている。なお、状態監視テーブルと状態スキャンカウンタとの関係については、図15に示した入賞口スイッチ/状態監視処理にて説明した通りである。
続いて、遊技制御装置100は、チェック対象の信号がオンであるか否かを判定する(A2402)。チェック対象の信号がオンでない場合(A2402の結果が「N」)、すなわち、チェック対象の信号がオフの場合には、状態フラグとして状態オフフラグを準備し(A2403)、対象の状態オフコマンドを取得し、準備する(A2404)。さらに、対象の状態オフ監視タイマ比較値を取得する(A2405)。状態オフフラグは、エラー系の信号に関しては、正常状態を示し、タッチスイッチ信号に関しては、タッチ無しの状態を示す。
一方、遊技制御装置100は、チェック対象の信号がオンの場合には(A2402の結果が「Y」)、状態フラグとして状態オンフラグを準備し(A2406)、対象の状態オンコマンドを取得し、準備する(A2407)。さらに、対象の状態オン監視タイマ比較値を取得する(A2408)。状態オンフラグは、エラー系の信号に関しては、異常又は不正状態を示し、タッチスイッチ信号に関しては、タッチ有りの状態を示す。
ステップA2405又はステップA2408の処理が終了すると、遊技制御装置100は、対象の信号制御領域の値が取得された信号の状態と一致するか否かを判定する(A2409)。一致する場合には(A2409の結果が「Y」)、ステップA2412の処理に移行する。一致していない場合には(A2409の結果が「N」)、対象の信号制御領域に取得した信号状態をセーブし(A2410)、対象の状態監視タイマをクリアする(A2411)。
続いて、遊技制御装置100は、対象の状態監視タイマを+1更新する(A2412)。さらに、更新された状態監視タイマの値が対応するタイマ比較値以上であるか否かを判定する(A2413)。更新された状態監視タイマの値が対応するタイマ比較値未満の場合には(A2413の結果が「N」)、遊技機状態チェック処理を終了する。
一方、遊技制御装置100は、更新された状態監視タイマの値が対応するタイマ比較値以上の場合には(A2413の結果が「Y」)、状態監視タイマを−1更新し、タイマ比較値−1の値に留める(A2414)。さらに、準備した状態フラグが対象の状態フラグ領域の値と一致するか否かを判定する(A2415)。一致している場合には(A2415の結果が「Y」)、遊技機状態チェック処理を終了する。
一方、遊技制御装置100は、準備した状態フラグが対象の状態フラグ領域の値と一致していない場合には(A2415の結果が「N」)、準備した状態フラグを対象の状態フラグ領域にセーブする(A2416)。最後に、演出コマンドを設定する演出コマンド設定処理を実行し(A2417)、遊技機状態チェック処理を終了する。ここでの演出コマンドは、状態オフコマンドか状態オンコマンドの何れかである。状態オンコマンドがエラー系のコマンドであれば、演出制御装置300にエラー報知を開始させる。
〔払出ビジー信号チェック処理〕
図20は、払出ビジー信号チェック処理の手順を示すフローチャートである。払出ビジー信号チェック処理は、図15に示した入賞口スイッチ/状態監視処理におけるステップA2017にて実行される。
遊技制御装置100は、まず、払出制御装置200から入力される払出ビジー信号がオンであるか否かを判定する(A2501)。なお、払出ビジー信号は、払出制御装置200が払出制御を開始できない場合にオン状態とされるようになっている。
遊技制御装置100は、払出ビジー信号がオンでない場合には(A2501の結果が「N」)、判定ステータスとしてアイドル状態フラグを準備し(A2502)、オフ確定監視タイマ比較値(例えば32msec)を設定する(A2503)。一方、払出ビジー信号がオンである場合には(A2501の結果が「Y」)、判定ステータスとしてビジー状態フラグを準備し(A2504)、オン確定監視タイマ比較値(例えば32msec)を設定する(A2505)。
その後、遊技制御装置100は、ビジー信号状態領域の値が今回の払出ビジー信号の状態(オン/オフ)に一致するものであるか否かを判定する(A2506)。一致する場合(A2506の結果が「Y」)、ステップA2509の処理に移行する。一致しない場合(A2506の結果が「N」)、ビジー信号状態領域に今回の払出ビジー信号の状態をセーブし(A2507)、ビジー信号監視タイマを0クリアする(A2508)。
次に、遊技制御装置100は、ビジー信号監視タイマを+1更新し(A2509)、監視タイマはタイマ比較値以上であるか否かを判定する(A2510)。監視タイマがタイマ比較値未満である場合(A2510の結果が「N」)、払出ビジー信号チェック処理を終了する。
遊技制御装置100は、監視タイマはタイマ比較値以上である場合(A2510の結果が「Y」)、ビジー信号監視タイマを−1更新して、タイマ比較値より1だけ小さい値に留め(A2511)、準備した状態フラグを払出ビジー信号フラグ領域(ビジー信号ステータス領域)にセーブし(A2512)、払出ビジー信号チェック処理を終了する。
払出ビジー信号チェック処理により、払出ビジー信号に基づき払出ビジー信号フラグ(ビジー信号ステータス)が設定される。この際に、払出ビジー信号の状態が変化してもすぐにはビジー信号フラグを変更せず、タイマ比較値に亘り変化した状態が継続した場合にビジー信号フラグを変更するようにしており、ノイズ等の影響を受け難くしている。
また、電源投入時にビジー信号フラグがクリアされるので、いずれかの信号状態がタイマ比較値に亘り継続するまではビジー信号フラグは設定されず不定状態となる。これにより、停電が発生し該停電から復帰した場合には、払出制御装置200から払出制御を開始可能であることを示す状態信号が出力されていたとしても、直ちに賞球指令が払出制御装置200に送信されないようになり、払出制御装置200から払出制御を開始可能であることを示す状態信号が所定期間に亘って継続して出力されたことに対応して賞球指令が払出制御装置200に送信されるようになる。これにより、払出制御装置200が賞球指令を受信して即座に払出処理が可能なことを確実に把握してから賞球指令を送信するようになり、賞球指令に対応する払出制御が行われないことを防止できる。
〔特図ゲーム処理〕
次に、前述のタイマ割込み処理における特図ゲーム処理(A1309)の詳細について説明する。図21は、特図ゲーム処理の手順を示すフローチャートである。特図ゲーム処理では、始動口1スイッチ36a及び始動口2スイッチ37aの入力の監視と、特図変動表示ゲームに関する処理全体の制御、特図の表示の設定を行う。
遊技制御装置100は、まず、始動口1スイッチ36a及び始動口2スイッチ37aの入賞を監視する始動口スイッチ監視処理を実行する(A2601)。始動口スイッチ監視処理では、始動入賞口36、第2始動入賞口をなす普通変動入賞装置37に遊技球が入賞すると、各種乱数(大当り乱数など)を抽出し、当該入賞に基づく特図変動表示ゲームの開始前の段階で入賞に基づく遊技結果を事前に判定する遊技結果事前判定を行う。なお、始動口スイッチ監視処理の詳細については後述する。
次に、遊技制御装置100は、大入賞口スイッチ監視処理を実行する(A2602)。大入賞口スイッチ監視処理では、特別変動入賞装置39内に設けられたカウントスイッチ39aでの遊技球の検出を監視する。なお、大入賞口スイッチ監視処理の詳細については後述する。
次に、遊技制御装置100は、特図ゲーム処理タイマが0でなければ−1更新する(1だけ減算する)(A2603)。特図ゲーム処理タイマは、−1更新によって、タイマ割込み処理の割込み周期(4msec)の分だけ計時されることになる。なお、特図ゲーム処理タイマの最小値は0に設定されている。次に、特図ゲーム処理タイマが0であるか否かを判定する(A2604)。特図ゲーム処理タイマが0でない場合(A2604の結果が「N」)、ステップA2619の処理に移行する。
遊技制御装置100は、特図ゲーム処理タイマが0である場合(A2604の結果が「Y」)、すなわち、タイムアップした又は既にタイムアップしていた場合には、特図ゲーム処理番号に対応する処理に分岐させるために参照する特図ゲームシーケンス分岐テーブルをレジスタに設定する(A2605)。さらに、特図ゲームシーケンス分岐テーブルを用いて特図ゲーム処理番号に対応する処理の分岐先アドレスを取得する(A2606)。続いて、特図ゲーム処理番号によるサブルーチンコールを行って、特図ゲーム処理番号に応じたゲーム分岐処理を実行する(A2607)。
遊技制御装置100は、ステップA2607にてゲーム処理番号が「0」の場合には、特図変動表示ゲームの変動開始を監視し、特図変動表示ゲームの変動開始の設定、演出の設定や、特図変動中処理を行うために必要な情報の設定等を行う特図普段処理を実行する(A2608)。なお、特図普段処理の詳細については、図27にて後述する。
遊技制御装置100は、ステップA2607にてゲーム処理番号が「1」の場合には、特図の停止表示時間の設定や、特図表示中処理を行うために必要な情報の設定等を行う特図変動中処理を実行する(A2609)。なお、特図変動中処理の詳細については、図45にて後述する。
遊技制御装置100は、ステップA2607にてゲーム処理番号が「2」の場合には、特図変動表示ゲームの遊技結果が大当りであれば、大当りの種類に応じたファンファーレコマンドの設定や、各大当りの大入賞口開放パターンに応じたファンファーレ時間の設定、ファンファーレ/インターバル中処理を行うために必要な情報の設定等を行う特図表示中処理を実行する(A2610)。なお、特図表示中処理の詳細については、図47にて後述する。
遊技制御装置100は、ステップA2607にてゲーム処理番号が「3」の場合には、大入賞口の開放時間の設定や開放回数の更新、大入賞口開放中処理を行うために必要な情報の設定等を行うファンファーレ/インターバル中処理を実行する(A2611)。なお、ファンファーレ/インターバル中処理の詳細については、図53にて後述する。
遊技制御装置100は、ステップA2607にてゲーム処理番号が「4」の場合には、大当りラウンドが最終ラウンドでなければインターバルコマンドを設定する一方で最終ラウンドであればエンディングコマンドを設定する処理や、大入賞口残存球処理を行うために必要な情報の設定等を行う大入賞口開放中処理を実行する(A2612)。なお、大入賞口開放中処理の詳細については、図55にて後述する。
遊技制御装置100は、ステップA2607にてゲーム処理番号が「5」の場合には、大当りラウンドが最終ラウンドであれば大入賞口内にある残存球が排出されるための時間を設定する処理や、大当り終了処理を行うために必要な情報の設定等を行う大入賞口残存球処理を実行する(A2613)。なお、大入賞口残存球処理の詳細については、図57にて後述する。
遊技制御装置100は、ステップA2607にてゲーム処理番号が「6」の場合には、特図普段処理を実行するために必要な情報の設定等を行う大当り終了処理を実行する(A2614)。なお、大当り終了処理の詳細については、図60にて後述する。
遊技制御装置100は、ステップA2607にてゲーム処理番号が「7」の場合には、大入賞口の開放時間の設定や開放回数の更新、小当り中処理を行うために必要な情報の設定等を行う小当りファンファーレ中処理を実行する(A2615)。なお、小当りファンファーレ中処理の詳細については、図64にて後述する。
遊技制御装置100は、ステップA2607にてゲーム処理番号が「8」の場合には、小当り残存球処理を行うために必要な情報の設定等を行う小当り中処理を実行する(A2616)。なお、小当り中処理の詳細については、図66にて後述する。
遊技制御装置100は、ステップA2607にてゲーム処理番号が「9」の場合には、小当り終了処理を行うために必要な情報の設定等を行う小当り残存球処理を実行する(A2617)。なお、小当り残存球処理の詳細については、図69にて後述する。
遊技制御装置100は、ステップA2607にてゲーム処理番号が「10」の場合には、特図普段処理を実行するために必要な情報の設定等を行う小当り終了処理を実行する(A2618)。なお、小当り終了処理の詳細については、図71にて後述する。
特図ゲーム処理番号に基づく処理が終了すると、遊技制御装置100は、特図1表示器51の変動を制御するための特図1変動制御テーブルを準備した後(A2619)、特図1表示器51に係る図柄変動制御処理を実行する(A2620)。そして、特図2表示器52の変動を制御するための特図2変動制御テーブルを準備した後(A2621)、特図2表示器52に係る図柄変動制御処理を実行する(A2622)。なお、図柄変動制御処理の詳細については、図73にて後述する。
〔始動口スイッチ監視処理〕
次に、特図ゲーム処理における始動口スイッチ監視処理(A2601)の詳細について説明する。図22は、始動口スイッチ監視処理の手順を示すフローチャートである。
遊技制御装置100は、まず、始動入賞口36(始動口1)に対する入賞監視テーブルを準備し(A2701)、ハード乱数取得処理を実行し(A2702)、始動入賞口36への入賞があるか否かを判定する(A2703)。始動入賞口36への入賞がない場合(A2703の結果が「N」)には、ステップA2709以降の処理を実行する。一方、始動入賞口36への入賞がある場合(A2703の結果が「Y」)、特図時短中(普電サポート状態中)であるか否かを判定する(A2704)。
遊技制御装置100は、特図時短中(普電サポート状態中)でないと判定した場合(A2704の結果が「N」)、ステップA2707以降の処理を実行する。一方、特図時短中(普電サポート状態中)である場合(A2704の結果が「Y」)、右打ち指示報知コマンドを演出コマンドとして準備して(A2705)、演出コマンド設定処理を実行する(A2706)。
即ち、普電サポート状態(時短状態)であれば、変動表示ゲームの確率状態(高確率状態/低確率状態)にかかわらず、右打ち指示報知コマンドを準備して、演出コマンド設定処理を実行する。本実施形態の場合、始動入賞口36へは左打ちでないと入賞せず、普通変動入賞装置37へは右打ちでないと入賞しない。また、右打ちでないと、遊技球が普図始動ゲート34を通過しない。したがって、普電サポート状態(時短状態)は、左打ちよりも右打ちの方が有利となるが、普電サポート状態中に始動入賞口36に入賞があった場合(すなわち、普電サポート状態中に左打ちされた場合)には、右打ち指示報知コマンドを演出制御装置300に送信し、演出制御装置300は、右打ちするよう指示する報知(警告)を表示装置41等によって実行する。
次に、遊技制御装置100は、始動入賞口36(始動口1)による保留の情報を設定するテーブルを準備した後(A2707)、特図始動口スイッチ共通処理を実行する(A2708)。そして、第2始動入賞口(普通変動入賞装置37)に対する入賞監視テーブルを準備し(A2709)、ハード乱数取得処理を実行し(A2710)、第2始動入賞口への入賞があるか否かを判定する(A2711)。第2始動入賞口への入賞がない場合(A2711の結果が「N」)には、始動口スイッチ監視処理を終了する。
一方、遊技制御装置100は、第2始動入賞口への入賞がある場合(A2711の結果が「Y」)には、普通電動役物(普通変動入賞装置37)が作動中であるか否か、すなわち、普通変動入賞装置37が作動して遊技球の入賞が可能な開状態となっているか否かを判定する(A2712)。普通電動役物が作動中である場合(A2712の結果が「Y」)、ステップA2714の処理に移行する。
一方、遊技制御装置100は、普通電動役物が作動中でない場合(A2712の結果が「N」)、普電不正発生中であるかを判定する(A2713)。普通変動入賞装置37への不正入賞数が不正発生判定個数(例えば5個)以上である場合に普電不正発生中であると判定する。普通変動入賞装置37は、閉状態では遊技球が入賞不可能であり、開状態でのみ遊技球が入賞可能である。従って、閉状態で遊技球が入賞した場合は何らかの異常や不正が発生した場合であり、このような閉状態で入賞した遊技球があった場合はその数を不正入賞数として計数する。そして、このように計数された不正入賞数が所定の不正発生判定個数(上限値)以上である場合に不正発生中と判定する。
遊技制御装置100は、普電不正発生中でない場合(A2713の結果が「N」)、第2始動入賞口(普通変動入賞装置37)による保留の情報を設定するテーブルを準備した後(A2714)、特図始動口スイッチ共通処理を実行し(A2715)、始動口スイッチ監視処理を終了する。また、A2713にて、普電不正発生中である(A2713の結果が「Y」)と判定した場合にも、始動口スイッチ監視処理を終了する。すなわち、第2始動記憶をそれ以上発生させないようにする。
〔ハード乱数取得処理〕
次に、始動口スイッチ監視処理におけるハード乱数取得処理(A2702、A2710)の詳細について説明する。図23は、ハード乱数取得処理の手順を示すフローチャートである。
遊技制御装置100は、まず、始動口入賞がないことを示す始動口入賞なし情報を設定する(A2801)。次に、対象のスイッチに入力があった否かを判定し(A2802)、対象のスイッチに入力がなかった場合(A2802の結果が「N」)、ハード乱数取得処理を終了する。なお、対象のスイッチは、ステップA2702のハード乱数取得処理では、始動口1スイッチ36aであり、ステップA2710のハード乱数取得処理では、始動口2スイッチ37aである。
遊技制御装置100は、対象のスイッチに入力があった場合(A2802の結果が「Y」)、乱数ラッチレジスタステータス(乱数ラッチレジスタの状態)を読み込み、対象の乱数ラッチレジスタにラッチデータあるか否かを判定する(A2803、A2804)。対象の乱数ラッチレジスタにラッチデータない場合(A2804の結果が「N」)、ハード乱数取得処理を終了する。
遊技制御装置100は、対象の乱数ラッチレジスタにラッチデータある場合(A2804の結果が「Y」)、対象のハード乱数ラッチレジスタに抽出された大当り乱数をロードして準備し(A2805)、始動口入賞があることを示す始動口入賞あり情報を設定する(A2806)。なお、準備した大当り乱数は、特図始動口スイッチ共通処理で使用される。
〔特図始動口スイッチ共通処理〕
次に、始動口スイッチ監視処理における特図始動口スイッチ共通処理(A2708、A2715)の詳細について説明する。図24は、特図始動口スイッチ共通処理の手順を示すフローチャートである。特図始動口スイッチ共通処理は、始動口1スイッチ36aや始動口2スイッチ37aの入力があった場合に、各々の入力について共通して行われる処理である。
遊技制御装置100は、まず、始動口1スイッチ36a及び始動口2スイッチ37aのうち、監視対象の始動口スイッチへの入賞の回数に関する情報を遊技機10の外部の管理装置に対して出力する回数である始動口信号出力回数をロードし(A2901)、ロードした値を+1更新して(A2902)、出力回数がオーバーフローするか否かを判定する(A2903)。出力回数がオーバーフローしない場合(A2903の結果が「N」)、更新後の値をRWMの始動口信号出力回数領域にセーブして(A2904)、ステップA2905の処理に移行する。一方、出力回数がオーバーフローする場合(A2903の結果が「Y」)、ステップA2905の処理に移行する。本実施形態では、始動口信号出力回数領域に「0」から「255」までの値を記憶することができる。そして、ロードした値が「255」である場合には+1更新によって更新後の値は「0」になり、出力回数がオーバーフローすると判定するよう構成されている。
次に、遊技制御装置100は、始動口1スイッチ36a及び始動口2スイッチ37aのうち、監視対象の始動口スイッチに対応する更新対象の特図保留数(始動記憶数)が上限値未満か否かを判定する(A2905)。更新対象の特図保留数が上限値未満でない場合(A2905の結果が「N」)は、特図始動口スイッチ共通処理を終了する。また、更新対象の特図保留数が上限値未満である場合(A2905の結果が「Y」)は、更新対象の特図保留数(特図1保留数又は特図2保留数)を+1更新して(A2906)、対象の始動口入賞フラグをセーブする(A2907)。
次に、遊技制御装置100は、監視対象の始動口スイッチ及び特図保留数に対応する乱数格納領域のアドレスを算出して(A2908)、ステップA2805にて準備した大当り乱数をRWMの大当り乱数格納領域にセーブする(A2909)。次に、監視対象の始動口スイッチの大当り図柄乱数を抽出し、準備して(A2910)、RWMの大当り図柄乱数格納領域にセーブする(A2911)。
次に、遊技制御装置100は、始動入賞口36(始動口1)への入賞であるか否かを判定する(A2912)。始動入賞口36への入賞でない場合(A2912の結果が「N」)には、ステップA2915の処理に移行する。一方、始動入賞口36への入賞である場合(A2912の結果が「Y」)、小当り図柄乱数を抽出し、準備して(A2913)、RWMの小当り図柄乱数格納領域にセーブする(A2914)。
次に、遊技制御装置100は、変動パターン乱数1から3を対応するRWMの変動パターン乱数格納領域にセーブして(A2915)、特図保留情報判定処理を実行する(A2916)。そして、監視対象の始動口スイッチ及び特図保留数に対応する飾り特図保留数コマンドを演出コマンドとして準備し(A2917)、演出コマンド設定処理(A2918)を実行して、特図始動口スイッチ共通処理を終了する。
ここで、遊技制御装置100(RAM111c)は、始動入賞口36や普通変動入賞装置37の始動入賞領域への遊技球の流入に基づき、所定の乱数を抽出し前記変動表示ゲームの実行権利となる始動記憶として所定数を上限に記憶する始動記憶手段をなす。また、始動記憶手段(遊技制御装置100)は、第1始動入賞口(始動入賞口36)への遊技球の入賞に基づき抽出した各種の乱数値を、所定数を上限に第1始動記憶として記憶し、第2始動入賞口(普通変動入賞装置37)への遊技球の入賞に基づき抽出した各種の乱数値を、所定数を上限に第2始動記憶として記憶する。
〔特図保留情報判定処理〕
次に、始動口スイッチ共通処理における特図保留情報判定処理(A2916)の詳細について説明する。図25は、特図保留情報判定処理の手順を示すフローチャートである。特図保留情報判定処理は、対応する始動記憶に基づく特図変動表示ゲームの開始タイミングより前に当該始動記憶に対応した結果関連情報の判定を行う先読み(事前判定)処理である。
遊技制御装置100は、まず、ステップA2907にてセーブした始動口入賞フラグをチェックして、始動入賞口36(始動口1)への入賞であるか否かを判定する(A3001)。始動入賞口36への入賞でない場合(A3001の結果が「N」)、ステップA3004の処理に移行する。一方、始動入賞口36への入賞である場合(A3001の結果が「Y」)には、特図時短中(普電サポート状態中)であるか否かを判定する(A3002)。
遊技制御装置100は、特図時短中(普電サポート状態中)である場合(A3002の結果が「Y」)、特図保留情報判定処理を終了する。一方、特図時短中でない場合(A3002の結果が「N」)には、大当り中または小当り中であるか否かを判定する(A3003)。大当り中または小当り中である場合(A3003の結果が「Y」)、特図保留情報判定処理を終了する。
一方、遊技制御装置100は、大当り中または小当り中でない場合(A3003の結果が「N」)、大当り乱数値が大当り判定値と一致するか否かにより大当りであるかを判定する大当り判定処理を実行する(A3004)。そして、判定結果が大当りである場合(A3005の結果が「Y」)は、対象の始動口スイッチに対応する大当り図柄乱数チェックテーブルを設定し(A3006)、ステップA2910にて準備した大当り図柄乱数に対応する停止図柄情報を取得して(A3007)、ステップA3014の処理に移行する。
遊技制御装置100は、判定結果が大当りでない場合(A3005の結果が「N」)は、第1始動口(始動入賞口36)への入賞であるか否かを判定する(A3008)。始動入賞口36への入賞でない場合(A3008の結果が「N」)、はずれの停止図柄情報を設定して(A3013)、ステップA3014の処理に移行する。
遊技制御装置100は、始動入賞口36への入賞である場合(A3008の結果が「Y」)、大当り乱数値が小当り判定値と一致するか否かにより小当りであるかを判定する小当り判定処理を実行する(A3009)。そして、判定結果が小当りでない場合(A3010の結果が「N」)、はずれの停止図柄情報を設定して(A3013)、ステップA3014の処理に移行する。一方、判定結果が小当りである場合(A3010の結果が「Y」)には、小当り図柄乱数チェックテーブルを設定し(A3011)、ステップA143にて準備した小当り図柄乱数に対応する停止図柄情報を取得して(A3012)、ステップA3014の処理に移行する。
次に、遊技制御装置100は、対象の始動口スイッチ及び停止図柄情報に対応する先読み停止図柄コマンドを演出コマンドとして準備し(A3014)、演出コマンド設定処理を実行する(A3015)。次に、変動パターンを設定するためのパラメータである特図情報を設定する特図情報設定処理を行い(A3016)、特図変動表示ゲームの変動態様を設定する変動パターン設定処理を実行する(A3017)。
その後、遊技制御装置100は、特図変動表示ゲームの変動態様における前半変動パターンを示す前半変動番号及び後半変動パターンを示す後半変動番号に対応する先読み変動パターンコマンドを演出コマンドとして準備して(A3018)、演出コマンド設定処理を行い(A3019)、特図保留情報判定処理を終了する。なお、ステップA3016における特図情報設定処理、ステップA3017における変動パターン設定処理は、特図普段処理で特図変動表示ゲームの開始時に実行される処理と同様である。
以上の処理により、先読み対象の始動記憶に基づく特図変動表示ゲームの結果を含む先読み図柄コマンドと、当該始動記憶に基づく特図変動表示ゲームでの変動パターンの情報を含む先読み変動パターンコマンドが準備され、演出制御装置300に送信される。これにより、始動記憶に対応した結果関連情報(大当りか否かや変動パターンの種類)の判定結果(先読み結果)を、対応する始動記憶に基づく特図変動表示ゲームの開始タイミングより前に演出制御装置300に対して知らせることができ、特に表示装置41に表示される飾り特図始動記憶表示を変化させるなどして、その特図変動表示ゲームの開始タイミングより前に遊技者に結果関連情報を報知することが可能となる。
すなわち、遊技制御装置100が、始動記憶手段(遊技制御装置100)に始動記憶として記憶される乱数を、当該始動記憶に基づく変動表示ゲームの実行前に判定する(例えば特別結果となるか否か等を判定)事前判定手段をなす。なお、始動記憶に対応して記憶された乱数値を事前に判定する時期は、当該始動記憶が発生した始動入賞時だけではなく、当該始動記憶に基づく変動表示ゲームが行われる前であればいつでもよい。
〔大入賞口スイッチ監視処理〕
次に、特図ゲーム処理における大入賞口スイッチ監視処理(A2602)の詳細について説明する。図26は、大入賞口スイッチ監視処理の手順を示すフローチャートである。
遊技制御装置100は、まず、特図ゲーム処理番号の値が「4」であるか、すなわち大入賞口開放中処理中であるか否かを判定する(A3101)。大入賞口開放中処理中である場合(A3101の結果が「Y」)、ステップA3105の処理に移行する。また、大入賞口開放中処理中でない場合(A3101の結果が「N」)、特図ゲーム処理番号の値が「5」であるか、すなわち大入賞口残存球処理中であるか否かを判定する(A3102)。
遊技制御装置100は、大入賞口残存球処理中である場合(A3102の結果が「Y」)、ステップA3105の処理に移行する。また、大入賞口残存球処理中でない場合(A3105の結果が「N」)、特図ゲーム処理番号の値が「8」であるか、すなわち小当り中処理中であるか否かを判定する(A3103)。小当り中処理中である場合(A3104の結果が「Y」)、ステップA3105の処理に移行する。また、小当り中処理中でない場合(A3103の結果が「N」)、特図ゲーム処理番号の値が「9」であるか、すなわち小当り残存球処理中であるか否かを判定する(A3104)。特図ゲーム処理タイマが0になるまで特図ゲーム処理番号は次に移行しないため、このように特図ゲーム処理番号によって遊技の進行状態をチェックすることができる。
遊技制御装置100は、小当り残存球処理中でない場合(A3104の結果が「N」)、大入賞口スイッチ監視処理を終了する。また、小当り残存球処理中である場合(A3104の結果が「Y」)は、ステップA3105の処理に移行する。そして、入賞カウンタに0をセットして(A3105)、大入賞口スイッチ1(一方の大入賞口スイッチ39a)に入力があるか否かを判定する(A3106)。
遊技制御装置100は、大入賞口スイッチ1に入力がない場合(A3106の結果が「N」)、大入賞口スイッチ2(他方の大入賞口スイッチ39a)に入力があるか否かを判定する(A3110)。また、大入賞口スイッチ1に入力がある場合(A3106の結果が「Y」)、大入賞口カウントコマンドを演出コマンドとして準備して(A3107)、演出コマンド設定処理(A3108)を実行する。そして、入賞カウンタを+1更新し(A3109)、大入賞口スイッチ2(他方の大入賞口スイッチ39a)に入力があるか否かを判定する(A3110)。
遊技制御装置100は、大入賞口スイッチ2に入力がない場合(A3110の結果が「N」)、入賞カウンタの値が0であるか否かを判定する(A3114)。また、大入賞口スイッチ2に入力がある場合(A3110の結果が「Y」)、大入賞口カウントコマンドを演出コマンドとして準備して(A3111)、演出コマンド設定処理(A3112)を実行する。そして、入賞カウンタを+1更新し(A3113)、入賞カウンタの値が0であるか否かを判定する(A3114)。
遊技制御装置100は、入賞カウンタの値が0である場合(A3114の結果が「Y」)は、大入賞口スイッチ監視処理を終了する。また、入賞カウンタの値が0でない場合(A3114の結果が「N」)、大入賞口残存球処理中であるか否かを判定する(A3115)。大入賞口残存球処理中である場合(A3115の結果が「Y」)、大入賞口スイッチ監視処理を終了し、大入賞口残存球処理中でない場合(A3115の結果が「N」)、小当り残存球処理中であるか否かを判定する(A3116)。
遊技制御装置100は、小当り残存球処理中である場合(A3116の結果が「Y」)は、大入賞口スイッチ監視処理を終了し、小当り残存球処理中でない場合(A3116の結果が「N」)、入賞カウンタの値(1又は2)を大入賞口カウント数に加算し(A3117)、大入賞口カウント数が上限値(一のラウンドで入賞可能な遊技球数。例えば「9」)以上となったか否かを判定する(A3118)。
遊技制御装置100は、大入賞口カウント数が上限値以上となっていない場合(A3118の結果が「N」)、大入賞口スイッチ監視処理を終了する。また、大入賞口カウント数が上限値以上となった場合(A3118の結果が「Y」)、大入賞口カウント数を上限値に留め(A3119)、特図ゲーム処理タイマ領域を0クリアして(A3120)、小当り中処理中であるかを判定する(A3121)。
遊技制御装置100は、小当り中処理中でない場合(A3121の結果が「N」)、大入賞口スイッチ監視処理を終了し、小当り中処理中である場合(A3121の結果が「Y」)、大入賞口制御ポインタ領域に小当り開放動作終了の値をセーブして(A3122)、大入賞口スイッチ監視処理を終了する。これにより大入賞口が閉鎖されて一のラウンドが終了することとなる。
〔特図普段処理〕
次に、特図ゲーム処理における特図普段処理(A2608)の詳細について説明する。図27は、特図普段処理の手順を示すフローチャートである。
遊技制御装置100は、まず、特図2保留数(第2始動記憶数)が0であるか否かを判定する(A3201)。特図2保留数が0である場合(A3201の結果が「Y」)、特図1保留数(第1始動記憶数)が0であるか否かを判定する(A3206)。そして、特図1保留数が0である場合(A3206の結果が「Y」)、客待ちデモが開始済みであるか否かを判定し(A3211)、客待ちデモが開始済みでない場合(A3211の結果が「N」)は、客待ちデモフラグ領域に客待ちデモ中フラグをセットする(A3212)。
続けて、遊技制御装置100は、客待ちデモコマンドを演出コマンドとして準備して(A3213)、演出コマンド設定処理を行い(A3214)、特図普段処理移行設定処理1を実行し(A3215)、特図普段処理を終了する。一方、ステップA3211にて、客待ちデモが開始済みである場合(A3211の結果が「Y」)、特図普段処理移行設定処理1を実行し(A3215)、特図普段処理を終了する。
また、遊技制御装置100は、特図2保留数が0でない場合(A3201の結果が「N」)、特図2変動開始処理を実行し(A3202)、特図2保留数に対応する飾り特図保留数コマンド(飾り特図2保留数コマンド)を演出コマンドとして準備して(A3203)、演出コマンド設定処理を実行する(A3204)。そして、特図2の特図変動中処理移行設定処理を実行し(A3205)、特図普段処理を終了する。
また、遊技制御装置100は、特図1保留数が0でない場合(A3206の結果が「N」)、特図1変動開始処理を実行し(A3207)、特図1保留数に対応する飾り特図保留数コマンド(飾り特図1保留数コマンド)を演出コマンドとして準備して(A3208)、演出コマンド設定処理を実行する(A3209)。そして、特図1の特図変動中処理移行設定処理を実行し(A3210)、特図普段処理を終了する。
このように、特図2保留数のチェックを特図1保留数のチェックよりも先に行うことで、特図2保留数が0でない場合には特図2変動開始処理(A3202)が実行されることとなる。すなわち、特図2変動表示ゲームが特図1変動表示ゲームに優先して実行されることとなる。つまり、遊技制御装置100が、第2始動記憶手段(遊技制御装置100)に第2始動記憶がある場合には、当該第2始動記憶に基づく変動表示ゲームを、第1始動記憶に基づく変動表示ゲームよりも優先的に実行する優先制御手段をなす。
〔特図普段処理移行設定処理1〕
次に、特図普段処理における特図普段処理移行設定処理1(A3215)の詳細について説明する。図28は、特図普段処理移行設定処理1の手順を示すフローチャートである。なお、特図普段処理移行設定処理1は、後述の特図表示中処理でも実行される。
遊技制御装置100は、まず、処理番号として特図普段処理に係る「0」を設定し(A3301)、特図ゲーム処理番号領域に処理番号をセーブして(A3302)、変動図柄判別フラグ領域をクリアする(A3303)。そして、大入賞口不正監視期間フラグ領域に不正監視期間中フラグをセーブして(A3304)、特図普段処理移行設定処理1を終了する。
〔特図1変動開始処理〕
次に、特図普段処理における特図1変動開始処理(A3207)の詳細について説明する。図29は、特図1変動開始処理の手順を示すフローチャートである。特図1変動開始処理は、特図1変動表示ゲームの開始時に行う処理である。
遊技制御装置100は、実行する特図変動表示ゲームの種別(ここでは特図1)を示す特図1変動フラグを変動図柄判別領域にセーブする(A3401)。続いて、特図1変動表示ゲームが大当りであるか否かを判別するための大当りフラグ1にはずれ情報や大当り情報を設定する大当りフラグ1設定処理を実行する(A3402)。大当りフラグ1設定処理の詳細については後述する。
次に、遊技制御装置100は、特図1停止図柄(図柄情報)の設定に係る特図1停止図柄設定処理を実行する(A3403)。特図1停止図柄設定処理の詳細については後述する。
さらに、遊技制御装置100は、変動パターンを設定するためのパラメータである特図情報を設定する特図情報設定処理を実行する(A3404)。特図情報設定処理の詳細については後述する。
続いて、遊技制御装置100は、特図1変動表示ゲームの変動パターンの設定に関する種々の情報を参照するための情報が設定されたテーブルである特図1変動パターン設定情報テーブルを準備する(A3405)。
その後、遊技制御装置100は、特図1変動表示ゲームにおける変動態様である変動パターンを設定する変動パターン設定処理を実行する(A3406)。変動パターン設定処理の詳細については後述する。
最後に、遊技制御装置100は、特図1変動表示ゲームの変動開始の情報を設定する変動開始情報設定処理を実行し(A3407)、特図1変動開始処理を終了する。変動開始情報設定処理の詳細については後述する。
〔特図2変動開始処理〕
次に、特図普段処理における特図2変動開始処理(A3202)の詳細について説明する。図30は、特図2変動開始処理の手順を示すフローチャートである。特図2変動開始処理は、特図2変動表示ゲームの開始時に行う処理であって、図29に示した特図1変動開始処理での処理と同様の処理を、第2始動記憶を対象として行うものである。
遊技制御装置100は、まず、実行する特図変動表示ゲームの種別(ここでは特図2)を示す特図2変動フラグを変動図柄判別領域にセーブする(A3501)。続いて、特図2変動表示ゲームが大当りであるか否かを判別するための大当りフラグ2にはずれ情報や大当り情報を設定する大当りフラグ2設定処理を実行する(A3502)。
次に、遊技制御装置100は、特図2停止図柄(図柄情報)の設定に係る特図2停止図柄設定処理を実行する(A3503)。さらに、変動パターンを設定するためのパラメータである特図情報を設定する特図情報設定処理を実行する(A3504)。続いて、特図2変動表示ゲームの変動パターンの設定に関する種々の情報を参照するための情報が設定されたテーブルである特図2変動パターン設定情報テーブルを準備する(A3505)。
その後、遊技制御装置100は、特図2変動表示ゲームの変動パターンを設定する変動パターン設定処理を実行する(A3506)。最後に、特図2変動表示ゲームの変動開始の情報を設定する変動開始情報設定処理を実行し(A3507)、特図2変動開始処理を終了する。
〔大当りフラグ1設定処理〕
次に、特図1変動開始処理における大当りフラグ1設定処理(A3402)の詳細について説明する。図31は、大当りフラグ1設定処理の手順を示すフローチャートである。
遊技制御装置100は、まず、小当りフラグ領域にはずれ情報をセーブして(A3601)、大当りフラグ1領域にはずれ情報をセーブする(A3602)。次に、RWMの特図1大当り乱数格納領域(保留数1用)から大当り乱数をロードし、準備して(A3603)、当該特図1大当り乱数格納領域(保留数1用)を0クリアする(A3604)。なお、保留数1用とは、消化順序が最先(ここでは特図1のうちで最先)の特図始動記憶についての情報(乱数等)を格納する領域である。その後、準備した大当り乱数値が大当り判定値と一致するか否かに応じて大当りであるか否かを判定する大当り判定処理を実行する(A3605)。
遊技制御装置100は、大当り判定処理(A3605)の判定結果が大当りである場合(A3606の結果が「Y」)、ステップA3602にてはずれ情報をセーブした大当りフラグ1領域に大当り情報を上書きしてセーブし(A3607)、大当りフラグ1設定処理を終了する。一方、大当り判定処理(A3605)の判定結果が大当りでない場合(A3606の結果が「N」)、準備した大当り乱数値が小当り判定値と一致するか否かに応じて小当りであるか否かを判定する小当り判定処理を実行する(A3608)。
遊技制御装置100は、小当り判定処理(A3608)の判定結果が小当りである場合(A3609の結果が「Y」)、ステップA3601にてはずれ情報をセーブした小当りフラグ領域に小当り情報を上書きしてセーブし(A3610)、大当りフラグ1設定処理を終了する。一方、小当り判定処理(A3608)の判定結果が小当りでない場合(A3609の結果が「N」)は、大当りフラグ1領域にも小当りフラグ領域にもはずれ情報をセーブしたまま大当りフラグ1設定処理を終了する。このように、本実施形態において、特図1変動表示ゲームの結果は、「大当り」、「小当り」、及び「はずれ」のうちの何れかとなる。
〔大当りフラグ2設定処理〕
次に、特図2変動開始処理における大当りフラグ2設定処理(A3502)の詳細について説明する。図32は、大当りフラグ2設定処理の手順を示すフローチャートである。この処理は、図31に示した大当りフラグ1設定処理での処理と同様の処理を、第2始動記憶を対象として行うものである。
遊技制御装置100は、まず、大当りフラグ2領域にはずれ情報をセーブする(A3701)。次に、RWMの特図2大当り乱数格納領域(保留数1用)から大当り乱数をロードし、準備して(A3702)、当該特図2大当り乱数格納領域(保留数1用)を0クリアする(A3703)。なお、保留数1用とは、消化順序が最先(ここでは特図2のうちで最先)の特図始動記憶についての情報(乱数等)を格納する領域である。その後、準備した大当り乱数値が大当り判定値と一致するか否かに応じて大当りであるか否かを判定する大当り判定処理を実行する(A3704)。
遊技制御装置100は、大当り判定処理(A3704)の判定結果が大当りである場合(A3705の結果が「Y」)、ステップA3701にてはずれ情報をセーブした大当りフラグ2領域に大当り情報を上書きしてセーブし(A3706)、大当りフラグ2設定処理を終了する。一方、大当り判定処理(A3704)の判定結果が大当りでない場合(A3705の結果が「N」)、大当りフラグ2にはずれ情報をセーブしたまま大当りフラグ2設定処理を終了する。このように、本実施形態において、特図2変動表示ゲームの結果は、「大当り」及び「はずれ」のうちの何れかとなる。
〔大当り判定処理〕
次に、大当りフラグ1設定処理と大当りフラグ2設定処理等における大当り判定処理(A3605、A3704)の詳細について説明する。図33は、大当り判定処理の手順を示すフローチャートである。なお、大当り判定処理は、タイマ割込み処理中に実行される他の処理における大当り判定処理に共通する処理であり、特図保留情報判定処理のステップA3004などでも実行される。
遊技制御装置100は、まず、大当り判定値の下限判定値を設定し(A3801)、対象の大当り乱数の値が下限判定値未満であるか否かを判定する(A3802)。なお、大当りであるとは大当り乱数が大当り判定値と一致することである。大当り判定値は連続する複数の値であり、大当り乱数が、大当り判定値の下限の値である下限判定値以上で、かつ、大当り判定値の上限の値である上限判定値以下である場合に、大当りであると判定される。
遊技制御装置100は、対象の大当り乱数の値が下限判定値未満である場合(A3802の結果が「Y」)、判定結果としてはずれ(大当り以外)を設定し(A3807)、大当り判定処理を終了する。
また、遊技制御装置100は、大当り乱数の値が下限判定値未満でない場合には(A3802の結果が「N」)、大当りの発生確率が高確率状態(確変状態)であるか否かを判定する(A3803)。そして、高確率状態である場合には(A3803の結果が「Y」)、高確率中の上限判定値を設定する(A3804)。一方、高確率状態でない場合には(A3803の結果が「N」)、低確率中の上限判定値を設定する(A3805)。
遊技制御装置100は、大当り乱数の値の上限判定値を設定すると、対象の大当り乱数の値が上限判定値より大きいか否かを判定する(A3806)。大当り乱数の値が上限判定値より大きい場合(A3806の結果が「Y」)、判定結果としてはずれ(大当り以外)を設定する(A3807)。一方、大当り乱数の値が上限判定値より大きくない場合(A3806の結果が「N」)、判定結果として大当りを設定する(A3808)。判定結果を設定すると、大当り判定処理を終了する。
〔小当り判定処理〕
次に、大当りフラグ1設定処理における小当り判定処理(A3608)の詳細について説明する。図34は、小当り判定処理の手順を示すフローチャートである。なお、小当り判定処理は、タイマ割込み処理中に実行される他の処理における小当り判定処理に共通する処理であり、特図保留情報判定処理のステップA3009などでも実行される。
遊技制御装置100は、まず、対象(特図1)の大当り乱数の値が小当り下限判定値未満であるか否かを判定する(A3901)。なお、小当りであるとは大当り乱数が小当り判定値と一致することである。小当り判定値は連続する複数の値であり、大当り乱数が、小当り判定値の下限の値である小当り下限判定値以上で、かつ、小当り判定値の上限の値である小当り上限判定値以下である場合に、小当りであると判定される。
当然ながら、同じ特図変動表示ゲームの結果が小当り且つ大当りとなることを避けるべく、小当り判定値の範囲(小当り下限判定値と小当り上限判定値の間)は、前述の大当り判定値の範囲(下限判定値と上限判定値の間)とは重ならない。なお、本実施形態では、独自に小当り乱数を設けることはせず、小当りの判定にも大当り乱数を利用するが、独自の小当り乱数を設ける構成も可能である。
遊技制御装置100は、対象(特図1)の大当り乱数の値が小当り下限判定値未満である場合(A3901の結果が「Y」)、判定結果としてはずれを設定し(A3903)、小当り判定処理を終了する。
また、遊技制御装置100は、大当り乱数の値が小当り下限判定値未満でない場合には(A3901の結果が「N」)、対象(特図1)の大当り乱数の値が小当り上限判定値より大きいか否かを判定する(A3902)。大当り乱数の値が小当り上限判定値より大きい場合(A3902の結果が「Y」)、判定結果としてはずれを設定する(A3903)。一方、大当り乱数の値が小当り上限判定値より大きくない場合(A3902の結果が「N」)、判定結果として小当りを設定する(A3904)。判定結果を設定すると、小当り判定処理を終了する。
〔特図1停止図柄設定処理〕
次に、特図1変動開始処理における特図1停止図柄設定処理(A3403)の詳細について説明する。図35は、特図1停止図柄設定処理の手順を示すフローチャートである。
遊技制御装置100は、まず、大当りフラグ1が大当りか否かを判定し(A4001)、大当りである場合(A4001の結果が「Y」)、特図1大当り図柄乱数格納領域(保留数1用)から大当り図柄乱数をロードする(A4002)。次に、現在の確率状態及び高確率継続回数に対応する特図1大当り図柄テーブルを設定する(A4003)。ここでの確率状態には、高確率状態/低確率状態の他に、普電サポート状態/非普電サポート状態も含めるものとする。
ここで、高確率継続回数は、大当り状態終了後に特図高確率状態(確変状態)となる連続回数であり、特図低確率状態(通常遊技状態又は時短状態)を経ないで繰り返される確変大当りの繰り返し回数に相当する。高確率継続回数は、後述の大当り終了処理で更新される。高確率継続回数が規定回(例えば、2回)に達した後、大当り状態終了後に特図低確率状態となる通常大当りだけが発生するような特図大当り図柄テーブルが設定される。即ち、確変大当りの回数が規定回に制限される。なお、本実施形態において、高確率継続回数が規定回(例えば、2回)に達して次の大当りでは確変大当りが禁止されることを「リミッタ作動」と称し、高確率継続回数が規定回(例えば、2回)に達して次の大当りとなる前は、確変大当りだけが発生するため、「リミッタ未作動」となる。
続いて、ロードした大当り図柄乱数に対応する停止図柄番号を取得し、特図1停止図柄番号領域にセーブする(A4004)。この処理により特別結果の種類(大当りの種類)が選択される。なお、特図大当り図柄テーブルの詳細については後述する。
その後、遊技制御装置100は、特図1大当り停止図柄情報テーブルを設定して(A4005)、停止図柄番号に対応する停止図柄パターンを取得し、停止図柄パターン領域にセーブする(A4006)。停止図柄パターンとは、特図表示器(ここでは特図1表示器51)での停止図柄や表示装置41での停止図柄を設定するためのものである。次に、停止図柄番号に対応するラウンド数上限値情報を取得し、ラウンド数上限値情報領域にセーブする(A4007)。
次に、遊技制御装置100は、停止図柄番号に対応する確率変動判定データを取得し、
確率変動判定データ領域にセーブする(A4008)。確率変動判定データには、大当り状態終了後の確率状態(高確率/低確率)、及び、大当り状態終了後の普電サポート状態(時短状態)の継続ゲーム回数(時間短縮変動回数、電サポ回数)の情報が含まれる。なお、大当り状態終了後の確率状態が高確率である場合には、確率変動判定データは、後述の高確率変動回数の情報も含む。
その後、遊技制御装置100は、停止図柄パターン及び確率状態に対応する演出モード移行情報をセーブする(A4009)。そして、遊技制御装置100は、停止図柄パターンに対応する飾り特図コマンドを準備する(A4018)。
なお、演出モード移行情報は、演出モードを移行させるための情報である。ここでの演出モード移行情報は、大当りの場合(A4001の結果が「Y」)に設定され後述の大当り終了処理で使用される。即ち、演出モード移行情報によって、大当りを契機に演出モードを移行させることができる。また、上記のように演出モード移行情報は大当りの停止図柄パターン(確変大当り図柄/通常大当り図柄であるか等)に応じて設定されるため、大当り図柄の種類(大当りの種類)で、大当り終了後に移行する演出モードの移行先が変化することになる。また、上記のように演出モード移行情報は確率状態に応じて設定されるため、現在特図高確率状態(確変状態)中か否かによっても、演出モードの移行先が影響を受ける。例えば、後述するように、現在特図高確率状態(確変状態)中で通常大当り図柄であれば(即ちリミッタ作動時であれば)、通常大当り終了後に特殊演出モード(専用の演出モード、特定演出モード)に移行することができる。
一方、遊技制御装置100は、大当りフラグ1が大当りでない場合(A4001の結果が「N」)、小当りフラグが小当りか否かを判定し(A4010)、小当りである場合(A4011の結果が「Y」)、特図1小当り図柄乱数格納領域(保留数1用)から小当り図柄乱数をロードする(A4011)。次に、特図1小当り図柄テーブルを設定し(A4012)、ロードした小当り図柄乱数に対応する停止図柄番号を取得し、特図1停止図柄番号領域にセーブする(A4013)。
その後、遊技制御装置100は、停止図柄番号に対応する停止図柄パターンを取得し、停止図柄パターン領域にセーブして(A4014)、停止図柄パターンに対応する演出モード移行情報をセーブする(A4015)。ここでの演出モード移行情報は、小当りの場合(A4010の結果が「Y」)に設定され、小当りを契機に演出モードを移行させることができる。そして、停止図柄パターンに対応する飾り特図コマンドを準備する(A4018)。
また、小当りフラグが小当りでない場合(A4010の結果が「N」)は、はずれ時の停止図柄番号を特図1停止図柄番号領域にセーブし(A4016)、はずれ停止図柄パターンを停止図柄パターン領域にセーブして(A4017)、停止図柄パターンに対応する飾り特図コマンドを準備する(A4018)。以上の処理により、特図変動表示ゲームの結果に対応した停止図柄が設定される。
その後、飾り特図コマンドを飾り特図コマンド領域にセーブし(A4019)、演出コマンド設定処理を実行する(A4020)。この飾り特図コマンドは、後に演出制御装置300に送信される。そして、停止図柄番号に対応する図柄データを試験信号出力データ領域にセーブし(A4021)、特図1大当り図柄乱数格納領域(保留数1用)を0クリアし(A4022)、特図1小当り図柄乱数格納領域(保留数1用)を0クリアして(A4023)、特図1停止図柄設定処理を終了する。
〔特図2停止図柄設定処理〕
次に、特図2変動開始処理における特図2停止図柄設定処理(A3503)の詳細について説明する。図36は、特図2停止図柄設定処理の手順を示すフローチャートである。
遊技制御装置100は、まず、大当りフラグ2が大当りか否かを判定し(A4101)、大当りである場合(A4101の結果が「Y」)、特図2大当り図柄乱数格納領域(保留数1用)から大当り図柄乱数をロードする(A4102)。次に、現在の確率状態及び高確率継続回数に対応する特図2大当り図柄テーブルを設定する(A4103)。ここでの確率状態には、高確率状態/低確率状態の他に、普電サポート状態/非普電サポート状態も含めるものとする。高確率継続回数は、後述の大当り終了処理で更新されるものである。続いて、ロードした大当り図柄乱数に対応する停止図柄番号を取得し、特図2停止図柄番号領域にセーブする(A4104)。この処理により特別結果の種類(大当りの種類)が選択される。なお、特図大当り図柄テーブルの詳細については後述する。
その後、遊技制御装置100は、特図2大当り停止図柄情報テーブルを設定して(A4105)、停止図柄番号に対応する停止図柄パターンを取得し、停止図柄パターン領域にセーブする(A4106)。停止図柄パターンとは、特図表示器(ここでは特図2表示器52)での停止図柄や表示装置41での停止図柄を設定するためのものである。次に、停止図柄番号に対応するラウンド数上限値情報を取得し、ラウンド数上限値情報領域にセーブする(A4107)。
次に、遊技制御装置100は、停止図柄番号に対応する確率変動判定データを取得し、
確率変動判定データ領域にセーブする(A4108)。確率変動判定データには、大当り状態終了後の確率状態(高確率/低確率)、及び、大当り状態終了後の普電サポート状態(時短状態)の継続ゲーム回数の情報が含まれる。
その後、遊技制御装置100は、停止図柄パターン及び確率状態に対応する演出モード移行情報をセーブする(A4109)。ここでの演出モード移行情報は、大当りの場合(A4101の結果が「Y」)に設定され後述の大当り終了処理で使用される。そして、遊技制御装置100は、停止図柄パターンに対応する飾り特図コマンドを準備する(A4112)。
一方、遊技制御装置100は、大当りフラグ2が大当りでない場合(A4101の結果が「N」)、はずれ時の停止図柄番号を特図2停止図柄番号領域にセーブし(A4110)、はずれ停止図柄パターンを停止図柄パターン領域にセーブして(A4111)、停止図柄パターンに対応する飾り特図コマンドを準備する(A4112)。以上の処理により、特図変動表示ゲームの結果に対応した停止図柄が設定される。
その後、飾り特図コマンドを飾り特図コマンド領域にセーブし(A4113)、演出コマンド設定処理を実行する(A4114)。この飾り特図コマンドは、後に演出制御装置300に送信される。そして、停止図柄番号に対応する図柄データを試験信号出力データ領域にセーブし(A4115)、特図2大当り図柄乱数格納領域(保留数1用)を0クリアし(A4116)、特図2停止図柄設定処理を終了する。
〔特図大当り図柄テーブル〕
図37は、ステップA4003で設定される特図1大当り図柄テーブルと、ステップA4103で設定される特図2大当り図柄テーブルを示す。(a)は、リミッタ未作動時の大当り図柄テーブル(特図1、特図2)を示し、(b)は、リミッタ作動時の大当り図柄テーブル(特図1、特図2)を示し、(c)は、(a)(b)をまとめたものであり、大当りの図柄番号(停止図柄番号)と大当りの種類との対応等を示す。
図37(a)のように、リミッタ未作動時(高確率継続回数が規定回に達した後に発生する大当りの前)の特図1大当り図柄テーブルと特図2大当り図柄テーブルにおいて、4R、8R、12R確変大当り図柄(大当り状態終了後に特図高確率状態になるもの)の振分率は0でないが、4R、8R、12R通常大当り図柄(大当り状態終了後に特図低確率状態になるもの)の振分率は0であるため、確変大当り図柄だけが選択可能である。また、4R、8R、12R確変大当り図柄において、大当り状態終了後の特図高確率状態において普電サポート状態が次回の大当りまで継続するもの(4R−A1、8R−A1、12R−A1:電サポ次回まで)と、普電サポート状態が100回の特図変動表示ゲームだけ継続するもの(4R−B1、8R−B1、12R−B1:電サポ100回)がある。なお、100回より後の特図変動表示ゲームでは、潜伏確変状態(即ち普電サポートがない特図高確率状態)となる。
図37(b)のように、リミッタ作動時(高確率継続回数が規定回に達した後の大当り時)の特図1大当り図柄テーブルと特図2大当り図柄テーブルにおいて、4R、8R、12R確変大当り図柄の振分率は0であるが、4R、8R、12R通常大当り図柄の振分率は0でないため、通常大当り図柄だけが選択可能である(確変大当りが禁止される)。また、4R、8R、12R通常大当り図柄において、大当り状態終了後の低確率状態において普電サポート状態が100回の変動表示ゲームだけ継続するもの(4R−A2、8R−A2、12R−A2:電サポ100回)と、50回の特図変動表示ゲームだけ継続するもの(4R−B2、8R−B2、12R−B2:電サポ50回)がある。
図37(a)のように、リミッタ未作動時において確変大当り図柄だけが選択され、図37(b)のように、リミッタ作動時において通常大当り図柄だけが選択可能であるため、大当りは、基本的に、規定回の確変大当りと1回の通常大当りが1セットになって所定回数(=規定回+1)だけ発生することになる。規定回が2回であれば、大当りは、3回(所定回数)を1セットとして、確変大当り→確変大当り→通常大当りの順で発生することになる(いわゆる3連荘で1セットとなる)。
また、図37(c)からわかるように、特図1変動表示ゲームでは、確変大当りに対して、普電サポート状態が100回(100ゲーム)となる振分率が次回の大当りまでとなる振分率より高く、潜伏確変状態が発生し易い一方、特図2変動表示ゲームではその逆となっている。また、特図1変動表示ゲームでは、通常大当りに対して、普電サポート状態が50回(50ゲーム)となる振分率が100回(100ゲーム)となる振分率より高い一方、特図2変動表示ゲームではその逆となっている。従って、特図2変動表示ゲームの大当りは、特図1変動表示ゲームの大当りよりも、遊技者に多くの遊技価値を付与できる。
なお、図37の特図大当り図柄テーブルにおいて、大当り終了後に普電サポート状態が0回(電サポなし)となる大当りの種類(図柄)を設ける構成も可能である。また、現時点で普電サポート状態であるか否かに応じて、大当り終了後の普電サポート状態の継続回数(電サポ回数)を設定してもよい。
〔特図情報設定処理〕
次に、特図1変動開始処理と特図2変動開始処理における特図情報設定処理(A3404、A3504)の詳細について説明する。図38は、特図情報設定処理の手順を示すフローチャートである。本実施形態において、確率状態(低確率/高確率、時短あり/なし)は変動の振り分けに影響せず、遊技制御装置100が管理している演出モードが変動の振り分けに影響する。演出モードは、前述の1セットの大当りにおけるトータルラウンド数(後述)、確率状態、時短状態の有無、特図変動表示ゲームの進行状況などに応じて、複数の演出モードから一の演出モードが設定されるようになっている。
遊技制御装置100は、まず、前半変動グループ選択ポインタテーブルを設定して(A4201)、演出モード情報に対応する前半変動グループ選択ポインタを取得する(A4202)。次いで、前半変動グループ選択オフセットテーブルを設定して(A4203)、対象の特図保留数(特図1保留数又は特図2保留数)と停止図柄パターンに対応するオフセットデータを取得する(A4204)。
次に、遊技制御装置100は、前半変動グループ選択ポインタとオフセットデータを加算して(A4205)、加算して得た値を変動振分情報1領域にセーブする(A4206)。これにより変動振分情報1領域には、停止図柄の種類、保留数、及び演出モードに基づいて生成された変動振分情報1がセーブされる。この変動振分情報1は、前半変動(リーチ開始前までの変動態様)を振り分けるためのテーブルポインタであり、後に変動グループを選択するために用いられる。なお、演出モードはトータルラウンド数に基づくことから、変動振分情報1もトータルラウンド数に基づくことになる。ただし、機種の仕様次第であるが、保留数が多い時に変動時間を短くするのははずれの場合のみであるため、はずれ以外の場合には、結果として保留数は前半変動の振り分けに影響しない。なお、変動グループとは複数の変動パターンが含まれたもので、変動パターンを決定する際には、まず変動グループを選択し、さらにこの変動グループの中から一の変動パターンを選択するようになっている。
次に、遊技制御装置100は、後半変動グループ選択ポインタテーブルを設定して(A4207)、演出モード情報に対応する後半変動グループ選択ポインタを取得する(A4208)。次いで、後半変動グループ選択オフセットテーブルを設定して(A4209)、対象の特図保留数と停止図柄パターンに対応するオフセットデータを取得する(A4210)。
次に、遊技制御装置100は、後半変動グループ選択ポインタとオフセットデータを加算して(A4211)、加算して得た値を変動振分情報2領域にセーブして(A4212)、特図情報設定処理を終了する。これにより変動振分情報2領域には、停止図柄の種類、保留数、及び演出モードに基づいて生成された変動振分情報2がセーブされる。この変動振分情報2は、後半変動(リーチの種類(リーチなしも含む。))を振り分けるためのテーブルポインタであり、後に変動グループを選択するために用いられる。なお、演出モードはトータルラウンド数に基づくことから、変動振分情報2もトータルラウンド数に基づくことになる。ただし、はずれの場合のみ保留数に応じてリーチの発生率が変化する(保留数が多い時にリーチの発生率が低くなる)ため、はずれ以外の場合には、結果として保留数は後半変動の振り分けに影響しない。
〔変動パターン設定処理〕
次に、特図1変動開始処理及び特図2変動開始処理における変動パターン設定処理(A3406、A3506)の詳細について説明する。図39は、変動パターン設定処理の手順を示すフローチャートである。
変動パターンは、特図変動表示ゲームの開始からリーチ状態となるまでの変動態様である前半変動パターンと、リーチ状態となってから特図変動表示ゲームの終了までの変動態様である後半変動パターンとからなり、先に後半変動パターンを設定してから前半変動パターンを設定する。
遊技制御装置100は、まず、変動グループ選択アドレステーブルを設定し(A4301)、変動振分情報2に対応する後半変動グループテーブルのアドレスを取得し、準備して(A4302)、対象の変動パターン乱数1格納領域(保留数1用)から変動パターン乱数1をロードし、準備する(A4303)。本実施形態において、後半変動グループテーブルの構造は、当り用とはずれ用とで構造が異なる。具体的には、当り用は1バイトサイズ、はずれ用は2バイトサイズとなっている。はずれの発生率よりも当りの発生率が低く、1バイトでも足りるため、データ容量の節約の観点から、当り用は1バイトサイズになっている。したがって、当り時は、2バイトの変動パターン乱数1の下位の値だけを使用している。また、当りの発生率よりもはずれの発生率は高く、より多様な演出を出現させたいため、はずれ用は2バイトサイズになっている。
そして、遊技制御装置100は、特図変動表示ゲームの結果がはずれであるかを判定し(A4304)、はずれである場合(A4304の結果が「Y」)、2バイト振り分け処理(A4305)を行って、ステップA4307の処理に移行する。また、はずれでない場合(A4304の結果が「N」)、振り分け処理(A4306)を行って、ステップA4307の処理に移行する。
次に、遊技制御装置100は、振り分けられた結果得られた後半変動選択テーブル(後半変動パターン選択テーブル)のアドレスを取得し、準備して(A4307)、対象の変動パターン乱数2格納領域(保留数1用)から変動パターン乱数2をロードし、準備する(A4308)。そして、振り分け処理を実行し(A4309)、振り分けられた結果得られた後半変動番号を取得し、後半変動番号領域にセーブする(A4310)。この処理により、後半変動パターンが設定されることとなる。
次に、遊技制御装置100は、前半変動グループテーブルを設定し(A4311)、変動振分情報1と後半変動番号を基にテーブル選択ポインタを算出する(A4312)。そして、算出したポインタに対応する前半変動選択テーブル(前半変動パターン選択テーブル)のアドレスを取得し、準備して(A4313)、対象の変動パターン乱数3格納領域(保留数1用)から変動パターン乱数3をロードし、準備する(A4314)。その後、振り分け処理(A4315)を行い、振り分けられた結果得られた前半変動番号を取得し、前半変動番号領域にセーブして(A4316)、変動パターン設定処理を終了する。この処理により、前半変動パターンが設定され、特図変動表示ゲームの変動パターンが設定されることとなる。すなわち、遊技制御装置100が、ゲームの実行態様である変動パターンを複数のうちから設定する変動パターン設定手段をなす。
〔2バイト振り分け処理〕
次に、変動パターン設定処理における2バイト振り分け処理(A4305)の詳細について説明する。図40は、2バイト振り分け処理の手順を示すフローチャートである。2バイト振り分け処理は、変動パターン乱数1に基づいて後半変動グループテーブルから特図変動表示ゲームの後半変動選択テーブルを選択するための処理である。
遊技制御装置100は、まず、選択テーブル(A4302にて準備した後半変動グループテーブル)の先頭のデータが振り分けなしのコード(すなわち「0」)であるかをチェックする(A4401)。ここで、後半変動グループテーブルは、少なくとも一の後半変動選択テーブルと対応付けて所定の振り分け値を記憶しているが、後半変動パターンが「リーチなし」となる後半変動選択テーブルのみを規定する後半変動グループテーブル(例えば、結果がはずれの場合の一部の変動グループテーブル)にあっては、振り分けの必要がないため、振り分け値「0」、すなわち、振り分けなしのコードが先頭に規定されている。
そして、遊技制御装置100は、選択テーブル(後半変動グループテーブル)の先頭のデータが振り分けなしのコードである場合(A4402の結果が「Y」)は、振り分けた結果に対応するデータのアドレスに更新して(A4407)、2バイト振り分け処理を終了する。一方、選択テーブル(後半変動グループテーブル)の先頭のデータが振り分けなしのコードでない場合(A4402の結果が「N」)は、選択テーブル(後半変動グループテーブル)に最初に規定されている一の振り分け値を取得する(A4403)。
続けて、ステップA4303にて準備した乱数値(変動パターン乱数1の値)からステップA4403にて取得した振り分け値を減算して新たな乱数値を算出し(A4404)、当該算出した新たな乱数値が「0」よりも小さいかを判定する(A4405)。そして、新たな乱数値が「0」よりも小さくない場合(A4405の結果が「N」)は、次の振り分け値のアドレスに更新した後(A4406)、ステップA4403の処理に移行して、それ以降の処理を行う。すなわち、選択テーブル(後半変動グループテーブル)に次に規定されている振り分け値を取得し(A4403)、その後、前回のステップA4405にて判定済みの乱数値から振り分け値を減算することで新たな乱数値を算出して(A4404)、算出した新たな乱数値が「0」よりも小さいか否かを判定する(A4405)。
上記の処理をステップA4405にて新たな乱数値が「0」よりも小さいと判定(A4405の結果が「Y」)するまで実行する。これにより、選択テーブル(後半変動グループテーブル)に規定されている少なくとも一の後半変動選択テーブルの中から何れか一の後半変動選択テーブルが選択される。そして、ステップA4405にて、新たな乱数値が「0」よりも小さいと判定すると(A4405の結果が「Y」)、振り分けた結果に対応するデータのアドレスに更新して(A4407)、2バイト振り分け処理を終了する。
〔振り分け処理〕
次に、変動パターン設定処理における振り分け処理(A4306、A4309、A4315)の詳細について説明する。図41は、振り分け処理の手順を示すフローチャートである。振り分け処理は、変動パターン乱数2に基づいて、後半変動選択テーブル(後半変動パターングループ)から特図変動表示ゲームの後半変動パターンを選択したり、変動パターン乱数3に基づいて、前半変動選択テーブル(前半変動パターングループ)から特図変動表示ゲームの前半変動パターンを選択したりするための処理である。
遊技制御装置100は、まず、対象の選択テーブル(A4302にて準備した後半変動グループテーブル、ステップA4307にて準備した後半変動選択テーブル、又はステップA4313にて準備した前半変動選択テーブル)の先頭のデータが振り分けなしのコード(すなわち「0」)であるかをチェックする(A4501)。ここで、後半変動グループテーブル、後半変動選択テーブル、及び前半変動選択テーブルは、少なくとも一の後半変動選択テーブルや後半変動パターン(後半変動番号)や前半変動パターン(前半変動番号)と対応付けて所定の振り分け値を記憶しているが、振り分けの必要がない選択テーブルの場合、振り分け値「0」、すなわち、振り分けなしのコードが先頭に規定されている。
そして、遊技制御装置100は、対象の選択テーブル(後半変動グループテーブルや後半変動選択テーブルや前半変動選択テーブル)の先頭のデータが振り分けなしのコードである場合(A4502の結果が「Y」)、振り分けた結果に対応するデータのアドレスに更新して(A4507)、振り分け処理を終了する。一方、対象の選択テーブル(後半変動グループテーブルや後半変動選択テーブルや前半変動選択テーブル)の先頭のデータが振り分けなしのコードでない場合(A4502の結果が「N」)、対象の選択テーブル(後半変動グループテーブルや後半変動選択テーブルや前半変動選択テーブル)に最初に規定されている一の振り分け値を取得する(A4503)。
続けて、遊技制御装置100は、ステップA4303やA4308やA4314にて準備した乱数値(変動パターン乱数1や変動パターン乱数2や変動パターン乱数3の値)からステップA4503にて取得した振り分け値を減算して新たな乱数値を算出し(A4504)、当該算出した新たな乱数値が「0」よりも小さいかを判定する(A4505)。そして、新たな乱数値が「0」よりも小さくない場合(A4505の結果が「N」)は、次の振り分け値のアドレスに更新した後(A4506)、ステップA4503の処理に移行して、それ以降の処理を行う。
すなわち、対象の選択テーブル(後半変動グループテーブルや後半変動選択テーブルや前半変動選択テーブル)に次に規定されている振り分け値を取得し(A4503)、その後、前回のステップA4505にて判定済みの乱数値から振り分け値を減算することで新たな乱数値を算出して(A4504)、算出した新たな乱数値が「0」よりも小さいか否かを判定する(A4505)。上記の処理をステップA4505にて新たな乱数値が「0」よりも小さいと判定(A4505の結果が「Y」)するまで実行する。これにより、対象の選択テーブル(後半変動グループテーブルや後半変動選択テーブルや前半変動選択テーブル)に規定されている少なくとも一の後半変動選択テーブルや後半変動パターン(後半変動番号)や前半変動パターン(前半変動番号)の中から何れか一の後半変動選択テーブルや後半変動パターン(後半変動番号)や前半変動パターン(前半変動番号)が選択される。
そして、遊技制御装置100は、ステップA4505にて、新たな乱数値が「0」よりも小さいと判定すると(A4505の結果が「Y」)、振り分けた結果に対応するデータのアドレスに更新して(A4507)、振り分け処理を終了する。
〔変動開始情報設定処理〕
次に、特図1変動開始処理及び特図2変動開始処理における変動開始情報設定処理(A3407、A3507)の詳細について説明する。図42は、変動開始情報設定処理の手順を示すフローチャートである。
遊技制御装置100は、まず、対象の変動パターン乱数1〜3の乱数格納領域をクリアする(A4601)。次に、前半変動時間値テーブルを設定し(A4602)、前半変動番号に対応する前半変動時間値を取得する(A4603)。さらに、後半変動時間値テーブルを設定し(A4604)、後半変動番号に対応する後半変動時間値を取得する(A4605)。
そして、遊技制御装置100は、前半変動時間値と後半変動時間値を加算し(A4606)、加算値を特図ゲーム処理タイマ領域にセーブする(A4607)。その後、前半変動番号に対応する変動コマンド(MODE)を準備し(A4608)、後半変動番号に対応する変動コマンド(ACTION)を演出コマンドとして準備して(A4609)、演出コマンド設定処理を行う(A4610)。次に、変動図柄判別フラグに対応する特図保留数を−1更新して(A4611)、変動図柄判別フラグに対応する乱数格納領域のアドレスを設定する(A4612)。次いで、乱数格納領域をシフトし(A4613)、シフト後の空き領域をクリアして(A4614)、変動開始情報設定処理を終了する。
以上の処理により、特図変動表示ゲームの開始に関する情報が設定される。すなわち、遊技制御装置100が、始動記憶手段(遊技制御装置100)に記憶された各種の乱数値の判定を行う判定手段をなす。また、遊技制御装置100が、始動記憶の判定情報に基づいて、変動表示ゲームで実行する識別情報の変動パターンを決定することが可能な変動パターン決定手段をなす。
そして、これらの特図変動表示ゲームの開始に関する情報は後に演出制御装置300に送信され、演出制御装置300では、特図変動表示ゲームの開始に関する情報の受信に基づき、決定された変動パターンに応じて飾り特図変動表示ゲームでの詳細な演出内容を設定する。これらの特図変動表示ゲームの開始に関する情報としては、始動記憶数(保留数)に関する情報を含む飾り特図保留数コマンド、停止図柄に関する情報を含む飾り特図コマンド、特図変動表示ゲームの変動パターンに関する情報を含む変動コマンド、停止時間の延長に関する情報を含む停止情報コマンドが挙げられ、この順でコマンドが演出制御装置300に送信される。特に、飾り特図コマンドを変動コマンドよりも先に送信することで、演出制御装置300での処理を効率よく進めることができる。
〔特図変動中処理移行設定処理(特図1)〕
図43は、特図変動中処理移行設定処理(特図1)の手順を示すフローチャートである。特図変動中処理移行設定処理(特図1)は、特図普段処理におけるステップA3210にて実行される。
遊技制御装置100は、まず、処理番号として「1」を設定し(A4701)、特図ゲーム処理番号領域に処理番号をセーブする(A4702)。
そして、遊技制御装置100は、客待ちデモフラグ領域をクリアし(A4703)、特図1の変動開始に関する信号を試験信号出力データ領域にセーブする(A4704)。その後、特図1変動制御フラグ領域に変動中フラグをセーブし(A4705)、特図1点滅制御タイマ領域に点滅制御タイマ(特図1表示器51の点滅の周期のタイマ)の初期値(例えば100ms)を設定する(A4606)。その後、特図変動中処理移行設定処理(特図1)を終了する。
〔特図変動中処理移行設定処理(特図2)〕
図44は、特図変動中処理移行設定処理(特図2)の手順を示すフローチャートである。特図変動中処理移行設定処理(特図2)は、特図普段処理におけるステップA3205にて実行される。
遊技制御装置100は、まず、処理番号として「1」を設定し(A4801)、特図ゲーム処理番号領域に処理番号をセーブする(A4802)。
そして、遊技制御装置100は、客待ちデモフラグ領域をクリアし(A4803)、特図2の変動開始に関する信号を試験信号出力データ領域にセーブする(A4804)。その後、特図2変動制御フラグ領域に変動中フラグをセーブし(A4805)、特図2点滅制御タイマ領域に点滅制御タイマ(特図2表示器52の点滅の周期のタイマ)の初期値(例えば100ms)を設定する(A4806)。その後、特図変動中処理移行設定処理(特図2)を終了する。
〔特図変動中処理〕
次に、特図ゲーム処理における特図変動中処理(A2609)の詳細について説明する。図45は、特図変動中処理の手順を示すフローチャートである。
遊技制御装置100は、まず、停止図柄パターンに対応する表示時間を設定して(A4901)、設定した表示時間を特図ゲーム処理タイマ領域にセーブする(A4902)。本実施形態の場合、停止図柄パターンがはずれ図柄パターンである場合には表示時間として600msecを設定し、停止図柄パターンが大当り図柄パターンである場合には表示時間として600msecを設定し、停止図柄パターンが小当り図柄パターンである場合には表示時間として600msecを設定する。
次いで、特図表示中処理移行設定処理を実行し(A4903)、特図表示中処理を終了する。すなわち、遊技制御装置100が、変動表示ゲームの停止結果態様を表示する停止時間を設定する停止時間設定手段をなす。
〔特図表示中処理移行設定処理〕
次に、特図変動中処理における特図表示中処理移行設定処理(A4903)の詳細について説明する。図46は、特図表示中処理移行設定処理の手順を示すフローチャートである。
遊技制御装置100は、まず、特図表示中処理に係る処理番号「2」を設定し(A5001)、特図ゲーム処理番号領域に処理番号をセーブする(A5002)。
次に、遊技制御装置100は、特図1の変動終了に関する信号を試験信号出力データ領域にセーブし(A5003)、さらに、特図2の変動終了に関する信号を試験信号出力データ領域にセーブする(A5004)。
続いて、遊技制御装置100は、外部情報端子に出力用の特図変動表示ゲームの実行回数に係る図柄確定回数信号制御タイマ領域に制御タイマ初期値(例えば256msec)をセーブする(A5005)。
その後、遊技制御装置100は、特図1表示器51における特図1変動表示ゲームの制御用の情報として、特図1表示器51での変動停止に係る停止フラグを特図1変動制御フラグ領域にセーブする(A5006)。さらに、特図2表示器52における特図2変動表示ゲームの制御用の情報として、特図2表示器52での変動停止に係る停止フラグを特図2変動制御フラグ領域にセーブし(A5007)、特図変動中処理移行設定処理を終了する。
〔特図表示中処理〕
次に、特図ゲーム処理における特図表示中処理(A2610)の詳細について説明する。図47は、特図表示中処理の手順を示すフローチャートである。図47Aは、特図表示中処理の前半部分を示し、図47Bは、特図表示中処理の後半部分を示す。
遊技制御装置100は、まず、特図1変動開始処理における大当りフラグ1設定処理にて設定された小当りフラグをロードして(A5101)、RWMの小当りフラグ領域をクリアする(A5102)。続いて、特図1変動開始処理における大当りフラグ1設定処理にて設定された大当りフラグ1と、特図2変動開始処理における大当りフラグ2設定処理にて設定された大当りフラグ2と、をロードして(A5103)、RWMの大当りフラグ1領域及び大当りフラグ2領域をクリアする(A5104)。
そして、遊技制御装置100は、ロードされた大当りフラグ2が大当りか否かを判定して(A5105)、大当りである場合(A5105の結果が「Y」)、第2特図変動表示ゲームの大当り(特図2大当り)の開始に関する試験信号(例えば、条件装置作動中信号をオン、役物連続作動装置作動中信号をオン、特別図柄2当り信号をオン)をRWMの試験信号出力データ領域にセーブして(A5108)、ラウンド数上限値テーブルを設定する(A5109)。
一方、遊技制御装置100は、大当りフラグ2のチェックの結果、大当りでない場合(A5105の結果が「N」)、ロードされた大当りフラグ1が大当りか否かを判定して(A5106)、大当りである場合(A5106の結果が「Y」)、第1特図変動表示ゲームの大当り(特図1大当り)の開始に関する試験信号(例えば、条件装置作動中信号をオン、役物連続作動装置作動中信号をオン、特別図柄1当り信号をオン)をRWMの試験信号出力データ領域にセーブし(A5107)、ラウンド数上限値テーブルを設定する処理を実行する(A5109)。
その後、遊技制御装置100は、ラウンド数上限値情報に対応するラウンド数上限値(本実施形態の場合、4、8、12)を取得し、RWMのラウンド数上限値領域にセーブする(A5110)。続けて、ラウンド数上限値情報に対応するラウンドLEDポインタを取得し、RWMのラウンドLEDポインタ領域にセーブする(A5111)。
次に、遊技制御装置100は、今回のラウンド数上限値をトータルラウンド数に加算し、トータルラウンド数領域にセーブする(A5112)。ここで、トータルラウンド数は、大当りの1セット(規定回の確変大当りと1回の通常大当り)における合計のラウンド数である。続いて、停止図柄パターンに対応した飾り特図コマンドをRWMの飾り特図コマンド領域からロードし、演出コマンドとして準備して(A5113)、演出コマンド設定処理を実行する(A5114)。その後、普図変動表示ゲーム及び特図変動表示ゲームにて当り結果となる確率を通常確率状態(低確率状態)とする情報に係る確率情報コマンドを演出コマンドとして準備して(A5115)、演出コマンド設定処理を実行する(A5116)。続けて、高確率継続回数及びラウンド数上限値に対応するファンファーレコマンドを演出コマンドとして準備して(A5117)、演出コマンド設定処理を実行する(A5118)。このようにファンファーレコマンドには高確率継続回数に関する情報が含まれることになり、ファンファーレコマンドによって、高確率継続回数が演出制御装置300に伝えられる。
次に、遊技制御装置100は、大入賞口開放情報と、普図変動表示ゲーム及び特図変動表示ゲームにて当り結果となる確率の状態に対応する信号をRWMの外部情報出力データ領域にセーブする(A5119)。本実施形態において、大入賞口開放情報と確率の状態に対応する信号として、大当り2信号と大当り3信号をセーブする。なお、当り2信号と大当り3信号のオン/オフは大入賞口開放情報と確率の状態とで決まる。例えば、大当り2信号は、出玉のある大当り(大入賞口開放情報が大入賞口開放情報1以外)である場合にはオン、出玉のない大当り(所謂、突確大当りなど。大入賞口開放情報が大入賞口開放情報1)である場合には、時短状態中での大当り時であればオン、それ以外ではオフとなる。また、大当り3信号は、出玉のある大当りである場合にはオン、出玉のない大当りである場合にはオフとなる。
その後、遊技制御装置100は、大入賞口開放情報と、普図変動表示ゲーム及び特図変動表示ゲームにて当り結果となる確率の状態に対応する大当りファンファーレ時間(例えば5000msec、4700msec、7700msec又は300msec)を設定して(A5120)、設定した大当りファンファーレ時間を特図ゲーム処理タイマ領域にセーブする(A5121)。そして、特図ゲームモードフラグをロードし、ロードしたフラグを特図ゲームモードフラグ退避領域にセーブする(A5122)。これにより特別結果が発生した際における特図の確率状態、時短状態(普電サポート状態)の情報が記憶される。そして、後に記憶した情報に基づき特別遊技状態の終了後の演出モードが決定される。
そして、遊技制御装置100は、大入賞口開放情報に対応する大入賞口(特別変動入賞装置39)の大入賞口不正入賞数領域をクリアし(A5123)、大入賞口開放情報に対応する大入賞口の大入賞口不正監視期間フラグ領域に不正監視期間外フラグをセーブする(A5124)。その後、ファンファーレ/インターバル中処理移行設定処理1を実行し(A5125)、特図表示中処理を終了する。すなわち、遊技制御装置100が、第1特図変動表示ゲームと第2特図変動表示ゲームの何れかで結果が特別結果となることに基づき、特別変動入賞装置39を開状態に変換する特別遊技状態を発生する特別遊技状態発生手段をなす。
一方、遊技制御装置100は、大当りフラグ1が大当りでない場合(A5106の結果が「N」)、ロードした小当りフラグが小当りか否かを判定する(A5126)。小当りフラグが小当りである場合(A5126の結果が「Y」)、特図高確率状態における特図変動表示ゲームの実行回数を管理する高確率変動回数を更新する高確率変動回数更新処理を実行し(A5127)、時短状態(普電サポート状態)における特図変動表示ゲームの実行回数を管理する時間短縮変動回数(時短回数)を更新する時間短縮変動回数更新処理を実行する(A5128)。続いて、演出モードの設定に関する演出モード情報チェック処理を実行して(A5129)、特図時短中(普電サポート状態中)であるか否かを判定する(A5130)。
遊技制御装置100は、特図時短中でない場合(A5130の結果が「N」)、飾り特図コマンド領域から飾り特図コマンドをロードし、演出コマンドとして準備して(A5131)、演出コマンド設定処理を実行する(A5132)。次いで、小当りファンファーレコマンドを演出コマンドとして準備し(A5133)、演出コマンド設定処理を実行し(A5134)、ステップA5135の処理に移行する。
また、遊技制御装置100は、特図時短中である場合(A5130の結果が「Y」)、ステップA5135の処理に移行する。このように、本実施形態の遊技機10においては、特図時短中(普電サポート状態中)である場合には、小当りの発生で大入賞口は開くが、小当りの発生を遊技者に意識させないようにするために、表示装置41に表示される画面を変化させないようになっている。
そして、遊技制御装置100は、特図ゲームモードフラグをロードし、ロードしたフラグを特図ゲームモードフラグ退避領域にセーブする(A5135)。その後、小当りファンファーレ中処理移行設定処理1(A5136)を行い、特図表示中処理を終了する。
一方、遊技制御装置100は、小当りフラグが小当りでない場合(A5126の結果が「N」)、高確率変動回数更新処理(A5137)、時間短縮変動回数更新処理(A5138)、演出モードの設定に関する演出モード情報チェック処理を実行する(A5139)。そして、演出モード番号に対応する切替準備残り回転数(切替準備残りゲーム数)を設定して(A5140)、演出残り回転数(演出残りゲーム数)と切替準備残り回転数とが一致するか否かを判定する(A5141)。なお、切替準備残り回転数は、複数の演出モードのうちの全ての演出モードにおいて異なる値(回転数)であってもよいし、複数の演出モードのうちの何れかの演出モードにおいて同一の値(回転数)であってもよいし、複数の演出モードのうちの全ての演出モードにおいて同一の値(回転数)であってもよい。
遊技制御装置100は、演出残り回転数と切替準備残り回転数とが一致しない場合(A5141の結果が「N」)、特図普段処理移行設定処理1を実行し(A5144)、特図表示中処理を終了する。
一方、遊技制御装置100は、演出残り回転数と切替準備残り回転数とが一致する場合(A5141の結果が「Y」)、演出モード切替準備コマンドを演出コマンドとして準備して(A5142)、演出コマンド設定処理(A5143)を行った後に、特図普段処理移行設定処理1(図28)を実行し(A5144)、特図表示中処理を終了する。演出モード切替準備コマンドは、演出モードが切り替わる数回転前(数ゲーム前)から先読み演出を行わないようにするためのコマンドであり、演出モード切替準備コマンドを演出制御装置300に送信することによって、モードをまたいで演出に矛盾等が生じないようにすることができる。
〔高確率変動回数更新処理〕
次に、特図表示中処理における高確率変動回数更新処理(A5127、A5137)の詳細について説明する。図48は、高確率変動回数更新処理の手順を示すフローチャートである。
遊技制御装置100は、まず、特図高確率中(確変状態中)であるか否かを判定する(A5201)。特図高確率中でない場合(A5201の結果が「N」)、高確率変動回数更新処理を終了する。
遊技制御装置100は、特図高確率中である場合(A5201の結果が「Y」)、特図高確率状態における特図変動表示ゲームの実行回数を管理する高確率変動回数が0であるか否かを判定する(A5202)。高確率変動回数が0である場合(A5202の結果が「Y」)、高確率変動回数更新処理を終了する。なお、後述の大当り終了処理において、次回の大当りまで高確率状態(確変状態)が継続するときには高確率変動回数が0に設定されており、A5202から後の処理(低確率のフラグを設定する処理を含む)は実行されない。また、一度、高確率変動回数が0になった後も、A5202から後の処理は実行されない。
遊技制御装置100は、高確率変動回数が0でない場合(A5202の結果が「N」)、高確率変動回数を−1更新(1だけ減算)して(A5203)、高確率変動回数が0となったか否かを判定する(A5204)。高確率変動回数が0でない場合(A5204の結果が「N」)、すなわち、次の特図変動表示ゲームでも高確率状態が継続する場合には、高確率変動回数更新処理を終了する。
遊技制御装置100は、高確率変動回数が0となった場合(A5204の結果が「Y」)、すなわち、今回の特図変動表示ゲームで高確率状態が終了する場合には、高確率報知フラグ領域をクリアして(A5205)、高確率状態の終了に関する信号(例えば、特別図柄1高確率状態信号をオフ、特別図柄2高確率状態信号をオフ)を試験信号出力データ領域にセーブする(A5206)。
次に、遊技制御装置100は、特図時短中(普電サポート状態中)であるか否かを判定する(A5207)。特図時短中でない場合(A5207の結果が「N」)、特図ゲームモードフラグ領域に特図低確率&時短なしフラグをセーブし(A5208)、高確率変動回数更新処理を終了する。これにより、特図高確率状態が終了して、通常遊技状態(低確率状態且つ普電サポートなし)となる。一方、特図時短中である場合(A5207の結果が「Y」)、特図ゲームモードフラグ領域に特図低確率&時短ありフラグをセーブし(A5209)、高確率変動回数更新処理を終了する。これにより、特図高確率状態が終了して、時短状態(低確率状態且つ普電サポートあり)となる。
〔時間短縮変動回数更新処理〕
次に、特図表示中処理における時間短縮変動回数更新処理(A5128、A5138)の詳細について説明する。図49は、時間短縮変動回数更新処理の手順を示すフローチャートである。
遊技制御装置100は、まず、特図時短中(普電サポート状態中)であるか否かを判定する(A5301)。特図時短中でない場合には(A5301の結果が「N」)、時間短縮変動回数更新処理を終了する。
また、遊技制御装置100は、特図時短中である場合には(A5301の結果が「Y」)、時短状態(普電サポート状態)における特図変動表示ゲームの実行回数を管理する時間短縮変動回数が0であるか否かを判定する(A5302)。時間短縮変動回数が0である場合(A5302の結果が「Y」)、時間短縮変動回数更新処理を終了する。なお、後述の大当り終了処理において、次回の大当りまで時短(普電サポート状態)が継続するときには時間短縮変動回数が0に設定されており、A5302から後の処理(時短なしのフラグを設定する処理を含む)は実行されない。また、一度、時間短縮変動回数が0になった後も、A5302から後の処理は実行されない。
また、遊技制御装置100は、時間短縮変動回数が0でない場合(A5302の結果が「N」)、時間短縮変動回数を−1更新し(A5303)、時間短縮変動回数が0となったか否かを判定する(A5304)。時間短縮変動回数が0でない場合(A5304の結果が「N」)、すなわち、次の特図変動表示ゲームでも時短状態(普電サポート状態)が継続する場合には、時間短縮変動回数更新処理を終了する。
一方、遊技制御装置100は、時間短縮変動回数が0である場合(A5304の結果が「Y」)、すなわち、今回の特図変動表示ゲームで時短状態が終了する場合には、時間短縮終了に関する信号(例えば、大当り2信号をオフ)を外部情報出力データ領域にセーブする(A5305)。そして、時短の終了に関する信号(例えば、特別図柄1変動時間短縮状態信号をオフ、特別図柄2変動時間短縮状態信号をオフ、普通図柄1高確率状態信号をオフ、普通図柄1変動時間短縮状態信号をオフ、普通電動役物1開放延長状態信号をオフ)を試験信号出力データ領域にセーブする(A5306)。
次に、遊技制御装置100は、第2遊技状態表示部58を消灯させるために遊技状態表示番号領域に時短なしの番号をセーブし(A5307)、普図ゲームモードフラグ領域に低確率フラグをセーブする(A5308)。これにより、普図変動表示ゲームの時短状態(普電サポート状態)が終了する。
そして、遊技制御装置100は、特図高確率中(確変状態中)であるか否かを判定する(A5309)。特図高確率中でない場合(A5309の結果が「N」)、特図ゲームモードフラグ領域に低確率&時短なしフラグをセーブし(A5310)、ステップA5312の処理に移行する。これにより、特図変動表示ゲームの時短状態は終了して、通常遊技状態(低確率状態、且つ、時短・普電サポートなし)となる。特図高確率中である場合(A5309の結果が「Y」)、特図ゲームモードフラグ領域に高確率&時短なしフラグをセーブし(A5311)、ステップA5312の処理に移行する。これにより、特図変動表示ゲームの時短状態(普電サポート状態)は終了して、潜伏確変状態(特図高確率状態、且つ、時短・普電サポートなし)となる。
次に、遊技制御装置100は、左打ち指示に関する信号(例えば、発射位置指定信号1をオフ)を試験信号出力データ領域にセーブし(A5312)、第1遊技状態表示部57を消灯させるために遊技状態表示番号2領域に左打ち状態中の番号をセーブし(A5313)、時間短縮変動回数更新処理を終了する。
〔演出モード情報チェック処理〕
次に、特図表示中処理における演出モード情報チェック処理(A5129、A5139)の詳細について説明する。図50は、演出モード情報チェック処理の手順を示すフローチャートである。なお、演出モード情報チェック処理は、特図変動表示ゲームの結果が大当り以外(小当り又ははずれ)の場合に実行される。
遊技制御装置100は、まず、次モード移行情報が更新なしコードであるか否かを判定する(A5401)。次モード移行情報が更新なしコードである場合(A5401の結果が「Y」)は、演出モード情報チェック処理を終了する。この場合は、実行した特図変動表示ゲームの回数に応じた演出モードの変更が行われない場合であって、例えば高確率状態において次回の大当りまで継続する演出モードが選択されている場合である。
また、遊技制御装置100は、次モード移行情報が更新なしコードでない場合(A5401の結果が「N」)は、演出モードの変更までの特図変動表示ゲームの実行可能回数である演出残り回転数を−1更新し(A5402)、演出残り回転数が0となったか否かを判定する(A5403)。演出残り回転数が0となっていない場合(A5403の結果が「N」)には、演出モード情報チェック処理を終了する。また、演出残り回転数が0となった場合(A5403の結果が「Y」)、すなわち次の特図変動表示ゲームから演出モードを変更する場合は、演出モード情報アドレステーブルを設定し(A5404)、次モード移行情報に対応するテーブルのアドレスを取得する(A5405)。
そして、遊技制御装置100は、移行する演出モードの演出モード番号を取得し、RWM内の演出モード番号領域にセーブして(A5406)、移行する演出モードの演出残り回転数(初期値)を取得し、RWM内の演出残り回転数領域にセーブして(A5407)、移行する演出モードの次モード移行情報を取得し、RWM内の次モード移行情報領域にセーブする(A5408)。その後、新たに設定された演出モード番号に対応する確率情報コマンドを準備し(A5409)、準備した確率情報コマンドが停電復旧時送信コマンド領域の値と一致するか否かを判定する(A5410)。準備した確率情報コマンドが停電復旧時送信コマンド領域の値と一致する場合(A5410の結果が「Y」)、すなわち確率の状態が変化していない場合には、演出モード情報チェック処理を終了する。
また、準備した確率情報コマンドが停電復旧時送信コマンド領域の値と一致しない場合(A5410の結果が「N」)には、準備した確率情報コマンドを停電復旧時送信コマンド領域にセーブして(A5411)、演出コマンド設定処理を実行する(A5412)。 次いで、新しく設定された演出残り回転数に対応する演出回転数コマンドを演出コマンドとして準備して(A5413)、演出コマンド設定処理を実行する(A5414)。
次に、遊技制御装置100は、高確率変動回数に対応する高確率変動回数コマンドを演出コマンドとして準備して(A5415)、演出コマンド設定処理(A5416)を実行する。次いで、新たな演出モードは左打ちするモードであるか否かを判定し(A5417)、左打ちするモードでない場合(A5417の結果が「N」)には、演出モード情報チェック処理を終了する。また、左打ちするモードである場合(A5417の結果が「Y」)には、左打ち指示報知コマンドを演出コマンドとして準備し(A5418)、演出コマンド設定処理を実行して(A5419)、演出モード情報チェック処理を終了する。これにより、演出モードの切替の規定回転数前から切替を予告する演出を行うことが可能となる。このように遊技制御装置100で演出モードを管理するようにしたことで、例えば特定の演出モードでのみ特定のリーチを発生させる等の制御が可能となり、遊技の興趣を向上することができる。
〔ファンファーレ/インターバル中処理移行設定処理1〕
次に、特図表示中処理におけるファンファーレ/インターバル中処理移行設定処理1(A5125)の詳細について説明する。図51は、ファンファーレ/インターバル中処理移行設定処理1の手順を示すフローチャートである。
遊技制御装置100は、まず、ファンファーレ/インターバル中処理に係る処理番号である「3」を設定し(A5501)、特図ゲーム処理番号領域に処理番号をセーブする(A5502)。
次に、遊技制御装置100は、大当り(特別遊技状態)の開始に関する信号(例えば、大当り1信号をオン(大当り+小当りで出力)、大当り4信号をオン(大当りで出力))を外部情報出力データ領域にセーブし(A5503)、高確率状態と時短状態の終了に関する信号(例えば、特別図柄1高確率状態信号をオフ、特別図柄2高確率状態信号をオフ、特別図柄1変動時間短縮状態信号をオフ、特別図柄2変動時間短縮状態信号をオフ、普通図柄1高確率状態信号をオフ)を試験信号出力データ領域にセーブする(A5504)。なお、特図高確率中でも、普図は確率状態しか変化しないので、普通図柄1変動時間短縮状態信号及び普通電動役物1開放延長状態信号は常時オフされている。その後、特別遊技状態で実行したラウンド数を管理するためのラウンド数領域をクリアし(A5505)、遊技状態表示番号領域に時短なしの番号をセーブして(A5506)、普図ゲームモードフラグ領域に普図低確率フラグをセーブする(A5507)。
そして、遊技制御装置100は、変動図柄判別フラグ領域をクリアし(A5508)、高確率状態の表示に係る遊技盤30に設けた遊技状態表示LED(第3遊技状態表示部)59を消灯させるために高確率報知フラグ領域をクリアして(A5509)、特図ゲームモードフラグ領域に特図低確率&時短なしフラグをセーブする(A5510)。次に、停電復旧時に演出制御装置300に出力されるコマンドをセーブする停電復旧時送信コマンド領域に確率情報コマンド(低確率)をセーブし(A5511)、高確率状態で実行可能な特図変動表示ゲームの回数を管理するための高確率変動回数領域をクリアする(A5512)。これにより高確率状態及び時短状態(普電サポート状態)が終了する。
その後、遊技制御装置100は、演出モード番号領域に演出モード1の番号をセーブし(A5513)、演出残り回転数領域をクリアして(A5514)、次モード移行情報領域に更新なしコードをセーブする(A5515)。そして、右打ち指示に関する信号(例えば、発射位置指定信号1をオン)を試験信号出力データ領域にセーブし(A5516)、右打ち中の表示LED(例えば、第1遊技状態表示部57)を点灯させるため、遊技状態表示番号2領域に右打ち状態中の番号をセーブして(A5517)、ファンファーレ/インターバル中処理移行設定処理1を終了する。これにより、特別遊技状態(大当り状態)の発生に伴い演出モードの情報が一旦クリアされることとなる。
〔小当りファンファーレ中処理移行設定処理1〕
次に、特図表示中処理における小当りファンファーレ中処理移行設定処理1(A5136)の詳細について説明する。図52は、小当りファンファーレ中処理移行設定処理1の手順を示すフローチャートである。
遊技制御装置100は、まず、処理番号として小当りファンファーレ中処理にかかる「7」を設定して(A5601)、当該処理番号を特図ゲーム処理番号領域にセーブする(A5602)。
次に、遊技制御装置100は、小当りファンファーレ時間(例えば0.3秒)を特図ゲーム処理タイマ領域にセーブし(A5603)、小当り遊技の開始に関する信号(例えば、大当り1信号をオン(大当り+小当りで出力))を外部情報出力データ領域にセーブして(A5604)、小当り遊技の開始に関する信号(例えば、特別図柄1小当り信号をオン)を試験信号出力データ領域にセーブする(A5605)。
次いで、遊技制御装置100は、大入賞口不正入賞数領域をクリアして(A5606)、大入賞口不正監視期間フラグ領域に不正監視期間外フラグをセーブする(A5607)。次いで、右打ち指示に関する信号(発射位置指定信号1をオン)を試験信号出力データ領域にセーブし(A5608)、右打ち中の表示LED(例えば、第1遊技状態表示部57)を点灯させるため、遊技状態表示番号2領域に右打ち状態中の番号をセーブして(A5609)、小当りファンファーレ中処理移行設定処理1を終了する。
〔ファンファーレ/インターバル中処理〕
次に、特図ゲーム処理におけるファンファーレ/インターバル中処理(A2611)の詳細について説明する。図53は、ファンファーレ/インターバル中処理の手順を示すフローチャートである。
遊技制御装置100は、まず、特別遊技状態のラウンド数を+1更新し(A5701)、特別遊技状態(大当り状態)のラウンド数に対応するラウンドコマンドを演出コマンドとして準備して(A5702)、演出コマンド設定処理(A5703)を行う。
その後、遊技制御装置100は、大入賞口開放時間(例えば29秒)を特図ゲーム処理タイマ領域にセーブし(A5704)、大入賞口開放中処理移行設定処理を実行して(A5705)、ファンファーレ/インターバル中処理を終了する。
〔大入賞口開放中処理移行設定処理〕
図54は、大入賞口開放中処理移行設定処理の手順を示すフローチャートである。大入賞口開放中処理移行設定処理は、図53に示したファンファーレ/インターバル中処理におけるステップA5705にて実行される。
遊技制御装置100は、まず、処理番号を大入賞口開放中処理にかかる「4」に設定し(A5801)、処理番号を特図ゲーム処理番号領域にセーブする(A5802)。その後、大入賞口の開放開始に関する信号(例えば、特別電動役物1作動中信号をON)を試験信号出力データ領域にセーブして(A5803)、大入賞口への入賞数を記憶する大入賞口カウント数領域の情報をクリアする(A5804)。そして、大入賞口ソレノイド出力データ領域にオンデータをセーブして(A5805)、大入賞口開放中処理移行設定処理を終了する。
〔大入賞口開放中処理〕
次に、特図ゲーム処理における大入賞口開放中処理(A2612)の詳細について説明する。図55は、本実施形態の大入賞口開放中処理の手順を示すフローチャートである。
遊技制御装置100は、まず、実行中の特別遊技状態における現在のラウンド数とRWMのラウンド数上限値領域のラウンド数上限値とを比較して現在のラウンドが最終ラウンドであるかを判定する(A5901)。そして、最終ラウンドでない場合(A5901の結果が「N」)、残存球処理時間(例えば1.9秒)を特図ゲーム処理タイマ領域にセーブし(A5902)、ラウンド間のインターバルに係るインターバルコマンドを演出コマンドとして準備して(A5903)、演出コマンド設定処理を実行する(A5906)。
遊技制御装置100は、最終ラウンドである場合(A5901の結果が「Y」)、残存球処理時間(最終用)(例えば1.9秒)を特図ゲーム処理タイマ領域にセーブし(A5904)、特別遊技状態の終了の際におけるエンディング表示画面の表示制御等に係るエンディングコマンドを演出コマンドとして準備して(A5905)、演出コマンド設定処理を実行する(A5906)。
その後、遊技制御装置100は、大入賞口残存球処理移行設定処理を実行し(A5907)、大入賞口開放中処理を終了する。
〔大入賞口残存球処理移行設定処理〕
図56は、大入賞口残存球処理移行設定処理の手順を示すフローチャートである。大入賞口残存球処理移行設定処理は、図55に示した大入賞口開放中処理におけるステップA5907にて実行される。
遊技制御装置100は、まず、処理番号を大入賞口残存球処理に係る「5」に設定し(A6001)、処理番号を特図ゲーム処理番号領域にセーブする(A6002)。その後
大入賞口ソレノイド39bをオフさせるためのオフデータを大入賞口ソレノイド出力データ領域にセーブし(A6003)、大入賞口残存球処理移行設定処理を終了する。
〔大入賞口残存球処理〕
次に、特図ゲーム処理における大入賞口残存球処理(A2613)の詳細について説明する。図57は、大入賞口残存球処理の手順を示すフローチャートである。
遊技制御装置100は、まず、実行中の特別遊技状態における現在のラウンド数とRWMのラウンド数上限値領域のラウンド数上限値とを比較して現在のラウンドが最終ラウンドであるかを判定する(A6101)。
そして、遊技制御装置100は、特別遊技状態における現在のラウンドが最終ラウンドでない場合(A6101の結果が「N」)、インターバル時間(例えば0.1秒)を特図ゲーム処理タイマ領域にセーブし(A6102)、ファンファーレ/インターバル中処理移行設定処理2を実行し(A6103)、大入賞口残存球処理を終了する。
一方、特別遊技状態における現在のラウンドが最終ラウンドである場合(A6101の結果が「Y」)は、特別結果が導出された際の演出モードを記憶する特図ゲームモードフラグ退避領域からフラグをロードし(A6104)、ロードしたフラグと停止図柄パターンとに対応するエンディング時間を設定して(A6105)、設定したエンディング時間(例えば1.9秒)を特図ゲーム処理タイマ領域にセーブする(A6106)。その後、大当り終了処理移行設定処理(A6107)を行って、大入賞口残存球処理を終了する。
〔ファンファーレ/インターバル中処理移行設定処理2〕
図58は、ファンファーレ/インターバル中処理移行設定処理2の手順を示すフローチャートである。ファンファーレ/インターバル中処理移行設定処理2は、図57に示した大入賞口残存球処理におけるステップA6103にて実行される。
遊技制御装置100は、まず、ファンファーレ/インターバル中処理に係る処理番号である「3」を設定し(A6201)、特図ゲーム処理番号領域に処理番号をセーブする(A6202)。
次に、遊技制御装置100は、大入賞口(特別変動入賞装置39)の開放終了に関する信号(例えば、特別電動役物1作動中信号をオフ)を試験信号出力データ領域にセーブし(A6203)、ファンファーレ/インターバル中処理移行設定処理2を終了する。
〔大当り終了処理移行設定処理〕
図59は、大当り終了処理移行設定処理の手順を示すフローチャートである。大当り終了処理移行設定処理は、図57に示した大入賞口残存球処理におけるステップA6107にて実行される。
遊技制御装置100は、まず、大当り終了処理に係る処理番号として「6」を設定し(A6301)、処理番号を特図ゲーム処理番号領域にセーブする(A6302)。その後、大入賞口(特別変動入賞装置39)の開放終了に関する信号(例えば、特別電動役物1作動中信号をオフ)を試験信号出力データ領域にセーブする(A6303)。
次に、遊技制御装置100は、大入賞口への入賞数を記憶する大入賞口カウント数領域の情報をクリアし(A6304)、特別遊技状態のラウンド数を記憶するラウンド数領域の情報をクリアして(A6305)、特別遊技状態のラウンド数の上限値を記憶するラウンド数上限値領域の情報をクリアする(A6306)。そして、ラウンド数の上限値判定用のフラグを記憶するラウンド数上限値情報領域の情報をクリアし(A6307)、大入賞口の開放情報判定用のフラグを記憶する大入賞口開放情報領域の情報をクリアして(A6308)、大当り終了処理移行設定処理を終了する。
〔大当り終了処理〕
次に、特図ゲーム処理における大当り終了処理(A2614)の詳細について説明する。図60は、大当り終了処理の手順を示すフローチャートである。図60Aは、大当り終了処理の前半部分を示し、図60Bは、大当り終了処理の後半部分を示す。
遊技制御装置100は、まず、ステップA4008で設定した確率変動判定データに対応する特図ゲームモードフラグを設定し、特図ゲームモードフラグ領域にセーブする(A6401)。ここで、特図ゲームモードフラグは、大当り状態終了後における確率状態と時短(普電サポート)の有無を示す。続いて、確率変動判定データに対応する高確率変動回数(初期値)をRWMの高確率変動回数領域にセーブする(A6402)。大当り状態終了後に次回の大当りまで高確率状態(確変状態)が継続するときには、高確率変動回数(初期値)が0に設定される。一方、ST(スペシャルタイム)機等において、大当り状態終了後に所定ゲーム数(例えば100)だけ高確率状態(確変状態)が継続する場合には、高確率変動回数(初期値)を所定ゲーム数(例えば100)に設定する。高確率変動回数(初期値)に関しては、図37のテーブルにおいて振分を行ってもよいし、別の抽選で決定してもよい。
次に、遊技制御装置100は、確率変動判定データに対応する時間短縮変動回数(初期値)を時間短縮変動回数領域にセーブする(A6403)。大当り状態終了後に次回の大当りまで時短(普電サポート状態)が継続するときには時間短縮変動回数(初期値)が0に設定される。一方、大当り状態終了後に所定ゲーム数(本実施形態では100又は50)だけ時短状態(普電サポート状態)が継続する場合には、時間短縮変動回数(初期値)が所定ゲーム数(100又は50)に設定される。
次に、遊技制御装置100は、確率変動判定データに対応する普図ゲームモードフラグを設定し、普図ゲームモードフラグ領域にセーブする(A6404)。ここで設定された普図ゲームモードフラグは、大当り状態終了後の普図ゲームの確率状態(高確率/低確率)を示す。続いて、大当り終了後は高確率状態となるか否かを判定する(A6405)。
遊技制御装置100は、大当り終了後に高確率状態とならない場合(A6405の結果が「N」)、低確率に関する信号(例えば、特別図柄1高確率状態信号をオフ、特別図柄2高確率状態信号をオフ)を試験信号出力データ領域にセーブし(A6406)、高確率継続回数領域を0クリアし(A6407)、ステップA6410の処理に移行する。一方、大当り終了後に高確率状態となる場合(A6405の結果が「Y」)、高確率の開始に関する信号(例えば、特別図柄1高確率状態信号をオン、特別図柄2高確率状態信号をオン)を試験信号出力データ領域にセーブし(A6408)、大当り状態終了後に高確率状態となる連続回数を示す高確率継続回数を+1更新し(1だけ加算し)(A6409)、ステップA6410の処理に移行する。。
そして、遊技制御装置100は、大当り終了後は時短あり(普電サポートあり)か否かを判定する(A6410)。大当り終了後に時短(普電サポート)がない場合(A6410の結果が「N」)、時短なしに関する信号(例えば、大当り2信号をオフ)を外部情報出力データ領域にセーブし(A6411)、時短なしに関する信号(例えば、特別図柄1変動時間短縮状態信号をオフ、特別図柄2変動時間短縮状態信号をオフ、普通図柄1高確率状態信号をオフ)を試験信号出力データ領域にセーブする(A6412)。そして、第2遊技状態表示部58を消灯させるために遊技状態表示番号領域に時短なしの番号をセーブし(A6413)、左打ち指示に関する信号(例えば、発射位置指定信号1をオフ)を試験信号出力データ領域にセーブし(A6414)、第1遊技状態表示部57を消灯させるために遊技状態表示番号2領域に左打ち状態中の番号をセーブし(A6415)、ステップA6419の処理に移行する。
一方、遊技制御装置100は、大当り終了後に時短(普電サポート)がある場合(A6410の結果が「Y」)、時短の開始に関する信号(例えば、大当り2信号をオン)を外部情報出力データ領域にセーブし(A6416)、時短の開始に関する信号(例えば、特別図柄1変動時間短縮状態信号をオン、特別図柄2変動時間短縮状態信号をオン、普通図柄1高確率状態信号をオン)を試験信号出力データ領域にセーブし(A6417)、遊技状態表示番号領域に時短ありの番号をセーブし(A6418)、ステップA6419の処理に移行する。なお、ここで、大当り中から右打ちしているので右打ちに関する設定は行われない。
次に、遊技制御装置100は、ステップA5112で算出したトータルラウンド数に対応する演出モード情報アドレステーブルを設定し(A6419)、変動開始時の停止図柄設定処理(特にA4009、A4109)で設定した演出モード移行情報に対応するテーブルのアドレスを取得し(A6420)、特別遊技状態(大当り状態)の終了後に設定される演出モードの演出モード番号(演出モードの番号)を取得してセーブする(A6421)。これにより、大当りの1セット(規定回の確変大当りと1回の通常大当り)におけるトータルラウンド数(全ラウンド数、合計ラウンド数)に基づいて、大当り終了後に移行する演出モードが選択できる。
前述のように、演出モード移行情報(A4009、A4109)によってリミッタ作動時の通常大当り終了後に特殊演出モードに移行することができる。例えば、リミッタ作動時の通常大当り終了後に、トータルラウンド数に基づいて、複数の特殊演出モード(例えば、後述のプレミア出現率UPモード、RUSHモード、擬似連出現率UPモード)のうちの一つを選択して、これに移行することができる(図61参照)。そして、前述のように、演出モードに基づいて、前半変動を振り分けるための変動振分情報1(A4206)と後半変動を振り分けるための変動振分情報2(A4212)を設定して、変動パターン設定処理において変動パターンテーブルが選択できるため、トータルラウンド数に基づいて変動パターンテーブルひいては変動パターンを選択できることになる(図61参照)。
次に、遊技制御装置100は、特別遊技状態の終了後に設定される演出モードの演出残り回転数(初期値)を取得してセーブし(A6422)、特別遊技状態の終了後に設定される演出モードの次モード移行情報を取得してセーブする(A6423)。
続いて、遊技制御装置100は、新たに設定された演出モード番号に対応する確率情報コマンドを準備し(A6424)、準備した確率情報コマンドを停電復旧時送信コマンド領域に演出コマンドとしてセーブし(A6425)、演出コマンド設定処理を実行する(A6426)。ここで、確率情報コマンドには、特別遊技状態(大当り状態)の終了後における確率状態、時短(普電サポート)の有無、演出モードの情報が含まれる。例えば、リミッタ作動時の通常大当り終了の際であれば、確率情報コマンドとして、トータルラウンド数に基づいて、「低確率・時短あり・プレミア出現率UPモード」、「低確率・時短あり・RUSHモード」、「低確率・時短あり・擬似連出現率UPモード」がある。
次に、遊技制御装置100は、演出残り回転数に対応する演出回転数コマンドを演出コマンドとして準備し(A6427)、演出コマンド設定処理を実行する(A6428)。そして、高確率変動回数に対応する高確率変動回数コマンドを演出コマンドとして準備し(A6429)、演出コマンド設定処理を実行する(A6430)。
次に、遊技制御装置100は、大当り終了後に時短(普電サポート)があるか否かを判定する(A6431)。時短(普電サポート)がある場合(A6431の結果が「Y」)、ステップA6434の処理に移行する。時短(普電サポート)がない場合(A6431の結果が「N」)、左打ち指示報知コマンドを演出コマンドとして準備し(A6432)、演出コマンド設定処理を実行し(A6433)、ステップA6434の処理に移行する。
次に、遊技制御装置100は、大当り終了後は高確率状態か否かを判定する(A6434)。大当り終了後に高確率状態である場合(A6434の結果が「Y」)、特図普段処理移行設定処理2を実行する(A6436)。大当り終了後に高確率状態でない場合(A6434の結果が「N」)、トータルラウンド数領域を0クリアして(A6435)、特図普段処理移行設定処理2を実行する(A6436)。
図61は、大当りの1セットにおけるトータルラウンド数と、リミッタ作動時の大当り終了の際に選択される演出モード(表示装置41における表示モード)及び選択される変動パターンテーブルの対応を例示するものである。なお、図61では、3回の大当り(2回の確変大当りと1回の通常大当り)で1セットが構成される場合を示す。リミッタ作動による通常大当りの終了後の時短状態(普電サポート状態)では、通常と異なり、図61の特殊演出モード(時短モード)と、特殊変動パターンテーブル(ひいては特殊変動パターン)を設定できる。これにより、遊技の興趣が向上して、リミッタ作動後も遊技者は遊技を止めにくくなる。
図61において、1セットにおけるトータルラウンド数(全ラウンド数、合計ラウンド数)が12ラウンド(R)以下であれば、演出モードとしてプレミア出現率UP(アップ)モードが選択され、この演出モードに対応する変動パターンテーブルとして特殊変動パターンテーブルAが選択される。トータルラウンド数が13R以上24R以下であれば、演出モードとしてRUSH(ラッシュ)モードが選択され、この演出モードに対応する変動パターンテーブルとして特殊変動パターンテーブルBが選択される。トータルラウンド数が25R以上36R以下であれば、演出モードとして擬似連出現率UP(アップ)モードが選択され、この演出モードに対応する変動パターンテーブルとして特殊変動パターンテーブルCが選択される。
図62は、特殊変動パターンテーブルA、B、Cを、はずれ結果と大当り結果に対して例示する。なお、特殊変動パターンテーブルAは、トータルラウンド数が少ないため、短い変動時間の変動パターンからなり、レアな演出(稀な演出)又はプレミアム演出の出現率を高くする。特殊変動パターンテーブルBは、通常の時短用の変動パターンからなる。特殊変動パターンテーブルCは、長い変動時間の変動パターンからなり(特にリーチなしの場合)、擬似連続演出やその他演出(バトル演出やストーリ演出等)が発生し易く遊技者は遊技を止めにくくなる。なお、大当り結果になる場合、特別結果態様(大当り態様)が導出される期待値(期待度)の高いリーチ変動パターンが発生し易くなり、はずれ結果になる場合、期待値の高いリーチ変動パターンが発生し難くなる。
〔特図普段処理移行設定処理2〕
図63は、特図普段処理移行設定処理2の手順を示すフローチャートである。特図普段処理移行設定処理2は、図60に示した大当り終了処理におけるステップA6436にて実行される。
遊技制御装置100は、まず、特図普段処理に係る処理番号として「0」を設定し(A6501)、処理番号を特図ゲーム処理番号領域にセーブする(A6502)。
その後、遊技制御装置100は、大当りの終了に関する信号(例えば、大当り1信号をオフ、大当り3信号をオフ、大当り4信号をオフ)を外部情報出力データ領域にセーブして(A6503)、大当りの終了に関する信号(例えば、条件装置作動中信号をオフ、役物連続作動装置作動中信号をオフ、特別図柄1当り信号をオフ、特別図柄2当り信号をオフ)を試験信号出力データ領域にセーブする(A6504)。そして、確率変動判定フラグ領域をクリアする(A6505)。
続いて、遊技制御装置100は、時間短縮判定フラグ領域の情報をクリアし(A6506)、大当りのラウンド回数を示すラウンドLEDのポインタ領域の情報をクリアして(A6507)、演出モード移行情報領域の情報をクリアする(A6508)。そして、特図ゲームモードフラグ退避領域の情報をクリアし(A6509)、大入賞口不正監視期間フラグ領域に不正監視期間中フラグをセーブして(A6510)、特図普段処理移行設定処理2を終了する。
〔小当りファンファーレ中処理〕
次に、特図ゲーム処理における小当りファンファーレ中処理(A2615)の詳細について説明する。図64に示すように、小当りファンファーレ中処理では、小当り中処理移行設定処理(A6601)を行う。
〔小当り中処理移行設定処理〕
次に、小当りファンファーレ中処理における小当り中処理移行設定処理(A6601)の詳細について説明する。図65は、小当り中処理移行設定処理の手順を示すフローチャートである。
遊技制御装置100は、まず、処理番号として小当り中処理にかかる「8」を設定して(A6701)、当該処理番号を特図ゲーム処理番号領域にセーブする(A6702)。
次いで、遊技制御装置100は、小当り遊技における大入賞口の開放時間(例えば0.2秒)を特図ゲーム処理タイマ領域にセーブして(A6703)、小当り動作の開始に関する信号(例えば、特別電動役物1作動中信号をオン)を試験信号出力データ領域にセーブする(A6704)。次いで、特別変動入賞装置39の開閉扉39cを開放するために、大入賞口ソレノイド39bをオンさせるためのオンデータを大入賞口ソレノイド出力データ領域にセーブする(A6705)。
その後、遊技制御装置100は、大入賞口への入賞数を記憶する大入賞口カウント数領域の情報をクリアし(A6706)、小当り中制御ポインタ領域に小当り動作初期値(例えば「0」)をセーブして(A6707)、小当り中処理移行設定処理を終了する。
〔小当り中処理〕
次に、特図ゲーム処理における小当り中処理(A2616)の詳細について説明する。図66は、小当り中処理の手順を示すフローチャートである。
遊技制御装置100は、まず、小当り中制御ポインタの値をロードして(A6801)、ロードした値が小当り動作終了値(例えば「6」)以上であるか否かを判定する(A6802)。ロードした値が小当り動作終了値以上でない場合(A6802の結果が「N」)、小当り中制御ポインタを+1更新し(A6803)、小当り動作移行設定処理を実行して(A6804)、小当り中処理を終了する。
一方、遊技制御装置100は、ロードした値が小当り動作終了値以上である場合(A6802の結果が「Y」)には、特図ゲームモードフラグ退避領域からフラグをロードし(A6805)、ロードしたフラグが特図高確率中に関するフラグであるか否かを判定する(A6806)。これにより、特図高確率中での小当りか否かを判定する。なお、ここでは、時短状態中であるか否かは問わない。
遊技制御装置100は、ロードしたフラグが特図高確率中に関するフラグである場合(A6806の結果が「Y」)、小当り残存球処理移行設定処理を実行し(A6809)、小当り中処理を終了する。また、ロードしたフラグが特図高確率中に関するフラグでない場(A6806の結果が「N」)、小当り終了画面のコマンドを演出コマンドとして準備し(A6807)、演出コマンド設定処理を実行して(A6808)、小当り残存球処理移行設定処理を実行し(A6809)、小当り中処理を終了する。
〔小当り動作移行設定処理〕
次に、小当り中処理における小当り動作移行設定処理(A6804)の詳細について説明する。図67は、小当り動作移行設定処理の手順を示すフローチャートである。
遊技制御装置100は、まず、制御ポインタ(小当り中制御ポインタ)に応じて分岐処理を実行する(A6901)。制御ポインタが0、2、4の場合は、制御ポインタに対応するウェイト時間(例えば1500msec)を特図ゲーム処理タイマ領域にセーブし(A6902)、大入賞口ソレノイド出力データ領域にオフデータをセーブして(A6903)、小当り動作移行設定処理を終了する。
一方、遊技制御装置100は、制御ポインタが1、3、5の場合は、制御ポインタに対応する大入賞口開放時間(例えば200msec)を特図ゲーム処理タイマ領域にセーブし(A6904)、大入賞口ソレノイド出力データ領域にオンデータをセーブして(A6905)、小当り動作移行設定処理を終了する。
ここで、本実施形態の場合、300msecの小当りファンファーレ時間の後に、200msecの開放と1500msecの閉鎖とを交互に行い、開放の終了時及び閉鎖の終了時に小当り中制御ポインタが順次更新される。具体的には、1回目の200msec開放の終了時(すなわち、1回目の200msec開放から1回目の1500msec閉鎖への切り替わり時)に小当り中制御ポインタが0に更新され、1回目の1500msec閉鎖の終了時(すなわち、1回目の1500msec閉鎖から2回目の200msec開放への切り替わり時)に小当り中制御ポインタが1に更新され、2回目の200msec開放の終了時に小当り中制御ポインタが2に更新され、2回目の1500msec閉鎖の終了時に小当り中制御ポインタが3に更新され、3回目の200msec開放の終了時に小当り中制御ポインタが4に更新され、3回目の1500msec閉鎖の終了時に小当り中制御ポインタが5に更新される。そして、4回目の200msec開放の終了時に小当り中制御ポインタが6に更新され、1900msecの小当り残存球時間と、その後の100msecの小当りエンディング時間との経過後に、小当り状態が終了する。したがって、4回目の200msec開放の後に、2000msec間閉鎖されるので、見た目のエンディング時間は2000msecとなる。
〔小当り残存球処理移行設定処理〕
次に、小当り中処理における小当り残存球処理移行設定処理(A6809)の詳細について説明する。図68は、小当り残存球処理移行設定処理の手順を示すフローチャートである。
遊技制御装置100は、まず、処理番号として小当り残存球処理にかかる「9」を設定して(A7001)、当該処理番号を特図ゲーム処理番号領域にセーブする(A7002)。次いで、小当り残存球処理時間(例えば1.9秒)を特図ゲーム処理タイマ領域にセーブし(A7003)、大入賞口ソレノイド出力データ領域にオフデータをセーブして(A7004)、小当り残存球処理移行設定処理を終了する。
〔小当り残存球処理〕
次に、特図ゲーム処理における小当り残存球処理(A2617)の詳細について説明する。図69に示すように、小当り残存球処理では、小当り終了処理移行設定処理(A7101)を行う。
〔小当り終了処理移行設定処理〕
次に、小当り残存球処理における小当り終了処理移行設定処理(A7101)の詳細について説明する。図70は、小当り終了処理移行設定処理の手順を示すフローチャートである。
遊技制御装置100は、まず、処理番号として小当り終了処理にかかる「10」を設定して(A7201)、当該処理番号を特図ゲーム処理番号領域にセーブする(A7202)。
次に、遊技制御装置100は、小当りエンディング時間(例えば0.1秒)を特図ゲーム処理タイマ領域にセーブして(A7203)、小当り動作の終了に関する信号(例えば、特別電動役物1作動中信号をオフ)を試験信号出力データ領域にセーブする(A7204)。次いで、大入賞口カウント数領域の情報をクリアし(A7205)、小当り中制御ポインタ領域の情報をクリア(例えば0クリア)して(A7206)、小当り終了処理移行設定処理を終了する。
〔小当り終了処理〕
次に、特図ゲーム処理における小当り終了処理(A2618)の詳細について説明する。図71は、小当り終了処理の手順を示すフローチャートである。
遊技制御装置100は、まず、特図時短中(時短状態中)であるか否かを判定する(A7301)。特図時短中である場合(A7301の結果が「Y」)、特図普段処理移行設定処理3を実行して(A7304)、小当り終了処理を終了する。
遊技制御装置100は、特図時短中でない場合(A7301の結果が「N」)、左打ち指示に関する信号(例えば、発射位置指定信号1をオフ)を試験信号出力データ領域にセーブし(A7302)、第1遊技状態表示部57(右打ち中の表示LED)を消灯させるため、遊技状態表示番号2領域に左打ち状態中の番号をセーブして(A7303)、特図普段処理移行設定処理3を行い(A7304)、小当り終了処理を終了する。
〔特図普段処理移行設定処理3〕
次に、小当り終了処理における特図普段処理移行設定処理3(A7304)の詳細について説明する。図72は、特図普段処理移行設定処理3の手順を示すフローチャートである。
遊技制御装置100は、まず、処理番号として特図普段処理にかかる「0」を設定して(A7401)、当該処理番号を特図ゲーム処理番号領域にセーブする(A7402)。小当りの終了に関する信号(例えば、大当り1信号をオフ)を外部情報出力データ領域にセーブして(A7403)、小当りの終了に関する信号(例えば、特別図柄1小当り信号をオフ)を試験信号出力データ領域にセーブする(A7404)。
次に、遊技制御装置100は、変動図柄判別フラグ領域の情報をクリアし(A7405)、演出モード移行情報領域の情報をクリアして(A7406)、特図ゲームモードフラグ退避領域の情報をクリアする(A7407)。そして、大入賞口不正監視期間フラグ領域に不正監視期間中フラグをセーブして(A7408)、特図普段処理移行設定処理3を終了する。
〔図柄変動制御処理〕
図73に、前述の特図ゲーム処理における図柄変動制御処理(A2620、A2622)、後述の普図ゲーム処理における図柄変動制御処理を示した。図柄変動制御処理は、特別図柄(第1特図、第2特図等)や普通図柄(普図)の変動の制御と、特別図柄や普通図柄の表示データの設定を行う処理である。
遊技制御装置100は、まず、制御対象の図柄(例えば、第1特図、第2特図、及び普図の何れか)にかかる変動制御フラグが変動中であるかチェックする(A7501)。本実施形態の場合、ステップA2619、ステップA2621、ステップA7614にて準備した変動制御テーブル上に、変動制御フラグ領域の下位アドレス、点滅制御タイマの初期値、変動図柄番号上限判定値、表示テーブル2(停止用)のアドレス、表示テーブル1(変動用)のアドレスが定義されている。
遊技制御装置100は、制御対象の図柄にかかる変動中フラグが変動中である場合(A7502の結果が「Y」)、制御対象の図柄に対応する図柄表示テーブル(変動用)を取得する(A7503)。本実施形態の場合、ステップA2619、ステップA2621、ステップA7614にて準備した変動制御テーブル上に、図柄表示テーブル(変動用)のアドレスが定義されている。
次に、遊技制御装置100は、制御対象の点滅制御タイマを−1更新し(A7504)、更新後の点滅制御タイマが0であるかを判定して(A7505)、更新後の点滅制御タイマが0でない場合(A7505の結果が「N」)、制御対象の変動図柄番号領域の値に対応する表示データを取得する(A7508)。そして、取得した表示データを対象のセグメント領域にセーブして(A7511)、図柄変動制御処理を終了する。
また、更新後の点滅制御タイマが0である場合(A7505の結果が「Y」)は、対象の点滅タイマ領域に対応する点滅制御タイマ初期値をセーブし(A7506)、制御対象の変動図柄番号を対応する範囲で+1更新して(A7507)、制御対象の変動図柄番号領域の値に対応する表示データを取得する(A7508)。そして、取得した表示データを対象のセグメント領域にセーブして(A7511)、図柄変動制御処理を終了する。
一方、遊技制御装置100は、制御対象の図柄にかかる変動中フラグが変動中でない場合(A7502の結果が「N」)は、制御対象の図柄に対応する図柄表示テーブル(停止用)を取得する(A7509)。本実施形態の場合、ステップA2619、ステップA2621、ステップA7614にて準備した変動制御テーブル上に、図柄表示テーブル(停止用)のアドレスが定義されている。次に、制御対象の停止図柄番号領域の値に対応する表示データを取得し(A7510)、取得した表示データを対象のセグメント領域にセーブして(A7511)、図柄変動制御処理を終了する。
ステップA7506でセーブする点滅制御タイマ初期値は、処理対象のゲームに応じて準備されている変動制御テーブルにおいて定義された値がセーブされる。ここでは、点滅制御タイマ初期値として100msecに相当する値が定義されている。この点滅制御タイマ初期値は、一括表示装置50において変動時間中に点灯パターンを更新する間隔である。
また、ステップA7507における対応する範囲は、処理対象のゲームに応じて準備されている変動制御テーブルにおいて定義された変動図柄番号上限判定値により規定される。ステップA7507において変動図柄番号を+1更新することで変動図柄番号上限値に達した場合は変動図柄番号を0にするようにされており、変動図柄番号は0〜(変動図柄番号上限判定値−1)の範囲で順次更新される。ステップA7508、A7511ではこの変動図柄番号に応じた表示データ(点灯パターン)を取得して表示する設定を行うようになっており、変動図柄番号上限判定値に等しい回数の点灯パターンの更新(変更)が行われることで一巡する表示が繰り返し行われることとなる。
このように処理対象のゲームに応じて準備されている変動制御テーブルにおいて点滅制御タイマ初期値と変動図柄番号上限値を定義することで、一括表示装置50において点灯パターンを更新させる間隔や表示が一巡する更新回数をゲームごとに設定することができる。
〔普図ゲーム処理〕
次に、タイマ割込み処理における普図ゲーム処理(A1310)の詳細について説明する。図74は、普図ゲーム処理の手順を示すフローチャートである。普図ゲーム処理では、ゲートスイッチ34aの入力の監視と、普図変動表示ゲームに関する処理全体の制御、普図の表示の設定等を行う。
遊技制御装置100は、まず、ゲートスイッチ34aからの入力を監視するゲートスイッチ監視処理を実行する(A7601)。ゲートスイッチ監視処理の詳細については、後述する。
続いて、遊技制御装置100は、始動口2スイッチ37aからの入力を監視する普電入賞スイッチ監視処理を実行する(A7602)。普電入賞スイッチ監視処理の詳細については、後述する。
次に、遊技制御装置100は、普図ゲーム処理タイマが0でなければ−1更新する(1だけ減算する)(A7603)。なお、普図ゲーム処理タイマの最小値は0に設定されている。そして、遊技制御装置100は、普図ゲーム処理タイマの値が0となったか否かを判定する(A7604)。
遊技制御装置100は、普図ゲーム処理タイマの値が0である場合(A7604の結果が「Y」)、すなわち、タイムアップした又はすでにタイムアップしていた場合には、普図ゲーム処理番号に対応する処理に分岐させるために参照する普図ゲームシーケンス分岐テーブルをレジスタに設定する(A7605)。
さらに、遊技制御装置100は、設定された普図ゲームシーケンス分岐テーブルに基づいて普図ゲーム処理番号に対応する処理の分岐先アドレスを取得する(A7606)。そして、普図ゲーム処理番号によるサブルーチンコールを行って、普図ゲーム処理番号に応じたゲーム分岐処理を実行する(A7607)。
遊技制御装置100は、ステップA7607にてゲーム処理番号が「0」の場合には、普図変動表示ゲームの変動開始を監視し、普図変動表示ゲームの変動開始の設定や演出の設定や、普図変動中処理を行うために必要な情報の設定等を行う普図普段処理を実行する(A7608)。普図普段処理の詳細については、図77にて後述する。
また、遊技制御装置100は、ステップA7607にてゲーム処理番号が「1」の場合には、普図表示中処理を行うために必要な情報の設定等を行う普図変動中処理を実行する(A7609)。普図変動中処理の詳細については、図80にて後述する。
また、遊技制御装置100は、ステップA7607にてゲーム処理番号が「2」の場合には、普図変動表示ゲームの結果が当りであれば、時短状態中であるか否かに応じた普電開放時間の設定や、普図当り中処理を行うために必要な情報の設定等を行う普図表示中処理を実行する(A7610)。普図表示中処理の詳細については、図82にて後述する。
また、遊技制御装置100は、ステップA7607にてゲーム処理番号が「3」の場合は、普図当り中処理の継続、あるいは普電残存球処理を行うために必要な情報の設定等を行う普図当り中処理を実行する(A7611)。普図当り中処理の詳細については、図84にて後述する。
また、遊技制御装置100は、ステップA7607にてゲーム処理番号が「4」の場合は、普図当り終了処理を行うために必要な情報の設定等を行う普電残存球処理を実行する(A7612)。普図残存球処理の詳細については、図86にて後述する。
また、遊技制御装置100は、ステップA7607にてゲーム処理番号が「5」の場合は、普図普段処理(A7608)を行うために必要な情報の設定等を行う普図当り終了処理を実行する(A7613)。普図当り終了処理の詳細については、図88にて後述する。
その後、遊技制御装置100は、普図表示器53による普通図柄の変動を制御するための普図変動制御テーブルを準備する(A7614)。その後、普図表示器53による普通図柄の変動の制御に係る図柄変動制御処理を実行し(A7615)、普図ゲーム処理を終了する。
一方、遊技制御装置100は、普図ゲーム処理タイマの値が0でない場合(A7604の結果が「N」)、すなわち、タイムアップしていない場合には、ステップA7614以降の処理を実行する。
〔ゲートスイッチ監視処理〕
図75は、ゲートスイッチ監視処理の手順を示すフローチャートである。ゲートスイッチ監視処理は、図74に示した普図ゲーム処理におけるステップA7601にて実行される。
遊技制御装置100は、まず、ゲートスイッチ34aに入力があるか否かを判定する(A7701)。そして、ゲートスイッチ34aに入力がある場合(A7701の結果が「Y」)、右打ちする遊技状態であるか否かを判定する(A7702)。右打ちする遊技状態は、大当り状態、小当り状態、時短状態(普電サポート状態)である。右打ちする遊技状態である場合(A7702の結果が「Y」)、ステップA7705の処理に移行する。右打ちする遊技状態でない場合(A7702の結果が「N」)、左打ち指示報知コマンド(左打ち指示コマンド)を演出コマンドとして準備し(A7703)、演出コマンド設定処理を実行する(A7704)。左打ち指示報知コマンドを受信した演出制御装置300は、左打ちするよう指示する報知(警告)を表示装置41等によって実行する。
次に、遊技制御装置100は、普図保留数を取得して当該普図保留数が上限値(例えば4)未満であるか否かを判定する(A7705)。遊技制御装置100は、普図保留数が上限値未満である場合には(A7705の結果が「Y」)、普図保留数を+1更新し(A7706)、更新後の普図保留数に対応する当り乱数格納領域のアドレスを算出する(A7707)。そして、当り乱数を抽出してRWMの当り乱数格納領域にセーブし(A7708)、当り図柄乱数を抽出し、当り図柄乱数格納領域にセーブし(A7709)、ゲートスイッチ監視処理を終了する。
一方、遊技制御装置100は、ゲートスイッチ34aに入力がない場合(A7701の結果が「N」)、又は、普図保留数が上限値未満でないと判定された場合には(A7705の結果が「N」)、ゲートスイッチ監視処理を終了する。
〔普電入賞スイッチ監視処理〕
次に、普図ゲーム処理における普電入賞スイッチ監視処理(A7602)の詳細について説明する。図76は、普電入賞スイッチ監視処理の手順を示すフローチャートである。
遊技制御装置100は、まず、普図当り中か否か、すなわち、普図変動表示ゲームが当り状態となって普通変動入賞装置37が所定回数の開放動作を実行中であるか否かを判定する(A7801)。そして、普図当り中である場合には(A7801の結果が「Y」)、始動口2スイッチ37aに入力があるか否かを判定する(A7802)。始動口2スイッチ37aに入力がある場合には(A7802の結果が「Y」)、普電カウンタのカウント数を+1更新する(A7803)。
次に、遊技制御装置100は、更新後の普電カウンタのカウント数が上限値(例えば、6)に達したか否かを判定する(A7804)。そして、カウント数が上限値に達した場合には(A7804の結果が「Y」)、普図当り中制御ポインタ領域に当り動作終了の値(例えば、4)をセーブする(A7805)。
そして、遊技制御装置100は、ロードしたポインタを普図当り中制御ポインタ領域にセーブする(A7805)。最後に、普図ゲーム処理タイマをクリアし(A7806)、普電入賞スイッチ監視処理を終了する。すなわち、普図の当り状態中に上限値以上の普電入賞があった場合には、その時点で普図当り中処理制御ポインタ領域に当り終了の値をセーブし、普通変動入賞装置37が閉じられて普図の当り状態が途中で終了するようにする。
一方、遊技制御装置100は、普図当り中でないと判定された場合(A7801の結果が「N」)、始動口2スイッチ37aに入力がないと判定された場合(A7802の結果が「N」)、又は、カウント数が上限値に達していないと判定された場合には(A7804の結果が「N」)、普電入賞スイッチ監視処理を終了する。
〔普図普段処理〕
次に、普図ゲーム処理における普図普段処理(A7608)の詳細について説明する。図77は、普図普段処理の手順を示すフローチャートである。
遊技制御装置100は、まず、普図保留数が0であるか否かを判定する(A7901)。普図保留数が0である場合には(A7901の結果が「Y」)、普図普段処理移行設定処理1を実行し(A7921)、普図普段処理を終了する。なお、普図普段処理移行設定処理1の詳細については後述する。
また、遊技制御装置100は、普図保留数が0でない場合には(A7901の結果が「N」)、RWMの普図当り乱数格納領域(保留数1用)から当り乱数をロードし、RWMの普図当り図柄乱数格納領域(保留数1用)から当り図柄乱数をロードする(A7902)。そして、普図当り乱数格納領域(保留数1用)と普図当り図柄乱数格納領域(保留数1用)を0クリアする(A7903)。さらに、普図変動表示ゲームにて当り結果となる確率が通常よりも高い普図高確率中(高確率状態中)であるか否か、すなわち、時短状態(普電サポート状態)であるか否かを判定する(A7904)。なお、高確率中の普図当り確率は250/251であり、低確率中での普図当り確率は0/251である。
遊技制御装置100は、普図高確率中でない場合(A7904の結果が「N」)、普図低確率中の下限判定値である低確率下限判定値(ここでは251)を設定し(A7905)、普図高確率中である場合(A7904の結果が「Y」)、普図高確率中の下限判定値である高確率下限判定値(ここでは1)を設定し(A7906)、ステップA7907の処理に移行する。
遊技制御装置100は、当り乱数が上限判定値(ここでは251)以上であるか否か判定する(A7907)。なお、ここでの上限判定値は、普図高確率中と普図低確率中とで共通する。当り乱数が上限判定値以上である場合(A7907の結果が「Y」)、即ち、はずれの場合、ステップA7909の処理に移行する。当り乱数が上限判定値未満である場合(A7907の結果が「N」)、当り乱数が下限判定値未満であるか否かを判定する(A7908)。
遊技制御装置100は、当り乱数が下限判定値未満である場合(A7908の結果が「Y」)、即ち、はずれの場合、当りフラグ領域にはずれ情報をセーブする(A7909)。さらに、普図停止図柄番号としてはずれ停止図柄番号を設定し(A7910)、はずれ図柄情報を普図停止図柄情報領域にセーブし(A7911)、ステップA7915の処理に移行する。
遊技制御装置100は、当り乱数が下限判定値未満でない場合(A7908の結果が「N」)、即ち、当りの場合、当りフラグ領域に当り情報をセーブし(A7912)、ロードした当り図柄乱数に対応する当り停止図柄番号を設定し(A7913)、当り停止図柄番号に対応する当り停止図柄情報を普図停止図柄情報領域にセーブし(A7914)、ステップA7915の処理に移行する。なお、当り停止図柄は、数種類存在してよい。
次に、遊技制御装置100は、停止図柄番号を普図停止図柄領域にセーブし(A7915)、停止図柄番号を試験信号出力データ領域にセーブし(A7916)、普図当り乱数格納領域をシフトし(A7917)、シフト後の空き領域を0クリアした後(A7918)、普図保留数を−1更新する(A7919)。
すなわち、最も古い普図保留数1に関する普図変動表示ゲームが実行されることに伴い、普図保留数1以降に保留となっている普図保留数2〜4の順位を1つずつ繰り上げる。この処理により、普図当り乱数格納領域の普図保留数2用から普図保留数4用の値が、普図当り乱数格納領域の普図保留数1用から普図保留数3用に移動することとなる。そして、普図当り乱数格納領域の普図保留数4用の値がクリアされて、普図保留数が1デクリメントされる。
次に、遊技制御装置100は、普図変動中処理移行設定処理を実行し(A7920)、普図普段処理を終了する。なお、普図変動中処理移行設定処理については後述する。
〔普図普段処理移行設定処理1〕
図78は、普図普段処理移行設定処理1の手順を示すフローチャートである。普図普段処理移行設定処理1は、図77に示した普図普段処理におけるステップA7921にて実行される。
遊技制御装置100は、まず、普図普段処理に移行するための処理番号として「0」を設定し(A8001)、処理番号を普図ゲーム処理番号領域にセーブする(A8002)。その後、普電不正監視期間フラグ領域に不正監視期間中フラグをセーブし(A8003)、普図普段処理移行設定処理1を終了する。
〔普図変動中処理移行設定処理〕
図79は、普図変動中処理移行設定処理の手順を示すフローチャートである。普図変動中処理移行設定処理は、図77に示した普図普段処理におけるステップA7920にて実行される。
遊技制御装置100は、まず、普図変動中処理に移行するための処理番号として「1」を設定し(A8101)、処理番号を普図ゲーム処理番号領域にセーブする(A8102)。
その後、遊技制御装置100は、普図変動時間(例えば500msec)を普図ゲーム処理タイマ領域にセーブする(A8103)。ここでの普図変動時間は、普図高確率中と普図低確率中とで共通する。普図変動表示ゲームの開始に関する信号(普通図柄1変動中信号をオン)を試験信号出力データ領域にセーブし(A8104)、普図変動表示ゲームが変動中であることを示す変動中フラグを普図変動制御フラグ領域にセーブする(A8105)。そして、普図表示器の点滅周期のタイマの初期値である点滅制御タイマ初期値(例えば100msec)を普図点滅制御タイマ領域にセーブし(A8106)、その後、普図変動中処理移行設定処理を終了する。
〔普図変動中処理〕
次に、普図ゲーム処理における普図変動中処理(A7609)の詳細について説明する。図80は、普図変動中処理の手順を示すフローチャートである。普図変動中処理において、遊技制御装置100は、普図表示中処理移行設定処理を実行する(A8201)。
〔普図表示中処理移行設定処理〕
次に、普図変動中処理における普図表示中処理移行設定処理(A8201)の詳細について説明する。図81は、普図表示中処理移行設定処理の手順を示すフローチャートである。
遊技制御装置100は、まず、普図表示中処理に移行するための設定処理として処理番号を「2」に設定し(A8301)、処理番号を普図ゲーム処理番号領域にセーブする(A8302)。その後、遊技制御装置100は、普図表示器における普図変動表示ゲームの結果の表示時間である普図表示時間(例えば、0.6秒)を普図ゲーム処理タイマ領域にセーブする(A8303)。
さらに、遊技制御装置100は、普図の変動終了に関する信号(普通図柄1変動中信号をオフ)を試験信号出力データ領域にセーブする(A8304)。そして、普図変動表示ゲームが停止中であることを示す停止フラグを普図変動制御フラグ領域にセーブし(A8305)、普図表示中処理移行設定処理を終了する。
〔普図表示中処理〕
次に、普図ゲーム処理における普図表示中処理(A7610)の詳細について説明する。図82は、普図表示中処理の手順を示すフローチャートである。
遊技制御装置100は、まず、普図普段処理にて設定された当りフラグ(当り情報又ははずれ情報)をロードし(A8401)、RWMの当りフラグ領域をクリアする(A8402)。そして、ロードされた当りフラグに当り情報が設定されているか否かを判定する(A8403)。
遊技制御装置100は、当りフラグに当り情報が設定されていない場合には(A8403の結果が「N」)、普図普段処理に移行するための普図普段処理移行設定処理1(図78)を実行し(A8408)、普図表示中処理を終了する。
一方、遊技制御装置100は、当りフラグに当り情報が設定されている場合には(A8403の結果が「Y」)、当り中処理設定テーブルを設定し(A8404)、普図停止図柄情報に対応する当り開始ポインタ値(ここでは0、2、4)を取得し、普図当り中制御ポインタ領域にセーブする(A8405)。次いで、普図停止図柄情報に対応する普電開放時間(例えば500msec又は1700msec)を取得し、普図ゲーム処理タイマ領域にセーブする(A8406)。以上の処理により時短状態中での普通変動入賞装置37の開放態様が設定され、例えば3回の開放が可能となる。
続いて、遊技制御装置100は、普図当り中処理移行設定処理を実行し(A8407)、普図表示中処理を終了する。
〔普図当り中処理移行設定処理〕
図83は、普図当り中処理移行設定処理の手順を示すフローチャートである。普図当り中処理移行設定処理は、普図表示中処理におけるステップA8407にて実行される。
遊技制御装置100は、まず、普図当り中処理に移行するための処理番号として「3」を設定し(A8501)、処理番号を普図ゲーム処理番号領域にセーブする(A8502)。その後、普図変動表示ゲームの当りに関する信号(普通図柄1当り中信号をオン)と、普電作動開始に関する信号(普通電動役物1作動中信号をオン)を試験信号出力データ領域にセーブする(A8503)。さらに、普電ソレノイドを駆動(オン)する信号を出力するために普電ソレノイド出力データ領域にオンデータをセーブする(A8504)。
さらに、遊技制御装置100は、普通変動入賞装置37への入賞数を記憶する普電カウント数領域の情報をクリアし(A8505)、普電不正監視期間における普通変動入賞装置37への入賞数を記憶する普電不正入賞数領域の情報をクリアする(A8506)。最後に、普通変動入賞装置37の不正監視期間外を規定するフラグを普電不正監視期間フラグ領域にセーブし(A8507)、普図当り中処理移行設定処理を終了する。
〔普図当り中処理〕
次に、普図ゲーム処理における普図当り中処理(A7611)の詳細について説明する。図84は、普図当り中処理の手順を示すフローチャートである。
遊技制御装置100は、まず、普図当り中制御ポインタをロードして準備し(A8601)、ロードされた普図当り中制御ポインタの値が普図当り中制御ポインタ上限値領域の値(当り終了の値)に達したか否かを判定する(A8602)。
そして、遊技制御装置100は、普図当り中制御ポインタの値が普図当り中制御ポインタ上限値領域の値に達していない場合には(A8602の結果が「N」)、普図当り中制御ポインタを+1更新する(A8603)。さらに、普電作動移行設定処理を実行し(A8604)、普図当り中処理を終了する。なお、普電作動移行設定処理の詳細については後述する。
また、遊技制御装置100は、普図当り中制御ポインタの値が普図当り中制御ポインタ上限値領域の値(当り終了の値)に達した場合には(A8602の結果が「Y」)、ステップA8603における普図当り中処理制御ポインタ領域を更新(+1)する処理を実行せずに、普電作動移行設定処理を実行し(A8604)、普図当り中処理を終了する。
〔普電作動移行設定処理〕
次に、普図当り中処理における普電作動移行設定処理(A8604)の詳細について説明する。図85は、普電作動移行設定処理の手順を示すフローチャートである。普電作動移行設定処理は、普通変動入賞装置37を開閉するための普電ソレノイド37cの駆動制御を行う処理であり、制御ポインタの値に応じて処理を分岐するようにしている。
遊技制御装置100は、まず、制御ポインタの値に応じて処理を分岐させる(A8701)。制御ポインタの値が0,2のいずれかであった場合には、ステップA8702の処理に移行して普通変動入賞装置37の閉塞を制御するため、制御ポインタに対応する普通変動入賞装置37の閉塞後のウェイト時間(例えば、200msec)を普図ゲーム処理タイマ領域にセーブする(A8702)。
さらに、遊技制御装置100は、普電ソレノイド37cをオフさせるために普電ソレノイド出力データ領域にオフデータを設定し(A8703)、普電作動移行設定処理を終了する。
また、制御ポインタの値が1,3のいずれかであった場合には、遊技制御装置100は、ステップA8704の処理に移行して普通変動入賞装置37の開放を制御するため、制御ポインタに対応する普通変動入賞装置37の開放時間である普電開放時間(例えば、1700msec)を普図ゲーム処理タイマ領域にセーブする(A8704)。さらに、普電ソレノイド37cをオンさせるために普電ソレノイド出力データ領域にオンデータを設定し(A8705)、普電作動移行設定処理を終了する。
さらに、制御ポインタの値が4のいずれかであった場合には、遊技制御装置100は、ステップA8706に移行して普通変動入賞装置37の開放制御を終了して普電残存球処理(A7612)を実行するために、処理番号として「4」を設定し(A8706)、処理番号を普図ゲーム処理番号領域にセーブする(A8707)。
続いて、遊技制御装置100は、普電残存球処理時間(例えば600msec)を普図ゲーム処理タイマ領域にセーブする(A8708)。その後、普電ソレノイド37cをオフに設定するために普電ソレノイド出力データ領域にオフデータをセーブし(A8709)、普電作動移行設定処理を終了する。
〔普電残存球処理〕
次に、普図ゲーム処理における普電残存球処理(A7612)の詳細について説明する。図86は、普電残存球処理の手順を示すフローチャートである。普電残存球処理では、遊技制御装置100は、普図当り終了処理移行設定処理を実行する(A8801)。
〔普図当り終了処理移行設定処理〕
次に、普電残存球処理における普図当り終了処理移行設定処理(A8801)の詳細について説明する。図87は、普図当り終了処理移行設定処理の手順を示すフローチャートである。
遊技制御装置100は、まず、普図当り終了処理に係る処理番号「5」を設定し(A8901)、処理番号を普図ゲーム処理番号領域にセーブする(A8902)。その後、普図エンディング時間(例えば、100msec)を普図ゲーム処理タイマ領域にセーブする(A8903)。
さらに、遊技制御装置100は、普通変動入賞装置37の作動終了に関する信号(普通電動役物1作動中信号をオフ)を試験信号出力データ領域にセーブする(A8904)。続いて、普通変動入賞装置37への入賞数を計数する普電カウント数領域をクリアし(A8905)、さらに、普図当り中制御ポインタ領域をクリアする(A8906)。その後、普図当り終了処理移行設定処理を終了する。
〔普図当り終了処理〕
次に、普図ゲーム処理における普図当り終了処理(A7613)の詳細について説明する。図88は、普図当り終了処理の手順を示すフローチャートである。普図当り終了処理では、遊技制御装置100は、普図普段処理移行設定処理2を実行する(A9001)。
〔普図普段処理移行設定処理2〕
次に、普図当り終了処理における普図普段処理移行設定処理2(A9001)の詳細について説明する。図89は、普図普段処理移行設定処理2の手順を示すフローチャートである。
遊技制御装置100は、まず、普図普段処理に係る処理番号「0」を設定し(A9101)、さらに、処理番号を普図ゲーム処理番号領域にセーブする(A9102)。その後、普図変動ゲームの当り終了に関する信号(普通図柄1当り中信号をオフ)を試験信号出力データ領域にセーブする(A9103)。
さらに、遊技制御装置100は、普通変動入賞装置37の不正監視期間を規定するフラグ(不正監視期間中フラグ)を普電不正監視期間フラグ領域にセーブし(A9104)、その後、普図普段処理移行設定処理2を終了する。
〔セグメントLED編集処理〕
次に、タイマ割込み処理におけるセグメントLED編集処理(A1311)の詳細について説明する。図90は、セグメントLED編集処理の手順を示すフローチャートである。セグメントLED編集処理では、一括表示装置50に設けられた特図1保留表示器54、特図2保留表示器55、普図保留表示器56、第1遊技状態表示部57、第2遊技状態表示部58、第3遊技状態表示部59、ラウンド表示部60を構成するセグメントLEDの駆動に関する設定等を行う。
遊技制御装置100は、まず、点滅制御タイマを+1更新し(A9201)、出力オンタイミングであるか否かを判定する(A9202)。点滅制御タイマの特定ビットが1である場合に、出力オンタイミングであると判定する。本実施形態では、特定ビットはビット5であるため、128msの点滅周期を作ることができる(図2B参照)。
遊技制御装置100は、出力オンタイミングである場合(A9202の結果が「Y」)、普図保留数表示テーブル1を設定し(A9203)、出力オンタイミングでない場合(A9202の結果が「N」)、普図保留数表示テーブル2を設定し(A9204)、普図保留数に対応する表示データを取得して普図保留表示器56(ランプD15、D16)のセグメント領域にセーブする(A9205)。保留数が0〜2なら、普図保留数表示テーブル1、2のどちらのテーブルでも表示データは同じになるため、普図保留表示器56は点滅しないが、保留数が3〜4なら、普図保留数表示テーブル1の表示データと普図保留数表示テーブル2の表示データは異なるため、普図保留表示器56は点滅する(図2B参照)。
次に、遊技制御装置100は、出力オンタイミングであるか否かを判定する(A9206)。出力オンタイミングである場合(A9206の結果が「Y」)、特図1保留数表示テーブル1を設定し(A9207)、出力オンタイミングでない場合(A9206の結果が「N」)、特図1保留数表示テーブル2を設定し(A9208)、特図1保留数に対応する表示データを取得して特図1保留表示器54(ランプD11、D12)のセグメント領域にセーブする(A9209)。
次に、遊技制御装置100は、出力オンタイミングであるか否かを判定する(A9210)。出力オンタイミングである場合(A9210の結果が「Y」)、特図2保留数表示テーブル1を設定し(A9211)、出力オンタイミングでない場合(A9210の結果が「N」)、特図2保留数表示テーブル2を設定し(A9212)、特図2保留数に対応する表示データを取得して特図2保留表示器55(ランプD13、D14)のセグメント領域にセーブする(A9213)。
その後、遊技制御装置100は、ラウンド表示部60(ランプD3−D7)での表示態様が規定されたラウンド表示LED表示テーブルを設定し(A9214)、ラウンド表示LED出力ポインタに対応する表示データを取得してラウンド表示部60のセグメント領域にセーブする(A9215)。
次に、遊技制御装置100は、第2遊技状態表示部58(ランプD9)や第3遊技状態表示部59(ランプD17)等での表示態様が規定された遊技状態表示テーブル1を設定する(A9216)。さらに、遊技状態表示番号に対応する表示データを取得して各遊技状態表示部のセグメント領域にセーブする(A9217)。
次いで、遊技制御装置100は、第1遊技状態表示部57(ランプD8)での表示態様が規定された遊技状態表示テーブル2を設定する(A9218)。さらに、遊技状態表示番号2に対応する表示データを取得して第1遊技状態表示部57のセグメント領域にセーブする(A9219)。その後、セグメントLED編集処理を終了する。
〔磁石不正監視処理〕
次に、タイマ割込み処理における磁石不正監視処理(A1312)において行われる磁石不正監視処理の詳細について説明する。図91は、磁石不正監視処理の手順を示すフローチャートである。磁石不正監視処理では、磁気センサスイッチ61からの検出信号に基づき異常の有無を判定し、不正報知の開始や終了の設定等を行う。
遊技制御装置100は、まず、磁気センサスイッチ61から出力されて第2入力ポート123(入力ポート2)に取り込まれる検出信号の状態から、磁石センサ(磁気センサスイッチ61)がオン、すなわち、異常な磁気を検出した状態であるか否かを判定する(A9301)。
遊技制御装置100は、磁石センサがオンである場合(A9301の結果が「Y」)、すなわち、異常な磁気を検出した場合には、異常な磁気の検出期間を計時する磁石不正監視タイマを+1更新し(A9302)、当該タイマがタイムアップしたか否かを判定する(A9303)。
遊技制御装置100は、磁石不正監視タイマがタイムアップした場合(A9303の結果が「Y」)、すなわち、異常な磁気を一定期間継続して検出した場合には、磁石不正監視タイマをクリアし(A9304)、磁石不正報知タイマ初期値(例えば60秒)を磁石不正報知タイマ領域にセーブする(A9305)。
そして、遊技制御装置100は、磁石不正報知のコマンドを演出コマンドとして準備し(A9306)、磁石不正が発生したことを示す磁石不正発生フラグを磁石不正フラグとして準備する(A9307)。さらに、準備した磁石不正フラグが磁石不正フラグ領域の値と一致するか否かを判定する(A9313)。すなわち、磁気センサスイッチ61が磁石不正監視タイマで設定した一定期間(例えば8回の割込み)連続してオンであった場合に、異常が発生していると判定するようにしている。
一方、遊技制御装置100は、磁石センサ(磁気センサスイッチ61)がオンでない場合(A9301の結果が「N」)、すなわち、異常な磁気を検出していない場合には、磁石不正監視タイマをクリアする(A9308)。そして、磁石不正の報知時間を規定する磁石不正報知タイマが0でなければ−1更新する(A9309)。なお、磁石不正報知タイマの最小値は0に設定されている。
そして、遊技制御装置100は、磁石不正報知タイマの値が0であるか否かを判定する(A9310)。なお、磁石不正監視タイマがタイムアップしていない場合についても(A9303の結果が「N」)、ステップA9309の処理に移行する。
遊技制御装置100は、磁石不正報知タイマの値が0でない場合(A9310の結果が「N」)、すなわち、タイムアップしていない場合には、磁石不正監視処理を終了する。
また、遊技制御装置100は、磁石不正報知タイマの値が0である場合(A9310の結果が「Y」)、すなわち、タイムアップした又はすでにタイムアップしていた場合であって、不正報知の期間が終了した場合又は当初から不正報知が行われていない場合には、磁石不正報知終了のコマンドを演出コマンドとして準備する(A9311)。
さらに、遊技制御装置100は、磁石不正フラグとして磁石不正解除フラグを準備し(A9312)、準備した磁石不正フラグが磁石不正フラグ領域の値と一致するか否かを判定する(A9313)。
そして、遊技制御装置100は、準備した磁石不正フラグが磁石不正フラグ領域の値と一致する場合には(A9313の結果が「Y」)、磁石不正監視処理を終了する。一方、準備した磁石不正フラグが磁石不正フラグ領域の値と一致しない場合には(A9313の結果が「N」)、準備した磁石不正フラグを磁石不正フラグ領域にセーブし(A9314)、演出コマンド設定処理を実行する(A9315)。その後、磁石不正監視処理を終了する。
〔盤電波不正監視処理〕
次に、タイマ割込み処理における盤電波不正監視処理(A1313)の詳細について説明する。図92は、盤電波不正監視処理の手順を示すフローチャートである。盤電波不正監視処理では、遊技盤の電波センサ62(盤電波センサ)からの検出信号に基づき異常の有無を判定し不正報知の開始や終了の設定等を行う。
遊技制御装置100は、まず、電波センサ62から出力されて近接I/F121を経由して第2入力ポート123(入力ポート2)に取り込まれる検出信号の状態から、電波センサ62がオン、すなわち、異常な電波を検出した状態であるか否かを判定する(A9401)。電波センサがオンである場合(A9401の結果が「Y」)、すなわち、異常な電波を検出した場合には、電波不正報知タイマ初期値(例えば60秒)を電波不正報知タイマ領域にセーブする(A9402)。
そして、遊技制御装置100は、盤電波不正報知のコマンドを演出コマンドとして準備し(A9403)、盤電波不正が発生したことを示す盤電波不正発生フラグを盤電波不正フラグとして準備する(A9404)。さらに、準備した盤電波不正フラグが盤電波不正フラグ領域の値と一致するか否かを判定する(A9409)。すなわち、電波不正の場合は磁気不正の場合とは異なり、異常な電波を検出した時点で異常が発生していると判定している。
一方、遊技制御装置100は、電波センサがオンでない場合(A9401の結果が「N」)、すなわち、異常な電波を検出していない場合には、電波不正の報知時間を規定する電波不正報知タイマが0でなければ−1更新する(A9405)。なお、電波不正報知タイマの最小値は0に設定されている。
そして、遊技制御装置100は、電波不正報知タイマの値が0であるか否かを判定する(A9406)。電波不正報知タイマの値が0でない場合(A9406の結果が「N」)、すなわち、タイムアップしていない場合には、盤電波不正監視処理を終了する。
また、遊技制御装置100は、電波不正報知タイマの値が0である場合(A9406の結果が「Y」)、すなわち、タイムアップした又はすでにタイムアップしていた場合であって、不正報知の期間が終了した場合又は当初から不正報知が行われていない場合には、電波不正報知終了のコマンドを演出コマンドとして準備する(A9407)。さらに、盤電波不正フラグとして盤電波不正解除フラグを準備し(A9408)、準備した盤電波不正フラグが盤電波不正フラグ領域の値と一致するか否かを判定する(A9409)。
そして、遊技制御装置100は、準備した盤電波不正フラグが盤電波不正フラグ領域の値と一致する場合には(A9409の結果が「Y」)、盤電波不正監視処理を終了する。また、値が一致しない場合には(A9409の結果が「N」)、準備した盤電波不正フラグを盤電波不正フラグ領域にセーブし(A9410)、演出コマンド設定処理を実行する(A9411)。その後、盤電波不正監視処理を終了する。
〔外部情報編集処理〕
次に、タイマ割込み処理における外部情報編集処理(A1314)の詳細について説明する。図93は、外部情報編集処理の手順を示すフローチャートである。図93Aは外部情報編集処理の前半部分を示し、図93Bは外部情報編集処理の後半部分を示す。外部情報編集処理では、払出コマンド送信処理(A1305)、入賞口スイッチ/状態監視処理(A1308)、磁石不正監視処理(A1312)、盤電波不正監視処理(A1313)での監視結果に基づいて、情報収集端末や遊技場内部管理装置等の外部装置や試射試験装置に出力する情報を作成して出力バッファにセットする処理等を行う。
遊技制御装置100は、まず、ガラス枠開放エラーが発生中であるか否かを判定する(A9501)。ガラス枠開放エラーが発生中でない場合(A9501の結果が「N」)、本体枠開放エラー(前面枠開放エラー)が発生中であるか否かを判定する(A9502)。本体枠開放エラーが発生中でない場合(A9502の結果が「N」)、扉・枠開放信号のオフデータを外部情報出力データ領域にセーブし(A9503)、セキュリティ信号のオフデータを外部情報出力データ領域にセーブする(A9504)。
遊技制御装置100は、ガラス枠開放エラーが発生中である場合(A9501の結果が「Y」)、又は、本体枠開放エラーが発生中である場合(A9502の結果が「Y」)、扉・枠開放信号のオンデータを外部情報出力データ領域にセーブし(A9505)、遊技機エラー状態信号のオンデータを試験信号出力データ領域にセーブする(A9506)。
遊技制御装置100は、ステップA9504、A9506の後、セキュリティ信号制御タイマが0でなければ−1更新し(A9507)、セキュリティ信号制御タイマが0であるか否か(タイムアップしたか否か)を判定する(A9508)。セキュリティ信号制御タイマの初期値は、初期化スイッチの操作等によりRAMに記憶されたデータが初期化されたときに、所定時間(例えば256msec)が設定される(メイン処理のA1029)。そして、セキュリティ信号制御タイマはRAM初期化時から計時されることになる。
遊技制御装置100は、セキュリティ信号制御タイマが0でない場合(A9508の結果が「N」)、セキュリティ信号のオンデータを外部情報出力データ領域にセーブし(A9509)、ステップA9510の処理に移行する。即ち、RAMに記憶されたデータの初期化が行われたことが外部情報として出力される。
遊技制御装置100は、セキュリティ信号制御タイマが0である場合(A9508の結果が「Y」)、磁石不正が発生中であるか否かを判定する(A9510)。なお、磁石不正フラグ領域に磁石不正発生フラグがセーブされている場合に、磁石不正が発生中であると判定できる。磁石不正が発生中でない場合(A9510の結果が「N」)、さらに、盤電波不正が発生中であるか否かを判定する(A9511)。なお、盤電波不正フラグ領域に盤電波不正発生フラグがセーブされている場合に、盤電波不正が発生中であると判定できる。
遊技制御装置100は、盤電波不正が発生中でない場合(A9511の結果が「N」)、さらに、枠電波不正が発生中であるか否かを判定する(A9512)。枠電波不正が発生中でない場合(A9512の結果が「N」)、さらに、普電不正発生中であるか否かを判定する(A9513)。普電不正発生中でない場合(A9513の結果が「N」)、さらに、大入賞口不正が発生中であるか否か判定する(A9514)。なお、大入賞口に関しての不正入賞発生フラグが不正フラグ領域にセーブされている場合、大入賞口不正が発生中であると判定できる。大入賞口不正が発生中でない場合(A9514の結果が「N」)、遊技機エラー状態信号のオフデータを試験信号出力データ領域にセーブする(A9515)。
一方、遊技制御装置100は、磁石不正が発生中である場合(A9510の結果が「Y」)、盤電波不正が発生中である場合(A9511の結果が「Y」)、枠電波不正が発生中である場合(A9512の結果が「Y」)、普電不正発生中である場合(A9513の結果が「Y」)、又は、大入賞口不正が発生中である場合(A9514の結果が「Y」)、セキュリティ信号のオンデータを外部情報出力データ領域にセーブし(A9516)、遊技機エラー状態信号のオンデータを試験信号出力データ領域にセーブする(A9517)。セキュリティ信号のオンデータの設定によって、セキュリティ信号が外部情報として外部装置(ホールコンピュータなど)に出力される。
遊技制御装置100は、ステップA9515、A9517の後、払出予定の賞球数に関する情報を設定するメイン賞球信号編集処理を実行する(A9518)。メイン賞球信号編集処理の詳細については後述する。続いて、遊技制御装置100は、始動口の入賞信号を編集する始動口信号編集処理を実行する(A9519)。始動口信号編集処理の詳細については後述する。
次に、遊技制御装置100は、特図変動表示ゲームの実行回数に係る情報の出力時間を制御するための図柄確定回数制御タイマが0でなければ−1更新する(A9520)。なお、図柄確定回数制御タイマの最小値は0に設定されている。
そして、遊技制御装置100は、図柄確定回数制御タイマの値が0であるか否かを判定する(A9521)。図柄確定回数制御タイマの値が0である場合(A9521の結果が「Y」)、すなわち、タイムアップした又はすでにタイムアップしていた場合には、図柄確定回数信号のオフデータを外部情報出力データ領域にセーブし(A9522)、外部情報編集処理を終了する。
また、遊技制御装置100は、図柄確定回数制御タイマの値が0でない場合(A9521の結果が「N」)、すなわち、タイムアップしていない場合には、図柄確定回数信号のオンデータを外部情報出力データ領域にセーブし(A9523)、外部情報編集処理を終了する。
〔メイン賞球信号編集処理〕
次に、外部情報編集処理におけるメイン賞球信号編集処理(A9518)の詳細について説明する。図94は、メイン賞球信号編集処理の手順を示すフローチャートである。メイン賞球信号編集処理は、入賞口への入賞により発生した賞球数(払出予定数)が所定数(ここでは10個)になる毎に生成されるメイン賞球信号を外部装置に出力する処理である。
遊技制御装置100は、まず、メイン賞球信号出力制御タイマが0でなければ−1更新する(A9601)。なお、メイン賞球信号出力制御タイマの最小値は0に設定されている。そして、遊技制御装置100は、メイン賞球信号出力制御タイマの値が0であるか否かを判定する(A9602)。
遊技制御装置100は、メイン賞球信号出力制御タイマの値が0である場合には(A9602の結果が「Y」)、さらに、メイン賞球信号出力回数が0であるか否かを判定する(A9603)。
そして、遊技制御装置100は、メイン賞球信号出力回数が0でない場合には(A9603の結果が「N」)、メイン賞球信号出力回数を−1更新し(A9604)、メイン賞球信号出力制御タイマ領域にメイン賞球信号出力制御タイマ初期値(例えば、128msec)をセーブする(A9605)。
その後、遊技制御装置100は、メイン賞球信号をオン状態にするオンデータをRWMの外部情報出力データ領域にセーブし(A9607)、メイン賞球信号編集処理を終了する。また、メイン賞球信号出力回数が0である場合には(A9603の結果が「Y」)、外部装置用のメイン賞球信号をオフ状態にするオフデータをRWMの外部情報出力データ領域にセーブし(A9608)、メイン賞球信号編集処理を終了する。
一方、遊技制御装置100は、メイン賞球信号出力制御タイマの値が0でない場合には(A9602の結果が「N」)、メイン賞球信号出力制御タイマが出力オン区間中であるか否かを判定する(A9606)。なお、メイン賞球信号出力制御タイマが出力オン区間中であるとは、メイン賞球信号出力制御タイマの値が所定時間(例えば64msec)以上であることである。
遊技制御装置100は、メイン賞球信号出力制御タイマが出力オン区間中である場合には(A9606の結果が「Y」)、メイン賞球信号をオン状態にするオンデータをRWMの外部情報出力データ領域にセーブする(A9607)。また、メイン賞球信号出力制御タイマが出力オン区間中でない場合には(A9606の結果が「N」)、外部装置用のメイン賞球信号をオフ状態にするオフデータをRWMの外部情報出力データ領域にセーブして(A9608)、メイン賞球信号編集処理を終了する。
〔始動口信号編集処理〕
次に、外部情報編集処理における始動口信号編集処理(A9519)の詳細について説明する。図95は、始動口信号編集処理の手順を示すフローチャートである。始動口信号編集処理は、始動口1スイッチ36aや始動口2スイッチ37aの入力があった場合に、各々の入力について共通して行われる処理である。
遊技制御装置100は、まず、始動口信号出力制御タイマが0でなければ−1更新する(A9701)。なお、始動口信号出力制御タイマの最小値は0に設定されている。そして、遊技制御装置100は、始動口信号出力制御タイマの値が0であるか否かを判定する(A9702)。
遊技制御装置100は、始動口信号出力制御タイマの値が0である場合には(A9702の結果が「Y」)、始動口信号出力回数が0であるか否かを判定する(A9703)。そして、始動口信号出力回数が0でない場合には(A9703の結果が「N」)、始動口信号出力回数を−1更新し(A9704)、始動口信号出力制御タイマ領域に始動口信号出力制御タイマ初期値(例えば、128msec)をセーブする(A9705)。
その後、遊技制御装置100は、始動口信号をオン状態にするオンデータをRWMの外部情報出力データ領域にセーブし(A9707)、始動口信号編集処理を終了する。
また、遊技制御装置100は、始動口信号出力回数が0である場合には(A9703の結果が「Y」)、外部装置用の始動口信号をオフ状態にするオフデータをRWMの外部情報出力データ領域にセーブし(A9708)、始動口信号編集処理を終了する。
一方、遊技制御装置100は、始動口信号出力制御タイマの値が0でない場合には(A9702の結果が「N」)、始動口信号出力制御タイマが出力オン区間中であるか否かを判定する(A9706)。なお、始動口信号出力制御タイマが出力オン区間中であることとは、始動口信号出力制御タイマの値が所定時間(例えば64ms)以上であることである。
遊技制御装置100は、始動口信号出力制御タイマが出力オン区間中である場合には(A9706の結果が「Y」)、始動口信号をオン状態にするオンデータをRWMの外部情報出力データ領域にセーブし(A9707)、始動口信号編集処理を終了する。
また、遊技制御装置100は、始動口信号出力制御タイマが出力オン区間中でない場合には(A9706の結果が「N」)、外部装置用の始動口信号をオフ状態にするオフデータをRWMの外部情報出力データ領域にセーブし(A9708)、始動口信号編集処理を終了する。
〔遊技状態遷移図(ゲームフロー)〕
次に、遊技制御装置100の上記の遊技制御による遊技状態の遷移(移行)について説明する。図96は、遊技状態の遷移を示す遊技状態遷移図(ゲームフロー)を例示する。図97は、各遊技状態についてまとめたものである。なお、図96において、「主」は、遊技制御装置100(主基板)の制御内容を示し、「サブ」は、演出制御装置300(サブ基板)の演出モードを示す。
通常遊技状態(遊技状態1:低確率・普電サポートなし)において大当りが発生すると、大当り状態終了後に、図37(c)に示す大当りの図柄番号(停止図柄番号)に対応して高確率状態A又は高確率状態Bに遷移する。大当りの図柄番号1、3、5では高確率状態A(遊技状態4:高確率・普電サポートあり)に遷移し、大当りの図柄番号2、4、6では高確率状態B(遊技状態4:高確率・普電サポートあり)に遷移する。なお、高確率状態Aでは、普電サポート状態が次回の大当りまで継続する。高確率状態Bでは、普電サポート状態が規定回数(ここでは100回)の特図変動表示ゲームだけ継続する。
高確率状態A(通常の確変状態A)においてリミッタ未作動の状態で大当りが発生すると、確変大当りだけが発生するため、大当りの図柄番号1、3、5では、大当り状態終了後に高確率状態Aが維持され、大当りの図柄番号2、4、6では、大当り状態終了後に高確率状態Bに遷移する。また、高確率状態Aにおいてリミッタ作動状態で大当りが発生すると、通常大当りだけが発生するため、大当りの図柄番号によらず、大当り状態終了後に時短状態(遊技状態2:低確率・普電サポートあり)に遷移する。
高確率状態B(通常の確変状態B)においてリミッタ未作動の状態で大当りが発生すると、確変大当りだけが発生するため、大当りの図柄番号1、3、5では、大当り状態終了後に高確率状態Aに遷移し、大当りの図柄番号2、4、6では、大当り状態終了後に高確率状態Bが維持される。また、高確率状態Bにおいてリミッタ作動状態で大当りが発生すると、通常大当りだけが発生するため、大当りの図柄番号によらず、大当り状態終了後に時短状態(遊技状態2:低確率・普電サポートあり)に遷移する。さらに、規定回数(ここでは100回)の普電サポート状態が終了すると、潜伏確変状態A(遊技状態3:高確率・普電サポートなし)に遷移する。
潜伏確変状態Aにおいてリミッタ未作動の状態で大当りが発生すると、確変大当りだけが発生するため、大当りの図柄番号1、3、5では、大当り状態終了後に高確率状態Aに遷移し、大当りの図柄番号2、4、6では、大当り状態終了後に高確率状態Bに遷移する。また、潜伏確変状態Aにおいてリミッタ作動状態で大当りが発生すると、通常大当りだけが発生するため、大当りの図柄番号によらず、大当り状態終了後に時短状態(遊技状態2:低確率・普電サポートあり)に遷移する。さらに、規定回数(ここでは30回)の特図変動表示ゲームが終了すると、潜伏確変状態B(遊技状態3:高確率・普電サポートなし)に遷移する。潜伏確変状態Bでは、潜伏確変状態であることを示すコマンドを演出制御装置300に送信して、潜伏確変状態であること(又はあったこと)を表示装置41等を介して報知する。なお、潜伏確変状態Aでの規定回数を演出制御装置300(サブ基板)で計数し、規定回数(ここでは30回)となったら表示モードを切り替えて潜伏確変状態Bに遷移するようにしてもよい。演出制御装置300(サブ基板)は、大当り図柄等の情報により、状態遷移に必要な情報を把握し、管理することができる。
潜伏確変状態Bにおいてリミッタ未作動の状態で大当りが発生すると、確変大当りだけが発生するため、大当りの図柄番号1、3、5では、大当り状態終了後に高確率状態Aに遷移し、大当りの図柄番号2、4、6では、大当り状態終了後に高確率状態Bに遷移する。また、潜伏確変状態Bにおいてリミッタ作動状態で大当りが発生すると、通常大当りだけが発生するため、大当りの図柄番号によらず、大当り状態終了後に時短状態(遊技状態2:低確率・普電サポートあり)に遷移する。
時短状態において、規定回数(ここでは50回又は100回)の特図変動表示ゲームが終了すると、通常遊技状態に遷移する。また、時短状態において、大当りが発生すると、大当り状態終了後に、大当りの図柄番号(停止図柄番号)に対応して高確率状態A又は高確率状態Bの各状態に遷移する。なお、本実施形態において、時短状態へは、リミッタ作動時の大当り(通常大当り)が発生した場合にのみ遷移(移行)できるようになっている。
なお、前述では「リミッタ未作動」では確変大当りだけが発生するとしたが、変形例として、次回の大当りまで普電サポート状態が継続する通常大当り(電サポ次回まで)が「リミッタ未作動」で発生する構成としてもよい。例えば、大当りは、3回(所定回数)を1セットとして、通常大当り(電サポ次回まで)→確変大当り→通常大当りの順で発生してよいことになる。この場合には、図37のリミッタ未作動時の特図1大当り図柄テーブルと特図2大当り図柄テーブルにおいて、大当りの図柄番号0として、通常大当り(電サポ次回まで)を追加すればよい。
この場合、図96の点線で示したように、通常遊技状態において大当りが発生すると、大当りの図柄番号0では、大当り状態終了後に時短状態に遷移可能である。また、高確率状態A、Bや潜伏確変状態A、Bや時短状態において、リミッタ未作動の状態で大当りが発生すると、大当りの図柄番号0では、大当り状態終了後に時短状態に遷移する。さらに、この場合に、図61の変形例として、トータルラウンド数の他、1セットの大当り中の大当りの図柄(1セットの最後の大当り以外で通常大当りが発生したか否か)に基づいて、演出モードや変動パターンテーブルを選択するようにしてよい。
[演出制御装置の制御]
以下に、演出制御装置300が演出制御用プログラムによって実行する制御(処理)を説明する。
〔メイン処理(演出制御装置)〕
最初に、演出制御装置300によって実行されるメイン処理の詳細を説明する。図98は、演出制御装置300によって実行されるメイン処理(メインプログラム)の手順を示すフローチャートである。メイン処理は、遊技機10に電源が投入されると主制御用マイコン311(演出用マイコン)によって実行される。なお、演出制御装置300が実行する処理のフローチャートにおいて、ステップの符号(番号)は「B****」と表されている。
演出制御装置300は、メイン処理の実行が開始されると、まず、割込みを禁止する(B0001)。次にCPU311及びVDP312の初期設定を実行し(B0002、B0003)、割込みを許可する(B0004)。割込みが許可されると、遊技制御装置100から送信されたコマンドを受信するコマンド受信割込み処理を実行可能な状態となる。
次に、演出制御装置300は、表示装置41等に表示する表示用データの生成を許可し(B0005)、乱数生成に用いる乱数シードを設定する(B0006)。そして、初期化すべき領域に電源投入時の初期値をセーブする(B0007)。
続いて、演出制御装置300は、WDT(ウォッチドックタイマ)をクリアする(B0008)。WDTは、上述したCPU初期設定(B0002)で起動され、CPU311が正常に動作しているかどうかを監視する。WDTが一定周期を経過してもクリアされない場合は、WDTがタイムアップしてCPU311がリセットされる。
次に、演出制御装置300は、遊技者による演出ボタン25の操作信号(演出ボタンスイッチ25a又はタッチパネル25bの信号)を検出したり、検出した信号に応じて演出内容(設定)を変更したりする演出ボタン入力処理を実行する(B0009)。続いて、遊技者によるLEDや液晶の輝度、音量の変更などの操作を受け付けるホール・遊技者設定モード処理を実行する(B0010)。ホール・遊技者設定モード処理において、後述の演出ポイントに応じて、遊技者は演出をカスタマイズすることができる。
次に、演出制御装置300は、演出ポイントの加算やクリアを実行する演出ポイント制御処理を実行する(B0011)。演出ポイント制御処理の詳細は、次の図99において、説明するが、演出ポイントの加算対象となる演出や操作が実行されることで演出ポイントが加算される処理がされ、また、演出ポイントを次回の遊技に繰り越せるよう遊技終了時などに、例えば、演出ポイントの情報等を含む情報をQRコード(登録商標)として表示装置41に表示される。例えば、演出制御装置300は、ホール・遊技者設定モード処理において、QRコード(登録商標)を表示装置41に表示できる。
次に、演出制御装置300は、演出乱数などの乱数を更新するための乱数更新処理を実行し(B0012)、遊技制御装置100から受信した受信コマンドを解析して対応する受信コマンドチェック処理を実行する(B0013)。なお、受信コマンドチェック処理の詳細については、図100にて後述する。
次に、演出制御装置300は、表示装置41等に表示する内容に合わせて各種データの更新を行ったり、表示装置41に表示する描画を表示フレームバッファに設定したりする演出表示編集処理を実行する(B0014)。このとき設定される描画データは、フレーム周期1/30秒(約33.3msec)以内にVDP312が描画を完了することができるものであれば問題なく表示装置41の画像を更新することができる。そして、表示フレームバッファへの描画準備を完了させて描画コマンド準備終了設定を実行する(B0015)。
続いて、演出制御装置300は、フレーム切替タイミングであるか否かを判定する(B0015)。フレーム切替タイミングでない場合は(B0016の結果が「N」)、フレーム切替タイミングになるまでB0016の処理を繰り返し、フレーム切替タイミングである場合は(B0016の結果が「Y」)、表示装置41への画面描画を指示する(B0017)。本実施形態のフレーム周期は1/30秒なので、例えば1/60秒(フレーム周期の1/2)毎の周期的なVブランク(画像更新)が2回実行されるとフレームの切り替えが行われる。なお、1/60秒で画像を更新せず、さらに間隔を大きくしてもよい。
また、演出制御装置300は、スピーカ19から出力される音を制御するサウンド制御処理を実行する(B0018)。
また、演出制御装置300は、LED等からなる装飾装置(盤装飾装置46、枠装飾装置18)を制御する装飾制御処理を実行する(B0019)。装飾制御処理では、例えば、LED等の装飾装置の発光制御を実行する。
さらに、演出制御装置300は、モータ及びソレノイドで駆動される電動役物などの演出装置(盤演出装置44)を制御する可動体制御処理を実行する(B0020)。可動体制御処理では、例えば、ソレノイドを駆動して役物動作演出を実行する。
そして、演出制御装置300は、前述のB0020の処理を終えると、B0008の処理に戻る。以降、B0008からB0020までの処理を繰り返す。
〔演出ポイント制御処理〕
次に、図99を参照して、前述したメイン処理(図98)における演出ポイント制御処理(B0011)の詳細について説明する。図99は、演出制御装置300によって実行される演出ポイント制御処理の手順を示すフローチャートである。演出ポイント制御処理では、各条件の成立に基づいて演出ポイントの加算処理を実行し、また、所定のクリア条件の成立に基づいて演出ポイントのクリア処理を実行する。
演出制御装置300は、まず、演出ポイントの加算対象となる先読み演出が実行されたか否かを判定する(B1001)。表示装置41において先読み演出が反映された(実行された)後に演出ポイントが加算されるよう、B1001の判定は、先読み演出の事前判定時ではなく、先読み演出が実行されたか否かによって判定する。
演出制御装置300は、演出ポイントの加算対象となる先読み演出が実行された場合に限り(B1001の結果が「Y」)、先読み演出に対応する演出ポイントを、現在の演出ポイントに加算する(B1002)。選択確率の低いレアな先読み演出ほど、演出ポイントの加算量が大きくなるが、レアな先読み演出ほど演出ポイントの加算が表示装置41に反映されるタイムラグを大きくしてもよい。ある程度の時間差をもって反映されることで、演出ポイントの反映までの時間、遊技者は不安になったり、加算されることを待ち望むものであるが、演出ポイントが反映されることで不安が解消され、あるいは待望感がみたされるため、遊技の興趣を向上させることが見込まれる。また、先読み演出が外れると演出ポイントを減算してもよく、先読み演出が当った場合には、演出ポイントを加算してもよい。
次に、演出制御装置300は、演出ポイントの加算対象となる変動表示ゲームの演出(変動演出)が実行されたか否かを判定する(B1003)。そして、演出ポイントの加算対象となる変動表示ゲームの演出が実行された場合に限り(B1003の結果が「Y」)、演出制御装置300は、この変動表示ゲームの演出(変動演出)に対応する演出ポイントを、現在の演出ポイントに加算する(B1004)。ここでは、B1002と同様に、選択確率の低いレアな変動演出ほど、演出ポイントの加算量が大きくなるが、レアな変動演出ほど演出ポイントの加算が表示装置41に反映されるタイムラグを大きくしてもよい。なお、変動演出には、表示装置41に表示される画像演出、役物の動作演出、装飾装置の装飾演出、演出音の出力、操作部の振動演出等が含まれる。また、変動演出には、いわゆる擬似連演出や連続予告演出が含まれる。
次に、演出制御装置300は、演出ポイントの加算対象となるボタン操作条件が成立したか否かを判定する(B1005)。加算対象となるボタン操作条件とは、加算対象期間に、演出ボタン25にタッチパネル25bを組み込んだ演出操作装置が遊技者によって所定時間(例えば、連続して4秒間)操作されることで成立する条件である。そして、演出ポイントの加算対象となるボタン操作条件が成立した場合に限り(B1005の結果が「Y」)、演出制御装置300は、操作に対応する演出ポイント(例えば、4秒経過後の0.2秒ごとに1ポイント)を、現在の演出ポイントに加算する(B1006)。演出ポイントの加算量は、操作量に応じてもよいし、操作時間に応じてもよい。また、特定のタイミングを狙う操作や特定の方向を狙う等の難易度の高い操作では、操作が成功した場合に加算量にボーナスが発生してもよく、また、加算対象のボタン操作に対して遊技者が演出ボタン25を操作しない場合には、演出ポイントを減少させてもよい。
次に、演出制御装置300は、演出ポイントがボーナス対象値に達しているか否かを判定する(B1007)。そして、演出ポイントがボーナス対象値に達している場合に限り(B1007の結果が「Y」)、演出制御装置300は、ボーナスポイントを、現在の演出ポイントに加算する(B1008)。ボーナス対象値は、1段階ではなく、複数段階に設定されてもよく、現在の演出ポイントが多いほどボーナス加算額が増えるようにしてもよい。また、表示装置41において一定の期間ごとに演出ポイントを食べてしまうキャラクタを登場させて、演出ポイントのオーナス(減算)を発生してもよい。
次に、演出制御装置300は、現在が1セットの終了となる大当り(例えば、3回1セットであれば3回目の大当り)のエンディングでの加算タイミングであるか否かを判定する(B1009)。そして、現在が1セットの終了となる大当りのエンディングの加算タイミングである場合に限り(B1009の結果が「Y」)、演出制御装置300は、獲得球数(獲得出玉数)に応じた演出ポイントを加算し(B1010)、獲得出玉数のカウンタを0クリアする(B1011)。獲得出玉数のカウントは、後述する図103のカウント情報設定処理において行われる。
前述のとおり、確変大当りが特図低確率状態(通常遊技状態又は時短状態)を経ないで所定回数(例えば3回、いわゆる3連荘)だけ続くと、リミッタの作動により高確率状態から低確率状態へと移行して1セットが終了するが、前述の遊技状態の遷移図(図96)において説明したように、リミッタが作動する前でも特図低確率の時短状態(低確率・普電サポートあり)へ移行する場合がある。そのため、B1009及びB1010では、リミッタの作動前の低確率への移行が決定した大当りのエンディングにおいて演出ポイントを加算してもよいし、加算しなくてもよい。また、セットの最終大当りだけでなく、大当りのごとに演出ポイントを加算してもよい。演出ポイントの付与演出は、エンディング表示の設定処理(後述のエンディング演出設定処理)において実行される。なお、獲得出玉数のカウンタは、本処理用に個別に設けられる。
次に、演出制御装置300は、演出ポイントのクリア条件が成立したか否かを判定する(B1012)。そして、演出ポイントのクリア条件が成立した場合に限り(B1012の結果が「Y」)、演出制御装置300は、演出ポイントをクリアする(B1013)。その後、演出制御装置300は、演出ポイント制御処理を終了する。演出ポイントのクリア条件とは、例えば、遊技者が遊技終了時にする操作によって成立する条件であり、当該操作によって現在の演出ポイント情報を含む情報がQRコード(登録商標)によって表示装置41に表示される。演出ポイントに関する情報は、遊技者が管理可能であればよいため、遊技者所有の会員カードに記録されてもよいし、外部サーバに記録されてもよく、また、演出ポイント等に関する情報を復元可能なパスワードとして出力されてもよい。いずれの場合でも、演出ポイントは、次回の遊技に繰り越して使用することが可能である。
このように、本実施の形態では、1セットのトータルラウンドが少ないラウンド数で終わっても、その後の時短状態(特定遊技状態)における前述の特殊演出モード(特定演出モード)でレアな演出(先読み演出、変動演出)が実行される確率が高く、その分、獲得できる演出ポイントも大きくなるため、遊技者の失望感や落胆を軽減することができる。また、トータルラウンド数が少ないラウンド数で終わった場合にのみ、特殊演出モードで実行される特別なプレミアム演出が用意されることで、遊技者の失望感や落胆を軽減することができるとともに、遊技者が当該特別なプレミアム演出を消費したいがために、トータルラウンド数が最小ラウンド数となるまで遊技に臨む効果も期待できる。
〔受信コマンドチェック処理〕
次に、図100を参照して、上述したメイン処理(図98)における受信コマンドチェック処理(B0013)の詳細について説明する。図100は、演出制御装置300によって実行される受信コマンドチェック処理の手順を示すフローチャートである。
演出制御装置300は、まず、遊技制御装置100から受信したコマンド数をチェックするためにRAMのコマンド受信カウンタ領域のコマンド受信カウンタの値をコマンド受信数としてロードする(B1101)。そして、コマンド受信数が0でないか否かを判定する(B1102)。コマンド受信数が0である場合、すなわち、遊技制御装置100から受信したコマンドがない場合には(B1102の結果が「N」)、解析するコマンドがないので、受信コマンドチェック処理を終了する。
一方、演出制御装置300は、コマンド受信数が0でない場合、すなわち、遊技制御装置100からコマンドを受信している場合には(B1102の結果が「Y」)、コマンド受信カウンタ領域のコマンド受信カウンタ値をコマンド受信数分減算した後(B1103)、RAMの受信コマンドバッファの内容を解析用のコマンド領域にコピーする(B1104)。ここで、受信コマンドバッファはリングバッファなので、バッファ内の内容をコマンド領域にコピーする前にコマンド受信数を減算しても問題ない。また、コピー中に新たにコマンドを受信してもデータが上書きされることはない。
そして、演出制御装置300は、コマンド読出インデックスを0〜31の範囲で+1更新(1だけ加算)する(B1105)。受信コマンドバッファは受信したコマンドを32個まで保存できるよう構成されている。受信したコマンドは、コマンド読出インデックス0〜31の順に受信コマンドバッファに格納されており、ここではインデックス順に受信したコマンドを読み出して、解析用のコマンド領域にコピーする。なお、解析用のコマンド領域へのコピーが完了したタイミングで、読みだしたコマンド読出インデックスに対応する受信コマンドバッファの格納領域内はクリアされる。
演出制御装置300は、ステップB1101の処理にてロードしたコマンド受信数分のコマンドのコピーが完了したか否かを判定し(B1106)、コピーが完了していない場合は(B1106の結果が「N」)、ステップB1104からB1106の処理を繰り返す。
遊技制御装置100から送信されたコマンドを演出制御装置300が受信すると、受信コマンドバッファに受信したコマンドの内容が保存されると同時にコマンド受信カウンタ領域のコマンド受信カウンタ値が加算更新される。受信コマンドバッファには32個分のコマンドを保存することができるが、受信したコマンドの解析は、別途、解析用のコマンド領域で行われる。そして、解析用のコマンド領域に受信したコマンドの内容がコピーされると、受信コマンドバッファ及びコマンド受信カウンタ値はクリアされる。このように、受信コマンドバッファ内で直接解析を行わずに常に空き領域を確保しておくことで、コマンドの大量受信に備えることができる。
続いて、演出制御装置300は、コピーが完了した場合には(B1106の結果が「Y])、解析用のコマンド領域の受信したコマンド内容をロードし(B1107)、内容を解析する受信コマンド解析処理を実行する(B1108)。なお、受信コマンド解析処理の詳細については、次の図101にて後述する。また、解析用のコマンド領域のアドレスを更新する(B1109)。その後、ステップB1101の処理にてロードしたコマンド受信数分のコマンドの解析が完了したか否かを判定し(B1110)、解析が完了していない場合は(B1110の結果が「N」)、ステップB1107からB1110の処理を繰り返す。解析が完了した場合には(B1110の結果が「Y])、受信コマンドチェック処理を終了する。
〔受信コマンド解析処理〕
次に、図101を参照して、前述した受信コマンドチェック処理(図100)における受信コマンド解析処理(B1108)の詳細について説明する。図101は、演出制御装置300によって実行される受信コマンド解析処理の手順を示すフローチャートである。
演出制御装置300は、まず、受信したコマンドの上位バイトをMODE部、下位バイトをACTION部(ACT部)として分離する(B1201)。遊技制御装置100から演出制御装置300に送信されるコマンドは、MODE部(MODEコマンド)及びACTION部(ACTIONコマンド)によって構成されており、通常、コマンドの種類を示すMODE部から連続して送信される。従って、受信したコマンドの上位、下位はMODE部、ACTION部の順に構成される。
次に、演出制御装置300は、MODE部が正常範囲であるか否かを判定する(B1202)。すなわち、コマンドの種類を示すMODE部が取り得る値(種類を示すコマンド仕様として割り当てられた値)であるか否かを判定する。そして、MODE部が正常範囲である場合には(B1202の結果が「Y」)、同様にACTION部が正常範囲であるか否かを判定する(B1203)。すなわち、コマンドの内容(具体的な演出指示等)を示すACTION部が取り得る値(内容を示すコマンド仕様として割り当てられた値)であるか否かを判定する。そして、ACTION部が正常範囲である場合には(B1203の結果が「Y」)、さらに、MODE部に対するACTION部は正しい組み合せか否かを判定する(B1204)。すなわち、ACTION部の値が、MODE部によって特定される種類のコマンドが取り得る値であるのか否かを判定する。そして、正しい組み合せである場合には(B1204の結果が「Y」)、B1205以降の処理でコマンドの系統に応じたコマンド処理を実行する。
演出制御装置300は、まず、MODE部の値が変動系コマンドの範囲か否かを判定する(B1205)。なお、変動系コマンドは、飾り特別図柄の変動パターンを指令するコマンドであり、変動コマンド(図42のA4608とA4609)がある。そして、MODE部が変動系コマンドを表す場合には(B1205の結果が「Y」)、変動系コマンド処理を実行し(B1206)、受信コマンド解析処理を終了する。
演出制御装置300は、MODE部が変動系コマンドを表していない場合には(B1205の結果が「N」)、次に、MODE部が大当り系コマンドの範囲か否かを判定する(B1207)。なお、大当り系コマンドは、大当り中の演出に関する動作(ファンファーレ画面やラウンド画面の表示など)を指令するコマンドであり、例えば、ファンファーレコマンド(A5117)、ラウンドコマンド(A5702)、インターバルコマンド(A5903)、エンディングコマンド(A5905)などである。そして、MODE部が大当り系コマンドを表す場合には(B1207の結果が「Y」)、大当り系コマンド処理を実行し(B1208)、受信コマンド解析処理を終了する。
演出制御装置300は、MODE部が大当り系コマンドを表していない場合には(B1207の結果が「N」)、次に、MODE部が図柄系コマンドの範囲か否かを判定する(B1209)。なお、図柄系コマンドには、停止図柄パターンに対応する飾り特図コマンド(図35のA4018)がある。そして、MODE部が図柄系コマンドを表す場合には(B1209の結果が「Y」)、図柄系コマンド処理を実行し(B1210)、受信コマンド解析処理を終了する。
演出制御装置300は、MODE部が図柄系コマンドを表していない場合には(B1209の結果が「N」)、次に、MODE部が単発系コマンドの範囲か否かを判定する(B1211)。そして、MODE部が単発系コマンドを表す場合には(B1211の結果が「Y」)、単発系コマンド処理を実行し(B1212)、受信コマンド解析処理を終了する。
演出制御装置300は、MODE部が単発系コマンドを表していない場合には(B1211の結果が「N」)、次に、MODE部が先読み図柄系コマンドの範囲か否かを判定する(B1213)。先読み図柄系コマンドには、前述の先読み停止図柄コマンド(図25のA3014)がある。そして、MODE部が先読み図柄系コマンドを表す場合には(B1213の結果が「Y」)、先読み図柄系コマンド処理を実行し(B1214)、受信コマンド解析処理を終了する。
演出制御装置300は、MODE部が先読み図柄系コマンドを表していない場合には(B1213の結果が「N」)、次に、MODE部が先読み変動系コマンドの範囲か否かを判定する(B1215)。先読み変動系コマンドには、前述の先読み変動パターンコマンド(図25のA3018)がある。そして、MODE部が先読み変動系コマンドを表す場合には(B1215の結果が「Y」)、先読み変動系コマンド処理を実行し(B1216)、受信コマンド解析処理を終了する。
一方、演出制御装置300は、MODE部が先読み変動系コマンドを表していない場合には(B1215の結果が「N」)、予期しないコマンド(例えば、テストモード中のみ使用するコマンド)を受信した可能性があるので、受信コマンド解析処理を終了する。また、MODE部が正常範囲でない場合(B1202の結果が「N」)、ACTION部が正常範囲でない場合(B1203の結果が「N」)、もしくは、MODE部に対するACTION部が正しい組合せでない場合も(B1204の結果が「N」)、受信コマンド解析処理を終了する。
〔単発系コマンド処理〕
次に、図102を参照して、前述した受信コマンド解析処理(図101)における単発系コマンド処理(B1212)の詳細について説明する。図102は、演出制御装置300によって実行される単発系コマンド処理の手順を示すフローチャートである。
演出制御装置300は、まず、MODE部が遊技機の種類を示す機種指定コマンドを表すか否かを判定する(B1301)。そして、MODE部が機種指定コマンドを表す場合には(B1301の結果が「Y」)、遊技機の種類を設定する機種設定処理を実行し(B1302)、単発系コマンド処理を終了する。
演出制御装置300は、MODE部が機種指定コマンドを表していない場合には(B1301の結果が「N」)、次に、MODE部がRAM初期化のコマンドを表すか否かを判定する(B1303)。そして、MODE部がRAM初期化のコマンドを表す場合には(B1303の結果が「Y」)、RAM初期化の報知等を行うRAM初期化設定処理を実行し(B1304)、単発系コマンド処理を終了する。
演出制御装置300は、MODE部がRAM初期化のコマンドを表していない場合には(B1303の結果が「N」)、次に、MODE部が停電復旧時のコマンドを表すか否かを判定する(B1305)。そして、MODE部が停電復旧時のコマンドを表す場合には(B1305の結果が「Y」)、停電復旧設定処理を実行し(B1306)、単発系コマンド処理を終了する。
演出制御装置300は、MODE部が停電復旧時のコマンドを表していない場合には(B1305の結果が「N」)、次に、MODE部が客待ちデモコマンドを表すか否かを判定する(B1307)。そして、MODE部が客待ちデモコマンドを表す場合には(B1307の結果が「Y」)、客待ちデモ設定処理を実行し(B1308)、単発系コマンド処理を終了する。
演出制御装置300は、MODE部が客待ちデモコマンドを表していない場合には(B1307の結果が「N」)、次に、MODE部が飾り特図1保留数コマンド(図27のA3208)を表すか否かを判定する(B1309)。そして、MODE部が飾り特図1保留数コマンドを表す場合には(B1309の結果が「Y」)、特図1保留情報設定処理を実行し(B1310)、単発系コマンド処理を終了する。
演出制御装置300は、MODE部が飾り特図1保留数コマンドを表していない場合には(B1309の結果が「N」)、次に、MODE部が飾り特図2保留数コマンド(図27のA3203)を表すか否かを判定する(B1311)。そして、MODE部が飾り特図2保留数コマンドを表す場合には(B1311の結果が「Y」)、特図2保留情報設定処理を実行し(B1312)、単発系コマンド処理を終了する。
演出制御装置300は、MODE部が飾り特図2保留数コマンドを表していない場合には(B1311の結果が「N」)、次に、MODE部が確率情報コマンドを表すか否かを判定する(B1313)。そして、MODE部が確率情報コマンドを表す場合には(B1313の結果が「Y」)、確率情報設定処理を実行し(B1314)、単発系コマンド処理を終了する。
演出制御装置300は、MODE部が確率情報コマンドを表していない場合には(B1313の結果が「N」)、次に、MODE部がエラー/不正系のコマンドを表すか否かを判定する(B1315)。なお、エラー/不正系のコマンドとして、例えば、不正発生コマンド(A2108)、不正解除コマンド(A2116)、状態オフコマンド(A2404)、状態オンコマンド(A2407)がある。そして、MODE部がエラー/不正系のコマンドを表す場合には(B1315の結果が「Y」)、エラーや不正の報知や報知解除をするためのエラー/不正設定処理を実行し(B1316)、単発系コマンド処理を終了する。
演出制御装置300は、MODE部がエラー/不正系のコマンドを表していない場合には(B1315の結果が「N」)、次に、MODE部が演出モード切替用のコマンド(例えば、A5142の演出モード切替準備コマンド)を表すか否かを判定する(B1317)。そして、MODE部が演出モード切替用のコマンドを表す場合には(B1317の結果が「Y」)、演出モード切替設定処理を実行し(B1318)、単発系コマンド処理を終了する。
演出制御装置300は、MODE部が演出モード切替用のコマンドを表していない場合には(B1317の結果が「N」)、次に、MODE部がカウントのコマンド(A3107、A3111の大入賞口カウントコマンド)を表すか否かを判定する(B1319)。そして、MODE部がカウントのコマンドを表す場合には(B1319の結果が「Y」)、カウント情報設定処理を実行し(B1320)、単発系コマンド処理を終了する。カウント情報設定処理の詳細は、次の図103において説明する。
演出制御装置300は、MODE部がカウントのコマンドを表していない場合には(B1319の結果が「N」)、次に、MODE部が図柄停止のコマンドを表すか否かを判定する(B1321)。なお、図柄停止のコマンドには、例えば、特図1の図柄停止コマンドと特図2の図柄停止コマンドがある。そして、MODE部が図柄停止のコマンドを表す場合には(B1321の結果が「Y」)、演出制御装置300は、次に、MODE部のコマンドが正常なコマンドであるか否かを判定する(B1322)。
MODE部のコマンドが正常なコマンドである場合には(B1322の結果が「Y」)、演出制御装置300は、対応する特図の停止態様を設定し(B1323)、全図柄が停止した後に遊技状態フラグを通常状態に設定して(B1324)、単発系コマンド処理を終了する。B1324の処理では、一例として、遊技状態フラグを通常状態に設定しているが、本処理が実行されるタイミングによって、遊技状態フラグは、「変動中」「大当り中」「小当り中」のフラグが設定される。
一方、MODE部が図柄停止のコマンドを表していない場合(B1321の結果が「N」)、または、MODE部のコマンドが正常ではない場合(B1322の結果が「N」)には、演出制御装置300は、単発系コマンド処理を終了する。
〔カウント情報設定処理〕
次に、図103を参照して、前述した単発系コマンド処理(図102)におけるカウント情報設定処理(B1320)の詳細について説明する。図103は、演出制御装置300によって実行されるカウント情報設定処理の手順を示すフローチャートである。カウント情報設定処理は、特別遊技状態における獲得出玉数をカウントするものであり、単発系のコマンドとして受信したコマンドのうち、MODE部がカウントを表す場合に実行される。
演出制御装置300は、まず、受信したMODE部がカウントのコマンド(大入賞口カウントコマンド)が正常なコマンドであるか否かを判定する(B1401)。コマンドが正常である場合には(B1401の結果が「Y」)、演出制御装置300は、次に、現在の遊技機10が大当り動作中(大当り状態中)であるか否かを判定する(B1402)。
大当り動作中である場合には(B1402の結果が「Y」)、演出制御装置300は、現在のラウンド中のカウント数を+1更新して、獲得出玉数に大入賞口の賞球数(例えば10、14など)を加算する(B1403、B1404)。なお、大当りの1セットが終了する時点で、獲得出玉数は0クリアされる。獲得出玉数は、1セットにおける出玉数として保存及び表示されるが、大当りごとに保存及び表示してもよい。
次に、演出制御装置300は、カウント表示の更新設定を行い(B1405)、カウント情報設定処理を終了する。カウント表示として現在のラウンド中のカウント数を表示装置41に表示する他、今回の大当り中の獲得出玉数、1セット中の大当り毎の獲得出玉数、1セット中のトータル獲得出玉数(全獲得出玉数)などを表示装置41に表示してよい。
一方、受信したコマンドが正常ではない場合(B1401の結果が「N」)、又は現在の遊技機1が大当り動作中ではない場合には(B1402の結果が「N」)、カウント情報設定処理を終了する。
〔先読み図柄系コマンド処理〕
次に、図104を参照して、前述した受信コマンド解析処理(図101)における先読み図柄系コマンド処理(B1214)の詳細について説明する。図104は、演出制御装置300によって実行される先読み図柄系コマンド処理の手順を示すフローチャートである。
演出制御装置300は、まず、最新保留情報が特図1保留(特図1始動記憶)の情報であるか否か、例えば、最新で受信した飾り特図保留数コマンドが飾り特図1保留数コマンドであるか否かを判定する(B1601)。最新保留情報が特図1保留の情報である場合(B1601の結果が「Y」)、先読み図柄系コマンド(先読み停止図柄コマンド)を特図1保留数に対応する特図1先読み図柄コマンド領域にセーブする(B1602)。
演出制御装置300は、最新保留情報が特図1保留の情報でない場合(B1601の結果が「N」)、即ち、最新で受信した飾り特図保留数コマンドが飾り特図2保留数コマンドである場合、先読み図柄系コマンド(先読み停止図柄コマンド)を特図2保留数に対応する特図2先読み図柄コマンド領域にセーブする(B1603)。
演出制御装置300は、ステップB1602とB1603の後、先読み変動系コマンドの受信待ちであることを示す先読み変動系コマンド受信待ちフラグを設定する(B1604)。これは、先読み図柄系コマンドと先読み変動系コマンドがセットになっているため、遊技制御装置100から先読み図柄系コマンドに続いて先読み変動系コマンドが送信されるためである。その後、先読み図柄系コマンド処理を終了する。
〔先読み変動系コマンド処理〕
次に、図105を参照して、前述した受信コマンド解析処理(図101)における先読み変動系コマンド処理(B1216)の詳細について説明する。図105は、演出制御装置300によって実行される先読み変動系コマンド処理の手順を示すフローチャートである。
演出制御装置300は、まず、先読み変動系コマンドの受信待ち中であるか否かを判定する(B1701)。前述の先読み変動系コマンド受信待ちフラグ(B1604)が設定されている場合、先読み変動系コマンドの受信待ち中であると判定できる。先読み変動系コマンドの受信待ち中でない場合(B1701の結果が「N」)、先読み変動系コマンド処理を終了する。先読み変動系コマンドの受信待ち中である場合(B1701の結果が「Y」)、先読み変動系コマンド受信待ちフラグをクリアする(B1702)。
次に、演出制御装置300(サブ基板)は、最新保留情報の図柄(特図1又は特図2)の保留数に対応する先読み変動MODE変換テーブルを設定し(B1703)、先読み変動系コマンドのMODE部に対応してサブ内先読み変動コマンドMODE部を取得する(B1704)。次に、先読み変動ACT変換テーブルを設定し(B1705)、先読み変動系コマンドのACTION部(ACT部)に対応するサブ内先読み変動コマンドACT部を取得する(B1706)。
次に、演出制御装置300は、変換後のMODE部とACT部(即ち、サブ内先読み変動コマンドMODE部とACT部)が共に0以外であるか否かを判定する(B1707)。なお、正常(有効)なコマンドであれば0以外に変換される。変換後のMODE部、ACT部が共に0以外である場合(B1707の結果が「Y」)、変換後のMODE部とACT部から構成される変換後のコマンドを最新保留情報、保留数に対応する先読み変動コマンド領域(特図1先読み変動コマンド領域又は特図2先読み変動コマンド領域)にセーブする(B1708)。そして、先読みコマンド整合チェック処理を実行して(B1709)、変換後のMODE部とACT部の組合せが正常であるか否か判定する(B1710)。
なお、保留が変動表示ゲームを開始するときの保留数によって、MODE部に対応する前半変動の時間が変化する。保留が変動表示ゲームを開始するときに、保留が他になければ長めの前半変動になり、新たに保留が発生して保留数が多ければ短めの前半変動となる。従って、前半変動の時間値が遷移しても、演出制御装置300の内部コマンドが同じに扱えるように、受信した先読み変動系コマンドのMODE部をサブ内先読み変動コマンドMODE部に変換しておく。
また、リーチの種類は保留数に関係ないため、サブ内先読み変動コマンドACT部に対応する後半変動は保留数に依存しない。しかし、同一系統のリーチにも種類があるため、仮に先読み変動系コマンドのACT部(後半変動の値)を変換せずに、演出制御装置300がそのまま使うと数が多くなりチェックが困難になる。例えば、ノーマルリーチにも、ノーマルリーチ−1停止はずれ、ノーマルリーチ+1停止はずれなどの種類が存在する。従って、同一系統のリーチを示すACT部を、同じサブ内先読み変動コマンドACT部に変換することで、数を減らし、先読みコマンド整合チェック処理等のチェック処理の負担を軽減する。
次に、演出制御装置300は、変換後のMODE部とACT部(即ち、サブ内先読み変動コマンドMODE部とACT部)の少なくとも一方が0である場合(B1707の結果が「N」)、又は、変換後のMODE部とACT部の組合せが正常でない場合(B1710の結果が「N」)、変換後のコマンドに異常があるとして、先読み変動系コマンド処理を終了する。
演出制御装置300は、変換後のMODE部とACT部の組合せが正常である場合(B1710の結果が「Y」)、先読み対象の保留情報(最新保留の情報)を先読み変動コマンド領域からロードし(B1711)、最新保留の先読み演出に関する先読み抽選処理を実行する(B1712)。続いて、最新保留の先読み予告演出が発生するか否かを判定する(B1713)。最新保留の先読み予告演出が発生する場合(B1713の結果が「Y」)、選出された先読み演出に対応するポイント情報を設定する(B1714)。
次に、演出制御装置300は、発生する先読み予告演出が直ちに開始する演出であるか否か判定する(B1715)。直ちに開始する演出には、例えば、保留変化予告がある。発生する先読み予告演出が直ちに開始する演出である場合(B1715の結果が「Y」)、選出された先読み演出に対応する表示を設定する(B1716)。そして、先読み変動系コマンド処理を終了する。
一方、演出制御装置300は、最新保留の先読み予告演出が発生しない場合(B1713の結果が「N」)、又は、発生する先読み予告演出が直ちに開始する演出でない場合(B1715の結果が「N」)、そのまま。先読み変動系コマンド処理を終了する。
〔図柄系コマンド処理〕
次に、図106を参照して、前述した受信コマンド解析処理(図101)における図柄系コマンド処理(B1210)の詳細について説明する。図106は、演出制御装置300によって実行される図柄系コマンド処理の手順を示すフローチャートである。
演出制御装置300は、受信した図柄系コマンド(飾り特図1コマンド又は飾り特図2コマンド)のMODE部に対応する特図種別を設定する(B1801)。特図種別は、特図1又は特図2である。そして、図柄系コマンドのMODE部とACTION部(ACT部)の組合せに対応する図柄種別を設定し、RAM等の所定領域にセーブする(B1802)。ここで、特図1と特図2では、図柄の振分け割合が変わるので、MODE毎にテーブルを使用して、図柄種別を設定する。なお、本実施形態において、図柄種別は、はずれ図柄や、図37に示した4R確変大当り図柄(4R−A1等)、4R通常大当り図柄(4R−A2等)、8R確変大当り図柄(8R−A1等)、8R通常大当り図柄(8R−A2等)、12R確変大当り図柄(12R−A1等)、12R通常大当り図柄(12R−A2等)に対応する。
〔変動系コマンド処理〕
次に、図107を参照して、前述した受信コマンド解析処理(図101)における変動系コマンド処理(B1206)の詳細について説明する。図107は、演出制御装置300によって実行される変動系コマンド処理の手順を示すフローチャートである。
演出制御装置300は、受信した変動系コマンド(変動コマンド)の特図種別(特図1又は特図2)が未確定であるか否かを判定する(B1901)。特図種別が未確定である場合(B1901の結果が「Y」)、変動系コマンド処理を終了する。特図種別が未確定でない場合(B1901の結果が「N」)、受信した変動系コマンドと図柄系コマンドの組合せをチェックし(B1902)、変動系コマンドと図柄種別が不整合であるか否かを判定する(B1903)。ここで、不整合とは、はずれの変動系コマンドを受信したのに大当り図柄の図柄系コマンドを受信していた場合など、演出を行う上で矛盾してしまうことである。変動系コマンドと図柄種別が不整合である場合(B1903の結果が「Y」)、変動系コマンド処理を終了する。
演出制御装置300は、変動系コマンドと図柄種別が不整合でない場合(B1903の結果が「N」)、変動系コマンド(変動コマンド)から変動パターン種別を判別し(B1904)、変動中の演出である変動演出を設定する変動演出設定処理を実行する(B1905)。なお、同じ変動系コマンドに対して、複数の演出が存在する。続いて、遊技状態(P機状態)を示す遊技状態フラグに特図変動中を設定し(B1906)、連続演出等の先読み演出回数が0でなければ−1更新する(B1907)。
〔変動演出設定処理〕
次に、図108を参照して、前述した変動系コマンド処理(図107)における変動演出設定処理(B1905)の詳細について説明する。図108は、演出制御装置300によって実行される変動演出設定処理の手順を示すフローチャートである。
演出制御装置300は、まず、変動パターン種別が、リーチなし変動(リーチ状態にならない変動)であるか否かを判定する(B2001)。変動パターン種別がリーチなし変動である場合(B2001の結果が「Y」)、ポイント数、機種コード、特図種別、演出モードに対応する前半予告振分グループアドレステーブルを設定し(B2002)、変動系コマンド(変動コマンド)のMODE部と特図種別の保留数に対応する前半予告振分グループテーブルのアドレスを取得する(B2003)。リーチなし変動の場合、保留数が多いほど変動時間が短縮されるため、保留数に対応するテーブルのアドレスを取得している。
演出制御装置300は、変動パターン種別がリーチなし変動でない場合(B2001の結果が「N」)、即ち、リーチあり変動である場合、ポイント数、機種コード、特図種別、演出モード、図柄種別に対応する前半予告振分グループアドレステーブルを設定し(B2004)、変動系コマンド(変動コマンド)のMODE部と変動パターン種別に対応する前半予告振分グループテーブルのアドレスを取得する(B2005)。
演出制御装置300は、ステップB2003、B2005の後、前半変動中(リーチ前)に出現する予告の抽選を行う(B2006)。続いて、ポイント数、機種コード、特図種別、演出モード、図柄種別に対応する後半予告振分グループアドレステーブルを設定し(B2007)、変動系コマンドのACT部に対応する後半予告振分グループテーブルのアドレスを取得し(B2008)、後半変動中(リーチ中)に出現する予告の抽選を行う(B2009)。その後、変動系コマンド(変動コマンド)のMODE部、ACT部に対応する変動演出の内容を決定する(B2010)。なお、変動系コマンドから変動時間や主なリーチ内容などがわかる。
次に、演出制御装置300は、予告の抽選結果に対応する演出(予告演出)の内容を決定する(B2011)。その後、リーチ演出等の変動演出や予告演出の内容に応じて、飾り特図変動表示ゲームの停止図柄を決定する(B2012)。ここで、はずれ図柄の場合にばらけ目を決定するなど、飾り停止図柄を具体的に決定する
次に、演出制御装置300は、変動演出の表示設定を行い(B2013)、予告演出の表示設定を行う(B2014)。続いて、特図種別に対応する保留減少の表示設定を行い、例えば、今回変動する飾り特図に対応する保留表示が減るアニメーションが設定される(B2015)。続いて、スピーカによる演出態様を定める音声番号、装飾装置の演出動作を定める装飾番号を設定する(B2016)。
次に、演出制御装置300は、特図種別に対応する飾り特図変動の表示設定を行い(B2017)、表示装置41で変動する前述の第一から第三の特別図柄以外に第四特別図柄(第4図柄)に関する第4図柄変動の表示設定を行う(B2018)。なお、第4図柄変動は、表示装置41以外に設けた前述のランプ表示装置80のランプ表示部1、2(LED)で表示される。
〔大当り系コマンド処理〕
次に、図109を参照して、前述した受信コマンド解析処理(図101)における大当り系コマンド処理(B1208)の詳細について説明する。図109は、演出制御装置300によって実行される大当り系コマンド処理の手順を示すフローチャートである。
演出制御装置300は、まず、受信した大当り系コマンドのMODE部がファンファーレを表すか否かを判定する(B2101)。大当り系コマンドのMODE部がファンファーレを表す場合(B2101の結果が「Y」)、即ち、大当り系コマンドがファンファーレコマンドである場合、演出制御装置300は、受信したファンファーレコマンドのコマンド内容が現在設定されている連荘状態(連チャン状態)と一致するか否かを判定する(B2102)。なお、ファンファーレコマンドには、連荘状態(即ち連荘数)を求めるための高確率継続回数の情報が含まれている。なお、ここでの連荘数は、低確率状態(通常遊技状態又は時短状態)を経ないで繰り返される大当りの繰り返し回数に相当する。
演出制御装置300は、受信したコマンドが現在設定されている連荘状態と一致しない場合には(B2102の結果が「N」)、ラウンド数情報領域を全てクリアし(B2103)、ファンファーレ演出を設定するためのファンファーレ演出設定処理を実行する(B2105)。受信したコマンドが現在設定されている連荘状態と一致する場合には(B2102の結果が「Y」)、演出制御装置300は、設定されている連荘数に対応するラウンド数情報領域に今回の大当りラウンド数の上限値(ラウンド数上限値)をセーブし(B2104)、ファンファーレ演出設定処理を実行する(B2105)。なお、ファンファーレコマンドには、今回の大当りのラウンド数上限値の情報が含まれている。続いて、現在の遊技機10の遊技状態(P機状態)を示す遊技状態フラグにファンファーレ中を設定し(B2106)、大当り系コマンド処理を終了する。なお、ラウンド数上限値は、図柄系コマンド(停止図柄パターンに対応する飾り特図コマンド)から判定される図柄種別からも得ることができる。
演出制御装置300は、受信した大当り系コマンドのMODE部がファンファーレを表さない場合には(B2101の結果が「N」)、大当り系コマンドのMODE部がラウンドを表すか否かを判定する(B2107)。MODE部がラウンドを表す場合(B2107の結果が「Y」)、即ち、大当り系コマンドがラウンドコマンドである場合、演出制御装置300は、ラウンド演出設定処理を実行し、現在の遊技機10の遊技状態(P機状態)を示す遊技状態フラグにラウンド中を設定し(B2108、B2109)、大当り系コマンド処理を終了する。
受信した大当り系コマンドのMODE部がラウンドを表さない場合には(B2107の結果が「N」)、演出制御装置300は、大当り系コマンドのMODE部がインターバルを表すか否かを判定する(B2110)。MODE部がインターバルを表す場合(B2110の結果が「Y」)、即ち、大当り系コマンドがインターバルコマンドである場合、演出制御装置300は、インターバル演出設定処理を実行し、現在の遊技機10の遊技状態(P機状態)を示す遊技状態フラグにインターバル中を設定し(B2111、B2112)、大当り系コマンド処理を終了する。
受信した大当り系コマンドのMODE部がインターバルを表さない場合には(B2110の結果が「N」)、演出制御装置300は、大当り系コマンドのMODE部がエンディングを表すか否かを判定する(B2113)。MODE部がエンディングを表す場合(B2113の結果が「Y」)、即ち、大当り系コマンドがエンディングコマンドである場合、演出制御装置300は、これから実行するエンディングが、1セットが終了となる大当りのエンディングであるか否かを判定する(B2114)。1セットが終了となる大当りであるかは、高確率継続回数から求められる連荘数や、図柄種別(B1802)が通常大当り図柄であるか等によって判断できる。
セットが終了となる大当りのエンディングである場合には(B2114の結果が「Y」)、演出制御装置300は、1セットを通じた獲得出玉数に対応する演出ポイントを加算する際の演出表示としてポイント加算演出表示を設定し(B2115)、獲得出玉数に対応する獲得出玉数情報を一時領域に保存する(B2116)。B2115の処理では、例えば、表示装置41に出現するキャラクタのレアコスチュームを獲得できる演出が実行され、1セットの終了時に特典が付与される。獲得出玉数情報(獲得出玉数データ)は、遊技機1において長期に(例えば、営業日をまたぐ形で)保存することができないため、遊技終了時にQRコードが表示装置41に表示されるまで、1人の遊技者のセット毎の獲得出玉情報は一時領域に保存されて、遊技終了時にクリアされる。なお、獲得出玉数情報は、QRコードの表示タイミングでクリアされるが、営業開始にともなう電源投入時や、会員カードないしビジターカードが長時間にわたって受け付けられていない等、明らかに遊技が継続されていないと判断される場合にもクリアされる。
一方、1セットが終了となる大当りのエンディングではない場合には(B2114の結果が「N」)、B2115、B2116の処理は実行されない。続いて、演出制御装置300は、エンディング演出を設定するためのエンディング演出設定処理を実行し、現在の遊技機10の遊技状態(P機状態)を示す遊技状態フラグにエンディング中を設定し(B2117、B2118)、大当り系コマンド処理を終了する。
なお、受信した大当り系コマンドのMODE部がエンディングを表さない場合には(B2113の結果が「N」)、演出制御装置300は、いずれの処理も実行せずに、大当り系コマンド処理を終了する。
[画面遷移]
以下、図110から図117の画面遷移図を参照して、本実施形態の表示装置41で実行される演出の詳細を説明する。図110から図117は、表示装置41における画面演出の一例を示す画面遷移図であり、通常遊技状態(低確率状態)において大当りが発生し、1セットの大当りが終了し、低確率状態に移行した後の所定期間の演出態様までを説明する。
本実施形態において、確変大当り→確変大当り→通常大当りの1セットが終了するまでに、途中の遊技状態や演出モードが複数に分岐するため、段階的に説明する。図110から図112は、通常遊技状態から2回目の大当りまでの説明であり、1回目の確変大当りが発生した後の確変状態として、次の大当りまで普電サポート状態が継続するパターンと、普電サポートが所定回数(例えば、100回)で終了して確率状態が明確に報知されない潜伏確変状態となるパターンと、を説明する。
図110の画面(あ)は、通常遊技状態において、特図1変動表示ゲームが実行されている状態である。上部左側表示領域553に、現在の演出モードとして「〜通常モード〜」が表示され、中央表示領域551では、3個の飾り特別図柄(識別情報)が変動中である。現在変動表示ゲームを実行中の始動記憶は、消化保留表示領域88に表示されており、保留されている特図1の始動記憶は、まな板82の上に乗った桃の形状をした第1始動記憶83a〜83dとして表示されている。まな板82は、通常遊技状態に対応する通常モードのときに表示され、桃83とともに先読み演出を行ってもよいし、まな板82のみまたは桃83のみが先読み演出を実行してもよい。始動記憶表示領域552には、「40」と表示されているが、左側の「4」が特図1保留数を示し、右側の「0」が特図2保留数を示す。なお、実行中の変動表示ゲームは、大当りとなる始動記憶であるため、当該変動表示ゲームの実行開始時に送信される飾り特図コマンド(停止図柄パターン)や、大当り動作直前に送信されるファンファーレコマンドによって、ラウンド上限値の情報等が演出制御装置300にセーブされる。
(い)は、通常遊技状態において実行中の変動表示ゲームがリーチ演出を実行している状態であり、(う)は、実行中の変動表示ゲームの結果(停止図柄)が確変大当り態様として確定した状態である。本願発明における大当りのラウンド数は、1回の大当りごとに、4ラウンド、8ラウンド、12ラウンドのいずれかから選択される。そして、3回の大当りを1セットとするが、1セットは必ずしも3回の大当りとなるものではなく、2回目の大当り確定時に低確率状態に転落する場合もあってよい(大当り図柄0の場合)。
(え)は、7ラウンド目の大当り演出を実行中の状態であり、(お)は、最終ラウンドである12ラウンド目の大当り演出を実行中の状態である。中央表示領域551において、大当り演出が表示され、上部右側表示領域554に大当り図柄が表示される。図103において説明のとおり、獲得球数のカウントコマンド(大入賞口カウントコマンド)は、遊技制御装置100から演出制御装置300に送信され、カウントコマンドの受信に基づいて演出制御装置300が1セットを通じた獲得球数をカウントする。獲得球数は、画面の下部等、表示画面の周辺部に表示されてもよいし、大当り演出の一部として中央表示領域551に表示されてもよい。
(か)は、特別遊技状態(大当り状態)が終了して、「桃ももモード突入!」と表示されるとともに、特定遊技状態(潜伏確変状態でない通常の確変状態)へ移行した状態である。1回目の確変大当り終了後に高確率状態かつ普電サポートありの特定遊技状態となり、次回の大当りまで、又は規定回数(例えば、100回)の変動表示ゲームが終了するまで、特定遊技状態が続く。規定回数が終了した後も次回の大当り確定まで高確率状態が続くが、潜伏確変状態として高確率状態であることは所定回数の変動表示ゲームが実行されるまでは報知されない。なお、通常遊技状態中は、左打ち(通常打ち)によって、特図1の始動入賞口36を狙うことが遊技者にとって有利な打ち方であり、特定遊技状態中(確変状態もしくは時短状態)は、右打ち(特別打ち)によって、特図2の始動入賞口(普通変動入賞装置37)を狙うことが、遊技者にとって有利な打ち方となる。そのため、上部右側表示領域554に、「右打ちだ!→」と表示される。また、中央表示領域551には「100G」と表示されて、普電サポートが継続する期間が残り100ゲームとして報知されるが、明確に報知されなくてもよい。また、普電サポート状態が100回であったとしても、特定遊技状態移行時には100回よりも少ない回数として、例えば、80回が表示され、80回終了時に、「20回ボーナス!」と電サポ回数が加算されたかのように表示してもよい。
(き)は、通常の確変状態(潜伏確変でない)で特図2変動表示ゲームが実行されて飾り特別図柄が変動している状態であり、(く)は、はずれ態様として全ての飾り特別図柄が停止した状態である。
(け)は、普電サポートが最後となる変動表示ゲームが実行されて飾り特別図柄が変動している状態であり、(こ)は、普電サポートが最後となる変動表示ゲームがはずれ態様として全ての飾り特別図柄が停止した状態である。
(さ)は、普電サポート終了時の演出であり、中央表示領域551に大きな桃が表示され、演出ボタン25を操作することを遊技者に促す画像も表示される。ここから先は、演出モードは、次回の大当りまで普電サポートが継続する高確率報知モード(画面(し)から(せ))と、次回の大当りまで高確率状態(潜伏確変状態)であるが普電サポートが終了して通常モードと表示されることで遊技者に低確率状態と錯覚させる潜伏モード(画面(イ)から(ト))と、に分かれる。ここでは、先に高確率報知モードから説明する。
(し)は、中央表示領域551に表示されている大きな桃が割れて、桃の中から「継続!」というメッセージが飛び出すことで、高確率状態ならびに普電サポートが継続することを報知している状態である。
(す)は、再び通常の確変状態で変動表示ゲームが実行されている状態であり、(せ)は、大当りが確定した状態である。その後、2回目の確変大当り状態となる。
図111の画面(さ)において演出モードを分岐させる際の分岐演出が実行されて、高確率状態の継続が報知されない場合には、画面(イ)から(ト)の潜伏確変状態(潜伏モード)となる。
(イ)は、中央表示領域551の大きな桃が割れずに沈黙して遊技の進行にとってネガティブな状態である。画面(さ)の時に遊技者が一切操作をしない場合に、強制的に潜伏状態に移行してもよいし、規定回数(100回)時の変動表示ゲームの始動記憶の発生時や確変大当りとなる始動記憶の発生時に潜伏状態となることが確定してもよい。確変大当りの実行時までに潜伏状態となることが確定している場合には、確変大当りとなる飾り特別図柄の停止時に、特定の図柄態様によって停止してもよい。
(ロ)は、普電サポートがない状態で変動表示ゲームが実行中の状態であり、(ハ)は、リーチとなった状態である。普電サポートがなくなったことで、右打ちを促す表示が消えて、上部左側表示領域553に「〜通常モード〜」と表示されている。潜伏確変状態は、例えば、規定の回数(例えば、30回)の変動表示ゲームが実行されると終了するように設定されるが、潜伏確変状態が継続する上限回数を設けずに次の大当りまで潜伏確変状態が継続してもよい。
(ニ)は、規定の回数(例えば、30回)目の変動表示ゲームが終了した状態であり、(ホ)は、高確率報知状態への復帰の前段演出として、中央表示領域551に大きな桃が表示され、演出ボタン25を操作することを遊技者に促す画像が表示される。
(ヘ)は、中央表示領域551に表示されている大きな桃が割れて、桃の中から「復活!」というメッセージが飛び出すことで、高確率状態であることを報知している状態である。潜伏確変状態中も高確率状態であるが、普電サポートを終了させて確率状態を明確に報知していないため、当該復活演出において、高確率状態が継続していることを明確に報知する。
(ト)は、中央表示領域551に「ぷち桃ももRUSH∞」と表示されて、高確率状態であることが報知された状態(高確率報知状態)である。画面(イ)から(ト)までが潜伏確変状態の説明であったが、潜伏確変状態の演出では、普電サポートが継続する場合(高確率報知モード)と比較して演出ポイントが多く発生するようにしてもよい。
このように、確変大当りが発生して1セットの大当りを獲得しても、確変大当りから次の確変大当りまでの間に、普電サポートが継続する場合と、普電サポートが途中で終了して一時的に確率状態が明確に報知されない潜伏確変状態になる場合と、があるため、遊技者の高揚感を継続させるか、あるいは高揚感を一時的に途切れさせることが可能であり、遊技の興趣を向上させることができる。一方で、潜伏確変状態中は演出ポイントが多く発生するような演出等を設けることで、遊技者の失望感を軽減することができる。
図113から図117において、リミッタ作動による通常大当りの終了後の時短状態と特殊演出モードを説明する。図113は、3回目の大当りの発生時にリミッタが作動(発動)して、確率状態が低確率状態に移行する場合における、大当り終了後の時短状態(時短遊技状態)を説明する画面遷移図である。ここでは、1セットのトータルラウンド数が少ない場合(例えば、12ラウンド)に、特殊変動パターンテーブルA及びプレミア出現率UPモードが選択された場合を説明する(図61参照)。特殊変動パターンテーブルAは、短時間で大当り終了後の時短状態が終了するように、特殊変動パターンテーブルB及びCと比較して、はずれ用も大当り用も変動時間が短く、プレミアム演出やレアな演出の出現率が一番高く設定されている(図62参照)。
図113の(た)は、3回目の特別遊技状態が終了して時短状態に移行したところである。1セットのトータルラウンド数に基づいて設定されるテーブル内容(ここでは特殊変動パターンテーブルA)を示唆する表示として、中央表示領域551に「最後のRUSHはちょっぱやでいくぜ!」と表示されているが、設定されたテーブル内容とは無関係にランダムな表示でもよい。
(ち)は、時短状態中の変動表示ゲームと連動して桃を割る演出が実行されている状態であり、(つ)は、桃が割れずに時短状態中1回目の変動表示ゲームの結果がはずれ態様として確定した状態である。時短状態中の変動表示ゲームは、始動記憶に見立てた桃が中央表示領域551に表示され、飾り特別図柄が下部右側表示領域555に表示される。演出の開始時に4個の始動記憶がストックされている場合には、連続演出として実行するようにしてもよい。
(て)は、時短状態中2回目の変動表示ゲームが実行された状態であり、(と)は、時短2回目の変動表示ゲームの結果がはずれ態様として確定した状態である。
(な)は、時短状態中3回目の変動表示ゲームが実行された状態であり、(に)は、桃を割ろうとしても桃が割れずに再度桃を割ろうとする演出が実行された状態である。そして、(ぬ)は、プレミアム演出として、桃が割れて中からプレミアムキャラクタが表示された状態である。その後大当りの変動演出が実行されて、大当りが確定する。
図114は、3回目の大当りの発生時にリミッタが作動して、確率状態が低確率状態に移行する場合における、大当り終了後の時短状態(時短遊技状態)を説明する画面遷移図である。ここでは、1セットのトータルラウンド数が多い場合(例えば、28ラウンド以上)に、特殊変動パターンテーブルC及び擬似連出現率UPモードが選択された場合を説明する。特殊変動パターンテーブルCは、大当り終了後の時短状態が短時間で終了することがないように、特殊変動パターンテーブルAと比較して、はずれ用も大当り用も変動時間が長く設定されており、特殊変動パターンテーブルBと比較して、特にはずれ用の大当り用も変動時間が長く設定されている(なお、大当り用も長くしてよい)。
図114の(ね)は、3回目の特別遊技状態が終了して時短状態に移行した状態である。1セットのトータルラウンド数に基づいて設定されるテーブル内容(ここでは特殊変動パターンテーブルC)を示唆する表示として、中央表示領域551に「最後のRUSHはじっくり攻める!」と表示されているが、設定されたテーブル内容とは無関係にランダムな表示でもよい。
(の)は、時短状態中1回目の変動表示ゲームが開始された状態であり、(は)は、左右の図柄が遥動しながら仮停止状態となって、中図柄の桃を割ろうとする演出が実行されている状態である。左右の図柄が揺動しており、停止していないことから擬似連演出に突入することが示唆されている。
(ひ)は、桃が割れて桃の中から「NEXT PEATH」の表示が飛び出し、擬似連続演出として次の変動に移ることを報知している状態である。(ふ)は、擬似連の2変動目が開始された状態であり、(へ)は、左右の図柄が再び仮停止状態となって桃を割ろうとする演出が実行されている状態である。なお、擬似連続演出とは、1つの始動記憶を使用して実行される1回の特図変動表示ゲーム中において、表示装置41に変動表示される飾り特別図柄(識別図柄、識別情報)を特別結果態様以外の停止態様で擬似的に停止(仮停止)させて複数回の変動表示ゲームが連続して行われているかのように見せる演出である。擬似連続演出では、飾り特別図柄の停止(仮停止)を伴う擬似変動表示ゲーム(擬似変動)が所定回連続して行われる。
(ほ)は、桃が割れずに、中図柄が変動を継続している状態である。この後、(ま)のように、はずれ変動が実行される。
このように、トータルラウンド数が多い場合に選択される特殊変動パターンテーブルCは、時短状態であっても1変動あたりの変動時間が長く、擬似連続演出(バトル演出やストーリ演出でも可)の発生割合が高いため、低確率状態に移行した後であっても遊技者が期待感をもって遊技ができるように設定されており、かかる設定により遊技者が遊技を切り上げる決定をすることが難しくなる。
図115は、リミッタ作動の通常大当り後に特図低確率状態に移行するとともに発生した時短状態(普電サポート状態)から、設定される電サポ回数(ここでは例えば50回)終了後所定回数の変動表示ゲームまでに亘り表示モードを継続するようにした演出例を示す画面遷移図である。まず、リミッタ作動の通常大当り終了後、残りの電サポ回数を報知せずに当該演出モードを開始する。なお、ここでは3回の大当りによるトータルラウンド数が16ラウンドであったため、図61のRUSHモードに対応する変動パターンテーブル、表示モードが設定されている。
図115の(み)は、時短状態の開始時において、中央表示領域551に「桃ももRUSHラストラン!」と表示されている状態である。なお、当該報知はなくてもよい。電サポ回数終了後に表示モードを継続させる場合において、電サポ回数を明示せずに時短状態を開始してよい。また、時短状態の開始時において、電サポ回数(例えば50回)よりも少ない回数(例えば30回)を表示して、当該少ない回数の特図変動表示ゲームの実行後に残りの電サポ回数(例えば20回)を上乗せするように表示してもよい。このようにすれば、遊技者に表示モードが継続すると電サポ回数が上乗せされるという期待感を持たせることができ、よりリミッタ作動後の遊技継続の動機付けとなり得る。また、時短状態の開始時に始動記憶が4個ある場合には、連続演出が発生して期待度の高い演出が実行されてもよい。
(む)は、残りの電サポ回数が表示されずに桃を割ろうとする演出が継続している状態であり、(め)は、桃が割れずに実行中の変動表示ゲームの結果がはずれ態様として確定した状態である。
(も)は、RUSHモード中の2回目の変動表示ゲームが開始され、(や)は、RUSHモード2回目の変動表示ゲームの結果がはずれ態様として確定した状態である。
(ゐ)は、RUSHモード中の3回目の変動表示ゲームが開始されて桃を割ろうとしたが桃が割れなかった演出が実行されている状態であり、(ゆ)は、RUSHモード3回目の変動表示ゲームにおいて再び桃を割ろうとする演出が実行されている状態である。
(ゑ)は、RUSHモード中の3回目の変動表示ゲームにおいて桃が割れて、中が空っぽであった演出が実行されている状態である。
図116は、図115に引き続いて、RUSHモードについて説明する画面遷移図である。図116のRUSHモードでは、前述したように、規定回数(例えば、50回)の変動表示ゲームを消化したために時短状態が終了した後も、時短状態の演出モード(RUSHモード)が所定期間(所定回の特図変動表示ゲーム)において継続される。そして、所定期間経過後に、演出モードが、RUSHモードから通常モードへ移行する。即ち、RUSHモードにおいて、時短状態が終了した後の通常遊技状態においても所定期間にわたって時短状態と同じ演出が実行される。なお、所定期間(所定回の特図変動表示ゲーム)は、固定の回数(例えば20回)でもよいし、大当りの1セット中のトータルラウンド数や獲得球数など1セット中に得られた遊技情報に基づいて設定してもよい。
(よ)は、時短状態の終了まで残り2回となる変動表示ゲームが実行されて、桃を割ろうとしたが桃が割れなかった演出が実行されている状態であり、(ら)は、はずれ態様が確定したことで、次の始動記憶が消化保留表示領域88に移動した状態である。
(り)は、時短状態の最後となる変動表示ゲームが実行されて、桃を割ろうとしたが桃が割れなかった演出が実行されている状態であり、(る)は、普電サポートの最後となる変動表示ゲームがはずれ態様として確定した状態である。
(れ)は、時短状態が終了したことで、右打ちから左打ちへと案内が変更されているが、時短状態中と同様に連続的に桃を割ろうとする演出が継続している状態であり、(ろ)は、通常遊技状態の変動表示ゲームにおいて桃が割れずにはずれ態様が確定した状態である。
(わ)は、時短状態が終了した後も、所定回数(例えば、20回)の特図変動表示ゲームにわたって桃を割る演出が実行された後に、最後となる演出において桃が割れるとともに中から「スカ!」という表示が飛び出してはずれ態様が確定した状態である。この後、演出モードは通常モードへ移行する。
このように、特図低確率状態に移行した後も、時短状態(普電サポート状態)とその後の時短状態終了後の通常遊技状態とで同様の演出が実行されるため、時短状態(普電サポート状態)の終了にともなう演出の変化を極力小さくし、遊技者が遊技を切り上げるきっかけを小さくすることができる。そのため、1セットの遊技が終了して特図低確率状態に移行した後も遊技者が遊技を長く継続することが見込まれる。
また、このような演出を、リミッタ未作動時の大当り終了後であって、電サポ回数として、次回までではなく規定回数(例えば100回)が設定される場合に行うようにしてもよい。具体的には、リミッタ未作動時の大当り終了後に電サポ回数100回が設定される場合には、100回転以内に次の大当りが発生しないと、高確率状態は継続されても、電サポが終了してしまい所定期間に亘り(例えば20回の変動表示ゲームが実行されるまでの期間に亘り)潜伏確変状態Aとなる。潜伏確変状態Aとなる所定期間でも高確率状態Bの表示モードを継続して、この所定期間と上述のRUSHモード(表示モードを継続させる)とを、遊技者に同じようなモードだと思わせることで、より遊技者の遊技継続意欲を促進することができる。
一方、図117は、特図低確率状態に移行するとともに発生した時短状態が規定回数(例えば、50回)の変動表示ゲームを消化したために終了した後に通常モードへ移行する一例を説明する画面遷移図である。つまり、時短状態の演出モード(時短モード)が延長されず時短状態終了とともに終了する場合の画面遷移図となる。
図117の画面(ア)は、時短状態終了まで残り2回となる変動表示ゲームが実行されて、桃を割ろうとしたが桃が割れなかった演出が実行されている状態であり、(イ)は、はずれ態様が確定した状態である。
(ウ)は、時短状態の最後となる変動表示ゲームが実行されて、桃を割ろうとする演出が実行されている状態であり、(エ)及び(オ)は、斧を弾き飛ばすほど桃が固く、何としても割れないほど頑固なまま、時短状態最後の変動表示ゲームの結果がはずれ態様として確定した状態である。
(カ)は、時短状態(普電サポート状態)が終了したことを報知している状態であり、この後すぐに通常モードへと移行する。
なお、時短状態終了間際において、期待度の高い演出が実行される場合には、時短状態の演出の継続を報知しつつ、時短状態終了後も時短状態と同様の演出が継続するようにしてもよい。また、通常モードへ移行後は、演出ポイントの消化を促すストーリー演出を出現させて遊技者の遊技継続を促してもよいし、1セットのトータル獲得球数(全獲得球数)に応じた演出ポイントのボーナス発生演出が実行されてもよい。
(第1実施形態の効果)
第1実施形態によると、遊技機10は、始動条件の成立(始動入賞領域への遊技球の入賞)に基づき、識別図柄(識別情報)を変動表示させる変動表示ゲームを表示可能な表示装置(特図1表示器51、特図2表示器52、又は表示装置41)と、変動表示ゲームの表示結果が特別結果となった場合に遊技者に遊技価値を付与する特別遊技状態を発生可能な特別遊技状態発生手段(遊技制御装置100)と、を備える。変動表示ゲーム制御手段(遊技制御装置100)は、変動表示ゲームを実行するための変動態様(例えば変動パターン)を制御する(図39、図61、図62等参照)。確率制御手段(遊技制御装置100)は、変動表示ゲームにおいて特別結果が導出される確率を高確率状態もしくは低確率状態で制御可能である(図33、図37、図60等参照)。確率制御手段(遊技制御装置100)は、特別遊技状態が所定回数実行されるまで、当該特別遊技状態の終了後に前記高確率状態を設定することが可能である一方、特別遊技状態が所定回数実行された場合には、当該所定回数となる特別遊技状態の終了後に低確率状態を設定することが可能である(図37、図96等参照)。変動表示ゲーム制御手段(遊技制御装置100)は、所定回数となる特別遊技状態の終了後(リミッタ作動後)の変動態様を、所定回数実行された特別遊技状態の実行態様(例えばラウンド数や獲得球数)に基づいて設定することが可能である。
従って、特別遊技状態の態様が遊技者にとって満足できるものでなかったとしても、特別遊技状態の態様に基づいて通常とは異なる特殊な変動態様(例えば変動パターン:変動時間が短いものや長いもの)を設定するなどして、遊技者の失望感や落胆を軽減するとともに、遊技の興趣を向上させることができる。
また、第1実施形態によると、変動入賞装置(特別変動入賞装置39)は、閉状態から遊技球が入賞可能な開状態に変換可能である。特別遊技状態発生手段(遊技制御装置100)は、特別遊技状態として、変動入賞装置を開状態に変換するラウンド遊技を所定回数実行することが可能である。ラウンド遊技の実行回数(ラウンド数)は、特別結果に対応して複数種類設定される。変動表示ゲーム制御手段(遊技制御装置100)は、所定回数となる特別遊技状態の終了後の変動態様(例えば変動パターン)を、所定回数実行された特別遊技状態におけるラウンド遊技の実行回数(ラウンド数)に応じて設定する。
従って、1セットのトータルラウンド数やトータル獲得球数が少ない場合でも、トータルラウンド数やトータル獲得球数に応じて通常とは異なる特殊な変動態様(例えば特殊な変動パターン)を設定するなどして、遊技者の失望感や落胆を軽減するとともに、遊技の興趣を向上させることができる。
また、第1実施形態によると、トータルラウンド数やトータル獲得球数に応じて、演出態様として演出モード(表示装置41の表示モードの他、可動役物の演出態様、音声の演出態様なども含む)が設定でき、トータル獲得球数が少ないほどレアな演出やプレミアム演出が発生する頻度が高くなって獲得する演出ポイントも増やすことができるため、遊技者の失望感や落胆を軽減するとともに、遊技の興趣を向上させることができる。
また、第1実施形態によると、所定回数(1セット)の特別遊技状態の終了後に、始動条件の成立を通常遊技状態よりも容易化する特定遊技状態(時短状態)に移行し、演出制御手段(演出制御装置300)は、特定遊技状態において特定の演出態様(演出モード)を実行するとともに、特定遊技状態の終了後においても特定の演出態様を所定期間継続させる(図116等参照)。
従って、遊技者は1セット終了後の時短状態が終了すると、遊技を継続する意欲が低下するが、当該時短状態が終了しても演出上の時短モードが継続でき(継続モード)、遊技継続の意欲低下を抑制することができる。さらに、時短状態が終了した後に演出ポイントの獲得チャンスや使用機会を設けることで、遊技継続のきっかけをさらに提供することができ、遊技機10の稼働を向上させることができる。
また、第1実施形態では、確変大当りから次の確変大当りまでの間に、普電サポートが継続する場合と、普電サポートが途中で終了して一時的に確立状態が明確に報知されない潜伏確変状態となる場合とがあるため、遊技の興趣を向上させることができる。一方で、潜伏確変状態中は演出ポイントが多く発生するような演出等を設けることで、遊技者の失望感を軽減することができる。
(第2実施形態)
図118は、本発明の第2の実施の形態における遊技盤30の正面図である。なお、以下で説明する以外の構成は、第1実施形態と同様でよい。
第1の実施の形態では、通常遊技状態が左打ち、特別遊技状態(大当り状態)及び特定遊技状態(確変状態と時短状態)が右打ちとなる遊技盤30であったが、第2実施形態における遊技盤30では、全ての遊技状態において左打ちとなる遊技盤30が用いられる。
本実施形態の遊技盤30では、普図始動ゲート34、2個の一般入賞口35、普通変動入賞装置37、特別変動入賞装置39、ワープ通路40cの流入口40aが、センターケース40の左側の遊技領域32に配置される。かかる遊技盤30においては、全ての遊技状態において、遊技領域32の左側に遊技球を流下させるように遊技球を発射する、いわゆる左打ちが遊技者にとって有利な打ち方となる。そのため、特定遊技状態から通常遊技状態への移行等の遊技状態の移行時に、遊技者が打ち方と右打ちと左打ちとに変化させる必要がなくなる。
(第2実施形態の効果)
第1の実施の形態では、1セットの大当りが終了して時短状態(特図低確率状態)に移行し、その後普電サポートが終了すると、遊技者は右打ちから左打ちへと打ち方を変える必要があるため、左打ちへと変えるタイミングで遊技を打ち切ることを決意するきっかけとなる可能性がある。これに対して、第2の実施の形態では、常に左打ちで遊技をするため、1セットの大当りが終了しても遊技者に遊技を打ち切るきっかけを減少させることができ、時短状態(特図低確率状態)に移行後も遊技者が遊技を継続する可能性が高まる。
(第3実施形態)
第3の実施の形態では、普図変動表示ゲーム(普図ゲーム)と普電サポートに関するものである。なお、以下で説明する以外の構成は、第1実施形態又は第2実施形態と同様でよい。
図119は、第3の実施の形態における普図変動表示ゲームの当り確率を説明する図である。普図低確率状態での当り確率は1/251、普図高確率状態での当り確率は250/251に設定されている。なお、確率状態は、普図変動表示ゲームの変動開始時の遊技状態に基づいて決定される。
図120は、第3の実施の形態における普図変動の変動時間が設定された普図変動パターンテーブルを説明する図であり、(A)は変動パターンテーブルA、(B)は変動パターンテーブルB、(C)は変動パターンテーブルCを説明する図である。いずれの変動パターンテーブルにおいても変動パターン1の変動時間は500ms、変動パターン2の変動時間は1500ms、変動パターン3の変動時間は3000msに設定され、普通図柄の停止時間は全て共通の600msに設定されるが、ここに挙げる変動時間、選択割合及び停止時間に関する設定は一例となる。
変動パターンテーブルは、普図変動表示ゲームの変動開始時の遊技状態や演出モードに基づいて決定される。変動パターンテーブルAは、特別遊技状態及び通常遊技状態(通常モード)において設定される。変動パターンテーブルBは、確変状態(確変モード)、及び、時短状態において設定される。変動パターンテーブルCは、時短状態終了後の所定期間(所定の特図変動表示ゲーム数)において設定される。
図120に示すとおり、変動パターンテーブルAは、変動時間が長い普図変動パターンの順(変動パターン3、2、1の順)に選択され易くなるように選択割合が定義されている。変動パターンテーブルBは、変動時間が短い普図変動パターンの順(変動パターン1、2、3の順)に選択され易くなるように選択割合が定義されている。変動パターンテーブルCは、変動時間が中程度又は短い普図変動パターン(変動パターン1、2)が、変動時間が長い普図変動パターン(変動パターン3)よりも選択され易くなるように選択割合が定義されている。変動パターンテーブルCは、変動パターンテーブルA及びBの中間となる変動時間が選択されるように選択割合が定義されており、変動パターンテーブルCが選択された状態を「中サポ」と呼ばれることがある。「中サポ」は、所定期間(所定の特図変動表示ゲームの回数)だけ実行される。なお、「中サポ」の状態は、普図変動時間が短くなり得るという意味で時短であるが、普図の当り確率は低確率状態であるため、本実施形態では時短状態に含めないものとしているが、通常遊技状態よりも有利であるか否か、という区別を行う場合には、特定遊技状態として含めることも可能である。
図121は、第3の実施の形態における普通変動入賞装置37の開放パターンの割合を説明する図である。図122は、第3の実施の形態における普通変動入賞装置37の開放パターンを説明するタイムチャートである。
図122に示すように、開放パターンAのトータル開放時間3000msecに対して、開放パターンBは4800msecであるため、開放パターンBの方が遊技者に有利な開放パターンとなるが、開放パターンA、Bがそれぞれ選択される割合は、図121に示すように、普図低確率状態も普図高確率状態も同じ割合である。
図123は、第3の実施の形態における演出モードと普図変動パターンテーブルの関係を説明するタイムチャートである。太い破線の上側に示す(a)は、第3実施形態のタイムチャートであり、太い破線の下側(b)は、比較可能なように表した特殊変動パターンテーブルA(プレミア出現率UPモード)が選択された第1実施形態のタイムチャートである。なお、1セットのトータルラウンド数に基づいて特殊変動パターンテーブルAが選択されている。
(a)と(b)を比較すると、通常大当り後の演出モードとしての時短モードが、第3実施形態(a)の方が長く設定される。本実施形態においても、規定回数である100回(100回の特図変動表示ゲーム)の普電サポート(時短状態)が終了すると、演出モード(表示モード)のみ継続して画面演出上の変化はほとんどないが、内部的には直前と異なる普電サポート(中サポ)となる。具体的には、普電サポート100回を境に普図変動の変動パターンテーブルが変動パターンテーブルBから変動パターンテーブルCに設定され、中サポが実行される。なお、時短状態から時短状態終了後の中サポの演出モードを前述のRUSHモード継続演出(図116)にて例示した演出と同様にしてもよい。
(第3実施形態の効果)
上述のとおり、変動パターンテーブルCは、中サポを提供するテーブルであり、中サポでの普図の当り確率は1/251と低確率であるが、通常遊技状態(通常モード)で選択されるテーブルAよりも短い変動時間が選択される割合が高いため、単位時間当たりの普図当り抽選の実行回数が増加することとなり、結果的に、僅かではあるが、第2始動入賞口(普通変動入賞装置37)への入賞を得やすくなり、通常遊技状態よりも特図2の保留数を獲得することができる可能性が高まる。そのため、本実施形態では、低確率状態であっても、いわゆる中サポによって、通常遊技状態よりも普通変動入賞装置37の開放割合が高められ、遊技の興趣を向上させることができる。そして、時短状態終了後に中サポにより遊技者が遊技を切り上げるおそれが低下し、遊技機1の稼働率向上が見込まれる。
(第4実施形態)
第4の実施の形態では、大当り中のラウンド毎の獲得球数とラウンド全体での獲得球数が報知される。獲得球数は、獲得した遊技価値でもあるため、遊技者の興味の強いところであり、また、1回の大当り全体でのトータル獲得球数や1セット全体でのトータル獲得球数に基づいて特殊変動パターンテーブルが選択されるため、遊技者にとって有益な報知となる。なお、以下で説明する以外の構成は、第1実施形態から第3実施形態と同様でよい。
図124は、本発明の第4の実施の形態の1回目の大当りにおける演出画面の遷移図である。
図124の(ア)は、通常遊技状態(通常モード)において特図変動表示ゲームが実行されている状態であり、下部右側表示領域555には、遊技者が育成中のキャラクタ560が表示されている。
(イ)は、実行中の変動表示ゲームがリーチ態様となった状態であり、(ウ)は、実行中の変動表示ゲームの結果が大当り態様として確定した状態である。
(エ)は、ファンファーレ演出が実行されている状態であり、(オ)は、1ラウンド目の大当り演出が実行中であり、下部右側表示領域555に1ラウンド目の獲得球数が表示されている状態である。
(カ)は、1ラウンド目が終了して、1ラウンド目の獲得球数が表示されている状態であり、(キ)は、エンディング演出が実行されている状態であり、大当り状態中に獲得したトータル獲得球数が中央表示領域551に表示され、下部右側表示領域555に最終ラウンドの獲得球数が表示されている状態である。エンディングにおいて、全ラウンドを通じて一番獲得球数が多かったラウンドの獲得球数を表示してもよい。
(ク)は、確変状態(高確率普電サポート状態)が開始される状態であり、下部左側表示領域556に直前の大当り状態全体でのトータル獲得球数が表示されている。
そして、リミッタ作動時の大当りまでの獲得球数に基づき、図61のように演出モードと変動パターンテーブルの設定を行う。その場合、図61の表中のトータルラウンド数を総獲得球数とし、10個〜2500個で特殊変動パターンテーブルA(プレミア出現率UPモード)、2501個〜5000個で特殊変動パターンテーブルB(RUSHモード)、5001個以上で特殊変動パターンテーブルC(擬似連出現率UPモード)が設定される。
この後、1セットの規定回数の大当りが終了するまで、各大当りで獲得球数が加算されていく。このトータル獲得球数はその間ずっと表示しておいてもよいし、大当り中と大当り終了時のみ表示するようにしてもよい。また、特図2に小当りを設け、小当りによる入賞に基づく獲得球数も加算表示するようにしてもよい。その場合には、リミッタ作動による大当り終了までに亘り、トータル獲得球数を表示しておくことが望ましい。
(第4実施形態の効果)
このように、第4の実施の形態では、遊技者の強い関心事項であるラウンド毎の獲得球数と大当り状態全体の獲得球数が表示されるため、遊技の興趣を向上させる。特に、トータルラウンド数を反映する獲得球数に応じて特殊変動パターンテーブルが選択されるため、その後いずれのモードとなるかが遊技者に把握可能となる。
(第5実施形態)
第5の実施の形態では、リミッタ作動を契機として表示装置41に表示されるキャラクタ560が成長、変化する演出を行う。なお、以下で説明する以外の構成は、第1実施形態から第4実施形態と同様でよい。
図125は、本発明の第5の実施の形態のリミッタが作動する前後の画面遷移図である。LEVEL50であったキャラクタ560が、3回1セットの3回目の大当り終了時にLEVEL70に変化している。
図125の(ケ)は、確変状態中の1回目の変動表示ゲームが実行されている状態であり、下部右側表示領域555には、LEVEL50と表示されたキャラクタ560と、セット中でのこれまでのトータル獲得球数(1512P)が表示されている。(コ)は、確変状態中の1回目の変動表示ゲームの結果がはずれ態様として確定した状態である。
(サ)は、確変時短中の変動表示ゲームの結果が大当り態様として確定した状態であり、(シ)は、3回目の大当りのファンファーレ演出が実行されている状態である。ここで、(ケ)や(コ)で表示されていた獲得球数を再度表示し、加算過程が遊技者に視認可能になるようにする。
(ス)は、3回目の大当りのエンディング演出が実行されいてる状態であり、1セットを通じてトータル獲得球数が2520であったことを報知している。(セ)は、リミッタ作動時の大当りが終了したため、キャラクタ560に変化を与えるアイテムを付与した状態である。付与されるアイテムは、1セットのトータル獲得球数に応じた異なるアイテムであってもよいし、異なるアイテムがランダムに選択されてもよい。また、射的やルーレットのように、演出ボタン25の操作によってアイテムが獲得できるものでもよい。
(ソ)は、キャラクタ560がLEVEL70へと成長して、キャラクタ560の外観が変化した状態である。キャラクタのレベルがあがったことで、例えば、バトル演出においてこれまでにない演出(攻撃・防御)などが可能になる。
(第5実施形態の効果)
このように、第5の実施の形態では、リミッタ作動を契機としてキャラクタ560の成長、変化の機会が与えられるため、リミッタが作動した後もキャラクタ560の成長、変化を確認したい、楽しみたいという欲求を遊技者に与え、遊技意欲を継続させることができる。
(第6実施形態)
第6の実施の形態では、1セットにおけるトータル獲得球数に応じたアイテムが表示装置41に表示されるキャラクタに付与される演出を行い、遊技者の遊技意欲の向上を図る。なお、以下で説明する以外の構成は、第1実施形態から第5実施形態と同様でよい。
図126は、本発明の第6の実施の形態の1セットにおけるトータル獲得球数と付与アイテムを説明する図である。
付与されるアイテムは、例えば、0〜500個の獲得球数によって付与されるアイテム、501個〜2500個の獲得球数によって付与されるアイテム、2501〜5000個の獲得球数によって付与されるアイテム等、獲得球数によって段階的にアイテムが付与されるように設定される。アイテムには、キャラクタ560をカスタマイズするアイテムやレベルアップに必要な経験値の獲得倍率を上昇させるチケット、楽曲、映像等が用意され、獲得球数が少ないほど希少価値の高いレアなアイテムが付与される。希少なアイテムが入手できるため、1セットのトータル獲得球数が少なく終わっても遊技者の失望感を軽減できる。さらに、希少なアイテムを獲得できることから、遊技の興趣を向上させることができる。
アイテムの付与にあたり、キャラクタ560のカスタマイズを行わない遊技者には、特典となる楽曲、画像、映像、ショッピングチケット、割引券、業界の裏事情等のレア情報等が、表示装置41に表示されるQRコード等によって付与されてもよい。
また、1セットのトータル獲得球数がぞろ目になった場合や、リミッタ作動時の限定アイテムや、リミッタ未作動で低確率状態(図96のゲームフローにおける大当り図柄0)に移行した場合の限定アイテムが付与されてもよく、付与条件が公開されない隠しアイテムが付与されてもよい。
図127は、本発明の第6の実施の形態のQRコードの表示の一例を示す図である。(A)は1セット終了時の表示例であり、(B)は遊技者が遊技を終了する操作を受け付けた時の表示例である。
(A)は、例えば、エンディング演出の一環として、時短状態(普電サポート状態)が開始される前のエンディング期間にQRコードが表示装置41に表示され、遊技者が演出ボタン25を操作することで、当該エンディング期間を終了させることができるようにしてよい。
(B)は、遊技者から遊技を終了する操作を受け付けることで、「またきておくれやす」のセリフとともにQRコードが表示装置41に表示される。
(A)(B)のいずれにおいても獲得球数に応じて登場するキャラクタやセリフが変化するようにしてもよく、携帯端末を通してQRコードを読み込むと、携帯端末の表示画面にリアルタイムで画像や映像が表示されるようにしてもよい。
なお、トータル獲得球数は、1セットの総獲得球数に限られず、継続的なトータル獲得球数であってもよい。継続的なトータル獲得球数は、1台の遊技機における継続的な遊技で獲得した球数のみならず、異なる遊技機における遊技によって獲得した獲得球数も含めることができる。
また、次回の遊技に獲得したアイテムやトータル獲得球数を繰り越すために、遊技の終了時点等にアイテム情報、演出ポイントを含む継続遊技情報がQRコードとして表示装置41に表示可能である。継続遊技情報は、これまでの同一機種、シリーズ機種、同一及び提携メーカー機種における継続的なトータル獲得球数情報、演出ポイントのほか、同一遊技場における継続的な獲得球数情報、育成キャラクタ560のレベル、装備に関する情報、所有中のアイテム、使用済のアイテム等に関する情報を含む。
遊技機10は、継続遊技情報等を受け付け可能なインターフェースを備えており、例えば、タッチパネルを備える演出ボタン25の操作によって画面に表示された文字の入力を受け付ける。遊技機10の情報の出入力は、外部サーバへの通信によって実現してもよい。
(第6実施形態の効果)
このように、第6の実施の形態では、1セットあたりの獲得球数が少ないほど希少価値の高いアイテムを獲得できるため、獲得した遊技価値が小さい場合でも遊技者の失望感を軽減しつつ、遊技の興趣を向上させることができる。また、トータル獲得球数がぞろ目であった場合のみに付与されるアイテム等の限定アイテムや隠しアイテムも用意されるため、希少価値の高いアイテムの獲得のみを目指して遊技を継続する遊技者の存在によって遊技機1の稼働を向上させることができる。
また、1セットを通じたトータル獲得球数のみならず、継続的なトータル獲得球数によって付与されるアイテムやキャラクタ560の育成が可能であるため、継続的な遊技機1の稼働を向上させることができる。
(その他の実施形態)
第1実施形態から第6実施形態を以下のように変形した実施形態も可能である。
リミッタは、高確率状態時の大当り回数(確変大当り回数)に基づいて作動するが、高確率状態時のトータルラウンド数に基づいて作動するように制御されてもよい。
例えば、リミッタ作動により1セットの大当りが終了した後の時短状態において、時短状態開始後の所定回(例えば4回)の特図変動表示ゲームで、普図変動時間をさらに短くして普通変動入賞装置37への入賞を容易にし、1セットの大当りへの引き戻しが起こりやすくしてもよい。なお、当該所定回(例えば4回)において普図当りが発生して普通変動入賞装置37への入賞があった場合には、さらに普通変動入賞装置37の入賞による特図変動表示ゲームで普図変動時間を短くしてもよい。
また、第1実施形態から第6実施形態において、遊技制御装置100が選択する特図の変動パターンテーブルは、1セットのトータルラウンド数に基づいて選択され、演出制御装置300が表示装置41で実行する演出モード(表示モード)も1セットのトータルラウンド数に基づいて選択されるが、特図の変動パターンテーブル及び演出モード(表示モード)は、直前の大当りのラウンド数に基づいて選択されてもよい。
また、図96のゲームフローにおいて、確変大当り後の高確率状態Bから移行する潜伏確変状態は、直前の確変大当りのラウンド数によって決定されてもよい。例えば、直前の確変大当りが4Rで終了した場合には、高確率状態Bで普電サポートが規定回数(ゲーム数)終了した後、直接、潜伏確変状態Bに移行して高確率状態であることを明確に報知してよい(潜伏確変状態Aを経由しない)。例えば、直前の確変大当りが8Rで終了した場合には、抽選に当選すると潜伏確変状態Bに移行して高確率状態であることを明確に報知し、抽選にはずれると潜伏確変状態Aに移行して高確率状態であることを非報知としてよい。例えば、直前の確変大当りが12Rで終了した場合には、必ず潜伏確変状態Aに移行して高確率状態であることを非報知としてよい。
また、図116の継続モードにおいて、時短状態において最後の所定回の特図変動表示ゲームの保留に大当りが発生する場合には、先読み演出として、継続モード(時短状態からの演出モード(時短モード)の継続)を実行してもよい。
また、演出制御装置300がカウントする獲得球数は、変動入賞装置(大入賞口)38に入賞して獲得した賞球のみでもよいし、一般入賞口35、第1始動入賞口36(特図1始動入賞口)、普通変動入賞装置37(第2始動入賞口)に入賞して獲得した賞球を含めてもよい。
なお、本発明は、以上説明した実施形態に限定されることなく、その技術的思想の範囲内において種々の変形や変更が可能であり、それらも本発明の技術的範囲に含まれることが明白である。例えば、複数の実施形態の組合せることも可能である。本発明の範囲は特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味及び内容の範囲でのすべての変更が含まれることが意図される。
10 遊技機
12 前面枠(遊技枠)
25 演出ボタン
30 遊技盤
32 遊技領域
36 第1始動入賞口(第1始動入賞領域)
37 普通変動入賞装置(第2始動入賞領域)
39 特別変動入賞装置
40 センターケース
41 表示装置
44 盤演出装置
46 盤装飾装置
50 一括表示装置(LED)
80 ランプ表示装置
100 遊技制御装置(主基板)
200 払出制御装置
300 演出制御装置(サブ基板)
400 電源装置

Claims (2)

  1. 始動条件の成立に基づき、識別図柄を変動表示させる変動表示ゲームを表示可能な表示装置と、
    前記変動表示ゲームの表示結果が特別結果となった場合に遊技者に遊技価値を付与する特別遊技状態を発生可能な特別遊技状態発生手段と、を備える遊技機において、
    前記変動表示ゲームを実行するための変動態様を制御する変動表示ゲーム制御手段と、
    前記変動表示ゲームにおいて前記特別結果が導出される確率を高確率状態もしくは低確率状態で制御可能な確率制御手段と、を備え、
    前記確率制御手段は、
    前記特別遊技状態が所定回数実行されるまで、当該特別遊技状態の終了後に前記高確率状態を設定することが可能である一方、
    前記特別遊技状態が所定回数実行された場合には、当該所定回数となる特別遊技状態の終了後に前記低確率状態を設定することが可能であり、
    前記変動表示ゲーム制御手段は、
    前記所定回数となる特別遊技状態の終了後の変動態様を、前記所定回数実行された特別遊技状態の実行態様に基づいて設定することが可能であることを特徴とする遊技機。
  2. 閉状態から遊技球が入賞可能な開状態に変換可能な変動入賞装置を備え、
    前記特別遊技状態発生手段は、前記特別遊技状態として、前記変動入賞装置を開状態に変換するラウンド遊技を所定回数実行することが可能であり、当該ラウンド遊技の実行回数は、前記特別結果に対応して複数種類設定され、
    前記変動表示ゲーム制御手段は、
    前記所定回数となる特別遊技状態の終了後の変動態様を、前記所定回数実行された特別遊技状態における前記ラウンド遊技の実行回数に応じて設定することを特徴とする請求項1に記載の遊技機。
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